JP2000006664A - トラックカバーの開閉機構 - Google Patents

トラックカバーの開閉機構

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JP2000006664A
JP2000006664A JP18975698A JP18975698A JP2000006664A JP 2000006664 A JP2000006664 A JP 2000006664A JP 18975698 A JP18975698 A JP 18975698A JP 18975698 A JP18975698 A JP 18975698A JP 2000006664 A JP2000006664 A JP 2000006664A
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opening
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large wing
closing direction
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JP18975698A
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Tokio Igawa
時雄 井川
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Original Assignee
SHINWA JIDOSHA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トラックカバーを90°以上回動させたて開放
した場合でも、自身の重量による回転モーメント力によ
ってトラックカバーの回動軸に衝撃力がかかることがな
く、しかも、全開状態のトラックカバーを小さな力で閉
めることができるトラックカバーの開閉機構の提供を図
る。 【解決手段】トラックカバーをなすウィングを、大ウィ
ング回動軸2と、大ウィング11に接続された回動自在
な駆動軸31を有する接続部材3と、駆動軸31に設け
られた開方向バネ51及び閉方向バネ52と、接続部材
3を駆動操作する駆動部材4とを備えたものとする。そ
して、駆動部材4の作動に伴って駆動軸31を回動操作
させることにより、ウィングを開閉させ、そのウィング
の開閉に際し、開方向バネ51が駆動軸31を開方向に
付勢し、閉方向バネ52が駆動軸31を開方向に付勢す
ることによって、ウィングにかかる荷重を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、トラックカバーの開
閉機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、荷台にトラックカバーにより
荷室を形成したトラックにおいては、そのトラックカバ
ーを回動可能に構成し、上方にはね上げるようにして開
口し得るようにしたものが知られている。詳しくは、図
20、図21に示すように、トラックカバーを、天部a
1と天部a1から下方に延ばされた側壁部a2とを有す
る、いわゆるトラックウィングaとし(図では、右側の
もののみ現し、左側のものを省略している。)、トラッ
クウィングa各々の天部a1の基部をトラック本体bの
縦梁b2に回動可能に取り付け、トラックウィングa各
々を、閉状態から90°回動させるようにして開口する
ようにしたものである。しかし、このものにおいては、
トラックウィングa各々を、閉状態から90°回動させ
ているため、全開状態において、側壁部a2がトラック
本体bの荷台b1を上方側から覆った状態になる。その
ため、側方側から荷を入れることができても上方側から
吊り下ろして搬入させることができない。そこで、本願
発明者は、図21中に一点鎖線で示すようにトラックウ
ィングaを、閉状態から90°以上回動させるようにし
たものを開発した。こうすることにより、荷を上方側か
ら吊り下ろして荷台に搬入させることができ、便利なも
のにできる。ところが、トラックウィングaを、閉状態
から90°以上回動させると、全開状態において、トラ
ックウィングaの重量Wによる回転モーメント力がトラ
ックウィングaのウィング回動軸a3に、図21の反時
計方向側(図示のX方向)にかかるため、トラックウィ
ングaを、全開状態から閉める際に大きな力を必要とす
る。その結果、トラックウィングaを駆動させるため
に、大きな駆動装置が必要となり、大きな駆動装置をト
ラック本体bに載せなければならなくなってしまい、荷
を載せていない状態でも駆動装置の重量によってトラッ
ク本体の荷台が重くなり相当量の荷を載せたと同様の状
態になってしまうという課題がある。又、全開状態にな
る際には、トラックウィングaが、自身の重量Wによる
回転モーメント力によって加速が付いた状態で開き、ウ
ィング回動軸a3に衝撃力がかかり、そのため、ウィン
グ回動軸a3に支障をきたして円滑に回動し難くなって
しまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記の事
情に鑑み、トラックカバーを90°以上回動させたて開
放した場合でも、トラックカバーを開く際に、トラック
カバーに、自身の重量による回転モーメント力によって
トラックカバーの回動軸に衝撃力がかかることがなく、
しかも、全開状態のトラックカバーを小さな力で閉める
ことができるトラックカバーの開閉機構の提供を第1の
目的とする。
【0004】本願発明は、小型の駆動装置でトラックカ
バーを90°以上の範囲に渡って開閉操作でき、トラッ
クの荷台を軽くしておくことのできるトラックカバーの
開閉機構の提供を第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】少なくとも側壁部を備え
たトラックカバーを回動可能にトラック本体に支持した
トラックカバーの開閉機構において本願発明は、次の構
成を特徴とするトラックカバーの開閉機構を提供するこ
とにより、上記の課題を解決する。本願第1の発明は、
トラックカバー11を閉方向に付勢する閉方向付勢手段
52、521、522を備え、少なくとも全開状態の位
置におけるトラックカバー11に閉方向の付勢力を加え
るようにしたものである。
【0006】本願第2の発明は、このトラックカバー1
1を開方向に付勢する開方向付勢手段51、520と、
閉方向に付勢する閉方向付勢手段52、521、522
との2種の付勢手段とを備え、少なくとも閉状態の位置
におけるトラックカバー11に開方向の付勢力を加え、
少なくとも全開状態の位置におけるトラックカバー11
に閉方向の付勢力を加えるようにしたものである。
【0007】本願第3の発明は、トラックカバー11の
重量によるモーメント力が、全開状態において、トラッ
クカバー11の回動軸2に開方向に加わるものである。
【0008】以上のように構成した本願第1、第3の発
明においては、トラックカバー11を閉方向に付勢する
閉方向付勢手段52、521、522を備え、この閉方
向付勢手段52、521、522によって、少なくとも
全開状態の位置におけるトラックカバー11に閉方向の
付勢力を加えるものとする。こうすることにより、トラ
ックカバー11を閉状態から90°以上回動させた場合
でも、全開状態になる際にトラックカバー11の重量に
よる回転モーメント力に抗して閉方向付勢手段52、5
21、522の付勢力が閉方向に働いているため、トラ
ックカバー11の重量による回転モーメント力によって
回動軸2が破損する等の支障をきたすようなことを防止
でき、常時円滑に回動し得る状態に維持できる。又、ト
ラックカバーを引き戻して閉める際、トラックカバー1
1の重量による回転モーメント力に抗して閉方向付勢手
段52、521、522の付勢力が閉方向に働いている
ため、小さい力で容易に引き戻すことができる。これに
より、小さい力の駆動装置4で駆動操作できるものとな
る。
【0009】又、本願第2の発明のように、閉方向に付
勢する閉方向付勢手段52、521、522に加えて、
トラックカバー11を開方向に付勢する開方向付勢手段
51、510、511、512、513、514を備
え、少なくとも全開状態の位置におけるトラックカバー
11に閉方向の付勢力を加えるとともに、少なくとも閉
状態の位置におけるトラックカバー11に開方向の付勢
力を加えるものとすることにより、トラックカバー11
を閉状態にする際、トラックカバー11の重量による回
転モーメント力によって加速されてトラック本体10に
ぶつかるようにして大きな衝撃を伴って閉じるようなこ
とを防止できる。又、トラックカバー11を閉状態から
開ける際も、開方向付勢手段51、510、511、5
12、513、514の付勢力によって小さい力で容易
に開くことができる。従って、トラックカバー11を9
0°以上開かせる場合でもその開閉を小さい力の駆動装
置4で行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の実
施の形態を説明する。図1は、本願発明の一実施形態の
トラックカバーの開閉機構を備えたトラックの平面図、
図2は、そのトラックにおけるトラックカバーの開閉機
構の要部拡大平面図、図3は、そのトラックにおけるト
ラックカバーの開閉機構を前方側から見た説明図であ
る。
【0011】本実施形態のトラックカバーは、図1、図
3に示すように右方側の大ウィング11と、左方側の小
ウィング12との二つを備えたものから構成されてい
る。大ウィング11及び小ウィング12各々は、天部1
1a、12aと天部11a、12aから下方に延設され
た側壁部11b、12bとを備えている。大ウィング1
1の天部11aは、天部全体の幅の2/3程度の大きさ
を有しており、本願発明の開閉機構は、この大ウィング
11に用いられている。尚、大ウィング11の天部11
aと小ウィング12の天部12aとの間には、開閉され
ることのない固定用天部13が備えられており、トラッ
ク本体10に前後方向に伸ばされた右縦梁10aと左縦
梁10bとに支持されている。
【0012】この大ウィング11は、大ウィング11の
天部11aの左端側に設けられた大ウィング回動軸2
と、回動手段とを備えている。大ウィング回動軸2は、
トラック本体10の右縦梁10aの上面側に右縦梁10
aに沿わされるようにして回動自在に支持されており、
この大ウィング回動軸2が図3の時計方向側(図示X方
向)に回動することにより大ウィング11が閉まり(以
下、このX方向を閉方向という)、図2の反時計方向側
(図示Y方向)に回動することにより大ウィング11が
開くようになされている(以下、このY方向を開方向と
いう)。
【0013】回動手段は、大ウィング11に接続された
接続部材3と、付勢手段5と、接続部材3を駆動操作す
る駆動部材4とを備えている。接続部材3は、図2、図
4に示すように駆動軸31と、駆動アーム32と、小ア
ーム33とを備えている。駆動軸31は、右縦梁10a
の長さの1/2よりやや長い程度の棒体から構成されて
おり、右縦梁10aの右側面に突設された軸支持部材1
0c…10cに回動自在に支持されることにより、右縦
梁10aと略平行に、トラック本体10の荷台の前端側
から前後中央よりやや後方位置までの範囲に渡って配位
されている。
【0014】小アーム33は、駆動軸31と上記大ウィ
ング回動軸2との間隔分程度の長さを有し、上端側が大
ウィング11の天部11aにおける右側よりの略前後中
央位置に軸支されている。一方、駆動アーム32、32
の左端側は、駆動アーム32、32に回動不能に固定さ
れ、右端側は、小アーム33の下端に軸支されており、
大ウィング11の大ウィング回動軸2と、駆動軸31
と、駆動アーム32、32と小アーム33との軸支部3
4と、小アーム33と大ウィング11の天部11aとの
軸支部35とを結ぶ線が平行四辺形状のリンク機構をな
している。従って、駆動軸31が閉方向に回動すると、
大ウィング回動軸2が共に閉方向に回動して大ウィング
11が閉まり、駆動軸31が開方向に回動すると、大ウ
ィング回動軸2が共に開方向に回動して大ウィング11
が開く。
【0015】付勢手段5は、大ウィングの回動を付勢す
るためのもので、本実施形態では、駆動軸31の回動を
付勢することにより、大ウィングの回動を付勢するよう
にしている。この実施形態の付勢手段5は、開方向バネ
51と、開方向バネ51の前方側に配位された閉方向バ
ネ52と、これらの2つのバネを操作する筒状のバネ操
作部材53とを備えている。開方向バネ51は、図2、
図5に示すようにコイルバネから構成されており、駆動
軸31の外周に配位され、前端が右縦梁10aの軸支持
部材10cに固定されている。一方、開方向バネ51の
前端には、駆動軸31に回動自在に挿通された筒状体5
4が備えられている。この筒状体54の前面には、前面
を反時計方向に沿って漸次前方側に突出するらせん状の
面に形成することによって形成された段部54aが備え
られている。閉方向バネ52は、開方向バネ51と同構
成を採っており、前端が右縦梁10aの軸支持部材10
cに固定され、閉方向バネ52の前端には、前面側に段
部55aを有する筒状体55に固定されている。
【0016】バネ操作部材53の前面には、前面を図5
の反時計方向に沿って漸次前方側に突出するらせん状の
面に形成することによって形成された段部53aが備え
られ、バネ操作部材53の前面には、前面を図5の反時
計方向に沿って漸次前方側に突出するらせん状の面に形
成することによって形成された段部53bが備えられて
いる。そして、このバネ操作部材53は、駆動軸31に
おける開方向バネ51と閉方向バネ52との間に、回動
不能に固定されており、駆動軸31の開方向側への回転
に伴ってバネ操作部材53が共に開方向側に回転するこ
とにより、バネ操作部材53の段部53aと開方向バネ
51の筒状体54の段部54aとが係合し、開方向バネ
51の筒状体54を開方向側へ回転させて開方向バネ5
1を付勢状態にする。又、駆動軸31の閉方向側への回
転に伴ってバネ操作部材53の段部53aと閉方向バネ
52の筒状体55の段部55aとが係合し、閉方向バネ
52の筒状体55を閉方向側に回転させて閉方向バネ5
2を付勢状態にする。
【0017】駆動部材4は、図7に示すようにシリンダ
ー41と、シリンダー41と駆動軸31とに連結された
連結部材42とを備えている。本実施形態では、シリン
ダー41と連結部材42とは、一つの基台43上に取り
付けられており、全体が一つの駆動装置をなしている。
詳しくは、シリンダー41のシリンダー本体41aの右
端が基台43上における右端に軸支されることにより、
シリンダー41のピストンロッド41bがシリンダー本
体41aから基台43の長手方向に押し出されて摺動し
得るように配位されている。連結部材42は、略L字状
の操作片42aと、操作片42aに軸支された下連結片
42bと、下連結片42bの上端に軸支された上連結片
42cとを備えている。操作片42aは、基台43の長
手方向に沿って配位され、左端下部が基台43上の左端
に軸支されされている。又、その左端側の上部はシリン
ダー41のピストンロッド41bに軸支されており、ピ
ストンロッド41bの動きに伴って操作片42aの右端
が左端下部を軸にして上下方向に回動し得るようになさ
れている。また、この操作片42aの右端に、下連結片
42cの下端が軸支されることにより、下連結片42c
に軸支された上連結片42cが操作片42aの動きに伴
って可動し得るようになされている。
【0018】このように構成された駆動部材4は、図
2、図3に示すように基台43が、トラック本体10荷
台における前部側に左右方向に伸ばされた上面開口の断
面コの字状の横梁10d内に載置されるようにして取り
付けられることにより、ピストンロッド41bが左右方
向に可動する。そして、駆動部材4の上連結片42cの
左端が、駆動軸31に固定されることにより、上連結片
42cの動きに伴って駆動軸31を回動し得るようにな
されている。
【0019】次に、この大ウィング11の動きについ
て、説明する。大ウィング11の閉状態においては、図
6(A) に示すように開方向バネ51は、バネ操作部材5
3の段部53aによって開方向側に回転させられて捩じ
られており、バネ操作部材53を介して駆動軸31を開
方向側に付勢した状態になっている。本実施形態では、
大ウィング11の閉状態において、大ウィング回動軸2
にかかる大ウィング11の重量によるモーメント力と、
駆動軸31にかかる開方向バネ51の付勢力とが同程度
になるように設定されている。尚、閉方向バネ52は、
この図6(A) に示すように駆動軸31を開方向側への回
動に際しては、バネ操作部材53の段部53bに係合せ
ず、捩じられずにそのままの状態に維持されている。
【0020】そして、この状態から、駆動部材4が作動
してピストンロッド41bがシリンダー本体41aから
左方側に伸ばされると、図8に示すように操作片42a
が回動し、下連結片42bを介して上連結片42cが回
動する。この上連結片42cの回動により、駆動軸31
が開方向に回動する。そして、この駆動軸31の回動に
伴って、駆動アーム32、32が回動し、小アーム33
を介して大ウィング11の天部11aを押し上げる。こ
れにより、大ウィング11が、大ウィング回動軸2を軸
にして開方向に回動し始め、徐々に開く。又、その際、
駆動軸31を大ウィング11の重量に抗して回動しなけ
ればならないとともに、この実施形態のように大ウィン
グ11を天部全体の半分以上の大きさのものから構成し
た場合には、大ウィング11の重量が大きくなって大き
な力で駆動軸31を回動しなければならないが、開方向
バネ51が駆動軸31を開方向に付勢しているため、シ
リンダー41による駆動軸31の開方向側への回転を大
ウィング11の重量より小さい力で回動させることがで
きる。特に、この実施形態のように閉状態において、大
ウィング回動軸2にかかる大ウィング11の重量による
モーメント力と、駆動軸31にかかる開方向バネ51の
付勢力とが同程度になるようにしておけば、極く僅かの
力で行うことができる。従って、シリンダー41の押圧
力が小さくても良いものにでき、小型のシリンダー41
をトラック本体10の前方側に一つだけ設置しておいて
も十分に駆動軸31を回動操作できる。しかも、大ウィ
ング回動軸2を直接回動操作する場合には、大ウィング
11の重量によるモーメント力が大ウィング回動軸2に
大きな力になってかかっているため、それに対向した力
で大ウィング回動軸2を回動しなければならないが、駆
動軸31を回動を軸にした駆動アーム32、32及び小
アーム33の動きによって大ウィング11の天部11a
を押し上げることにより、大ウィング回動軸2を直接回
動操作する場合より小さな力で大ウィング11を回動操
作でき、この点でもシリンダー41の押圧力を小さくて
も良いものにできる。
【0021】そして、図9に示すように、大ウィング1
1の重量のかかる方向が大ウィング回動軸2を通る位置
にくると(本実施形態では、閉状態から略105°)、
大ウィング11の重量による回転モーメントが大ウィン
グ回動軸2にかからない状態になるが、この状態で、バ
ネ操作部材53によって捩じられていた開方向バネ51
は、図6(B) に示すように元の状態に戻されて無負荷状
態になり、駆動軸31は開方向又は閉方向のいずれの方
向にも回転モーメントがかかっていない状態になる。
【0022】駆動軸31が、更に回動して大ウィング1
1が回動していくと、大ウィング11の重量によるモー
メント力が大ウィング回動軸2に開方向に徐々に大きく
なりながらかかる。そして、シリンダー41の作動に伴
って駆動軸31が閉状態から略135°回動して大ウィ
ング11の天部11aが駆動軸31と同角度だけ回動し
た位置で大ウィング11の回動が止まり、全開した開状
態になる(図10)。この全開状態では、大ウィング1
1の右端が、駆動軸31の略上方位置まできて、トラッ
ク本体10の荷台における右半分以上の部分で右側方及
び上方側が開放された状態になり、上方側から荷を荷台
に搬入し得るものになる。
【0023】一方、この駆動軸31の回動に伴い、図6
(C) に示すようにバネ操作部材53の段部53bによっ
て閉方向バネ52の段部55aが係合して開方向に徐々
に回転させられて捩じられ、駆動軸31を閉方向に、徐
々に付勢力を増して付勢していく。従って、全開状態で
の駆動軸31は、閉方向バネ52によって閉方向に付勢
された状態になっている。本実施形態では、図10に示
すように大ウィング11の全開状態において、大ウィン
グ回動軸2にかかる開方向の大ウィング11の重量によ
るモーメント力と、駆動軸31にかかる閉方向バネ52
の付勢力とが同程度になるように設定されている。従っ
て、大ウィング11は、全開状態で平衡状態になり、大
ウィング11の全開状態になる際に大ウィング11の重
量による回転モーメント力によって大ウィング回動軸2
が破損する等の支障をきたすようなことを防止できる。
【0024】又、大ウィング11を閉める場合は、駆動
部材4を作動させてシリンダー本体41aから伸ばした
ピストンロッド41bを引き戻せば良く、これにより、
駆動軸31が閉方向に回動し、駆動アーム32、32、
小アーム33を介して大ウィング11の天部11aを引
き戻すことができる。又、大ウィング11を引き戻す
際、閉方向バネ52の付勢力によって大ウィング回動軸
2を平衡状態に維持しているため、大ウィング11を小
さい力で容易に引き戻すことができる。従って、シリン
ダー41の押圧力が小さくても良いものにでき、小型の
シリンダー41をトラック本体10の前方側に一つだけ
設置しておいても十分に駆動軸31を回動操作できる。
【0025】そして、図9に示すように大ウィング11
の重量のかかる方向が大ウィング回動軸2を通る位置に
きたとき、図6(B) に示すようにバネ操作部材53によ
って捩じられていた閉方向バネ52が戻されて無負荷状
態になり、更に大ウィング11を引き戻していくと、バ
ネ操作部材53によって開方向バネ51が閉方向側に徐
々に回転させられて捩じられていき、駆動軸31を開方
向に徐々に付勢力を増して付勢していく(図6(A) )。
従って、大ウィング11は、閉状態に近づいた状態でも
略平衡状態を維持し、大ウィング11の重量による回転
モーメント力の増加によって加速されて閉まるようなこ
とを防止でき、トラック本体10にぶつかるようにして
大きな衝撃を伴って閉じるようなことを防止できる。
【0026】次に、小ウィング12について説明する。
小ウィング12は、図1〜図4に示すように大ウィング
11と同様に、小ウィング回動軸200と、回動手段と
を備えている。小ウィング回動軸200は、トラック本
体10の左縦梁10bの上方位置に左縦梁10bに沿わ
されるようにして回動自在に支持されており、この小ウ
ィング回動軸200が回動することにより小ウィング1
2が回動して開閉し得るようになされている。
【0027】小ウィング12の回動手段は、小ウィング
12に接続された小ウィング用接続部材300と、小ウ
ィング用接続部材300を駆動操作する小ウィング用駆
動部材400とを備えている。小ウィング用接続部材3
00は、図2、図3に示すように小ウィング用駆動軸3
10と、小ウィング用駆動アーム320と、小ウィング
用小アーム330とを備えている。小ウィング用駆動軸
31は、左縦梁10bの左側面に回動自在に支持される
ことにより、左縦梁10bと略平行に配位されている。
【0028】小ウィング用小アーム330は、図3、図
4に示すように左端側が小ウィング12の側壁部12b
のおける略前後中央の上部位置に軸支されている。小ウ
ィング用駆動アーム320の右端側は、小ウィング用駆
動軸310に回動不能に固定され、左端側は、小ウィン
グ用小アーム330の右端に軸支されている。
【0029】小ウィング用駆動部材400は、図2に示
すように小ウィング用シリンダー410と、小ウィング
用シリンダー410と小ウィング用駆動軸310とに連
結された一本の小ウィング用連結部材420とを備えて
いる。又、小ウィング用連結部材420の右端は、小ウ
ィング用シリンダー410のピストンロッド410aに
軸支され、左端は、小ウィング用駆動軸310に回動不
能に固定されていいる。
【0030】このように構成された小ウィング12は、
小ウィング用シリンダー410の作動に伴って小ウィン
グ用連結部材420が回動し、これにより、小ウィング
用駆動軸310が回動する。又、この小ウィング用駆動
軸310の回動により、小ウィング用駆動アーム320
及び小ウィング用小アーム330が回動して小ウィング
12を側方側から押し上げるようにして開く。そして、
小ウィング12が閉状態から略105°だけ回動した時
点で回動が止まり、全開状態になる。尚、この実施形態
における小ウィング12は、大ウィング11に比して小
さく重量が軽いため、大ウィング11の場合のような開
方向バネ51や閉方向バネ52を設けていないが、設け
るようにしても良い。又、この小ウィング12は、設け
なくても良く、小ウィング12を設けずに大ウィング1
1のみから構成しても良く、適宜変更し得る。
【0031】尚、本実施形態では、付勢手段5として開
方向バネ51と閉方向バネ52との2種のバネによっ
て、大ウィング11を開方向及び閉方向に付勢するよう
にしているが、開方向バネ51を設けずに閉方向バネ5
2だけを設けるようにして少なくとも大ウィング11を
閉方向に付勢するようにしておけば良く、このようにし
ても、大ウィング回動軸2の破損等を防止できるととも
に、大ウィング回動軸2を小さい力で容易に閉めること
ができる。
【0032】又、本実施形態では、大ウィング11が、
大ウィング11の重量のかかる方向が大ウィング回動軸
2を通る位置まで開いた位置(図9の状態)から更に開
くと閉方向バネ52の付勢力がかかり始め、大ウィング
11が全開状態になる位置までの範囲に渡って閉方向バ
ネ52の付勢力が働くようにしているが、大ウィング1
1の全開状態で閉方向バネ52の付勢力が働くようにし
ておけば良く、例えば大ウィング11の重量のかかる方
向が大ウィング回動軸2を通る位置の前又は後方位置か
ら閉方向バネ52の付勢力が働くようにする、或いは、
大ウィング11が全開状態になった位置のみで閉方向バ
ネ52の付勢力が働くようにしても良い。又、本実施形
態では、大ウィング11の全開状態で大ウィング11の
重量によるモーメント力と閉方向バネ52の付勢力とが
略等しくなるようにして全開状態で大ウィング11の重
量によるモーメント力が全くかからなようにしている
が、大ウィング11の全開状態における閉方向バネ52
の付勢力の大きさは、特に限定されず、全開状態におけ
る大ウィング11の重量によるモーメント力より大きく
し又は小さくしても良く、この場合でも、大ウィング1
1を全開状態から閉める際の補助力として機能させるこ
とができ、大ウィング回動軸2の破損等を防止できると
ともに、小さい力で大ウィング11を全開状態から閉め
ることができる。又、上記実施形態のように開方向バネ
51を設ける場合においても、閉方向バネ52と同様
に、少なくとも大ウィング11の閉状態で開方向バネ5
1の付勢力が働くようにしておけば良く、又、大ウィン
グ11の閉状態における開方向バネ51の付勢力の大き
さは、特に限定されず、閉状態における大ウィング11
の重量によるモーメント力より大きくし又は小さくして
も良く、適宜変更し得る。
【0033】更に、例えば図11、図12に示すよう
に、駆動部材4に開方向バネ510及び閉方向バネ52
1、522を設けるようにしても良い。詳しくは、この
駆動部材4は、次のように構成されている。
【0034】この開方向バネ510及び閉方向バネ52
1、522を設けた駆動部材4は、先の実施形態のもの
と同様に、基台43上に、シリンダー41と、シリンダ
ー41と駆動軸31とに連結された連結部材42とを備
えている。そして、この基台43上における連結部材4
2の操作片42aの前方側にコイルバネからなる二つの
第1閉方向バネ521、521を並設するとともに、図
12に示すように、シリンダー41のシリンダー本体4
1a内に、ピストンロッド41bの基端部41cの左方
側に設けたコイルバネから第2閉方向バネ522と、ピ
ストンロッド41bの基端部41cの右方側に設けたコ
イルバネからなる開方向バネ510とを備えている。
【0035】そして、シリンダー41の作動に伴ってピ
ストンロッド41bを押圧してシリンダー本体41aに
沿って左方側に摺動させて先端側を突出させていくと、
上述したように連結部材42が可動し駆動軸31を回動
させて大ウィング11を徐々に開かせていくが、そのピ
ストンロッド41bの動きに際して第2閉方向バネ52
2がピストンロッド41bの基端部41cに圧縮されて
ピストンロッド41bを右方側の引き戻す方向に付勢す
るとともに、ピストンロッド41bの動きに伴う連結部
材42の操作片42aの回動に際して第1閉方向バネ5
21、521が操作片42aに圧縮されて操作片42a
を反対方向に付勢する。これにより、大ウィング11を
開方向に回動させる駆動部材4の動きに応じて第1閉方
向バネ521、521及び第2閉方向バネ522が駆動
部材4のピストンロッド41bを引き戻す方向に付勢す
る。従って、全開状態になる際には、大ウィング11
が、自身の重量による回転モーメント力によって加速が
付いた状態で開き、大ウィング回動軸2に衝撃力がかか
って支障をきたすというようなことを防止できる。そし
て、ピストンロッド41bを引き戻せば連結部材42が
元の状態に戻って大ウィング11を閉めるが、その際、
連結部材42が大ウィング11の重量によるモーメント
力を開方向側に受けている場合でも、第1閉方向バネ5
21、521及び第2閉方向バネ522の付勢力によっ
て、小さい力で容易にピストンロッド41bを引き戻し
て連結部材42を元の状態に戻すことができる。
【0036】そして、ピストンロッド41bが引き戻さ
れていくと、第1閉方向バネ521、521及び第2閉
方向バネ522の圧縮が解除され、更にピストンロッド
41bが引き戻されると開方向バネ510がピストンロ
ッド41bの基端部41cに圧縮されてピストンロッド
41bを反対側の左方側に徐々に付勢していき、大ウィ
ング11の閉状態において、駆動部材4のピストンロッ
ド41bは、押し出す方向に付勢されており、これによ
り、大ウィング11が、自身の重量による回転モーメン
ト力によって加速が付いた状態で閉まり、トラック本体
10に衝撃力がかかって支障をきたすというようなこと
を防止できる。又、この大ウィング11の閉状態から大
ウィング11を開ける際には、連結部材42が大ウィン
グ11の重量によるモーメント力を閉方向側に受けてい
る場合でも、開方向バネ510の付勢力によってピスト
ンロッド41bを小さい力で容易に押し出すことができ
る。
【0037】又、この実施形態では、駆動部材4が大ウ
ィング11を閉状態にした状態において、第1閉方向バ
ネ521、521の上端と連結部材42の操作片42a
との間に間隔を設けているとともに、第2閉方向バネ5
22とピストンロッド41bの基端部41cとの間に間
隔を設け、ピストンロッド41bが左方側に押し出され
ていき、大ウィング11の重量のかかる方向が大ウィン
グ回動軸2を通る位置まで大ウィング11を開いた状態
(大ウィング11を閉状態から略105°回動した図9
に示す状態)で、図12中に点線で示すように第1閉方
向バネ521、521の上端と連結部材42の操作片4
2aとが、及び第2閉方向バネ522とピストンロッド
41bの基端部41cと各々当接して付勢力がかかり始
めるようにし、また、この第1閉方向バネ521、52
1及び第2閉方向バネ522の付勢力がかかり始めた位
置で、ピストンロッド41bの基端部41cに圧縮され
ていた開方向バネ510が完全に戻された状態になり、
それ以上ピストンロッド41bが左方側に押し出されて
も、ピストンロッド41bの基端部41cと開方向バネ
510との間に隙間が開くようになされている。又、大
ウィング11の全開状態において、操作片42aを付勢
する第1閉方向バネ521、521の付勢力とピストン
ロッド41bの基端部41cを付勢する第2閉方向バネ
522の付勢力とを合わせた力が大ウィング11の重量
により大ウィング回動軸2に作用する開方向のモーメン
ト力とが同程度になるようにするとともに、大ウィング
11の閉状態において、ピストンロッド41bの基端部
41cを付勢する開方向バネ510の付勢力と大ウィン
グ11の重量により大ウィング回動軸2に作用する閉方
向のモーメント力とが同程度になるように設定してい
る。
【0038】尚、駆動部材4に開方向バネ510及び閉
方向バネ521、522を設けた場合においても、第1
閉方向バネ521、521及び第2閉方向バネ522の
付勢力や開方向バネ510の付勢力は、特に限定され
ず、第1閉方向バネ521、521及び第2閉方向バネ
522は、少なくとも大ウィング11の全開状態で閉方
向に付勢し、開方向バネ510は、少なくとも大ウィン
グ11の閉状態で開方向に付勢すれば良い。又、これら
のバネ510、521、522の付勢する範囲について
も、特に限定されず、大ウィング11の全開状態又は閉
状態で作用し得る形態のものであれば良く、例えば図1
3に示すように第1閉方向バネ521、521の上端と
連結部材42の操作片42aとの間の間隔を大きくなる
ように設けておくとともに、第2閉方向バネ522をシ
リンダー本体41a内の左端側に、開方向バネ510シ
リンダー本体41a内の右端側に設けたものとし、大ウ
ィング11が全開状態に近くなった時点で第1閉方向バ
ネ521、521が連結部材42の操作片42aに当接
して圧縮されるとともに、第2閉方向バネ522がピス
トンロッド41bの基端部41cに当接して圧縮される
ようにし、一方、大ウィング11が閉状態に近くなった
時点で開方向バネ510がピストンロッド41bの基端
部41cに当接して圧縮されるようにし、大ウィング1
1が全開状態に近づいた位置又は閉状態に近づいた位置
で作用し得るようにしても良い。又、閉方向バネは、第
1閉方向バネ521、521又は第2閉方向バネ52の
いずれか一方だけで構成しても良い。更に、開方向バネ
510を設けずに閉方向バネ521、522のみ設ける
ようにして、閉方向バネ521、522の付勢力によっ
て大ウィング11の全開状態から閉め易くした形態のも
のであっても良い。このようにして構成した駆動部材4
は、先の実施形態のような駆動軸31に設けた開方向バ
ネ51、閉方向バネ52に代えて単独で使用できるが、
駆動軸31に設けた開方向バネ51、閉方向バネ52と
ともに併用しても良い。或いは、両者を組合せて使用
し、例えば駆動部材4に開方向バネ510を設けずに第
1閉方向バネ521、521又は第2閉方向バネ522
を設け、駆動軸31に閉方向バネ52を設けずに開方向
バネ51を設け、又は、駆動部材4に第1閉方向バネ5
21、521及び第2閉方向バネ522を設けずに開方
向バネ510を設け、駆動軸31に開方向バネ51を設
けずに閉方向バネ52を設ける等して両者を組合せて使
用するようにしても良く、適宜変更し得る。以上が、駆
動部材4に、開方向バネ510及び閉方向バネ521、
522を設けた実施形態の説明である。
【0039】一方、上記の実施形態では、大ウィング1
1と小ウィング12とから構成し、大ウィング11にだ
け開方向バネ51、510及び閉方向バネ52、52
1、522を設けているが、この形態のものに限らず、
図14に示すように同程度の大きさの天部110aと側
壁部110bとを有する二つのウィング110、110
から構成し、何れか一方又は両方を閉状態から90°以
上回動可能なものにしてその何れか一方又は両方に閉方
向バネ52、521、522や開方向バネ51、510
を取り付けるようにしても良く、適宜変更し得る。
【0040】又、上記実施形態では、駆動軸31を、ト
ラック本体10の荷台の前端側から前後中央に伸ばし、
その駆動軸31に駆動アーム32及び小アーム33を取
り付けることによって駆動アーム32及び小アーム33
を大ウィング11の前後中央部に配位させたものにして
いるが、この形態のものに限らず、駆動軸31、駆動ア
ーム32及び小アーム33を、トラック本体10の荷台
の端部側に配位させるようにしても良い。例えば、図1
5(A)(B)に示すように、駆動軸31を、トラック本体1
0の荷台における前端部に回動自在に設け、駆動アーム
32を、トラック本体10の前部の横梁10dに沿わせ
て左右方向に伸ばしその駆動アーム32の左端を駆動軸
31に取り付けるとともに、駆動アーム32の右端に小
アーム33の下端を回動自在に取り付ける。又、その小
アーム33の上端を、大ウィング11の天部11aにお
ける前端に軸支する。そして、駆動アーム32の略左右
中央に駆動装置4の下連結片42bを軸支し、駆動装置
4の作動に伴う下連結片42bの可動によって、駆動ア
ーム32が押し上がれば、駆動アーム32が駆動軸31
を回動の軸に回動して右側の小アーム33が大ウィング
11の天部11aを押し上げて大ウィング11を大ウィ
ング回動軸2を軸に回動させて開かせる。
【0041】更に、駆動装置4は、トラック本体10の
前方側に一つだけ設ける形態のものに限らず、複数、設
けたものであっても良い。例えば駆動アーム32及び小
アーム33を大ウィング11の前後中央部に配位させた
図2に示す場合において、駆動軸31をトラック本体1
0の前端から後端まで伸ばしたものとし、その駆動軸3
1の後端側にも駆動装置4を設ける、或いは、図16に
示すように、トラック本体10の荷台の前端部側及び後
端部側の両側に、駆動軸31、31、駆動アーム32、
32及び小アーム33、33を設けるようにしても良
い。又、この図16中に破線で示すように、駆動軸31
をトラック本体10の前端から後端まで伸ばしものと
し、この駆動軸31に前後双方の駆動アーム32、32
に連結させるようにしておいても良い。このようにして
駆動軸31を駆動アーム32、32の間に渡しておくこ
とにより、前後両側の駆動アーム32、32及び小アー
ム33、33の動きを同調させることができ、大ウィン
グ11の前後の動きの相違による大ウィング11のねじ
れを防止することができる。従って、大ウィング11を
トラック本体10に蝶番等で取り付けた場合でも、駆動
軸31によって円滑に回動させることのできるものにな
る。
【0042】また、駆動軸31、駆動アーム32及び小
アーム33を、トラック本体10の荷台の端部に設ける
場合、駆動装置4に付設したものとしておいても良い。
詳しくは、図17に示すように、例えば駆動装置4の基
台43の左端側に、基台43から上方側に延設した延設
部43aを設け、この延設部43aに駆動軸31を回動
自在に設けるとともに、駆動アーム32の左端を駆動軸
31に取り付け、又、駆動アーム32の右端に、小アー
ム33の下端を回動自在に取り付けたものとする。そし
て、この駆動装置4を、トラック本体10の横梁10d
に固定するとともに、小アーム33の上端を大ウィング
11の天部11aに回動自在に取り付けるようにする。
このようにして駆動装置4を構成しておけば、駆動装置
4を従来のトラックへ装着するだけで、駆動軸31、駆
動アーム32及び小アーム33を介して大ウィング11
を開閉し得るものにできるとともに、トラックへの装着
作業を容易なものにできる。
【0043】更に、大ウィング回動軸2とは別に駆動軸
31を設ける形態のものに限らず、駆動軸31を設けな
いものでも良い。例えば図19に示すように大ウィング
11の後端又は前端、或いは両側に駆動装置連結部1
5、15を設けたものとし、これに駆動装置4の下連結
片42bの上端を軸支するようにして良い。尚、この場
合の駆動装置4の上連結片42bは、不要である。
【0044】一方、開方向バネや閉方向バネを設ける位
置や数は、特に限定されず、上述のように駆動軸31や
駆動装置4に設けたものと共に、或いは単独で、他の位
置に設けるようにして良い。例えば図15(A)(B)に示す
ように、トラック本体10の横梁10dと閉状態におけ
る大ウィング11の天部11aとの間に開方向バネ51
1を設け、閉方向に回動してきた大ウィング11が閉状
態になる前に大ウィング11の天部を開方向バネ511
で受けるようにして、或いは、この開方向バネ511と
共に、又は開方向バネ511とは別に、図15(A)(B)や
図17に示すように駆動装置4におけるシリンダー41
の側方側に開方向バネ512を設け、大ウィング11と
共に閉方向に回動してきた駆動アーム32を、大ウィン
グ11が閉状態になる前に駆動装置4を受けるように
し、大ウィング11がトラック本体10に衝撃を伴って
ぶつかるようなことを防止するとともに、開方向バネ5
11の弾性によって閉状態の大ウィング11を開ける際
の補助とするようにしても良い。
【0045】又、本実施形態では、開方向付勢手段とし
て開方向バネ51、511、512を用い、閉方向付勢
手段として閉方向バネ52、521、522を用いてい
るが、開方向付勢手段や閉方向付勢手段は、バネによる
形態のものに限らず、適宜変更でき、例えばシリンダー
を用いるようにしても良い。例えば図18に示すよう
に、第1閉方向バネ521、521(図11参照)に代
えて閉方向用シリンダー523を設けるとともに、開方
向バネ511、512(図15(A)(B)、図17参照)に
代えて開方向用シリンダー513、514を設け、これ
らの閉方向用シリンダー523及び開方向用シリンダー
513、514と、駆動装置4のシリンダー41とを設
けたものとする。そして、閉状態の大ウィング11を開
ける際には、駆動装置4のシリンダー41を作動させれ
ば、同時に開方向用シリンダー513、514も作動し
て閉状態の大ウィング11を押し上げて駆動装置4を補
助し、大ウィング11が全開状態になる直前で閉方向用
シリンダー523が大ウィング11を受け、又、全開状
態の大ウィング11を閉める際には、駆動装置4のシリ
ンダー41と共に閉方向用シリンダー523が作動して
全開状態の大ウィング11を押し上げて駆動装置4を補
助する。又、大ウィング11が閉状態になる直前で開方
向用シリンダー513、514が大ウィング11を受
け、大ウィング11がトラック本体10に衝撃を伴って
ぶつかるのを防止する。
【0046】また、本願発明の駆動装置4により開閉す
るトラックカバーは、天部と側壁部とを有するウィング
に限らず、側壁部からなる後扉等にも使用でき、適宜変
更できる。
【0047】又、開方向バネ51、510及び閉方向バ
ネ52、521、522を設けたウィング11の回動範
囲は、閉状態から90°以上回動するものに限らず、閉
状態から90°又は90°以下のものにして実施するこ
とも可能であり、適宜変更し得る。
【0048】更に、大ウィング11を可動させる手段
は、本実施形態のような駆動装置4や接続部材3による
形態のものに限らず、機械的、電気的に可動し得るもの
であれば良く、適宜変更し得る。
【0049】
【発明の効果】以上、本願第1、第3の発明は、トラッ
クカバー11を閉状態から90°以上回動させた場合で
も、全開状態になる際にトラックカバー11の重量によ
る回転モーメント力に抗して閉方向付勢手段52、52
1、522、523の付勢力が閉方向に働いているた
め、トラックカバー11の重量による回転モーメント力
によって回動軸2が破損等の支障を起こすようなことを
防止でき、常時円滑に回動し得る状態に維持できる。
又、トラックカバーを引き戻す際には、トラックカバー
11の重量による回転モーメント力に抗して閉方向付勢
手段52、521、522、523の付勢力が閉方向に
働いているため、小さい力で容易に引き戻すことができ
る。これにより、小さい力の駆動装置4で駆動操作し得
るものにできる。
【0050】又、本願第2の発明のように、閉方向に付
勢する閉方向付勢手段52、521、522、523に
加えて、トラックカバー11を開方向に付勢する開方向
付勢手段51、510、511、512、513、51
4を備え、少なくとも全開状態の位置におけるトラック
カバー11に閉方向の付勢力を加えるとともに、少なく
とも閉状態の位置におけるトラックカバー11に開方向
の付勢力を加えるものとすることにより、トラックカバ
ー11を閉状態にする際、トラックカバー11の重量に
よる回転モーメント力によって加速されてトラック本体
10にぶつかるようにして大きな衝撃を伴って閉じるよ
うなことを防止できる。又、トラックカバー11を閉状
態から開ける際も、開方向付勢手段51、510、51
1、512、513、514の付勢力によって小さい力
で容易に開くことができる。従って、トラックカバー1
1を90°以上開かせる場合でもその開閉を小さい力の
駆動装置4で行うことができ、従来のように荷を載せて
いない状態でも駆動装置の重量によってトラック本体の
荷台が重くなり相当量の荷を載せたと同様の状態になっ
てしまうようなことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る一実施形態のトラックカバーの
開閉機構が適用されるトラックの平面図である。
【図2】本願発明に係る一実施形態のトラックカバーの
開閉機構の要部拡大平面図である。
【図3】同開閉機構の後方側から見た側面図である。
【図4】同開閉機構の接続部材の後方側から見た側面図
である。
【図5】開方向バネ及び閉方向バネを示す要部拡大斜視
図である。
【図6】(A) は、大ウィングの閉状態における開方向バ
ネ及び閉方向バネを示す要部拡大平面図、(B) は、大ウ
ィングを閉状態から略105°回動した状態における開
方向バネ及び閉方向バネを示す要部拡大平面図、(B)
は、大ウィングの全開状態における開方向バネ及び閉方
向バネを示す要部拡大平面図である。
【図7】駆動装置を示す斜視図である。
【図8】駆動装置を作動させて大ウィングを開け始めた
状態の駆動装置及び接続部材の位置関係を示す説明図で
ある。
【図9】大ウィング全体の重量のかかる方向が大ウィン
グ回動軸を通る位置に大ウィングを開けた状態の駆動装
置及び接続部材の位置関係を示す説明図である。
【図10】大ウィングの全開状態における駆動装置及び
接続部材の位置関係を示す説明図である。
【図11】他の実施形態に係る駆動装置の斜視図であ
る。
【図12】他の発明に係る駆動装置の側面図である。
【図13】更に他の実施形態に係る駆動装置の側面図で
ある。
【図14】トラックカバーの他の実施形態の説明図であ
る。
【図15】(A) は、開閉機構の他の実施形態に係る要部
の平面図、(B) は、その要部の一部を断面にした正面図
である。
【図16】開閉機構の更に他の実施形態に係る要部の平
面図である。
【図17】更に他のもう一つの実施形態に係る開閉用駆
動装置の斜視図である。
【図18】付勢手段の他の実施形態に係る説明図であ
る。
【図19】トラックカバーの更に他の実施形態の説明図
である。
【図20】従来のトラックカバーの開閉機構を適用した
トラックの斜視図である。
【図21】従来のトラックカバーの開閉機構を示す側面
図である。
【符号の説明】
2…大ウィング回動軸、3…接続部材、4…駆動装置、
11…大ウィング、12…小ウィング、31…駆動軸、
41…シリンダー、42…連結部材、42a…操作片、
42b…上連結片、42c…下連結片、43…基台、5
1、510、512、513、514…開方向付勢手
段、52、521、522、523…閉方向付勢手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも側壁部を備えたトラックカバ
    ーを回動可能にトラック本体に支持したトラックカバー
    の開閉機構において、 このトラックカバー(11)を閉方向に付勢する閉方向付勢
    手段(52)(521)(522)を備え、少なくとも全開状態の位置
    におけるトラックカバー(11)に閉方向の付勢力を加える
    ようにしたことを特徴とするトラックカバーの開閉機
    構。
  2. 【請求項2】 少なくとも側壁部を備えたトラックカバ
    ーを回動可能にトラック本体に支持したトラックカバー
    の開閉機構において、 このトラックカバー(11)を開方向に付勢する開方向付勢
    手段(51)(520) と、閉方向に付勢する閉方向付勢手段(5
    2)(521)(522)との2種の付勢手段とを備え、少なくとも
    閉状態の位置におけるトラックカバー(11)に開方向の付
    勢力を加え、少なくとも全開状態の位置におけるトラッ
    クカバー(11)に閉方向の付勢力を加えるようにしたこと
    を特徴とするトラックカバーの開閉機構。
  3. 【請求項3】 トラックカバー(11)の重量によるモーメ
    ント力が、全開状態において、トラックカバー(11)の回
    動軸(2) に開方向に加わるものであることを特徴とする
    請求項1又は2記載のトラックカバーの開閉機構。
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