JP2001232535A - 工作機械のパレット交換装置およびこの装置におけるパレット交換方法 - Google Patents

工作機械のパレット交換装置およびこの装置におけるパレット交換方法

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JP2001232535A JP2000044420A JP2000044420A JP2001232535A JP 2001232535 A JP2001232535 A JP 2001232535A JP 2000044420 A JP2000044420 A JP 2000044420A JP 2000044420 A JP2000044420 A JP 2000044420A JP 2001232535 A JP2001232535 A JP 2001232535A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パレット交換装置を大型化させずに作業者が
一つの作業位置で工作物の段取り作業を行うことができ
る工作機械のパレット交換装置を提供する。 【解決手段】 パレット交換装置1は、段取り位置S2
と中間位置S3に二個のパレット4,5を移載可能に案
内支持するために、二組の第1のパレット案内手段25
が設けられたパレット支持装置21と、中間位置に設け
られたパレット搬送手段22と、テーブル6の移動方向
と平行な方向に移動可能に段取り位置に設けられた移動
台23と、移動台を作業位置P3と反作業位置P4との間
で移動させる移動台移動手段24とを備え、一つの作業
位置P3で段取り作業を行えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作物を載置した
パレットを工作機械のテーブルに対して供給するために
パレットの交換を行うパレット交換装置およびその方法
にかかり、特に、二個のパレットをテーブルに対して交
互に搬出入して交換するパレット交換装置およびその方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】工作物が載置された二個のパレットを、
APC(自動パレット交換装置)のパレット段取り位置
からテーブルに対して交互に搬出入して交換するタイプ
のAPCを、マシニングセンタなど工作機械に併設した
技術が広く知られている。このタイプのAPCは、工作
機械の前方側または側方側に配置される場合が多い。ま
た、このAPCにおいては、テーブルにセットされた一
方のパレット上の工作物を工作機械で加工している間
に、作業者は、APCのパレット段取り位置に位置して
いる他方のパレットに対して、加工済の工作物を取り外
し、次に加工する予定の未加工の工作物を取付けるなど
の段取り作業を行う。工作機械による工作物の加工が終
了すると、加工済の工作物が載置されテーブル上にある
パレットと、APC上にあり未加工工作物が載置された
パレットとを搬出入して、次に加工する未加工工作物を
工作機械に供給する。特公平7−106529号公報,
特開平8−215969号公報および特開平10−24
9667号公報などには、APCの段取り位置での作業
者の段取り作業を容易にするために、一つの作業位置で
工作物の段取り作業を行うことができるAPCに関する
技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公平7−106529号公報および特開平8−2159
69号公報に記載されたAPCでは、平面視でパレット
を三個置くためのスペースを必要とするので、APCの
大きさや設置面積の大きさ等が大型化する傾向があっ
た。また、前記特開平10−249667号公報に記載
の技術でも、パレットを移動させるための移動パレット
プールを設けるスペースが必要であるので、APCの大
きさ等が大型化していた。なお、本出願人は、特開20
00−5966号公報で、油圧ユニットを必要とせず環
境問題に配慮された工作機械のパレット交換装置を提案
している。このパレット交換装置では段取り作業を二つ
の作業位置で行っているが、作業者の作業性の向上を図
るため一つの作業位置で段取り作業を行うことができる
技術の開発が求められていた。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、パレット交換装置を大型化させるこ
となく設置面積を省スペースにできるとともに作業者が
一つの作業位置で工作物の段取り作業を行うことができ
る工作機械のパレット交換装置およびこの装置における
パレット交換方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかる工作機械のパレット交換装置は、パ
レットをクランプ・アンクランプ可能にクランプすると
ともに少なくとも一方向に移動するテーブルに対して、
このテーブルの移動方向と直交する方向に二個の前記パ
レットをそれぞれ移動させて交互に搬出入し交換するた
めに工作機械に併設されたパレット交換装置であって、
前記二個のパレットをそれぞれ移載可能に案内支持する
ために、前記パレット交換装置の段取り位置と前記テー
ブルの位置との間の中間位置に二組の第1のパレット案
内手段が平行に設けられたパレット支持装置と、前記テ
ーブル位置と前記中間位置との間およびこの中間位置と
前記段取り位置との間で前記パレットを一個ずつ搬送す
るように、前記中間位置に設けられたパレット搬送手段
と、前記パレットを案内支持するとともに前記第1のパ
レット案内手段と対向して前記パレットを移載可能な一
組の第2のパレット案内手段が設けられ、前記テーブル
の移動方向と平行な方向に移動可能に前記段取り位置に
設けられた移動台と、前記パレットに対する段取り作業
を行うための作業位置とこの作業位置から離れて位置す
る反作業位置との間で前記移動台を移動させて、前記二
組の第1のパレット案内手段のいずれか一方と前記第2
のパレット案内手段とを対向させるように、前記段取り
位置に設けられた移動台移動手段とを備え、一つの前記
作業位置で前記段取り作業を行えるようにした。
【0006】少なくとも前記移動台が前記反作業位置側
に位置し前記パレットが前記パレット支持装置の前記反
作業位置側の前記第1のパレット案内手段から前記移動
台に移載された場合に、前記移動台移動手段で前記移動
台を前記作業位置に移動させるのが好ましい。前記移動
台移動手段は、前記移動台に形成された第1の被係合部
と、この第1の被係合部に係合離脱可能に係合し旋回動
作により前記移動台を移動させるための移動台用アーム
とを有しているのが好ましい。前記パレット交換装置
は、前記移動台用アームの前記旋回動作に連動して、前
記作業位置または前記反作業位置に位置している前記移
動台を保持可能な移動台保持手段を有しているのが好ま
しい。前記移動台保持手段は、前記移動台用アーム側に
設けられたカムと、前記移動台に係合離脱可能に係合し
て前記移動台を保持できるように、進退移動動作する保
持部材と、この保持部材に設けられ、前記カムのカム曲
線に沿って前記保持部材を進退移動させる連動部材とを
備え、前記移動台用アームにより前記移動台を移動させ
る動作と、前記作業位置および前記反作業位置で前記移
動台を保持する動作とを連動させるのが好ましい。前記
移動台には、前記パレットが前記移動台の前記第2のパ
レット案内手段により支持されているときこのパレット
を前記移動台に仮に保持する移動台用パレット仮保持手
段が設けられているのが好ましい。前記パレット搬送手
段は、前記パレットに形成された第2の被係合部と、こ
の第2の被係合部に係合離脱可能に係合し旋回動作によ
り前記パレットを一個ずつ搬送するためのパレット搬送
アームとを有しているのが好ましい。
【0007】本発明にかかる方法は、パレットをクラン
プ・アンクランプ可能にクランプするとともに少なくと
も一方向に移動するテーブルに対して、このテーブルの
移動方向と直交する方向に二個の前記パレットをそれぞ
れ移動させて交互に搬出入し交換するために工作機械に
併設されたパレット交換装置におけるパレット交換方法
であって、前記パレット交換装置は、前記二個のパレッ
トをそれぞれ移載可能に案内支持するために、前記パレ
ット交換装置の段取り位置と前記テーブルの位置との間
の中間位置に二組の第1のパレット案内手段が平行に設
けられたパレット支持装置と、前記パレットを案内支持
するとともに前記第1のパレット案内手段と対向して前
記パレットを移載可能な一組の第2のパレット案内手段
が設けられ、前記テーブルの移動方向と平行な方向に移
動可能に前記段取り位置に設けられた移動台とを有し、
前記パレット交換方法は、前記中間位置から前記段取り
位置に移動させる予定の前記パレットが、このパレット
に対する段取り作業を行うための作業位置から離れた反
作業位置側の前記第1のパレット案内手段に案内支持さ
れているとき、前記反作業位置で前記第2のパレット案
内手段が前記第1のパレット案内手段と対向するよう
に、前記移動台を移動させる第1の手順と、前記第1,
第2のパレット案内手段で前記パレットを前記パレット
支持装置から前記移動台に移載させる第2の手順と、そ
の後、この移動台を前記反作業位置から前記作業位置に
移動させる第3の手順を、少なくとも有している。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を図1から図8を参照して説明する。図1および
図2は本発明にかかるパレット交換装置の平面図および
正面断面図、図3は図2の部分拡大断面図、図4は図2
のIV線概略断面図である。図示するように、この実施形
態では、パレット交換装置である自動パレット交換装置
(以下、APCと記載)1が併設された工作機械とし
て、立形のマシニングセンタ(以下、MCと記載)2の
場合を示している。なお、パレットで工作物を搬送する
タイプの工作機械であれば、横形マシニングセンタ,タ
ーニングセンタおよび研削盤など他の種類の工作機械で
あってもよい。
【0009】図1から図4に示すように、APC1はM
C2の工作機械本体3の側部(または、前部)に設置さ
れており、MC2とAPC1によりAPC1付きのMC
2を構成している。APC1は、パレット4または5を
クランプ・アンクランプ可能にクランプするとともに少
なくとも一方向に移動するテーブル6に対して、テーブ
ル6の移動方向と直交する方向に二個のパレット4,5
をそれぞれ移動させて交互に搬出入し交換する。なお、
本実施形態では、テーブル6がY軸方向に移動する例で
説明を行うが、テーブル6がX軸方向またはX,Y軸方
向に移動してもよい。すなわち、テーブル6が少なくと
も一方向に移動できればよく、テーブル6に対するパレ
ット4,5の移動方向は、テーブル6の移動方向と直交
する方向に構成されていればよい。なお、説明の便宜
上、テーブル6が作業者側に移動する方向を+Y軸方向
とし、後述するサドルがAPC1側に移動する方向を+
X軸方向とする。さらに、この+Y軸,−Y軸,+X
軸,−X軸方向を、それぞれAPC1の前方,後方,左
方,右方とする。
【0010】MC2においては、コラム(図示せず)が
ベッド8に立設されており、このコラムにはサドル(図
示せず)がX軸方向に移動可能に取付けられている。こ
のサドルには、主軸9の軸線を上下方向に向けた主軸頭
7が、主軸軸線と平行な方向であるZ軸方向に移動可能
に取付けられている。主軸頭7に回転可能に支持された
主軸9は、テーブル6に対して少なくとも直交3軸
(X,Y,Z軸)方向に相対移動する。主軸9の工具装
着部には工具11が着脱可能に装着されている。切削加
工時には、テーブル6に載置されたパレット4または5
上の工作物10が、所定の回転速度で回転している工具
11に対して直交3軸方向に相対移動して切削加工され
る。
【0011】テーブル6は、ベッド8上に配置されたガ
イドレール12aに案内支持されて、スライド本体12
bを介してY軸方向に移動する。ガイドレール12aお
よびスライド本体12bは、直動転がり案内を構成する
ものであるが、他の転がり案内,滑り案内等の案内面で
あってもよい。パレット交換時には、テーブル6は、テ
ーブル6の移動範囲にあるテーブル位置S1に設定され
た、第1のパレット交換位置P1と第2のパレット交換
位置P2にそれぞれ移動して位置決めされる。テーブル
6には、パレット4,5をクランプ・アンクランプ可能
にクランプするためのパレットクランプ・アンクランプ
手段13が設けられている。パレットクランプ・アンク
ランプ手段13は、テーブル6に取付けられた駆動体1
4と、駆動体14に固定されたクランプ部材15と、テ
ーブル6に設けられた位置決めピン16とを備えてい
る。クランプ部材15は、上昇位置においてパレット
4,5を移動可能に案内するとともに、下降位置におい
てパレット4,5をテーブル6の所定の位置(すなわ
ち、位置決めピン16が係合する位置)に位置決めす
る。このように、クランプ部材15の下面で、パレット
4,5の被クランプ部をテーブル6のクランプ用の面に
押圧して、パレット4,5をクランプするようになって
いる。パレットクランプ・アンクランプ手段13がアン
クランプ状態のとき(すなわち、クランプ部材15が上
昇位置にあるとき)は、位置決めピン16はパレット
4,5より離脱している。
【0012】クランプ部材15の側部には、複数のガイ
ドローラ(以下、ローラと記載)17が設けられてい
る。ローラ17は、その外輪部17aの外周面の上端
が、クランプ部材15の上面より所定量上方に位置する
ように配置されている。ローラ17は、本実施形態では
カムフォロアからなっているが、軸と軸受(たとえば、
転がり軸受)を組み合わせたものであってもよい。ロー
ラ17は、スタッド部17bがクランプ部材15に固定
され、外輪部17aがスタッド部17bに対して回動自
在になっている。クランプ部材15とローラ17によ
り、テーブル6に設けられたパレット案内手段18が構
成されている。テーブル側パレット案内手段18は、複
数のローラ17によりパレット4または5の被係合部3
0の凹部上面31をX軸方向に移動可能に支持するとと
もに、クランプ部材15またはクランプ部材に取付けら
れた滑り軸受部材(図示せず)、転がり軸受部材が、パ
レット4または5の両側の被係合部30の側面32また
は下面部の側面32aに係合して、パレット4,5を案
内支持している。
【0013】テーブル6の近傍には、APC1の基台で
あるAPC基台20が配置されている。APC基台20
は、パレット4,5を載置して段取り作業を行うための
パレット段取り位置S2を有している。APC基台20
は、ベッド8に取付けられてテーブル位置S1の側方
(左方向)に位置している。APC1の段取り位置S2
には、パレット4,5に対する段取り作業を行うための
作業位置P3と、作業位置P3から離れて位置している反
作業位置P4が設定されている。作業位置P3および反作
業位置P4は、それぞれ段取り位置S2内の前方および後
方に位置しており、APC1付きのMC2の側方で、Y
軸方向に並んで配置されている。作業者Mは、一つの作
業位置P3で、APC1上のパレット4または5につい
て、工作物を取外したり取付けたり、取付け治具を着脱
したりする段取り作業を行う。
【0014】APC1は、パレット支持装置21とパレ
ット搬送手段22と移動台(キャリヤ)23と移動台移
動手段24とを備えている。移動台23は、段取り位置
S2に設けられてパレット4,5を載置可能である。ま
た、移動台23は、テーブル6の移動方向と平行な方向
(Y軸方向)に直線的に移動して、作業位置P3または
反作業位置P4に位置決め可能である。中間位置S3は、
段取り位置S2とテーブル位置S1との間に配置されてい
る。パレット支持装置21は、中間位置S3に平行に設
けられた二組の第1のパレット案内手段25を有してい
る。二組の第1のパレット案内手段25は、APC基台
20の上部に設けられ、パレット4,5をテーブル6の
移動方向と直交する方向(X軸方向)に案内可能に配置
されている。第1のパレット案内手段25は、二個のパ
レット4,5をそれぞれ移載可能に案内支持する。パレ
ット搬送手段22は、中間位置S3に配置されて、テー
ブル位置S1と中間位置S3との間、および中間位置S3
と段取り位置S2との間でパレット4,5を一個ずつ搬
送する。少なくとも移動台23が反作業位置P4側に位
置し、パレットがパレット支持装置21の反作業位置P
4側の第1のパレット案内手段25から移動台23に移
載された場合には、段取り位置S2に設けられた移動台
移動手段24で移動台23を作業位置P3に移動させる
ことができる。これにより、この一つの作業位置P3
で、移動台23上のパレット4,5に対する段取り作業
を行うことができるようにしている。
【0015】移動台23には、一組の平行な第2のパレ
ット案内手段26が設けられている。第2のパレット案
内手段26は、第1のパレット案内手段25と平行にX
軸方向を向いて段取り位置S2に配置されている。第2
のパレット案内手段26は、パレット4,5を案内支持
するとともに、第1のパレット案内手段25と対向して
パレット4,5を移載可能になっている。各第1のパレ
ット案内手段25は、X軸方向に延びた一対のガイド部
材37を有している。第2のパレット案内手段26も、
X軸方向に延びた一対のガイド部材38を有している。
ガイド部材37,38は、パレット4,5を、Y軸方向
の動きを規制しながらX軸方向にのみ移動するように案
内している。第1,第2のパレット案内手段25,26
は、複数のローラ(ガイドローラ)36を有している。
ローラ36のスタッド部36aが、ガイド部材37,3
8に形成された孔に挿入され、ナット36cでガイド部
材37,38に固定されている。ローラ36は、その外
輪部36bの外周面の上端が、ガイド部材37,38の
上面より所定量上方に位置するように配置されている。
ローラ36は、その外輪部36bがスタッド部36aに
対して回動自在になっている。ローラ36は、パレット
4,5の下面34をX軸方向に移動可能に支持してい
る。同様に、ガイド部材37,38またはガイド部材3
7,38に設けられた測方滑り案内部材、測方転がり案
内部材が、パレット4,5の側面34a,34aを移動
可能に支持している。
【0016】移動台移動手段24は、作業位置P3と反
作業位置P4との間で移動台23を移動させて、二組の
第1のパレット案内手段25のいずれか一方と第2のパ
レット案内手段26とを対向させている。パレット4,
5は、第1,第2のパレット案内手段25,26に案内
支持されて、中間位置S3と段取り位置S2との間でX軸
方向に移動することができる。また、テーブル6のクラ
ンプ部材15がアンクランプ状態でアンクランプ位置
(上昇位置)にあるとき、パレット4,5は、テーブル
側パレット案内手段18と第1のパレット案内手段25
に案内されて、テーブル位置S1と中間位置S3との間で
X軸方向に移動して、テーブル6に対して搬出入され
る。
【0017】パレット4,5の下面には、一方の側の溝
部33aと他方の側の溝部33bが形成されている。第
2の被係合部としての溝部33a,33bは、中間位置
S3におけるパレット4,5の移動方向(X軸方向)に
直交する方向(Y軸方向)に延びて、パレット4,5の
下面に直線状に一端から他端まで通して形成されてい
る。パレット搬送手段22は、パレット4,5の溝部3
3a,33bとパレット搬送アーム35を有している。
パレット搬送アーム35のローラ48は、溝部33aお
よび33bの一方に係合離脱可能に係合し、旋回動作に
よりパレット4,5を一個ずつ搬送する。中間位置S3
のほぼ中央部には、シャフト40が、中心軸線CL1を
上下方向(Z軸と平行な方向)に向けてAPC基台20
に固定されている。シャフト40には、大径歯車42
が、軸受41,41を介して中心軸線CL1まわりに回
動可能に支持されている。大径歯車42には、APC基
台20側に回動可能に支持されている小径歯車43が噛
み合っている。パレット搬送アーム35は、大径歯車4
2の上部に、半径方向外方に向けて突出して取付けられ
ている。APC基台20には、パレット搬送アーム駆動
用モータ44と減速機45が取付けられている。パレッ
ト搬送アーム駆動用モータ44の出力は、減速機45で
減速され小径歯車43に伝達されて、大径歯車42とパ
レット搬送アーム35を旋回動作させる。小径歯車43
から大径歯車42に動力が伝達されるときにも減速され
ている。小径歯車43,大径歯車42など歯車機構は、
外部から埃や切りくずなどが侵入しないように、カバー
46により覆われている。加工領域内と加工領域外を仕
切るために、開閉カバー46aが設けられている。開閉
カバー46aは、駆動体(図示せず)により矢印Q方向
に移動して、パレット交換のための開口部を開口させる
ようになっている。
【0018】パレット搬送アーム35は、ほぼ水平方向
に配置され、中心軸線CL1まわりに水平面内で正逆方
向に旋回動作する。パレット搬送アーム35の先端部に
は、ローラ取付け部材47が上方に向けて取付けられて
いる。ローラ取付け部材47の上端部には、パレット
4,5の溝部33a,33bの内面と転がり接触するよ
うにローラ48が取付けられている。ローラ48は、少
なくともパレット4,5と接触する外周部がローラ取付
け部材47に対して回動可能であることが好ましい。ロ
ーラ48は、溝部33a,33bに係合離脱可能になっ
ている。ローラ48およびローラ取付け部材47は、中
心軸線CL1を中心として半径R1の円49の軌跡上を正
逆方向に旋回動作する。なお、中間位置S3に設けられ
てパレットを一個ずつ搬送するパレット搬送手段は、パ
レット4,5の下部に凸状のガイド部材(第2の被係合
部)を設け、このガイド部材を挟むようにパレット搬送
アーム35に2個のローラを設け、このローラが前記凸
状ガイド部材に係合離脱可能に係合するものであっても
よい。ローラ48が係合する溝部33a,33bは直線
状なので、パレット搬送アーム35が旋回すると、パレ
ット4,5は、その移動速度を低速→高速→低速と連続
的に変化させて、スムーズに移動する。パレット4,5
は、パレット搬送アーム35の旋回動作によって、テー
ブル側パレット案内手段18,第1,第2のパレット案
内手段25,26に案内支持されて、テーブル位置S
1,中間位置S3および段取り位置S2にそれぞれ移動す
ることができる。これにより、パレット4,5は、中間
位置S3からテーブル6の上に移動し、中間位置S3から
移動台23の上にも移動可能である。
【0019】中間位置S3には、一方のパレット4用と
他方のパレット5用に二組の中間位置パレット保持手段
55が設けられている。中間位置パレット保持手段55
は、パレット搬送アーム35の旋回動作に連動して、中
間位置S3におけるパレット4,5を保持する。中間位
置パレット保持手段55は、パレット搬送アーム35側
に設けられたカム57と、パレット4,5の他の被係合
部58に係合離脱可能に係合し、パレット4,5を中間
位置S3に保持可能な一方と他方の中間位置保持部材5
9と、APC基台20側に設けられ、カム57のカム曲
線に沿って軸60aを支点にして揺動して、中間位置保
持部材59を上下方向に連動動作させる二つのレバー部
材60とを備えている。大径歯車42の下部は円筒状部
56になっている。無端環状のカム57が円筒状部56
の外周面に形成されている。レバー部材60のカムフォ
ロア(カム従動子)61が、カム57に係合している。
レバー部材60の端部には、中間位置保持部材59が連
結されている。レバー部材60は、矢印Bに示すように
揺動可能にAPC基台20に支持されている。カム57
とレバー部材60によりカム機構が構成されている。中
間位置保持部材59の上端部は、上昇するとパレット
4,5の被係合部58に係合し、下降すると被係合部5
8から離脱するようになっている。パレット4,5が中
間位置S3に移動してきたときに、旋回しているパレッ
ト搬送アーム35のローラ48が一時的に溝部33a,
33bから離脱するので、この離脱中に、中間位置パレ
ット保持手段55でパレット4,5を動かないように保
持する。
【0020】APC基台20には、一対の平行なガイド
レール62がY軸方向に延びて固定されている。移動台
23の下部には、四つのスライド本体63が固定されて
いる。二つずつのスライド本体63が、それぞれのガイ
ドレール62に移動可能に係合している。ガイドレール
62とスライド本体63により、直動転がり案内が構成
されている。移動台23は、ガイドレール62とスライ
ド本体63を介して、作業位置P3と反作業位置P4の間
をY軸方向に移動することができる。なお、移動台23
を案内する案内面は、他の転がり案内,滑り案内などで
あってもよい。
【0021】移動台23には、第1の被係合部としての
一つの溝部65が形成されている。溝部65は、移動台
23の移動方向(Y軸方向)に直交する方向(X軸方
向)に延びて、移動台23の下面74に直線状に端部ま
で通して形成されている。移動台移動手段24は、移動
台23の溝部65と、溝部65に係合離脱可能に係合
し、旋回動作により移動台23を移動させるための移動
台用アーム66とを有している。段取り位置S2におい
て、APC基台20には、移動台用アーム駆動用モータ
68と減速機69が固定されている。移動台用アーム駆
動用モータ68の出力は減速機69で減速され、減速機
69のシャフト70に出力される。シャフト70は、段
取り位置S2のほぼ中央部に、中心軸線CL2を上下方向
(Z軸と平行な方向)に向けて配設されている。シャフ
ト70には、移動台用アーム66が半径方向外方に向け
て突出して取付けられている。移動台用アーム66は、
シャフト70の上端部のフランジ部70aに、ボルト7
3など締結部材により締結固定されている。移動台用ア
ーム66は、ほぼ水平方向に配置されており、移動台用
アーム駆動用モータ68に駆動されて、中心軸線CL2
まわりに水平面内で正逆方向に旋回動作する。
【0022】移動台23の溝部65に係合離脱可能に係
合するローラ67が、移動台用アーム66の先端部に上
方に向けて取付けられている。ローラ67は溝部65の
内面と接触するローラである。ローラ67は、少なくと
も溝部65と接触する外周部が移動台用アーム66に対
して回動可能に取付けられていることが好ましい。ロー
ラ67は、中心軸線CL2を中心として半径R2の円72
の軌跡上を旋回動作する。ローラ67が係合する溝部6
5は直線状なので、移動台用アーム66が旋回すると、
移動台23は、その移動速度を低速→高速→低速と連続
的に変化させて、スムーズに移動する。なお、ローラ6
7が溝部65に係合離脱容易なように、溝部65の端部
は若干広がった形状になっていてもよい。ローラ67が
移動台23の溝部65に係合離脱可能な場合を示してい
るが、溝部65から離脱しない場合であってもよい。ま
た、溝部65は曲線状であってもよい。さらに、移動台
23に凸状のガイド部材(第1の被係合部)を設け、こ
のガイド部材を挟むように移動台用アーム66に2個の
ローラを設け、このローラが前記凸状ガイド部材に係合
離脱可能に係合する移動台移動手段であってもよい。
【0023】APC1は、移動台用アーム66の旋回動
作に連動する移動台保持手段75を有している。移動台
保持手段75は、作業位置P3または反作業位置P4に位
置している状態の移動台23を保持することができる。
そのために、移動台23の後部と前部の下部には、凹部
76,77がそれぞれ下方に向けて形成されている。一
方の凹部76は移動台23を作業位置P3に保持し、他
方の凹部77は、移動台23を反作業位置P4に保持す
るためのものである。シャフト70の上部には、円筒部
78がボルト79など締結部材により固定されている。
円筒部78は、シャフト70のフランジ部70aの下面
に固定されており、円筒部78の外周面にはカム80が
形成されている。フランジ部70aを有するシャフト7
0,移動台用アーム66および円筒部78は、一体的に
回動する。
【0024】移動台保持手段75は、移動台用アーム6
6により移動台23を移動させる動作と、作業位置P3
および反作業位置P4で移動台23を保持する動作とを
連動させている。移動台保持手段75は、移動台用アー
ム66側に設けられたカム80と、連動部材としてのカ
ムフォロア(カム従動子)82と、カムフォロア82が
設けられた保持部材81とを備えている。保持部材81
は、APC基台20に固定された案内部材83に、矢印
Fに示すように移動自在に支持されている。保持部材8
1は、移動台23の凹部76または77に係合離脱可能
に係合して移動台23を保持できるように、上下方向に
昇降移動動作する。カムフォロア82は、カム80のカ
ム曲線に沿って保持部材81を進退移動させている。カ
ムフォロア82の外輪部がカム80に係合している。カ
ム80,カムフォロア82および保持部材81により、
カム機構が構成されている。
【0025】シャフト70により、移動台用アーム66
と円筒部78が回動すると、カム80のカム曲線に沿っ
てカムフォロア82とともに保持部材81が昇降動作す
る。保持部材81が上昇すると、その上端部84が移動
台23の凹部76または77に係合して、移動台23を
APC基台20に保持する。保持部材81が下降する
と、その上端部84が凹部76または77から離脱し
て、移動台23を移動可能にする。移動台23が作業位
置P3または反作業位置P4に位置しているときに、旋回
している移動台用アーム66のローラ67が一時的に溝
部65から離脱する場合があるので、上述のようにして
移動台保持手段75で移動台23を動かないように保持
している。なお、移動台23に凸状部材を設け、この凸
状部材に係合離脱可能に係合するように保持部材81の
上端を凹状にした移動台保持手段であってもよい。
【0026】作業位置P3には、移動台23上のパレッ
ト4または5を作業位置P3に保持する作業位置パレッ
ト保持手段86が設けられている。作業位置パレット保
持手段86は、APC基台20に取付けられ圧縮空気の
供給により駆動される流体圧シリンダである駆動体87
と、駆動体87により昇降動作するパレット用係止部材
88とを有して、中間位置S3から遠い位置(作業位置
P3の左側)に配置されている。移動台23上のガイド
部材38も、作業位置パレット保持手段86を構成して
いる。なお、駆動体87は、電動式または油圧により駆
動される流体圧シリンダであってもよい。パレット用係
止部材88は、パレット4または5が作業位置P3に位
置しているときに、パレット4,5の一方の側の溝部3
3aに係合して、パレット4または5をX軸方向に動か
ないように保持している。このとき、パレット4または
5は、ガイド部材38によりY軸方向に動かないように
規制されている。これにより、パレット4または5は、
作業位置パレット保持手段86で作業位置P3に保持さ
れて動かないので、作業者Mは、パレット4,5に対し
て作業性よく安全に段取り作業を行うことができる。な
お、駆動体87およびパレット用係止部材88を、パレ
ット4,5の他方の側の溝部33bに係合するように、
中間位置S3に近い位置(作業位置P3の右側)に配置し
てもよい。
【0027】移動台23には、パレット4,5を移動台
23に仮に保持する移動台用パレット仮保持手段90が
設けられている。テーブル6には、パレット4,5をテ
ーブル6に仮に保持するテーブル側パレット仮保持手段
(図示せず)が設けられている。テーブル側パレット仮
保持手段と移動台用パレット仮保持手段90とが協働し
て、仮保持状態にあるパレット4,5を、テーブル6と
移動台23との間で搬出入できるようにしている。移動
台用パレット仮保持手段90は、パレット4,5を、付
勢力に抗してX軸方向に移動可能に移動台23に仮に保
持する。すなわち、移動台用パレット仮保持手段90
は、パレット4,5が作業位置P3でパレット用係止部
材88で係止されていない状態でも、パレット4,5が
動いてしまわないように仮に保持することができる。移
動台用パレット仮保持手段90は、パレット4,5の一
方の側の溝部33a(被係合部)に係合するように、移
動台23の左方側に配置されている。なお、移動台用パ
レット仮保持手段90を、パレット4,5の他方の側の
溝部33b(被係合部)に係合するように、移動台23
の右方側に配置してもよい。
【0028】移動台用パレット仮保持手段90は、昇降
部材91と、付勢部材としてのばね92と、係合部とし
てのローラ部材93とを備えている。昇降部材91は、
移動台23に取付けられて、上限位置と下限位置との間
で昇降移動可能になっている。ばね92は、昇降部材9
1を常に上方(パレット側)に付勢している。ローラ部
材93は、昇降部材91の上端(パレット側端)に設け
られ、溝部33aに係合することによりパレット4,5
を移動可能に仮保持することができる。なお、昇降部材
91の上端に円筒状,半球状の係合部を形成して、ロー
ラ部材93を不要としてもよい。ローラ部材93は、パ
レット4,5の下面に接触して自在に回動する。一方の
側の溝部33aの位置がローラ部材93の位置にほぼ一
致すると、昇降部材91はばね92のばね力により押し
上げられて若干上昇し、ローラ部材93が溝部33a内
に係合する。パレット4,5は、移動台23の第2のパ
レット案内手段26により支持されているとき、ばね9
2のばね力により移動台23に仮に保持される。パレッ
ト搬送アーム35が、移動台23上のパレット4,5を
中間位置S3側に引っ張ると、ローラ部材93と溝部3
3aとの係合が、ばね92のばね力に抗して解除され
る。これにより、パレット4,5は、移動台23から右
方向の中間位置S3に移動することができる。こうし
て、移動台用パレット仮保持手段90に仮保持されてい
る一方のパレットと、テーブル側パレット仮保持手段に
仮保持されている他方のパレットとを、パレット搬送ア
ーム35の旋回動作で搬出入している。
【0029】APC1の制御手段(図示せず)は、移動
台23をY軸方向に移動させて、パレット4,5を作業
位置P3または反作業位置P4に位置決めする制御を行
う。また、制御手段は、両方のパレット4,5がテーブ
ル位置S1から離れている間にテーブル6をY軸方向に
移動させて、これから搬入されるパレット4,5のため
の第1のパレット交換位置P1または第2のパレット交
換位置P2に、テーブル6を移動し位置決めする制御を
行う。そのために、制御手段は、パレット搬送アーム3
5および移動台用アーム66を動作させるための駆動用
モータ44,68等を駆動制御する。また、制御手段
は、Y軸モータ(図示せず)を駆動制御し、このY軸モ
ータによって回転する送りねじ12を介して、テーブル
6をY軸方向に移動させる。制御手段に制御されて、パ
レット4または5が載置されたテーブル6は、中間位置
S3の一方の第1のパレット案内手段25に対応するパ
レット交換位置P1(または、P2)に位置決めされ、こ
のテーブル6上のパレットが一方の第1のパレット案内
手段25に移動した後、空のテーブル6は、他方の第1
のパレット案内手段25に対応するパレット交換位置P
2(または、P1)に移動して位置決めされる。なお、こ
の制御手段は、Y軸モータを制御するMC2のNC(数
値制御)装置、NC装置の指令を受けて駆動用モータ4
4,68,駆動体87等の制御を行うPLC(プログラ
マブル・ロジック・コントローラ)、またはNC装置内
のPLC部等からなるものである。
【0030】パレット4,5の有無を検出して前記制御
手段に信号を出力するために、第1,第2の検出手段9
4,95がAPC基台20に設けられ、第3の検出手段
96a,96bが移動台23に設けられている。第1,
第2の検出手段94,95は、パレット4,5が中間位
置S3に位置しているか否かを検出する。第3の検出手
段96aは、パレット5が移動台23上に位置している
か否かを検出し、第3の検出手段96bは、パレット4
が移動台23上に位置しているか否かを検出する。検出
手段94,95,96a,96bとしては、接触式また
は非接触式でパレット4,5の有無を判別できるセンサ
が使用されている。本実施形態では、リミットスイッチ
94,95,96a,96bでパレット4,5の有無を
直接検出する例を示しているが、近接スイッチ,光電ス
イッチ等を使用してもよい。なお、パレット搬送アーム
35および移動台用アーム66の一方または両方の旋回
角を検出する検出手段により、パレット4,5の位置を
間接的に検出してもよい。
【0031】次に、パレット交換の手順について説明す
る。APC1におけるパレット交換方法は、少なくとも
第1から第3の手順を有している。第1の手順では、中
間位置S3から段取り位置S2に移動させる予定のパレッ
トが反作業位置P4側の第1のパレット案内手段25に
案内支持されているとき、反作業位置P4で第2のパレ
ット案内手段26が第1のパレット案内手段25と対向
するように、移動台23を移動させる。次に、第2の手
順では、第1,第2のパレット案内手段25,26でパ
レットをパレット支持装置21から移動台23に移載さ
せる。その後、第3の手順で、移動台23を反作業位置
P4から作業位置P3に移動させている。
【0032】図5および図6はAPC1の動作を示す説
明図であり、図6は図5に示す動作に続く動作を示して
いる。図7は、図5に示す動作に対応するパレット交換
の手順を示すフローチャート、図8は、図6に示す動作
に対応するパレット交換の手順を示すフローチャート
で、図7に示す手順に続く手順を示している。なお、図
7および図8中のかっこ内の数字は、図5および図6に
記載の工程を示している。図5から図8に示すように、
当初は、一方のパレット4がテーブル6に載置されて第
1のパレット交換位置P1に位置し、他方のパレット5
は移動台23に載置されて作業位置P3に位置決めさ
れ、パレット搬送アーム35は旋回動作開始位置(すな
わち、0度方向)を向いているものとする。
【0033】MC2においては、主軸9を主軸モータに
より回転駆動し、工具11と工作物10を少なくとも直
交3軸(X,Y,Z軸)方向に相対移動させることで、
工具11により工作物10を切削加工する。この加工中
に、作業者Mは、作業位置P3で他方のパレット5に対
する段取り作業を行う。作業者Mは、この段取り作業が
終了すると操作盤97の操作スイッチの押ボタンを押し
て、段取り作業終了の信号を制御手段に出力する。MC
2での切削加工が終了し、NCプログラムのパレット交
換指令(たとえば、M60)が実行されると、制御手段
の制御によりパレット交換動作がスタートする。なお、
パレット交換指令は、操作盤97の操作スイッチを作業
者Mが操作することにより指令されるものであってもよ
い。制御手段は、図5(1)に示すようにテーブル6が
一方のパレット4を載置した状態であるとき、テーブル
6を第1のパレット交換位置P1までY軸方向に移動し
て位置決めする。開閉カバー46aを駆動体で矢印Q方
向に移動させて、パレット交換のための開口部を開口さ
せる(ステップ101)。
【0034】パレット交換指令により、テーブル側パレ
ットクランプ・アンクランプ手段13をアンクランプ動
作させて、テーブル6上の一方のパレット4をアンクラ
ンプ状態にする。一方のパレット4は、アンクランプ状
態になっても、テーブル側パレット仮保持手段で仮保持
された状態になっているので、動くことはない(ステッ
プ102)。一方、段取り位置S2の駆動体87を駆動
して、パレット用係止部材88を下降させ、他方のパレ
ット5の一方の側の溝部33aから抜く。溝部33aか
らパレット用係止部材88が抜けても、移動台23上の
他方のパレット5は、移動台用パレット仮保持手段90
で仮保持された状態になっているので、動くことはない
(ステップ103)。このステップ102と103の手
順は、並行して同時に行っている。
【0035】次いで、パレット搬送アーム駆動用モータ
44を駆動する。すると、モータ44の出力は、減速機
45,小径歯車43,大径歯車42を介して、パレット
搬送アーム35に伝達される。パレット搬送アーム35
は、矢印E1に示すように、一定の回転速度で反時計回
り方向に旋回する動作を開始する(ステップ104)。
図5(2)に示すように、パレット搬送アーム35が9
0度以上回転すると、そのローラ48が一方のパレット
4の一方の側の溝部33aに係合する。パレット搬送ア
ーム35がほぼ270度回転すると、一方のパレット4
は、テーブル側パレット仮保持手段のばねのばね力に抗
して、テーブル6から左方の中間位置S3側に移動す
る。すなわち、一方のパレット4は、テーブル6のパレ
ット案内手段18からAPC1の第1のパレット案内手
段25に移載される。すると、リミットスイッチ94が
OFF状態からON状態(または、ON状態からOFF
状態)になるので、この一方のパレット4がテーブル位
置S1から離れて中間位置S3に移動したことが確認され
る。一方のパレット4が移動するときには、一方の中間
位置保持部材59は下方に退避しているので、パレット
4の移動の邪魔にはならない。
【0036】パレット搬送アーム35が旋回して、その
ローラ48が一方のパレット4の一方の側の溝部33a
から離脱する前に、カム57を有するカム機構の連動に
より、中間位置パレット保持手段55の一方の中間位置
保持部材59が上昇して、中間位置S3にある一方のパ
レット4を動かないように保持する(ステップ10
5)。図5(3)に示すように、パレット搬送アーム3
5が270度以上回転すると、そのローラ48が他方の
パレット5の他方の側の溝部33bとの係合を開始す
る。これにより、移動台23上の他方のパレット5は、
右方の中間位置S3側に移動する。すなわち、他方のパ
レット5は、第2のパレット案内手段26から第1のパ
レット案内手段25に移載される。他方のパレット5が
作業位置P3から中間位置S3に移動するときは、カム5
7を有するカム機構の連動により、他方の中間位置保持
部材59は下方に退避しているので、パレット5の移動
の邪魔にはならない。また、作業位置P3に位置してい
る移動台23に設けられたリミットスイッチ96aがO
N状態からOFF状態(または、OFF状態からON状
態)になり、中間位置S3のリミットスイッチ95がO
FF状態からON状態(または、ON状態からOFF状
態)になる。このリミットスイッチ95がON状態(ま
たは、OFF状態)になるので、このパレット5が中間
位置S3に移動したことが確認される。パレット搬送ア
ーム35のローラ48が他方のパレット5から離脱する
前に、カム機構の連動により、他方の中間位置保持部材
59が上昇してこのパレット5を保持するので、他方の
パレット5は中間位置S3に停止している(ステップ1
06)。
【0037】パレット搬送アーム35は、そのローラ4
8が他方のパレット5から離脱した後でかつ一方のパレ
ット4に係合する前に、旋回動作を一時的に停止する。
一方、移動台用アーム駆動用モータ68が駆動される
と、その出力は、減速機69,シャフト70を介して移
動台用アーム66に伝達される。これにより、移動台用
アーム66は、矢印E2に示すように、時計回り方向に
旋回する動作を開始する。このとき、移動台23は移動
台保持手段75には保持されていない。すなわち、カム
80を有するカム機構の連動により、保持部材81が下
降して、その上端部84が移動台23の凹部76から離
脱しているので、移動台23は移動可能になっている
(ステップ107)。図5(3)の工程で、一方のパレ
ット4がテーブル位置S1から離れて中間位置S3に位置
していることが、リミットスイッチ94から制御手段に
出力された信号で確認されている。この信号を受けた制
御手段は、これから受け取る他方のパレット5が移動し
てくる第2のパレット交換位置P2にテーブル6を移動
させて位置決めする指令を出力する。この指令によりY
軸モータを駆動すると、矢印E3に示すように、テーブ
ル6は、第1のパレット交換位置P1から第2のパレッ
ト交換位置P2に移動する(ステップ108)。ステッ
プ106,107の手順とステップ108の手順は、並
行して同時に行っている。
【0038】図5(4)に示すように、移動台用アーム
66の旋回動作により、移動台23は、スライド本体6
3とガイドレール62を介して、作業位置P3から反作
業位置P4に移動する。その後、移動台用アーム66は
旋回動作を停止する。このときには、第2のパレット案
内手段26が一方の(後方の)第1のパレット案内手段
25と対向しているので、一方のパレット4が第1,第
2のパレット案内手段25,26上を移動可能になって
いる。また、反作業位置P4に位置している移動台23
は、移動台保持手段75で保持されている。すなわち、
この状態では、カム80を有するカム機構の連動によ
り、保持部材81が上昇してその上端部84が移動台2
3の他方の凹部77に係合しているので、移動台23は
反作業位置P4に保持される。
【0039】一方、パレット搬送アーム35は、矢印E
4に示すように旋回動作を再び開始する(ステップ10
9)。パレット搬送アーム35のローラ48が、一方の
パレット4の他方の側の溝部33bに係合するととも
に、カム57を有するカム機構の連動により、一方の中
間位置保持部材59が下方に退避する。パレット搬送ア
ーム35の旋回動作により、図5(5)に示すように、
中間位置S3にある一方のパレット4が、第1,第2の
パレット案内手段25,26に案内されて、反作業位置
P4にある移動台23上に移動する。すなわち、一方の
パレット4は、第1のパレット案内手段25から移動台
23の第2のパレット案内手段26に移載される。この
ことは、中間位置S3のリミットスイッチ94がON状
態からOFF状態となり、移動台23のリミットスイッ
チ96bがOFF状態からON状態になることで確認さ
れる。移動台23上に移動した一方のパレット4は、移
動台用パレット仮保持手段90により仮保持される(ス
テップ110)。
【0040】次いで、パレット搬送アーム35のローラ
48は、他方のパレット5の一方の側の溝部33aに係
合する。すると、図5(6)に示すように、他方のパレ
ット5は、中間位置S3から、第2のパレット交換位置
P2に位置しているテーブル6上に移動する。すなわ
ち、他方のパレット5は、第1のパレット案内手段25
からテーブル6のパレット案内手段18に移載される。
このことは、中間位置S3のリミットスイッチ95がO
N状態からOFF状態になることにより確認される。次
いで、他方のパレット5は、テーブル側パレット仮保持
手段によりテーブル6に仮保持される。パレット搬送ア
ーム35は、そのローラ48が他方のパレット5から離
脱したのち、旋回動作を完了する(ステップ111)。
テーブル6のパレットクランプ・アンクランプ手段13
を駆動して、他方のパレット5をテーブル6にクランプ
する(ステップ112)。
【0041】一方、移動台用アーム66は、矢印E5に
示すように、逆方向(反時計回り方向)に旋回動作を再
び開始する。すると、図5(7)に示すように、移動台
23が反作業位置P4から作業位置P3に移動する。作業
位置P3に移動した移動台23は、移動台保持手段75
で保持される。すなわち、この状態では、カム80を有
するカム機構の連動により、保持部材81が上昇して移
動台23の一方の凹部76に係合しているので、移動台
23は作業位置P3に保持される。駆動体87を駆動す
れば、パレット用係止部材88が上昇する。パレット用
係止部材88が、移動台23上の一方のパレット4の一
方の側の溝部33aに係合する。これにより、一方のパ
レット4は作業位置P3に保持される。移動台用アーム
66は、そのローラ67が移動台23の溝部65から離
脱したのち、旋回動作を完了する(ステップ113)。
こうして、一方のパレット4は、作業位置P3にしっか
りと保持されている。作業者Mは、この作業位置P3
で、一方のパレット4から加工済工作物を取外したのち
新しい未加工工作物を載置する段取り作業を行う(ステ
ップ114)。パレット交換動作が完了すると、MC2
は、加工領域内と加工領域外を仕切る開閉カバー46a
を閉じたのち加工動作に移行する。MC2は、テーブル
6を加工位置に移動させて、他方のパレット5に載置さ
れている未加工工作物を切削加工する(ステップ11
5)。このステップ112,115の手順とステップ1
13,114の手順は、並行して同時に行われる。ここ
までの手順では、パレット4,5は、全体的にほぼ反時
計回り方向に移動したことになる。
【0042】その後、図6に示す手順で次のパレット交
換を行うことになる。この場合には、図6(8)に示す
ように、テーブル6を第2のパレット交換位置P2に移
動させる。このテーブル6には、加工済の工作物が載置
された他方のパレット5がクランプされている(ステッ
プ201)。次いで、テーブル側のパレットクランプ・
アンクランプ手段13をアンクランプ動作させて、テー
ブル6上の他方のパレット5を仮保持状態にする(ステ
ップ202)。一方、段取り位置S2のパレット用係止
部材88を、一方のパレット4から引き抜く。これによ
り、移動台23上の一方のパレット4は仮保持状態にな
る(ステップ203)。
【0043】次に、パレット搬送アーム35は、逆方向
(時計回り方向)に旋回動作を開始する。移動台用アー
ム66も、時計回り方向に旋回動作を開始する(ステッ
プ204)。これにより、図6(9)に示すように、移
動台23は、移動台用アーム66により作業位置P3か
ら反作業位置P4に移動する。テーブル6上の他方のパ
レット5は、パレット搬送アーム35により、テーブル
6から中間位置S3に移動する。すなわち、他方のパレ
ット5は、パレット案内手段18から第1のパレット案
内手段25に移載される。中間位置S3に移動した他方
のパレット5は、カム57を有するカム機構の連動によ
り、他方の中間位置保持部材59により保持される(ス
テップ205)。パレット搬送アーム35の旋回動作に
より、移動台23上の一方のパレット4を中間位置S3
に移動させる。すなわち、一方のパレット4は、第2の
パレット案内手段26から第1のパレット案内手段25
に移載される。中間位置S3に移動した一方のパレット
4は、カム機構の連動により、一方の中間位置保持部材
59により保持される(ステップ206)。図6(1
0)に示すように、パレット搬送アーム35は、そのロ
ーラ48が一方のパレット4から離脱した後でかつ他方
のパレット5に係合する前に、旋回動作を一時的に停止
する。反作業位置P4側で停止していた移動台用アーム
66は、逆方向に旋回動作を再び開始する(ステップ2
07)。一方、テーブル6は、第2のパレット交換位置
P2から第1のパレット交換位置P1に移動する(ステッ
プ208)。ステップ206,207とステップ208
の手順は、並行して同時に行っている。
【0044】次に、図6(11)に示すように、移動台
用アーム66で移動台23を反作業位置P4から作業位
置P3に移動した後、移動台用アーム66を停止する。
一方、パレット搬送アーム35は旋回動作を再び開始す
る(ステップ209)。図6(12)に示すように、パ
レット搬送アーム35により、他方のパレット5を中間
位置S3から移動台23上に移動する。他方のパレット
5が、第1のパレット案内手段25から第2のパレット
案内手段26に移載されたのち、移動台用パレット仮保
持手段90により他方のパレット5を仮保持する(ステ
ップ210)。図6(13)に示すように、パレット搬
送アーム35で一方のパレット4をテーブル6上に移動
する。一方のパレット4は、第1のパレット案内手段2
5からパレット案内手段18に移載されたのち仮保持さ
れる。パレット搬送アーム35は、そのローラ48が一
方のパレット4から離脱したのち、旋回動作を完了する
(ステップ211)。
【0045】作業位置P3にある他方のパレット5は、
パレット用係止部材88で係止される(ステップ21
2)。これにより、作業者Mは、先と同じ作業位置P3
で他方のパレット5に対する段取り作業を行うことがで
きる(ステップ213)。テーブル6上に移動した一方
のパレット4は、パレットクランプ・アンクランプ手段
13によりテーブル6にクランプされる(ステップ21
4)。パレット交換動作が完了すると、MC2は、開閉
カバー46aを閉じたのち加工動作に移行する。MC2
は、テーブル6を加工位置に移動させて、一方のパレッ
ト4に載置されている未加工工作物を切削加工する(ス
テップ215)。このステップ214,215の手順と
ステップ212,213の手順は、同時に並行して行う
ことができる。図6に示す手順では、パレット4,5
は、全体的にほぼ時計回り方向に移動したことになる。
図6(13)に示す状態は、図5(1)に示す最初の状
態と同じであり、図5に示す手順および図6に示す手順
の全体を一つのサイクルとして、パレット交換を行うこ
とができる。図5,図6に示す手順では、パレット4,
5は、平面視で反時計回り方向の移動と時計回り方向の
移動を交互に繰り返す場合を示したが、常にパレット
4,5が時計回り方向または反時計回り方向に循環する
ように移動する手順でもよい。
【0046】上述のように、本実施形態では、作業者M
は、常に一つの作業位置P3でパレット4,5に対する
工作物の段取り作業を行うことができるので、段取り作
業のたびに作業位置を移動しなくてもよい。したがっ
て、作業能率が向上するとともに疲労や作業ミス等が改
善され、また、APC1付きのMC2を設置する場合
に、機械の配置の制約が少ない。パレットを位置決めす
るために、段取り位置S2には作業位置P3と反作業位置
P4の二箇所のみが設定されているので、APC1を大
型化させることなくコンパクトで省スペースにできる。
特に、中間位置S3を工作機械の基体上方に設ければ、
APC1付きの工作機械としての全体の設置面積は大き
くならない。また、すべての駆動部を電動式および空圧
駆動式にしたので、油圧ユニットを設けなくてもパレッ
トの交換を行うことができる。油圧ユニットがないの
で、油圧ユニットからの熱の伝導を防止することがで
き、省エネルギーとなるとともに、廃油処理や油漏れな
ど環境汚染の問題を生じる恐れがない。
【0047】パレット4,5を移動させるときには、移
動台用パレット仮保持手段90およびテーブル側パレッ
ト仮保持手段でパレットを移動可能に仮保持しているの
で、パレット交換動作時にパレットをすばやく移動させ
ることができる。テーブル位置S1および段取り位置S2
において、パレット搬送アーム35のローラ48がパレ
ット4,5から離脱した状態になっても、パレットは、
両方の位置S1,S2で仮保持されているので不安定な状
態になることはない。また、作業位置P3および反作業
位置P4において、移動台用アーム66のローラ67が
移動台23より離脱した状態になっても、移動台23
は、移動台保持手段75により両方の位置P3,P4で保
持されているので不安定な状態になることはない。
【0048】移動台23上のパレットは、パレット交換
動作以外のときは、作業位置P3でパレット用係止部材
88により動かないように保持されているので、作業者
Mは、安全かつ確実に段取り作業を行うことができる。
さらに、パレットが作業位置P3,中間位置S3に位置し
ていることを、リミットスイッチ94,95,96a,
96bで検出している。これにより、パレットの現在位
置が確認できるので、動作および作業の安全性が向上す
る。また、テーブル位置S1にあったパレットが中間位
置S3または作業位置P3に移動して、リミットスイッチ
94,95,96a,96bがその旨の信号を出力した
ときに、テーブル6が移動するようにしている。これに
より、テーブル6とパレット4,5との干渉を防止し
て、パレット交換をより確実に行うことができる。ま
た、パレットを移動台23と中間位置S3との間で移動
させながら、テーブル6も並行して同時に移動させるこ
とができるので、パレット交換時間を短縮することがで
きる。なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示
す。
【0049】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、パ
レット交換装置を大型化させることなく設置面積を省ス
ペースにできるとともに作業者が一つの作業位置で工作
物の段取り作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図8は本発明の実施形態の一例を示す
図で、図1はパレット交換装置の平面図である。
【図2】前記パレット交換装置の正面断面図である。
【図3】図2の部分拡大断面図である。
【図4】図2のIV線概略断面図である。
【図5】前記パレット交換装置の動作を示す説明図であ
る。
【図6】前記動作に続く前記パレット交換装置の動作を
示す説明図である。
【図7】図5に示す動作に対応するパレット交換の手順
を示すフローチャートである。
【図8】図6に示す動作に対応するパレット交換の手順
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動パレット交換装置(パレット交換装置) 2 マシニングセンタ(工作機械) 4,5 パレット 6 テーブル 21 パレット支持装置 22 パレット搬送手段 23 移動台 24 移動台移動手段 25 第1のパレット案内手段 26 第2のパレット案内手段 33a 一方の側の溝部(第2の被係合部) 33b 他方の側の溝部(第2の被係合部) 35 パレット搬送アーム 65 溝部(第1の被係合部) 66 移動台用アーム 75 移動台保持手段 80 カム 81 保持部材 82 カムフォロア(連動部材) 90 移動台用パレット仮保持手段 P3 作業位置 P4 反作業位置 S1 テーブルの位置 S2 段取り位置 S3 中間位置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パレットをクランプ・アンクランプ可能
    にクランプするとともに少なくとも一方向に移動するテ
    ーブルに対して、このテーブルの移動方向と直交する方
    向に二個の前記パレットをそれぞれ移動させて交互に搬
    出入し交換するために工作機械に併設されたパレット交
    換装置であって、 前記二個のパレットをそれぞれ移載可能に案内支持する
    ために、前記パレット交換装置の段取り位置と前記テー
    ブルの位置との間の中間位置に二組の第1のパレット案
    内手段が平行に設けられたパレット支持装置と、 前記テーブル位置と前記中間位置との間およびこの中間
    位置と前記段取り位置との間で前記パレットを一個ずつ
    搬送するように、前記中間位置に設けられたパレット搬
    送手段と、 前記パレットを案内支持するとともに前記第1のパレッ
    ト案内手段と対向して前記パレットを移載可能な一組の
    第2のパレット案内手段が設けられ、前記テーブルの移
    動方向と平行な方向に移動可能に前記段取り位置に設け
    られた移動台と、 前記パレットに対する段取り作業を行うための作業位置
    とこの作業位置から離れて位置する反作業位置との間で
    前記移動台を移動させて、前記二組の第1のパレット案
    内手段のいずれか一方と前記第2のパレット案内手段と
    を対向させるように、前記段取り位置に設けられた移動
    台移動手段とを備え、 一つの前記作業位置で前記段取り作業を行えるようにし
    たことを特徴とする工作機械のパレット交換装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記移動台が前記反作業位置
    側に位置し前記パレットが前記パレット支持装置の前記
    反作業位置側の前記第1のパレット案内手段から前記移
    動台に移載された場合に、前記移動台移動手段で前記移
    動台を前記作業位置に移動させることを特徴とする請求
    項1に記載の工作機械のパレット交換装置。
  3. 【請求項3】 前記移動台移動手段は、 前記移動台に形成された第1の被係合部と、 この第1の被係合部に係合離脱可能に係合し旋回動作に
    より前記移動台を移動させるための移動台用アームとを
    有していることを特徴とする請求項1または2に記載の
    工作機械のパレット交換装置。
  4. 【請求項4】 前記パレット交換装置は、 前記移動台用アームの前記旋回動作に連動して、前記作
    業位置または前記反作業位置に位置している前記移動台
    を保持可能な移動台保持手段を有していることを特徴と
    する請求項3に記載の工作機械のパレット交換装置。
  5. 【請求項5】 前記移動台保持手段は、 前記移動台用アーム側に設けられたカムと、 前記移動台に係合離脱可能に係合して前記移動台を保持
    できるように、進退移動動作する保持部材と、 この保持部材に設けられ、前記カムのカム曲線に沿って
    前記保持部材を進退移動させる連動部材とを備え、 前記移動台用アームにより前記移動台を移動させる動作
    と、前記作業位置および前記反作業位置で前記移動台を
    保持する動作とを連動させたことを特徴とする請求項4
    に記載の工作機械のパレット交換装置。
  6. 【請求項6】 前記移動台には、前記パレットが前記移
    動台の前記第2のパレット案内手段により支持されてい
    るときこのパレットを前記移動台に仮に保持する移動台
    用パレット仮保持手段が設けられていることを特徴とす
    る請求項1から5のいずれかの項に記載の工作機械のパ
    レット交換装置。
  7. 【請求項7】 前記パレット搬送手段は、 前記パレットに形成された第2の被係合部と、 この第2の被係合部に係合離脱可能に係合し旋回動作に
    より前記パレットを一個ずつ搬送するためのパレット搬
    送アームとを有していることを特徴とする請求項1から
    6のいずれかの項に記載の工作機械のパレット交換装
    置。
  8. 【請求項8】 パレットをクランプ・アンクランプ可能
    にクランプするとともに少なくとも一方向に移動するテ
    ーブルに対して、このテーブルの移動方向と直交する方
    向に二個の前記パレットをそれぞれ移動させて交互に搬
    出入し交換するために工作機械に併設されたパレット交
    換装置におけるパレット交換方法であって、 前記パレット交換装置は、 前記二個のパレットをそれぞれ移載可能に案内支持する
    ために、前記パレット交換装置の段取り位置と前記テー
    ブルの位置との間の中間位置に二組の第1のパレット案
    内手段が平行に設けられたパレット支持装置と、 前記パレットを案内支持するとともに前記第1のパレッ
    ト案内手段と対向して前記パレットを移載可能な一組の
    第2のパレット案内手段が設けられ、前記テーブルの移
    動方向と平行な方向に移動可能に前記段取り位置に設け
    られた移動台とを有し、 前記パレット交換方法は、 前記中間位置から前記段取り位置に移動させる予定の前
    記パレットが、このパレットに対する段取り作業を行う
    ための作業位置から離れた反作業位置側の前記第1のパ
    レット案内手段に案内支持されているとき、前記反作業
    位置で前記第2のパレット案内手段が前記第1のパレッ
    ト案内手段と対向するように、前記移動台を移動させる
    第1の手順と、 前記第1,第2のパレット案内手段で前記パレットを前
    記パレット支持装置から前記移動台に移載させる第2の
    手順と、 その後、この移動台を前記反作業位置から前記作業位置
    に移動させる第3の手順を、少なくとも有していること
    を特徴とする工作機械のパレット交換装置におけるパレ
    ット交換方法。
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