JP2000005550A - 調湿シート - Google Patents
調湿シートInfo
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- Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
- Drying Of Gases (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
Abstract
高く、かつ十分な調湿効果の得られる調湿シートを提供
するものである。 【解決手段】 二つの外層間に保水層を挟持してなる調
湿シートであって、少なくとも一方の外層が透水性及び
通気性を有する外層であり、保水層が液状調湿剤として
濃度10重量%以上80重量%未満のグリセリン水溶液
をグリセリン含量として5〜100g/m2 塗布したも
のである調湿シート。
Description
存時の鮮度保持に関する。
に入れて冷蔵保存する。しかし、水分の蒸散量が多い状
態では、温度変化により結露を生じる。さらにこの結露
と接触している食品部分においては、カビが発生しやす
いうえ、変色も起こり易く、弱い組織部においては腐敗
が生ずる。これらを排除するために吸水シート等が提案
されているが、一度吸収された水分は容易に蒸散しない
ために、雰囲気が平衡に達し乾燥状態になると、表面積
の大きい野菜類から優先的に蒸散がおこり、最終的に野
菜が乾燥してしおれてしまい鮮度が著しく低下するとい
う問題があった。同様に、肉類や魚類においては、結露
により濡れた部分で黒変や、肉や赤身魚ではメト化、白
身魚では白化、さらには異臭などが発生し、吸水シート
による吸水では、表面が乾きすぎて硬くなり、みずみず
しさを失う等の問題があった。上記のような問題点に関
し、ポリアクリル酸ソーダなどの高分子吸水剤を用いた
吸水シートに調湿剤を塗布したシートが考案されてい
る。
ートは食品から蒸散した水分を調湿剤と高分子吸水剤で
貯蔵し、これを乾燥時に放出するという構造のものであ
り、調湿能力としては十分ではなかった。即ち、水分の
貯蔵能力を高くすると初期の段階で吸湿過剰になるため
に食品が乾燥し、また水分の貯蔵能力を低くすると十分
な結露防止効果が得られなかった。しかも、製造上吸水
剤が高価であったり、吸水剤を吸水紙に保持する工程及
びその管理が煩雑であるため、コストが高くなるという
欠点があった。また、使用時に誤ってシートを切断した
り、電子レンジにかけたり、食用に供するなどの様々な
誤用に対し、特別な配慮が必要であった。本発明はかか
る状況に鑑みてなされたものであり、生鮮食品を冷蔵保
存する際に廉価で安全性が高く、かつ十分な調湿効果の
得られる調湿シートを提供することを目的とする。
調湿剤を保持した保水層を用いることにより、密閉され
た系内を高湿度に維持する事が可能であることを見出
し、この知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、二つの外層間に保水層を挟持して
なる調湿シートであって、少なくとも一方の外層が透水
性及び通気性を有する外層であり、保水層が液状調湿剤
として濃度10重量%以上80重量%未満のグリセリン
水溶液をグリセリン含量として5〜100g/m2 塗布
したものである調湿シートを提供するものである。
する外層は、少なくとも一方の外層が透水性及び通気性
(以下、「透水通気性」という)を有することが必要で
ある。外層に用いる材料としては、不織布、紙、布など
が挙げられるが、特に嵩密度の低い不織布が好適であ
る。例えば、嵩比重0.06g/cm3 以下、より好適
には0.02g/cm3 以下であるポリプロピレンを
芯、ポリエチレンを鞘とする複合不織布繊維を用いるこ
とができる。また、一方が透水通気性を有する外層の場
合、非透水層を用いる。非透水層としては、水分が通過
しないものであれば特に制限するものはなく、具体的に
はポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂、及び
合成加工紙などが挙げられる。調湿シートを構成する2
枚の外層のうち、少なくとも1枚が透水通気層であれば
よいが、調湿性を高めるためには2枚とも透水通気層で
構成されることが望ましい。
ルプあるいは不織布等が挙げられる。保水層は透水通気
層より嵩密度が高いことが好ましい。また、保水層の比
表面積は、速やかな調湿性を確保するために3000c
m2 /g以上であることが好ましい。一般に、保水層の
調湿能力は後述の液状調湿剤の量によって決定される
が、保水層としては、グリセリン塗布量の0.5倍以上
の目付を有することが好ましい。
は、低温での吸放湿速度が速く、平衡吸湿量が大きいこ
となどから、濃度が10重量%以上80重量%未満のグ
リセリンを用いる。グリセリン濃度は、好ましくは15
〜70重量%、より好ましくは20〜60重量%であ
る。小松菜、三つ葉などでは25%、キノコ類では30
%程度が好ましい。グリセリン濃度が10重量%未満で
は、吸湿能力が十分でなく、80重量%以上では保存食
品が乾燥してしまうので、好ましくない。
によって異なるが、5〜100g/m2 、好ましくは1
0〜80g/m2 、より好適には15〜70g/m2 と
する。液状調湿剤が5g/m2 未満では十分な調湿効果
が得られない。一方、100g/m2 を超えると過度の
吸湿能により保存食品が乾燥したり、グリセリン水溶液
が保水層で保持できなくなり、食品に移行する恐れがあ
るので好ましくない。
外層が透水通気性を有する二つの外層間に、液状調湿剤
を塗布した保水層を挟持してなる。本発明の調湿シート
の一例を図1に示す。図1では両外層として透水通気層
1が用いられる。この調湿シートは食品を包んだ後、さ
らにチャック付き気密袋などに挿入し密閉状態で保存す
る場合に好ましく用いられる。本発明の調湿シートの他
の例を図2に示す。図2では、両外層のうち食品と接触
する面に透水通気層1を用い、他の面には非透水層2を
用いる。この調湿シートは、食品を調湿シートに包んだ
状態でそのまま保存する場合に好ましく用いられる。
度保持のため、必要に応じて外層、および保水層に、例
えばヒノキやワサビ抽出物成分、酸化チタン、アリルイ
ソチオシアネート、サルファ剤や抗生物質などの抗菌、
殺菌、ないし熟成抑制剤を含浸させてもよい。
明する。
/m2 のポリプロピレン−ポリエチレン芯鞘構造の不織
布を用い、20cm×30cm角の大きさに裁断した2
枚のシートの間に目付70g/m2 、比表面積5000
cm2 /gのパルプを17cm×27cm角の大きさに
裁断した保水層を挟み、周辺をヒートシールして調湿シ
ートを作成した。なお、保水層には液状調湿剤として濃
度29重量%のグリセリン水溶液を140g/m2 塗布
した。評価の実施にあたっては、小松菜、椎茸、エノキ
茸を各50g、三つ葉を40g使用した。各々別個にシ
ートに挟んで密封袋に入れ、庫内温度5℃の冷蔵庫で1
0日間保管した後、目視により保存効果を評価した。
量%のグリセリン水溶液を60g/m2 塗布した以外
は、実施例1と同様にして行った。
重量%のグリセリンを40g/m2 塗布した以外は、実
施例1と同様にして行った。
0g/m2 塗布した以外は、実施例1と同様にして行っ
た。
%のグリセリン水溶液を315g/m2 塗布した以外
は、実施例1と同様にして行った。
量%のグリセリン水溶液を600g/m2 塗布した以外
は実施例1と同様にして行った。以上の結果を表1に示
す。
果を示した。しかし、比較例1では、グリセリンの調湿
効果で葉菜類はしおれてしまい、いずれの野菜も著しい
重量の減少が見られた。比較例2では、結露により野菜
の傷みが観察された。比較例3では、シートがはじめか
ら濡れた状態となり、結露が発生して野菜の損傷が観察
された。比較例4では、グリセリンでシートが濡れた状
態であったため、野菜にグリセリンが転写して脱水され
るために濡れた状態のまま、しおれてしまった。
つ乾燥しにくい調湿シートを安価に提供することが可能
になった。これにより、特に葉菜類のように蒸散量が多
く、水分の付着による劣化の著しい食品を、濡らさず、
乾燥させず、簡便に、鮮度を保持して冷蔵保存すること
が可能となった。
Claims (3)
- 【請求項1】 二つの外層間に保水層を挟持してなる調
湿シートであって、少なくとも一方の外層が透水性及び
通気性を有する外層であり、保水層が液状調湿剤として
濃度10重量%以上80重量%未満のグリセリン水溶液
をグリセリン含量として5〜100g/m2 塗布したも
のである調湿シート。 - 【請求項2】 透水性及び通気性を有する外層が保水層
より嵩密度が低いことを特徴とする請求項1に記載の調
湿シート。 - 【請求項3】 保水層の目付がグリセリン塗布量の0.
5倍以上であることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の調湿シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17602298A JP3754211B2 (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 野菜用調湿シート及びそれを用いる野菜の保存方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17602298A JP3754211B2 (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 野菜用調湿シート及びそれを用いる野菜の保存方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000005550A true JP2000005550A (ja) | 2000-01-11 |
JP3754211B2 JP3754211B2 (ja) | 2006-03-08 |
Family
ID=16006363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17602298A Expired - Fee Related JP3754211B2 (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 野菜用調湿シート及びそれを用いる野菜の保存方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3754211B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017013873A (ja) * | 2015-07-03 | 2017-01-19 | 由香理 谷川 | 相対湿度を一定に保つ方法 |
KR20220134011A (ko) | 2020-02-08 | 2022-10-05 | 가부시키가이샤 산악티스 | 청과물용 조습재, 청과물 수납용 용기 및 청과물의 보존 방법 |
-
1998
- 1998-06-23 JP JP17602298A patent/JP3754211B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017013873A (ja) * | 2015-07-03 | 2017-01-19 | 由香理 谷川 | 相対湿度を一定に保つ方法 |
KR20220134011A (ko) | 2020-02-08 | 2022-10-05 | 가부시키가이샤 산악티스 | 청과물용 조습재, 청과물 수납용 용기 및 청과물의 보존 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3754211B2 (ja) | 2006-03-08 |
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A521 | Written amendment |
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