JP2005172009A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アイドル停止状態からのブレーキ開放によるライン圧変動に伴う車体振動の発生を抑制する。
【解決手段】 無段変速機はプライマリプーリとセカンダリプーリとこれらのプーリの間に掛けわたされるベルトとを有し、トルクコンバータのタービン軸とプライマリ軸との間には入力クラッチが装着されている。入力クラッチの締結を維持しつつブレーキペダルが踏み込まれて車両が停止したアイドル停止状態のもとで、ブレーキペダルが開放されたときには、セカンダリ圧調整弁によるセカンダリ圧を、ブレーキ踏み込み時圧力からこれよりも高いブレーキ開放時圧力に通常制御より低い変化量に制限して昇圧する。また、ブレーキペダルが開放された後にアクセルペダルが踏み込まれたときには変化量制限を解除する。これにより、ブレーキ開放に伴う車体振動の発生が抑制されるとともにベルトスリップの発生が防止される。
【選択図】 図3

Description

本発明はアイドリング停止状態のもとでブレーキペダルが開放されたときに変速機のトルク変動の発生を防止するようにしたベルト式無段変速機の制御装置に関する。
自動車などの車両に用いられるベルト式無段変速機は、プライマリ軸に設けられる入力側のプライマリプーリと、セカンダリ軸に設けられる出力側のセカンダリプーリと、これらのプーリに掛け渡される金属のベルトやチェーンなどの動力伝達要素とを有している。それぞれのプーリの溝幅を変化させて動力伝達要素のプーリに対する巻き付け径を変化させることによって変速比つまりプーリ比が無段階に変化し、入力軸の回転は変速比に応じた所定の回転数となって出力軸に伝達される。
プライマリプーリにはプライマリシリンダが設けられ、セカンダリプーリにはセカンダリシリンダが設けられており、それぞれのシリンダの油室に供給される油圧を調整することにより変速比が制御される。セカンダリシリンダには油圧ポンプからの作動油をセカンダリ圧調整弁によって調圧して得られるライン圧つまりセカンダリ圧Psが供給される。プライマリシリンダにはセカンダリ圧Psをプライマリ圧調整弁により減圧調整して得られるプライマリ圧Ppが供給される。プライマリ圧Ppによって変速比が目標変速比となるようにプーリ溝幅が調整され、セカンダリ圧Psによってセカンダリプーリにはベルトスリップが発生することなく動力伝達に必要な締め付け力が加えられている。
ベルト式無段変速機が搭載される車両には、エンジンのクランク軸とプライマリ軸との間に電磁粉式クラッチが装着されるタイプと、トルクコンバータおよび入力クラッチが装着されるタイプがある。いずれのタイプにおいてもドライブレンジやリバースレンジなどの走行レンジが選択されているときには、エンジントルクを駆動輪に伝達して車両にクリープ力を伝達するようにしている。これにより、坂道発進や車庫入れなどを容易に行うことができる。
電磁粉式クラッチが装着される無段変速機においては、特許文献1に開示されるように、ブレーキ踏み込み時は開放時よりもクラッチのドラッグトルクを減少させ、その状態からブレーキを開放した時にはドラッグトルクを徐々に増加させることにより、ブレーキの踏み込み力を小さくするようにしている。
特開平1−244930号公報
このようにブレーキ踏み込みの有無によってドラッグトルクを変化させて車両に伝達されるクリープ力を変化させるようにすると、ブレーキ開放時に徐々にドラッグトルクを上昇させることによりクリープも増大されて車両に加わるショックを軽減することができる。つまり、ドラッグトルクを急激に増加させるとクラッチ締結時のショックが発生するが、徐々に増加させることによってそれを防止することができる。
ところで、無段変速機においてはエンジン回転をアイドリング回転として車両を停止させているアイドル停止時には、エンジンから伝達される入力トルクが小さいので、セカンダリ圧を小さくすることが一般的に行われている。停止状態からブレーキを離して発進するときには、その後のアクセルの踏み込みに伴う入力トルクの増大に対応するためにセカンダリ圧を大きくするようにしているが、このときライン圧を急激に増加させると、ライン圧の増加に伴って油圧ポンプの負荷変動が発生し、これに伴いエンジンの負荷変動が起こり、その結果、車両に振動が発生するという問題点が生じる。そこで、上述の電磁粉式クラッチの技術を油圧式の入力クラッチを有する無段変速機に適用してクラッチ圧をブレーキ開放時に徐々に増加させるようにすることも考えられる。しかし、無段変速機の油圧回路は、油圧ポンプからの吐出圧をライン圧つまりセカンダリ圧に調圧してセカンダリシリンダに供給し、さらにライン圧を調圧してプライマリ圧とクラッチ圧を生成しているため、すなわちクラッチ圧はライン圧を調圧することで生成しているため、クラッチ圧を徐々に増加したところで上述のライン圧急増に伴う車体の振動を抑制することはできない。
本発明の目的は、上述の問題に対処すべく、アイドル停止状態からのブレーキ開放によるライン圧変動に伴う車体振動の発生を抑制することにある。
本発明の他の目的は、ブレーキ開放状態からアクセル踏み込み状態を検知したときには、ライン圧を制御してベルトスリップの発生を防止することにある。
本発明の無段変速機の制御装置は、プライマリ軸に装着され溝幅が可変のプライマリプーリと、セカンダリ軸に装着されるとともに前記プライマリプーリに動力伝達要素を介して連結され溝幅が可変のセカンダリプーリとを有する無段変速機の制御装置であって、前記セカンダリプーリに設けられたセカンダリシリンダの油室に供給される圧力を調整するセカンダリ圧調整弁と、ブレーキペダルの作動を検出するブレーキセンサと、前記ブレーキペダルが踏み込まれて車両が停止したアイドル停止状態のもとで、前記ブレーキペダルが開放されたときには、前記セカンダリ圧調整弁によるセカンダリ圧を、ブレーキ踏み込み時圧力からこれよりも高いブレーキ開放時圧力に通常制御に比して低い変化量に制限して昇圧する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記ブレーキペダルが開放された後に前記アクセルペダルが踏み込まれたときには、前記変化量制限を解除することを特徴とする。
本発明にあっては、アイドル停止状態のもとではセカンダリ圧はブレーキペダルの踏み込みが開放されたときの開放時圧力よりも低い踏み込み時圧力に設定され、ブレーキペダルの踏み込みが開放されたときにはセカンダリ圧は踏み込み時圧力から開放時圧力に向けて通常制御より低い変化量に制限されて昇圧されるので、ゆっくりとセカンダリ圧が上昇し、アイドル停止状態からのブレーキ開放による無段変速機の駆動トルクの変動に起因したエンジンの負荷変動を抑制することができる。これにより、車体の振動発生を抑制することができる。
ブレーキ開放後にアクセルペダルが踏み込まれると、変化量制限が解除されるので、車両が加速されてもベルトがプーリに対して滑るベルトスリップの発生が防止され、エンジントルクを確実に駆動輪に伝達することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はベルト式無段変速機を備えた車両の駆動系を示す概略図であり、図示するように無段変速機10は変速機入力軸つまりプライマリ軸11とこれに平行となった変速機出力軸つまりセカンダリ軸12とを有している。プライマリ軸11にはプライマリプーリ13が設けられており、このプライマリプーリ13はプライマリ軸11に一体となった固定プーリ13aと、これに対向してプライマリ軸11にボールスプラインなどにより軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ13bとを有し、プーリのコーン面間隔つまりプーリ溝幅が可変となっている。セカンダリ軸12にはセカンダリプーリ14が設けられており、このセカンダリプーリ14はセカンダリ軸12に一体となった固定プーリ14aと、これに対向してセカンダリ軸12に可動プーリ13bと同様にして軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ14bとを有し、プーリ溝幅が可変となっている。
プライマリプーリ13とセカンダリプーリ14との間には動力伝達要素としての金属製のベルト15が掛け渡され、このベルト15により2つのプーリ13,14は連結されており、両方のプーリ13,14の溝幅を変化させてそれぞれのプーリに対するベルト15の巻き付け径の比率を変化させることにより、プライマリ軸11の回転がセカンダリ軸12に無段階に変速されて伝達される。ベルト15のプライマリプーリ13に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ14に対する巻き付け径をRsとすると、変速比つまりプーリ比iはi=Rs/Rpとなる。セカンダリ軸12の回転は減速歯車およびディファレンシャル装置16を有する歯車列を介して駆動輪17a,17bに伝達されるようになっており、前輪駆動の場合には駆動輪17a,17bは前輪となる。
プライマリ軸11とエンジン18のクランク軸19との間にはトルクコンバータ20が配置されている。トルクコンバータ20はポンプインペラ21が設けられてクランク軸19に連結されるフロントカバー22を有しており、ポンプインペラ21に対向してコンバータ室内に組み込まれたタービンランナ23は、トルクコンバータ出力軸であるタービン軸24に固定されている。タービン軸24にはタービン軸24とクランク軸19とを直結状態とするためのロックアップクラッチ25が取り付けられている。
タービン軸24にはクラッチドラム26が固定され、このクラッチドラム26内に設けられたクラッチハブ27はプライマリ軸11に固定されており、クラッチドラム26とクラッチハブ27との間に装着されたプレッシャプレートにより前進用クラッチ28が構成されている。この前進用クラッチ28は油圧ピストンによって締結状態と開放状態とに切り換えられる。プライマリ軸11には太陽歯車29が固定され、この太陽歯車29とこれに同心状に設けられた環状歯車30との間には、クラッチドラム26に回転自在に装着された遊星歯車31が配置されている。環状歯車30とトランスミッションケースとの間に装着されたプレッシャプレートにより後退用ブレーキ32が構成されており、クラッチドラム26を含めて上述した部材により前後進切換機構33が構成されている。これにより、車両の前進走行時には前進用クラッチ28を締結状態とし後退用ブレーキ32を開放状態とすると、エンジン出力はプライマリ軸11に正転方向となって伝達され、車両の後退走行時には前進用クラッチ28を開放状態とし後退用ブレーキ32を締結状態とすると、エンジン出力はプライマリ軸11に逆転方向となって伝達される。前進用クラッチ28と後退用ブレーキ32をいずれも開放状態とすると、エンジン出力はプライマリ軸11に伝達されないニュートラル状態となる。したがって、前進用クラッチ28は前進走行時の入力クラッチとなり、後退用ブレーキ32は後退走行時の入力クラッチとなる。
プライマリプーリ13の溝幅を変化させるために、プライマリ軸11にはプランジャ34が固定され、このプランジャ34の外周面に摺動自在に接触するプライマリシリンダ35が可動プーリ13bに固定されており、プランジャ34とプライマリシリンダ35とによりプライマリ油室36が形成されている。一方、セカンダリプーリ14の溝幅を変化させるために、セカンダリ軸12にはプランジャ37が固定され、このプランジャ37の外周面に摺動自在に接触するセカンダリシリンダ38が可動プーリ14bに固定されており、プランジャ37とセカンダリシリンダ38とによりセカンダリ油室39が形成されている。それぞれの溝幅はプライマリ油室36に導入される作動油のプライマリ圧Ppと、セカンダリ油室39に導入される作動油のセカンダリ圧Psにより設定される。
プライマリ油室36とセカンダリ油室39にはエンジンあるいは電動モータにより駆動される油圧ポンプ41から吐出される作動油が供給されるようになっており、油圧ポンプ41の吐出口に接続されたセカンダリ圧路42は、セカンダリ油室39に連通されるとともにセカンダリ圧調整弁43のセカンダリ圧ポートに連通されている。このセカンダリ圧調整弁43によって調圧されてセカンダリ油室39に供給されるライン圧つまりセカンダリ圧Psにより、ベルト15による動力伝達容量に見合った締め付け力がセカンダリプーリ14に加えられる。
セカンダリ圧路42はプライマリ圧調整弁44のセカンダリ圧ポートに連通油路45を介して接続されており、このプライマリ圧調整弁44のプライマリ圧ポートはプライマリ圧路46を介してプライマリ油室36に連通されている。このプライマリ圧調整弁44によって減圧調整されるプライマリ圧Ppにより、プライマリプーリ13の溝幅が変化して変速比が制御される。プライマリ圧Ppはセカンダリ圧Psを減圧調整して得られるので、セカンダリ圧Psよりも低圧となるが、プライマリシリンダ35の内径はセカンダリシリンダ38の内径よりも大きく設定されているので、プライマリ圧Ppがセカンダリ圧Psより低い圧力でもプライマリプーリ13に対して所望の変速比を得ることができる。セカンダリ圧調整弁43およびプライマリ圧調整弁44は、それぞれ電磁ソレノイド弁であり、ソレノイド43a,44aに供給される電流値やデューティ値を制御することによりセカンダリ圧Psとプライマリ圧Ppが調整される。
トランスミッションケースには、タービン軸24の回転数Ntを検出するためのタービン回転数センサ47と、セカンダリ軸12の回転数Nsecを検出するためのセカンダリ回転数センサ48とがそれぞれ設けられている。
図2は無段変速機の制御回路を示すブロック図であり、CVT制御ユニット50にはタービン回転数センサ47、セカンダリ回転数センサ48およびエンジン回転数センサ51からの信号と、車速およびアクセル開度の信号が送られる。さらにCVT制御ユニット50にはニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)およびリバースレンジ(Rレンジ)などを選択するセレクトレバーからの信号およびブレーキペダルの作動を検知するセンサなどの他の各種センサからの信号が送られるようになっている。なお、車速は車速センサによって求めるようにしても良く、セカンダリ回転数から算出するようにしても良い。CVT制御ユニット50は、車速とアクセル開度に基づいてプライマリプーリ13の目標回転数を算出する目標プライマリ回転数算出部52と、目標回転数とセカンダリ回転数とに基づいて目標変速比を算出する目標変速比算出部53とを有している。目標変速比が求められると、これに基づいて油圧比算出部54において目標プライマリ圧Ppと目標セカンダリ圧Psとの油圧比(Pp/Ps)が算出される。
CVT制御ユニット50は入力トルク算出部55と必要セカンダリ圧算出部56とを有し、エンジン回転数とアクセル開度とに基づいてエンジンからプライマリ軸11に入力される入力トルクが算出され、目標変速比に基づいて必要セカンダリ圧が算出される。これらの算出値は目標セカンダリ圧算出部57に送られて、入力トルクと必要セカンダリ圧とに基づいて目標セカンダリ圧が算出され、目標セカンダリ圧に基づいてセカンダリ圧調整弁43のソレノイド43aに制御信号が送られてセカンダリプーリ14には動力伝達容量に見合った締め付け力が加えられる。
油圧比算出部54で算出された油圧比(Pp/Ps)の信号と目標セカンダリ圧Psの信号は、目標プライマリ圧算出部58に送られ目標プライマリ圧Psが算出される。この目標プライマリ圧に基づいてプライマリ圧調整弁44のソレノイド44aに制御信号が送られ、プライマリプーリ13の溝幅が変化して変速比が制御される。
タービン回転数センサ47により検出されたタービン回転数の信号と、セカンダリ回転数センサ48により検出されたセカンダリ回転数の信号は、実変速比算出部59に送られて実変速比が算出され、算出された実変速比と目標変速比とに基づいてフィードバック値算出部60においてフィードバック値が算出されて算出値が加算部61により加算されて変速比がフィードバック制御される。変速比のフィードバック制御は、DレンジやRレンジなどのように入力クラッチが締結されてタービン軸24とプライマリ軸11とが直結されタービン回転数センサ47がプライマリ回転数を検出しているときに行われる。これに対し、Nレンジが運転者により選択されて入力クラッチが開放されているときには、タービン回転数はプライマリ回転数とは相違することになるので、変速比のフィードバック制御を行わずに、目標プライマリ圧算出部58により算出された目標プライマリ圧の信号をプライマリ圧調整弁44に送るフィードフォワード制御が行われる。
目標プライマリ回転数を算出するためにメモリに格納される目標回転数テーブルないしマップなどの制御データと、油圧比を算出するための油圧比テーブルないしマップなどの制御データは、変速比をフィードバック制御するときとフィードフォワード制御するときとにおいて相違している。ただし、タービン回転数センサ47に代えてプライマリ回転数センサを設けるか、これに加えてプライマリ回転数センサを変速機に設け、このセンサからの信号に基づいて実変速比を算出するようにすれば、NレンジとDレンジなどの走行レンジとでは同一のテーブルないしマップのデータをメモリから読み出して目標プライマリ回転数と油圧比とを算出することにより、いずれのレンジでも変速比をフィードバック制御することができる。なお、CVT制御ユニット50は、制御信号を演算するマイクロプロセッサと、制御プログラム、演算式およびマップデータやテーブルデータなどの制御データを格納するROMと、一時的にデータを格納するRAMや入出力ポートなどを有し、図2のCVT制御ユニット50においては制御ユニットの有する機能がブロックで示されている。
図3はDレンジまたはRレンジなどの走行レンジが選択された状態のもとで、アクセルペダルの踏み込みが開放されてエンジン回転がアイドリング回転となり、かつブレーキペダルが踏み込まれて車両が停止された状態つまりアイドル停止状態からブレーキペダルが開放されてアクセルが踏み込まれた場合におけるセカンダリ圧などの変化を示すタイムチャートである。図2に示す目標セカンダリ圧算出部57には、ブレーキペダルの踏み込みと開放とに応じて目標セカンダリ圧を相違した値に設定するために、下限値設定テーブル62からの信号が送られるようになっており、ブレーキペダルが踏み込まれているブレーキON時は、ブレーキペダルが開放されたブレーキOFF時よりも目標セカンダリ圧Psが低い値になるように下限値が下げられる。
図3においてブレーキON時のセカンダリ圧をブレーキ踏み込み時圧力Psonとし、ブレーキOFF時の目標セカンダリ圧Psをブレーキ開放時圧力Psoffとすると、下限値設定テーブル61からの信号によってセカンダリ圧Psは開放時圧力Psoffよりも低い踏み込み時圧力Psonに設定される。これにより、ブレーキON時には油圧ポンプ41の負荷を低減することができる。ブレーキペダルがONからOFFに操作されたときには、図3に示すように、T1時間をかけて徐々に目標セカンダリ圧Psが開放時圧力Psoffにまで上昇するように制御される。このように目標セカンダリ圧Psを制御するために、図2に示すように、目標セカンダリ圧算出部57には圧力変化量制限テーブル63からの信号が送られるようになっており、ここから送られる一定の係数によって、車両が停止されかつブレーキペダルがONとなっているアイドリング停止状態のもとでブレーキペダルがOFFされると通常制御より圧力変化量を小さくするように目標セカンダリ圧Psが算出される。
図3において二点鎖線は、従来のようにブレーキペダルがONからOFFに操作されたときに、直ちに目標セカンダリ圧Psを高めるようにした場合を示しており、このように制御する車両には二点鎖線で示すような振動が加わることになるが、本発明においては、ブレーキ開放時の無段変速機の駆動系におけるトルク変動が低減されてエンジンに負荷変動が発生するのを防止でき、車両の振動発生が防止される。ブレーキペダルの踏み込みが開放されると、トルクコンバータ20のドラッグトルクによるクリープが駆動輪に伝達されることになる。一定時間T1が経過すると、目標セカンダリ圧は開放時圧力Psoffまで高められるが、一定時間の経過後あるいは経過前に再度ブレーキペダルが踏み込まれると、目標セカンダリ圧Psは踏み込み時圧力Psonにまで低下される。
ブレーキペダルが開放された状態のもとで、アクセルペダルが踏み込まれると、圧力変化量制限テーブル62からの信号の読み出しが中止されて通常の目標セカンダリ圧制御が実行される。つまり、アクセルペダルの踏み込みに伴って目標プライマリ回転数、目標変速比が変化することから必要セカンダリ圧Pstが高まるとともに、エンジンから変速機に入力される入力トルクも高まり、これらの値に基づいて目標セカンダリ圧Psが算出される。
図4はアイドル停止状態からブレーキペダルが開放されてアクセルが踏み込まれた場合における無段変速機の制御手順のアルゴリズムを示すフローチャートである。ステップS1〜S4において車両がアイドル停止状態となっているか否かを判定し、アイドル停止状態となったと判定されたときにはステップS5でセカンダリ圧Psの下限値を低下させる。これにより、セカンダリ圧Psは図3に示した踏み込み時圧力Psonにまで下げられる。ステップS6ではブレーキペダルが操作されたか否かを判定し、ブレーキペダルが戻されたらステップS7で目標セカンダリ圧Psの変化量を通常制御より低い値に制限して徐々に目標セカンダリ圧を開放時圧力Psoffに変化させる。この変化量制限の開始から所定時間T1が経過して目標プライマリ圧が開放時圧力Psoffに到達したことがステップS8で判定されるか、アクセルペダルが踏み込まれたことがステップS9で判定されると、ステップS10の通常制御に戻されて低い値での変化量制限は解除される。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
ベルト式無段変速機を備えた車両の駆動系を示す概略図である。 無段変速機の制御回路を示すブロック図である。 アイドル停止状態からブレーキペダルが開放されてアクセルが踏み込まれた場合におけるセカンダリ圧などの変化を示すタイムチャートである。 アイドル停止状態からブレーキペダルが開放されてアクセルが踏み込まれた場合における無段変速機の制御手順のアルゴリズムを示すフローチャートである。
符号の説明
11 プライマリ軸
12 セカンダリ軸
13 プライマリプーリ
14 セカンダリプーリ
15 ベルト
18 エンジン
20 トルクコンバータ
24 タービン軸
28 前進用クラッチ
32 後退用ブレーキ
36 プライマリ油室
39 セカンダリ油室
41 油圧ポンプ
43 セカンダリ圧調整弁
44 プライマリ圧調整弁
50 CVT制御ユニット(制御手段)

Claims (2)

  1. プライマリ軸に装着され溝幅が可変のプライマリプーリと、セカンダリ軸に装着されるとともに前記プライマリプーリに動力伝達要素を介して連結され溝幅が可変のセカンダリプーリとを有する無段変速機の制御装置であって、
    前記セカンダリプーリに設けられたセカンダリシリンダの油室に供給される圧力を調整するセカンダリ圧調整弁と、
    ブレーキペダルの作動を検出するブレーキセンサと、
    前記ブレーキペダルが踏み込まれて車両が停止したアイドル停止状態のもとで、前記ブレーキペダルが開放されたときには、前記セカンダリ圧調整弁によるセカンダリ圧を、ブレーキ踏み込み時圧力からこれよりも高いブレーキ開放時圧力に通常制御に比して低い変化量に制限して昇圧する制御手段とを有することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1記載の無段変速機の制御装置において、前記ブレーキペダルが開放された後に前記アクセルペダルが踏み込まれたときには、前記変化量制限を解除することを特徴とする無段変速機の制御装置。


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