WO2012115250A1

WO2012115250A1 - 衣料用液体洗浄剤

Info

Publication number: WO2012115250A1
Application number: PCT/JP2012/054649
Authority: WO
Inventors: 善靖久保; 亜佐美青木; 佑希子岩佐; 元裕景山; 洋一大熊; 龍大野
Original assignee: ライオン株式会社
Priority date: 2011-02-25
Filing date: 2012-02-24
Publication date: 2012-08-30
Also published as: JP6093691B2; MY163005A; JPWO2012115250A1

Abstract

下記成分（Ａ）～（Ｃ）を含有し、成分（Ａ）は、成分（Ａ１）及び成分（Ａ２）からなる群より選択される少なくとも１種であり、成分（Ａ１）は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩であり、成分（Ａ２）は、アルキルベンゼンスルホン酸塩であり、成分（Ｂ）は、成分（Ｂ１）及び成分（Ｂ２）からなる群より選択される少なくとも１種であり、成分（Ｂ１）は、成分（Ｂ１ａ）及び成分（Ｂ１ｂ）であり、成分（Ｂ１ａ）は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、成分（Ｂ１ｂ）は、高級アルコールであり、成分（Ｂ２）は、アルファスルホ脂肪酸アルキルエステル塩であり、成分（Ｃ）は、水溶性の無機塩又は炭素数１～６の有機酸塩であって、その含有量が０．５～８．０質量％であり、前記成分（Ａ１）、（Ｂ１ａ）、（Ａ２）及び（Ｂ２）の合計含有量が５～２５％であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤。

Description

衣料用液体洗浄剤

　本発明は、衣料用液体洗浄剤に関する。
　本願は、２０１１年２月２５日に、日本に出願された特願２０１１－０４００６１号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　衣料用、身体用、台所用などの各種液体洗浄剤には、種々の機能を付与したものが提案されている。
　例えば、泡質や保存安定性に優れる身体用の洗浄剤として、アニオン界面活性剤５～７０質量％と、ノニオン界面活性剤０．０５～１４質量％と、ミリスチルアルコール１．６～１４質量％とを含有する洗浄剤組成物が提案されている（特許文献１参照）。
　また、界面活性剤を高濃度に含有し、かつ貯蔵後の臭いの劣化および液の濁りを抑制した台所用の洗浄剤として、アニオン界面活性剤５～５０質量％と、ノニオン界面活性剤１～３０質量％と、炭素数８～１６の飽和アルコール０．０５～０．５質量％とを含有する液体洗浄剤組成物が提案されている（特許文献２参照）。　　

　一方、衣料用の液体洗浄剤は、近年、溶け残りの心配がなく、襟や袖口などの汚れが付着しやすい箇所に直接塗布して洗浄できることから、需要が高まっている。
　衣料用の液体洗浄剤では、従来、ノニオン界面活性剤とプロテアーゼ酵素を組み合わせた比較的低粘度の組成物が一般的であるが、粉末洗浄剤と比べて洗浄力に劣る点、容器から出したり計量したりする際の液切れの悪さや、衣類の汚れに液体洗浄剤を直接塗布したときに、液が衣類へ十分に浸み込む前に流れ落ちやすいなどの、使用性面の悪さといった問題もあった。

　かかる問題に対し、衣料用として好適な粘度を有する液体洗浄剤として、ノニオン界面活性剤と、架橋型カルボキシビニルポリマーと、カチオン界面活性剤とを含有する衣料用液体洗浄剤組成物が提案されている（特許文献３参照）。

特開２００８－３１４６８号公報特開２００２－３３２４９９号公報特開２００７－２９７５１０号公報

　しかしながら、特許文献３に記載の衣料用液体洗浄剤組成物では、衣類の汚れに直接塗布する際の塗布性や、洗浄力については検討していない。また、分離したり白濁したりする場合があり、保存安定性を十分に満足するものではなかった。　
　また、特許文献１、２に記載の洗浄剤と同じ配合組成で衣料用の液体洗浄剤を調製しても、塗布性や液切れ性などの使用性と洗浄力を同時に満足できるものではなかった。

　本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、洗浄力に優れ、適度な粘度を有し、衣類への塗布性にも優れ、且つ、容器からの液切れも良好で、保存安定性に優れた衣料用液体洗浄剤を提供することを目的とする。

　本発明は、以下の態様を有する。

　本発明の第１の態様は、成分（Ａ）～（Ｃ）を含有し、
成分（Ａ）は、成分（Ａ１）及び成分（Ａ２）からなる群より選択される少なくとも１種であり、
成分（Ａ１）は、一般式（１）で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩であり、
成分（Ａ２）は、一般式（４）で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩であり、
成分（Ｂ）は、成分（Ｂ１）及び成分（Ｂ２）からなる群より選択される少なくとも１種であり、
成分（Ｂ１）は、成分（Ｂ１ａ）及び成分（Ｂ１ｂ）であり、
成分（Ｂ１ａ）は、一般式（２）で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
成分（Ｂ１ｂ）は、一般式（３）で表される高級アルコールであり、
成分（Ｂ２）は、一般式（５）で表されるアルファスルホ脂肪酸アルキルエステル塩であり、
成分（Ｃ）は、水溶性の無機塩又は炭素数１～６の有機酸塩（但し、塩はナトリウム、カリウム、マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である）であって、その含有量が０．５～８．０質量％であり、
前記成分（Ａ１）、（Ｂ１ａ）、（Ａ２）及び（Ｂ２）の合計含有量が５～２５％であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤である。

［式中、Ｒ^１は炭素数８～１８のアルキル基またはアルケニル基であり、Ｘはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはエタノールアミンであり、ｍはエチレンオキシドの平均付加モル数を示し、１～３である。］

［式中、Ｒ^４は炭素数８～２０の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Ｃ_６Ｈ_４はベンゼン環から水素原子を２個除いてなる２価の基であり、Ｘ_１はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はエタノールアミンである。］

［式中、Ｒ^２は炭素数８～１８の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、ｎはエチレンオキシドの平均付加モル数を示し、７～２０である。］

［式中、Ｒ^３は炭素数８～１８の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。］

［式中、Ｒ^５は炭素数１０～１６の直鎖のアルキル基又はアルケニル基である。Ｒ^６は炭素数１～３の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Ｘ_２はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはエタノールアミンである。］

本発明の第２の態様は、前記成分（Ｂ）が、前記成分（Ｂ１）であり、かつ、前記成分（Ｂ１ｂ）の含量が０．８～３．０質量％である前記第１の態様に記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第３の態様は、前記成分（Ａ）と成分（Ｂ）との質量比率が成分（Ａ）：成分（Ｂ）＝４０：６０～９５：５であり、成分（Ｃ）の含有量が１．０～５．０質量％である前記第２の態様に記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第４の態様は、前記成分（Ａ）が、前記成分（Ａ１）である前記第２又は３の態様に記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第５の態様は、前記成分（Ｃ）が、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、クエン酸ナトリウム、及び硫酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも１種である前記第１～４の態様のいずれか一つに記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第６の態様は、前記成分（Ｂ）が、前記成分（Ｂ２）である前記第１の態様に記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第７の態様は、前記成分（Ａ）と前記成分（Ｂ２）との質量比率が成分（Ａ）：成分（Ｂ２）＝６０：４０～９５：５であり成分（Ｃ）の含有量が１．０～３．０質量％である前記第６の態様に記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第８の態様は、前記成分（Ａ）が、前記成分（Ａ２）である前記第６又は７の態様に記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明の第９の態様は、前記成分（Ｃ）が、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、クエン酸ナトリウム、及び硫酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも１種である前記第６～８の態様のいずれか一つに記載の衣料用液体洗浄剤である。

　本発明によれば、洗浄力に優れ、適度な粘度を有し、衣類への塗布性にも優れ、且つ、容器からの液切れも良好で、保存安定性に優れた衣料用液体洗浄剤を提供できる。

　以下、本発明を詳細に説明する。
　本発明の衣料用液体洗浄剤（以下、「液体洗浄剤」という。）は、下記成分（Ａ）～（Ｃ）を含有する。

＜成分（Ａ）＞
　成分（Ａ）は、成分（Ａ１）及び成分（Ａ２）からなる群より選択される少なくとも１種である。
　成分（Ａ１）は、上記一般式（１）で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩である。
　成分（Ａ２）は、上記一般式（４）で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩である。
　成分（Ａ）は、液体洗浄剤に洗浄力を付与する成分であり、成分（Ａ）を含有することで、特にタンパク質汚れに対する洗浄力が向上する。このタンパク質汚れに対する洗浄力は、衣類の汚れに直接塗布して洗浄する場合（塗布洗浄）に、特に効果的に発揮される。

　上記一般式（１）中、Ｒ^１は炭素数８～１８のアルキル基、または炭素数８～１８のアルケニル基である。アルキル基、アルケニル基の炭素数が８以上であれば、界面活性剤としての機能を十分に発揮でき、液体洗浄剤に優れた洗浄力を付与できる。一方、炭素数が１８以下であれば、成分（Ａ１）が液体状を維持できるので、液体洗浄剤の液安定性を保てる。Ｒ^１において、アルキル基、アルケニル基の炭素数は、洗浄力向上の点から、それぞれ１０～１６が好ましい。
　なお、アルキル基、アルケニル基は、それぞれ直鎖状でもよいし、分岐鎖状でもよい。

　Ｒ^１としては、具体的には、例えば、ラウリル基、ミリスチル基が好ましく、ラウリル基がより好ましい。

　Ｘはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはエタノールアミンである。

　Ｘが示すアルカリ金属としては、具体的には、例えば　ナトリウム、カリウムが好ましく、ナトリウムがより好ましい。

　Ｘが示すアルカリ土類金属としては、具体的には、例えば、マグネシウム、等が挙げられる。

　Ｘとしては、ナトリウムが好ましい。

　ｍはエチレンオキシドの平均付加モル数（平均ＥＯ付加モル数）を示し、１～３である。ｍが１以上であれば、洗浄力が向上する。一方、ｍが３以下であれば、液体洗浄剤の粘度が低くなりにくく、衣類に塗布しやすくなる。ｍは１～２が好ましい。

　このような成分（Ａ１）としては、例えばポリオキシエチレン（１）ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン（２）ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン（１）ミリスチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン（２）ミリスチルエーテル硫酸ナトリウムが挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレン（２）ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン（２）ミリスチルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。なお、「エチレン」の後のカッコ内の数値は、平均ＥＯ付加モル数である。
　これら成分（Ａ１）は、１種単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。

　上記一般式（４）中、Ｒ^４は炭素数８～２０の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。アルキル基の炭素数が８以上２０以下であれば、優れた洗浄力を付与できる。　　
なお、アルキル基は、直鎖状でもよいし、分岐鎖状でもよい。

　Ｒ^４としては、具体的には、例えば、８～１８が好ましく、１０～１４がより好ましい。

　Ｘ_１はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はエタノールアミンである。

　Ｘ_１が示すアルカリ金属としては、具体的には、ナトリウム、カリウムが好ましく、ナトリウムがより好ましい。

　Ｘ_１が示すアルカリ土類金属としては、マグネシウムが挙げられる。

　Ｘ_１としては、ナトリウムが好ましい。

　このような成分（Ａ２）としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。

　成分（Ａ）（成分（Ａ１）及び／又は成分（Ａ２））の含有量は、１～２４質量％が好ましい。

＜成分（Ｂ）＞
　成分（Ｂ）は、成分（Ｂ１）及び成分（Ｂ２）からなる群より選択される少なくとも１種である。
　成分（Ｂ１）は、成分（Ｂ１ａ）及び成分（Ｂ１ｂ）である。
　成分（Ｂ１ａ）は、上記一般式（２）で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
　成分（Ｂ１ｂ）は、上記一般式（３）で表される高級アルコールである。
　成分（Ｂ２）は、上記一般式（５）で表されるアルファスルホ脂肪酸アルキルエステル塩である。
　成分（Ｂ１ａ）は、液体洗浄剤に洗浄力を付与する成分であり、成分（Ｂ１ａ）を含有することで、特に皮脂汚れに対する洗浄力が向上する。この皮脂汚れに対する洗浄力は、塗布洗浄の場合に、特に効果的に発揮される。

　上記一般式（２）中、Ｒ^２は炭素数８～１８のアルキル基、または炭素数８～１８のアルケニル基である。アルキル基、アルケニル基の炭素数が８以上であれば、界面活性剤としての機能を十分に発揮でき、液体洗浄剤に優れた洗浄力を付与できる。一方、炭素数が１８以下であれば、成分（Ｂ１ａ）が液体状を維持できるので、液体洗浄剤の液安定性を保てる。Ｒ^２において、アルキル基、アルケニル基の炭素数は、洗浄力向上の点から、それぞれ１０～１６が好ましい。
　なお、アルキル基、アルケニル基は、それぞれ直鎖状でもよいし、分岐鎖状でもよい。

　Ｒ^２が示す炭素数８～１８のアルキル基としては、具体的には、例えば、直鎖型のラウリル基、セチル基、ステアリル基、炭素数１２の分岐アルキル基、炭素数１４のアルキル基が挙げられる。

　ｎはエチレンオキシド（ＥＯ）の平均付加モル数を示し、７～２０である。ｎが７以上であれば、洗浄力が向上する。一方、ｎが２０以下であれば、液体洗浄剤の粘度が低くなりにくく、衣類に塗布しやすくなる。ｎは１０～２０が好ましい。

　このような成分（Ｂ１ａ）としては、例えばポリオキシエチレン（１６）ラウリルエーテル（例えば花王株式会社製の「エマルゲン１１６」）、ポリオキシエチレン（１０）セチルエーテル（例えば日光ケミカルズ株式会社製の「ＢＣ－１０ＴＸ」）、ポリオキシエチレン（１５）セチルエーテル（例えば日光ケミカルズ株式会社製の「ＢＣ－１５ＴＸ」）、ポリオキシエチレン（２０）ステアリルエーテル（例えば日光ケミカルズ株式会社製の「ＢＳ－２０」）、ポリオキシエチレン（１５）アルキル（ｓｅｃ－Ｃ１２－Ｃ１４）エーテル（例えば株式会社日本触媒製の「ソフタノール１５０」）などが挙げられる。なお、「エチレン」の後のカッコ内の数値は、ＥＯの平均付加モル数である。
　また、成分（Ｂ１ａ）としては上述した以外にも、例えば、ラウリルアルコールのＥＯ平均付加モル数１５の「Ｅｃｏｌａｔ　ＫＢ－１５」、ＥＯ平均付加モル数７の「Ｅｃｏｌａｔ　ＫＢ－７」（以上、Ｅｃｏｇｒｅｅｎ社製）、アルキル基炭素数１２～１４の直鎖型第２級アルコールのＥＯ平均付加モル数９の「ソフタール９０」（以上、株式会社日本触媒製）、ブテンを３量化して得られるＣ１２アルケンをオキソ法に供して得られる分岐タイプのＣ１３アルコールのＥＯ平均付加モル数７の「Ｌｕｔｅｎｓｏｌ　ＴＯ７」（以上、ＢＡＳＦ社製）などの市販品を用いることができる。
　これらの中でも、「Ｅｃｏｌａｔ　ＫＢ－１５」が好ましい。
　これら成分（Ｂ１ａ）は、１種単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。

　成分（Ｂ１ｂ）は、液体洗浄剤に適度な粘性を付与する成分である。

　上記一般式（３）中、Ｒ^３は炭素数８～１８のアルキル基である。アルキル基の炭素数が８未満であると、液体洗浄剤の粘度が低くなり、衣類の汚れに塗布したときに、汚れ以外の部分にも液体洗浄剤が広がりやすくなる。一方、炭素数が１８を超えると、液体洗浄剤が分離しやすくなり、保存安定性が低下する。Ｒ^３において、アルキル基の炭素数は、適度な粘度に調整しやすく、かつ洗浄力向上の点から、１０～１４が好ましい。
　なお、アルキル基は、直鎖状でもよいし、分岐鎖状でもよい。

　このような成分（Ｂ１ｂ）としては、例えばカプリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる。これらの中でも、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールが好ましい。
　これら成分（Ｂ１ｂ）は、１種単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。

　成分（Ｂ１ｂ）の含有量は、液体洗浄剤１００質量％中、０．８～３．０質量％であり、１．０～２．５質量％が好ましい。含有量が０．８質量％未満であると、液体洗浄剤の粘度が低くなり、衣類の汚れに塗布したときに、汚れ以外の部分にも液体洗浄剤が広がりやすくなる。一方、含有量が３．０質量％を超えると、液体洗浄剤が分離しやすくなり、保存安定性が低下するとともに、液体洗浄剤の粘度も低下する。　

　成分（Ｂ２）は、液体洗浄剤に洗浄力を付与する成分であり、成分（Ｂ２）を含有することで、皮脂汚れに対する洗浄力が向上する。更に、成分（Ａ）と成分（Ｃ）が組み合わさると、界面活性剤会合体の成長が促進され、液体洗浄剤組成物に適度な粘性が付与される成分である。

　上記一般式（５）中、Ｒ^５は炭素数１０～１６の直鎖アルキル基又はアルケニル基である。アルキル基又はアルケニル基の炭素数が、１０以上１６以下のとき、Ａ成分と作る界面活性剤会合体がＣ成分によって成長が促進され、適度な粘性をもつことができるようになる。Ｒ^５において、アルキル基、アルケニル基の炭素数は、適度な粘性を付与する観点から、それぞれ１４～１６がより好ましい。
　また、上記一般式（５）中、Ｒ^６は炭素数１～３の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。Ｒ^６としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられ、これらの中でも、液性、コストの面からメチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
　Ｘ_２は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はエタノールアミンである。Ｘ_２としては、ナトリウム、カリウム、エタノールアミンが好ましく、ナトリウム又はカリウムがより好ましく、ナトリウムが特に好ましい。

　このような成分（Ｂ２）としては、例えば、ラウリン酸メチルエステル塩、ミリスチン酸メチルエステル塩、パルミチン酸メチルエステル塩、ステアリン酸メチルエステル塩或いは、これらの混合物が挙げられ、これらの中でも、ミリスチン酸メチルエステル塩、パルミチン酸メチルエステル塩、ステアリン酸メチルエステル塩或いは、これらの混合物が好ましく、パルミチン酸メチルエステル塩、ステアリン酸メチルエステル塩或いは、これらの混合物がより好ましい。
　これら成分（Ｂ２）は、１種単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。　　

　成分（Ｂ２）の含有量は、１～１０質量％が好ましく、１～５質量％がより好ましい。
　成分（Ｂ２）の含有量が、１質量％以下であると、洗浄力が十分に発現されず、また、増粘作用も発現しにくくなる。一方、成分（Ｂ２）の配合量が、１０質量％以上であると、会合体形成に寄与しない成分（Ｂ２）が析出する場合や、極度な増粘作用をもたらす場合がある。

＜成分（Ｃ）＞
　成分（Ｃ）は、水溶性の無機塩または炭素数６以下の有機酸塩である（ただし、塩はナトリウム、カリウム及びマグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも１種である）。
成分（Ａ）を含有する界面活性剤溶液に、成分（Ｂ１a）と成分（Ｂ１ｂ）と成分（Ｃ）を更に加えると、前記界面活性剤溶液は構造粘性を持つようになる。また、成分（Ａ）を含有する界面活性剤溶液に、成分（Ｂ２）と成分（Ｃ）を加えた場合も、前記界面活性剤溶液は同様に構造粘性を持つようになる。即ち、本発明は、成分（Ａ）を含有する界面活性剤溶液に対して、成分（Ｃ）は成分（Ｂ１a）と成分（Ｂ１ｂ）と協働して、或いは成分（Ｂ２）と協働して、成分（Ａ）を含有する界面活性剤溶液に構造粘性を付与することを見出したものである。従って、成分（Ａ）、成分（Ｂ）、成分（Ｃ）の共存系は構造粘性を保有することとなる。
　なお、ここでいう「構造粘性を持つ」とは、静置状態や低せん断速度域においては高粘度化が図られ、衣類に塗布するときのようなせん断速度が更に負荷されるときは粘性が低下するレオロジー挙動を意味する。理由は詳らかではないが、成分（Ａ）、成分（Ｂ）、成分（Ｃ）が共存することで、系に溶存する界面活性剤の会合状態が球状ミセルからひも状ミセルへと変化し、溶液中で互いに絡み合うようになることが、本現象の本質と考えられる。
　即ち、容器中での組成物は静置状態に近い状態であるため、ひも状ミセルに基づく絡まりがランダムに形成されて、とろみの高い液体組成物の外観を示しているが、容器から液を出すときにはせん断速度が負荷されるので容器から出やすくなり、更に衣類に洗浄剤組成物を直接塗布するときにはせん断速度が更に増大するので、この絡まりが解けるか或いはひも状ミセルが平行に並ぶために粘性が低下し、液体洗浄剤が布へ適度に広がるとともに、液ダレが起こりにくくなり、加えて、計量時等の液切れも良好になると考えられる。
また、理由は詳らかではないが、液体洗浄剤が上記構造粘性を発現することにより、洗浄力もやや向上する。

　成分（Ｃ）としては、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムの硫酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩などが挙げられる。特に、液体洗浄剤の粘度を適度に高くでき、保存安定性にも優れるようになる点で、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも１種が好ましい。
　なお、本発明において「水溶性」とは、２５℃の水に質量基準で５質量％以上溶解することを意味する。

　成分（Ｃ）の含有量は、液体洗浄剤１００質量％中、０．５～８．０質量％であり、１．０～５．０質量％が好ましい。含有量が０．５質量％未満であると、構造粘性の効果が十分に得られず、衣類の汚れに塗布したときに、汚れ以外の部分にも液体洗浄剤が広がりやすくなる。一方、含有量が８．０質量％を超えると、液体洗浄剤が分離しやすくなり、保存安定性が低下するとともに、液体洗浄剤の粘度も低下する。特に、Ａ、Ｂ１の組み合わせでは成分（Ｃ）の含有量１．０～５．０質量％であれば、液切れ、洗浄力、保存安定性により優れる液体洗浄剤が得られる。又、Ａ、Ｂ２の組み合わせでは成分（Ｃ）の含有量１．０～３．０質量％であれば、液切れ、洗浄力、保存安定性により優れる液体洗浄剤が得られる。

＜任意成分＞
本発明の液体洗浄剤は、成分（Ａ）～（Ｃ）以外に、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で、その他の成分を適宜含有してもよい。
その他の成分としては、成分（Ａ）および成分（Ｃ）以外の界面活性剤や、酵素、風合い向上剤、ｐＨ調整剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤、ソイルリリース剤、着色剤、着香剤、乳濁化剤などが挙げられる。
（酵素）
酵素としては、Ｎｏｖｏｚｙｍｅｓ（ノボザイムズ）社製のサビナーゼ（Ｓａｖｉｎａｓｅ）、アルカラーゼ（Ａｌｃａｌａｓｅ）、エバラーゼ（Ｅｖｅｒｌａｓｅ）、カンナーゼ（Ｋａｎｎａｓｅ）、エスペラーゼ（Ｅｓｐｅｒａｚｅ）、リカナーゼ（Ｌｉｑｕａｎａｓｅ）（以上、商品名）；昭和電工株式会社製のＡＰＩ２１（商品名）；ＧＥＮＥＮＣＯＲ（ジェネンコア）社製のマクサターゼ（Ｍａｘｔａｚｅ）、マクサカル（Ｍａｘａｃａｌ）、ピュラフェクト（Ｐｕｒａｆｅｃｔ）、マクサぺム、プロペラーゼ（Ｐｒｏｐｅｒａｓｅ）（以上、商品名）；花王株式会社製のＫＡＰ（商品名）；特開平５－２５４９２号公報に記載のプロテアーゼＫ－１４、Ｋ－１６（以上、商品名）；ノボザイムズ社製のターマミル（Ｔｅｒｍａｍｙｌ）、デュラミル（Ｄｕｒａｍｙｌ）、ステインザイム（Ｓｔａｉｎｚｙｍｅ）、プロモザイム（Ｐｒｏｍｏｚｙｍｅ）２００Ｌ（以上、商品名）；ジェネンコア社製のマキサミル（Ｍａｘａｍｙｌ）（商品名）、天野製薬株式会社製のプルラナーゼアマノ（商品名）、生化学工業株式会社製のＤＢ－２５０（商品名、Ａｅｒｏｂａｃｔｅｒ　ａｅｒｏｇｅｎｅｓ　ＡＴＣＣ９６２１由来のプルラナーゼ：クルード又は結晶化品）；ノボザイムズ社製のリポラーゼ、リポラーゼウルトラ、ライペックス、ライペックス１００Ｌ（以上、商品名）；昭和電工株式会社製のリポサム（商品名）等の市販のリパーゼ（リパーゼ製剤）などが挙げられる。
酵素として例えばエバラーゼ（Ｅｖｅｒｌａｓｅ）を含有する場合、その含有量は、液体洗浄剤組成物１００質量％中、０．１～３質量％であることが好ましい。酵素の含有量が０．１質量％以上であれば、各種汚れに対する洗浄力（特に皮脂汚れ等の油性汚れに対する洗浄力）が向上する。また、酵素の含有量が３質量％以下であれば、各種汚れに対する洗浄力が十分に得られやすく、経済的にも有利となる。
（風合い向上剤）
風合い向上剤としては、東レ・ダウコーニング株式会社製のＣＦ１１８８ＨＶ、ＳＨ３７４８、ＳＨ３７９４、ＳＨ３７７２Ｍ、ＳＨ３７７５Ｍ、ＳＦ８４１０、ＳＨ８７００、ＢＹ２２－００８、ＢＹ２２－０１２、ＳＩＬＷＥＴ　Ｌ－７００１、ＳＩＬＷＥＴ　Ｌ－７００２、ＳＩＬＷＥＴ　Ｌ－７６０２、ＳＩＬＷＥＴ　Ｌ－７６０４、ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２１０４、ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２１２０、ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２１６１、ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２１６２、ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２１６４、ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２１７１、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－０１、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－０２、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－０３、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－０５、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－０９ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－１１、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－１３、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－Ｆ１－００９－５４、ＡＢＮ　ＳＩＬＷＥＴ　ＦＺ－２２－２２（以上、商品名）；信越化学工業株式会社製のＸ－２０－８０１０Ｂ、ＫＦ３５２Ａ、ＫＦ６００８、ＫＦ６１５Ａ、ＫＦ６０１２、ＫＦ６０１６、ＫＦ６０１７（以上、商品名）；ＧＥ東芝シリコーン株式会社製のＴＳＦ４４５０、ＴＳＦ４４５２、ＴＳＦ４４４５（以上、商品名）などのポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンの含有量は、液体洗浄剤組成物中、０．１～３質量％であることが好ましい。
（ｐＨ調整剤）
ｐＨ調整剤としては、無機酸（例えば塩酸、硫酸、リン酸等）、有機酸（例えば多価カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類等）、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、アンモニアなどが挙げられる。これらの中でも、液体洗浄剤組成物の経時安定性の点で、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましい。
（ハイドロトロープ剤）
ハイドロトロープ剤としては、パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩（防腐剤としての効果もある）、尿素などが挙げられる。
ハイドロトロープ剤の含有量は、液体洗浄剤組成物１００質量％中、０．０１～１５質量％であることが好ましい。
（防腐剤）
防腐剤としては、ローム・アンド・ハース社製のケーソンＣＧ（商品名）、Ａｒｃｈ　Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ，Ｉｎｃ社製のプロキセル、ＴＨＯＲ　ＧｍｂＨ社製のアクティサイド等が挙げられる。防腐剤の含有量は、液体洗浄剤組成物１００質量％中、０．００１～１質量％であることが好ましい。
（着色剤）
着色剤としては、アシッドレッド１３８、Ｐｏｌａｒ　Ｒｅｄ　ＲＬＳ、アシッドイエロー２０３、アシッドブルー９、青色１号、青色２０５号、緑色３号、ターコイズＰ－ＧＲ（以上、商品名）等の汎用の色素や顔料などが挙げられる。
着色剤の含有量は、液体洗浄剤組成物中、０．００００５～０．００５質量％であることが好ましい。
（着香剤）
着香剤の代表的な例としては、特開２００２－１４６３９９号公報の表１１～１８に記載の香料組成物などが挙げられる。
着香剤の含有量は、液体洗浄剤組成物中、０．１～１質量％であることが好ましい。
（乳濁化剤）
乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョンなどが挙げられ、通常、固形分３０～５０質量％のエマルションが好適に用いられる。例えば固形分３０～５０質量％のポリスチレンエマルションとしては、サイデン化学株式会社製のサイビノールＲＰＸ－１９６　ＰＥ－３（商品名、固形分４０質量％）などが挙げられる。
乳濁化剤の含有量は、液体洗浄剤組成物中、０．０１～０．５質量％であることが好ましい。

（成分（Ａ１）、成分（Ａ２）、成分（Ｂ１ａ）と成分（Ｂ２）の含有量）
　成分（Ａ１）、成分（Ａ２）、成分（Ｂ１ａ）と成分（Ｂ２）の含有量の合計は、液体洗浄剤１００質量％中、５～２５質量％であり、１０～２０質量％が好ましい。含有量の合計が５質量％未満であると洗浄力が不十分となる。また、液体洗浄剤の粘度が十分に増大せず、塗布性が低下したり、計量時等の液切れが悪くなったりする。一方、含有量の合計が２５質量％を超えると、液体洗浄剤の粘度が高くなりすぎ、衣類への浸透性が低下する。さらに、液体洗浄剤が容器から出にくくなり、使用性が悪くなる。また、保存安定性が低下する場合がある。

　また、成分（Ａ１）と成分（Ｂ１ａ）の質量比率は、４０：６０～９５：５であることが好ましく、６０：４０～９０：１０であることがより好ましい。
成分（Ａ１）の質量比率が小さくなると、液体洗浄剤の粘度が低くなる傾向にある。また、タンパク質汚れに対する洗浄力が低下しやすくなる。一方、成分（Ａ１）の質量比率が大きくなると、液体洗浄剤の粘度が高くなる傾向にある。また、皮脂汚れに対する洗浄力が低下しやすくなる。

　また、成分（Ａ）と成分（Ｂ２）の質量比率は、６０：４０～９５：５であることが好ましく、７０：３０～９３：７であることがより好ましい。　

　ところで、特許文献３に記載のように、従来の液体洗浄剤には、適切な粘性を付与するために、カルボキシビニルポリマーなどの高分子化合物が配合される場合がある。
　しかし、本発明の液体洗浄剤は、成分（Ａ）～（Ｃ）を特定の配合割合で含有するので、高分子化合物を含有しなくても適度な粘度を有するが、必要であれば高分子化合物を含有してもよい。ただし、高分子化合物の含有量が多くなると液体洗浄剤の保存安定性が低下したり、糸引きが発生したりしやすくなる。従って、高分子化合物の含有量は少ない方が好ましく、含有しないのがより好ましい。

＜液体洗浄剤の調製＞
　本発明の液体洗浄剤は、水等の溶媒に、上述した成分（Ａ）～（Ｃ）と、必要に応じて任意成分とを溶解または分散させ、さらに必要に応じてｐＨ調整剤によりｐＨを所望の値になるように調整することで得られる。各成分の配合順については特に制限されない。
　ｐＨ調整剤としては、クエン酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が安定性の面から好ましい。

　このようにして得られる本発明の液体洗浄剤は、適度な粘度を有する。具体的には、３０℃での粘度が５００ｍＰａ・ｓ以上１０００未満または１７００ｍＰａ・ｓ以上２５００ｍＰａ・ｓ未満であることが好ましく、１０００Ｐａ・ｓ以上、１７００ｍＰａ・ｓ未満であることがより好ましい。粘度が上記範囲内であれば、液体洗浄剤を衣類の汚れに直接塗布したときに、液ダレしたり液が広がりすぎたりしにくくなる。また、計量時等において液切れしにくくなる。
　なお、液体洗浄剤の粘度は、温度３０℃、回転数３０ｒｐｍの条件で、Ｂ型粘度計により測定される値である。この測定条件は、容器から組成物を出して計量する際の組成物のとろみ感（粘性感）の適性度を考慮して決定した。

＜使用方法＞
　本発明の液体洗浄剤の使用方法は、通常の使用方法、すなわち液体洗浄剤（本発明品）を、洗濯時に洗濯物と一緒に水に投入する方法、タンパク質汚れや皮脂汚れに本発明品を直接塗布する方法、本発明品を予め水に溶かして衣類を浸漬する方法、本発明品を洗濯物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法等が挙げられる。特に、本発明品は適度な粘度を有するため、本発明品を洗濯物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法に好適である。

　以上説明した、本発明の液体洗浄剤は、成分（Ａ）～（Ｃ）を特定の配合割合で含有したものであり、構造粘性を有し、適度に粘度が高い。従って、容器からの液切れが良好であり、容器から出したり計量したりする際の使用性に優れる。また、本発明の液体洗浄剤は、衣類への塗布性に優れる。
　さらに、本発明の液体洗浄剤は、洗浄力に優れるとともに、保存安定性にも優れる。

　以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

［使用原料］
　成分（Ａ１）として、以下に示す化合物を用いた。
・Ａ１－１：ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム（新日本理化株式会社製、「シノリン　ＳＰＥ－１３５０」）、上記一般式（１）におけるＲ^１＝ドデシル基（ラウリル基）、Ｘ＝ナトリウム、ｍ＝３の化合物。
・Ａ１－２：ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム（花王株式会社製、「ＥＭＡＬ２７０Ｎ」）、上記一般式（１）におけるＲ^１＝ドデシル基（ラウリル基）、Ｘ＝ナトリウム、ｍ＝２の化合物。
・Ａ１－３（比較品）：ドデシル硫酸ナトリウム（関東化学株式会社製）。
・Ａ１－４（比較品）：ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム（泰光油脂化学工業株式会社製、「タイポールSFES-733」）、上記一般式（１）におけるＲ１＝ドデシル基（ラウリル基）、Ｘ＝ナトリウム、ｍ＝７の化合物。
成分（Ａ２）として、以下に示す化合物を用いた。
・Ａ２－１：直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム（ライポンＬＳ－２５０(ライオン株式会社製)）

　成分（Ｂ１ａ）として、以下に示す化合物を用いた。
・Ｂ１a－１：ポリオキシエチレンラウリルエーテル（Ｅｃｏｇｒｅｅｎ社製、「Ｅｃｏｌａｔ　ＫＢ－７」）、上記一般式（２）におけるＲ^２＝ドデシル基（ラウリル基）、ｎ＝７の化合物。
・Ｂ１a－２：ポリオキシエチレンラウリルエーテル（Ｅｃｏｇｒｅｅｎ社製、「Ｅｃｏｌａｔ　ＫＢ－１５」）、上記一般式（２）におけるＲ^２＝ドデシル基（ラウリル基）、ｎ＝１５の化合物。
・Ｂ１a－３：ポリオキシエチレンステアリルエーテル（日光ケミカルズ株式会社製、「ＢＳ－２０」）、上記一般式（２）におけるＲ^２＝オクタデシル基（ステアリル基）、ｎ＝２０の化合物。
・Ｂ１a－４（比較品）：ポリオキシエチレンラウリルエーテル（Ｅｃｏｇｒｅｅｎ社製、「Ｅｃｏｌａｔ　ＫＢ－５」）、上記一般式（２）におけるＲ^２＝ドデシル基（ラウリル基）、ｎ＝５の化合物。

　成分（Ｂ１ｂ）として、以下に示す化合物を用いた。
・Ｂ１ｂ－１：オクタノール（東京化成工業株式会社製）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝オクチル基の化合物。
・Ｂ１ｂ－２：デカノール（東京化成工業株式会社製）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝デシル基の化合物。
・Ｂ１ｂ－３：ラウリルアルコール（東京化成工業株式会社製）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝ドデシル基（ラウリル基）の化合物。
・Ｂ１ｂ－４：炭素数１２、１４の天然アルコール（Ｅｃｏｇｒｅｅｎ　Ｏｌｅｏｃｈｍｉｃａｌｓ社製、「ＥＣＯＲＯＬ　２６」）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝ドデシル基の化合物とテトラデシル基（ミリスチル基）の化合物との混合物。
・Ｂ１ｂ－５：ミリスチルアルコール（東京化成工業株式会社製）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝テトラデシル基（ミリスチル基）の化合物。
・Ｂ１ｂ－６：セチルアルコール（東京化成工業株式会社製）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝ヘキサデシル基の化合物。
・Ｂ１ｂ－７（比較品）：ドコサノール（東京化成工業株式会社製）、上記一般式（３）におけるＲ^３＝ドコシル基の化合物。

　成分（Ｂ２）として用いたＢ２－１は、以下のようにして調製した。
・Ｂ２－１：アルファスルホパルミチン酸メチルエステルナトリウムとアルファスルホステアリン酸メチルエステルナトリウムのモル比１／１混合物
　パルミチン酸メチルエステル(ライオン株式会社製「パステルＭ－１６」）１ｋｇ（４．７mol）およびステアリン酸メチルエステル（ライオン株式会社製「パステルＭ－１８」）１ｋｇ（４．７mol）を容量３Ｌの反応器に入れ、無水硫酸（日曹金属化学株式会社製「日曹サルファン」）４４９ｇ（５．６ｍｏｌ）を加熱してガス化し、開放系で窒素フローにより流し込むことでスルホン化した。反応温度は８０℃、無水硫酸の供給速度は１０ｇ／分とした。その後、８０℃で３０分間熟成反応を行うことでα-スルホ脂肪酸メチルエステル(スルホン酸)を得た。さらに得られたスルホン酸に対してメタノール（関東化学株式会社製）を２０ｗｔ％（２９０ｇ）、Ｈ_２Ｏ_２を純分として（２ｗｔ％（３５％Ｈ_２Ｏ_２（関東化学株式会社製)を８３ｇ)添加した後に、８０ ℃で６０分間反応させることによりエステル化と漂白を行った。得られた漂白酸をＮａＯＨ水溶液でｐＨ７．０に調整し、反応溶媒を減圧下で留去した。途中発泡するので、イソプロパノールを加え共沸しながら水を留去して、Ｂ２－１を得た。
　また、成分（Ｂ２）として用いたＢ２－２は、以下のようにして調製した。
・Ｂ２－２：パルミチン酸メチルエステル及びステアリン酸メチルエステルの代わりに、ラウリン酸メチル（ライオン株式会社製「パステルＭ－１２」）及びミリスチン酸メチル（ライオン株式会社製「パステルＭ－１４」）をモル比３：１で混合したこと以外は、Ｂ２－１を調製した方法と同様の方法により、Ｂ２－２を得た。
　また、成分（Ｂ２）の比較品として用いたＢ２－３は、以下のようにして調製した。
・Ｂ２－３（比較品）：パルミチン酸メチルエステル及びステアリン酸メチルエステルの代わりに、カプリン酸メチル（ライオン株式会社製「パステルＭ－１０」）を用いたこと以外は、Ｂ２－１を調製した方法と同様の方法により、Ｂ２－３を得た。

　成分（Ｃ）として、以下に示す化合物を用いた。
・Ｃ－１：硫酸ナトリウム（関東化学株式会社製）。
・Ｃ－２：塩化ナトリウム（東京化成工業株式会社製）。
・Ｃ－３：塩化カリウム（関東化学株式会社製）。
・Ｃ－４：炭酸ナトリウム：（関東化学株式会社製）。
・Ｃ－５：硫酸カリウム（関東化学株式会社製）。
・Ｃ－６：クエン酸三ナトリウム（関東化学株式会社製）。
・Ｃ－７（比較品）：硫酸カルシウム（関東化学株式会社製）。

　任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・ＭＥＡ：モノエタノールアミン、Ｏｐｔｉｃａｌ　Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ（Ｍａｌａｙｓｉａ）Ｓｄｎ　ｂｈｄ社製
・クエン酸：　Ａｎｈｕｉ　ＢＢＣＡ　Ｂｉｏｃｈｅｍｉｃａｌ社製
・安息香酸ソーダ：Ｔｉａｎｊｉｎ　Ｄｏｎｇｄａ　Ｃｈｅｍｉｃａｌ社製
・色素：ＬＴＢｌｕｅ　ＳＥ、ＭｉｌｌｉｋｅｎＣｈｅｍｉｃａｌ社製
・着香剤：ＰｅｒｆｕｍｅＳａｌｏｎ７５４１、Ｉ．Ｆ．Ｆ社製

［実施例１～４１、比較例１～１６］
＜液体洗浄剤の調製＞
　５００ｍＬのビーカーに、表１～８に示す種類と配合量（質量％）の成分（Ａ）～（Ｃ）と、バランス量の水とを加え、十分に攪拌した。なお、表中の質量％は純分換算の値である。
　ついで、ｐＨ調整剤としてクエン酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンのいずれかを用いて、溶液のｐＨが７になるように調整し、液体洗浄剤を得た。
　なお、バランス量の水とは、最終生成物である液体洗浄剤の総量が１００質量％になるように配合量を調整した水のことである。
　得られた液体洗浄剤について、以下に示す評価および測定を行った。結果を表１～８に示す。

＜評価＞
（粘度の測定）
　５０ｍＬの容器に液体洗浄剤を５０ｍＬ入れ、３０℃に調整した後、Ｂ型粘度計（株式会社東京計器製）を用い、ＮＯ．３ローター、３０ｒｐｍの条件で回転させたときの３０秒後の粘度を測定し、以下の評価基準に従って粘度を評価した。
なお、判定Ａ、Ｂを合格基準とした。
Ａ：粘度が１０００ｍＰａ・ｓ以上、１７００ｍＰａ・ｓ未満。
Ｂ：粘度が５００ｍＰａ・ｓ以上、１０００ｍＰａ・ｓ未満、または１７００ｍＰａ・ｓ以上、２５００ｍＰａ・ｓ未満。
Ｃ：粘度が３００ｍＰａ・ｓ以上、５００ｍＰａ・ｓ未満、または２５００ｍＰａ・ｓ以上、３０００ｍＰａ・ｓ未満。
Ｄ：粘度が３００ｍＰａ・ｓ未満、または３０００ｍＰａ・ｓ以上。

（塗布性の評価）
　３０ｍＬのビーカーに液体洗浄剤を１０ｍＬ入れ、長さ３０ｃｍの直線を書いた綿布の直線に沿って液体洗浄剤を塗布し、布への広がり、および布の反対面への浸透時間を測定し、以下の評価基準に従って塗布性を評価した。
（１）広がりのよさ
　綿布に塗布した直後に、この綿布に付着している液の幅を測定した。なお、塗布したいところにスポットとして塗布できるものがよい。
なお、判定Ａ、Ｂを合格基準とした。
Ａ：液の幅が１ｃｍ以上、１．５ｃｍ未満。
Ｂ：液の幅が０．５ｃｍ以上、１ｃｍ未満、または１．５ｃｍ、以上２ｃｍ未満
Ｃ：液の幅が０．５ｃｍ未満、または２ｃｍ以上、３ｃｍ未満。
Ｄ：液の幅が３ｃｍ以上。

（２）浸透時間
　綿布に塗布し終わってから、綿布の裏面が濡れるまでの時間を測定した。なお、浸透時間が早すぎると、塗布して洗濯機に入れるまでに液ダレしやすく、浸透時間が遅すぎると、洗濯を始めるまでに浸透しにくい。
なお、判定Ａ、Ｂを合格基準とした。
Ａ：浸透時間が６０秒以上、１２０秒未満。
Ｂ：浸透時間が３０秒以上、６０秒未満、または１２０秒以上、１８０秒未満。
Ｃ：浸透時間が１８０秒以上、３００秒未満。
Ｄ：浸透時間が３０秒未満、３００秒以上。

（液切れの評価）
　１００ｍＬのメスシリンダーに入れた液体洗浄剤を１２０度傾け、メスシリンダーから液体洗浄剤を３秒間出した後、垂直に戻したときにメスシリンダー外壁に液ダレした長さを測定し、以下の評価基準に従って液切れを評価した。
なお、判定Ａ、Ｂを合格基準とした。
Ａ：液ダレした長さが１ｍｍ未満。
Ｂ：液ダレした長さが１ｍｍ以上、５ｍｍ未満。
Ｃ：液ダレした長さが５ｍｍ以上、１０ｍｍ未満。
Ｄ：液ダレした長さが１０ｍｍ以上。

（洗浄力の評価）
汚垢布の作製；
　１０ｃｍ角に裁断した１００番手の綿平織り布（未汚染布）に顔面の皮脂汚れを擦りつけて作製した汚れ布（汚垢布）１０枚を用意した。
　上記汚垢布に対し、液体洗浄剤を汚れ部分に０．８ｍＬずつ塗布し、この汚垢布１０枚と１ｋｇの綿製未着用肌シャツを、水道水（１５℃、４゜ＤＨ）３０Ｌを入れた二槽式洗濯機（三菱電気株式会社製、「ＣＷ－Ｃ３０Ａ」）に投入し、さらに液体洗浄剤２ｍＬ（全液体洗浄剤量は１０ｍＬ）を投入し、１０分間洗浄した。
　ついで、１分間脱水後、水道水（１５℃、４゜ＤＨ）３０Ｌで３分間濯ぎの工程を２回繰り返した。さらに１分間脱水した後、室内で自然乾燥させた。

評価；
　未汚染布、および洗浄前後の汚垢布のＺ値を、測色色差計（日本電色工業株式会社製、「ＳＥ２０００」）を用いて測定し、下記式（ｉ）より洗浄率を求めた。　
　洗浄率（％）＝（洗浄後の汚垢布のＺ値－洗浄前の汚垢布のＺ値）／（未汚染布のＺ値－洗浄前の汚垢布のＺ値）×１００　　・・・（ｉ）

　求めた洗浄率（同時に洗浄処理した１０枚の平均値）から、下記評価基準に従って洗浄力を評価した。
なお、判定Ａ、Ｂを合格基準とした。
Ａ：洗浄率が７５％以上。
Ｂ：洗浄率が６５％以上、７５％未満。
Ｃ：洗浄率が５５％以上、６５％未満。
Ｄ：洗浄率が５５％未満。

（保存安定性の評価）
　ガラス瓶に液体洗浄剤を入れ、１０℃と３０℃の間で昇温と冷却を２サイクル／１日行う工程を２週間行い、外観を目視にて観察し、以下の評価基準に従って保存安定性を評価した。
なお、判定Ａ、Ｂを合格基準とした。
Ａ：透明均一である。
Ｂ：わずかに濁りが生じているが、３０℃に放置すれば透明に復元する。
Ｃ：濁りが生じており、３０℃に放置しても復元しない。
Ｄ：白濁分離している。

　表１～３は　成分（Ａ）と成分（Ｂ１）、成分（Ｃ）系のデータであり、表１の実施例１０～１１以外は全て成分（Ａ１）、成分（Ｂ１）、成分（Ｃ）の組み合わせよりなるデータを示した。
　表１～３から明らかなように、各実施例で得られた液体洗浄剤は、適度な粘度を有していた。また、布への広がりのよさや浸透時間の結果が良好であり、塗布性に優れるとともに、液切れが良好であった。さらに、洗浄力および保存安定性にも優れていた。
　特に、成分（Ａ１）、成分（Ｂ１）、成分（Ｃ）の組み合わせでは実施例５～８、実施例１２～１６、実施例２８、３２が、粘度が適度に高く、塗布性に優れ、液切れ、洗浄力、保存安定性共に優れていた。これらの実施例は成分（Ａ１）の平均ＥＯ付加モル数が２であり、成分（Ｂ１ａ）が平均ＥＯ付加モル数１５モルのポリオキシエチレンラウリルエーテルであり、成分（Ａ１）＋成分（Ｂ１ａ）の合計が１０～２０質量％であり、成分（Ｂ１ｂ）がＣ１０～Ｃ１４のアルコールでその含有量が０．８～３．０％の範囲内であり、成分（Ａ１）：成分（Ｂ１ａ）の質量比率が６０：４０～９０：１０の範囲であり、成分（Ｃ）含量が１．０～５．０質量％に入るものであった。
　実施例１と実施例６の対比から　成分（Ａ１）はＡ１－２のほうがＡ１－１より好ましいことがわかる。実施例２、３、６の対比からは、成分（Ｂ１ａ）は成分（Ｂ１a－２）がより好ましいことがわかる。実施例４～９の対比では成分（Ｂ１ｂ）が炭素数１０～１４のもの或いはその混合物がより好ましいことがわかる。ただし、実施例４と９からわかるように、成分（Ｂ１ｂ）がオクチルアルコール、セチルアルコールであっても、成分（Ｂ１ｂ）が０．８％～３．０％の範囲であれば本願発明の課題を満たす機能をもっていることがわかる。
　実施例１２～１６の対比では成分（Ａ１）と成分（Ｂ１a）と成分（Ｂ１ｂ）の選別、その比率、配合量を同一とすれば、成分（Ｃ）の種類を変えても評価に大きな変動がないことがわかる。
　実施例１８～２１は成分（Ａ１）：成分（Ｂ１a）の質量比率を変動させたものであるが、質量比率が４０：６０～９５：５の範囲であれば、本願発明の課題を満たす機能をもっていることがわかる。また、６０：４０～９０：１０の比率がより好ましいこともわかる。
　また、実施例６及び２３～２５の対比から、　成分（Ａ１）＋成分（Ｂ１a）の総量が５％、２５％では粘度が合格基準の下限、上限であり、総量が５％では洗浄力がぎりぎり合格であることがわかる。
　更に実施例２６～２９は成分（Ｂ１ｂ）の量を振らしている。成分（Ｂ１ｂ）の量が０．８～３．０％の範囲内であれば本願発明の課題を満たす機能をもっていることがわかり、最適量があることがわかる。
　また、実施例３０～３３は成分（Ｃ）の量を振らしている。実施例２９、３０の液体洗浄剤が、粘度が適度に高く、布への広がりのよさが特に顕著であり、成分（Ｃ）の含有量が１．０～５．０質量％がより好ましいことがわかる。
　実施例１０，１１は　実施例６の成分（Ａ１）の一部又は全てを成分（Ａ２）に代替したものであるが、ほぼ同等の評価であった。

　表４には、液性調整剤等を配合した、成分（Ａ１）、成分（Ｂ１）、成分（Ｃ）の組み合わせに基づいた液体洗浄剤の処方例を示した。
　実施例３４から明らかなように　実施例７とは配合量がやや異なるものの、ほぼ同等の粘度を有しており、布への広がりのよさも良好で、浸透時間の結果が優れており、液切れが良好であった。さらに、洗浄力および保存安定性は優れていた。

　表５には　成分（Ａ）、成分（Ｂ２）、成分（Ｃ）を含有する系のデータを示した。
　表５から明らかなように、実施例３５～４５で得られた液体洗浄剤は、適度な粘度を有していた。また、布への広がりのよさも良好で、浸透時間の結果は優れており、液切れが良好であった。さらに、洗浄力および保存安定性にも優れていた。
　これらの結果から明らかなように、成分（Ａ）と組み合わせて、成分（Ｂ１ａ）と成分（Ｂ１ｂ）の組み合わせを成分（Ｂ２）で代替することで、本発明の課題を達成できることが示された。即ち、成分（Ａ）と成分（Ｂ２）の総合計含有量が５～２５％の範囲で、Ｃ成分含有量が０．５～８％の範囲であれば成分（Ａ）、成分（Ｂ２）、成分（Ｃ）を含有する系でも適度な粘度を有し、布への広がりのよさや浸透時間の結果が良好であり、塗布性に優れるとともに、液切れが良好でさらに、洗浄力および保存安定性にも優れている液体洗浄剤組成物を得ることができた。実施例３５～３８は，Ａ２－１（成分（Ａ２）として）とＢ２-１（成分Ｂ２として）の質量比率を振らしたものであり、６０：４０～９５：５が好ましく、７０：３０～９３：７　がより好ましいことがわかる。また、実施例３９～４１は成分（Ｃ）の量を振らしたものであり、成分（Ｃ）の含有量が１．０～３％の範囲がより好ましいことがわかる。また、実施例３５と４２の対比から成分（Ｂ２）を含有する系では成分（Ａ１）より成分（Ａ２）のほうが組成物に高めの粘度を与えること、実施例３５と４４の対比から洗浄力の面では鎖長の長いＢ２－１がＢ２-２より優れていることがわかる。なお、成分（Ａ）であるＡ１とＡ２を混合しても同様の効果があることが実施例４５より示された。

　次に、表６に、成分（Ａ）、成分（Ｂ）、成分（Ｃ）が全て共存する組み合わせについて、任意成分を加えた処方の評価結果を示した。
　実施例４６、４７には、成分（Ａ１）、成分（Ｂ１a）、成分（Ｂ１ｂ）、成分（Ｂ２）、成分（Ｃ）が共存する系を、実施例４８には成分（Ａ２）、成分（Ｂ１a）、成分（Ｂ１ｂ）、成分（Ｂ２）、成分（Ｃ）が共存する系を、実施例４９には成分（Ａ１）、成分（Ａ２）、成分（Ｂ１a）、成分（Ｂ１ｂ）、成分（Ｂ２）、成分（Ｃ）が共存する系を示した。
　実施例４６～４９から明らかなように、適度な粘度を有し、布への広がりのよさや浸透時間の結果が良好であり、塗布性に優れるとともに、液切れが良好でさらに、洗浄力および保存安定性にも優れている液体洗浄剤組成物を得ることができた。

　表７、８に比較例を示した。なお、比較例１～１６の中で　比較例９，１０、１６以外は成分（Ａ１）、成分（Ｂ１）、成分（Ｃ）を組み合わせた系の比較例である。従って、まずは、比較例９，１０、１６以外の比較例について説明する。
　表７、８から明らかなように、成分（Ａ１）、成分（Ｂ１a）、成分（Ｂ１ｂ）、成分（Ｃ）のいずれかを欠く比較例１、２、３、４、１１の液体洗浄剤は、粘度が低く、塗布性に劣っていた。
　成分（Ａ１）を欠く比較例１は粘性が発現せず、塗布性に劣り、タンパク洗浄力も十分ではなかった。成分（Ｂ１a）を欠く比較例２の液体洗浄剤は、粘度が高すぎ、塗布性に劣るとともに液切れが悪かった。また、洗浄力も悪かった。成分（Ｂ１ｂ）を欠く比較例３は粘性がでず、塗布性が不十分であった。成分（Ｃ）を欠く比較例４は粘性がでず、塗布性が不十分であった。成分（Ｂ１b）を欠く比較例１１は粘性がでず、塗布性が不十分であった。
　成分（Ａ１）、成分（Ｂ１ａ）、成分（Ｂ１ｂ）、成分（Ｃ）の代わりに、いずれかの比較品を用いた比較例５～８の液体洗浄剤は、粘度が低く、塗布性に劣っていた。また、いずれも、保存安定性が悪かった。
　成分（Ａ１）と成分（Ｂ１ａ）の含有量の合計が４質量％である比較例１２の液体洗浄剤は、粘度が低く、塗布性に劣っていた。また、洗浄力や保存安定性も悪かった。成分（Ａ１）と成分（Ｂ１ａ）の含有量の合計が２６質量％である比較例１３の液体洗浄剤は、粘度が高すぎ、塗布性に劣るとともに液切れが悪かった。また、保存安定性も悪かった。
　成分（Ａ１）と成分（Ｂ１ａ）の含有量の合計が６質量％と少ない場合は（Ｃ）の含有量は適正範囲があり、粘性が０．３質量％、または９質量％である比較例１４、１５は、実施例１７に比べて、粘度が一段と低く、塗布性に劣っていた。また、保存安定性も悪かった。
　次に、成分（Ａ）、成分（Ｂ２）成分（Ｃ）系において、比較例９は成分（Ｂ２）として比較成分であるＢ２－３を用いた。比較例９の液体洗浄剤は、粘度が低く、塗布性に劣っており、また、洗浄力が不十分であった。比較例１０は成分（Ａ）が比較成分である。粘度が低く、塗布性に劣っていた。また、比較例１６は成分（Ａ）、成分（Ｂ２）が組み合わされても成分（Ｃ）が欠ければ、粘度が低く、塗布性に劣っていた。

　本発明の衣料用液体洗浄剤は、洗浄力に優れ、適度な粘度を有し、衣類への塗布性にも優れ、且つ、容器からの液切れも良好で、保存安定性に優れている。従って、衣料用液体洗浄剤として好適に用いることができる。

Claims

　下記成分（Ａ）～（Ｃ）を含有し、
　成分（Ａ）は、成分（Ａ１）及び成分（Ａ２）からなる群より選択される少なくとも１種であり、
　成分（Ａ１）は、一般式（１）で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩であり、
　成分（Ａ２）は、一般式（４）で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩であり、
　成分（Ｂ）は、成分（Ｂ１）及び成分（Ｂ２）からなる群より選択される少なくとも１種であり、
　成分（Ｂ１）は、成分（Ｂ１ａ）及び成分（Ｂ１ｂ）であり、
　成分（Ｂ１ａ）は、一般式（２）で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、
　成分（Ｂ１ｂ）は、一般式（３）で表される高級アルコールであり、
　成分（Ｂ２）は、一般式（５）で表されるアルファスルホ脂肪酸アルキルエステル塩であり、
　成分（Ｃ）は、水溶性の無機塩又は炭素数１～６の有機酸塩（但し、塩はナトリウム、カリウム、マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である）であって、その含有量が０．５～８．０質量％であり、
　前記成分（Ａ１）、（Ｂ１ａ）、（Ａ２）及び（Ｂ２）の合計含有量が５～２５％であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
［式中、Ｒ^１は炭素数８～１８のアルキル基またはアルケニル基であり、Ｘはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはエタノールアミンであり、ｍはエチレンオキシドの平均付加モル数を示し、１～３である。］

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
［式中、Ｒ^４は炭素数８～２０の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Ｃ_６Ｈ_４はベンゼン環から水素原子を２個除いてなる２価の基であり、Ｘ_１はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はエタノールアミンである。］

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
［式中、Ｒ^２は炭素数８～１８の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、ｎはエチレンオキシドの平均付加モル数を示し、７～２０である。］

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
［式中、Ｒ^３は炭素数８～１８の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。］

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
［式中、Ｒ^５は炭素数１０～１６の直鎖のアルキル基又はアルケニル基である。Ｒ^６は炭素数１～３の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Ｘ_２はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはエタノールアミンである。］
　前記成分（Ｂ）が、前記成分（Ｂ１）であり、かつ、前記成分（Ｂ１ｂ）の含量が０．８～３．０質量％である請求項１に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ａ）と成分（Ｂ１ａ）との質量比率が成分（Ａ）：成分（Ｂ１ａ）＝４０：６０～９５：５であり、成分（Ｃ）の含有量が１．０～５．０質量％である請求項２に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ａ）が、前記成分（Ａ１）である請求項２又は３に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ｃ）が、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、クエン酸ナトリウム、及び硫酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも１種である請求項１～４のいずれか一項に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ｂ）が、前記成分（Ｂ２）である請求項１に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ａ）と前記成分（Ｂ２）との質量比率が成分（Ａ）：成分（Ｂ２）６０：４０～９５：５であり、成分（Ｃ）の含有量が１．０～３．０質量％である請求項６に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ａ）が、前記成分（Ａ２）である請求項６又は７に記載の衣料用液体洗浄剤。
　前記成分（Ｃ）が、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、クエン酸ナトリウム、及び硫酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも１種である請求項６～８のいずれか一項に記載の衣料用液体洗浄剤。