JP2011106655A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルトのスリップを防止しつつ、内燃機関で駆動される油圧ポンプの容量を低く設定して燃費の悪化を解消するようにした無段変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】ベルト式のドライブプーリとドリブンプーリからなる無段変速機を備え、そのシリンダ室に供給すべき作動油圧を介してプーリ側圧を制御する無段変速機の制御装置において、内燃機関で駆動されて作動油圧を生成してシリンダ室に至る油路に供給する油圧ポンプと、それと独立して作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段を備え、内燃機関の出力トルクからベルトの伝達トルクを算出し、それから必要とされるプーリ側圧を算出し(S10からS20)、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプのみで供給可能か否か判断し(S26)、供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させる(S24からS30)。
【選択図】図3
【解決手段】ベルト式のドライブプーリとドリブンプーリからなる無段変速機を備え、そのシリンダ室に供給すべき作動油圧を介してプーリ側圧を制御する無段変速機の制御装置において、内燃機関で駆動されて作動油圧を生成してシリンダ室に至る油路に供給する油圧ポンプと、それと独立して作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段を備え、内燃機関の出力トルクからベルトの伝達トルクを算出し、それから必要とされるプーリ側圧を算出し(S10からS20)、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプのみで供給可能か否か判断し(S26)、供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させる(S24からS30)。
【選択図】図3
Description
この発明は無段変速機の制御装置に関する。
車両に搭載された内燃機関の出力を変速するベルト式のドライブプーリとドリブンプーリからなる無段変速機において、特許文献1記載の技術のように、駆動輪がロックしているか否か判定し、肯定されるとき、ライン油圧を増大させる制御を行うことが知られている。
ベルト式の無段変速機にあっては、上記したように駆動輪がロックされた場合あるいは制動されて駆動輪の回転速度が急減した場合、その減速度に応じたドライブプーリ軸上の慣性トルクをベルトが伝達することから、その状態でもベルトがスリップしないように高いプーリ側圧を供給する必要がある。
そのため、内燃機関で駆動される油圧ポンプの容量を高く設定する必要があって、燃費の悪化を招いていた。
従って、この発明の目的は上記した不都合を解消し、ベルトのスリップを防止しつつ、内燃機関で駆動される油圧ポンプの容量を低く設定して燃費の悪化を解消するようにした無段変速機の制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、車両に搭載された内燃機関の出力を変速して前記車両の駆動輪に伝達するベルト式のドライブプーリとドリブンプーリからなる無段変速機を備え、前記ドライブプーリとドリブンプーリのシリンダ室に供給すべき作動油圧を介してプーリ側圧を制御する無段変速機の制御装置において、前記内燃機関で駆動されて前記作動油圧を生成して前記シリンダ室に至る油路に供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプと独立して前記作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段と、前記内燃機関の出力トルクから前記ベルトの伝達トルクを算出し、算出された伝達トルクから必要とされる前記プーリ側圧を算出するプーリ側圧算出手段と、前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみで供給可能か否か判断する油圧ポンプ供給判断手段と、前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、前記付加的油圧手段を作動させる付加的油圧作動手段とを備える。
請求項2に係る無段変速機の制御装置にあっては、前記付加的油圧手段が、前記シリンダ室に至る油路に介挿されるアキュムレータと、前記アキュムレータに前記作動油圧を供給する補助油圧ポンプとからなる。
請求項3に係る無段変速機の制御装置にあっては、前記駆動輪がロックしたとき、ブレーキ油圧を供給可能なブレーキ機構を介して前記駆動輪の制動力を低減してスリップを防止するABS装置を備えると共に、前記付加的油圧手段が前記ブレーキ機構からなる。
請求項4に係る無段変速機の制御装置にあっては、さらに、アイドリングストップ指示に応じて前記内燃機関を停止させるアイドリングストップ手段を備えると共に、前記付加的油圧作動手段は、前記アイドリングストップ手段によって前記内燃機関が停止された場合であっても、前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、前記付加的油圧手段を作動させる。
請求項1に係る無段変速機の制御装置にあっては、内燃機関で駆動されて作動油圧を生成してドライブプーリとドリブンプーリのシリンダ室に至る油路に供給する油圧ポンプと、油圧ポンプと独立して作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段とを備え、内燃機関の出力トルクからベルトの伝達トルクを算出し、算出された伝達トルクから必要とされるプーリ側圧を算出し、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプのみで供給可能か否か判断すると共に、油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させるので、ベルトのスリップを防止できると共に、内燃機関で駆動される油圧ポンプの容量を低く設定することができ、燃費の悪化を解消することができる。
請求項2に係る無段変速機の制御装置にあっては、付加的油圧手段が、シリンダ室に至る油路に介挿されるアキュムレータと、アキュムレータに作動油圧を供給する補助油圧ポンプとからなるので、上記した効果に加え、内燃機関で駆動される油圧ポンプの容量を確実に低く設定することができる。
請求項3に係る無段変速機の制御装置にあっては、駆動輪がロックしたとき、ブレーキ油圧を供給可能なブレーキ機構を介して駆動輪の制動力を低減してスリップを防止するABS装置を備えると共に、付加的油圧手段がブレーキ機構からなるので、上記した効果に加え、内燃機関で駆動される油圧ポンプの容量を確実に低く設定することができる。
請求項4に係る無段変速機の制御装置にあっては、アイドリングストップ指示に応じて内燃機関を停止させるアイドリングストップ手段を備えると共に、アイドリングストップ手段によって内燃機関が停止された場合であっても、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させるので、上記した効果に加え、減速中に停車することを予想して内燃機関を停止する場合でも、停車するまでの間も含めて所要プーリ側圧を確保できることとなり、アイドリングストップを実行して燃費の悪化を一層解消することが可能となる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る無段変速機の制御装置を実施するための形態を説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る無段変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は4気筒の内燃機関(以下「エンジン」という)を示す。エンジン10は車両(駆動輪12などで部分的に示す)14に搭載される。
エンジン10の回転は、クラッチあるいはトルクコンバータ16を介して無段変速機(Continuous Variable Transmission。以下「CVT」という)20に入力される。
CVT20は、メインシャフトMSに配置されたドライブプーリ20aと、メインシャフトMSに平行なカウンタシャフト(出力軸)CSに配置されたドリブンプーリ20bと、その間に掛け回される金属製のベルト20cからなる。
ドライブプーリ20aは、メインシャフトMSに相対回転自在で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体20a1と、メインシャフトMSに相対回転不能で固定プーリ半体20a1に対して軸方向に相対移動可能に配置された可動プーリ半体20a2からなる。
ドリブンプーリ20bは、カウンタシャフトCSに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体20b1と、カウンタシャフトCSに相対回転不能で固定プーリ半体20b1に対して軸方向に相対移動可能に配置された可動プーリ半体20b2からなる。
尚、CVT20とメインシャフトMSの間には前後進切換機構(図示せず)が配置される。
カウンタシャフトCSの回転は減速ギヤ22,24を介してディファレンシャル機構(図示せず)に伝えられ、それからドライブシャフト26を介して駆動輪(右側のみ示す)12に伝えられる。
リザーバ30から可動プーリ半体20a2,20b2のシリンダ室20a21,20b21に至る油路32には、油圧ポンプ(Pと示す)34が配置される。油圧ポンプ34はエンジン10のクランクシャフト10aにより駆動され、リザーバ30から作動油を汲み上げ、作動油圧(作動油の圧力)を生成して油路32に供給する。
油路32は一方では油路36,40を介してドライブプーリ20aの可動プーリ半体20a2のシリンダ室20a21に接続されると共に、他方では油路36とそれから分岐した油路42を介してドリブンプーリ20bの可動プーリ半体20b2のシリンダ室20b21に接続される。油路40、42には圧力制御バルブ44,46が介挿される。
油路32は油路36の手前で分岐した油路50に接続される。油路50は一方では油路52を介してドライブプーリ20aの可動プーリ半体20a2のシリンダ室20a21に接続される油路40に接続されると共に、他方では油路54を介してドリブンプーリ20bの可動プーリ半体20b2のシリンダ室20b21に接続される油路42に接続される。油路50、54には圧力制御バルブ56,60が介挿される。
油路50はアキュムレータ62に接続されると共に、補助油圧ポンプ(P2と示す)64に接続される。補助油圧ポンプ64は電動ポンプからなり、モータ(図示せず)が通電されると、リザーバ30から作動油を汲み上げ、作動油圧を生成して油路50に供給する。
油路50にはチェックバルブ66,70が介挿され、アキュムレータ62はそれによって補助油圧ポンプ64と油圧ポンプ34で生成された作動油圧を蓄圧する。図1において符号74はコントローラ(電子制御ユニット。Cと示す)を示す。コントローラ74はマイクロコンピュータからなる。
アキュムレータ62には圧力センサ76が配置され、アキュムレータ62の内部の作動油圧に比例した信号を出力する。また、ドライブプーリ20aの固定半体20a1の付近には第1の回転数センサ78が配置されてドライブプーリ20aの回転数NDRを示す信号を出力すると共に、減速ギヤ24の付近には第2の回転数センサ80が配置されて減速ギヤ24の回転数を通じてドリブンプーリ20bの回転数NDNを示す信号を出力する。
これらセンサの出力はコントローラ74に入力される。また、エンジン10には同様にマイクロコンピュータからなるエンジンコントローラ(図示せず)が設けられ、エンジンコントローラの出力もコントローラ74に入力される。
コントローラ74は入力値に基づき、後述するように、必要とされるドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bのプーリ側圧を算出し、算出した値となるように圧力制御バルブ44,46,56,60の動作を制御する。
車両14には、ブレーキ機構84とABS装置86が設けられる。
ブレーキ機構84は、ブレーキペダル84aに接続されると共に、ブレーキオイルが充填されたマスタシリンダ84bと、その動作を倍力するモジュレータ(マスタバックあるいはブースタ。Mと示す)84cとからなり、運転者によってブレーキペダル84aが操作されたとき、ディスクブレーキ84dにブレーキ油圧を供給して駆動輪12を制動する。
ブレーキ機構84は、マイクロコンピュータを備えるABS装置86に接続される。また駆動輪12(と従動輪)を含む4輪のドライブシャフト26の付近には車輪速センサ90がそれぞれ配置され、4輪それぞれの回転速度に応じた信号を出力してABS装置86に出力する。
ABS装置86は、車輪速センサ90の出力から駆動輪12がロックしたことが検出されたとき、ブレーキ機構84を介して駆動輪12の制動力を低減してスリップを防止する。
図2は、図1に示す装置のABS装置86が作動したときのプーリ側圧などを示すタイム・チャートである。
図示の如く、アクセルOFFと共に、ブレーキONとなり、車速が低下する。このとき、車輪側の低下が大きいときは駆動軸減速度も大きくなり、プーリ系慣性トルクも増大する。従って、総プーリ所要伝達トルクも増加する結果、必要プーリ側圧も増加し、ポンプの生成する作動油の圧力も大きな値が要求される。
即ち、駆動輪12がロックしたり、あるいは制動されて駆動輪12の回転速度が急減したりした場合、その減速度に応じたドライブプーリ20aの軸上の慣性トルクをベルト20cが伝達することから、その状態でもベルト20cがスリップしないように高いプーリ側圧を供給する必要がある。
その場合、図8(a)に示す如く、エンジン10で駆動される油圧ポンプ34のみで全領域をカバーしようとすると、能力余剰領域が増加し、同図(b)に示す如く、油圧ポンプ34の対応範囲が広くなる結果、油圧ポンプ34の容量を大きく設定せざるを得ない。その結果、エンジン10の燃費が悪化する。
その点に鑑み、この実施例においては、油圧ポンプ34と独立して(油圧ポンプ34と別に)作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段として、アキュムレータ62と補助油圧ポンプ64とを設けるようにした。
以上を前提として図1に示す装置の動作を説明する。
図3はその装置の動作、より具体的にはコントローラ74の動作を示すフロー・チャートである。
以下説明すると、S10においてプーリ側圧の初期値を算出(設定)し、S12に進み、エンジン10からドライブシャフト26までの駆動力をエンジン回転数とエンジン負荷とから検知する。
次いでS14に進み、駆動系速度、即ち、ドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bの回転数NDR,NDNを第1、第2回転数センサ78,80の出力から検知し、S16に進み、駆動系慣性トルクを検知し、S18に進み、総プーリ伝達トルクを演算し、S20に進み、所要プーリ側圧を演算する。
即ち、S12からS20までの処理は、エンジン10と車軸間でCVT20を介して伝達される動力と回転速度変化に伴う、CVT20の慣性トルクを総合したベルト20cの伝達トルクを求め、それから所要プーリ側圧を演算する処理を意味する。
換言すれば、エンジン10の出力トルクとCVT20の慣性トルクを総合してCVT20のベルト20cの伝達トルクを算出し、算出された伝達トルクから必要とされるプーリ側圧を算出する処理を意味する。尚、プーリ側圧は、変速比(レシオ)を示すプーリ20a,20bの比が、所定のシフトマップに従い、車速とアクセル開度からエンジン回転数が目標値となるように算出される。
次いでS22に進み、CVT20に現在供給されている側圧が十分か否か判断し、肯定されるときはS12に戻る一方、否定されるときはS24に進み、エンジン10が運転中か否か判断する。これは前記したエンジンコントローラの適宜なフラグを参照することで判断する。
S24で肯定されるときはS26に進み、エンジン駆動ポンプ、即ち、油圧ポンプ34での作動油圧の供給は十分か否か判断し、肯定されるときはS28に進み、油圧ポンプ34が生成する作動油圧で側圧を調整する。具体的には、CVT20の側圧がS20で演算された所要プーリ側圧となるように圧力制御バルブ44,46を開閉して行う。
他方、S24あるいはS26で否定されるときはS30に進み、圧力制御バルブ56,60を開弁し、アキュムレータ62に蓄圧された作動油圧を可動プーリ半体シリンダ室20a21,20b21に供給すると共に、不足するときは補助油圧ポンプ64に通電して動作させ、よって得た作動油圧をシリンダ室20a21,20b21に追加的に供給する。
前記したエンジンコントローラは所定の条件が成立したとき、アイドリングストップ指示を出力してエンジン10を停止させるように構成されるが、コントローラ74は、エンジンコントローラ(アイドリングストップ手段)によってエンジン10が停止された場合は、クランクシャフト10aも停止するため、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプ34では供給することができない。そのため、アキュムレータ62を作動させ、それでも不足するときは補助油圧ポンプ64に通電して動作させ、よって得た作動油圧をシリンダ室20a21,20b21に追加的に供給する。
この実施例は上記のように構成したので、図4(a)に示す如く、側圧制御領域においてアキュムレータ62を作動させ、それでも不足するときは補助油圧ポンプ64に通電して動作させることで、エンジン10で駆動される油圧ポンプ34の容量を小さくすることができ、同図(b)に示す如く、油圧ポンプ34の対応範囲を縮小することができる。
また、エンジン停止領域においても制御を継続するようにしたので、図5(a)(b)に示す如く、減速中に停車することを予測してエンジン10を停止する場合でも、停車するまでの間も含めて所要プーリ側圧を確保できることとなり、アイドリングストップを実行して燃費の悪化を一層解消することが可能となる。
この実施例にあっては上記の如く、エンジン10で駆動されて作動油圧を生成してCVT20のドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bのシリンダ室20a21,20b21に至る油路40,42に供給する油圧ポンプ34と、油圧ポンプ34と独立して作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段、より具体的には油路50に介挿されるアキュムレータ62と、アキュムレータ62に作動油圧を供給する補助油圧ポンプ64とを備え、エンジン10の出力トルクとプーリ20a,20bの回転速度変化に伴うプーリ系の慣性トルクとを合算してベルト20cの伝達トルク(総プーリ伝達トルク)を算出し、算出された伝達トルクから必要とされるプーリ側圧(所要プーリ側圧)を算出し、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプ34のみで供給可能か否か判断すると共に、油圧ポンプ34のみでは供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させるので、CVT20のベルト20cのスリップを防止できると共に、エンジン10で駆動される油圧ポンプ34の容量を低く設定することができ、燃費の悪化を解消することができる。
さらに、アイドリングストップ指示に応じてエンジンコントローラによってエンジン10が停止された場合であっても、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプ34のみでは供給不可と判断されるとき、アキュムレータ62(あるいはそれに加えて補助油圧ポンプ64)を作動させるので、減速中に停車することを予測してエンジン10を停止する場合でも、停車するまでの間も含めて所要プーリ側圧を確保できることとなり、アイドリングストップを実行して燃費の悪化を一層解消することが可能となる。
図6は、この発明の第2実施例に係る無段変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施例にあっては、アキュムレータ62と補助油圧ポンプ64と圧力制御バルブ56,60とを除去すると共に、ブレーキ機構84がマスタシリンダ84bの動作を倍力する第2のモジュレータ(マスタバックあるいはブースタ。M2と示す)84eを備える。
第2のモジユレータ84eはCVT20のドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bのシリンダ室20a21,20b21に油路94,96で接続され、ブレーキ油圧を供給する。
シリンダ室20a21,20b21には図示のように補助油室20a3,20b3が設けられ、補助油室20a3,20b3はブレーキ油圧で押圧されるとき、ブレーキ油圧に応じた付加的な側圧をベルト20cに付与するように作用する。
図7は図6の装置の動作を示す、図3と同様のフロー・チャートである。
以下説明すると、S100からS116まで第1実施例のフロー・チャートのS10からS26までと同様の処理を行い、S116で肯定されるときはS118に進み、油圧ポンプ34が生成する作動油圧で側圧を調整する。具体的には、CVT20の側圧がS110で演算された所要プーリ側圧となるように圧力制御バルブ44,46を開閉して行う。
他方、S114あるいはS116で否定されるときはS120に進み、第2のモジユレータ84eで生成される油圧(ブレーキ油圧)を油路94,96からCVT20のドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bのシリンダ室20a21,20b21の補助油室20a3,20b3を供給して側圧を調整する。
尚、残余の構成は第1実施例と異ならない。
第2実施例にあっては上記の如く、エンジン10で駆動されて作動油圧を生成してCVT20のドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bのシリンダ室20a21,20b21に至る油路40,42に供給する油圧ポンプ24と、油圧ポンプ34と独立して作動油圧を付加的に生成する付加的油圧供給手段、より具体的には駆動輪12がロックしたとき、ブレーキ油圧を供給可能なブレーキ機構84を介して駆動輪12の制動力を低減してスリップを防止するABS装置86のブレーキ機構84とを備え、エンジン10の出力トルクとプーリ20a,20bの回転速度変化に伴うプーリ系の慣性トルクとを合算してベルト20cの伝達トルク(総プーリ伝達トルク)を算出し、算出された伝達トルクから必要とされるプーリ側圧(所要プーリ側圧)を算出し、算出されたプーリ側圧を油圧ポンプ34のみで供給可能か否か判断すると共に、油圧ポンプ34のみでは供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させるので、第1実施例と同様、CVT20のベルト20cのスリップを防止できると共に、エンジン10で駆動される油圧ポンプ34の容量を低く設定することができ、燃費の悪化を解消することができる。
上記した如く、この発明の第1、第2実施例にあっては、車両14に搭載された内燃機関(エンジン)10の出力を変速して前記車両14の駆動輪12に伝達するベルト式のドライブプーリ20aとドリブンプーリ20bからなる無段変速機(CVT)20を備え、前記ドライブプーリとドリブンプーリのシリンダ室20a21,20b21に供給すべき作動油圧を介してプーリ側圧を制御する無段変速機の制御装置において、前記内燃機関で駆動されて前記作動油圧を生成して前記シリンダ室に至る油路に供給する油圧ポンプ34と、前記油圧ポンプ34と独立して前記作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段と、前記内燃機関の出力トルクから、より具体的には前記内燃機関の出力トルクと前記プーリの回転速度変化に伴うプーリ系の慣性トルクとを合算して前記ベルト20cの伝達トルクを算出し、算出された伝達トルクから必要とされる前記プーリ側圧を算出するプーリ側圧算出手段(S10からS20,S100からS110)と、前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプ34のみで供給可能か否か判断する油圧ポンプ供給判断手段(S26,S116)と、前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプ34のみでは供給不可と判断されるとき、前記付加的油圧手段を作動させる付加的油圧作動手段(S24からS30,S114からS120)とを備える。
第1実施例にあっては、前記付加的油圧手段が、前記シリンダ室20a21,20b21に至る油路50に介挿されるアキュムレータ62と、前記アキュムレータに前記作動油圧を供給する補助油圧ポンプ64とからなる。
第2実施例にあっては、前記駆動輪12がロックしたとき、ブレーキ油圧を供給可能なブレーキ機構84を介して前記駆動輪12の制動力を低減してスリップを防止するABS装置86を備えると共に、前記付加的油圧手段が前記ブレーキ機構84、より正確にはその第2のモジュレータ84eと、第2のモジュレータ84eに油路94,96を介して接続され、第2のモジュレータ84eからブレーキ油圧を供給されるとき、ブレーキ油圧に応じた付加的な側圧をベルト20cに付与する補助油室20a3,20b3からなる。
また、第1、第2実施例にあっては、アイドリングストップ指示に応じて内燃機関(エンジン)10を停止させるアイドリングストップ手段(エンジンコントローラ)を備えると共に、アイドリングストップ手段によって内燃機関が停止された場合であっても、算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、付加的油圧手段を作動させる。
10 内燃機関(エンジン)、10a クランクシャフト、12 駆動輪、14 車両、20 無段変速機(CVT)、20a ドライブプーリ、20b ドリブンプーリ、20c ベルト、20a3,20b3 補助油室(付加的油圧手段)、30 リザーバ、32、36,40,42,50,52,54,94,96 油路、34 油圧ポンプ、44,46,56,60 圧力制御バルブ、62 アキュムレータ(付加油圧手段)、64 補助油圧ポンプ(付加的油圧手段)、74 コントローラ、84 ブレーキ機構、84e 第2のモジュレータ(付加的油圧手段)、86 ABS装置
Claims (4)
- 車両に搭載された内燃機関の出力を変速して前記車両の駆動輪に伝達するベルト式のドライブプーリとドリブンプーリからなる無段変速機を備え、前記ドライブプーリとドリブンプーリのシリンダ室に供給すべき作動油圧を介してプーリ側圧を制御する無段変速機の制御装置において、
a.前記内燃機関で駆動されて前記作動油圧を生成して前記シリンダ室に至る油路に供給する油圧ポンプと、
b.前記油圧ポンプと独立して前記作動油圧を付加的に生成して供給する付加的油圧供給手段と、
c.前記内燃機関の出力トルクから前記ベルトの伝達トルクを算出し、算出された伝達トルクから必要とされる前記プーリ側圧を算出するプーリ側圧算出手段と、
d.前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみで供給可能か否か判断する油圧ポンプ供給判断手段と、
e.前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、前記付加的油圧手段を作動させる付加的油圧作動手段と、
を備えたことを特徴とする無段変速機の制御装置。 - 前記付加的油圧手段が、前記シリンダ室に至る油路に介挿されるアキュムレータと、前記アキュムレータに前記作動油圧を供給する補助油圧ポンプとからなることを特徴とする請求項1記載の無段変速機の制御装置。
- 前記駆動輪がロックしたとき、ブレーキ油圧を供給可能なブレーキ機構を介して前記駆動輪の制動力を低減してスリップを防止するABS装置を備えると共に、前記付加的油圧手段が前記ブレーキ機構からなることを特徴とする請求項1記載の無段変速機の制御装置。
- さらに、
f.アイドリングストップ指示に応じて前記内燃機関を停止させるアイドリングストップ手段、
を備えると共に、前記付加的油圧作動手段は、前記アイドリングストップ手段によって前記内燃機関が停止された場合であっても、前記算出されたプーリ側圧を前記油圧ポンプのみでは供給不可と判断されるとき、前記付加的油圧手段を作動させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
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