JP2000005966A - 工作機械のパレット交換装置 - Google Patents

工作機械のパレット交換装置

Info

Publication number
JP2000005966A
JP2000005966A JP10221154A JP22115498A JP2000005966A JP 2000005966 A JP2000005966 A JP 2000005966A JP 10221154 A JP10221154 A JP 10221154A JP 22115498 A JP22115498 A JP 22115498A JP 2000005966 A JP2000005966 A JP 2000005966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pallet
intermediate position
setup
holding
machine tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10221154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4100645B2 (ja
Inventor
Hiroshi Yasuda
浩 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Seiki Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Seiki Co Ltd filed Critical Hitachi Seiki Co Ltd
Priority to JP22115498A priority Critical patent/JP4100645B2/ja
Publication of JP2000005966A publication Critical patent/JP2000005966A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4100645B2 publication Critical patent/JP4100645B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】交換動作のための駆動系を小型化し、パレット
交換時間の短縮と省エネルギー化の両立が可能になるパ
レット交換装置を提供する。 【解決手段】段取り位置S2 と、それとテーブル6位置
1 との中間位置S3 に、パレット4,5を平行移動案
内手段24,25を設けたパレット支持装置20を備
え、中間位置にはパレット上の被係合部26,27に係
合離脱可能で、連続旋回によりパレットを1個ずつ搬送
する搬送アーム21と、同旋回に連動して中間位置にあ
るパレットを保持する手段22を備え、テーブルを一方
のパレット案内手段25に対応する一方のパレット交換
位置に位置決めさせ、テーブル位置に位置していたパレ
ットが中間位置の一方のパレット案内手段に移動した
後、テーブルを他方のパレット案内手段25に対応する
他方のパレット交換位置に位置決めさせる制御を行う制
御手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械のテーブ
ルとパレット段取り台との間でパレットの交換を行うパ
レット交換装置にかかり、特に、二個のパレットをテー
ブルに対して交互に搬出入して交換するパレット交換装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作物が載置された二個のパレットをパ
レット段取り台からテーブルに対して交互に搬出入して
交換するタイプのAPC(自動パレット交換装置)を、
マシニングセンタなど工作機械に設けたものが広く知ら
れている。
【0003】このタイプのAPCには、パレットの交換
のために、工作機械の前方側または側方側にパレット段
取り台を配置したものが知られている。このAPCにお
いては、テーブルにセットされた一方のパレット上の工
作物を工作機械で加工している間に、作業者は、パレッ
ト段取り台上の他方のパレットに対して、加工済の工作
物を取り外し、次に加工する予定の未加工の工作物を取
付けるなどの段取り作業を行う。工作機械による工作物
の加工が終了すると、加工済の工作物が載置されテーブ
ル上にあるパレットと、パレット段取り台上に準備し未
加工工作物が載置されたパレットとをテーブルに対して
搬出入して交換する。
【0004】特開平4−129640号公報には、ツイ
ンアーム式のチェンジアームにより二個のパレットを交
互に交換するパレット交換装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】パレットには工作物取
付け用の治具が固定され、この治具により工作物がパレ
ット上に載置されているので、チェンジアーム等で移動
させるパレットを含む移動体全体の重量はかなり重い。
ところが、前記公報に記載のパレット交換装置では、こ
のようにパレットを含む重い移動体をチェンジアームで
二個同時に移動させて交換している。そのため、パレッ
トを一個ずつ移動させるタイプのパレット交換装置と比
べて、パレットを移動させる際の加減速時に大きな負荷
がかかる。したがって、チェンジアームを駆動する駆動
系が大型化するとともに、加減速時間を短縮させるのが
困難であった。
【0006】また、前記公報に記載のパレット交換装置
では、チェンジアームが180度旋回してパレットを途
中まで移動させたのち一旦停止してテーブルが移動動作
を行い、さらにチェンジアームが180度旋回してパレ
ットを移動させるので、チェンジアームによるパレット
交換動作が連続していない。その結果、二回の加減速時
間および途中の一回の停止時間などがかかるのでパレッ
ト交換時間の短縮が困難であり、また、チェンジアーム
を駆動する制御が複雑になっていた。さらに、チェンジ
アームを駆動する駆動体は、起動・停止を繰り返すので
エネルギーを多く消費する傾向にあり不経済であった。
そのうえ、ワークテーブル上に移動したパレットは、旋
回チェンジアームが抜けた時からワークテーブルにロッ
クされるまでのあいだ保持されていない状態となり、パ
レットが不安定な状態になる恐れがあった。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、旋回動作するパレット搬送アームで
二個のパレットをテーブルに対して搬出入して交換する
時に、交換動作のための駆動系を小型化することがで
き、また、パレット交換時間の短縮と省エネルギー化の
両立が可能になる工作機械のパレット交換装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかる工作機械のパレット交換装置は、工
作機械に並設され、パレットをクランプ・アンクランプ
可能にクランプするとともに少なくとも一方向に移動す
る工作機械のテーブルに対して、このテーブルの移動方
向と直交する方向に二つの前記パレットを各々移動させ
て交互に前記テーブルに対して搬出入し交換する工作機
械のパレット交換装置であって、前記パレット交換装置
の段取り位置と、この段取り位置と前記テーブルの位置
との間にある中間位置に、前記パレットを移動可能に案
内支持するため、前記パレット移動方向に平行に二つの
パレット案内手段が設けられたパレット支持装置と、前
記パレットに形成された被係合部に係合離脱可能に係合
し、連続した旋回動作により前記パレットを一個ずつ搬
送するように前記中間位置に設けられたパレット搬送ア
ームと、前記中間位置に設けられ、前記パレット搬送ア
ームの旋回動作に連動し、前記中間位置に位置している
前記パレットを保持可能な中間位置パレット保持手段
と、前記テーブルを前記一方のパレット案内手段に対応
する一方のパレット交換位置に位置決めさせ、前記テー
ブルの位置に位置していた前記パレットが前記中間位置
の一方のパレット案内手段に移動した後、前記テーブル
を他方のパレット案内手段に対応する他方のパレット交
換位置に位置決めさせる制御を行う制御手段とを備え、
前記パレット搬送アームの連続旋回動作によって、アン
クランプ状態にある前記テーブルと前記パレット支持装
置との間で前記パレットの搬出入が行えるようにしてい
る。
【0009】パレット交換装置は、前記パレット支持装
置の前記段取り位置に設けられ、前記パレットを前記パ
レット支持装置に仮に保持する段取り位置パレット仮保
持手段と、前記テーブル側に設けられ、前記パレットを
前記テーブルに仮に保持するテーブル側パレット仮保持
手段とを備え、前記段取り位置パレット仮保持手段に仮
保持されている一方のパレットと、前記テーブル側パレ
ット仮保持手段に仮保持されている他方のパレットと
を、前記パレット搬送アームの連続旋回動作で搬出入す
るのが好ましい。
【0010】なお、前記テーブル側パレット仮保持手段
は、前記テーブルに取付けられて昇降自在な昇降部材
と、この昇降部材を常に前記パレット側に付勢する付勢
部材と、前記昇降部材の前記パレット側端に設けられ、
前記パレットの被係合部に係合することにより前記パレ
ットを仮保持可能な係合部とを備え、前記パレットが前
記テーブルに対してアンクランプ状態になったとき仮保
持するのが好ましい。
【0011】前記中間位置パレット保持手段は、前記パ
レット搬送アーム側に設けられたカムと、前記パレット
の被係合部に係合離脱自在に係合し、前記パレットを前
記中間位置に保持可能な中間位置保持部材と、前記パレ
ット交換装置の基台側に設けられ、前記カムのカム曲線
に沿って前記中間位置保持部材を連動動作させる連動部
材とを備え、前記パレット搬送アームによる前記パレッ
トの搬出入動作と前記中間位置における前記パレットの
保持動作とを連動させるのが好ましい。
【0012】前記パレット支持装置の段取り位置側に
は、前記段取り位置パレット仮保持手段と、前記パレッ
トを前記段取り位置に保持する段取り位置パレット保持
手段とが設けられているのが好ましい。前記パレットが
前記中間位置に位置しているか否かを検出する検出手段
を備えているのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を図1から図6を参照して説明する。図1は本発
明にかかるパレット交換装置の平面図、図2は図1のII
−II線断面図、図3は図2の III−III 線概略断面図、
図4,図5はそれぞれパレット交換装置の動作を示す説
明図、図6はパレット交換の手順を示すフローチャート
である。
【0014】図示するように、この実施形態では、パレ
ット交換装置である自動パレット交換装置(以下、AP
Cと記載)1が並設された工作機械として、立形のマシ
ニングセンタ(以下、MCと記載)2の場合を示してい
る。なお、パレットで工作物を搬送するタイプの工作機
械であれば、横形MC,ターニングセンタ,研削盤など
他の種類の工作機械であってもよい。
【0015】図1から図3に示すように、APC1はM
C2の工作機械本体3の側部(または、前部)に設置さ
れており、工作機械本体3とAPC1によりAPC付き
MC2を構成している。図示されたAPC1は、二個の
パレット4,5を各々移動させて、交互にMC2の少な
くとも一方向に移動可能なテーブル6に対して搬出入し
交換する構成のものである。なお、この実施形態ではテ
ーブルがY軸方向に移動する例で説明を行うが、テーブ
ルがX軸方向またはX,Y軸方向に移動してもよい。す
なわち、テーブル6が少なくとも一方向に移動できれば
よく、パレット4,5の移動方向はテーブル6の移動方
向と直交する方向に構成されていればよい。
【0016】MC2においては、コラム(図示せず)が
ベッド8に立設されており、このコラムにはサドル(図
示せず)がX軸方向に移動可能に取付けられている。こ
のサドルには、主軸9の軸線が上下方向を向く主軸頭7
が、主軸軸線と平行な方向であるZ軸方向に移動可能に
取付けられている。テーブル6はベッド8に設けられて
おり、ベッド8上をY軸方向に移動可能になっている。
主軸頭7に回転自在に支持された主軸9は、テーブル6
に対してX,Y,Z軸方向に相対移動する。テーブル6
に載置されたパレット4,5上の工作物10は、主軸9
の装着部に取付けられた工具11により切削加工され
る。
【0017】テーブル6は、ベッド8上に配置されたガ
イドレール17に案内支持されてY軸方向に移動する。
テーブル6は、加工作業時には主軸9に対して相対移動
を行い、パレット交換時には、一方のパレット4に関す
る一方のパレット交換位置と、他方のパレット5に関す
る他方のパレット交換位置にそれぞれ移動して位置決め
される。この実施形態では、ガイドレール17を備えた
直動ころがり案内で説明を行っているが、他のころがり
案内またはすべり案内等であってもよい。
【0018】テーブル6には、パレット4,5を着脱可
能にクランプ・アンクランプするための一つまたは複数
(この実施形態では、二個)の駆動体(この実施形態で
は、流体圧シリンダ)13が設けられている。駆動体1
3には、クランプ部材14がボルト13aなど締結部材
で固定されている。クランプ部材14は、上昇位置にお
いてパレット4,5を移動可能に案内するとともに、下
降位置においてパレット4,5をテーブル6の所定の位
置、すなわち位置決めピン37,37で位置決めされた
位置に位置決めする。そして、クランプ部材14によっ
て、パレット4,5のクランプ部35cをテーブル6の
クランプ用の面に押圧してクランプするようになってい
る。クランプ部材14には複数のローラ19が設けられ
ている。ローラ19は、クランプ部材14に外輪部が回
転可能に固定されている。すなわち、駆動体13とクラ
ンプ部材14によって、テーブル6側のパレットクラン
プ・アンクランプ手段12が構成されている。また、ク
ランプ部材14とローラ19により、テーブル側パレッ
ト案内手段であるテーブル側ガイド手段23が構成され
ている。
【0019】テーブル6の近傍には、パレット4,5を
載置して段取り作業を行うためのパレット段取り台15
が配置されている。パレット段取り台15は、テーブル
6の側方(+X軸方向)に位置しベッド8に固定された
APC基台16上に取付けられている。作業者は、AP
C1付きのMC2の側方で、パレット段取り台15上の
パレット4,5についての段取り作業を行う。
【0020】APC1は、パレット支持装置20とシン
グルアーム式のパレット搬送アーム(以下、アームと記
載)21と中間位置パレット保持手段22と制御手段
(図示せず)とを備え、アーム21の連続旋回動作によ
って、アンクランプ状態にあるテーブル6とパレット支
持装置20との間でパレット4,5の搬出入が行えるよ
うにしている。パレット支持装置20は、ガイド手段2
4,25によりパレット4,5をAPC1の段取り位置
2 と中間位置S3 に移動自在に案内支持している。ま
た、パレット4,5は、クランプ部材14がアンクラン
プ位置(上昇位置)にある時、テーブル6上の位置にも
移動できる。段取り位置S2 は、パレット段取り台15
上で段取り作業を行うための位置である。中間位置S3
は、段取り位置S2 とテーブル6の位置S1 との間に位
置している。
【0021】アーム21は中間位置S3 に配置されてお
り、パレット4,5に形成された被係合部としての一方
の側の溝部26,他方の側の溝部27に係合離脱可能に
係合し、連続した旋回動作によりパレット4,5を一個
ずつ搬送する。中間位置パレット保持手段22は、中間
位置S3 に設けられアーム21の旋回動作に連動して、
中間位置S3 に位置しているパレット4,5を保持す
る。制御手段は、両方のパレット4,5がテーブル位置
1 から離れている間にテーブル6をY軸方向に移動さ
せて、これから搬入されるパレット4または5のパレッ
ト交換位置(テーブル位置S1 )にテーブル6を移動し
位置決めする制御を行う。すなわち、制御手段は、図示
しないY軸モータ(例えば、サーボモータ)を駆動制御
し、Y軸モータによって回転する送りねじ17aを介し
て、テーブル6をY軸方向に移動させる。また、制御手
段は、アーム21のための駆動用モータ44(後述す
る)等を駆動制御する。
【0022】制御手段により、テーブル6は、一方のガ
イド手段25に対応する一方のパレット交換位置に位置
決めされ、テーブル6の位置S1 に位置していたパレッ
トが中間位置S3 の一方のガイド手段25に移動した
後、テーブル6は他方のガイド手段25に対応する他方
のパレット交換位置に位置決めされる。なお、この制御
手段は、MC2のNC(数値制御)装置またはNC装置
の指令を受けて制御を行うPLC(プログラマブル・ロ
ジック・コントローラ)を兼用してもよい。
【0023】パレット4,5の溝部26,27は、パレ
ット4,5の移動方向(X軸と平行な方向)に直交する
方向(Y軸と平行な方向)に向けて、パレット4,5の
下面28に直線状に一端から他端まで通して形成されて
いる。なお、溝部26,27は曲線状であってもよい。
また、アーム21のローラ取付け部材29に設けられた
ローラ36が溝部26,27に係合離脱容易なように、
溝部26,27の一端と他端は若干拡がった形状になっ
ていてもよい。
【0024】パレット段取り台15の上部には、段取り
位置S2 に配置された二組の平行なパレット案内手段で
あるガイド手段24,24と、中間位置S3 に配置され
た二組の平行なパレット案内手段であるガイド手段2
5,25が、テーブル6の移動方向と直交する方向であ
るX軸方向(すなわち、パレットの移動方向)と平行に
取付けられている。ガイド手段24,25は、複数のロ
ーラ31によりパレット4,5の下面28を移動自在に
支持している。ローラ31は、外輪部が回転可能にガイ
ド部材33に取付けられている。このガイド部材33に
より、パレット4,5はその移動方向に直交する方向に
案内支持されている。ガイド部材33は、ローラ31と
プラスチックなど摺動部材とを組み合わせたものであっ
てもよい。
【0025】テーブル側ガイド手段23は、テーブル位
置S1 に配置されてテーブル6に設けられている。この
ガイド手段23は、パレットクランプ・アンクランプ手
段12がアンクランプ状態の時、すなわちクランプ部材
14が上昇位置にある時、ガイド手段25,25との間
でパレット4,5が移動可能になる。ガイド手段23
は、複数のローラ19によりパレット4または5の係合
部35の天井面35aを支持するとともに、両方のクラ
ンプ部材14の側部14aがパレット4または5の係合
部35の側面35bに係合して、パレット4,5を案内
支持している。パレット4,5は、テーブル6に設けら
れた二つの位置決めピン37,37により、クランプ状
態のとき位置決めされるようになっている。また、アン
クランプ状態の時、位置決めピン37,37はパレット
より離脱している。したがって、パレット4,5は、パ
レット支持装置20のガイド手段24,25およびテー
ブル側ガイド手段23に案内支持されて、段取り位置S
2 ,中間位置S3 ,テーブル位置S1 に移動する。
【0026】中間位置S3 の中央部には、シャフト40
が、APC基台16に設けられた上板18に中心軸線C
Lを上下方向に向けて固定されている。シャフト40に
は、軸受41,41を介して大径歯車42が中心軸線C
Lまわりに回転可能に支持されている。大径歯車42の
上部には、アーム21が半径方向外方に向けて突出して
取付けられている。大径歯車42には、APC基台16
側に回転自在に支持されている小径歯車43が噛み合っ
ている。APC基台16には、駆動用モータ44と減速
機45が取付けられている。駆動用モータ44の出力
は、減速機45で減速され小径歯車43に伝達されて、
大径歯車42とアーム21を旋回動作させる。小径歯車
43から大径歯車42に動力が伝達される時にも減速さ
れている。小径歯車43,大径歯車42など歯車機構
は、外部から埃や切り屑などが侵入しないようにカバー
46により覆われている。
【0027】アーム21は、ほぼ水平方向に配置されて
中心軸線CL回りに水平面内で旋回する。ローラ取付け
部材29は、アーム21の先端部に上方に向けて取付け
られている。ローラ取付け部材29の上端部には、パレ
ット4,5の溝部26,27の内面と転がり接触するよ
うに、回動自在なローラ(例えば、カムフォロア)36
が取付けられている。ローラ取付け部材29とローラ3
6とで係合部材が構成されている。ローラ36およびロ
ーラ取付け部材29は、中心軸線CLを中心として半径
Rの円形47の軌跡上を旋回動作する。ローラ36が係
合する溝部26,27は直線状なので、アーム21が旋
回すると、パレット4,5は、その移動速度を低速→高
速→低速と連続的に変化させて、スムーズに移動する。
【0028】中間位置パレット保持手段22は、一方の
パレット4用と他方のパレット5用に二組設けられてい
る。大径歯車42の歯48の下部は円筒状になってお
り、この円筒状部49の外周面には無端環状のカム50
が形成されている。中間位置パレット保持手段22は、
アーム21側に設けられたカム50と、パレット4,5
の他の被係合部52に係合離脱自在に係合しパレット
4,5を中間位置S3 に保持可能な中間位置保持部材5
3と、APC基台16側に設けられ、カム50のカム曲
線に沿って中間位置保持部材53を連動動作させる連動
部材としてのレバー部材51とを備え、アーム21によ
るパレット4,5の搬出入動作と、中間位置S3 におけ
るパレット4,5の保持動作とを連動させている。
【0029】レバー部材51のカム50側に設けられた
カムフォロア51aが、カム50に係合している。レバ
ー部材51の一方の端部にはこのカムフォロア51aが
取付けられ、他方の端部には、軸53aを介して中間位
置保持部材53が連結されている。レバー部材51は、
APC基台16に取付けられた支点部材55に支軸51
bを介して揺動可能に支持されて、支軸51bを支点に
して自在に揺動する棒状部材である。カム50とレバー
部材51によりカム機構が構成されている。
【0030】中間位置保持部材53は、カム50のカム
溝の曲線、すなわち、このカム曲線に従って動作するカ
ムフォロア51a,レバー部材51の動作に連動する。
中間位置保持部材53は、ガイド部材33側に形成され
た嵌合孔56に上下方向に移動自在に嵌合しているの
で、カム50のカム曲線に沿ってカムフォロア51aと
ともにレバー部材51が揺動すると、中間位置保持部材
53は昇降動作する。中間位置保持部材53の上端部が
上昇するとパレット4,5の被係合部52に係合し、上
端部が下降すると被係合部52から離脱するようになっ
ている。パレット4,5が中間位置S3 に移動してきた
時に、旋回しているアーム21のローラ36が一時的に
溝部26,27から離脱するので、この離脱中に、中間
位置パレット保持手段22でパレット4,5を動かない
ように保持している。なお、被係合部52を形成するこ
となく、溝部26,27に中間位置保持部材53が係合
・離脱するようにしてもよい。
【0031】パレット段取り台15には、ガイド手段2
4上のパレット4,5をそれぞれ段取り位置S2 に保持
する一対の段取り位置パレット保持手段60,61が設
けられている。段取り位置パレット保持手段60,61
は、外側のガイド部材33,33の近傍に配置されてい
る。段取り位置パレット保持手段60,61は、空気
圧,油圧など流体圧により駆動される流体圧シリンダ6
4と、この流体圧シリンダ64のピストンロッドの上端
部に取付けられる係止部材65とを備えている。
【0032】係止部材65は、パレット4,5が段取り
位置S2 に位置している時に、パレット4,5の下面2
8に形成された係止孔66にそれぞれ係止して、パレッ
ト4,5を保持するようになっている。これにより、パ
レット4,5は係止部材65で段取り位置S2 に保持さ
れて動かないので、作業者は、パレット4,5に対して
作業性よく安全に作業を行うことができる。なお、係止
孔66を形成することなく、溝部26,27に係止部材
65を係止するようにしてもよい。
【0033】パレット支持装置20の段取り位置S2
は、パレット4,5をパレット支持装置20に仮に保持
する段取り位置パレット仮保持手段62,63が設けら
れている。そして、テーブル6に設けられパレット4,
5をテーブル6に仮に保持するテーブル側パレット仮保
持手段70と段取り位置パレット仮保持手段62,63
とが協働して、仮保持状態にあるパレット4,5をテー
ブル6とパレット支持装置20との間で搬出入するよう
にしている。
【0034】一対の段取り位置パレット仮保持手段6
2,63は、パレット段取り台15に設けられ、パレッ
ト4,5をそれぞれ付勢力に抗して移動可能に段取り位
置S2に仮に保持する。すなわち、段取り位置パレット
仮保持手段62,63は、パレット4,5が段取り位置
2 で係止部材65で係止されていない状態でも、パレ
ット4,5が動いてしまわないように仮に保持するため
のものである。段取り位置パレット仮保持手段62,6
3は、パレット4,5の一方の側の溝部26に係合する
ように、段取り位置S2 の左方側に配置されている。な
お、段取り位置パレット仮保持手段62,63を、パレ
ット4,5の他方の側の溝部27に係合するように、段
取り位置S2 の右方側に配置してもよい。また、仮保持
用の被係合部を形成してもよい。例えば、係止孔66を
Y軸方向の反対側に形成しておいてもよい。さらに、段
取り位置パレット仮保持手段62,63と段取り位置パ
レット保持手段60,61を同一軸線上に設けてもよ
い。
【0035】段取り位置パレット仮保持手段62,63
は、パレット段取り台15に取付けられて上限位置,下
限位置の間で昇降移動自在な昇降部材67と、昇降部材
67を常に上方に付勢するばね68など付勢部材と、昇
降部材67の上端に設けられ、溝部26に係合すること
によりパレット4,5を仮保持可能な係合部としてのロ
ーラ69とを備えている。なお、昇降部材67の上端に
円筒状、半球状の係合部を形成し、ローラ69を不要と
してもよい。ローラ69は、パレット4,5の下面28
に接触して自在に回動する。一方の側の溝部26がロー
ラ69にほぼ一致すると、昇降部材67はばね68のば
ね力により押し上げられて若干上昇し、ローラ69が溝
部26内に係合する。これにより、パレット4,5は、
ばね68のばね力により仮に保持される。アーム21が
パレット4,5をテーブル6側に移動させると、パレッ
ト4,5は、ばね68のばね力に抗して右方向(図1,
図2)に移動する。
【0036】テーブル6には、段取り位置パレット仮保
持手段62,63と同じ構成のテーブル側パレット仮保
持手段70が設けられている。テーブル側パレット仮保
持手段70は、テーブル6に取付けられて昇降移動自在
な昇降部材67と、昇降部材67を常にパレット側に付
勢するばね68など付勢部材と、昇降部材67のパレッ
ト側端に設けられ、パレットの他方の側の溝部27など
被係合部に係合することによりパレットを仮保持可能な
ローラ69など係合部とを備えている。テーブル側パレ
ット仮保持手段70は、テーブル位置S1 にパレット4
または5が位置するとともに、クランプ部材14がアン
クランプ位置(上昇位置)に位置して、パレットがテー
ブル6に対してアンクランプ状態になった時に、このパ
レットを付勢力に抗して移動可能に仮保持するためのも
のである。また、クランプ部材14が下降してクランプ
状態になった時、テーブル側パレット仮保持手段70の
昇降部材は、パレットに押圧されて一緒に下降する。
【0037】テーブル側パレット仮保持手段70は、パ
レットの他方の側の溝部27内にローラ69が係合する
ように、テーブル6の右方側に配置されているが、一方
の側の溝部26に係合するようにテーブル6の左方側に
配置してもよい。このようにして、段取り位置パレット
仮保持手段62,63に仮保持されている一方のパレッ
トと、テーブル側パレット仮保持手段70に仮保持され
ている他方のパレットとを、アーム21の連続旋回動作
で搬出入している。
【0038】図4および図5に示すように、パレット
4,5が中間位置S3 に位置しているか否かを検出する
検出手段71,72と、パレット4,5が段取り位置S
2 に位置しているか否かを検出する検出手段73,74
が設けられている。パレットの有無を検出する検出手段
71〜74は、前記制御手段に信号を出力する。なお、
段取り位置S2 における検出手段73,74は省略して
もよい。検出手段71〜74としては、接触式,非接触
式でパレット4,5の有無を判別できるセンサが使用さ
れており、例えばリミットスイッチ,近接スイッチ,光
電スイッチ等が使用可能である。本実施形態では、リミ
ットスイッチ71〜74でパレット4,5の有無を直接
検出する例を示している。なお、パレット4,5の位置
は、アーム21の旋回角を検出する検出手段により間接
的に検出してもよい。
【0039】次に、パレット交換の手順について図4か
ら図6を参照して説明する。図4(1)に示すように、
当初は、一方のパレット4が段取り位置S2 に位置決め
され、他方のパレット5がテーブル6に載置され、アー
ム21は旋回動作開始位置(すなわち、0度方向)を向
いているものとする。MC2においては、主軸9を主軸
モータにより回転駆動し、工具11と工作物10とを
X,Y,Zの3軸方向に相対移動させることで、工具1
1により工作物10を切削加工する。
【0040】作業者は、一方のパレット4に対する段取
り作業が終了すると、操作盤76の操作ボタンを押し
て、段取り作業終了の信号を制御手段に出力する。MC
2での加工が終了し、パレット交換のためのプログラム
(例えば、M60)が実行されると、制御手段の制御に
よりパレット交換動作がスタートする。制御手段は、図
1のようにテーブル6が他方のパレット5を載置した状
態であるとき、テーブル6を他方のパレット5用の他方
のパレット交換位置に移動して位置決めする(ステップ
101)。
【0041】一方のパレット4の段取り位置S2 におけ
るリミットスイッチ73はON、中間位置S3 における
リミットスイッチ71はOFFである。他方のパレット
5は他方のパレット交換位置(他方のテーブル位置S
1 )にあるので、段取り位置S2 のリッミトスイッチ7
4と中間位置S3 のリミットスイッチ72は、ともにO
FFである。なお、図4,図5で、中間位置保持部材5
3の上昇動作によるパレットの被係合部52との係合状
態は「出」と表示し、下降動作による被係合部52から
の離脱状態は「戻」と表示している。
【0042】パレット交換指令により、テーブル側パレ
ットクランプ・アンクランプ手段12をアンクランプ動
作させて、他方のパレット5をアンクランプ状態にす
る。他方のパレット5は、クランプ部材14によるクラ
ンプがアンクランプ状態になっても、テーブル側パレッ
ト仮保持手段70で仮保持された状態になっているので
動くことはない(ステップ102)。一方、パレット段
取り台15の流体圧シリンダ64を駆動して、係止部材
65を下降させ、係止孔66から係止部材65を抜く。
係止孔66より係止部材65が抜けても、一方のパレッ
ト4は、段取り位置パレット仮保持手段62で仮保持さ
れた状態になっているので動くことはない(ステップ1
03)。このステップ102と103の手順は、並行し
て同時に行っている。
【0043】駆動用モータ44が駆動されると、その出
力は、減速機45,小径歯車43,大径歯車42を介し
てアーム21に伝達されるので、アーム21は、一定速
度で時計回り方向に約2.5回転旋回する動作を開始す
る(ステップ104)。図4(2)に示すように、アー
ム21が90度以上回転すると、ローラ36が他方のパ
レット5の一方の側の溝部26に係合して、このパレッ
ト5を図1,図2の左方の中間位置S3 に移動させる。
このパレット5が移動する時には、このパレット5用の
中間位置保持部材53は下方に退避しているので、パレ
ット5の移動の邪魔にはならない。
【0044】こうして図4(3)に示すように、テーブ
ル6上に位置していた他方のパレット5は、テーブル側
パレット仮保持手段70のばね68のばね力に抗して中
間位置S3 に移動する。アーム21がほぼ270度回転
すると、他方のパレット5は中間位置S3 に移動する
(ステップ105)。すると、リミットスイッチ72が
ONになるので、このパレット5がテーブル位置から離
れて中間位置S3 に移動したことが確認される。
【0045】図4(4)に示すように、アーム21が回
転して、そのローラ36が他方のパレット5の一方の側
の溝部26から離脱する前に、カムの連動により、中間
位置パレット保持手段22の他方の中間位置保持部材5
3が上昇して、中間位置S3にある他方のパレット5を
動かないように保持する。アーム21がほぼ270度以
上回転すると、ローラ36が一方のパレット4の他方の
側の溝部27との係合を開始する。これにより、パレッ
ト段取り台15上にある一方のパレット4は、図4
(5)に示すように、中間位置S3 に移動する。こうし
て一方のパレット4が段取り位置S2 から中間位置S3
に移動する時は、中間位置パレット保持手段22の一方
の中間位置保持部材53は下方に退避している。また、
リミットスイッチ73がOFFになり、リミットスイッ
チ71がONになる。リミットスイッチ71がONにな
るので、このパレット4が中間位置S3にあることが確
認される(ステップ106)。
【0046】図5(6)に示すように、アーム21が一
方のパレット4から離脱する前に、カムの連動により、
一方の中間位置保持部材53が上昇して、このパレット
4を保持するので、一方のパレット4は中間位置S3
停止している。アーム21が、他方のパレット5の他方
の側の溝部27に係合するとともに、カムの連動によ
り、他方の中間位置保持部材53を下方に退避させる。
そして、図5(7)に示すように、アーム21の旋回動
作により、中間位置S3 にある他方のパレット5がパレ
ット段取り位置S2 に移動する(ステップ107)。
【0047】図4(4)の工程で、パレット5がテーブ
ル位置S1 から離れたことが、リミットスイッチ72か
ら制御手段に出力された信号で確認されている。この信
号を受けた制御手段は、図4(4)に示すように、これ
から受け取るパレット4が移動してくる一方のパレット
交換位置(一方のテーブル位置S1 )にテーブル6を移
動させて位置決めする指令を出力する。すなわち、Y軸
モータを駆動してテーブル6を移動させる。このテーブ
ル6の移動は、図5(7)の動作完了前には終了してい
るので、アーム21の連続旋回動作を妨げることはな
い。すなわち、この旋回動作と並行して、テーブル6
を、テーブル位置S1 における他方のパレット交換位置
から一方のパレット交換位置に移動させることができる
(ステップ108)。
【0048】次いで、図5(8)に示すように、アーム
21は一方のパレット4の一方の側の溝部26に係合す
る。この時、カムの連動により、一方の中間位置保持部
材53は下方に退避し、他方の中間位置保持部材53は
上昇しているがパレットがないので何とも係合しない。
パレット段取り台15に移動した他方のパレット5は、
段取り位置パレット仮保持手段63により段取り位置S
2 に仮保持されている。また、このパレット5用のリミ
ットスイッチ74はON、中間位置S3 のリミットスイ
ッチ72はOFFになっている。
【0049】テーブル6は、一方のパレット4用の一方
のパレット交換位置にすでに位置決めされているので、
図5(9)に示すように、アーム21がさらに旋回する
と、中間位置S3 にある一方のパレット4はテーブル6
上に移動する(ステップ109)。一方のパレット4
は、テーブル側パレット仮保持手段70によりテーブル
位置S1 に仮保持される。一方のパレット4が中間位置
3 から移動したので、リミットスイッチ71はOFF
になる。すなわち、パレット4,5は、位置を入れ替え
た状態で各々仮保持されている。
【0050】図5(10)に示すように、アーム21
は、一方のパレット4から離脱したのち旋回動作を完了
する(ステップ110)。テーブル側パレットクランプ
・アンクランプ手段12を駆動して、一方のパレット4
をテーブル6にクランプする(ステップ111)。そし
て、パレット段取り台15の係止部材65を上昇させ
て、この係止部材65を他方のパレット5の係止孔66
に係止させる。これにより、他方のパレット5は、段取
り位置S2 にしっかりと保持される(ステップ11
2)。ステップ111と112の手順は並行して同時に
行う。ステップ111,112が完了するとパレット交
換の手順が終了する。
【0051】パレット交換動作が完了すると、MC2
は、加工領域と非加工領域を仕切る開閉カバーを閉じた
のち加工動作に移行する。すなわち、MC2は、テーブ
ル6を加工位置に移動させて、一方のパレット4に載置
されている未加工工作物を切削加工する。また、作業者
は、他方のパレット5から加工済工作物を取り外したの
ち新しい未加工工作物を載置する段取り作業を行う。そ
の後、次のパレット交換を行う場合には、アーム21を
逆方向すなわち反時計方向に2.5回転旋回動作させる
とともに、図5(10)から図4(1)まで先の手順と
は逆の手順でパレット交換を行うことになる。
【0052】このように、本実施形態によれば、アーム
21は連続した旋回動作によりパレット4,5を一個ず
つ搬送するので、アーム21には、パレットを含む移動
体の一個ずつの荷重しかかからない。したがって、アー
ム21を旋回動作させるための駆動系を小型化,軽量化
することができる。例えば、駆動用モータ44,減速機
45,小径歯車43,大径歯車42,シャフト40など
を小型化することができる。また、パレット交換時に、
アーム21の旋回動作を途中で止めないので、アーム2
1の制御が容易である。
【0053】パレット4,5を移動させる時には、段取
り位置パレット仮保持手段62,63,テーブル側パレ
ット仮保持手段70で、パレットを移動可能に仮保持し
ているので、パレット交換動作時にパレットを素早く移
動させることができる。段取り位置およびテーブル側位
置において、アーム21がパレット4,5より離脱した
状態になっても、パレット4,5は、両方の位置で仮保
持しているため不安定な状態になることはない。
【0054】アーム21は、加速・減速は一回のみで連
続した旋回動作を行うので、加減速に要する時間を短縮
することができ、消費するエネルギーも小さくなり経済
的である。さらに、両方のパレット4,5がテーブル位
置S1 から離れ、段取り位置S2と中間位置S3 との間
でパレットを搬送する動作と、テーブル6を移動させる
動作とを並行して同時に行っている。このことにより、
パレット交換時間を短縮することができる。
【0055】パレット段取り台15上のパレットは、パ
レット交換動作以外の時は、段取り位置パレット保持手
段60,61の係止部材65でしっかりと保持している
ので、作業者は、安全かつ確実な段取り作業を行うこと
ができる。さらに、パレットが段取り位置S2 ,中間位
置S3 に位置していることを、リミットスイッチ71〜
74で検出している。すなわち、テーブル位置S1 にあ
ったパレットが中間位置S3 または段取り位置S2 に移
動して、リミットスイッチ71,72がその旨の信号を
出力した時(または、信号を出力した後、アーム21が
所定の回転位置に達した時)に、テーブル6が移動する
ようにしている。これにより、テーブルとパレットとの
干渉を防止して、パレット交換をより確実かつ安全に行
うことができるとともに、パレットを移動させながらテ
ーブル6も同時に移動させることができるので、パレッ
ト交換時間を短縮することができる。
【0056】また、中間位置パレット保持手段22を設
け、大径歯車42のカム50とレバー部材51を介し
て、パレット保持用の中間位置保持部材53を進退移動
させている。これにより、アーム21のローラ36とパ
レットの溝部26,27との係合離脱動作と、中間位置
3 での保持部材53の昇降動作を連動させることがで
きる。パレットが中間位置S3 に移動した後、ただちに
保持部材53でこのパレットを保持することができる。
その結果、アーム21のローラ36が精度よく溝部2
6,27に係合する。
【0057】この実施形態では、パレット段取り台15
を設置して、二個のパレットを交互にテーブル6に対し
て搬出入し交換する例で説明を行ったが、三個以上複数
個のパレットを載置して順次所定のパレット交換位置に
移動させるパレットストッカであってもよい。この場合
には、パレットストッカ上のパレット交換位置が段取り
位置S2 に相当することになる。なお、各図中同一符号
は同一または相当部分を示す。
【0058】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、旋
回動作するパレット搬送アームで二個のパレットをテー
ブルに対して搬出入して交換する時に、交換動作のため
の駆動系を小型化することができ、また、パレット交換
時間の短縮と省エネルギー化の両立が可能になる。ま
た、パレット交換動作中、パレットはパレット搬送アー
ム,中間位置パレット保持手段,段取り位置パレット仮
保持手段,テーブル側パレット仮保持手段のどれかに係
合または保持されているので、パレットが不安定な状態
になることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図6は本発明の実施形態の一例を示す
図で、図1はパレット交換装置の平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2の III−III 線概略断面図である。
【図4】パレット交換装置の動作を示す説明図である。
【図5】パレット交換装置の動作を示す説明図である。
【図6】パレット交換の手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 自動パレット交換装置(パレット交換装置) 2 マシニングセンタ(工作機械) 4,5 パレット 6 テーブル 16 APC基台(基台) 20 パレット支持装置 21 パレット搬送アーム 22 中間位置パレット保持手段 24,25 ガイド手段(パレット案内手段) 26 一方の側の溝部(被係合部) 27 他方の側の溝部(被係合部) 50 カム 51 レバー部材(連動部材) 53 中間位置保持部材 60,61 段取り位置パレット保持手段 62,63 段取り位置パレット仮保持手段 67 昇降部材 68 ばね(付勢部材) 69 ローラ(係合部) 70 テーブル側パレット仮保持手段 71,72 リミットスイッチ(検出手段) S1 テーブルの位置 S2 段取り位置 S3 中間位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械に並設され、パレットをクラン
    プ・アンクランプ可能にクランプするとともに少なくと
    も一方向に移動する工作機械のテーブルに対して、この
    テーブルの移動方向と直交する方向に二つの前記パレッ
    トを各々移動させて交互に前記テーブルに対して搬出入
    し交換する工作機械のパレット交換装置であって、 前記パレット交換装置の段取り位置と、この段取り位置
    と前記テーブルの位置との間にある中間位置に、前記パ
    レットを移動可能に案内支持するため、前記パレット移
    動方向に平行に二つのパレット案内手段が設けられたパ
    レット支持装置と、 前記パレットに形成された被係合部に係合離脱可能に係
    合し、連続した旋回動作により前記パレットを一個ずつ
    搬送するように前記中間位置に設けられたパレット搬送
    アームと、 前記中間位置に設けられ、前記パレット搬送アームの旋
    回動作に連動し、前記中間位置に位置している前記パレ
    ットを保持可能な中間位置パレット保持手段と、 前記テーブルを前記一方のパレット案内手段に対応する
    一方のパレット交換位置に位置決めさせ、前記テーブル
    の位置に位置していた前記パレットが前記中間位置の一
    方のパレット案内手段に移動した後、前記テーブルを他
    方のパレット案内手段に対応する他方のパレット交換位
    置に位置決めさせる制御を行う制御手段とを備え、 前記パレット搬送アームの連続旋回動作によって、アン
    クランプ状態にある前記テーブルと前記パレット支持装
    置との間で前記パレットの搬出入が行えるようにしたこ
    とを特徴とする工作機械のパレット交換装置。
  2. 【請求項2】 前記パレット支持装置の前記段取り位置
    に設けられ、前記パレットを前記パレット支持装置に仮
    に保持する段取り位置パレット仮保持手段と、 前記テーブル側に設けられ、前記パレットを前記テーブ
    ルに仮に保持するテーブル側パレット仮保持手段とを備
    え、 前記段取り位置パレット仮保持手段に仮保持されている
    一方のパレットと、前記テーブル側パレット仮保持手段
    に仮保持されている他方のパレットとを、前記パレット
    搬送アームの連続旋回動作で搬出入することを特徴とす
    る請求項1に記載の工作機械のパレット交換装置。
  3. 【請求項3】 前記テーブル側パレット仮保持手段は、
    前記テーブルに取付けられて昇降自在な昇降部材と、こ
    の昇降部材を常に前記パレット側に付勢する付勢部材
    と、前記昇降部材の前記パレット側端に設けられ、前記
    パレットの被係合部に係合することにより前記パレット
    を仮保持可能な係合部とを備え、 前記パレットが前記テーブルに対してアンクランプ状態
    になったとき仮保持するものであることを特徴とする請
    求項2に記載の工作機械のパレット交換装置。
  4. 【請求項4】 前記中間位置パレット保持手段は、 前記パレット搬送アーム側に設けられたカムと、 前記パレットの被係合部に係合離脱自在に係合し、前記
    パレットを前記中間位置に保持可能な中間位置保持部材
    と、 前記パレット交換装置の基台側に設けられ、前記カムの
    カム曲線に沿って前記中間位置保持部材を連動動作させ
    る連動部材とを備え、 前記パレット搬送アームによる前記パレットの搬出入動
    作と前記中間位置における前記パレットの保持動作とを
    連動させたことを特徴とする請求項1,2または3に記
    載の工作機械のパレット交換装置。
  5. 【請求項5】 前記パレット支持装置の段取り位置側に
    は、前記段取り位置パレット仮保持手段と、前記パレッ
    トを前記段取り位置に保持する段取り位置パレット保持
    手段とが設けられていることを特徴とする請求項2,3
    または4に記載の工作機械のパレット交換装置。
  6. 【請求項6】 前記パレットが前記中間位置に位置して
    いるか否かを検出する検出手段を備えていることを特徴
    とする請求項1から5のいずれかの項に記載の工作機械
    のパレット交換装置。
JP22115498A 1998-06-16 1998-06-16 工作機械のパレット交換装置 Expired - Fee Related JP4100645B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22115498A JP4100645B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 工作機械のパレット交換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22115498A JP4100645B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 工作機械のパレット交換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000005966A true JP2000005966A (ja) 2000-01-11
JP4100645B2 JP4100645B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=16762330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22115498A Expired - Fee Related JP4100645B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 工作機械のパレット交換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4100645B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001232535A (ja) * 2000-02-22 2001-08-28 Hitachi Seiki Co Ltd 工作機械のパレット交換装置およびこの装置におけるパレット交換方法
JP2009028809A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Komatsu Ntc Ltd 加工装置
US7665197B2 (en) * 2005-11-26 2010-02-23 Alfing Kessler Sondermaschinen Gmbh Work holder device and a machine tool fitted with it
WO2019174183A1 (zh) * 2018-03-12 2019-09-19 广东科达洁能股份有限公司 一种储坯器驱动部件及储坯器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61209847A (ja) * 1985-03-13 1986-09-18 Nippei Toyama Corp パレツト交換装置
JPH04129640A (ja) * 1990-09-19 1992-04-30 Takizawa Tekkosho:Kk 工作機械におけるワークパレット交換装置
JPH0539840U (ja) * 1991-10-28 1993-05-28 日立精機株式会社 異種サイズのパレツトを着脱可能な工作機械

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61209847A (ja) * 1985-03-13 1986-09-18 Nippei Toyama Corp パレツト交換装置
JPH04129640A (ja) * 1990-09-19 1992-04-30 Takizawa Tekkosho:Kk 工作機械におけるワークパレット交換装置
JPH0539840U (ja) * 1991-10-28 1993-05-28 日立精機株式会社 異種サイズのパレツトを着脱可能な工作機械

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001232535A (ja) * 2000-02-22 2001-08-28 Hitachi Seiki Co Ltd 工作機械のパレット交換装置およびこの装置におけるパレット交換方法
JP4502155B2 (ja) * 2000-02-22 2010-07-14 森精機興産株式会社 工作機械のパレット交換装置
US7665197B2 (en) * 2005-11-26 2010-02-23 Alfing Kessler Sondermaschinen Gmbh Work holder device and a machine tool fitted with it
JP2009028809A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Komatsu Ntc Ltd 加工装置
WO2019174183A1 (zh) * 2018-03-12 2019-09-19 广东科达洁能股份有限公司 一种储坯器驱动部件及储坯器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4100645B2 (ja) 2008-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7013544B2 (en) Machine tool and pallet changer for machine tool
EP1952938B1 (en) Workpiece machining apparatus with a plurality of workpiece support devices
JP5385675B2 (ja) 旋削加工用工作機械
JP3396154B2 (ja) 主軸移動型立形工作機械におけるワークフィーダ
KR20160098063A (ko) 공작 기계
US4423806A (en) Pallet changing device for a numerically controlled machine tool
JP4668026B2 (ja) 旋盤
JP4825240B2 (ja) 自動パレット交換装置
JP5356879B2 (ja) 工作機械システムの機種切替方法及び装置
JP2000005966A (ja) 工作機械のパレット交換装置
JP2002137136A (ja) 工作機械のパレット交換装置
JP4502155B2 (ja) 工作機械のパレット交換装置
JP3985998B2 (ja) 複合加工用工作機械
JPH05345248A (ja) パレット交換装置
JP2003048137A (ja) 工作機械の工作物反転装置およびこの装置における工作物反転方法。
KR102616227B1 (ko) 공작기계의 파트 언로더 장치
JPH0890302A (ja) 金属工作機械
JPH11170101A (ja) 主軸移動型立形工作機械における工作物交換装置
JP4898768B2 (ja) ディスク移送用媒体
CN219254915U (zh) 一种自动装夹数控车床
JPH11114702A (ja) 主軸移動型立形工作機械における心出し装置付きワークフィーダ
JPH11188513A (ja) 工作機械のチャックの自動交換方法及び自動チャック交換装置
JP2002059302A (ja) 主軸移動型立形工作機械における工作物反転装置
JP2000296430A (ja) 内面加工可能なマシニングセンタ
SU1155417A1 (ru) Металлорежущий станок

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20050519

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080317

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110328

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140328

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees