WO2015173952A1

WO2015173952A1 - 製品搬送装置

Info

Publication number: WO2015173952A1
Application number: PCT/JP2014/063087
Authority: WO
Inventors: 広衛川島; 泰行岩崎
Original assignee: オリオン機械工業株式会社
Priority date: 2014-05-16
Filing date: 2014-05-16
Publication date: 2015-11-19

Abstract

　製品搬送装置（１０）は、製品（Ｐ）を後段装置へ搬送する第１の搬送路（２０）と、速度調整可能なサクション式のベルトコンベアである第２の搬送路（３０）と、第１の搬送路（２０）から第２の搬送路（３０）へ製品（Ｐ）を排出する製品排出装置（５０）と、排出した製品（Ｐ）を位置決めするストッパ（１６）とを含んでいる。このため、製品（Ｐ）の排出ペースに合わせて第２の搬送路（３０）の速度を調整することで、第１の搬送路（２０）から排出した製品（Ｐ）を、ストッパ（１６）により位置決めして、第２の搬送路（３０）上へ刺身状に重ねて整列させることができる。これにより、第２の搬送路（３０）から複数の製品（Ｐ）を集積した状態で取り出す作業が容易になり、後段装置が停止した場合でも、製品（Ｐ）の生産性の低下を抑制することが可能となる。

Description

製品搬送装置

　本発明は、シート状の製品を搬送するための製品搬送装置に関するものである。

　例えば、加工機等から順次供給されるおむつ等のシート状の製品を、一定数量毎に整列して集積する装置として、特許文献１に開示された装置が発案されている。

特開昭６３－１１２３１５号公報

　ここで、例えば、特許文献１の装置等のシート状製品を集積する装置が、故障等により停止した場合を想定する。この場合、停止した装置の前段工程や後段工程を行う装置を、停止した装置が復旧するまで止めてしまうと、製品の生産がストップしてしまうこととなり、好ましくない。このため、従来は、前段工程や後段工程の装置を稼動させた状態で、停止した装置へ製品を搬送している搬送路から箱等の中に製品を順次排出し、手作業で箱等から取り出した製品を集積して、後段工程の装置へと続く搬送路へ供給していた。しかしながら、搬送路から排出して箱等に収容した製品はバラバラの状態であるため、手作業で製品を集積して搬送路へ供給する際の作業性が悪く、製品の生産性を低下させる一因となっていた。
　本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、生産ラインの一部が停止した場合においても、製品の生産性の低下を抑制することにある。

（発明の態様）
　以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。

　（１）シート状の製品を搬送するための製品搬送装置であって、製品を後段装置へ搬送する第１の搬送路と、該第１の搬送路と直交して配置される第２の搬送路と、前記第１の搬送路から前記第２の搬送路へ製品を排出するための製品排出装置と、該製品排出装置により排出される製品を当接させて位置決めするストッパとを含み、前記第２の搬送路が、速度調整可能なサクション式のベルトコンベアである製品搬送装置（請求項１）。

　本項に記載の製品搬送装置は、上記のような構成により、例えば、後段装置が故障した場合等に、後段装置へとシート状の製品を搬送している第１の搬送路から、製品排出装置により、第１の搬送路と直交して配置されている第２の搬送路へ、製品を順次排出する。この際、第１の搬送路から排出された製品は、ストッパに当接することで、飛び出しが防止されると共に位置決めされて、第２の搬送路へ供給される。そして、第２の搬送路はサクション式のベルトコンベアであるため、第１の搬送路から排出された製品は、ストッパにより位置決めされた状態で第２の搬送路のベルト上に吸着され、位置が整えられて固定される。更に、第２の搬送路は速度調整が可能であるため、第１の搬送路で搬送される製品の供給ペース、換言すれば、第１の搬送路からの製品の排出ペースを考慮して、第２の搬送路のベルトコンベアの速度を調整することで、第２の搬送路上へ任意の間隔で、複数の製品を整列させるものとなる。

　（２）上記（１）項において、前記第１の搬送路から排出した製品が、前記第２の搬送路上で製品の一部が搬送方向に重なって整列するように、前記第２の搬送路の速度を調整した製品搬送装置（請求項２）。

　本項に記載の製品搬送装置は、例えば、第１の搬送路から製品が１つ排出される間に、第２の搬送路上の製品が、第２の搬送路による搬送方向の製品の長さよりも小さい距離を移動するように、第２の搬送路の速度を設定する。すると、第１の搬送路から排出された製品は、第２の搬送路上に固定されている搬送方向最後方の製品の後方側に、その一部が重なるようにして、第２の搬送路に吸着されることとなる。この状態で、複数の製品を順次排出することで、第２の搬送路上の複数の製品は、搬送方向前方の製品の後方側に、搬送方向後方の製品の前方側が重なる態様で、刺身状に重なって整列される。これにより、第２の搬送路から複数の製品を集積した状態で取り出す作業が容易になるため、作業性が改善され、製品の生産性の低下を抑制するものとなる。更に、製品の一部を重ねて整列することにより、製品を平置きする場合と比べて、一定の区間に多くの製品を整列することとなるため、スペースの効率利用を図るものとなる。

　本発明はこのように構成したので、生産ラインの一部が停止した場合においても、製品の生産性の低下を抑制することが可能となる。

本発明の実施の形態に係る製品搬送装置を示す斜視図である。本発明の実施の形態に係る製品搬送装置を側面から示した概略図である。図２に示した製品搬送装置の製品排出装置により製品を排出する状態を段階的に示した概略図である。本発明の実施の形態に係る製品搬送装置により製品が整列される状態を示した概略図である。

　以下、本発明を実施するための形態を、添付図面に基づき説明する。
　図１、図２は、本発明の実施の形態に係る製品搬送装置１０を概略的に示している。この製品搬送装置１０は、例えば紙おむつやナプキン等の、やや厚みのあるシート状の製品Ｐを搬送するものであり、第１の搬送路２０、第２の搬送路３０、製品排出装置５０、及び、ストッパ１６を含んでいる。製品搬送装置１０は、通常時は、第１の搬送路２０により製品Ｐを後段装置７０（図４参照）へと搬送し、後段装置７０が停止した場合は、製品排出装置５０により第２の搬送路３０へ製品Ｐを排出するものである。

　製品排出装置５０は、プレート部材１２と排出補助手段１８とを含んでいる。プレート部材１２は、第１の搬送路２０の上方に配置され、軸１４に基端部（図２の左端部）が固定されている。軸１４は、サーボモータ１５により所定角度だけ回転駆動される。すなわち、プレート部材１２は、詳細は後述するが、軸１４を回動軸として、サーボモータ１５により所定角度だけ回動するように構成されている。又、プレート部材１２は、軸１４に固定された基端部と反対側の先端部（図２の右端部）に切欠き１２ａが設けられ、切欠き１２ａの両側に爪部１２ｂを有するコの字状に形成されている。切欠き１２ａの幅は、第１の搬送路２０を構成する上側のベルト２２（後述）の幅よりも広く、両側の爪部１２ｂが上側のベルト２２を跨ぐ大きさになっている。又、排出補助手段１８は、製品Ｐに対して空気を噴射するものであり、図１、図２の例では、下方に向けて空気を噴射するように設置されている。排出補助手段１８の空気噴射のオン／オフは、例えば、プレート部材１２の位置に応じて切り替えられる。

　ストッパ１６は、第２の搬送路３０の側方に固定設置されており、第１の搬送路２０を構成する下側のベルト２６（後述）に接触しない高さで、図２における紙面と直交する方向へ延在している。

　又、図１、図２の例において、第１の搬送路２０は、上側のベルト２２と、下側の上流側ベルト２４及び下側の下流側ベルト２６とで、製品Ｐを上下から挟み込む態様で、製品Ｐを図２の右方向へ搬送するものである。上側のベルト２２は、駆動プーリ２２ａや複数の従動プーリ間に巻き回されており、駆動プーリ２２ａにより回転駆動される。同様に、下側の上流側ベルト２４及び下側の下流側ベルト２６は、夫々、駆動プーリ２４ａ、２６ａや複数の従動プーリ間に巻き回されており、駆動プーリ２４ａ、２６ａにより回転駆動される。図２で確認できるように、下側の上流側ベルト２４と下側の下流側ベルト２６との間には、製品Ｐの搬送方向（図中左右方向）の長さよりも小さい幅の、隙間Ｓが設けられている。そして、下側のベルト２４、２６間の隙間Ｓの下方に、第２の搬送路３０が設置されている。

　第２の搬送路３０は、サクション式のベルトコンベアであり、製品排出装置５０により第１の搬送路２０から排出された製品Ｐを吸着しながら、図２における紙面と直交する手前方向へ、製品Ｐを搬送するものである。又、第２の搬送路３０は、インバータを内蔵しており、速度調整が可能になっている。

　次に、製品搬送装置１０の動作について説明する。
　製品搬送装置１０は、第１の搬送路２０の搬送先である後段装置７０が正常に動作している場合等は、図２に示すように、製品排出手段５０のプレート部材１２を、第１の搬送路２０で搬送されている製品Ｐに接触しない位置（後退位置）に固定し、更に、排出補助手段１８からの空気噴射をオフにする。これにより、製品Ｐは、第１の搬送路２０の、下側の上流側ベルト２４と下側の下流側ベルト２６との間の隙間Ｓを跨いで通過し、第１の搬送路２０から第２の搬送路３０へ排出されずに、第１の搬送路２０により後段装置７０へ搬送されることとなる。

　一方、製品搬送装置１０は、例えば、後段装置７０が故障した場合等は、図３に示すように、製品排出手段５０のプレート部材１２を、第１の搬送路２０で搬送されている製品Ｐに接触する位置（排出位置）まで回動させ、更に、排出補助手段１８からの空気噴射をオンにする。すなわち、プレート部材１２が図２に示す位置から図３に示す位置まで回動するように、サーボモータ１５により軸１４を時計回りに所定角度回転させる。この際、プレート部材１２は、第１の搬送路２０の上側のベルト２２に接触しないように、切欠き１２ａにより上側のベルト２２を避ける態様で、爪部１２ｂの先端が上側のベルト２２よりも下方になるように移動される。

　すると、図３（ａ）に示すように、第１の搬送路２０において、上側のベルト２２と下側の上流側ベルト２４とにより図中右方向へ搬送されている製品Ｐは、図中右側の部位からプレート部材１２の爪部１２ｂに順次接触して、図中右下方向へ逸れていき、更に、上側のベルト２２と下側の上流側ベルト２４とにより、図中右方向への搬送力が付与されながら、図中下方への空気噴射を排出補助手段１８から受ける状態となる。これにより、製品Ｐは、図３（ｂ）に示すように、下側のベルト２４、２６間の隙間Ｓを介して、更に右下方向へと移動する。そして、上側のベルト２２及び下側の上流側ベルト２４から離れた製品Ｐは、図３（ｃ）に示すように、図中右側の部位がストッパ１６に接触することで位置決めされ、その後、図３（ｄ）に示すように、第２の搬送路３０上へ落下して吸着され、第２の搬送路３０により搬送される。

　第１の搬送路２０により搬送される複数の製品Ｐは、順次、図３に示す如く第２の搬送路３０へ排出される。ここで、第２の搬送路３０は、上述したように、速度調整が可能なものである。図４には、第２の搬送路３０の速度を、第１の搬送路２０から順次排出される製品Ｐが重なるように設定した場合の、複数の製品Ｐが整列した様子を示している。第２の搬送路３０上の複数の製品Ｐの各々は、図４（ｂ）で確認できるように、搬送方向（図中矢印の方向）前方に隣接する製品Ｐに対して、搬送方向前方の一部を重ねるようにして整列されている。すなわち、第２の搬送路３０上の複数の製品Ｐは、搬送方向に刺身状に重なり合って整列されている。このように、第１の搬送路２０から排出される製品Ｐのペースを考慮して、第２の搬送路３０の速度を設定することで、複数の製品Ｐを任意の幅で重ねて、或いは、任意の間隔あけて重ねないで、第２の搬送路３０上に整列させるものである。

　なお、第１の搬送路２０や製品排出装置５０は、図１や図２に示した構成に限定されるものではなく、シート状の製品Ｐを搬送、排出できるものであればよい。又、製品搬送装置１０において、製品Ｐを、第１の搬送路２０により後段装置７０へ搬送するか、或いは、第１の搬送路２０から排出して第２の搬送路３０により搬送するかの切り替えは、例えば、後段装置７０が故障した場合等に、自動的に第２の搬送路３０による搬送に切り替わるものであってもよく、又は、手動で切り替わるものであってもよい。

　さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。
　すなわち、本発明の実施の形態に係る製品搬送装置１０は、図１、図２に示すような構成により、後段装置７０（図４参照）が故障した場合等に、後段装置７０へとシート状の製品Ｐを搬送している第１の搬送路２０から、製品排出装置５０により、第１の搬送路２０と直交して配置されている第２の搬送路３０へ、製品Ｐを順次排出する。この際、第１の搬送路２０から排出させた製品Ｐを、図３（ｃ）に示すように、ストッパ１６に当接させることで、飛び出しを防止すると共に位置決めすることができる。又、第２の搬送路３０はサクション式のベルトコンベアであるため、第１の搬送路２０から排出させた製品Ｐを、ストッパ１６により位置決めした状態で第２の搬送路３０のベルト上に吸着させ、位置を整えて固定することができる。更に、第２の搬送路３０は速度調整が可能であるため、第１の搬送路２０で搬送される製品Ｐの供給ペース、換言すれば、第１の搬送路２０からの製品Ｐの排出ペースを考慮して、第２の搬送路３０のベルトコンベアの速度を調整することで、第２の搬送路３０上へ任意の間隔で、複数の製品Ｐを整列させることが可能となる。

　更に、本発明の実施の形態に係る製品搬送装置１０は、例えば、第１の搬送路２０から製品Ｐが１つ排出される間に、第２の搬送路３０上の製品Ｐが、第２の搬送路３０による搬送方向の製品Ｐの長さよりも小さい距離を移動するように、第２の搬送路３０の速度を設定することで、第１の搬送路２０から排出された製品Ｐは、第２の搬送路３０上に固定されている搬送方向最後方の製品Ｐの後方側に、その一部が重なるようにして、第２の搬送路３０に吸着されることとなる。この状態で、複数の製品Ｐを順次排出することで、図４に示すように、第２の搬送路３０上の複数の製品Ｐを、搬送方向前方の製品Ｐの後方側に、搬送方向後方の製品Ｐの前方側を重ねる態様で、刺身状に重ねて整列させることができる。これにより、第２の搬送路３０から複数の製品Ｐを集積した状態で取り出す作業が容易になるため、作業性を改善することができ、後段装置７０が停止した場合であっても、製品Ｐの生産性の低下を抑制することが可能となる。更に、製品Ｐの一部を重ねて整列することにより、製品Ｐを平置きする場合と比べて、一定の区間に多くの製品Ｐを整列することができるため、スペースの効率利用に優れたものとなる。

　１０：製品搬送装置、１６：ストッパ、２０：第１の搬送路、３０：第２の搬送路、５０：製品搬出装置、７０：後段装置、Ｐ：製品

Claims

　シート状の製品を搬送するための製品搬送装置であって、
　製品を後段装置へ搬送する第１の搬送路と、該第１の搬送路と直交して配置される第２の搬送路と、前記第１の搬送路から前記第２の搬送路へ製品を排出するための製品排出装置と、該製品排出装置により排出される製品を当接させて位置決めするストッパとを含み、
　前記第２の搬送路が、速度調整可能なサクション式のベルトコンベアであることを特徴とする製品搬送装置。
　前記第１の搬送路から排出した製品が、前記第２の搬送路上で製品の一部が搬送方向に重なって整列するように、前記第２の搬送路の速度を調整したことを特徴とする請求項１記載の製品搬送装置。