JPH07317863A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JPH07317863A
JPH07317863A JP11546794A JP11546794A JPH07317863A JP H07317863 A JPH07317863 A JP H07317863A JP 11546794 A JP11546794 A JP 11546794A JP 11546794 A JP11546794 A JP 11546794A JP H07317863 A JPH07317863 A JP H07317863A
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brake
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 停車時のポンプ駆動ロスを低減すると共にラ
イン圧によるヒルホールド性を確保する。 【構成】 ライン圧算出手段43から伝達トルクに応じ
た電気信号をライン圧制御弁26に出力してセカンダリ
シリンダ15aのライン圧を制御する。そして停車時は
停車判定手段60で、ブレーキとアクセルが共にOFF
でも止まっている平坦路停車、ドライバのブレーキ操作
で止まっているブレーキ停車、またはブレーキとアクセ
ルが共にOFFする際に動く要ヒルホールド停車を判断
する。そして平坦路停車とブレーキ停車の場合は、ライ
ン圧補正手段61でライン圧を、通常ライン圧より低い
例えば最小変速比相当に補正し、このためポンプ駆動ロ
スが低減して燃費が良くなる。要ヒルホールド停車の場
合は、例えば最大変速比相当に高く補正し、このためセ
カンダリプーリ15のクランプ力が増大して後退りしな
いようにヒルホールドされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載されるベル
ト式無段変速機の制御装置に関し、詳しくは停車時のラ
イン圧制御に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の無段変速機として、油圧制御系
に電流制御型のライン圧制御弁と変速制御弁を設ける。
そして電気制御系で種々の入力信号を電気的に処理し、
ソレノイド電流によりライン圧制御弁を作動してライン
圧制御し、更に変速制御弁を作動してプライマリ圧を変
化することで変速動作を電子制御する。特に、ベルトと
プーリの伝達トルクに応じてライン圧を制御して、ライ
ン圧によるベルトクランプ力をベルトスリップを生じな
い必要最小限にすることが、本件出願人により既に提案
されている。
【0003】ここで無段変速機の機構について説明する
と、クラッチ切断して停車する場合は、ベルトが車輪側
のセカンダリプーリに対する巻付け径が最も大きい最大
変速比の状態であり、セカンダリプーリに作用している
ライン圧によってベルトにクランプ力が作用している。
ベルトは押圧式であって、多数のエレメントをスチール
バンドに掛けた状態で1列に並べて構成され、クランプ
力が加わると、エレメントを外へ押し出そうとするプー
リと、スチールバンドより規制されて留まろうとするエ
レメントとの間で摩擦力を生じる。
【0004】従って、停車時にライン圧を高く制御する
と、プーリとベルトの摩擦力が非常に大きくなって、エ
レメント同志を押圧して回転するには非常に大きい押す
力を要し、プーリとベルトは回転し難くなるという特性
を有する。そこで車両の停車の場合に、この特性を利用
してヒルホールド性を確保することが考えられる。
【0005】従来、上記無段変速機のライン圧制御に関
しては、例えば特開昭63−87330号公報の先行技
術がある。この先行技術において、セカンダリプーリ回
転数が零で停車を検出すると、ライン圧を通常より高く
制御すると共にクラッチにドラッグトルクを与えて、例
えば上り坂道でのヒルホールド機能を付与することが示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記先行技
術のものにあっては、停車時には常にライン圧を高く制
御するため、平坦路での停車でヒルホールドが不要な場
合でも、ライン圧が高く制御される。このため停車の際
のポンプ駆動ロスが増大して、燃費低下を招く等の問題
がある。
【0007】本発明は、このような点に鑑み、停車時の
ポンプ駆動ロスを低減すると共にライン圧によるヒルホ
ールド性を確保することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、図1のクレーム対応図に示すように、エンジ
ン側のプライマリ軸12にプライマリシリンダ14aを
備えたプライマリプーリ14が設けられ、車輪側のセカ
ンダリ軸13にセカンダリシリンダ15aを備えたセカ
ンダリプーリ15が設けられ、これら両プーリ14,1
5の間に駆動ベルト16が巻付け径の比率を変えて無段
階に変速制御するように巻付けられ、セカンダリシリン
ダ15aにライン圧を供給する油路23にライン圧制御
弁26が電気信号によりライン圧を可変制御するように
設けられる無段変速機を前提とする。そしてエンジント
ルクと、各変速比の単位トルク当りの必要ライン圧とに
より伝達トルクに応じたライン圧を算出して、このライ
ン圧に応じた電気信号をライン圧制御弁に出力するライ
ン圧算出手段43と、車輪側回転数、ブレーキ操作、ア
クセル操作の信号により平坦路停車、ブレーキ停車また
は要ヒルホールド停車を判断する停車判定手段60と、
平坦路停車とブレーキ停車の場合はライン圧を通常ライ
ン圧より低く補正し、要ヒルホールド停車の場合はライ
ン圧をヒルホールド可能に高く補正するライン圧補正手
段61とを備えることを特徴とする。
【0009】この発明において、無段変速機は、プライ
マリ軸12のプライマリプーリ14とセカンダリ軸13
のセカンダリプーリ15に駆動ベルト16が巻付けら
れ、セカンダリシリンダ15aのライン圧でベルトクラ
ンプする構成であれば良い。ライン圧制御弁26は、比
例ソレノイド以外にデューティソレノイド等を使用する
こともでき、機械的制御と電気的制御を組合わせた構成
でも良い。
【0010】ライン圧補正手段61は、各停車状態にお
いてライン圧を、最小変速比相当、最大変速比相当また
は高い通常ライン圧以外に、任意に制御することができ
る。車輪側回転数は、セカンダリプーリ回転数以外の車
輪側の回転数を用いることもでき、ブレーキ操作の信号
は、ブレーキスイッチ以外の信号でも良く、アクセル操
作の信号は、スロットル開度センサ以外の信号でも良
い。
【0011】
【作用】上記構成による本発明では、車両走行時にエン
ジン動力が、プライマリ軸12のプライマリプーリ1
4、駆動ベルト16及びセカンダリ軸13のセカンダリ
プーリ15により無段変速して車輪側に伝達する。この
ときライン圧算出手段43から伝達トルクに応じた電気
信号がライン圧制御弁26に出力してセカンダリシリン
ダ15aのライン圧が制御され、このためセカンダリプ
ーリ15により常にベルトスリップしない必要最小限の
クランプ力が付与される。
【0012】また停車時には、停車判定手段60で、車
輪側回転数、ブレーキ操作、アクセル操作の信号により
ブレーキとアクセルが共にOFFでも止まっている平坦
路停車、ドライバのブレーキ操作で止まっているブレー
キ停車、またはブレーキとアクセルが共にOFFする際
に動く要ヒルホールド停車が判断される。そして平坦路
停車とブレーキ停車の後退りするおそれが無い場合は、
ライン圧補正手段61でライン圧が、通常ライン圧より
低い値に補正され、このためポンプ駆動ロスが低減して
燃費が良くなる。要ヒルホールド停車の場合は、ライン
圧補正手段61でライン圧が、高い通常ライン圧に補正
され、セカンダリプーリ15のクランプ力が増大され
る。このため無段変速機の特性により後退りしないよう
に確実にヒルホールドされる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2において、本発明が適応される無段変速機と
して、電磁クラッチにベルト式無段変速機を組合わせた
駆動系の全体構成について説明する。エンジン1の動力
は、電磁クラッチ2、前後進切換装置3を介して無段変
速機4に連結し、無段変速機4から1組のリダクション
ギヤ5、出力軸6、ディファレンシャル装置7及び車軸
8を介して駆動輪9に伝動構成される。
【0014】電磁クラッチ2は、エンジン1のクランク
軸10に直結するドライブメンバ2aと、クラッチコイ
ル2cを内蔵して入力軸11に直結するドリブンメンバ
2bとを有する。そして制御ユニット40によりクラッ
チコイル2cにクラッチ電流Icが供給されると、磁気
作用で両メンバ2a,2bのギャップに電磁粉を鎖状に
結合して集積し、この結合力でクラッチトルクを伝達す
る。即ち、発進時にエンジン回転数Neに応じたクラッ
チ電流Icを供給して滑らかにクラッチ接続し、設定車
速以下でクラッチ電流Icを減じてクラッチ切断または
所定のドラッグトルクを発生する。
【0015】前後進切換装置3は、入力軸11とプライ
マリ軸12との間にギヤとハブやスリーブにより同期噛
合式に構成される。そして入力軸11をプライマリ軸1
2に直結する前進位置、入力軸11の回転方向を逆転し
てプライマリ軸12に伝達する後退位置及び両軸11,
12を切断する中立位置を有する。
【0016】無段変速機4は、プライマリ軸12とそれ
に平行配置されたセカンダリ軸13とを有し、プライマ
リ軸12にプライマリシリンダ14aを備えたプーリ間
隔可変のプライマリプーリ14が設けられる。セカンダ
リ軸13には同様のセカンダリシリンダ15aを備えた
セカンダリプーリ15が設けられ、両プーリ14,15
に駆動ベルト16が巻付けられる。
【0017】次に、油圧制御系について説明する。先
ず、オイルパン20と連通するオイルポンプ21からの
油路22が、比例電磁リリーフ弁のライン圧制御弁26
に連通する。ライン圧制御弁26は、比例ソレノイド2
6aに制御ユニット40からのソレノイド電流Isが流
れると、ポンプ吐出圧を調圧して所定のライン圧Psを
生じ、このライン圧Psが油路23によりセカンダリシ
リンダ15aに常に供給されて、伝達トルク等に応じた
クランプ力を付与する。ライン圧Psは、油路24によ
り比例電磁減圧弁の変速制御弁27に導かれる。変速制
御弁27は、比例ソレノイド27aに制御ユニット40
からのソレノイド電流Ipが流れると、ライン圧Psを
プライマリシリンダ14aに給排油して所定のプライマ
リ圧Ppを発生し、このプライマリ圧Ppにより駆動ベ
ルト16の両プーリ14,15に対する巻付け径の比率
を変えて無段階に変速制御するように構成される。
【0018】図3において、全体の電子制御系について
説明する。先ず、プライマリプーリ回転数Npを検出す
るプライマリ回転数センサ30、セカンダリプーリ回転
数Nsを検出するセカンダリ回転数センサ31、イグニ
ッションパルス等によりエンジン回転数Neを検出する
エンジン回転数センサ32、スロットル開度θを検出す
るスロットル開度センサ33を有する。これらセンサ信
号が制御ユニット40に入力する。
【0019】制御ユニット40において、ライン圧制御
系について説明する。先ず、スロットル開度θとエンジ
ン回転数Neが入力するエンジントルク算出部41を有
し、θ−Neのトルク特性によりエンジントルクTeを
推定する。一方、実変速比iは必要ライン圧設定部42
に入力し、各変速比で単位トルク当りの必要ライン圧P
suを求める。これらエンジントルクTeと必要ライン
圧Psuは目標ライン圧算出部43に入力して、伝達ト
ルクに応じた目標ライン圧Pssを、Pss=Te・P
suにより算出する。目標ライン圧Pssはソレノイド
電流設定部44に入力して、目標ライン圧Pssに応じ
たソレノイド電流Isを定め、このソレノイド電流Is
を駆動部45により比例ソレノイド26aに出力する。
【0020】変速制御系について説明する。プライマリ
プーリ回転数Npとセカンダリプーリ回転数Nsが入力
する実変速比算出部46を有し、実変速比iを、i=N
p/Nsにより算出する。セカンダリプーリ回転数Ns
とスロットル開度θは目標プライマリプーリ回転数検索
部47に入力し、Ns−θの関係で目標プライマリプー
リ回転数Npdを定める。目標プライマリプーリ回転数
Npdとセカンダリプーリ回転数Nsは目標変速比算出
部48に入力し、目標変速比isを、is=Npd/N
sにより算出する。こうしてセカンダリプーリ回転数N
s、実変速比i及びスロットル開度θの要素で各運転、
走行条件に応じた最適な目標変速比isを設定する。
【0021】これら実変速比i、目標変速比is、エン
ジントルクTe、各変速比の単位トルク当りの必要ライ
ン圧Psu及びライン圧Psは、目標プライマリ圧算出
部49に入力する。そして現在のライン圧Psで伝達で
きる最大トルク(Ps/Psu) とエンジントルクTe
とのトルク比Ktを、Kt=Te/( Ps/Psu)に
より求め、油圧比Kpを、Kp=f(Kt/i)により
求める。そして現在の実変速比iを保つために必要なプ
ライマリ圧Ppdを、Ppd=Kp・Psにより求め
る。また目標変速比isと実変速比iの偏差に応じたフ
ィードバック補正分ΔPpを求め、これらPpdとΔP
pにより目標プライマリ圧Ppsを、Pps=Ppd±
ΔPpにより算出する。
【0022】そして、ソレノイド電流算出部50ににお
いてソレノイド電流Ipを、Ip=f(Pps)により
算出し、このソレノイド電流Ipを駆動部51により比
例ソレノイド27aに出力するように構成される。
【0023】続いて、停車時のライン圧制御について説
明する。ブレーキ操作としてブレーキスイッチ35の信
号、車輪側回転数としてセカンダリプーリ回転数Ns、
及びアクセル操作としてスロットル開度θの信号は停車
判定部60に入力し、これら信号により各停車状態を判
断する。即ち、ブレーキとアクセルが共にOFFで止ま
っている、即ちNs=0の平坦路停車、ブレーキONで
Ns=0のブレーキ停車、またはブレーキとアクセルが
共にOFFの際に動く、即ちNs≠0の要ヒルホールド
停車を判断する。この停車判定結果は目標ライン圧算出
部43の出力側のライン圧補正部61に入力して、目標
ライン圧Pssを停車状態に応じて補正する。
【0024】即ち、平坦路停車とブレーキ停車の場合
は、目標ライン圧Pssを例えば最小変速比相当に低く
補正する。要ヒルホールド停車の場合は、目標ライン圧
Pssを例えば最大変速比相当に高く補正するように構
成される。
【0025】次に、この実施例の作用について説明す
る。先ず、エンジン1の運転によりオイルポンプ21が
駆動して油圧を生じ、この油圧がライン圧制御弁26に
導かれる。ここで停車時には、変速制御系の目標変速比
isが無段変速機5の機構上の最大変速比に設定され、
変速制御弁27をドレン側に動作してプライマリ圧Pp
は略零になる。セカンダリシリンダ15aにはライン圧
制御弁26によるライン圧Psが供給され、無段変速機
5はベルト16が最もセカンダリプーリ15の方に移行
した最大変速比の低速段になる。
【0026】発進時に例えばDレンジをセレクトする
と、前後進切換装置3が前進位置になって入力軸11と
プライマリ軸12とを直結する。そこでアクセルを踏込
むと、エンジン回転数Neの上昇に応じたクラッチ電流
Icが流れて、電磁クラッチ2が滑らかに接続する。こ
のためエンジン1の動力が電磁クラッチ2、前後進切換
装置3を介して無段変速機4に入力し、最大変速比の変
速動力が駆動輪9に伝達して車両が走り始める。
【0027】このときライン圧制御系では、常にエンジ
ントルクTeが推定され、且つ実変速比iに応じた単位
トルク当りの必要ライン圧Psuが設定される。そこで
アクセル踏込みの発進時に、エンジントルクTeと必要
ライン圧Psuにより目標ライン圧Pssが高く算出さ
れると、これに応じたソレノイド電流Isが比例ソレノ
イド26aに流れて、ライン圧制御弁26によりドレン
量を減少してライン圧Psは高く制御される。そして変
速開始後に必要ライン圧PsuやエンジントルクTeが
小さくなると、目標ライン圧Pssが低く設定されてラ
イン圧Psが低下制御される。このためセカンダリプー
リ15では、常に伝達トルクに対しベルトスリップしな
い必要最小限のクランプ力が付与される。
【0028】次いで、変速制御系においては、トルク比
Kt、油圧比Kp、実変速比iと目標変速比isの偏差
に応じたフィードバック補正分ΔPpにより目標プライ
マリ圧Ppsが算出される。そして発進時に目標変速比
isが大きい場合は目標プライマリ圧Ppsが低いが、
発進後に車速上昇して目標変速比isが順次小さくなる
と、目標プライマリ圧Ppsが徐々に高く算出され、ソ
レノイド電流Ipも変化する。そこで変速制御弁27に
より給油量が増してプライマリ圧Ppは順次高く制御さ
れ、ベルト16はプライマリプーリ14の方に移行して
変速比の小さい高速段にアップシフトする。
【0029】そして高速域で目標変速比isが最小変速
比のオーバドライブ(例えば0.5) に達すると、目標
プライマリ圧Ppsが高く算出されるとともにソレノイ
ド電流Ipが変化し、プライマリ圧Ppは増大して最小
変速比の状態を保つ。また車速の低下により目標変速比
isが大きくなると、目標プライマリ圧Ppsが低く算
出され、これに伴いプライマリ圧Ppは多く減圧されて
低下し、ベルト16は再びセカンダリプーリ15の方に
移行してダウンシフトする。こうして最大変速比と最小
変速比の変速全域で、目標変速比isに実変速比iが追
従しながらアップシフトまたはダウンシフトして無段階
に変速制御される。
【0030】一方、車両が停車する際の無段変速機4の
ライン圧制御を、図4のフローチャートと図5のタイム
チャートを用いて説明する。先ず、ステップS1でセカ
ンダリプーリ回転数Nsにより停車したか否かを判断
し、Ns≠0の走行中はステップS7へ進んで通常ライ
ン圧制御され、このためライン圧Psは図5の時点t1
以前のように比較的高くなる。Ns=0で停車を判断す
ると、ステップS2へ進んでブレーキスイッチ35の信
号をチェックし、図5の時点t1のようにドライバのブ
レーキ操作によりブレーキONしてブレーキ停車を判断
すると、ステップS3へ進みライン圧Psが最小変速比
相当に低く補正される。
【0031】停車時にブレーキ踏込みを解除したブレー
キOFFでは、ステップS2からステップS4へ進みア
クセル操作をチェックする。そこでアクセル踏込みでO
Nする発進時には、ステップS7へ進んで通常ライン圧
制される。一方、ブレーキと共にアクセルもOFFする
場合は、ステップS5へ進んでセカンダリプーリ回転数
Nsをチェックし、Ns=0の止まったままの場合は平
坦路停車を判断してステップS3へ進む。これは図5の
例えば時点t2であり、上述のブレーキ停車と同様にラ
イン圧Psが低く制御される。こうしてブレーキ停車と
平坦路停車の後退りするおそれの無い場合は、いずれも
ライン圧Psが低く制御され、このためポンプ駆動ロス
が低減する。
【0032】ブレーキとアクセルが共にOFFする際
に、車両が路面の傾斜で図5の時点t3のように後退り
してNs≠0になると、ステップS5で要ヒルホールド
停車を判断する。そしてステップS5からステップS6
へ進み、最大変速比相当の高いライン圧に補正される。
このため無段変速機4ではセカンダリプーリ15に高い
ライン圧Psがかかり、このため大きいクランプ力でベ
ルト16とプーリ14,15の摩擦力が増大して、セカ
ンダリプーリ15以降の車輪側の回転が規制され、この
無段変速機4の特性により車両は自動的に後退りしない
ようヒルホールドされる。
【0033】この場合にヒルホールド機能によりNs=
0となっても、要ヒルホールド停車ではアクセルONす
るまでは高いライン圧にホールドすることにより、ライ
ン圧の変動が防止される。そしてブレーキ停車または平
坦路停車からアクセルONして発進する場合は、ステッ
プS4からステップS7へ進んで通常ライン圧制御さ
れ、このためライン圧Psが図5の時点t4のように低
い状態から通常に復帰する。要ヒルホールド停車から発
進する場合は、ライン圧Psが高い状態から通常に復帰
する。
【0034】図6において、本発明の第2の実施例につ
いて説明する。この実施例は、停車時の通常ライン圧が
比較的高く制御される場合であり、ステップS5でブレ
ーキとアクセルとが共にOFFする際にNs≠0により
要ヒルホールド停車を判断すると、ステップS7へ進み
高い通常ライン圧制御する。そこでこの場合は高い通常
ライン圧制御により、上述と同様にヒルホールドされ
る。従って、この実施例では、ライン圧が2段階の制御
となって、制御が容易になる。尚、ブレーキ停車と平坦
路停車の場合は、上述と全く同様に制御されるため、フ
ローチャートの同一のステップには同一の符号を付して
説明を省略する。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によると、
無段変速機の制御装置が、エンジン側のプライマリ軸に
プライマリシリンダを備えたプライマリプーリが設けら
れ、車輪側のセカンダリ軸にセカンダリシリンダを備え
たセカンダリプーリが設けられ、これら両プーリの間に
駆動ベルトが巻付け径の比率を変えて無段階に変速制御
するように巻付けられ、セカンダリシリンダにライン圧
を供給する油路にライン圧制御弁が電気信号によりライ
ン圧を可変制御するように設けられる無段変速機におい
て、エンジントルクと、各変速比の単位トルク当りの必
要ライン圧とにより伝達トルクに応じたライン圧を算出
して、このライン圧に応じた電気信号をライン圧制御弁
に出力するライン圧算出手段と、車輪側回転数、ブレー
キ操作、アクセル操作の信号により平坦路停車、ブレー
キ停車または要ヒルホールド停車を判断する停車判定手
段と、平坦路停車とブレーキ停車の場合はライン圧を通
常ライン圧より低く補正し、要ヒルホールド停車の場合
はライン圧をヒルホールド可能に高く補正するライン圧
補正手段とを備えた構成であるから、平坦路やブレーキ
操作による停車では、ライン圧の低圧制御でポンプ駆動
ロスが低減して、燃費等を改善できる。また要ヒルホー
ルド停車では、ライン圧を高く制御するため、無段変速
機のベルトクランプ力による回り難い特性を利用して、
後退りしないようにヒルホールドすることができ、安全
性や坂道発進の操作性が向上する。
【0036】停車状態が、平坦路停車、ブレーキ停車ま
たは要ヒルホールド停車に区別して判断されるので、各
停車状態に応じて確実に制御でき、この判断結果を他の
制御にも利用できる。ライン圧は、通常ライン圧、最大
変速比相当のライン圧、最小変速比相当のライン圧に制
御されるので、制御が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無段変速機の制御装置のクレーム
対応図である。
【図2】本発明が適応される電磁クラッチ付無段変速機
の駆動系と油圧制御系を示す構成図である。
【図3】全体の電子制御系を示すブロック図である。
【図4】停車時のライン圧制御を示すフローチャートで
ある。
【図5】停車時の作動状態を示すタイムチャートであ
る。
【図6】本発明の第2の実施例の停車時のライン圧制御
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 無段変速機 12 プライマリ軸 13 セカンダリ軸 14 プライマリプーリ 14a プライマリシリンダ 15 セカンダリプーリ 15a セカンダリシリンダ 16 駆動ベルト 23 油路 26 ライン圧制御弁 43 ライン圧算出手段 60 停車判定手段 61 ライン圧補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:54 59:70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン側のプライマリ軸にプライマリ
    シリンダを備えたプライマリプーリが設けられ、車輪側
    のセカンダリ軸にセカンダリシリンダを備えたセカンダ
    リプーリが設けられ、これら両プーリの間に駆動ベルト
    が巻付け径の比率を変えて無段階に変速制御するように
    巻付けられ、セカンダリシリンダにライン圧を供給する
    油路にライン圧制御弁が電気信号によりライン圧を可変
    制御するように設けられる無段変速機において、 エンジントルクと、各変速比の単位トルク当りの必要ラ
    イン圧とにより伝達トルクに応じたライン圧を算出し
    て、ライン圧に応じた電気信号をライン圧制御弁に出力
    するライン圧算出手段と、 車輪側回転数、ブレーキ操作、アクセル操作の信号によ
    り平坦路停車、ブレーキ停車または要ヒルホールド停車
    を判断する停車判定手段と、 平坦路停車とブレーキ停車の場合はライン圧を通常ライ
    ン圧より低く補正し、要ヒルホールド停車の場合はライ
    ン圧をヒルホールド可能に高く補正するライン圧補正手
    段とを備えることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 停車判定手段は、ブレーキONで車輪側
    回転数が零の場合にブレーキ停車を、ブレーキとアクセ
    ルが共にOFFで車輪側回転数が零の場合に平坦路停車
    を、ブレーキとアクセルが共にOFFで車輪側回転数が
    零以外の場合に要ヒルホールド停車を判断することを特
    徴とする請求項1記載の無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 ライン圧補正手段は、平坦路停車とブレ
    ーキ停車の場合にライン圧を最小変速比相当の低いライ
    ン圧に補正し、要ヒルホールド停車の場合にライン圧を
    最大変速比相当の高いライン圧に補正し、または高い通
    常ライン圧に設定することを特徴とする請求項1記載の
    無段変速機の制御装置。
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