JP2000017092A - ゲルコート付frp成形品の製造方法 - Google Patents

ゲルコート付frp成形品の製造方法

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JP2000017092A
JP2000017092A JP10185485A JP18548598A JP2000017092A JP 2000017092 A JP2000017092 A JP 2000017092A JP 10185485 A JP10185485 A JP 10185485A JP 18548598 A JP18548598 A JP 18548598A JP 2000017092 A JP2000017092 A JP 2000017092A
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unsaturated polyester
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polyester resin
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JP10185485A
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Yasuhiro Suzuki
康弘 鈴木
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Hitachi Chemical Co Ltd
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性の低下がなく、積層作業性および硬化性
に優れ、幅広い用途に用いられることができる、ゲルコ
ート付FRP成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 ゲルコート層とこのゲルコート層の表面
に繊維強化材を存在させて不飽和ポリエステル樹脂組成
物を硬化させた中間層および補強層を順に形成するゲル
コート付FRP成形品の製造法において、前記ゲルコー
ト層を形成する不飽和ポリエステル樹脂組成物が、不飽
和二塩基酸又はその酸無水物と一般式(I) 【化1】 (ただし、式中、m及びnは、m+nが平均で2.2〜
4となる正数、Xは1,2−エチレン基又は1,2−プ
ロピレン基である)で表される水素添加ビスフェノール
Aアルキレンオキシド誘導体を反応させて得られる不飽
和ポリエステル、重合性不飽和単量体及び中温成形用硬
化剤を含むものであることを特徴とするゲルコート付F
RP成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲルコート付FRP
成形品の製造方法に関し、さらに詳しくは表面高硬度及
び高耐候性ゲルコート表面を有し、耐熱水性、耐候性及
び耐擦傷性が要求される住宅機器、自動車、船舶、建設
資材分野等に好適に用いられるゲルコート付FRP成形
品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、浴槽、洗面化粧台等の住宅関連、
自動車、船舶及び建設資材分野などに用いられるゲルコ
ート付きFRP成形品は、ゲルコートの表面が傷つき易
く紫外線などによる変色が激しいため、成形品の外観を
大きく損なう欠点があった。この欠点を解消するために
は、ビスフェノールAアルキレンオキサイドを多価アル
コール成分として含む不飽和ポリエステルに多官能(メ
タ)アクリレート系重合性単量体を含有させてなる不飽
和ポリエステル樹脂組成物を用いるとよい。しかし、こ
の場合、耐熱水性およぴ耐擦傷性は有効に改善されるが
耐候性は若干の改善にとどまり、一部の成形品への適用
に限られている。そのため、耐熱水性、耐候性および耐
擦傷性に優れたゲルコート表面を形成することができ、
従って幅広い分野で使用が可能なゲルコート付きFRP
成形品の製造方法の出現が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜2の発明
は、前記の従来技術の欠点を解消し、剛性の低下がな
く、積層作業性および硬化性に優れ、幅広い用途に用い
られることができる、ゲルコート付FRP成形品の製造
方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゲルコート層
とこのゲルコート層の表面に繊維強化材を存在させて不
飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた中間層および
補強層を順に形成するゲルコート付FRP成形品の製造
法において、前記ゲルコート層を形成する不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物が、不飽和二塩基酸又はその酸無水物
と一般式(I)
【化2】 (ただし、式中、m及びnは、m+nが平均で2.2〜
4となる正数、Xは1,2エチレン基又は1,2−プロ
ピレン基である)で表される水素添加ビスフェノールA
アルキレンオキシド誘導体を反応させて得られる不飽和
ポリエステル、重合性不飽和単量体及び中温成形用硬化
剤を含むものであることを特徴とするゲルコート付FR
P成形品の製造方法に関する。
【0005】また、本発明は、ゲルコート層を形成する
不飽和ポリエステル樹脂組成物が、不飽和ポリエステル
及びエチレン性不飽和単量体の総量に対して中温成形用
硬化剤を0.5〜3.0重量%含むものである上記のゲ
ルコート付FRP成形品の製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】ゲルコート層の形成に用いられる
不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステ
ル、エチレン性不飽和単量体を含むものであり、さらに
硬化剤として中温成形用硬化剤を含むものである
【0007】上記不飽和ポリエステルは、不飽和二塩基
酸および/またはその酸無水物と一般式(I)で表され
る水素添加ビスフェノールAアルキレンオキシド誘導体
を必須成分とする多価アルコール成分とを反応させて得
ることができる。
【0008】不飽和二塩基酸および/またはその酸無水
物としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸などが用いられ
る。これらは2種以上を併用してもよい。さらに必要に
応じて飽和二塩基酸および/またはその酸無水物を用い
ることもでき、これらの例としては、例えばフタル酸、
無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸、無水トリメリット酸、こはく酸、アゼライン
酸、アジピン酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、ロジン−無水マレイン酸付加物、クロレン
ディック酸、無水クロレンディック酸、テトラクロロフ
タル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモフタ
ル酸、テトラブロモ無水フタル酸などが挙げられる。不
飽和二塩基酸および/またはその酸無水物は、反応性お
よび物性の点から、全酸成分の70モル%以上を用いる
のが好ましい。
【0009】前記多価アルコールとしては、前記した一
般式(I)で表される水素添加ビスフェノールAアルキ
レンオキシド誘導体が必須成分として用いられる。一般
式(I)中、m+nは2.2〜4であるが、この値が小
さすぎるとゲルコート表面にひけや成形クラックが発生
しやすくなり、逆にこの値が大きすぎるとゲルコートの
硬さが低下する。
【0010】多価アルコールとしては、一般式(I)で
表される水素添加ビスフェノールAアルキレンオキシド
誘導体に、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、イ
ソペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3
−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3
−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ジシクロペンタジエン、ペンタエリトリット、ビ
スフェノールAアルキレンオキシド、水添加ビスフェノ
ールAなどを用いることができる。一般式(I)で表さ
れる水素添加ビスフェノールAアルキレンオキシド誘導
体は、物性の点から、全多価アルコール成分の30モル
%以上を用いるのが好ましい。
【0011】不飽和ポリエステルは公知の方法で製造す
ることができ、不飽和二塩基酸および/またはその酸無
水物を含む酸成分と多価アルコールの配合割合は、全カ
ルボキシル基数/全ヒドロキシル基数で1.0/1.0
〜1.3の範囲とするのが好ましい。
【0012】重合性不飽和単量体としては、重合性不飽
和二重結合を1分子中に2個以上有するアクリル酸エス
テル化合物又はメタクリル酸エステル化合物が好まし
い。このようなものとしては、例えば、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の
多価アルコールのアクリル酸エステル、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタ
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレ
ート等の多価アルコールのメタクリル酸エステルがあ
る。
【0013】その他の重合性不飽和単量体としては、例
えば、スチレン又はビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ジビニルベン
ゼン、t−ブチルスチレン等のスチレン誘導体、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等の
アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル
酸アルキルエステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、
ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレートなどがあ
る。重合性不飽和単量体の総量中、重合性不飽和二重結
合を1分子中に2個以上有するアクリル酸エステル化合
物又はメタクリル酸エステル化合物を15〜75重量%
使用することが好ましい。
【0014】不飽和ポリエステル樹脂と重合性不飽和単
量体の配合割合は、機械強度、組成物の流動性から、重
量比(不飽和ポリエステル樹脂/重合性不飽和単量体)
で25/75〜55/45の範囲が好ましい。特に、重
合性不飽和二重結合を1分子中に2個以上有するアクリ
ル酸エステル化合物又はメタクリル酸エステル化合物
は、不飽和ポリエステル樹脂と重合性不飽和単量体の総
量中10〜30重量%の範囲内で使用することが好まし
い。重合性不飽和二重結合を1分子中に2個以上有する
アクリル酸エステル化合物又はメタクリル酸エステル化
合物が少なすぎるとゲルコート表面の硬さが低下し、紫
外線による変色が大きくなる傾向があり、逆に多すぎる
とゲルコート表面にひけや成形クラックが発生しやすく
なる。
【0015】ゲルコート層の形成に使用される不飽和ポ
リエステル樹脂組成物に配合される中温成形用硬化剤と
しては、活性酸素量が10時間で半分の量に分解する温
度(半減期温度)が30〜80℃である有機過酸化物が
ある。このような有機過酸化物としては、t−ヘキシル
パーオキシヘキサネート、t−ブチルパーオキシ2−エ
チルヘキサネート、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルパーオキシ2−エチルヘキシルヘキサネート等のパー
オキシエステル系有機過酸化物、ビス(4−t−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−
メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(2−メ
チル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート
等のパーオキシジカーボネート系有機過酸化物、3,
5,5,−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、オク
タノイルパーオキシド等のアシルパーオキサイド系有機
過酸化物等がある。
【0016】中温成形用硬化剤の添加量は、前記した不
飽和ポリエステル樹脂組成物中の不飽和ポリステル及び
重合性性不飽和単量体の総量100重量部に対して0.
5〜3.0重量部の範囲が好ましい。中温成形用硬化剤
の添加量が少なすぎると硬化不良により表面硬度が低下
する傾向があり、逆に多すぎるとヒケの発生が起こりや
すくなる。
【0017】前記の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、必要に応じてハイドロキノン等の重合禁止剤を添加
することができる。また、成形品を着色する場合には、
市販の有機または無機の染料または顔料、揺変性付与剤
などを使用することもできる。
【0018】ゲルコート層の厚さは、0.1〜1mmが好
ましく、特に0.15〜0.5mmが好ましい。
【0019】ゲルコート層は、適当な成形型に形成され
る。ゲルコート層の上に繊維強化材を存在させて不飽和
ポリエステル樹脂組成物を硬化させて中間層を形成し、
さらにその上に繊維強化材を存在させて不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を硬化させて補強層が形成される。これ
らの場合に使用される繊維強化材には特に制限はなく、
例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維など
が用いられ、その繊維の状態にも制約はなく、例えばチ
ョプドストランドマット、コンテニアスマット等のマッ
ト状、ガラスロービングクロル等のクロス状連続繊維
状、ガラスロービング等のロービン状などいずれの状態
でも使用可能である。
【0020】また、これらの場合に使用される不飽和ポ
リエステル樹脂組成物としては前記で用いたものが使用
される。ただし、多価アルコールにおいて、一般式
(I)で表される水素添加ビスフェノールAアルキレン
オキシド誘導体を必須成分とする必要はなく、また、重
合性不飽和単量体としては、重合性不飽和二重結合を1
分子中に2個以上有するアクリル酸エステル化合物又は
メタクリル酸エステル化合物を使用することを特に好ま
しいこととする必要はない。
【0021】中間層又は補強層を形成するための不飽和
ポリエステル樹脂組成物を硬化させるには常温硬化剤が
用いられる。常温硬化剤としては、メチルエチルケトン
パーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等の
ケトンパーオキサイド系硬化剤、ハイドロパーオキサイ
ド等があり、硬化促進剤との組み合わせにより不飽和ポ
リエステル樹脂組成物を5〜40℃で硬化できる硬化剤
が使用される。硬化促進剤としては、、ジメチルベンジ
ルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、
アセチルアセトン等のβ−ジケトン類、ジメチルアニリ
ン、N−エチル−メタトルイジン、トリエタノールアミ
ン等のアミン類などがある。硬化剤としては、ケトンパ
ーオキサイド系硬化剤が好ましく、硬化促進剤としては
特にナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト等の金属
石鹸類が好ましい。
【0022】常温硬化剤は、不飽和ポリエステルと重合
性不飽和単量体の総量に対して0.3〜3重量%使用す
ることが好ましく、硬化促進剤としての金属石鹸は、不
飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体の総量に対して
金属量で0.05〜0.1重量%使用することが好まし
く、他の硬化促進剤は0.01〜0.3重量%使用する
ことが好ましい。
【0023】中間層を形成するための不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物の硬化時の発熱温度は、170〜210℃
の範囲にされることが好ましい。また、中間層を形成す
る場合には、硬化剤としてさらに、中温成形用硬化剤が
配合されることが好ましい。このときの中温成形用硬化
剤の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物中の不飽
和ポリステル及び重合性不飽和単量体の総量100重量
部に対して0.1〜3.0重量部の範囲が好ましい。中
温成形用硬化剤の添加量が少なすぎると硬化時の発熱温
度が170℃未満となる傾向にあり、ゲルコート表面に
凹凸が形成される傾向があり、逆に多すぎると硬化時の
発熱温度が210℃を超える傾向にあり、ヒケの発生が
起こりやすくなる。
【0024】中間層における繊維強化剤の割合は15〜
50重量%であることが好ましく、特に20〜40重量
%であることが好ましい。また、中間層厚さは0.3〜
3mmがこのましく、特に0.5〜2mmが好ましい。補強
層における繊維強化剤の割合は15〜60重量%である
ことが好ましく、特に20〜50重量%であることが好
ましい。また、補強層の厚さは0.5〜10mmがこのま
しく、特に1〜7mmが好ましい。
【0025】本発明におけるゲルコート付FRP成形品
の製造方法の一実施例を図面により説明する。図1はF
RP製の試作型の断面図であり、図2はこの型により得
られたゲルコート付FRP成形品の断面図である。ま
ず、図1の試作型4の外側表面に公知の方法でゲルコー
ト層1を形成させた後、この表面上に繊維強化材と中温
硬化剤を含有した不飽和ポリエステル樹脂組成物とから
なる中間層2を公知の方法で形成させ、十分に脱泡した
後、ゲル化させる。この中間層上に繊維強化剤と不飽和
ポリエステル樹脂組成物とからなる補強層3を形成させ
脱泡して硬化させ、脱型することにより、ゲルコート付
のFRP成形品が得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実
施例及び比較例において、部とあるのは重量部を示す。
【0027】実施例1 フマール酸10モルおよび上記の一般式(I)で表され
る水素添加ビスフェノールAアルキレンオキサイド誘導
体(ビスオールH−3PN、東邦干葉化学工業(株)商品
名、Xは1,2−プロピレン基、m+nの平均値は3で
ある)11モルを、撹拌機、コンデンサ、温度計及び不
活性ガス導入口を有する2リットルの四つロフラスコに
仕込み、窒素ガスを通しながら210℃で15時間反応
させて得られた不飽和ポリエステルA60部に、スチレ
ンモノマ25部およびトリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌル酸トリアクリレート15部並びにこれらの
総量100部に対してハイドロキノン50ppm及び揺変
剤(エロジール200、日本アエロジル(株)商品名)
2.0部を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物Bを
得た。この不飽和ポリエステル樹脂組成物B100部に
対して、中温成形用硬化剤としてパーキュアHO(50
%t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサネート日本
油脂(株)商品名)1.5部と顔料(ST2374White
大日精化(株)商品名)10部を添加し、カップガン(ワ
イダー77、イワタ(株)商品名)を用いてFRP製成形
型4の表面に0.3mmの厚さに吹き付け塗布し、70℃
で1時間硬化させてゲルコート1を形成した。
【0028】次に、無水マレイン酸7モル、イソフタル
酸3モルおよびプロピレングリコール11モルを撹拌機
とコンデンサと温度計および不活性ガス導入口を有する
2リットルの四つロフラスコに仕込み、窒素ガスを通し
ながら210℃で25時間反応させて不飽和ポリエステ
ルCを得た。この不飽和ポリエステルC60部に、スチ
レンモノマー40部及びこれらの総量100部に対して
ハイドロキノン0.01部を配合した不飽和ポリエステ
ル樹脂D100部に対して、揺変剤(エロジール20
0、日本アエロジル(株)商品名)1.0部およびナフテ
ン酸コバルト(コバルト含有量6重量%)0.5部を加
えて不飽和ポリエステル樹脂組成物Eを得た。この不飽
和ポリエステル樹脂組成物E100部に、常温硬化剤と
してパーメックN(55%メチルエチルケトンパーオキ
シド溶液、日本油脂(株)商品名)1.0部添加した樹脂
組成物と繊維補強材としてガラスマット(FEM−23
0日東紡績(株)商品名)を使用してガラスマットの含有
量が25重量%となるように、ロールを使用したハンド
レイアップ法によって、前記ゲルコート層1の上に繊維
強化材入りの1mmの厚さの中間層2を形成し、十分に脱
泡した後にゲル化させた。
【0029】次に、無水マレイン酸7モル、無水フタル
酸3モルおよびプロピレングリコール11モルを撹拌機
とコンデンサと温度計および不活性ガス導入口を有する
2リツトルの四つロフラスコに仕込み、窒素ガスを通し
ながら210℃で15時間反応させて不飽和ポリエステ
ルF得た。この不飽和ポリエステルF60部に、スチレ
ンモノマー40部及びこれらの総量100部に対してハ
イドロキノン0.01部を配合した不飽和ポリエステル
樹脂G100部に対して、揺変剤(エロジール200、
日本アエロジル(株)商品名)1.0部およびナフテン酸
コバルト(前記と同じもの)0.5部を加えて不飽和ポ
リエステル樹脂組成物Hを得た。この不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物H100部に、常温硬化剤としてパーメッ
クN1.0部を添加した樹脂組成物と繊維補強材として
ガラスマット(FEM−450日東紡績(株)商品名)を
使用してガラスマットの含有量が30重量%となるよう
に、ロールを使用したハンドレイアップ法によって、前
記中間層2の上に繊維強化材入りの3mmの厚さの補強層
3を形成し、十分に脱泡した後に50℃/1h硬化し、
さらに、80℃/3hアフターキュアさせ脱型して成型
品4を得た。その特性を表1に示す。
【0030】実施例2 フマール酸7モル、イソフタル酸3モルおよびビスオー
ルH−3PN 11モルを撹拌機、コンデンサ、温度計
及び不活性ガス導入口を有する2リットルの四つロフラ
スコに仕込み、窒素ガスを通しながら210℃で25時
間反応させて得られた不飽和ポリエステルI 60部
に、スチレンモノマ25部およびトリス(2−ヒドロキ
シエチル)イソシアヌル酸トリアクリレート15部並び
にこれらの総量100部に対してハイドロキノン50pp
m及び揺変剤(エロジール200、日本アエロジル(株)
商品名)2.0部加えて不飽和ポリエステル樹脂組成物
Jを得た。この不飽和ポリエステル樹脂組成物J100
部に対して、中温成形用硬化剤としてパーキュアHO
1.5部と顔料(ST2374White大日精化(株)商品
名)10部を添加し、実施例1と同じカップガンを用い
てFRP製成形型4の表面に0.3mmの厚さに吹き付け
塗布し、70℃で1時間硬化させてゲルコート1を形成
した。次に、実施例1と同一条件でゲルコート層1の上
に中間層および補強層を形成させて成型品4を得た。そ
の特性を表1に示す。
【0031】実施例3 無水マレイン酸7モル、イソフタル酸3モル、ビスオー
ルH−3PN 8モル及びネオペンチルグリコール3モ
ルを撹拌機とコンデンサと温度計および不活性ガス導入
口を有する2リットルの四つロフラスコに仕込み、窒素
ガスを通しながら210℃で25時間反応させて不飽和
ポリエステルK得た。この不飽和ポリエステルK 60
部に、スチレンモノマ25部およびトリス(2−ヒドロ
キシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレート15部並
びにこれらの総量100部に対してハイドロキノン50
ppm及び揺変剤(エロジール200、日本アエロジル
(株)商品名)2.0部を混合して不飽和ポリエステル樹
脂組成物L得た。この不飽和ポリエステル樹脂組成物L
100部に対して、中温成形用硬化剤としてパーキュア
HO 1.5部と顔料(ST2374White大日精化
(株)商品名)10部を添加し、実施例1と同じカップガ
ンを用いてFRP製成形型4の表面に0.3mmの厚さに
吹き付け塗布し、70℃で1時間硬化させてゲルコート
1を形成した。次に、実施例1と同一条件でゲルコート
層1の上に中間層および補強層を形成させて成型品4を
得た。その特性を表1に示す。
【0032】比較例1 実施例1と同一条件で反応させて得られた不飽和ポリエ
ステルA60部に、スチレンモノマ35部およびトリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ
ート5部並びにこれらの総量100部に対してハイドロ
キノン50ppm及び揺変剤(エロジール200、日本ア
エロジル(株)商品名)2.0部を混合して不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物Mを得た。該不飽和ポリエステル樹脂
組成物M100部に対して、パーキユアHO1.5部と
顔料(ST2374White大日精化(株)商品名)10部
を添加し、実施例1と同一条件でゲルコート1を形成し
た。次に、実施例1と同一条件でゲルコート層1の上に
中間層および補強層を形成させて成型品4を得た。その
特性を表1に示す。
【0033】比較例2 実施例1と同一条件で反応させて得られた不飽和ポリエ
ステルA60部に、スチレンモノマ5部およびトリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ
ート35部並びにこれらの総量100部に対してハイド
ロキノン50ppm及び揺変剤(エロジール200、日本
アエロジル(株)商品名)2.0部を混合して不飽和ポリ
エステル樹脂組成物Nを得た。この不飽和ポリエステル
樹脂組成物N100部に対して、パーキュアHO1.5
部と顔料(ST2374White大日精化(株)商品名)1
0部を添加し、実施例1と同一条件でゲルコート1を形
成した。次に、実施例1と同一条件でゲルコート層1の
上に中間層および補強層を形成させて成型品4を得た。
その特性を表1に示す。
【0034】比較例3 実施例1と同一条件で反応させて得られた不飽和ポリエ
ステルA60部に、スチレンモノマ25部およびトリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ
ート15部並びにこれらの総量100部に対してハイド
ロキノン50ppmと揺変剤(エロジール200、日本ア
エロジル(株)商品名)2.0部加えて不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物Bを得た。この不飽和ポリエステル樹脂組
成物B100部に対して、パーキュアHO 0.3部と
顔料(ST2374White大日精化(株)商品名)10部
を添加し、実施例1と同一条件でゲルコート1を形成し
た。次に、実施例1と同一条件でゲルコート層1の上に
中間層および補強層を形成させて成型品4を得た。その
特性を表1に示す。
【0035】比較例4 比較例3と同じ不飽和ポリエステル樹脂組成物B100
部に対して、パーキュアHO4.0部と顔料10部を添
加し、実施例1と同一条件でゲルコート層1を形成し
た。次に、実施例1と同一条件でゲルコート層1の上に
中間層および補強層を形成させて成型品4を得た。その
特性を表1に示す。
【0036】比較例5 フマール酸10モルおよびビスオール3PN〔東邦干葉
化学工業(株)製商品名、次の一般式
【化3】 ビスフェノーAのポリプロピレンオキシド誘導体、ただ
し、Yは、1,2−プロピレン基、m+nは平均3であ
る〕11モルを実施例1と同一条件で反応させて得られ
た不飽和ポリエステルPを得た。この不飽和ポリエステ
ルP60部に、スチレンモノマ25部およびトリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレート
15部並びにこれらの総量100部に対してハイドロキ
ノン50ppmと揺変剤(エロジール200、日本アエロ
ジル(株)商品名)2.0部を混合して不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物Qを得た。この不飽和ポリエステル樹脂組
成物Qを用い、実施例1と同一条件でゲルコート層1を
形成した。次に、実施例1と同一条件でゲルコート層1
の上に中間層および補強層を形成させて成型品4を得
た。その特性を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】請求項1〜2における製造方法によれ
ば、耐熱水性、耐候性および耐擦傷性に優れた幅広い分
野における各種のゲルコート付き成形品を製造すること
ができる。そして、本発明によれば、ゲルコート表面
は、ヒケおよび成形クラックのない美麗な商品性の高い
表面高硬度および高耐候性ゲルコート付きFRP成形品
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で使用したFRP製試作型
の断面図。
【図2】本発明の一実施例を示すゲルコート付FRP成
形品の断面図。
【符号の説明】
1…ゲルコート層 2…中間層 3…補強層 4…FRP製試作型
フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA53 AB33 AB36 AB55 BA02 BA03 BA04 BA05 CA04 DA04 DA05 4F205 AA32 AA41 AB03 AB25 AD11 AE10 AH17 AH28 AH47 AH49 HA03 HA04 HA14 HA24 HA33 HA36 HA46 HA47 HC06 HC16 HF01 HF02 HF05 HF25 HK04 HK05 HK16 HT04 HT27 4J027 AB06 AB07 AB08 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 AB32 BA02 BA04 BA05 BA07 BA18 BA19 BA22 BA23 BA27 BA29 CA07 CA12 CA19 CA38 CB03 CB07 CB08 CC02 CD02 CD08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルコート層とこのゲルコート層の表面
    に繊維強化材を存在させて不飽和ポリエステル樹脂組成
    物を硬化させた中間層および補強層を順に形成するゲル
    コート付FRP成形品の製造法において、前記ゲルコー
    ト層を形成する不飽和ポリエステル樹脂組成物が、不飽
    和二塩基酸又はその酸無水物と一般式(I) 【化1】 (ただし、式中、m及びnは、m+nが平均で2.2〜
    4となる正数、Xは1,2−エチレン基又は1,2−プ
    ロピレン基である)で表される水素添加ビスフェノール
    Aアルキレンオキシド誘導体を反応させて得られる不飽
    和ポリエステル、重合性不飽和単量体及び中温成形用硬
    化剤を含むものであることを特徴とするゲルコート付F
    RP成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 ゲルコート層を形成する不飽和ポリエス
    テル樹脂組成物が、不飽和ポリエステル及び重合性不飽
    和単量体の総量に対して中温成形用硬化剤を0.5〜
    3.0重量%含むものである請求項1記載のゲルコート
    付FRP成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6780923B2 (en) 2001-11-08 2004-08-24 Thyssenkrupp Budd Company Reinforced polyester resins having increased toughness and crack resistance

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