WO2015080160A1 - 眼鏡レンズ - Google Patents

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Abstract

本発明の一態様は、レンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に蒸着膜(金属膜および金属合金膜を除く)の多層膜を有する眼鏡レンズであって、前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層をそれぞれ1層以上含み、高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=780nmにおいてλ/4以上であり、かつ、前記多層膜を有する表面において380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルが、反射率最大値を800~1350nmの波長域に有する眼鏡レンズに関する。

Description

眼鏡レンズ 関連出願の相互参照
 本出願は、2013年11月26日出願の日本特願2013-244307号の優先権を主張し、その全記載は、ここに特に開示として援用される。
 本発明は、眼鏡レンズに関するものであり、詳しくは、眼鏡装用者の眼の負担を軽減することができる眼鏡レンズに関するものである。
 一般に眼鏡レンズは、レンズ基材により所望の屈折率を実現しつつ、レンズ基材上に各種機能性膜を形成することで様々な性能が付与される。また、所望の性能を得るために、レンズ基材に添加剤を含有させることもある。眼鏡用レンズ基材としては、プラスチックレンズ基材およびガラス基材が用いられているが、軽量で割れにくい、添加剤の添加が容易であるといった利点を有するため、近年、プラスチックレンズ基材が広く用いられている。
 眼鏡レンズに望まれる性能の1つとしては、入射する光による眼への負担を軽減することが挙げられる。日常生活において眼に入射する光には様々な波長の光が含まれているが、特開平7-92301号公報および特開2013-11711号公報(それらの全記載はここに特に開示として援用される)には、太陽光に含まれる赤外線の眼への入射光量を低減するために、赤外線を反射または吸収する性能(赤外線低減)を眼鏡レンズに付与することが提案されている。
 特開平7-92301号公報には、レンズまたはレンズ表面に設ける被膜に色素を添加することにより赤外線の透過を規制することが提案されている。しかるに、色素添加は必然的にレンズの着色を招くため、きわめて高い透過率(より詳しくは、視感透過率)を有することが求められる眼鏡レンズにおける赤外線低減手段として望ましいものではない。
 これに対し、特開2013-11711号公報には、レンズ基材上に金属または金属合金膜(以下、「金属薄膜」と記載する。)を含む多層の無機蒸着膜を設けることにより、780~2500nmの広い波長域の光をカットすることが提案されている。しかるに金属薄膜による手段は金属に起因しレンズの着色を引き起こすため視感透過率の低下を招き、やはり眼鏡レンズに対して適用することは望ましくない。
 以上の通り、特開平7-92301号公報および特開2013-11711号公報に記載の方法では、眼鏡レンズに求められる高い視感透過率と赤外線低減とを両立することは困難である。
 本発明の一態様は、高い視感透過率を示すことができるとともに、太陽光に含まれる赤外線による眼への負担の軽減が可能な眼鏡レンズを提供する。
 本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、以下の新たな技術思想に至った。
 従来の赤外線低減手段は、広範な波長域を対象とするものであった。例えば、上記の特開2013-11711号公報では、750~2500nmの波長域が対象とされている。また、特開2013-11711号公報のほかに、特開2012-208282号公報(その全記載はここに特に開示として援用される)では、750~1800nmという広範な波長域が対象とされている。
 これに対し本発明者らは、太陽光に含まれる赤外線は広範な波長域にわたって一様に高強度で照射されるものではなく、赤外領域の中で比較的短波長領域に大きなピークがあり、ピーク波長より長波長側では強度が単調に減少することに着目した。そのため、太陽光による眼への負担を効果的に低減するためには、広範な赤外領域の光を対象とする必要は必ずしもないと言える。この点は、従来の眼鏡レンズの赤外線低減手段においてまったく考慮されていなかった、本発明者らにより新たに着目された点である。
 そして本発明者らは上記の点に着目したうえで更に鋭意検討を重ねた結果、以下の本発明の一態様にかかる眼鏡レンズ:
 レンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に蒸着膜(金属膜および金属合金膜を除く)の多層膜を有する眼鏡レンズであって、
 前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層をそれぞれ1層以上含み、
 高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=780nmにおいてλ/4以上であり、
 前記多層膜を有する表面において380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルが、反射率最大値を800~1350nmの波長域に有する眼鏡レンズ、
 を新たに見出した。多層膜を構成する蒸着膜から金属膜および金属合金膜を除く理由は、これら金属薄膜を含む多層膜はレンズの着色を引き起こし、視感透過率を低下させるからである。ここで金属膜とは、蒸着材料として金属単体を用いて形成される蒸着膜をいい、金属合金膜とは、蒸着材料として金属合金を用いて形成される蒸着膜をいう。また、反射率最大値とは、上記の通り、380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルにおける最大反射率をいう。本発明の一態様は、可視光線から近赤外線領域にわたる上記波長域において、赤外線反射能を得るべく高屈折率層の総光学膜厚をλ/4以上(λ=780nm)としたうえで太陽光赤外線の中で高強度な光が照射される800~1350nmの波長域に反射率最大値を持つように多層蒸着膜の膜設計を行うという、従来の赤外線低減手段とは別異の技術思想に基づき完成されたものである。
 一態様では、前記レンズ基材は、プラスチックレンズ基材である。
 一態様では、前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層の総層数は、9層以下である。先に記載した特開2012-208282号公報では、多層膜の積層数を多くするほど反射することができる波長域を広くすることができるとして、積層数を10~150層とすることが記載されている。これに対し、蒸着により形成される多層膜の高屈折率層および低屈折率層の総積層数が9層以下と、特開2012-208282号公報に記載されている積層数より少ないことは、蒸着時にレンズ基材が高温に晒される時間を短くすることができる点で好ましい。更に、レンズ基材が、高温による変形(更には変形によるクラック)や熔融を起こしやすいプラスチックレンズ基材である態様において、蒸着により形成される多層膜の積層数が少ないことは好ましい。前記多層膜に含まれる高屈折率層の総光学膜厚を、波長λ=780nmにおいてλ/4以上とすることにより9層以下の低積層数であっても、太陽光に含まれる赤外線による眼への負担を軽減することが可能となる。
 即ち、本発明の好ましい一態様は、
 プラスチックレンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に蒸着膜(金属膜および金属合金膜を除く)の多層膜を有する眼鏡レンズであって、
 前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層をそれぞれ1層以上含み、高屈折率層および低屈折率層の総層数は9層以下であり、高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=780nmにおいてλ/4以上であり、かつ、
 前記多層膜を有する表面において380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルが、反射率最大値を800~1350nmの波長域に有する眼鏡レンズ、
 に関する。
 一態様では、上記眼鏡レンズの太陽光赤外線低減率は、25%以上である。ここで、太陽光赤外線低減率とは、780~2000nmの波長において、エアマス2(AM2)に対する海面上の太陽分光強度で重み付けされた分光透過率の平均値(JIS T 7330に規定されている太陽赤外線の透過率、以下、「太陽光赤外線の透過率」と記載する。)から、下記式により算出される。
太陽光赤外線低減率(%)
=100-(太陽光赤外線の透過率)
=100-∫dλ[I(λ)×T(λ)]/∫dλI(λ)
(上記において、λは、780~2000nmの範囲、I(λ)は、太陽光スペクトル、T(λ)は、眼鏡レンズの透過率スペクトルを意味する。)
 一態様では、前記多層膜を有する表面は、波長1800nmにおける反射率が30%以下である。
 一態様では、前記多層膜を有する表面は、600~780nmの波長域における平均反射率が10%未満である。金属薄膜を含む多層膜を有する眼鏡レンズは、上記波長域における反射率が高まることで着色する傾向があるが、本発明の一態様にかかる眼鏡レンズが有する多層膜は、金属薄膜を含まない。これにより、上記波長域において低反射率を実現することができる。
 一態様では、前記眼鏡レンズの600~780nmの波長域における平均透過率は、75%以上である。
 一態様では、前記眼鏡レンズの視感透過率は、80%以上である。視感透過率については、JIS T 7330に規定されている。本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、上述のように、多層膜にレンズの着色を引き起こす金属薄膜を含まないため、80%以上の高い視感透過率を示すことができる。
 一態様では、前記眼鏡レンズは、主波長を400~500nmの範囲に有する。主波長については、JIS Z 8105に規定されている。主波長が400~500nmの範囲にある眼鏡レンズは、いわゆる青色光と呼ばれる短波長光の眼への入射光量を低減することができる。この点について更に説明すると、近年のデジタル機器のモニター画面はブラウン管から液晶に替わり、最近はLED液晶も普及しているが、液晶モニター、特にLED液晶モニターは、紫外線の波長に近い420nm~450nm程度の波長を持つ、いわゆる青色光と呼ばれる短波長光を強く発光する。そのため、パソコン等を長時間使用する際に生じる眼精疲労や眼の痛みを効果的に低減するためには、青色光に対して対策を講じるべきである。本発明の一態様にかかる眼鏡レンズでは、多層膜の光学設計により、より詳しくは多層膜の各層の膜厚を調整することにより、主波長を400~500nmの範囲に制御することができる。多層膜の積層数が多くなるほど、多層膜の各層の膜厚調整により所望の分光特性を得る際の精度は低下する傾向があるが、本発明の好ましい一態様にかかる眼鏡レンズは、多層膜の積層数が9層以下であるため、各層の膜厚調整により所望の分光特性を容易に実現することができる。
 一態様では、上記眼鏡レンズは、前記多層膜を、レンズ基材の両面に直接または間接的に有する。
 一態様では、前記高屈折率層は、波長780nmにおける屈折率が2.0以上2.4未満の高屈折率材料の蒸着膜である。
 一態様では、前記低屈折率層は、波長780nmにおける屈折率が1.2以上1.8以下の低屈折率材料の蒸着膜である。
 本発明によれば、高い視感透過率を示すとともに、太陽光による眼への負担を効果的に軽減可能な眼鏡レンズを提供することができる。
後述の眼鏡レンズ1~7の透過スペクトル。 眼鏡レンズ1について測定された反射スペクトルおよび透過スペクトル、ならびに太陽光赤外線スペクトル(AM2)。
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、
 レンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に蒸着膜(金属膜および金属合金膜を除く)の多層膜を有する眼鏡レンズであって、前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層をそれぞれ1層以上含み、高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=780nmにおいてλ/4以上であり、前記多層膜を有する表面において380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルが、反射率最大値を800~1350nmの波長域に有する眼鏡レンズ、
 に関する。
 本発明の好ましい一態様にかかる眼鏡レンズは、
 プラスチックレンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に蒸着膜(金属膜および金属合金膜を除く)の多層膜を有する眼鏡レンズであって、前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層をそれぞれ1層以上含み、高屈折率層および低屈折率層の総層数は9層以下であり、高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=780nmにおいてλ/4以上であり、かつ、前記多層膜を有する表面において380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルが、反射率最大値を800~1350nmの波長域に有する。
 以下、上記眼鏡レンズについて、更に詳細に説明する。
レンズ基材
 レンズ基材としては、眼鏡レンズに通常用いられるレンズ基材、例えばプラスチックレンズ基材やガラスレンズ基材を用いることができる。通常、レンズ基材の厚さは1~30mm程度、直径は50~100mm程度であるが、厚さおよび直径は、特に限定されるものではない。
 一般にプラスチックレンズ基材はガラスレンズ基材と比べて軽量で割れにくいため、近年、眼鏡レンズ用のレンズ基材として広く用いられている。プラスチックレンズ基材としては、アリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂等、眼鏡レンズ基材に通常用いられるプラスチックからなるレンズ基材を用いることができる。プラスチックレンズ基材は、眼鏡レンズに所望の性能を付与するための添加剤を含むことができる。そのような添加剤としては、所望の性能に応じて公知の添加剤を用いることができる。一例としては、紫外線吸収剤を挙げることができる。紫外線吸収剤としては、公知のものを何ら制限なく用いることができる。紫外線吸収剤を含むプラスチックレンズ基材上に、以下に詳述する多層膜を設けることにより、紫外線および太陽光赤外線の眼への入射光量を低減可能な眼鏡レンズを得ることができ、更には、紫外線、前述の青色光、および太陽光赤外線の眼への入射光量を低減可能な眼鏡レンズを得ることができる。ここで紫外線とは、波長280~380nmの波長域の光をいうものとする。また太陽光紫外線透過率はJIS T 7330の15.3.2および15.3.3にしたがい計算される。図1に示すように、本発明の一態様によれば、380nm以下の波長において透過率を0%することが可能であり、これにより太陽光紫外線の透過率が1%未満の眼鏡レンズを得ることができる。
 プラスチックレンズ基材は、蒸着時に高温に晒される時間が長くなるほど変形や熔融を起こしやすい。これに対し、本発明の好ましい一態様にかかる眼鏡レンズは、多層膜を構成する高屈折率層および低屈折率層の総層数が9層以下と少ないため、蒸着によりプラスチックレンズ基材が変形、熔融することを回避することができる。また、高屈折率材料は高融点のものが多いため、高屈折率層形成時の蒸着温度は高くなる傾向がある。そのため、高屈折率層の積層数が多くなるほどプラスチックレンズ基材の変形や熔融が発生しやすくなる。一方、本発明の一態様にかかる眼鏡レンズに含まれる多層膜は、高屈折率層および低屈折率層を含み、通常、高屈折率層と低屈折率層は交互に積層される。高屈折率層の総積層数は、好ましくは、5層以下である。このように高屈折率層の積層数が少ないことは、プラスチックレンズ基材の変形や熔融を防ぐうえで有利である。
 上記多層膜は、レンズ基材表面に直接形成してもよく、一層以上の機能性膜を介して間接的に形成してもよい。レンズ基材と上記多層膜との間に存在し得る機能性膜は特に限定されるものではなく、例えば耐久性向上に寄与する機能性膜であるハードコート層、密着性向上のためのプライマー層(接着層)を挙げることができる。これらの任意に形成される機能性膜としては、公知のものを何ら制限なく用いることができる、また、機能性膜の膜厚は、所望の機能を発揮し得る範囲に設定すればよく、特に限定されるものではない。なおレンズ基材は、保管時ないし流通時の傷の発生を防止するためにハードコート層付きで市販されているものもあり、本発明の一態様では、そのようなレンズ基材を使用することもできる。
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズが、以下に詳述する多層膜を有する面は、物体側表面、眼球側表面のいずれか一方のみであってもよく、物体側表面および眼球側表面の両面であってもよい。眼に入射する赤外線光量をより一層低減する観点からは、眼鏡レンズの両面に多層膜を設けることが好ましい。
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、上記多層膜を有する表面が、前述の波長域で測定される反射スペクトルにおける反射率最大値を、800~1350nmの波長域に有する。先に詳述したように、太陽光に含まれる赤外線の中で高強度の光の波長域に反射率最大値を有することで、太陽光の赤外線による眼への負担を効果的に低減することができる。太陽光に含まれる赤外線による眼への負担をより効果的に低減するためには、反射率最大値が存在する波長域は、太陽光に含まれる赤外線の中で、より高強度の光が含まれる波長域であることが好ましい。この点から、反射率最大値は、900~1200nmの波長域に存在することが好ましく、1000~1100nmの波長域に存在することがより好ましい。
 反射率最大値における反射率は、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは35%以上、一層好ましくは40%以上である。また、反射率最大値における反射率は、例えば70%以下、更には60%以下または50%以下程度で、人の眼への負担を十分効果的に低減することができる。
多層膜
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズにおいて、レンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に設けられる多層膜は、金属膜および金属合金膜を除く蒸着膜の積層体である。蒸着膜は、金属および金属合金を除く無機化合物、例えば、無機酸化物、無機窒化物、無機フッ化物、またはこれらの2種以上の混合物等の無機化合物の蒸着膜であることができ、無機化合物および有機化合物を含む蒸着材料の蒸着膜であってもよい。詳細は後述する。多層膜を構成する蒸着膜に金属膜および金属合金膜が含まれないため、眼鏡レンズに求められる高い視感透過率を実現することができる。本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、例えば80%以上の視感透過率を示すことができ、90%以上の視感透過率を示すこともできる。視感透過率は、例えば99%以下であるが、視感透過率は高いほど好ましく、上限は特に限定されるものではない。なお、多層膜の総積層数を低減することは、視感透過率を更に向上することにも寄与し得る。
 また、金属薄膜を含む多層膜は着色を引き起こす傾向があるが、これは主に、600~780nmの波長域における反射率が高まることによる。これに対し本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、多層膜に金属薄膜を含まないため、600~780nmの波長域において低反射率を実現することができる。具体的には、600~780nmの波長域において、10%未満、好ましくは7%以下、より好ましくは6%以下、例えば3~6%または4~6%の平均反射率を実現することができる。また、本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、600~780nmの波長域において高い透過率を示すこともできる。具体的には、本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、600~780nmの波長域において、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上、例えば85~99%の平均透過率を示すことができる。600~780nmの波長域において透過率が高いことは、視感透過率の向上にも寄与し得るため好ましい。
(高屈折率層)
 上記多層膜は、少なくとも一層の高屈折率層を含む。高屈折率層の総層数は、好ましくは2層以上であり、3層、4層、5層または6層以上であってもよい。先に記載したように、高屈折率層の総光学膜厚をλ/4(0.250λ)以上(λ=780nm)とすることにより、太陽光に含まれる赤外線による眼への負担を効果的に低減可能な多層膜を得ることができる。
 高屈折率層が2層以上含まれる場合、各層の膜厚は公知の光学設計手法に基づき適宜設定すればよい。また、高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=1350nmにおいてλ以下とすることが、所望の反射特性を実現しつつプラスチックレンズ基材の変形や熔融をより一層効果的に防ぐ観点から好ましい。
 高屈折率層を構成する高屈折率材料としては、一般に眼鏡レンズの反射防止膜として用いられる多層膜の高屈折率層を構成する材料として知られる各種高屈折率材料を用いることができる。中でも、波長780nmにおける屈折率が2.0以上2.4未満の高屈折率材料によれば、比較的薄い膜厚で所望の反射特性を実現することができる。膜厚が薄いほど蒸着時間は短くなるため、蒸着によるプラスチックレンズ基材への影響をより一層効果的に防ぐことが可能となる。以上の点から好ましい高屈折率材料としては、ニオブ酸化物(例えばNb25)、チタン酸化物(例えばTiO2)、ジルコニウム酸化物(例えばZrO2)、タンタル酸化物(例えばTa25)、およびこれら酸化物からなる群から選ばれる二種以上の複合酸化物を挙げることができる。なお上記多層膜が2層以上の高屈折率層を含む場合、これら高屈折率層は同種の無機化合物から形成されたものであっても、異なる無機化合物から形成されたものであってもよい。この点は、後述する低屈折率層についても、同様である。
(低屈折率層)
 低屈折率層は、上記高屈折率層よりも低い屈折率を示す層であればよい。好ましくは、波長780nmにおける屈折率が1.2以上1.8以下、より好ましくは1.233~1.746の範囲の低屈折率材料の蒸着膜である。好適な低屈折率材料としては、例えば、ケイ素酸化物(例えばSiO2)、アルミニウム酸化物(例えばAl23)、マグネシウムフッ化物(例えばMgF2)、カルシウムフッ化物(例えばCaF2)、アルミニウムフッ化物(例えばAlF3)等を挙げることができる。
 上記多層膜に含まれる低屈折率層の層数は、1層以上であり、好ましくは2層以上であり、より好ましくは3層以上であり、4層、5層または6層以上であってもよい。低屈折率層の総光学膜厚および各層の膜厚は、所望の反射特性が得られるように適宜調整すればよく、特に限定されるものではない。なお低屈折率材料は一般に比較的低融点であるため、低屈折率層の成膜時にプラスチックレンズ基材が変形や熔融を起こすほど高温に晒される可能性は低いか、またはほとんどないと言える。
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズにおいて、上記多層膜の高屈折率層と低屈折率層の総層数は、一態様では9層以下であり、他の一態様では10層以上である。10層以上とは、例えば10~15層程度であるが、特に限定されるものではない。
 本発明の好ましい一態様にかかる眼鏡レンズが有する上記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層の総層数が9層以下である。このような少ない積層数とすることは、プラスチックレンズ基材の変形や熔融の発生を防ぐ観点から好ましい。また、高屈折率層および低屈折率層の総層数が少ないことは、視感透過率の更なる向上の観点からも好ましい。本発明の好ましい一態様にかかる眼鏡レンズにおいて、高屈折率層および低屈折率層の総層数は8層以下とすることもでき、または更に少なくすることも可能である。プラスチックレンズ基材の変形や熔融をより一層効果的に防ぐ観点からは、多層膜の総膜厚は薄いことが好ましく、例えば物理膜厚として1400nm以下とすることが好ましい。
 以上説明した高屈折率層および低屈折率層は、高屈折率材料または低屈折率材料を蒸着源として順次蒸着を行うことにより形成することができる。蒸着は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、イオンアシスト法、反応性スパッタリング法等により行うことができ、高い膜硬度と良好な密着性を得るためにはイオンアシスト法が好ましい。イオンアシスト法において使用するアシストガス(イオン化ガス)としては、酸素、窒素、アルゴンまたはこれらの混合ガスを用いることが、成膜中の反応性の点から好ましい。本発明の眼鏡レンズは、多層膜を構成する高屈折率材料または低屈折率材料の総総数が9層以下と少ないため、成膜時間が長くなり蒸着時にプラスチックレンズ基材が高温に長時間晒されることを回避することができる。
眼鏡レンズの分光特性
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、上記の多層膜を有する表面において測定される反射スペクトルにおいて、800~1350nmの波長域に反射率最大値を有する。一方、太陽光に含まれる赤外線は、先に記載した通り、比較的短波長領域に大きなピークがあり、ピーク波長より長波長側では強度が単調に減少する。例えば波長1800nm以上の波長域での赤外線の強度はピーク波長における強度と比べて低いため、波長1800nm以上の波長域での反射率が大きくないとしても、太陽光赤外線による眼への負担を効果的に低減することは可能である。この点から、本発明の一態様にかかる眼鏡レンズにおいて、上記多層膜を有する表面の波長1800nmにおける反射率は、30%以下であってもよく、更には、波長1800nm以上の長波長領域における反射率が30%以下であってもよい。上記反射率は、例えば2%以上であるが、下限について特に限定はない。
 また、先に記載した算出式から算出される赤外線低減率は、好ましくは25%以上であり、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上、一層好ましくは50%以上である。赤外線低減率は、眼の負担軽減の観点からは高いほど好ましいが、例えば上記の好適な下限値以上であれば、80%以下または70%以下でも、日常生活における太陽光の赤外線による眼への負担を効果的に低減することができる。
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズの主波長は、先に記載した通り、好ましくは400~500nmの範囲である。この範囲に主波長を有することで、太陽光赤外線に加えて青色光による眼への負担も軽減することができる。眼鏡レンズに青色光低減能を付与するためには、前述の通り公知の光学設計手法により多層膜を構成する各層の膜厚を調整すればよい。調整することにより、本発明の一態様にかかる眼鏡レンズにおいて、例えば30%以上、例えば30~50%の範囲の青色光低減率を実現することも可能である。ここで青色光低減率とは、英国規格BS2724に準拠する下記式により算出される値とする。
青色光低減率(%)=100-{∫dλ T(λ)}/∫dλ
(ここで、λは380~500nmの範囲、T(λ)は、レンズの透過率スペクトルを意味する。)
 本発明の一態様にかかる眼鏡レンズは、少なくとも以上説明した多層膜を片面または両面に有するものであるが、上記多層膜に加えて、眼鏡レンズに通常形成される各種機能性膜の一層以上を任意の位置に含むこともできる。そのような機能性膜としては、特に限定されるものではないが、例えば、公知のハードコート層、撥水層、帯電防止層、層間の密着性向上のためのプライマー層等を挙げることができる。なお帯電防止層は、上記多層膜上に積層してもよく、多層膜中に含まれていてもよい。例えば高屈折率層が帯電防止層として機能する場合もあり、そのような態様も、本発明に一態様として包含される。また、各層の形成前後に、洗浄、乾燥等の公知の処理を施すこともできる。
 以下、本発明を実施例により更に説明するが、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
[眼鏡レンズ1]
(1)ハードコート層付プラスチックレンズ基材の作製
 紫外線吸収剤を含むウレタン樹脂製プラスチックレンズ基材(使用したウレタン樹脂のガラス転移温度Tg=90℃)を、中性洗剤による超音波洗浄の後、アルコール、純水でそれぞれ超音波洗浄を行い、その後乾燥処理を行った。乾燥処理後のプラスチックレンズ基材両面に、シリカゾル入りのハードコート層をディップ法により成膜した。
(2)両面多層膜付眼鏡レンズの作製
 プラスチックレンズ基材の両面(上記(1)で作製したハードコート層表面)において、それぞれ表1に示す蒸着材料を用いて表2に示すイオンアシスト条件で、イオンアシストを使用した真空蒸着法により低屈折率層と高屈折率層が交互に合計7層積層された多層膜を成膜した。また、成膜時のプラスチックレンズ基材温度を、プラスチックレンズ基材にサーモシールを貼り付けて蒸着処理を行うことにより測定した。
 以上により、プラスチックレンズ基材の両面に、それぞれ多層膜を有する眼鏡レンズ1を得た。
[眼鏡レンズ2~7]
 表1に示す蒸着材料を用いて表2に示すイオンアシスト条件で、イオンアシストを使用した真空蒸着法により低屈折率層と高屈折率層が交互に合計5層~10層積層された多層膜を成膜した点以外、実施例1と同様に眼鏡レンズを作製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
評価方法
(1)反射特性の評価
 日立分光光度計U-4100を用いて、眼鏡レンズ1~7の凸面(物体側表面)における反射スペクトルを得た。凹面反射の影響を排除するために、凹面を黒く塗りつぶして反射率の測定を行った。得られた反射スペクトルから、各眼鏡レンズの凸面において、380~2000nmの波長域における反射率最大値となる波長を求めた。なお本評価では、凸面側で反射スペクトルを得たが、凹面側にも同じ成膜条件で多層膜を成膜したため、凹面側で測定しても同様の反射スペクトルが得られる。
(2)透過特性の評価
 上記分光光度計を用いて、眼鏡レンズ1~7で作製した眼鏡レンズの透過スペクトルを測定した。得られた透過スペクトルを、図1に示す。各眼鏡レンズについて、透過スペクトルの測定結果から600~780nmの波長域における平均透過率を求めた。更に、得られたスペクトルから太陽光赤外線低減率を前述の式により算出した。また、得られたスペクトルから、前述の式により青色光低減率を算出し、JIS T 7330に従い視感透過率を求めた。
(3)主波長の算出
 眼鏡レンズ1~7の主波長を、JIS Z 8105に従い求めた。
(4)基材温度の測定
 多層膜成膜時のプラスチックレンズ基材の最高温度をサーモシールにより測定した。
(5)成膜クラック有無の評価
 眼鏡レンズ1~7を目視で観察し、多層膜成膜後の基材クラックの有無を評価した。
 以上の結果を、表3に示す。また、図2には、眼鏡レンズ1について測定された反射スペクトルおよび透過スペクトル、ならびに太陽光赤外線スペクトル(AM2)を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
評価結果
 表3に示す結果から、眼鏡レンズ1~6は、高い視感透過率を有するとともに、太陽光赤外線の低減率が高く、更に青色光低減率も高いことが確認できる。
 また、眼鏡レンズ1~5は、多層膜の総積層数が9層以下と少ないため、成膜時の基材温度が高温になることを防ぐことができた結果、プラスチックレンズ基材におけるクラックの発生を防ぐことができた。なお眼鏡レンズ1~5は、表3に示すように600~780nmの波長域における平均透過率が高く、かつ視覚透過率も高い。かかる眼鏡レンズは、600~780nmの波長域における平均反射率は10%未満となるため着色が少ない点でも好ましい。
 眼鏡レンズ6は、眼鏡レンズ1~5と比べ多層膜の積層数が10層と多いため太陽光赤外線低減率は高いが、積層数が多いことに起因し600~780nmの範囲の透過率が低くなり(赤色の反射が発生)、これに伴い視感透過率は低下傾向を示した。
 一方、眼鏡レンズ7の多層膜は、従来、反射防止膜として用いられていた多層膜の構成を有するものであるが、表3に示すように太陽光赤外線低減率が低く、太陽光に含まれる赤外線による眼への負担を効果的に低減できるものではなかった。
 以上の結果から、本発明の一態様によれば、高い太陽光赤外線低減率を示すことができ、更には青色光による眼への負担も効果的に軽減可能な眼鏡レンズが得られることが実証された。
 本発明は、眼鏡レンズの製造分野において有用である。

Claims (12)

  1. レンズ基材の少なくとも片面に直接または間接的に蒸着膜(金属膜および金属合金膜を除く)の多層膜を有する眼鏡レンズであって、
    前記多層膜は、高屈折率層および低屈折率層をそれぞれ1層以上含み、
    高屈折率層の総光学膜厚は、波長λ=780nmにおいてλ/4以上であり、かつ、
    前記多層膜を有する表面において380~2000nmの波長域で測定される反射スペクトルが、反射率最大値を800~1350nmの波長域に有する眼鏡レンズ。
  2. 高屈折率層および低屈折率層の総層数は9層以下である、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3. 前記レンズ基材は、プラスチックレンズ基材である請求項1または2に記載の眼鏡レンズ。
  4. 太陽光赤外線低減率が25%以上である請求項1~3のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  5. 前記多層膜を有する表面は、波長1800nmにおける反射率が30%以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  6. 前記多層膜を有する表面は、600~780nmの波長域における平均反射率が10%未満である請求項1~5のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  7. 600~780nmの波長域における平均透過率が75%以上である請求項1~6のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  8. 視感透過率が80%以上である請求項1~7のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  9. 主波長を400~500nmの範囲に有する請求項1~8のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  10. 前記多層膜を、前記レンズ基材の両面に直接または間接的に有する請求項1~9のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  11. 前記高屈折率層は、波長780nmにおける屈折率が2.0以上2.4未満の高屈折率材料の蒸着膜である請求項1~10のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  12. 前記低屈折率層は、波長780nmにおける屈折率が1.2以上1.8以下の低屈折率材料の蒸着膜である請求項1~11のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
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