WO2015002067A1 - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、液晶表示素子、及び、遮光性柔軟シリコーン粒子 - Google Patents
液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、液晶表示素子、及び、遮光性柔軟シリコーン粒子 Download PDFInfo
- Publication number
- WO2015002067A1 WO2015002067A1 PCT/JP2014/067037 JP2014067037W WO2015002067A1 WO 2015002067 A1 WO2015002067 A1 WO 2015002067A1 JP 2014067037 W JP2014067037 W JP 2014067037W WO 2015002067 A1 WO2015002067 A1 WO 2015002067A1
- Authority
- WO
- WIPO (PCT)
- Prior art keywords
- light
- liquid crystal
- particles
- shielding
- meth
- Prior art date
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
- G02F1/133—Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
- G02F1/1333—Constructional arrangements; Manufacturing methods
- G02F1/1339—Gaskets; Spacers; Sealing of cells
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K3/00—Materials not provided for elsewhere
- C09K3/10—Materials in mouldable or extrudable form for sealing or packing joints or covers
- C09K3/1006—Materials in mouldable or extrudable form for sealing or packing joints or covers characterised by the chemical nature of one of its constituents
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
- G02F1/133—Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
- G02F1/1333—Constructional arrangements; Manufacturing methods
- G02F1/1341—Filling or closing of cells
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Mathematical Physics (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
Abstract
Description
しかしながら、滴下工法で狭額縁設計の液晶表示素子を製造すると、ブラックマトリックスによりシール部に光の当たらない箇所が存在するため、充分に光照射されず硬化が進行しない光硬化性樹脂の部分が生じ、仮硬化工程後に未硬化の光硬化性樹脂が溶出してしまい、液晶が汚染されるという問題があった。
そこで、遮光剤を添加することでシール剤に遮光性を付与する方法が検討されている。例えば、特許文献3~5には、遮光性成分として、チタンブラック系材料、カーボンブラック系材料等の遮光剤を含有したシール剤が開示されている。
しかしながら、このような遮光剤は、樹脂中に分散させた後に凝集しやすく、分散安定性や接着性が問題となっていた。
また、本発明2は、シリコーン系粒子に遮光剤を含有させてなる遮光性柔軟シリコーン粒子である。
本発明者は、シール剤に、遮光性柔軟粒子を配合することにより、液晶表示素子の基板を貼り合わせた際に、該遮光性柔軟粒子が他のシール剤成分と液晶との間の障壁となって、シール剤が液晶へ溶出することを防止することができ、かつ、液晶表示素子の光漏れを防止することができることを見出し、本発明1を完成させるに至った。
上記柔軟粒子に遮光剤を含有させる方法としては、例えば、柔軟粒子の作製段階で、上記遮光剤として顔料や染料等の着色剤を柔軟粒子の原料中に分散させること等により、柔軟粒子中に着色剤を含有させる方法、遮光性を有さない柔軟粒子を作製した後に該柔軟粒子の表面に着色剤を被覆する方法、遮光性を有さない柔軟粒子を作製した後に該柔軟粒子に着色剤を吸収させる方法等が挙げられる。
このような(a)成分としては、具体的には例えば、下記式(2)で表される化合物等が挙げられる。
このような(b)成分として、具体的には例えば、下記式(4)で表される化合物等が挙げられる。
更に、遮光性を有さないシリコーン系粒子の表面に重合性の着色剤を吸着させる方法を用いてもよい。即ち、遮光性を有さないシリコーン系粒子の表面に、特定波長の光を吸収する骨格や官能基を有するポリマーを析出させることにより、遮光性を付与することができる。具体的には、遮光性を有さないシリコーン粒子の存在下にて、上記ポリマーの原料となるモノマーを、乳化重合、ソープフリー重合、分散重合等させることにより、シリコーン系粒子の表面に上記ポリマーを析出させることができる。
シリコーン系粒子の表面に析出させるポリマーとしては、例えば、アセチレン及びその誘導体、アニリン及びその誘導体、フラン及びその誘導体、ピロール及びその誘導体、チオフェン及びその誘導体を重合して得られるポリマー等が挙げられる。なかでも、黒色発現性に優れるポリピロールが好ましい。
上記市販されているシリコーン系粒子としては、例えば、KMP-594、KMP-597、KMP-598、KMP-600、KMP-601、KMP-602(信越シリコーン社製)、トレフィルE-506S、EP-9215(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられ、これらを分級して用いることができる。上記遮光性を有さないシリコーン系粒子は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記(メタ)アクリル粒子は、原料となる単量体を公知の方法により重合させることで得ることができる。具体的には例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で単量体を懸濁重合する方法、ラジカル重合開始剤の存在下で非架橋の種粒子に単量体を吸収させることにより種粒子を膨潤させてシード重合する方法等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
なお、本明細書において上記遮光性柔軟粒子の硬度は、JIS K 6253に準拠した方法により測定されるデュロメータA硬さを意味する。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
また、上記柔軟粒子中に含有させる遮光剤としてチタンブラックを用いた液晶滴下工法用シール剤は、充分な遮光性を有するため、得られる液晶表示素子は、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有するものとなる。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
上記遮光性柔軟粒子は、最大粒子径が液晶表示素子のセルギャップの100%以上であることが好ましい。上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径が液晶表示素子のセルギャップの100%未満であると、シールブレイクや液晶汚染を充分に抑制することができなくなることがある。上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径は、液晶表示素子のセルギャップの100%以上であり、かつ、5μm以上であることがより好ましい。
また、上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径の好ましい上限は20μmである。上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径が20μmを超えると、スプリングバックを起こし、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性に劣るものとなったり、得られる液晶表示素子にギャップ不良が生じたりすることがある。上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径のより好ましい上限は15μmである。
更に、上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径は、セルギャップの2.6倍以下であることが好ましい。上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径がセルギャップの2.6倍を超えると、スプリングバックを起こし、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性に劣るものとなったり、得られる液晶表示素子にギャップ不良が生じたりすることがある。上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径のより好ましい上限はセルギャップの2.2倍、更に好ましい上限はセルギャップの1.7倍である。
なお、本明細書において、上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径及び後述する平均粒子径は、シール剤に配合する前の粒子について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することにより得られる値を意味する。上記レーザー回折式分布測定装置としては、マスターサイザー2000(マルバーン社製)等を用いることができる。また、液晶表示素子のセルギャップは、表示素子により異なるため限定されないが、一般的な液晶表示素子のセルギャップは、2μm~10μmである。
なお、本明細書において粒子径のCV値とは、下記式により求められる数値のことである。
粒子径のCV値(%)=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)×100
上記遮光性柔軟粒子を分級する方法としては、例えば、湿式分級、乾式分級等の方法が挙げられる。なかでも、湿式分級が好ましく、湿式篩分級がより好ましい。
なお、上記遮光性柔軟粒子の回復率は、微小圧縮試験機を用いて、粒子1個に一定負荷(1g)をかけ、その負荷を除去した後の回復挙動を解析することにより導出することができる。
なお、上記遮光性柔軟粒子の1g歪みは、微小圧縮試験機を用いて、粒子1個に1gの負荷かけ、その時の変位量を測定することにより測定することができる。
なお、上記遮光性柔軟粒子の破壊歪みは、微小圧縮試験機を用いて、粒子1個に負荷をかけていき、その粒子が破壊する変位量を測定することにより測定することができる。上記圧縮変位L4は、負荷荷重に対して変位量が不連続に大きくなる時点を、粒子が破壊した時点として算出する。負荷荷重を大きくしても変形するだけで破壊しない場合、破壊歪みは100%以上と考える。
なお、上記遮光性柔軟粒子のガラス転移温度は、JIS K 7121の「プラスチックスの転移温度測定方法」に基づいた示差走査熱量測定(DSC)により測定される値を示す。
なお、上記遮光性柔軟粒子の黒化度は、400~700nmの可視光領域全波長における分光透過率の最大値で評価することができる。具体的には、評価する粒子と同一組成を有する厚み1mmの薄片状の重合体を黒化度測定用の試料として調製し、この試料について、分光光度計を用いて可視光領域全波長における分光透過率を測定することにより得ることができる。
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリル樹脂を含有することが好ましい。
本発明1の液晶滴下工法用シール剤は、速やかに硬化させることができるため、硬化性樹脂として(メタ)アクリル樹脂を含有し、かつ、重合開始剤として後述するラジカル重合開始剤を含有することが好ましく、加熱のみで本発明1の液晶滴下工法用シール剤を速やかに硬化させることが可能となり、狭額縁設計の液晶表示素子であっても、液晶汚染の発生を充分に抑制することができるため、(メタ)アクリル樹脂と後述する熱ラジカル重合開始剤とを含有することがより好ましい。
上記硬化性樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレートを含有することがより好ましい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を意味し、上記「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。また、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを意味する。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’-ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE-810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP-4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX-201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jERYX-4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV-50TE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV-80DE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP-4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA-4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN-770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN-670-EXP-S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC-3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN-165S(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD-X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX-1542(新日鉄住金化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX-611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR-450、YR-207(いずれも新日鉄住金化学社製)、エポリードPB(ダイセル社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX-147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jERYL-7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC-1312、YSLV-80XY、YSLV-90CR(いずれも新日鉄住金化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱化学社製)、EXA-7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル樹脂は、反応性の高さから分子中に(メタ)アクリロイル基を2~3個有するものが好ましい。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂や、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味し、例えば、2つ以上のエポキシ基を有する樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
なかでも、重合開始剤としてラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。スプリングバックは、上記遮光性柔軟粒子の最大粒子径の影響だけでなくシール剤の硬化速度にも影響を受ける。上記ラジカル重合開始剤は、熱硬化剤に比べて硬化速度が格段に速くすることができるため、上記遮光性柔軟粒子と組み合わせて用いることにより、上記遮光性柔軟粒子により発生しやすいスプリングバックの発生を抑制する効果に更に優れるものとすることができる。
上述したように、上記ラジカル重合開始剤は熱硬化剤に比べて硬化速度が格段に速いため、ラジカル重合開始剤を用いることにより、シールブレイクや、液晶汚染の発生を抑制し、かつ、上記遮光性柔軟粒子により発生しやすいスプリングバックも抑制できる。
なかでも、得られる液晶滴下工法用シール剤を熱により速やかに硬化させることができるため、上記ラジカル重合開始剤は、熱ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、高分子アゾ化合物からなる高分子アゾ開始剤が好ましい。
なお、本明細書において高分子アゾ開始剤とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイルオキシ基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF-804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ開始剤としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。このような高分子アゾ開始剤としては、例えば、4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられ、具体的には例えば、VPE-0201、VPE-0401、VPE-0601、VPS-0501、VPS-1001(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤を好適に用いることができる。上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生タイプのものであってもよいし、非イオン性光酸発生タイプであってもよい。
上記光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩類、鉄-アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール-アルミニウム錯体等の有機金属錯体類等が挙げられる。
本発明2の遮光性柔軟シリコーン粒子は、シリコーン系粒子に遮光剤を含有させてなる。本発明2の遮光性柔軟シリコーン粒子は、本発明1の液晶滴下工法用シール剤に含有される遮光性柔軟粒子として好適に用いることができる。即ち、本発明者は、シール剤に、該遮光性柔軟シリコーン粒子を配合することにより、液晶表示素子の基板を貼り合わせた際に、該遮光性柔軟シリコーン粒子が他のシール剤成分と液晶との間の障壁となって、シール剤が液晶へ溶出することを防止することができ、かつ、液晶表示素子の光漏れを防止することができることを見出し、本発明2を完成させるに至った。
このような(a)成分としては、具体的には例えば、下記式(2)で表される化合物等が挙げられる。
このような(b)成分として、具体的には例えば、下記式(4)で表される化合物等が挙げられる。
更に、遮光性を有さないシリコーン系粒子の表面に重合性の着色剤を吸着させる方法を用いてもよい。即ち、遮光性を有さないシリコーン系粒子の表面に特定波長の光を吸収する骨格や官能基を有するポリマーを析出させることにより、遮光性を付与することができる。具体的には、遮光性を有さないシリコーン粒子の存在下にて、上記ポリマーの原料となるモノマーを、乳化重合、ソープフリー重合、分散重合等させることにより、シリコーン系粒子の表面に上記ポリマーを析出させることができる。
シリコーン系粒子の表面に析出させるポリマーとしては、例えば、アセチレン及びその誘導体、アニリン及びその誘導体、フラン及びその誘導体、ピロール及びその誘導体、チオフェン及びその誘導体を重合して得られるポリマー等が挙げられる。なかでも、黒色発現性に優れるポリピロールが好ましい。
上記市販されているシリコーン系粒子としては、例えば、KMP-594、KMP-597、KMP-598、KMP-600、KMP-601、KMP-602(信越シリコーン社製)、トレフィルE-506S、EP-9215(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられ、これらを分級して用いることができる。上記遮光性を有さないシリコーン系粒子は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記チタンブラックは、1μmあたりの光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほどよく、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特にないが、通常は5以下となる。
また、遮光剤としてチタンブラックを上記シリコーン系粒子中に含有させた遮光性柔軟シリコーン粒子を、例えば、液晶滴下工法用シール剤に用いた場合に、該液晶滴下工法用シール剤は、充分な遮光性を有するものとなり、得られる液晶表示素子は、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有するものとなる。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
また、上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径の好ましい上限は20μmである。上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径が20μmを超えると、液晶滴下工法用シール剤に用いた場合にスプリングバックを起こし、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性に劣るものとなったり、得られる液晶表示素子にギャップ不良が生じたりすることがある。上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径のより好ましい上限は15μmである。
更に、上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径は、セルギャップの2.6倍以下であることが好ましい。上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径がセルギャップの2.6倍を超えると、液晶滴下工法用シール剤に用いた場合にスプリングバックを起こし、得られる液晶滴下工法用シール剤が接着性に劣るものとなったり、得られる液晶表示素子にギャップ不良が生じたりすることがある。上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径のより好ましい上限はセルギャップの2.2倍、更に好ましい上限はセルギャップの1.7倍である。
なお、本明細書において、上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の最大粒子径及び後述する平均粒子径は、シール剤に配合する前の粒子について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することにより得られる値を意味する。上記レーザー回折式分布測定装置としては、マスターサイザー2000(マルバーン社製)等を用いることができる。また、液晶表示素子のセルギャップは、表示素子により異なるため限定されないが、一般的な液晶表示素子のセルギャップは、2μm~10μmである。
なお、本明細書において粒子径のCV値とは、下記式により求められる数値のことである。
粒子径のCV値(%)=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)×100
上記遮光性柔軟シリコーン系粒子を分級する方法としては、例えば、湿式分級、乾式分級等の方法が挙げられる。なかでも、湿式分級が好ましく、湿式篩分級がより好ましい。
なお、上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の回復率は、微小圧縮試験機を用いて、粒子1個に一定負荷(1g)をかけ、その負荷を除去した後の回復挙動を解析することにより導出することができる。
なお、上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の1g歪みは、微小圧縮試験機を用いて、粒子1個に1gの負荷かけ、その時の変位量を測定することにより測定することができる。
なお、上記遮光性柔軟シリコーン系粒子の破壊歪みは、微小圧縮試験機を用いて、粒子1個に負荷をかけていき、その粒子が破壊する変位量を測定することにより測定することができる。上記圧縮変位L4は、負荷荷重に対して変位量が不連続に大きくなる時点を、粒子が破壊した時点として算出する。負荷荷重を大きくしても変形するだけで破壊しない場合、破壊歪みは100%以上と考える。
粘度が600cPのメチルビニルシロキサン(下記式(5)で示される化合物)500gと、粘度が30cPのメチルハイドロジェンポリシロキサン(下記式(6)で示される化合物)20gと、チタンブラック(三菱マテリアル社製、「13M」)26gとを、1リットル容のガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて2000rpmで撹拌混合した。
次いで、ポリオキシエチレン(付加モル数=9モル)オクチルフェニルエーテル1g、水150gを加え、6000rpmで撹拌を継続したところ、転相が起こり、増粘が認められたが、更にそのまま3000rpmで撹拌を行ないながら水329gを加えたところ、O/W型エマルジョンが得られた。
得られた混合液を、予めテフロン(登録商標)コートを施したバットの上に流し込み、硬化後の厚みが1mmになるように高さを調整し、室温で24時間反応させることにより、シートを得た。得られたシートをカットし、遮光性柔軟粒子Aと同一組成を有する厚み1mmの薄片状の黒化度測定用の試料を得た。
得られた遮光性柔軟粒子Aの「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、UV-3600(島津製作所社製)を用いて測定した黒化度測定用の試料の「黒化度」、並びに、微小圧縮試験器(島津製作所社製、「PCT-200」)を用い、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱平滑端面で、微粒子を圧縮速度0.28mN/sec、原点荷重値1.0mN、反転荷重値10mNの条件で測定した「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
チタンブラック(三菱マテリアル社製、「13M」)の使用量を52gとしたこと以外は、遮光性柔軟Aと同様の反応を行い、遮光剤を含有する柔軟粒子として、遮光性柔軟シリコーン粒子である遮光性柔軟粒子B、及び、遮光性柔軟粒子Bと同一組成を有する厚み1mmの薄片状の黒化度測定用の試料を作製した。
得られた遮光性柔軟粒子Bについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「黒化度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
チタンブラックを加えずにメチルビニルシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンのみを使用して、上記「遮光性柔軟粒子Aの作製」と同様の反応を行い、シリコーン系粒子を得た。
得られたシリコーン系粒子20gと水210gとを1リットルのセパラブルフラスコに仕込み、撹拌、分散させた。これと別にポリビニルピロリドン3gを水50gに溶解させた溶液を作製し、上記セパラブルフラスコに加えて30分撹拌した。
次いで、ピロール10g、過酸化水(15重量%)5.3g、及び、硫酸(5重量%)24.4gを加えて30分撹拌を行った。その後、硫酸鉄7水和物0.08gを水1gに溶解させ、上記セパラブルフラスコに添加した。その後、室温にて12時間撹拌を継続した後、粒子を水にて数回洗浄した。この分散液を室温乾燥した後、分級操作によって所定の粒子径、最大粒子径を調整し、遮光性柔軟シリコーン粒子である遮光性柔軟粒子Cを得た。
得られた遮光性柔軟粒子Cについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
なお、遮光性柔軟粒子Cについては、黒化度測定用の試料が作製できなかったため、黒化度の測定は行わなかった。
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート50gと、エチルヘキシルメタクリレート950gと、チタンブラック(三菱マテリアル社製、「13M」)50gとを、3リットルのガラスビーカーに仕込み、ホモミキサーを用いて2000rpmで撹拌混合した。更にこの混合液に過酸化ベンゾイル40gを添加し、均一に溶解するまで撹拌羽にて混合した(以下、得られた混合液を「モノマー混合液」ともいう)。
5kgのポリビニルアルコール1重量%水溶液を投入した反応釜中に上記モノマー混合液を投入し、2~4時間撹拌することで、モノマーの液滴が所定の粒子径になるよう、粒子径調整を行った。この後85℃の窒素雰囲気下で9時間反応を行い、重合体粒子を得た。得られた重合体粒子を熱水にて数回洗浄した後、分級操作を行い、粒子径及び最大粒子径を調整した。更に、メタノールにて数回溶媒置換を行った後、真空乾燥機にて、減圧下、30℃にて12時間乾燥を行って遮光性柔軟粒子Dを得た。
上記モノマー混合液の一部を、予めテフロン(登録商標)コートを施したバットの上に流し込み、硬化後の厚みが1mmになるように高さを調整し、85℃で20時間反応させることにより、シートを得た。得られたシートをカットし、遮光性柔軟粒子Dと同一組成を有する厚み1mmの薄片状の黒化度測定用の試料を得た。
得られた遮光性柔軟粒子Dについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「黒化度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート50gと、エチルヘキシルメタクリレート950gとに代えて、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート400gと、スチレン600gとを用いたこと以外は、遮光性柔軟粒子Dと同様の操作を行い、遮光性柔軟粒子E、及び、遮光性柔軟粒子Eと同一組成を有する厚み1mmの薄片状の黒化度測定用の試料を作製した。
得られた遮光性柔軟粒子Eについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「黒化度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
ポリテトラメチレングリコールジアクリレート50gと、エチルヘキシルメタクリレート950gとに代えて、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート750gと、スチレン250gとを用いたこと以外は、遮光性柔軟粒子Dと同様の操作を行い、遮光性柔軟粒子F、及び、遮光性柔軟粒子Fと同一組成を有する厚み1mmの薄片状の黒化度測定用の試料を作製した。
得られた遮光性柔軟粒子Fについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「黒化度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
分級の際に、最大粒子径が5μm以下となるように調整したこと以外は、遮光性柔軟粒子Aと同様の操作を行い、遮光性柔軟粒子Gを得た。
得られた遮光性柔軟粒子Fについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「黒化度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
なお、粒子組成が遮光性柔軟粒子Aと同じであるため、黒化度測定用の試料は、遮光性柔軟粒子Aについて得られたものと同じものを利用した。
チタンブラックを加えなかったこと以外は、遮光性柔軟粒子Aと同様の反応を行い、遮光剤を含有しない柔軟粒子として、非遮光性柔軟粒子A、及び、非遮光性柔軟粒子Aと同一組成を有する厚み1mmの薄片状の黒化度測定用の試料を作製した。
得られた非遮光性柔軟粒子Aについて、遮光性柔軟粒子Aと同様にして測定した、「最大粒子径」、「平均粒子径」、「粒子径のCV値」、「ガラス転移温度」、「黒化度」、「回復率」、「1g歪み」、及び、「破壊歪み」を表1に示した。
硬化性樹脂としてビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製、「エベクリル3700」)70重量部及びビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER806」)30重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製、「VPE-0201」)7重量部と、熱硬化剤としてセバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)8重量部と、遮光性柔軟粒子A30重量部と、充填剤としてシリカ(アドマテックス社製、「アドマファインSO-C2」)10重量部と、シランカップリング剤として3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM-403」)1重量部とを配合し、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合させて液晶滴下工法用シール剤を得た。
表2に記載された配合比に従い、各材料を、実施例1と同様にして、遊星式撹拌装置(シンキー社製「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例2~14、比較例1~3の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
実施例及び比較例で得られた各液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
実施例及び比較例で得られた各液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して、平均粒子径5μmのスペーサー粒子(積水化学工業社製、「ミクロパールSP-2050」)1重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、極微量をコーニングガラス1737(20mm×50mm×厚さ0.7mm)の中央部に取り、同型のガラスをその上に重ね合わせて液晶滴下工法用シール剤を押し広げ、120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、接着試験片を得た。
得られた接着試験片について、テンションゲージを用いて接着強度を測定した。接着強度が270N/cm2以上であった場合を「○」、接着強度が250N/cm2以上270N/cm2未満であった場合を「△」、接着強度が250N/cm2未満であった場合を「×」として接着性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して、平均粒子径5μmのスペーサー粒子(積水化学工業社製、「ミクロパールSP-2050」)1重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、50mm×50mmのガラス基板上に塗布し、同型のガラス基板をその上に重ね合わせた。次に、120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、OD値測定用試験片を得た。得られたOD値測定用試験片についてPDA-100(コニカ社製)を用いてOD値を測定し、OD値が3以上であった場合を「○○」、2.5以上3未満であった場合を「○」、2以上2.5未満であった場合を「△」、2未満であった場合を「×」として遮光性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各液晶滴下工法用シール剤100重量部に対して平均粒子径5μmのスペーサー粒子(積水化学工業社製、「ミクロパールSP-2050」)1重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、得られたシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY-10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にてITO薄膜付きの透明電極基板に長方形の枠を描く様にシール剤を塗布した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC-5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にて滴下塗布し、他方の透明基板を、真空貼り合わせ装置にて5Paの真空下にて貼り合わせた。貼り合わせた後のセルを120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子(セルギャップ5μm)を得た。
得られた液晶表示素子について、シール部周辺の液晶(特にコーナー部)に生じる表示むらを目視にて観察し、表示むらが全く無かった場合を「○○」、表示むらがほとんどなかった場合を「○」、わずかに表示むらが発生した場合を「△」、酷い表示むらが確認された場合を「×」として液晶汚染性を評価した。
Claims (12)
- 液晶滴下工法による液晶表示素子の製造に用いる液晶滴下工法用シール剤であって、
硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、遮光性柔軟粒子とを含有する
ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。 - 遮光性柔軟粒子は、最大粒子径が液晶表示素子のセルギャップの100%以上であることを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光性柔軟粒子は、負荷を与えるときの原点用荷重値から反転荷重値に至るまでの圧縮変位をL1とし、負荷を解放するときの反転荷重値から原点用荷重値に至るまでの除荷変位をL2としたとき、L2/L1を百分率で表した回復率が80%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光性柔軟粒子は、1gの負荷を与えたときの圧縮変位をL3とし、粒子径をDnとしたとき、L3/Dnを百分率で表した1g歪みが30%以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光性柔軟粒子は、ガラス転移温度が-200~40℃であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光性柔軟粒子は、粒子が破壊した時点の圧縮変位をL4とし、粒子径をDnとしたとき、L4/Dnを百分率で表した破壊歪みが50%以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光性柔軟粒子は、粒子径の変動係数が30%以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 遮光性柔軟粒子に加えて、更に、遮光剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7若しくは8記載の液晶滴下工法用シール剤又は請求項9記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
- シリコーン系粒子に遮光剤を含有させてなることを特徴とする遮光性柔軟シリコーン粒子。
- 平均粒子径が2~50μmであることを特徴とする請求項11記載の遮光性柔軟シリコーン粒子。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1020157027075A KR102341454B1 (ko) | 2013-07-03 | 2014-06-26 | 액정 적하 공법용 시일제, 상하 도통 재료, 액정 표시 소자, 및, 차광성 유연 실리콘 입자 |
JP2014532168A JP6404119B2 (ja) | 2013-07-03 | 2014-06-26 | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 |
CN201480037955.2A CN105359034A (zh) | 2013-07-03 | 2014-06-26 | 液晶滴下工艺用密封剂、上下导通材料、液晶显示元件、以及遮光性柔软硅酮粒子 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013140095 | 2013-07-03 | ||
JP2013140096 | 2013-07-03 | ||
JP2013-140095 | 2013-07-03 | ||
JP2013-140096 | 2013-07-03 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
WO2015002067A1 true WO2015002067A1 (ja) | 2015-01-08 |
Family
ID=52143645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
PCT/JP2014/067037 WO2015002067A1 (ja) | 2013-07-03 | 2014-06-26 | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、液晶表示素子、及び、遮光性柔軟シリコーン粒子 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6404119B2 (ja) |
KR (1) | KR102341454B1 (ja) |
CN (1) | CN105359034A (ja) |
TW (1) | TWI638846B (ja) |
WO (1) | WO2015002067A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015021984A (ja) * | 2013-07-16 | 2015-02-02 | 日本化薬株式会社 | 液晶表示セルの製造方法及びその方法で得られる液晶表示セル |
JP2015215514A (ja) * | 2014-05-12 | 2015-12-03 | 協立化学産業株式会社 | 液晶表示素子用シール剤 |
JP2016218257A (ja) * | 2015-05-20 | 2016-12-22 | 積水化学工業株式会社 | 液晶滴下工法用シール剤に用いる硬化性樹脂粒子、液晶滴下工法用シール剤及び液晶表示素子 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016181860A1 (ja) * | 2015-05-08 | 2016-11-17 | 積水化学工業株式会社 | シリコーン粒子、シリコーン粒子の製造方法、液晶滴下工法用シール剤及び液晶表示素子 |
CN109219773B (zh) * | 2017-01-25 | 2020-08-18 | 积水化学工业株式会社 | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料、液晶显示元件和固化物 |
US20200199454A1 (en) * | 2017-09-01 | 2020-06-25 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Composite particles, composite-particle powder, and light-modulating material |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0580343A (ja) * | 1991-09-25 | 1993-04-02 | Sekisui Fine Chem Kk | Stn型液晶表示素子用球状スペーサーおよびそれを用いたstn型液晶表示素子 |
JPH05273561A (ja) * | 1992-01-24 | 1993-10-22 | Canon Inc | 強誘電性液晶素子 |
JP2000284296A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-13 | Optrex Corp | 液晶表示素子 |
JP2000319309A (ja) * | 1999-05-06 | 2000-11-21 | Sekisui Chem Co Ltd | 重合体微粒子及びその製造方法、液晶表示素子用スペーサ、導電性微粒子 |
JP2003238622A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-08-27 | Soken Chem & Eng Co Ltd | 高弾力性定形粒子、その製造方法及びその用途 |
JP2004285094A (ja) * | 2003-03-19 | 2004-10-14 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | 着色微粒子およびその製造方法 |
JP2005141210A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-02 | Samsung Electronics Co Ltd | カラーフィルタ基板、その製造方法及び液晶表示装置 |
JP2006215563A (ja) * | 2005-02-01 | 2006-08-17 | Samsung Electronics Co Ltd | 液晶表示装置とその製造方法 |
JP2013011879A (ja) * | 2011-06-01 | 2013-01-17 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶表示素子用遮光シール剤、上下導通材料及び液晶表示素子 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH660246A5 (de) * | 1983-07-08 | 1987-03-31 | Bbc Brown Boveri & Cie | Fluessigkristallzelle. |
JP3315110B2 (ja) * | 1990-03-28 | 2002-08-19 | 触媒化成工業株式会社 | 球状スペーサ粒子およびこれを用いた表示装置 |
US5503932A (en) * | 1993-11-17 | 1996-04-02 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Organic-inorganic composite particles and production process therefor |
JP3088069B2 (ja) * | 1994-07-12 | 2000-09-18 | 株式会社日本触媒 | 有機質無機質複合体粒子の製造方法 |
JP3583326B2 (ja) | 1999-11-01 | 2004-11-04 | 協立化学産業株式会社 | Lcdパネルの滴下工法用シール剤 |
KR100906926B1 (ko) | 2001-05-16 | 2009-07-10 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 경화성 수지 조성물, 표시 소자용 시일제 및 표시 소자용주입구 밀봉제 |
JP2004184581A (ja) * | 2002-12-02 | 2004-07-02 | Toppan Printing Co Ltd | 液晶表示装置用カラーフィルタ、及び液晶表示装置 |
JP2005292801A (ja) | 2004-03-09 | 2005-10-20 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶表示素子用遮光シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 |
JP2006099027A (ja) | 2004-03-09 | 2006-04-13 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶滴下工法用遮光シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 |
KR101194202B1 (ko) | 2008-04-18 | 2012-10-25 | 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 | 액정 적하 공법용 시일제, 액정 패널용 봉구제, 상하 도통 재료 및 액정 표시 소자 |
JP5257941B2 (ja) * | 2009-04-28 | 2013-08-07 | 日本化薬株式会社 | 液晶シール剤及びそれを用いた液晶表示セル |
-
2014
- 2014-06-26 CN CN201480037955.2A patent/CN105359034A/zh active Pending
- 2014-06-26 WO PCT/JP2014/067037 patent/WO2015002067A1/ja active Application Filing
- 2014-06-26 JP JP2014532168A patent/JP6404119B2/ja active Active
- 2014-06-26 KR KR1020157027075A patent/KR102341454B1/ko active IP Right Grant
- 2014-07-01 TW TW103122593A patent/TWI638846B/zh active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0580343A (ja) * | 1991-09-25 | 1993-04-02 | Sekisui Fine Chem Kk | Stn型液晶表示素子用球状スペーサーおよびそれを用いたstn型液晶表示素子 |
JPH05273561A (ja) * | 1992-01-24 | 1993-10-22 | Canon Inc | 強誘電性液晶素子 |
JP2000284296A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-13 | Optrex Corp | 液晶表示素子 |
JP2000319309A (ja) * | 1999-05-06 | 2000-11-21 | Sekisui Chem Co Ltd | 重合体微粒子及びその製造方法、液晶表示素子用スペーサ、導電性微粒子 |
JP2003238622A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-08-27 | Soken Chem & Eng Co Ltd | 高弾力性定形粒子、その製造方法及びその用途 |
JP2004285094A (ja) * | 2003-03-19 | 2004-10-14 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | 着色微粒子およびその製造方法 |
JP2005141210A (ja) * | 2003-11-05 | 2005-06-02 | Samsung Electronics Co Ltd | カラーフィルタ基板、その製造方法及び液晶表示装置 |
JP2006215563A (ja) * | 2005-02-01 | 2006-08-17 | Samsung Electronics Co Ltd | 液晶表示装置とその製造方法 |
JP2013011879A (ja) * | 2011-06-01 | 2013-01-17 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶表示素子用遮光シール剤、上下導通材料及び液晶表示素子 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015021984A (ja) * | 2013-07-16 | 2015-02-02 | 日本化薬株式会社 | 液晶表示セルの製造方法及びその方法で得られる液晶表示セル |
JP2015215514A (ja) * | 2014-05-12 | 2015-12-03 | 協立化学産業株式会社 | 液晶表示素子用シール剤 |
JP2016218257A (ja) * | 2015-05-20 | 2016-12-22 | 積水化学工業株式会社 | 液晶滴下工法用シール剤に用いる硬化性樹脂粒子、液晶滴下工法用シール剤及び液晶表示素子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20160028404A (ko) | 2016-03-11 |
KR102341454B1 (ko) | 2021-12-20 |
JPWO2015002067A1 (ja) | 2017-02-23 |
TW201510023A (zh) | 2015-03-16 |
TWI638846B (zh) | 2018-10-21 |
CN105359034A (zh) | 2016-02-24 |
JP6404119B2 (ja) | 2018-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5685346B1 (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
JP6404119B2 (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
CN107636524B (zh) | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料及液晶显示元件 | |
WO2016088812A1 (ja) | シリコーン粒子、液晶滴下工法用シール剤及び液晶表示素子 | |
CN109196413B (zh) | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料和液晶显示元件 | |
CN107250903B (zh) | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料及液晶显示元件 | |
JP6163045B2 (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
JP6386377B2 (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
CN108780249B (zh) | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料和液晶显示元件 | |
CN108292067B (zh) | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料和液晶显示元件 | |
JP6235766B1 (ja) | 液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
JP6666682B2 (ja) | 液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
CN107710061B (zh) | 液晶显示元件用遮光密封剂、上下导通材料和液晶显示元件 | |
JP2015001616A (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
JP6588825B2 (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
KR102613597B1 (ko) | 액정 표시 소자용 시일제, 상하 도통 재료, 및 액정 표시 소자 | |
TWI785071B (zh) | 液晶顯示元件用密封劑、上下導通材料及液晶顯示元件 | |
TWI813686B (zh) | 液晶顯示元件用密封劑、上下導通材料、及液晶顯示元件 | |
CN107683435B (zh) | 液晶显示元件用密封剂、上下导通材料及液晶显示元件 | |
JP6266902B2 (ja) | 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 | |
WO2019221026A1 (ja) | 液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子、及び、液晶表示素子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
WWE | Wipo information: entry into national phase |
Ref document number: 201480037955.2 Country of ref document: CN |
|
ENP | Entry into the national phase |
Ref document number: 2014532168 Country of ref document: JP Kind code of ref document: A |
|
121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
Ref document number: 14819301 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
|
ENP | Entry into the national phase |
Ref document number: 20157027075 Country of ref document: KR Kind code of ref document: A |
|
NENP | Non-entry into the national phase |
Ref country code: DE |
|
122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
Ref document number: 14819301 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |