WO2019163461A1 - 反射防止層付偏光板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1つの実施形態においては、上記基材および上記保護層は(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、および、ポリエステル系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含む。
1つの実施形態においては、この反射防止層付偏光板の65℃および90%RHで72時間保持した後の単体色相b値の変化量の差Δは1.0以下であり、かつ、65℃および90%RHで120時間保持した後の単体色相b値の変化量の差Δは0.8以下である。
本発明の別の局面においては、反射防止層付偏光板の製造方法が提供される。この製造方法は偏光子および保護層を含む偏光子積層体を作製すること、基材に反射防止層を形成し、反射防止積層体を作製すること、および、該偏光子積層体の保護層表面に、該反射防止積層体の基材を貼り合わせることを含む。
1つの実施形態においては、上記反射防止層はスパッタリングにより形成される。
図1は、本発明の1つの実施形態による反射防止層付偏光板の概略断面図である。反射防止層付偏光板100は、偏光子11および保護層12を有する偏光板10と、基材20と、反射防止層30とをこの順に備える。基材20は、代表的には、任意の適切な接着層(接着剤層、粘着剤層:図示せず)を介して偏光板20の保護層12に貼り合わせられている。接着層は、代表的には、アクリル系粘着剤層である。反射防止層30は、基材20に直接形成されている。本明細書において「直接」とは接着層が介在しないことを意味する。1つの実施形態においては、基材20は、反射防止層30側の表面にハードコート層および/または密着層(いずれも図示せず)を有していてもよい。この構成も、「反射防止層が基材に直接形成されている」形態に包含される。反射防止層30の表面には、必要に応じて防汚層(図示せず)が設けられてもよい。
相対エネルギー差RED=Ra/R0 (1)
(式(1)中、Raは樹脂のHSP値とオレイン酸のHSP値との距離であり、R0は樹脂の相互作用半径である)。
また、樹脂(HSP値:δDP、δPP、δHP)とオレイン酸(HSP値:δDO、δPO、δHO)とのHSP距離Raは、式(2)により算出することができる。
Ra={4×(δDP-δDO)2+(δPP-δPO)2+(δHP-δHO)2}1/2 (2)
(式(2)中、δDPは樹脂の分散力、δPPは樹脂の永久双極子分子間力、δHPは樹脂の水素結合力、δDOはオレイン酸の分散力、δPOはオレイン酸の永久双極子分子間力、δHOはオレイン酸の水素結合力をそれぞれ表す)。
本発明の反射防止層付偏光板は、偏光子および該偏光子の一方の側に設けられた保護層を有する。本発明の実施形態においては、偏光板10の水分率は好ましくは0.5重量%以上であり、より好ましくは0.6重量%以上であり、さらに好ましくは0.8重量%以上であり、特に好ましくは1.0重量%以上である。偏光板の水分率は、例えば、1.5重量%以下である。この水分率は、通常の反射防止層付偏光板における偏光板の水分率よりも高い。偏光板がこのような高い水分率を有することにより、高温高湿環境下における偏光板の吸湿膨張が顕著に抑制され得る。その結果、高温高湿環境下における偏光板の寸法変化(特に、偏光子の吸収軸方向の寸法変化)が顕著に抑制され得る。例えば、本発明の実施形態による反射防止層付偏光板は、65℃および90%RHで500時間保持した後の偏光子の吸収軸方向の寸法変化率が、好ましくは0.10%未満であり、より好ましくは0.08%以下であり、さらに好ましくは0.06%以下である。さらに、偏光板がこのような高い水分率を有することにより、本発明の実施形態による反射防止層付偏光板は、高温高湿環境下において仮にカールが発生するとしても、当該カールの向きが通常と逆方向となる。具体的には、本発明の実施形態による反射防止層付偏光板は、65℃および90%RHで500時間保持した後に発生し得るカールが、反射防止層と反対側(視認側と反対側)に凸である。なお、通常の反射防止層付偏光板においては、多くの場合、カールは反射防止層側に凸である。その結果、本発明の実施形態による反射防止層付偏光板は、仮にカールが発生したとしても、画像表示装置に与える悪影響が小さくなり得る。以上のように、偏光板が高い水分率を有することによる寸法変化の抑制とカールの向きとの相乗的な効果により、本発明の実施形態による反射防止層付偏光板は、画像表示装置に適用された場合に、高温高湿環境下における反り、剥がれ、および/または表示特性の低下を顕著に抑制することができる。
偏光子11は、代表的には、二色性物質を含む樹脂フィルムで構成される。
保護層12としては、樹脂フィルムが用いられる。樹脂フィルムの形成材料としては、樹脂とオレイン酸とのハンセン溶解度パラメータに基づく相対エネルギー差REDが1.05以上である樹脂が用いられる。樹脂とオレイン酸との相対的エネルギー差REDが1.05以上である樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂が挙げられる。アクリル系樹脂を用いる場合、変性骨格を含むアクリル系樹脂を用いることが好ましい。変性骨格としては、ラクトン環構造、無水マレイン酸骨格、アクリロニトリル骨格、スチレン骨格等が挙げられる。これの変性骨格はアクリル系樹脂に樹脂とオレイン酸との相対エネルギー差REDが1.05以上となるよう任意の適切な割合で含まれる。これらの樹脂の具体例は、C項(基材)に記載の通りである。なお、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂をいう。
C-1.基材本体
基材20は、反射防止層30を形成するために用いられる。後述するように、基材に反射防止層を形成し、基材/反射防止層の積層体を偏光板に貼り合わせることにより、偏光板を反射防止層形成プロセス(代表的には、スパッタリング)に供する必要がなくなる。その結果、偏光板が高温に曝されることがなくなるので、偏光板の水分率を上記所望の範囲に維持することができる。
上記のとおり、基材の反射防止層側の表面には、ハードコート層が形成されていてもよい。ハードコート層を形成することにより、基材と反射防止層との密着性が向上し得るという利点がある。さらに、ハードコート層と反射防止層との屈折率差を適切に調整することにより、反射率をさらに低下させることができる。
反射防止層の構成としては、任意の適切な構成が採用され得る。反射防止層の代表的な構成としては、(1)光学膜厚が120nm~140nmである、屈折率1.35~1.55程度の低屈折率層の単一層;(2)基材側から順に中屈折率層と高屈折率層と低屈折率層とを有する積層体;(3)高屈折率層と低屈折率層との交互多層積層体;が挙げられる。
本発明の1つの実施形態による反射防止層付偏光板の製造方法は、偏光子および保護層を含む偏光子積層体を作製すること、基材に反射防止層を形成し、反射防止積層体を作製すること、および、該偏光子積層体の保護層表面に、該反射防止積層体の基材を貼り合わせることを含む。
本発明の実施形態による反射防止層付偏光板は、画像表示装置に適用され得る。代表的には、反射防止層付偏光板は、反射防止層が視認側となるようにして画像表示装置の視認側に配置され得る。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置、量子ドット表示装置が挙げられる。
実施例および比較例で用いた偏光板(偏光子積層体)を10cmΦの円状に切り出し、測定試料とした。この測定試料を温度40℃および湿度92%RHの条件下に24時間置いた後、日立製作所社製「MOCON」を用いて、温度40℃および湿度90%RHの試験条件で透湿度を測定した。
(2)基材の透湿度
実施例および比較例で基材として用いたフィルムについて、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準拠して、温度40℃、湿度92%RHの雰囲気中、面積1m2の試料を24時間に通過する水蒸気量(g)を測定した。
(3)反射防止層付偏光板の単体色相b値
実施例および比較例で得られた反射防止層付偏光板(100mm×50mm)に粘着剤(日東電工社製、アクリル系粘着剤)を介して反射防止層が上側となるようにしてガラス板に貼り合わせた。次いで、1kgの重しを載せたサンドペーパー(#1200)を用いて偏光子のMD方向に沿って1往復させ、反射防止層付偏光板の反射防止層の半分(50mm×50mm)の表面を削り、キズをつけた。その後、反射防止層付偏光板を温度65℃および湿度90%RHの環境に置いた。この反射防止層付偏光板の加湿環境投入前(0時間)、投入後72時間、120時間、250時間のNBSによる単体色相b値を、分光光度計(村上色彩技術研究所(株)製 製品名「DOT-3」)を用いて、反射防止層付偏光板の表面のキズをつけた部分(キズ有り)およびキズをつけていない部分(キズ無し)についてそれぞれ測定した。各時間において、各部分で測定した単体色相b値と加湿環境投入前に測定した各部分の単体色相b値(初期値)との差を下記式により算出し、変化量とした。
変化量=(加湿環境投入前の単体色相b値(初期値))-(各時間で測定した単体色相b値)
また、キズをつけた部分の変化量とキズをつけていない部分の変化量との差(変化量の差Δ)を下記式により算出した。
変化量の差Δ=(キズをつけた部分の変化量)-(キズをつけていない部分の変化量)
以下の方法により、実施例1~5および比較例1~4の反射防止層付偏光板の基材、および、保護層を形成する樹脂のHSPが既知である溶媒への溶解性を評価した。
具体的には、各樹脂0.02重量部をメチルエチルケトン(良溶媒)とn-ヘキサン、メタノール、γブチロラクトンまたはトリクロロベンゼン(貧溶媒)とを、それぞれ100:0、90:10、80:20、70:30、60:40、40:60、20:80、0:100の体積比で混合した混合溶媒に24時間浸漬した。24時間浸漬後の樹脂の様子を(i)溶解、(ii)膨潤、(iii)不溶の3段階の評価で、目視で分類した。得られた各溶媒への溶解度の情報をHSP値計算ソフト(HSPiP Ver.4.1.0.7(Hansen Solubility Parameters in Practice))に入力し、各樹脂のδD、δP、δHをそれぞれ算出し、3次元プロットすることにより各樹脂のハンセン溶解球を求めた。得られた溶解球から樹脂の相互作用半径R0を求めた。同様に、オレイン酸(δD:16、δP:2.8、δH:6.2)とのHSP距離Ra、および、相対エネルギー差REDをHSP計算ソフトで算出した。
(5)白化試験
実施例および比較例で得られた反射防止層付偏光板を5cm×5cmにサンプルカットし、ガラス板に貼り合わせ、オートクレーブに投入した。オートクレーブ処理後、サンプルの側面全体にオレイン酸を塗布し、65℃、90%RHの環境試験オーブンに72時間投入した。次いで、サンプルを取り出し、オレイン酸を塗布した部分の白化の有無を目視で確信した。サンプルの周辺部(オレイン酸を塗布した部分)が白化していないものを〇、白化したものを×として評価した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管を備えた反応釜に、メタクリル酸メチル(MMA)、2-(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)、トルエンを仕込み、250℃の押出し機内で環化縮合反応と脱揮を行い、透明なラクトン環含有アクリル系樹脂ペレットを得た。得られたペレットとアクリロニトリル-スチレン樹脂を混合し、シリンダー温度240℃で2軸押し出し機を用いて溶融混錬し、再ペレット化した。
得られたペレットを単軸押出機に投入して溶融混合し、Tダイを通してフィルム形成した。
得られた押出フィルムを、延伸温度160℃で長さ方向および幅方向にそれぞれ2倍に同時二軸延伸した。得られたフィルムの厚みは40μmであった。得られたフィルムの樹脂組成比をNMRにて確認した結果、MMA61%、ラクトン環26.7%、スチレン7.6%、アクリロニトリル4.7%であった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入管を備えた反応釜に、メタクリル酸メチル(MMA)、2-(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)、トルエン、ポリスチレンを仕込み、250℃の押出し機内で環化縮合反応と脱揮を行い、透明なラクトン環含有アクリル系樹脂ペレットを得た。得られたペレットを単軸押出機に投入して溶融混合し、Tダイを通してフィルム形成した。得られた押出フィルムを、延伸温度160℃で長さ方向および幅方向にそれぞれ2倍に同時二軸延伸した。得られたフィルムの厚みは40μmであった。得られたフィルムの樹脂組成比をNMRにて確認した結果、MMA76%、ラクトン環19%、スチレン5%であった。
市販のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含有するポリカーボネート樹脂(三菱化学(株)製、商品名DURABIO T7450A、Tg:132℃、イソソルビド構造単位62モル%、トリシクロデカンジメタノール構造単位38モル%)を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(いすず化工機社製、スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:250℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:250℃)、チルロール(設定温度:120~130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み160μmのポリカーボネート樹脂フィルムを作製した。作製した樹脂フィルムをさらに延伸し、厚み40μmのフィルムを得た。
CHIMEI製のアクリル樹脂(製品名:CM-205)を単軸押出機に投入して溶融混合し、Tダイを通してフィルム形成した。得られた押出フィルムを、延伸温度160℃で長さ方向および幅方向にそれぞれ2倍に同時二軸延伸した。得られたフィルムの厚みは40μmであった。得られたフィルムの樹脂組成比をNMRにて確認した結果、MMA73.5%、無水マレイン酸17.6%、スチレン6.9%であった。
1.偏光板(偏光子積層体)の作製
樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)を用いた。基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、120℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、偏光板が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.5重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
続いて、積層体のPVA系樹脂層(偏光子)表面に、下記に示す接着剤を硬化後の接着剤層厚みが1.0μmとなるように塗布し、保護層としてメタクリル樹脂フィルム(厚み:40μm、透湿度:100g/m2/24h、製造例2で得られたアクリル系樹脂フィルム2)を貼り合わせ、当該メタクリル系樹脂フィルム側からIRヒーターを用いて50℃に加温し、下記の紫外線を照射して接着剤を硬化させた。その後、基材をPVA系樹脂層から剥離し、偏光子積層体(偏光子/保護層の構成を有する偏光板)を得た。なお、偏光子の厚みは5μm、単体透過率は42.3%であった。また、得られた偏光板の水分率は1.0重量%であった。
(接着剤組成)
N-ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)40重量部とアクリロイルモルホリン(ACMO)60重量部と光開始剤「IRGACURE 819」(BASF社製)3重量部を混合し、硬化前の粘度が40mPa・Sの接着剤を調製した。
(紫外線)
活性エネルギー線として、紫外線(ガリウム封入メタルハライドランプ、照射装置:Fusion UV Systems,Inc社製のLight HAMMER10、バルブ:Vバルブ、ピーク照度:1600mW/cm2、積算照射量1000/mJ/cm2(波長380~440nm))を使用した。なお、紫外線の照度は、Solatell社製のSola-Checkシステムを使用して測定した。
東洋紡社製のPET系樹脂フィルム(製品名:コスモファイン、厚み:80μm)の片面にハードコート処理によりハードコート(HC)層(厚み:7μm)を形成することにより、HC-PETフィルム(厚み:87μm)を得た。このHC-PETフィルムを反射防止層形成用基材として用いた。基材のHC層表面に、SiOxからなる密着層(厚み:10nm)をスパッタリングにより形成し、さらに、当該密着層上にNb2O5膜(高屈折率層)、SiO2膜(低屈折率層)、Nb2O5膜(高屈折率層)、およびSiO2膜(低屈折率層)を順次製膜することにより、反射防止層(4層の合計厚み:200nm)を形成した。さらに、反射防止層上にパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物からなる防汚層(厚み:10nm)を形成し、反射防止積層体を作製した。
上記偏光子積層体の偏光子表面に、第1の位相差層として環状オレフィン系フィルム(屈折率特性:nx>ny>nz、面内位相差:116nm)、および、第2の位相差層として変性ポリエチレンフィルム(屈折率特性:nz>nx>ny、面内位相差:35nm)を順次貼り合わせた。貼り合わせには上記と同じ紫外線硬化型接着剤を用いた。なお、第1の位相差層の遅相軸が偏光子の吸収軸に対して0°、第2の位相差層の遅相軸が偏光子の吸収軸に対して90°の角度をなすようにして貼り合わせた。さらに、上記偏光子積層体の保護層(メタクリル系樹脂フィルム)表面に、アクリル系粘着剤(厚み:20μm)を介して、反射防止積層体のHC-TACフィルムを貼り合わせ、反射防止層付偏光板を得た。得られた反射防止層付偏光板を上記の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
製造例1で得られたアクリル系樹脂フィルム1を基材および偏光子積層体の保護層として用いた以外は、実施例1と同様して反射防止層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
製造例2で得られたアクリル系樹脂フィルム2を基材および偏光子積層体の保護層として用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
製造例3で得られたポリカーボネート系樹脂フィルムを基材および偏光子積層体の保護層として用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
製造例4で得られたアクリル系樹脂フィルム3を基材および偏光子積層体の保護層として用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
基材として、富士フイルム社製のTACフィルム(製品名:フジタック、厚み:100μm)を用いた以外は実施例1と同様にして反射層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
基材として、富士フイルム社製のTACフィルム(製品名:TD80-UL、厚み:80μm)を用いた以外は実施例1と同様にして反射層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
基材として、コニカミノルタ社製のTACフィルム(製品名:KC4UY、厚み:40μm)を用いた以外は実施例1と同様にして反射層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
基材として日東電工社製アクリル系樹脂フィルム(製品名:CATフィルム、厚み:40μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして反射防止層付偏光板を作製した。得られた偏光板を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
11 偏光子
12 保護層
20 基材
30 反射防止層
100 反射防止層付偏光板
Claims (5)
- 偏光子および該偏光子の一方の側に設けられた保護層を有する偏光板と、該保護層に貼り合わせられた基材と、該基材に直接形成された反射防止層と、を備えた反射防止層付偏光板であって、
該基材および該保護層が樹脂を含み、
該樹脂とオレイン酸とのハンセン溶解度パラメータに基づく相対エネルギー差REDが1.05以上であり、
該反射防止層付偏光板の透湿度が0.2g/m2/24h以下であり、かつ、該基材の透湿度が150g/m2/24h以下である、反射防止層付偏光板。 - 前記基材および保護層が(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、および、ポリエステル系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含む、請求項1に記載の反射防止層付偏光板。
- 65℃および90%RHで72時間置いた後の単体色相b値の変化量の差Δが1.0以下であり、かつ、65℃および90%RHで120時間置いた後の単体色相b値の変化量の差Δが0.8以下である、請求項1または2に記載の反射防止層付偏光板。
- 請求項1から3のいずれかに記載の反射防止層付偏光板の製造方法であって、
偏光子および保護層を含む偏光子積層体を作製すること、
基材に反射防止層を形成し、反射防止積層体を作製すること、および、
該偏光子積層体の保護層表面に、該反射防止積層体の基材を貼り合わせること
を含む、製造方法。 - 前記反射防止層がスパッタリングにより形成される、請求項4に記載の製造方法。
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