JP3754210B2 - 天ぷら及び揚げ物用吸湿シート並びにそれを用いる食品保存方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気や食品内部から出てくる湿気によって食感を著しく損なう、天ぷら、揚げ物などの食品の調湿保存に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より天ぷら、唐揚げ、カツなどの揚げ物は、紙に包んで保存してきたが、紙だけでは保水量、吸湿速度が不十分であるため、シリカゲルや生石灰などの乾燥剤を用いることが知られている。しかし、これらの乾燥剤は吸湿容量が少なく、揚げ物など湯気の出るような場合の大量の水分を十分吸水できない。また、十分な吸水量を得るためには大量の乾燥剤を必要とする。
他にも、高分子吸水剤を用いた吸水シートなども提案されているが未だ十分なものとは言い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通常、天ぷらなど高温の食品が発生した蒸気あるいは湯気が、食品の温度低下により再吸収されるのは非常に速く、従来の吸湿方法では吸湿速度が遅いために十分な効果が得られなかった。
特に、食品から水分が蒸散し、衣に吸湿されてしまう天ぷら類においては、一度衣が吸湿し食感を損なうと、これを回復することは困難であった。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、蒸気や食品内部から出てくる湿気によって食感を著しく損なう、揚げ物、焼き物などの食品の保存等に係わり、速やかな調湿能力によって食品保存中の結露や、衣の吸湿を防止することができ、かつ、比較的高温まで使用することが可能な吸湿シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、特定の液状調湿剤を保持した保水層を用いることにより、比較的高温域での食品から放出される湿気を速やかに吸収できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、二つの外層間に保水層を挟持してなる吸湿シートであって、少なくとも一方の外層が透水性及び通気性を有する外層であり、保水層が液状調湿剤として濃度80重量%以上のグリセリン水溶液をグリセリン含量として5〜100g/m2 塗布したものである吸湿シートを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明における吸湿シートを構成する外層は、少なくとも一方の外層が透水性及び通気性(以下、「透水通気性」という)を有することが必要である。
外層に用いる材料としては、不織布、紙、布、網などが挙げられるが、特に嵩密度の低い不織布が好適である。例えば、嵩比重0.06g/cm3 以下、より好適には0.02g/cm3 以下であるポリプロピレンを芯に、ポリエチレンを鞘とする複合不織布繊維を用いることができる。
透水通気性を有する外層は、吸湿作用により外層を通過してきた水分を保水層に移行させるとともに、水平方向に拡散させ水分を局部的に保持することを妨げると同時に、保水層が吸水するに伴って生じる膨張の影響を緩和するものである。
また、一方が透水通気性を有する外層の場合、他方は非透水層を用いる。非透水層としては、水分が透過しないものであれば特に制限するものはなく、具体的にはポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂、及び合成加工紙などが挙げられる。
【0006】
また、本発明における保水層としては、パルプあるいは不織布等が挙げられる。保水層は透水通気層より嵩密度が高いことが好ましい。また、保水層の比表面積は、速やかな調湿性を確保するために3000cm2 /g以上であることが好ましい。
一般に、保水層の吸水能力は後述の液状調湿剤の量によって決定されるが、保水層としては、食品を密閉状態で保存する場合は、液状調湿剤が自重の3倍以上吸湿しても保持できるだけの目付を有し、かつ、グリセリン塗布量の2倍以上の目付を有することが好ましい。
【0007】
さらに、本発明における液状調湿剤としては、濃度が80重量%以上であるグリセリン水溶液を用いる。吸湿剤として十分な吸湿能力を発揮させるには、グリセリン濃度は90重量%以上であることが好ましく、より好ましくは95重量%以上がよい。グリセリン濃度が80重量%未満では加湿効果が発現するので好ましくない。
【0008】
液状調湿剤の塗布量は、グリセリン含量として5〜100g/m2 であり、好ましくは10〜80g/m2 、より好適には15〜70g/m2 である。
液状調湿剤が5g/m2 未満では十分な調湿効果が得られない。一方、100g/m2 を超えると過度の吸湿能により保存食品が乾燥したり、グリセリン水溶液が保水層で保持できなくなり、食品に移行する恐れがあるので好ましくない。
【0009】
本発明の吸湿シートは、少なくとも一方の外層が透水通気性を有する二つの外層間に、液状調湿剤を塗布した保水層を挟持してなる。
発明の吸湿シートの一例を図1に示す。図1では、両外層として透水通気層1が用いられる。この吸湿シートは食品を包んだ後、さらにチャック付き気密袋などに挿入し密閉状態で保存する場合に好ましく用いられる。
本発明の吸湿シートの他の例を図2に示す。図2では、両外層のうち食品と接触する面に透水通気層1を用い、他の面には非透水層2を用いる。この吸湿シートは、食品を吸湿シートに包んだ状態でそのまま保存する場合に好ましく用いられる。
【0010】
また、本発明の吸湿シートにおいては、鮮度保持のため、必要に応じて外層、及び保水層に、例えばヒノキやワサビ抽出物成分、酸化チタン、アリルイソチオシアネート、サルファ剤や抗生物質などの抗菌、殺菌、ないし熟成抑制剤を含浸させてもよい。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
【0012】
なお、試験方法を以下に示す。
(1)吸水量
吸湿シートを生理食塩水中に15分間浸漬後、5分間吊して水切りしたときの重量と当初重量との差を吸水量とした。
(2)保存効果
保存した天ぷらを、食感により次の4段階で評価した。
◎・・・衣が非常にサクサクして良好
○・・・衣がサクサクして良好
△・・・衣が少し湿気を帯びる
×・・・衣がかなり湿気を帯びる
【0013】
(実施例1)
透水通気層として、目付20g/m2 、嵩密度0.02g/cm3 のポリプロピレン−ポリエチレン芯鞘構造の不織布を用い、20cm×30cm角の大きさに裁断した2枚のシートの間に、目付60g/m2 、比表面積4000cm2 /g、繊維径10μmのパルプを17cm×27cm角の大きさに裁断した保水層を挟み、周辺をヒートシールして吸湿シートを作成した。
なお、保水層には液状調湿剤として95重量%のグリセリン水溶液を40g/m2 塗布した。
評価の実施にあたっては、揚げて油をきったばかりの天ぷらとして、鱚、さつまいも、野菜かき揚げの3種類を選んだ。各々約80g使用し、3種類別個にシートに挟んで密閉袋に入れ、常温で3時間保管したものについて吸水量及び保存効果を測定した。
【0014】
(実施例2)
グリセリン水溶液を15g/m2 塗布した以外は、実施例1と同様にして行った。
【0015】
(比較例1)
吸湿シートの代わりにクッキングペーパーを用い、グリセリン水溶液を塗布しない以外は、実施例1と同様にして行った。
【0016】
(比較例2)
グリセリン水溶液を塗布しない以外は、実施例1と同様にして行った。
【0017】
(比較例3)
グリセリン濃度が95重量%の代わりに70重量%のものを用いた以外は、実施例1と同様にして行った。
以上の結果を表1に示す
【0018】
【表1】
Figure 0003754210
【0019】
【発明の効果】
本発明の吸湿シートは、比較的高温域においても使用でき、結露防止効果が高く、かつ乾燥状態を保つことができるので、特に天ぷら、揚げ物のように蒸散量が多く、水分の付着による劣化の著しい食品を、濡らさず、湿気させず、簡便に、保存することができるので有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸湿シートの一例。
【図2】本発明の吸湿シートの他の例。
【符号の説明】
1:透水通気層
2:非透水層
3:保水層

Claims (3)

  1. 二つの外層間に保水層を挟持してなる吸湿シートであって、少なくとも一方の外層が透水性及び通気性を有する外層であり、保水層がパルプまたは不織布に液状調湿剤として濃度80重量%以上のグリセリン水溶液をグリセリン含量として5〜100g/m塗布したものである天ぷら及び揚げ物用吸湿シート。
  2. 二つの外層間に保水層を挟持してなる吸湿シートを用いる食品の保存方法であって、二つの外層が透水性及び通気性を有する外層であり、保水層がパルプまたは不織布に液状調湿剤として濃度80重量%以上のグリセリン水溶液をグリセリン含量として5〜100g/m 塗布したものである天ぷら及び揚げ物用吸湿シートに、揚げて油をきったばかりの食品を包み、密閉状態で保存することを特徴とする食品の保存方法。
  3. 二つの外層間に保水層を挟持してなる吸湿シートを用いる食品の保存方法であって、一つの外層が透水性及び通気性を有する外層であり、他の外層が非透水層からなる外層であり、保水層がパルプまたは不織布に液状調湿剤として濃度80重量%以上のグリセリン水溶液をグリセリン含量として5〜100g/m 塗布したものである天ぷら及び揚げ物用吸湿シートに、揚げて油をきったばかりの食品を包み、透水性及び通気性を有する外層を食品と接触する面にして、食品を包んで保存することを特徴とする食品の保存方法。
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