JP2000006207A - 射出成形機のスクリュ回転立上げ方法 - Google Patents
射出成形機のスクリュ回転立上げ方法Info
- Publication number
- JP2000006207A JP2000006207A JP17294198A JP17294198A JP2000006207A JP 2000006207 A JP2000006207 A JP 2000006207A JP 17294198 A JP17294198 A JP 17294198A JP 17294198 A JP17294198 A JP 17294198A JP 2000006207 A JP2000006207 A JP 2000006207A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- screw
- rotation
- acceleration
- rotational frequency
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 計量工程開始時のスクリュ回転立上げを緩や
かにしながら、設定値Nに達するまでの時間を長くせず
に済むようなスクリュ回転立上げ方法を提供すること。 【解決手段】 スクリュ回転用の駆動源を持つ射出装置
を備え、該射出装置にはスクリュ回転用の駆動源の制御
を行うコントローラを備えた射出成形機において、前記
コントローラは、計量工程開始時においてあらかじめ設
定された前記スクリュの回転数Nに対して、あらかじめ
設定された一定の比率Kで規定される回転数NK に達す
るまでは緩やかな加速度A1で回転させ、以後、前記回
転数Nに達するまでは前記加速度A1よりも大きな加速
度A2で回転させるように制御する。
かにしながら、設定値Nに達するまでの時間を長くせず
に済むようなスクリュ回転立上げ方法を提供すること。 【解決手段】 スクリュ回転用の駆動源を持つ射出装置
を備え、該射出装置にはスクリュ回転用の駆動源の制御
を行うコントローラを備えた射出成形機において、前記
コントローラは、計量工程開始時においてあらかじめ設
定された前記スクリュの回転数Nに対して、あらかじめ
設定された一定の比率Kで規定される回転数NK に達す
るまでは緩やかな加速度A1で回転させ、以後、前記回
転数Nに達するまでは前記加速度A1よりも大きな加速
度A2で回転させるように制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出成形機に関し、
特に、計量工程における加熱シリンダ内のスクリュの回
転立上げ方法の改良に関する。
特に、計量工程における加熱シリンダ内のスクリュの回
転立上げ方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、油圧アクチュエータの代わりに、
サーボモータを使用した、いわゆる電動射出成形機が多
用され始めている。以下に、サーボモータ駆動による射
出装置の動作について簡単に説明する。
サーボモータを使用した、いわゆる電動射出成形機が多
用され始めている。以下に、サーボモータ駆動による射
出装置の動作について簡単に説明する。
【0003】(1)スクリュ回転用のサーボモータによ
ってスクリュを回転させることにより、ホッパからスク
リュ後部に落ちてきた樹脂を溶融させながら加熱シリン
ダの先端部に一定量送り込む(可塑化/計量工程)。こ
の時、加熱シリンダの先端部に溜まってゆく溶融樹脂の
圧力(背圧)を受けながらスクリュは後退する。
ってスクリュを回転させることにより、ホッパからスク
リュ後部に落ちてきた樹脂を溶融させながら加熱シリン
ダの先端部に一定量送り込む(可塑化/計量工程)。こ
の時、加熱シリンダの先端部に溜まってゆく溶融樹脂の
圧力(背圧)を受けながらスクリュは後退する。
【0004】スクリュの後端部には射出軸が直結されて
おり、この射出軸はベアリングを介してプレッシャプレ
ートに回転自在に支持されている。この射出軸は同じプ
レッシャプレート上に支持されている射出用のサーボモ
ータにより駆動される。プレッシャプレートは、ボール
ネジを介して射出用のサーボモータによって、ガイドバ
ーに沿って前後進する。前述の溶融樹脂の背圧は、後述
するように、ロードセルによって検出し、閉ループで制
御する。
おり、この射出軸はベアリングを介してプレッシャプレ
ートに回転自在に支持されている。この射出軸は同じプ
レッシャプレート上に支持されている射出用のサーボモ
ータにより駆動される。プレッシャプレートは、ボール
ネジを介して射出用のサーボモータによって、ガイドバ
ーに沿って前後進する。前述の溶融樹脂の背圧は、後述
するように、ロードセルによって検出し、閉ループで制
御する。
【0005】(2)次に、射出用のサーボモータの駆動
によってプレッシャプレートを前進させ、スクリュ先端
部をピストンにして、溶融樹脂を金型内に送り込む(充
填工程)。
によってプレッシャプレートを前進させ、スクリュ先端
部をピストンにして、溶融樹脂を金型内に送り込む(充
填工程)。
【0006】(3)充填工程の終りで、溶融樹脂が金型
のキャビティ内に充満し、その時スクリュの前進運動
は、速度制御から圧力制御に切り替わる。
のキャビティ内に充満し、その時スクリュの前進運動
は、速度制御から圧力制御に切り替わる。
【0007】(4)V−P切替え後、金型のキャビティ
内の樹脂は設定された圧力のもとに冷却してゆく(保圧
工程)。樹脂圧は前述した背圧制御と同様に閉ループで
制御される。
内の樹脂は設定された圧力のもとに冷却してゆく(保圧
工程)。樹脂圧は前述した背圧制御と同様に閉ループで
制御される。
【0008】射出装置においては、(4)の工程以後、
(1)の工程に戻って次のサイクルに入る。一方、型締
装置においては(1)と平行して、金型を開いてエジェ
クタ機構によって冷却固化した製品を取り出した後、金
型を閉じて(2)の工程に入る。
(1)の工程に戻って次のサイクルに入る。一方、型締
装置においては(1)と平行して、金型を開いてエジェ
クタ機構によって冷却固化した製品を取り出した後、金
型を閉じて(2)の工程に入る。
【0009】次に、図2を参照して、ボールネジ、ナッ
トによりサーボモータの回転運動を直動運動に変換して
溶融樹脂の充填を行う射出成形機について説明する。図
2において、射出用のサーボモータ10の回転はボール
ネジ12に伝えられる。ボールネジ12の回転により前
後進するナット13はプレッシャプレート14に固定さ
れ、プレッシャプレート14はフレーム(図示せず)に
固定されたガイドバー15,16上を移動自在に取り付
けられている。プレッシャプレート14の前後進運動
は、ベアリング17、ロードセル18、射出軸26を介
してスクリュ20に伝えられる。図示しないスクリュ回
転用のサーボモータにより射出軸26が回転駆動される
ことにより、スクリュ20が回転する。
トによりサーボモータの回転運動を直動運動に変換して
溶融樹脂の充填を行う射出成形機について説明する。図
2において、射出用のサーボモータ10の回転はボール
ネジ12に伝えられる。ボールネジ12の回転により前
後進するナット13はプレッシャプレート14に固定さ
れ、プレッシャプレート14はフレーム(図示せず)に
固定されたガイドバー15,16上を移動自在に取り付
けられている。プレッシャプレート14の前後進運動
は、ベアリング17、ロードセル18、射出軸26を介
してスクリュ20に伝えられる。図示しないスクリュ回
転用のサーボモータにより射出軸26が回転駆動される
ことにより、スクリュ20が回転する。
【0010】加熱シリンダ21の中をスクリュ20が回
転しながら前進することにより、可塑化/計量工程によ
り貯えられた溶融樹脂を金型内に充填し、加圧すること
により成形がおこなわれる。この時樹脂を押す力がロー
ドセル18により反力として検出され、ロードセルアン
プ12より増幅されてコントローラ25に入力される。
プレッシャプレート14には、スクリュ20の移動量を
検出するための位置検出器19が取り付けられており、
この検出信号は増幅器23により増幅されてコントロー
ラ25に入力される。コントローラ25は、オペレータ
の設定に応じて各々の工程に応じた電流(トルク)指令
をサーボアンプ24に出力し、サーボアンプ24ではサ
ーボモータ10の駆動電流を制御してサーボモータ10
の出力トルクを制御するようになっている。
転しながら前進することにより、可塑化/計量工程によ
り貯えられた溶融樹脂を金型内に充填し、加圧すること
により成形がおこなわれる。この時樹脂を押す力がロー
ドセル18により反力として検出され、ロードセルアン
プ12より増幅されてコントローラ25に入力される。
プレッシャプレート14には、スクリュ20の移動量を
検出するための位置検出器19が取り付けられており、
この検出信号は増幅器23により増幅されてコントロー
ラ25に入力される。コントローラ25は、オペレータ
の設定に応じて各々の工程に応じた電流(トルク)指令
をサーボアンプ24に出力し、サーボアンプ24ではサ
ーボモータ10の駆動電流を制御してサーボモータ10
の出力トルクを制御するようになっている。
【0011】なお、図2の構成はあくまでも概略を説明
するための便宜上のものであり、射出装置の具体的な構
成は例えば、特開平9−174626に開示されてい
る。
するための便宜上のものであり、射出装置の具体的な構
成は例えば、特開平9−174626に開示されてい
る。
【0012】次に、図3を参照して、スクリュ20につ
いて詳細に説明する。図3(a)において、スクリュ2
0は、供給部20−1、圧縮部20−2、計量部20−
3、ヘッド部20−4に分けられる。供給部20−1
は、ホッパから供給される樹脂を固体のまま、あるいは
一部のみを溶かして前方に送るための部分であり、樹脂
はこの間に溶融点近くまで暖められる。このために、供
給部20−1においては、通常、図3(b)に示される
渦巻き体を形成している棒状体の径がほぼ一定である。
いて詳細に説明する。図3(a)において、スクリュ2
0は、供給部20−1、圧縮部20−2、計量部20−
3、ヘッド部20−4に分けられる。供給部20−1
は、ホッパから供給される樹脂を固体のまま、あるいは
一部のみを溶かして前方に送るための部分であり、樹脂
はこの間に溶融点近くまで暖められる。このために、供
給部20−1においては、通常、図3(b)に示される
渦巻き体を形成している棒状体の径がほぼ一定である。
【0013】圧縮部20−2は、供給部20−1から供
給されてきた樹脂の粒と粒との間には隙間があり、樹脂
が溶融することによってその体積は約半分に減少する。
この体積減少分を補うために、樹脂が通過できる空間を
減少させる。これは、圧縮部20−2において渦巻き体
を形成している棒状体にテーパを設けて渦巻き体の溝を
浅くすることにより実現している。このことにより、溶
融樹脂を圧縮し、摩擦による発熱効果を高め、樹脂圧力
を上げて、空気/樹脂に含まれている水分、揮発分ガス
などをホッパ側に押し戻す働きをする。このことから明
らかなように、加熱シリンダ内の樹脂圧力は圧縮部20
−2内が最も高くなる。
給されてきた樹脂の粒と粒との間には隙間があり、樹脂
が溶融することによってその体積は約半分に減少する。
この体積減少分を補うために、樹脂が通過できる空間を
減少させる。これは、圧縮部20−2において渦巻き体
を形成している棒状体にテーパを設けて渦巻き体の溝を
浅くすることにより実現している。このことにより、溶
融樹脂を圧縮し、摩擦による発熱効果を高め、樹脂圧力
を上げて、空気/樹脂に含まれている水分、揮発分ガス
などをホッパ側に押し戻す働きをする。このことから明
らかなように、加熱シリンダ内の樹脂圧力は圧縮部20
−2内が最も高くなる。
【0014】計量部20−3は、渦巻き体の溝の最も浅
い部分であり、この間では樹脂は大きな剪断力を加えら
れ、自己発熱を伴って均質な温度まで上げられる。そし
て、一定量の樹脂をノズル側へ送り出す作用をする。
い部分であり、この間では樹脂は大きな剪断力を加えら
れ、自己発熱を伴って均質な温度まで上げられる。そし
て、一定量の樹脂をノズル側へ送り出す作用をする。
【0015】なお、計量部20−3からノズル側への溶
融樹脂の送り出しは、ヘッド部20−4における逆流防
止リング20−5を通して行われる。逆流防止リング2
0−5は、計量工程においては図中の左寄りの位置にあ
り、この状態で計量部20−3からノズル側への溶融樹
脂の送り出しが可能となる。計量工程が終了すると、逆
流防止リング20−5は、圧力差により図中の右寄りの
位置に移動する。その結果、ノズル側から計量部20−
3側への樹脂の戻りが阻止される。通常、ヘッド部20
−4は、その根元側にねじを切って、スクリュ本体の棒
状体の先端にねじ込まれて構成されている。このため、
ヘッド部20−4の根元側の径はスクリュ本体の棒状体
の径に比べて非常に小さい。
融樹脂の送り出しは、ヘッド部20−4における逆流防
止リング20−5を通して行われる。逆流防止リング2
0−5は、計量工程においては図中の左寄りの位置にあ
り、この状態で計量部20−3からノズル側への溶融樹
脂の送り出しが可能となる。計量工程が終了すると、逆
流防止リング20−5は、圧力差により図中の右寄りの
位置に移動する。その結果、ノズル側から計量部20−
3側への樹脂の戻りが阻止される。通常、ヘッド部20
−4は、その根元側にねじを切って、スクリュ本体の棒
状体の先端にねじ込まれて構成されている。このため、
ヘッド部20−4の根元側の径はスクリュ本体の棒状体
の径に比べて非常に小さい。
【0016】次に、図4を参照して、計量工程における
スクリュの回転数設定について説明する。図4は、スク
リュ背圧(図a)とスクリュ回転数(図b)について4
段の設定例を示している。4段の設定のうち、前の3段
は樹脂温度の均一化に用いられるのが普通であり、樹脂
の滞留時間が長く温度の高い加熱シリンダ前半の樹脂は
比較的速いスクリュ回転数と低い背圧の組合せで計量
し、計量が進むに従って樹脂の滞留時間を長く、樹脂の
剪断発熱を増やすために段階的に回転数を下げ、逆に背
圧を上げて行く。4段目の最終段は、充填工程の出発点
となる計量値の精度を上げるための設定を行う。すなわ
ち、計量完了2〜3mm手前でスクリュ回転のオーバラ
ンを防ぐための超低速回転と、樹脂逆流を防ぐための超
低背圧が設定される。
スクリュの回転数設定について説明する。図4は、スク
リュ背圧(図a)とスクリュ回転数(図b)について4
段の設定例を示している。4段の設定のうち、前の3段
は樹脂温度の均一化に用いられるのが普通であり、樹脂
の滞留時間が長く温度の高い加熱シリンダ前半の樹脂は
比較的速いスクリュ回転数と低い背圧の組合せで計量
し、計量が進むに従って樹脂の滞留時間を長く、樹脂の
剪断発熱を増やすために段階的に回転数を下げ、逆に背
圧を上げて行く。4段目の最終段は、充填工程の出発点
となる計量値の精度を上げるための設定を行う。すなわ
ち、計量完了2〜3mm手前でスクリュ回転のオーバラ
ンを防ぐための超低速回転と、樹脂逆流を防ぐための超
低背圧が設定される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明で明らかな
ように、計量工程におけるこれまでのスクリュ回転数設
定は、計量開始時が最も高く、以後段階的に減少するよ
うに設定される。このため、スクリュの回転開始に際し
てはヘッド部20−4に大きな負荷が加わり、場合によ
ってはヘッド部20−4のねじ部において折損すること
がある。
ように、計量工程におけるこれまでのスクリュ回転数設
定は、計量開始時が最も高く、以後段階的に減少するよ
うに設定される。このため、スクリュの回転開始に際し
てはヘッド部20−4に大きな負荷が加わり、場合によ
ってはヘッド部20−4のねじ部において折損すること
がある。
【0018】また、逆流防止リング20−5と加熱シリ
ンダの内壁はほぼ接触した状態にあり、計量開始に伴う
スクリュの回転開始時にはスクリュは移動しない。これ
は、スクリュの回転が始まると、逆流防止リング20−
5と加熱シリンダの内壁との間に摩擦による局部加熱が
発生して高温となり、樹脂に悪影響を及ぼす場合がある
ことを意味する。そこで、計量開始時のスクリュ回転数
の設定値Nに対して、一次関数あるいは二次関数により
立上げを緩やかにすることが行われる。しかし、この場
合には設定値Nに達するまで立上げを緩やかにする必要
があり、立上がりまでの時間が長くなり、成形1サイク
ルの時間が長くなってしまう。
ンダの内壁はほぼ接触した状態にあり、計量開始に伴う
スクリュの回転開始時にはスクリュは移動しない。これ
は、スクリュの回転が始まると、逆流防止リング20−
5と加熱シリンダの内壁との間に摩擦による局部加熱が
発生して高温となり、樹脂に悪影響を及ぼす場合がある
ことを意味する。そこで、計量開始時のスクリュ回転数
の設定値Nに対して、一次関数あるいは二次関数により
立上げを緩やかにすることが行われる。しかし、この場
合には設定値Nに達するまで立上げを緩やかにする必要
があり、立上がりまでの時間が長くなり、成形1サイク
ルの時間が長くなってしまう。
【0019】そこで、本発明の課題は、計量工程開始時
のスクリュ回転立上げを緩やかにしながら、設定値Nに
達するまでの時間を長くせずに済むようなスクリュ回転
立上げ方法を提供することにある。
のスクリュ回転立上げを緩やかにしながら、設定値Nに
達するまでの時間を長くせずに済むようなスクリュ回転
立上げ方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、スクリ
ュ回転用の駆動源を持つ射出装置を備え、該射出装置に
は前記スクリュ回転用の駆動源の制御を行うコントロー
ラを備えた射出成形機において、前記コントローラは、
計量工程開始時においてあらかじめ設定された前記スク
リュの回転数Nに対して、あらかじめ設定された一定の
比率Kで規定される回転数NK に達するまでは緩やかな
加速度A1で回転させ、以後、前記回転数Nに達するま
では前記加速度A1よりも大きな加速度A2で回転させ
るように制御することを特徴とする射出成形機のスクリ
ュ回転立上げ方法が提供される。
ュ回転用の駆動源を持つ射出装置を備え、該射出装置に
は前記スクリュ回転用の駆動源の制御を行うコントロー
ラを備えた射出成形機において、前記コントローラは、
計量工程開始時においてあらかじめ設定された前記スク
リュの回転数Nに対して、あらかじめ設定された一定の
比率Kで規定される回転数NK に達するまでは緩やかな
加速度A1で回転させ、以後、前記回転数Nに達するま
では前記加速度A1よりも大きな加速度A2で回転させ
るように制御することを特徴とする射出成形機のスクリ
ュ回転立上げ方法が提供される。
【0021】なお、前記コントローラは、前記回転数N
が設定されると、計量工程開始から前記比率Kにより規
定される前記回転数NK に到達するまでの所要時間を算
出して該所要時間の間だけ前記加速度A1でのスクリュ
回転を行う。
が設定されると、計量工程開始から前記比率Kにより規
定される前記回転数NK に到達するまでの所要時間を算
出して該所要時間の間だけ前記加速度A1でのスクリュ
回転を行う。
【0022】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の実施の
形態について説明する。ここでは、本形態によるスクリ
ュの回転立上げを、図2で説明したような電動式の射出
装置に適用する場合について説明する。それ故、以下の
説明は図2をも参照して行う。
形態について説明する。ここでは、本形態によるスクリ
ュの回転立上げを、図2で説明したような電動式の射出
装置に適用する場合について説明する。それ故、以下の
説明は図2をも参照して行う。
【0023】本形態における設定操作は、オペレータが
計量工程開始時のスクリュ回転数Nをコントローラ25
に対して設定するだけで良い。コントローラ25は、計
量工程開始時において設定されたスクリュの回転数Nに
対して、あらかじめ設定された一定の比率Kで規定され
る回転数NK に達するまでは緩やかな加速度A1で回転
させ、以後、回転数Nに達するまでは加速度A1よりも
大きな加速度A2で回転させるように制御する。加速度
A2は、加速度A1に比べて十分に大きい値が設定され
る。また、比率Kは、これによって決まる回転数NK が
スクリュのヘッド部に対して折損の原因となる急激な負
荷を与えないような値にされる。
計量工程開始時のスクリュ回転数Nをコントローラ25
に対して設定するだけで良い。コントローラ25は、計
量工程開始時において設定されたスクリュの回転数Nに
対して、あらかじめ設定された一定の比率Kで規定され
る回転数NK に達するまでは緩やかな加速度A1で回転
させ、以後、回転数Nに達するまでは加速度A1よりも
大きな加速度A2で回転させるように制御する。加速度
A2は、加速度A1に比べて十分に大きい値が設定され
る。また、比率Kは、これによって決まる回転数NK が
スクリュのヘッド部に対して折損の原因となる急激な負
荷を与えないような値にされる。
【0024】特に、本形態では、コントローラ25は、
回転数Nが設定されると、計量工程開始から比率Kによ
り規定される回転数NK に到達するまでの所要時間を算
出し、この所要時間の間は加速度A1となるようにスク
リュの回転数を決定して回転数制御を行う。次に、回転
数NK から回転数Nに到達するまでの時間を算出し、こ
の時間の間は加速度A2となるようにスクリュの回転数
を決定して回転数制御を行う。
回転数Nが設定されると、計量工程開始から比率Kによ
り規定される回転数NK に到達するまでの所要時間を算
出し、この所要時間の間は加速度A1となるようにスク
リュの回転数を決定して回転数制御を行う。次に、回転
数NK から回転数Nに到達するまでの時間を算出し、こ
の時間の間は加速度A2となるようにスクリュの回転数
を決定して回転数制御を行う。
【0025】いずれにしても、計量工程開始時には、ス
クリュ回転の立上げが緩やかであるので、ヘッド部に多
大な負荷が加わることは無く、いわばクッションスター
トの機能を持たせている。そして、回転数NK から回転
数Nに到達するまでの間は加速度Aに比べて十分に大き
い加速度A2で立上がるので、回転数Nに到達するまで
の時間をそれほど長くせずに済む。しかも、加速度A2
での立上げ前にスクリュの移動が始まるので、逆流防止
リングと加熱シリンダ内壁との間の摩擦に起因する局部
加熱の発生を解消できるので、樹脂に対する悪影響を無
くすことができる。
クリュ回転の立上げが緩やかであるので、ヘッド部に多
大な負荷が加わることは無く、いわばクッションスター
トの機能を持たせている。そして、回転数NK から回転
数Nに到達するまでの間は加速度Aに比べて十分に大き
い加速度A2で立上がるので、回転数Nに到達するまで
の時間をそれほど長くせずに済む。しかも、加速度A2
での立上げ前にスクリュの移動が始まるので、逆流防止
リングと加熱シリンダ内壁との間の摩擦に起因する局部
加熱の発生を解消できるので、樹脂に対する悪影響を無
くすことができる。
【0026】以上のようにして、本形態では、計量工程
開始時のスクリュ回転立上げを、計量工程開始時のスク
リュ回転数Nを設定するだけの簡単な操作で自動的にク
ッションスタートが行われ、ヘッド部の折損防止を実現
できると共に、局部加熱の発生を防止することができ
る。
開始時のスクリュ回転立上げを、計量工程開始時のスク
リュ回転数Nを設定するだけの簡単な操作で自動的にク
ッションスタートが行われ、ヘッド部の折損防止を実現
できると共に、局部加熱の発生を防止することができ
る。
【0027】なお、上記の形態では、電動式の射出成形
機の場合について説明したが、本発明は油圧式の射出成
形機にも適用できることは言うまでも無い。
機の場合について説明したが、本発明は油圧式の射出成
形機にも適用できることは言うまでも無い。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、計量工程開始時のスク
リュ回転立上げを、クッションスタート形式で行うこと
でき、ヘッド部の折損防止を実現できると共に、局部加
熱の発生を防止することができる。
リュ回転立上げを、クッションスタート形式で行うこと
でき、ヘッド部の折損防止を実現できると共に、局部加
熱の発生を防止することができる。
【図1】本発明による計量工程時のスクリュ回転立上げ
を、電動射出成形機に適用した場合の実施の形態を説明
するための図である。
を、電動射出成形機に適用した場合の実施の形態を説明
するための図である。
【図2】本発明が適用される電動射出成形機における射
出装置の構成を概略的に示した図である。
出装置の構成を概略的に示した図である。
【図3】電動射出成形機におけるスクリュの構造を説明
するための図である。
するための図である。
【図4】従来の電動射出成形機における計量工程時のス
クリュ回転数設定の一例を説明するための図である。
クリュ回転数設定の一例を説明するための図である。
10 射出用のサーボモータ 12 ボールネジ 13 ナット 14 プレッシャプレート 15、16 ガイドバー 17 ベアリング 18 ロードセル 19 位置検出器 20 スクリュ 21 加熱シリンダ
Claims (2)
- 【請求項1】 スクリュ回転用の駆動源を持つ射出装置
を備え、該射出装置には前記スクリュ回転用の駆動源の
制御を行うコントローラを備えた射出成形機において、 前記コントローラは、計量工程開始時においてあらかじ
め設定された前記スクリュの回転数Nに対して、あらか
じめ設定された一定の比率Kで規定される回転数NK に
達するまでは緩やかな加速度A1で回転させ、以後、前
記回転数Nに達するまでは前記加速度A1よりも大きな
加速度A2で回転させるように制御することを特徴とす
る射出成形機のスクリュ回転立上げ方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のスクリュ回転立上げ方法
において、前記コントローラは、前記回転数Nが設定さ
れると、計量工程開始から前記比率Kにより規定される
前記回転数NK に到達するまでの所要時間を算出して該
所要時間の間だけ前記加速度A1でのスクリュ回転を行
うことを特徴とする射出成形機のスクリュ回転立上げ方
法。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17294198A JP2000006207A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 射出成形機のスクリュ回転立上げ方法 |
US09/333,684 US6284170B1 (en) | 1998-06-17 | 1999-06-16 | Method for controlling drive of screw in injection molding machine |
KR10-1999-0022556A KR100436963B1 (ko) | 1998-06-17 | 1999-06-16 | 사출성형기의 스크루 구동 제어방법 |
CNB021318883A CN1244442C (zh) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | 注塑机螺杆驱动的控制方法 |
SG9902946A SG83134A1 (en) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | Method for controlling drive of screw in injection molding machine |
EP99111091A EP0965430B1 (en) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | Method for controlling drive of screw in injection molding machine |
AT99111091T ATE260745T1 (de) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | Verfahren zum kontrollieren des antriebs einer schnecke bei einer spritzgiessmaschine |
DE69915173T DE69915173T2 (de) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | Verfahren zum Kontrollieren des Antriebs einer Schnecke bei einer Spritzgiessmaschine |
TW088110250A TW416911B (en) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | Method for controlling drive of screw in injection molding machine |
CN99109070A CN1102890C (zh) | 1998-06-17 | 1999-06-17 | 注塑机螺杆驱动的控制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17294198A JP2000006207A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 射出成形機のスクリュ回転立上げ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000006207A true JP2000006207A (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=15951198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17294198A Pending JP2000006207A (ja) | 1998-06-17 | 1998-06-19 | 射出成形機のスクリュ回転立上げ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000006207A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008230192A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Toyo Mach & Metal Co Ltd | 成形機における射出制御方法 |
JP2009166317A (ja) * | 2008-01-15 | 2009-07-30 | Toyo Mach & Metal Co Ltd | 射出成形機におけるスクリュ回転制御方法及びスクリュ回転制御装置 |
JP2013071429A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Niigata Machine Techno Co Ltd | 高せん断加工機の回転速度制御装置と回転速度制御方法 |
-
1998
- 1998-06-19 JP JP17294198A patent/JP2000006207A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008230192A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Toyo Mach & Metal Co Ltd | 成形機における射出制御方法 |
JP2009166317A (ja) * | 2008-01-15 | 2009-07-30 | Toyo Mach & Metal Co Ltd | 射出成形機におけるスクリュ回転制御方法及びスクリュ回転制御装置 |
JP2013071429A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Niigata Machine Techno Co Ltd | 高せん断加工機の回転速度制御装置と回転速度制御方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3250180B2 (ja) | 電動射出成形機の可塑化/計量工程における除圧方法 | |
JP2000015681A (ja) | 射出成形機の背圧制御方法及び背圧制御装置 | |
US6416694B1 (en) | Injection controlling method for an injection molding machine | |
KR100405834B1 (ko) | 성형품의 중량변동을 줄일 수 있는 사출성형기의 제어장치 및 제어방법 | |
KR100436963B1 (ko) | 사출성형기의 스크루 구동 제어방법 | |
EP1207032B1 (en) | Method for controlling injection molding machine capable of reducing variations in weight of molded product | |
JP2000006207A (ja) | 射出成形機のスクリュ回転立上げ方法 | |
JP3240513B2 (ja) | 射出成形機のスクリュ回転数設定方法 | |
JP3245818B2 (ja) | 射出成形機のスクリュ回転設定方法 | |
JP4040989B2 (ja) | 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム | |
US20020005598A1 (en) | Method of controlling the screw of injection molding machine | |
JPH11207792A (ja) | インラインスクリュー式の射出成形機の制御方法 | |
JP3337205B2 (ja) | 射出装置及びその制御方法 | |
JP5001073B2 (ja) | 射出成形機および成形制御方法 | |
JPH0567410B2 (ja) | ||
JP3245819B2 (ja) | 樹脂成形機の可塑化装置 | |
JP3321437B2 (ja) | 射出装置及びその制御方法 | |
JP3661993B2 (ja) | 射出成形機の制御方法 | |
JP4891724B2 (ja) | 成形機 | |
JP2919167B2 (ja) | 電動式射出成形機における射出制御方法 | |
JP2003211514A (ja) | 電動射出成形機のロードセルのゼロ点調整方法 | |
JP2007320256A (ja) | 成形機及びその制御方法 | |
JPH09254221A (ja) | 電動射出成形機の背圧制御方式 | |
JP2004345282A (ja) | 射出成形機の制御方法 | |
JPH059256B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011010 |