JP2000014460A - 内部環境調整機能付棚 - Google Patents

内部環境調整機能付棚

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JP2000014460A
JP2000014460A JP10187577A JP18757798A JP2000014460A JP 2000014460 A JP2000014460 A JP 2000014460A JP 10187577 A JP10187577 A JP 10187577A JP 18757798 A JP18757798 A JP 18757798A JP 2000014460 A JP2000014460 A JP 2000014460A
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shelf
discharge port
gas
barrier member
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JP10187577A
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English (en)
Inventor
Kunio Miyazaki
邦雄 宮崎
Tomoyuki Kono
知之 河野
Ichiro Ikenaga
一郎 池永
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Kongo Co Ltd
Original Assignee
Kongo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体内部の気体環境を調整し、収納物の品質
を低下させることなく長期に渡って収納可能な内部環境
調整機能付き棚を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる内部環境調整機能付棚1
は、収納物18を収納する本体2の少なくとも一面に、
本体内部2aと連通可能に放出口8aを有し、この放出
口に気体供給手段3を用いて気体を供給するとともに、
収納物18と放出口8aとの間に放出口よりも大きく形
成した障壁部材16に配置されており、本体内部2aの
気体に積極的に気流を発生させて同内部の環境要素であ
る温度や湿度の均一化を図りながら、収納物に対して直
接、放出口から放出される気流が当るのを防ぐ構造とな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収納物の保存に適
する本体内部の環境条件を整える機能を有する内部環境
調整機能付棚に関する。
【0002】
【従来の技術】家屋、図書館、文化財保存館、公文書
館、資料館、倉庫、書庫、病院、地下貯蔵庫等の室内に
は、内部に収納物を収納する棚が、据置き、あるいは手
動または電動で移動可能に設けられている。このような
棚においては、その本体内部の湿度環境を整えるのに調
湿部剤を本体内部に設けている。調湿部剤は、その種類
によって特性が異なるばかりか、配置場所や量によって
本体内部の湿度調整にムラが出でしまうため一定の湿度
になるまでの調湿時間にバラツキがある。また、棚を設
置すると、室内環境は棚外と棚内、棚上と棚下、棚前と
棚奥、棚開放部と棚閉鎖部とではそれぞれ異なった温湿
度環境となる。このため、各部で起こる気体の自然対流
は複雑になり、本体内部の収納物に付着した塵埃あるい
は外部に浮遊している塵埃等が、この対流に乗って本体
内部に進入、あるいは本体内部からの排出を繰り返すこ
ととなり、収納物の品質低下を促進させてしまうという
問題点があった。そこで、空気清浄手段を取り付けて本
体内部の気体を浄化して発生する塵埃の飛散を防止した
り、本体内部に空気を吹き込んで本体内部に気流を発生
させることで空気や水分を拡散して本体内部の温度や湿
度を均一化する技術が、本願出願人から提案されている
(特願平8−101206号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のように、本
体内部に気流を発生させると、空気やその中の水分の拡
散が早まるので、本体内部の湿度や温度を均一化し易
い。この傾向は気流の速度が速ければそれに比例する。
しかしながら、この気流が収納物に直接当たると、収納
物の含水率の相対湿度変化に対する応答が大変速くな
る。つまり、収納物に気流が連続して当ると、収納物の
湿度や温度が部分的に、あるいは急激に変化することに
なり、本体内部全体の温度や湿度調整が概ね収納物のこ
のような変化に追従できず、収納物に影響を与えて劣化
させる、所謂風害を招いてしまう。気流の速度が遅く、
その勢いが弱ければ風害の影響を抑えられるが、これだ
と温度や湿度のムラを均一化するのに時間を要してしま
い、これにより収納物の品質低下を招いてしまう。本発
明は、本体内部の気体環境を調整し、収納物の品質を低
下させることなく長期に渡って収納可能な内部環境調整
機能付き棚を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
収納物を内部に収納する本体の少なくとも一面に、本体
内部と連通可能に放出口を設け、この放出口に気体供給
手段を用いて気体を供給するとともに、収納物と放出口
との間に、放出口よりも大きく形成した障壁部材を配置
して、本体内部の気体に積極的に気流を発生させて同内
部の環境要素である温度や湿度の均一化を図りながら、
収納物に対して直接、放出口から放出される気流が当る
のを防ぐ構成としている。
【0005】請求項2記載の発明は、障壁部材の、放出
口と対向する側に、放出口から放出された直後の気体の
流れを変更する可変部を設け、本体内部における気流発
生を促進する構成としている。
【0006】請求項3記載の発明は、障壁部材の、放出
口と対向する側に、放出口から放出された直後の気体を
散する拡散部を設け、放出口から放出された気体を拡散
する構成としている。
【0007】請求項4記載の発明は、障壁部材を、収納
物を載置する棚板として、部材の共通化を図れる構成と
している。
【0008】請求項5記載の発明は、気体供給手段が、
本体内部の気体を吸引する吸引部と、この吸引部と放出
口とを連結する連通路とを備えていて、本体内部の気体
を吸引部、連通路、放出口を介して本体内部に戻すよう
にして、本体内部に循環気流を発生させる構成としてい
る。
【0009】請求項6記載の発明は、本体内部の気体を
清浄する気体清浄手段を有し、本体内部の温度や湿度を
均一にするための気流を発生させつつ収納物に対する風
害を防止しながら、同時に本体内部の気体の汚れを除去
できる構成としている。
【0010】請求項7記載の発明は、本体内部の湿度を
均一にするための調湿部剤を有し、本体内部の温度や湿
度を均一にするための気流を発生させつつ収納物に対す
る風害を防止し、本体内部の気体の汚れを除去しなが
ら、調湿部剤の機能を促進する構成としている。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて順次説
明するが、構成が同一の部材には、異なる実施例であっ
ても同一符号を付し、その詳細な説明は第1実施例で詳
細に説明するに留める。
【0012】(第1実施例)図1に示す内部環境調整機
能付の棚1は、収納物18を内部に収納する本体2、気
体供給手段3、障壁部材16から主に構成されている。
本体2は、図2にも示すように、側板5,6、天板7、
底板8、背板9、仕切板10、棚板11、及びガラス板
21から主に構成されている。天板7は、側板5,6の
それぞれの上端にその両端部を取り付けられいる。この
天板7には、後述する気体清浄手段となる清浄フィルタ
ー装置14を取り付けるための開孔7aが形成されてい
る。底板8は、矢印Bで示す奥行き方向(以下、「奥行
き方向B」と記す)に位置する両側端を下方に略直角に
折り曲げられていて、棚1の設置面17との間に空間部
8bを形成している。底板8には、本体内部2aと空間
部8bとを連通する放出口8aが略垂直に複数形成され
ている。
【0013】背板9は、本体2の1面を閉塞させるべ
く、側板5,6と天板7と底板8の一側面に取り付けら
れている。背板9には、取付け部となる図示しない複数
の雌螺子部が上下、左右方向に間隔をもって形成されて
いる。
【0014】仕切板10は、図1に示すように、天板7
の略中央部と底板8の略中央部とにその両端を取り付け
られている。仕切板10には気体の一例となる空気を本
体2内で循環させるための貫通穴10aが複数形成され
ている。
【0015】ガラス板21は、天板7と底板8とに、そ
の上下端を摺動自在に支持されて矢印Aで示す幅方向
(以下、「幅方向A」と記す)にスライド自在に設けら
れており、背板9と対向する本体2の対向面を開閉可能
としている。
【0016】各側板5,6と仕切板10との間には、複
数の棚板11がそれぞれ配設されている。この棚板11
には、それぞれ収納物18が載置される。図1におい
て、棚板11に載置した収納物18は一部省略してい
る。棚板11は、ボルト等の締結部材20を上述の雌螺
子部に締め込むことで背板9に所望の間隔を持って着脱
可能に取り付けられる。各棚板11には、空気を循環さ
せるための貫通穴11aが複数形成されている。
【0017】各棚板11は、複数の締結部材20を用い
て背板9にそれぞれ取り付けられているが、各側板5,
6と仕切板10とに図示しない棚受けを所望する間隔で
それぞれ複数形成し、各棚受けで各棚板11をそれぞれ
支持するようにしてもよい。また、各棚板11は各側板
5,6及び仕切板10及び背板9との間に当接して設け
られているが、空気の流通が可能なように隙間を形成し
て取り付けてもよい。
【0018】気体供給手段3は、図1に示すように、放
出口8aに空気を供給するもので、本体内部2aの空気
を主に吸引する吸引部となる吸引ファン13と、連通路
4とを備えている。吸引ファン13は、清浄フィルター
装置14よりも本体2の外側に配置されていて、その一
部に排出口13aを形成されている。連通路4は、側板
6内に形成されていて、その下端12aを空間部8bと
接続された通路12と、一端をこの通路12の上端と接
続し、他端を排出口13aと接続したダクト15とを備
えている。
【0019】開孔7aには、静電気により集塵する周知
の電子式の清浄フィルター装置14が装着される。この
清浄フィルター装置14は、通風抵抗が、風速1m/s
ecで空気が通過する場合の圧力損失が2mmH2Oと
いう特性の非常に小さなフィルターを用いている。この
ため、吸引ファン13の風量にほとんど影響を与えずに
1ミクロン以下の微細な粒子(菌や黴の胞子、バクテリ
ア、花粉、塵埃、ダニの死骸等)を補集することができ
る特性となっている。また、吸引ファン13の強さは、
ダクト15及び通路12を介して放出口8aから吹き出
される空気の吹出風速が、0.8〜1m/sec程度と
なるように調整されている。
【0020】障壁部材16は、本体内部2aに底板8と
その直ぐ上方に配置された棚板11とで形成される最下
段の収納空間22に設けられている。障壁部材16は、
図3に示すように、放出口8aよりも上方に位置するよ
うに、側板5,6と、仕切り板10とに複数のピン19
を持って装着されている。障壁部材16は、その大きさ
を放出口8aが形成された範囲よりも大きく形成されて
いる。障壁部材16は図2に示すように、背板9との間
に隙間を持って配置されている。障壁部材16は、その
上面16cを平坦面として収納物18を載置可能として
いる。障壁部材16の放出口8aと対向する側には、可
変部となる傾斜面16a,16bが形成されている。傾
斜面16a,16bは、奥行き方向Bに向かってそれぞ
れ昇り傾斜となっており、放出口8aから放出された直
後の空気の流れを奥行き方向Bに変更して、収納物18
を避けるような気流やその発生を促進している。つまり
障壁部材16は、収納物18と放出口8aとの間に配置
されている。
【0021】このような構成の棚1における内部環境調
整作用について説明する。吸引ファン13が図示しない
駆動モータで回転されると、本体内部2aの空気が清浄
フィルター装置14を介して吸引される。清浄フィルタ
ー装置14は上述の特性を有するため、吸引ファン13
の風量はほとんど影響を受けずに、1ミクロン以下の微
細な粒子が補集される。補集できなかった粒子に関して
も電気的に帯電されることがないため、これらが本体内
部2aの収納物18に電気的に付着することが少なくな
り、収納物18の品質低下を極力防止することができ
る。
【0022】吸引された空気は、排出口13aから連通
路4を介して棚底部の空間部8bに送られ、放出口8a
から収納空間22に噴出される。この噴出された空気
は、障壁部材16に衝突し、傾斜面16a,16bで奥
行き方向Bにその気流を変更される。
【0023】吹き込まれた空気は、その後、貫通穴11
a、貫通穴10aを通って本体内部2a全般に行き渡
り、吸引ファン13の吸引力と相まって上部に向かって
流れる気流を発生させることになる。このため、本体内
部2aや収納物18に付着した微細な粒子は気流ととも
に上昇し清浄フィルター装置14によって浄化される。
【0024】このような吸引ファン13の吸引と放出口
8aからの噴出動作を継続すると、本体内部2aの空気
が循環されることになり、本体内部2aや収納物18に
付着した微細な粒子が除去され、さらに浄化された後に
繰り返して循環されるため、徐々に本体内部2aの空気
環境が浄化されるという濾過機能による効果を得ること
ができる。
【0025】本体内部2aには、温度差による自然対流
とは別に、吸引ファン13の吸引力と、放出口8aから
の清浄された空気の噴出により本体内部2aを循環する
気流が発生するため、本体内部2aの空気の淀みが少な
くなる。これにより、本体内部2aの空気が積極的に循
環されて空気や水分が拡散され、本体内部2aにおける
温度や湿度のムラが減少して効率良く均一化することが
できる。また、収納物18と放出口8aの間に障壁部材
16を配置することで、噴出された空気流が直接収納物
18に吹き付けられなくなり、風害を防止することがで
きる。さらに、放出口8aと対向する障壁部材16に傾
斜面16a,16bが形成されているため、噴出された
空気が傾斜面16a,16bによりその向きが変更され
るので、気流の発生が促進され、本体内部2aにおける
温度や湿度のムラをより減少でき、温度や湿度の均一化
をより効率的に行える。
【0026】この例では障壁部材16の上面16cに収
納物18が載置されるので、障壁部材16に棚板機能を
持たせることができ、本体2の最下段において障壁部材
16と棚板11とを個別に設けなくて済み、部品点数を
少なくできる。
【0027】(第2実施例)図4は本発明の第2の実施
例である内部環境調整機能付の棚30を示す。この実施
例は、第1実施例と底板34の構成と障壁部材32の配
置位置が大きく異なる以外は、その構成を略同一として
いるので、ここでは底板34の構成と障壁部材32の構
成と配置を中心に説明する。
【0028】内部環境調整機能付の棚30の本体31
は、側板5,6、天板7、底板34、背板9、仕切板1
0、棚板11、及びガラス板21から主に構成されてい
る。底板34は、図5、図6に示すように、その前後両
側端を下方に略直角に折り曲げられていて、棚30の設
置面17との間に空間部34bを形成している。この底
板34の上面34aは、収納物32の載置面となってい
る。側板6内には、図4に示す連通路4を構成するダク
ト15と接続する通路12と、複数の放出口35とが形
成されている。各放出口35は、通路12と本体内部3
1aとを連通するように略水平に複数形成されていて、
気体供給手段3から供給される空気を本体内部31aの
仕切板10に向かって噴出するようになっている。
【0029】側板6寄りに位置する各棚板11上には、
障壁部材32が、各放出口35と対向して立設配置され
ている。各障壁部材32は、その大きさを放出口35が
形成された範囲や収納物33よりも大きく形成されてい
る。障壁部材32は、棚板11上を幅方向Aにスライド
可能に設けてもよい。
【0030】障壁部材32の放出口35と対向する側に
は、図5に示すように、可変部となる傾斜面32a,3
2bが形成されている。傾斜面32a,32bは、図7
に示すように、幅方向Aに向かってそれぞれ傾斜してお
り、放出口35から仕切板10に向かって放出された直
後の空気の流れを奥行き方向Bに分割変更して、収納物
32を避けるような気流の発生させている。つまり障壁
部材32は、収納物32と放出口35との間に配置され
て気流発生を促進している。
【0031】このような構成の棚30における内部環境
調整作用について説明する。吸引ファン13が回転する
と、本体内部31aの空気が清浄フィルター装置14を
介して吸引され、吸引ファン13の風量はほとんど影響
を受けずに1ミクロン以下の微細な粒子が補集される。
吸引された空気は、排出口13aから連通路4を介して
空間部34bに送られ、各放出孔35から棚板11で仕
切られた本体内部31aに噴出される。この噴出された
空気は、障壁部材32に衝突し、傾斜面32a,32b
で奥行き方向Bにその気流を変更される。
【0032】吹き込まれた空気は、その後、貫通穴11
a、貫通穴10aを通って本体内部31a全般に行き渡
り、吸引ファン13の吸引力と相まって上部に向かって
流れる気流となる。このため、本体内部31aや収納物
33に付着した微細な粒子は気流と共に上昇し清浄フィ
ルター装置14によって浄化される。このような吸引フ
ァン13による吸引と放出口35からの噴出動作を継続
すると、本体内部31aの空気が循環されることにな
り、本体内部31aや収納物33に付着した微細な粒子
が除去される。さらに浄化された後に空気が繰り返して
循環されるため、徐々に本体内部31aの空気環境が浄
化されるという濾過機能による効果を得ることができ
る。
【0033】本体内部31aには、温度差による自然対
流とは別に、吸引ファン13の吸引力と、放出口35か
らの清浄された空気の噴出により本体内部31aを循環
する気流が発生するため、本体内部31aの空気の淀み
が少なくなる。これにより、本体内部31aの空気が積
極的に循環されて、空気や水分が拡散され、本体内部3
1aにおける温度や湿度のムラが減少して効率良く均一
化することができる。収納物33と放出口35の間に
は、障壁部材32が配置されているので、噴出された空
気流が直接収納物32に吹き付けられなくなり、風害を
防止することができる。また、放出口35と対向する障
壁部材32に傾斜面32a,32bが形成されているた
め、噴出された空気が傾斜面32a,32bによりその
向きが分岐変更されるので、より積極的に気流を形成で
き、本体内部31aにおける温度や湿度のムラを減少し
て温度や湿度の均一化をより効率的に行える。
【0034】(第3実施例)図8は、本発明の第3の実
施例である内部環境調整機能付の棚40を示す。この実
施例は、障壁部材41の構成と調湿部剤45とを備える
以外は、その構成を第1実施例と略同一としているの
で、ここでは障壁部材41と調湿部剤45の構成を中心
に説明する。
【0035】底板8と載置面17との間に形成された空
間部8bには、調湿部剤45が、幅方向Aに向かって配
設されている。調湿部剤45には、シリカゲル(二酸化
珪素)より主に構成されており、湿度が高い場合には大
気中の水分をその内部に貯留し、湿度の低下に伴って内
部に貯留した水分を大気中に放散するという性能を有す
る。調湿部剤45としては、アートソーブ(商品名)等
が挙げられる。
【0036】収納空間22には、放出口8aに対向して
障壁部材41が配置されている。この障壁部材41は、
一方を開口されていて、放出口8aの形成範囲よりも大
きく形成された箱部材であって、この部材の底面41a
を上方にして放出口8aを覆うように底板8上に配置さ
れている。底面41aは、収納物42よりも大きく形成
されている。
【0037】放出口8aと対向する障壁部材41の内部
には、図9,図10に示すように、拡散部となる網目部
材43が設けられている。網目部材43は、放出口8a
から上方に向かって噴射され直後の空気を拡散するもの
である。放出口8aと網目部材43の間に位置する障壁
部材41の四方の側面には、拡散排出口44がそれぞれ
形成されていて、図11に示すように、網目部材43で
拡散された空気を収納空間22内に四方に散らして噴出
するようになっている。つまり障壁部材41と網目部材
43は、収納物42と放出口8aとの間に配置されてい
る。
【0038】このような構成の棚40における内部環境
調整作用について説明する。吸引ファン13が図示しな
い駆動モータで回転されると、本体内部2aの空気が清
浄フィルター装置14を介して吸引され、吸引ファン1
3の風量はほとんど影響を受けずに、1ミクロン以下の
微細な粒子が補集される。補集できなかった粒子に関し
ても電気的に帯電されることがないため、これらが本体
内部2aの収納物42に電気的に付着することが少なく
なり、収納物42の品質低下を極力防止することができ
る。
【0039】吸引された空気は、排出口13aから連通
路4を介して棚底部の空間部8bに送られ、この中の調
湿部剤45を介して放出口8aから収納空間22に噴出
される。従って、放出口8aから収納空間22に噴出さ
れる空気は調湿質室45で一旦調湿されて噴射される。
さらに噴出された空気は、網目部材43によって拡散さ
れ、障壁部材41に設けた拡散排出口44から収納空間
22に吹き出される。
【0040】吹き出された空気は、その後、貫通穴11
a、貫通穴10aを通って本体内部2a全般に行き渡
り、吸引ファン13の吸引力と相まって上部に向かって
流れる気流を発生させることになり、本体内部2aや収
納物42に付着した微細な粒子は気流とともに上昇し清
浄フィルター装置14によって浄化される。吸引ファン
13の吸引と放出口8aからの噴出動作を継続すると、
本体内部2aの空気が循環されることになり、本体内部
2aや収納物42に付着した微細な粒子が除去され、さ
らに浄化された後に調湿部剤45を介して繰り返して循
環されるため、徐々に本体内部2aの空気環境を浄化し
つつ調湿することができる。
【0041】このように本体内部2aには、温度差によ
る自然対流とは別に、吸引ファン13の吸引力と、放出
口8aからの清浄された空気の噴出により本体内部2a
を循環する気流が発生するため、本体内部2aの空気の
淀みが少なくなる。これにより、本体内部2aの空気が
積極的に循環されて空気や水分が拡散され、本体内部2
aにおける温度や湿度のムラが減少して効率的に均一化
することができる。また、収納物42と放出口8aの間
に障壁部材41と網目部材43とを配置するので、噴出
された空気流が拡散されるとともに直接収納物42に吹
き付けられなくなる。このため、本体内部2aにおける
温度や湿度のムラをより一層減少しながら風害を防止す
ることができる。さらにこの例では、調湿部剤45を用
いているため、周知の加湿器や除湿器を用いる場合より
も、棚40の内部の湿度調整を低コストで行うことがで
きる。
【0042】第3の実施例では、調湿部剤45を棚下部
に形成された空間部8b内に配置しているが、調湿部剤
45を第1、第2の各実施例における空間部8b,34
b内に配置してもよい。また、調湿部剤45の配置場所
としては、棚下部ではなく、本体内部2a,31a側に
位置する側板5,6、天板7、底板8、背板9、仕切板
10、棚板11上であってもよく、清浄フィルター装置
14の前後や連通路4内に配置してもよい。
【0043】各実施例の棚1,30,40は、設置面1
7に据え置いたタイプとしているが、これに限定される
ものではなく、特願平8−101206号公報の、図1
1、図12に示す移動式の棚に適用したり、同公報の図
13,図14に示す下足棚に適用してもよく、さらに
は、展示ケースのような比較的密閉性の高い展示棚に適
用してもよい。
【0044】各実施例では、可変部並びに拡散部を障壁
部材にそれぞれ一体的に形成しているが、可変部並びに
拡散部の配置や形成場所はこれに限定されるものではな
く、各障壁部材1,32,41に対して個別に設けたも
のであっても無論構わない。この場合、各実施例の放出
口と障壁部材の間に空間を設け、この空間にそれぞれ可
変部や拡散部を配置すればよい。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、収納物と
放出口との間に放出口よりも大きく形成した障壁部材を
配置したので、本体内部の気体に積極的に気流を発生さ
れて同内部の環境要素である温度や湿度を均一化を図り
ながら、収納物に対して直接、放出口から放出される気
流が当らなくなるので、風害を防止でき、本体内部の気
体環境を調整して収納物の品質低下を長期に渡って防止
することができる。
【0046】請求項2,3記載の発明によれば、放出口
から放出された直後の気体の流れが変更部によって可変
されたり、拡散部によって拡散されるので、本体内部に
おける気流発生が促進され、風害を防止しながら本体内
部の気体環境を素早く調整でき、収納物の品質低下を長
期に渡って防止することができる。
【0047】請求項4記載の発明によれば、障壁部材が
収納物を載置する棚板として機能するので、部品の共通
化を図れ、低コストで風害を防止しながら本体内部の気
体環境を調整して収納物の品質低下を長期に渡って防止
することができる。
【0048】請求項5記載の発明によれば、本体内部の
気体が吸引部、連通路、放出口を介して本体内部に戻さ
れて循環気流が発生するので、風害を防止しながら本体
内部の気体環境を時間の経過と共に調整でき、収納物の
品質低下を長期に渡って防止することができる。
【0049】請求項6記載の発明によれば、本体内部の
気体が気体清浄手段で浄化されるので、風害を防止しな
がら本体内部の気体環境、特に塵埃等を時間の経過と十
分に清浄調整でき、収納物の品質低下を長期に渡って防
止することができる。
【0050】請求項7記載の発明によれば、調湿部材に
よって本体内部の湿度が調整されるので、風害を防止し
ながら本体内部の気体環境、特に湿度を時間の経過とと
もに調整でき、収納物の品質低下を長期に渡って防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す空気環境調整機能
付棚の正面図である。
【図2】第1の実施例における放出口と障壁部材の配置
構成を示す部分拡大側面断面図である。
【図3】第1の実施例における放出口と障壁部材の配置
構成を示す部分拡大正断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す空気環境調整機能
付棚の正面図である。
【図5】第2の実施例における放出口と障壁部材の配置
構成を示す部分拡大側面断面図である。
【図6】第2の実施例における放出口と障壁部材の配置
構成を示す部分拡大正断面図である。
【図7】第2の実施例における障壁部材と変更部による
気体の流れを示す拡大斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施例を示す空気環境調整機能
付棚の正面図である。
【図9】第3の実施例における放出口と障壁部材の配置
構成を示す部分拡大側面断面図である。
【図10】第3の実施例における放出口と障壁部材の配
置構成を示す部分拡大正断面図である。
【図11】第3の実施例における障壁部材と拡散部によ
る気体の流れを示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1,30,40 内部環境調整機能付棚 2,31 本体 2a,31a 本体内部 3 気体供給手段 4 連通路 8a,35 放出口 11 棚板 13 吸引部 14 気体清浄手段 16,32,41 障壁部材 18,33,42 収納物 16a,16b 可変部 32a,32b 可変部 43 拡散部 45 調湿部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池永 一郎 熊本県熊本市上熊本3丁目8番1号・金剛 株式会社内 Fターム(参考) 3F022 BB04 BB07 BB08 FF01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収納物を内部に収納する本体の少なくとも
    一面に、上記本体内部と連通可能に設けられた放出口
    と、 上記放出口に気体を供給する気体供給手段と、 上記放出口よりも大きく形成されていて、上記収納物と
    上記放出口との間に配置された障壁部材とを有すること
    を特徴とする内部環境調整機能付棚。
  2. 【請求項2】請求項1記載の内部環境調整機能付棚おい
    て、 上記障壁部材の、上記放出口と対向する側に、上記放出
    口から放出された直後の気体の流れを変更する可変部を
    有することを特徴とする内部環境調整機能付棚。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の内部環境調整機能
    付棚において、 上記障壁部材の、上記放出口と対向する側に、上記放出
    口から放出された直後の気体を散する拡散部を有するこ
    とを特徴とする内部環境調整機能付棚。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の内部環境調整
    機能付棚において、 上記障壁部材は、上記収納物を載置する棚板であること
    を特徴とする環境調整機能付棚。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れか1つに記載の内部
    環境調整機能付棚において、 上記気体供給手段は、上記本体内部の気体を吸引する吸
    引部と、上記吸引部と上記放出口とを連結する連通路と
    を備えたことを特徴とする環境調整機能付棚。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れか1つに記載の内部
    環境調整機能付棚において、 上記本体内部の気体を清浄する気体清浄手段を有するこ
    とを特徴とする環境調整機能付棚。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6の何れか1つに記載の内部
    環境調整機能付棚において、 上記本体内部の湿度を調整する調湿部剤を有することを
    特徴とする環境調整機能付棚。
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