JP4040989B2 - 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム - Google Patents

射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4040989B2
JP4040989B2 JP2003032446A JP2003032446A JP4040989B2 JP 4040989 B2 JP4040989 B2 JP 4040989B2 JP 2003032446 A JP2003032446 A JP 2003032446A JP 2003032446 A JP2003032446 A JP 2003032446A JP 4040989 B2 JP4040989 B2 JP 4040989B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
divided
compression
pressure
areas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003032446A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004243528A (ja
Inventor
方大 藤沢
康治 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2003032446A priority Critical patent/JP4040989B2/ja
Publication of JP2004243528A publication Critical patent/JP2004243528A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4040989B2 publication Critical patent/JP4040989B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は射出成形機およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機における成形サイクルについて簡単に説明する。
【0003】
(1)可塑化/計量工程においては、スクリュ回転用のサーボモータによってスクリュを回転させる。スクリュは加熱シリンダ内に配置されている。ホッパから加熱シリンダ内のスクリュ後部に樹脂が供給される。スクリュの回転により、供給されてきた樹脂を溶融させながら加熱シリンダの先端側に一定量送り込む。この間、加熱シリンダの先端側に溜まってゆく溶融樹脂の圧力(背圧)を受けながらスクリュは後退する。
【0004】
スクリュの後端部には射出軸が直結されている。射出軸はベアリングを介してプレッシャプレートに回転自在に支持されている。射出軸はプレッシャプレートを移動させる射出用のサーボモータにより軸方向に駆動される。プレッシャプレートは、ボールネジを介して射出用のサーボモータによって、ガイドバーに沿って前後進する。前述の溶融樹脂の背圧は、後述するように、ロードセルによって検出し、フィードバック制御ループで制御する。
【0005】
(2)次に、充填工程においては、射出用のサーボモータの駆動によってプレッシャプレートを前進させ、スクリュ先端部をピストンにして、溶融樹脂を金型内に充填する。この時のスクリュ前部の樹脂圧力は射出圧力として検出される。
【0006】
(3)充填工程の終りで、溶融樹脂が金型のキャビティ内に充満する。その時スクリュの前進運動は、速度制御から圧力制御に切り替えられる。この切り替えは、V(速度)/P(圧力)切り換えと呼ばれており、成形品の品質を左右する。
【0007】
(4)V/P切り換えの後、金型のキャビティ内の樹脂は設定された圧力のもとに冷却してゆく。これは、保圧工程と呼ばれる。保圧工程においては、射出圧力は前述した背圧制御と同様にフィードバック制御ループで制御される。充填工程及び保圧工程は、通常、まとめて射出工程と呼ばれている。
【0008】
射出装置においては、(4)の保圧工程以後、(1)の可塑化/計量工程に戻って次の成形サイクルに入る。一方、型締装置においては(1)の可塑化/計量工程と並行して、金型から冷却固化した製品をエジェクトするためのエジェクト動作を行う。エジェクト動作においては、金型を開いてエジェクタ機構によって冷却固化した製品を排出した後、金型を閉じて(2)の充填工程に入る。
【0009】
次に、図4を参照して、サーボモータ駆動による射出装置を備えた電動式射出成形機のうち射出装置側について説明する。図4において、射出用のサーボモータ11の回転はボールネジ12に伝えられる。ボールネジ12の回転により前後進するナット13はプレッシャプレート14に固定されている。プレッシャプレート14は、ベースフレーム(図示せず)に固定されたガイドバー15、16に沿って移動可能である。プレッシャプレート14の前後進運動は、ベアリング17、ロードセル18、射出軸19を介してスクリュ20に伝えられる。スクリュ20は、加熱シリンダ21内に回転可能に、しかも軸方向に移動可能に配置されている。スクリュ20の後部に対応する加熱シリンダ21には、樹脂供給用のホッパ22が設けられている。射出軸19には、ベルトやプーリ等の連結部材23を介してスクリュ回転用のサーボモータ24の回転運動が伝達される。すなわち、スクリュ回転用のサーボモータ24により射出軸19が回転駆動されることにより、スクリュ20が回転する。
【0010】
可塑化/計量工程においては、加熱シリンダ21の中をスクリュ20が回転しながら後退することにより、スクリュ20の前部、すなわち加熱シリンダ21のノズル21−1側に溶融樹脂が貯えられる。充填工程においては、スクリュ20の前方に貯えられた溶融樹脂を金型内に充填し、加圧することにより成形が行われる。この時、樹脂を押す力がロードセル18により反力として検出される。つまり、スクリュ前部における樹脂圧力が検出される。検出された圧力は、ロードセル増幅器25により増幅されてコントローラ26に入力される。
【0011】
プレッシャプレート14には、スクリュ20の移動量、位置を検出するための位置検出器27が取り付けられている。位置検出器27の検出信号は増幅器28により増幅されてコントローラ26に入力される。この検出信号は、スクリュ20の移動速度を検出するためにも使用される。
【0012】
コントローラ26は、入力装置35を通してオペレータによりあらかじめ設定された各種設定値に応じて前に述べた複数の各工程に応じた電流(トルク)指令をサーボ増幅器29、30に出力する。サーボ増幅器29ではサーボモータ11の駆動電流を制御してサーボモータ11の出力トルクを制御する。サーボ増幅器30ではサーボモータ24の駆動電流を制御してサーボモータ24の回転数を制御する。サーボモータ11、24にはそれぞれ、回転数を検出するためのエンコーダ31、32が備えられている。エンコーダ31、32で検出された回転数はそれぞれコントローラ26に入力される(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
なお、図4の構成はあくまでも射出成形機の概略を説明するための便宜上のものであり、射出成形機の一例にすぎない。
【0014】
【特許文献1】
特開平7−164493号公報(第3頁、図3)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の射出成形機における計量工程はスクリュを回転させ、溶融樹脂をスクリュの先端側に送り込むことに伴って発生する圧力を検出して、これを一定化させるように制御している。つまり、スクリュを設定速度で回転させると溶融樹脂がスクリュの先端側に送り込まれることで樹脂反力(背圧)が発生するので、この背圧が設定圧力と等しくなるようにして計量位置まで計量動作を行うようにしていた。
【0016】
しかしながら、これまでの射出成形機では、計量時間が安定しない、計量した樹脂密度が一定化しないなどの欠点があり、例えばクッション位置のばらつきによりバリが発生するというように、安定した成形ができなかった。
【0017】
これは、特に成形される樹脂の形態に起因するものと考えられる。つまり、例えば熱硬化性樹脂の場合、ガラス材料が添加されていることがあり、このような熱硬化性の樹脂材料は、熱可塑性の樹脂材料のような、均一な大きさであるペレット状の材料ではない。さらに、可塑化/計量工程にて溶融された樹脂材料が、熱可塑性材料のように粘性が小さい状熊にまでドロドロに溶融されている場合は、可塑化/計量工程の完了後、一回の圧縮動作を行なえば、スクリュ前方に蓄えられた溶融樹脂の全体に圧力が伝わり、密度を均一にすることが可能である。しかし、熱硬化性材料のように、可塑化/計量工程にて溶融されても、粘性が大きく粘土状になる樹脂材料の場合は、樹脂材料が溶融された状熊でも圧力が伝わりにくい。したがって、可塑化/計量の動作を一回だけ全計量ストロークに亘って行なうだけでは、スクリュの前方に溜められた樹脂の前後において密度差が生じてしまう。
【0018】
そこで、本発明の課題は、計量工程中に圧縮工程を挿入することにより、計量したスクリュ前方の溶融樹脂密度を一定にできるようにして計量時間の安定化を図ると共に、安定した成形を実現できる射出成形機およびその制御方法を提供することにある。
【0019】
本発明の他の課題は、上記制御方法のための制御プログラムを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明による射出成形機の制御方法は、樹脂の計量開始位置から計量完了位置までのスクリュ移動区間を第1〜第N(Nは2以上の整数)までの複数領域に分割すると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域をそれぞれ分割計量領域と分割圧縮領域とに分割し、前記各分割計量領域ではスクリュを回転させて計量を行い、前記各分割圧縮領域ではスクリュを前進させ、前記各分割圧縮領域ではスクリュに作用する圧力が予め設定された圧縮制限圧力に達するとスクリュの前進を終了させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行うようにしたことを特徴とする。
【0021】
本制御方法においては、前記各分割計量領域では、すべて予め設定される同じ回転速度あるいは領域毎に異なる予め設定される回転速度でスクリュを回転させることができる。
【0022】
本制御方法においてはまた、前記各分割圧縮領域では、設定項目としてスクリュの前進速度、前記圧縮制限圧力、前進量または前進時間による圧縮量がそれぞれ予め設定され、しかも各設定項目は各領域毎にすべて同じ値あるいは領域毎に異なる値が設定される
【0023】
なお、前記各分割計量領域では、予め設定された後退圧力のもとでスクリュが後退するように背圧制御を行い、前記各分割圧縮領域では、設定項目として前進圧縮圧力を予め設定してスクリュに作用する圧力が予め設定された前記前進圧縮圧力に達するまでスクリュを前進させるようにしても良い。
【0024】
本発明によればまた、スクリュを回転させる第1の駆動手段と、スクリュを前進/後退させる第2の駆動手段と、前記第1、第2の駆動手段を制御するコントローラを備え、樹脂の計量開始位置から計量完了位置までのスクリュ移動区間を第1〜第N(Nは2以上の整数)までの複数領域に分割すると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域をそれぞれ分割計量領域と分割圧縮領域とに分割し、前記コントローラは、前記各分割計量領域ではスクリュを回転させて計量を行い、前記各分割圧縮領域ではスクリュを前進させ、しかも前記各分割圧縮領域ではスクリュに作用する圧力が予め設定された圧縮制限圧力に達するとスクリュの前進を終了させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行うように前記第1、第2の駆動手段を制御することを特徴とする射出成形機が提供される。
【0025】
本発明によれば更に、スクリュを回転させる第1の駆動手段と、スクリュを前進/後退させる第2の駆動手段と、前記第1、第2の駆動手段を制御するコントローラを備えた射出成形機における前記コントローラ用の制御プログラムであって、樹脂の計量開始位置から計量完了位置までのスクリュ移動区間が第1〜第N(Nは2以上の整数)までの複数領域に分割されると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域がそれぞれ分割計量領域と分割圧縮領域とに分割され、前記制御プログラムは、前記各分割計量領域ではスクリュを回転させて計量を行わせるように前記第1の駆動手段を制御するステップと、前記各分割圧縮領域ではスクリュを前進させ、スクリュに作用する圧力が予め設定された圧縮制限圧力に達するとスクリュの前進を終了させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行わせるように前記第2の駆動手段を制御するステップとを含むことを特徴とする射出成形機のコントローラ用制御プログラムが提供される。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、図4で説明した構成の射出成形機にも適用され得る。そこで、以下の説明では図4の構成の射出成形機に適用した場合について説明するが、本発明が適用される射出成形機は図4の構成に限定されるものではない。
【0027】
図4の構成の場合、前述したように、スクリュ20はスクリュ回転用のサーボモータ24(第1の駆動手段)で回転駆動され、射出用のサーボモータ11(第2の駆動手段)で前進/後退駆動される。コントローラ26は、そこに入力される各種検出値(実績値)、入力装置35から与えられる各種設定値を使用し、内蔵している制御プログラムに基づいてサーボモータ24、11を以下のように制御する。
【0028】
以下に、図1を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
全自動運転による成形動作に際し、1ショット目の計量工程では通常の計量動作を行い、その冷却工程に続く2ショット目の計量工程より圧縮計量を導入する。
【0030】
圧縮計量の導入は以下のようにして行われる。
【0031】
樹脂の計量開始位置Gから計量完了位置Eまでのスクリュ移動区間を第1〜第N(Nは2以上の整数)までのN個の領域に分割すると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域をそれぞれ予め設定される比率で分割計量領域と分割圧縮領域とに分割する。そして、各分割計量領域では、それぞれスクリュ20を回転速度Aで回転させて計量を行うようにし、各分割圧縮領域では、それぞれスクリュ20を前進させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行う。分割計量領域では、スクリュ20はその先端部側に計量される溶融樹脂の反力による背圧で後退するが、続く分割圧縮領域では、スクリュ20は回転停止状態で前進することで溶融樹脂の圧縮を行う。勿論、この前進量は、その前のスクリュ20の後退量よりは小さい。
【0032】
上記のように、入力装置35によりN個の段数設定を行うことにより、コントローラ26は、計量開始位置Gから計量完了位置Eまでの間に分割計量、分割圧縮を(N−1)段分だけ行わせる。なお、分割圧縮量は、入力装置35により任意に設定されるスクリュ前進量(あるいは前進時間)、圧縮制限圧力(スクリュ20で押し込む圧力の制限値であり、ロードセル18で検出される)やスクリュ前進速度により規定される。
【0033】
図3に、上記の設定項目の関係を示す。
【0034】
以下に、オペレータによる入力操作およびコントローラ26による制御動作について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0035】
ステップS1では、計量完了位置(背圧によるスクリュ20の後退完了位置)E(mm)を設定する。
【0036】
ステップS2では分割段数Nを設定する。分割段数Nが設定されると、コントローラ26では、計量完了位置E(mm)から計量開始位置G(mm)(射出工程に伴う設定入力で予め設定されている)を減算して減算結果をN個に分割し、計量開始位置G(mm)に分割した値を加算した位置を、それぞれ分割計量完了位置H1 〜H(N-1) (図1では3段であるのでH2 )(mm)とする。つまり、計量開始位置Gから計量完了位置Eまでの間に(N−1)個の分割計量完了位置が設定される。なお、分割は、制御プログラムにおいて設定しておくことで等分割、不等分割のいずれでも可能である。
【0037】
ステップS3では、コントローラ26は、計量開始位置G(mm)から最初の分割計量完了位置H1 (mm)までスクリュ20を回転速度A(rpm)で回転させる。この間、スクリュ20は予め設定された後退圧力F(MPa)の条件の下で後退するように背圧制御される。
【0038】
スクリュ20が最初の分割計量完了位置H1 (mm)に達したら(ステップS4)、コントローラ26は、ステップS5においてスクリュ20の回転を停止させ、続いて前進速度B(mm/s)、圧縮制限圧力C(Mpa)で前進位置D(mm)または設定時間に達するまでスクリュ20を前進させる。前進速度B、圧縮制限圧力C、前進位置Dまたは設定時間はいずれも予め設定される値であるが、(N−1)段の分割領域すべてで同じ値でも良いし、分割領域毎に変えても良い。ここで、圧縮制限領域C(MPa)は、前進位置Dに達するまでの間に溶融樹脂が過度に圧縮された場合、スクリュの前進を停止させるための圧力リミットとして機能する。
【0039】
上記ステップS3〜S5をスクリュ20が計量完了位置E(mm)に到達するまで(ステップS6)繰り返す。
【0040】
そして、2ショット目以降でも、計量工程においては上記のステップS3〜S6の制御動作がコントローラ26により実行される。
【0041】
以上のように、計量工程に圧縮工程を導入することにより、成形される樹脂の形態が熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであっても、また粉体、ペレット状のいずれであっても計量した加熱シリンダ先端側の溶融樹脂密度を一定化することができ、これにより計量時間の安定化、安定した成形が行えるようになる。
【0042】
特に、粉体を材料としたパウダー成形の場合、材料形状が不均一であるためそのまま可塑化を行うと溶融樹脂の密度がばらつき、安定した成形が行えない。そこで、従来の成形方法では材料形状を均一化するための工程が、成形工程前に設けられる。一方、本発明による成形方法では、そのような材料形状を均一にするための成形前の工程を除くことができ、形状を均一にした樹脂材料を用いる必要が無いので、材料コストを低く抑えることができる。
【0043】
また、熱硬化性樹脂を用いた成形の場合、通常、加熱シリンダ21の温度より金型の温度の方が高く設定されている。このため、成形された成形品にはバリ等の不良が生じやすく、従来の成形方法では成形後、そのような不良を取り除く後工程が設けられている。一方、本発明による成形方法では、溶融された樹脂材料の充填量及び密度が均一になるため、成形品の品質を向上させることができ、さらに成形品の不良を取り除く工程を省くことができると共に、ランニングコストを抑えることができる。
【0044】
なお、上記の形態では、計量工程における計量開始位置から計量完了位置までの間を複数領域に分割する場合について説明したが、計量開始から計量完了までの全計量時間を複数領域に分割するようにしても良い。
【0045】
さらに、本発明の別の実施の形態として、前進速度Bで前進するスクリュ20の分割前進限を圧縮位置Dあるいは前進時間で規定せず、圧縮制限圧力Cで規定し、ロードセル18で検出される圧力検出値、つまりスクリュ20に作用する圧力が圧縮制限圧力Cに達するとスクリュ20を停止させ、再び次の分割計量完了位置Hn まで計量させるようにしてもよい。この場合、分割領域毎の前進限が予め設定された圧力によって規定されるため、スクリュ20の前方に蓄えられる樹脂の密度をさらに均一にすることができる。
【0046】
本発明の更に別の実施の形態として、圧縮工程におけるスクリュ20の前進を速度制御ではなく、圧力制御にて行うようにしてもよい。この場合、図3に示した分割圧縮領域における設定項目として、前進速度B(mm/s)、その他に代えて前進圧縮圧力K(MPa)が予め設定される。この場合、まず、計量開始位置G(mm)からスクリュ回転用のサーボモータ24を駆動し、スクリュ20を回転速度A(rpm)にて回転することで樹脂材料を溶融しながらスクリュ20は後退する。この間、スクリュ20は予め設定される後退圧力F(Mpa)の条件の下で後退するように背圧制御される。スクリュ20が後退し、予め定められた分割計量完了位置に達したらスクリュ20の回転は停止させ、続いて射出用のサーボモータ11を駆動して前進圧縮圧力K(MPa)に達するまでスクリュ20を前進させる。ここで、前進圧縮圧力K(MPa)は後退圧力F(MPa)より大きい。
【0047】
このように、圧縮工程中に圧力制御によってスクリュ20を前進させるため、スクリュ20の前方に蓄えられる樹脂の密度をさらに均一にすることができる。さらに、スクリュ20の前進後退を圧力制御で行うため、スクリュ20が計量完了位置E(mm)に達した際の圧力検出値が必ず一定になり、このためスクリュ20の前方に蓄積された樹脂の密度をほぼ完全に均一にすることができる。この場合においても、分割領域毎に各々、個別の設定値を定めても良い。
【0048】
以上、本発明を図4の構成の射出成形機に適用した場合について説明したが、本発明は図4の構成のものに限定されないことは前述した通りである。例えば、加熱シリンダ21のヘッド側に樹脂圧力センサが設けられる場合には圧縮圧力はロードセンサ18ではなく、この樹脂圧力センサの検出値を用いても良い。また、スクリュ20の前進速度は、エンコーダ31の検出値を用いて検出されても良い。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、計量工程中に圧縮工程を挿入することにより、計量したスクリュ前方の溶融樹脂密度を一定にでき、これにより成形品の品質を向上させると共に安定した成形を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制御方法を説明するために、計量工程におけるスクリュの位置、回転速度、前進速度に関する状態変化を示した図である。
【図2】本発明においてオペレータによる入力操作およびコントローラにより実現される制御動作の流れを説明するためのフローチャート図である。
【図3】本発明による制御方法において設定される設定項目の関係を示した図である。
【図4】本発明が適用され得る射出成形機のうち、射出装置側の構成について示した図である。
【符号の説明】
11 射出用のサーボモータ
12 ボールネジ
13 ナット
14 プレッシャプレート
15、16 ガイドバー
17 ベアリング
18 ロードセル
19 射出軸
20 スクリュ
21 加熱シリンダ
22 ホッパ
23 連結部材
24 スクリュ回転用のサーボモータ
26 コントローラ
27 位置検出器
35 入力装置

Claims (6)

  1. 樹脂の計量開始位置から計量完了位置までのスクリュ移動区間を第1〜第N(Nは2以上の整数)までの複数領域に分割すると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域をそれぞれ分割計量領域と分割圧縮領域とに分割し、
    前記各分割計量領域ではスクリュを回転させて計量を行い、
    前記各分割圧縮領域ではスクリュを前進させ
    前記各分割圧縮領域ではスクリュに作用する圧力が予め設定された圧縮制限圧力に達するとスクリュの前進を終了させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行うようにしたことを特徴とする射出成形機の制御方法。
  2. 請求項1に記載の制御方法において、前記各分割計量領域では、すべて予め設定される同じ回転速度あるいは領域毎に異なる予め設定される回転速度でスクリュを回転させることを特徴とする射出成形機の制御方法。
  3. 請求項1または2に記載の制御方法において、前記各分割圧縮領域では、設定項目としてスクリュの前進速度、前記圧縮制限圧力、前進量または前進時間による圧縮量がそれぞれ予め設定され、しかも各設定項目は各領域毎にすべて同じ値あるいは領域毎に異なる値が設定されることを特徴とする射出成形機の制御方法。
  4. 請求項2に記載の制御方法において、前記各分割計量領域では、予め設定された後退圧力のもとでスクリュが後退するように背圧制御が行われ、前記各分割圧縮領域では、設定項目として前進圧縮圧力が予め設定されてスクリュに作用する圧力が予め設定された前記前進圧縮圧力に達するまでスクリュを前進させることを特徴とする射出成形機の制御方法。
  5. スクリュを回転させる第1の駆動手段と、スクリュを前進/後退させる第2の駆動手段と、前記第1、第2の駆動手段を制御するコントローラを備えた射出成形機において、
    樹脂の計量開始位置から計量完了位置までのスクリュ移動区間を第1〜第N(Nは2以上の整数)までの複数領域に分割すると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域をそれぞれ分割計量領域と分割圧縮領域とに分割し、
    前記コントローラは、前記各分割計量領域ではスクリュを回転させて計量を行い、前記各分割圧縮領域ではスクリュを前進させ、しかも前記各分割圧縮領域ではスクリュに作用する圧力が予め設定された圧縮制限圧力に達するとスクリュの前進を終了させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行うように前記第1、第2の駆動手段を制御することを特徴とする射出成形機。
  6. スクリュを回転させる第1の駆動手段と、スクリュを前進/後退させる第2の駆動手段と、前記第1、第2の駆動手段を制御するコントローラを備えた射出成形機における前記コントローラ用の制御プログラムであって、
    樹脂の計量開始位置から計量完了位置までのスクリュ移動区間が第1〜第N(Nは2以上の整数)までの複数領域に分割されると共に、第1〜第(N−1)までの分割領域がそれぞれ分割計量領域と分割圧縮領域とに分割され、
    前記制御プログラムは、
    前記各分割計量領域ではスクリュを回転させて計量を行わせるように前記第1の駆動手段を制御するステップと、
    前記各分割圧縮領域ではスクリュを前進させ、スクリュに作用する圧力が予め設定された圧縮制限圧力に達するとスクリュの前進を終了させることでスクリュの先端側に計量された溶融樹脂の圧縮を行わせるように前記第2の駆動手段を制御するステップとを含むことを特徴とする射出成形機のコントローラ用制御プログラム。
JP2003032446A 2003-02-10 2003-02-10 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム Expired - Fee Related JP4040989B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003032446A JP4040989B2 (ja) 2003-02-10 2003-02-10 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003032446A JP4040989B2 (ja) 2003-02-10 2003-02-10 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004243528A JP2004243528A (ja) 2004-09-02
JP4040989B2 true JP4040989B2 (ja) 2008-01-30

Family

ID=33018792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003032446A Expired - Fee Related JP4040989B2 (ja) 2003-02-10 2003-02-10 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4040989B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4910505B2 (ja) * 2006-06-29 2012-04-04 住友化学株式会社 長繊維強化樹脂成形体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004243528A (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3917459B2 (ja) 射出成形機の制御装置及び制御方法
JP3250180B2 (ja) 電動射出成形機の可塑化/計量工程における除圧方法
US6562261B2 (en) Injection molding method and control system for injection molding machines
JP2011183705A (ja) 射出成形機及び射出成形方法
KR100473917B1 (ko) 사출성형기의 사출제어방법
JP5634724B2 (ja) 射出成形機及び射出成形方法
KR100436963B1 (ko) 사출성형기의 스크루 구동 제어방법
JP2000006217A (ja) 電動射出成形機におけるロードセル原点調整方法
JP3686328B2 (ja) 射出成形機の制御方法
JP6289917B2 (ja) 射出成形機
JP4040989B2 (ja) 射出成形機およびその制御方法ならびに制御プログラム
KR100931805B1 (ko) 전동식 사출 성형기의 사출 축 제어 방법
EP1612026A1 (en) Injection-molding machine and method of controlling injection-molding machine
KR102277106B1 (ko) 사출성형기의 제어장치 및 방법
JP3240513B2 (ja) 射出成形機のスクリュ回転数設定方法
JP5226191B2 (ja) 成形機及びその制御方法
JP2000006207A (ja) 射出成形機のスクリュ回転立上げ方法
JP3052187B2 (ja) 電動射出成形機の背圧制御方式
JP2003260726A (ja) 射出成形機の制御方法
JP4502669B2 (ja) 射出成形機及びその制御方法
JP3245818B2 (ja) 射出成形機のスクリュ回転設定方法
JPH07112462A (ja) 射出成形方法及びその装置
JP2000271978A (ja) 充填圧成形方法とその射出成形機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4040989

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131116

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees