JP2000000201A

JP2000000201A - 食器洗い機

Info

Publication number: JP2000000201A
Application number: JP16663498A
Authority: JP
Inventors: Tsuneo Akutsu; 統雄垰; Shigeru Shirai; 白井　　滋; Makoto Oyama; 眞大山
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1998-06-15
Filing date: 1998-06-15
Publication date: 2000-01-07

Abstract

(57)【要約】【課題】食器ラックの昇降操作を簡単かつ迅速に行え
るようにする。【解決手段】洗浄室２を備えた機器本体１の前面には
扉４によって開閉自在な開口部３が設けられている。ま
た洗浄室２内には回動軸部材１３を支点に食器ラック７
を円弧状に昇降する昇降手段９と、食器ラック７の上昇
状態を拘束する係止手段１４と、この係止手段１４を解
除する解除手段１８が設けられている。これによって、
食器ラック７は洗浄室２内および上昇係止位置間を直接
円弧状に昇降するため、余分な動作が不要で昇降操作を
簡単にかつ迅速に行うことができるという効果がある。
また、直接円弧状に昇降するため、従来必要であった複
数の移動用ローラを廃止することができるという効果が
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄室内に設けた
食器ラックを昇降する食器洗い機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の食器洗い機は、特開平４−
８９０２５号公報に記載されているようなものがあり、
この食器洗い機は図６に示されているように、洗浄室１
１の上部側に揺動可能に支持された上部リンク部材５１
と、前記上部リンク部材５１に対し第３軸Ｇ３、第４軸
Ｇ４及び連結リンク部材５３を介して、屈曲及び伸長可
能に連結され、かつ複数のローラ３１を有するラックフ
レーム３に揺動可能に連結された下部リンク部材５２と
から構成され、斯かるリンク機構５の屈曲、伸長動作で
もってラック４が支持されたラックフレーム３を洗浄室
１１から引き出し、ケーシング１の開口前面側に設けた
係止孔１４に係止ピン３３を突入係止させることによ
り、前記ラック４を上方持上げ位置に固定させるように
なっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の食器洗い機では、ラック４を支持するラックフレー
ム３を複数のローラ３１により洗浄室１１から一旦前方
に引き出した後、上方持上げ操作に移りことになり、洗
浄時には逆に押し入れることになり、操作が面倒という
課題を有していた。

【０００４】また、リンク機構５を構成する部品点数そ
のものを多く必要とし、構成が複雑であり、また、ラッ
ク４を支持するラックフレーム３に設けた係止ピン３３
を上方持上げ位置における係止孔１４に係止するまで、
前記ラック４を一気に持ち上げることになり、特に重量
物の場合はこの操作面においても課題を有していた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、機器本体と、機器本体内に設けた洗浄室
と、洗浄室に設けた開口部と、前記開口部を開閉する扉
と、洗浄室内に設けた食器ラックと、食器ラックの双方
向を回動自在に支持し前記洗浄室に設けた回動軸部材を
支点に前記食器ラックを円弧状に昇降する昇降手段と、
食器ラックの上昇状態を拘束する係止手段と、前記係止
手段を解除する解除手段とを備えた構成としたものであ
る。

【０００６】上記発明によれば、昇降手段で、食器ラッ
クは洗浄室内および上昇係止位置間を直接円弧状に昇降
するため、余分な動作が不要で昇降操作を簡単に迅速に
行うことができる。また、直接円弧状に昇降するため、
従来必要であった複数の移動用ローラを廃止することが
できる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１係る食器洗い機
は、機器本体と、機器本体内に設けた洗浄室と、洗浄室
に設けた開口部と、前記開口部を開閉する扉と、洗浄室
内に設けた食器ラックと、食器ラックの双方向を回動自
在に支持し前記洗浄室に設けた回動軸部材を支点に前記
食器ラックを円弧状に昇降する昇降手段と、食器ラック
の上昇状態を拘束する係止手段と、前記係止手段を解除
する解除手段とからなり、昇降手段で、食器ラックは洗
浄室内および上昇係止位置間を直接円弧状に昇降するた
め、余分な動作が不要で昇降操作を簡単に迅速に行うこ
とができる。また、直接円弧状に昇降するため、従来必
要であった複数の移動用ローラを廃止することができ
る。

【０００８】本発明の請求項２に係る食器洗い機は、昇
降手段を、前後一対の平行アームで形成してあり、単純
な形状で部品点数も少なくできるため、昇降手段を簡素
に、かつ安価に構成することができる。

【０００９】本発明の請求項３にかかる食器洗い機は、
食器ラック双方向の後方下方側に支持した平行アーム
を、食器ラックの前方まで取付けられた補強プレートを
介して前記食器ラックに回動自在に支持してあり、食器
ラックを所定位置まで上昇させるために、食器ラックの
後方下方側に支持した平行アームを食器ラックの前方ま
で取付けられた補強プレートを介して支持するため、重
量物に耐え得る食器ラックの剛性を確保することができ
る。

【００１０】本発明の請求項４に係る食器洗い機は、食
器ラックを洗浄室内に収納時に平行アームを、垂直位置
よりも洗浄室後方側に傾斜状態にて前記食器ラック前方
を扉で押圧し、扉を閉塞してあり、扉を開放すると同時
に平行アームすなわち食器ラックが垂直位置まで自ずと
移動するため、その分食器ラックが掴みやすくなり食器
ラックを上昇させる操作性を向上することができる。ま
た、食器ラックが洗浄室内に下降後は、扉を閉塞する操
作で、食器ラックは扉により押圧されるため、食器ラッ
クを自ずと所定位置まで収納することができる。

【００１１】本発明の請求項５に係る食器洗い機は、食
器ラックの前方または上方にラック取手を設けるととも
に、食器ラックの上昇係止時に食器ラック、ラック取手
ともに、開放した扉の投影面内に位置してあり、食器ラ
ックにセットする食器の汁、残菜等の滴下を扉内面で受
けるため、床面への滴下、汚れを防止することができ
る。また、ラック取手も開放した扉の投影面内に位置す
るため、機器本体前方のスペースは、単に扉の開放分の
みを確保すればよく、最小限のスペースで設置すること
ができる。

【００１２】本発明の請求項６に係る食器洗い機は、平
行アームの回動軸部材と係止手段と解除手段を、機器本
体と洗浄室間の側方空間内に位置してあり、この側方空
間は、もともと扉の開放を略水平状態に維持する規制金
具が回動する空間であり、この空間内に前記部材および
手段が位置するため、食器ラックの食器収納量を従来と
同等に確保することができる。

【００１３】本発明の請求項７に係る食器洗い機は、係
止手段を、食器ラックの上昇状態を複数段拘束する構成
としてあり、一点のみの拘束ではないため、重量物でも
一気に持ち上げる必要がなく、徐々に持ち上げることが
可能となり、操作性を向上することができる。

【００１４】本発明の請求項８に係る食器洗い機は、係
止手段を、要部に複数の歯を有するラチェットと逆転防
止用のラチェット爪とから構成してあり、ラチェットの
複数の歯をラチェット爪により、食器ラックの上昇状態
を複数段拘束することができる。また、余分な歯がない
ため、食器ラックの下降時に再度係止手段が作用して食
器ラックが停止するといった不具合を防止することがで
きる。

【００１５】本発明の請求項９に係る食器洗い機は、係
止手段を、平行アームの後方側アーム各々に設けてあ
り、食器ラックが双方向で確実に拘束されるため、例え
ば片側にのみ係止手段を設けた場合に、平行アームと回
動軸部材間の隙間等により発生する食器ラックの傾きを
防止することができるとともに、食器ラックの昇降時に
こじれ等のない安定した強固な食器ラックを提供するこ
とができる。

【００１６】本発明の請求項１０に係る食器洗い機は、
各々のラチェット爪を連結し、どちらか一方に解除手段
を設けてあり、係止手段の解除時に片手で食器ラックを
わずかに持ち上げつつ、もう一方の手で解除手段を操作
することができるため、ラック取手を掴んだ状態のまま
食器ラックを徐々に降下することができる。

【００１７】本発明の請求項１１に係る食器洗い機は、
解除手段の操作部を、係止手段の延長前方に、かつ食器
ラックの上昇係止時に位置する平行アームより上方に設
けてあり、解除手段の操作時に食器ラックをわずかに持
ち上げた後、誤って食器ラックから手が離れて食器ラッ
クの急激な下降が生じても、解除手段を操作した手は平
行アームより上方にあるため、安全性を確保することが
できる。

【００１８】本発明の請求項１２に係る食器洗い機は、
食器ラックの上方に食器の収納高さを規制する保護ラッ
クを備えてあり、保護ラックにより食器の収納高さを簡
単に確認することができるため、食器ラックの下降回動
時に食器が機器本体上部に接触、破損することを防止す
ることができる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。

【００２０】（実施例１）図１は本発明の実施例１の食
器洗い機の食器ラック上昇状態における側断面図、図２
は同じく食器ラック下降状態における側断面図、図３は
図１のＡ−Ａ線における断面図、図４は図３の拡大断面
図である。

【００２１】図１から図４において、１は食器洗い機の
機器本体、２は機器本体１内に設けられた洗浄室、３は
洗浄室２の前方に設けられた開口部、４は洗浄室２の下
方を支点に開口部を開閉する扉で、略水平状態に開放さ
れるように規制金具５により回動が規制される。この規
制金具５は機器本体１と洗浄室２間の側方空間６内を回
動するように形成される。

【００２２】７は食器収納用の食器ラック、８はラック
取手で、機器本体１に収納時には洗浄室２内に収納され
る。９は食器ラック７を昇降する昇降手段で、食器ラッ
ク７の双方向に前後一対の平行アーム、すなわち前方側
アーム１０と後方側アーム１１により構成される。平行
アーム１０、１１は、一方を食器ラック７の前方まで取
付けられた補強プレート１２を介して、食器ラック７の
後方下方側に回動自在に支持されるとともに、もう一方
を洗浄室２の上方に回動軸部材１３を支点とし回動自在
に支持される。

【００２３】また、平行アーム１０、１１は、食器ラッ
ク７を洗浄室２内に収納時、垂直位置よりも洗浄室２後
方側に傾斜状態にて収納されるように食器ラック７の前
方を扉４で押圧した状態で、扉４を閉塞するように形成
される。

【００２４】１４は食器ラック７の上昇状態を複数段拘
束する係止手段で、後方側アーム１１と連動し要部に複
数の歯を有するラチェット１５と、この歯に噛み合う逆
転防止用のラチェット爪１６により形成される。ラチェ
ット１５は後方側アーム１１とともに回動部材１３によ
り回動自在に支持され、また、係止手段１４は食器ラッ
ク７の双方向の後方側アーム１１の各々に構成される。
１７は各々のラチェット爪１６を連結する連結部材であ
る。

【００２５】洗浄室２内に収納された食器ラック７のラ
ック取手８を掴んで持ち上げることにより、ラチェット
爪１６がラチェット１５の歯をひと歯ずつ乗り越えて最
終歯に係止され、食器ラック７が上昇状態で係止され
る。この状態で、前記食器ラック７、ラック取手８とも
に、開放した扉４の投影面内に位置するように構成され
る。

【００２６】１８は食器ラック７の上昇状態における係
止手段１４を解除する解除手段で、両係止手段１４のど
ちらか一方に、スプリングに付勢され前記ラチェット爪
１６の端部を可動するレバー１９と、機器本体１前方に
突出する操作部２０により形成され、食器ラック７をわ
ずかに持ち上げつつ、操作部２０を押すことにより両ラ
チェット爪１６が外れ係止手段１４が解除される。解除
手段１８の操作部２０は、係止手段１４の延長前方に、
かつ食器ラック７の上昇係止時に位置する前方側アーム
１０より上方に形成される。

【００２７】回動軸部材１３、係止手段１４、解除手段
１８は、いずれも側方空間６内に形成される。

【００２８】なお、２１は食器ラック７の持上げを規制
する停止部材で、前方側アーム１０に当接して食器ラッ
ク７の上昇係止位置を知らせる。

【００２９】こうして、食器ラック７は、洗浄室２と上
昇係止位置間を図１に示す二点鎖線の如き、直接円弧状
の回動軌跡を描き昇降するものである。

【００３０】次に動作、作用について説明すると、食器
洗い機は、機器本体１と、機器本体１内に設けた洗浄室
２と、洗浄室２に設けた開口部３と、開口部３を開閉す
る扉４と、洗浄室２内に設けた食器ラック７と、食器ラ
ック７の双方向を回動自在に支持し洗浄室２に設けた回
動軸部材１３を支点に食器ラック７を円弧状に昇降する
昇降手段９と、食器ラック７の上昇状態を拘束する係止
手段１４と、係止手段１４を解除する解除手段１８とか
らなり、昇降手段９で、食器ラック７は洗浄室２内およ
び上昇係止位置間を直接円弧状に昇降するため、余分な
動作が不要で昇降操作を簡単に迅速に行うことができ
る。また、直接円弧状に昇降するため、従来必要であっ
た複数の移動用ローラを廃止することができる。

【００３１】また、食器洗い機は、昇降手段９を、前後
一対の平行アーム１０、１１で形成してあり、単純な形
状で部品点数も少なくできるため、昇降手段９を簡素
に、かつ安価に構成することができる。

【００３２】また、食器洗い機は、食器ラック７双方向
の後方下方側に支持した平行アーム１０、１１を、食器
ラック７の前方まで取付けられた補強プレート１２を介
して食器ラック７に回動自在に支持してあり、食器ラッ
ク７を所定位置まで上昇させるために、食器ラック７の
後方下方側に支持した平行アーム１０、１１を食器ラッ
ク７の前方まで取付けられた補強プレート１２を介して
支持するため、重量物に耐え得る食器ラック７の剛性を
確保することができる。

【００３３】また、食器洗い機は、食器ラック７を洗浄
室２内に収納時に平行アーム１０、１１を、垂直位置よ
りも洗浄室２後方側に傾斜状態にて食器ラック７前方を
扉４で押圧し、扉４を閉塞してあり、扉４を開放すると
同時に平行アーム１０、１１すなわち食器ラック７が垂
直位置まで自ずと移動するため、その分食器ラック７が
掴みやすくなり食器ラック７を上昇させる操作性を向上
することができる。また、食器ラック７が洗浄室２内に
下降後は、扉４を閉塞する操作で、食器ラック７は扉４
により押圧されるため、食器ラック７を自ずと所定位置
まで収納することができる。

【００３４】また、食器洗い機は、食器ラック７の前方
または上方にラック取手８を設けるとともに、食器ラッ
ク７の上昇係止時に食器ラック７、ラック取手８とも
に、開放した扉４の投影面内に位置してあり、食器ラッ
ク７にセットする食器の汁、残菜等の滴下を扉４内面で
受けるため、床面への滴下、汚れを防止することができ
る。また、ラック取手８も開放した扉４の投影面内に位
置するため、機器本体１前方のスペースは、単に扉４の
開放分のみを確保すればよく、最小限のスペースで設置
することができる。

【００３５】また、食器洗い機は、平行アーム１０、１
１の回動軸部材１３と係止手段１４と解除手段１８を、
機器本体１と洗浄室２間の側方空間６内に位置してあ
り、この側方空間６は、もともと扉４の開放を略水平状
態に維持する規制金具５が回動する空間であり、この空
間６内に部材１３および手段１４、１８が位置するた
め、食器ラック７の食器収納量を従来と同等に確保する
ことができる。また、食器洗い機は、係止手段１４を、
食器ラック７の上昇状態を複数段拘束する構成としてあ
り、一点のみの拘束ではないため、重量物でも一気に持
ち上げる必要がなく、徐々に持ち上げることが可能とな
り、操作性を向上することができる。

【００３６】また、食器洗い機は、係止手段１４を、要
部に複数の歯を有するラチェット１５と逆転防止用のラ
チェット爪１５とから構成してあり、ラチェット１５の
複数の歯をラチェット爪１６により、食器ラック７の上
昇状態を複数段拘束することができる。また、余分な歯
がないため、食器ラック７の下降時に再度係止手段１４
が作用して食器ラック７が停止するといった不具合を防
止することができる。

【００３７】また、食器洗い機は、係止手段１４を、平
行アーム１０、１１の後方側アーム１１各々に設けてあ
り、食器ラック７が双方向で確実に拘束されるため、例
えば片側にのみ係止手段１４を設けた場合に、平行アー
ム１０、１１と回動軸部材１３間の隙間等により発生す
る食器ラック７の傾きを防止することができるととも
に、食器ラック７の昇降時にこじれ等のない安定した強
固な食器ラック７を提供することができる。

【００３８】また、食器洗い機は、各々のラチェット爪
１６を連結し、どちらか一方に解除手段１８を設けてあ
り、係止手段１４の解除時に片手で食器ラック７をわず
かに持ち上げつつ、もう一方の手で解除手段１８を操作
することができるため、ラック取手８を掴んだ状態のま
ま食器ラック７を徐々に降下することができる。

【００３９】さらに、食器洗い機は、解除手段１８の操
作部２０を、係止手段１４の延長前方に、かつ食器ラッ
ク７の上昇係止時に位置する平行アーム（前方側アーム
１０）より上方に設けてあり、解除手段１８の操作時に
食器ラック７をわずかに持ち上げた後、誤って食器ラッ
ク７から手が離れて食器ラック７の急激な下降が生じて
も、解除手段１８を操作した手は平行アーム（前方側ア
ーム１０）より上方にあるため、安全性を確保すること
ができる。

【００４０】（実施例２）図５は本発明の実施例２の食
器洗い機の食器ラック下降状態における側断面図であ
る。なお、実施例１と同一符号のものは同一構造を有
し、説明は省略する。

【００４１】本実施例２において、実施例１と異なる点
は、食器ラック７の上方を回動し、食器の収納高さを規
制する保護ラック２２を備えたところである。

【００４２】保護ラック２２も回動開放時には、扉４の
投影面内に位置するように構成される。

【００４３】次に動作、作用を説明すると、保護ラック
２２により食器の収納高さを簡単に確認することができ
るため、食器ラック７の下降回動時に食器が機器本体１
上部に接触、破損することを防止することができる。

【００４４】なお、前述した各実施例においては昇降手
段を食器洗い機に設けた場合で説明したが、本実施例の
ような昇降手段は冷蔵庫の最下段室や、キッチンの収納
キャビネット等々にも応用することができるものであ
る。

【００４５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１に
係る食器洗い機は、機器本体と、機器本体内に設けた洗
浄室と、洗浄室に設けた開口部と、前記開口部を開閉す
る扉と、洗浄室内に設けた食器ラックと、食器ラックの
双方向を回動自在に支持し前記洗浄室に設けた回動軸部
材を支点に前記食器ラックを円弧状に昇降する昇降手段
と、食器ラックの上昇状態を拘束する係止手段と、前記
係止手段を解除する解除手段とからなり、昇降手段で、
食器ラックは洗浄室内および上昇係止位置間を直接円弧
状に昇降するため、余分な動作が不要で昇降操作を簡単
に迅速に行うことができるという効果がある。また、直
接円弧状に昇降するため、従来必要であった複数の移動
用ローラを廃止することができる。

【００４６】また、請求項２に係る食器洗い機は、昇降
手段を、前後一対の平行アームで形成してあり、単純な
形状で部品点数も少なくできるため、昇降手段を簡素
に、かつ安価に構成することができる。

【００４７】また、請求項３に係る食器洗い機は、食器
ラック双方向の後方下方側に支持した平行アームを、食
器ラックの前方まで取付けられた補強プレートを介して
前記食器ラックに回動自在に支持してあり、食器ラック
を所定位置まで上昇させるために、食器ラックの後方下
方側に支持した平行アームを食器ラックの前方まで取付
けられた補強プレートを介して支持するため、重量物に
耐え得る食器ラックの剛性を確保することができる。

【００４８】また、請求項４に係る食器洗い機は、食器
ラックを洗浄室内に収納時に平行アームを、垂直位置よ
りも洗浄室後方側に傾斜状態にて前記食器ラック前方を
扉で押圧し、扉を閉塞してあり、扉を開放すると同時に
平行アームすなわち食器ラックが垂直位置まで自ずと移
動するため、その分食器ラックが掴みやすくなり食器ラ
ックを上昇させる操作性を向上することができるという
効果がある。また、食器ラックが洗浄室内に下降後は、
扉を閉塞する操作で、食器ラックは扉により押圧される
ため、食器ラックを自ずと所定位置まで収納することが
できる。

【００４９】また、請求項５に係る食器洗い機は、食器
ラックの前方または上方にラック取手を設けるととも
に、食器ラックの上昇係止時に食器ラック、ラック取手
ともに、開放した扉の投影面内に位置してあり、食器ラ
ックにセットする食器の汁、残菜等の滴下を扉内面で受
けるため、床面への滴下、汚れを防止することができる
という効果がある。また、ラック取手も開放した扉の投
影面内に位置するため、機器本体前方のスペースは、単
に扉の開放分のみを確保すればよく、最小限のスペース
で設置することができる。

【００５０】また、請求項６に係る食器洗い機は、平行
アームの回動軸部材と係止手段と解除手段を、機器本体
と洗浄室間の側方空間内に位置してあり、この側方空間
は、もともと扉の開放を略水平状態に維持する規制金具
が回動する空間であり、この空間内に前記部材および手
段が位置するため、食器ラックの食器収納量を従来と同
等に確保することができるという効果がある。

【００５１】また、請求項７に係る食器洗い機は、係止
手段を、食器ラックの上昇状態を複数段拘束する構成と
してあり、一点のみの拘束ではないため、重量物でも一
気に持ち上げる必要がなく、徐々に持ち上げることが可
能となり、操作性を向上することができるという効果が
ある。

【００５２】また、請求項８に係る食器洗い機は、係止
手段を、要部に複数の歯を有するラチェットと逆転防止
用のラチェット爪とから構成してあり、ラチェットの複
数の歯をラチェット爪により、食器ラックの上昇状態を
複数段拘束することができる。また、余分な歯がないた
め、食器ラックの下降時に再度係止手段が作用して食器
ラックが停止するといった不具合を防止することができ
るという効果がある。

【００５３】また、請求項９に係る食器洗い機は、係止
手段を、平行アームの後方側アーム各々に設けてあり、
食器ラックが双方向で確実に拘束されるため、例えば片
側にのみ係止手段を設けた場合に、平行アームと回動軸
部材間の隙間等により発生する食器ラックの傾きを防止
することができるとともに、食器ラックの昇降時にこじ
れ等のない安定した強固な食器ラックを提供することが
できるという効果がある。

【００５４】また、請求項１０に係る食器洗い機は、各
々のラチェット爪を連結し、どちらか一方に解除手段を
設けてあり、係止手段の解除時に片手で食器ラックをわ
ずかに持ち上げつつ、もう一方の手で解除手段を操作す
ることができるため、ラック取手を掴んだ状態のまま食
器ラックを徐々に降下することができるという効果があ
る。

【００５５】また、請求項１１に係る食器洗い機は、解
除手段の操作部を、係止手段の延長前方に、かつ食器ラ
ックの上昇係止時に位置する平行アームより上方に設け
てあり、解除手段の操作時に食器ラックをわずかに持ち
上げた後、誤って食器ラックから手が離れて食器ラック
の急激な下降が生じても、解除手段を操作した手は平行
アームより上方にあるため、安全性を確保することがで
きるという効果がある。

【００５６】さらに、請求項１２に係る食器洗い機は、
食器ラックの上方に食器の収納高さを規制する保護ラッ
クを備えてあり、保護ラックにより食器の収納高さを簡
単に確認することができるため、食器ラックの下降回動
時に食器が機器本体上部に接触、破損することを防止す
ることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の食器洗い機の食器ラック上
昇状態における側断面図

【図２】同食器ラック下降状態における側断面図

【図３】図１のＡ−Ａ線における断面図

【図４】図３の局部拡大断面図

【図５】本発明の実施例２の食器洗い機の食器ラック下
降状態における側断面図

【図６】従来の食器洗い機の側断面図

【符号の説明】

１機器本体２洗浄室３開口部４扉６側方空間７食器ラック８ラック取手９昇降手段１０平行アーム（前方側アーム）１１平行アーム（後方側アーム）１２補強プレート１３回動軸部材１４係止手段１５ラチェット１６ラチェット爪１７連結部材１８解除手段２０操作部２２保護ラック

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者大山眞大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内Ｆターム(参考） 3B082 FF00

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】機器本体と、この機器本体に設けた洗浄室
と、この洗浄室に設けた開口部と、前記開口部を開閉す
る扉と、前記洗浄室に設けた食器ラックと、この食器ラ
ックを回動自在に支持し回動軸部材を支点にして前記食
器ラックを円弧状に昇降する昇降手段と、前記食器ラッ
クの上昇状態を拘束する係止手段と、前記係止手段を解
除する解除手段とからなる食器洗い機。
【請求項２】昇降手段は、一対の平行アームからなる請
求項１記載の食器洗い機。
【請求項３】食器ラックを支持する平行アームは、前記
食器ラックに取付けられた補強プレートを介し前記食器
ラックを回動自在に支持してなる請求項１または２記載
の食器洗い機。
【請求項４】食器ラックを洗浄室に収納した時の平行ア
ームは、垂直位置よりも前記洗浄室の後方側に傾斜した
状態にて前記食器ラックの前方を扉で押圧し、かつ前記
扉を閉塞してなる請求項１または３記載の食器洗い機。
【請求項５】食器ラックは、前方または上方にラック取
手を設けるとともに、前記食器ラックの上昇係止時に前
記食器ラック、前記ラック取手ともに、開放した扉の投
影面内に位置してなる請求項１ないし４のいずれか１項
記載の食器洗い機。
【請求項６】平行アームの回動軸部材、係止手段及び解
除手段は、機器本体と洗浄室間の側方空間内に位置して
なる請求項１ないし５のいずれか１項記載の食器洗い
機。
【請求項７】係止手段は、食器ラックの上昇状態を複数
段拘束してなる請求項１記載の食器洗い機。
【請求項８】係止手段は、要部に複数の歯を有するラチ
ェットと逆転防止用のラチェット爪とからなる請求項７
記載の食器洗い機。
【請求項９】係止手段は、平行アームの後方側アーム各
々に設けてなる請求項７または８記載の食器洗い機。
【請求項１０】各々のラチェット爪を連結し、どちらか
一方に解除手段を設けてなる請求項８または９記載の食
器洗い機。
【請求項１１】解除手段の操作部は、係止手段の延長前
方に、かつ食器ラックの上昇係止時に位置する平行アー
ムより上方に設けてなる請求項１０記載の食器洗い機。
【請求項１２】食器ラックは、上方に食器の収納高さを
規制する保護ラックを備えてなる請求項１記載の食器洗
い機。