JP5038804B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンと変速機との間にトルクコンバータを備える車両用制御装置に関する。
エンジン動力を自動変速機に対して滑らかに伝達するため、エンジンと自動変速機との間にはトルクコンバータが組み込まれている。このトルクコンバータは、エンジンのクランク軸に連結されるポンプインペラと、自動変速機の入力軸に連結されるタービンランナと、ポンプインペラおよびタービンランナの間に配置されるステータとによって構成されている。また、トルクコンバータ内には作動流体が供給されており、トルクコンバータは作動流体を介してポンプインペラからタービンランナに動力を伝達する滑り要素となっている。しかしながら、滑り要素であるトルクコンバータを組み込むようにすると、発進加速時にはトルクを増幅させながら滑らかに動力を伝達することが可能であるが、定常走行時には動力伝達効率を低下させてしまうことになっていた。
この問題を解消するため、トルクコンバータには動力伝達効率を高めるロックアップクラッチが組み込まれており、このロックアップクラッチによってエンジンのクランク軸と自動変速機の入力軸とを直結させるようにしている。また、ロックアップクラッチを制御する際には、車速とスロットル開度とに基づき所定の特性線図を参照してロックアップクラッチを制御することになるが、この特性線図は平坦路を前提に設定されることから、登坂路を走行する際にはロックアップクラッチを適切に制御することが困難となっていた。そこで、車速、スロットル開度および路面勾配をパラメータとした特性マップを参照してロックアップクラッチを制御することにより、ロックアップクラッチの締結タイミングを適切に設定するようにした制御装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−100903号公報
しかしながら、車速、スロットル開度および路面勾配をパラメータとした特性マップを用いた場合には、ロックアップ制御に用いられる制御データや制御プログラムの複雑化を招くことになるため、制御装置の低コスト化を図ることが困難となっていた。
本発明の目的は、平坦路や登坂路においてロックアップクラッチを適切に制御することが可能な車両用制御装置の低コスト化を図ることにある。
本発明の車両用制御装置は、エンジンと変速機との間にトルクコンバータを備える車両用制御装置であって、前記エンジンの出力軸と前記変速機の入力軸との間に設けられ、前記出力軸と前記入力軸とを直結する締結状態と直結を解除する開放状態とに切り換えられるロックアップクラッチと、前記ロックアップクラッチの締結により前記ロックアップクラッチを介して動力を伝達するロックアップモードと、前記ロックアップクラッチの開放により前記トルクコンバータを介して動力を伝達するコンバータモードとを切り換えて実行するクラッチ制御手段と、前記コンバータモードの実行時間を計測する実行時間計測手段と、走行路の勾配を算出する勾配算出手段と、前記勾配に基づいてロックアップ禁止時間を設定する禁止時間設定手段とを有し、前記クラッチ制御手段は、前記実行時間が前記ロックアップ禁止時間を経過するまで前記ロックアップクラッチの締結を禁止して前記コンバータモードを維持することを特徴とする。
本発明の車両用制御装置は、前記禁止時間設定手段は、前記勾配が大きくなるときには前記ロックアップ禁止時間を長く設定する一方、前記勾配が小さくなるときには前記ロックアップ禁止時間を短く設定することを特徴とする。
本発明によれば、走行路の勾配に基づき設定されるロックアップ禁止時間をコンバータモードの実行時間が経過するまで、ロックアップクラッチの締結を禁止してコンバータモードを維持するようにしたので、平坦路や登坂路においてロックアップクラッチを適切に制御することが可能となる。このように、簡単な構成によってロックアップクラッチを適切に制御することができるため、車両用制御装置の低コスト化を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は車両に搭載される無段変速機10を示すスケルトン図である。図1に示すように、この無段変速機(変速機)10はベルトドライブ式の無段変速機であり、エンジン11に駆動されるプライマリ軸12と、これに平行となるセカンダリ軸13とを有している。プライマリ軸12とセカンダリ軸13との間には変速機構14が設けられており、この変速機構14を介してプライマリ軸12の回転はセカンダリ軸13に伝達される。そして、セカンダリ軸13の回転は減速機構15やデファレンシャル機構16を介して左右の駆動輪17,18に伝達されることになる。
プライマリ軸12にはプライマリプーリ20が設けられており、このプライマリプーリ20はプライマリ軸12に一体となった固定シーブ20aと、これに対向するとともにプライマリ軸12に対して軸方向に摺動自在となる可動シーブ20bとを有している。また、セカンダリ軸13にはセカンダリプーリ21が設けられており、このセカンダリプーリ21はセカンダリ軸13に一体となった固定シーブ21aと、これに対向するとともにセカンダリ軸13に対して軸方向に摺動自在となる可動シーブ21bとを有している。プライマリプーリ20およびセカンダリプーリ21には駆動ベルト22が巻き掛けられており、プライマリプーリ20とセカンダリプーリ21との溝幅を変化させて駆動ベルト22の巻き付け径を調整することにより、プライマリ軸12の回転を無段階に変速させてセカンダリ軸13に伝達することが可能となっている。
プライマリプーリ20の溝幅を変化させるため、プライマリ軸12にはプランジャ23が固定され、可動シーブ20bにはプランジャ23の外周面に摺動自在に接触するプライマリシリンダ24が固定されており、プランジャ23とプライマリシリンダ24とによって作動油室25が区画されている。一方、セカンダリプーリ21の溝幅を変化させるため、セカンダリ軸13にはプランジャ26が固定され、可動シーブ21bにはプランジャ26の外周面に摺動自在に接触するセカンダリシリンダ27が固定されており、プランジャ26とセカンダリシリンダ27とによって作動油室28が区画されている。それぞれのプーリ20,21の溝幅は、作動油室25に供給されるプライマリ圧と作動油室28に供給されるセカンダリ圧とを調圧することによって設定される。
また、プライマリプーリ20にエンジン動力を伝達するため、エンジン11と無段変速機10との間にはトルクコンバータ30および前後進切換機構31が設けられている。トルクコンバータ30は、フロントカバー32を介してクランク軸11aに連結されるポンプインペラ30aと、これに対向するとともにタービン軸33に連結されるタービンランナ30bと、ポンプインペラ30aとタービンランナ30bとの間に配置されるステータ30cとを有している。このトルクコンバータ30は作動油を介してエンジン動力を伝達する滑り要素であるため、トルクコンバータ30内には出力軸であるクランク軸11aと入力軸であるタービン軸33とを直結して動力伝達効率を向上させるためのロックアップクラッチ34が組み込まれている。
ロックアップクラッチ34は、フロントカバー32とタービンランナ30bとの間に組み込まれるロックアップピストン34aによって構成されており、このロックアップピストン34aは軸方向に移動自在となってタービン軸33に装着されている。また、トルクコンバータ30内に収容されるロックアップピストン34aを境に、タービンランナ30b側にはアプライ室34bが区画されており、フロントカバー32側にはリリース室34cが区画されている。アプライ室34b内の圧力をリリース室34cよりも高く制御することにより、ロックアップピストン34aをフロントカバー32に押し付けることができ、クランク軸11aとタービン軸33とを直結する締結状態にロックアップクラッチ34を制御することが可能となる。一方、リリース室34c内の圧力をアプライ室34bよりも高く制御することにより、ロックアップピストン34aをフロントカバー32から引き離すことができ、クランク軸11aとタービン軸33との直結を解除する開放状態にロックアップクラッチ34を制御することが可能となる。なお、アプライ室34bとリリース室34cとの圧力を調整することにより、ロックアップクラッチ34をスリップ状態、つまり半クラッチ状態に制御することも可能である。
また、前後進切換機構31は、ダブルピニオン式の遊星歯車列35、前進用クラッチ36および後退用ブレーキ37を備えており、前進用クラッチ36や後退用ブレーキ37を作動させることにより、エンジン動力の伝達経路を切り換えることが可能となっている。前進用クラッチ36および後退用ブレーキ37を共に開放すると、タービン軸33とプライマリ軸12とは切り離され、前後進切換機構31はプライマリプーリ20に動力を伝達しないニュートラル状態に切り換えられる。また、後退用ブレーキ37を開放して前進用クラッチ36を締結することにより、前後進切換機構31はタービン軸33の回転をそのままプライマリプーリ20に伝達する前進状態に切り換えられる。さらに、前進用クラッチ36を開放して後退用ブレーキ37を締結することにより、前後進切換機構31はタービン軸33の回転を逆転してプライマリプーリ20に伝達する後退状態に切り換えられる。
図2は無段変速機10の制御系を示す概略図である。図2に示すように、プライマリプーリ20、セカンダリプーリ21、トルクコンバータ30等に対して作動油を供給するため、油圧制御系にはエンジン11に駆動されるオイルポンプ40が設けられている。オイルポンプ40の吐出口に接続されるセカンダリ圧路41は、セカンダリプーリ21の作動油室28に接続されるとともにセカンダリ圧制御弁42の調圧ポート42aに接続されている。このセカンダリ圧制御弁42を介して調圧されるライン圧つまりセカンダリ圧は、駆動ベルト22に滑りを生じさせることのないように、エンジントルクや変速比等に基づいて調圧されることになる。また、セカンダリ圧路41はプライマリ圧制御弁43の入力ポート43aに接続されており、プライマリ圧制御弁43の出力ポート43bから延びるプライマリ圧路44はプライマリプーリ20の作動油室25に接続されている。このプライマリ圧制御弁43を介して調圧されるプライマリ圧は、目標変速比に向けてプライマリプーリ20の溝幅を制御するように、目標変速比やセカンダリ圧等に基づいて調圧されることになる。
なお、プライマリ圧はセカンダリ圧を減圧した圧力であるが、作動油室25の受圧面積は作動油室28に比べて大きく設定されるため、プライマリ圧を制御することにより、プライマリプーリ20の溝幅を変化させるとともに、駆動ベルト22を介してセカンダリプーリ21の溝幅を変化させることが可能となる。また、セカンダリ圧制御弁42およびプライマリ圧制御弁43は電磁圧力制御弁であり、後述するCVT制御ユニット60からソレノイド42b,43cに供給される電流を制御することにより、セカンダリ圧とプライマリ圧とを調圧することが可能となっている。また、オイルポンプ40から吐出された作動油を減圧してセカンダリ圧を調圧する際に、セカンダリ圧制御弁42の排出ポート42cから作動油が排出されることになるが、この作動油は排出ポート42cに接続される潤滑圧路45から駆動ベルト22等の摺動部位に潤滑油として供給されている。
続いて、トルクコンバータ30内のロックアップクラッチ34に対する作動油の供給経路について説明する。図2に示すように、トルクコンバータ30とセカンダリ圧路41との間にはクラッチ圧制御弁50およびスイッチ弁51が設けられている。セカンダリ圧路41から分岐する分岐油路52はクラッチ圧制御弁50の入力ポート50aに接続されており、クラッチ圧制御弁50の出力ポート50bから延びるクラッチ圧路53はスイッチ弁51に接続されている。また、潤滑圧路45から分岐する分岐油路54はスイッチ弁51に対して接続されている。さらに、クラッチ圧路53や潤滑圧路45から作動油が供給されるスイッチ弁51には、トルクコンバータ30のアプライ室34bに連通するアプライ圧路55とリリース室34cに連通するリリース圧路56とが接続されている。
また、クラッチ圧制御弁50やスイッチ弁51の図示しないパイロット圧室にはパイロット弁57,58が接続されており、これらのパイロット弁57,58はCVT制御ユニット60からの制御信号に応じてパイロット圧を出力する構造となっている。クラッチ圧制御弁50は圧力制御弁として機能するようになっており、パイロット弁57からのパイロット圧に応じてクラッチ圧を調圧することが可能となっている。また、スイッチ弁51は油路切換弁として機能するようになっており、パイロット弁58からのパイロット圧を制御することによって、スイッチ弁51内の図示しないスプール弁軸を締結位置と開放位置とに切り換えることが可能となる。スイッチ弁51のスプール弁軸を締結位置に切り換えるようにすると、クラッチ圧路53とアプライ圧路55とを連通させることができ、リリース圧路56と排出油路59aとを連通させることができるため、アプライ圧路55からアプライ室34bにクラッチ圧を供給することが可能となり、リリース圧路56からリリース室34cの作動油を排出することが可能となる。一方、スイッチ弁51のスプール弁軸を開放位置に切り換えるようにすると、アプライ圧路55と排出油路59bとを連通させることができ、分岐油路54とリリース圧路56とを連通させることができるため、アプライ圧路55からアプライ室34bの作動油を排出することが可能となり、リリース圧路56からリリース室34cに潤滑圧を供給することが可能となる。なお、クラッチ圧路53は前述した前後進切換機構31にも接続されており、クラッチ圧が前進用クラッチ36や後退用ブレーキ37に対して供給されるようになっている。
このような油圧制御系に対して制御信号を出力するCVT制御ユニット60は、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)を備えており、このCPUにはバスラインを介してROM、RAMおよびI/Oポートが接続される。ROMには制御プログラムや各種マップデータなどが格納されており、RAMにはCPUで演算処理したデータが一時的に格納されるようになっている。また、I/Oポートを介してCPUには各種センサから車両の走行状態を示す検出信号が入力される。CVT制御ユニット60に検出信号を出力する各種センサとしては、プライマリプーリ20の回転数を検出するプライマリ回転数センサ61、セカンダリプーリ21の回転数を検出するセカンダリ回転数センサ62、車速を検出する車速センサ63、スロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ64、アクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度を検出するアクセルペダルセンサ65、走行レンジを選択するセレクトレバーの操作位置を検出するインヒビタスイッチ66等が設けられている。また、CVT制御ユニット60にはエンジン制御ユニット67が接続されており、エンジン制御ユニット67からエンジン回転数やエンジントルク等のエンジン制御情報が出力されている。
以下、本発明の一実施の形態である車両用制御装置によるロックアップクラッチ34の締結制御について説明する。図3は車両用制御装置のロックアップ制御系を示すブロック図である。図3に示すように、CVT制御ユニット60は、ロックアップクラッチ34を制御するクラッチ制御手段としてロックアップ制御部70を備えている。このロックアップ制御部70は、入力される車速Vやスロットル開度Toに基づいて所定の特性線図を参照することにより、ロックアップクラッチ34の締結によりロックアップクラッチ34を介して動力を伝達するロックアップモードと、ロックアップクラッチ34の開放によりトルクコンバータ30を介して動力を伝達するコンバータモードとを切り換えて設定する。続いて、設定された制御モードに応じてロックアップ制御部70から駆動回路部71に対して制御信号が出力され、駆動回路部71からパイロット弁57,58に対して制御電流が出力される。そして、クラッチ圧制御弁50やスイッチ弁51の切換制御が実行され、ロックアップクラッチ34が締結状態または開放状態に切り換えられることになる。
また、CVT制御ユニット60は、走行路の路面勾配(勾配)Iを検出する勾配算出手段としての路面勾配算出部72を備えるとともに、ロックアップ禁止時間T1を設定する禁止時間設定手段としての禁止時間設定部73を備えている。路面勾配算出部72は入力される車速VやエンジントルクTeに基づいて路面勾配Iを算出し、禁止時間設定部73は算出された路面勾配Iに基づき所定の禁止時間テーブルを参照することにより、ロックアップクラッチ34の締結を禁止するためのロックアップ禁止時間T1を設定する。ここで、図4は禁止時間設定部73によって参照される禁止時間テーブルの一例を示す線図である。図4に示すように、路面勾配Iが大きくなるほどロックアップ禁止時間T1が長く設定される一方、路面勾配Iが小さくなるほどロックアップ禁止時間T1が短く設定されている。さらに、CVT制御ユニット60は、制御モードをロックアップモードからコンバータモードに切り換えた後に、コンバータモードの実行時間T2を計測する実行時間計測手段としての実行時間計測部74を備えている。
そして、コンバータモードからロックアップモードへの切り換えを判定する際には、ロックアップ制御部70においてロックアップ禁止時間T1と実行時間T2とを比較判定し、コンバータモードの実行時間T2がロックアップ禁止時間T1を上回った場合にのみ、ロックアップクラッチ34の締結条件を判定するようにしている。すなわち、一旦開放されたロックアップクラッチ34を再締結する際には、コンバータモードがロックアップ禁止時間T1を超えて実行されていることが条件となる。つまり、車速Vやスロットル開度Toがロックアップクラッチ34の締結条件を満足している場合であっても、コンバータモードの実行時間T2がロックアップ禁止時間T1を経過していない場合には、ロックアップクラッチ34を開放するコンバータモードが継続されることになる。
ここで、路面勾配Iが小さい平坦路ではロックアップ禁止時間T1が短く設定される一方、路面勾配Iが大きな登坂路ではロックアップ禁止時間T1が長く設定されている。すなわち、大きな駆動トルクが必要とされない平坦路においては、早めのタイミングでロックアップクラッチ34が締結されるため、エンジン回転数の不要な上昇を抑制することができ、運転者に違和感を与えることなく平坦路を走行させることが可能となる。一方、大きな駆動トルクが必要とされる登坂路においては、遅めのタイミングでロックアップクラッチ34が締結されるため、トルクコンバータ30のトルク増幅効果を十分に利用することができ、運転者に違和感を与えることなく登坂路を走行させることが可能となる。しかも、路面勾配Iに応じてロックアップ禁止時間T1を設定し、このロックアップ禁止時間T1に渡ってロックアップクラッチ34の締結を禁止する簡単な制御構成であるため、車両用制御装置の低コスト化を達成することが可能である。
続いて、前述したロックアップクラッチ34の制御手順をフローチャートに沿って説明する。ここで、図5はロックアップクラッチ34の制御手順の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、ステップS1では、路面勾配Iに基づいてロックアップ禁止時間T1を設定し、続くステップS2では、コンバータモードの実行時間T2を計測する。次いで、ステップS3では、コンバータモードの実行時間T2がロックアップ禁止時間T1を上回るか否かが判定され、実行時間T2がロックアップ禁止時間T1を上回ると判定された場合には、コンバータモードからロックアップモードへの切り換えが許容される状況であるため、ステップS4に進み、実際にロックアップモードへの切り換えの可否が判定される。一方、ステップS3において、実行時間T2がロックアップ禁止時間T1を下回ると判定された場合には、コンバータモードからロックアップモードへの切り換えが好ましくない状況であるため、ロックアップクラッチ34を開放したコンバータモードを維持したままルーチンを抜けることになる。
ステップS4では、車速Vやスロットル開度Toに基づいてロックアップクラッチ34の締結条件が成立しているか否かが判定される。ロックアップクラッチ34の締結条件が成立していると判定された場合には、ステップS5に進み、ロックアップクラッチ34が締結状態に切り換えられ、制御モードがコンバータモードからロックアップモードに切り換えられることになる。一方、ロックアップクラッチ34の締結条件が成立していないと判定された場合には、ロックアップクラッチ34を開放したコンバータモードを維持したままルーチンを抜けることになる。
次いで、ステップS6では、車速Vやスロットル開度Toに基づいてロックアップクラッチ34の開放条件が成立しているか否かが判定される。ロックアップクラッチ34の開放条件が成立していると判定された場合には、ステップS7に進み、ロックアップクラッチ34が開放状態に切り換えられ、制御モードがロックアップモードからコンバータモードに切り換えられることになる。一方、ロックアップクラッチ34の開放条件が成立していないと判定された場合には、ロックアップクラッチ34の開放条件が成立するまで、ロックアップクラッチ34を締結するロックアップモードが維持されることになる。
このように、路面勾配Iに応じて設定されるロックアップ禁止時間T1が経過するまで、ロックアップクラッチ34の再締結を禁止するようにしたので、ロックアップクラッチ34の締結状態を適切に制御することが可能となり、運転者の感覚に沿った走行特性を得ることが可能となる。たとえば、平坦路の交差点を走行する際には、ロックアップ禁止時間T1が短く設定されることから、交差点に進入する際に車速が低下してロックアップクラッチ34が開放されたとしても、交差点から脱出する加速時には素早くロックアップクラッチ34を締結することができるため、運転者に対して違和感を与えることのないように、エンジン回転数の不要な上昇を抑制しながら車両を走行させることが可能となる。しかも、エンジンの不要な吹け上がりを抑制することから燃料消費量を抑制することも可能となる。また、駆動トルクが要求される登坂路を走行する際には、ロックアップ禁止時間T1が長く設定されることから、ロックアップクラッチ34を開放状態に保ってトルクコンバータ30を長めに作動させることができるため、運転者に対して違和感を与えることのないように、十分な駆動トルクを発生させて登坂路を走行させることが可能となる。これまで説明したように、路面勾配Iに応じて設定されたロックアップ禁止時間T1に渡ってロックアップクラッチ34の締結を禁止することにより、平坦路や登坂路においてロックアップクラッチ34を適切に制御するという簡単な制御構成であるため、車両用制御装置の低コスト化を達成することが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示する場合には、トルクコンバータ30を介して動力が伝達される変速機として、ベルトドライブ式の無段変速機が用いられているが、これに限られることはなく、トロイダル式の無段変速機であっても良く、遊星歯車式や平行軸式の自動変速機であっても良い。また、前述の説明では、路面勾配Iに基づき所定の禁止時間テーブルを参照してロックアップ禁止時間を設定するようにしているが、これに限られることはなく、路面勾配Iに応じて増減される係数を設定し、この係数を用いてロックアップ禁止時間を演算するようにしても良い。さらに、前述の説明では、車速VやエンジントルクTeに基づいて路面勾配Iを算出しているが、これに限られることはなく、他の走行情報を用いて路面勾配Iを算出するようにしても良く、ジャイロセンサ等を用いて路面勾配Iを算出するようにしても良い。
車両に搭載される無段変速機を示すスケルトン図である。 無段変速機の制御系を示す概略図である。 本発明の一実施の形態である車両用制御装置のロックアップ制御系を示すブロック図である。 禁止時間設定部によって参照される禁止時間テーブルの一例を示す線図である。 ロックアップクラッチの制御手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 無段変速機(変速機)
11 エンジン
11a クランク軸(出力軸)
30 トルクコンバータ
33 タービン軸(入力軸)
34 ロックアップクラッチ
70 ロックアップ制御部(クラッチ制御手段)
72 路面勾配算出部(勾配算出手段)
73 禁止時間設定部(禁止時間設定手段)
74 実行時間計測部(実行時間計測手段)
I 路面勾配(勾配)
T1 ロックアップ禁止時間
T2 実行時間

Claims (2)

  1. エンジンと変速機との間にトルクコンバータを備える車両用制御装置であって、
    前記エンジンの出力軸と前記変速機の入力軸との間に設けられ、前記出力軸と前記入力軸とを直結する締結状態と直結を解除する開放状態とに切り換えられるロックアップクラッチと、
    前記ロックアップクラッチの締結により前記ロックアップクラッチを介して動力を伝達するロックアップモードと、前記ロックアップクラッチの開放により前記トルクコンバータを介して動力を伝達するコンバータモードとを切り換えて実行するクラッチ制御手段と、
    前記コンバータモードの実行時間を計測する実行時間計測手段と、
    走行路の勾配を算出する勾配算出手段と、
    前記勾配に基づいてロックアップ禁止時間を設定する禁止時間設定手段とを有し、
    前記クラッチ制御手段は、前記実行時間が前記ロックアップ禁止時間を経過するまで前記ロックアップクラッチの締結を禁止して前記コンバータモードを維持することを特徴とする車両用制御装置。
  2. 請求項1記載の車両用制御装置において、
    前記禁止時間設定手段は、前記勾配が大きくなるときには前記ロックアップ禁止時間を長く設定する一方、前記勾配が小さくなるときには前記ロックアップ禁止時間を短く設定することを特徴とする車両用制御装置。
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