WO2013011587A1 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

 油圧制御装置1は、エンジン3の駆動により油圧経路36を介して動力伝達装置5にオイルを供給するメカポンプ31と、エンジン3が停止しメカポンプ31が停止されたときに、モータ32駆動により油圧経路36を介して動力伝達装置5にオイルを供給する電動ポンプ33と、油圧経路36に接続され、蓄圧制御弁45の開閉により、車両2の通常走行中に油圧経路36からオイルを蓄圧し、車両運転中にエンジン3を停止させるアイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪4側から外乱が入力されたとき、蓄圧されたオイルを動力伝達装置5のベルト式無段変速機構11に供給するアキュムレータ44と、を備える。この構成により、無段変速機構11のベルト挟圧力を確保するためにアキュムレータ44を利用して、電動ポンプ33の供給可能な油圧レベルを低減させることができるので、電動ポンプ33の大型化を抑制できる。

Description

油圧制御装置
 本発明は、油圧制御装置に関する。
 従来、車両の動力源(エンジン)から駆動輪へ動力を伝達するための動力伝達装置の各構成要素を、エンジン動力により作動する機械式のメカポンプを供給源とする油圧によって制御する構成が知られている。
 一方、近年、燃料消費量の低減等を目的として、車両運転中にエンジンを停止させる技術、所謂アイドリングストップ機能を備える車両が増えている。このような車両では、アイドリングストップ機能の実行中には、エンジン停止に伴いメカポンプも停止するため、動力伝達装置を制御するためのメカポンプとは別の油圧供給源が必要となる。
 このため、従来、アイドリングストップ機能を備える車両において、エンジン停止時の油圧供給源として、モータ駆動による電動ポンプや、通常走行時に油圧を蓄圧するアキュムレータを備える構成が提案されている。例えば特許文献1には、アイドリングストップ機能の実行時には、電動ポンプを作動させると共に、アキュムレータに蓄圧されたオイルを吐出することによって動力伝達装置のクラッチに油圧を供給する油圧制御装置が開示されている。
 また、特許文献2,3には、アイドリングストップからのエンジン再始動時に、アキュムレータに保持した油圧を前進用クラッチに供給する構成が開示されている。特許文献4には、アイドリングストップ時に、無段変速機構のセカンダリプーリの油圧室に作動油を供給する構成が記載されている。
特開2002-115755号公報 特開2000-213389号公報 特開2001-193661号公報 特開2010-151226号公報
 特許文献1等に記載されるような従来の油圧制御装置の構成は、主に車両停止時にアイドリングストップ機能を実行した後の、エンジン再始動時の動力伝達装置(クラッチ)の制御性向上を図るためのものである。
 ここで、上記のアイドリングストップ機能を車両の減速走行時に実行しようとすると、車両停止時に実行した場合と比べて、動力伝達装置の制御のためにより大きな油圧が必要とされる状況が考えられる。具体的には、例えば、動力伝達装置の一要素としてベルト式無段変速機構を含む構成の車両において、車両の減速走行時にアイドリングストップ機能を実行中に、急制動、悪路走行、路面変化などの外乱が駆動輪側から動力伝達装置に入力された状況が挙げられる。
 このような状況では、駆動輪側からの外乱入力によりトルク変動が生じ、ベルト式無段変速機構のベルトに滑りが発生する虞がある。このようなベルト滑り発生を防止できるよう、要求されるベルト挟圧力が大きくなるため、このベルト挟圧力を制御する油圧も高いレベルを必要とされる。特許文献1に記載されるような従来の油圧制御装置の構成では、減速走行時のアイドリングストップ機能の実行中に要求されるベルト挟圧力に対応するために電動ポンプを大型化する必要があった。
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、アイドリングストップ機能実行時に作動する電動ポンプの大型化を抑制することができる油圧制御装置を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するために、本発明に係る油圧制御装置は、車両走行中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両に備えられる、ベルト式無段変速機構を含む動力伝達装置を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置において、前記エンジンの駆動により油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する機械ポンプと、前記エンジンが停止し前記機械ポンプが停止されたときに、モータ駆動により前記油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する電動ポンプと、前記油圧経路に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁の開閉により、前記車両の通常走行中に前記油圧経路からオイルを蓄圧し、前記アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたとき、前記蓄圧されたオイルを前記ベルト式無段変速機構に供給するアキュムレータと、を備えることを特徴とする。
 また、上記の油圧制御装置は、前記油圧経路のうち前記ベルト式無段変速機構の少なくとも一方のシーブに接続される油路上に、上流側へのオイルの逆流を防止する昇圧用チェック弁を備え、前記アキュムレータは、前記昇圧用チェック弁と前記シーブとの間にて前記油圧経路に接続されることが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置は、前記昇圧用チェック弁の下流側に前記シーブへの供給油圧を調圧する調圧弁を備え、前記アキュムレータは、前記昇圧用チェック弁と前記調圧弁との間にて前記油圧経路に接続されることが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置では、前記油圧経路側から前記アキュムレータへのオイルの流れを防止する蓄圧用チェック弁と、オリフィスと、を前記アキュムレータと前記油圧経路との間に並列に設けることが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置では、前記アキュムレータは、前記ベルト式無段変速機構へ供給する油圧が所定値以上のときに蓄圧することが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置では、前記アキュムレータは、前記機械ポンプの余剰流量に基づき蓄圧することが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置では、前記アキュムレータは、前記機械ポンプの余剰流量が、蓄圧による消費流量以上である場合に蓄圧することが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置は、前記動力伝達装置のうちクーラーバイパスバルブのリリーフポートへの油圧の供給を検出する油圧スイッチを備え、前記アキュムレータは、前記油圧スイッチにより前記リリーフポートへの油圧供給が検出され、前記機械ポンプの余剰流量が有る場合に蓄圧することが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置は、前記油圧経路と前記アキュムレータとの連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁を備え、前記蓄圧制御弁は、作動時に作動圧を出力する電磁弁と、前記油圧経路と前記アキュムレータに接続され、前記電磁弁から出力される前記作動圧により開弁するパイロットチェック弁と、前記電磁弁から出力される作動圧が入力されたときに、前記油圧経路と前記パイロットチェック弁とを連通させ、前記作動圧の入力がないときには、前記パイロットチェック弁に対して閉弁する方向に油圧を供給する、切替バルブと、を備えることが好ましい。
 また、上記の油圧制御装置では、前記蓄圧制御弁の開弁に応じて、前記電磁弁から出力される前記作動圧を用いて、前記アキュムレータに蓄圧されるオイルの油圧を増加させることが好ましい。
 同様に、上記課題を解決するために、本発明に係る油圧制御装置は、車両走行中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両に備えられる、ベルト式無段変速機構を含む動力伝達装置を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置において、前記エンジンの駆動により油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する機械ポンプと、前記エンジンが停止し前記機械ポンプが停止されたときに、モータ駆動により前記油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する電動ポンプと、前記油圧経路のうち前記ベルト式無段変速機構の少なくとも一方のシーブに接続される油路上に設けられ、上流側へのオイルの逆流を防止する昇圧用チェック弁と、前記昇圧用チェック弁の下流側に設けられ、前記シーブへの供給油圧を調圧する調圧弁と、前記昇圧用チェック弁と前記調圧弁との間にて前記油圧経路に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁の開閉により、前記車両の通常走行中に前記油圧経路からオイルを蓄圧し、前記アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたとき、前記蓄圧されたオイルを前記ベルト式無段変速機構に供給するアキュムレータと、前記機械ポンプまたは前記電動ポンプから前記油圧経路に供給され、前記アキュムレータの蓄圧に用いるオイルの油圧であるライン圧を調圧するライン圧調圧弁と、を備え、前記蓄圧制御弁は、作動時に作動圧を出力する電磁弁と、前記油圧経路と前記アキュムレータに接続され、前記電磁弁から出力される前記作動圧により開弁するパイロットチェック弁と、前記電磁弁から出力される作動圧が入力されたときに、前記油圧経路と前記パイロットチェック弁とを連通させ、前記作動圧の入力がないときには、前記パイロットチェック弁に対して閉弁する方向に油圧を供給する、切替バルブと、を有し、前記蓄圧制御弁の前記電磁弁の作動時に、前記電磁弁から出力される前記作動圧を用いて、前記ライン圧調圧弁のパイロット圧を増加させ、前記ライン圧調圧弁により調圧される前記ライン圧を増加させることを特徴とする。
 同様に、上記課題を解決するために、本発明に係る油圧制御装置は、車両走行中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両に備えられる、ベルト式無段変速機構を含む動力伝達装置を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置において、前記エンジンの駆動により油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する機械ポンプと、前記エンジンが停止し前記機械ポンプが停止されたときに、モータ駆動により前記油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する電動ポンプと、前記油圧経路のうち前記ベルト式無段変速機構の少なくとも一方のシーブに接続される油路上に設けられ、上流側へのオイルの逆流を防止する昇圧用チェック弁と、前記昇圧用チェック弁の下流側に設けられ、前記シーブへの供給油圧を調圧する調圧弁と、前記昇圧用チェック弁と前記調圧弁との間にて前記油圧経路に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁の開閉により、前記車両の通常走行中に前記油圧経路からオイルを蓄圧し、前記アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたとき、前記蓄圧されたオイルを前記ベルト式無段変速機構に供給するアキュムレータと、前記機械ポンプまたは前記電動ポンプから前記油圧経路に供給され、前記アキュムレータの蓄圧に用いるオイルの油圧であるライン圧を調圧するライン圧調圧弁と、を備え、前記蓄圧制御弁は、作動時に作動圧を出力する電磁弁と、前記油圧経路と前記アキュムレータに接続され、前記電磁弁から出力される前記作動圧により開弁するパイロットチェック弁と、前記電磁弁から出力される作動圧が入力されたときに、前記油圧経路と前記パイロットチェック弁とを連通させ、前記作動圧の入力がないときには、前記パイロットチェック弁に対して閉弁する方向に油圧を供給する、切替バルブと、を有し、前記蓄圧制御弁の前記電磁弁の作動時に、前記電磁弁から出力される前記作動圧を用いて、前記調圧弁のパイロット圧を増加させて、前記調圧弁により調圧される前記シーブへの供給油圧を減少させた後に、さらに、前記調圧弁及び前記ライン圧調圧弁の調圧条件を、前記シーブへの供給油圧を前記減少処理前の状態に戻すよう変更することで、前記ライン圧を増加させることを特徴とする。
 本発明に係る油圧制御装置では、アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたときには、アキュムレータに蓄圧されたオイルがベルト式無段変速機構に供給されるので、ベルトの滑り発生を防止可能なベルト挟圧力を確保できるよう油圧を昇圧して無段変速機構に供給することができる。一方、電動ポンプは、主に外乱発生時以外の緩減速時の無段変速機構の制御や、ベルト挟圧力より要求油圧の低いクラッチなどの制御に利用される。このように、本発明に係る油圧制御装置は、無段変速機構のベルト挟圧力を確保するためにアキュムレータを利用する構成のため、電動ポンプの供給可能な油圧レベルを低減させることができるので、電動ポンプの大型化を抑制できるという効果を奏する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧制御装置を搭載する車両の構成を示す概略図である。 図2は、図1に示す油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図3は、本発明の第1実施形態の油圧制御装置におけるアキュムレータの蓄圧処理を示すフローチャートである。 図4は、本発明の第1実施形態の油圧制御装置におけるアキュムレータの吐出処理を示すフローチャートである。 図5は、本発明の第1実施形態におけるアキュムレータの吐出処理の実行時のセカンダリ圧Pdの制御の一例を示すタイミングチャートである。 図6は、第1実施形態の変形例においてパイロットチェック弁を適用した蓄圧制御弁の構成の一例を示す概略図である。 図7は、第1実施形態の変形例において電磁ポペット弁を適用した蓄圧制御弁の構成の一例を示す概略図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図9は、本発明の第2実施形態の油圧制御装置におけるアキュムレータの蓄圧処理を示すフローチャートである。 図10は、本発明の第2実施形態の油圧制御装置におけるアキュムレータの吐出処理の実行時のセカンダリ圧Pdの制御の一例を示すタイミングチャートである。 図11は、本発明の第3実施形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図12は、本発明の第4実施形態におけるアキュムレータの蓄圧処理を示すフローチャートである。 図13は、本発明の第5実施形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図14は、本発明の第5実施形態におけるアキュムレータの蓄圧処理を示すフローチャートである。 図15は、本発明の第6実施形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図16は、図15に示す蓄圧制御弁の非作動時の状態を示す図である。 図17は、図15に示す蓄圧制御弁の作動時の状態を示す図である。 図18は、本発明の第7実施形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図19は、本発明の第7実施形態における蓄圧制御弁の作動時の油圧制御装置の状態を示す図である。 図20は、本発明の第8実施形態に係る油圧制御装置の概略構成を示す図である。 図21は、本発明の第8実施形態における蓄圧制御弁の作動時の油圧制御装置の状態を示す図である。
 以下に、本発明に係る油圧制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[第1実施形態]
 図1~5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧制御装置1を搭載する車両2の構成を示す概略図であり、図2は、図1に示す本発明の第1実施形態に係る油圧制御装置1の概略構成を示す図であり、図3は、本実施形態の油圧制御装置1におけるアキュムレータ44の蓄圧処理を示すフローチャートであり、図4は、本実施形態の油圧制御装置1におけるアキュムレータ44の吐出処理を示すフローチャートであり、図5は、アキュムレータ44の吐出処理の実行時のセカンダリ圧Pdの制御の一例を示すタイミングチャートである。
 まず、図1を参照して、本実施形態に係る油圧制御装置1を搭載する車両2の構成について説明する。図1に示すように、この車両2は、走行時における動力源としてのエンジン3と、駆動輪4と、動力伝達装置5と、油圧制御装置1と、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)7とを備える。
 エンジン3は、車両2を走行させる走行用駆動源(原動機)であり、燃料を消費して車両2の駆動輪4に作用させる動力を発生させる。エンジン3は、燃料の燃焼に伴って機関出力軸であるクランクシャフト8に機械的な動力(エンジントルク)を発生させ、この機械的動力をクランクシャフト8から駆動輪4に向けて出力可能である。
 動力伝達装置5は、エンジン3から駆動輪4へ動力を伝達するものである。動力伝達装置5は、エンジン3から駆動輪4への動力の伝達経路中に設けられ、液状媒体としてのオイルの圧力(油圧)によって作動する。
 より詳細には、動力伝達装置5は、トルクコンバータ9、前後進切替機構10、無段変速機構11、減速機構12、デファレンシャルギヤ13等を含んで構成される。動力伝達装置5は、エンジン3のクランクシャフト8と無段変速機構11のインプットシャフト14とがトルクコンバータ9、前後進切替機構10等を介して接続され、無段変速機構11のアウトプットシャフト15が減速機構12、デファレンシャルギヤ13、駆動軸16等を介して駆動輪4に接続される。
 トルクコンバータ9は、エンジン3と前後進切替機構10との間に配置され、エンジン3から伝達された動力のトルクを増幅させて(又は維持して)、前後進切替機構10に伝達することができる。トルクコンバータ9は、回転自在に対向配置されたポンプインペラ9a及びタービンランナ9bを備え、フロントカバー9cを介してポンプインペラ9aをクランクシャフト8と一体回転可能に結合し、タービンランナ9bを前後進切替機構10に連結して構成されている。そして、これらポンプインペラ9a及びタービンランナ9bの回転に伴って、ポンプインペラ9aとタービンランナ9bとの間に介在された作動油などの粘性流体が循環流動することにより、その入出力間の差動を許容しつつトルクを増幅して伝達することが可能である。
 また、トルクコンバータ9は、タービンランナ9bとフロントカバー9cとの間に設けられ、タービンランナ9bと一体回転可能に連結されたロックアップクラッチ9dをさらに備える。このロックアップクラッチ9dは、後述の油圧制御装置1から供給されるオイルの圧力によって作動し、フロントカバー9cとの係合状態(ロックアップON)と開放状態(ロックアップOFF)とに切り替えられる。ロックアップクラッチ9dがフロントカバー9cと係合している状態では、フロントカバー9c(すなわちポンプインペラ9a)とタービンランナ9bが係合され、ポンプインペラ9aとタービンランナ9bとの相対回転が規制され、入出力間の差動が禁止されるので、トルクコンバータ9は、エンジン3から伝達されたトルクをそのまま前後進切替機構10に伝達する。
 前後進切替機構10は、エンジン3からの動力(回転出力)を変速可能であると共に、その回転方向を切替可能である。前後進切替機構10は、遊星歯車機構17、摩擦係合要素としての前後進切替クラッチ(フォワードクラッチ)C1及び前後進切替ブレーキ(リバースブレーキ)B1等を含んで構成される。遊星歯車機構17は、相互に差動回転可能な複数の回転要素としてサンギヤ、リングギヤ、キャリア等を含んで構成される差動機構であり、前後進切替クラッチC1及び前後進切替ブレーキB1は、遊星歯車機構17の作動状態を切り替えるための係合要素であり、例えば多板クラッチなどの摩擦式の係合機構等によって構成することができ、ここでは油圧式の湿式多板クラッチを用いる。
 前後進切替機構10は、後述の油圧制御装置1から供給されるオイルの圧力によって前後進切替クラッチC1、前後進切替ブレーキB1が作動し作動状態が切り替えられる。前後進切替機構10は、前後進切替クラッチC1が係合状態(ON状態)、前後進切替ブレーキB1が解放状態(OFF状態)である場合に、エンジン3からの動力を正転回転(車両2が前進する際にインプットシャフト14が回転する方向)でインプットシャフト14に伝達する。前後進切替機構10は、前後進切替クラッチC1が解放状態、前後進切替ブレーキB1が係合状態である場合に、エンジン3からの動力を逆転回転(車両2が後進する際にインプットシャフト14が回転する方向)でインプットシャフト14に伝達する。前後進切替機構10は、ニュートラル時には、前後進切替クラッチC1、前後進切替ブレーキB1共に解放状態とされる。本実施形態では、このような前後進切替クラッチC1及び前後進切替ブレーキB1の係合/解除の制御を行う制御系をまとめて「C1制御系」18と呼ぶ。
 無段変速機構11は、エンジン3から駆動輪4への動力の伝達経路における前後進切替機構10と駆動輪4との間に設けられ、エンジン3の動力を変速して出力可能な変速装置である。無段変速機構11は、後述の油圧制御装置1から供給されるオイルの圧力によって作動する。
 無段変速機構11は、インプットシャフト14に伝達(入力)されるエンジン3からの回転動力(回転出力)を所定の変速比で変速して変速機出力軸であるアウトプットシャフト15に伝達し、このアウトプットシャフト15から駆動輪4に向けて変速された動力を出力する。無段変速機構11は、より詳細には、インプットシャフト(プライマリシャフト)14に連結されたプライマリプーリ20、アウトプットシャフト(セカンダリシャフト)15に連結されたセカンダリプーリ21、プライマリプーリ20とセカンダリプーリ21との間に掛け渡されたベルト22などを含んで構成されるベルト式の無段自動変速機(Continuously Variable Transmission:CVT)である。
 プライマリプーリ20は、プライマリシャフト14の軸方向に移動可能な可動シーブ20a(プライマリシーブ)と、固定シーブ20bとを同軸に対向配置することにより形成され、同様に、セカンダリプーリ21は、セカンダリシャフト15の軸方向に移動可能な可動シーブ21a(セカンダリシーブ)と、固定シーブ21bとを同軸に対向配置することにより形成される。ベルト22は、これら可動シーブ20a,21aと固定シーブ20b,21bとの間に形成されたV字溝に掛け渡されている。
 そして、無段変速機構11では、後述の油圧制御装置1からプライマリプーリ20のプライマリシーブ油圧室23、セカンダリプーリ21のセカンダリシーブ油圧室24に供給されるオイルの圧力(プライマリ圧、セカンダリ圧)に応じて、可動シーブ20a,21aが固定シーブ20b,21bとの間にベルト22を挟み込む力(ベルト挟圧力)を、プライマリプーリ20及びセカンダリプーリ21の個々で制御することができる。これにより、プライマリプーリ20及びセカンダリプーリ21のそれぞれにおいて、V字幅を変更してベルト22の回転半径を調節することができ、プライマリプーリ20の入力回転速度に相当する入力回転数(プライマリ回転数)とセカンダリプーリ21の出力回転速度に相当する出力軸回転数(セカンダリ回転数)との比である変速比を無段階に変更することが可能となっている。また、プライマリプーリ20及びセカンダリプーリ21のベルト挟圧力が調整されることで、これに応じたトルク容量で動力を伝達することが可能となっている。
 減速機構12は、無段変速機構11からの動力の回転速度を減速してデファレンシャルギヤ13に伝達する。デファレンシャルギヤ13は、減速機構12からの動力を、各駆動軸16を介して各駆動輪4に伝達する。デファレンシャルギヤ13は、車両2が旋回する際に生じる旋回の中心側、つまり内側の駆動輪4と、外側の駆動輪4との回転速度の差を吸収する。
 上記のように構成される動力伝達装置5は、エンジン3が発生させた動力をトルクコンバータ9、前後進切替機構10、無段変速機構11、減速機構12、デファレンシャルギヤ13等を介して駆動輪4に伝達することができる。この結果、車両2は、駆動輪4の路面との接地面に駆動力[N]が生じ、これにより走行することができる。
 油圧制御装置1は、流体としてのオイルの油圧によってトルクコンバータ9のロックアップクラッチ9d、前後進切替機構10の前後進切替クラッチC1及び前後進切替ブレーキB1、無段変速機構11のプライマリシーブ20a及びセカンダリシーブ21a等を含む動力伝達装置5を作動させるものである。油圧制御装置1は、例えば、ECU7により制御される種々の油圧制御回路を含んで構成される。油圧制御装置1は、複数の油路、オイルリザーバ、オイルポンプ、複数の電磁弁などを含んで構成され、後述するECU7からの信号に応じて、動力伝達装置5の各部に供給されるオイルの流量あるいは油圧を制御する。また、この油圧制御装置1は、動力伝達装置5の所定の箇所の潤滑を行う潤滑油供給装置としても機能する。
 ECU7は、車両2の各部の駆動を制御するものである。ECU7は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。ECU7の機能は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとで車両2内の各種装置を動作させるとともに、RAMやROMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。本実施形態では、ECU7は、上述の油圧制御装置1を制御することによって、トルクコンバータ9、前後進切替機構10、無段変速機構11など動力伝達装置5の各部の制御を行う。なお、ECU7は、上記の機能に限定されず、車両2の各種制御に用いるその他の各種機能も備えている。
 また、上記のECU7とは、エンジン3を制御するエンジンECU、動力伝達装置5(油圧制御装置1)を制御するT/M ECU、アイドリングストップ(S&S(スタート&ストップ))制御を実行するためのS&S ECUなどの複数のECUを備える構成であってもよい。
 次に、図2を参照して本実施形態に係る油圧制御装置1の構成について説明する。
 図2に示すように、油圧制御装置1は、動力伝達装置5の各部にオイルを供給するオイル供給源として、エンジン3(以下「Eng.」とも表記する)の駆動により駆動される機械式のメカポンプ(機械ポンプ)31と、電気で作動するモータ32の駆動により駆動される電動ポンプ33との二つの油圧ポンプを備えている。メカポンプ31及び電動ポンプ33は、油圧制御装置1内のドレン34に貯留されたオイルをストレーナ35で濾過した後に吸入圧縮して吐出し、油圧経路36を介して動力伝達装置5にオイルを供給することができる。
 なお、本実施形態の車両2には、燃費向上などのため、車両2の停車中または走行中にエンジン3を停止させる機能、所謂アイドリングストップ機能が備えられおり、特に減速走行時など、車両2の走行中に所定の条件を満たす場合に、エンジン3を停止させた状態で走行するアイドリングストップ走行を実施可能に構成されている。そして、電動ポンプ33は、このようなアイドリングストップ機能の実行時、すなわちエンジン3の停止時におけるメカポンプ31の代替として、その作動油(オイル)の供給を実行する。
 電動ポンプ33は、その吐出口に接続される出口流路37を介して、油圧経路36に連通されている。また、この出口流路37上には、油圧経路36から電動ポンプ33へのオイルの逆流を防止するチェック弁38が設けられている。
 油圧経路36には、プライマリレギュレータバルブ(ライン圧調圧弁)39が設けられている。プライマリレギュレータバルブ39は、メカポンプ31及び電動ポンプ33で発生された油圧を調圧するものである。プライマリレギュレータバルブ39には、SLSリニアソレノイド40により制御圧が供給される。SLSリニアソレノイド40は、ECU7から送信されたデューティ信号(デューティ値)によって決まる電流値に応じて制御圧を発生させる電磁バルブである。
 プライマリレギュレータバルブ39は、このSLSリニアソレノイド40による制御圧に応じて、油圧経路36内の油圧を調整する。プライマリレギュレータバルブ39によって調圧された油圧経路36内の油圧がライン圧PLとして用いられる。
 プライマリレギュレータバルブ39は、例えば、弁本体内で弁体(スプール)がその軸方向に摺動して流路の開閉もしくは切替を行うスプール弁を適用することができ、入力ポートに油圧経路36が接続され、パイロット圧を入力するパイロットポートにSLSリニアソレノイド40が接続され、出力ポートからライン圧PLの調圧により発生する余剰流を排出するよう構成することができる。
 メカポンプ31及び電動ポンプ33は、油圧経路36を介して、前後進切替機構10のC1制御系18(前後進切替クラッチC1及び前後進切替ブレーキB1)と、無段変速機構11(プライマリシーブ20aのプライマリシーブ油圧室23及びセカンダリシーブ21aのセカンダリシーブ油圧室24)に対して、プライマリレギュレータバルブ39によってライン圧PLに調圧された油圧を供給可能に接続されている。
 油圧経路36とC1制御系18との間には、図2には図示しないが、C1制御系18に供給する油圧を調節することができる油圧制御回路が設けられており、この油圧制御回路は、ECU7によって制御されている。
 無段変速機構11(プライマリシーブ20a及びセカンダリシーブ21a)へ接続される油圧経路36は、プライマリシーブ20aのプライマリシーブ油圧室23へ油圧を供給する第1油路36aと、セカンダリシーブ21aのセカンダリシーブ油圧室24へ油圧を供給する第2油路36bとに分岐される。
 このうち第2油路36b上には、LPM(Line Pressure Modulator)No.1バルブ(調圧弁)41が設けられている。LPM No.1バルブ41は、ライン圧PLを元圧として調圧された油圧を出力する。LPM No.1バルブ41には、SLSリニアソレノイド42により制御圧が供給される。このSLSリニアソレノイド42も、プライマリレギュレータバルブ39のSLSリニアソレノイド40と同様に、ECU7から送信されたデューティ信号(デューティ値)によって決まる電流値に応じて制御圧を発生させる電磁バルブである。
 LPM No.1バルブ41は、例えばスプール弁であり、ECU7によりデューティ制御されるSLSリニアソレノイド42の出力油圧をパイロット圧として、バルブ内に導入されるライン圧PLを元圧として減圧された油圧を出力する。LPM No.1バルブ41から出力された油圧は、セカンダリ圧Pdとして用いられ、セカンダリシーブ油圧室24に供給される。セカンダリシーブ油圧室24に供給されたセカンダリ圧Pdに応じてセカンダリシーブ21aの推力が変化し、無段変速機構11のベルト挟圧力が増減させられる。
 なお、第2油路36b上のLPM No.1バルブ41とセカンダリシーブ油圧室24との間には、セカンダリ圧Pdを検出する圧力センサ43が設けられており、検出したセカンダリ圧Pdの情報をECU7に送信するよう構成されている。
 そして、特に本実施形態では、この油圧経路36の第2油路36b上に、より詳細には、第2油路36bのLPM No.1バルブ41とセカンダリシーブ油圧室24との間に、アキュムレータ44が接続されている。
 アキュムレータ44は、メカポンプ31の駆動時に、メカポンプ31から供給された油圧を内部に蓄えて保持(蓄圧)しておき、必要に応じてこの保持された油圧をセカンダリシーブ21aに供給できるよう構成されている。アキュムレータ44は、既知の構成により実現できるが、例えばガス式のアキュムレータの場合には、内部にピストンが配置され、このピストンにより密閉された内部空間にガスが充填されている。蓄圧時には、ピストンが押し込まれてオイルが内部に蓄えられる。このとき、ガスは圧縮され、この圧縮されたガスの圧力と蓄えられたオイルの圧力とは釣り合っている。また、吐出時には、ガスの膨張力を利用してピストンを押し出すことで、蓄圧されたオイルを内部から吐出して、セカンダリシーブ21aに供給する。
 アキュムレータ44は、ピストンの摺動に応じて内部のガスの容積を最小値Va_minから最大値Va_maxの間で変化させることができ、ガス容積が最小値Va_minのとき、ガスの圧力は最大値Pa_maxとなり、ガス容積が最大値Va_maxのとき、ガスの圧力は最小値Pa_minとなるよう構成されている。ここで、ガス圧の最小値Pa_minは、アイドリングストップ走行時に無段変速機構11のベルト22の滑り発生が回避できる最低限のベルト挟圧力を確保するために要求されるセカンダリ圧Pdに相当する。また、ガス圧の最大値Pa_maxは、アキュムレータ44からの蓄圧の吐出時に、セカンダリ圧Pdを少なくともPa_minに維持できるような圧力として予め設定されている。なお、アキュムレータ44のサイズは、例えば総容積を100(cc)、吐出量(Va_max-Va_min)を20(cc)とすることができる。
 アキュムレータ44の蓄圧及び吐出は、このアキュムレータ44と第2油路36bとの間に設けられる蓄圧制御弁45により制御される。蓄圧制御弁45が閉じることでアキュムレータ44の内部にオイルが蓄圧され、蓄圧制御弁45が開くことで蓄圧されていたオイルが吐出される。蓄圧制御弁45の開閉動作は、ECU7によって制御されている。蓄圧制御弁45は、例えばスプール弁であり、ECU7によりパイロット圧を調整することで開閉を切り替えられる。
 なお、アキュムレータ44と蓄圧制御弁45との間には、アキュムレータ44に蓄圧されるオイルの圧力(アキュムレータ圧)Paccを検出する圧力センサ46が設けられ、検出したアキュムレータ圧Paccの情報をECU7に送信するよう構成されている。
 第2油路36b上には、さらに、LPM No.1バルブ41より上流側に、チェック弁(昇圧用チェック弁)57が設けられ、アキュムレータ44から吐出されたオイルの上流側(メカポンプ31、電動ポンプ33、C1制御系18の側)への逆流やプライマリシーブ20aへ接続する第1油路36aへの流入を防止して、アキュムレータ44によるセカンダリ圧Pdの昇圧を効率よく行うことができるよう構成されている。
 第1油路36a上には、第1変速制御弁47及び第2変速制御弁48が設けられている。第1変速制御弁47は、ECU7によりデューティ制御される第1デューティソレノイド(DS1)49の駆動に応じて、プライマリシーブ油圧室23へのオイル供給を調整する。また、第2変速制御弁48は、ECU7によりデューティ制御される第2デューティソレノイド(DS2)50の駆動に応じて、プライマリシーブ油圧室23からのオイル排出を調整する。
 つまり、第1デューティソレノイド49が作動すると、第1変速制御弁47からオイルがプライマリシーブ油圧室23に導入され、プライマリシーブ20aがプライマリプーリ20の溝幅を狭める方向に移動して、この結果、ベルト22の掛径が増加してアップシフトする。第2デューティソレノイド50が作動すると、第2変速制御弁48によりプライマリシーブ油圧室23からオイルが排出され、プライマリシーブ20aがプライマリプーリ20の溝幅を広げる方向に移動して、この結果ベルト22の掛径が減少してダウンシフトする。このように、第1デューティソレノイド49及び第2デューティソレノイド50を作動させることで、無段変速機構11の変速比を制御することができる。
 プライマリレギュレータバルブ39の出力ポートには、セカンダリレギュレータバルブ51が接続されている。このセカンダリレギュレータバルブ51も、プライマリレギュレータバルブ39と同様にスプール弁であり、ECU7によりデューティ制御されるSLSリニアソレノイド52の制御圧に応じて、プライマリレギュレータバルブ39から排出される余剰流の油圧を調圧するものである。
 プライマリレギュレータバルブ39の出力ポートには、さらにトルクコンバータ9のロックアップクラッチ9dの係合/開放を制御するL/U制御系53が接続されており、プライマリレギュレータバルブ39から余剰流が発生したときには、セカンダリレギュレータバルブ51によって余剰流が調圧され、この調圧された余剰流がL/U制御系53(または無段変速機構11より低圧で制御可能な低圧制御系)に供給されるよう構成されている。
 また、セカンダリレギュレータバルブ51は、出力ポートから余剰流の調圧により発生するさらなる余剰流を、動力伝達装置5内の所定の箇所の各部潤滑などに供給できるよう構成されている。図2には図示しないが、L/U制御系53や各部潤滑などに供給された余剰流は、最終的にドレン34に戻されるよう油路が形成されている。
 なお、プライマリレギュレータバルブ39のSLSリニアソレノイド40、セカンダリレギュレータバルブ51のSLSリニアソレノイド52、及びLPM No.1バルブ41のSLSリニアソレノイド42は、単一のリニアソレノイドであって、ライン圧PLとセカンダリ圧Pd(ベルト挟圧力)とを連動して制御する構成であってもよい。または、それぞれが別個のリニアソレノイドであって、ECU7により個別に制御可能であり、ライン圧PLとセカンダリ圧Pd(ベルト挟圧力)とを独立して制御する構成であってもよい。
 また、SLSリニアソレノイド40、SLSリニアソレノイド42、SLSリニアソレノイド52は、プライマリレギュレータバルブ39、LPM No.1バルブ41、セカンダリレギュレータバルブ51へ入力されるパイロット圧を、油圧経路36のライン圧PLを利用して生成するよう構成することができる。
 次に、図3~5を参照して、本実施形態に係る油圧制御装置1の動作について説明する。図3,4に示す各処理は、油圧制御装置1の圧力センサ43,46や蓄圧制御弁45、車両2の各種センサ情報などを利用して、ECU7により実施される。
 まず図3を参照して、油圧制御装置1におけるアキュムレータ44の蓄圧処理について説明する。この処理は、アイドリングストップ機能の非実行時、言い換えると、車両2の通常走行中に実施される。通常走行中とは、エンジン3が駆動しメカポンプ31が作動している状態を意味する。
 まず、圧力センサ46により検出されたアキュムレータ圧Paccが所定値Pa_max以上であるか否かが確認される(S101)。ここで、所定値Pa_maxとは、アキュムレータ44に蓄圧されるオイルに必要な油圧の大きさであり、上述のように、アイドリングストップ走行時に無段変速機構11のベルト22の滑り発生が回避できる最低限のベルト挟圧力を確保できる油圧Pa_minのレベルに、セカンダリ圧Pdを維持するために必要な油圧である。アキュムレータ圧Paccが所定値より小さい場合には、ステップS102に移行し、アキュムレータ圧Paccが所定値以上の場合には、ステップS105に移行する。
 ステップS101においてアキュムレータ圧Paccが所定値より小さかった場合、さらに、圧力センサ43により検知されたセカンダリ圧Pdが所定値Pa_max以上であるか否かが確認される(S102)。
 セカンダリ圧Pdが所定値以上の場合、現在のセカンダリ圧Pdは、アキュムレータ44の蓄圧を行ったとしても、セカンダリシーブ21aを制御するのに十分な油圧(ベルト22の滑りが発生しないベルト挟圧力を確保できる油圧)を維持できるものとして、蓄圧制御弁45がオープン(開弁)される(S103)。これによりアキュムレータ44内に第2油路36bからオイルが導入され、蓄圧が行われる。ステップS103の実行後は、ステップS101にリターンする。
 一方、セカンダリ圧Pdが所定値より小さい場合には、現在のセカンダリ圧Pdは、アキュムレータ44の蓄圧を行ったとすると、セカンダリシーブ21aを制御するのに十分な油圧を維持できないものとして、セカンダリ圧Pdをアップ(昇圧)する処理が行われる(S104)。セカンダリ圧Pdを昇圧させる具体的な方法としては、例えば、LPM No.1バルブ41のSLSリニアソレノイド42を作動させてLPM No.1バルブ41の制御圧を調整することで、LPM No.1バルブ41によりライン圧PLに基づき調圧されるセカンダリ圧Pdを増大させることが挙げられる。ステップS104の実施後は、ステップS101にリターンする。
 そして、ステップS101においてアキュムレータ圧Paccが所定値以上となった場合に、アキュムレータ44に十分に蓄圧できたものとして、蓄圧制御弁45がクローズ(閉弁)され(S105)、アキュムレータ44内のオイルの油圧がPa_maxに保圧され、処理を終了する。
 次に図4,5を参照して、油圧制御装置1におけるアキュムレータ44の吐出処理について説明する。この処理は、アイドリングストップ機能の実行時に実施される。また、図4の処理の前提として、図3に示した蓄圧処理が実行済みであり、アキュムレータ圧Paccが所定値以上で蓄圧制御弁45がクローズされているものとする。
 まず、外乱判定が有ったか否かが確認される(S201)。外乱判定とは、例えば急制動、悪路走行、路面変化などの瞬間的な外乱により駆動輪4に回転変動が起こり、これによるトルク変動が、駆動輪4側から動力伝達装置5へ入力されたことを示す評価値である。外乱判定は、ECU7により、車両2の各種センサ情報に基づいて実施される。外乱判定の判定基準は、例えばタイヤスリップ発生、ブレーキペダルのストローク速度が所定値以上、または車両2の減速度が所定値以上などの条件を満たすことが挙げられる。
 外乱判定が無かった場合には、アキュムレータ44から油圧を供給してセカンダリ圧Pdを昇圧させるほどにはベルト挟圧力の大きさを必要とされていないものとして、蓄圧制御弁45をクローズしたまま(S202)、アキュムレータ44内のオイルを保圧して、ステップS201にリターンする。なお、この場合、アイドリングストップ走行の通常減速時に要求されるベルト挟圧力を確保するための低圧のセカンダリ圧Pd(概ね0.3MPa程度)は、電動ポンプ33により発生される。
 一方、外乱判定が有った場合には、外乱によるトルク変動が無段変速機構11に入力され、ベルト22の滑り発生を抑制すべくベルト挟圧力を増大させる必要があるものとして、蓄圧制御弁45をオープンすると共に、スタータにエンジン起動要求を出してエンジン3の起動を開始する(S203)。蓄圧制御弁45がオープンされることで、アキュムレータ44から蓄圧されたオイルが第2油路36bに吐出されて、セカンダリ圧Pdが増大し、外乱発生時に必要なベルト挟圧力を確保できる高圧のセカンダリ圧Pd(概ね1.5MPa程度)を発生させることができる。
 ここで、ステップS203のアキュムレータ44の吐出処理が実行されたときのセカンダリ圧Pdの推移について、図5のタイミングチャートを参照して説明する。図5のタイミングチャートには、エンジン回転数Ne、セカンダリ圧Pd、アキュムレータ44のガス圧Pa、及びアキュムレータ44のガス容積Vaの時間遷移がそれぞれ表されている。
 まず時刻t1において、外乱の入力が判定される。このとき、車両2はアイドリングストップ走行中のためエンジン3は停止しており、エンジン回転数Neは0である。また、このとき、アキュムレータ44は蓄圧処理が実施済みであるので、アキュムレータ44のガス圧Paは最大値Pa_maxであり(すなわちアキュムレータ44内に蓄圧されたオイルの圧力(アキュムレータ圧Pacc)は所定値Pa_maxであり)、また、ガス容積Vaは最小値Va_minである。セカンダリ圧Pdは、電動ポンプ33により発生された油圧Peopである。
 そして、時刻t2において、外乱判定に応じて、図4のステップS203のアキュムレータ吐出処理及びエンジン始動処理が実行され、アキュムレータ44の蓄圧制御弁45が開弁すると共に、エンジン3の始動が開始される。
 これにより、ガス圧Paが低下し、ガス容積Vaが膨張しはじめる。すなわちアキュムレータ44内から蓄圧されたオイルが吐出されはじめる。これに伴い、セカンダリ圧Pdもアキュムレータ44から供給されるオイルによって昇圧してゆく。
 セカンダリ圧Pdは、ガス圧Paと一致するまで昇圧した後には、ガス圧Paと同期して徐々に低下してゆく。
 そして、時刻t3において、ガス容積Vaが最大値Va_maxとなったとき、すなわちアキュムレータ44内からすべての蓄圧されたオイルが吐出されたときに、セカンダリ圧PdはPa_minとなる。
 なお、この時刻t2からt3までの時間tmaxは、アキュムレータ44の吐出可能時間であり、この吐出可能時間tmax内に、すなわちセカンダリ圧がPa_minより小さくなる前までに、エンジン回転数Neが起動判定値(例えば400rpm)まで到達できるように、アキュムレータ44の吐出容積ΔVa(Va_max-Va_min)や、アキュムレータ44に蓄圧されるオイルの油圧Pa_maxが設定される。
 次に、本実施形態に係る油圧制御装置1の効果について説明する。
 本実施形態の油圧制御装置1は、アイドリングストップ機能を車両停止時だけでなく、減速時などの車両走行中にも実行可能な車両に備えられる。
 従来、アイドリングストップ機能を車両停止時に実行する場合には、動力伝達装置5のベルト式無段変速機構11が、エンジン再始動時のクランキングの影響を受けない程度のベルト挟圧力を確保できればよかった。具体的には、ベルト挟圧力を制御するセカンダリシーブ21aへ供給されるセカンダリ圧Pdとして0.3MPa程度の油圧が要求されていた。
 これに対し、本実施形態のように車両走行中にもアイドリングストップ機能を実行する場合には、より大きなベルト挟圧力が必要となる状況が考えられる。例えば、アイドリングストップ走行中に急制動、悪路走行、路面変化などの外乱による回転変動が駆動輪4側から動力伝達装置5に入力されると、この外乱入力によってトルク変動が発生し、ベルト式無段変速機構11においてベルト22の滑りが発生する虞があり、動力伝達に悪影響が出る場合がある。このような外乱入力の影響を受けないために確保すべきベルト挟圧力は、上記の車両停止時のものに比べて大きなものとなる。具体的には、セカンダリ圧Pdとして約1.5Mpa程度の油圧、約6(リットル/分)程度のオイル流量が要求され、また、数十ミリ秒での油圧応答性も求められる。
 このようなベルト挟圧力を主に電動ポンプ33によって賄おうとすると、電動ポンプ33を非常に大きくする必要がある。例えば上記の例のように車両停止時に比べて5倍の油圧を発生させるには電動ポンプは約25倍の容積が必要である。また、車両停止時のアイドリングストップ機能のために消費電力が数十ワットクラスの電動ポンプで済んだのに対し、車両走行時のアイドリングストップ機能のためには消費電力がキロワットクラスの電動ポンプが必要となる。このような電動ポンプの大型化は、コスト増大や搭載性悪化などの問題が懸念される。
 そこで、本実施形態の油圧制御装置1は、車両走行中にエンジン3を停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両2に備えられ、ベルト式無段変速機構11を含む動力伝達装置5を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置1であって、エンジン3の駆動により油圧経路36を介して動力伝達装置5にオイルを供給するメカポンプ31と、エンジン3が停止しメカポンプ31が停止されたときに、モータ32駆動により油圧経路36を介して動力伝達装置5にオイルを供給する電動ポンプ33と、油圧経路36に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁45の開閉により、車両2の通常走行中に油圧経路36からオイルを蓄圧し、アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪4側から外乱が入力されたとき、蓄圧されたオイルをベルト式無段変速機構11に供給するアキュムレータ44と、を備えて構成される。
 上記の構成により、アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪4側から外乱が入力されたときには、アキュムレータ44に蓄圧されたオイルがベルト式無段変速機構11に供給されるので、ベルト22の滑り発生を防止可能なベルト挟圧力を確保できるようセカンダリ圧Pdを昇圧して無段変速機構11に供給することができる。
 一方、電動ポンプ33は、主に外乱発生時以外の緩減速時の無段変速機構11の制御や、ベルト挟圧力より要求油圧の低いC1制御系18の制御に利用される。
 このように、本実施形態の油圧制御装置1は、無段変速機構11のベルト挟圧力を確保するためにアキュムレータ44を利用する構成のため、電動ポンプ33の供給可能な油圧レベルを低減させることができるので、電動ポンプ33の大型化を抑制できる。
 また、アキュムレータ44からのオイル供給の時期を外乱発生時からエンジン3の起動までの短時間(tmax)に限定できるため、さらに、セカンダリ圧Pdの第2油路36bに直接吐出可能な位置にアキュムレータ44を備えオイル漏れ経路を最小限とすることができるため、アキュムレータ44の小型化が可能である。
 また、電動ポンプ33を備えることで、エンジン3の停止中にもC1制御系18を制御するためのオイルを供給することができるため、アイドリングストップから復帰時にはC1制御系18(クラッチC1)を発進可能な状態(ストローク可能な状態)に制御することが可能であり、エンジン3の再起動時の制御応答性を確保できる。
 また、本実施形態の油圧制御装置1では、油圧経路36のうちベルト式無段変速機構11のセカンダリシーブ21aに接続される第2油路36b上に、上流側へのオイルの逆流を防止するチェック弁57を備え、アキュムレータ44は、チェック弁57とセカンダリシーブ21aとの接続位置との間にて第2油路36b(油圧経路36)に接続される。
 この構成により、アキュムレータ44に蓄圧されたオイルを吐出する際には、チェック弁57により油圧経路36の上流側へオイルが逆流するのが防止されるので、ベルト式無段変速機構11のセカンダリシーブ21aに接続される第2油路36b内のみで油圧を増加させることができる。これにより、セカンダリシーブ21aに供給されるセカンダリ圧Pdを効率よく昇圧させ、ベルト挟圧力を増加させることができるので、アキュムレータ44をより一層小型化することが可能となる。
 また、本実施形態の油圧制御装置1では、アキュムレータ44は、ベルト式無段変速機構11へ供給する油圧が所定値(Pa_max)以上のときに蓄圧する。
 油圧経路36に接続されるアキュムレータ44によりオイルを蓄圧しようとすると、油圧経路36(第2油路36b)の油圧は低下することになる。つまり、油圧経路36の油圧がベルト式無段変速機構11を制御するのに最低限の大きさであった場合にアキュムレータ44へ蓄圧を行うと、無段変速機構11へ供給されるセカンダリ圧Pdが必要な値より低くなり、ベルト式無段変速機構11の制御を十分に行えない虞がある。この構成により、セカンダリ圧Pdが所定値以上の場合のみアキュムレータ44に蓄圧を行うので、ベルト式無段変速機構11を制御するのに必要な油圧を保持しつつ、蓄圧を行うことができる。
[第1実施形態の変形例]
 次に、図6,7を参照して、本実施形態の変形例について説明する。図6は、パイロットチェック弁54を適用した蓄圧制御弁45の構成の一例を示す概略図であり、図7は、電磁ポペット弁56を適用した蓄圧制御弁45の構成の一例を示す概略図である。
 上記の本実施形態の説明では、蓄圧制御弁45の具体的な構成としてスプール弁を例示したが、蓄圧制御弁45は他の弁構造を用いてもよい。
 例えば、図6に示すようにパイロットチェック弁54を蓄圧制御弁45に適用することができる。
 図6に示すように、パイロットチェック弁54は、パイロット圧P1によってパイロットピストン54aを摺動可能である。パイロット圧P1は、SA電磁弁55を作動させることによってパイロットチェック弁54に導入される。SA電磁弁55は、ECU7によって制御される。なお、このパイロット圧P1は、油圧経路36のライン圧PLを流用することもできる。
 パイロットピストン54aの先端部54bは、スプリング54dの付勢力により閉じられているチェックバルブ54cと当接されており、パイロットピストン54aがパイロット圧P1を受けて摺動したときに、チェックバルブ54cをスプリング54dの付勢力に抗して押し込んで開口させることができるよう配置されている。
 図6に示す蓄圧制御弁45は、チェックバルブ54cとパイロットピストン54aの先端部54bとの間で、油圧経路36の第2油路36bと接続されている。また、チェックバルブ54cを挟んでパイロットピストン54aと反対側(スプリング54d側)でアキュムレータ44へ接続されている。
 図6に示す蓄圧制御弁45は、SA電磁弁55が非作動時の状態を示している。このとき、パイロットチェック弁54にパイロット圧P1は導入されておらず、チェックバルブ54cはスプリング54dの付勢力により閉じられており、蓄圧制御弁45は閉弁している。
 ECU7によりSA電磁弁55が作動した場合には、パイロット圧P1がパイロットチェック弁54に導入される。このとき、パイロット圧P1がパイロットピストン54aに作用して、パイロットピストン54aがチェックバルブ54c側に摺動される。これにより、パイロットピストン54aの先端部54bによりチェックバルブ54cが開口されて、蓄圧制御弁45は開弁し、油圧経路36の第2油路36bとアキュムレータ44とが連通される。
 このような構成により、SA電磁弁55を非作動とすればチェックバルブ54cの機械的な構成のみでアキュムレータ44を密閉することができるので、アキュムレータ44保圧状態でのアキュムレータ44のオイル漏れをスプール弁に比べて低減させることができる。この結果、保圧中のオイル漏れ量を少なく見積もることができ、アキュムレータ44の小型化が可能となる。また、オイル漏れの低減により、オイル漏れ対策のためのオイルシール等によるバルブ摺動抵抗も抑制でき、アキュムレータ44からオイルを吐出するときの油圧応答性を向上できる。
 同様に、図7に示すように電磁ポペット弁56を蓄圧制御弁45に適用することができる。
 図7に示すように、電磁ポペット弁56は、円筒状の電磁部56aの中心にピストン56bが配置され、電磁部56aが通電することで発生する磁力によって摺動可能とされている。また、ピストン56bは、電磁部56aが非通電の場合には、スプリング56cの付勢力によりチェックバルブ56dと当接し、チェックバルブ56dを閉じることができるよう構成されている。
 図7の蓄圧制御弁45は、チェックバルブ56dのピストン56b側でアキュムレータ44と接続され、チェックバルブ56dを挟んでピストン56bと反対側で油圧経路36の第2油路36bと接続されている。電磁部非電通時には、スプリング56cの付勢力によりチェックバルブ56dが閉じてられおり、蓄圧制御弁45は閉弁している。
 電磁部56aへの通電時には、電磁部56aが通電することで発生する磁力によって、ピストン56bが、スプリング56cの付勢力に抗してチェックバルブ56dと離間する方向へ摺動し、これによりチェックバルブ56dが開口され、蓄圧制御弁45は開弁する。
 このような構成により、電磁部56aを非作動とすればスプリング56c、ピストン56b、チェックバルブ56dの機械的な構成のみでアキュムレータ44を密閉することができるので、アキュムレータ44保圧状態でのアキュムレータ44のオイル漏れをスプール弁に比べて低減させることができる。この結果、保圧中のオイル漏れ量を少なく見積もることができ、アキュムレータ44の小型化が可能となる。また、オイル漏れの低減により、オイル漏れ対策のためのオイルシール等によるバルブ摺動抵抗も抑制でき、アキュムレータ44からオイルを吐出するときの油圧応答性を向上できる。さらに、チェックバルブ56dの開閉を切り替えるピストン56bを、電磁部56aを制御することで直接操作できるので、蓄圧制御弁45の制御応答性を向上できる。
[第2実施形態]
 次に、図8~10を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る油圧制御装置1aの概略構成を示す図であり、図9は、本実施形態の油圧制御装置1aにおけるアキュムレータ44の蓄圧処理を示すフローチャートであり、図10は、本実施形態の油圧制御装置1aにおけるアキュムレータ44の吐出処理の実行時のセカンダリ圧Pdの制御の一例を示すタイミングチャートである。
 図8に示すように、本実施形態の油圧制御装置1aは、アキュムレータ44が、油圧経路36の第2油路36b上のチェック弁57とLPM No.1バルブ41との間で、第2油路36bと接続される点で、第1実施形態の油圧制御装置1と異なるものである。
 油圧制御装置1aでは、アキュムレータ44がLPM No.1バルブ41の上流にて、油圧経路36の第2油路36bと接続されているので、アキュムレータ44の蓄圧処理の際には、蓄圧制御弁45を開弁すると、セカンダリ圧Pdのオイルではなく、ライン圧PLのオイルがアキュムレータ44に導入される。
 蓄圧処理のフローは、図9に示すように、ステップS101においてアキュムレータ圧Paccが所定値より小さかった場合、さらに、ライン圧PLが所定値Pa_max以上であるか否かが確認される(S301)。なおライン圧PLは油圧経路36上に接続された圧力センサ(図示せず)などにより検出される。
 ライン圧PLが所定値以上の場合、現在のライン圧PLは、アキュムレータ44の蓄圧を行ったとしても、LPM No.1バルブ41の調圧後に、セカンダリシーブ21aを制御するのに十分な(ベルト22の滑りが発生しないベルト挟圧力を維持できる)セカンダリ圧Pdを維持できるものとして、蓄圧制御弁45がオープン(開弁)される(S103)。
 一方、ライン圧PLが所定値より小さい場合には、現在のライン圧PLは、アキュムレータ44の蓄圧を行ったとすると、このライン圧PLに基づきセカンダリシーブ21aを制御するのに十分なセカンダリ圧Pdを維持できないものとして、ライン圧PLをアップ(昇圧)する処理が行われる(S302)。ライン圧PLを昇圧させる具体的な方法としては、例えば、プライマリレギュレータバルブ39のSLSリニアソレノイド40を作動させてプライマリレギュレータバルブ39の制御圧を調整することで、プライマリレギュレータバルブ39により調圧されるライン圧PLを増大させることが挙げられる。ステップS302の実施後は、ステップS101にリターンする。
 このように、本実施形態の油圧制御装置1aでは、アキュムレータ44は、チェック弁57とLPM No.1バルブ41との間にて第2油路36b(油圧経路36)に接続される。この構成により、アキュムレータ44の蓄圧処理においては、セカンダリ圧Pdより第2油路36b上流のライン圧PLのオイルをアキュムレータ44に導入することが可能となり、アキュムレータ44の蓄圧処理によるセカンダリ圧Pdの圧低を低減することが可能となる。このため、アキュムレータ44の蓄圧処理の実行中でも、セカンダリシーブ21aへの油圧供給が安定し、ベルト挟圧力の制御応答性を向上できる。
 また、アキュムレータ44の吐出処理においては、アキュムレータ44から蓄圧されたオイルが第2油路36bに供給された後にLPM No.1バルブ41にてセカンダリ圧Pdに調圧されるので、セカンダリ圧Pdを適宜制御可能であり、例えば必要最低限の油圧(Pa_min)をセカンダリシーブ21aに供給可能となる。
 ここで、図10を参照して、アキュムレータ44の吐出処理の実行時におけるセカンダリ圧Pdの制御について説明する。図10の各構成要素は図5のものと同様である。セカンダリ圧Pdは、時刻t2おいてアキュムレータ44の吐出処理が開始されると、アキュムレータ44からのオイル供給に伴って昇圧されてゆくが、Pa_minに到達すると以降はこの値で維持される。これは、LPM No.1バルブ41の調圧制御により実現される。
 このように、アキュムレータ44の吐出処理の実行時には、セカンダリ圧Pdを必要最低限な油圧Pa_minまで低減させて維持することが可能であり、セカンダリシーブ21aでのオイル漏れを低減することが可能となるため、アキュムレータ44の小型化を図ることができる。
 ここで、ライン圧PLとセカンダリ圧Pdとを独立制御可能な構成の場合を考える。この構成とは、より詳細には、ライン圧PLを調圧するプライマリレギュレータバルブ39の作動圧を制御するSLSリニアソレノイド40と、セカンダリ圧Pdを調圧するLPM No.1バルブ41の作動圧を制御するSLSリニアソレノイド42とが、それぞれ独立した制御回路を備え、別個に制御可能な構成である。
 この構成では、アキュムレータ44の蓄圧処理において、セカンダリ圧Pdとは独立に制御可能なライン圧PLから蓄圧できるので、セカンダリ圧Pdを増加させることなく、ライン圧PLのみを増加させればよい。したがって、ベルト挟圧力(セカンダリ圧Pd)をアップさせることなくアキュムレータ44の蓄圧処理を実行することが可能となり、蓄圧処理に伴う無段変速機構11のベルト22の負荷増加を防止して、ベルト22の耐久性を向上させることができる。また、セカンダリ圧Pdを増加させることなく、ライン圧PLのみを増加させればよいので、蓄圧時の最高圧力を上げることが可能となり、アキュムレータ44の容積は同一でも蓄圧容積を増加させることができる。これにより吐出可能時間tmaxを増加させることが可能となる。
[第3実施形態]
 次に、図11を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図11は、本発明の第3実施形態に係る油圧制御装置1bの概略構成を示す図である。
 図11に示すように、本実施形態の油圧制御装置1bは、蓄圧制御弁45と第2油路36bとの間にチェック弁58とオリフィス59とが並列に設けられる点で、第1実施形態の油圧制御装置1及び第2実施形態の油圧制御装置1aと異なるものである。
 チェック弁(蓄圧用チェック弁)58は、第2油路36b側からアキュムレータ44へのオイルの流れを防止すると共に、アキュムレータ44から第2油路36bへのオイルの流れを可能とするよう配置されている。
 この油圧制御装置1bでは、アキュムレータ44の蓄圧処理の実行時には、第2油路36bから導入されたオイルはオリフィス59のみを経由してアキュムレータ44に蓄圧され、吐出処理の実行時には、チェック弁58を経由してアキュムレータ44から吐出される。また、オリフィス59を経由しても吐出することができる。
 このように、本実施形態の油圧制御装置1bでは、油圧経路36側からアキュムレータ44へのオイルの流れを防止するチェック弁58と、オリフィス59とが、アキュムレータ44と油圧経路36との間に並列に設けられる。この構成により、アキュムレータ44の蓄圧処理時にはオリフィス59のみ、吐出処理時にはチェック弁58及びオリフィス59の両方をオイルが流れるので、吐出時に比べて蓄圧時のアキュムレータ44への導入経路の開口面積を小さくすることができる。
 これにより、蓄圧時に第2油路36bからの過度のオイル流入を防止することができ、蓄圧時のセカンダリ圧Pdの圧低を抑制することができる。例えば、蓄圧処理の実行中に蓄圧制御弁45が開弁したままフェール(故障)した場合でも、アキュムレータ44への過剰なオイル流入を防止できる。さらに、吐出時には開口面積が増えるので、吐出時の油圧応答性を向上させることが可能となる。この結果、アキュムレータ44の蓄圧時のセカンダリ圧Pdの圧低防止性と、吐出時の油圧応答性とを同時に向上させることが可能となる。
 なお、図11では、第1実施形態の油圧制御装置1にチェック弁58及びオリフィス59を追加した構成を例示したが、第2実施形態の油圧制御装置1aにも適用することができる。
[第4実施形態]
 次に、図12を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。図12は、本発明の第4実施形態におけるアキュムレータ44の蓄圧処理を示すフローチャートである。
 図12に示すように、本実施形態では、アキュムレータ44の蓄圧処理の実施条件に、メカポンプ31の余剰流量に基づく条件を追加した点で、上記の第1~第3実施形態と異なるものである。
 上述のとおり、本発明に係る油圧制御装置では、図3を参照して説明したように、車両2の通常走行中(アイドリングストップ機能の非実行時)にアキュムレータ44の蓄圧処理を実施する。しかし、通常走行中でも、高油温時、エンジン低回転時、ベルト変速時、クラッチC1の制御時など、メカポンプ31から吐出されるオイルに余剰流量が少ない場合がある。このような場合に、蓄圧制御弁45を開状態にしてアキュムレータ44の蓄圧処理を行うと、アキュムレータ44へのオイル流入により、セカンダリシーブ21aへのオイル供給が不足し、セカンダリ圧Pdの圧低が発生してベルト22に滑りが発生する虞がある。ただし、メカポンプ31の余剰流量を確保するためにエンジン回転数を増加させると燃費悪化に繋がる。
 そこで、本実施形態では、図12に示すように、アキュムレータ44の蓄圧処理の実施条件として、メカポンプ31の余剰流量に基づく条件、より詳細には、メカポンプ31の余剰流量が、アキュムレータ44への蓄圧による消費流量以上であるという条件を追加している。
 図12に示す蓄圧処理のフローでは、ステップS101、102の条件(アキュムレータ圧Paccが所定値Pa_maxより小さく、かつセカンダリ圧Pdが所定値Pa_max以上)を満たした場合には、メカポンプ31の余剰流量が算出される(S401)。メカポンプ31の余剰流量は、例えば以下の(1)式で算出することができる。
  メカポンプ余剰流量=メカポンプ容積×エンジン回転数Ne×容積効率
   -油圧回路オイル漏れ量-変速流量   ・・・(1)
ここで、「容積効率」は油温に起因し、また、「油圧回路オイル漏れ量」は油温及びライン圧に起因して変動するパラメータである。「変速流量」は、無段変速機構11の変速比γを変更するのに要するオイル流量であり、変速比γの変化量(dγ/dt)にシーブ面積を乗算した値である。
 次に、アキュムレータ44の蓄圧処理の実行時の消費流量が算出される(S402)。アキュムレータ44蓄圧時の消費流量は、例えば以下の(2)式で算出することができる。
  消費流量=流量係数C×流路面積
   ×{(PL-Pacc)/オイル密度ρ}^0.5 ・・・(2)
ここで、「流路面積」は、油圧経路36やアキュムレータ44へのオイル導入路などの断面積である。
 そして、ステップS401で算出された「メカポンプ余剰流量」と、ステップS402で算出された「アキュムレータ蓄圧時の消費流量」とが比較され、「メカポンプ余剰流量」が「アキュムレータ蓄圧時の消費流量」以上であるとの条件(余剰流量≧消費流量)を満たすか否かが確認される(S403)。
 余剰流量≧消費流量の条件を満たす場合には、蓄圧処理に必要なオイル流量より多くの余剰流量をメカポンプ31が吐出しており、アキュムレータ44の蓄圧処理を実施したとしてもセカンダリ圧Pdへの影響は少ないものとして、蓄圧制御弁45がオープンされ、アキュムレータ44の蓄圧処理が実施される(S103)。
 一方、余剰流量≧消費流量の条件を満たさない場合には、蓄圧処理に必要なオイル流量よりメカポンプ31の余剰流量が少なく、アキュムレータ44の蓄圧処理を実施するとセカンダリ圧Pdの圧低が発生する虞があるものとして、蓄圧制御弁45をクローズし蓄圧処理を一旦中止して(S404)、ステップS101にリターンする。
 このように、本実施形態では、メカポンプ31の余剰流量に基づき、メカポンプ31の余剰流量が、蓄圧による消費流量以上である場合に、アキュムレータ44が蓄圧処理を実行する。この構成により、車両2の通常走行中であっても、高油温時、エンジン低回転時、ベルト変速時、クラッチC1の制御時など、メカポンプ31から吐出されるオイルに余剰流量が少ない場合には、アキュムレータ44の蓄圧処理を中止することができ、蓄圧処理によるセカンダリ圧Pdの圧低を防止することができる。また、低油温時などメカポンプ31の余剰流量が多いときを利用して蓄圧できるため、メカポンプ31の負荷を低減できる。
 なお、図12では、説明の便宜上、図3に新たにステップS401~S404を追加して一連の処理として例示したが、ステップS401~S404の処理を図3のフローチャートと別個として、両方のフローチャートで蓄圧実施条件を満たしたときに蓄圧処理を実行するよう構成してもよい。
[第5実施形態]
 次に、図13,14を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。図13は、本発明の第5実施形態に係る油圧制御装置1cの概略構成を示す図であり、図14は、本発明の第5実施形態におけるアキュムレータ44の蓄圧処理を示すフローチャートである。
 図13,14に示すように、本実施形態の油圧制御装置1cでは、第4実施形態と同様に、アキュムレータ44の蓄圧処理の実施条件に、メカポンプ31の余剰流量に基づく条件を追加した点で、上記の第1~第3実施形態と異なるものである。さらに、クーラーバイパスバルブ60のリリーフポート60aに油圧スイッチ62を設け、この油圧スイッチ62を利用してメカポンプ31の余剰流量の有無を判定している点で、第4実施形態と異なる。
 図13に示すように、油圧制御装置1cでは、L/U制御系53に利用された後のオイルは、油温を冷却するクーラー61に流入される。また、低温時などクーラー61へのオイル流入によるクーラー61内圧の上昇を避けるために、クーラー61の上流側にクーラーバイパスバルブ60が設置されている。クーラーバイパスバルブ60は、例えば油温に応じて適宜開弁することで、クーラー61を介さずにオイルをリリーフポート60aから排出して、油温を上昇させることができる。
 本実施形態では、このリリーフポート60aに油圧スイッチ62が接続されている。油圧スイッチ62は、リリーフポート60aからオイルが排出されたときにこれを検出して作動し、作動状態をECU7に送信するよう構成されている。
 そして、本実施形態では、図14に示すように、アキュムレータ44の蓄圧処理の実施条件として、メカポンプ31の余剰流量に基づく条件、より詳細には、油圧スイッチ62の作動状態に基づいてメカポンプ31の余剰流量が所定量以上であるという条件を追加している。
 図14に示す蓄圧処理のフローでは、ステップS101、102の条件(アキュムレータ圧Paccが所定値Pa_maxより小さく、かつセカンダリ圧Pdが所定値Pa_max以上)を満たした場合には、クーラーバイパスバルブ60のリリーフポート60aに接続された油圧スイッチ62が作動している(ONである)か否かが確認される(S501)。
 油圧スイッチ62が作動している場合には、クーラーバイパスバルブ60のリリーフポート60aからオイルが排出されていることが検出されており、メカポンプ31が余剰流量を吐出しており、アキュムレータ44の蓄圧処理を実施したとしてもセカンダリ圧Pdへの影響は少ないものとして、蓄圧制御弁45がオープンされ、アキュムレータ44の蓄圧処理が実施される(S103)。
 一方、油圧スイッチ62が作動していない場合には、クーラーバイパスバルブ60のリリーフポート60aからオイルが排出されておらず、メカポンプ31が余剰流量を吐出していない可能性があり、アキュムレータ44の蓄圧処理を実施するとセカンダリ圧Pdの圧低が発生する虞があるものとして、蓄圧制御弁45をクローズし蓄圧処理を一旦中止して(S502)、ステップS101にリターンする。
 このように、本実施形態の油圧制御装置1cでは、動力伝達装置5のうち低圧制御系、具体的にはクーラーバイパスバルブ60のリリーフポート60aに、油圧の排出(供給)を検出する油圧スイッチ62が設けられ、油圧スイッチ62により油圧の排出が検出され、メカポンプ31の余剰流量が有る場合に、アキュムレータ44が蓄圧処理を実行する。この構成により、車両2の通常走行中でも、高油温時、エンジン低回転時、ベルト変速時、クラッチC1の制御時など、メカポンプ31の吐出オイルに余剰流量が少ない場合には、アキュムレータ44の蓄圧処理を中止することができ、蓄圧処理によるセカンダリ圧Pdの圧低を防止することができる。また、低油温時などメカポンプ31の余剰流量が多いときを利用して蓄圧できるため、メカポンプ31の負荷を低減できる。さらに、油圧スイッチ62の作動状態を確認することのみで、余剰流量を算出する複雑な計算処理を行うことなく、簡易にメカポンプ31の余剰流量の有無を判断することができるので、ECU7の計算負荷を低減することができる。
 なお、図13には、油圧スイッチ62をクーラーバイパスバルブ60のリリーフポート60aに接続する構成を例示したが、メカポンプ31の余剰流量の有無を検出できればよく、プライマリレギュレータバルブ39からの余剰流量が供給される低圧制御系であれば、クーラーバイパスバルブ60以外の場所に油圧スイッチ62を接続する構成としてもよい。
[第6実施形態]
 次に、図15~17を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。図15は、本発明の第6実施形態に係る油圧制御装置1dの概略構成を示す図であり、図16は、図15に示す蓄圧制御弁63の非作動時の状態を示す図であり、図17は、図15に示す蓄圧制御弁63の作動時の状態を示す図である。
 図15に示すとおり、本実施形態の油圧制御装置1dは、スプール弁などの蓄圧制御弁45の代わりに、図16、17に示す蓄圧制御弁63を備える点において、上記の実施形態と異なるものである。
 蓄圧制御弁63は、図15に示すように油圧経路36からライン圧PLが導入され、このライン圧PLを利用して作動することができる。蓄圧制御弁63は、図16,17に示すように、SA電磁弁64と、切替バルブ65と、パイロットチェック弁66とを備えて構成される。
 SA電磁弁64は、油圧経路36と接続されており油圧経路36からライン圧PLのオイルが導入されている。SA電磁弁64は、ECU7により作動され、作動時には、油圧経路36から導入されているライン圧PLのオイルを作動圧としてパイロットチェック弁66と切替バルブ65に対して出力するよう構成される。
 切替バルブ65は、セカンダリ圧Pdのオイルが導入される第2油路36bと、パイロットチェック弁66とに接続されており、SA電磁弁64からの作動圧の入力有無によって両者の連通/遮断を切り替える。SA電磁弁64から作動圧が入力されたとき(SA電磁弁64の作動時)には、図17に示すように、第2油路36bをパイロットチェック弁66に連通させる。また、SA電磁弁64から作動圧が入力されないとき(SA電磁弁64の非作動時)には、図16に示すように、第2油路36bと、パイロットチェック弁66とを遮断すると共に、パイロットチェック弁66に対して閉弁する方向に油圧(ライン圧PL)を供給する。
 パイロットチェック弁66は、アキュムレータ44と第2油路36bとに接続されており、SA電磁弁64からの作動圧(ライン圧PL)により開弁するよう構成される。より詳細には、パイロットチェック弁66は、第1ポート66aでアキュムレータ44と接続され、第2ポート66bで切替バルブ65を介して第2油路36bと接続されている。この第1ポート66aと第2ポート66bとの間には弁体66cが配置されている。この弁体66cは、第1スプリング66dの付勢力により閉じられているが、弁体66cに連結されるパイロットピストン66eが摺動することによりこの付勢力に抗して開くよう構成されている。このパイロットピストン66eには、第3ポート66gを介してSA電磁弁64から導入される作動圧(ライン圧PL)が作用して、パイロットピストン66eを弁体66cが開く方向へ摺動できるよう構成されている。また、パイロットピストン66eには第1スプリング66dとは逆方向の付勢力(すなわち弁体66cが開く方向)を生じる第2スプリング66fが連結されている。
 また、パイロットチェック弁66は、第4ポート66hで切替バルブ65と接続されており、第4ポート66hを介して切替バルブ65から導入される油圧(ライン圧PL)が、弁体66cが閉じる方向へパイロットピストン66eに作用するよう構成されている。
 このような蓄圧制御弁63において、SA電磁弁64が作動していないときには、図16に示すように、SA電磁弁64から切替バルブ65に作動圧が導入されない。このため、切替バルブ65は、第2油路36bとパイロットチェック弁66の第2ポート66bとを遮断し、パイロットチェック弁66の第4ポート66hにライン圧PLを導入している。
 パイロットチェック弁66では、第4ポート66hからライン圧PLが導入されるため、このライン圧PLがパイロットピストン66eに作用して、弁体66cを閉じる方向(図16では下方向)に押し下げられる。これにより、アキュムレータ44と第2油路36bとは遮断されている。すなわち蓄圧制御弁63は閉弁されている状態である。また、このとき、ライン圧PLの作用により第2スプリング66fも収縮された状態で保持されている。
 そして、SA電磁弁64が作動したときには、図17に示すように、SA電磁弁64から、パイロットチェック弁66の第3ポート66gと、切替バルブ65とに作動圧(ライン圧PL)が導入される。
 切替バルブ65は、SA電磁弁64からの作動圧によって、第2油路36bとパイロットチェック弁66の第2ポート66bとを連通するよう切り替える。
 パイロットチェック弁66では、第4ポート66hからの油圧の入力が無くなり、また、SA電磁弁64から第3ポート66gに作動圧が導入されるため、パイロットピストン66eが弁体66cを開く方向(図17では上方向)に押し出される。また、このとき、第2スプリング66fも伸長して、パイロットピストン66eの移動方向と同方向に付勢する。これにより、蓄圧制御弁63は開弁され、アキュムレータ44と第2油路36bとが連通された状態となる。
 このように本実施形態の油圧制御装置1dでは、蓄圧制御弁63を備えることで、蓄圧制御弁63の非作動時(閉弁時)には、パイロットチェック弁66の第4ポート66hからパイロットピストン66eに対して、弁体66cを閉じる方向(図16では下方向)に油圧(ライン圧PL)が作用し、一方で、蓄圧制御弁63の作動時(開弁時)には、パイロットチェック弁66の第3ポート66gからパイロットピストン66eに対して、弁体66cを開く方向(図17では上方向)に作動圧(ライン圧PL)が作用する。すなわち、非作動時と作動時との間でのパイロットピストン66eが受ける差圧は、作動圧の2倍に増大することができる。さらに、第2スプリング66fにより、パイロットピストン66eの摺動にさらなる付勢力を付与することができる。このため、作動時にパイロットピストン66eに作用する力を増大できるので、パイロットピストン66eを小径化することが可能となり、蓄圧制御弁63の小型化を図ることができ、搭載性を向上できる。
[第7実施形態]
 次に、図18,19を参照して、本発明の第7実施形態について説明する。図18は、本発明の第7実施形態に係る油圧制御装置1eの概略構成を示す図であり、図19は、蓄圧制御弁63の作動時の油圧制御装置1eの状態を示す図である。
 本実施形態の油圧制御装置1eは、第6実施形態の蓄圧制御弁63の作動時に、SA電磁弁64から出力される作動圧を用いて、アキュムレータ44の蓄圧に用いるオイルの油圧を増加させる点で、第6実施形態の油圧制御装置1dと異なるものである。
 図18に示すように、本実施形態の油圧制御装置1eでは、蓄圧制御弁63(およびアキュムレータ44)は、第2実施形態と同様に、チェック弁57とLPM No.1バルブ41との間にて油圧経路36の第2油路36bと接続されている。すなわち、本実施形態で「アキュムレータ44の蓄圧に用いるオイルの油圧」とはライン圧PLである。なお、図18,19では、説明の便宜上、上記実施形態と同一な構成の一部分(C1制御系18、プライマリレギュレータバルブ39より下流、油圧流路36の第1油路36aより下流)については図示を省略している。
 また、この実施形態では、プライマリレギュレータバルブ39とLPM No.1バルブ41とが共通のSLSリニアソレノイド40によりパイロット圧を調整可能とされている。
 そして、特に本実施形態では、蓄圧制御弁63のSA電磁弁64は、パイロットチェック弁66及び切替バルブ65の他に、さらにプライマリレギュレータバルブ39へ接続され、SA電磁弁64から出力される作動圧(ライン圧PL)がパイロット圧として入力されるよう構成されている。つまり、SA電磁弁64の作動時(蓄圧制御弁63の開弁時)に、プライマリレギュレータバルブ39の調圧条件を変更することができる。
 SA電磁弁64が作動したときには、図19に示すように、SA電磁弁64から出力される作動圧により、蓄圧制御弁63が開弁し、アキュムレータ44への蓄圧処理(または吐出処理)が実行される。このとき、SA電磁弁64から出力される作動圧が、プライマリレギュレータバルブ39にもパイロット圧として入力され、一時的にプライマリレギュレータバルブ39のパイロット圧が増加される。これにより、プライマリレギュレータバルブ39により調圧されるライン圧PLが一時的に増加する。
 一方、LPM No.1バルブ41のパイロット圧は変わらないため、LPM No.1バルブ41により調圧されるセカンダリ圧Pdも変動されない。
 このように、本実施形態の油圧制御装置1eでは、蓄圧制御弁63の開弁に応じて、SA電磁弁64から出力される作動圧を用いて、セカンダリ圧Pdを増加させることなくアキュムレータ44の蓄圧に用いるオイルの油圧であるライン圧PLのみを増加させることができる。
 これにより、アキュムレータ44の蓄圧処理の実行時に、アキュムレータ44に蓄圧に用いるライン圧PLのみを増圧して効率よく蓄圧を行うことができる。また、ライン圧PLを増圧させても、セカンダリ圧Pdの増加を抑制できるので、無段変速機構11のベルト22の負荷増加を防止することができる。
 プライマリレギュレータバルブ39とLPM No.1バルブ41とが共通のSLSリニアソレノイド40によりパイロット圧を調整可能とする構成であっても、プライマリレギュレータバルブ39のみの調圧を個別に制御できるので、新たな電磁弁を追加することなく安価にシステム改善が可能となる。
 なお、本実施形態の油圧制御装置1eは、蓄圧制御弁63の代わりに、第1~第5実施形態で用いたスプール弁などの蓄圧制御弁45に置き換えることも可能である。
[第8実施形態]
 次に、図20,21を参照して、本発明の第8実施形態について説明する。図20は、本発明の第8実施形態に係る油圧制御装置1fの概略構成を示す図であり、図21は、蓄圧制御弁63の作動時の油圧制御装置1fの状態を示す図である。なお、図20,21も、図18,19と同様に、説明の便宜上、上記実施形態と同一な構成の一部分(C1制御系18、プライマリレギュレータバルブ39より下流、油圧流路36の第1油路36aより下流)については図示を省略している。
 本実施形態の油圧制御装置1fは、第6実施形態の蓄圧制御弁63の作動時に、SA電磁弁64から出力される作動圧を用いて、アキュムレータ44の蓄圧に用いるオイルの油圧を増加させる点では第7実施形態の油圧制御装置1eと共通するが、アキュムレータ44に蓄圧するオイルの油圧を増加させる手法が異なるものである。
 特に本実施形態では、蓄圧制御弁63のSA電磁弁64は、パイロットチェック弁66及び切替バルブ65の他に、図20に示すように、さらにLPM No.1バルブ41へ接続され、SA電磁弁64から出力される作動圧(ライン圧PL)がパイロット圧として入力されるよう構成されている。つまり、SA電磁弁64の作動時(蓄圧制御弁63の開弁時)に、LPM No.1バルブ41の調圧条件を変更することができる。
 SA電磁弁64が作動したときには、図21に示すように、SA電磁弁64から出力される作動圧により、蓄圧制御弁63が開弁し、アキュムレータ44への蓄圧処理(または吐出処理)が実行される。このとき、SA電磁弁64から出力される作動圧が、LPM No.1バルブ41にもパイロット圧として入力され、一時的にLPM No.1バルブ41のパイロット圧が増加される。これにより、LPM No.1バルブ41により調圧されるセカンダリ圧Pdが一時的に減少する。
 このとき、プライマリレギュレータバルブ39のパイロット圧は変わらないため、プライマリレギュレータバルブ39により調圧されるライン圧PLも変動していない。
 そして、ここで、プライマリレギュレータバルブ39とLPM No.1バルブ41のパイロット圧を制御するSLSリニアソレノイド40を作動させ、一時的に減少しているセカンダリ圧Pdが元のレベルに戻るようにパイロット圧を調整する。この結果、セカンダリ圧Pdを増加させることなく、ライン圧PLのみが増加する。
 このように、本実施形態の油圧制御装置1fでは、第7実施形態の油圧制御装置1eと同様に、蓄圧制御弁63の開弁に応じて、SA電磁弁64から出力される作動圧を用いて、セカンダリ圧Pdを増加させることなくアキュムレータ44の蓄圧に用いるオイルの油圧であるライン圧PLのみを増加させることができるので、第7実施形態と同様の効果を奏することができる。
 なお、本実施形態の油圧制御装置1fは、蓄圧制御弁63の代わりに、第1~第5実施形態で用いたスプール弁などの蓄圧制御弁45に置き換えることも可能である。
 以上、本発明について好適な実施形態を示して説明したが、本発明はこれらの実施形態により限定されるものではない。本発明は、以上で説明した実施形態を複数組み合わせることで構成してもよいし、実施形態の各構成要素を、当業者が置換することが可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものに変更することが可能である。
 また、上記実施形態では、油圧制御装置1によって無段変速機構11と共に油圧制御されるクラッチとして、前後進切替機構10のC1制御系18(前後進切替クラッチC1及び前後進切替ブレーキB1)を例示したが、このクラッチは、開放状態としてエンジン3と駆動輪4側との間の回転トルクを遮断し、また、係合状態としてエンジン3と駆動輪4側との間でトルクを伝達できるものであれば、前後進切替機構10以外のクラッチを用いてもよい。
 また、アキュムレータ44は、無段変速機構11のベルト挟圧力を制御するシーブに対して、内部に蓄圧されたオイルを供給可能に油圧経路36に接続されていればよい。上記実施形態では、セカンダリシーブ21aがベルト挟圧力を制御する構成を例示しているため、アキュムレータ44は、セカンダリシーブ21aへオイルを供給する第2油路36bに接続されているが、プライマリシーブ20aがベルト挟圧力を制御する構成の場合には、プライマリシーブ20aへオイルを供給する第1油路36aにアキュムレータ44を接続することができる。
 1,1a,1b,1c,1d,1e,1f 油圧制御装置
 2 車両
 3 エンジン
 4 駆動輪
 5 動力伝達装置
 11 ベルト式無段変速機構
 21a セカンダリシーブ
 31 メカポンプ(機械ポンプ)
 32 モータ
 33 電動ポンプ
 36 油圧経路
 36a 第1油路
 36b 第2油路
 39 プライマリレギュレータバルブ(ライン圧調圧弁)
 41 LPM No.1バルブ(調圧弁)
 44 アキュムレータ
 45 蓄圧制御弁
 57 チェック弁(昇圧用チェック弁)
 58 チェック弁(蓄圧用チェック弁)
 59 オリフィス
 62 油圧スイッチ
 63 蓄圧制御弁
 64 SA電磁弁
 65 切替バルブ
 66 パイロットチェック弁
 PL ライン圧
 Pd セカンダリ圧

Claims (12)

  1.  車両走行中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両に備えられる、ベルト式無段変速機構を含む動力伝達装置を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置において、
     前記エンジンの駆動により油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する機械ポンプと、
     前記エンジンが停止し前記機械ポンプが停止されたときに、モータ駆動により前記油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する電動ポンプと、
     前記油圧経路に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁の開閉により、前記車両の通常走行中に前記油圧経路からオイルを蓄圧し、前記アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたとき、前記蓄圧されたオイルを前記ベルト式無段変速機構に供給するアキュムレータと、
    を備えることを特徴とする油圧制御装置。
  2.  前記油圧経路のうち前記ベルト式無段変速機構の少なくとも一方のシーブに接続される油路上に、上流側へのオイルの逆流を防止する昇圧用チェック弁を備え、
     前記アキュムレータは、前記昇圧用チェック弁と前記シーブとの間にて前記油圧経路に接続されることを特徴とする、
    請求項1に記載の油圧制御装置。
  3.  前記昇圧用チェック弁の下流側に前記シーブへの供給油圧を調圧する調圧弁を備え、
     前記アキュムレータは、前記昇圧用チェック弁と前記調圧弁との間にて前記油圧経路に接続されることを特徴とする
    請求項2に記載の油圧制御装置。
  4.  前記油圧経路側から前記アキュムレータへのオイルの流れを防止する蓄圧用チェック弁と、
     オリフィスと、
    を前記アキュムレータと前記油圧経路との間に並列に設けることを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の油圧制御装置。
  5.  前記アキュムレータは、前記ベルト式無段変速機構へ供給する油圧が所定値以上のときに蓄圧することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の油圧制御装置。
  6.  前記アキュムレータは、前記機械ポンプの余剰流量に基づき蓄圧することを特徴とする、請求項5に記載の油圧制御装置。
  7.  前記アキュムレータは、前記機械ポンプの余剰流量が、蓄圧による消費流量以上である場合に蓄圧することを特徴とする、請求項6に記載の油圧制御装置。
  8.  前記動力伝達装置のうちクーラーバイパスバルブのリリーフポートへの油圧の供給を検出する油圧スイッチを備え、
     前記アキュムレータは、前記油圧スイッチにより前記リリーフポートへの油圧供給が検出され、前記機械ポンプの余剰流量が有る場合に蓄圧することを特徴とする、請求項6に記載の油圧制御装置。
  9.  前記蓄圧制御弁は、
     作動時に作動圧を出力する電磁弁と、
     前記油圧経路と前記アキュムレータに接続され、前記電磁弁から出力される前記作動圧により開弁するパイロットチェック弁と、
     前記電磁弁から出力される作動圧が入力されたときに、前記油圧経路と前記パイロットチェック弁とを連通させ、前記作動圧の入力がないときには、前記パイロットチェック弁に対して閉弁する方向に油圧を供給する、切替バルブと、
    を備えることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の油圧制御装置。
  10.  前記蓄圧制御弁の開弁に応じて、前記アキュムレータの蓄圧に用いるオイルの油圧を増加させることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の油圧制御装置。
  11.  車両走行中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両に備えられる、ベルト式無段変速機構を含む動力伝達装置を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置において、
     前記エンジンの駆動により油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する機械ポンプと、
     前記エンジンが停止し前記機械ポンプが停止されたときに、モータ駆動により前記油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する電動ポンプと、
     前記油圧経路のうち前記ベルト式無段変速機構の少なくとも一方のシーブに接続される油路上に設けられ、上流側へのオイルの逆流を防止する昇圧用チェック弁と、
     前記昇圧用チェック弁の下流側に設けられ、前記シーブへの供給油圧を調圧する調圧弁と、
     前記昇圧用チェック弁と前記調圧弁との間にて前記油圧経路に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁の開閉により、前記車両の通常走行中に前記油圧経路からオイルを蓄圧し、前記アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたとき、前記蓄圧されたオイルを前記ベルト式無段変速機構に供給するアキュムレータと、
     前記機械ポンプまたは前記電動ポンプから前記油圧経路に供給され、前記アキュムレータの蓄圧に用いるオイルの油圧であるライン圧を調圧するライン圧調圧弁と、
    を備え、
     前記蓄圧制御弁は、
     作動時に作動圧を出力する電磁弁と、
     前記油圧経路と前記アキュムレータに接続され、前記電磁弁から出力される前記作動圧により開弁するパイロットチェック弁と、
     前記電磁弁から出力される作動圧が入力されたときに、前記油圧経路と前記パイロットチェック弁とを連通させ、前記作動圧の入力がないときには、前記パイロットチェック弁に対して閉弁する方向に油圧を供給する、切替バルブと、
    を有し、
     前記蓄圧制御弁の前記電磁弁の作動時に、前記電磁弁から出力される前記作動圧を用いて、前記ライン圧調圧弁のパイロット圧を増加させ、前記ライン圧調圧弁により調圧される前記ライン圧を増加させることを特徴とする油圧制御装置。
  12.  車両走行中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を実行可能な車両に備えられる、ベルト式無段変速機構を含む動力伝達装置を作動させるために供給されるオイルの油圧を制御する油圧制御装置において、
     前記エンジンの駆動により油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する機械ポンプと、
     前記エンジンが停止し前記機械ポンプが停止されたときに、モータ駆動により前記油圧経路を介して前記動力伝達装置にオイルを供給する電動ポンプと、
     前記油圧経路のうち前記ベルト式無段変速機構の少なくとも一方のシーブに接続される油路上に設けられ、上流側へのオイルの逆流を防止する昇圧用チェック弁と、
     前記昇圧用チェック弁の下流側に設けられ、前記シーブへの供給油圧を調圧する調圧弁と、
     前記昇圧用チェック弁と前記調圧弁との間にて前記油圧経路に接続され、前記油圧経路との連通及び遮断を切り替える蓄圧制御弁の開閉により、前記車両の通常走行中に前記油圧経路からオイルを蓄圧し、前記アイドリングストップ機能が実行されている走行中に駆動輪側から外乱が入力されたとき、前記蓄圧されたオイルを前記ベルト式無段変速機構に供給するアキュムレータと、
     前記機械ポンプまたは前記電動ポンプから前記油圧経路に供給され、前記アキュムレータの蓄圧に用いるオイルの油圧であるライン圧を調圧するライン圧調圧弁と、
    を備え、
     前記蓄圧制御弁は、
     作動時に作動圧を出力する電磁弁と、
     前記油圧経路と前記アキュムレータに接続され、前記電磁弁から出力される前記作動圧により開弁するパイロットチェック弁と、
     前記電磁弁から出力される作動圧が入力されたときに、前記油圧経路と前記パイロットチェック弁とを連通させ、前記作動圧の入力がないときには、前記パイロットチェック弁に対して閉弁する方向に油圧を供給する、切替バルブと、
    を有し、
     前記蓄圧制御弁の前記電磁弁の作動時に、前記電磁弁から出力される前記作動圧を用いて、前記調圧弁のパイロット圧を増加させて、前記調圧弁により調圧される前記シーブへの供給油圧を減少させた後に、さらに、前記調圧弁及び前記ライン圧調圧弁の調圧条件を、前記シーブへの供給油圧を前記減少処理前の状態に戻すよう変更することで、前記ライン圧を増加させることを特徴とする油圧制御装置。
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