WO2022018926A1

WO2022018926A1 - 入力装置および入力装置の制御方法

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Publication number: WO2022018926A1
Application number: PCT/JP2021/016979
Authority: WO
Inventors: 将也藤本; 淳朗竹内; 伸也宮澤; 洋介小口; 勉馬場
Original assignee: 日本電産サンキョー株式会社
Priority date: 2020-07-22
Filing date: 2021-04-28
Publication date: 2022-01-27
Also published as: JPWO2022018928A1; US20230367136A1; WO2022018929A1; US20230290284A1; JPWO2022018929A1; WO2022019280A1; WO2022018927A1; WO2022018928A1

Abstract

表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構を備える入力装置において、空中像が表示される空中像表示領域でユーザが所定の操作を行ったときに、操作が確かに行われたことをユーザが認識することが可能な入力装置を提供する。この入力装置では、空中像が表示される空中像表示領域Ｒは、ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力部１８となっている。入力装置を制御するための制御部は、空中像表示領域Ｒにおいてユーザの指先の位置を検知するための検知機構の検知結果に基づいて、入力部１８におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作が行われたことを認識すると、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行っている。

Description

入力装置および入力装置の制御方法

　本発明は、ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力装置に関する。また、本発明は、かかる入力装置の制御方法に関する。

　従来、ＡＴＭ（Ａｕｔｏｍａｔｅｄ　Ｔｅｌｌｅｒ　Ｍａｃｈｉｎｅ）等の自動取引装置として、空中像表示装置と、暗証番号表示入力部とを備える自動取引装置が知られている（たとえば、特許文献１参照）。特許文献１に記載の自動取引装置では、空中像表示装置は、空中結像機構と表示部とを備えている。暗証番号表示入力部は、暗証番号表示部と暗証番号入力部とを備えている。表示部には、暗証番号を入力するためのキーパッドが表示される。空中結像機構は、表示部に表示されるキーパッドを空間に投射することで空中像として結像させて、暗証番号表示部に表示する。

　特許文献１の自動取引装置では、暗証番号入力部は、暗証番号表示部に表示されたキーパッドの空中像に対してユーザが行った操作を検知するための検知機構を備えている。検知機構は、たとえば、赤外線センサやカメラ等であり、暗証番号表示部に表示されたキーパッドの空中像を含む平面におけるユーザの指先の位置を検知する。特許文献１の自動取引装置では、暗証番号表示部に表示されたキーパッドの空中像の所定のキーの位置に、ユーザが指先を順次移動させることで、暗証番号を入力することが可能となっている。すなわち、この自動取引装置では、暗証番号表示部に空中像として表示されたキーパッドの所定のキーを指先で差す操作（指差し操作）をユーザが順次行うことで、暗証番号を入力することが可能となっている。

特開２０２０－１３４８４３号公報

　特許文献１に記載の自動取引装置では、ユーザは、暗証番号を入力する際に、暗証番号表示部に表示されたキーパッドの空中像に対して指差し操作を行っている。すなわち、ユーザは、暗証番号を入力する際に、空中像が表示された暗証番号表示部で（すなわち、空中で）指差し操作を行うだけである。そのため、特許文献１に記載の自動取引装置では、ユーザは、自分の指差し操作が確かに行われたのか否かを認識しにくい。

　そこで、本発明の課題は、表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構を備える入力装置において、空中像が表示される空中像表示領域でユーザが所定の操作を行ったときに、操作が確かに行われたことをユーザが認識することが可能な入力装置を提供することにある。また、本発明の課題は、表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構を備える入力装置において、空中像が表示される空中像表示領域でユーザが所定の操作を行ったときに、操作が確かに行われたことをユーザが認識することが可能となる入力装置の制御方法を提供することにある。

　上記の課題を解決するため、本発明の入力装置は、ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力装置であって、画像を表示する表示面を有する表示機構と、表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構と、空中像が表示される領域である空中像表示領域においてユーザの指先の位置を検知するための検知機構と、入力装置を制御するための制御部とを備え、空中像表示領域は、情報を入力するための入力部となっており、制御部は、検知機構の検知結果に基づいて、入力部におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作が行われたことを認識すると、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行うことを特徴とする。

　また、上記の課題を解決するため、本発明の入力装置の制御方法は、画像を表示する表示面を有する表示機構と、表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構と、空中像が表示される領域である空中像表示領域においてユーザの指先の位置を検知するための検知機構とを備え、空中像表示領域は、ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力部となっている入力装置の制御方法であって、検知機構の検知結果に基づいて、入力部におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作が行われたことが認識されると、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行うことを特徴とする。

　本発明では、空中像が表示される空中像表示領域は、ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力部となっている。また、本発明では、空中像表示領域においてユーザの指先の位置を検知するための検知機構の検知結果に基づいて、入力部におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作が行われたことが認識されると、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行っている。そのため、本発明では、空中像表示領域でユーザが所定のユーザ操作を行ったときに、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　本発明において、たとえば、制御部は、通知制御として、表示機構に制御指令を送信し、表示機構は、制御部からの制御指令に基づいて、表示面に表示される画像の少なくとも一部分の色を変更し、空中結像機構は、表示面に表示される、色が変更された画像を空中像として空中像表示領域に表示する。この場合には、空中像表示領域でユーザがユーザ操作を行ったときに、空中像表示領域に表示される空中像の色が変わるため、空中像の色の変化によって、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　本発明において、表示機構は、制御部からの制御指令に基づいて、表示面に表示される画像の少なくとも一部分の色を反転させ、空中結像機構は、表示面に表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域に表示することが好ましい。このように構成すると、空中像表示領域でユーザがユーザ操作を行ったときに、空中像表示領域に表示される空中像の色が変わったことをユーザはより認識しやすくなる。したがって、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザはより認識しやすくなる。

　本発明において、ユーザ操作は、入力部において空中像の所定の位置をユーザが指先で差す指差し操作であり、制御部は、検知機構の検知結果に基づいて、指差し操作で差された空中像の位置を認識し、表示機構は、制御部からの制御指令に基づいて、表示面に表示される画像の、指差し操作で差された位置に対応する部分の色を反転させることが好ましい。このように構成すると、ユーザは、指差し操作において空中像のどの部分を指先で差したのかを明確に認識することが可能になる。

　本発明において、入力装置は、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための通知音を発生させる通知音発生機構を備え、制御部は、通知制御として、通知音発生機構に制御指令を送信し、通知音発生機構は、制御部からの制御指令に基づいて通知音を発生させても良い。この場合には、空中像表示領域でユーザがユーザ操作を行ったときに、通知音発生機構が発する通知音によって、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。また、この場合には、ユーザの視覚に障害があっても、空中像表示領域でユーザがユーザ操作を行ったときに、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　本発明において、入力装置は、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための空気の振動を入力部で発生させる振動発生機構を備え、制御部は、通知制御として、振動発生機構に制御指令を送信し、振動発生機構は、制御部からの制御指令に基づいて入力部で空気を振動させても良い。この場合には、空中像表示領域でユーザがユーザ操作を行ったときに、振動発生機構が入力部で発生させる空気の振動をユーザが指先で感じることによって、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。また、この場合には、ユーザの視覚に障害があっても、空中像表示領域でユーザがユーザ操作を行ったときに、ユーザ操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　以上のように、本発明では、表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構を備える入力装置において、空中像が表示される空中像表示領域でユーザが所定の操作を行ったときに、操作が確かに行われたことをユーザが認識することが可能になる。

本発明の実施の形態にかかる入力装置の構成を説明するための概略図である。図１に示す入力装置の構成を説明するためのブロック図である。図１に示す入力装置で使用される空中像表示装置の構成を説明するための概略図である。図１に示す空中像表示領域に表示される空中像の一例を示す図である。本発明の他の実施の形態にかかるユーザ操作を説明するための図である。本発明の参考形態にかかる空中像の表示方法を説明するための図である。本発明の参考形態にかかる空中像の表示方法を説明するための図である。

　以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。

　（入力装置の構成）
　図１は、本発明の実施の形態にかかる入力装置１の構成を説明するための概略図である。図２は、図１に示す入力装置１の構成を説明するためのブロック図である。図３は、図１に示す入力装置１で使用される空中像表示装置３の構成を説明するための概略図である。図４は、図１に示す空中像表示領域Ｒに表示される空中像の一例を示す図である。

　本形態の入力装置１は、ユーザの指先を用いて情報を入力するための装置であり、たとえば、ＡＴＭ、クレジットカード等の決済時の認証装置、自動発券機、自動販売機、あるいは、入退出管理装置で使用される。入力装置１では、たとえば、暗証番号が入力される。また、本形態の入力装置１は、非接触式のＩＣカード２（図５参照。以下、「カード２」とする。）と非接触かつ手動で情報の通信を行うための装置でもある。カード２には、環状に形成される通信用のアンテナが内蔵されている。

　入力装置１は、三次元空間に空中像を表示する空中像表示装置３と、空中像が表示される領域である空中像表示領域Ｒにおいてユーザの指先の位置を検知するための検知機構４と、空中像表示装置３および検知機構４が収容される筐体５と、環状に形成される通信用のアンテナ６と、アンテナ６が実装される環状の基板７とを備えている。また、入力装置１は、入力装置１を制御するための制御部８を備えている。

　空中像表示装置３は、画像を表示する表示面１１ａを有する表示機構１１と、表示面１１ａに表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構１２とを備えている。表示機構１１および空中結像機構１２は、筐体５に収容されている。空中結像機構１２は、ビームスプリッタ１３と、再帰性反射材１４とを備えている。以下の説明では、上下方向（鉛直方向）に直交する図３のＹ方向を左右方向とし、上下方向と左右方向とに直交する方向を前後方向とする。また、前後方向の一方側である図３のＸ１方向側を「前」側とし、その反対側である図３のＸ２方向側を「後ろ」側とする。本形態では、入力装置１の前側に立つユーザが入力装置１の前面側で所定の操作を行う。

　表示機構１１は、たとえば、液晶ディスプレイまたは有機ＥＬディスプレイであり、表示面１１ａは、ディスプレイの画面である。表示面１１ａは、斜め前下側を向いている。ビームスプリッタ１３は、平板状に形成されている。ビームスプリッタ１３は、表示機構１１の前側に配置されている。ビームスプリッタ１３は、表示面１１ａから射出された光の一部を反射する。すなわち、ビームスプリッタ１３の一方の面は、表示面１１ａから射出された光の一部を反射する反射面１３ａとなっている。反射面１３ａは、斜め後ろ下側を向いている。

　再帰性反射材１４は、平板状に形成されている。再帰性反射材１４は、表示機構１１の下側に配置されるとともにビームスプリッタ１３の後ろ側に配置されている。再帰性反射材１４には、ビームスプリッタ１３で反射した光が入射する。再帰性反射材１４は、入射した光をビームスプリッタ１３に向かって入射方向と同じ方向へ反射する。すなわち、再帰性反射材１４の一方の面は、ビームスプリッタ１３で反射した光が入射するとともに入射した光をビームスプリッタ１３に向かって入射方向と同じ方向へ反射する再帰反射面１４ａとなっている。再帰反射面１４ａには、１／４波長板が取り付けられている。再帰反射面１４ａは、斜め前上側を向いている。

　表示機構１１の表示面１１ａから射出された光の一部は、ビームスプリッタ１３の反射面１３ａで反射して、再帰性反射材１４の再帰反射面１４ａに入射する。反射面１３ａで反射した光は、斜め後ろ下側に向かう。再帰反射面１４ａに入射した光は、再帰反射面１４ａへの光の入射方向と同じ方向に反射する。再帰反射面１４ａで反射した光は、斜め前上側に向かい、ビームスプリッタ１３を透過する。本形態では、表示面１１ａから射出される光の光軸Ｌ１と、ビームスプリッタ１３で反射した光の光軸Ｌ２とが直交している。また、再帰性反射材１４で反射した光の光軸は、光軸Ｌ２と一致している。

　ビームスプリッタ１３を透過した光によって、空中像表示領域Ｒに空中像が形成される。空中像表示領域Ｒは、ビームスプリッタ１３の斜め前上側に配置されている。空中像表示領域Ｒに形成される空中像は、入力装置１の前側に立つユーザに、前側に向かうにしたがって下側に向かうように傾斜している画像として認識される。

　筐体５は、たとえば、直方体の箱状に形成されている。筐体５は、空中像表示領域Ｒを囲む枠体１７を備えている。枠体１７は、長方形または正方形の枠状に形成されるとともに平板状に形成されている。枠体１７は、筐体５の前上側の面を構成している。平板状に形成される枠体１７は、前側に向かうにしたがって下側に向かうように傾斜している。枠体１７の内周側は、筐体５の内部に通じる開口部１７ａとなっている。開口部１７ａは、長方形状または正方形状に形成されている。空中像表示領域Ｒは、開口部１７ａの中に形成される。空中像表示領域Ｒは、ユーザが指先を用いて情報を入力するための入力部１８となっている。

　検知機構４は、筐体５に収容されている。検知機構４は、上述のように、空中像表示領域Ｒにおいてユーザの指先の位置を検知する。すなわち、入力部１８は、検知機構４の検知範囲に含まれている。検知機構４は、光学式のセンサである。具体的には、検知機構４は、赤外線センサである。また、検知機構４は、ラインセンサである。検知機構４は、赤外光を射出する発光部と、発光部から射出されてユーザの指先で反射した赤外光が入射する受光部とを備えている。検知機構４は、開口部１７ａの側方に配置されている。検知機構４は、空中像表示領域Ｒを含む平面内（すなわち、入力部１８を含む平面内）においてユーザの指先の位置を検知する。

　基板７は、たとえば、フレキシブルプリント基板である。基板７は、長方形または正方形の枠状に形成されている。基板７の内周側は、長方形状または正方形状の貫通穴７ａとなっている。アンテナ６は、コイルが環状に巻回されることで形成されたアンテナコイル（ループアンテナ）である。アンテナ６は、長方形または正方形の環状に形成されており、貫通穴７ａを囲むように基板７に実装されている。基板７には、たとえば、アンテナ６が接続されるアンテナ回路等が実装されている。なお、基板７は、ガラスエポキシ基板等のリジッド基板であっても良い。

　基板７は、枠体１７に固定されている。具体的には、基板７は、枠体１７の後ろ下側の面に固定されている。基板７の一部は、検知機構４と重なっている。貫通穴７ａは、開口部１７ａよりも大きくなっており、基板７は、開口部１７ａよりも外周側に配置されている。貫通穴７ａの中には、空中像表示領域Ｒが形成される。すなわち、基板７の内周側には、空中像表示領域Ｒが形成される。また、貫通穴７ａを囲むように基板７に実装されるアンテナ６は、空中像表示領域Ｒを囲むように空中像表示領域Ｒの外周側に配置されている。なお、基板７の貫通穴７ａは、開口部１７ａより小さくなっていても良い。この場合には、基板７の内周端は、開口部１７ａよりも内周側に配置されている。

　入力装置１では、ユーザは、入力部１８において指先を用いて暗証番号等の情報を入力することが可能になっている。また、入力装置１では、ユーザが入力装置１にカード２をかざすことで、入力装置１とカード２との間において非接触で情報の通信を行うことが可能になっている。具体的には、ユーザが入力部１８にカード２をかざすことで、入力装置１とカード２との間において非接触で情報の通信を行うことが可能になっている。

　入力部１８において、たとえば、暗証番号が入力されるときには、表示機構１１は、暗証番号を入力するためのキーパッドを表示面１１ａに表示し、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示されたキーパッドを空中像として空中像表示領域Ｒに表示する（図４（Ａ）参照）。ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示されるキーパッドを利用して暗証番号を入力する。具体的には、ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示されたキーパッドの中の所定のキー（数字）の位置に指先を順次移動させることで、暗証番号を入力する。

　すなわち、入力部１８において空中像の所定の位置をユーザが指先で差す操作（この場合には、空中像表示領域Ｒに表示されたキーパッドの中の所定のキーをユーザが指先で差す操作）を指差し操作とすると、ユーザは、入力部１８において指差し操作を順次行うことで、暗証番号を入力する。制御部８は、検知機構４の検知結果（すなわち、ユーザの指先の位置（動き）の検知結果）に基づいて、入力部１８において指差し操作が行われたことを認識する。また、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、指差し操作で差された空中像の位置（すなわち、指差し操作で差されたキー（数字））を認識する。すなわち、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、入力部１８で入力された暗証番号を認識する。

　本形態では、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて指差し操作が行われたことを認識すると、指差し操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行う。具体的には、制御部８は、通知制御として、表示機構１１に制御指令を送信する。表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示されるキーパッドの画像の、指差し操作で差された位置に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。

　たとえば、指差し操作において、ユーザが、キーパッドの中の「５」を指先で差すと、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示されるキーパッドの画像の、「５」に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する（図４（Ｂ）参照）。

　このように、本形態では、通知制御において、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の一部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。すなわち、通知制御において、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の一部分の色を変更し、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が変更された画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。本形態の指差し操作は、入力部１８におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作となっている。

　なお、入力装置１でユーザの操作が行われていない待機時には、たとえば、表示機構１１は、入力部１８で情報を入力するための入力モードと、入力装置１とカード２との通信を行うための通信モードとのいずれかのモードを選択するための画像（モード選択用の画像）を表示面１１ａに表示し、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示されたモード選択用の画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示されるモード選択用の画像の所定の位置（すなわち、空中像の所定の位置）を指差す指差し操作を行ってモードを選択する。制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、入力部１８において指差し操作が行われたこと、および、指差し操作で差された空中像の位置（すなわち、選択されたモード）を認識する。

　制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて指差し操作が行われたことを認識すると、指差し操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行う。具体的には、制御部８は、通知制御として、表示機構１１に制御指令を送信し、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示されるモード選択用の画像の、指差し操作で差された位置に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。

　たとえば、指差し操作において、ユーザが、空中像表示領域Ｒに表示されるモード選択用の画像の中の「入力モード」を指先で差すと、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示されるモード選択用の画像の「入力モード」に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。

　（本形態の主な効果）
　以上説明したように、本形態では、空中像が表示される空中像表示領域Ｒは、ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力部１８となっている。また、本形態では、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて入力部１８で指差し操作が行われたことを認識すると、指差し操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行っている。そのため、本形態では、空中像表示領域Ｒでユーザが指差し操作を行ったときに、指差し操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　具体的には、本形態では、制御部８は、通知制御として、表示機構１１に制御指令を送信し、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の一部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示しているため、ユーザは、空中像の色の変化によって、指差し操作が確かに行われたことを認識することが可能になる。

　すなわち、本形態では、ユーザは、視覚によって、指差し操作が確かに行われたことを認識することが可能になる。また、本形態では、通知制御において、色が反転した画像が空中像として空中像表示領域Ｒに表示されるため、空中像表示領域Ｒに表示される空中像の色が変わったことをユーザはより認識しやすくなる。したがって、本形態では、ユーザは、指差し操作が確かに行われたことをより認識しやすくなる。

　本形態では、通知制御において、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の、指差し操作で差された位置に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示している。そのため、本形態では、ユーザは、指差し操作において空中像のどの部分を指先で差したのかを明確に認識することが可能になる。

　（通知制御の変更例１）
　上述した形態において、表示機構１１は、通知制御を行う制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の、指差し操作で差された位置とは違う位置に対応する部分の色を反転させても良い。また、上述した形態において、表示機構１１は、通知制御を行う制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の全体の色を反転させても良い。また、上述した形態において、表示機構１１は、通知制御を行う制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される画像の一部または全体の色を反転させることなく変えても良い。

　（通知制御の変更例２）
　上述した形態において、入力装置１は、指差し操作が行われたことをユーザに通知するための通知音を発生させる通知音発生機構２０（図２参照）を備えていても良い。この場合には、制御部８は、通知制御として、表示機構１１に制御指令を送信することに代えて、あるいは、表示機構１１に制御指令を送信することに加えて、通知音発生機構２０に制御指令を送信し、通知音発生機構２０は、制御部８からの制御指令に基づいて通知音を発生させる。

　この場合には、入力部１８でユーザが指差し操作を行ったときに、通知音発生機構２０が発する通知音によって、指差し操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。すなわち、ユーザは、聴覚によって、指差し操作が確かに行われたことを認識することが可能になる。また、この場合には、ユーザの視覚に障害があっても、入力部１８でユーザが指差し操作を行ったときに、指差し操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　（通知制御の変更例３）
　上述した形態において、入力装置１は、指差し操作が行われたことをユーザに通知するための空気の振動を入力部１８で発生させる振動発生機構２１（図２参照）を備えていても良い。振動発生機構２１は、たとえば、超音波振動子を備えている。この場合には、制御部８は、通知制御として、表示機構１１に制御指令を送信することに代えて、あるいは、表示機構１１に制御指令を送信することに加えて、振動発生機構２１に制御指令を送信し、振動発生機構２１は、制御部８からの制御指令に基づいて入力部１８で空気を振動させる。また、制御部８は、通知制御として、振動発生機構２１に制御指令を送信するのに加えて、通知音発生機構２０に制御指令を送信しても良い。

　この場合には、入力部１８でユーザが指差し操作を行ったときに、振動発生機構２１が入力部１８で発生させる空気の振動を指先で感じることによって、指差し操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。また、この場合には、ユーザの視覚に障害があっても、入力部１８でユーザが指差し操作を行ったときに、指差し操作が確かに行われたことをユーザは認識することが可能になる。

　（ユーザ操作の変更例１）
　上述した形態において、暗証番号に加えて、あるいは、暗証番号に代えて、入力部１８でユーザの署名（サイン）が入力されても良い。入力部１８でユーザの署名が入力されるときには、たとえば、表示機構１１は、署名の入力領域を示す長方形の枠および所定の案内メッセージの画像を表示面１１ａに表示し、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示された枠および案内メッセージを空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。

　ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示される枠の中で指先を動かして署名を入力する。すなわち、ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示される枠の中の所定の位置を指先でなぞる操作を行って署名を入力する。また、上述した形態において、ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示される枠の中の所定の位置を指先でなぞる操作を行うことで暗証番号を入力しても良い。この場合には、空中像表示領域Ｒにキーパッドの画像は表示されない。これらの場合、ユーザが、空中像表示領域Ｒに表示される枠の中の所定の位置を指先でなぞる操作は、入力部１８におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作となっている。

　この場合には、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、入力部１８においてユーザ操作が行われたことを認識する。また、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、ユーザ操作でなぞられた空中像の位置を認識する。すなわち、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、入力部１８で入力された署名や暗証番号を認識する。制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいてユーザ操作が行われたことを認識すると、ユーザ操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行う。制御部８は、通知制御として、たとえば、表示機構１１に制御指令を送信する。

　表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される枠の画像の中の、ユーザの指先によってなぞられた位置に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。なお、これらの場合において、署名や暗証番号の入力領域を示す枠が空中像として空中像表示領域Ｒに表示されなくても良い。

　（ユーザ操作の変更例２）
　図５は、本発明の他の実施の形態にかかるユーザ操作を説明するための図である。

　上述した形態において、ユーザが入力部１８でカード２をかざして、入力装置１とカード２との間において非接触で情報の通信を行うときに、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、入力装置１との情報通信が可能となる適切な位置からずれた位置にカード２がかざされたことを認識しても良い。この場合には、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて、カード２がかざされている位置を認識する。また、この場合には、制御部８は、入力装置１との情報通信が可能となる適切な位置からずれた位置にカード２がかざされたことを認識すると、この操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行う。

　たとえば、制御部８は、通知制御として、表示機構１１に制御指令を送信する。表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、入力装置１との情報通信が可能となる適切な位置にカード２を誘導するための矢印の画像を表示面１１ａに表示し、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される矢印の画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する（図５参照）。この場合、ユーザが、入力部１８において、入力装置１との情報通信が可能となる適切な位置からずれた位置にカード２をかざす操作は、入力部１８におけるユーザの所定の操作であるユーザ操作となっている。

　（他の実施の形態）
　上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。

　上述した形態において、入力装置１は、磁気カードの処理を行うための磁気ヘッドと、接触式のＩＣカードの処理を行うためのＩＣ接点ブロックとを備えていても良い。この場合には、たとえば、入力装置１でユーザの操作が行われていない待機時に、表示機構１１は、磁気カード、接触式のＩＣカードおよび非接触式のＩＣカード２のいずれのカードで処理を行うのかを選択するための画像（選択画像）を表示面１１ａに表示し、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示された選択画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。

　ユーザは、空中像表示領域Ｒに表示される選択画像の所定の位置を指差す指差し操作を行って、どのカードで処理を行うのかを選択する。この場合であっても、制御部８は、検知機構４の検知結果に基づいて指差し操作が行われたことを認識すると、指差し操作が行われたことをユーザに通知するための通知制御を行う。通知制御では、たとえば、制御部８は、表示機構１１に制御指令を送信し、表示機構１１は、制御部８からの制御指令に基づいて、表示面１１ａに表示される選択画像の、指差し操作で差された位置に対応する部分の色を反転させ、空中結像機構１２は、表示面１１ａに表示される、色が反転した画像を空中像として空中像表示領域Ｒに表示する。

　上述した形態において、検知機構４は、静電容量センサであっても良いし、モーションセンサであっても良い。また、検知機構４は、２台のカメラによって構成されていても良い。また、上述した形態において、表示面１１ａから射出される光の光軸Ｌ１と、ビームスプリッタ１３で反射した光の光軸Ｌ２とが直交していなくても良い。また、上述した形態において、表示面１１ａは、斜め上側を向いていても良いし、前側または後ろ側を向いていても良い。さらに、上述した形態において、入力装置１との間で非接触で情報の通信が行われるのは、カード２以外の情報記録媒体であっても良いし、スマートフォン等の電子機器であっても良い。

　（参考形態）
　図６、図７は、本発明の参考形態にかかる空中像の表示方法を説明するための図である。

　上述した形態において、入力装置１は、空中像表示領域Ｒに空中像として表示されるキーパッドのキー（数字）の配列を、たとえば、入力装置１のユーザが変わるごとに変更しても良い。この場合には、入力装置１は、たとえば、図４（Ａ）に示すキーパッドのキーの配列を図６（Ａ）に示すキーの配列や図６（Ｂ）に示すキーの配列に変更する。また、上述した形態において、入力装置１は、空中像表示領域Ｒに空中像として表示されるキーパッドの大きさを、たとえば、入力装置１のユーザが変わるごとに変更しても良い。この場合には、入力装置１は、たとえば、図４（Ａ）に示すキーパッドの大きさを図７（Ａ）に示すキーパッドの大きさや図７（Ｂ）に示すキーパッドの大きさに変更する。

　これらの場合には、空中像表示領域Ｒに表示されたキーパッドの中の同じ数字をユーザが指先で差したときのユーザの指先の位置を、たとえば、ユーザごとに変えることが可能になる。すなわち、ユーザの指先の位置を特定することができても、キーパッドの中のどの数字をユーザの指先が差しているのかをわからなくすることが可能になる。そのため、これらの場合には、暗証番号等の情報を入力するユーザ以外の他人に、たとえば、情報の入力操作を盗み見されたとしても、他人がこの情報を不正に取得するのを防止することが可能になる。

　１　入力装置、　４　検知機構、　８　制御部、　１１　表示機構、　１１ａ　表示面、　１２　空中結像機構、　１８　入力部、　２０　通知音発生機構、　２１　振動発生機構、　Ｒ　空中像表示領域

Claims

　ユーザの指先を用いて情報を入力するための入力装置であって、
　画像を表示する表示面を有する表示機構と、前記表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構と、前記空中像が表示される領域である空中像表示領域において前記ユーザの前記指先の位置を検知するための検知機構と、前記入力装置を制御するための制御部とを備え、
　前記空中像表示領域は、情報を入力するための入力部となっており、
　前記制御部は、前記検知機構の検知結果に基づいて、前記入力部における前記ユーザの所定の操作であるユーザ操作が行われたことを認識すると、前記ユーザ操作が行われたことを前記ユーザに通知するための通知制御を行うことを特徴とする入力装置。
　前記制御部は、前記通知制御として、前記表示機構に制御指令を送信し、
　前記表示機構は、前記制御部からの制御指令に基づいて、前記表示面に表示される画像の少なくとも一部分の色を変更し、
　前記空中結像機構は、前記表示面に表示される、色が変更された画像を前記空中像として前記空中像表示領域に表示することを特徴とする請求項１記載の入力装置。
　前記表示機構は、前記制御部からの制御指令に基づいて、前記表示面に表示される画像の少なくとも一部分の色を反転させ、
　前記空中結像機構は、前記表示面に表示される、色が反転した画像を前記空中像として前記空中像表示領域に表示することを特徴とする請求項２記載の入力装置。
　前記ユーザ操作は、前記入力部において前記空中像の所定の位置を前記ユーザが指先で差す指差し操作であり、
　前記制御部は、前記検知機構の検知結果に基づいて、前記指差し操作で差された前記空中像の位置を認識し、
　前記表示機構は、前記制御部からの制御指令に基づいて、前記表示面に表示される画像の、前記指差し操作で差された位置に対応する部分の色を反転させることを特徴とする請求項３記載の入力装置。
　前記ユーザ操作が行われたことを前記ユーザに通知するための通知音を発生させる通知音発生機構を備え、
　前記制御部は、前記通知制御として、前記通知音発生機構に制御指令を送信し、
　前記通知音発生機構は、前記制御部からの制御指令に基づいて前記通知音を発生させることを特徴とする請求項１記載の入力装置。
　前記ユーザ操作が行われたことを前記ユーザに通知するための空気の振動を前記入力部で発生させる振動発生機構を備え、
　前記制御部は、前記通知制御として、前記振動発生機構に制御指令を送信し、
　前記振動発生機構は、前記制御部からの制御指令に基づいて前記入力部で空気を振動させることを特徴とする請求項１記載の入力装置。
　画像を表示する表示面を有する表示機構と、前記表示面に表示される画像を空間に投射することで空中像として結像させる空中結像機構と、前記空中像が表示される領域である空中像表示領域においてユーザの指先の位置を検知するための検知機構とを備え、前記空中像表示領域は、前記ユーザの前記指先を用いて情報を入力するための入力部となっている入力装置の制御方法であって、
　前記検知機構の検知結果に基づいて、前記入力部における前記ユーザの所定の操作であるユーザ操作が行われたことが認識されると、前記ユーザ操作が行われたことを前記ユーザに通知するための通知制御を行うことを特徴とする入力装置の制御方法。