WO2022091168A1

WO2022091168A1 - 壁掛け式エアコン室内機

Info

Publication number: WO2022091168A1
Application number: PCT/JP2020/040049
Authority: WO
Inventors: 大佐藤
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2020-10-26
Filing date: 2020-10-26
Publication date: 2022-05-05
Also published as: JP7224556B2; DE112020007526T5; JPWO2022091168A1; US20230266038A1

Abstract

室内の壁面に取り付けられる本体シャーシ（１０１）と当該本体シャーシ（１０１）に着脱可能に被せられる前面カバー（１０２）を有する本体ケース（１００）と、本体ケース（１００）の内部において、本体シャーシ（１０１）の前面部（１０１ａ）に設けられている電装関連部品（２０）と、本体ケース（１００）の内部において、電装関連部品（２０）を覆う耐水電気品ボックス（１０）と、本体シャーシ（１０１）の前面からみて電装関連部品（２０）よりも背面側の本体シャーシ（１０１）に設けられた排熱口（１０１１）とを備えた。

Description

壁掛け式エアコン室内機

　本開示は、壁掛け式エアコン室内機に関するものである。

　家庭用の壁掛け式エアコン室内機の内部において、熱交換器が設置されている部分または送風路部分等はカビが発生しやすい。そこで、壁掛け式エアコン室内機の内部を水等によって洗浄する要望が高まっている。
　しかしながら、壁掛け式エアコン室内機の内部には、制御基板等、水等に濡れると故障に繋がるおそれのある電装関連部品が備えられている。
　そのため、壁掛け式エアコン室内機の内部を水等によって洗浄する際には、電装関連部品が水等に濡れないようにしなければならない。
　例えば、特許文献１には、洗浄剤を用いて空気調和機の室内ユニットの筐体内部を洗浄する際に、電気品室の前面に設けられた通風口から洗浄剤が電気品室内に侵入し電気品自身に付着しないように電気品カバーを設けることが開示されている。この通風口は、電気品室内部の冷却、または、電気品室内部に収納されているサーミスタによる室内空気温度の検知のために設けられている。

特開２００２－６１８７５号公報

　電装関連部品は熱を発生するため、壁掛け式エアコン室内機は、当該壁掛け式エアコン室内機の内部を水等によって洗浄する際に水等に濡れないようにするだけでなく、電装関連部品から発生された熱が壁掛け式エアコン室内機の外部に排熱されるようにする必要がある。
　特許文献１に開示されているような従来技術では、通風口が設けられているが、当該通風口は電気品室の前面に設けられているため、当該通風口を排熱口としようとすると、室内ユニットの筐体内部を洗浄する際の洗浄剤の侵入を防ぎきれないという課題があった。

　本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、内部を水等によって洗浄する際に電装関連部品が水等に濡れないようにするとともに、電装関連部品から発生された熱が内部から排熱されるようにした壁掛け式エアコン室内機を提供することを目的とする。

　本開示に係る壁掛け式エアコン室内機は、壁掛け式エアコン室内機であって、室内の壁面に取り付けられる本体シャーシと当該本体シャーシに着脱可能に被せられる前面カバーを有する本体ケースと、本体ケースの内部において、本体シャーシの前面部に設けられている電装関連部品と、本体ケースの内部において、電装関連部品を覆う耐水電気品ボックスと、本体シャーシの前面からみて電装関連部品よりも背面側の本体シャーシに設けられた排熱口とを備えたものである。

　本開示に係る壁掛け式エアコン室内機によれば、内部を水等によって洗浄する際に電装関連部品が水等に濡れないようにするとともに、電装関連部品から発生された熱が内部から排熱されるようにすることができる。

実施の形態１に係る壁掛け式エアコン室内機の構成例を説明する図である。実施の形態１に係る室内機において本体ケースの内部の構造について説明するための図であって、図２Ａは、図１に示す室内機について、前面カバーを取り外した状態を示す図であり、図２Ｂは、図２Ａの状態から、さらに、耐水電気品ボックスを取り外した状態を示す図である。実施の形態１において、耐水電気品ボックスが電装関連部品を覆うイメージを説明するための室内機の斜視図である。実施の形態１において、耐水電気品ボックスを本体シャーシの前面部に装着する方法の一例のイメージを説明するための図である。図２ＡのＡ－Ａ断面図である。本体ケースの内部において電装関連部品を分散させて設けるようにした従来の室内機の一例と、本体ケースの内部において電装関連部品を一箇所に集約して設けた実施の形態１に係る室内機の一例を比較した結果を説明するための図であって、図６Ａは、本体ケースの内部において電装関連部品を分散させて設けるようにした室内機の、本体ケースの内部を示す図であり、図６Ｂは、実施の形態１に係る室内機の本体ケースの内部を示す図である。

　以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態１．
　実施の形態１において、壁掛け式エアコン室内機は、一般家庭で使用される、一般的な壁掛け式エアコン室内機を想定している。

　図１は、実施の形態１に係る壁掛け式エアコン室内機１の構成例を説明する図である。以下の説明において、壁掛け式エアコン室内機１を、単に「室内機」ともいうものとする。
　図１は、室内の壁面に室内機を設置した状態の当該室内機の斜視図である。以下、室内機が壁面に設置された状態を、「設置状態」という。
　図１に示すように、室内機は、本体ケース１００を備える。本体ケース１００は、本体シャーシ１０１と、当該本体シャーシ１０１に着脱可能に被せられる前面カバー１０２を有する。なお、図１において、前面カバー１０２は本体シャーシ１０１に被せられた状態としている。
　本体シャーシ１０１は、箱型の形状を有し、前面部１０１ａ（後述の図５参照）、天面部１０１ｂ（後述の図５参照）、背面部１０１ｃ（後述の図５参照）、底面部１０１ｄ（後述の図５参照）を有する。
　本体シャーシ１０１の前面部１０１ａは、室内機の設置状態において正面となる本体シャーシ１０１の一面である。本体シャーシ１０１の背面部１０１ｃは、前面部１０１ａと対向する本体シャーシ１０１の一面である。室内機を設置する際は、例えば、据付板（図示省略）を介して当該背面部１０１ｃが壁面に取り付けられる。本体シャーシ１０１の天面部１０１ｂは、室内機の設置状態における本体シャーシ１０１の天面である。本体シャーシ１０１の底面部１０１ｄは、天面部１０１ｂと対向する本体シャーシ１０１の一面である。

　前面カバー１０２には、空気吸込部としてのグリル部品が設けられている。グリル部品は、通気を確保しながら前面カバー１０２の外観を形成する。
　前面カバー１０２の上部には、空気吸込口（図示省略）が設けられている。
　また、前面カバー１０２は、本体シャーシ１０１に被せられた状態で本体ケース１００の下部が開口するように形成されている。
　本体ケース１００の下部に形成される開口部には空気吹出口（図示省略）が設けられている。空気吹出口は、ベーンフラップ１０３によって、その開口の方向と大きさとが規制される。なお、図１では、空気吹出口はベーンフラップ１０３によって閉じられた状態としている。
　空気吹出口の右端には、室内機の運転状態等を、例えば、ＬＥＤにより表示する表示部１０４が設けられている。

　図２は、実施の形態１に係る室内機において本体ケース１００の内部の構造について説明するための図であって、図２Ａは、図１に示す室内機について、前面カバー１０２を取り外した状態を示す図であり、図２Ｂは、図２Ａの状態から、さらに、耐水電気品ボックス１０を取り外した状態を示す図である。

　本体ケース１００の内部には、空気吸込口から空気吹出口に至る送風路が形成されている。送風路の途中には、室内の空気を熱交換する熱交換器１０５、送風ファン（図示省略）、および、ベーンフラップ１０３等が設けられている。ベーンフラップ１０３には、左右風向可変ベーン（図示省略）と上下風向可変ベーン（図示省略）とが設けられている。
　熱交換器１０５または送風路等は、カビが発生しやすい。また、空気中の埃等によって汚れる。
　そこで、熱交換器１０５または送風路等の、カビまたは汚れ等が発生しやすい部品は、水等によって洗浄可能としている。なお、熱交換器１０５または送風路等を水等にて洗浄する際、洗浄を行う業者等は、図２に示すように、前面カバー１０２を取り外す。

　また、本体ケース１００の内部には、送風ファンを駆動させるためのファンモータ２０３、左右風向可変ベーンおよび上下風向可変ベーンを駆動させるためのベーンモータ２０４、制御基板２０１ａ、または、表示基板２０２ａ等が設けられている。なお、制御基板２０１ａは、例えば、ファンモータ２０３またはベーンモータ２０４を駆動させるための電気を供給する。表示基板２０２ａには、例えば、ＬＥＤが設けられており、表示基板２０２ａはＬＥＤを点灯させるための電気を供給する。

　図２Ｂに示すように、制御基板２０１ａは、金属製の制御基板ケース２０１に収納されている。表示基板２０２ａは、表示基板ケース２０２に収納されている。
　制御基板２０１ａは、熱を発生する。制御基板２０１ａの防炎のために、金属製の制御基板ケース２０１が必要である。なお、制御基板を金属製のケースで覆う必要があることは、設計基準で定められている。

　制御基板２０１ａ、当該制御基板２０１ａを収納する制御基板ケース２０１、表示基板２０２ａ、当該表示基板２０２ａを収納する表示基板ケース２０２、ファンモータ２０３、および、ベーンモータ２０４は、水等に濡れると故障に繋がるおそれがある電装関連部品２０である。

　図２Ａに示すように、本体ケース１００の内部において、電装関連部品２０を覆う耐水電気品ボックス１０が着脱可能に備えられる。ここでは、電装関連部品２０は、ファンモータ２０３、ベーンモータ２０４、制御基板２０１ａ、制御基板ケース２０１、表示基板２０２ａ、および、表示基板ケース２０２である。なお、図２Ａでは、耐水電気品ボックス１０は、本体シャーシ１０１に装着されている状態を示している。
　耐水電気品ボックス１０は、例えば、樹脂で形成される。なお、これは一例に過ぎず、耐水電気品ボックス１０は、耐水性の部材で形成されるようになっていればよい。

　ここで、図３は、実施の形態１において、耐水電気品ボックス１０が電装関連部品２０を覆うイメージを説明するための室内機の斜視図である。
　図３では、説明の簡単のため、耐水電気品ボックス１０、ファンモータ２０３、ベーンモータ２０４、制御基板ケース２０１、表示基板ケース２０２、および、本体シャーシ１０１の一部のみ図示している。

　耐水電気品ボックス１０は、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａ側から、電装関連部品２０を全て、当該電装関連部品２０の全体を覆うように、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに取り付けられる。

　図４は、実施の形態１において、耐水電気品ボックス１０を本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに装着する方法の一例のイメージを説明するための図である。
　なお、図４では、説明の簡単のため、耐水電気品ボックス１０と、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａであって、当該耐水電気品ボックス１０が装着される部分のみを図示するようにしている。

　図４に示すように、耐水電気品ボックス１０が装着される本体シャーシ１０１の前面部１０１ａは、凹部１０１ｅを有している。図４では図示を省略しているが、当該凹部１０１ｅの底面部分に、制御基板２０１ａおよび表示基板２０２ａが、それぞれ、制御基板ケース２０１および表示基板ケース２０２に収納されて設けられている（図３参照）。
　また、図４では図示を省略しているが、凹部１０１ｅには、ファンモータ２０３およびベーンモータ２０４が設けられている（図３参照）。
　耐水電気品ボックス１０は、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに装着される側の一面が開口した箱型の形状を有する。

　耐水電気品ボックス１０は、例えば、図４に示すように、スナップフィット機構によって本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに装着される。
　本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに耐水電気品ボックス１０が装着されると、耐水電気品ボックス１０に設けられる２つの突起部１０ａ（図４の４０２参照）が、本体シャーシ１０１に設けられる２つの穴部１０ｂに、それぞれスナップフィットによって引っかかる。これにより、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに耐水電気品ボックス１０が装着された状態が保持される。また、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに耐水電気品ボックス１０が装着された状態において、当該耐水電気品ボックス１０で覆われた部分、言い換えれば、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａの凹部１０１ｅは、当該耐水電気品ボックス１０によって密閉される。なお、突起部１０ａおよび穴部１０ｂの形状は、図４に示す形状に限定されない。

　例えば、業者等は、前面カバー１０２を取り外し、図２Ａに示すように耐水電気品ボックス１０を装着した状態で、室内機の内部においてカビが発生しやすい熱交換器１０５の部分、または、送風路の部分等を、高圧洗浄機等によって水洗浄する。
　室内機の内部には、電装関連部品２０が備えられているが、当該電装関連部品２０は、全て、その全体が耐水電気品ボックス１０で覆われ密閉されているので、当該電装関連部品２０が水等によって濡れることがない。

　業者等は、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａから耐水電気品ボックス１０を取り外す場合は、例えば、突起部１０ａを押し、耐水電気品ボックス１０を本体シャーシ１０１の前面部１０１ａから引き抜くことで、スナップフィットにより引っかかっていた突起部１０ａを穴部１０ｂから外し、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａから耐水電気品ボックス１０を取り外すことができる。

　なお、ここでは、図４に示すように、耐水電気品ボックス１０の左右の面にそれぞれ突起部１０ａが設けられ、耐水電気品ボックス１０が装着された状態で、当該突起部１０ａが、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａの当該突起部１０ａと対向する位置に設けられた穴部１０ｂに引っかかるようにしたが、これは一例に過ぎない。例えば、突起部１０ａは、耐水電気品ボックス１０の上下の面に設けられるようにしてもよい。
　また、ここでは、突起部１０ａおよび穴部１０ｂは、それぞれ、２つ設けられるものとしたが、これは一例に過ぎない。例えば、突起部１０ａと穴部１０ｂの組み合わせが、３組以上設けられるようにしてもよい。

　上述したように、耐水電気品ボックス１０は、本体ケース１００の内部において本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに着脱可能に設けられる。
　耐水電気品ボックス１０を着脱可能とすることで、例えば、業者等による室内機の設置作業を簡単にすることができる。具体的には、例えば、業者等は、室内機を設置する際、家の電源から引かれた電線を室内機の内部に設けられている電装関連部品２０に接続しなければならない。業者等は、前面カバー１０２を取り外して、電線を電装関連部品２０に接続する。このとき、耐水電気品ボックス１０が装着されていると、電線と電装関連部品２０を接続する作業が困難になる。耐水電気品ボックス１０を着脱可能とすることで、業者等は、室内機の設置の際には当該耐水電気品ボックス１０を取り外すことができ、簡単に電線を電装関連部品２０に接続することができる。

　また、耐水電気品ボックス１０は、室内機の運転には影響しない。すなわち、耐水電気品ボックス１０が装着されていても、装着されていなくても、室内機は正常に運転可能である。従って、例えば、コストを抑えたい等の市場要望がある場合、室内機は、当該室内機の内部が水等での洗浄には非対応であることを前提に、耐水電気品ボックス１０を備えない製品とすることもできる。

　図５は、図２ＡのＡ－Ａ断面図である。なお、図５は、電装関連部品２０が設けられている側の側面からみた図２ＡのＡ－Ａ断面図としている。
　図５に示すように、本体シャーシ１０１の前面からみて、言い換えれば、図５において矢印５０１で示す方向からみて、電装関連部品２０よりも背面側の本体シャーシ１０１には、排熱口１０１１が設けられる。
　より詳細には、本体シャーシ１０１において、耐水電気品ボックス１０で覆われる本体シャーシ１０１の前面部１０１ａ、および、本体シャーシの天面部１０１ｂに、それぞれ、排熱口１０１１ａおよび排熱口１０１１ｂが設けられる。
　なお、排熱口１０１１ａは、耐水電気品ボックス１０で覆われる本体シャーシ１０１の前面部１０１ａであって、制御基板ケース２０１および表示基板ケース２０２の外側となる位置に設けられる。

　上述のとおり、制御基板２０１ａは、熱を発生する。制御基板２０１ａから発生された熱は、制御基板ケース２０１の隙間等から、制御基板ケース２０１外に送出され、排熱口１０１１ａおよび本体シャーシ１０１の内部を通過し、排熱口１０１１ｂから、室内機の外部に排出される（図５の５０２参照）。その結果、室内機は、電装関連部品２０、より詳細には、制御基板２０１ａから発生された熱が内部から排熱されるようにすることができる。

　また、排熱口１０１１が、本体シャーシ１０１の前面からみて電装関連部品２０よりも背面側の本体シャーシ１０１に設けられるようにすることで、業者等が室内機の内部において熱交換器１０５または送風路の部分等を、例えば、高圧洗浄機によって水洗浄した場合であっても、水等が排熱口１０１１から室内機の内部に侵入することがない。その結果、電装関連部品２０は、水等に濡れることがない。

　また、図５に示すように、本体シャーシ１０１は、本体シャーシ１０１の排熱口１０１１付近において、当該本体シャーシ１０１の内部空間に突起した形状を有する凸部１０１２を有する。
　本体シャーシ１０１は、凸部１０１２を有することで、室内機の外部から、水等が表面張力によって壁面をつたって侵入することを防ぐことができる。
　なお、ここでは、図５に示すように、凸部１０１２は、３つ形成されるものとしたが、凸部１０１２の個数は３つに限定されない。
　また、実施の形態１では、本体シャーシ１０１は凸部１０１２を有するものとするが、これは一例に過ぎない。本体シャーシ１０１は凸部１０１２を有することを必須としない。

　以上の実施の形態１において、電装関連部品２０は、図２Ｂで示したように、本体ケース１００の内部において一箇所に集約して設けられている。

　ここで、図６は、本体ケースの内部において電装関連部品を分散させて設けるようにした従来の室内機の一例と、本体ケース１００の内部において電装関連部品２０を一箇所に集約して設けた実施の形態１に係る室内機の一例を比較した結果を説明するための図である。
　図６Ａは、本体ケースの内部において電装関連部品を分散させて設けるようにした室内機の、本体ケースの内部を示す図であり、図６Ｂは、実施の形態１に係る室内機の本体ケース１００の内部を示す図である。
　なお、図６Ａおよび図６Ｂは、室内機の設置状態において前面カバーを取り外した室内機の本体ケースの内部を、室内機の正面からみた図の一例としている。

　従来、例えば、図６Ａに示すように、左右風向可変ベーンを駆動させるためのベーンモータ６０１と、上下風向可変ベーンを駆動させるためのベーンモータ６０２を、それぞれ、本体ケースの幅方向の端部に分けて設けるようにした室内機が知られている。
　これに対し、実施の形態１に係る室内機は、図６Ｂに示すように、本体ケース１００の内部において、左右風向可変ベーンを駆動させるためのモータと上下風向可変ベーンを駆動させるためのモータを集約して１つのベーンモータ２０４としている。そして、室内機は、本体ケース１００の内部において、ベーンモータ２０４を、他の電装関連部品２０とともに、一箇所に集約して設けるようにしている。ここでは、電装関連部品２０は、本体ケース１００の内部において、室内機を本体ケース１００の前面部１０１ａからみた場合に右側の端部に集約して設けられるものとしている。
　すなわち、図６Ｂに示すように、室内機は、本体ケース１００の内部において、熱交換器１０５および通風路等、水等で洗浄することが求められる部品（以下「要洗浄部品」という。）が設けられる「水洗浄エリア」と、水等に濡れると故障に繋がるおそれがある電装関連部品２０が設けられる「要耐水エリア」とを区別し、要耐水エリアが一箇所に配置されるようにしている。

　要耐水エリアが一箇所に配置されているため、室内機は、耐水電気品ボックス１０を１つ設けるようにすればよい。

　また、室内機は、設計上、従来の、ベーンモータ６０１，６０２を複数箇所に分けて設けるようにした室内機と比べ、ドレン６０３ａ，６０３ｂの幅を短縮させることができる。その結果、室内機は、業者等が室内機を設置する際の電源接続作業のためのフロントアクセス性を確保することができる。また、室内機は、従来の室内機では必要であった、複数のベーンモータ６０１，６０２を接続するためのハーネス６０４を不要とすることができる。

　なお、実施の形態１では、室内機は、１つのベーンモータ２０４で左右風向可変ベーンおよび上下風向可変ベーンを駆動させるものとするが、これは一例に過ぎない。例えば、室内機は、左右風向可変ベーンを駆動させるためのモータと上下風向可変ベーンを駆動させるためのモータをそれぞれ備えるようにしてもよい。ただし、室内機は、本体ケース１００の内部において、左右風向可変ベーンを駆動させるためのモータと上下風向可変ベーンを駆動させるためのモータを１つの要耐水エリア内に集約して設けるようにする。

　なお、以上の実施の形態１では、要耐水エリアを１箇所としたが、要耐水エリアを１箇所とすることは必須ではない。但し、例えば、室内機において要耐水エリアを複数箇所設ける場合、室内機は、要耐水エリアの数に応じて耐水電気品ボックス１０を設けるようにする。

　以上の実施の形態１では、室内機は、当該室内機の本体ケース１００内において、制御基板ケース２０１および表示基板ケース２０２とは別に、耐水電気品ボックス１０が設けられるものとしたが、耐水電気品ボックス１０が制御基板ケース２０１および表示基板ケース２０２を兼ねるようにすることも可能ではある。しかしながら、その場合、耐水電気品ボックス１０を金属製で、かつ、耐水性のものとする必要がある。
　金属製のケースは、一般に、平板をカットし、折り曲げて形成される。そのため、隙間を発生しないように金属製のケースを形成することは難しい。隙間を発生しないように金属製のケースを形成するには、金属製のケースを形成するための鋳型または什器等が必要となる。
　一方、樹脂製の耐水電気品ボックス１０は、金型成形にて簡単に形成することができる。
　以上の実施の形態１で説明したように、耐水電気品ボックス１０を、制御基板ケース２０１および表示基板ケース２０２とは別の、樹脂製の部材とすることで、部品点数は多くなるものの、当該耐水電気品ボックス１０を形成するためのコストおよび手間を抑えることができる。

　以上のように、実施の形態１によれば、壁掛け式エアコン室内機１は、室内の壁面に取り付けられる本体シャーシ１０１と当該本体シャーシ１０１に着脱可能に被せられる前面カバー１０２を有する本体ケース１００と、本体ケース１００の内部において、本体シャーシ１０１の前面部１０１ａに設けられている電装関連部品２０と、本体ケース１００の内部において、電装関連部品２０を覆う耐水電気品ボックス１０と、本体シャーシ１０１の前面からみて電装関連部品２０よりも背面側の本体シャーシ１０１に設けられた排熱口１０１１とを備えるようにした。そのため、壁掛け式エアコン室内機１は、内部を水等によって洗浄する際に電装関連部品２０が水等に濡れないようにするとともに、電装関連部品２０から発生された熱が内部から排熱されるようにすることができる。

　なお、本開示は、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。

　本開示に係る壁掛け式エアコン室内機は、内部を水等によって洗浄する際に電装関連部品が水等に濡れないようにするとともに、電装関連部品から発生された熱が内部から排熱されるように構成したため、水等による洗浄に対応可能とした壁掛け式エアコン室内機に適用することができる。

　１　壁掛け式エアコン室内機、１０　耐水電気品ボックス、１０ａ　突起部、１０ｂ　穴部、１００　本体ケース、１０１　本体シャーシ、１０１ａ　前面部、１０１ｂ　天面部、１０１ｃ　背面部、１０１ｄ　底面部、１０１ｅ　凹部、１０２　前面カバー、１０３　ベーンフラップ、１０４　表示部、２０　電装関連部品、２０１　制御基板ケース、２０２　表示基板ケース、２０３　ファンモータ、２０４，６０１，６０２　ベーンモータ、１０１１，１０１１ａ，１０１１ｂ　排熱口、１０１２　凸部。

Claims

　壁掛け式エアコン室内機であって、
　室内の壁面に取り付けられる本体シャーシと当該本体シャーシに着脱可能に被せられる前面カバーを有する本体ケースと、
　前記本体ケースの内部において、前記本体シャーシの前面部に設けられている電装関連部品と、
　前記本体ケースの内部において、前記電装関連部品を覆う耐水電気品ボックスと、
　前記本体シャーシの前面からみて前記電装関連部品よりも背面側の前記本体シャーシに設けられた排熱口
　とを備えた壁掛け式エアコン室内機。
　前記本体シャーシは箱型の形状を有し、
　前記排熱口は、前記本体シャーシにおいて、前記耐水電気品ボックスが覆われる前記本体シャーシの前面部、および、前記本体シャーシの天面部に設けられる
　ことを特徴とする請求項１記載の壁掛け式エアコン室内機。
　前記耐水電気品ボックスは、
　前記本体ケースの内部において前記本体シャーシの前面部に着脱可能に設けられる
　ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の壁掛け式エアコン室内機。
　前記電装関連部品は、前記本体ケースの内部において一箇所に集約して設けられている
　ことを特徴とする請求項１記載の壁掛け式エアコン室内機。