WO2014030285A1 - 農業用ハウス - Google Patents
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Abstract
農業用ハウスは、ハウス本体と、ハウス本体の内側に屋根に沿って設けられたカーテンとを備えている。カーテンは、ハウス本体の奥行方向(Y軸方向)に延長されている支持部にて支持され、支持部に沿って奥行方向に開閉するように構成されている。カーテンは、奥行方向の一端を固定端、他端を自由端として、固定端を定位置に固定しつつ、支持部上を移動する滑車の移動を伴って自由端を奥行方向に移動させることで、支持部に沿って奥行方向に開閉する。そのため、カーテンは、自由端が固定端に最も近づいた状態で全開状態となり、自由端が固定端から最も離れた状態で全閉状態となる。これにより、全開状態のカーテンによる日射量の低下を抑制できる。
Description
本発明は、農作物の栽培に用いられる農業用ハウスに関する。
一般的に、この種の農業用ハウス(ビニールハウス)は、室内の気温、湿度等を維持して外界とは異なる農作物の栽培に適した環境を実現する(文献1:日本国特許公開8-70710号公報参照)。文献1に記載の農業用ハウスは、ハウス内の温度、湿度を一定に保つために、開閉可能なカーテン(樹脂フィルム等)が設けられている。
この農業用ハウスは、カーテンの端に固着した巻取軸端に直流モータの回転軸を直結した(換気窓)開閉装置を採用している。この開閉装置は、ハウス側面内側に近接した位置に設置した支持台に下端を軸止し、上端をモータに連結した支持アームを有している。この支持アームは、モータが巻取軸を回転させてカーテンを巻取りながらハウスの構造材上を摺接するのに合わせて伸縮する。
また、文献2(日本国特許公開2010-268734号公報)に記載の農業用ハウス(温室)は、上部空間を仕切って保温効果を高めるための開閉可能な天井カーテンを備えている。この農業用ハウスは、左側支柱と右側支柱との上端部同士が屋根で繋がっており、天井カーテンを構成する複数のカーテンは、屋根に沿って棟の短手方向(左側支柱と右側支柱との対向方向)に移動することで開閉する。
ところで、文献1に記載の農業用ハウスにおいては、モータは、ハウス上面を覆うカーテンを巻取軸にて端から巻取ってその巻取端を上方に変位させることでカーテンを開きつつ、自身もハウスの構造材上を上方へと変位する。そのため、この農業用ハウスでは、カーテンは、全開時、巻取軸により下端からハウスの屋根の頂部付近に溜まることになる。また、文献2に記載の農業用ハウスにおいても、カーテンは、全開時、屋根の頂部付近あるいは屋根における支柱との連結部付近に集められることになる。
したがって、これらの農業用ハウスにおいては、カーテンの全開時であっても、カーテンがハウス内への日射を遮る場所に溜まることになり、カーテンによって日射量が低下し農作物の育成に影響を与える可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、全開状態のカーテンによる日射量の低下を抑制できる農業用ハウスを提供することを目的とする。
本発明に係る第1の形態の農業用ハウスは、互いに対向する一対の側壁と前記一対の前記側壁の上端同士を繋ぐ屋根とが奥行方向に延長されたハウス本体と、前記ハウス本体の内側に前記屋根に沿って設けられたカーテンとを備え、前記カーテンは、前記奥行方向に延長されている支持部にて支持され、前記奥行方向に沿って開閉するように構成されている。
この形態によれば、カーテンは、ハウス本体の奥行方向に延長されている支持部にて支持され、支持部に沿って奥行方向に開閉するように構成されているので、全開状態のカーテンによる日射量の低下を抑制できるという利点がある。
本発明に係る第2の形態の農業用ハウスでは、第1の形態において、前記ハウス本体は、前記奥行方向の両端部に、前記奥行方向に直交する平面に沿って配置されており少なくとも前記屋根を支持する梁を備え、前記支持部は、前記梁に固定されている。
本発明に係る第3の形態の農業用ハウスでは、第1または2の形態において、前記支持部は、前記一対の前記側壁の対向方向である幅方向に3本以上並べて設けられており、前記側壁から離れるほど前記カーテンの高さが高くなるように、前記側壁からの距離に応じて前記カーテンを支持する高さが異なっている。
本発明に係る第4の形態の農業用ハウスでは、第3の形態において、前記支持部は、前記カーテンの上方に配置されており、前記カーテンを吊り下げることにより支持するように構成されている。
本発明に係る第5の形態の農業用ハウスでは、第4の形態において、複数本の前記支持部のうち、前記幅方向の両端に位置する一対の支持部は、前記カーテンにおける前記幅方向の中央部と両端部との間の部位を吊り下げている。
本発明に係る第6の形態の農業用ハウスでは、第5の形態において、前記一対の前記支持部は、前記カーテンにおける前記幅方向の中央部よりも両端部に近い部位を吊り下げている。
本発明に係る第7の形態の農業用ハウスでは、第5または6の形態において、前記カーテンにおける前記一対の前記支持部より前記側壁側の各部分の下方には、前記奥行方向に延長された線状部材が設けられており、前記カーテンは、前記幅方向の両端部が前記線状部材に掛けられている。
本発明に係る第8の形態の農業用ハウスでは、第7の形態において、前記カーテンの前記幅方向の両端部には、前記線状部材を囲む留め具が取り付けられている。
本発明に係る第9の形態の農業用ハウスでは、第1~8のいずれかの形態において、前記ハウス本体の内側に設置され、少なくとも温度を含む環境情報を検出するセンサと、前記カーテンを開閉させる開閉装置と、前記センサの検出結果に応じて前記カーテンが自動的に開閉するように前記開閉装置を制御する制御部とをさらに備える。
本発明に係る第10の形態の農業用ハウスでは、第1~9のいずれかの形態において、前記カーテンは、前記奥行方向の各端部において、少なくとも前記一対の前記側壁の対向方向の両端間を連結する芯材を有しており、前記芯材が前記支持部に沿って前記奥行方向に移動することにより開閉するように構成されている。
本発明に係る第11の形態の農業用ハウスでは、第1~10のいずれかの形態において、前記カーテンを開閉させる開閉装置をさらに備え、前記開閉装置は、前記カーテンの前記奥行方向の一端からなる自由端に結合された紐体を巻き取ることにより、前記自由端を奥行方向に移動させる回転ドラムと、前記回転ドラムと前記自由端との間で前記紐体が掛け回される第1滑車と、前記回転ドラムと前記第1滑車との間で前記紐体が掛け回される第2滑車とを有し、前記回転ドラムおよび前記第1滑車は前記屋根に沿って配置されており、前記第2滑車は、前記回転ドラムおよび前記第1滑車の下方に配置されている。
本発明に係る第12の形態の農業用ハウスでは、第11の形態において、前記回転ドラムおよび前記第1滑車の下方には、前記第2滑車および前記紐体の周囲を囲むように柵が設けられており、前記第2滑車は前記柵に固定されている。
本発明に係る第13の形態の農業用ハウスでは、第1~12のいずれかの形態において、前記カーテンは、他の部位よりも強度が高く前記一対の前記側壁の対向方向の両端間に亘って延長された補強帯を有し、当該補強帯の部分が前記支持部に支持されており、前記補強帯は、前記奥行方向に所定の間隔で複数本設けられている。
以下の実施形態では、ハウス本体と、ハウス本体内に屋根に沿って設けられたカーテンとを備え、室内の気温、湿度等を維持して外界とは異なる農作物の栽培に適した環境を実現する農業用ハウスについて説明する。以下では、主として軟弱野菜(ほうれん草、小松菜等)の栽培に用いられる農業用ハウスを例として説明するが、農業用ハウスの用途を限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
本実施形態に係る農業用ハウス1は、図2に示すように、ハウス本体2と、カーテン5とを備えている。ハウス本体2は、互いに対向する一対の側壁21,22と前記一対の側壁21,22の上端同士を繋ぐ屋根23とが奥行方向に延長されて構成されている。カーテン5は、ハウス本体2の内側に屋根23に沿って設けられている。カーテン5は、前記奥行方向に延長されている支持部6(図1A,1B参照)にて支持され、前記奥行方向に沿って開閉するように構成されている。
本実施形態に係る農業用ハウス1は、図2に示すように、ハウス本体2と、カーテン5とを備えている。ハウス本体2は、互いに対向する一対の側壁21,22と前記一対の側壁21,22の上端同士を繋ぐ屋根23とが奥行方向に延長されて構成されている。カーテン5は、ハウス本体2の内側に屋根23に沿って設けられている。カーテン5は、前記奥行方向に延長されている支持部6(図1A,1B参照)にて支持され、前記奥行方向に沿って開閉するように構成されている。
以下に、本実施形態に係る農業用ハウス1の構成について詳しく説明する。ここで、農業用ハウス1の幅方向(短手方向)を第1の方向、農業用ハウス1の奥行方向(長手方向)を第2の方向とすれば、地表面に沿った平面内において第1の方向と第2の方向とは直交する。つまり、奥行方向(第2の方向)は、地表面に沿った平面内において、一対の側壁21,22の対向方向である幅方向(第1の方向)と直交する。さらに、農業用ハウス1の高さ方向を第3の方向とすれば、第3の方向は、第1の方向および第2の方向の両方と直交する。なお、以下では、第1の方向(農業用ハウス1の幅方向)をX軸方向とし、第2の方向(農業用ハウス1の奥行方向)をY軸方向とし、第3の方向(農業用ハウス1の高さ方向)をZ軸方向として説明する。
すなわち、ハウス本体2は、互いに対向する一対の側壁21,22と、一対の側壁21,22の上端同士を繋ぐ屋根23とを有し、これら一対の側壁21,22および屋根23がY軸方向(奥行方向)に延長された形状に構成されている。また、図2の例では、ハウス本体2はY軸方向の両端部に妻壁24を有しており、この妻壁24にはハウス本体2内への人の出入りのための出入口(図示せず)が設けられている。
具体的には、ハウス本体2は、アルミニウム等の金属製のフレーム(骨組)3と、透光性を有しフレーム3に保持される被覆材4とを備えている。被覆材4は、ハウス本体2の略全体を覆うように設けられている。被覆材4は、たとえば太陽光を殆ど遮らずに雨風を凌ぎ、且つハウス本体2内の保温、保湿を実現すべく透明なビニルシートやガラス製であってもよいし、通気性を考慮して部分的に網(防虫網など)で構成されていてもよい。
フレーム3は、アーチ状を成しY軸方向(奥行方向)に複数本並ぶアーチ部31と、各々がY軸方向に延長され複数本のアーチ部31を連結する複数本の連結部材32とを有している。複数本のアーチ部31の各々は、Z軸方向(高さ方向)に沿う一対の壁片311,312と、これら一対の壁片311,312の上端同士を繋ぐ屋根片313とで構成されている。
つまり、Y軸方向に並ぶ複数本の壁片311およびこれらの壁片311間に設けられた被覆材4が側壁21を構成し、Y軸方向に並ぶ複数本の壁片312およびこれらの壁片312間に設けられた被覆材4が側壁22を構成する。また、Y軸方向に並ぶ複数本の屋根片313およびこれらの屋根片313間に設けられた被覆材4が屋根23を構成する。ここで、各アーチ部31は、屋根片313がX軸方向(幅方向)の中央部ほど高くなるように上方に凸となる形、たとえば半円状や三角形状に形成される。そのため、屋根23は、たとえば半円柱状や三角柱状に形成されることになる。
複数本の連結部材32は、少なくともY軸方向に並ぶ複数本の壁片311の上端(屋根片313との連結点)同士を連結する肩部321と、Y軸方向に並ぶ複数本の壁片312の上端(屋根片313との連結点)同士を連結する肩部322とを含んでいる。つまり、ハウス本体2の側壁21,22と屋根23とは、肩部321,322によって区切られている。さらに、複数本の連結部材32は、肩部321,322の他、Y軸方向に並ぶ複数本の屋根片313の頂部同士を連結する棟部323を含んでいる。
また、ハウス本体2のフレーム3は、Y軸方向の両端部に、Y軸方向に直交する平面(図2のX-Z平面)に沿って配置されており少なくとも屋根23を支持する梁33をさらに有している。ここでいう「直交」は厳密に直角に交わることだけでなく、略直角に交わる場合も含んでおり、梁33は、梁としての機能が損なわれない程度に、Y軸方向(奥行方向)に直交する平面に対し傾斜していてもよい。梁33は、Y軸方向の両端に位置する各アーチ部31の内側に設けられている。つまり、Y軸方向の両端の各アーチ部31および梁33と、これら各アーチ部31の内側に設けられた被覆材4とが妻壁24を構成する。
ハウス本体2のY軸方向の両端に位置する各妻壁24にはファン241が設けられている。ファン241は、妻壁24におけるX軸方向の中央部であって、且つ上端部の近傍に設けられ、梁33に支持されている。したがって、この農業用ハウス1は、ファン241を作動(回転)させることでハウス本体2内に強制的に空気流が生じ、ハウス本体2の内部空間の換気(空気の入れ替え)を行うことができる。
ところで、本実施形態の農業用ハウス1においては、カーテン5は、上述したように構成されるハウス本体2の内側に屋根23に沿って設けられている。このカーテン5は、Y軸方向(奥行方向)に延長されている支持部6(図1A,1B参照)にて支持され、支持部6に沿ってY軸方向に開閉するように構成されている。ここでは一例として、カーテン5は、遮光率が65~75%程度の減光用のカーテンであって、全閉状態では屋根23を通してハウス本体2内に照射する太陽光(日射)の一部を遮る機能を持つ。軟弱野菜などにおいては、ハウス本体2内に照射する光が強過ぎると光合成の効率が悪くなるが、農業用ハウス1は、このような減光用のカーテン5を有することで、ハウス本体2内への日射量を調節して農作物の栽培に適した環境を実現できる。
以下、カーテン5および支持部6の具体的な構成について図1A,1Bおよび図3A,3Bを参照して説明する。
支持部6は、ハウス本体2のY軸方向の両端間、つまり一対の妻壁24間に張られた複数本の線状部材からなる。ここでいう線状部材はたとえばワイヤやロープなどである。支持部6は、ハウス本体2の内側、つまり一対の側壁21,22の間であって屋根23の下方となる位置に配置されている。
本実施形態では、支持部6は梁33(図2参照)に固定されている。つまり、上述したようにハウス本体2のY軸方向の両端に位置する妻壁24には少なくとも屋根23を支持する梁33が設けられているので、本実施形態の農業用ハウス1は、この梁33を支持部6の両端部を固定するための部材として兼用している。カーテン5は、支持部6に吊り下げられる形で支持部6にて支持される。
支持部6は、一対の側壁21,22の対向方向であるX軸方向(幅方向)に3本以上並べて設けられている。ここでいう「対向方向」とは、一対の側壁21,22が互いに向かい合っている方向、つまり両側壁21,22に略直交する方向である。本実施形態では、支持部6は、各肩部321,322(図2参照)の近傍と、棟部323(図2参照)の近傍との各位置に1本ずつ設けられている。これら計3本の支持部6はX軸方向(幅方向)に略等間隔で設けられている。ここで、これら複数本(本実施形態では3本)の支持部6は、側壁21(または側壁22)から離れるほどカーテン5の高さが高くなるように、側壁21(または側壁22)からの距離に応じてカーテンを支持する高さが異なっている。言い換えれば、複数本の支持部6は、図1Bに示すようにX軸方向の中央に近い支持部6ほど高い位置に配置されており、これによりカーテン5はX軸方向の中央部が最も高くなるように屋根23の形状に沿って支持される。
各支持部6には、図3A,3Bに示すように、その長手方向(Y軸方向)に並ぶように滑車71が複数個ずつ取り付けられており、これらの滑車71は、各々、支持部6に沿って支持部6上を移動自在に構成されている。そのため、同一の支持部6上においてY軸方向に隣接する滑車71間の間隔は変化する。各滑車71には、各々カーテン5を保持するためのクランプ72が吊り下げられる形で連結されている。
カーテン5は、たとえば合成樹脂性であって、開閉自在とするのに十分な可撓性を持つ。カーテン5は、各滑車71に連結されたクランプ72に各部が挟まれる形で保持され、X軸方向の複数箇所において各支持部6に吊り下げられるようにして、複数本の支持部6にて支持される。これにより、カーテン5のうちクランプ72に保持された各部位は、滑車71の移動に伴い支持部6に沿ってY軸方向に移動する。ただし、カーテン5のY軸方向の一端部を保持するクランプ72は、支持部6の長手方向(Y軸方向)の一端部から移動しないように、ハウス本体2のフレーム3(梁33)に対して固定されている。
上記構成によれば、滑車71が支持部6に沿って支持部6上を移動すると、滑車71に連結されているクランプ72はカーテン5と共にY軸方向に移動するので、結果的に、カーテン5が開閉する。つまり、カーテン5は、Y軸方向の一端を固定端、他端を自由端として、固定端を定位置に固定しつつ、滑車71の移動を伴って自由端をY軸方向に移動させることで、支持部6に沿ってY軸方向に開閉する。ここでいう「固定端」は定位置に固定されている端部、「自由端」は自由に移動可能な端部である。そのため、カーテン5は、自由端が固定端に最も近づいた状態で全開状態となり、自由端が固定端から最も離れた状態で全閉状態となる。なお、全閉状態にあるカーテン5は、ハウス本体2における屋根23の略全域を覆うことになる。
さらに、この構成において、カーテン5を支持する複数本の支持部6には同数の滑車71が取り付けられており、且つ、カーテン5が全閉状態にあるとき、これら複数本の支持部6に支持されたクランプ72はX軸方向に沿った同一直線上に位置する。言い換えれば、カーテン5は、異なる支持部6に吊り下げられた複数個のクランプ72にてY軸方向の同一位置が保持される形で、支持部6に支持される。したがって、カーテン5は、全閉状態から全開状態になる際、Y軸方向においてクランプ72にて保持された部位の間が垂れ下がるようにして折り畳まれる。つまり、全開状態にあるカーテン5は、クランプ72にて保持された部位で山折りとなる(上方に凸となる)ように折り畳まれることになる。
また、本実施形態の農業用ハウス1は、ユーザがカーテン5の開閉を比較的容易に行えるように、滑車71を移動させてカーテン5を開閉するための開閉装置8(図4A,4B参照)をさらに備えている。
開閉装置8は、図4A,4Bに示すように、ハウス本体2のY軸方向の両端部に固定された定滑車81,82と、これら一対の定滑車81,82間に架かる環状の紐体83とを有している。ここでいう紐体83はたとえばロープやワイヤなどである。紐体83は、その一部にカーテン5の自由端が結合されている。さらに本実施形態では、カーテン5は、紐体83との結合部位のY軸方向の延長線上に、フック等の引掛具(図示せず)を複数個有しており、これらの引掛具に紐体83が挿通されている。なお、カーテン5を保持するクランプ72あるいは滑車71に、紐体83を挿通できるような孔があれば、紐体83は引掛具に代えてこれらの孔に挿通されていてもよい。
これにより、開閉装置8は、定滑車81,82を回転させることにより、紐体83が移動して、カーテン5の自由端を滑車71と一緒にY軸方向に移動させることができる。開閉装置8は、カーテン5を閉じるときには、カーテン5の自由端が固定端から離れる向きに紐体83を移動させ(図4Aの状態)、カーテン5を開くときには、カーテン5の自由端が固定端に近づく向きに紐体83を移動させる(図4Bの状態)。
ここで、カーテン5は、Y軸方向(奥行方向)の各端部において、少なくとも一対の側壁21,22の対向方向(X軸方向)の両端間を連結する芯材51,52(図1B参照)を有しており、芯材51が支持部6に沿ってY軸方向に移動することにより開閉する。つまり、カーテン5のY軸方向の両端(固定端および自由端)には、それぞれX軸方向に延長された棒状の芯材51,52が設けられている。開閉装置8は、定滑車81,82および紐体83の組み合わせとして、定滑車811,821および紐体831と、定滑車812,822および紐体832との2組を有している(図1B参照)。この開閉装置8は、カーテン5の自由端に設けられた芯材51の両端部に各組の紐体831,832を結合している。
そのため、開閉装置8は、定滑車811,821,812,822を回転させて両方の紐体831,832を同時に移動させることにより、カーテン5の自由端に設けられた芯材51のX軸方向の両端部を同時に移動させることができる。これにより、カーテン5は、自由端がX軸方向の両端間に亘ってY軸方向に一斉に移動する。したがって、このような構成の農業用ハウス1によれば、カーテン5の自由端の位置をX軸方向の両端間に亘って揃えることができ、X軸方向においてカーテン5の開度のばらつきを抑制できる。その結果、農業用ハウス1は、カーテン5の開度を調節しやすくなるという利点がある。ここでいう「開度」は、カーテン5を完全に閉じた状態を基準として、カーテン5の開いている量を表す値である。たとえば、カーテン5を完全に閉じた状態を「0」、カーテン5を完全に開けた状態を「100」として、カーテン5を完全に開けた状態に対するカーテン5の開いている割合で、開度が表される。
また、このようにカーテン5をX軸方向の全域に亘り一斉に開閉する場合、開閉装置8は、2組の定滑車81,82が同時に回転するように、定滑車811,812同士、並びに定滑車821,822同士がシャフト(図示せず)にて連結されていることが望ましい。これにより、開閉装置8は、一方の定滑車811,821が回転すると、この回転力がシャフトを介して他方の定滑車812,822に伝達され、両方の紐体831,832が同時に移動するので、X軸方向においてカーテン5の開度のばらつきを抑制できる。
また、開閉装置8は、モータなどの駆動源(図示せず)を備え、駆動源の発生する駆動力により定滑車81,82を回転させてカーテン5を開閉する構成でもよいし、ユーザが手動で定滑車81,82を回転させてカーテン5を開閉する構成であってもよい。いずれの構成であっても、上述したように定滑車811,812同士、並びに定滑車821,822同士がシャフトで連結されている場合、開閉装置8は、一方の定滑車811,821のみを回転させることでカーテン5を開閉できる。
なお、上述した開閉装置8の構成は一例に過ぎず、開閉装置8は、たとえば定滑車81,82を用いずに、カーテン5の自由端に結合された紐体83を手繰り寄せることにより、カーテン5を開閉する構成であってもよい。
ところで、本実施形態の農業用ハウス1は、図2に示すように散水を行うための散水装置11をさらに備えている。
散水装置11は、ハウス本体2内に設けられた水噴射部111と、水噴射部111に水を供給するタンク112とを有している。水噴射部111は、Y軸方向に沿って各側壁21,22際に設けられたパイプからなり、タンク112から供給される水をハウス本体2内に噴射するように、その側面に適当な間隔で孔(図示せず)が形成されている。ここで、散水装置11は、各側壁21,22の上端部と下端部とのそれぞれに対応する位置に水噴射部111が設けられており、側壁21,22の上端部に設けられた水噴射部111からはミスト状の水を噴射(噴霧)する。
さらにまた、本実施形態の農業用ハウス1は、各側壁21,22の内側に設けられた第1の側カーテン13と、各側壁21,22の外側に設けられた第2の側カーテン14とを備えている。ここでは一例として、第1の側カーテン13はカーテン5と同じ素材からなり遮光(減光)性を有し、第2の側カーテン14は透明である。第1の側カーテン13と第2の側カーテン14とは、いずれも上端部が肩部321,322の近傍に固定されており、Z軸方向(高さ方向)に開閉自在に構成されている。
具体的には、第1および第2の側カーテン13,14は、その上端を固定端、下端を自由端として、地面からの自由端の高さ位置が変化することにより、Z軸方向に開閉する。ここで、第1の側カーテン13と第2の側カーテン14とでは開閉のための構成は同一であるので、以下では、第1の側カーテン13を例として、その詳しい構成について図5を参照して説明する。
側カーテン13は、図5に示すように、下端部に棒状の芯材131を有している。ここで、側カーテン13を開閉するための開閉装置15は、各側壁21,22の上端部に固定された定滑車151と、定滑車151にて巻取可能な紐体152とを有している。なお、図5に示す定滑車151は、矩形状のケース内に円盤状の滑車本体が収納された構造である。
ここでいう紐体152はたとえばロープやワイヤなどである。紐体152は、その一部に側カーテン13の自由端が結合されている。さらに本実施形態では、側カーテン13は、紐体152との結合部位のZ軸方向の延長線上に、フック等の引掛具(図示せず)を複数個有しており、これらの引掛具に紐体152が挿通されている。
これにより、開閉装置15は、定滑車151を回転させることにより、紐体152が移動して、側カーテン13の自由端を芯材131ごとZ軸方向に移動させることができる。開閉装置15は、側カーテン13を開くときには、芯材131が上昇するように紐体152を移動させ、側カーテン13を閉じるときには、芯材131が下降するように紐体152を移動させる。
ここで、開閉装置15は、定滑車151および紐体152の組み合わせを2組有しており、側カーテン13の自由端に設けられた芯材131の両端部に各組の紐体152を結合している。そのため、開閉装置15は、定滑車151を回転させて両方の紐体152を同時に移動させることにより、側カーテン13の自由端に設けられた芯材131のY軸方向の両端部を同時に移動させることができる。これにより、側カーテン13は、自由端がY軸方向の両端間に亘ってZ軸方向に一斉に移動するので、Y軸方向の全域に亘り一斉に開閉する。したがって、このような構成の農業用ハウス1によれば、側カーテン13の自由端の位置をY軸方向の両端間に亘って揃えることができ、Y軸方向において側カーテン13の開度のばらつきを抑制できる。
また、このように側カーテン13をY軸方向の全域に亘り一斉に開閉する場合、開閉装置15は、2組の定滑車151が同時に回転するように、定滑車151同士がシャフト(図示せず)にて連結されていることが望ましい。これにより、開閉装置15は、一方の定滑車151が回転すると、この回転力がシャフトを介して他方の定滑車151に伝達され、両方の紐体152が同時に移動するので、Y軸方向において側カーテン13の開度のばらつきを抑制できる。
また、開閉装置15は、モータなどの駆動源(図示せず)を備え、駆動源の発生する駆動力により定滑車151を回転させて側カーテン13を開閉する構成でもよいし、ユーザが手動で定滑車151を回転させて側カーテン13を開閉する構成であってもよい。いずれの構成であっても、上述したように定滑車151同士がシャフトで連結されている場合、開閉装置15は、一方の定滑車151のみを回転させることで側カーテン13を開閉できる。
ここにおいて、上記構成の農業用ハウス1は、カーテン5と側カーテン13との間に隙間があると、カーテン5および側カーテン13が閉じているときでも、この隙間を通して太陽光がハウス本体2内に入射することがある。そこで、本実施形態の農業用ハウス1では、カーテン5は、図6Aに示すようにX軸方向の両端部から下方に垂れたフラップ部53を有しており、このフラップ部53にて側カーテン13との隙間を狭めている。ただし、カーテン5は、開閉時にはY軸方向に移動するので、フラップ部53が垂れ下がったままの状態で開閉すると、フラップ部53が側カーテン13やハウス本体2のフレーム3等に干渉する可能性がある。
そこで、本実施形態の農業用ハウス1のカーテン5は、Y軸方向に移動する開閉時に、図6Bに示すようにフラップ部53を内側に折り返す折返機構(図示せず)を具備している。折返機構は、たとえば反転ばねを用いて構成され、フラップ部53を下方に垂らした図6Aの定常状態と、フラップ部53を内側に折り返した図6Bの折返状態とを切替可能に構成されている。折返機構は、反転ばねを用いることにより、定常状態から折返状態への切り替え時に、ある程度フラップ部53が内側に折り返されると反転ばねによって強制的に折返状態へと移行する。同様に、折返状態から定常状態への切り替え時には、折返機構は、ある程度フラップ部53が外側に開くと反転ばねによって強制的に定常状態へと移行する。
折返機構は、カーテン5の開閉時に自動的に定常状態から折返状態へと切り替わる構成でもよいし、ユーザが手動で定常状態と折返状態とを切り替える構成であってもよい。農業用ハウス1は、このような折返機構をカーテン5に有することにより、カーテン5の開閉時に側カーテン13やハウス本体2のフレーム3等との干渉を防止することができる。
なお、側カーテン13,14においても、カーテン5と同様にY軸方向に開閉するように構成されていてもよい。
以上説明した本実施形態の農業用ハウス1によれば、カーテン5は、Y軸方向(奥行方向)に延長されている支持部6にて支持され、支持部6に沿ってY軸方向に開閉するように構成されているので、全開状態のカーテン5による日射量の低下を抑制できる。
すなわち、一般的にカーテン5がY軸方向でなくX軸方向に開閉する構成では、全開状態のカーテン5は、ハウス本体2の屋根23の頂部付近、あるいは屋根23と側壁21,22との連結部付近に溜まることになる。これに対して、本実施形態の農業用ハウス1は、全開状態のカーテン5は、ハウス本体2のY軸方向の端部に溜まることになるので、カーテン5の全開時、カーテン5がハウス本体2内への日射を遮る場所に溜まることはない。
その結果、農業用ハウス1は、カーテン5によって日射量が低下して農作物の育成に影響を与えることを回避でき、農作物の栽培に適した環境を提供できるようになる。しかも、ハウス本体2内における妻壁24付近は、通常、出入口や散水用のタンク112などが設置されるため、農作物が植えられておらず、全開時に妻壁24付近に溜まったカーテン5が、農作物の育成に影響を与えることはない。
さらに、この農業用ハウス1は、Y軸方向に延長された支持部6にてカーテン5が支持されているので、X軸方向に延長されたピアノ線などでカーテン5が支持される構成に比べ、ハウス本体2にカーテン5を付加するための材料費および手間を抑えられる。
また、農業用ハウス1は、ハウス本体2が、Y軸方向(奥行方向)の両端部に、Y軸方向に直交する平面に沿って配置されており少なくとも屋根23を支持する梁33を備え、支持部6が、梁33に固定されていることが望ましい。この構成によれば、農業用ハウス1は、既存のハウス本体2に元々ある梁33を利用して支持部6を取り付けることができるので、カーテン5を支持する支持部6を固定するために、ハウス本体2に専用の部材を付加する必要がない。
また、支持部6は、一対の側壁21,22の対向方向である幅方向に3本以上並べて設けられており、側壁21,22から離れるほどカーテン5の高さが高くなるように、側壁21,22からの距離に応じてカーテン5を支持する高さが異なることが望ましい。これにより、カーテン5は、X軸方向の中央部ほど高い位置に支持されることになるので、ハウス本体2内で立って作業するユーザの邪魔になりにくい。また、カーテン5は、妻壁24のX軸方向の中央部で且つ上端部付近に設けられているファン241との干渉を避けることができ、ファン241によって生じる空気流の妨げとなることを回避できる。
また、カーテン5は、Y軸方向(奥行方向)の各端部において、少なくとも一対の側壁21,22の対向方向(X軸方向)の両端間を連結する芯材51,52を有し、芯材51,52が支持部6に沿ってY軸方向に移動することによって開閉することが望ましい。言い換えれば、カーテン5は、Y軸方向の両端部の各々において、少なくともX軸方向の両端間を連結する芯材51,52を有する。この構成によれば、カーテン5は、X軸方向の両端部が同時に開閉することになり、X軸方向における開度のばらつきが抑制される。
ところで、本実施形態の変形例として、農業用ハウス1は、図7に示すように、上述したようにカーテン5を開閉させる開閉装置8に加えて、センサ84と制御部85とをさらに備えていてもよい。センサ84は、ハウス本体2の内側に設置され、少なくとも温度を含む環境情報を検出するように構成される。制御部85は、センサ84の検出結果に応じてカーテン5が自動的に開閉するように開閉装置8を制御する。
この変形例において、センサ84は、たとえば温度センサ、湿度センサ、照度センサを含み、ハウス本体2内空間の温度(室温)と湿度と照度とを環境情報として検出する。制御部85は、センサ84の検出結果に応じてカーテン5が自動的に開閉するように、開閉装置8のモータなどの駆動源(図示せず)を制御する。
この変形例によれば、制御部85は、ハウス本体2内の環境に応じてカーテン5を自動的に開閉させることができ、これにより、ハウス本体2内を所望の環境に維持することができる。たとえば、ハウス本体2内の温度が所定の目標温度よりも低い場合、制御部85は、カーテン5を開けてハウス本体2内の温度を上昇させるように開閉装置8を制御する。
(実施形態2)
本実施形態の農業用ハウス1は、カーテン5がY軸方向(奥行方向)において分割されている点で実施形態1に記載の農業用ハウス1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態の農業用ハウス1は、カーテン5がY軸方向(奥行方向)において分割されている点で実施形態1に記載の農業用ハウス1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態では、図8に示すようにカーテン5は、Y軸方向において同じ長さの第1のカーテン501と第2のカーテン502(以下、各々を特に区別しないときにはまとめて「カーテン5」という)とに2分割、つまり2等分されている。具体例を挙げると、ハウス本体2のY軸方向の全長が50mである場合、各カーテン5はそれぞれY軸方向の長さが25mに設定される。支持部6は、ハウス本体2のY軸方向の全長に亘って延長されており、両カーテン5に共通である。各カーテン5は、Y軸方向の一端部が、支持部6の長手方向(Y軸方向)の各端部から移動しないように、ハウス本体2のフレーム3(梁33)に対して固定されている。
この構成では、各カーテン5は、Y軸方向におけるハウス本体2の両端側の一端を固定端、ハウス本体2の中央側の他端を自由端として、固定端を定位置に固定しつつ、滑車71(図3B参照)の移動を伴って自由端をY軸方向に移動させてY軸方向に開閉する。そのため、2分割された両カーテン501,502は、互いの自由端が最も離れた状態で全開状態となり、互いの自由端が最も近づいた状態で全閉状態となる。なお、各カーテン5は個別に開閉可能であって、開閉装置(図示せず)もカーテン501,502ごとに設けられている。
以上説明した本実施形態の農業用ハウス1によれば、ハウス本体2のY軸方向の長さが比較的長い場合でも、カーテン5がY軸方向に分割されているから、各カーテン501,502の重量を抑えることができる。したがって、この農業用ハウス1は、ユーザがカーテン5を手動で開閉する場合には比較的小さな力でカーテン5を開閉でき、また、開閉装置がカーテン5を自動で開閉する場合には開閉装置に掛かる負荷を小さく抑えることができる。
また、本実施形態においては、ハウス本体2のフレーム3は、Y軸方向の中央部に、Y軸方向に直交する平面に沿って配置されており少なくとも屋根23を支持する中間梁34をさらに有している。支持部6は梁33および中間梁34に固定されている。これにより、ハウス本体2のY軸方向の長さが比較的長い場合であっても、そのY軸方向の両端間に亘って設けられた支持部6は、ハウス本体2の両端部と中央部との3箇所で支持されることになる。
したがって、農業用ハウス1は、ハウス本体2のY軸方向の長さが比較的長い場合でも、支持部6が自重およびカーテン5の重みによって撓むことを回避できる。ここで、支持部6に撓みが生じると滑車71が動きにくくなってカーテン5のスムーズな開閉が困難になり、また、支持部6にテンションをかけすぎていると、支持部6の強度やハウス本体2のフレーム3の強度を上げる必要がある。これに対して、本実施形態の農業用ハウス1は、支持部6に必要以上のテンションをかけることなく、支持部6の撓みを防止しているので、支持部6の強度やハウス本体2のフレーム3の強度を上げることなく、カーテン5のスムーズな開閉が可能である。さらに、中間梁34にはファンが支持されていてもよく、この場合、農業用ハウス1は、ハウス本体2の内部空間の換気をより効率的に行うことができる。
また、支持部6は中間梁34でY軸方向に2分割されていてもよい。この場合、各カーテン5は、分割された各支持部6にそれぞれ支持されるため、農業用ハウス1は、支持部6に撓みが生じ滑車71が動きにくくなることを回避できる。
なお、カーテン5は、上述したようにY軸方向に2分割された構成に限らず、Y軸方向において3分割以上に分割されていてもよい。この場合、中間梁34は、ハウス本体2のY軸方向の中央部だけでなく、ハウス本体2の両端部間における2箇所以上に設けられていてもよい。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態の農業用ハウス1は、カーテン5を開閉させる開閉装置の構成が実施形態1の農業用ハウス1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態の農業用ハウス1は、カーテン5を開閉させる開閉装置の構成が実施形態1の農業用ハウス1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態では、開閉装置9は、図9に示すようにカーテン5のY軸方向(奥行方向)の一端からなる自由端に結合された紐体91を巻き取ることにより、前記自由端をY軸方向に移動させる回転ドラム92と、第1滑車93と、第2滑車94とを有している。第1滑車93は、回転ドラム92と前記自由端との間で紐体91が掛け回されるように構成される。第2滑車94は、回転ドラム92と第1滑車93との間で紐体91が掛け回されるように構成されている。回転ドラム92および第1滑車93は屋根23に沿って配置されている。第2滑車94は、回転ドラム92および第1滑車93の下方に配置されている。
この開閉装置9の構成について以下に詳しく説明する。
すなわち、開閉装置9は、カーテン5のY軸方向の一端からなる自由端に結合された紐体91と、紐体91を巻き取る回転ドラム92と、第1滑車93と、第2滑車94とを有している。ここでいう紐体91は、実施形態1の紐体83(図4A,4B参照)と同様に、たとえばロープやワイヤなどであり、その一部にカーテン5の自由端が結合されている。第1滑車93には、回転ドラム92とカーテン5の自由端との間で紐体91が掛け回され、第2滑車94には回転ドラム92と第1滑車93との間で紐体91が掛け回される。さらに、図9の例では、開閉装置9は折返し滑車95を有している。
第1滑車93と折返し滑車95とは、ハウス本体2のY軸方向の両端部に固定された定滑車からなり、ハウス本体2の屋根23に沿って、言い換えれば屋根23付近に配置されている。回転ドラム92は、ハウス本体2の屋根23に沿って、言い換えれば屋根23付近に配置されている配置されている。つまり、回転ドラム92および第1滑車93は屋根23に近い位置に配置されている。ここでは、回転ドラム92は、Y軸方向において第1滑車93と折返し滑車95との間の位置であって、第1滑車93の近傍に配置されている。さらに、第1滑車93と折返し滑車95とは略同じ高さに配置されており、回転ドラム92は、第1滑車93および折返し滑車95よりやや低い位置に配置されている。
第2滑車94は、回転ドラム92および第1滑車93の下方に配置されている。ここでは、第2滑車94は、地面(地表)付近の定位置に固定された定滑車からなり、回転ドラム92の真下に配置されている。
本実施形態では、紐体91は、両端が回転ドラム92に保持された1本の紐体であるが、折返し滑車95を折り返し点として折り返されているため、回転ドラム92からは見かけ上、2本の紐体が引き出されている。以下では説明の便宜上、回転ドラム92とカーテン5の自由端との間に架かった一方の紐体91を第1の紐体911と呼び、他方の紐体91を第2の紐体912と呼ぶ。つまり、回転ドラム92からは第1の紐体911と第2の紐体912との2本の紐体91が引き出されており、これら第1の紐体911と第2の紐体912とは、先端(回転ドラム92と反対側の一端)同士が繋がっている。
ここで、第2の紐体912は、その先端が折返し滑車95で折り返されて第1の紐体911に繋がっている。そのため、カーテン5の自由端は、第1の紐体911が巻き取られると折返し滑車95から離れる向きに移動し、第2の紐体912が巻き取られると折返し滑車95に近づく向きに移動する。
第1の紐体911および第2の紐体912は、いずれも回転ドラム92とカーテン5の自由端との間で第1滑車93に掛け回されており、さらに、回転ドラム92と第1滑車93との間で第2滑車94に掛け回されている。言い換えれば、第1の紐体911および第2の紐体912は、いずれも回転ドラム92から引き出された部分が第2滑車94で一旦折り返された後、第1滑車93を介してカーテン5の自由端に繋がっている。第1滑車93および第2滑車94は、それぞれ独立して回転する2個の滑車を有する2連滑車からなる。
回転ドラム92は、回転軸方向において2区画に等分されており、一方の区画を第1の紐体911の巻き取りに使用し、他方の区画を第2の紐体912の巻き取りに使用する。ただし、第1の紐体911と第2の紐体912とでは巻き取りの向きが反対であって、回転ドラム92が図9の矢印A(実線)の向きに回転したときには第1の紐体911が巻き取られ、矢印B(点線)の向きに回転したときには第2の紐体912が巻き取られる。第1の紐体911と第2の紐体912とは先端同士が繋がっているので、第1の紐体911が巻き取られると第2の紐体912が回転ドラム92から引き出され、第2の紐体912が巻き取られると第1の紐体911が回転ドラム92から引き出されることになる。
これにより、開閉装置9は、回転ドラム92を回転させることにより、紐体91が移動して、カーテン5の自由端をY軸方向に移動させることができる。開閉装置9は、カーテン5を閉じるときには、回転ドラム92を図9の矢印A(実線)の向きに回転させ、第1の紐体911にてカーテン5の自由端を第1滑車93側に手繰り寄せてカーテン5の自由端を固定端から離れる向きに移動させる。一方、開閉装置9は、カーテン5を開くときには、回転ドラム92を図9の矢印B(点線)の向きに回転させ、第2の紐体912にてカーテン5の自由端を折返し滑車95側に手繰り寄せてカーテン5の自由端を固定端に近づく向きに移動させる。
また、カーテン5は、実施形態1と同様に、Y軸方向の各端部において、少なくともX軸方向の両端間を連結する芯材51,52(図1B参照)を有しており、芯材51が支持部6に沿ってY軸方向に移動することにより開閉する。そのため、開閉装置9は、紐体91と回転ドラム92と第1滑車93と第2滑車94と折返し滑車95との組み合わせを2組有しており、カーテン5の自由端に設けられた芯材51の両端部に各組の紐体91を結合している。つまり、開閉装置9は、両方の回転ドラム92を回転させて両方の紐体91を同時に移動させることにより、カーテン5の自由端に設けられた芯材51のX軸方向の両端部を同時に移動させることができる。
このようにカーテン5をX軸方向の全域に亘り一斉に開閉する場合、開閉装置9は、2組の回転ドラム92が同時に回転するように、回転ドラム92同士がシャフト(図示せず)にて連結されていることが望ましい。これにより、開閉装置9は、一方の回転ドラム92が回転すると、この回転力がシャフトを介して他方の回転ドラム92に伝達され、両方の紐体91が同時に移動するので、X軸方向においてカーテン5の開度のばらつきを抑制できる。
また、開閉装置9は、モータなどの駆動源(図示せず)を備え、駆動源の発生する駆動力により回転ドラム92を回転させてカーテン5を開閉する構成でもよいし、ユーザが手動で回転ドラム92を回転させてカーテン5を開閉する構成であってもよい。いずれの構成であっても、上述したように回転ドラム92同士がシャフトで連結されている場合、開閉装置9は、一方の回転ドラム92のみを回転させることでカーテン5を開閉できる。
以上説明した構成の農業用ハウス1によれば、屋根23に沿って配置されている回転ドラム92および第1滑車93の下方に配置された第2滑車94によって、回転ドラム92と第1滑車93との間で紐体91が折り返されることになる。したがって、農業用ハウス1は、回転ドラム92および第1滑車93の上方に空間的な余裕がなくても、回転ドラム92および第1滑車93の下方の空間を利用して回転ドラム92から第2滑車94までの距離を稼ぐことができる。つまり、農業用ハウス1は、ハウス本体2の高さを上げることなく、ハウス本体2内部の空間を有効利用して、回転ドラム92から第2滑車94までの距離を比較的大きく確保できる。回転ドラム92は、第2滑車94までの距離を大きくすることで、フリートアングルが小さくなって、紐体91をきれいに巻き取ることができる。
また、図9に示すように回転ドラム92および第1滑車93の下方には、第2滑車94および紐体91の周囲を囲むように柵96が設けられており、第2滑車94は柵96に固定されていることが望ましい。柵96は、Y軸方向に直交する断面が略正方形状となる角筒形状であって、その内側における下端部に第2滑車94を固定している。これにより、回転ドラム92と第2滑車94との間の紐体91および第1滑車93と第2滑車94との間の紐体91の周囲が柵96で囲まれることになる。
なお、柵96は、回転ドラム92および第1滑車93の下方において、紐体91への巻き込みを防止するために設けられており、その各面はたとえばポリカーボネートのような透光性の部材で構成されていてもよいし、網などで構成されていてもよい。
農業用ハウス1は、このような柵96が設けられていることにより、回転ドラム92および第1滑車93の下方に第2滑車94を設けながらも、紐体91への巻き込みを防止することができる。しかも、第2滑車94は柵96に固定されているので、第2滑車94を固定するための部材を新たに設置する必要がない。さらに、第2滑車94は柵96への固定位置がZ軸方向において調整されることにより、紐体91にかかるテンション(張力)を調整することも可能である。
また、図10A,10Bに示すように、カーテン5は、他の部位よりも強度が高く一対の側壁21,22の対向方向の両端間に亘って延長された補強帯54を有し、補強帯54の部分が支持部6に支持されていることが望ましい。この場合、補強帯54は、Y軸方向(奥行方向)に所定の間隔で複数本設けられている。
すなわち、カーテン5はX軸方向の両端間に亘って延長された帯状の補強帯54を有している。ただし、補強帯54は、カーテン5のX軸方向の一端から他端までの全範囲に切れ目なく(連続して)設けられていることは必須でない。たとえば、補強帯54の長手方向の両端とカーテン5のX軸方向の両端との間に隙間があってもよい。
補強帯54は、カーテン5の他の部位(補強帯54が設けられていない部位)に比べて強度が高く(撓みにくく)、ここではカーテン5とは別素材で形成された帯状の部材をカーテン5に取り付けることによって構成されている。補強帯54は、カーテン5のY軸方向に所定の間隔(本実施形態では略等間隔)で複数本設けられている。ただし、Y軸方向における補強帯54の間隔は、等間隔でなくてもよい。なお、補強帯54は、たとえば部分的にカーテン5の厚みを増すことによって形成されていてもよい。
カーテン5は、補強帯54の部分が滑車71に保持されることにより、補強帯54の部分が支持部6に吊り下げられるようにして支持部6にて支持される。これにより、カーテン5は、開放時に補強帯54に沿って折り目ができるので、開閉がスムーズに行われることになる。しかも、カーテン5は、補強帯54に沿って折り目ができることにより、全開状態ではY軸方向に比較的コンパクトに折り畳まれるので、全開状態のカーテン5による日射量の低下を一層抑制できる。
さらに、カーテン5は、各補強帯54に支持部6の本数分のハトメ541を有している。カーテン5は、滑車71に連結されたフック73をハトメ541に通すことにより、滑車71に保持される。すなわち、カーテン5は、予め決まった位置に形成されているハトメ541を利用して滑車71に吊り下げられることになる。
そのため、カーテン5を取り付ける際、作業者は、決まった位置に設けられているハトメ541にフック73を通すだけで、簡単にカーテン5を支持部6に吊り下げることができる。しかも、作業者は、クランプでカーテン5の各部を挟む場合に比べると、カーテン5における滑車71に保持される部分の位置ばらつき(位置ずれ)を小さくできる。さらに、ハトメ541は補強帯54に設けられているので、カーテン5は、滑車71に吊り下げられる部分の強度を十分に確保できる。
さらにまた、本実施形態では、滑車71は、支持部6への取付構造として、支持部6に引っ掛けるフックのような引掛具(図示せず)を採用しており、且つ引掛具の部分が支持部6を導入する開放部の幅を可変とするようにばね弾性を有している。これにより、作業者は、治具を用いなくても、支持部6に対する滑車71の取り付け、取り外しを容易に行えることになり、施工性が向上する。
また、滑車71は、回転軸の傾きや、回転軸に直交する面内での回転軸の変位をある程度許容するように、遊びを持った構成とされている。これにより、ハウス本体2のY軸方向において支持部6のテンションに違いがあっても、滑車71は、支持部6のY軸方向の略全域において比較的スムーズに動作することができる。
ところで、本実施形態の農業用ハウス1は支持部6の配置にも特徴がある。
すなわち、支持部6は、カーテン5の上方に配置されており、カーテン5を吊り下げることにより支持している。ここで、図11に示すように複数本(ここでは3本)の支持部6のうち、X軸方向(幅方向)の両端に位置する一対の支持部6は、カーテン5におけるX軸方向の中央部と両端部との間の部位を吊り下げていることが望ましい。ここでいう「中央部と両端部との間の部位」は、カーテン5のX軸方向の中心からある程度離れ、且つカーテン5のX軸方向の両端からもある程度離れた部位を意味する。
具体的には、複数本の支持部6は、いずれもハウス本体2の側壁21,22と屋根23とを区切る肩部321,322よりも上方に配置されている。X軸方向の両端に位置する一対の支持部6は、X軸方向の中央に位置する支持部6と各肩部321,322とを結んでできる各面と、屋根23との間の空間であって、カーテン5におけるX軸方向の中央部と両端部との間に対応する位置に配置されている。
このように、X軸方向の両端に位置する一対の支持部6は、カーテン5におけるX軸方向の中央部と両端部との間の部位を吊り下げることにより、複数本の支持部6に掛かる荷重のばらつきが小さくなる。つまり、複数本(ここでは3本)の支持部6は、X軸方向の中央に近い支持部6ほど高い位置に配置されているので、X軸方向の両端に位置する一対の支持部6がカーテン5の両端部を支持する構成では、これら一対の支持部6に掛かる荷重が他より小さくなる。これに対して、本実施形態では、X軸方向の両端に位置する一対の支持部6は、カーテン5の両端部ではなく、カーテン5におけるX軸方向の中央部と両端部との間の部位を吊り下げているので、複数本の支持部6に掛かる荷重の均等化を図ることができる。
結果的に、本実施形態の農業用ハウス1によれば、カーテン5は、X軸方向の中央部が最も高くなるように屋根23の形状に沿って支持されて屋根23との間に無駄な空間を生じにくい構成としながらも、支持部6に対してスムーズに移動することが可能になる。要するに、この農業用ハウス1は、支持部6に対するカーテン5のスムーズな移動を実現しつつ、ハウス本体2内の空間を有効に利用できるという利点がある。
さらに本実施形態では、X軸方向の両端に位置する一対の支持部6は、カーテン5におけるX軸方向の中央と両端との中点よりも両端寄りの位置に配置されている。そして、X軸方向(幅方向)の両端に位置する一対の支持部6は、カーテン5におけるX軸方向の中央部よりも両端部に近い部位を吊り下げている。図11の例では、X軸方向において一対の支持部6からカーテン5の中心の中心までの距離L1は、これら一対の支持部6からカーテン5の両端までの距離L2より大きく設定されている(L1>L2)。この構成によれば、カーテン5のうちX軸方向の両端に位置する一対の支持部6よりも外側(側壁21,22側)の部分の重量が、これら一対の支持部6に掛かることになっても、支持部6に掛かる荷重を比較的小さく抑えることができる。なお、後述する線状部材が設けられている場合には、線状部材に掛かる荷重も比較的小さく抑えられる。
また、農業用ハウス1は、図11に示すようにカーテン5における一対の支持部6よりも外側(側壁21,22側)の各部分の下方には、Y軸方向(奥行方向)に延長された線状部材55が設けられていることが望ましい。この場合、カーテン5は、X軸方向(幅方向)の両端部が線状部材55に掛けられていることが望ましい。線状部材55は、ハウス本体2の内側において側壁21,22と屋根23とを区切る肩部321,322の近傍に、支持部6と同様にY軸方向の全長に亘って張られている。線状部材55はカーテン5の両端部が垂れないようにするだけであって、カーテン5全体を支持する機能はないので、たとえばエステル線のように支持部6に比べて強度の低い材料で構成される。
つまり、X軸方向の両端に位置する一対の支持部6は、カーテン5の両端部ではなく、X軸方向の中央部と両端部との間の部位を吊り下げているので、線状部材55がなければ、カーテン5のX軸方向の両端部はその自重により垂れ下がることになる。線状部材55は、カーテン5の両端部が引っ掛けられることにより、カーテン5の両端部が垂れることを防止する。カーテン5は、開閉時には両端部が線状部材55上を擦れながら移動する。
このように線状部材55が設けられていることにより、農業用ハウス1は、支持部6、滑車71を追加してカーテン5の両端部を吊り下げる場合に比べて、簡単な構成でカーテン5の両端部が垂れることを防止できる。しかも、線状部材55はカーテン5の下方に配置されるので、カーテン5の両端部の上方に十分な空きスペースがなくても、カーテン5の両端部が垂れることを防止できる。さらに、この農業用ハウス1は、カーテン5は両端部が垂れないことにより、カーテン5の全閉状態においてカーテン5と側壁21,22との隙間を小さくでき、この隙間からの漏光を抑制できる。
また、カーテン5のX軸方向(幅方向)の両端部には、図11に示すように線状部材55を囲む留め具56が取り付けられていることが望ましい。留め具56は、たとえばリング状に形成され、線状部材55が挿通された状態でカーテン5に対して取り付けられている。留め具56は、カーテン5のX軸方向の両端部が線状部材55からずれ落ちないようにできればよく、リング状に限らず、たとえばカーテン5と共に線状部材55を囲む形状であってもよい。
農業用ハウス1は、留め具56を設けたことにより、カーテン5のX軸方向の両端部が線状部材55からずれ落ちることを回避でき、線状部材55がカーテン5に乗り上げることでカーテン5の開閉動作の妨げとなることを回避できる。結果的に、農業用ハウス1は、カーテン5のスムーズな開閉を実現できる。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。なお、本実施形態の構成は実施形態2の構成(カーテン5がY軸方向に分割された構成)と組み合わせて適用されてもよい。
ところで、上記実施形態ではハウス本体2のY軸方向の両端に位置する各妻壁24にファン241が設けられた農業用ハウス1を例示したが、農業用ハウス1は、定位置に固定されるのではなく可動式のファン(図示せず)を備えていてもよい。
すなわち、ハウス本体2内に強制的に空気流を生じさせるファンは、ハウス本体2の内部に設けられ、スライドレール(図示せず)などの稼働機構によって支持されることにより、たとえばX軸方向(あるいはY軸方向)およびZ軸方向の位置が可変とされる。これにより、ユーザは、ファンの作動時と非作動時とでファンの位置を変えることができ、たとえば作動時には群落の除湿の点で最適とされる2.1m以下の高さとし、非作動時にはトラクタでの耕起作業や除草作業の邪魔にならない位置に移動させることができる。なお、ファンの移動機構は、直線的にファンを移動させる構成に限らず、ファンを回動させながら移動させる構成であってもよい。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
Claims (13)
- 互いに対向する一対の側壁と前記一対の前記側壁の上端同士を繋ぐ屋根とが奥行方向に延長されたハウス本体と、前記ハウス本体の内側に前記屋根に沿って設けられたカーテンとを備え、
前記カーテンは、前記奥行方向に延長されている支持部にて支持され、前記奥行方向に沿って開閉するように構成されている
ことを特徴とする農業用ハウス。 - 前記ハウス本体は、前記奥行方向の両端部に、前記奥行方向に直交する平面に沿って配置されており少なくとも前記屋根を支持する梁を備え、
前記支持部は、前記梁に固定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の農業用ハウス。 - 前記支持部は、前記一対の前記側壁の対向方向である幅方向に3本以上並べて設けられており、前記側壁から離れるほど前記カーテンの高さが高くなるように、前記側壁からの距離に応じて前記カーテンを支持する高さが異なっている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の農業用ハウス。 - 前記支持部は、前記カーテンの上方に配置されており、前記カーテンを吊り下げることにより支持するように構成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の農業用ハウス。 - 複数本の前記支持部のうち、前記幅方向の両端に位置する一対の支持部は、前記カーテンにおける前記幅方向の中央部と両端部との間の部位を吊り下げている
ことを特徴とする請求項4に記載の農業用ハウス。 - 前記一対の前記支持部は、前記カーテンにおける前記幅方向の中央部よりも両端部に近い部位を吊り下げている
ことを特徴とする請求項5に記載の農業用ハウス。 - 前記カーテンにおける前記一対の前記支持部より前記側壁側の各部分の下方には、前記奥行方向に延長された線状部材が設けられており、
前記カーテンは、前記幅方向の両端部が前記線状部材に掛けられている
ことを特徴とする請求項5または6に記載の農業用ハウス。 - 前記カーテンの前記幅方向の両端部には、前記線状部材を囲む留め具が取り付けられている
ことを特徴とする請求項7に記載の農業用ハウス。 - 前記ハウス本体の内側に設置され、少なくとも温度を含む環境情報を検出するセンサと、
前記カーテンを開閉させる開閉装置と、
前記センサの検出結果に応じて前記カーテンが自動的に開閉するように前記開閉装置を制御する制御部とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記カーテンは、前記奥行方向の各端部において、少なくとも前記一対の前記側壁の対向方向の両端間を連結する芯材を有しており、前記芯材が前記支持部に沿って前記奥行方向に移動することにより開閉するように構成されている
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記カーテンを開閉させる開閉装置をさらに備え、
前記開閉装置は、
前記カーテンの前記奥行方向の一端からなる自由端に結合された紐体を巻き取ることにより、前記自由端を奥行方向に移動させる回転ドラムと、
前記回転ドラムと前記自由端との間で前記紐体が掛け回される第1滑車と、
前記回転ドラムと前記第1滑車との間で前記紐体が掛け回される第2滑車とを有し、
前記回転ドラムおよび前記第1滑車は前記屋根に沿って配置されており、
前記第2滑車は、前記回転ドラムおよび前記第1滑車の下方に配置されている
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の農業用ハウス。 - 前記回転ドラムおよび前記第1滑車の下方には、前記第2滑車および前記紐体の周囲を囲むように柵が設けられており、
前記第2滑車は前記柵に固定されている
ことを特徴とする請求項11に記載の農業用ハウス。 - 前記カーテンは、他の部位よりも強度が高く前記一対の前記側壁の対向方向の両端間に亘って延長された補強帯を有し、当該補強帯の部分が前記支持部に支持されており、
前記補強帯は、前記奥行方向に所定の間隔で複数本設けられている
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の農業用ハウス。
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