JP2719151B2 - 食肉の包装方法および包装食肉 - Google Patents

食肉の包装方法および包装食肉

Info

Publication number
JP2719151B2
JP2719151B2 JP63187860A JP18786088A JP2719151B2 JP 2719151 B2 JP2719151 B2 JP 2719151B2 JP 63187860 A JP63187860 A JP 63187860A JP 18786088 A JP18786088 A JP 18786088A JP 2719151 B2 JP2719151 B2 JP 2719151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meat
water
packaged
humidity
shrink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63187860A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0239846A (ja
Inventor
雅巳 宅野
さえ子 橋場
泉 古徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP63187860A priority Critical patent/JP2719151B2/ja
Publication of JPH0239846A publication Critical patent/JPH0239846A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2719151B2 publication Critical patent/JP2719151B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は食肉類を包装し水分を除去しながら調湿し
て、鮮度を保持して短期間の熟成、或いは長期間の保存
を可能とする食肉の包装方法と、これにより包装された
包装食肉に関する。
〔従来の技術およびその欠点〕
一般に殺直後の食肉は、鶏肉を除いて肉質が堅く風味
を乏しいため、通常0〜5℃の冷蔵庫内で一定期保存す
る熟成を行ない、筋肉中の自己消化酵素の作用によって
味、風味、柔軟化等肉質の改善を行なって後、消費に当
てている。
食肉の熟成はその種類によって期間が異なるが、例え
ば、牛肉の場合には、と殺後、枝肉に成形し、肉が細菌
によって変質しない2℃程度の温度で2〜3週間保存し
て熟成を行なっている。そのため、冷蔵庫の設備、保存
期間などの費用がかかり、食肉価格を押上げている。こ
の期間を短縮するため、10℃以上で熟成すると、酵素の
働きは活発となるが、品質低下因子も活発になり鮮度が
著しく損なわれ、実用に供し得ない。
また、冷凍食肉は、熟成せずに、と殺直後に急速冷凍
されるが、急速冷凍を行なっても、組織がある程度冷凍
破壊することは避け得ず、解凍後の品質保持期間は短
い。したがって、熟成を必要とする牛肉等は充分な熟成
を行なうことができない。
また、解凍時に生ずるドリップ量が多く、その量は食
品5〜10wt%に達し、このドリップ中には、水分、脂
質、糖類、アミノ酸類、ミネラ類、酵素等が含まれ、食
肉の栄養価、食味、外観が大幅に低下する。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は上記の事情に鑑み、熟成期間を短縮する
とともに、長期保存可能な方法を得べく鋭意研究した結
果、発生する水分を食肉から除去し、その雰囲気の湿度
を調節すると、生食肉は勿論、解凍肉の保存性に極めて
有効であることを知見した。
本発明は上記知見に基いてなされたもので、食肉を包
装しておくと、食肉から発生する水分を吸収し、その雰
囲気湿度を調節することができる食肉の包装方法と、こ
れにより包装された包装食肉を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
特許請求の範囲第1項記載の発明では、調湿剤を担持
した透水性シートに高分子吸水剤を挟持し、これの少な
くとも一方の面を透水性膜で被覆してなる調湿シートで
食肉を包装し、さらにこれをシュリンク包装する食肉の
包装方法を前記課題を解決手段とした。また、特許請求
の範囲第2項記載の発明では、特許請求の範囲第1項記
載の食肉の包装方法において、シュリンク包装内部の湿
度が75〜98%である食肉の包装方法を前記課題の解決手
段とした。また、特許請求の範囲第3項記載の発明で
は、特許請求の範囲第1項または第2項記載の食肉の包
装方法により包装された包装食肉を前記課題の解決手段
とした。
〔作用〕
本発明の食肉の包装方法は上記の構成となっているの
で、これによって包装された食肉より発生する水は高分
子吸水剤によって、食肉が直接空気にふれることなく除
去されるので、酵素による酸化が防止され、微生物の働
きが抑制され、さらに調湿剤によって雰囲気湿度が食肉
に好適な75〜98%(関係湿度)に保持される。
〔実施例〕
本発明に用いる高分子吸水剤としては、デンプン、セ
ルロースなどの多糖類に水溶性または加水分解により水
溶性となる重合性単量体、例えば(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミ
ド、(メタ)アクリロニトリル、マレイン酸等またはこ
れらのオリゴマーまたはコオリゴマーをグラフト重合さ
せ、必要に応じて加水分解させて得られた親水性ポリマ
ーを架橋剤によって三次元的に重合させたものや、ポリ
エチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリビニ
ルピロリドン、スルホン化ポリスチレン、ポリ(メタ)
アクリル酸塩等の親水性ポリマーを架橋剤によって三次
元的に重合させたものがあり、市販にはPX−402A(昭和
電工株式会社製)、サンウェットIM−300(三洋化成工
業株式会社製)、アクアキープ10SH(製鉄化学工業株式
会社製)等がある。なお架橋剤としてはエチレングリコ
ール等のポリオール類のジ−またはトリ−(メタ)アク
リル酸エステル類、ポリオール類とマレイン酸等の不飽
和酸類との反応により得られる不飽和ポリエステル類、
アリル化デンプン、アリル化セルロース等が挙げられ
る。
調湿剤としては、エチングリコール、ンプロピレング
リコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
1,3ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリグリセリン等の多価アルコールの低重合物、キ
シリトール、ソルビトール、マルチトール等の糖アルコ
ール、およびメチルセルローズ、カルボキシメチルセル
ローズ等の吸湿性高分子物質の水溶液が挙げられる。要
するに、常温でそれ自体が液体、或いは水溶液で、ガス
体中の水分を吸収する吸湿性の液で、調湿機能を有する
ものであればよいが、特に、食品に接触してもよりグリ
セリンが好適である。
また、透水性シートとしては、透水性でかつ前述の液
状の調湿剤を含浸担持させることができ、前述の高分子
吸収剤を挟持できるものであればよく、例えば紙、パル
プ、布、不織布等が挙げられる。
さらに、透水性膜としては、寧可塑性材料よりつくら
れた充分に目の細かい不織布や、一旦不透水性につくら
れた熱可塑性フィルムに電子照射等により連通孔を設け
たもの、熱可塑性フィルムでフィルム製造時に微細連通
孔を持つように発泡加工したもの、または無機物、高融
点の核発生剤を添加したのち延伸加工することにより微
細連通孔を形成したもの等を適宜採用できる。他の吸水
性物(紙やパルプ材)だと生成した水分の吸収はできる
が、食肉との接触面において、外部からの圧力等によっ
て容易に離水するため好ましくない。
第1図は、上記の材料を用いて作製した本発明に用い
られる調湿シートの一実施例を示す縦断面図で、図中符
号1は、透水性で液体を含浸担持可能な透水性シートで
ある。この紙1の間には、ポリアクリル酸のナトリウム
架橋体(高分子吸収剤)2が挾持されており、上記紙1
にはグリセリン調湿剤が含浸担持され、調湿シート本体
3が構成されている。
この調湿シート本体3の一方の面は透水性のポリプロ
ピンレン不織布(透水性膜)4によって被覆され、他方
の面は、不透水性のポリエチレン膜5によって被覆され
ている。
上記他方の面も透水性膜で被覆すると、包装している
食肉からのドリップが徐々に発生する場合には差支えな
いが、一時に多量発生すると高分子吸水剤による吸水が
間に合わず、外部にもれ出ることがあるので好ましくな
い。
上記調湿シートを用いて食肉を包装すると、発生する
ドリップが高分子吸水剤に吸収除去されるとともに、雰
囲気湿度が乾燥気味になると調湿剤が逆に水分を放出し
て、その含水率がほぼ一定に保持されるので気相中の湿
度は調整され、食肉が一定の湿度雰囲気に保持される。
上記食肉用調湿シートを冷凍牛肉に使用するには、と
殺後、ただちに急速冷凍、保存された未熟成の冷凍牛肉
を、調湿シートで包装し、さらにこれをシュリンク包装
し、5〜20℃の温度下、24〜72時間保持し解凍、脱水す
ると牛肉は75〜98%の湿度雰囲気下、味、風味よく熟成
される。
熟成後調湿シート包装ならびにシュリンク包装したま
ま5℃以下に保持すると味、風味などが変ることなく長
期間の保存が出来る。
また、豚肉も同様であるが熟成時間は牛肉に比して短
時間ですむ。鶏肉は熟成不要であるが、冷凍鶏肉を調湿
シート包装ならびにシュリンク包装解凍すれば、味、風
味等の低下がなく、5℃以下に保持すれば長期間保存出
来る。
さらに、熟成した生肉、或いは生鶏肉を調湿シート包
装ならびにシュリンク包装し、冷蔵保管すれば、長期
間、味、風味が変化せず、新鮮な生肉の状態を保持す
る。
実施例1 50×70cmの大きさで、食品の接触面はポリプロピレン
不織布で、接触しない面はポリエチレンフィルムであっ
て、紙で挾持させた高分子吸水剤14.0gとグリセリン21.
0gを使用した第1図に示す調湿シートを用い、ブロック
状の冷凍牛肉(3kg)を冷凍状態のまま上記調湿シート
で包装し、その上からシュリンク包装(75℃,5秒)した
後、15℃の温度下で48時間放置して脱水・熟成・解凍を
行った。このものの脱水率は、15wt%であった。
この脱水・熟成・解凍された牛肉を冷蔵庫内(3℃)
に3週間保存した。3週間後に包装を解いた牛肉は、変
色・臭い等の品質低下の兆候は認められず、生鮮品とし
て食用可能なものであった。
実施例2、比較例1 ブロック状の冷凍牛肉(5kg)を冷凍状態のまま実施
例1と同じ調湿シート(以下同じ)で包装し、これをさ
らにシュリンク包装したものと、シュリンク包装のみを
行なったものをそれぞれ15℃で72時間放置して解凍を行
い、解凍直後に熟成の程度と品質評価を行った。熟成の
評価は、肉の保水力,硬さ(shear値)を指標とした。
また、参考のため、と殺後、2℃で10日間熟成した牛肉
の品質を記載した。結果を第1表に示す。
実施例3、比較例2 実施例2で解凍、熟成した牛肉をそのままの状態で引
続き、および参考例の従来法によって熟成した牛肉をシ
ュリンク包装したものを0〜3℃に保持された冷蔵庫内
に3週間放置した後、肉色、臭い、ドリップ量を測定す
るとともに食用に供し得るかどうかを判定した。結果を
第2表に示す。
実施例4、比較例3 と殺直後の豚ブロック肉(1kg)を一方を実施例1の
調湿シート包装およびシュリンク包装し、他方をシュリ
ンク包装のみとして、15℃で24時間放置した後、保水
力、硬さ、品質を調べた。結果を第3表に示す。
実施例5、比較例4 一般に品質低下の激しいとされている鶏肉1kgをそれ
ぞれ、実施例1の調湿シート包装およびシュリンク包
装、市販の肉用パルプ材で包装し、5℃で1週間保存し
て品質評価を行なった。結果を第4表に示す。
〔発明の効果〕 以上述べたように本発明に係る食肉の包装方法にあっ
ては、これを用いて牛肉等を包装すると、牛肉等の熟成
時間を短縮し、またすべての食肉の鮮度を損なうことな
く長期間保存可能とするので、市場における流通期間が
充分に確保される。特にコールドチェンにおいては、冷
蔵設備や時間の無駄が省かれ、その経済的利益は極めて
大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る食肉用調湿シートの一実施例を
示す縦断面図である。 1……紙(透水性シート)、2……ポリアクリル酸ナト
リウム架橋体(高分子吸収剤)、3……調湿シート本
体、4……透水性ポリプロピレン不織布(透水性膜)、
5……ポリエチレン膜(不透水性膜)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調湿剤を担持した透水性シートに高分子吸
    水剤を挟持し、これの少なくとも一方の面を透水性膜で
    被覆してなる調湿シートで食肉を包装し、さらにこれを
    シュリンク包装することを特徴とする食肉の包装方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の食肉の包装方
    法において、シュリンク包装内部の湿度が75〜98%であ
    ることを特徴とする食肉の包装方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項または第2項記載の
    食肉の包装方法により包装された包装食肉。
JP63187860A 1988-07-27 1988-07-27 食肉の包装方法および包装食肉 Expired - Fee Related JP2719151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63187860A JP2719151B2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27 食肉の包装方法および包装食肉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63187860A JP2719151B2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27 食肉の包装方法および包装食肉

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0239846A JPH0239846A (ja) 1990-02-08
JP2719151B2 true JP2719151B2 (ja) 1998-02-25

Family

ID=16213480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63187860A Expired - Fee Related JP2719151B2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27 食肉の包装方法および包装食肉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2719151B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100542157B1 (ko) * 2003-07-14 2006-01-10 주식회사 바이오휘네셀 식품액체 흡수용 흡수패드

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03289472A (ja) * 1990-04-04 1991-12-19 Dainippon Printing Co Ltd 生ハムの包装体及び生ハムの包装方法
JPH03289474A (ja) * 1990-04-04 1991-12-19 Dainippon Printing Co Ltd 冷凍用生肉の包装体及び冷凍用生肉の包装方法
JPH04234640A (ja) * 1991-01-08 1992-08-24 Yokohamashi 吸水シート
JP2511732Y2 (ja) * 1993-12-28 1996-09-25 株式会社ショーテック 容 器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100542157B1 (ko) * 2003-07-14 2006-01-10 주식회사 바이오휘네셀 식품액체 흡수용 흡수패드

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0239846A (ja) 1990-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4383376A (en) Contact-dehydrating sheet for drying protein-containing food
JP2719151B2 (ja) 食肉の包装方法および包装食肉
JPH05130829A (ja) 食肉及び魚介類の保存用フイルム・シート
CA1097981A (en) Process for producing compacted, dehydrated, uncooked cabbage and other vegetables, and product thereof
JPH07121749B2 (ja) 包装シート
CN113501207A (zh) 一种用于托盘装冷鲜肉保鲜的抗菌吸水衬垫及其制备方法
US20040137116A1 (en) Method for processing and preserving food and processed food
JP3754211B2 (ja) 野菜用調湿シート及びそれを用いる野菜の保存方法
JP2532903B2 (ja) 包装シ―ト
AU2002241357B2 (en) Method for processing and preserving food and processed food
JPH0151994B2 (ja)
JPS6136886B2 (ja)
JPS62272934A (ja) マグロの処理法
JPH0479834B2 (ja)
JPS6219183Y2 (ja)
JP2512308B2 (ja) 花みようがの保存方法
JPS60130330A (ja) 低塩生干しの製造法
JPS60130332A (ja) 生鮮食品の冷凍保存法
JPH01159052A (ja) 吸水組成物
JPH09216663A (ja) 食肉及び魚介類の鮮度保持用樹脂組成物及びこれを用いて形成した食肉及び魚介類の鮮度保持用フィルム・シート或いは食肉及び魚介類の鮮度保持用容器
JP2632559B2 (ja) 食品用トレイ
AU2002241357A1 (en) Method for processing and preserving food and processed food
JP3529487B2 (ja) 鮮度保持シート
JP3562210B2 (ja) 吸水性物品及びその使用方法
JPH01160473A (ja) 遅効性吸水シート

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071114

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees