WO2014155872A1 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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原田 信浩
加藤 学
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Abstract

 印字曲がりが発生するような条件において、横方向のずれを低減させ、印字品質を向上させる。MPU10は、ROM12に記憶されているプログラムにより、印字粒子に帯電させるビデオデータを、RAM11に格納されている印字内容データに応じて算出する。MPU10は、印字内容データから、最後に印字される文字を検出し、最後に印字される文字が印字されて印字動作が終了すると、非印字粒子にガター25を飛び越えない程度の帯電電圧である非印字用帯電電圧を印加するように、ビデオデータを生成する。非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子の個数は、MPU10が印字ヘッド2から被印字物30までの距離、あるいは文字高さ設定値などに基づいて決定する。文字信号発生回路18は、ビデオデータに基づいて、非印字用帯電電圧を発生し、帯電電極22に印加する。

Description

インクジェット記録装置
 本発明は、インクジェット記録装置に関し、例えば、帯電制御方式のインクジェット記録装置に適用可能な技術である。
 特開2002-1960号公報(特許文献1)には、印字速度を低下させることなく、連続する荷電粒子間隔を広げ、電荷によるクーロン反発の影響を少なくし、印字歪みを軽減する技術が記載されている。
 具体的には、インク粒子のドットで印字する文字を形成するインクジェット記録装置において、インク粒子が偏向される方向に沿って縦に並ぶドットの縦配列データを各列毎に把握し、縦配列データに基づいて、各列毎にノズル体より噴射されるインク粒子のドットで印字に用いられるドット数および印字に用いられるドットが連続して帯電されるところがあるか否かを算定し、連続して帯電される連続帯電ドットがあるときは、同じ列中の印字に用いられないドットを連続帯電ドットの間に介在するものである。
 また、公知例として、インクジェット記録装置に関し、インク粒子に帯電電圧を印加するタイミングを調整するために、帯電電圧の位相をずらして非印字粒子に帯電電圧を印加し、その帯電電圧を印加された非印字粒子の帯電量情報によって、粒子に効率良く帯電させるための最適なタイミングを探索するという技術がある。
特開2002-1960号公報
 上述した特許文献1におけるインクジェット記録装置においては、印字に用いられない粒子である非印字粒子を有効活用することによって、印字速度を低下させることなく、連続する荷電粒子間隔を広げ、電荷によるクーロン反発の影響を少なくし、印字歪を軽減するように制御を行っている。
 しかし、この技術では、縦方向の印字歪に関しては有効な手段となるが、横方向の印字歪、例えば、印字曲がりや弓なり印字などに関しては考慮されていない。よって、特許文献1の技術では、連続して帯電される連続帯電ドットがあるときに、同じ列中の印字に用いられないドットを連続帯電ドットの間に介在するようにした場合、帯電電圧の印加するタイミングが意図せず変化してしまう。すると、本来の粒子が着弾する時間と異なる時間に着弾してしまい、その着弾時間差は横方向のずれとなってしまうという問題がある。
 横方向の移動距離を求める式は、着弾時間差×被印字物の移動速度=横方向の移動距離となる。つまり、特許文献1による制御では、むしろ横方向のズレを大きくしてしまう恐れがある。また、被印字物が高速で搬送されているときに、特に横方向のずれは大きくなってしまうことになる。
 本発明の目的は、印字曲がりが発生するような条件において、横方向のずれを低減させ、印字品質を向上させることができる技術を提供することにある。
 本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴については、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
 本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
 代表的なインクジェット記録装置は、印字ヘッドと印字制御部とを有する。印字ヘッドは、インクを加振して噴出し粒子化するノズル、粒子化されたインクを帯電させる帯電電極、帯電したインク粒子を偏向させる電界を形成する偏向電極、および印字に使用されないインク粒子を捕捉して回収するガターを有する。
 また、印字制御部は、帯電電極に印加する電圧を制御する。この印字制御部は、帯電電極によって被印字物に印字するインク粒子である印字粒子に帯電電圧を印加し、被印字物に印字しないインク粒子である非印字粒子に、ガターを飛び越えない程度の帯電電圧である、印字する粒子と同極性の非印字用帯電電圧を印加することによって、高速時の印字曲がりを低減する。
 本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
 (1)印字結果の品質ばらつきを低減することができる。
 (2)上記(1)により、印字検査の検査精度を向上させることができる。
本発明の一実施の形態におけるインクジェット記録装置の一例を示す説明図である。 図1のインクジェット記録装置における本体、および印字ヘッドの構成の一例を示す説明図である。 準スキャン時における印字曲がりの発生の一例を示す説明図である。 被印字物を高速で搬送しながら印字した際に印字曲がりが発生した場合における印字結果の一例を示す説明図である。 逆スキャン時における印字曲がりの発生の一例を示す説明図である。 逆スキャン時に印字した時の印字曲がりが発生した印字結果の一例を示す説明図である。 図2のインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。 図7の印字における非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。 本発明者検討したインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。 図9の印字による非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。 本実施の形態2によるインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。 図11の印字における非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。 本発明者が検討したインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。 図13の印字における非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。 本実施の形態3によるインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。 図15の印字における非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。
 以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
 また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
 さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
 同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
 また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
 (実施の形態1)
 〈インクジェット記録装置の構成例〉
 図1は、本発明の一実施の形態におけるインクジェット記録装置の一例を示す説明図である。
 インクジェット記録装置は、本体1、印字ヘッド2、およびケーブル3を有する。本体1は、ケーブル3によって印字ヘッド2と接続されている。本体1は、後述する図2に示すように印字制御部4、および循環部5を有する。印字ヘッド2は、本体1から出力される制御信号に基づいて、印字粒子を噴出し、被印字物である製品などに印字を行う。
 〈本体、および印字ヘッドの構成例〉
 図2は、図1のインクジェット記録装置における本体、および印字ヘッドの構成の一例を示す説明図である。
 本体1は、印字制御部4と循環部5とを有する。印字制御部4は、制御部であるMPU(Micro Processing Unit)10、データ格納部であるRAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、表示装置13、入力パネル14、印字制御回路15、被印字物検知回路16、ビデオRAM17、および文字信号発生回路18を有する。印字制御部4を構成する各ブロックは、バス20によって相互に接続されている。循環部5は、ポンプ19を有する。また、印字ヘッド2は、ノズル21、帯電電極22、マイナス偏向電極23、プラス偏向電極24、およびガター25を有する。
 MPU10は、インクジェット記録装置における制御を司る。RAM11は、揮発性メモリであり、一時的にデータを記憶する。ROM12は、不揮発性メモリであり、書き出し位置などを計算するソフトウェア、およびデータを記憶する。
 表示装置13は、入力されたデータおよび印字内容などを表示する。入力パネル14は、印字内容データなどを入力する入力装置である。印字内容データは、例えば被印字物の幅、印字距離、書き出し位置、印字文字列の幅、文字高さ設定値、および印字する文字などからなる。印字距離は、印字ヘッド2から被印字物30までの距離を示す距離情報であり、文字高さ設定値は、印字する文字の高さを示す文字高さ情報である。
 印字制御回路15は、インクジェット記録装置の印字動作を制御する。被印字物検知回路16は、被印字物センサ32の検知結果に基づいて、被印字物30を検知する。
 ビデオRAM17は、印字粒子に帯電させる帯電データであるビデオデータを記憶する。帯電電圧発生部として機能する文字信号発生回路18は、被印字物30に印字する印字内容を文字信号にする。ポンプ19は、インクをノズル21に供給する。
 帯電電極22は、ノズル21より噴出して粒子となった印字粒子に電荷を加える。マイナス偏向電極23、およびプラス偏向電極24は、帯電した印字粒子を偏向する。ガター25は、印字に使用しないインクを回収する。
 また、ガター25は、図示しないチューブなどによって本体1と接続されている。ガター25によって回収されたインクは、チューブを介して本体1の循環部5に設けられた図示しないインク容器に貯蔵される。ポンプ19は、インク容器に貯蔵されたインクをノズル21に供給する。
 被印字物30は、該被印字物30を搬送するコンベア31に載置されている。このコンベア31には、前述した被印字物センサ32が設けられており、被印字物30を検知する。
 続いて、インクジェット記録装置による印字内容の入力から印字を完了するまでの一連の動作の概要について説明する。
  まず、印字内容データを入力パネル14によって入力する。このとき、表示装置13に表示されている入力指示などに従って入力パネル14から印字内容データを入力する。入力された印字内容データは、RAM11に保存される。
 RAM11に保存された印字内容データは、MPU10に読み出される。MPU10は、ROM12に記憶されているプログラムにより、印字粒子へ帯電させるビデオデータを印字内容データに応じて作成し、バス20を介してビデオRAM17へ格納する。
 ROM12に記憶するプログラムの中には、印字マトリクス中の非印字粒子にガター25を飛び越えない程度の帯電電圧である非印字用帯電電圧を印加するためのプログラム、および最終印字粒子の後に飛翔させる複数の非印字粒子にガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加するためのプログラムなどをそれぞれ有する。
 被印字物センサ32が被印字物30を検知すると、検知信号が被印字物検知回路16に出力される。被印字物検知回路16は、検知信号を受け取ると、MPU10に対して印字開始の信号を出力する。
 この信号に基づいて、MPU10は、ビデオRAM17に記憶されているビデオデータをバス20を介して文字信号発生回路18に出力する。文字信号発生回路18は、入力されたビデオデータを制御信号である帯電信号に変換する。印字制御回路15は、文字信号発生回路18が変換した帯電信号を、帯電電極22に出力するタイミングをコントロールする。
 ノズル21には、ポンプ19によって加圧されたインクが供給されている。このノズル21には、励振電圧が印加されており、この励振電圧の周波数によって決定される信号がインクに加えられ、インク柱となって該ノズル21の噴出口から噴出される。
 ノズル21より噴出されたインク柱は、帯電電極22内で粒子化し、印字粒子、いわゆるインク粒子となる。印字に使用される印字粒子は、負の電荷を受け、プラス偏向電極24、およびマイナス偏向電極23によって形成される電界を飛行通過することによりプラス偏向電極24の方へ偏向される。これによって、被印字物30へと印字粒子が飛行し、被印字物30に付着して印字される。
 帯電量の大きい印字粒子は、偏向量が大きく、帯電量の小さい印字粒子の偏向量は小さくなる。印字に使用されなかったインク粒子である非印字粒子は、ガター25より回収され、ポンプ19によって再びノズル21へ供給される。
 ここで、印字曲がりの発生について説明する。
 〈順スキャン時の印字曲がりの発生例〉
 図3は、準スキャン時における印字曲がりの発生の一例を示す説明図である。なお、順スキャンとは、帯電量が小さい印字粒子から順番に、最も帯電量の多い印字粒子までを飛翔させる場合である。この図3では、縦1列を5つの印字粒子によって印字している例を示している。
 まず、被印字物が移動していない場合に、縦1列の印字を行うと、図3の左側に示すように、印字結果は、文字が傾くことなく印字曲がりもない真っ直ぐなものとなる。
 続いて、被印字物が動いているときについて説明する。
 図2のインクジェット記録装置では、被印字物30がコンベア31によって移動しながら印字が施される。順スキャンの場合は、帯電量の小さい、すなわち飛翔距離が短い方の印字粒子から順番に飛翔させてゆくことになるので、被印字物30が移動するに伴い、印字が傾くことになる。
 ここで、この順スキャンにおいては、帯電電圧の印加量、すなわち最も帯電量の少ない印字粒子から印字されるので、この印字粒子が開始側の印字粒子となり、最も帯電量の多い印字粒子が最後に印字される印字粒子となるので、この印字粒子が終了側の印字粒子となる。
 特に、被印字物30の移動速度が速ければ速いほど大きく傾くことになる。このとき、縦1列中の印字粒子と印字粒子の着弾時間の差が一定であれば、図3の中央部に示すように、印字結果に傾きはあるものの、真っ直ぐなラインにて印字することが可能である。
 図3の中央部に示す印字結果の場合には、印字ヘッド2の角度を被印字物30の搬送速度に合わせて調整し、印字粒子を搬送方向とは逆の方向に飛翔させることにより、真っ直ぐに印字することができる。
 一方、縦1列中の印字粒子と印字粒子の着弾時間の差が異なる場合には、式1より、横方向の移動距離が一定でなくなる。
  着弾時間差×被印字物の移動速度=横方向の移動距離    (式1)
 これは、偏向量の大きい印字粒子ほど、ノズル21から被印字物30までの距離が長くなり、着弾までにかかる時間が増加するためである。そのため、図3の右側に示すように、印字が弓なりに曲がることになる。この場合、印字ヘッド2の角度を調整することによって印字の傾きが改善したとしても、印字の曲がりを改善することは難しい。
 図4は、被印字物を高速で搬送しながら印字した際に印字曲がりが発生した場合における印字結果の一例を示す説明図である。図4に示すように、被印字物を高速で搬送しながら印字した際に、縦1列中の印字粒子と印字粒子の着弾時間の差が発生してしまうと、印字曲がりが発生する。
 〈逆スキャン時の印字曲がりの発生例〉
 図5は、逆スキャン時における印字曲がりの発生の一例を示す説明図である。なお、逆スキャンとは、順スキャンとは逆に、帯電量が大きい印字粒子から、徐々に帯電量の小さい印字粒子を飛翔させる場合である。この図5においても、縦1列を5つの印字粒子によって印字している例を示している。
 この逆スキャン時では、帯電電圧の印加量、すなわち帯電量の最も多い印字粒子から印字されるので、この印字粒子が開始側の印字粒子となり、最も帯電量の少ない印字粒子が最後に印字される印字粒子となるので、この印字粒子が終了側の印字粒子となる。
 まず、被印字物が移動していない場合に、縦1列の印字を行うと、順スキャン時と同様に、図5の左側に示すように、印字が傾くことなく印字曲がりもない真っ直ぐな印字結果となる。
 次に、図2のように被印字物30がコンベア31によって搬送され、動いているときについて説明する。
 逆スキャンの場合は、飛翔距離が長いほうから順番に飛翔させることになる。よって、印字の傾きは、順スキャン時に比べて大幅に改善される。このとき、縦1列中の印字粒子と印字粒子の着弾時間の差が一定であれば、図5の中央部に示すように、傾きもほとんどない真っ直ぐなラインにて印字することが可能である。
 しかし、実際に印字を行った場合は、図5の右側に示すように、縦1列中の最後に飛翔する印字粒子は、前方の印字粒子とのクーロン力によって減速する方向にのみ力を受けて着弾時間が遅れてしまい、その結果、右に流れるようにずれてしまう。
 図6は、逆スキャン時に印字した時の印字曲がりが発生した印字結果の一例を示す説明図である。
 図6の左側の例1において、印字粒子40は、空気抵抗を大きく受け減速し、印字粒子41に接近してクーロン反発力を受け加速し、着弾時間が早まり左にずれている。その結果、印字粒子40は、加速して左へ、印字粒子41は、減速して着弾時間が遅れて右にずれて印字曲がりとなる。
 図6の右側の例2について説明すると、前方の縦一列分の印字粒子が飛翔した後に飛翔する印字粒子42が受ける空気抗力は、小さくなるため減速しにくい。後方の印字粒子とのクーロン力も加速方向に働き左にずれやすくなる。印字粒子43は、前方粒子から減速方向のみのクーロン反発力を受けるため着弾時間が遅れ右に流れる。すると、例2のように傾きが一様でなくなる。
 〈印字曲がりの低減〉
 ここからは、図2のインクジェット記録装置により上記の印字曲がりを低減する技術について説明する。
 図7は、図2のインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。図8は、ガターを飛び越えない程度に帯電させた非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。
 この図7においては、アルファベット文字の「H」を、例えばフォントの5(横列)×7(縦列)の印字マトリクスM1にて印字する例を示している。印字マトリクスM1は、被印字物に印字される最後の文字を示している。また、印字マトリクスM1の右側の太線にて示される印字マトリクスM2は、印字されない印字マトリクスである。
 印字マトリクスM1において、黒丸は、印字粒子44を示しており、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子45を示している。印字マトリクスM2において、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子46を示している。
 また、印字順番は、最初に図7の印字マトリクスM1における最も左側に配列されている縦一列の印字マトリクスの下方から上方にかけて順番に印字する。その縦一列の印字が終了すると、印字した縦一列の右側に位置する縦一列の印字マトリクスの下方から上方にかけて順番に印字する。この動作を繰り返すことによって、フォント5×7の印字が行われる。なお、図7の印字マトリクスM1,M2に示している数字は、印字順番を示している。
 ここで、「H」の文字を印字する際、印字マトリクスM1において最後に印字される印字粒子44を飛翔させた後、印字マトリクスM2には印字されないのでノズル21からは非印字粒子46を飛翔させることになる。このとき、印字制御部4は、図7に示すように、非印字粒子46には非印字用帯電電圧を印加するように制御を行う。
 「H」の文字を印字する最終の印字粒子44が飛翔した後に飛翔する非印字粒子46は、例えば、図8に示すようにガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加するものとし、該非印字粒子46を微小に偏向させる。図7において、印字マトリクスM2におけるハッチングにて示す非印字粒子46は、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧が印加された非印字粒子を示している。
 このとき、MPU10は、ROM12に記憶されているプログラムにより、印字粒子に帯電させるビデオデータを、RAM11に格納されている印字内容データに応じて算出する。
 MPU10は、印字内容データから、最後に印字される文字を検出し、最後に印字される文字が印字されると、すなわち印字マトリクスM1における印字動作が終了すると、次の印字マトリクスM2における非印字粒子にガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加するように、ビデオデータを生成する。ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子の個数は、1個以上であればよく、より好ましくは15個以上であればよい。
 また、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子の個数は、予め決定した個数としてもよいが、MPU10が印字内容データに基づいて決定する構成であってもよい。例えばROM12には、印字内容データに応じて非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数が最適となるデータが格納されている。MPU10は、印字内容データに基づいて、ROM12を検索し、非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数を決定する。
 あるいは、MPU10が、ROM12に格納されているプログラムにより、RAM11の印字内容データに基づいて、非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数を算出するようにしてもよい。
 印字内容データは、前述したように印字ヘッド2から被印字物30までの距離や文字高さ設定値や被印字物の移動速度を示す印字速度情報などを有する。印字ヘッド2から被印字物30までの距離が長くなる、あるいは文字高さが高くなれば、印字結果も大きくなる。
 印字結果が大きいと、印字粒子を大きく偏向させる必要があるので帯電量も大きくなる。それに伴い、クーロン力による影響も大きくなる。よって、印字結果が大きければ大きいほど、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数も増加させることが考えられる。このように、非印字粒子46に帯電量を持たせることによって、図3にて説明した印字曲がりを低減させることができる。
 非印字粒子46に帯電量を持たせることによる効果について、図3の右側に示す印字結果を用いて説明する。図3の右側は、前述したように、下の印字粒子から順番に連続して飛翔し、最も上方の最後の印字粒子が右に流れている印字結果を示している。
 図3において、最後の印字粒子は、前に飛翔した前方の印字粒子からクーロン力を受ける。しかし、印字マトリクスM2には、印字されないため、最後に飛翔した印字粒子の後方には印字粒子がない。そのため、減速方向にのみ力が働くことになり、着弾時間が遅れてしまう。よって、その間に被印字物30が移動するために大きく右にずれてしまう。
 そこで、印字マトリクスM1の印字が終了し、印字されない印字マトリクスM2のときにノズル21から飛翔する非印字粒子46に非印字用帯電電圧を印加することによって、今まで後方に存在しなかった印字粒子の代わりに帯電量をもつ印字粒子を存在させ、該非印字粒子46と最後の印字粒子とのクーロン力によって、減速方向にのみ働いていた力を抑制する。その結果、最後の印字粒子が右に流れる量を低減することが可能となる。
 ここでは、順スキャン時における印字曲がりについて述べたが、図5にて説明した逆スキャン時においても、同様の効果を有している。印字マトリクスにおける最後に飛翔する印字粒子に片方向のみに働いたクーロン力を抑制し、印字粒子が右側に流れることを低減することができる。なお、逆スキャン時は、図5の場合、最も下方の印字粒子が最後に飛翔する印字粒子となる。
 〈本発明者の検討による印字例〉
 図9は、本発明者が検討したインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。図10は、図9の印字による非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。
 図9においても、図7と同様に、アルファベット文字の「H」を、例えばフォント5×7の印字マトリクスM10にて印字する例を示している。印字マトリクスM10の右側の太線にて示される印字マトリクスM20は、印字されない印字マトリクスである。
 印字マトリクスM10において、黒丸は、印字粒子120を示しており、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子121を示している。印字マトリクスM20において、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子122を示している。また、印字順番については、図7と同様であるので、説明は省略する。
 ここで、「H」の文字を印字する際、ノズル100は印字マトリクスM10において最後に印字される印字粒子120を飛翔させる。印字マトリクスM10の後の印字マトリクスM20には印字しないので、ノズル100からは非印字粒子122を飛翔させることになる。
 この場合、非印字粒子122には、帯電電圧が全く印加されておらず、帯電量が0[C(クーロン)]であるので、ノズル100を飛翔した非印字粒子122は、図10に示すようにガター101の中心を通過する。なお、最終の印字粒子のあとの非印字粒子に帯電電圧を印加する場合もある。しかし、これはあくまでも非印字粒子を帯電させないためのものである。
 このように、非印字粒子122に帯電電圧を印加しない場合、最後に飛翔する印字粒子は減速方向にのみ力が働くことになり、図9の右側に示すように、印字粒子120のうち、最後に飛翔する印字粒子120aの着弾時間が遅れて右に大きくずれてしまうことになる。
 一方、図7に示した非印字粒子46に非印字用帯電電圧を印加する場合には、非印字粒子46と最後の印字粒子44とのクーロン力によって、減速方向にのみ働いていた力を抑制することができ、図7の右側に示すように、最後の印字粒子44が右に流れる量を低減させることができる。
 以上により、印字結果の品質にばらつきを低減させることができる。また、印字結果の品質が安定することによって、印字が正常に施されているにも拘わらず、印字検査装置が印字を認識せずに印字不良として検出してしまうことを低減させることができ、被印字物である製品の生産性を向上させることができる。
 (実施の形態2)
 前記実施の形態1は、最後に印字する印字マトリクスにおける印字が終了した後、印字しない印字マトリクスの非印字粒子に非印字用帯電電圧を印加させるものであったが、本実施の形態2では、非印字粒子に非印字用帯電電圧を印加させるパターンを異なるパターンとした例について記載する。
 なお、本実施の形態2におけるインクジェット記録装置の構成は、前記実施の形態1の図1、および図2と同様である。また、以下に説明する印字動作における印字粒子への非印字用帯電電圧の印加制御については、前記実施の形態1と同様に、印字制御部4にて行われる。
 印字制御部4において、MPU10は、ROM12に記憶されているプログラムにより、印字粒子に帯電させるビデオデータを印字内容データに応じて生成し、バス20を介してビデオRAM17へ格納する。文字信号発生回路18は、ビデオRAM17に格納されたビデオデータに基づいて、印字粒子に印加する帯電電圧、および被印字粒子に印加する非印字用帯電電圧をそれぞれ発生させる。
 〈印字曲がりの低減例〉
 図11は、本実施の形態2によるインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。図12は、図11の印字例においてガターを飛び越えない程度に帯電させた非印字粒子の飛翔を示す説明図である。
 図11においては、数字の「1」を、例えばフォント5×7の印字マトリクスM1に印字する例を示している。また、印字マトリクスM1において、黒丸は、印字粒子44を示しており、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子45を示している。印字マトリクスM1の印字順番については、図7と同様である。
 前記実施の形態1の図7では、最後の文字が印字される印字マトリクスM1への印字が終了した後に、非印字粒子46に非印字用帯電電圧を印加していたが、図11では、数字の「1」を印字する際において、印字マトリクスM1におけるすべての非印字粒子45に非印字用帯電電圧を印加する。
 この際、印字マトリクスM1の非印字粒子45は、例えば、図12に示すようにガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加するものとし、該非印字粒子45を微小に偏向させる。図12におけるハッチングにて示した非印字粒子45は、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧が印加された非印字粒子を示している。
 この場合においても、印字曲がり低減の原理は、前記実施の形態1の図7と同様であり、印字粒子44の後の非印字粒子45とのクーロン力によって、減速方向にのみ働いていた力を抑制する。
 〈本発明者の検討による印字例〉
 図13は、本発明者が検討したインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図であり、図14は、図13の印字例における印字マトリクスにおける非印字粒子の飛翔を示す説明図である。
 図13においても、図11と同様に、数字の「1」を、例えばフォント5×7の印字マトリクスM10にて印字する例を示している。印字マトリクスM10において、黒丸は、印字粒子120を示しており、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子121を示している。印字順番についても、図11と同様であるので、説明は省略する。
 この場合、図13に示すように、数字の「1」を印字する印字粒子120には帯電電圧が印加され、その他の印字マトリクスM10に印字されない非印字粒子121には帯電電圧を印加しない。これによって、非印字粒子121は、帯電量を0[C(クーロン)]として、図14に示すようにガター101の中心を非印字粒子121が通過して回収されるようにしている。
 このように、非印字粒子121に非印字用帯電電圧を印加しない場合、印字粒子120のうち、帯電電圧が印加された印字粒子がなくなる21番目に印字される印字粒子120aや22番目に印字される印字粒子120bには、減速方向のみの力が働くことになり、図13の右側に示すように最後に飛翔する印字粒子120a,120bの着弾時間が遅れて右に大きくずれてしまうことになる。
 一方、印字マトリクスM1におけるすべての非印字粒子45に非印字用帯電電圧を印加する場合には、印字粒子44と非印字粒子45とのクーロン力によって、減速方向にのみ働いていた力を抑制することができる。よって、図11の右側に示すように、本来なら後方に帯電電圧が印加された印字粒子がなくなる印字粒子44a,44bが右に流れる量を低減することできる。
 以上により、印字結果の品質にばらつきを低減させることができる。また、印字結果の品質が安定することによって印字検査の検査精度を向上させることができる。
 (実施の形態3)
 本実施の形態3は、印字マトリクスに印字する際に、連続して2つ以上の印字粒子に帯電電圧が印加されると、最後に帯電電圧が印加された印字粒子から、次に帯電電圧が印加される印字粒子までの間に存在する非印字粒子に対して非印字用帯電電圧を印加するものである。
 なお、本実施の形態3におけるインクジェット記録装置の構成についても、前記実施の形態1の図1、および図2と同様である。また、以下に説明する印字動作における印字粒子への帯電電圧、および非印字粒子への非印字用帯電電圧の印加制御については、前記実施の形態1と同様に、印字制御部4にて行われる。
 印字制御部4において、MPU10は、ROM12に記憶されているプログラムにより、印字粒子に帯電させるビデオデータを印字内容データに応じて作成し、バス20を介してビデオRAM17へ格納する。文字信号発生回路18は、ビデオRAM17に格納されたビデオデータに基づいて、印字粒子に印加する帯電電圧、および被印字粒子に印加する非印字用帯電電圧を発生させる。
 〈印字曲がりの低減例〉
 図15は、本実施の形態3によるインクジェット記録装置による印字の一例を示す説明図である。図16は、図15の印字例においてガターを飛び越えない程度に帯電させた非印字粒子の飛翔例を示す説明図である。
 図15では、数字の「4」を、例えばフォント5×7の印字マトリクスM1に印字する例を示している。また、印字マトリクスM1において、黒丸は、印字粒子44を示しており、点線にて示した丸は、印字されない印字粒子である非印字粒子45を示している。印字マトリクスM1の印字順番については、図7と同様である。
 まず、数字の「4」を印字する場合、図15において、印字マトリクスM1の最も左側の配列されている第1の縦列、およびその右側に配列されている2つめの第2の縦列について着目する。
 第1の縦列では、1番、および2番目、および5番目~7番目が非印字粒子45であり、3番目と4番目が印字粒子44となる。第2の縦列では、8番目、9番目、11番目、13番目、および14番目がそれぞれ非印字粒子45であり、10番目と12番目とが印字粒子44となる。
 前述したように、2つ以上の印字粒子に連続して帯電電圧が印加された場合に、最後に帯電電圧が印加された印字粒子から、次に帯電電圧が印加される印字粒子までの間に存在する非印字粒子に対して非印字用帯電電圧を印加する。
 第1の縦列では、3番目と4番目に連続して印字粒子44に帯電電圧が印加されるので、該第1の縦列の5番目から、次に帯電電圧が印加される第2の縦列の10番目の印字粒子44までの間に存在する5番目~9番目までの非印字粒子45に非印字用帯電電圧を印加する。
 この際においても、印字マトリクスM1の非印字粒子45における非印字用帯電電圧の印加は、図16に示すようにガター25を飛び越えない程度の帯電量とし、該非印字粒子45を微小に偏向させる。図15におけるハッチングにて示した非印字粒子45は、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧が印加された非印字粒子を示している。
 以下同様に、2つ以上の印字粒子44が連続して帯電電圧が印加された場合に、最後に帯電電圧が印加された印字粒子44から、次に帯電電圧が印加される印字粒子44までの間に存在する非印字粒子45に対して非印字用帯電電圧を印加する制御を行う。
 この制御は、MPU10が、ROM12に記憶されているプログラムを用いて、印字粒子に帯電させるビデオデータを、RAM11に格納されている印字内容データに応じて算出する。
 MPU10は、印字内容データから、2つ以上の印字粒子が連続して帯電電圧が印加される場合に、最後の印字粒子から、次に帯電電圧が印加される印字粒子までの間に存在する非印字粒子を検出し、検出した該被印字粒子に対してガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加するように、ビデオデータを生成する。
 また、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子の個数は、MPU10が印字内容データに基づいて決定する。ROM12には、印字内容データに応じて非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数が最適となるデータが格納されている。MPU10は、印字内容データに基づいて、ROM12を検索し、非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数を決定する。
 あるいは、MPU10が、ROM12に格納されているプログラムにより、RAM11の印字内容データに基づいて、非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数を算出するようにしてもよい。
 印字内容データは、前述したように印字ヘッド2から被印字物30までの距離や文字高さ設定値などを有する。印字ヘッド2から被印字物30までの距離が長くなる、あるいは文字高さが高くなれば、印字結果も大きくなる。
 印字結果が大きいと、印字粒子を大きく偏向させる必要があるので帯電量も大きくなる。それに伴い、クーロン力による影響も大きくなる。よって、印字結果が大きければ大きいほど、ガター25を飛び越えない程度の非印字用帯電電圧を印加する非印字粒子46の個数も増加させることが考えられる。
 このように、本来なら後方に帯電電圧が印加された印字粒子がなくなる印字粒子44にも、非印字用帯電電圧が印加された非印字粒子が飛翔することになるので、印字粒子と非印字粒子とのクーロン力によって、減速方向にのみ働いていた力を抑制することができる。これによって、図15の右側に示すように、印字粒子44a,44bが右に流れる量を低減することできる。
 以上により、印字結果の品質にばらつきを低減させることができる。また、印字結果の品質が安定することによって印字検査の検査精度を向上させることができる。
 以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
 なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
 また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
1 本体
2 印字ヘッド
3 ケーブル
4 印字制御部
5 循環部
10 MPU
11 RAM
12 ROM
13 表示装置
14 入力パネル
15 印字制御回路
16 被印字物検知回路
17 ビデオRAM
18 文字信号発生回路
19 ポンプ
20 バス
21 ノズル
22 帯電電極
23 マイナス偏向電極
24 プラス偏向電極
25 ガター
30 被印字物
31 コンベア
32 被印字物センサ
40 印字粒子
41 印字粒子
42 印字粒子
43 印字粒子
44 印字粒子
44a 印字粒子
44b 印字粒子
45 非印字粒子
46 非印字粒子
M1 印字マトリクス
M2 印字マトリクス
100 ノズル
101 ガター
120 印字粒子
120a 印字粒子
120b 印字粒子
121 非印字粒子
122 非印字粒子
M10 印字マトリクス
M20 印字マトリクス

Claims (12)

  1.  インクを加振して噴出し粒子化するノズルと、前記粒子化されたインクを帯電させる帯電電極と、帯電したインク粒子を偏向させる電界を形成する偏向電極と、印字に使用されないインク粒子を捕捉して回収するガターとを有する印字ヘッドと、
     前記帯電電極に印加する電圧を制御する印字制御部と、を有し、
     前記印字制御部は、
     前記帯電電極によって被印字物に印字するインク粒子である印字粒子に帯電電圧を印加し、前記被印字物に印字しないインク粒子である非印字粒子に、前記ガターを飛び越えない程度の帯電電圧である、印字する粒子と同極性の非印字用帯電電圧を印加することによって、高速時の印字曲がりを低減する、インクジェット記録装置。
  2.  請求項1記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、印字を実行している間におけるすべての前記非印字粒子に前記非印字用帯電電圧を印加する、インクジェット記録装置。
  3.  請求項1記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、連続して2以上の前記印字粒子に前記帯電電圧を印加した際に、2以上の前記印字粒子のうち、最後に前記帯電電圧が印加された前記印字粒子から、次に前記帯電電圧が印加される印字粒子までの間に存在する前記非印字粒子に前記非印字用帯電電圧を印加する、インクジェット記録装置。
  4.  請求項1記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、
     印字する印字内容のデータである印字内容データを格納するデータ格納部と、
     前記データ格納部に格納される前記印字内容データに応じて、前記印字粒子に前記帯電電圧を印加し、前記非印字粒子に前記非印字用帯電電圧を印加する帯電データを生成する制御部と、
     前記帯電データに基づいて、前記帯電電圧、または前記非印字用帯電電圧を発生させ、前記帯電電極に供給する帯電電圧発生部と、を有し、
     前記制御部は、
     前記印字内容データに基づいて、前記非印字用帯電電圧を印加する前記非印字粒子の個数を変化させるように前記帯電データを生成する、インクジェット記録装置。
  5.  請求項4記載のインクジェット記録装置において、
     前記データ格納部に格納された印字内容データは、前記印字ヘッドから前記被印字物までの距離を示す距離情報、印字する文字の高さを示す文字高さ情報、および前記被印字物の移動する速度を示す印字速度情報を有し、
     前記制御部は、前記距離情報、前記文字高さ情報、および前記印字速度情報に基づいて、前記非印字粒子の個数を変化させる、インクジェット記録装置。
  6.  請求項4記載のインクジェット記録装置において、
     前記データ格納部に格納された印字内容データは、任意に設定可能な前記非印字粒子の個数を示す非印字粒子個数情報を有し、
     前記制御部は、前記非印字個数情報に応じて、前記非印字粒子の個数を変化させる、インクジェット記録装置。
  7.  請求項1記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、前記被印字物へのすべての印字が終了した直後に、前記非印字粒子に前記非印字用帯電電圧を印加する、インクジェット記録装置。
  8.  請求項7記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、
     印字する印字内容のデータである印字内容データを格納するデータ格納部と、
     前記データ格納部に格納される前記印字内容データに応じて、前記印字粒子に前記帯電電圧を印加し、前記非印字粒子に前記非印字用帯電電圧を印加する帯電データを生成する制御部と、
     前記帯電データに基づいて、前記帯電電圧、または前記非印字用帯電電圧を発生させ、前記帯電電極に供給する帯電電圧発生部と、を有し、
     前記制御部は、
     前記被印字物への印字が終了する毎に、前記印字内容データに基づいて、前記非印字用帯電電圧を印加する前記非印字粒子の個数を変化させる、インクジェット記録装置。
  9.  請求項8記載のインクジェット記録装置において、
     前記データ格納部に格納された印字内容データは、前記印字ヘッドから前記被印字物までの距離を示す距離情報、印字する文字の高さを示す文字高さ情報、および前記被印字物の移動する速度を示す印字速度情報を有し、
     前記制御部は、
     前記距離情報、前記文字高さ情報、および前記印字速度情報に基づいて、前記非印字粒子の個数を変化させる、インクジェット記録装置。
  10.  請求項8記載のインクジェット記録装置において、
     前記データ格納部に格納された印字内容データは、任意に設定可能な前記非印字粒子の個数を示す非印字粒子個数情報を有し、
     前記制御部は、前記非印字個数情報に応じて、前記非印字粒子の個数を変化させる、インクジェット記録装置。
  11.  請求項1記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、
     開始側の前記印字粒子の帯電電圧の印加量を最も少なくし、徐々に帯電電圧の印加量を増やしながら、終了側の前記印字粒子が最も多い帯電電圧の印加量となるように前記印字ヘッドを制御する、インクジェット記録装置。
  12.  請求項1記載のインクジェット記録装置において、
     前記印字制御部は、
     開始側の前記印字粒子の帯電電圧の印加量を最も多くし、徐々に帯電電圧の印加量を減少させながら、終了側の前記印字粒子が最も少ない帯電電圧の印加量となるように前記印字ヘッドを制御する、インクジェット記録装置。
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