WO2013137209A1 - 一粒子解析装置および解析方法 - Google Patents

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真楠 筒井
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Abstract

 1つの実施形態によれば、測定容器と、前記測定容器を絶縁性隔壁により区画された第1のチャンバーおよび第2のチャンバーと、前記隔壁に開口された前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーとを連通する貫通孔と、前記第1のチャンバー内に配置された第1の電極と、前記第2のチャンバー内に配置された第2の電極とを具備する一粒子解析装置が提供される。前記第1の電極と第2の電極との間は前記隔壁の前記貫通孔を通して通電される。前記第1のチャンバー内の粒子状の測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過するときの電気特性を測定し、前記測定対象物の形状が測定される。(a)前記測定対象粒子の径をa、前記貫通孔の径をd、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると、次式t<a<d≦100aが満たされる、または(b)前記測定対象粒子の長径をL、短径をs、前記貫通孔の径をd、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると次式s<L、s<d≦100s、t<Lが満たされる。

Description

一粒子解析装置および解析方法
 本発明の実施形態は、一粒子解析装置および解析方法に関する。
 ウイルスや細菌を同定する方法としては、遺伝子を同定するPCR法やDNAチップを用いる方法、抗原抗体反応を用いるELISA法等がよく知られている。また試料中の粒子の大きさを判定することでウイルスや細菌を検出する試みもなされている。
米国特許第2,656,508号明細書
 本発明の課題は、粒子の大きさおよび形状の違いをより正確に識別することができる一粒子解析装置および解析方法を提供することである。
 1つの実施形態によれば、測定容器と、前記測定容器を絶縁性隔壁により区画された第1のチャンバーおよび第2のチャンバーと、前記隔壁に開口された前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーとを連通する貫通孔と、前記第1のチャンバー内に配置された第1の電極と、前記第2のチャンバー内に配置された第2の電極とを具備する一粒子解析装置が提供される。前記第1の電極と第2の電極との間は前記隔壁の前記貫通孔を通して通電される。前記第1のチャンバー内の粒子状の測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過するときの電気特性を測定し、前記測定対象物の形状が測定される。(a)前記測定対象粒子の径をa、前記貫通孔の径をd、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると、次式t<a<d≦100aが満たされる、または(b)前記測定対象粒子の長径をL、短径をs、前記貫通孔の径をd、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると次式s<L、s<d≦100s、t<Lが満たされる。
 粒子の大きさおよび形状の違いをより正確に識別することができる一粒子解析装置および解析方法が提供される。
図1は、実施形態の断面構造を示す模式図である。 図2は、隔壁を示す平面図および断面図である。 図3は、貫通孔の開口形状の例を示す平面図である。 図4は、実施形態により得られる検出信号の例を示すグラフである。 図5は、測定対象物の例を示す略図である。 図6は、実施形態の断面構造を示す模式図である。 図7は、実施形態により得られる検出信号の例を示すグラフである。 図8は、実施形態により得られる検出信号の例の経時的な変化を示すグラフである。 図9は、隔壁に貫通孔を形成する工程を示す模式図である。 図10は、実施形態を示す平面図および断面図である。 図11は、実施形態の分解図である。 図12は、実施例で測定された検出信号を示すグラフである。 図13は、実施例で測定された検出信号を示すグラフである。 図14は、異なる径を有する2粒子を測定した結果を示すグラフである。 図15は、単体ビーズが直径1μmポアを通過した際のイオン電流変化を示すグラフである。 図16は、イオン電流変化を示すグラフ(a)、イオン電流変化から計算される測定対象物の形状を示す図(b)、および測定対象物の電子顕微鏡写真(c)である。 図17は、二量体ビーズが直径1μmポアを通過した際のイオン電流変化を示すグラフである。 図18は、三量体ビーズが直径1μmポアを通過した際のイオン電流変化を示すグラフである。
 以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。
 (1)装置の構成
 図1に一粒子解析装置の1例である第1の実施形態の断面構成を示す。図1に示すように、一粒子解析装置は測定容器10を備える。測定容器10は、絶縁性の隔壁11により区画された第1のチャンバー12と第2のチャンバー13を有する。隔壁11には、前記第1のチャンバー12と前記第2のチャンバー13とを連通するように貫通孔14が開口する。隔壁11は、貫通孔14の近傍部を除いて、十分な厚さを有する基板15により支持される。測定容器10の壁には電極16と電極17が設けられる。電極16は、一部が第1のチャンバー12内に露出するように設けられている。電極17は、一部が第2のチャンバー13内に露出するように設けられている。電極16はリード18を通してアース19に接続されている。電極17はリード20を通してアース21に接続されている。電流計22および電源23は、このリード20に電極17側からこの順序で介装されている。なお、図1に示した装置は、さらにノイズ除去回路や電圧安定化回路等を実装するのが好ましい。
 図2(a)は、第1のチャンバー12側から見た隔壁11の平面図である。隔壁11には、開口形状が円形の貫通孔14が開口されている。図2(b)は隔壁11を線b-bに沿って切断した断面である。隔壁11に開口している貫通孔14の開口部の径をdとし、隔壁11の厚さをtとすると次式
t<d
が満たされる。
 隔壁11を支持する基板15が配置される位置は、隔壁11の貫通孔14の近傍部を除く領域である。即ち、基板15は、貫通孔14の内部を測定対象物が通り抜けている際に、測定対象物に係る電気抵抗が貫通孔14を規定するように存在する隔壁11のみが影響するように配置される。従って、基板15は、貫通孔14の内部を測定対象物が通り抜けている際に、測定対象物に係る電気抵抗には影響せず、測定対象物に係る電気抵抗を得るための計算において無視することができる。隔壁11の貫通孔14の近傍は、貫通孔14を規定する隔壁11の縁から基板15までの距離で規定される範囲であり、図2(2)において記号pで示される。貫通孔14の近傍は、貫通孔14の全周囲に広がる領域である。貫通孔14の近傍と貫通孔14の開口部の径dとの関係は、好ましくは次式
p≧d
が満たされ、より好ましくは次式
p≧0.5d
が満たされてよい。
 測定容器10は、全体または第1のチャンバー12内部、第2のチャンバー13の内部、第1の電極16との接触部分、第2の電極との接触部分がそれ自身電気的および化学的に不活性なそれ自身公知の何れかの材質により構成されればよい。例えば、ガラス、サファイア、セラミック、樹脂、ゴム、エラストマー、SiO、SiN、Alなどから形成されてよい。
 隔壁11は、それ自身電気的および化学的に不活性であり且つ絶縁性の材質、例えば、ガラス、サファイア、セラミック、樹脂、ゴム、エラストマー、SiO、SiN、Alなどにより形成されてよい。
 第1の電極および第2の電極のための電極材料としては、例えば、Ag/AgCl電極、Pt電極、Au電極など、それ自身公知の何れの材料が使用されてもよい。好ましくは、Ag/AgCl電極である。
 第1のチャンバーの容積と、第2のチャンバーの容積は同じであっても、異なっていてもよい。第1のチャンバーの容積は、例えば、1zL~1mLであってよく、好ましくは1fL~1μLであってよい。第2のチャンバーの容積は、例えば、1zL~1mLであってよく、好ましくは1fL~1μLであってよい。また、貫通孔の大きさに依存して第1チャンバーと第2のチャンバーの容積を変更してもよい。例えば、貫通孔の径dが1nmオーダーの場合、即ち、1nm≦d<10nmの場合には、それぞれのチャンバーの容積は、例えば、1zL~1mL、1zL~10mLなどであってよい。貫通孔の径dが1mmオーダーの場合、即ち、1mm≦d<10mmの場合には、それぞれのチャンバーの容積は、例えば、1μL~1mL、1μL~1Lであってもよい。
 貫通孔14の径および貫通孔14近傍の隔壁11の厚さは、具体的には測定対象粒子の大きさに依存して決定されてよい。詳しくは後述する。
 (2)解析方法
 図1に記載の実施形態を用いて、粒子の大きさおよび形状を測定する方法を以下に説明する。
 第1のチャンバー12内および第2のチャンバー13内に液体を充填する。このとき、第1のチャンバー12内と第2のチャンバー13内との間には、貫通孔14を介して液絡が取れている。第1のチャンバー12内には、測定対象物である粒子24が含まれる。第1の電極16および第2の電極17は、それぞれ第1のチャンバー12および第2のチャンバー13内に充填されて液体に浸漬されている。
 第1のチャンバーおよび第2のチャンバーに含まれる液体は、第1の電極16と第2の電極17の間に通電可能な液体であってよい。通電可能な液体は、例えば、KCl水溶液などの電解質溶液、TE緩衝溶液およびPBS緩衝溶液などの緩衝溶液などであってよい。
 前記第1のチャンバー12内と前記第2のチャンバー13内に、溶液が満たされた状態で、第1の電極16と第2の電極17の間に電源23により通電する。この通電により発生する電流値を電流計22で経時的に測定する。第1のチャンバー内の粒子24は、拡散により貫通孔14を通り第2のチャンバー内に移動する。粒子24が貫通孔14を通過するときに電流計22で測定される電流値は粒子24の大きさおよび形状に依存して低下する。
 測定される検出信号としての電流値の変化の例を図4に示す。縦軸に電流値、横軸に測定時間を示す。貫通孔14内に粒子が存在していない状態では、貫通孔14を介する第1の電極と第2の電極との間の電流値は一定の値を示す(41)。この電流値は基底値である。貫通孔14を粒子24が通過するときには、電流値は粒子24の大きさおよび形状に依存して低下する(42)。粒子24が貫通孔14を完全に通過した後に、電流値は、粒子24が通過する以前のレベルにまで回復する(43)。
 この現象は次のように説明できる。貫通孔14内を粒子24が通過するときには、電流パスである貫通孔14内のイオンなどの通電可能な液体中の通電物質が、粒子24の分だけ排除される。それにより、電流抵抗が上昇し、その結果、電流値が低下する。粒子24の通過が終了すれば、電流値は元のレベルに回復する。粒子24が一つ通過すれば、電流低下信号は一つ観測される。電流低下信号をカウントすれば、通過した粒子の数を数えることができる。ここで、粒子24の存在により貫通孔14内で排除されるイオンの量は、粒子24の大きさおよび形状に依存する。
 また、上記の例においては、第1のチャンバー内から第2のチャンバー内への粒子24の移動は、拡散によるものである。しかしながら、この移動は拡散に限るものではない。例えば、第1のチャンバー内から第2のチャンバー内に粒子を移動するような電気泳動または液体の流動によって、粒子の移動が促進されてもよい。電気泳動により移動を促進する場合には、例えば、第1の電極16と第2の電極17との間の通電により行われてもよく、第1の電極16および第2の電極17以外の電極を用いることにより電気泳動が行われてもよい。例えば、粒子24が負に帯電している場合には、第2の電極17の電圧を正に設定することにより、第1のチャンバーから第2のチャンバーに向けた電気泳動が行われる。第1のチャンバー内から第2のチャンバー内への液体の流動により粒子24の移動が促進される場合には、例えば、次のようにそれを行ってよい。第1のチャンバー側の測定容器壁面に液体が流入するための第1の開口部を設ける。更に第2のチャンバー側の測定容器壁面に液体を排出するための第2の開口部を設ける。第1の開口部から液体を流入すること、および/または第2の開口部から液体を排出することにより、粒子24の移動が促進される。
 もしくは、第1のチャンバー側の測定容器壁面に液体が流入するための第1の流入口と、液体が流出するための第1の流出口とが設けられる。第2のチャンバー側の測定容器壁面に液体が流入するための第2の流入口と、液体が流出するための第2の流出口とが設けられる。第1のチャンバー側において、液体を第1の流入口から第1の流出口にフローさせ、第2のチャンバー側において、液体を第2の流入口から第2の流出口にフローさせる。このとき、第1のチャンバー側のフロー速度よりも、第2のチャンバー側のフロー速度の方が速い場合には、貫通孔14において、第1のチャンバーから第2のチャンバーへの液体の流れが発生する。この流れによって、粒子24の移動が促進される。
 また、電気浸透流によって、第1のチャンバーから第2のチャンバーへの液体の流れを生じさせてもよい。また、第1のチャンバー内と第2のチャンバー内との圧力差により、第1のチャンバーから第2のチャンバーへの液体の流れを生じさせてもよい。電気浸透流および圧力差を得るための手段はそれ自身公知の何れの手段を利用してもよい。
 上述では、検出信号として一定電圧を印加した際の電流値を測定した例を示したが、検出信号は、定電流を印加した際の電圧値であっても、抵抗値であってもよい。電流値および抵抗値の測定は、それ自身公知の何れの方法を利用して行われてよい。
 また、電源23と電流計22は第2の電極にリード20により電極17に介装されなくてもよい。即ち、電流計22および電源23は、リード18に第1の電極16側からこの順序で介装されてもよい。
 上述の実施形態では、測定容器の壁面に第1の電極16および第2の電極17を配置した例を示した。しかしながら、第1の電極16および第2の電極17は、それぞれ第1のチャンバー内および第2のチャンバー内に配置されればよい。従って、第1のチャンバー内の溶液に接する隔壁上に第1の電極16が配置され、第2のチャンバー内の溶液に接する隔壁上もしくは基板15上に第2の電極17が配置されてもよい。また、第1のリードなどに接続されて第1のチャンバー内の溶液中に第1の電極16が配置され、第2のリードなどに接続されて第2のチャンバー内の溶液中に第2の電極17が配置されてもよい。
 上記の実施形態では、図2(a)および図2(b)に示すように開口形状が円形の貫通孔14について説明した。しかしながら、貫通孔の開口形状は円形に限定されるものではない。例えば、図3(a)に示すような楕円形の貫通孔31であってもよい。図3(b)に示すような楕円形と円形との複合円形の貫通孔32であってもよい。しかしながら、これらに限定するものではない。測定対象物となる粒子の形状に応じて、貫通孔の開口形状が選択されてよい。例えば、円盤状の粒子または棒状粒子の場合、図3(a)の開口形状が楕円形の貫通孔が形状認識の点で好ましいであろう。土星形状または突起のある球状の粒子の場合には、図3(b)の開口部形状が複合円形である貫通孔が形状認識の点で好ましいであろう。また、矩形や多角形、若しくは矩形または多角形と、楕円形又は円形との組み合わせの貫通孔形状としてもよいことは言うまでもない。
 (3)貫通孔の径および隔壁の厚さ
 上述した通り、第1の電極16および第2の電極17は、第1のチャンバー12内の液体、貫通孔14、および第2のチャンバー13内の液体を介して通電される。この通電により生じる電気信号を測定することにより、貫通孔14を通過する測定対象、即ち、粒子24の大きさおよび形状が測定される。この測定を達成するために、次の関係が重要である。即ち、隔壁11に開口している貫通孔14の開口部の径(以下、「貫通孔の径」と記す)をdとし、貫通孔14の近傍の隔壁11の厚さをtとすると、貫通孔の径dは、厚さtよりも大きい。また、測定対象である球形粒子24の径をaとすると、貫通孔14の径dは、球形粒子24の径aよりも大きい。また、貫通孔14近傍の隔壁11の厚さtは球形粒子24の径aよりも小さい。更に、この関係について説明する。
 図5に測定対象である粒子の例として、球状粒子51と細長粒子52とを示す。ここで粒子の「径」について、粒状粒子51においては径をaとする。一方、細長粒子52においては、「径」について「長径」をLとし、「短径」をsとする。図2(a)に示すように、開口形状が円形の場合、貫通孔14の径をdとし、貫通孔近傍の隔壁11の厚さをtとする。また、例えば、図3(a)に示すように、開口部は円形を除く形状、例えば、楕円状、細長形状などであってもよい。この場合には、楕円の短径を貫通孔の径dとして参照する。例えば、図3(b)に示すように、開口部は、例えば、楕円形の一部と円形の一部を組み合わせたような形状でもよい。この場合、開口部の径dは、最も小さい径の大きさとし、その大きさをdとして参照する。このような条件において、測定対象である粒子51の径aと貫通孔14の径dと貫通孔14近傍の隔壁の厚さtとの関係は次の式を満たす;
t<a<d≦100a。
 また、測定対象が長細粒子52である場合、短径s、長径L、貫通孔14の径dおよび貫通孔14近傍の厚さtの関係は次の式を満たす;
s<d≦100s、および
t<L。
 ここで、tはsよりも小さくとも(t<s)、大きくともよく(t>s)、tとsが同じ大きさであってもよい(t=s)。また、Lは、dよりも小さくとも(L<d)、大きくともよく(L>d)、Lとdが同じ大きさであってもよい(L=d)。
 球状粒子51の径aと貫通孔14近傍の隔壁の厚さtとの関係はt~100t<aであってよく、例えば、2t<a、5t<a、10t<a、100t<aであってもよい。
 球形粒子51の径aと貫通孔14の径dとの関係は、1~2<d/a≦5~100であってよく、例えば、1<d/a≦75、1<d/a≦50、1<d/a≦25、1<d/a≦10および1<d/a≦5であってもよい。
 長細粒子52の長径Lと貫通孔14近傍の隔壁の厚さtとの関係はt~100t<Lであってよく、例えば、2t<L、5t<L、10t<L、100t<Lであってもよい。
 長細粒子52の短径sと貫通孔14の径dとの関係は、1~2<d/s≦5~100であってよく、例えば、1<d/s≦75、1<d/s≦50、1<d/s≦25、1<d/s≦10および1<d/s≦5であってもよい。
 なお、貫通孔近傍とは、測定されるべき粒子の形状および大きさを測定可能にするために必要とされる隔壁の厚さがtであるべき領域であればよい。隔壁の厚さがtであるべき領域、即ち、貫通孔近傍の径をAとすると、Aは貫通孔dに対して次の式が満たされてよい;2d≦A≦15000t、好ましくは3d≦A≦10000t。
 測定対象物は、1mm以下の粒子であってよい。例えば、測定対象物は、花粉、細菌およびウイルスであってよい。
 花粉は球状粒子であり、その粒径は約50μm~約100μmである。花粉の例は、例えば、ヒノキ花粉(粒径約30μm~約45μm)、スギ花粉(粒径約30μm~約40μm)、マツ花粉(粒径約45μm~約55μm)を含む。
 細菌の例は、例えば、炭疽菌、ペスト菌およびボツリヌス菌などを含む。炭疽菌は、約1.0μm~約1.2μmの短径を有し、約5.0μm~約2.0μmの粒子長を有する。ペスト菌は、約0.5μm~約0.8μmの短径を有し、約1.5μm~2.0μmの粒子長を有する。ボツリヌス菌は、約0.5μm~約2.0μmの短径を有し、約2.0~約10μmの粒子長を有する。
 ウイルスの例は、例えば、天然痘ウイルス、鳥インフルエンザウイルス、SARSウイルス、口蹄疫ウイルスおよびエボラウイルスなどを含む。天然痘ウイルスは約200nmの粒子径を有する。鳥インフルエンザウイルスは約80nm~約130nmの粒子径を有する。SARSウイルスは約60nm~約220nmの粒子径を有する。口蹄疫ウイルスは約21~約25nmの粒子径を有する。エボラウイルスは約80nm~約800nmの粒子長を有するひも状のウイルスである。
 上述のような測定対象物を測定するためには、貫通孔14の径dは10nm以上1mm以下、または50nm以上1mm以下であってよい。例えば、貫通孔14の径dは、10nm以上、30nm以上、50nm以上、75nm以上、100nm以上、150nm以上、200nm以上、500nm以上、800nm以上、1μm以上、2μm以上、3μm以上、5μm以上、10μm以上、20μm以上、50μm以上、75μm以上、100μm以上、250μm以上、500μm以上または750μm以上などであってよい。或いは、例えば、貫通孔14の径dは、1mm以下、800μm以下、750μm以下、500μm以下、250μm以下、100μm以下、75μm以下、50μ以下、20μ以下、10μm以下、5μm以下、3μm以下、2μm以下、1μm以下、800nm以下、500nm以下、200nm以下、150nm以下、100nm以下、75nm以下または50nm以下などであってよい。また、上記下限と上限を組み合わせてなる範囲も好ましい。
 隔壁11の厚さは、測定対象物の大きさ、即ち、径の大きさに応じて決定されればよい。例えば、隔壁11の厚さは、10nm~500nm、20nm~450nmなどであってよい。例えば、細菌などを測定する場合には、隔壁11の厚さは、35nm~50nmであることがより好ましい。しかしながら、隔壁11の厚さはこのような範囲に限定されるものではなく、上述の測定対象物の径a、貫通孔14の径dおよび貫通孔14の近傍の隔壁の厚さtの関係を満たせばよい。
 (4)異なる形状の2種類の粒子を測定したときの検出信号
 上記(1)および(3)に記載される装置を用いて、異なる2種類の粒子を測定すること以外は上記(2)の方法により測定することを想定する。
 図6に示すように第1のチャンバー12には、形状の異なる2つの異なる粒子、粒子A61と、粒子B62が含まれる。粒子A61は、長手方向に沿った断面がほぼ一定の円である長細粒子である。粒子B62は長手方向の軸の中央に絞り部を有する長細粒子である。上述の方法と同様に、第1の電極16と第2の電極17間に電源23により通電する。この通電により発生する電流値を電流計22で経時的に測定する。
 測定される検出信号としての電流値の変化の例を図7に示す。貫通孔14内に粒子が存在していない状態では、電流値は一定の基底値を示す(71)。図7には、粒子A61と、粒子B62がこの順番で順次に貫通孔14を通過した場合の電流信号を示す。
 貫通孔14を粒子A61が貫通孔14を通過すると、その大きさおよび形状に依存して電流値が低下する(72)。粒子A61が貫通孔14を完全に追加した後、電流値は基底値にまで回復する(73)。更に、粒子B62が貫通孔14を通過すると、その大きさおよび形状に依存して電流値が低下する(74)。粒子B62が貫通孔14を完全に追加した後、電流値は基底値にまで回復する(75)。粒子B62の場合には、長手方向軸の中央の絞り部が貫通孔14を通過しているときの電流値が、絞り部の形状に依存して電流値が上昇する。このような経時的な電流値の変化に基づいて、第1のチャンバーに存在する粒子群に、粒子A61および粒子B62が存在し、最初に貫通孔14を通過した粒子は粒子A61であり、次に貫通孔14を通過した粒子は粒子B62であると判定することが可能になる。従って、このように検出される電気信号の経時的変化を測定することにより、試料中の粒子の大きさおよび形状を判定することが可能になる。
 更に、図8を用いて、粒子B62が貫通孔14を通過する状態と、得られる電気信号との関係を経時的に説明する。図8(a)には、粒子B62が貫通孔14を通過する際の、粒子B62と貫通孔14の位置関係を模式的に示す。図8(b)には、図8(a)で示されたそれぞれの位置関係に粒子B62と貫通孔14とがあるときに検出される電流値の変化を経時的に示す。図8(a-1)~(a-5)は上段から下段に向けて時系列順に粒子B62と隔壁との位置関係を記載する。図8(b)は(b-1)~(b-5)を含む。図8(b-1)~(b-5)は、図8(a-1)~(a-5)にそれぞれ対応し、上段から下段に向けて時系列順に電流値の変化を記載する。
 粒子B62が、貫通孔14に入ってない場合(a-1)には、電流信号は基底値のままであり変化は見られない(b-1)。粒子B62が貫通孔14を通過し始めると(a-2)、粒子B62が貫通孔14を横切っている領域の形状に応じて、電流値が低下する(b-2)。さらに、粒子B62の長手方向の軸中央の絞り部が貫通孔14を通過すると(a-3)、電流値が上昇する(b-3)。更に、粒子B62の形状の変化に従い(a-4)、再び絞り部よりも太い部分が貫通孔14を通過すると(a-4)、再び電流値は低下する(b-4)。粒子B62が、完全に貫通孔14を通過した後(a-5)には、基底値にまで電流値は回復する(b-5)。
 このように検出される電気信号の経時的変化を測定することにより、試料中の粒子の大きさおよび形状を判定することが可能になる。この現象は、隔壁11の厚さが粒子Bの長さよりも充分に薄く設定されていることにより、初めて観測できる現象である。なお、本発明により、粒子が1粒子の状態で存在しているのか、2粒子以上が凝集しているのかも識別が可能であることは言うまでもない。
 (5)隔壁の製造方法
 図9を用いて、隔壁11の製造方法の1例を説明する。
 まず、Si基板91に、SiO膜92を積層する(図9a)。なお、SiO膜92は、熱酸化膜でも、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法でも、プラズマCVD法でもよい。次にSiO膜92上にレジスト93を塗布する。更に、貫通孔を形成すべき領域に対して露光および現像することによってレジスト93に開口パターンを形成する(図9b)。露光は光を用いたフォトリソグラフィ法を用いても、電子線描画法を用いてもよい。一般には、1μmよりも大きいパターンを形成するためには、フォトリソグラフィがよく用いられている。1μmよりも小さいパターン形成するためには、電子線描画法を用いることが多い。しかしながら、必ずしもそれに限定されるものではない。
 次に、形成したレジスト93パターンをマスクにして、SiO膜92をエッチングする(図9c)。エッチングは、NHFまたはHFを用いたウェットエッチングであってもよく、CFガスによるRIE(Reactive Ion Etching)などの異方性のあるドライエッチングであってもよい。パターン精度を得るためには、ドライエッチングが好ましい。また、ドライエッチング耐性を確保するために、レジストパターンを金属層に転写してから、金属膜をマスクにしてSiO膜92のエッチングを行ってもよい。
 エッチング後にレジストを剥離する(図9d)。次にSi基板91の裏面にレジスト94を塗布する。更に、貫通孔を形成すべき領域を含む領域を開口するようにパターン形成を行う(図9e)。パターン形成したレジストをマスクにして、Si基板91をエッチングして、貫通孔部分のSiO膜82を露出する(図9f)。最後にマスクとして使用したレジスト94を除去する(図9g)。裏面エッチングの際にも、表面と同様に金属膜にパターンを転写してから行ってもよい。
 これにより、SiO膜92の膜厚で規定される貫通孔95を持つ隔壁が形成される。
 なお、隔壁として用いられる膜は、SiO膜に限定されるものではなく、SiN膜であっても、Al膜であっても、他の絶縁膜であってもよい。更に、基板材料もSiに限定されるものではなく、ガラス、サファイア、セラミック、樹脂でもよい。
 裏面のエッチング方法は、それ自身公知のエッチング技術が利用できる。そのような技術は、例えば、SFとCガスなどによる垂直深堀エッチング、KOHによるウェットエッチング、CF系ガスによるドライエッチングなどによる等方的なエッチングなどを含むが、これらに限定するものではない。また、貫通孔95の形成方法は、基板上の薄膜に貫通孔を形成する方法に限定するものではない。例えば、貫通孔を形成した薄膜を支持基板上に接着することによって、貫通孔を有する隔壁を形成してもよい。
 実施例1 隔壁の製造
 10mm角の大きさであり、厚さ0.2mmのSi基板を用意した。SiO膜としてTEOS膜を400nmの厚さで積層した。次に、レジストを塗布し、フォトリソグラフィにより露光および現像することにより貫通孔のための直径1.5μmの円形パターンを基板の第1の面に形成した上で、SiO膜をCFガスによってエッチングを行った。基板の第2の面に対して、SFとCガスを切り替えることによる垂直深堀エッチングを行った。それにより、直径200μmの領域をエッチングした。基板両面(即ち、第1の面および第2の面)のレジストを除去した。これにより、直径1.5μmの円形の開口形状を有する貫通孔を有する隔壁を形成した。
 実施例2 隔壁の製造
 10mm角の大きさであり、厚さ0.6mmのSi基板に20nmのSiN膜を積層した。更にレジストを塗布し、電子線描画法により、直径75nmの円形の開口パターンを形成した。形成したレジストパターンをマスクにしてSiN膜をCFガスによりエッチングした。更には、裏面に対して、レジストを塗布した上でフォトリソグラフィによりパターン形成を行った。次に、KOHによるウェットエッチングを行い50μm角の開口部を形成した。その後、レジストを除去した。これにより、直径75nmの円形開口形状の貫通孔を有する隔壁を形成した。この隔壁の貫通孔近傍の厚さは20nmであった。
 実施例3 一粒子解析装置
 実施例1で形成された隔壁を使用して実施形態の1例である一粒子解析装置1を製造した。この一粒子解析装置1を図10および11を使用して説明する。図10(a)は、一粒子解析装置1の平面図である。図10(b)は線B-Bに沿って切断した一粒子解析装置1の断面図である。図11は、一粒子解析装置1の分解図である。一粒子解析装置1の大きさは2.5cm×2.5cmであり、厚さが1cmである。
 図11に示すようにこの装置は、9つの部材を積層させ、ねじ116で固定された装置である。まず、実施例2で形成された貫通孔が開口している隔壁を、厚さ0.6mmのシリコンゴム板101の中央に固定した。予め隔壁の厚さを考慮して、固定部には10mm角の大きさで深さ0.6mmの凹部を形成した。更に、シリコンゴム板101の中央部に開口部を形成し、隔壁における貫通孔の部分およびその周辺の部分をシリコンゴム板101から露出させた。
 シリコンゴム板101からZ軸方向には、第1のチャンバー12が形成される。第1のチャンバーは、その内部空間を規定するための開口部をそれぞれに有する3枚の板状部材とカセット部材が積層されて構成される。即ち、第1のチャンバー12は、シリコンゴム板102、アクリル板103、シリコンゴム板104、並びにアクリル製のカセット部材105が、シリコンゴム板101側からこの順番でZ軸方向に積層されてなる(図10(b))。シリコンゴム板102、アクリル板103およびシリコンゴム板104の厚さは各0.5mmである。
 シリコンゴム板101からZ軸方向と反対の方向には、第2のチャンバー13が形成される。第2のチャンバーは、その内部空間を規定するための開口部を有する3枚の板状部材とカセット部材が積層されて構成される。即ち、第2のチャンバー13は、シリコンゴム板106、アクリル板107、シリコンゴム板108、並びにアクリル製のカセット部材109をシリコンゴム板101側からこの順番でZ軸方向とは反対の方向に積層されてなる(図10(b))。シリコンゴム板106、アクリル板107およびシリコンゴム板108の厚さは各0.5mmである。
 シリコンゴム板102、104、106および108は、それぞれ直線状の開口部12A、12C、13Aおよび13Cを有する(図11)。各開口部12A、12C、13Aおよび13Cは、各板の平面に沿ってX軸方向に直線状に伸びる。それぞれの開口部12A、12C、13Aおよび13Cの長径は7mm短径は2mmである。
 アクリル板103および107は、L字型の開口部12Bおよび13Bを有する。各開口部12Bは、アクリル板103の平面に沿ってX軸方向に直線状に伸びた後でY軸方向に折れ曲がり伸びる。各開口部13Bは、アクリル板107の平面に沿ってX軸方向に反対の方向に直線状に伸びた後でY軸方向に反対の方向に折れ曲がり伸びる。それぞれの開口部開口部12Bおよび13BのX軸方向の長径は20mm、Y軸方向の長径は9mmであり、短径は2mmである。
 このように規定される第1のチャンバーおよび第2のチャンバーの容積は、それぞれ40μLである。
 第1のチャンバーに液体を流入するための流路は、シリコンゴム板104に穿孔された孔118aとカセット部材105に穿孔された孔とそこに取り付けられた開口部110を有するノズル119aにより形成される。第2のチャンバーに液体を流入するための流路は、シリコンゴム108に穿孔された118bとカセット部材109に穿孔された孔とそこに取り付けられた開口部111を有するノズル119bにより形成される。また、第1および第2のチャンバー内から液体が排出される場合には、これらの開口部117aおよび117bからそれぞれ排出される。このノズル119aおよび119bの長さは、10mmであり、内径は0.8mmである。また、第1のチャンバーへの液体の供給は、ノズル119aから流入させる場合に限定されず、ノズル117aから流入させてもよい。第2のチャンバーへの液体の供給は、ノズル119bから流入させる場合に限定されず、ノズル117bから流入させてもよい。それぞれの場合を組み合わせた供給ルートであってもよい。
 或いは、各チャンバーへの液体の供給を次のように行ってもよい。第1および第2のチャンバーへの液体の供給および/または排出のために、液体が、ノズル119aの開口部110から流入され、ノズル119bの開口部111から流出されてもよい。これにより、液体は、第1のチャンバーを満たし、それに続いて、貫通孔14を通過して第2のチャンバー内に流入され、それを満たす。或いは、その逆、即ち、液体が、ノズル119bの開口部111から流入され、第2のチャンバー内を満たし、それに続いて、貫通孔14を通過して第1のチャンバー内に流入されて、それを満たしてもよい。この場合、第1および第2のチャンバーへの液体の供給および/または排出のために、液体は、ノズル119bの開口部111から流入され、ノズル119aの開口部110から流出される。
 第1の電極16として、第1のチャンバー内部に露出するようにシリコンゴム板104表面にAg/AgCl電極を配置した。第2の電極17として、第2のチャンバー内部に露出するようにシリコンゴム板108表面にAg/AgCl電極を配置した。
 シリコンゴム板101、102、104、106および108と、アクリル板103および107と、カセット部材105および109との組み立ては、位置決めのための2本のピンに沿って行った。ピン112に対して、各部材に穿孔されたピン穴113A~113Hを順次に挿入した。同時に、図11では示されていないがもう1つのピンに対して、各部材に穿孔されたピン穴114A~114Hを順次に挿入した。これにより互いに対応する部位同士を適切な位置で積層した。次に、ねじ穴115を通してこれらの7つの部材とカセット部材105および109を4本のねじ116によって固定した。
 第1の電極に接続された配線は、シリコンゴム板104内部およびカセット部材105内部を通過して一粒子解析装置1の外部にノズル117aを通り突出するようにリード18に接続された。第2の電極に接続された配線は、シリコンゴム板108内部およびカセット部材109内部を通過して一粒子解析装置1の外部にノズル117bを通り突出するようにリード20に接続された。なお、ここでは、電極をノズル117a及び117bを介して、接続する場合について図を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、カセット部材105及び109の、それぞれ貫通孔14直上及び直下に穿孔を開口し、その孔を介して、電極を貫通孔14の直上および直下に配置する構成にしてもよい(図示せず)。
 第1の電極16と第2の電極17との間の通電は、リード18またはリード20を通して行う。リード18およびリード20をそれぞれアースに接続した(図示せず)。更に、リード20に、電流計および電源をこの順番で介装した(図示せず)。
 実施例4 一粒子解析
 (1)直径0.78μmの粒子の検出
 実施例3で製造した一粒子解析装置1を使用して一粒子解析を行った。
 第2のチャンバー13内にTE(10mM Tris-HCl、1mM EDTA)緩衝溶液を充填した。第1のチャンバー12内には測定対象である粒子を懸濁したTE緩衝溶液を充填した。測定対象である粒子は、カルボキシレート基で表面修飾された直径0.78μmのポリスチレン微粒子である。
 次に、第1の電極を接地し、第2の電極に1Vの電圧を印加して、電流を計測した。その結果、図12に示すように、87nAのベース電流に対して、4.9nAのスパイク状の電流低下が観測された。スパイク状の電流低下信号1つ1つが、微粒子の貫通孔通過に対応する。また、逆バイアスに切り替えたときには、信号が観測されないことから、負に帯電している微粒子が電気泳動によって正の電位方向に移動していることが分かる。
 (2)直径0.78μmの粒子と直径0.90μmの粒子の検出
 上記(1)と同様の構造の一粒子解析装置1の第1のチャンバー12内に、異なる粒子径を有する2種類の粒子を懸濁したTE緩衝溶液を充填した。一方の粒子は、カルボキシレート基で表面修飾された直径0.78μmのポリスチレン微粒子である。他方の粒子は、カルボキシレート基で表面修飾された直径0.90μmのポリスチレン微粒子である。第2のチャンバー13内には、TE緩衝溶液を充填した。
 1Vの電圧を第2の電極17に印加して、電流計測を行った。図13には、その際の電流信号を示す。90nAのベース電流に対して、上記(1)の検出と同様にスパイク状の電流低下信号が検出された。
 ベース電流値からの電流低下量をヒストグラムとしてプロットしたグラフを図14に示した。このグラフから5nA付近の分布と7nA付近の分布に、検出された電流値を明確に分類することができた。
 更に、ヒストグラムをプロットした上記の結果と、上記の(1)において得られた直径0.78μmの粒子を単独で検出したデータと、直径0.90μm微粒子を単独で検出したデータ(ここには示さず)とを比較した。
 この比較の結果、5nA付近の分布は直径0.78μmの粒子による信号であることが同定された。更に、7nA付近の分布は直径0.90μmの粒子による信号であることが同定された。このように、径が1.5μmである貫通孔を有し、貫通周囲の厚さが430nmである隔壁を用いて、それぞれの径が0.78μmと0.90μmという僅か0.12μmの粒径を有する2種類の粒子を識別できることが明らかになった。
 このような一粒子解析装置により、様々な形状を持つ細菌、ウイルスまたは花粉などの微小粒子を容易に識別することが可能になる。また、このような一粒子解析装置を使用して解析することにより、様々な形状を持つ細菌、ウイルスまたは花粉などをはじめとする微小粒子を容易に識別することが可能になる。
 実施例5 粒子形状解析
 直径1μmの円形開口形状の貫通孔を有する厚さ35nmのSiN薄膜からなる隔壁を実施例2と同様の方法により製造し、これを用いて実施例3の方法と同様に一粒子解析装置を製造した。この装置を用いて複数の形状を有する粒子について計測を行った。第2のチャンバー13内にTE(10mM Tris-HCl、1mM EDTA)緩衝溶液を充填した。第1のチャンバー12内には測定対象である粒子を懸濁したTE緩衝溶液を充填した。測定対象である粒子は、カルボキシレート基で表面修飾された直径0.78μmのポリスチレン微粒子である。このポリスチレン微粒子は、一量体、二量体または三量体として存在している。一量体とは、1つの粒子が単独で存在する単体状態である。二量体は、2つの粒子が、それぞれの表面の一部分を介して互いに結合されている二量体の状態である。三量体は、3つの粒子が、それぞれの表面の一部分を介して直列に結合されている三量体の状態である。
 次に、第1の電極を接地し、第2の電極に100mVの電圧を印加して、電流を計測した。その結果を図15~図18に示す。約9.6nAのベース電流に対して、約400pAのスパイク状の電流低下が観測された。図15(a)には、単体状態のポリスチレン微粒子が通過した際の信号を示す。図15(a)中の(1)、(2)および(3)でそれぞれ示した領域は、図15(b)に示した粒子と貫通孔との相対的な位置関係(1)、(2)および(3)にそれぞれ対応する。単体の場合には、スパイク状の電流低下はなく、単一の谷のみを有する単純な信号形状を示す。
 次に、二量体状態のポリスチレン微粒子が貫通孔を通過した場合の信号を図16(a)に示す。この場合には、スパイク状の電流低下信号が、2連続で観測された。即ち電流信号は、2つの大きな谷を有する。図16(b)には、計測された電流信号を基にして、算出した粒子形状を示す。0.78μmの2つの球形粒子が、それぞれの表面の一部分を介して互いに繋がっている。くびれた部分である結合部の幅は0.38μmであることが想定される。図16(c)には計測した二量体状態のポリスチレン微粒子の走査型電子顕微鏡写真を示す。この電気顕微鏡写真から、実際に測定されたポリスチレン微粒子が、まさに、図16(b)に示した計算により導き出された形状と同等の形状を有する粒子であることが明らかになった。図17(a)は、ベース電流を0Aとした以外は図16(a)の電流データと同じグラフを示した。図17(a)中の(1)、(2)および(3)を付した領域は、それぞれ図17(b)に示した粒子と貫通孔との相対的な位置関係(1)、(2)および(3)に対応する。図17(a)の(2)の領域は、まさにくびれた部分である結合部が隔壁の位置を通過しているときの電流値の変化に対応する。
 さらに、三量体状態のポリスチレン微粒子が貫通孔を通過した場合の信号を図18(a)に示す。この場合には、スパイク状の電流低下信号が3連続で観測された。即ち、データは、3つの谷を有する。図18(a)中の(1)、(2)および(3)で示された領域は、それぞれ図18(b)に示した粒子と貫通孔との相対的な位置関係(1)、(2)および(3)に対応する。図18(a)の領域(1)および領域(2)の間の電流値の増加は、ちょうど1番目と2番目の粒子間の結合部であるくびれ部分が隔壁の位置を通過しているタイミングに対応する。図18(a)の領域(2)と領域(3)の間の電流値の増加は、2番目と3番目の粒子間の結合部であるくびれ部分が隔壁の位置を通過しているときの電流値の変化に対応する。
 なお、測定された電流値の変化から、測定対象物の形状を算出するための計算は、例えば、ACS NANO,VOL.6,NO.4,3499-3505,2012の「Single-Nanoparticle Detection Using a Low-Aspect-Ratio Pore」の記載に基づいて行うことが可能である。この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
 以上のように、電流信号形状から、粒子の形状を判別することが可能である。
1:一粒子解析装置   10:測定容器   11:隔壁
12:第1のチャンバー   13:第2のチャンバー   14、31、32:貫通孔
15:基板   16:第1の電極   17:第2の電極   18、20:リード
19、21:アース   22:電流計   23:電源   24:粒子
41、43、71、73、75:粒子不在時の電流値レベル(基底電流値)
42、72、74:粒子存在時の電流値レベル
51:球形粒子   52:長細粒子   61:粒子A   62:粒子B
91:Si基板   92:SiO膜   93、94:レジスト   85:貫通孔
105、109:カセット部材
101、102、104、106、108:シリコンゴム板
103、107:アクリル板   110、111:開口部   112:ピン
113、114:ピン穴   115:ねじ穴   116:ねじ
117a、117b、119a、119b:ノズル   118a、118b:孔

Claims (19)

  1.  測定容器と、前記測定容器を絶縁性の隔壁により区画された第1のチャンバーおよび第2のチャンバーと、前記隔壁に開口された前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーとを連通する貫通孔と、前記第1のチャンバー内に配置された第1の電極と、前記第2のチャンバー内に配置された第2の電極とを具備し、前記第1の電極と第2の電極との間に前記隔壁の前記貫通孔を通して通電し、前記第1のチャンバー内の粒子状の測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過するときの検出信号を測定することにより前記測定対象物の形状を測定する一粒子解析装置であって、
    (a)前記測定対象粒子の径をaとして、前記貫通孔の径をdとし、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると次の式;
    t<a<d≦100a
    が満たされる、または
    (b)前記測定対象粒子の長径をLとし、短径をsとし、前記貫通孔の径をdとし、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると次の式;
    s<L、
    s<d≦100s、および
    t<L
    が満たされる一粒子解析装置。
  2.  前記貫通孔の径dが50nm以上1mm以下である請求項1に記載の一粒子解析装置。
  3.  前記測定対象が、1mm以下の径aを有する粒子である請求項1または2に記載の一粒子解析装置。
  4.  前記測定対象が、花粉、細菌およびウイルスからなる群より選択される請求項1~3の何れか1項に記載の一粒子解析装置。
  5.  前記第1の電極および前記第2の電極は、前記隔壁と接触していない請求項1~4の何れか1項に記載の一粒子解析装置。
  6. 前記隔壁が第1の面と第2の面を有し、前記第1の面が前記第1のチャンバー内の第1の電極に接触し、前記第2の面が前記第2のチャンバー内の第2の電極に接触している請求項1~4の何れか1項に記載の一粒子解析装置。
  7. 前記貫通孔近傍の径をAとすると次の式;
    2d≦A≦15000t
    が満たされる、請求項1~6の何れか1項に記載の一粒子解析装置。
  8.  (1)測定容器と、前記測定容器を絶縁性の隔壁により区画された第1のチャンバーおよび第2のチャンバーと、前記隔壁に開口された前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーとを連通する貫通孔と、前記第1のチャンバー内に配置された第1の電極と、前記第2のチャンバー内に配置された第2の電極とを具備し、前記第1の電極と第2の電極との間に前記隔壁の前記貫通孔を通して通電し、前記第1のチャンバー内の粒子状の測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過するときの検出信号を測定し、
    (a)前記測定対象粒子の径をaとして、前記貫通孔の径をdとし、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると次の式;
    t<a<d≦100a
    が満たされる、または
    (b)前記測定対象粒子の長径をLとし、短径をsとし、前記貫通孔の径をdとし、前記貫通孔近傍の前記隔壁の厚さをtとすると次の式;
    s<L、
    s<d≦100s、および
    t<L
    が満たされる、一粒子解析装置を準備することと、
     (2)前記第1のチャンバーおよび第2のチャンバーに通電可能な液体を含ませることと、
     (3)前記第1のチャンバーに測定対象物を含ませることと、
     (4)前記第1のチャンバー内の粒子状の測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過するときの電気特性を測定することと、
    を具備する前記測定対象物の形状を測定する一粒子解析方法。
  9.  前記第1の電極と前記第2の電極の間の通電が、電圧を印加されることにより行われ、前記検出信号が電流値である請求項8に記載の一粒子解析方法。
  10.  前記貫通孔の径dが50nm以上1mm以下である請求項8または9に記載の一粒子解析方法。
  11.  前記測定対象が、1mm以下の径aを有する粒子である請求項8~10の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
  12.  前記測定対象が、花粉、細菌およびウイルスからなる群より選択される請求項8~11の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
  13.  前記第1のチャンバー内の前記測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過することが、前記第1のチャンバー内から第2のチャンバー内への前記測定対象物の電気泳動により促進される、請求項8~12の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
  14.  前記第1のチャンバー内の前記測定対象物が前記貫通孔から前記第2のチャンバー内に通過することが、前記第1のチャンバー内から第2のチャンバー内への前記測定対象物を含む液体の流動により促進される、請求項8~13の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
  15.  前記液体の流動が、電気浸透流によることを特徴とする請求項14記載の一粒子解析方法。
  16.  前記液体の流動が、前記第1のチャンバーと、前記第2のチャンバーとの圧力差によることを特徴とする請求項14記載の一粒子解析方法。
  17.  前記第1の電極および前記第2の電極は、前記隔壁と接触していない請求項8~16の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
  18. 前記隔壁が第1の面と第2の面を有し、前記第1の面が前記第1のチャンバー内の第1の電極に接触し、前記第2の面が前記第2のチャンバー内の第2の電極に接触している請求項8~16の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
  19. 前記一粒子解析装置において、前記貫通孔近傍の径をAとすると次の式;
    2d≦A≦15000t
    が満たされる、請求項8~18の何れか1項に記載の一粒子解析方法。
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