WO2018092511A1 - 弾性表面波フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents

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Abstract

フィルタ(15)は、カット角θ°のLiTaO3圧電層(227)と、高音速支持基板(228)と、低音速膜(226)と、IDT電極(22)とを備え、IDT電極(22)の波長λ、IDT電極(22)の膜厚TIDT、IDT電極(22)の比重ρ、電極デューティーD、圧電層(227)の厚みTLT、および低音速膜(226)の膜厚TVLから、レイリー波のスプリアスが極小となる圧電層(227)の最適カット角θBが求められ、圧電層(227)のカット角θ(°)は、θB-4≦θ≦θB+4の関係を満たす。

Description

弾性表面波フィルタおよびマルチプレクサ
 本発明は、弾性表面波フィルタおよびマルチプレクサに関する。
 通信端末用高周波フィルタとして、従来、弾性表面波フィルタが好適として使用されている。その際、特に、通過帯域と阻止帯域との間の周波数間隔が狭く高度のフィルタ設計技術を要する周波数帯においては、通過帯域と阻止帯域との遷移領域が急峻なフィルタ特性が重要となるため、弾性波共振子のQ値向上が求められている。
 特許文献1の図1には、高音速支持基板、低音速膜、および圧電層の積層体で形成された圧電基板を用いることにより、Q値を高くした弾性表面波フィルタが開示されている。上記構成によれば、弾性表面波フィルタの低損失性を実現できる。
国際公開第2012/086639号
 しかしながら、上記積層体を用いて弾性表面波フィルタを構成した場合、通過帯域よりも低周波側にレイリー波のスプリアスが発生し、当該低周波側の減衰特性が悪化してしまう。特に、この弾性表面波フィルタを用いてマルチプレクサを構成した場合、当該弾性表面波フィルタと共通接続された低周波側フィルタの通過帯域に、上記スプリアスに起因したリップルが発生してしまう。
 スプリアスを抑制できる方策としては、特定のカット角を有する圧電基板を用いることが知られている。しかし、弾性表面波フィルタでは、要求されるフィルタ特性に対応してIDT電極および圧電材料の構造パラメータを最適化しなければならない。圧電基板の最適カット角は、上記パラメータに応じて変化するものであり、一意に決定されるものではない。
 そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、IDT電極および圧電材料の構造パラメータに応じて選択されたカット角を有する圧電層で構成され、通過帯域の低損失性を確保しつつ、低周波側の減衰帯域が改善された弾性表面波フィルタおよびマルチプレクサを提供することを目的とする。
 上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る弾性表面波フィルタは、カット角がθ°であるLiTaO3圧電層と、前記LiTaO3圧電層を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高速である高音速支持基板と、前記高音速支持基板と前記LiTaO3圧電層との間に配置され、前記LiTaO3圧電層を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が低速である低音速膜と、前記LiTaO3圧電層上に形成されたIDT電極と、を備え、前記IDT電極を構成する一対の櫛形電極の繰り返し周期を波長λ(μm)とし、前記一対の櫛形電極の膜厚をTIDT(μm)とし、前記IDT電極の比重をρ(g/cm3)とし、前記一対の櫛形電極の電極デューティーをDとし、前記LiTaO3圧電層の厚みをTLT(μm)とし、前記低音速膜の膜厚をTVL(μm)とした場合、レイリー波のスプリアスが極小となる前記LiTaO3圧電層の最適カット角θB(°)は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 で規定され、前記LiTaO3圧電層のカット角θ(°)は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 の関係を満たす。
 発明者らは、鋭意検討の結果、θ°YカットX伝搬(X軸を中心軸としてY軸からZ軸方向にθ°回転した軸を法線とする面を表面とし、X軸方向に弾性表面波が伝搬する)のLiTaO3圧電層を用いた弾性表面波フィルタについて、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域でのレイリー波スプリアスの発生を抑制できるカット角θは、一意に決まるのではなく、繰り返し周期である波長λ、櫛形電極の膜厚TIDT、IDT電極の比重ρ、櫛形電極の電極デューティーD、LiTaO3圧電層の厚みTLT、および低音速膜の膜厚TVLにより変化し、上記式1および式2により規定できることを見出した。
 これにより、IDT電極および圧電材料の構造パラメータに応じてLiTaO3圧電層のカット角θを選択でき、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域におけるレイリー波スプリアスを低減できる。
 また、前記弾性表面波フィルタは、前記LiTaO3圧電層および前記IDT電極からなる直列腕共振子および並列腕共振子で構成されるラダー型のフィルタ構造を有してもよい。
 これにより、通過帯域の低損失性が確保された弾性表面波フィルタを実現できる。
 また、前記弾性表面波フィルタは、前記LiTaO3圧電層および前記IDT電極からなる複数の弾性波共振子が弾性波伝搬方向に並んで配置された縦結合型のフィルタ構造を有してもよい。
 これにより、減衰強化等の要求されるフィルタ特性に適応することが可能となる。
 また、本発明の一態様に係るマルチプレクサは、共通端子、第1入出力端子および第2入出力端子を有し、前記共通端子と前記第1入出力端子との間に接続された、上記記載の弾性表面波フィルタと、前記共通端子と前記第2入出力端子との間に接続され、前記弾性表面波フィルタの通過帯域よりも低周波側の通過帯域を有する低周波側フィルタと、を備える。
 これにより、高周波側の通過帯域を有する弾性表面波フィルタにおいて、IDT電極および圧電材料の構造パラメータに応じてLiTaO3圧電層のカット角θを選択でき、低周波側フィルタの通過帯域におけるスプリアスを低減できる。またこれに伴い、低周波側フィルタにおいて、通過帯域内のリップルを低減することが可能となる。
 また、前記弾性表面波フィルタの通過帯域は、LTE(Long Term Evolution)のBand41の周波数帯であり、前記低周波側フィルタの通過帯域は、前記LTEのBand25の周波数帯であってもよい。
 Band41(通過帯域:2496-2690MHz)の0.76倍は、Band25(送信帯域:1850-1915MHz、受信帯域:1930-1995MHz)と重複する。この場合、上記弾性表面波フィルタをBand41に適用し、上記低周波側フィルタをBand25に適用した場合、上記弾性表面波フィルタの通過帯域の0.76倍の周波数帯域におけるスプリアスが低減されるので、低周波側フィルタにおける通過帯域内のリップルを低減することが可能となる。よって、低損失、高減衰、および高アイソレーションのマルチプレクサを実現できる。
 本発明に係る弾性表面波フィルタまたはマルチプレクサによれば、IDT電極および圧電材料の構造パラメータに応じて選択されたカット角を選択できるので、通過帯域の低損失性を確保しつつ低周波側の減衰帯域を改善することが可能となる。
図1は、実施の形態に係るマルチプレクサの回路構成図である。 図2は、実施の形態に係るBand41用のフィルタの回路構成図である。 図3は、実施の形態に係る弾性表面波フィルタの共振子を模式的に表す平面図および断面図である。 図4Aは、第1範囲の構造パラメータとLT圧電層カット角との関係を表すグラフである。 図4Bは、第2範囲の構造パラメータとLT圧電層カット角との関係を表すグラフである。 図4Cは、第3範囲の構造パラメータとLT圧電層カット角との関係を表すグラフである。 図5Aは、第1範囲の構造パラメータにおける、LT圧電層カット角とレイリー波スプリアス帯域幅との関係を表すグラフである。 図5Bは、第2範囲の構造パラメータにおける、LT圧電層カット角とレイリー波スプリアス帯域幅との関係を表すグラフである。 図5Cは、第3範囲の構造パラメータにおける、LT圧電層カット角とレイリー波スプリアス帯域幅との関係を表すグラフである。 図6Aは、実施例に係るBand41用のフィルタの通過特性を表すグラフである。 図6Bは、比較例に係るBand41用のフィルタの通過特性を表すグラフである。 図7は、実施例および比較例に係るBand25用の送信フィルタの通過特性を比較したグラフである。 図8Aは、LT圧電層カット角とレイリー波スプリアス比帯域との関係の一例を表すグラフである。 図8Bは、LT圧電層カット角とレイリー波スプリアスレベルとの関係の一例を表すグラフである。
 以下、本発明の実施の形態について図表を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施例は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施例で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施例における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさまたは大きさの比は、必ずしも厳密ではない。
 (実施の形態)
 [1.マルチプレクサの基本構成]
 本実施の形態では、LTE(Long Term Evolution)のBand25(送信帯域:1850-1915MHz、受信帯域:1930-1995MHz)、Band66(送信帯域:1710-1780MHz、受信帯域:2110-2200MHz)、およびBand41(通過帯域:2496-2690MHz)に適用されるマルチプレクサについて例示する。マルチプレクサ1は、Band25用のデュプレクサと、Band66用のデュプレクサと、Band41用のフィルタとが、共通端子で接続されたペンタプレクサである。
 図1は、実施の形態に係るマルチプレクサ1の回路構成図である。図1に示すように、マルチプレクサ1は、Band25用の送信フィルタ11および受信フィルタ12と、Band66用の送信フィルタ13および受信フィルタ14と、Band41用のフィルタ15と、インダクタ21と、共通端子60と、入出力端子10、20、30、40および50と、を備える。また、マルチプレクサ1は、共通端子60およびアンテナ素子2に直列接続されたインダクタ31を介して、アンテナ素子2に接続されている。
 送信フィルタ11は、送信回路(RFICなど)で生成された送信波を、入出力端子10を経由して入力し、当該送信波をBand25の送信帯域(1850-1915MHz)でフィルタリングして共通端子60へ出力する非平衡入力-非平衡出力型の帯域通過フィルタである。
 受信フィルタ12は、共通端子60から入力された受信波を入力し、当該受信波をBand25の受信帯域(1930-1995MHz)でフィルタリングして入出力端子20へ出力する非平衡入力-非平衡出力型の帯域通過フィルタである。また、受信フィルタ12と共通端子60との間には、インダクタ21が直列接続されている。なお、インダクタ21および31は、アンテナ素子2と各フィルタとのインピーダンス整合をとるための回路素子であって、必須の構成要素ではない。
 送信フィルタ13は、送信回路(RFICなど)で生成された送信波を、入出力端子30を経由して入力し、当該送信波をBand66の送信帯域(1710-1780MHz)でフィルタリングして共通端子60へ出力する非平衡入力-非平衡出力型の帯域通過フィルタである。
 受信フィルタ14は、共通端子60から入力された受信波を入力し、当該受信波をBand66の受信帯域(2110-2200MHz)でフィルタリングして入出力端子40へ出力する非平衡入力-非平衡出力型の帯域通過フィルタである。
 フィルタ15は、共通端子60から入力された受信波を入力し、当該受信波をBand41の通過帯域(2496-2690MHz)でフィルタリングして入出力端子50へ出力する非平衡入力-非平衡出力型の帯域通過フィルタである。
 送信フィルタ11および13、受信フィルタ12および14、ならびにフィルタ15は、共通端子60に共通接続されている。
 なお、本発明に係るマルチプレクサは上述したBand25+Band66+Band41のペンタプレクサに限定されず、他バンドを組み合わせたマルチプレクサにも適用可能である。
 [2.各フィルタの回路構成]
 図2は、実施の形態に係るBand41用のフィルタ15の回路構成図である。図2に示すように、フィルタ15は、直列腕共振子501~505と、並列腕共振子551~554と、整合用のインダクタ561と、を備える。
 直列腕共振子501~505は、共通端子60と入出力端子10とを結ぶ経路上に直列接続されている。また、並列腕共振子551~554は、それぞれ、上記経路上の各ノードとグランドとの間に接続されている。直列腕共振子501~505および並列腕共振子551~554の上記接続構成により、フィルタ15は、ラダー型のバンドパスフィルタを構成している。また、インダクタ561は、並列腕共振子552、553および554の接続点とグランドとの間に接続されている。上記ラダー型の回路構成により、通過帯域の低損失性が確保された弾性表面波フィルタを実現できる。
 なお、フィルタ15は、複数の弾性表面波共振子が弾性波伝搬方向に並んで配置された縦結合型のフィルタ構造を有していてもよい。これにより、減衰強化等の要求されるフィルタ特性に適応することが可能となる。
 また、送信フィルタ11および13、ならびに、受信フィルタ12および14は、弾性波共振子で構成される弾性表面波フィルタである。なお、送信フィルタ11および13、ならびに、受信フィルタ12および14は、弾性境界波、またはBAW(Bulk Acoustic Wave)を用いた弾性波フィルタであってもよい。
 一般に、マルチプレクサを構成する周波数帯域(バンド)の数が多いほど回路構成が複雑となり伝送線路が長くなるため、また、回路素子間の不整合が大きくなるため、より低損失なフィルタが要求される。
 これに対応すべく、本実施の形態に係るマルチプレクサ1では、各フィルタとして弾性表面波フィルタを用いている。これにより、小型かつ低損失のマルチプレクサが可能となる。さらに、本実施の形態に係るマルチプレクサ1では、Band41用のフィルタ15において、高音速支持基板、低音速膜、および圧電層の積層体を圧電基板として用いることにより、フィルタ15を構成する各共振子のQ値を高くし、フィルタ15の低損失性を確保している。以下、フィルタ15に使用される圧電基板の積層構造および当該圧電基板上に形成されるIDT(InterDigital Transducer)電極を有する弾性表面波共振子の構造について説明する。
 [3.弾性表面波共振子の構造]
 弾性表面波フィルタであるフィルタ15の各共振子の構造について説明する。フィルタ15を構成する直列腕共振子および並列腕共振子は、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)共振子である。
 図3は、実施の形態に係るフィルタ15の共振子を模式的に表す平面図および断面図である。同図には、フィルタ15を構成する複数の共振子のうち、直列腕共振子501の構造を表す平面摸式図および断面模式図が例示されている。なお、図3に示された直列腕共振子501は、上記複数の共振子の典型的な構造を説明するためのものであって、電極を構成する電極指の本数や長さなどは、これに限定されない。
 フィルタ15の各共振子は、圧電層227を有する基板220と、櫛形電極22aおよび22bとで構成されている。
 図3の平面図に示すように、圧電層227の上には、互いに対向する一対の櫛形電極22aおよび22bが形成されている。一対の櫛形電極22aおよび22bは、IDT電極22を構成している。櫛形電極22aは、互いに平行な複数の電極指222aと、複数の電極指222aを接続するバスバー電極221aとで構成されている。また、櫛形電極22bは、互いに平行な複数の電極指222bと、複数の電極指222bを接続するバスバー電極221bとで構成されている。複数の電極指222aおよび222bは、X軸方向と直交する方向に沿って形成されている。
 また、複数の電極指222aおよび222b、ならびに、バスバー電極221aおよび221bで構成されるIDT電極22は、図3の断面図に示すように、密着層223と主電極層224との積層構造となっている。
 密着層223は、圧電層227と主電極層224との密着性を向上させるための層であり、材料として、例えば、Tiが用いられる。密着層223の膜厚は、例えば、12nmである。
 主電極層224は、材料として、例えば、Cuを1%含有したAlが用いられる。主電極層224の膜厚は、例えば141nmである。
 保護層225は、櫛形電極22aおよび22bを覆うように形成されている。保護層225は、主電極層224を外部環境から保護する、周波数温度特性を調整する、および、耐湿性を高めるなどを目的とする層であり、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする膜である。保護層225の膜厚は、例えば25nmである。
 なお、密着層223、主電極層224および保護層225を構成する材料は、上述した材料に限定されない。さらに、IDT電極22は、上記積層構造でなくてもよい。IDT電極22は、例えば、Ti、Al、Cu、Pt、Au、Ag、Pdなどの金属または合金から構成されてもよく、また、上記の金属または合金から構成される複数の積層体から構成されてもよい。また、保護層225は、形成されていなくてもよい。
 次に、基板220の積層構造について説明する。
 図3の下段に示すように、基板220は、高音速支持基板228と、低音速膜226と、圧電層227とを備え、高音速支持基板228、低音速膜226および圧電層227がこの順で積層された構造を有している。
 圧電層227は、例えば、θ°YカットX伝搬LiTaO3圧電単結晶または圧電セラミックス(X軸を中心軸としてY軸からZ軸方向にθ°回転した軸を法線とする面で切断したタンタル酸リチウム単結晶またはセラミックスであって、X軸方向に弾性表面波が伝搬する単結晶またはセラミックス)からなる。圧電層227の厚みは、IDT電極22の電極周期で定まる弾性波の波長をλとした場合、3.5λ以下であり、例えば、θ=42(°)の場合、535nmである。
 高音速支持基板228は、低音速膜226、圧電層227ならびにIDT電極22を支持する基板である。高音速支持基板228は、さらに、圧電層227を伝搬する表面波や境界波の弾性波よりも、高音速支持基板228中のバルク波の音速が高速となる基板であり、弾性表面波を圧電層227および低音速膜226が積層されている部分に閉じ込め、高音速支持基板228より下方に漏れないように機能する。高音速支持基板228は、例えば、シリコン基板であり、厚みは、例えば125μmである。なお、高音速支持基板228は、(1)窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、シリコン、サファイア、リチウムタンタレート、リチウムニオベイト、または水晶等の圧電体、(2)アルミナ、ジルコニア、コージライト、ムライト、ステアタイト、またはフォルステライト等の各種セラミック、(3)マグネシアダイヤモンド、(4)上記各材料を主成分とする材料、ならびに、(5)上記各材料の混合物を主成分とする材料、のいずれかで構成されていてもよい。
 低音速膜226は、圧電層227を伝搬する弾性波の音速よりも、低音速膜226中のバルク波の音速が低速となる膜であり、圧電層227と高音速支持基板228との間に配置される。この構造と、弾性波が本質的に低音速な媒質にエネルギーが集中するという性質とにより、弾性表面波エネルギーのIDT電極外への漏れが抑制される。低音速膜226は、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする膜である。低音速膜226の厚みは、IDT電極22の電極周期で定まる弾性波の波長をλとした場合、2λ以下であり、例えば600nmである。
 基板220の上記積層構造によれば、圧電基板を単層で使用している従来の構造と比較して、共振周波数および反共振周波数における各共振子のQ値を大幅に高めることが可能となる。すなわち、Q値が高い弾性表面波共振子を構成し得るので、当該弾性表面波共振子を用いて、挿入損失が小さいフィルタを構成することが可能となる。
 なお、高音速支持基板228は、支持基板と、圧電層227を伝搬する表面波や境界波の弾性波よりも、伝搬するバルク波の音速が高速となる高音速膜とが積層された構造を有していてもよい。この場合、支持基板は、サファイア、リチウムタンタレート、リチウムニオベイト、水晶等の圧電体、アルミナ、マグネシア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、ジルコニア、コージライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト等の各種セラミック、ガラス等の誘電体またはシリコン、窒化ガリウム等の半導体および樹脂基板等を用いることができる。また、高音速膜は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、DLC膜またはダイヤモンド、上記材料を主成分とする媒質、上記材料の混合物を主成分とする媒質等、様々な高音速材料を用いることができる。
 なお、圧電基板の上記積層構造において例示した各層の厚み、および材料などは一例であり、例えば、要求されるフィルタ特性のうち重視すべき特性に応じて変更されるものである。
 ここで、本実施の形態に係るフィルタ15では、LiTaO3の圧電層227のカット角θ(°)は、櫛形電極22aおよび22bの繰り返し周期である波長λ、櫛形電極22aおよび22bの膜厚TIDT、IDT電極22の比重ρ、IDT電極22の電極デューティーD、圧電層227の厚みTLT、低音速膜226の膜厚TVLにより、式3および式4で規定される。式3において、θB(°)は、レイリー波のスプリアスが極小となる圧電層227の最適カット角である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 発明者らは、鋭意検討の結果、θ°YカットX伝搬のLiTaO3の圧電層を用いた弾性表面波フィルタについて、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域でのレイリー波スプリアスの発生を抑制できるカット角θは、一意に決まるのではなく、λ、TIDT、ρ、D、TLT、およびTVLにより変化し、上記式3および式4により規定できることを見出した。
 これにより、IDT電極22および圧電材料の構造パラメータに応じてLiTaO3の圧電層227のカット角θを選択でき、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域におけるスプリアスを低減することが可能となる。またこれに伴い、例えば、フィルタ15よりも低周波側のフィルタ11および12の通過帯域と、フィルタ15によるレイリー波スプリアスの発生周波数とが重なる場合、フィルタ11および12の通過帯域内のリップルを低減することが可能となる。
 なお、送信フィルタ11および13、ならびに受信フィルタ12および14も、上記積層構造を有する弾性表面波フィルタであってもよい。これにより、送信フィルタ11および13、ならびに受信フィルタ12および14において、より低損失のフィルタ特性を実現できる。ただし、送信フィルタ11および13、ならびに受信フィルタ12および14においては、IDT電極が形成される基板は、圧電層の単層からなる圧電基板であってもよい。この場合の圧電基板は、例えば、LiTaO3の圧電単結晶、または、LiNbO3などの他の圧電単結晶で構成される。
 ここで、IDT電極22の構造パラメータについて説明する。弾性表面波共振子の波長とは、図3の中段に示すIDT電極22を構成する複数の電極指222aまたは222bの繰り返し周期である波長λで規定される。また、電極ピッチは、波長λの1/2であり、一対の櫛形電極22aおよび22bを構成する電極指222aおよび222bのライン幅をWとし、隣り合う電極指222aと電極指222bとの間のスペース幅をSとした場合、(W+S)で定義される。また、IDT電極の交叉幅Lは、図3の上段に示すように、櫛形電極22aの電極指222aと櫛形電極22bの電極指222bとのX軸方向から見た場合の重複する電極指長さである。また、各共振子の電極デューティーDは、複数の電極指222aおよび222bのライン幅占有率であり、複数の電極指222aおよび222bのライン幅とスペース幅との加算値に対する当該ライン幅の割合であり、W/(W+S)で定義される。
 [4.フィルタ15の動作原理]
 ここで、本実施の形態に係るラダー型の弾性表面波フィルタの動作原理について説明しておく。
 例えば、図2に示された並列腕共振子551~554は、それぞれ、共振特性において共振周波数frpおよび反共振周波数fap(>frp)を有している。また、直列腕共振子501~505は、それぞれ、共振特性において共振周波数frsおよび反共振周波数fas(>frs>frp)を有している。なお、直列腕共振子501~505の共振周波数frsは、略一致するように設計されるが、必ずしも一致していない。また、直列腕共振子501~505の反共振周波数fas、並列腕共振子551~554の共振周波数frp、および、並列腕共振子551~554の反共振周波数fapについても同様であり、必ずしも一致していない。
 ラダー型の共振子によりバンドパスフィルタを構成するにあたり、並列腕共振子551~554の反共振周波数fapと直列腕共振子101~105の共振周波数frsとを近接させる。これにより、並列腕共振子551~554のインピーダンスが0に近づく共振周波数frp近傍は、低域側阻止域となる。また、これより周波数が増加すると、反共振周波数fap近傍で並列腕共振子551~554のインピーダンスが高くなり、かつ、共振周波数frs近傍で直列腕共振子501~505のインピーダンスが0に近づく。これにより、反共振周波数fap~共振周波数frsの近傍では、共通端子60から入出力端子50への信号経路において信号通過域となる。さらに、周波数が高くなり、反共振周波数fas近傍になると、直列腕共振子501~505のインピーダンスが高くなり、高周波側阻止域となる。つまり、直列腕共振子501~505の反共振周波数fasを、信号通過域外のどこに設定するかにより、高周波側阻止域における減衰特性の急峻性が大きく影響する。
 フィルタ15において、共通端子60から高周波信号が入力されると、共通端子60とグランドとの間で電位差が生じ、これにより、圧電基板が歪むことでX方向に伝搬する弾性表面波が発生する。ここで、IDT電極22の波長λと、通過帯域の波長とを対応させておくことにより、通過させたい周波数成分を有する高周波信号のみがフィルタ15を通過する。
 [5.LiTaO3の圧電層のカット角算出]
 次に、フィルタ15の基板220に用いられる圧電層227のカット角θ(°)の導出について説明する。
 本実施の形態では、フィルタ15の基板として、上述した積層構造を有する基板220が用いられる。ここで、フィルタ15に要求される帯域幅、挿入損失、および減衰帯域の仕様に対応するため、基板220を構成する圧電層227の材料として、LiTaO3が選択される。
 しかしながら、LiTaO3の圧電層227かつ上記積層構造を用いて弾性表面波フィルタを構成した場合、通過帯域よりも低周波側に、レイリー波のスプリアスが発生し、当該低周波側の減衰特性が悪化してしまう。また、この弾性表面波フィルタを用いてマルチプレクサを構成した場合、当該弾性表面波フィルタ(例えばフィルタ15)と共通接続された低周波側フィルタ(例えばフィルタ11または12)の通過帯域に、上記スプリアスに起因したリップルが発生してしまう場合が想定される。
 スプリアスを抑制できる方策としては、特定のカット角を有する圧電基板を用いることが知られている。一方で、弾性表面波フィルタでは、要求されるフィルタ特性に対応してIDT電極22を構成する一対の櫛形電極の膜厚TIDT、電極デューティーD、圧電層227の厚みTLT、および低音速膜226の膜厚TVLを最適化しなければならない。
 発明者らは、鋭意検討の結果、θ°YカットX伝搬のLiTaO3で構成される圧電層227を用いた弾性表面波フィルタについて、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域でのレイリー波スプリアスの発生を抑制できるカット角θは、一意に決まるのではなく、上記膜厚TIDT、電極デューティーD、厚みTLT、および膜厚TVLにより変化し、これらのパラメータにより上記カット角θを決定できることを見出した。
 図4Aは、第1範囲の構造パラメータと圧電層227のカット角との関係を表すグラフである。また、図4Bは、第2範囲の構造パラメータと圧電層227のカット角との関係を表すグラフである。図4Cは、第3範囲の構造パラメータと圧電層227のカット角との関係を表すグラフである。図4A~図4Cに示された結果は、規格化膜厚(TIDT/λ)、電極デューティーD、規格化厚み(TLT/λ)、および規格化膜厚(TVL/λ)を変化させた場合の、レイリー波スプリアスが極小となるカット角の変化を、有限要素法によるシミュレーションにより求めたものである。なお、図4A~図4Cでは、IDT電極22の材料としてAlを用いており、また、低音速膜226の材料としてSiO2を用いている。
 また、第1範囲の構造パラメータとは、規格化膜厚(TIDT/λ)=0.05を含み、第2範囲および第3範囲における規格化膜厚(TIDT/λ)よりも小さい規格化膜厚(TIDT/λ)の範囲、電極デューティーD=0.4038を含み、第2範囲および第3範囲の電極デューティーDよりも小さい電極デューティーDの範囲、規格化厚み(TLT/λ)=0.4923を含み、第2範囲および第3範囲の規格化厚み(TLT/λ)よりも大きい規格化厚み(TLT/λ)の範囲、および、規格化膜厚(TVL/λ)=0.4949を含み、第2範囲および第3範囲の規格化膜厚(TVL/λ)よりも大きい規格化膜厚(TVL/λ)の範囲で構成されている。
 また、第3範囲の構造パラメータとは、規格化膜厚(TIDT/λ)=0.09471を含み、第1範囲および第2範囲における規格化膜厚(TIDT/λ)よりも大きい規格化膜厚(TIDT/λ)の範囲、電極デューティーD=0.5974を含み、第1範囲および第2範囲の電極デューティーDよりも大きい電極デューティーDの範囲、規格化厚み(TLT/λ)=0.2058を含み、第1範囲および第2範囲の規格化厚み(TLT/λ)よりも小さい規格化厚み(TLT/λ)の範囲、および、規格化膜厚(TVL/λ)=0.1077を含み、第1範囲および第2範囲の規格化膜厚(TVL/λ)よりも小さい規格化膜厚(TVL/λ)の範囲で構成されている。
 また、第2範囲の構造パラメータとは、規格化膜厚(TIDT/λ)=0.0725を含み、第1範囲における規格化膜厚(TIDT/λ)よりも大きくかつ第3範囲における規格化膜厚(TIDT/λ)よりも小さい規格化膜厚(TIDT/λ)の範囲、電極デューティーD=0.5を含み、第1範囲における電極デューティーDよりも大きくかつ第3範囲における電極デューティーDよりも小さい電極デューティーDの範囲、規格化厚み(TLT/λ)=0.3を含み、第1範囲における規格化厚み(TLT/λ)よりも小さくかつ第3範囲における規格化厚み(TLT/λ)よりも大きい規格化厚み(TLT/λ)の範囲、および、規格化膜厚(TVL/λ)=0.35を含み、第1範囲における規格化膜厚(TVL/λ)よりも小さくかつ第3範囲における規格化膜厚(TVL/λ)よりも大きい規格化膜厚(TVL/λ)の範囲で構成されている。
 図4A~図4Cに共通して、規格化膜厚(TIDT/λ)が大きくなるほど、上記カット角は小さくなる。また、電極デューティーDが大きくなるほど、上記カット角は小さくなる。また、規格化厚み(TLT/λ)が大きくなるほど、上記カット角は大きくなる。また、規格化膜厚(TVL/λ)が大きくなるほど、上記カット角は大きくなる。
 ここで、図4Aに示すように、第1範囲の構造パラメータとして、規格化膜厚(TIDT/λ)が小さい領域(=0.05)、かつ、電極デューティーDが小さい領域(=0.4038)、かつ、規格化厚み(TLT/λ)が大きい領域(=0.4923)、かつ、規格化膜厚(TVL/λ)が大きい領域(=0.4949)において、レイリー波スプリアスが極小となるカット角として51°が得られる。
 また、図4Bに示すように、第2範囲の構造パラメータとして、規格化膜厚(TIDT/λ)が中央領域(=0.0725)にあり、かつ、電極デューティーDが中央領域(=0.5)にあり、かつ、規格化厚み(TLT/λ)が中央領域(=0.3)にあり、かつ、規格化膜厚(TVL/λ)が中央領域(=0.35)にある場合において、レイリー波スプリアスが極小となるカット角として42°が得られる。
 また、図4Cに示すように、第3範囲の構造パラメータとして、規格化膜厚(TIDT/λ)が大きい領域(=0.09471)、かつ、電極デューティーDが大きい領域(=0.5974)、かつ、規格化厚み(TLT/λ)が小さい領域(=0.2058)、かつ、規格化膜厚(TVL/λ)が小さい領域(=0.1077)において、レイリー波スプリアスが極小となるカット角として37°が得られる。
 図5Aは、第1範囲の構造パラメータにおける、圧電層227のカット角とレイリー波スプリアス帯域幅BWとの関係を表すグラフである。また、図5Bは、第2範囲の構造パラメータにおける、圧電層227のカット角とレイリー波スプリアス帯域幅BWとの関係を表すグラフである。また、図5Cは、第3範囲の構造パラメータにおける、圧電層227のカット角とレイリー波スプリアス帯域幅BWとの関係を表すグラフである。本実施の形態のフィルタ15のように、ラダー型のフィルタ構造を有する場合、直列腕共振子および並列腕共振子のそれぞれが、0.76倍付近の周波数帯にスプリアスを発生させるため、直列腕共振子の共振点(反共振点)に相当するスプリアスと並列腕共振子の共振点(反共振点)に相当するスプリアスとで、所定の帯域幅BWを有するスプリアスが発生する。
 ここで、図5Aに示すように、第1範囲の構造パラメータとして、規格化膜厚(TIDT/λ)が小さい領域(=0.05)、かつ、電極デューティーDが小さい領域(=0.4038)、かつ、規格化厚み(TLT/λ)が大きい領域(=0.4923)、かつ、規格化膜厚(TVL/λ)が大きい領域(=0.4949)において、レイリー波スプリアスの帯域幅BWが極小となるカット角として50°が得られる。
 また、図5Bに示すように、第2範囲の構造パラメータとして、規格化膜厚(TIDT/λ)が中央領域(=0.0725)にあり、かつ、電極デューティーDが中央領域(=0.5)にあり、かつ、規格化厚み(TLT/λ)が中央領域(=0.3)にあり、かつ、規格化膜厚(TVL/λ)が中央領域(=0.35)にある場合において、レイリー波スプリアスの帯域幅BWが極小となるカット角として42°が得られる。
 また、図5Cに示すように、第3範囲の構造パラメータとして、規格化膜厚(TIDT/λ)が大きい領域(=0.09471)、かつ、電極デューティーDが大きい領域(=0.5974)、かつ、規格化厚み(TLT/λ)が小さい領域(=0.2058)、かつ、規格化膜厚(TVL/λ)が小さい領域(=0.1077)において、レイリー波スプリアスの帯域幅BWが極小となるカット角として37°が得られる。
 つまり、図4A~図4C、および図5A~図5Cに示すように、レイリー波スプリアスレベルおよび帯域幅が極小となるカット角は、規格化膜厚(TIDT/λ)、電極デューティーD、規格化厚み(TLT/λ)、および規格化膜厚(TVL/λ)の組み合わせにより変化する。
 図4A~図4Cおよび図5A~図5Cに示されたデータを含め、規格化膜厚(TIDT/λ)、電極デューティーD、規格化厚み(TLT/λ)、および規格化膜厚(TVL/λ)と、レイリー波スプリアスレベルおよび帯域幅BWが極小となるカット角θBとの関係を示すデータを、データ解析ツールにより解析することにより、上述した式3が導出される。つまり、カット角θBは、膜厚TIDT、電極デューティーD、厚みTLT、および膜厚TVLに応じて変化するものであり、一意に決定されるものではなく、式3により決定される。
 ここで、式3において、ρはIDT電極22の比重を表している。例えば、IDT電極22がAlで構成されている場合、ρ=2.6989(g/cm3)とすればよい。また、IDT電極22がTiで構成されている場合、ρ=4.54(g/cm3)とすればよい。また、IDT電極22がPtで構成されている場合、ρ=21.45(g/cm3)とすればよい。
 [6.マルチプレクサの通過特性]
 以下、本実施の形態に係るマルチプレクサ1の通過特性について、比較例に係るフィルタと比較しながら説明する。
 図6Aは、実施例に係るBand41用のフィルタ15の通過特性を表すグラフである。また、図6Bは、比較例に係るBand41用のフィルタの通過特性を表すグラフである。また、図7は、実施例および比較例に係るBand25用の送信フィルタの通過特性を比較したグラフである。また、表1に、実施例に係るフィルタ15の設計パラメータを示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
 実施例に係るフィルタ15において、表1に示された、波長λ、電極デューティーD、IDT電極22の膜厚TIDT、圧電層227の厚み(TLT/λ)、および低音速膜の膜厚(TVL/λ)と、IDT電極22を構成するAlの比重ρとを、式3に代入することにより、レイリー波スプリアスが極小となる最適カット角θBとして42(°)が導出される。よって、実施例に係るフィルタ15の圧電層227として、42°YカットX伝搬LiTaO3を用いた。
 一方、比較例に係るフィルタでは、実施例に係るフィルタ15で用いられたカット角よりも8(°)大きい50°YカットX伝搬LiTaO3を用いた。すなわち、比較例に係るフィルタにおいて、波長λ、電極デューティーD、IDT電極22の膜厚TIDT、圧電層227の厚み(TLT/λ)、および低音速膜の膜厚(TVL/λ)を式3に代入して得られる最適カット角θBから逸脱したカット角を用いた。なお、LiTaO3のカット角を変更すると、メインモードの比帯域が大きく変わってしまうので、回路構成やIDT電極の設計パラメータを大きく変更しないと、所望の通過帯域内特性が得られない。このため、比較例に係るフィルタの設計パラメータと、実施例に係るフィルタ15の設計パラメータとは同一ではない。
 図6Aに示すように、実施例に係るフィルタ15の通過特性において、Band25の送信帯域および受信帯域におけるレイリー波スプリアスが発生していないことがわかる。つまり、実施例に係るフィルタ15によれば、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域の減衰量を改善できる。
 一方、図6Bに示すように、比較例に係るフィルタの通過特性では、Band25の送信帯域および受信帯域にレイリー波スプリアスが発生している。つまり、比較例に係るBand41用のフィルタでは、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域の減衰量が悪化する。
 さらに、図7に示すように、比較例に係るBand41用のフィルタを、Band25+Band66+Band41のペンタプレクサ(マルチプレクサ)に使用すると、Band25用の送信フィルタの通過帯域内に、大きなリップルが発生している。
 これに対して、実施例に係るBand41用のフィルタ15を、Band25+Band66+Band41のペンタプレクサ(マルチプレクサ1)に使用すると、Band25用の送信フィルタ11の通過帯域内のリップルが低減されている。
 実施例に係るマルチプレクサ1において上記効果が得られた理由を、図8Aおよび図8Bを用いて説明する。
 図8Aは、LiTaO3圧電層のカット角とレイリー波スプリアス比帯域との関係の一例を表すグラフである。また、図8Bは、LiTaO3圧電層のカット角とレイリー波スプリアスレベルとの関係の一例を表すグラフである。より具体的には、図8Aおよび図8Bは、IDT電極/圧電層/低音速膜/高音速支持基板からなる積層型の基板、および、図4Bおよび図5Bに示された第2範囲の構造パラメータを用いた場合の、LiTaO3圧電層のカット角とレイリー波スプリアスとの関係を示すグラフである。
 図8Aにおいて、比帯域(レイリー波スプリアス帯域幅BW/スプリアス発生周波数)がゼロに近いほど、レイリー波スプリアスはゼロに収束する。図8Aにおいてカット角42(°)付近では、レイリー波スプリアスの比帯域がほぼゼロであることがわかる。一方、比較例に係るフィルタに用いたカット角50(°)では、比帯域が約0.72%となっている。つまり、実施例に係るフィルタ15では、レイリー波スプリアスの比帯域がほぼゼロなのでレイリー波スプリアスは発生しなかったが、比較例に係るフィルタでは、実施例と比較して比帯域が大きいため、レイリー波スプリアスが発生しているものと判断される。
 次に、図8Bに示すように、レイリー波スプリアスのレベル(共通端子60のリターンロス)を確認した結果である。図8Aの傾向と同様に、LiTaO3圧電層のカット角42(°)付近でレイリー波スプリアスがほぼゼロとなり、それよりカット角が大きくなっても小さくなっても、レイリー波スプリアスのレベルが大きくなる。なお、レイリー波スプリアスのレベルの30%のレベルのリップルが、Band25用の送信フィルタ11および受信フィルタ12の通過帯域内に発生する。近年、携帯電話システムの変調方式が16QAMや64QAMとなっているため、通過帯域内のリップルの要求スペックが上がっており、リップルとしては0.3dB以下であることが望ましい。つまり、レイリー波スプリアスのレベルとしては、1.0dB以下である必要がある。
 図8Bに示すように、LiTaO3圧電層の最適カット角が42°である場合、レイリー波スプリアスのレベルを1.0dB以下にできるカット角θは、38°~46°(42±4°)であることがわかる。
 つまり、上記式3で算出されたレイリー波スプリアスが発生しない(極小となる)カット角θBから±4°の範囲において、携帯電話システム上、問題が発生しないリップル0.3dB以下を実現することが可能となる。
 つまり、本実施の形態に係るフィルタ15において、レイリー波のスプリアスが極小となるLiTaO3からなる圧電層227の最適カット角θB(°)は、波長λ、膜厚TIDT、比重ρ、電極デューティーD、厚みTLT、膜厚TVLを、上記式3に代入することにより導出される。このとき、LiTaO3からなる圧電層227のカット角θ(°)は、上記式4の関係を満たす。
 Band41(通過帯域:2496-2690MHz)の0.76倍は、Band25(送信帯域:1850-1915MHz、受信帯域:1930-1995MHz)と重複する。この場合、弾性表面波フィルタ(フィルタ15)をBand41に適用し、低周波側フィルタ(送信フィルタ11および受信フィルタ12)をBand25に適用した場合、上記弾性表面波フィルタの通過帯域の0.76倍の周波数帯域におけるスプリアスが高精度に抑制されるので、低周波側フィルタにおける通過帯域内のリップルを低減することが可能となる。よって、低損失、高減衰、および高アイソレーションのマルチプレクサ1を実現できる。
 なお、実施例に係るフィルタ15では、第2範囲の構造パラメータにより導出された最適カット角θB(°)として42(°)を例示したが、本発明に係る弾性表面波フィルタに用いられるLiTaO3圧電層のカット角θは、あくまでも上記式3および式4により導出されるものである。よって、第1範囲の構造パラメータ、式3および式4を用いてカット角θを導出した場合、例えばθ=51±4(°)が導出され、第3範囲の構造パラメータ、式3および式4を用いてカット角θを導出した場合、例えばθ=37±4(°)が導出される。
 つまり、高周波側の通過帯域を有する弾性表面波フィルタにおいて、上記式3および上記式4を用いることにより、IDT電極および圧電材料の構造パラメータに応じてLiTaO3圧電層のカット角θを選択できる。これにより、低周波側フィルタの通過帯域におけるスプリアスレベルをゼロに近い値に低減できる。またこれに伴い、低周波側フィルタにおいて、通過帯域内のリップルを低減することが可能となる。
 (その他の実施の形態など)
 以上、本発明の実施の形態に係る弾性表面波フィルタおよびマルチプレクサについて、実施例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施例には限定されない。例えば、上記実施例に次のような変形を施した態様も、本発明に含まれ得る。
 例えば、本発明に係るマルチプレクサ1は、さらに、アンテナ素子2と共通端子60との間に配置されたインピーダンス整合素子を備えてもよい。
 また、本発明に係るマルチプレクサ1は、実施例のようなBand25+Band66+Band41のペンタプレクサに限られない。本実施の形態に係るフィルタ15のような圧電基板の積層体において、式3および式4で規定されるカット角θを有するLiTaO3圧電層を用いた単体の弾性表面波フィルタも本発明に含まれる。これにより、IDT電極および圧電材料の構造パラメータに応じてLiTaO3圧電層のカット角θを選択でき、通過帯域よりも低周波側の減衰帯域におけるスプリアスが改善された弾性表面波フィルタを提供できる。
 また、本発明に係るマルチプレクサ1は、上記積層体からなる圧電基板を有し、式3および式4で規定されるカット角θを有するLiTaO3圧電層を用いた弾性表面波フィルタと、当該弾性表面波フィルタの通過帯域よりも低周波側の通過帯域を有する低周波側フィルタとが、共通端子で共通接続されたマルチプレクサであればよい。
 また、本発明に係るマルチプレクサ1は、送受信を行うデュプレクサを複数有する構成でなくてもよい。例えば、複数の送信周波数帯域を有する送信装置にも適用される。また、本発明に係るマルチプレクサ1は、例えば、複数の受信周波数帯域を有する受信装置にも適用される。このような送信装置または受信装置であっても、本実施の形態に係るマルチプレクサ1と同様の効果が奏される。
 本発明は、マルチバンド化およびマルチモード化された周波数規格に適用できる低損失の弾性表面波フィルタまたはマルチプレクサとして、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。
 1  マルチプレクサ
 2  アンテナ素子
 10、20、30、40、50  入出力端子
 11、13  送信フィルタ
 12、14  受信フィルタ
 15  フィルタ
 21、31、561  インダクタ
 22  IDT電極
 22a、22b  櫛形電極
 60  共通端子
 220  基板
 221a、221b  バスバー電極
 222a、222b  電極指
 223  密着層
 224  主電極層
 225  保護層
 226  低音速膜
 227  圧電層
 228  高音速支持基板
 501、502、503、504、505  直列腕共振子
 551、552、553、554  並列腕共振子

Claims (5)

  1.  カット角がθ°であるLiTaO3圧電層と、
     前記LiTaO3圧電層を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高速である高音速支持基板と、
     前記高音速支持基板と前記LiTaO3圧電層との間に配置され、前記LiTaO3圧電層を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が低速である低音速膜と、
     前記LiTaO3圧電層上に形成されたIDT電極と、を備え、
     前記IDT電極を構成する一対の櫛形電極の繰り返し周期を波長λ(μm)とし、前記一対の櫛形電極の膜厚をTIDT(μm)とし、前記IDT電極の比重をρ(g/cm3)とし、前記一対の櫛形電極の電極デューティーをDとし、前記LiTaO3圧電層の厚みをTLT(μm)とし、前記低音速膜の膜厚をTVL(μm)とした場合、レイリー波のスプリアスが極小となる前記LiTaO3圧電層の最適カット角θB(°)は、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
     で規定され、
     前記LiTaO3圧電層のカット角θ(°)は、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
     の関係を満たす、
     弾性表面波フィルタ。
  2.  前記弾性表面波フィルタは、前記LiTaO3圧電層および前記IDT電極からなる直列腕共振子および並列腕共振子で構成されるラダー型のフィルタ構造を有する、
     請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  3.  前記弾性表面波フィルタは、前記LiTaO3圧電層および前記IDT電極からなる複数の弾性波共振子が弾性波伝搬方向に並んで配置された縦結合型のフィルタ構造を有する、
     請求項1または2に記載の弾性表面波フィルタ。
  4.  共通端子、第1入出力端子および第2入出力端子を有し、
     前記共通端子と前記第1入出力端子との間に接続された、請求項1~3のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタと、
     前記共通端子と前記第2入出力端子との間に接続され、前記弾性表面波フィルタの通過帯域よりも低周波側の通過帯域を有する低周波側フィルタと、を備える、
     マルチプレクサ。
  5.  前記弾性表面波フィルタの通過帯域は、LTE(Long Term Evolution)のBand41の周波数帯であり、
     前記低周波側フィルタの通過帯域は、前記LTEのBand25の周波数帯である、
     請求項4に記載のマルチプレクサ。
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