WO2021060291A1 - 車両用照明装置 - Google Patents

Abstract

アンビエントランプ（１０）は、光源部（１１）と導光体（１２）とクリップ（１３）とを備える。導光体（１２）は、前後方向に線状に延びる第１線状部（１２ａ）と、第１線状部（１２ａ）の前端から曲折して下方へ線状に延びる第２線状部（１２ｂ）とを有し、略Ｌ状に形成され、複数の取付部を介して外側ドアトリム（６）に固定される。光源部（１１）は、第２線状部（１２ｂ）に一体的に設けられる。光源部（１１）から照射される光は、第２線状部（１２ｂ）から第１線状部（１２ａ）へ導光されて、第１線状部（１２ａ）の外周面から放射される。クリップ（１３）の一対の突起部（１９）は、外側ドアトリム（６）の開口（８）の下側の開口縁部（３３）に係止された状態で、ドアトリムに対する光源部（１１）及び第２線状部（１２ｂ）の車幅方向の両側への傾動を抑制する。

Description

車両用照明装置

　本開示は、車両用照明装置に関する。

　特許文献１には、自動車の内装ドアトリムの加飾用の車両用照明装置が記載されている。ドアトリムは、夜間など暗い状態のときにドアトリムの装備品及び車室内の一部分を照らすための照明として車両用照明装置を備えている。車両用照明装置は、光源としての発光ダイオードと、発光ダイオードから発せられる光を導光する導光体と、を有する。発光ダイオードはドアトリムの樹脂成形品の裏面側に配設され固定されている。導光体も同様にドアトリムの樹脂成形品の裏面側に配設される。導光体は、その一端側が発光ダイオードに対向し、かつ導光体の長さ方向が発光ダイオードから発せられる光の放出方向に沿う方向に合せて配設される。導光体は、導光体と一体的に形成される取付部を介して樹脂成形品の裏面側（乗物の室内の構造体）に固定されている。取付部は、導光体の長さ方向に連続的に設けられていることが好ましい。導光体は、取付部の孔部に締結部材を挿通させ樹脂成形品の裏面側に締結することで固定される。なお、同公報には、導光体と発光ダイオードとが一直線上に並んで配置された状態が図示されている。

日本国特開２０１４－１８０９３６号公報

　特許文献１に記載の車両用照明装置では、ドアトリム（被取付部材）に対して導光体を長さ方向（所定方向）に連続的に固定し、導光体と発光ダイオード（光源部）とを一直線上に配置しているが、車両によっては、導光体と光源部とを一直線上に配置することができず、上記所定方向に沿って延びる導光体の一端側を曲折し、曲折した側の端部に光源部を設ける場合がある。この場合、車両の振動時に、導光体のうち上記所定方向に沿って延びる側を軸として、光源部側が傾動してしまい、音の発生や故障の原因になってしまうおそれがある。

　そこで、本開示は、車両の振動時に光源部側の傾動を抑えることが可能な車両用照明装置の提供を目的とする。

　上記課題を解決するため、本開示の第１の態様は、車体側係止部を有する車体側の被取付部材に対して取り付けられる車両用照明装置であって、略Ｌ状の導光体と光源部と照明側係止部とを備える。導光体は、所定方向に沿って線状に延びた状態で被取付部材に対して上記所定方向に沿った複数個所で固定される第１線状部と、第１線状部の一端から曲折して上記所定方向と交叉する方向へ線状に延びる第２線状部とを有し、光を導光可能である。光源部は、導光体の第２線状部側の端部に接続されて、導光体へ光を照射する。照明側係止部は、導光体の第２線状部または光源部の少なくとも一方に支持されて被取付部材の車体側係止部に係止される。光源部は、第２線状部に一体的に設けられる。照明側係止部を車体側係止部に係止した状態で、照明側係止部は、導光体の第１線状部の被取付部材への固定部分を軸とした光源部及び第２線状部の傾動方向の両側への傾動を抑制する。

　上記構成では、照明側係止部を被取付部材の車体側係止部に係止した状態で、照明側係止部は、導光体の第１線状部の被取付部材への固定部分を軸とした光源部及び第２線状部の傾動方向の両側への傾動を抑制する。このため、略Ｌ状の導光体の第１線状部を被取付部材に対して所定方向に沿った複数個所で固定し、導光体の第２線状部側の端部に光源部を設けても、車両の振動時に光源部側の傾動を照明側係止部によって抑えることができる。

　本開示の第２の態様は、上記第１の態様の車両用照明装置であって、延設部を備える。延設部は、傾動方向と交叉する第２の所定方向に弾性変形可能な弾性変形部を有し、導光体の第２線状部または光源部の少なくとも一方に支持されて第２の所定方向の一側へ延びて照明側係止部へ連続する。照明側係止部は、延設部を介して導光体の第２線状部または光源部の少なくとも一方に支持され、車体側係止部に対して第２の所定方向の他側から係合する。

　上記構成では、照明側係止部が、車体側係止部に対して第２の所定方向（光源部の傾動方向と交叉する方向）の他側から係合し、延設部の弾性変形部が、第２の所定方向に弾性変形可能であるので、導光体の第１線状部を被取付部材に対して固定した後、延設部を第２の所定方向に収縮させるように弾性変形部を弾性変形させて、照明側係止部を車体側係止部に係止可能な位置に配置し、その後弾性変形部を復元させることによって、照明側係止部を車体側係止部に対して第２の所定方向の他側から係合させることができる。このように、導光体の第１線状部を被取付部材に対して固定して位置決めした後に、照明側係止部を容易に車体側係止部に係止させることができるので、車両用照明装置を車体側の被取付部材に対して取り付ける際の作業性を向上させることができる。

　本開示によれば、車両の振動時に光源部側の傾動を抑えることができる。

図１は、本開示の一実施形態に係るアンビエントランプを有する車両の概略図である。 図２は、図１の要部の拡大図である。 図３は、図２のIII－III矢視断面図である。 図４は、外側ドアトリム及びアンビエントランプ概略図である。 図５は、図２を車幅方向外側から視た状態の概略図である。 図６は、図５の光源部周辺の拡大図である。 図７は、図４のVII－VII矢視断面図である。 図８は、クリップの変形例を示す光源部周辺の拡大図である。

　以下、本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、ＦＲは車両の前方を、ＵＰは上方を、ＩＮは車幅方向内側をそれぞれ示し、図５の一点鎖線ＣＬは車両用照明装置が傾動する際の軸心を示す。また、以下の説明において、前後方向は車両の前後方向を意味し、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。

　図１に示すように、本実施形態に係る車両用照明装置は、車両１の車体の一部を構成するドア２の車室３側に設けられるアンビエントランプ（車両用照明装置）１０に適用される。アンビエントランプ１０は、ドア２のドアトリム（被取付部材）４に対して取り付けられる。

　図１～図５に示すように、ドアトリム４は、ドア２に対して車室３側から取り付けられる樹脂製の内装部品であって、車幅方向外側の板状の外側ドアトリム６と、外側ドアトリム６よりも車幅方向内側の板状の内側ドアトリム７と、加飾用のガーニッシュ５とを有する。

　外側ドアトリム６は、車幅方向と交叉する板状に形成され、ドア２の車幅方向内側面よりも車幅方向内側で起立した状態で、ドア２に対して固定される。外側ドアトリム６には、アンビエントランプ１０の後述する光源部１１等が配置される開口８が形成される。外側ドアトリム６のうち開口８の下側の開口縁部（車体側係止部）３３を含む領域３５は、車幅方向外側へハット状に突出する。

　内側ドアトリム７は、車幅方向と交叉する板状に形成され、外側ドアトリム６の下部の車幅方向内側で起立した状態で、外側ドアトリム６及びドア２に対して固定される。内側ドアトリム７は、外側ドアトリム６の開口８の所定の高さ位置よりも下方の領域を車幅方向内側から覆う。内側ドアトリム７の上縁７ａは、外側ドアトリム６の開口８よりも前方から開口８よりも後方へ上記所定の高さ位置で前後方向に略直線状に延びた後、後上方へ湾曲している。外側ドアトリム６の開口８のうち内側ドアトリム７の上縁７ａよりも上方の領域８ａ（以下、「開口８の上部領域８ａ」という。）は、外側ドアトリム６の開口８の上部領域８ａよりも車幅方向内側の空間３１（後述するガーニッシュ５と外側ドアトリム６との間の空間３１）と、外側ドアトリム６よりも車幅方向外側の空間３２（ドア２とドアトリム４との間の空間３２）とを連通する。

　ガーニッシュ５は、加飾用のパーツであって、板状に形成され、外側ドアトリム６及び内側ドアトリム７の車幅方向内側に配置されて、外側ドアトリム６に対して固定される。ガーニッシュ５は、外側ドアトリム６の開口８の上記所定の高さ位置より上方の領域を車幅方向内側から覆う。ガーニッシュ５と外側ドアトリム６との間には、空間３１が区画される。ガーニッシュ５の下縁５ａは、内側ドアトリム７の上縁７ａよりも僅かに下方の高さ位置に配置され、外側ドアトリム６の開口８よりも前方から開口８よりも後方へ前後方向に略直線状に延びた後、後上方へ湾曲している。ガーニッシュ５の下縁５ａは、内側ドアトリム７の車幅方向内側面７ｂから車幅方向内側へ離間した位置に配置され、内側ドアトリム７の車幅方向内側面７ｂとの間に間隙９を区画する。ガーニッシュ５の下縁５ａと内側ドアトリム７の車幅方向内側面７ｂとの間の間隙９は、前後方向に延びるスリット状に形成され、ガーニッシュ５と外側ドアトリム６との間の空間３１を下方へ向かって開放し、前記空間３１と車室３とを連通する。

　アンビエントランプ１０は、ドアトリム４に対して取り付けられ、ガーニッシュ５によって車幅方向内側から覆われた状態で、ガーニッシュ５の下縁５ａと内側ドアトリム７との間の間隙９から下方のドアトリム４の車幅方向内側面（内側ドアトリム７の車幅方向内側面７ｂ）を照らす間接照明である。アンビエントランプ１０は、光を照射可能な光源部１１と、光源部１１から照射される光を導光する導光体１２と、外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に係止されるクリップ１３とを備える。導光体１２の一部は、ガーニッシュ５の下縁５ａと内側ドアトリム７との間の間隙９の上方の空間３１に配置され、光源部１１からの光を前記間隙９から下方の内側ドアトリム７の車幅方向内側面７ｂ側へ放射する。

　図４及び図５に示すように、導光体１２は、前後方向に線状に延びる第１線状部１２ａと、第１線状部１２ａの前端から曲折して下方へ線状に延びる第２線状部１２ｂとを有し、略Ｌ状に形成され、第１線状部１２ａと一体的に形成される複数（本実施形態では３つ）の取付部１４を介して外側ドアトリム６の車幅方向内側面に固定される。導光体１２は、光透過性を有する材料（例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂等の合成樹脂、ガラス等の無機材料）によって断面略円形状に形成され、光を長さ方向に導光するとともに、外周面１５から上記長さ方向と交叉する方向へ光を放射可能である。なお、導光体１２の断面形状は略円形状に限定されない。

　第１線状部１２ａは、ガーニッシュ５と外側ドアトリム６との間の空間３１に配置され、ガーニッシュ５の下縁５ａと内側ドアトリム７との間の間隙９の上方で前後方向（所定方向）に沿って延びる。すなわち、第１線状部１２ａは、ドアトリム４の外側ドアトリム６の車幅方向内側面に沿う方向に延びる。第１線状部１２ａの前端部は、車両１の側面視において、外側ドアトリム６の開口８内に位置する。複数の取付部１４は、第１線状部１２ａから上方へ延びる板状に形成され、外側ドアトリム６に対してビス１６によって車幅方向外側から締結固定される。外側ドアトリム６に対する複数の取付部１４の締結固定部１４ａは、第１線状部１２ａと略平行に前後方向に延びる仮想直線（図５に示す一点鎖線ＣＬ）上に、互いに前後に離間した状態で配置されている。

　第２線状部１２ｂは、車両１の側面視において、外側ドアトリム６の開口８内で上下方向（上記所定方向と交叉する方向）に延びる。第２線状部１２ｂは、第１線状部１２ａの前端から下方へ曲折し、ガーニッシュ５と外側ドアトリム６との間の空間３１側から外側ドアトリム６の開口８の上部領域８ａを挿通し、ドア２とドアトリム４との間の空間３２側へ延びる。

　光源部１１は、光源１１ａ（本実施形態では、基板（図示省略）に実装されたＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ　Ｅｍｉｔｔｉｎｇ　Ｄｉｏｄｅ））と、光源１１ａを内部に収容する収容部１１ｂとを有し、導光体１２の第２線状部１２ｂに一体的に設けられる。光源１１ａは、車両１に搭載されたバッテリ等の電源装置（図示せず）に対してハーネス１７等を介して接続される。光源１１ａは、導光体１２の第２線状部１２ｂの下端面に対向する位置に配置され、導光体１２の第２線状部１２ｂの下端面に対して光を照射可能である。収容部１１ｂは、導光体１２の第２線状部１２ｂに一体的に設けられ、光源１１ａ側から後方へ延び、収容部１１ｂの後端側にはハーネス１７が接続される。光源部１１と導光体１２の第２線状部１２ｂと第１線状部１２ａとの間には、板状の補強部２３が設けられる。補強部２３は、アンビエントランプ１０の前端部分（第１線状部１２ａの前端部、第２線状部１２ｂ、及び光源部１１）を補強してその剛性を向上させる。光源部１１の光源１１ａから照射される光は、導光体１２の第２線状部１２ｂから第１線状部１２ａへ導光されて、第１線状部１２ａの外周面１５から放射され、ガーニッシュ５の下縁５ａと内側ドアトリム７との間の間隙９を介して、間隙９よりも下方の内側ドアトリム７の車幅方向内側面７ｂ側へ放射される。

　図４～図７に示すように、クリップ１３は、光源部１１から下方（第２の所定方向の一側）へ延びて、外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部（車体側係止部）３３に係止される。クリップ１３は、車幅方向と交叉する板状に形成されて光源部１１から下方へ延びる延設部１８と、延設部１８の先端側に一体成形される一対の突起部（照明側係止部）１９とを有する。延設部１８は、光源部１１側から下方へ延びる第１板状部１８ａと、第１板状部１８ａの下端から曲折して車幅方向内側の下方へ延びる第２板状部１８ｂと、第２板状部１８ｂの車幅方向内端から折り返すように曲折して車幅方向外側の下方へ延びる第３板状部１８ｃとによって、車幅方向内側へ突出する略Ｖ状に形成される。延設部１８の第１板状部１８ａと第２板状部１８ｂとの第１曲折部（弾性変形部）２８と、第２板状部１８ｂと第３板状部１８ｃとの第２曲折部（弾性変形部）２９とは、上下方向（第２の所定方向）に弾性変形可能である。一対の突起部１９は、第３板状部１８ｃの先端部２１の下面２２側に設けられ、車幅方向に互いに離間して配置され、第３板状部１８ｃの下面２２から下方へ突出した状態で前後方向に延びる。すなわち、一対の突起部１９は、延設部１８を介して光源部１１に支持される。一対の突起部１９同士の離間距離は、外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３の板厚よりも僅かに大きい。一対の突起部１９の間の空間に外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３が挿入されて、クリップ１３の一対の突起部１９が外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に係止される。クリップ１３の一対の突起部１９を外側ドアトリム６側に係止したクリップ係止状態では、一対の突起部１９は、外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３の車幅方向の両側に位置し、導光体１２の第１線状部１２ａの複数の取付部１４の締結固定部１４ａを軸（図５に示す一点鎖線ＣＬ）としたドアトリム４に対する光源部１１及び第２線状部１２ｂの車幅方向（傾動方向）の両側への傾動（以下、「光源部１１側の傾動」という。）を抑制する。なお、アンビエントランプ１０の第１線状部１２ａは、ドアトリム４に対して固定され、第２線状部１２ｂ及び光源部１１（以下、「光源部１１側」という。）は、ドアトリム４に対して固定されることなく係止される。

　上記のように構成されたアンビエントランプ１０では、クリップ係止状態のクリップ１３の一対の突起部１９は、光源部１１側の傾動を抑制する。このため、Ｌ状の導光体１２の前後方向に延びる第１線状部１２ａをドアトリム４に対して前後方向に沿った複数個所の締結固定部１４ａで固定し、導光体１２の第２線状部１２ｂ側の下端部に光源部１１を設けても、車両１の振動時に光源部１１側の傾動をクリップ１３の一対の突起部１９によって抑えることができる。これにより、車両１の振動時の音の発生やアンビエントランプ１０の故障の発生を抑制することができる。

　アンビエントランプ１０の前端部分（第１線状部１２ａの前端部、第２線状部１２ｂ、及び光源部１１）が補強部２３によって補強されるので、光源部１１側の振動を抑制することができ、車両１の振動時の音の発生やアンビエントランプ１０の故障の発生を抑制することができる。

　また、クリップ１３の延設部１８の第１曲折部２８及び第２曲折部２９が、上下方向に弾性変形可能であるので、アンビエントランプ１０をドアトリム４に対して取り付ける際、導光体１２の第１線状部１２ａをドアトリム４に対して固定して位置決めした後に、クリップ１３の一対の突起部１９を外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に対して容易に係止させることができる。具体的には、アンビエントランプ１０をドアトリム４に対して取り付ける際、導光体１２の第１線状部１２ａをドアトリム４に対して締結固定部１４ａで固定した後、クリップ１３を上下方向に収縮させるように第１曲折部２８及び第２曲折部２９を弾性変形させて、クリップ１３の一対の突起部１９間の空間を外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に対向させて、その後第１曲折部２８及び第２曲折部２９を復元させることによって、クリップ１３の一対の突起部１９を外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に対して上側（第２の所定方向の他側）から係合させることができる。このため、アンビエントランプ１０をドアトリム４に対して取り付ける際の作業性を向上させることができる。

　また、クリップ係止状態のクリップ１３の一対の突起部１９は、光源部１１側の傾動を抑制するので、クリップ係止状態にした後に光源部１１に対してハーネス１７を接続する際の作業性を向上させることができる。

　また、クリップ１３の延設部１８の第１曲折部２８及び第２曲折部２９は、上下方向に弾性変形可能であるので、クリップ１３の延設部１８に製造誤差が生じても、係る製造誤差を第１曲折部２８及び第２曲折部２９によって吸収することができ、クリップ１３の一対の突起部１９を外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に係止させることができる。

　なお、本実施形態では、導光体１２の第１線状部１２ａの複数の取付部１４を、ドアトリム４に対して締結固定したが、これに限定されるものではなく、例えば、ドアトリム４に対して溶着などによって固定してもよい。

　また、本実施形態では、クリップ１３の延設部１８を光源部１１から下方（第２の所定方向の一側）へ延ばしたが、クリップ１３の延設部１８を延ばす方向はこれに限定されるものではなく、光源部１１側の傾動方向（本実施形態では、車幅方向）と交叉する方向であればよい。例えば、図８に示すように、クリップ２４の延設部２５を、第１線状部１２ａの前端部と第２線状部１２ｂと光源部１１との間の補強部２３から後方（第２の所定方向の一側）へ延ばし、クリップ２４の一対の突起部（照明側係止部）２６を、外側ドアトリム６の開口８の後側の開口縁部（車体側係止部）３４に係止してもよい。この場合、外側ドアトリム６のうち開口８の後側の開口縁部３４を含む領域３６が、車幅方向外側へハット状に突出してもよい。

　また、本実施形態では、クリップ１３の一対の突起部（照明側係止部）１９を、延設部１８を介して光源部１１から支持したが、照明側係止部は光源部１１または第２線状部１２ｂの少なくとも一方から支持されていればよい。例えば、図８に示すように、クリップ２４の一対の突起部（照明側係止部）２６を、延設部２５及び補強部２３を介して第２線状部１２ｂ及び光源部１１の双方から支持してもよい。

　また、本実施形態では、クリップ１３の延設部１８を、車幅方向内側へ突出する略Ｖ状に形成したが、車幅方向外側へ突出する略Ｖ状に形成してもよい。

　また、本実施形態では、クリップ１３の延設部１８を略Ｖ状に形成することによって、延設部１８に第１曲折部（弾性変形部）２８及び第２曲折部（弾性変形部）２９を設けたが、延設部１８の形状はＶ状に限定されるものではなく、上下方向（第２の所定方向）に弾性変形可能な弾性変形部を有していれば、他の形状であってもよい。例えば、図７に二点鎖線で示すように、光源部１１から下方へ延びてから車幅方向の一側（図７では外側）へ曲折するＬ状の延設部４１を設け、延設部４１がその曲折部（弾性変形部）４２で上下方向（第２の所定方向）に弾性変形可能であってもよい。

　また、本実施形態では、クリップ１３の延設部１８に第１曲折部（弾性変形部）２８及び第２曲折部（弾性変形部）２９を設けたが、弾性変形部を設けなくてもよい。

　また、本実施形態では、アンビエントランプ１０にクリップ１３を設け、クリップ１３の先端側に一対の突起部（照明側係止部）１９を設けたが、照明側係止部は、これに限定されるものではない。例えば、アンビエントランプ１０にクリップ１３を設けることなく、光源部１１から直接的に下方へ突出する一対の突起部（照明側係止部）を設けてもよい。

　また、本実施形態では、アンビエントランプ１０に一対の突起部（照明側係止部）１９を設け、一対の突起部１９間にドアトリム４側の開口縁部（車体側係止部）３３を係止させたが、照明側係止部及び車体側係止部の形状はこれに限定されるものではなく、互いに係止可能であり且つ係止した状態で光源部１１側の傾動を抑制可能な形状であればよい。例えば、ドアトリム４側に一対の突起部（車体側係止部）を設け、係る一対の突起部間に係止可能な板状部（照明側係止部）をアンビエントランプ１０に設けてもよい。

　また、本実施形態では、Ｌ状の導光体１２の第１線状部１２ａを前後方向（所定方向）に延ばし、第２線状部１２ｂを第１線状部１２ａの前端から下方へ延ばしたが、Ｌ状の導光体１２の第１線状部１２ａ及び第２線状部１２ｂを延ばす方向はこれに限定されるものではない。例えば、導光体１２の第１線状部１２ａを上下方向（所定方向）に延ばし、第２線状部１２ｂを第１線状部１２ａの上下方向の一端から前後方向の一側へ延ばしてもよい。

　また、本実施形態では、アンビエントランプ１０をドアトリム４に対して取り付ける際に、導光体１２の第１線状部１２ａをドアトリム４に対して固定した後に、クリップ１３の一対の突起部１９を外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に対して係止させたが、これに限定されるものではなく、クリップ１３の一対の突起部１９を外側ドアトリム６の開口８の下側の開口縁部３３に対して係止させた後、導光体１２の第１線状部１２ａをドアトリム４に対して固定してもよい。

　また、本実施形態では、アンビエントランプ１０の導光体１２の第１線状部１２ａを、外側ドアトリム６に固定したが、これに限定されるものではなく、第１線状部１２ａを内側ドアトリム７またはガーニッシュ５に固定してもよい。

　また、本実施形態では、ドアトリム４を、外側ドアトリム６と内側ドアトリム７とガーニッシュ５とによって構成したが、ドアトリム４を構成する部材はこれに限定されるものではない。

　以上、本開示について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本開示は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本開示を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本開示の範疇に含まれることは勿論である。

　例えば、上記実施形態では、本開示に係る車両用照明装置を、ドア２のドアトリム（被取付部材）４に対して取り付けられるアンビエントランプ（車両用照明装置）１０に適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、車室３の前方で起立するインストルメントパネル（被取付部材）５１（図１参照）に対して取り付けられるアンビエントランプ（車両用照明装置）に適用してもよい。

　本出願は、2019年9月26日付で出願された日本国特許出願（特願2019-175620）に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

　本開示に係る車両用照明装置は、様々な車両に広く適用することができる。

１：車両
４：ドアトリム（被取付部材）
８：外側ドアトリムの開口
１０：アンビエントランプ（車両用照明装置）
１１：光源部
１２：導光体
１２ａ：第１線状部
１２ｂ：第２線状部
１８，２５，４１：延設部
１９，２６：突起部（照明側係止部）
２８：第１曲折部（弾性変形部）
２９：第２曲折部（弾性変形部）
３３，３４：外側ドアトリムの開口部の開口縁部（車体側係止部）
４２：曲折部（弾性変形部）
５１：インストルメントパネル（被取付部材）

Claims (2)

1. 　車体側係止部を有する車体側の被取付部材に対して取り付けられる車両用照明装置であって、
   　所定方向に沿って線状に延びた状態で前記被取付部材に対して前記所定方向に沿った複数個所で固定される第１線状部と、前記第１線状部の一端から曲折して前記所定方向と交叉する方向へ線状に延びる第２線状部とを有し、光を導光可能な略Ｌ状の導光体と、
   　前記導光体の前記第２線状部側の端部に接続されて、前記導光体へ光を照射する光源部と、
   　前記導光体の前記第２線状部または前記光源部の少なくとも一方に支持されて前記被取付部材の前記車体側係止部に係止される照明側係止部と、を備え、
   　前記光源部は、前記第２線状部に一体的に設けられ、
   　前記照明側係止部を前記車体側係止部に係止した状態で、前記照明側係止部は、前記導光体の前記第１線状部の前記被取付部材への固定部分を軸とした前記光源部及び前記第２線状部の傾動方向の両側への傾動を抑制する
   　ことを特徴とする車両用照明装置。
2. 　請求項１に記載の車両用照明装置であって、
   　前記傾動方向と交叉する第２の所定方向に弾性変形可能な弾性変形部を有し、前記導光体の前記第２線状部または前記光源部の少なくとも一方に支持されて前記第２の所定方向の一側へ延びて前記照明側係止部へ連続する延設部を備え、
   　前記照明側係止部は、前記延設部を介して前記導光体の前記第２線状部または前記光源部の少なくとも一方に支持され、前記車体側係止部に対して前記第２の所定方向の他側から係合する
   　ことを特徴とする車両用照明装置。

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