JP4880415B2 - シート製品の供給装置およびシート製品の供給方法 - Google Patents
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ストック部の下方には、吸着ベルトからなる他のコンベアが、そのキャリア側ベルトとフロントガイド下端との間に段ボールシート一枚分の厚みに相当する間隙が形成されるようにして配置されている。
この間隙を通じて、ストック部に収納された山積みされた段ボールシート群が、吸着ベルトに吸着された一番下から順に一枚ずつ下流側へと送り出される(特許文献2、図2参照)。
こうなると、ストック部のフロントガイドに段ボールシートが引っかかるなどして詰まってしまい、コンベアのさらに下流側の加工装置等へとうまく送り出せなくなる。
そのため、一旦ライン全体をストップして引っかかるなどした段ボールシートを手作業で除去する必要があり、復帰までに時間を要し、効率が悪く手間がかかった。
よって、整然と積み重ねられた状態でストック部に収納されることとなり、ストック部から下流側へとシート製品をスムーズに送り込むことができ、ラインでの詰まりを防止することができる。
こうして、シート製品の積み重ね体をストック部に案内後、アームを下流側に向けて揺動させ、フロントガイドよりも下流側に退避させるようにすると、アームが、シート製品の積み重ね体のストック部への収納の邪魔にならない。
そのため、アームを収縮させた状態でコンベアの排出端側に前進揺動させ、シート製品の積み重ね体を受け取る際には伸長させ、ストック部へと受け渡したあとは収縮させることで、ストック部内のシート製品群の積み上げ高さが比較的高い場合でも、アームを進退揺動させることができる。
よって、アームの進退揺動サイクルを早め、シート製品を受け渡すサイクルを早めることができ、ストック部への収納作業のスピードを向上し、作業の能率が上がる。
また、傾動部を傾斜させることで、積み重ね体のアームによる受け止めを後部から補助するため、受け止め時の衝撃が緩和され、シート製品が傷付くのが防止される。
図1および図2のように、実施形態にかかるシート製品の供給装置1は、支持装置10と、ローラコンベア20と、送り出し機構としてのベルトコンベア30と、ストック部40とからなる。
ストック部40に収納された山積みされた段ボールシートs群は、一番下から順に一枚ずつベルトコンベア30により送り出される。
ローラコンベア本体21と傾動部22はそれぞれローラフレーム21a、22aと、ローラフレーム21a、22aにその両端が回転可能に支持された、多数の駆動ローラ21b、22bとからなり、駆動ローラ21b、22bの上面が搬送面を形成する。
各駆動ローラ21b、22bは、その搬送面がローラコンベア20の排出端に向けて回転駆動可能となっており、搬送面上の段ボールシートの積み重ね体Sを排出端から送り出す。
ローラコンベア20の排出端部に形成された傾動部22は、搬送方向中央部において基板23にヒンジ結合され、上流側端部に基板23に取り付けられたシリンダ23aが連結されているため、このシリンダ23aを伸縮操作させることにより、ヒンジを中心に、ローラコンベア本体21の搬送面とほぼ面一の状態から、下流側に向かい下り勾配に傾斜した状態へと傾斜可能に形成されている。
傾動部22の上方には、傾動部22上における段ボールシートの積み重ね体Sの有無を検出する、第一のセンサ24が設けられている。
ベルトコンベア30は、プーリ31と、プーリ31間にわたされた無端のベルト32と、ベルト32のキャリア側ベルト32aの下方に配置される図示省略のサクション機構とからなり、プーリ31の駆動により、キャリア側ベルト32aの搬送面を下流側に向けてエンドレスに回転可能に形成されている。
このベルト32には、多数の貫通する小孔が設けられているため、サクション機構により吸引力が付与されており、段ボールシートsはその一部でもベルト32に載ると吸着されてベルト32下流側に送り出されるようになっている。
このように、ベルトコンベア30は、ストック部40に収納された段ボールシートsを吸着することにより、段ボールシートsを下から順に一枚ずつ下流側へと送り出す送り出し機構となっている。
なお、バックガイド41とフロントガイド42との間隔は、段ボールシートsの搬送方向の寸法とほぼ同じに形成されている。
バックガイド41は、基台41aと、基台41aの下流側側面の上部に取り付けられた中程で屈曲したバックガイドプレート41bと、下部に取り付けられたフリクションローラ41cと、ローラコンベア20の基板23の排出端面に固定されたガイドローラ41dとからなる。
フロントガイド42は、ベルト32の幅方向に所定の間隔をおいて並列する上下方向にほぼフラットに延びる一対のフロントガイドプレート42aと、フロントガイドプレート上端に連結された取り付け部42bとからなる。
各取り付け部42bは、ベルトコンベア30の両側に設けられた図示省略の側板にそれぞれ取り付けられている。
それぞれのフロントガイドプレート42aの下端部は下流側に向けて突出する突出部となっており、この下端部とベルトコンベア30のベルト32の搬送面との間には、段ボールシートs一枚の厚み以上で、二枚の厚み未満である間隙が形成されており、段ボールシートsが一枚のみ通過できるようになっている。
ストック部40内のフロントガイド42近傍には、ストック部に収納された山積みされた段ボールシートs群の高さを検出する第二のセンサ43が設けられており、この第二のセンサ43は、上下方向に並列する上側センサ43aと下側センサ43bとからなる。
アーム11は、上端の取り付け部11aと、取り付け部11a下方に連結されたエアシリンダからなるシリンダ部11bと、シリンダ部11bからベルト32の幅方向に並列して下方に延びる一対の細長いプレート状のアーム本体11cと、並列する一対のアーム本体11cの両下端に上流側に向かい突出する状態で連結されて積み重ね体Sの下部を支持する受け爪11dとからなる。
上向きコの字型の取り付け部11aは、ロータリアクチュエータ12下方からその側面の回転軸へと取り付けられており、これによりアーム11は、上流側のローラコンベア20の排出端部と下流側のフロントガイド42との間で上下方向に揺動可能となっている。
シリンダ部11bは、エアにより伸長および収縮が可能であって、図4中実線および鎖線で示すようにアーム11の長さが調節可能となっている。
また、並列するアーム本体11cのローラコンベア20側正面の下方はやや窪み、この窪み面がアーム11上下方向に平坦に形成されて、積み重ね体Sをアーム11で支持した際に、積み重ね体Sを構成する各段ボールシートsの前端が当たる当て部11eとなっている。
また、図1および図2のように、この支持装置10のアーム11の揺動中心となる、取り付け部11aのロータリアクチュエータ12との連結部は、ストック部40のフロントガイド42よりも下流側に位置しており、さらに、一対のアーム本体11cが一対のフロントガイドプレート42aの間に設けられているために、アーム11がベルトコンベア30に対してほぼ垂直になった状態においては、アーム本体11cおよび受け爪11dがストック部40よりも下流側に退避した状態となる。
したがって、支持装置10は、この退避している状態からローラコンベア20側に向けて上流側に揺動されると、フロントガイド42の両フロントガイドプレート42aの間を通ってストック部40内に進出可能となっている。
また、アーム11がベルトコンベア30に対してほぼ垂直である状態において、図2のようにシリンダ部11bが収縮していると、アーム11の下端となる受け爪11dがストック部40の上側センサ43aとほぼ同じ高さにあり、図8のように、シリンダ部11bが伸長していると、アーム11の下端となる受け爪11dがストック部40の下側センサ43bとほぼ同じ高さとなっている。
そのため、ストック部40に収納された段ボールシートs群の高さが上側センサ43aより低い場合には、アーム11は収縮した状態で揺動可能であり、下側センサ43bより低い場合には、アーム11は伸長した状態で揺動可能である。
なお、第一および第二センサ24、43は、ローラコンベア20およびベルトコンベア30の両側に設置された一対の発光器と受光器とからなり、その間に段ボールシートsがあると、光が遮られて受光状態が変化することにより、その存否を検出できるようになっている。
このとき、図示のように、支持装置10のアーム11は、シリンダ部11bが上方へ収縮した状態で、フロントガイド42より下流側に退避している。
そのため、段ボールシートの積み重ね体Sは傾動部22上で待機状態となる。
そのため、ストック部40内の段ボールシートs群の高さが低くなっていき、その高さが上側センサ43aの高さ以下となった場合には、その旨を示す信号が出力され、この信号を受けて制御部が、支持装置10のロータリアクチュエータ12を所定角度だけ回転駆動させ、上方へ収縮した状態のアーム11がローラコンベア20側に向けて上流側に揺動する。
このため、図3のように退避位置にあったアーム11が、フロントガイド42のフロントガイドプレート42aの間を通り、図4のようにローラコンベア20の排出端側へと揺動、進出する。
なお、アーム11の伸長動作は、その揺動中に行うようにしてもよい。
このような支持装置10のアーム11の前進揺動動作および伸長動作が終了すると、図5のように、駆動ローラ21b、22bが再び駆動して積み重ね体Sの搬送が再開され段ボールシートの積み重ね体Sの前端下面が支持装置10のアーム11の受け爪11dにより支持される。
図6のように、アーム11の下流側への揺動とともに、ローラコンベア20の傾動部22は、シリンダ23aの伸長により、ローラコンベア本体21と面一の状態から、下流側に向かい下り勾配となるように傾斜することにより、段ボールシートの積み重ね体Sは、ローラコンベア20の排出端から速やかに送り出される。
このとき、図示のように、排出端から送り出された段ボールシートの積み重ね体Sは各段ボールシートsの前端部がアームの平坦な当て部11eに当たって、上側段ボールシートsが下側段ボールシートsよりもやや先行する状態で、これらは整列される。
このように、アーム11の受け爪11dは段ボールシートsの前端部下方しか支持していないため、アーム11がフロントガイド42より下流に退避すると、その支持がすぐに外れる。
そして、ストック部40への積み重ね体Sの収納の際に、積み重ね体Sの落下高さがほとんどない状態で、その収納が速やかに行われるため、受け渡しのサイクルを早めることができ、能率が上がる。
なお、フロントガイド42のフロントガイドプレート42a下端の突出部およびバックガイド41のバックガイドプレート41bおよびフリクションローラ41cの詳しい作用については、上記した特許文献2の特開2006−36509号公報を参照されたい。
また、フロントガイド42より下流側に退避したアーム11は、制御部により、揺動が停止され、シリンダ部11bが収縮駆動して収縮し、図2のような待機状態へと戻る。
その場合、プレートをプレス加工することでアーム11全体を一体的に形成すると製造コストを削減することができる。
なお、実施形態では、アーム11の揺動動作終了後に伸縮動作を行っているが同時に行ってもよい。
すなわち、ストック部40内における段ボールシートsの積み重ね高さが一定以上であることを示す信号が入力されると、制御部は、ローラコンベア20の搬送を中止し、支持装置10のアーム11を下流側に退避させ、センサ43から、ストック部40内における段ボールシートsの積み重ね高さが一定以下であることを示す信号が入力されると、制御部は、ローラコンベア20の搬送を開始し、支持装置10のアーム11を上流側に進出させ、段ボールシートの積み重ね体Sをストック部40へと誘導する構成を採用してもよい。
さらに、傾動部22を設けた場合については、これを構成するローラは、消費エネルギーの削減のため、駆動ローラ22bに代えて、非駆動の自由回転ローラとしてもよい。
また、バックガイド41を省略し、フロントガイド42のみからストック部40を区画形成してもよい。
なお、搬送物は段ボールシートsに限られず、ボール紙、化粧紙などシート製品なら何でもよい。
10 支持装置
11 アーム
11a 取り付け部
11b シリンダ部
11c アーム本体
11d 受け爪
11e 当て部
12 ロータリアクチュエータ
20 ローラコンベア
21 ローラコンベア本体
22 傾動部
21a、22a ローラフレーム
21b、22b 駆動ローラ
23 基板
23a シリンダ
24 第一のセンサ
30 ベルトコンベア(送り出し機構)
31 プーリ
32 ベルト
32a キャリア側ベルト
40 ストック部
41 バックガイド
41a 基台
41b バックガイドプレート
41c フリクションローラ
41d ガイドローラ
42 フロントガイド
42a フロントガイドプレート
42b 取り付け部
43 第二のセンサ
43a 上側センサ
43b 下側センサ
S 段ボールシートの積み重ね体
s 段ボールシート(単体)
Claims (5)
- シート製品の積み重ね体Sを搬送するコンベア20と、このコンベア20の排出端の下方に位置し、コンベア20の排出端から送り出されるシート製品の積み重ね体Sを順次収納するストック部40と、このストック部40でシート製品s前端を案内する上下方向に延びるフロントガイド42と、ストック部40に収納された積み重ねたシート製品sを下から順に一枚ずつ下流側に送り出す送り出し機構30とを備えたシート製品の供給装置において、
前記ストック部40内におけるシート製品sの積み重ね高さを検出するセンサ43と、シート製品の積み重ね体Sの支持装置10とをさらに設け、
この支持装置10を、上下方向に揺動可能にかつ伸縮可能に形成されたアーム11と、アーム11の下端部に設けた受け爪11dとから構成し、
前記センサ43が前記送り出し機構30の送り出しにより前記ストック部40内のシート製品sの積み重ね高さが第1の高さ以下であることを検出すると、収縮した前記アーム11がコンベア20の排出端に向けて上流側へ揺動し、
次いで前記アーム11が伸長してコンベア20の排出端から送り出されるシート製品の積み重ね体Sをその受け爪11dにより下面から支持し、
この支持した状態で、前記センサ43が前記送り出し機構30のさらなる送り出しにより前記ストック部40内のシート製品sの積み重ね高さが前記第1の高さよりも低い第2の高さであることを検出すると、前記伸長したアーム11が前記ストック部40に向けて下流側へと揺動し、支持するシート製品の積み重ね体Sをストック部40へと誘導し、
誘導後のアーム11は収縮して前記フロントガイド42よりも下流側に退避し、前記センサ43が前記ストック部40内のシート製品sの積み重ね高さが前記第1の高さ以下であることを検出するまで待機し、
アーム11のこれらの伸縮揺動動作が繰り返されるように構成して、
前記ストック部40に前記積み重ね体Sを収納する際には、その積み重ね体Sのストック部40内への落下高さを小さくするとともに、
前記アーム11の進退揺動時における前記ストック部40内のシート製品sとの干渉を防止して、その進退サイクルを早められるようにした、
ことを特徴とするシート製品の供給装置。 - 前記センサ43は、前記ストック部40内に配置された上側センサ43aおよび下側センサ43bからなり、
前記上側センサ43aが前記ストック部40内におけるシート製品sの積み重ね高さが前記第1の高さ以下であることを検出し、
前記下側センサ43bが前記ストック部40内におけるシート製品sの積み重ね高さが前記第2の高さ以下であることを検出し、
前記アーム11は、収縮時には前記コンベア20に対してほぼ垂直な状態でその下端が前記上側センサ43aとほぼ同一高さに構成されて、前記シート製品sの積み重ね高さが前記第1の高さ以下であるときにそのシート製品sと干渉せずに揺動可能であり、
前記アーム11は、伸長時には前記コンベア20に対してほぼ垂直な状態でその下端が前記下側センサ43bとほぼ同一高さに構成されて、前記シート製品sの積み重ね高さが前記第2の高さ以下であるときにそのシート製品sと干渉せずに揺動可能である、
請求項1に記載のシート製品の供給装置。 - 上記アーム11の受け爪11dよりも上部に上下方向に平坦な当て部11eを設け、受け爪11dにより下面から支持された積み重ね体Sを構成する各シート製品sの前端がこの当て部11eに当たって揃うように形成した請求項1または2に記載のシート製品の供給装置。
- 上記コンベア20の排出端部に傾動部22を設け、その搬送面とコンベア20の搬送面とがほぼ面一の状態から、下流側に向かい下り勾配へと傾斜可能に形成した請求項1から3のいずれかに記載のシート製品の供給装置。
- 前記傾動部22の上方に、傾動部22上におけるシート製品の積み重ね体Sの存在の有無を検出するセンサ24をさらに設け、
前記ストック部40内のセンサ43が、シート製品sの積み重ね高さが前記第1の高さ以上であることを検出し、かつ前記傾動部22上方のセンサ24がシート製品の積み重ね体Sが傾動部22上にあることを検出すると、上流側コンベア20の搬送を中止してシート製品の積み重ね体Sを傾動部22上に待機させ、
前記ストック部40内のセンサ43が、シート製品sの積み重ね高さが前記第1の高さ以下であることを検出し、かつ前記傾動部22上方のセンサ24がシート製品の積み重ね体Sが傾動部22上にあることを検出すると、傾動部22が傾斜して積み重ね体Sを送り出すように構成した、
請求項4に記載のシート製品の供給装置。
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