JP2000012387A - 電解コンデンサ用電極 - Google Patents
電解コンデンサ用電極Info
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Abstract
き、しかも高周波特性に優れた電解コンデンサ用電極を
提供する。 【解決手段】 弁金属粉末の成形体1に弁金属からなる
リードを取り付けた電解コンデンサ用電極4において、
前記リードの形状を少なくとも前記成形体への接触部分
は箔形状とし、その箔2の厚みを200μm以下とす
る。
Description
体に弁金属からなるリードを取り付けた電解コンデンサ
用電極に関するものである。
ナルコンピュータのCPU周りなどに使用される電解コ
ンデンサ素子は、高周波に対応し、かつ大電流が流せる
ことが要求されている。
す。タンタル、アルミニウム、チタン、ニオブなどの弁
作用を有する金属粉末からなる成形体1に、弁金属から
なるリード線3が植立されて電解コンデンサ用電極4が
形成される。
化成が行われて誘電体酸化皮膜が形成され、前記酸化皮
膜の上に固体電解質層および陰極電極層が形成される。
そして、陽極であるリード線3に外部陽極端子が接合さ
れ、前記陰極電極層に外部陰極端子が接合されて、エポ
キシ系粉末樹脂などにて陽極全体を覆うようにモールド
することにより電解コンデンサ素子が得られる。
流すためには、リード線3と成形体1を構成する弁金属
粉末との接合面積(以下、「見掛表面積」と称す。)を
大きくする必要があることから、従来より見掛表面積を
増加させる方法が各種提案されている。
には、リード線3の成形体1への埋め込み部分を薄く偏
平加工する方法が提案されている。また、実開昭58−
187136号公報では、単にリード線3を偏平にする
だけでなく、その埋め込み長さや偏平度合を限定して見
掛表面積を増加させる方法が開示されている。また、実
開昭59−187129号公報にも、同様にリード線3
の埋め込み部分を偏平形状にし、その厚さを規定した方
法が開示されている。
来の電解コンデンサ素子では、リード線3を偏平化して
見掛表面積を増やしているものの、リード線3の偏平化
には強度などの問題から限界があり、焼結時の収縮によ
る凹凸が生じて超薄型高密度実装が実現できないという
問題があった。
開昭63−283012号公報には、リード線3を成形
体1の側面に溶接したのち偏平形状にする方法が提案さ
れているが、この方法は製造工程が煩雑であるという問
題があった。
掛表面積を大きくしてはいるものの、いずれも大電流を
流すのに十分な見掛表面積を有するものではないという
問題もあった。
が大きく大電流を流すことができ、しかも高周波特性に
優れた電解コンデンサ用電極を提供するものである。
用電極は、陽極リードの形状を特殊な構成としたことを
特徴とする。
して大電流が流せ、しかも高周波特性に優れた電解コン
デンサ用電極とすることができる。
電極は、弁金属粉末の成形体に弁金属からなるリードを
取り付けた電解コンデンサ用電極において、前記リード
の形状は、少なくとも前記成形体への接触部分は箔形状
であり、その箔の厚みは200μm以下であることを特
徴とする。
属の粉末とリードとの接合面積が増大するため、接合点
の抵抗が低減され、等価直列抵抗が低くなり、高周波特
性に優れ、かつ大リップル電流を流すことができる。さ
らに、前記接合面積が増大することで、リードと成形体
との接着強度を向上させることもできる。
請求項1において、弁金属の箔の表面に凹凸を形成し、
前記箔の成形体への接触部分の表面積が、凹凸を形成し
ない箔の成形体への接触部分の表面積の2倍以上になる
ように前記凹凸が形成されていることを特徴とする。
ることができる。請求項3記載の電解コンデンサ用電極
は、請求項1または請求項2において、弁金属の箔が、
貫通孔を有することを特徴とする。
成形体が収縮する力を箔が受けやすくなるため、弁金属
の粉末と箔との接合面積がさらに増大して低等価直列抵
抗となり、しかもリードと成形体との接着強度を高くす
ることができる。
1〜図5を用いて説明する。なお、上記従来例を示す図
1と同様をなすものについては、同一の符号を付けて説
明する。
(実施の形態1)の電解コンデンサ用電極を示す。図1
に示す電解コンデンサ用電極は、上記従来例を示す図6
とほぼ同様の構成であるが、この(実施の形態1)で
は、従来は線状であったリード線3を箔形状として見掛
表面積を大きくした点で異なる。
用い、このタンタル粉末を成形加工し、同じくタンタル
からなる箔2とともに真空焼結して電解コンデンサ用電
極4を形成する。
上記従来例と同様に酸化皮膜および電解質層を形成した
後、陰極引出電極を設ける。その後、陽極である箔2に
外部陽極端子を接合し、前記陰極電極層に外部陰極端子
を接合して、エポキシ系粉末樹脂などにて陽極全体を覆
うようにモールドして電解コンデンサ素子とする。
なく箔2とすることで、陽極であるタンタル微粉末とリ
ードの接触面積すなわち見掛表面積が増大して、得られ
る電解コンデンサ素子は、等価直列抵抗が低減し、高周
波特性に優れたものとなる。
大させ、かつ静電容量としては損失となる埋没体積を小
さくさせることができるため、静電容量を大きくとるこ
とも可能である。
箔2の厚さや幅、埋め込み長さを調整するだけでなく、
箔2の表面を研磨または電気的エッチングによって増大
させてもよい。
体1が作成できることから必然的に電解コンデンサ用電
極4も薄型となり、小型で大容量の電解コンデンサ素子
が得られる。
す。見掛表面積と、等価直列抵抗およびリップル発熱温
度との関係を調べるために、以下の実施例1〜5および
比較例1を行った。
/gのタンタル粉末を用い、このタンタル粉末を1.7
mm×3.5mm×6.4mmの大きさに成形加工し、
成形体1を得た。
なる、厚み200μm、幅0.3mmの箔2を用い、成
形体1への埋め込み部の深さを4mmとして、成形体1
とともに1450℃で真空焼結して、電解コンデンサ用
電極4を得た。
るために、この電解コンデンサ用電極4の成形体1に8
5℃のリン酸溶液中で印加電圧30Vで化成を行い酸化
皮膜を形成した。さらに、電解質として二酸化マンガン
を形成した後、カーボン層、銀導電性樹脂層からなる陰
極引出電極を設けた。
前記陰極引出電極には外部陰極端子を接合して、樹脂で
モールドして電解コンデンサ素子を作製した。この電解
コンデンサ素子を用いて、100kHzの等価直列抵抗
とリップル発熱温度とを測定した。
した。すなわち、電解コンデンサ素子の外部陽極及び外
部陰極端子に100kHzの正弦波にバイアスを重畳し
たものをリップルとして印加する。リップル電流は10
00mAP−Pが電解コンデンサ素子に流れるようにア
ンプ出力を調整してそのリップル発熱温度を測定した。
抗およびリップル発熱温度を表1に示す。
ために、箔2の成形体1への埋め込み深さは4mmに固
定したまま、箔2の厚さおよび幅を表1に示すように変
化させて、成形体1に埋め込まれたリード部の体積が上
記実施例1とほぼ同様になるようにした。
て電解コンデンサ素子を作成し、電解コンデンサ素子の
等価直列抵抗およびリップル発熱温度を測定した。得ら
れた測定結果を表1に示す。
円状であり径が280μmのリード線3を用いた。
mmとして、得られる電極の静電容量が上記実施例1〜
5とほぼ等しくなるようにした。
らも陽極リードの見掛表面積がほぼ同じため、等価直列
抵抗およびリップル発熱温度が同じ程度となっている。
しかし、実施例2〜5に示すように、箔2の厚みを20
0μmよりも小さくして、箔2の幅を広くし、見掛表面
積を大きくしていくにつれて、陽極であるタンタル微粉
末とリードとの接触面積が増大することから、得られる
電解コンデンサ素子は等価直列抵抗が低減し、高周波特
性の優れたものとなる。
ることから、同一温度上昇範囲における許容リップル電
流量が増加した優れた電解コンデンサ素子を得ることが
できる。
ードとしての箔2を図1に示すように成形体1の内部に
埋め込んだが、本発明はこれに限定されるものではな
く、リード線3を用いた場合よりも見掛表面積が大きけ
れば、図2に示すように箔2を成形体1の表面に取り付
ける、あるいは図3に示すように箔2を成形体1に埋め
込みその一部を露出させてもよい。
ッチングを施して凹凸を形成し、見掛表面積を増大させ
る場合には、上記実施例1〜5より明らかなように、凹
凸を形成する前の箔2の見掛表面積の2倍以上になるよ
うに凹凸を形成すると、等価直列抵抗値の低下やリップ
ル発熱温度の低下の実現により効果的となる。
らかなように、より大きな効果が得られたのは箔2の厚
みが100μm以下の場合であった。
おける実施例1〜5および比較例1では、見掛表面積の
等価直列抵抗およびリップル発熱温度に与える影響を調
べたが、この(実施の形態1)では、以下の実施例6〜
8および比較例2において、見掛表面積の高周波特性に
与える影響を調べた。
同じになるようにその幅と成形体1への埋没深さを表2
に示すように変化させた。そして、それ以外は上記実施
例1と同様にして電解コンデンサ素子を作製した。
ンスの100Hz〜40MHzでの変化を図4に示す。
8とほぼ同等の容量が得られるように成形体1にリード
線3を埋め込んだ。そしてそれ以外は実施例1と同様に
して電解コンデンサ素子を作製した。
ンスの100Hz〜40MHzでの変化を図4に示す。
000Hzの間では実施例6〜8および比較例2のイン
ピーダンスに差はないが、300,000Hzを超えた
高周波数領域では、実施例6〜8は比較例2に比べイン
ピーダンスが小さくなり、良好な高周波数特性が得られ
た。
面が円のリード線3ではなく断面が四角形の箔2である
ため、断面積が大きくなり共振周波数において低等価直
列抵抗となり、また箔2の幅が広くなることで低等価直
列誘導となったためと考えられる。
の形態3)を示す。上記(実施の形態1)における図1
に示す電解コンデンサ用電極4とほぼ同様の構成である
が、この(実施の形態3)では、箔2の成形体1への埋
設部に複数の貫通孔5を設けた点で異なる。
で、見掛表面積はほぼ同じものであっても、成形体1と
箔2とを真空焼結する際に成形体1が収縮する力(矢印
AおよびB方向)を箔2が受けやすくなり、接合面積が
大きくなり低等価直列抵抗で高強度の電解コンデンサ素
子が得られる。
す。
2に、径0.2mmの貫通孔を20孔設けた。そしてそ
れ以外は実施例1と同様にして、電解コンデンサ素子を
作製した。
zにおける等価直列抵抗および比較例3と実施例9とを
比較したときの強度比を表3に示す。
通孔5のない箔2を用いた。そしてそれ以外は実施例1
と同様にして電解コンデンサ素子を作製した。
zにおける等価直列抵抗および強度比を表3に示す。
ぼ等しいものの、実施例9は、真空焼結の際に成形体1
が収縮する力を箔2が受けやすくなり、粉末と箔2の接
合面積が増えるため、低等価直列抵抗となり、また、高
強度のものが得られた。
複数の貫通孔5を設けたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、上記(実施の形態1)で述べたように箔
2の表面にエッチングなどにより凹凸を形成し、この凹
凸を有する箔2に複数の貫通孔5を形成してもよい。
態3)では、弁金属としてタンタルを用いたが、本発明
はこれに限定されるものではなく、タンタル以外の弁金
属を用いても同様の効果が得られる。
用電極によると、リードの形状を箔とし、その厚みを2
00μm以下とすることで、成形体を構成する弁金属の
粉末とリードとの接合面積が増大するため、接合点の抵
抗が低減され、等価直列抵抗が低くなり、高周波特性に
優れ、かつ大リップル電流を流すことができる電解コン
デンサ用電極が得られる。
することで、リードと成形体との接着強度を向上させる
こともできる。
極の構成を示す斜視図
用電極の構成を示す斜視図
用電極の構成を示す斜視図
波数特性を示すグラフ
極の構成を示す断面図
図
Claims (3)
- 【請求項1】弁金属粉末の成形体に弁金属からなるリー
ドを取り付けた電解コンデンサ用電極において、 前記リードの形状は、少なくとも前記成形体への接触部
分は箔形状であり、その箔の厚みは200μm以下であ
る電解コンデンサ用電極。 - 【請求項2】弁金属の箔の表面に凹凸を形成し、前記箔
の成形体への接触部分の表面積が、凹凸を形成しない箔
の成形体への接触部分の表面積の2倍以上になるように
前記凹凸が形成されている請求項1記載の電解コンデン
サ用電極。 - 【請求項3】弁金属の箔が、貫通孔を有する請求項1ま
たは請求項2記載の電解コンデンサ用電極。
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