JP3505083B2 - 積層成形品 - Google Patents

積層成形品

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JP3505083B2
JP3505083B2 JP07262098A JP7262098A JP3505083B2 JP 3505083 B2 JP3505083 B2 JP 3505083B2 JP 07262098 A JP07262098 A JP 07262098A JP 7262098 A JP7262098 A JP 7262098A JP 3505083 B2 JP3505083 B2 JP 3505083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化プラスチ
ック層上にゲルコート層が形成された積層成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチック成形品は、高い強
度を有するため、浴槽、ユニットバス、ボート、タンク
等の各種製品に用いられている。その最外層には、通
常、耐候性、耐水性等の物性を高めるため、ゲルコート
層が配されている。ゲルコート層用樹脂としては、不飽
和二塩基酸および/またはその無水物を含む酸成分と多
価アルコールとを縮合反応させてなる不飽和ポリエステ
ルと重合性単量体とを含んでなる不飽和ポリエステル樹
脂が一般に使用されているが、形成されるゲルコート層
の耐候性が低いという問題があった。この問題は、上記
酸成分として、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)
等の脂環族系飽和二塩基酸および/またはその無水物を
不飽和二塩基酸および/またはその無水物と併用するこ
とによって解決される。また、上記多価アルコールとし
て、炭素原子のみからなる主鎖と2つ以上の側鎖とを有
するグリコールであって前記側鎖同士が結合していても
よい立体障害の大きいグリコール、たとえばネオペンチ
ルグリコール(NPG)等を必須とするものを用いる
と、ゲルコート層の耐候性がさらに向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、積層成形品
製造時、酸成分として不飽和二塩基酸および/またはそ
の無水物と脂環族系飽和二塩基酸および/またはその無
水物とを併用して得られた不飽和ポリエステルを含む不
飽和ポリエステル樹脂を必須成分として含むゲルコート
樹脂組成物を型面に塗布し硬化させてゲルコート層を形
成し、このゲルコート層の上に、スチレン等の重合性単
量体と不飽和ポリエステルとを含んでなる不飽和ポリエ
ステル樹脂を必須成分として含む繊維含有樹脂組成物を
積層すると、ゲルコート層が縮れる現象、いわゆるリフ
ティングが発生し、ゲルコート層の表面に欠陥が生じ
る。このため、脱型後、リフティングが発生した部分を
除去し、そこにゲルコート樹脂組成物を再塗布し、表面
を研摩等により平滑にすることによりゲルコート層を部
分的に補修する作業が必要となり、生産性の低下が避け
られなかった。また、このリフティングの発生は、ゲル
コート樹脂組成物に用いる不飽和ポリエステルの原料の
多価アルコールとして、上記立体障害の大きいグリコー
ルを用いると、さらにひどくなる。
【0004】このリフティングの発生は、ゲルコート層
を厚くすることによって防止されるが、ゲルコート層を
厚くすると、耐候性が低下したり、積層時にクラックの
発生が見られたりする。そこで、本発明が解決しようと
する課題は、耐候性および耐水性に優れるとともに、製
造時にゲルコート層の表面にリフティング等の欠陥の発
生しにくい積層成形品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、鋭意検討し、実験を重ねた結果、酸成分
として不飽和二塩基酸および/またはその無水物と脂環
族系飽和二塩基酸および/またはその無水物とを併用し
て得られた不飽和ポリエステルを含む不飽和ポリエステ
ル樹脂を必須成分として含むゲルコート樹脂組成物を用
いて形成されたゲルコート層を有する上記積層成形品に
おいて、その繊維強化プラスチック層の形成に用いられ
る繊維含有樹脂組成物に含まれる不飽和ポリエステルと
して、ジシクロペンテニル基を有するものを用いれば、
上記課題が一挙に解決されることを実験で確認し、本発
明を完成した。
【0006】すなわち、本発明にかかる積層成形品は、
繊維強化プラスチック層とその表面に形成されたゲルコ
ート層とを備えた積層成形品において、前記ゲルコート
層は、不飽和二塩基酸および/またはその無水物と脂環
族系飽和二塩基酸および/またはその無水物とを必須と
する酸成分と多価アルコールとを縮合反応させてなる不
飽和ポリエステル(A)と重合性単量体とを含んでなる
ゲルコート用不飽和ポリエステル樹脂を必須成分として
含むゲルコート樹脂組成物の硬化体からなり、前記繊維
強化プラスチック層は、ジシクロペンテニル基を有する
不飽和ポリエステル(B)と重合性単量体とを含んでな
る繊維強化プラスチック用不飽和ポリエステル樹脂を必
須成分として含む繊維含有樹脂組成物の硬化体からな
り、 前記不飽和ポリエステル(A)は、前記酸成分全体
に対する前記脂環族系飽和二塩基酸および/またはその
無水物の使用割合が20〜70モル%であり、 前記不飽
和ポリエステル(B)は、酸成分1モルに対し、ジシク
ロペンタジエンを0.1〜1.0モルの比率で用いて合
成されたものである、ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる不飽和ポリエ
ステル(A)は、以下の酸成分と多価アルコールとを縮
合反応させてなるものである。前記酸成分は、不飽和二
塩基酸および/またはその無水物と、脂環族系飽和二塩
基酸および/またはその無水物とを必須とする。
【0008】前記不飽和二塩基酸および/またはその無
水物としては、特に限定はされないが、たとえば、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、ア
コニット酸、イタコン酸等のα,β−不飽和二塩基酸;
ジヒドロムコン酸等のβ,γ−不飽和二塩基酸等が挙げ
られる。これらは、1種のみ用いても2種以上併用して
もよい。これらの中でもマレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸が、容易に入手できることから好ましい。
【0009】前記脂環族系飽和二塩基酸および/または
その無水物としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。これらは、1種
のみ用いても2種以上併用してもよい。
【0010】不飽和ポリエステル(A)を得るための酸
成分としては、前記不飽和二塩基酸および/またはその
無水物と前記脂環族系飽和二塩基酸および/またはその
無水物とが必ず用いられるが、必要に応じ、その他の酸
成分をこれらと併用してもよい。併用可能な他の酸成分
としては、特に限定はされないが、たとえば、マロン
酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハ
ク酸、2,3−ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、
グルタル酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタ
ル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチル
グルタル酸、3,3−ジエチルグルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、1,12−ドデカン2酸等の脂肪族飽和二塩基酸;
フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタ
レンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビ
フェニルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸;テトラヒド
ロ無水フタル酸、ダイマー酸等が挙げられる。また、不
飽和ポリエステル(A)の末端封鎖のために、安息香
酸、シクロヘキサンカルボン酸等の一塩基酸も使用可能
である。上記他の酸成分は、1種のみ用いても2種以上
併用してもよい。
【0011】不飽和ポリエステル(A)の反応原料中、
酸成分全体に対する前記不飽和二塩基酸および/または
その無水物の使用割合は、特に限定はされないが、好ま
しくは15〜90モル%、より好ましくは30〜80モ
ル%である。不飽和ポリエステル(A)の反応原料中、
酸成分全体に対する前記脂環族系飽和二塩基酸および/
またはその無水物の使用割合は、特に限定はされない
が、好ましくは20〜70モル%、より好ましくは30
〜60モル%である。この割合が20モル%未満だと、
ゲルコート層の耐候性が低下する傾向があり、70モル
%を超えると、ゲルコート層の強度が低下する傾向があ
る。
【0012】不飽和ポリエステル(A)を得るために用
いられる多価アルコールとしては、特に限定はされない
が、たとえば、炭素原子のみからなる主鎖と2つ以上の
側鎖とを有するグリコールであって前記側鎖同士が結合
していてもよいグリコールを必須とするものであること
が好ましい。このようなグリコールは立体障害が大きく
嵩高い構造を持つため、それを用いて得られた不飽和ポ
リエステル(A)を含むゲルコート樹脂組成物の硬化体
からなるゲルコート層の耐候性や耐水性がさらに向上す
る(以下、上記グリコールを「嵩高い構造のグリコー
ル」と称することがある)。
【0013】上記嵩高い構造のグリコールとしては、特
に限定はされないが、たとえば、ネオペンチルグリコー
ル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロ
ヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジオール、水素化ビスフェノー
ルA等が挙げられる。これらは、1種のみ用いても2種
以上併用してもよい。
【0014】多価アルコールは、上記嵩高い構造のグリ
コールに限定されるわけではなく、該グリコールの代わ
りに、あるいは、該グリコールと併用して、他の多価ア
ルコールを用いることができる。他の多価アルコールと
しては、特に限定はされないが、たとえば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2−メチルプロパン−
1,3−ジオール等のジオール類;、ビスフェノールA
とエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアル
キレンオキサイドとの付加物;トリメチロールプロパン
等のトリオール類;エチレンオキサイドやプロピレンオ
キサイド等のアルキレンオキサイド等が挙げられる。ま
た、不飽和ポリエステル(A)の末端封鎖のために、ベ
ンジルアルコール等の一価アルコールも使用可能であ
る。上記アルコールは、1種のみ用いても2種以上併用
してもよい。
【0015】不飽和ポリエステル(A)の反応原料中、
多価アルコール全体に対する前記嵩高い構造のグリコー
ルの使用割合は、特に限定はされないが、好ましくは4
0〜100モル%、より好ましくは50〜80モル%で
ある。不飽和ポリエステル(A)を得るために酸成分と
多価アルコールとを縮合反応させる際のそれらの使用量
の比は、特に限定はされないが、酸成分1当量に対し、
多価アルコールが、好ましくは0.90〜1.10当
量、より好ましくは0.95〜1.05当量である。
【0016】不飽和ポリエステル(A)の反応原料に
は、酸成分と多価アルコールに加え、必要に応じ、その
他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、特
に限定はされないが、たとえば、縮合反応を促進させる
触媒や、消泡剤、ゲル化を防止するための重合禁止剤等
が挙げられる。これら他の成分は、1種のみ用いても2
種以上併用してもよい。
【0017】酸成分と多価アルコールとを縮合反応させ
て不飽和ポリエステル(A)を得る際の反応条件につい
ては、特に限定はされない。たとえば、反応温度、反応
時間は、上記反応が完結するように適宜設定すればよ
く、特に限定はされない。また、縮合反応は、窒素やヘ
リウム等の不活性ガスの雰囲気下で行うことが好まし
い。不活性ガスは、たとえば、いわゆるバブリングする
ことにより反応系中に供給すればよい。
【0018】不飽和ポリエステル(A)の数平均分子量
は、特に限定はされないが、好ましくは1,000〜
8,000である。不飽和ポリエステル(A)の数平均
分子量が1,000未満だと、ゲルコート層の耐候性や
耐水性が低下する傾向があり、8,000を超えると、
不飽和ポリエステル(A)を含むゲルコート樹脂組成物
の粘度が高くなり、取り扱い性が低下する傾向がある。
【0019】不飽和ポリエステル(A)の酸価は、特に
限定はされない。ゲルコート層の厚さは、特に限定はさ
れないが、好ましくは0.05〜0.70mm、より好
ましくは0.10〜0.50mm、さらに好ましくは
0.15〜0.35mmである。0.05mm未満だ
と、繊維強化プラスチック層の繊維が透けたり、耐水性
が低下したりする傾向があり、0.70mmを超える
と、耐候性が低下したり、積層時にクラックの発生がみ
られたりする傾向がある。
【0020】本発明で用いられる不飽和ポリエステル
(B)は、ジシクロペンテニル基を有する不飽和ポリエ
ステルである。なお、本発明では、下式化1で表される
置換基と下式化2で表される置換基とを総称してジシク
ロペンテニル基と呼ぶものとする。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】不飽和ポリエステル(B)は、ジシクロペ
ンテニル基として、上記式化1で表される置換基と上記
式化2で表される置換基のうちの一方のみを有していて
もよいし、両方とも有していてもよい。不飽和ポリエス
テル(B)の合成方法としては、特に限定はされない
が、たとえば、特開平9−111108号公報に開示さ
れている下記(1)〜(2)の方法や、下記(3)の方
法等が挙げられる。
【0024】(1)通常の不飽和ポリエステルの原料で
ある酸成分および多価アルコールの少なくとも一部をジ
シクロペンテニル基を有する化合物に置き換えることに
より不飽和ポリエステルにジシクロペンテニル基を導入
する方法、たとえば、酸成分の一部をジシクロペンタジ
エンの不飽和多塩基酸付加物で置き換えるか、あるい
は、多価アルコールの一部をジシクロペンタジエンのグ
リコール付加物類やヒドロキシジシクロペンタジエンで
置き換える方法。
【0025】(2)酸成分と多価アルコールとの縮合反
応時に、酸成分または多価アルコールとジシクロペンタ
ジエンとの付加によってジシクロペンテニル基を有する
化合物を生成させる方法、たとえば、通常の不飽和ポリ
エステルの合成に用いられる酸成分および多価アルコー
ルとジシクロペンタジエンとを混合して縮合反応を行う
か、あるいは、酸成分と多価アルコールを混合して縮合
反応を開始させた後にジシクロペンタジエンを添加して
変性する方法。
【0026】(3)酸成分と多価アルコールとの縮合反
応を行った後、ジシクロペンタジエンを混合して、末端
のカルボン酸残基や水酸残基に付加させる方法。なお、
上記方法のいずれか2つ以上を併用することも可能であ
る。上記合成法(1)で用いられるジシクロペンタジエ
ンの不飽和多塩基酸付加物としては、特に限定はされな
いが、不飽和多塩基酸をジシクロペンタジエンに付加さ
せてなる付加物、たとえば、ジシクロペンタジエンのマ
レイン酸付加物等のジシクロペンタジエンの不飽和二塩
基酸付加物;ジシクロペンタジエンのマレイン酸半エス
テル付加物等が挙げられる。
【0027】上記合成法(1)において、酸成分または
多価アルコールの一部と置き換えるために用いられるジ
シクロペンテニル基を有する化合物の中でも、ジシクロ
ペンタジエンの不飽和二塩基酸付加物が好ましく、ジシ
クロペンタジエンのマレイン酸付加物が特に好ましい。
これらを用いると、積層成形品とした時に優れた表面平
滑性、寸法安定性、耐熱水性等を示す不飽和ポリエステ
ル(B)が得られる。なお、ジシクロペンタジエンのマ
レイン酸付加物は、水の存在下でジシクロペンタジエン
とマレイン酸との付加を行うことによって製造すること
ができる。
【0028】不飽和ポリエステル(B)の合成に用いら
れる酸成分および多価アルコールとしては、通常の不飽
和ポリエステルと同様のものを使用することができ、特
に限定はされないが、たとえば、酸成分は、不飽和二塩
基酸および/またはその無水物を必須成分とし、必要に
応じ、その他の酸成分をさらに含むものが使用可能であ
る。これら不飽和二塩基酸、その無水物およびその他の
酸成分としては、不飽和ポリエステル(A)の合成に用
いられるものとして前記例示のものを使用できる。ま
た、多価アルコールについても、不飽和ポリエステル
(A)の合成に用いられるものとして前記例示のものを
使用できる。
【0029】不飽和ポリエステル(B)を合成する際、
酸成分とジシクロペンタジエンとの使用量の比は、酸成
分1モルに対し、ジシクロペンタジエンが、好ましくは
0.1〜1.0モル、より好ましくは0.3〜0.8モ
ルである。ジシクロペンタジエンの使用量が0.1モル
未満だと、一定膜厚以下のゲルコート層にリフティング
が発生しやすくなる傾向があり、1.0モルを超える
と、不飽和ポリエステル(B)を含む繊維含有樹脂組成
物の硬化性が低下する傾向がある。
【0030】不飽和ポリエステル(B)を合成する際の
酸成分と多価アルコールの使用量の比、反応条件等は、
不飽和ポリエステル(A)の場合と同様でよく、特に限
定はされない。なお、不飽和ポリエステル(B)の合成
は、たとえば、TechnicalProceedin
gs,36th Annual Conferenc
e,Reinforced Plastics/Com
posites Institute,The Soc
iety of the Plastics Indu
stry Inc.,Session 7−E(198
1)に示されている従来公知の方法によっても行うこと
ができる。
【0031】不飽和ポリエステル(B)中、ジシクロペ
ンテニル基の含有率は、好ましくは20重量%以上、よ
り好ましくは20〜40重量%である。ジシクロペンテ
ニル基の含有率が20重量%未満だと、一定膜厚以下の
ゲルコート層にリフティングが発生しやすくなる傾向が
ある。不飽和ポリエステル(B)のジシクロペンテニル
基含有率は、たとえば、以下の方法により求めることが
できる。
【0032】まず、エステル鎖を形成する成分である酸
成分および多価アルコール(ジシクロペンテニル基を有
する化合物を含む)の総重量から、酸成分と多価アルコ
ールとの縮合反応によって脱離する成分の重量を差し引
き、得られた値を不飽和ポリエステル(B)の全体重量
とする。また、使用したジシクロペンテニル基を有する
化合物のモル数に、ジシクロペンテニル基の分子量(1
33)を掛けて得られた値をジシクロペンテニル基の重
量とする。そして、ジシクロペンテニル基の重量を不飽
和ポリエステル(B)の全体重量で割った値を、求める
ジシクロペンテニル基含有率とする。
【0033】なお、縮合反応時にジシクロペンテニル基
を有する化合物を生成させた場合には、ジシクロペンテ
ニル基を有する化合物の重量は、ジシクロペンテニル基
を有する化合物の生成に用いた原料の重量から計算した
理論量とすればよい。以下に計算例を示す。すなわち、
たとえば、ジシクロペンタジエン1モル(132g)と
無水マレイン酸1モル(98g)と水1モル(18g)
とを用いて生成させたジシクロペンタジエンのマレイン
酸付加物を、エチレングリコール0.6モル(37.2
g)と脱水縮合させた場合には、次のようになる。ま
ず、生成するジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物
の理論量は1モルであるから、重量は、132g+98
g+18g=248gとなる。そして、縮合によって脱
離する水は、水酸基が1.2モル、カルボキシル基が1
モルであることから、1モルであるので、重量は18×
1=18gとなる。したがって、ジシクロペンテニル基
含有率は、{133g/(248g+37.2g−18
g)}×100=49.8重量%となる。
【0034】不飽和ポリエステル(B)の数平均分子量
は、特に限定はされないが、好ましくは350〜6,0
00、より好ましくは600〜3,000、さらに好ま
しくは800〜2,000である。不飽和ポリエステル
(B)の数平均分子量が350未満だと、積層成形品の
耐水性が低下する傾向があり、6,000を超えると、
不飽和ポリエステル(B)を含む繊維含有樹脂組成物の
粘度が高くなり、取り扱い性が低下する傾向がある。
【0035】不飽和ポリエステル(B)の酸価は、特に
限定はされない。繊維強化プラスチック層の厚さは、積
層成形品が所望の強度を有するに足りる厚みを保持して
いればよく、特に限定はされないが、好ましくは0.5
〜100mm、より好ましくは2〜50mmである。
0.5mm未満だと、積層成形品の強度が不足する傾向
がある。
【0036】ゲルコート層の形成には不飽和ポリエステ
ル(A)と重合性単量体とを含んでなるゲルコート用不
飽和ポリエステル樹脂を必須成分として含むゲルコート
樹脂組成物が用いられ、繊維強化プラスチック層の形成
には不飽和ポリエステル(B)と重合性単量体とを含ん
でなる繊維強化プラスチック用不飽和ポリエステル樹脂
を必須成分として含む繊維含有樹脂組成物が用いられ
る。
【0037】前記重合性単量体としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、
ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、パラメチルスチレ
ン、t−ブチルスチレン、ジアリルフタレート、メチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ
ート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。これら重合性単量体は、1種のみ用
いても2種以上併用してもよい。これら重合性単量体の
中でも、比較的入手が安価で容易であることと、不飽和
ポリエステルとの共重合性に優れることから、スチレン
が好ましい。
【0038】重合性単量体の配合量は、特に限定はされ
ないが、たとえば、不飽和ポリエステル100重量部に
対し、好ましくは25〜400重量部、より好ましくは
40〜250重量部、さらに好ましくは55〜150重
量部である。重合性単量体の配合量が25重量部未満だ
と、組成物の粘度が高くなり、取り扱い性が低下する傾
向があり、400重量部を超えると、組成物の硬化性が
低下する傾向がある。
【0039】ゲルコート樹脂組成物および繊維含有樹脂
組成物には、さらに、チクソ性付与剤、重合禁止剤、硬
化促進剤等が含まれていることが好ましい。これらは、
1種のみ用いても2種以上併用してもよい。チクソ性付
与剤としては、特に限定はされないが、たとえば、コロ
イダルシリカ、溶融シリカ、シリカエーロゲル、有機改
質粘土、クレー、シリカパウダー、酢酸セルロース、ア
エロジル(日本アエロジル(株)の商品名)、チクソゲ
ル(横浜化成(株)の商品名)、ディスパロン(楠本化
成(株)の商品名)、レオロシール(徳山ソーダ(株)
の商品名)等が挙げられる。
【0040】チクソ性付与剤の配合量は、特に限定はさ
れないが、たとえば、不飽和ポリエステル樹脂100重
量部に対し、好ましくは0.25〜5重量部、より好ま
しくは0.5〜5重量部である。チクソ性付与剤の配合
量が0.25重量部未満だと、チクソ性が充分でなく、
タテ面を有する型面に組成物を塗布した際にタレが発生
する傾向があり、5重量部を超えると、組成物の粘度が
高くなり、取り扱い性が低下する傾向がある。
【0041】重合禁止剤としては、特に限定はされない
が、たとえば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、p−t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキ
ノン、トルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ナフト
キノン、メトキシハイドロキノン、トリメチルハイドロ
キノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、フェ
ノチアジン、ナフテン酸銅等が挙げられる。
【0042】重合禁止剤の配合量は、特に限定はされな
い。硬化促進剤としては、特に限定はされないが、たと
えば、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、2価
のアセチルアセトンコバルト、3価のアセチルアセトン
コバルト、オクテン酸カリウム、ナフテン酸ジルコニウ
ム、ジルコニウムアセチルアセテート、ナフテン酸バナ
ジウム、オクテン酸バナジウム、バナジウムアセテー
ト、リチウムアセチルアセトナート等の有機金属塩;ジ
メチルアニリン等のアミン系化合物;トリフェニルホス
フィン等の含リン系化合物;アセト酢酸メチル、アセト
酢酸エチル、アセチルアセトン、N−モルフォリノアセ
トアセタミド等のβ−ジケトン系化合物等が挙げられ
る。
【0043】硬化促進剤の配合量は、特に限定はされな
い。ゲルコート樹脂組成物には、必要に応じ、着色のた
めにさらに顔料が配合されていてもよい。顔料として
は、特に限定はされないが、たとえば、チタンホワイ
ト、チタンイエロー、カドミウムイエロー、モリブデー
ドオレンジ、カドミウムオレンジ、カドミウムスルホセ
レナイドオレンジ、ベンガラ、カドミウムレッド、縮合
アゾレッド、キナクリドンレッド、コバルトバイオレッ
ト、キナクリドンバイオレット、フタロシアニングリー
ン、クロムオキシドグリーン、群青、コバルトブルー、
フタロシアニンブルー、ウルトラマリーン、カーボンブ
ラック、鉄黒、ウルトラマリングリーン、イソインドリ
ノン、アルミ粉、ブロンズ粉等が挙げられる。
【0044】顔料の配合量は、特に限定はされないが、
たとえば、ゲルコート用不飽和ポリエステル樹脂100
重量部に対し、好ましくは1〜40重量部、より好まし
くは5〜30重量部である。ゲルコート樹脂組成物およ
び繊維含有樹脂組成物は、硬化させるために、通常、少
なくとも1種の硬化剤を配合して使用される。
【0045】硬化剤としては、特に限定はされないが、
たとえば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ア
セチルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、シ
クロヘキサノンパーオキシド、メチルエチルケトンパー
オキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルヒドロパーオ
キシド、t−ブチルパーオキシネオジケネート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、クメンハイドロパーオキ
シド等の有機過酸化物;アゾビス(イソ)ブチロニトリ
ル、アゾビスジエチルバレロニトリル等のアゾ化合物等
が挙げられる。
【0046】硬化剤の配合量は、特に限定はされない。
ゲルコート樹脂組成物および繊維含有樹脂組成物には、
必要に応じ、さらに少なくとも1種の副資材(添加剤)
等が配合されていてもよい。副資材(添加剤)として
は、特に限定はされないが、たとえば、染料、体質顔
料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング
剤、消泡剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、難燃
剤、滑剤、減粘剤、低収縮剤、無機充填剤、有機充填
剤、ワックス等の乾燥剤、分散剤等が挙げられる。これ
らの配合量は特に限定されない。
【0047】繊維含有樹脂組成物に用いられる強化用繊
維の材質としては、従来公知の繊維強化プラスチックに
用いられるものを使用でき、特に限定はされないが、た
とえば、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維;ビニロ
ン、フェノール、ナイロン、テフロン、アラミド、ポリ
エステル等の有機繊維等が挙げられる。その形状も特に
限定はされず、たとえば、クロスやチョップストランド
マット、プリフォーマブルマット、コンテニュアンスス
トランドマット、サーフェシングマット等のマット状、
チョップ状、ロービング状等が挙げられる。
【0048】強化用繊維の割合は、繊維含有樹脂組成物
の総重量に対し、好ましくは10〜50重量%、より好
ましくは15〜40重量%である。繊維含有樹脂組成物
は、たとえば、不飽和ポリエステル(B)と重合性単量
体とを含んでなる不飽和ポリエステル樹脂をマット状等
の強化用繊維に含浸させるか、あるいは、チョップ状等
の強化用繊維を該不飽和ポリエステル樹脂と混合するこ
とにより得ることができる。
【0049】なお、積層成形品は、ゲルコート層と繊維
強化プラスチック層の2層のみからなるものに限定され
るわけではない。たとえば、繊維強化プラスチック層の
バックアップ材としてさらに他の層が1層または2層以
上積層されていてもよい。積層成形品を製造する方法と
しては、特に限定されるわけではないが、たとえば、以
下のように行われる。
【0050】まず、成形型表面に前記ゲルコート樹脂組
成物を、スプレーガン塗装や刷毛塗り等の公知の方法で
塗布し、硬化させることにより、ゲルコート層を型面上
に形成する。次に、形成された上記ゲルコート層上に、
ハンドレイアップ成形、スプレーアップ成形、レジンイ
ンジェクション成形、加圧パック成形、真空パック成形
等の公知の方法で、前記繊維含有樹脂組成物を積層し、
硬化させることにより、繊維強化プラスチック層をゲル
コート層上に形成する。その際、必要に応じ、繊維強化
プラスチック層の上にさらに他の層を1層または2層以
上積層してもよい。
【0051】その後、ゲルコート層と繊維強化プラスチ
ック層とを少なくとも含む積層体を離型することによ
り、積層成形品を得る。積層成形品の製造に用いられる
成形型としては、従来公知の積層成形品の製造に用いら
れるものを使用でき、特に限定はされないが、たとえ
ば、スチール型、FRP型、溶射型、電鋳型等が挙げら
れる。
【0052】積層成形品の製造においては、必要に応
じ、離型剤を使用してもよい。離型剤は、予め型面に塗
布しておいてもよいし、あるいは、ゲルコート樹脂組成
物に含ませておいてもよい。離型剤としては、従来公知
の積層成形品の製造に用いられるものを使用でき、特に
限定はされない。
【0053】本発明の積層成形品は、たとえば、浴槽、
防水パン、ユニットバス、キッチンカウンタ、洗面台、
船舶、ボート、浄化槽、タンク、ライニング、プール、
車両、車両部品、ハウジング、コンテナ等の各種用途に
用いることができる。
【0054】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。下記例中、特に断らない限り、「部」は
「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。なお、本発
明は下記実施例に限定されない。 (ゲルコート用不飽和ポリエステル樹脂の製造)まず、
ゲルコートに用いる不飽和ポリエステル樹脂の製造例を
以下に示す。 <樹脂製造例A1>温度計、攪拌機、不活性ガス吹込管
および還流冷却管を備えた四つ口フラスコに、ネオペン
チルグリコール728部、エチレングリコール211
部、ヘキサヒドロ無水フタル酸616部を仕込み、窒素
ガスを吹き込みながら210℃で酸価が10になるまで
反応させた。100℃まで冷却し、無水マレイン酸58
8部を仕込み、210℃まで昇温し、10時間反応させ
ることにより、酸価7.8、数平均分子量3,960の
不飽和ポリエステル(A1)を得た。
【0055】この不飽和ポリエステル(A1)に、スチ
レン1309部、ハイドロキノン0.36部を加えるこ
とにより、不揮発分60%、粘度500mPa・sの不
飽和ポリエステル樹脂(A1)を得た。 <樹脂製造例A2>樹脂製造例A1と同様の四つ口フラ
スコに、ネオペンチルグリコール728部、エチレング
リコール211部、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸946部、無水マレイン酸441部を仕込み、窒素ガ
スを吹き込みながら210℃まで昇温し、13時間反応
させることにより、酸価12、数平均分子量5,030
の不飽和ポリエステル(A2)を得た。
【0056】この不飽和ポリエステル(A2)に、スチ
レン1384部、ハイドロキノン0.35部を加えるこ
とにより、不揮発分60%、粘度920mPa・sの不
飽和ポリエステル樹脂(A2)を得た。 <比較樹脂製造例a1>樹脂製造例A1と同様の四つ口
フラスコに、ジプロピレングリコール938部、エチレ
ングリコール211部、イソフタル酸664部を仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら210℃で酸価が10に
なるまで反応させた。100℃まで冷却し、無水マレイ
ン酸588部を仕込み、210℃まで昇温し、13時間
反応させることにより、酸価8.0、数平均分子量3,
820の比較用不飽和ポリエステル(a1)を得た。
【0057】この比較用不飽和ポリエステル(a1)
に、スチレン1433部、ハイドロキノン0.36部を
加えることにより、不揮発分60%、粘度480mPa
・sの比較用不飽和ポリエステル樹脂(a1)を得た。 (ゲルコート樹脂組成物の調製)次に、上記で得られた
不飽和ポリエステル樹脂を用い、以下の調製例によりゲ
ルコート樹脂組成物を調製した。 <組成物調製例A1>樹脂製造例A1で得られた不飽和
ポリエステル樹脂(A1)100部、アエロジル♯20
0(日本アエロジル(株)製)3部、チタンホワイト
(CR−90、石原産業(株)製)25部、ナフテン酸
コバルト(Co濃度6%)0.5部およびスチレン15
部を三本ロールで混練することにより、粘度2.6Pa
・s、揺変度5.7のゲルコート樹脂組成物(A1)を
得た。 <組成物調製例A2>組成物調製例A1において、不飽
和ポリエステル樹脂(A1)の代わりに樹脂製造例A2
で得られた不飽和ポリエステル樹脂(A2)を同量用い
るとともにアエロジル♯200の使用量を2部に変更し
たこと以外は組成物調製例A1と同様にして、粘度3.
8Pa・s、揺変度5.4のゲルコート樹脂組成物(A
2)を得た。 <比較組成物調製例a1>組成物調製例A1において、
不飽和ポリエステル樹脂(A1)の代わりに比較樹脂製
造例a1で得られた比較用不飽和ポリエステル樹脂(a
1)を同量用いたこと以外は組成物調製例A1と同様に
して、粘度2.4Pa・s、揺変度4.8の比較用ゲル
コート樹脂組成物(a1)を得た。 (繊維強化プラスチック用不飽和ポリエステル樹脂の製
造)次に、繊維強化プラスチックに用いる不飽和ポリエ
ステル樹脂を以下の製造例に従って製造した。 <樹脂製造例B1>樹脂製造例A1と同様の四つ口フラ
スコに、無水マレイン酸784部、ジシクロペンタジエ
ン(純度95%)1,112部および脱イオン水144
部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら130℃で3時
間かけて付加反応を行うことにより、ジシクロペンタジ
エンのマレイン酸付加物を得た。これに、無水フタル酸
337部、プロピレングリコール304部およびネオペ
ンチルグリコール416部を加えて混合し、窒素ガスを
吹き込みながら200℃まで昇温し、8時間反応させる
ことにより、酸価28、数平均分子量2,891、ジシ
クロペンテニル基含有率37%の不飽和ポリエステル
(B1)を得た。なお、この不飽和ポリエステルを合成
する際の酸成分とジシクロペンタジエンとの比率はモル
比で1:0.7であった。
【0058】得られた不飽和ポリエステル(B1)に、
スチレン1,069部、ハイドロキノン0.4部を加え
ることにより、不揮発分63%、粘度516mPa・s
の不飽和ポリエステル樹脂(B1)を得た。 <樹脂製造例B2>樹脂製造例A1と同様の四つ口フラ
スコに、無水マレイン酸686部、ジシクロペンタジエ
ン(純度95%)278部、イソフタル酸496部およ
びプロピレングリコール798部を仕込み、窒素ガスを
吹き込みながら140℃で7.5時間攪拌した後、さら
に温度を215℃に上げて8時間反応させることによ
り、酸価20、数平均分子量2,060、ジシクロペン
テニル基含有率13%の不飽和ポリエステル(B2)を
得た。なお、この不飽和ポリエステルを合成する際の酸
成分とジシクロペンタジエンとの比率はモル比で1:
0.2であった。
【0059】得られた不飽和ポリエステル(B2)に、
スチレン1258部、ハイドロキノン0.32部を加え
ることにより、不揮発分62%、粘度480mPa・s
の不飽和ポリエステル樹脂(B2)を得た。 <樹脂製造例B3>樹脂製造例A1と同様の四つ口フラ
スコに、無水マレイン酸196部、ジシクロペンタジエ
ン(純度95%)278部および脱イオン水36部を仕
込み、窒素ガスを吹き込みながら130℃で3時間かけ
て付加反応を行うことにより、ジシクロペンタジエンの
マレイン酸付加物を得た。これに、無水フタル酸296
部、プロピレングリコール125部およびネオペンチル
グリコール172部を加えて混合し、窒素ガスを吹き込
みながら200℃まで昇温し、8時間反応させることに
より、酸価25、数平均分子量1,230、ジシクロペ
ンテニル基含有率26%の不飽和ポリエステル(B3)
を得た。なお、この不飽和ポリエステルを合成する際の
酸成分とジシクロペンタジエンとの比率はモル比で1:
0.5であった。
【0060】得られた不飽和ポリエステル(B3)に、
スチレン442部、ハイドロキノン0.31部を加える
ことにより、不揮発分70%、粘度540mPa・sの
不飽和ポリエステル樹脂(B3)を得た。 <比較樹脂製造例b1>樹脂製造例A1と同様の四つ口
フラスコに、無水マレイン酸392部、無水フタル酸8
88部、プロピレングリコール228部およびエチレン
グリコール453部を仕込み、窒素ガスを吹き込みなが
ら210℃まで昇温し、8時間反応させることにより、
酸価12、数平均分子量1,910、ジシクロペンテニ
ル基含有率0%の比較用不飽和ポリエステル(b1)を
得た。
【0061】この比較用不飽和ポリエステル(b1)
に、スチレン1187部、ハイドロキノン0.30部を
加えることにより、不揮発分60%、粘度540mPa
・sの比較用不飽和ポリエステル樹脂(b1)を得た。 (繊維強化プラスチック層形成用樹脂組成物の調製)次
に、上記で得られた繊維強化プラスチック用不飽和ポリ
エステル樹脂を用い、以下の調製例に従って繊維強化プ
ラスチック層形成用樹脂組成物を調製した。 <組成物調製例B1〜B3および比較組成物調製例b1
>樹脂製造例B1〜B3および比較樹脂製造例b1で得
られた各不飽和ポリエステル樹脂100部にアエロジル
♯200(日本アエロジル(株)製)0.7部を加え、
ホモミキサーで充分攪拌した後、オクテン酸コバルト
0.3部およびスチレン10部を追加投入し、充分混合
することにより、繊維強化プラスチック層形成用樹脂組
成物(B1)〜(B3)および比較用繊維強化プラスチ
ック層形成用樹脂組成物(b1)を得た。 (積層成形品の製造と性能評価)上記で得られたゲルコ
ート樹脂組成物および繊維強化プラスチック層形成用樹
脂組成物を用い、以下の実施例および比較例に従って、
積層成形品を製造し、その性能を評価した。 <実施例1−1〜1−6および比較例1−1〜1−4>
離型剤を塗布した縦20cm、横20cm、厚さ2mm
のガラス板上に、硬化剤(カヤメックBUY、化薬アク
ゾ(株)製)を1%添加したゲルコート樹脂組成物をア
プリケーターで厚さ0.10mm、0.20mmおよび
0.30mmとなるように塗布し、25℃で8時間硬化
させてゲルコート層を形成した。
【0062】次いで、硬化剤(カヤメックM−55Y、
化薬アクゾ(株)製)を1%添加した繊維強化プラスチ
ック層形成用樹脂組成物を20cm×20cmの大きさ
のチョップストランドマット(CM−455FA、旭フ
ァイバー(株)製)3枚に含浸させて得られた繊維含有
樹脂組成物(チョップストランドマット:硬化剤添加繊
維強化プラスチック層形成用樹脂組成物(重量比)=3
0:70)を上記ゲルコート層上に積層し、25℃で1
5時間硬化させて厚さ3mmの繊維強化プラスチック層
を形成した後、積層体を脱型することにより、積層成形
品を得た。
【0063】得られた積層成形品について、リフティン
グの発生の程度を目視で観察し、下記の基準で評価し
た。 リフティングの評価基準: ○…リフティングなし。 △…リフティングがわずかに発生。
【0064】×…リフティングが発生。 <実施例2−1〜2−6および比較例2−1〜2−4>
離型剤を塗布した縦20cm、横20cm、厚さ2mm
のガラス板上に、硬化剤(カヤメックBUY、化薬アク
ゾ(株)製)を1%添加したゲルコート樹脂組成物をア
プリケーターで厚さ0.25mmとなるように塗布し、
25℃で24時間硬化させてゲルコート層を形成した。
【0065】次いで、硬化剤(カヤメックM−55Y、
化薬アクゾ(株)製)を1%添加した繊維強化プラスチ
ック層形成用樹脂組成物を20cm×20cmの大きさ
のチョップストランドマット(CM−455FA、旭フ
ァイバー(株)製)3枚に含浸させて得られた繊維含有
樹脂組成物(チョップストランドマット:硬化剤添加繊
維強化プラスチック層形成用樹脂組成物(重量比)=3
0:70)を上記ゲルコート層上に積層し、25℃で2
4時間硬化させて厚さ3mmの繊維強化プラスチック層
を形成した後、積層体を脱型することにより、積層成形
品を得た。
【0066】得られた積層成形品について、以下の方法
で耐候性試験を行った。積層成形品から50mm×50
mmの試験片を切り出し、サンシャインウェザオメータ
ー(WEL−SUN−HC−B型、スガ試験器(株)
製)を用いて促進試験を行った。試験片を所定時間ごと
に取り出し、色差(ΔE)を色差計(Σ90型、日本電
色工業(株)製)で初期との変色の値として測定すると
ともに、光沢を光沢計(測定角度60°)で測定して初
期からの光沢保持率を求めた。
【0067】結果を表1〜4に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【発明の効果】本発明の積層成形品は、耐候性および耐
水性に優れるとともに、製造時にゲルコート層の表面に
リフティング等の欠陥が発生しにくい優れた積層成形品
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−185335(JP,A) 特開 昭60−123529(JP,A) 特開 平4−132732(JP,A) 特開 平8−92330(JP,A) 特開 平7−157645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08F 283/01 C08F 299/02 - 299/04 C08G 63/00 - 63/91 C08L 67/00 - 67/08 C08J 5/04 - 5/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化プラスチック層とその表面に形成
    されたゲルコート層とを備えた積層成形品において、 前記ゲルコート層は、不飽和二塩基酸および/またはそ
    の無水物と脂環族系飽和二塩基酸および/またはその無
    水物とを必須とする酸成分と多価アルコールとを縮合反
    応させてなる不飽和ポリエステル(A)と重合性単量体
    とを含んでなるゲルコート用不飽和ポリエステル樹脂を
    必須成分として含むゲルコート樹脂組成物の硬化体から
    なり、 前記繊維強化プラスチック層は、ジシクロペンテニル基
    を有する不飽和ポリエステル(B)と重合性単量体とを
    含んでなる繊維強化プラスチック用不飽和ポリエステル
    樹脂を必須成分として含む繊維含有樹脂組成物の硬化体
    からなり、 前記不飽和ポリエステル(A)は、前記酸成分全体に対
    する前記脂環族系飽和二塩基酸および/またはその無水
    物の使用割合が20〜70モル%であり、 前記不飽和ポリエステル(B)は、酸成分1モルに対
    し、ジシクロペンタジエンを0.1〜1.0モルの比率
    で用いて合成されたものであ る、 ことを特徴とする、積層成形品。
  2. 【請求項2】前記多価アルコールは、炭素原子のみから
    なる主鎖と2つ以上の側鎖とを有するグリコールであっ
    て前記側鎖同士が結合していてもよいグリコールを必須
    とする、請求項1に記載の積層成形品。
  3. 【請求項3】前記不飽和ポリエステル(B)中、ジシク
    ロペンテニル基の含有率が20重量%以上である、請求
    項1または2に記載の積層成形品。
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