JP2009002451A - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速ロックアップ制御中に実ロックアップ差圧が上昇することを抑制して耐エンジンストール性を確保する。
【解決手段】減速ロックアップ制御中に、ロックアップコントロールバルブの元圧(ライン圧)PL2が上昇する条件(具体的にはブレーキON)が成立した場合、その元圧上昇分を考慮して、ロックアップ差圧指示値PDを低い側に補正する。このような補正によって、ブレーキON時のベルト挟圧力アップ等によって元圧PL2が上昇しても、実ロックアップ差圧の上昇を抑制することができ、減速ロックアップ制御中の実ロックアップ差圧を目標圧Aに維持することができる。これにより、急制動時においてロックアップクラッチを速やかに解放することができ、耐エンジンストール性を確保することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、ロックアップクラッチの制御装置に関し、さらに詳しくは、自動変速機の油圧制御を含む油圧制御系のライン圧を元圧としてロックアップ差圧を制御するロックアップクラッチの制御装置に関する。
エンジン(内燃機関)を搭載した車両において、エンジンが発生するトルク及び回転速度を車両の走行状態に応じて適切に駆動輪に伝達する変速機として、エンジンと駆動輪との間の変速比を自動的に最適設定する自動変速機が知られている。
車両に搭載される自動変速機としては、例えば、クラッチ及びブレーキと遊星歯車装置とを用いて変速比(ギヤ段)を設定する遊星歯車式変速機や、変速比を無段階に調整するベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)がある。
ベルト式無段変速機は、プーリ溝(V溝)を備えたプライマリプーリ(入力側プーリ)とセカンダリプーリ(出力側プーリ)とにベルトを巻き掛け、一方のプーリのプーリ溝の溝幅を拡大すると同時に、他方のプーリのプーリ溝の溝幅を狭くすることにより、それぞれのプーリに対するベルトの巻き掛け半径(有効径)を連続的に変化させて変速比を無段階に設定するように構成されている。このベルト式無段変速機において伝達されるトルクは、ベルトとプーリとを相互に接触させる方向に作用する荷重に応じたトルクとなり、従ってベルトに張力を付与するようにプーリによってベルトを挟み付けている。
また、ベルト式無段変速機の変速は、上記のように、プーリ溝の溝幅を拡大・縮小させることにより行っている。具体的には、プライマリプーリ及びセカンダリプーリをそれぞれ固定シーブと可動シーブとによって構成し、可動シーブをその背面側に設けた油圧アクチュエータにより軸方向に前後動させることにより変速を行う。
このようにベルト式無段変速機では、ベルトに張力を付与するためにプーリによってベルトを挟み付けるとともに、変速を実行するためにプーリによるベルトの挟み付け状態を変更している。このため、セカンダリプーリ側の油圧アクチュエータには、エンジン負荷などに代表される要求トルクに応じた油圧を供給して必要な伝達トルク容量を確保し、また、プライマリプーリ側の油圧アクチュエータには、変速を行うための油圧を供給することで、プライマリプーリの溝幅を変更すると同時にセカンダリプーリの溝幅を変更している。
さらに、自動変速機が搭載された車両においては、エンジンと自動変速機との間にフルードカップリングやトルクコンバータ等の流体式伝動装置が配置されている。流体式伝動装置としては、作動油の油圧によって摩擦係合させることにより、当該流体式伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを備えた流体式伝動装置がある。
そして、このようなロックアップクラッチ付きの流体式伝動装置が搭載された車両においては、自動変速機の油圧制御を含む油圧制御系の油圧(ライン圧)を元圧として、ロックアップクラッチに作用させる油圧を制御することによって、ロックアップクラッチの係合・解放を制御している(例えば、特許文献1及び2参照)。具体的には、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータの場合、ライン圧を元圧とするロックアップコントロールバルブによって、トルクコンバータの係合側圧力室と解放側圧力室との間の差圧(ロックアップ差圧)を制御することによって、ロックアップクラッチの係合・解放制御を行っている。
また、ロックアップクラッチの制御においては、アクセルOFFの減速時にロックアップクラッチを係合制御する減速ロックアップ制御を実施する場合もある。このような減速ロックアップ制御では、例えば車両の急制動時などにおいて、エンジンストールを防止するために、ロックアップクラッチをできるだけ低い油圧(スリップが生じない範囲の低圧係合圧)で係合保持することで、ロックアップクラッチを速やかに解放できるようにしている。
特開平10−068462号公報 特開平10−026220号公報 特開平07−217713号公報
ところで、上記したロックアップクラッチの制御では、ライン圧を元圧とするロックアップコントロールバルブによってロックアップ差圧を制御しているので、ロックアップ差圧がライン圧に依存する。ライン圧は車両走行状態やエンジン運転状態に応じて変化し、運転条件によってはライン圧が高くなる場合がある。そして、ライン圧が高くなり、ロックアップコントロールバルブの元圧が高くなると、その影響を受けてロックアップ差圧が上昇する。
一方、減速ロックアップ制御時には、上述したようにロックアップクラッチを速やかに解放できるようにするため、ロックアップクラッチを低圧係合圧で係合保持しているが、この減速ロックアップ制御中にロックアップコントロールバルブの元圧(ライン圧)が上記した理由により高くなると、ロックアップクラッチの解放が遅れてしまい、エンジンストールの発生が懸念される。この点について具体的に説明する。
まず、自動変速機がベルト式無段変速機である場合、車両減速時(減速ロックアップ制御時)にブレーキONとなると、ベルトの滑りを防止するために、油圧を上げてベルト挟圧力を高くするという制御を行っている。具体的には、油圧制御系のライン圧を高くし、ベルト式無段変速機のセカンダリプーリ側の油圧アクチュエータの油圧を上げてベルト挟圧力をアップしている。しかし、ライン圧を高くすると、ロックアップコントロールバルブの元圧も上昇してしまうため、図8に示すように、減速ロックアップ制御中にブレーキがONになると、実ロックアップ差圧が上昇してロックアップ差圧指示値PDよりも大きくなる。このようにして減速ロックアップ制御中の実ロックアップ差圧が大きくなると、急制動時にロックアップクラッチの解放が遅れるため、耐エンジンストール性の低下が懸念される。
また、ベルト式無段変速機を搭載した車両において、減速して停止する際には、ベルト式無段変速機の変速比が低速側に変化(変速比が大きい側に変化)していき、ベルト滑りが生じやすい状況になることから、油圧制御系のライン圧を高くしてベルト挟圧力をアップする場合があるが、ライン圧を高くすると、ロックアップコントロールバルブの元圧も上昇してしまうため、この場合も、耐エンジンストール性の低下が懸念される。
なお、ロックアップクラッチの制御において、ライン圧の変動に関する技術として、上記した特許文献1に、変速時の油路切換に伴うライン圧の低下、変速初期の急速充填制御に伴うライン圧の上昇、変速中のライン圧フィードバック制御によるライン圧の増減等の影響による実スリップ量の変化を相殺するように、締結力に関する指令値を調整することが記載されている。また、特許文献2には、ロックアップクラッチのスリップ制御中にエンジン負荷が変化しても、スリップ制御弁の元圧の変動を抑制することで実際のスリップ量を目標値に制御することが記載されている。
しかし、これら特許文献1、2には、減速ロックアップ制御時のロックアップ差圧の制御に関しては言及されておらず、また、減速ロックアップ制御中の急制動時等において、ロックアップクラッチを速やかに解放できるようにするために、減速ロックアップ制御中のロックアップ差圧をできるだけ低い油圧(低圧係合圧)に設定する制御についても全く考慮されていない。従って、特許文献1、2に記載の技術を利用しても、上記した問題を解決することはできない。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、車両の減速時にロックアップクラッチを係合制御する減速ロックアップ制御を行うロックアップクラッチの制御装置において、減速ロックアップ制御中に実ロックアップ差圧が上昇することを抑制して耐エンジンストール性を確保することが可能な技術の提供を目的とする。
本発明は、動力源及び自動変速機と、前記動力源と自動変速機との間に配設された流体伝動装置と、前記流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチとが搭載された車両に適用されるロックアップクラッチの制御装置であって、前記自動変速機の油圧制御を含む油圧制御系のライン圧を元圧とし、ロックアップ差圧指示値に応じて前記ロックアップクラッチのロックアップ差圧を制御するロックアップ差圧制御手段(例えば、ロックアップコントロールバルブ等)を備え、車両減速時に前記ロックアップクラッチを係合制御する減速ロックアップ制御を実行するロックアップクラッチの制御装置を前提としている。そして、このようなロックアップクラッチの制御装置において、前記減速ロックアップ制御中に前記ロックアップ差圧制御手段の元圧が上昇する条件が成立したときに、前記ロックアップ差圧指示値を低い側に補正することを特徴としている。
本発明によれば、減速ロックアップ制御中に、ロックアップ差圧制御手段の元圧(ライン圧)が上昇する条件が成立したときには、ロックアップ差圧指示値を低い側に補正するので、元圧が上昇しても、実ロックアップ差圧の上昇を抑制することができる。これによって、例えば、減速ロックアップ制御中にブレーキONとなって元圧が上昇しても、実ロックアップ差圧を、減速ロックアップ制御に適した目標圧(低圧係合圧)に維持することが可能となり、急制動時においてロックアップクラッチの解放を速やかに行うことができる。
本発明において、減速ロックアップ制御中に元圧(ライン圧)が上昇する条件が成立したときに生じる当該元圧の上昇分を考慮し、その元圧上昇分を相殺するようにロックアップ差圧指示値を補正するようにしてもよい。具体的には、減速ロックアップ制御中にブレーキONとなったときに上昇する元圧(ライン圧)の油圧上昇分を、予め実験・計算等により求めておき、その油圧上昇分を考慮してロックアップ差圧指示値を補正することで、元圧上昇に伴う実ロックアップ差圧の上昇分を相殺することができるので、実ロックアップ差圧を目標圧に適正に制御することができる。
本発明の具体的な構成として、車両に搭載される自動変速機が、油圧アクチュエータによって溝幅が変更可能な入力側プーリと出力側プーリとにベルトが巻き掛けられ、前記入力側プーリの溝幅を油圧アクチュエータによって変更することにより変速を行なうベルト式無段変速機である場合、減速ロックアップ制御中にベルト挟圧力が高くなる条件(具体的には、ブレーキON条件)が成立したときに、ロックアップ差圧指示値を低い側に補正するという構成を挙げることができる。
この構成によれば、例えば、減速ロックアップ制御中にブレーキONとなり、ベルト式無段変速機のベルト挟圧力を高くするためにライン圧(元圧)が高く設定されても、これに関係なく、ロックアップクラッチの実ロックアップ差圧(係合圧)を、減速ロックアップ制御に適した目標圧(低圧係合圧)に維持することが可能となり、急制動時においてロックアップクラッチを速やかに解放することができる。
本発明によれば、減速ロックアップ制御中に、ロックアップ差圧制御手段の元圧が上昇する条件が成立したときには、ロックアップ差圧指示値を低い側に補正するので、元圧が上昇しても実ロックアップ差圧の上昇を抑制することができる。これによって、例えば減速ロックアップ制御中に車両の急制動があったときに、ロックアップクラッチを速やかに解放することが可能となり、耐エンジンストール性を確保することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用する車両の概略構成図である。
この例の車両は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両であって、走行用動力源であるエンジン(内燃機関)1、流体伝動装置としてのトルクコンバータ2、前後進切換装置3、ベルト式無段変速機(CVT)4、減速歯車装置5、差動歯車装置6、及び、ECU(Electronic Control Unit)8(図3参照)などが搭載されており、そのECU8及び後述するロックアップ制御回路200(油圧制御回路20)によってロックアップの制御装置が実現されている。
エンジン1の出力軸であるクランクシャフト11はトルクコンバータ2に連結されており、エンジン1の出力が、トルクコンバータ2から前後進切換装置3、ベルト式無段変速機4及び減速歯車装置5を介して差動歯車装置6に伝達され、左右の駆動輪7L、7Rへ分配される。
これらエンジン1、トルクコンバータ2、前後進切換装置3、ベルト式無段変速機4、及び、ECU8の各部について以下に説明する。
−エンジン−
エンジン1は、例えば多気筒ガソリンエンジンである。エンジン1に吸入される吸入空気量は電子制御式のスロットルバルブ12により調整される。スロットルバルブ12は運転者のアクセルペダル操作とは独立してスロットル開度を電子的に制御することが可能であり、その開度(スロットル開度)はスロットル開度センサ102によって検出される。また、エンジン1の冷却水温は水温センサ103によって検出される。
スロットルバルブ12のスロットル開度はECU8によって駆動制御される。具体的には、エンジン回転数センサ101によって検出されるエンジン回転数NE、及び、運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル操作量Acc)等のエンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットルバルブ12のスロットル開度を制御している。より具体的には、スロットル開度センサ102を用いてスロットルバルブ12の実際のスロットル開度を検出し、その実スロットル開度が、上記目標吸気量が得られるスロットル開度(目標スロットル開度)に一致するようにスロットルバルブ12のスロットルモータ13をフィードバック制御している。
−トルクコンバータ−
トルクコンバータ2は、入力側のポンプインペラ21、出力側のタービンランナ22、及び、トルク増幅機能を発現するステータ23などを備えており、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間で流体を介して動力伝達を行う。ポンプインペラ21はエンジン1のクランクシャフト11に連結されている。タービンランナ22はタービンシャフト28を介して前後進切換装置3に連結されている。
トルクコンバータ2には、当該トルクコンバータ2の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチ24が設けられている。ロックアップクラッチ24は、係合側油室25内の油圧と解放側油室26内の油圧との差圧(ロックアップ差圧)ΔP(ΔP=係合側油室25内の油圧PON−解放側油室26内の油圧POFF)を制御することにより、完全係合・半係合(スリップ状態での係合)または解放される。
ロックアップクラッチ24を完全係合させることにより、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが一体回転する。また、ロックアップクラッチ24を所定のスリップ状態(半係合状態)で係合させることにより、駆動時には所定のスリップ量でタービンランナ22がポンプインペラ21に追随して回転する。一方、ロックアップ差圧ΔPを負に設定することによりロックアップクラッチ24は解放状態となる。なお、トルクコンバータ2には、ポンプインペラ21に連結して駆動される機械式のオイルポンプ(油圧発生源)27が設けられている。
−前後進切換装置−
前後進切換装置3は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構30、前進用クラッチ(入力クラッチ)C1及び後進用ブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構30のサンギヤ31はトルクコンバータ2のタービンシャフト28に一体的に連結されており、キャリア33はベルト式無段変速機4の入力軸40に一体的に連結されている。また、これらキャリア33とサンギヤ31とは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ32は後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。
前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1は、後述する油圧制御回路20によって係合・解放される油圧式摩擦係合要素であって、前進用クラッチC1が係合され、後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置3が一体回転状態となって前進用動力伝達経路が成立(達成)し、この状態で、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機4側へ伝達される。
一方、後進用ブレーキB1が係合され、前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置3によって後進用動力伝達経路が成立(達成)する。この状態で、入力軸40はタービンシャフト28に対して逆方向へ回転し、この後進方向の駆動力がベルト式無段変速機4側へ伝達される。また、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1がともに解放されると、前後進切換装置3は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)になる。
−ベルト式無段変速機−
ベルト式無段変速機4は、入力側のプライマリプーリ41、出力側のセカンダリプーリ42、及び、これらプライマリプーリ41とセカンダリプーリ42とに巻き掛けられた金属製のベルト43などを備えている。
プライマリプーリ41は、有効径が可変な可変プーリであって、入力軸40に固定された固定シーブ411と、入力軸40に軸方向のみの摺動が可能な状態で配設された可動シーブ412によって構成されている。セカンダリプーリ42も同様に有効径が可変な可変プーリであって、出力軸44に固定された固定シーブ421と、出力軸44に軸方向のみの摺動が可能な状態で配設された可動シーブ422によって構成されている。
プライマリプーリ41の可動シーブ412側には、固定シーブ411と可動シーブ412との間のV溝幅を変更するための油圧アクチュエータ413が配置されている。また、セカンダリプーリ42の可動シーブ422側にも同様に、固定シーブ421と可動シーブ422との間のV溝幅を変更するための油圧アクチュエータ423が配置されている。
以上の構造のベルト式無段変速機4において、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ413の油圧を制御することにより、プライマリプーリ41及びセカンダリプーリ42の各V溝幅が変化してベルト43の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(変速比γ=入力軸回転数Nin/出力軸回転数Nout)が連続的に変化する。また、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ423の油圧は、ベルト滑りが生じない所定の挟圧力でベルト43が挟圧されるように制御される。これらの制御はECU8及び油圧制御回路20(図3参照)によって実行される。
油圧制御回路20は、リニアソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブなどが設けられており、それらソレノイドバルブの励磁・非励磁を制御して油圧回路を切り換えることによって、ベルト式無段変速機4の変速制御やロックアップクラッチ24の係合・解放制御などを行う。油圧制御回路20のリニアソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブの励磁・非励磁は、ECU8からのソレノイド制御信号(指示油圧信号)によって制御される。
−ロックアップ制御回路−
次に、油圧制御回路20のうちロックアップクラッチ24を係合・解放制御するロックアップ制御回路200の一例を図2を参照して説明する。
この例のロックアップ制御回路200は、ロックアップコントロールバルブ201、第2調圧弁220、ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSU、及び、ロックアップソレノイドバルブSLなどを備えている。
ロックアップコントロールバルブ201には、一対の第1ライン圧ポート202及び第2ライン圧ポート203が設けられており、さらに係合側ポート204、解放側ポート205、及び、信号圧ポート206が設けられている。第1ライン圧ポート202及び第2ライン圧ポート203には、第2調圧弁220からの元圧PL2が供給される。第2調圧弁220は、油圧制御回路20(図3参照)内の制御圧(ライン圧)を調圧してロックアップコントロールバルブ201に供給する。このため、ロックアップコントロールバルブ201の元圧PL2はライン圧に依存し、ライン圧変動の影響を受ける。
ロックアップコントロールバルブ201の係合側ポート204及び解放側ポート205は、それぞれ、トルクコンバータ2の係合側油室25及び解放側油室26に接続されている。また、ロックアップコントロールバルブ201には、ロックアップ係合油圧PLUが供給されるフイードバック油室210が設けられている。
ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUはリニアソレノイドバルブであって、励磁状態のときに制御信号圧PDSUを出力し、非励磁状態のときに制御信号圧PDSUの出力を停止する。ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUは、ECU8から出力されるロックアップ差圧指示値PDに従って励磁電流がデューティ制御され、出力制御信号圧PDSUが連続的に変化する。ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUから出力される制御信号圧PDSUはロックアップコントロールバルブ201の信号圧ポート206に供給される。
以上のロックアップ制御回路200において、ECU8から出力されるロックアップ差圧指示値PDに従ってロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUが励磁状態となり、その制御信号圧PDSUがロックアップコントロールバルブ201の信号圧ポート206に供給されると、図2の中心線より右側半分に示すように、ロックアップコントロールバルブ201のスプール207が圧縮コイルばね208の付勢力に抗して下方へ移動した状態(ON状態)となって、第1ライン圧ポート202と係合側ポート204とが連通する。これによってロックアップ係合油圧PLUが係合側油室25へ供給されるとともに、解放側ポート205がドレーンポート209に連通することにより、解放側油室26内の作動油がドレーンされ、ロックアップクラッチ24が係合(ON)する。
さらに、ロックアップコントロールバルブ201のフィードバック油室210には、ロックアップ係合油圧PLUが供給されるので、そのロックアップ係合油圧PLUが制御信号圧PDSUと釣り合うようにスプール207が移動する。これにより、制御信号圧PDSUつまりロックアップ差圧指示値PDに応じて、ロックアップクラッチ24の係合側油室25内の油圧PONと解放側油室26内の油圧POFFとの差圧ΔP(ロックアップ差圧ΔP)を連続的に制御することが可能となり、そのロックアップ差圧ΔPに応じてロックアップクラッチ24の係合トルクつまり係合力を連続的に変化させることができる。
一方、ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUが非励磁状態となり、ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUからの制御信号圧PDSUの出力が停止すると、ロックアップコントロールバルブ201は、図2の中心線より左側半分に示すように、圧縮コイルばね208の付勢力によってスプール207が上方へと移動して原位置に移動した状態(OFF状態)となる。
このOFF状態では、第2ライン圧ポート203と解放側ポート205とが連通し、元圧PL2がロックアップクラッチ24の解放側油室26に供給されるとともに、係合側ポート204が排出ポート211に連通する。これにより、ロックアップクラッチ24の係合側油室25内の作動油が排出ポート211から排出され、ロックアップクラッチ24が解放(OFF)状態となる。排出ポート211から排出された作動油は、図示しないが、オイルクーラを経てオイルパン等へ戻されるようになっており、そのオイルクーラにより作動油が冷却されるようになっている。なお、余剰の作動油は、クーラバイパスバルブからオイルパン等へ戻される。
ここで、ロックアップコントロールバルブ201にはバックアップポート212が設けられている。このバックアップポート212にはロックアップソレノイドバルブSLの出力油圧PSLが供給される。バックアップポート212にロックアップソレノイドバルブSLからの油圧PSLが供給されると、ロックアップコントロールバルブ201の信号圧ポート206への制御信号圧PDSUの供給に関わらず、ロックアップコントロールバルブ201をOFF状態に維持してロックアップクラッチ24を強制的に解放する。
ロックアップソレノイドバルブSLは、オンオフソレノイドバルブであって、例えば発進停止時等の低車速時に油圧PSLを出力することにより、ロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブDSUのONフェール等によりロックアップクラッチ24が係合してエンジンストールが発生することを防止できる。
−ECU−
ECU8は、図3に示すように、CPU81、ROM82、RAM83及びバックアップRAM84などを備えている。
ROM82には、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU81は、ROM82に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM83はCPU81での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM84はエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらCPU81、ROM82、RAM83、及び、バックアップRAM84はバス87を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース85及び出力インターフェース86に接続されている。
ECU8の入力インターフェース85には、エンジン回転数センサ101、スロットル開度センサ102、水温センサ103、タービン回転数センサ104、入力軸回転数センサ105、車速センサ106、アクセル開度センサ107、ブレーキペダルセンサ108、及び、シフトレバー9のレバーポジション(操作位置)を検出するレバーポジションセンサ109などが接続されており、その各センサの出力信号、つまり、エンジン1の回転数(エンジン回転数)NE、スロットルバルブ12のスロットル開度θth、エンジン1の冷却水温Tw、タービンシャフト28の回転数(タービン回転数)NT、入力軸40の回転数(入力軸回転数)Nin、車速V、アクセルペダル等のアクセル操作部材の操作量(アクセル関度)Acc、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無(ブレーキON・OFF)、及び、シフトレバー9のレバーポジション(操作位置)などを表す信号がECU8に供給される。出力インターフェース86には、スロットルモータ13、燃料噴射装置14、点火装置15及び油圧制御回路20(ロックアップ制御回路200)などが接続されている。
ここで、ECU8に供給される信号のうち、タービン回転数NTは、前後進切換装置3の前進用クラッチC1が係合する前進走行時には入力軸回転数Ninと一致し、車速Vはベルト式無段変速機4の出力軸44の回転数(出力軸回転数)Noutに対応する。またアクセル操作量Accは運転者の出力要求量を表している。
また、シフトレバー9は、駐車のためのパーキング位置「P」、後進走行のためのリバース位置「R」、動力伝達を遮断するニュートラル位置「N」、前進走行のためのドライブ位置「D」、前進走行時にベルト式無段変速機4の変速比γを手動操作で増減できるマニュアル位置「M」などの各位置に選択的に操作されるようになっている。
マニュアル位置「M」には、変速比γを増減するためのダウンシフト位置やアップシフト位置、あるいは、変速範囲の上限(変速比γが小さい側)が異なる複数の変速レンジを選択できる複数のレンジ位置等が備えられている。
レバーポジションセンサ109は、例えば、パーキング位置「P」、リバース位置「R」、ニュートラル位置「N」、ドライブ位置「D」、マニュアル位置「M」やアップシフト位置、ダウンシフト位置、あるいはレンジ位置等へシフトレバー9が操作されたことを検出する複数のON・OFFスイッチ等を備えている。なお、変速比γを手動操作で変更するために、シフトレバー9とは別にステアリングホイール等にダウンシフトスイッチやアップシフトスイッチ、あるいはレバー等を設けることも可能である。
そして、ECU8は、上記した各種のセンサの出力信号などに基づいて、エンジン1の出力制御、ベルト式無段変速機4の変速制御、ベルト挟圧力制御、ロックアップクラッチ24の係合・解放制御、減速ロックアップ制御、及び、後述する減速ロックアップ制御時のロックアップ差圧制御などを実行する。
エンジン1の出力制御は、スロットルモータ13、燃料噴射装置14、点火装置15及びECU8などによって行われ、ベルト式無段変速機4の変速制御、ベルト挟圧力制御、及びロックアップクラッチ24の係合・解放制御は、いずれも油圧制御回路20(ロックアップ制御回路200)によって行われる。これらスロットルモータ13、燃料噴射装置14、点火装置15、及び、油圧制御回路20はECU8によって制御される。
ベルト式無段変速機4の変速制御は、例えば図4に示すように、運転者の出力要求量を表すアクセル操作量Acc及び車速Vをパラメータとして予め設定された変速マップから入力側の目標回転数Nintを算出し、実際の入力軸回転数Ninが目標回転数Nintと一致するように、それらの偏差に応じてベルト式無段変速機4の変速制御、すなわちプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ413に対する作動油の供給・排出によって変速制御圧Pbeltが制御され、変速比γが連続的に変化する。
図4のマップは変速条件に相当するもので、車速Vが小さくアクセル操作量Accが大きい程大きな変速比γになる目標回転数Nintが設定されるようになっている。また、車速Vは出力軸回転数Noutに対応するため、入力軸回転数Ninの目標値である目標回転数Nintは目標変速比に対応し、ベルト式無段変速機4の最小変速比γminと最大変速比γmaxの範囲内で設定されている。
ロックアップクラッチ24を係合・解放する基本制御では、例えば図5に示すように、入力トルクに対応するスロットル開度θth及び車速Vをパラメータとして予め記憶された切換マップ(切換条件)に基づいて、実際のスロットル開度θth及び車速Vに応じてロックアップクラッチ24の係合/解放を切り換える。
図5に示す切換マップは、実線で示す係合切換線と破線で示す解放切換線とが所定のヒステリシスを有して設定されている。この図5に示す切換マップにおいて、ロックアップクラッチ24が解放状態(OFF)であるときから、車速Vが高車速側に変化したり、スロットル開度θthが低スロットル開度側に変化して係合切換線を横切った場合には、ロックアップクラッチ24を係合状態(ON)に切り換える。一方、ロックアップクラッチ24が係合状態(ON)にあるときから、車速Vが低車速側に変化したり、スロットル開度θthが高スロットル開度側に変化して解放切換線を横切った場合には、ロックアップクラッチ24を解放状態(OFF)に切り換える。
−減速ロックアップ制御−
ECU8は、減速走行時つまりアクセルペダルが踏込み操作されていないアクセルOFFで惰性走行する前進走行時において、所定の減速ロックアップ制御条件(例えば、スロットル開度θthがアイドル開度であること、車速Vが予め設定された車速範囲内であることなど)が成立したときには、ロックアップクラッチ24を係合制御して駆動輪7L,7R側からの逆入力をエンジン1側に直接伝達することにより、エンジン回転数NEを車両の減速に従って緩やかに減少させることによって、エンジン1に対する燃料供給を停止するフューエルカット領域(車速範囲)を拡大する制御(減速ロックアップ制御)を実行する。このような減速ロックアップ制御では、例えば車両の急制動時などにおいて、エンジンストールを防止するために、ロックアップクラッチ24をできるだけ低い油圧(スリップが生じない範囲の低圧係合圧)で係合保持することで、ロックアップクラッチ24を速やかに解放できるようにしている。
−減速ロックアップ制御時のロックアップ差圧制御−
上記したロックアップクラッチ24の係合・開閉制御では、油圧制御回路20内のライン圧を元圧PL2としてロックアップ差圧ΔPを制御しているので、ロックアップ差圧ΔPがライン圧に依存する。しかし、油圧制御回路20内のライン圧は一定ではなく、車両の走行状態やエンジン運転状態に応じて変化するため、以下の点が懸念される。
まず、図1に示すようにベルト式無段変速機4を搭載した車両の場合、車両減速時にブレーキONとなると、ベルト滑りを防止するために油圧を上げてベルト挟圧力を高くするという制御を行っている。具体的には、油圧制御回路20のライン圧を高くして、ベルト式無段変速機4のセカンダリプーリ42側の油圧アクチュエータ423の油圧を上げてベルト挟圧力を高くしているが、ライン圧が高くなると、ロックアップコントロールバルブ201の元圧PL2も上昇してしまう。そのため、減速ロックアップ制御中にブレーキがONとなると、図8に示すように、実ロックアップ差圧が上昇してロックアップ差圧指示値PDよりも大きくなる。実ロックアップ差圧が大きくなると、急制動時にロックアップクラッチ24の解放が遅れてしまい、耐エンジンストール性の低下が懸念される。
このような点を解消するため、この例では、減速ロックアップ制御中にロックアップコントロールバルブ201の元圧PL2が上昇する条件が成立したとき(具体的には、ブレーキONとなったとき)に、ロックアップクラッチ24のロックアップ差圧指示値PDを低い側に補正することで、実ロックアップ差圧の上昇を抑制して目標圧に維持する。
その具体的な制御の例を図6及び図7を参照して説明する。図6は減速ロックアップ時のロックアップ差圧制御の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。この図6に示す制御ルーチンはECU8において所定時間毎に繰り返して実行される。
まず、ステップST1において、減速ロックアップ制御中であるか否かを判定する。ステップST1の判定結果が否定判定である場合つまり減速ロックアップを実施していない場合はこのルーチンを一旦抜ける。ステップST1の判定結果が肯定判定である場合はステップST2に進む。
ステップST2では、ロックアップ差圧指示値PD[PD=A−B]を設定する。ここで、このステップST2に処理に用いる[A]は、減速ロックアップ制御中の目標圧(図7参照)に対応する値であり、ロックアップコントロールバルブ201の元圧PL2に変動がない場合(ブレーキOFFである場合)、ロックアップ差圧指示値PDをAとする。つまり、上記設定式[PD=A−B]の[B]を0とする(ステップST4)。
一方、減速ロックアップ制御中にブレーキがONになると、ベルト式無段変速機4のベルト挟圧力アップのために油圧制御回路20のライン圧が高く設定され、ロックアップコントロールバルブ201の元圧PL2が上昇する。このように元圧PL2が変化した場合であっても、従来制御では、ロックアップ差圧指示値PDをそのままの値に保持しているので、図8に示すように、実ロックアップ差圧が大きくなってしまい、急制動時における耐エンジンストール性の低下が懸念される。
これに対し、この例では、減速ロックアップ制御中にブレーキONとなったときには、ロックアップ差圧指示値PDを、元圧PL2の上昇分を考慮して低い側に補正する(ステップST5)。具体的には、ロックアップ差圧指示値PDを補正値αを用いて[PD=A−α α≠0]という補正を行って、実ロックアップ差圧を目標圧(低圧係合圧)に維持する。なお、補正値αは、ロックアップコントロールバルブ201の元圧PL2(ライン圧を第2調圧弁220にて調圧した油圧)、及び、ベルト挟圧力アップのための油圧などを考慮し、減速ロックアップ制御中にブレーキONとなったときの実ロックアップ差圧の上昇量(例えば図8に示すPB)を実験・計算等によって求め、その結果に基づいて、元圧上昇に伴う実ロックアップ差圧の上昇量を相殺できるような値を設定する。
以上のように、この例によれば、減速ロックアップ制御中にブレーキONとなり、ベルト式無段変速機4のベルト挟圧力アップのためにライン圧(元圧)が高く設定されても、そのライン圧上昇分を考慮して、ロックアップ差圧指示値PDを低い側に補正しているので、ロックアップコントロールバルブ201の元圧上昇に伴う実ロックアップ差圧の上昇分を相殺することができ、減速ロックアップ制御中のロックアップクラッチ24の実ロックアップ差圧を目標圧(低圧係合圧)に維持することができる。これによって、急制動時においてロックアップクラッチ24の解放を速やかに行うことが可能となり、耐エンジンストール性を確保することができる。
−他の実施形態−
以上の例では、減速ロックアップ制御中にブレーキがONとなったときに、ロックアップ差圧指示値を補正しているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、車両が減速・停止する際に、上述したようにベルト式無段変速機の変速比が低速側に変化し、これに伴ってベルト挟圧力が高くなって元圧が上昇する場合があるので、このような減速・停止の過程での元圧変動の影響を抑制するために、ロックアップ差圧指示値を補正してロックアップ差圧の上昇を抑制するようにしてもよい。また、ベルト挟圧力アップに限られることなく、他の要因で減速ロックアップ制御中に元圧(ライン圧)が上昇する条件が成立する場合にも、ロックアップ差圧指示値の補正を実行するようにしてもよい。
以上の例では、ベルト式無段変速機が搭載された車両のロックアップクラッチ制御に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、クラッチ及びブレーキと遊星歯車装置とを用いて変速比を設定する遊星歯車式変速機が搭載された車両のロックアップクラッチ制御にも適用可能である。
以上の例では、流体式伝動装置としてトルクコンバータが搭載された車両のロックアップクラッチ制御に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、フルードカップリング(ロックアップクラッチ付き)が搭載された車両のロックアップクラッチ制御にも適用可能である。
以上の例では、ガソリンエンジンを搭載した車両のロックアップクラッチ制御に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、ディーゼルエンジン等の他のエンジンを搭載した車両のロックアップクラッチ制御にも適用可能である。
また、車両の動力源については、エンジン(内燃機関)のほか、電動モータ、あるいはエンジンと電動モータの両方を備えているハイブリッド形動力源であってもよい。
本発明を適用する車両の概略構成図である。 ロックアップクラッチを係合・解放制御するロックアップ制御回路の回路構成図である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 ベルト式無段変速機の変速制御に用いる変速マップの一例を示す図である。 ロックアップ切換マップの一例を示す図である。 減速ロックアップ制御時のロックアップ差圧制御の一例を示すフローチャートである。 減速ロックアップ制御時のロックアップ差圧制御の一例を示すタイミングチャートである。 従来のロックアップ差圧制御の一例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 エンジン(動力源)
2 トルクコンバータ(流体伝動装置)
20 油圧制御回路
24 ロックアップクラッチ
25 係合側油室
26 解放側油室
4 ベルト式無段変速機(自動変速機)
8 ECU
108 ブレーキペダルセンサ
200 ロックアップ制御回路

Claims (4)

  1. 動力源及び自動変速機と、前記動力源と自動変速機との間に配設された流体伝動装置と、前記流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチとが搭載された車両において、前記自動変速機の油圧制御を含む油圧制御系のライン圧を元圧とし、ロックアップ差圧指示値に応じて前記ロックアップクラッチのロックアップ差圧を制御するロックアップ差圧制御手段を備え、車両減速時に前記ロックアップクラッチを係合制御する減速ロックアップ制御を実行するロックアップクラッチの制御装置であって、
    前記減速ロックアップ制御中に前記ロックアップ差圧制御手段の元圧が上昇する条件が成立したときに、前記ロックアップ差圧指示値を低い側に補正することを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  2. 請求項1記載のロックアップクラッチの制御装置において、
    前記減速ロックアップ制御中に前記元圧が上昇する条件が成立したときに生じる当該元圧の上昇分を考慮し、その元圧上昇分を相殺するように前記ロックアップ差圧指示値を補正することを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  3. 請求項1または2記載のロックアップクラッチの制御装置において、
    前記自動変速機が、油圧アクチュエータによって溝幅が変更可能な入力側プーリと出力側プーリとにベルトが巻き掛けられ、前記入力側プーリの溝幅を前記油圧アクチュエータによって変更することにより変速を行なうベルト式無段変速機であって、前記減速ロックアップ制御中に、前記ベルト式無段変速機のベルト挟圧力が高くなる条件が成立したときに、前記ロックアップ差圧指示値を低い側に補正することを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  4. 請求項3記載のロックアップクラッチの制御装置において、
    前記減速ロックアップ制御中に、ブレーキONとなったときに前記ベルト挟圧力が高くなる条件が成立したと判定すること特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
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