JP2000007704A - カルボキシ多糖類の製造方法 - Google Patents

カルボキシ多糖類の製造方法

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JP2000007704A JP10171414A JP17141498A JP2000007704A JP 2000007704 A JP2000007704 A JP 2000007704A JP 10171414 A JP10171414 A JP 10171414A JP 17141498 A JP17141498 A JP 17141498A JP 2000007704 A JP2000007704 A JP 2000007704A
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ruthenium
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starch
extraction
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利昭 神崎
Hidechika Wakabayashi
英親 若林
Hiromitsu Nagashima
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ルテニウムと酸化物との組み合わせによるカル
ボキシ多糖類の製造において、反応液からルテニウムを
有効に分離させる。 【解決手段】多糖類をルテニウム化合物と酸化剤との組
み合わせにより酸化してカルボキシ多糖類を製造する方
法において、反応後の混合溶液に抽出助剤を添加し、酸
化剤を添加してルテニウムを高酸化状態にし、次いで水
に不溶な有機溶媒によりルテニウムを抽出・分離させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多糖類の酸化によ
りカルボキシ多糖類又はその塩を製造する方法に関す
る。本発明により得られるカルボキシ多糖類又はその塩
は、スケール付着防止剤、顔料分散剤、サイズ剤、コン
クリート混和剤、洗剤ビルダーとして好適に利用でき
る。
【0002】
【従来の技術】従来、洗剤ビルダーとして、アクリル酸
ポリマー又はアクリル酸/マレイン酸コポリマーが工業
的に製造されている。しかしながら、これら合成系ポリ
カルボン酸は、天然の高分子の化学構造としては一般的
でないビニル重合体構造からなるため、微生物による生
分解性がきわめて低いという問題点が知られている。多
糖類を酸化カルボキシル化して製造されたポリカルボン
酸が、生分解性ビルダーとしてこの問題点の解決に役立
つことが期待される。
【0003】例えば、特公昭49−1281号公報に
は、過ヨウ素酸と亜塩素酸塩の組み合わせ又は次亜塩素
酸塩を使用して多糖類を酸化する方法が開示されてお
り、多糖類構成単位単糖のC2位及びC3位を酸化して
得られるジカルボキシデンプンが洗剤ビルダー機能を有
することが記載されている。多糖類を酸化してトリカル
ボキシ多糖類を製造する方法として、特公昭47−40
552号公報及びチェコスロバキア特許235576号
公報には、デンプンを過ヨウ素酸塩でアルデヒド化した
後、四酸化二窒素により酸化カルボキシル化する方法が
開示されている。しかし、これらの公報に記載されてい
る方法は、高価な過ヨウ素酸塩を使用しなければならず
工業的に適当ではなかった。
【0004】特開平9−71601号公報には、ルテニ
ウム触媒の存在下、次亜塩素酸塩を用いて、反応pHを
塩基性条件にしてデンプンをカルボキシル化する方法が
開示されている。ここで用いるルテニウムはきわめて高
価なルテニウムであるため、トリカルボキシデンプン製
造工程におけるルテニウムの損失は厳しく制限される。
【0005】特開平9−71601号公報では、酸化反
応生成物を亜硫酸塩等の還元剤で処理することにより沈
殿物を生成せしめ、これをロ過することにより得られる
生成物ポリカルボン酸の色調が改善されることを開示さ
れているが、具体的なルテニウム含有量減少の記述はさ
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多糖
類を酸化してカルボキシ多糖類を製造する方法におい
て、酸化剤と組み合わせて用いられるルテニウムを反応
混合物溶液中から簡便かつ有効に除去して、カルボキシ
多糖類を工業的に生産する方法の提供である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決する方法を検討した結果、反応後の混合溶液に
抽出助剤として1族元素の炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩又
は、脂肪族モノカルボン酸(商品名:バーサチック酸)
を共存させてから酸化剤を添加し、有機溶媒によりルテ
ニウムを抽出することによりルテニウムを有効に除去で
きることを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、多糖類をルテニウム化合
物と酸化剤との組み合わせにより酸化してカルボキシ多
糖類を製造する方法において、反応後の混合溶液に抽出
助剤を添加し、酸化剤を添加してルテニウムを高酸化状
態にし、次いで水に不溶な有機溶媒によりルテニウムを
抽出・分離することを特徴とするカルボキシ多糖類の製
造方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用される多糖類は、デ
ンプン、アミロース、アミロペクチン、ペクチン、プロ
トペクチン、ペクチン酸などのα結合型多糖類及びセル
ロ−スなどβ結合型多糖類である。反応の容易性からデ
ンプンが好ましい。デンプンとしては、トウモロコシデ
ンプン、バレイショデンプン、タピオカデンプン、小麦
デンプン、サツマイモデンプン、米デンプンなどが挙げ
られ、これらを原料として低分子化させた水溶性デンプ
ンも使用できる。ここで、これらの原料は、反応液中濃
度で0.1〜80重量%、好ましくは1〜50重量%の
範囲で使用される。
【0010】本発明のカルボキシ多糖類は、多糖類を構
成する単糖ピラノース環のC6位の一級アルコールもし
くはエステルが平均10モル%以上酸化もしくは加水分
解されてカルボキシル基もしくはその塩に転化され、同
時にピラノース環のC2、C3位が開裂し、C2,C3
位の二級アルコ−ルが10モル%以上酸化されたカルボ
キシル基もしくはその塩に転化した構造からなる平均分
子量で1,000〜100,000のトリカルボキシ多
糖類である。
【0011】本発明の酸化は、ルテニウム化合物と酸化
剤との組み合わせで行われる。ルテニウム化合物とし
て、高酸化状態のルテニウム化合物が挙げられる。この
高酸化状態のルテニウム化合物は、ルテニウム化合物と
酸化剤で生成させることができる。本発明において使用
するルテニウム化合物には、ルテニウム金属;二酸化ル
テニウム、四酸化ルテニウムなどのルテニウム酸化物;
ルテニウム酸ナトリウムなどのルテニウム酸塩;塩化ル
テニウム、臭化ルテニウムなどのハロゲン化ルテニウ
ム;硝酸ルテニウム;硫酸ルテニウム;酢酸ルテニウム
などのカルボン酸ルテニウム;ヘキサクロロルテニウム
酸アンモニウム、ヘキサクロロルテニウム酸カリウム、
ペンタクロロアクアルテニウム酸カリウム、ペンタクロ
ロアクアルテニウム酸アンモニウム、ペンタクロロニト
ロシルルテニウム酸カリウム、ヘキサアンミンルテニウ
ム塩化物、ヘキサアンミンルテニウム臭化物、ヘキサア
ンミンルテニウムヨウ化物、ニトロシルペンタアンミン
ルテニウム塩化物、ヒドロキソニトロシルテトラアンミ
ンルテニウム硝酸塩、エチレンジアミン四酢酸ルテニウ
ム、ルテニウムドデカカルボニウムなどのルテニウム錯
体が挙げられる。これらルテニウム化合物の使用量は、
原料多糖類の構成単糖単位1モルに対して0.0000
1〜1.0倍モル、好ましくは、0.0001〜0.1
倍モルの範囲の触媒量である。
【0012】本発明における反応でルテニウム化合物と
組み合わせる酸化剤および酸化後の反応液に添加する酸
化剤としては、ハロゲン、ハロゲン酸およびその塩類、
酸素、過酸、過酸化水素、過硫酸およびその塩、並びに
フェリシアン化塩からなる群から選ばれる少なくとも一
種が用いられる。具体的には塩素、臭素などのハロゲン
分子;一酸化ニ塩素、二酸化塩素、一酸化ニ臭素、二酸
化臭素などの酸化ハロゲン;過ヨウ素酸、過塩素酸など
の過ハロゲン酸およびその塩;臭素酸、臭素酸などのハ
ロゲン酸およびその塩;亜臭素酸、亜塩素酸などの亜ハ
ロゲン酸およびその塩;次亜臭素酸、次亜塩素酸などの
次亜ハロゲン酸およびその塩;酸素、過蟻酸、過酢酸、
過安息香酸などの過酸;クメンヒドロペルオキシド、ベ
ンジルヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド;
tert−ブチルベンジルオキシド、ジベンゾイルオキ
シドなどのペルオキシド;ペルオキシ二硫酸などの過硫
酸およびその塩、カロー酸;フェリシアン化カリウム、
フェリシアン化ナトリウムなどのフェリシアン化塩など
が挙げられる。これらの酸化剤のうち、水溶性のハロゲ
ン酸およびその塩が好ましい。これらの酸化剤の使用量
は、酸化反応では、原料に対して1.0〜10倍モルの
範囲、好ましくは、1.5〜8倍モルである。
【0013】本発明の反応溶媒は、通常水溶媒または水
と酸化剤に安定な溶媒との混合溶媒が使用される。酸化
剤に安定な反応溶媒として具体的には、酢酸などの有機
酸;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタンなどの
ハロゲン化炭素;ペンタン、ヘキサンなどのメタン系飽
和炭化水素;シクロヘキサンなどのパラフィン系炭化水
素が挙げられる。これらの溶媒のうち有機酸、ハロゲン
化炭化水素、パラフィン系飽和炭化水素が好ましい。ま
た、水と不均一な混合溶媒になる場合は、撹拌を十分行
うことにより反応速度を上げることができる。
【0014】本発明の反応は、多糖類、ルテニウム及び
水溶媒もしくは水と酸化剤に安定な溶剤との混合溶媒の
混合物に撹拌しながら酸化剤を徐々に添加して、高酸化
状態のルテニウムを生成させながら、温度0〜100
℃、pH1〜13で反応させる。反応混合物には、生成
したカルボキシ多糖類の他、ルテニウム化合物、溶媒、
未反応の微量の原料などが含まれる。
【0015】本発明におけるルテニウムの分離は反応終
了後、1)抽出助剤を添加する工程、2)酸化剤を添加
してルテニウムを高酸化状態にする工程、3)水に不溶
な有機溶媒により高酸化状態のルテニウムを抽出・除去
する工程からなる方法によって行われる。ここで上記の
工程を、更に具体的に説明する。
【0016】第1工程 本工程では、抽出効率を高めるために抽出助剤を添加す
る工程である。本発明の抽出助剤は、1族元素の炭酸
塩、硫酸塩もしくは亜硫酸塩、または脂肪族モノカルボ
ン酸(商品名:バーサチック酸)である。1族元素とし
て具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム、セシウム、フランシウムである。抽出助剤の添
加量は、ルテニウム化合物のルテニウムのモル量の0.
01〜1,000倍量、好ましくは0.1〜100倍量
である。また、抽出助剤を添加させる方法は、特に制約
はなく、反応後の溶液に粉体のまま加えるか又は、予め
水に溶解させてから加える。
【0017】第2工程 高酸化状態の四酸化ルテニウムは、揮発性であるととも
に油溶性を有し、四塩化炭素、クロロホルムのような非
酸素含有溶媒に良く溶解することが知られている(F.
S.Martin,J.Chem.Soc.,2564
(1954))。従って、第2工程は、第3工程の抽出
工程に先立って反応終了付近で、酸化剤を更に添加する
ことによってルテニウムの存在化学種をできるだけ多く
高酸化状態の四酸化ルテニウムにして抽出効率を上げる
ための工程である。この工程を省略して反応終了付近で
存在している四酸化ルテニウムを第3工程の抽出工程で
抽出すると抽出効率が悪くなるので好ましくない。ここ
で使用する酸化剤の種類は、反応で用いる酸化剤と同一
種でも他の種類でも良く、特に制限はないが反応後の処
理を考慮に入れると同一種の酸化剤の使用が好ましい。
また、この使用量は、含有ルテニウム量に対して1.0
〜10倍モルの範囲、好ましくは、1.2〜5倍モルの
範囲である。また、反応後に酸化剤を添加する際のpH
は、反応終了時のpH1〜13をそのまま用いることが
できるが添加する酸化剤及び生成する四酸化ルテニウム
の安定性の点から好ましくはpH2〜13、より好まし
くはpH4〜10に調整した後に酸化剤を添加するのが
望ましい。
【0018】第3工程 第2工程で生成させた四酸化ルテニウムを有機溶媒によ
り抽出する工程である。抽出は、第2工程の水溶液と有
機溶媒を混合後、分液することにより行われる。水溶液
と有機溶媒との混合・分液には、単段又は多段のミキサ
ーセトラ−、抽出塔などの公知な抽出装置を使用するこ
とができる。抽出溶媒としては、生成させた四酸化ルテ
ニウムに安定であると共に、水に不溶な溶媒であること
が必要である。具体的には、パーフルオロヘプタン、パ
ーフルオロペンタン、パーフルオロメチルシクロヘキサ
ンなどのフッ素化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、ジ
クロロメタンなどの塩素化炭素などのハロゲン化炭化水
素;ペンタン、ヘキサンなどのメタン系飽和炭化水素;
シクロヘキサン、流動パラフィンなどのパラフィン系炭
化水素が挙げられる。これらの溶媒のうちハロゲン化炭
化水素、パラフィン系飽和炭化水素が好ましい。これら
の抽出溶媒は、精製品でも未精製品でも使用することが
できる。また、抽出温度は、高温ほど抽出速度が早くな
るが四酸化ルテニウムの揮発性などの物性から、通常、
常圧では0〜100℃、好ましくは、10〜80℃であ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明について実施例にて詳述する。
生成物トリカルボキシデンプン中のルテニウム濃度はI
CP(誘導結合型プラズマ発光分析法、セイコー電子工
業社製1200VR型分析計)を用いて測定した。
【0020】実施例1 攪拌機、温度計及びポンプを備えた300ml容丸底パ
イレックスフラスコに水25ml、トウモロコシデンプ
ン(敷島スターチ社製)7.5g及び塩化ルテニウム
0.327g(ルテニウム含有量43%、ルテニウム
1.39ミリモル)を入れ、攪拌しながら、冷水浴で2
0℃に冷却した。この混合物にデンプンの5倍モル量の
12.9重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を3時間か
けて添加した。反応液のpHは、2規定の水酸化ナトリ
ウム水溶液で9.0に制御した。
【0021】反応終了後、反応液240mlを70ml
に分液し、この反応分液に無水炭酸ナトリウムを1.0
g(9.4ミリモル)、12.9重量%次亜塩素酸ナト
リウム水溶液を2g、n−ヘプタンを20g添加し、室
温で振とう(1分)、遠心分離(2,000pm、1
分)、静置(1分)した後、四酸化ルテニウムを溶解・
抽出したn−ヘプタン層を水溶液から分離した。この抽
出操作を室温で6回行った。抽出層は、2−プロパノー
ルを添加処理した後、ロータリエバポレーターで減圧乾
固して酸化ルテニウムを得た。また、抽出後の水溶液
は、2倍容量のメタノールを加えて白色沈澱物を生成さ
せた。沈澱物をロ別し、更に、水に溶解しメタノールを
加えて沈殿させた後、60℃、5時間真空乾燥して生成
物Aを得た。
【0022】生成物Aを13C−NMR、IRによって分
析したところ、原料トウモロコシデンプンを構成するグ
ルコピラノース単位のC6位の一級アルコ−ルが100
モル%カルボキシル基に酸化されていると同時にC2−
C3位が開裂し、C2、C3位の二級アルコ−ルが75
モル%カルボキシル基に酸化されたトリカルボキシデン
プンナトリウム塩であった。生成物のルテニウム濃度を
ICPでを測定したところ54ppm(除去率99.6
%)であった。
【0023】実施例2 無水炭酸ナトリウムの代わりに無水硫酸ナトリウム1.
0g(7.0ミリモル)を用いた以外は、実施例1と同
様に反応した。また、反応後の分液、抽出、沈澱化、乾
燥を実施例1と同様に行い、生成物Bを得た。この生成
物を13C−NMR、IRによって分析したところ、実施
例1と同一のトリカルボキシデンプンナトリウム塩であ
った。生成物B中のルテニウム濃度をICPでを測定し
たところ57ppm(除去率99.6%)であった。
【0024】実施例3 無水炭酸ナトリウムの代わりに無水亜硫酸ナトリウムを
1.0g(7.9ミリモル)を用いた以外は、実施例1
と同様に反応した。また、反応後の分液、抽出、沈澱
化、乾燥を実施例1と同様に行い、生成物Cを得た。こ
の生成物を13C−NMR、IRによって分析したとこ
ろ、実施例1と同一のトリカルボキシデンプンナトリウ
ム塩であった。生成物C中のルテニウム濃度をICPで
を測定したところ50ppm(除去率99.7%)であ
った。
【0025】実施例4 無水炭酸ナトリウムの代わりにバ−サチック酸(シント
ウファインケミカル社製)を1.0g(5.6ミリモ
ル)用いた以外は、実施例1と同様に反応した。また、
反応後の分液、抽出、沈澱化、乾燥を実施例1と同様に
行い、生成物Cを得た。この生成物を13C−NMR、I
Rによって分析したところ、実施例1と同一のトリカル
ボキシデンプンナトリウム塩であった。生成物C中のル
テニウム濃度をICPでを測定したところ65ppm
(除去率99.6%)であった。
【0026】比較例1 無水炭酸ナトリウムを用いないで実施例1と同様に反応
した。また、反応後の分液、抽出、沈澱化、乾燥を実施
例1と同様に行い、生成物Dを得た。これらの生成物を
13C−NMR、IRによって分析したところ、実施例1
と同一のトリカルボキシデンプンナトリウム塩であっ
た。生成物D中のルテニウム濃度をICPでを測定した
ところ101ppm(除去率99.3%)であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、カルボキシ多糖類中の
ルテニウム含有量を100ppm未満の低濃度に除去で
きる。本発明の方法は、ルテニウム触媒の生成物中への
混入を低減し、精製されたトリカルボキシ多糖類又はそ
の塩を工業的に製造する方法として重要である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C090 AA05 BA13 BA17 BB65 CA34 DA04 DA28 4H039 CA62 CC30 CC40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類をルテニウム化合物と酸化剤との
    組み合わせにより酸化してカルボキシ多糖類を製造する
    方法において、反応後の混合溶液に抽出助剤を添加し、
    酸化剤を添加してルテニウムを高酸化状態にし、次いで
    水に不溶な有機溶媒によりルテニウムを抽出・分離する
    ことを特徴とするカルボキシ多糖類の製造方法。
  2. 【請求項2】 抽出助剤が1族元素の炭酸塩、硫酸塩及
    び亜硫酸塩並びに脂肪族モノカルボン酸からなる群から
    選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 酸化剤がハロゲン、ハロゲン酸およびそ
    の塩、酸素、過酸、過酸化物、過硫酸及びその塩、並び
    にフェリシアン化塩からなる群から選ばれる少なくとも
    一種である請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒が飽和炭化水素またはハロゲン
    化飽和炭化水素である請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 抽出温度が常圧で0〜100℃である請
    求項1記載の製造方法。
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