WO2011132215A1 - 有機el表示パネルおよびそれを備えた有機el表示装置並びに有機el表示パネルの製造方法 - Google Patents

有機el表示パネルおよびそれを備えた有機el表示装置並びに有機el表示パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

 有機EL表示パネルは、平坦化膜103の上方に形成され、複数の画素部100の各々の側面を規定する一組の第1バンク111と、複数の画素部100に形成される有機発光層113とを具備している。平坦化膜103は、複数の画素部100の各々の境界となる領域を一組の第1バンク111と交差する方向に横断して形成された窪み部122を有している。また、有機EL表示パネルは、第1バンク111と同一の材料からなり、一組の第1バンク111と連結された第2バンク121を具備している。その第2バンク121は、窪み部122の上方にその内部形状に追従して形成されており、第1バンク111より低い。

Description

有機EL表示パネルおよびそれを備えた有機EL表示装置並びに有機EL表示パネルの製造方法
 本発明は、有機EL表示パネルおよびそれを備えた有機EL表示装置並びに有機EL表示パネルの製造方法に関する。
 近年、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL表示パネル(以下、表示パネルと略記する)の研究・開発が進められている。この表示パネルでは、各画素部が、アノード電極およびカソード電極と、その間に介挿された有機発光層とを有している。そして、表示パネルの駆動においては、アノード電極からホール注入し、カソード電極から電子注入し、有機発光層内でホールと電子とが再結合することにより発光する。
 上記有機発光層の製法の例として蒸着法と印刷法とが存在する。特に印刷法の一つであるインクジェット法によって発光層およびその他の層が形成される場合は、インク滴下により隣接する他の色の材料と混ざる(混色)ことを防ぐために、隣接する他の画素との間を絶縁材料などから構成された隔壁(バンク)によって区画する必要がある。その隔壁を形成する方式には、複数のライン状の隔壁を並設し、有機発光層をストライプ状に区画する方式(ラインバンク方式)と、井桁状(格子状)に形成された隔壁によって各画素の周囲を囲繞する方式(ピクセルバンク方式)とが存在する。
 ラインバンク方式の場合、有機発光層を形成する材料をインクジェット等の印刷方式にて塗布すると、複数の画素部に有機発光層を形成する材料が移動するので、複数の画素部において有機発光層の膜厚を均一にできる。しかし、ラインバンク方式の場合、ライン状に配置した複数の画素部の各々を区画するために、画素部の端部での発光を制御するための画素規定層という別の層を、ライン状の隔壁に直交させて配置することが必要となる。そのため、この画素規定層という別の層の形成のために有機EL素子を形成するプロセスが一つ増え、コスト増になるという問題がある。
 一方、ピクセルバンク方式の場合、前記画素規定層という別の層は不要となって、コスト上の問題は解消される。しかし、有機発光層を形成する材料をインクジェット等の印刷方式にて塗布した場合、複数の画素部の一つ一つは個々に規制されているため、複数の画素部にわたって有機発光層を形成する材料が移動せず、複数の画素部において有機発光層の膜厚を均一化することが難しい。
 上記ラインバンク方式を採用した一例として特許文献1がある。この特許文献1は、ライン状の隔壁に沿って並ぶ複数の画素部間に、画素部間での発光を規定する画素規定層という絶縁材料からなる層を形成している。上記画素規定層は、隔壁材料によって形成することもできる。この隔壁材料からなる画素規定層を「補助隔壁」と称する。画素規定層は、ライン状の隔壁よりも低く形成され、ライン状の隔壁の延設方向にインクが流動できるように形成されている。よって、複数の画素部のインク量が平均化される。
特開2009-200049号公報
 しかしながら、上記従来技術では以下のような問題が生ずる。
 すなわち、上記特許文献1には、隔壁材料の露光時にハーフトーンマスク等を用いて、第1隔壁と第2隔壁との露光量を異ならせることで、高さの異なる第1隔壁と第2隔壁とを同時に形成する方法が記載されている。
 しかし、ハーフトーンマスク等を用いた隔壁の形成に適合する隔壁材料を作ることは現実には困難であり、上記方法は実用性に乏しいという問題がある。隔壁材料は、隔壁形成時の露光に対する感光性、焼成(ベーク)処理等に対する耐性、撥水性(フッ素処理後の撥水性も含む)、絶縁性等の種々の特性を備えていることが求められており、それらに加えてハーフトーンマスク等を用いた隔壁の形成に適合させることが難しいためである。したがって、隔壁材料の制約に縛られずに、高さの異なる第1隔壁と第2隔壁とを同時に形成し得る構造の表示パネル等が求められている。
 本発明は、上記課題の解決を図るためになされたものであって、上記ラインバンク方式の隔壁を形成する場合において、隔壁材料の制約が少なく、高さの異なる2種類の隔壁を同じ工程で同時に形成し得る構造の有機EL表示パネルおよびそれを備えた有機EL表示装置並びにそれらの製造方法を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、薄膜トランジスタ層の上方を平坦化する平坦化膜と、前記平坦化膜の上方に形成され、列状に配された複数の画素部の各々の側面を規定する一組の隔壁と、前記一組の隔壁間に存する前記複数の画素部に形成される有機発光層と、を具備し、前記平坦化膜は、前記複数の画素部の各々の境界となる領域を前記一組の隔壁と交差する方向に横断して形成された窪み部を有し、前記一組の隔壁と同一材料からなり、前記一組の隔壁と連結され、前記平坦化膜の窪み部の上方にその内部形状に追従して形成されており、前記一組の隔壁より低い所定の隔壁を有する、ことを特徴とする。
 本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、平坦化膜に、複数の画素部の各々の境界となる領域を一組の隔壁(以下、一組の第1隔壁という)と交差する方向に横断して形成された窪み部が形成されている。その窪み部の上方に所定の隔壁(以下、第2隔壁という)が形成されているので、第2隔壁が窪み部の内部形状に追従する形状となり、第2隔壁の高さを第1隔壁よりも低くできる。
 これにより、窪み部によって第2隔壁を低くすることが可能である。例えば、第1隔壁と第2隔壁との露光量を同じにしても、それらを同時に形成することが可能である。その結果、隔壁材料に要求される種々の特性からハーフトーンマスクを用いた形成に適合しているという特性を除くことができるので、隔壁材料の選択肢を広げることができる。すなわち、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、ラインバンク方式において、隔壁材料の制約によらず、実現性の高い手法により、高さの異なる2種類の隔壁を同じ工程で同時に形成できる。
 それと共に、ラインバンク方式を採用した場合であっても、前記第2隔壁が、前記一組の隔壁によって共通に規制された複数の画素部の各々を区画し、画像規定層と同一の機能を果たす。その結果、ラインバンク方式を採用した場合であっても、前記画素規定層を不要とすることができる。
実施の形態に係る有機EL表示パネル1の概略構成を示すブロック図である。 画像表示部10における画素部100を示すA-A’模式断面図である。 画像表示部10における画素部100を示すB-B’模式断面図である。 画像表示部10におけるバンク111,121の構造を示す模式平面図および模式断面図である。 平坦化膜に形成された窪み部123を示す模式平面図である。 第2バンク121が形成されていない画像表示部130を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法における平坦化膜形成工程を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法におけるアノード電極形成工程を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法におけるバンク形成工程を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法における有機発光層形成工程を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法における平坦化膜形成工程およびアノード電極形成工程を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法におけるバンク形成工程および有機発光層形成工程を示す模式断面図である。 画像表示部10の製造方法におけるバンク形成工程の一部を詳細に示す模式断面図である。 変形例1に係る画像表示部10のバンク111,121の構造を示す模式断面図である。 変形例1に係る画像表示部10のバンク111,121の構造を示す模式断面図である。 変形例2に係る画像表示部10のバンク111,121の構造を示す模式断面図である。 変形例3に係る画像表示部10の画素部100の構造を示す模式断面図である。 変形例4に係る画像表示部10の画素部100の構造を示す模式断面図である。 変形例5に係る画像表示部10の画素部100の構造を示す模式断面図である。 有機EL表示パネル1を含む有機EL表示装置500を示す外観斜視図である。 有機EL表示装置500の要部構成を模式的に示すブロック図である。
 [本発明の一態様の概要]
 本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、薄膜トランジスタ層の上方を平坦化する平坦化膜と、前記平坦化膜の上方に形成され、列状に配された複数の画素部の各々の側面を規定する一組の隔壁と、前記一組の隔壁間に存する前記複数の画素部に形成される有機発光層と、を具備し、前記平坦化膜は、前記複数の画素部の各々の境界となる領域を前記一組の隔壁と交差する方向に横断して形成された窪み部を有し、前記一組の隔壁と同一材料からなり、前記一組の隔壁と連結され、前記平坦化膜の窪み部の上方にその内部形状に追従して形成されており、前記一組の隔壁より低い所定の隔壁を有する。
 本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、平坦化膜に、複数の画素部の各々の境界となる領域を一組の隔壁(以下、一組の第1隔壁という)と交差する方向に横断して形成された窪み部が形成されている。その窪み部の上方に所定の隔壁(以下、第2隔壁という)が形成されていることで、第2隔壁が窪み部の内部形状に追従する形状となり、第2隔壁の高さを第1隔壁よりも低くすることができる。
 これにより、窪み部によって第2隔壁を低くすることが可能である。例えば、第1隔壁と第2隔壁との露光量を同じにしても、それらを同時に形成することが可能である。その結果、隔壁材料に要求される種々の特性からハーフトーンマスクを用いた形成に適合しているという特性を除くことができるので、隔壁材料の選択肢を広げることができる。すなわち、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、ラインバンク方式において、隔壁材料の制約によらず、実現性の高い手法により、高さの異なる2種類の隔壁を同じ工程で同時に形成できる。
 それと共に、ラインバンク方式を採用した場合であっても、前記第2隔壁が、前記一組の隔壁によって共通に規制された複数の画素部の各々を区画し、画素規定層と同一の機能を果たす。その結果、ラインバンク方式を採用した場合であっても、前記画素規定層を不要とすることができる。
 さらに、上記のように本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、ラインバンク方式を採用しており、第2隔壁の高さが第1隔壁よりも低くされている。そのため、有機発光層の形成時に、インクジェット法等の印刷法によって塗布された有機発光材料を含むインクが、一組の第1隔壁間を流動でき、複数の画素部において有機発光層の膜厚が均一になる。
 窪み部は、平坦化膜の上面(有機発光層側の面)側において開口し下面(駆動配線層側の面)側において開口していないものであってもよいし、平坦化膜の上面側および下面側の両方で開口しているものであってもよい。
 窪み部が下面側で開口していない場合、窪み部とは別の領域にコンタクトホールが形成されるのであるが、例えば、マルチトーンマスクを用いた露光処理により、コンタクトホールと、それぞれ異なる高さを有する窪み部と平坦部とを同時に形成することは容易である。
 また、窪み部が、平坦化膜の上面側および下面側の両方で開口している場合、例えば、窪み部に段差を設けて、窪み部の下部にコンタクトホール状の孔を形成することができる。そして、例えば、上述のようにマルチトーンマスクを用いて、段差を有する窪み部と平坦部とを同時に形成することは容易である。
 平坦化膜は、隔壁材料のように多機能でなくともよいため、ハーフトーンマスク等のマルチトーンマスクと適合性の良い感光性材料が存在する。すなわち、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、製造プロセスを増加させずに、互いに高さの異なる2種類の隔壁を形成することができる構造とされているのである。
 なお、窪み部が、平坦化膜の上面側および下面側の両方で開口している場合、後述するように、画素電極層を窪み部内に配置し、下面側の開口を通して画素電極層と駆動電極層とを電気的に接続することが可能である。その態様では、窪み部がコンタクトホールとしての機能を兼ね備えていると考えることができる。この場合、窪み部とコンタクトホールとを異なる領域に形成せずに済み、画素部をより広くすることができる。
 第2隔壁は、全ての部分において第1隔壁より低くされていることを要しない。インクの流動性を確保するために、例えば、一組の第1隔壁と直交する方向において、第1隔壁より低くされている部分の長さが、一組の第1隔壁間の距離の50%以上であることが好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
 なお、窪み部が、平坦化膜の上面側および下面側の両方で開口している場合、下面側の開口の上方には平坦化膜が存在しないことから、下面側の開口の上方の領域を、「平坦化膜が除去された領域」と称することができる。
 また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、さらに、前記平坦化膜に形成された前記窪み部の底面は、前記一組の隔壁の底面より低い、という構成を採用することができる。
 本態様によると、一組の第1隔壁の底面が、例えば、画素部下の平坦部よりも低い場合であっても、第2隔壁の高さを第1隔壁よりも低くすることができる。その結果、ラインバンクで擬似ピクセルバンクにできる。つまり、一組の第1隔壁において滴下されたインクの流動を許容しつつ、第2隔壁を画素規定層として機能させることができる。
 なお、窪み部の底面は、平面視において、少なくとも前記一組の隔壁の一方の側面下端位置から他方の側面下端位置まで連続した領域における高さが、一組の第1隔壁の底面よりも低くされていることが好ましい。平面視とは、例えば、平坦化膜等の各層が積層される方向の上方から下方を眺める視点とすることができる。また、第1隔壁の下にホール注入輸送層等が介挿されている場合は、窪み部の底面は、ホール注入輸送層等の底面よりも低くされる。さらに、窪み部に段差が形成されている場合は、例えば、最上段の段差面を底面とすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記平坦化膜と前記有機発光層との間には、前記複数の画素部の各々に対応して画素電極層が介在し、前記画素電極層の端部の一部は、前記平坦化膜に形成された窪み部に配置され、前記所定の隔壁は、前記平坦化膜に形成された窪み部に配置された前記画素電極層の端部の一部を被覆している、という構成を採用することができる。
 本態様によると、第2隔壁によって画素電極層の端部の一部を被覆することで、上記端部に電界が集中して輝度ムラが生じることを防止することができる。なお、画素電極層の端部の一部は、例えば、画素電極層の平面形状が矩形であった場合に、その矩形の四辺のうち、第1隔壁と交差する二辺のうちの少なくとも一辺に相当する部分とすることができる。つまり、画素電極層の端部の一部は、第1隔壁の延設方向における画素電極層の2つの端部のうちの少なくとも一方の端部とすることができる。
 上記輝度ムラの発生について説明する。有機発光層を発光させる際に画素電極層に電圧が印加されるが、画素電極層の端部の一部に電界が集中して、有機発光層に局部的な電流が流れる場合がある。有機発光層に局部的な電流が流れた場合、局部的に輝度が高くなるなど、輝度ムラが発生し得る。そこで、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、第2隔壁によって画素電極層の端部の一部を被覆することで、上記端部の一部に電界が集中して輝度ムラが生じることを防止している。
 さらには、本態様によると、第2隔壁によって画素電極層の端部の一部を被覆することで、画素電極層の端部の一部で発生する、画素電極層と共通電極(有機発光層の上方に形成され、画素電極層とは逆の極性を有する電極であり、上部電極と称することもできる)との間のショートを防止することができる。上記ショートの発生について説明する。画素電極層はある膜厚を有している。画素電極層の端部の一部を絶縁膜によって被覆しない場合、特に発光層の膜厚が画素電極層の膜厚よりも発光層の膜厚が薄いと、製膜された発光層は画素電極層の端部の一部において不連続的段差を発生する可能性が高くなり、時に画素電極層の端部の一部が露出し、発光層製膜後に形成される共通電極と直接若しくは非常に低抵抗で接する場合が発生する。このような画素電極層の端部の一部と共通電極との接触により、上記ショートが発生する。そこで本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、第2隔壁によって画素電極層の端部の一部を被覆することで、上記画素電極層と共通電極との間のショートの発生を防止することができる。なお、画素電極層の端部のうち、例えば、第1隔壁に隣接する部分は、第2隔壁によって被覆されなくとも、第1隔壁によって被覆することができる。
 また、このような構成を採用する場合には、画素電極層の端部の一部が窪み部に配置されていることで、画素部の大きさを可及的に大きくすることができる。仮に、端部の一部が窪み部外に配置されていた場合、画素電極層が配置されていない部分は発光に寄与しないため、画素部が比較的小さくなってしまう。つまり、一組の第1隔壁間の画素部を形成し得る領域を有効に利用できないのである。それに対して、本態様によれば、画素部を形成し得る領域を有効に利用できる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記平坦化膜に形成された窪み部は、前記一組の隔壁の下には形成されていない、という構成を採用することができる。
 本態様によると、一組の第1隔壁の高さを、その延設方向において均一にすることができる。極端な例として、窪み部が、一組の第1隔壁と交差する方向に第1隔壁の下を横断するように形成されていたとすると、第1隔壁のうちの窪み部上に位置する部分の高さが他の部分よりも低くなり、例えば、第2隔壁と同じ高さになってしまう。それは、本態様の隔壁材料が、窪み部の内部形状に追従して堆積するためである。その結果、有機発光層の形成時に、有機発光材料を含むインクが、第2隔壁だけでなく、第1隔壁をも超えて流動する虞がある。ラインバンク方式では、第1隔壁によって区画される画素部には異なる色の有機発光材料が堆積させられることが多いため、有機発光層の形成時には、インクが第1隔壁を超えないことが好ましい。それに対して、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、第1隔壁が第2隔壁よりも高く保たれるため、有機発光層の形成時にインクが第1隔壁を超えないようにすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記平坦化膜に形成された窪み部は、その縁部が、前記一組の隔壁の側面の下に進入した状態で形成されている、という構成を採用することができる。
 本態様によると、第2隔壁を全体的に第1隔壁よりも低くすることができるため、インクの流動性が向上する。それは、例えば、後述するように、窪み部の側面が第1隔壁に進入していない場合には、第2隔壁のうちの第1隔壁と連なる部分の高さが第1隔壁と同じ高さになり、インクの流動に寄与しないからである。なお、本態様では、第1隔壁の頂部の下に窪み部が形成されていないことが好ましく、その場合は第1隔壁の頂部の高さを第2隔壁よりも高く保つことが容易になる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記一組の隔壁はライン状に形成される、という構成を採用することができる。
 本態様によると、複数の画素部が連続的に並べられており、表示パネルに含まれる全画素部を行列状に配列することが容易になる。なお、連続的とは言っても、互いに隣り合う画素部同士は所定の隔壁によって区画されており、実際につながっているわけではない。また、複数の画素部が直線的に並べられていてもよいし、ジグザグに並べられていてもよい。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記複数の画素部に形成される有機発光層は、同一色の発光材料からなる有機発光層である、という構成を採用することができる。
 本態様によると、一組の第1隔壁間に並ぶ複数の画素部に形成された有機発光層が同一色であることにより、有機発光材料を含むインクを一組の第1隔壁間で流動させることができ、複数の画素部の有機発光層の膜厚を均一にすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部の下部は、前記画素電極層と前記薄膜トランジスタ層とを接続するコンタクトホールを形成しており、前記窪み部の上側開口は、前記コンタクトホールが形成された領域と上下方向において重なる領域に形成された、という構成を採用することができる。
 本態様によると、平坦化膜の窪み部の上側開口は、コンタクトホールが形成された領域と上下方向において重なる領域に形成されている。言い換えると、コンタクトホールが形成される領域に重ねて窪み部を形成することで、窪み部を形成したことにより無駄に画素部を狭めることを防止できる。
 なお、上下方向において重なる領域は、平面視において、コンタクトホールが形成された領域と重複する領域を有している。そのため、窪み部は、平坦化膜の上面側および下面側の両側に開口することとなり、例えば、画素電極層の一部を窪み部を通じて駆動配線層と接触させることができる。この場合、窪み部がコンタクトホールの機能を有しており、コンタクトホールが窪み部の一部となっていると考えることができる。例えば、窪み部の形状が、上部が箱形状を成し、下部が比較的小径の孔形状をしているような場合がある。
 なお、画素電極層と薄膜トランジスタ層とを接続するとは、例えば、コンタクトホールが画素電極層側と前記駆動配線層側との両側に開口し、画素電極層がコンタクトホールに入り込んで駆動配線層と接触することを可能にしていることをいう。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部は、前記上側開口部から前記下側開口部に近づくに従い連続的または段階的に縮径する形状である、という構成を採用することができる。
 本態様によると、窪み部の形状を、例えば、平坦化膜の上面側において、第2隔壁を低くするのに適した形状とし、平坦化膜の下面側において、コンタクトホールとしての機能を優先した形状とすることができる。
 また、本態様の窪み部が上側開口部から下側開口部に近づくに従い連続的に縮径する形状である場合は、窪み部が平坦化膜を貫通した状態で形成され、かつ、窪み部に段差が形成されていない。そのため、平坦化膜を形成する際に、マルチトーンマスクを用いなくとも、モノトーンマスクによって、窪み部とコンタクトホールとを同時に形成することが可能である。また、窪み部をコンタクトホールとして機能させることもできる。なお、窪み部の縮径の度合いは、例えば、平坦化膜を形成する際に、露光および現像処理の特性によって必然的に形成されるものとすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部の内部には、前記平坦化膜が除去されている領域が存在し、前記コンタクトホールは、少なくとも前記平坦化膜が除去されている領域に設けられ、前記画素電極層と前記駆動配線層とは前記コンタクトホールを介して接触している、という構成を採用することができる。
 本態様は、画素電極層と駆動配線層とがコンタクトホールを介して接触していることを明確にしたものである。なお、平坦化膜が除去されている領域は、例えば、平坦化膜を貫通する孔が形成されている領域等である。また、窪み部の形状は、上部と下部との間に段差が形成されているものであってもよいし、段差が形成されていないものであってもよい。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記駆動配線層の上面と前記平坦化膜の下面との間に絶縁保護層を有し、前記絶縁保護層は、前記コンタクトホールが形成された領域において開口部を有し、前記絶縁保護層の開口部の面積は、前記窪み部の面積よりも小さい、という構成を採用することができる。
 本態様によると、窪み部の面積を絶縁保護膜の開口部の面積よりも大きくすることで、画素電極層と駆動配線層との接触面積を確保することができる。なお、本態様では、平面視において、窪み部が形成された領域内に開口部が形成された領域全てが含まれていることが好ましい。本態様に、前記画素電極層は、前記下側開口部および前記保護層開口部を通じて前記駆動電極層と電気的に接続されている、という構成を加えることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部の上側開口部が形成された平面領域は、前記コンタクトホールが形成された平面領域よりも大きく、かつ、前記コンタクトホールが形成された平面領域の全てと重なっている、という構成を採用することができる。
 本態様によると、窪み部が形成された領域が、コンタクトホールが形成された領域よりも大きく設定されているが、コンタクトホールが形成された領域の全てと重ねることで、可及的に画素部を広くすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記一組の隔壁は、例えば三組存在し、前記三組のうち三組の隔壁は、赤色、緑色、青色の色ごとに一組の隔壁が対応しており、各組の隔壁間に、前記有機発光層と前記窪み部と前記所定の隔壁とが設けられている、という構成を採用することができる。
 本態様では、カラー画像を表示することができる。なお、カラー画像を表示する場合、対応色は3色に限定されず、4色以上であってもよい。例えば、一組の隔壁が四組存在し、赤色、緑色、青色、白色の色ごとに一組の隔壁が対応していてもよい。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記平坦化膜に形成された窪み部を第1の窪み部とし、前記所定の隔壁は、前記第1の窪み部の内部形状に追従して窪むことで上部に第2の窪み部が形成されており、その第2の窪み部には、前記有機発光層と同一の有機発光材料が堆積しており、前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された第2の窪み部は、他の二組の隔壁間に形成された第2の窪み部と容積が異なる、という構成を採用することができる。
 本態様のように、ラインバンク方式では、有機発光材料を含むインクが第2隔壁上にも塗布される。つまり、有機発光材料が、有機発光層だけでなく、第2の窪み部にも堆積する。そして、第1の窪み部の容積を変えることで、第2の窪み部の容積を変え、その第2の窪み部に堆積する有機発光材料の量を変えることができる。そして、例えば、インクの塗布量を変えずに、第2の窪み部の容積を大きくして有機発光材料の堆積量を増加させれば、有機発光層の膜厚は逆に減少する。
 三組の隔壁間には互いに異なる色のインクが塗布されるのであるが、各色のインクの塗布量を同じにした場合でも、例えば、色ごとに窪み部の容積を異ならせることで、色ごとに有機発光層の膜厚を調整することができる。よって、有機発光層の最適な膜厚が、3色中の1色でも他と異なる場合に適している。なお、インクの塗布量と窪み部の容積との両方を異ならせてもよい。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記所定の隔壁は、前記平坦化膜に形成された窪み部を第1の窪み部とし、その第1の窪み部の内部形状に追従して窪むことで上部に第2の窪み部が形成されており、その第2の窪み部には、前記有機発光層と同一の有機発光材料が堆積しており、前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された前記第2の窪み部は、他の二組の隔壁間に形成された前記第2の窪み部と広さが異なる、という構成を採用することができる。
 本態様では、第1の窪み部の広さを変えることで第2の窪み部の広さを変え、その第2の窪み部に堆積する有機発光材料の量を変えることができる。そのため、各色のインクの塗布量を同じにした場合でも、例えば、色ごとに第1の窪み部の広さを異ならせることで、色ごとに有機発光層の膜厚を調整することができ、前項と同様の作用効果を奏する。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部は、平坦化膜の上面側に開口する上側開口部から、下面側に開口する下側開口部に近づくに従い連続的に縮径する形状の上部窪み部と、前記下側開口部から前記上側開口部に近づくに従い連続的に拡径する形状の下部窪み部とを有し、かつ、前記上部窪み部と前記下部窪み部との間に段差が存在するものであり、前記画素電極層は、前記画素部から前記窪み部内に延びて形成されており、前記下側開口部を通じて前記駆動電極層と電気的に接続されており、前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された前記上部窪み部および前記第2の窪み部は、他の二組の隔壁間に形成された前記上部窪み部および前記第2の窪み部とそれぞれ深さ又は広さが異なり、かつ、前記三組の隔壁間に形成された前記下部窪み部の前記下側開口部は、互いに同じ形状をしている、という構成を採用することができる。
 本態様によると、いずれか一組の第1隔壁間の上部窪み部の深さ又は広さを変え、その第2の窪み部に堆積する有機発光材料の量を変えることができる。そのため、各色のインクの塗布量を同じにした場合でも、例えば、色ごとに第1の窪み部の広さを異ならせることで、色ごとに有機発光層の膜厚を調整することができ、前項と同様の作用効果を奏する。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記所定の隔壁が、前記三組の隔壁の延設方向において、前記有機発光層の側面を規定する傾斜面を有し、前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された所定の隔壁の傾斜面の傾斜角度は、他の二組の隔壁間に形成された所定の隔壁の傾斜面の傾斜角度と異なる、という構成を採用することができる。
 本態様によると、有機発光層の形成時において、各組の隔壁間に塗布された有機発光材料を含むインクが乾燥する際に、その表面形状が適切な形状を保つようにすることができる。これは、後に説明するが、所定の隔壁の傾斜面の傾斜角度によって、インクの表面形状が変わるためである。また、インクの特性(表面張力、粘度等)によって適切な傾斜角度が異なるため、対応色が異なれば傾斜角度を異ならせることが好ましい。さらには、傾斜角度が異なることにより、第2の窪み部に流動する有機発光材料の量を調整することが可能となるので、第2の窪み部に堆積する有機発光材料の量を調節することが可能となる。なお、3色全ての傾斜角度が互いに異なることは必須ではない。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記画素電極層は、前記窪み部の開口縁に配された部分が屈曲しており、前記所定の隔壁は、前記窪み部よりも広い領域に形成され、前記一組の隔壁の延設方向において、前記画素電極層が屈曲した部分を被覆している、という構成を採用することができる。
 本態様では、窪み部の開口縁において画素電極層が屈曲しており、電圧が印加された場合に電界が集中し易い形状になっている。その画素電極層が屈曲した部分を所定の隔壁で被覆することで、その屈曲部分に電界が集中して有機発光層に局部的な電流が流れることを防止することができる。さらには、本態様によると、第2隔壁によって画素電極層の屈曲部を被覆することで、画素電極層の屈曲部で発生する、画素電極層と共通電極との間のショートを防止することができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、前記駆動配線層は薄膜トランジスタ層である、という構成を採用することができる。本態様によると、複数の画素部をアクティブマトリクス方式で駆動することができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、前記画素電極層は、金属、半導体、もしくは、金属および半導体からなる、という構成を採用することができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示装置では、請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の有機EL表示パネルを備えた、という構成を採用することができる。本態様は、前述の有機EL表示パネルを備えており、前述の態様と同様の作用効果を得ることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、薄膜トランジスタ層の上方に平坦化膜を形成し、前記薄膜トランジスタ層の上方を平坦化する第1工程と、前記平坦化膜の上方に、列状に配された複数の画素領域の各々の側面を規定する一組の隔壁を形成する第2工程と、前記一組の隔壁間に存する前記複数の画素領域に有機発光層を形成する第3工程と、を具備し、前記第1工程において、前記平坦化膜には、前記複数の画素部の各々の境界となる領域を前記一組の隔壁と交差する方向に横断して形成された窪み部を形成し、前記第2工程において、前記一組の隔壁と同一材料からなり、前記一組の隔壁と連結された所定の隔壁を、前記平坦化膜の窪み部の内部形状に追従させ、前記一組の隔壁より低い形状に形成する、という構成を採用することができる。
 本態様によると、ラインバンク方式の隔壁を形成する場合において、第1隔壁と第2隔壁との露光量を同じにしても、それらを同時に形成することが可能である。その結果、隔壁材料の選択肢が広がり、よりよい隔壁材料を使用することができる。すなわち、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、ラインバンク方式において、隔壁材料の制約が少なく、高さの異なる2種類の隔壁を同じ工程で同時に形成し得る。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第2工程において、前記平坦化膜上に前記一組の隔壁及び前記所定の隔壁を形成する隔壁材料を塗布し、前記一組の隔壁及び前記所定の隔壁を残すマスクパターンを介して前記隔壁材料を露光し、前記所定の隔壁は、前記平坦化膜の窪み部の内部形状に追従して前記窪み部の内部に入り込むことにより、前記一組の隔壁より低い高さとなる、という構成を採用することができる。
 本態様は、第2工程を具体的に規定するものである。平坦化膜に塗布された隔壁材料は、窪み部が形成された領域において、窪み部の内部に入り込んで、高さが低くなっている。その窪み部上方の高さが低い部分を残すことにより、例えば、露光量を同じにした場合でも、第2隔壁の高さを第1隔壁よりも低くすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第2工程において、前記所定の隔壁を残すマスクパターンは、前記平坦化膜に形成された窪み部の平面領域より広く前記所定の隔壁の平面領域を残すマスクパターンである、という構成を採用することができる。
 本態様によると、第2隔壁の平面領域(平面視における領域)が、第1隔壁の延設方向において、窪み部の平面領域の外に食み出すこととなる。そのため、平坦化膜に塗布された隔壁材料の厚さ寸法が窪み部の深さ寸法よりも小さい場合でも、第2隔壁のうちの窪み部の側面に乗り上げて窪み部の平面領域外に食み出した部分は、発光時に有機発光層に局所的な電界集中等を生じさせること無く安定した発光領域を規定するための画素規定層として機能することができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第1工程において、前記平坦化膜に前記窪み部を形成するマスクパターンを介して前記平坦化膜を露光し、前記平坦化膜に前記窪み部を形成するマスクパターンは、光の透過率が互いに異なる複数の透光領域を有するマルチトーンのマスクパターンである、という構成を採用することができる。
 本態様によると、いわゆるマルチトーンマスクを用いて、例えば、平坦化膜の平坦部の高さと窪み部の高さとを異ならせつつ、平坦化膜に窪み部とコンタクトホールとを同時に形成することが可能である。コンタクトホールは、画素電極層とTFT層とを接続するために必然的に形成されるため、コンタクトホールと同時に形成すれば、製造プロセスを増加させずに窪み部を形成することができる。なお、マルチトーンマスクには、グレートーンマスク、スリットマスク、スタックドレイヤーマスク、ハーフトーンマスクが含まれる。なお、窪み部とコンタクトホールとを異なる領域に形成してもよいし、窪み部内にコンタクトホールを形成してもよい。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第1工程において、前記マルチトーンのマスクパターンにより、前記窪み部が形成される領域において、コンタクトホールが形成される領域と、その周囲の領域とに照射される光の透過率を異ならせて露光し、前記平坦化膜に段差を有する窪み部を形成する、という構成を採用することができる。
 本態様によると、コンタクトホールが形成される領域の露光量と、その周囲の領域の露光量とを異ならせて、段差を有する窪み部を形成することができる。よって、製造プロセスを増加させずにコンタクトホールを有する窪み部を形成することができる。なお、段差を有する窪み部は、例えば、上部が一組の第1隔壁の一方から他方まで連続する広く浅い形状にされ、下部が平坦化膜の下面側に開口する比較的小径の孔形状にされたものとすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第2工程において、前記一組の隔壁が形成される領域及び前記所定の隔壁が形成される領域に照射される光の透過率が等しくされたマスクパターンを介して前記隔壁材料を露光する、という構成を採用することができる。
 本態様によると、例えば、モノトーンマスクを用いて、高さの異なる第1隔壁と第2隔壁とを同時に形成することができる。そのため、隔壁材料の制約を少なくすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第2工程の前に、前記平坦化膜上に前記複数の画素領域の各々に対応して画素電極層を形成する第4工程を具備し、その第4工程において、前記画素電極層の端部の一部は、前記窪み部の内部に配置されており、前記第2工程において、前記所定の隔壁によって前記画素電極層の端部の一部を被覆している、という構成を採用することができる。
 本態様によると、画素電極層の端部の一部を窪み部に配置することで、画素領域を可及的に大きくした表示パネルが得られる。また、画素電極層の端部の一部を所定の隔壁によって被覆して、その端部に電界が集中して有機発光層に局部的な電流が流れることを防止し得る表示パネルが得られる。さらには、本態様によると、第2隔壁によって画素電極層の屈曲部を被覆することで、画素電極層の屈曲部で発生する、画素電極層と共通電極との間のショートを防止することができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、前記第4工程において、前記画素電極層は、前記画素領域から前記窪み部の内部に延び、前記窪み部の開口縁において屈曲した形状に形成されており、前記第2工程において、前記所定の隔壁を残すマスクパターンは、前記平坦化膜に形成された窪み部の平面領域より広く前記所定の隔壁の平面領域を残すマスクパターンであり、前記所定の隔壁によって前記画素電極層の屈曲した部分が被覆されている、という構成を採用することができる。
 本態様によると、画素電極層の屈曲した部分を所定の隔壁によって被覆することで、発光時にその屈曲部分に電界が集中して有機発光層に局部的な電流が流れることを防止し得る表示パネルが得られる。
 また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、さらに、前記一組の隔壁の各々は、その延設方向に連続して形成された頂部と、前記頂部から前記平坦化膜に近づくに従い前記一組の隔壁間の距離が減少する向きに傾斜した側面とを具備し、前記窪み部は、平面視において、少なくとも前記一組の隔壁の一方の側面下端位置から他方の側面下端位置まで連続した領域に形成され、前記領域における前記平坦化膜の高さは、前記一組の隔壁の頂部の下に位置する前記平坦化膜の高さよりも低い、という構成を採用することができる。
 本態様は、第1隔壁と窪み部との構成を、より具体的に規定したものである。本態様によると、例えば、平坦化膜のうち、第1隔壁下に位置する部分の高さが、画素部が形成される部分(平坦部)の高さよりも低い場合であっても、平坦化膜の高さを、前記連続した領域において第1隔壁下に位置する部分よりも低くすることで、第2隔壁の高さを第1隔壁よりも低くすることができる。
 なお、連続した領域は、第1隔壁の延設方向において、ある程度の幅を有している。この領域の幅寸法は、第2隔壁を第1隔壁よりも低くできる寸法とすることができる。例えば、上記領域の幅寸法を、第1隔壁の高さ寸法以上や一組の隔壁間の距離の半分以上にすることができる。また、連続した領域は、第1隔壁の頂部の下に位置する前記平坦化膜の高さを基準として、第1隔壁の頂部の高さの20%以上低くされていることが好ましく、40%以上低くされていると、インクの流動性をさらに向上させやすくなる。なお、上記連続した領域のうち、第1隔壁近傍の領域は、第1隔壁の頂部の高さの20%以上等低くされていることを要しない。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部は、平坦化膜の上面側に開口する上側開口部と、下面側に開口する下側開口部とを有しており、前記画素電極層は、前記画素部から前記窪み部内に延びて形成されており、前記下側開口部を通じて前記駆動電極層と電気的に接続されている、という構成を採用することができる。
 本態様によると、窪み部にコンタクトホールの機能を持たせることができる。そのため、平面視において、窪み部以外の領域に別途コンタクトホールを形成する必要がなくなり、窪み部を形成したことによって無駄に画素部を狭めることを防止できる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記窪み部は、前記上側開口部から前記下側開口部に近づくに従い連続的に縮径する形状の上部窪み部と、前記下側開口部から前記上側開口部に近づくに従い連続的に拡径する形状の下部窪み部とを有し、上部窪み部と下部窪み部との間に段差が存在する、という構成を採用することができる。
 本態様によると、窪み部の形状を、平坦化膜の上面側において、第2隔壁を低くするのに適した形状とし、平坦化膜の下面側において、コンタクトホールとしての機能を優先した形状とすることができる。
 さらに、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルでは、上記構成において、前記画素電極層は、前記下側開口部および前記絶縁保護層の開口部を通じて前記駆動電極層と電気的に接続されている、という構成を採用することができる。
 本態様によると、窪み部にコンタクトホールの機能を持たせることができる。そのため、平面視において、窪み部以外の領域に別途コンタクトホールを形成する必要がなくなり、窪み部を形成したことによって無駄に画素部を狭めることを防止できる。
 [実施の形態]
 以下では、本発明を実施するための形態の一例について、図面を参酌しながら説明する。
 なお、以下の説明で用いる形態は、本発明の構成および作用・効果を分かりやすく説明するために用いる例であって、本発明は、その本質的な特徴部分以外に何ら以下の実施形態に限定を受けるものではない。
 1.有機EL表示パネル1の概略構成
 本実施の形態に係る有機EL表示パネル1(以下、「表示パネル1」と略記する)の全体構成について、図1を用い説明する。
 表示パネル1は、画像表示部10と、これに接続された駆動制御部20とを有し構成されている。画像表示部10は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL表示器であり、複数の有機EL素子が配列され構成されている。
 また、駆動制御部20は、信号線駆動回路21と走査線駆動回路23と制御回路25とから構成されている。信号線駆動回路21と走査線駆動回路23には、後述する薄膜トランジスタ層に薄膜トランジスタからなる画素回路を制御する制御配線が接続されている。信号線駆動回路21と走査線駆動回路23は、電源供給部(図21参照)から電力が供給される。なお、実際の表示パネル1では、画像表示部10に対する駆動制御部20の配置については、これに限られない。
 2.画像表示部10の構成
 画像表示部10の構成について図2および図3を用いて説明する。なお、本実施の形態に係る画像表示部10は、一例として、トップエミッション型の有機EL表示器を採用している。また、画像表示部10は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の発光材料を有する有機発光層を備える複数の画素部100がマトリクス状に配置され構成されている。なお、図1において、「円C」の内側に、複数の画素部100の配列の一部を拡大して模式的に示した。
 図2は、一部の画素部100について、図1におけるA-A’断面を模式的に示した図である。また、図3は、1つの画素部100について、図2に示すB-B’断面を模式的に示した図である。なお、図2および図3の上側(Z軸方向)を、画像表示部10の上方として説明する。
 画像表示部10には、基板101上に薄膜トランジスタ層(TFT層)102が形成され、その上方に平坦化膜103が形成されている。
 TFT層102は、基板101上に複数の薄膜トランジスタ(TFT)105や配線パターンが形成されてなる。そのTFT層102と平坦化膜103との間には、絶縁保護膜たるパッシベーション膜107が介挿されている。なお、図において、TFT層102を簡略化して図示しており、一部の構成の図示を省略している。
 TFT105は、信号線駆動回路21および走査線駆動回路23によって作動させられ、各画素部100に電力を供給する。TFT105は、図3に示すように、ソース105a、ドレイン105b、チャネル層105c、ゲート絶縁膜105d、ゲート電極105eが積層されてなる。なお、一方のTFT105のソース105aもしくはドレイン105bが延長され、画素部100と電気的に接続されるSD電極(ソースドレイン電極)106が形成されている。パッシベーション膜107は、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素(SiO)等の無機系誘電材料や、アクリル系、ポリイミド系等の有機系誘電材料によって形成されている。
 平坦化膜103は、凹凸が存在するTFT層102上に堆積させられ、TFT層102の上方に平坦面103aを形成している。なお、平坦化膜103は、少なくとも画素部100が形成される領域を平坦にできればよく、後述するコンタクトホールや窪み部等が形成されている等、全ての領域が平坦化されている必要はない。
 また、平坦化膜103は、パッシベーション膜107と同等の機能を持たせることが可能であるので、その場合にはパッシベーション膜107は必須ではない。
 本実施形態において、行列上に配された複数の画素部100をストライプ状に区画するラインバンク方式が採用されている。そのため、画像表示部10には、画素部100をストライプ状に区画する複数の第1バンク111(図2)が、平坦化膜103上に並設されている。第1バンク111は、Y軸方向に直線的に延設されている。また、第1バンク111の断面形状は、略台形状が望ましく、X軸方向の両側面111aの各々が傾斜面となっており、頂部は概ね平坦な頂面111bとなっている。そして、2つの側面111aが、それぞれ、画素部100の有機発光層113の1側面を規定する隔壁として機能している。なお、図3において、Z軸方向の最上部に、切断面の奥側にある第1バンク111の側面111aが白塗りで図示されている。
 互いに隣り合う第1バンク111間の領域には、平坦化膜103上にアノード電極112が形成され、そのアノード電極112上に有機発光層113が形成されている。なお、アノード電極112および有機発光層113は、画素部100毎に分離された状態で形成されている。また、少なくとも発光領域において、アノード電極112と有機発光層113との間には、例えば正孔注入層(図示省略)や正孔輸送層(図示省略)等が挿入されていても良い。さらに、有機発光層113とカソード電極114との間には電子輸送層(図示省略)や電子注入層(図示省略)が、発光素子特性に応じて挿入されていても良い。
 そして、第1バンク111および有機発光層113上に、カソード電極114、および封止層(図示省略)が、順に積層形成されている。
 また、画像表示部10には、互いに隣り合う一組の第1バンク111間において、列状に配された複数の画素部100間の領域を横断する複数の第2バンク121(図3)が形成されている。各第2バンク121は、一組の第1バンク111とそれぞれ連結されている。それら第2バンク121によって、第1バンク111の延設方向(Y軸方向)における画素部100の境界が形成されている。なお、第2バンク121の断面形状は、第1バンク111と大きく異なっている。第2バンク121の断面形状は、あたかも、第1バンク111と同様な断面形状のバンクが、平坦化膜103の窪みに陥没して形成されたような形状をしている。これは、後述するように第2バンク121の形成方法に起因するものである。
 第1バンク111,第2バンク121(以下、「バンク111,121」と略記する)および平坦化膜103は絶縁性を有している。
 本実施形態において、画素部100は、平坦化膜103上に積層されたアノード電極112、有機発光層113、およびカソード電極114からなり、その平面視における領域(以下、平面領域と記載する)が、第1バンク111と第2バンク121とによって規定されている。
 なお、画素部100の平面領域は、主に有機発光層113の平面領域によって定まり、有機発光層113はX軸方向において一組の第1バンク111によって挟まれ、その平面領域が制限されている。すなわち、一組の第1バンク111間に並ぶ各画素部100の両側面は、一組の第1バンク111によって規定されているのである。具体的には、各画素部100の両側面は、一組の第1バンク111の対向する2つの側面111aによって規定されている。
 以下に、画像表示部10の主要な構成の材料を示す。
 a)基板101
 基板101は、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコン系樹脂、又はアルミナ等の絶縁性材料をベースとして形成されている。
 b)平坦化膜103
 平坦化膜103には、ポジ型の感光性樹脂材料であるポリイミド系、アクリル系、シクロテン系、ノボラック系が用いられている。なお、平坦化膜103の材料として、例えば、アクリル、ポリイミド、シロキサン等の感光性樹脂材料を用いることもできる。また、ネガ型の感光性樹脂材料を用いてもよい。
 c)アノード電極112
 アノード電極112は、金属性材料からなる単層、あるいは複数の層が積層されてなる積層体から構成されており、例えば、Ag(銀)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)などを用い形成されている。また、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(In2O3-ZnO)、ZnO、InO、SnO等の半導体材料を用いてアノード電極112を形成することもできる。ここで、金属性材料は、温度が上昇すると抵抗が大きくなるものを指し、半導体材料は、温度が上昇すると抵抗が小さくなるものを指す。なお、本実施の形態のように、トップエミッション型の場合には、高反射性の材料で形成されていることが好ましい。
 d)バンク111,121
 バンク111,121は、樹脂等の有機材料で形成されており、ポジ型の感光性および絶縁性を有する。バンク111,121の形成に用いる有機材料の例としては、(シクロテン系樹脂)があげられる。そして、バンク111,121は、有機溶剤耐性を有することが好ましい。なお、ネガ型の感光性材料を用いることもできる。
 さらに、バンク111,121の形成においては、塗布処理、露光・現像処理、ベーク処理などが施されるので、それらの処理の後にインク塗布工程での良好なインク撥水性や、パネルの駆動・保管時における分解ガス量が微量であること等、所望の機能を有する材料で形成されることが好ましい。
 なお、バンク111,121の形成に用いる絶縁材料については、上記の各材料をはじめ、特に抵抗率が10[Ω・cm]以上の材料を用いることができる。これは、抵抗率が10[Ω・cm]以下の材料を用いた場合には、アノード電極112とカソード電極114との間でのリーク電流、あるいは隣接画素部100間でのリーク電流の発生の原因となり、消費電力の増加などの種々の問題を生じることになるためである。
 また、第1バンク111に撥液性をもたせるために、フッ素樹脂等の撥水性を有する材料を用いるか、あるいは表面をフッ素ガスでプラズマ処理することもできる。もし、バンク111を親液性の材料を用いて形成した場合には、画像表示部10の製造時に、有機発光材料を含むインクがバンク111の表面を伝ってX軸方向に隣り合う画素部100間を移動し、互いに異なる色のインクが混ざってしまう虞がある。
 さらに、バンク111,121の構造については、図2に示すような一層構造だけでなく、二層以上の多層構造を採用することもできる。この場合には、層毎に上記材料を組み合わせることもできるし、層毎に無機材料と有機材料とを用いることもできる。
 e)有機発光層113
 有機発光層113は、アノード電極112から注入されたホールと、カソード電極114から注入された電子とが再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。有機発光層113の形成に用いる材料は、湿式印刷法を用い製膜できる発光性の有機材料を用いることが必要である。
 具体的には、例えば、特許公開公報(特開平5-163488号公報)に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8-ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2-ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
 f)カソード電極114
 カソード電極114は、例えば、ITO、IZO(酸化インジウム亜鉛)などで形成される。トップエミッション型の画像表示部10の場合においては、光透過性の材料で形成されることが好ましい。光透過性については、透過率が80[%]以上とすることが好ましい。
 カソード電極114の形成に用いる材料としては、上記の他に、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらのハロゲン化物を含む層と銀を含む層とをこの順で積層した構造を用いることもできる。上記において、銀を含む層は、銀単独で形成されていてもよいし、銀合金で形成されていてもよい。また、光取出し効率の向上を図るためには、当該銀を含む層の上から透明度の高い屈折率調整層を設けることもできる。
 g)封止層
 封止層は、有機発光層113などが水分に晒されたり、空気に晒されたりすることを抑制する機能を有し、例えば、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)などの材料を用い形成される。トップエミッション型の画像表示部10の場合においては、光透過性の材料で形成されることが好ましい。
 3.バンク111,121、アノード電極112および平坦化膜等の詳細な構成
 以下、図2~図4を参照して、第1のバンク111,第2のバンク121、および平坦化膜103等について説明する。図4(a)は、画像表示部10の一部について、第1,第2バンク111,121の平面図を模式的に示した図である。また、図4(b),(c)はX-X’断面を、図4(d),(e)はY-Y’断面を模式的に示した図である。なお、これらの図に、有機発光層113やカソード電極114は図示されていない。
 図4(a)に示すように、画素部100が形成される画素領域100aが、第1バンク111と第2バンク121とによって囲繞されている。各画素領域100aは、Y軸方向に長尺の矩形状とされている。なお、図4(b),(c)において、Z軸方向の上側に、切断面の奥側にある第2バンク121が白塗りで図示されている。
 各画素領域100a(および画素部100)は、図中の記号R,G,Bで示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色に対応している。また、画素領域100aは、Y軸方向に並ぶものが互いに同じ色に対応している。一方、X軸方向の並びに着目すると、画素領域100aの対応する色がRGBの順に変化する。つまり、互いに隣り合う一組の第1バンク111間に存する複数の画素領域100aは、互いに同じ色に対応している。一方、任意の画素領域100aは、一組の第1バンク111によってX軸方向において区画された両隣の画素領域100aのそれぞれと異なる色に対応している。
 図5に、平坦化膜103の上面を示す。平坦化膜103の上面は、大部分が平坦面103aとされているが、第2バンク121下の領域に、窪み部122が形成されている。その窪み部122は、上部が箱形状の箱形部123(上部窪み部)とされ、下部が略円柱形状のコンタクトホール部125(下部窪み部)とされている(図3および図4参照)。箱形部123の内部形状は底面および上面が長方形にされた角錐台形状とされ、コンタクトホール部125の内部形状は円錐台形状とされており、それら箱形部123とコンタクトホール部125とは連通している。
 図5に示すように、箱形部123は、Y軸方向において互いに隣り合う画素領域100a間に、X軸方向において互いに隣り合う一組の第1バンク111間の領域を横断して形成されている。また、箱形部123は、複数の画素領域100aの境界を形成する領域を、第1バンク111と交差する方向に横断して形成されている。
 具体的には、箱形部123は、X軸方向において、互いに隣り合う一組の第1バンク111のうち、一方の第1バンク111の側面111aの下端位置から、他方の第1バンク111の側面111aの下端位置まで連続した領域に形成されている。なお、本実施形態において、箱形部123は、X軸方向と交差する辺部(縁部)が、第1バンク111の側面111aの下に進入した状態で形成されている。
 また、箱形部123は、第1バンク111の頂面111b下の領域103bには進入しておらず、頂面111bの下に位置する平坦化膜103の高さは、画素領域100aにおける平坦化膜103の高さと同じにされている。一方、箱形部123が形成された領域では、平坦化膜103の高さは、頂面111bの下に位置する平坦化膜103の高さよりも低くなっている。なお、領域103bは、頂面111bに沿って延びており、Y軸方向において、高さが均一にされている。
 箱形部123は、四角形の底面123aと、上方が拡径する向きに傾斜した4つの側面123b,cとを有する。この箱形部123内に、アノード電極112の電極端部112a,bが配置されている(図3参照)。
 コンタクトホール部125は、平坦化膜103を貫通する穴であり、箱形部123の底面123aに形成されている。そして、箱形部123の底面123a側と、TFT105のSD電極106側とにそれぞれ開口を有している。このコンタクトホール部125内に、アノード電極112の一部が凹入してコンタクトプラグ112cが形成され、そのコンタクトプラグ112cはSD電極106に電気的に接続されている。アノード電極112は画素部100ごとに設けられており、互いに隣り合う画素部100のアノード電極112間には、絶縁のために所定の離間距離が確保されている。なお、コンタクトプラグ112cの円板形状の下端部によって、前記「コンタクト部」が構成されている。
 なお、図面から分かるように、平面視において、コンタクト部の領域は、箱形部123の底面123aの領域よりも小さくされている。つまり、窪み部122の平面上の面積が、コンタクトホール部125の平面上の面積よりも大きくされている。また、Z軸方向において、コンタクトホール部125の領域全てが、箱形部123の領域と重なっている。
 また箱形部123は、平面視において四角形の形状をしているが、円形でも良く、多角形でも良い。さらには、コンタクトホール部125は、平面視において円形の形状をしているが、四角でも良く、多角形でも良い。
 本実施形態において、箱形部123の底面123aが、前記「段差」の一例である。また、窪み部122は、段差が形成された箇所において段階的に縮径しており、箱形部123の4つの側面123b,cや、コンタクトホール部125において連続的に縮径している。さらに、窪み部122は、段差が一段にされているが、複数段の段差を形成することができる。また、各段差において、図3に示すように、コンタクトホール部125の開口縁は、角を有する形状であってもよいし、図3とは異なり、角がなく湾曲している形状であってもよい。さらにまた、箱形部123の側面123b,cと底面123aとが交わる部分についても同様に、角を有する形状であってもよいし、角がなく湾曲している形状であってもよい。
 また、本実施形態において、箱形部123は、平坦化膜の上面(平坦面103a)に開口する上側開口部を有している。コンタクトホール部125は、平坦化膜の下面(パッシベーション膜107側の面)に開口する下側開口部を有している。
 さらにまた、本実施形態において、コンタクトホール部125は平坦化膜103を貫通しており、コンタクトホール部125が形成された領域は、前記「平坦化膜が除去された領域」とされている。
 図4(c)のX2-X2’断面に示すように、X軸方向において、互いに隣り合う窪み部122間には所定の離間距離が確保されている。具体的には、箱形部123は第1バンク111の頂面111b下には形成されていない。これは、平坦化膜103の第1バンク111の頂面111b下の領域の高さを画素領域100aと同じにしておくためである。これにより、第1バンク111の頂面111bの高さがY軸方向において略均一になる。このように、第1バンク111の頂面111b下の領域に窪み部122を形成しないことで、第1バンク111の形状や頂面111bの高さを良好に保つことができる。なお、前述のように、箱形部123は第1バンク111の側面111a下の領域に形成されているが、これは第2バンク121を全体的に低くし、有機発光材料を含むインクを塗布した場合に、Y軸方向に並ぶ画素領域100a間でインクの流動性を向上させるためである。
 第2バンク121は、上記窪み部122の上方に形成され、窪み部122の内部形状に追従する形状になる。具体的には、第2バンク121は、図5に示す箱形部123の底面123aと、4つの側面123b,cとに沿う形状とされ、第2バンク121上部に窪み部122と略相似形の小さな窪みである窪み部127が形成されている。また、製造条件等によるが、コンタクトホール部125の上方に小さな窪みが形成される。この窪み部127内には、製造上の都合により、有機発光材料129が堆積させられているが(図3)、第2バンク121によって絶縁されているため発光しない。
 また、第2バンク121には、図5に示す平坦面103aよりも高い位置に突出させられた突出部121aが形成されている。その突出部121aによって、Y軸方向における画素部100の境界が形成されている。具体的には、突出部121aの有機発光層113側の傾斜面121bによって、有機発光層113のY軸方向における側面が規定されているのである。このことから、箱形部123は、複数の画素部100の各々の境界となる領域に形成されていることが分かる。
 なお、正確には、突出部121aは、アノード電極112の上面よりも高くされている。しかしながら、本実施形態において、突出部121aの平坦面103aからの突出量に比して、アノード電極112の厚さは、例えば、10分の1前後と非常に薄くされているため、上述のように簡明に表現した。
 上記突出部121aは、第1バンク111よりも低くされている。これにより、後述するように、有機発光材料を含むインク滴下時に、第1バンク111の延設方向へのインクの流動が許容される。また、画素領域100aに塗布されたインクは、第1バンク111により、異なる色に対応する隣の画素領域100aに流入することが防止される。
 また、突出部121aの端部は、Y軸方向において、窪み部122外へ食み出し、平坦面103aの上方に位置している(図3)。すなわち、平面視において、第2バンク121の領域が、窪み部122の領域よりも僅かに大きくされているのである。その結果、後述するように電界が集中し易いアノード電極112の屈曲部112dが、第2バンク121によって覆われることとなる。具体的には、第2バンク121の突出部121aと側壁121cとによって屈曲部112dが覆われている。なお、図において、屈曲部112dは、角張った形状に描かれているが、比較的小さい曲率半径で折れ曲がっているような形状でもよい。その場合は、曲率半径の小さい部分を第2バンク121によって被覆することができる。
 また、第2バンク121によって、電極端部112a,bが被覆されている。さらに、第2バンク121下に位置しているコンタクトプラグ112cが第2バンク121によって被覆されている。なお、後述するが、電極端部112a,bやコンタクトプラグ112cの上側開口縁も電界が集中し易い部分である。
 本実施形態において、互いに隣り合う2つの第1バンク111のうち、互いに対向する部分によって、前記「一組の隔壁」が構成されている。具体的には、例えば、Y軸およびZ軸と平行な仮想平面によって各第1バンク111を2つの部分に分けた場合、2つの第1バンク111のうち、有機発光層113を挟んで互いに対向する2つの側面111aが形成された2つの部分によって、前記「一組の隔壁」が構成されている。また、第2バンク121によって前記「所定の隔壁」が構成されている。
 4.表示パネルの作動
 上記画像表示部10に画像を表示する場合、アクティブマトリクス方式により、信号線駆動回路21および走査線駆動回路23によって、TFT105を介して所定の画素部100に電圧が印加される。その結果、所定の画素部100のアノード電極112とカソード電極114との間に電流が流れて有機発光層113が発光させられる。また、画素部100が対応する色(赤、緑、青)に応じて有機発光層113を形成する有機発光材料が異なり、各画素部100は赤、緑、青のいずれかの色の光を放射する。
 上記画像表示部10は、ラインバンク方式を採用しており、Y軸方向に並ぶ複数の有機発光層113の膜厚が均一にされているため、輝度や色度も均一になり、良質な画像を表示することができる。
 なお、前述のように、第2バンク121の窪み部127内に堆積した有機発光材料129は、第2バンク121によってアノード電極112と電気的に絶縁されているため、有機発光材料129に電流が流れず、発光しない。
 ここで、第2バンク121の機能について説明する。
 まず、比較のため、第2バンク121が形成されていない場合に、どのような現象が起こるかについて説明する。
 図6に、第2バンク121が形成されていない場合の画像表示部130の断面を模式的に示す(図3に対応)。なお、この図において、Z軸方向の最上部に、切断面の奥側にある第1バンク111の側面111aが白塗りで図示されている。第2バンク121がない場合には、画素領域100aのアノード電極112上に有機発光材料131が堆積させられるだけでなく、窪み部122に配置されたアノード電極112上にも、有機発光材料133が直接堆積させられる。そのため、アノード電極112に電圧が印加された場合、有機発光材料131だけでなく、窪み部122内の有機発光材料133にも電流が流れ、両者が発光することとなる。
 しかしながら、アノード電極112の電極端部112a,b、屈曲部112d、およびコンタクトプラグ112cの開口縁部112eは、角張った形状をしているために電界が集中し易く、輝度ムラを生じさせる場合がある。具体的には、アノード電極112に電圧が印加されると、曲率半径の小さい電極端部112a,b等に電界が集中して、有機発光材料133に局部的に電流が流れてしまう場合がある。局部的な電流は発光面内の輝度ムラや局部的な劣化による短寿命化という問題を招く。
 特に、電極端部112a,bは、屈曲部112dおよび開口縁部112eよりも電界が集中し易いため、第2バンク121によって被覆する必要性が高い。また、電極端部112a,bは、有機発光材料を堆積させる領域に段差を生じさせるため、その段差部分において有機発光材料133の膜が途切れ、電極端部112a,b等とカソード電極114とが接触してショートが発生する場合がある。
 また、屈曲部112dおよび開口縁部112eにおいても、有機発光材料133の膜厚を制御することが困難であるため、電極端部112a,bと同様に、電極端部112a,bとカソード電極114とが接触してショートが発生する場合がある。
 よって電極端部112a,bおよび屈曲部112dおよび開口縁部112eを被覆する重要性は高い。
 それに対して、本実施形態の画像表示部10では、図3に示すように、絶縁性の第2バンク121によって、アノード電極112の電界が集中し易い部分およびショートが発生し易い部分を被覆している。これにより、有機発光材料129に電流が流れないようにし、局部的に電流が流れて輝度ムラ等が発生すること、およびショートが発生することを防止している。
 以上のように、第2バンク121によって、Y軸方向に並ぶ複数の画素部100間において、輝度ムラおよびショートが生じ得る領域の電流経路を遮断することで、それら複数の画素部100の各々のY軸方向における境界が形成されている。
 なお、上述の電界集中による輝度ムラおよびショートの発生は、窪み部122が形成されていない場合であっても同様である。窪み部122の有無にかかわらず、電極端部112a,b、およびコンタクトプラグ112cの開口縁部112eは、曲率半径が小さく、有機発光層133の膜厚分布が安定ではないため電界が集中し易いからである。しかしながら、本実施形態の表示パネル1では、窪み部122が形成され、その窪み部122内に電極端部112a,bを配置していることから、屈曲部112dが形成されている。この屈曲部112dにおける電界集中は箱形部123を形成することによって生じた課題であるが、第2バンク121によって屈曲部112dを被覆することで、電界集中によって電流が局部的に流れることを防止している。
 また、上記の事情はアノード電極112のX軸方向における電極側部112fにも当てはまり、その電極側部112fは絶縁性の第1バンク111によって被覆されている。また、第1バンク111によって電極側部112fを被覆することにより、有機発光層113と第1バンク111との界面を通じてカソード電極114との間でリーク電流が流れることも防止されている。
 本実施形態において、電極端部112a,bの少なくとも一方によって、前記「画素電極層の端部の一部」が形成されている。
 5.製造方法
 上記表示パネル1の製造方法を、以下に説明する。
 図7~図10に、画像表示部10の製造時におけるX1-X1’断面およびX2-X2’断面を左右に並べて模式的に示す。また、図11、図12に、表示パネル1の製造時におけるY2-Y2’断面を模式的に示す。
 図7~図10において、X1-X1’断面を(a1)等に示し、X2-X2’断面を(a2)等に示している。なお、(a1)等および(a2)等を、単に(a)等と略記する場合がある。図7~図12において、基板101の図示を省略し、TFT層102はSD電極106以外の図示を省略する。また、Y1-Y1’断面については、他の図面および本実施形態の説明から容易に推測できるため、図示を省略する。なお、上記図において、切断面の奥側にあるバンク111、121の側面や、窪み部122の側面等が白塗りで図示されている場合がある。これは、第1バンク111と第2バンク121との高さの違いを分かり易く示すためである。
 (1)平坦化膜形成工程
 図7(a),(b)に示すように、TFT層102上にポジ型の感光性材料からなるレジスト膜137が塗布された後に、マルチトーンマスク140を用いて露光が行われる。その後、現像処理において、光が照射された部分(露光部分)が取り除かれて、窪み部123およびコンタクトホール部125が形成される。その後、焼成処理(ベーク処理)が行われる。
 レジスト膜137は、スピンコート法等の液層製膜法によって塗布され、TFT層102上の凹凸が埋まることで表面が平坦化される。なお、スリットコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法等の液層製膜法によって塗布することもできる。
 露光処理に用いられるマルチトーンマスク140は、光を透過させる透光部141と、透過光を弱める半透光部142と、光を遮る遮光部143とからなる。半透光部142は、露光機の解像度よりも充分微細なパターンを配置し、単位面積当たりに配置する微細パターンの数を調整して透過率を調整したものや、任意の透過率を持った膜をさらに積層して透過率を調整したもの等があり、このような半透光部142によって中間露光を実現している。特に、RGB毎に窪み部123の深さを異ならせる場合のマルチトーンマスク140は、露光機の解像度よりも充分微細なパターンを配置し、単位面積当たりに配置する微細パターンの数を調整して透過率を調整したものが、好適である。
 X1-X1’断面は、画素領域100aに対応しており、窪み部122が形成されないため、遮光部143によって遮光されている。その結果、図7(b1)に示すように、平坦面103aが維持される。一方、X2-X2’断面、Y2-Y2’断面では、それぞれ図7(a2),(b2)、図11(a),(b)を対比すると分かるように、透光部141は、コンタクトホール部125の形成領域に対応し、半透光部142は箱形部123の形成領域(コンタクトホール部125の形成領域以外の領域)に対応している。なお、本実施形態において、コンタクトホール部125の形成領域と箱形部123の形成領域とが重なっているため、上記半透光部142は、箱形部123の形成領域のうち、コンタクトホール部125の形成領域以外の領域に対応している。
 現像処理において、透光部141を通過した強い光が照射された部分が取り除かれて、平坦化膜103を貫通する穴、つまり、コンタクトホール部125が形成される。また、半透光部142を通過した弱い光が照射された部分(コンタクトホール部125の形成領域を除く)が取り除かれて、平坦化膜103の上面が凹み、箱形部123が形成される。なお、パッシベーション膜107(図3参照)には、レジスト膜137が塗布される前に、リソグラフィ処理(露光、現像、エッチング処理等)により、コンタクトホール部125と連通する開口部が形成されている。もしくはパッシベーション膜107が形成されていない。
 焼成処理により、例えば、レジスト膜137に残留していた溶媒等が取り除かれて形成された形状が安定するとともにTFT層102との密着性が向上する。
 ここで、露光処理と窪み部122の形状との関係について簡単に説明する。箱形部123およびコンタクトホール部125は、上方に向かって拡径する形状とされている。これは、透光部141および半透光部142を通過した光が、回折によって広がることに起因する。
 具体的に説明する。例えば、透光部141を直進する光は比較的強く、レジスト膜137の最深部まで到達するが、回折した光は比較的弱いため、レジスト膜137の中間あるいは表面までしか到達しない。特に、直進光との角度差が大きいほど光の強度が弱まる。その結果、透光部141に対応する部分はレジスト膜137の下面側に開口し、その周囲は徐々にレジスト膜137の厚さが増加するため傾斜面となるのである。
 上記事情は、箱形部123についても同様である。
 なお、絶縁保護膜たるパッシベーション膜107に形成された開口部がコンタクトホールの一部であると考えることもできる。その場合には、窪み部122は、コンタクトホールのうちの上記開口部を除いた部分の機能を有していると考えることができる。
 (2)アノード電極形成工程
 アノード電極112を形成する処理を、図8(a)~(e)、図11(c)~(g)に示す。
 まず、平坦化膜103上に、例えばスパッタリング、真空蒸着等によりAgおよびITO等の薄膜149を形成する(図8(a)、図11(c))。
 次に、薄膜149上にポジ型のレジスト150を塗布し、モノトーンマスク151を用いて露光する(図8(b)、図11(d))。モノトーンマスク151は、光を透過させる透光部152と、光を遮る遮光膜部153とからなる。このモノトーンマスク151によって、レジスト150の露光部分は格子形状になる。
 そして、現像、焼成処理によって、レジスト150を所定のパターンに形成する(図8(c)、図11(e))。このとき、レジスト150は、平面視において、格子形状の溝155によって区画され、複数の矩形状部分が行列状に並べられた形状にされる。
 その後、ドライエッチング処理(あるいはウェットエッチング処理)により、薄膜149のレジスト150に被覆されていない格子形状の部分が取り除かれて平面視矩形状のアノード電極112が形成される(図8(d)、図11(f))。その後、レジスト150が取り除かれる(図8(e)、図11(g))。
 (3)バンク形成工程
 平坦化膜103およびアノード電極112上にバンクを形成するバンク形成工程について説明する。
 アノード電極112が形成された平坦化膜103上に、ポジ型の感光性樹脂材料からなるバンク材料を塗布し、モノトーンマスク161を用いて露光する(図9(a)、図12(a))。
 バンク材料の塗布では、例えば、スピンコート法などを用い、平坦化膜103上にバンク材料層160を概ね均一な厚さで堆積させる。そして、バンク材料層160は、画素領域100aにおける厚さと、窪み部123内での厚さが同程度であり、バンク材料層160の上面形状が概ね平坦化膜103の上面形状と類似形状になる。なお、窪み部122等が形成されて凹凸のある部分では多少厚さが変化してもよい。バンク材料の塗布において、例えば、スプレーコート法、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、スリットコート法などを用いることもできる。
 モノトーンマスク161は、光を透過させる透光部162と、光を遮る遮光部163とからなる。本実施形態では、バンク材料層160はポジ型の感光性材料からなるため、第1バンク111、第2バンク121が形成される部分が遮光され、バンク111、121以外の部分に光が照射される。
 次に、現像処理によって画素領域100a上のバンク材料層160が取り除かれ、残存部分が焼成処理される(図9(b)、図12(b))。このように、第1バンク111および第2バンク121が同時に形成される。
 上記第2バンク121に対する露光および焼成について、図13(a),(b)に模式的に示して説明する。これらは、それぞれ図12(a),(b)に対応している。
 図13(a)に示すように、遮光部163は、箱形部123よりも若干広い領域に対応している。これは、第2バンク121を箱形部123よりも若干広い領域に形成して、第2バンク121によって屈曲部112dを被覆するためである。
 なお、前述した図7(a2),(b2)の露光処理と窪み部122の形状との関係と同様に、透光部162を通過した光が回折によって広がり(図13(a)中P,Qの矢印)、バンク材料層160のうちの遮光部162の下に位置する部分を弱く照らすからである。なお、凹部側面160aの上端160bに回折光を照射することで、より確実に第2バンク121の高さを第1バンク111より低くすることができる。
 上記露光後の現像処理により、図13(b)に示す第2バンク121の未焼成体166が得られる。その後、焼成処理において、未焼成体166が変形し、画素領域100a側の傾斜面166aの傾斜角度が小さくなり(直線R)、第2バンク121が形成される。なお、この焼成処理において、未焼成体166の表面部分が溶融して、その溶融部分が画素電極112と密着し順テーパー形状となる。また焼成処理により、さらに画素領域100a側(箱形部123の外側)に僅かに流動し、未焼成体166(あるいは第2バンク121)がY軸方向に広がる場合がある。
 上述の露光、現像処理において、窪み部122の上方に第2バンク121が形成されることで、第2バンク121が第1バンク111よりも低くされる。また、第2バンク121を箱形部123よりも広くすることで、第2バンク121によってアノード電極112の屈曲部112dが被覆される。なお、露光処理において、直線P,Qをバンク材料層160の凹部開口縁160bよりも下側に位置させれば、ほぼ確実に第2バンク121を第1バンク111よりも低くすることができる。第2バンク121が第1バンク111よりも低くされていることで、後述する印刷処理において、有機発光材料を含むインクが第2バンク121を越えて流動することが可能になる。
 なお、第1バンク111の高さが一様でない場合、第2バンク121の高さが、第1バンク111の最小の高さよりも低ければよい。また、滴下された直後において、インク172の流動をよりスムーズにするために、第2バンク121の高さを、第1バンク111の高さの80%以下にすることが好ましい。バンク111,121の高さは、平坦化膜103の平坦面103aを基準とした高さとする。なお、本実施形態において、第2バンク121の高さは、第1バンク111の高さの30%以上かつ60%以下にされている。
 バンク111,121の形成においては、有機発光層113の形成に用いるインクが隣接する画素部100に漏れ出さないようにするため、少なくとも表面の一部が撥液性にされている。
 (4)有機発光層形成工程
 有機発光層113の形成工程について説明する。
 有機発光層113の形成には、インクジェット法が用いられる。図10(a)、図12(c)に、印刷装置のインクジェットヘッド170を示す。インクジェットヘッド170は、X軸方向に延設され、Y軸方向に移動しつつ、複数のノズル171から有機発光材料を含むインク172を第1バンク111間に滴下する。各ノズル171からは、対応する色のインク172が射出される。
 塗布されたインク172は、その表面張力によって第1バンク111間で盛り上がり、上面が湾曲した状態となる(図10(b))。第1バンク111は撥液性にされており、塗布されたインク172がはじかれて第1バンク111を超えにくくされている。それは、X軸方向に隣り合う画素領域100aには、互いに異なる色のインク172が塗布されているため、第1バンク111を超えて異色のインク172が混ざらないようにするためである。
 また、塗布されたインク172は、第2バンク121を超えて、Y軸方向に連なった状態で貯留される(図12(d))。そして、インク172がY軸方向に流動できるため、Y軸方向に並ぶ複数の画素領域100a上に塗布されたインク量が平均化される。
 塗布されたインク172を乾燥させると、所定の厚さの有機発光層113が形成される(図10(c)、図12(e))。また、第2バンク121の窪み部127内に、有機発光材料129が堆積するが、前述のように発光しないようにされている。
 (5)カソード電極形成工程等
 カソード電極114を形成する工程について説明する。
 スパッタリング法、真空蒸着法等によって陰極材料を有機発光層113等上に堆積させ、カソード電極114を形成する(図10(c)、図12(e))。なお、カソード電極114の層上には、真空蒸着法によって封止膜が製膜されても良いし、カソード電極114の層上に配置される封止基板との間に樹脂を封入して封止膜としても良いし、カソード電極114の層上に配置される封止基板との間に不活性ガスを封入しても良い(図示省略)。
 本実施形態において、平坦化膜形成工程が、前記「第1工程」に相当する。また、バンク形成工程が、前記「第2工程」に相当する。
 6.作用効果
 本実施形態の表示パネル1は、複数の画素部100をライン状の第1バンク111によってストライプ状に区画するラインバンク方式とされている。なお、複数の画素部100を区画する第2バンク121が形成されているが、その高さが第1バンク111よりも低くされている。よって、有機発光層113を形成する場合に、塗布されたインク172が第2バンク121を超えて流動でき、Y軸方向に並ぶ複数の画素領域100aにおいて、インク172の塗布量が均一になる(図12(d))。なお、インク172が第2バンク121を超えられない場合、各画素領域100aでインク172の塗布量を調節する必要があるが、各画素領域100aの塗布量がばらつく場合がある。
 また、インク172が第2バンク121を超えて流動できるため、乾燥後の有機発光層113の膜厚を調節しやすくなる。例えば、インク172が第2バンク121を超えられない場合、各画素領域100aに滴下するインク172の液滴数を1つでも増減させると有機発光層113の膜厚が比較的大きく変化して、目標の厚さにすることが困難な場合がある。それに対して、本実施形態の表示パネル1では、窪み部122の容積を調節し、第2バンク121の窪み部127に堆積する有機発光材料129の体積を調節することで、有機発光層113の膜厚を微調整することが可能である。
 また、本実施形態の表示パネル1では、平坦化膜103に窪み部123が形成されており、その窪み部123上に第2バンク121を形成することで、第1バンク111と第2バンク121とで露光量を変えなくとも、高さの異なる第1バンク111と第2バンク121とを同時に形成することができる。そのため、バンク111,121を露光する際には、マルチトーンマスク140の使用が必須ではなくなり、マルチトーンマスク140に適合したバンク材料を選択する必要はない。よって、バンク材料の選択肢が増加し、バンク材料の制約が少なくなる。なお、マルチトーンマスク140を使用し、かつ、窪み部123上に第2バンク121を形成してもよい。
 なお、マルチトーンマスクを用いて、平坦化膜103に深さの異なる穴を形成することは一般的に行われていることから、平坦化膜103に必然的に形成されるコンタクトホールと窪み部とを同時に形成することは容易である。すなわち、製造工程数を増加させずに、互いに高さの異なる2つのバンク111,121を同時に形成することができるのである。なお、本実施形態において、窪み部122がコンタクトホール部125を有しており、窪み部122がコンタクトホールの機能を備えている。
 また、本実施形態の表示パネル1では、アノード電極112は、画素領域100aだけでなく、窪み部123内に延びている。アノード電極112の窪み部123内に配置された部分は、第2バンク121に覆われているため、有機発光層113を発光させるために寄与しない。しかしながら、仮に画素領域100aに電極端部112bが位置していると、局部的な電流(あるいはショート)を防止するために第2バンク121によって電極端部112bを被覆した場合に、アノード電極112の露出面積が減少してしまう可能性がある。その結果、有効に発光し得る面積が減少する。
 それに対して、本実施形態において、電極端部112a,bが窪み部123に配置されることで、アノード電極112の露出面積が減少しにくくなり、有効に発光し得る面積が大きくなる。
 なお、電極端部112a,bが窪み部123に配置されることで、アノード電極112に窪み部123の開口縁に沿う屈曲部112dが形成されることとなるが、第2バンク121は窪み部123より広くされているため、第2バンク121によって屈曲部112dが覆われ、発光層に局部的に電流が流れることが防止されている。
 また、本実施形態の表示パネル1では、平面視において、窪み部122が形成される領域内に、コンタクトホール部125が形成されている。窪み部とコンタクトホールとを異なる領域に形成すると、画素領域100aが狭くなってしまうが、窪み部122内にコンタクトホール部125が形成されていることにより、画素領域100aの減少を抑制することができる。
 <変形例1>
 第2バンク121の窪み部127の形状は、箱形部123の形状を変えることで容易に変化させることができる。図14、図15には、それぞれ、箱形部123の深さ、広さを変化させることにより、第2バンク121の窪み部127の深さD、広さWを変えた例を示す。窪み部127の深さ、広さを変えることで、窪み部127の容積(内部空間の体積)を変化させ、窪み部127に堆積する有機発光材料129の量を増減させることができる。
 なお、窪み部127には、有機発光材料129が堆積するが電流が供給されないため、発光に寄与しない。しかしながら、窪み部127に堆積する有機発光材料129の量を変化させることで、有機発光層113の膜厚を調節することが可能である。例えば、赤、緑、青の色ごとに有機発光層113の膜厚を調節する場合に、各色のインク172の滴下量を変えなくとも、予め窪み部127の体積を色ごとに異ならせておくことで、有機発光層113の膜厚を色ごとに調節することができる。そして、有機発光層113の膜厚を色ごとに調節することにより、発光色に応じた輝度、色度調整が容易になる。なお、3色全ての有機発光層113の膜厚を色ごとに異ならせることは必須ではなく、例えば、3色中の2色の有機発光層113の膜厚が等しくてもよい。
 箱形部123の深さを異ならせるためには、例えば、マルチトーンマスク140に、互いに透過率の異なる複数の半透光部142を設けることができる。そして、マルチトーンマスクを、深い窪み部を形成する部分に透過率の高い半透光部が対応し、浅い窪み部を形成する部分に透過率の低い半透光部が対応するように形成する。そのマルチトーンマスクを用いて露光、現像処理を行うことによって、深さの異なる窪み部を同時に形成することができる。なお、窪み部を深くする場合、平坦化膜103を貫通させてもよい。
 箱形部123の広さを異ならせるためには、例えば、マルチトーンマスク140の半透光部142の広さを変えることができる。
 なお、色ごとに箱形部123の深さと広さとの両方を異ならせることもできる。
 本変形例において、箱形部123の深さや広さは変化するが、コンタクトホール部125の下側開口部の大きさや形状は変化しない。これにより、アノード電極とTFT層102との導電性を変化させずに済む。
 <変形例2>
 第2バンク121は、Y軸方向の端部の画素領域100a側の傾斜面121bにおいて、有機発光層113のY軸方向における側面を規定している。その傾斜面121bの傾斜角度を、赤、緑、青の色ごとに異ならせることができる。
 図16(a),(b),(c)に、それぞれ傾斜面121bの傾斜角度をθ1~θ3と、異ならせた例を示す。
 傾斜面121bの傾斜角度を調整するには、箱形部123に対する第2バンク121のY軸方向の長さを調節することでなされる。例えば、図16(a)に示すように、第2バンク121のY軸方向の長さを短くし、平面視Y軸方向において箱形部123から食み出す量を小さくした場合、バンクの焼成処理(図13(b)参照)で説明した変形の度合いが大きくなり、焼成後の傾斜面121bの傾斜角度が小さくなる。逆に、図16(c)に示すように、第2バンク121のY軸方向の長さを長くし、平面視Y軸方向において箱形部123から食み出す量を大きくした場合、焼成処理による変形の度合いが小さくなり、焼成後の傾斜面121bの傾斜角度が小さくなる。図16(b)では、箱形部123からの食み出し量が(a)と(c)との中間的な大きさにされており、傾斜面121bの傾斜角度も(a)と(c)との中間的な大きさになる。
 なお、図中の直線M1,M3によって、(a)と(c)とにおける箱形部123からの食み出し量の違いを視覚的に表している。
 傾斜面121bの傾斜角度を各色のインク172に適した角度とすることで、例えば、乾燥後に形成される有機発光層113の膜厚が不均一になることを防止する等、有機発光層113の形状を適切なものとすることができる。
 具体的に説明する。複数の画素領域100a上等に滴下された直後のインク172は、Y軸方向に連なった状態で貯留されている(図12(d)参照)。しかし、乾燥が進み、貯留されたインク172の上面高さが第2バンク121以下になった場合、各画素領域100a上のインク172は、第2バンク121の窪み部127上のインク172と分離される。そして、第2バンク121の傾斜面121bが撥液性にされ、かつ、乾燥途中のインク172に流動性が残っている場合は、各画素領域100a上のインク172の上面は、その表面張力によって湾曲する。その湾曲の度合いを、傾斜面121bの傾斜角度を適切にすることで、乾燥後の有機発光層113の形状を適切なものとすることができる。傾斜面121bの傾斜角度は、例えば、各色のインク172の粘性や表面張力に基づいて決定することができる。なお、3色全ての有機発光層113に対応する傾斜面121bの傾斜角度が互いに異なっている必要はなく、2色分の傾斜面121bの傾斜角度が同じであってもよい。すなわち、各色で使用するインク172の特性に合わせて適切な傾斜角度を設定できるので、使用できるインクの選択肢が増える。
 なお、特開2007-311235号公報には、バンク表面に親液性の突状部を形成することで、インクのピンニング位置を制御し、有機発光層の膜厚が不均一になることを防止している。それに対して、本変形例の表示パネル1では、傾斜面121bの傾斜角度を変えることで、インクのピンニング位置を制御し、有機発光層の膜厚が不均一になることを防止することができる。
 <変形例3>
 上記実施形態において、アノード電極112とカソード電極114との間に有機発光層113が挟まれていた。さらに、アノード電極112と有機発光層113との間にホール注入輸送層を介挿し、有機発光層113とカソード電極114との間に電子注入層を介挿することができる。
 図17に、図1におけるA-A’断面を模式的に示す。本変形例の画像表示部200は、アノード電極112上にホール注入輸送層201が積層形成され、有機発光層113上に電子注入層202が積層形成されている。
 ホール注入輸送層201は、ホールを安定的に、またはホールの生成を補助して、有機発光層113に対しホールを注入および輸送する機能を有し、大きな仕事関数を有する。そのホール注入輸送層201は、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化金属によって形成することができる。ここで、ホール注入輸送層201を遷移金属の酸化物から構成する場合には、複数の酸化数をとるためこれにより複数の準位をとることができ、その結果、ホール注入が容易になり駆動電圧を低減することができる。なお、ホール注入輸送層201については、上記のような金属酸化物を以って形成する他に、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)や、フタロシアニン系、トリアリールアミン系、トリフェニルアミン系、などを用い形成することもできる。
 ホール注入輸送層201の形成は、前記アノード電極形成工程の後、バンク形成工程の前に行われる。そして、スパッタリング法、真空蒸着法等によって平坦化膜103およびアノード電極112上に、ホール注入輸送層201が形成される。なお、ホール注入輸送層201を酸化金属によって形成する場合には、平坦化膜103およびアノード電極112上に、金属膜を製膜し、その金属膜を酸化することによってホール注入輸送層201を形成することができる。
 電子注入層202は、カソード電極112から注入された電子を有機発光層113へ輸送する機能を有し、例えば、バリウム、フッ化リチウム、などで形成されることが好ましい。
 電子注入層202の形成は、有機発光層形成工程の後、カソード電極形成工程の前に行われる。そして、真空蒸着法等によって上記材料が有機発光層113およびバンク111,121上に製膜される。
 本変形例の画像表示部200でも、バンク形成工程において、窪み部122の上方に第2バンク121を形成することで、第1バンク111と第2バンク121とで露光量を変えなくとも、高さの異なる第1バンク111と第2バンク121とを同時に形成することができる。よって、前記実施形態に記載の作用効果を奏することができる。また、本変形例の画像表示部200は、ホール注入輸送層201と電子注入層202とを備えており、有機発光層113への電荷(ホール、電子)の供給バランスを制御でき、より発光効率が高くなる。
 なお、本変形例において、ホール注入輸送層201が平坦化膜103の全面を覆うように形成されているが、アノード電極112上だけに形成してもよい。また、アノード電極112が反射電極である場合、アノード電極112とホール注入輸送層201との間に、ITO(酸化インジウムスズ)膜等からなる電極被覆層を介挿してもよい。また、本変形例において、電子注入層202を省略してもよい。なお、本変形例において、箱型部の底面は、第1バンク111の底面より低くされ、さらに、第1バンク111の頂面111b下におけるホール注入輸送層201の下面よりも低くされている。
 <変形例4>
 前記実施形態および変形例において、窪み部122は、箱形部123とコンタクトホール部125とを有していた。その箱形部123を、平坦化膜の下面側に開口するまで深くして、窪み部122の容積を最大にすることもできる。
 図18は、本変形例における表示パネルの断面(図2のB-B'断面に相当する)を示す図である。本変形例において、平坦化膜や第2隔壁の形状以外は、前記実施形態と大部分が同じであるため、同じ構成部分には前記実施形態と同じ符号を付し、異なる構成部分について説明する。
 平坦化膜253には、略四角錐台形状の窪み部272が形成されている。この窪み部272は、上側開口部の形状は前記実施形態の窪み部122と同じにされている。窪み部272の底面272aは、パッシベーション膜107の上面によって形成されている。また、窪み部272の4つの側面272b,c(図18には側面272bだけ、代表的に示す)には、いずれも段差は形成されておらず、窪み部272は、上側開口部から下側開口部に向かって連続的に縮径する形状とされている。底面272aが形成された領域は、前記「平坦化膜が除去された領域」とされている。
 上記窪み部272は、前記図7(a2),(b2)、および図11(a),(b)の工程において、概ね底面272aに相当する領域に、透光部141の光を照射した後、現像することで形成することができる。つまり、マルチトーンマスクを用いなくとも、モノトーンマスクを用いた露光処理によって窪み部272を形成することができる。なお、前記図7(a2),(b2)の工程において説明したように、露光処理における光の回折に起因して、側面272b,cが傾斜し、窪み部272が下方に向かって縮径する形状となっている。
 また、窪み部272内に配置されたアノード電極262は、パッシベーション膜107の開口107aを通り抜け、コンタクト部262gにおいてSD電極106に接続されている。このように、本変形例の窪み部272は、平面視において、コンタクト部262gと重なる領域に形成されており、コンタクトホールとしての機能を兼ね備えている。
 なお、本変形例は、窪み部272が箱形部273によって構成され、箱形部273がコンタクトホールとしての機能を兼ね備えていることから、箱形部とコンタクトホール部とが一体化された態様と考えることができる。そして、本変形例において、前記「コンタクトホールが形成された領域」は、平面視において、コンタクト部262gが形成された領域に相当する。
 第2バンク271は、窪み部272の底面272aおよび側面272に沿った形状とされている。また、前記実施形態の第2バンク121と同様に突出部271a、および、傾斜面271bが形成されている。窪み部272が深くなっていることで、第2バンク271の上部の窪み部277の容積は、前記実施形態の窪み部127よりも大きくなっている。その結果、窪み部277に堆積する有機発光材料279の体積は、前記実施形態の有機発光材料129の体積よりも大きくなっている。なお、図において、有機発光層113の膜厚は前記実施形態と同じにされているが、インクの塗布量を等しくした場合、本変形例の有機発光層の膜厚は、前記実施形態のものより薄くなる。
 第2バンク271の形成、および、有機発光層113の形成は、前記実施形態と同様である。
 本変形例では、窪み部272を有する平坦化膜253を、モノトーンマスクを用いて露光することができ、平坦化膜253の形成が容易である。また、窪み部272の容積を可及的に大きくできるため、窪み部277に堆積する有機発光材料279の体積を大きくしたい場合に好適である。なお、本変形例では、図18に示すように、窪み部272の4つの側面272b,c(図において、側面272bを代表的に示す)は、それぞれ平面とされているが、これに限られない。即ち、窪み部272の側面は、少なくとも一部が曲面であってもよい。なお、窪み部272の側面全てが曲面であってもよく、例えば、窪み部をお椀状の形状にしてもよい。
 <変形例5>
 前記実施形態および変形例では、窪み部122等は、X軸方向において、第1バンク111の側面111a下に進入していたが、第1バンク111下に進入しない態様とすることもできる。
 図19(a),(b)は、本変形例における表示パネルの断面(それぞれ、図4のX1-X1’断面、X2-X2'断面に相当する)を示す図である。この図において、有機発光層やカソード電極の図示が省略されている。
 本変形例において、平坦化膜や第2隔壁の形状以外は、前記実施形態と大部分が同じであるため、同じ構成部分には前記実施形態と同じ符号を付し、異なる構成部分について説明する。
 本変形例では、X軸方向において、窪み部422の縁部(側面423cの上端)は、第1バンク411の側面411aの下端位置でとどまっており、第1バンク411下に進入していない。そのため、第2バンク421には、中央に第1バンク411より低い低部451が形成され、X軸方向における端部に第1バンク411と同じ高さの高部452が形成されている。その結果、低部451のX軸方向における長さが、前記実施形態の第2バンク121より小さくなっている。この点では、インクの流動性を向上させるという観点で、前記実施形態の第2バンク121よりも劣っている。しかしながら、第1バンク411の頂面411bの高さをより安定的に確保するという点で、前記実施形態よりも優れている。
 また、本変形例では、窪み部422の容積が小さくなっているが、コンタクトホール部425の大きさは前記実施形態と同じであり、箱形部423の容積が減少している。また、箱形部423の容積が減少したのに伴い、第2バンク421の上部の窪み部427の容積も小さくなっている。
 なお、第1バンク411と第2バンク421との境界は明確ではないが、第1バンク411のうちの画素領域100aに隣接する部分を延長した部分が第1バンク411であり、図19(b)において、第1バンク411の側面411aを破線で示す。また、図19(b)において、第1バンク411を除いた部分が第2バンク421となる。
 なお、上記高部452を第1バンク411の構成要素と考えることもできる。その場合には、本変形例では、第1バンク411の幅(X軸方向における長さ)が一定ではなく、第2バンク421と隣接する部分において広くなっていると考えることができる。そのように考えた場合、窪み部422の縁部が、第1バンク411の側面411aの下に進入している態様となる。
 [その他]
 1.上記実施形態およびその変形例において説明した表示パネル1は、例えば、テレビジョン受像機等の表示装置に用いられる。図20に、表示パネル1を備えた有機EL表示装置500(以下、単に表示装置500と記載する)を示す。また、図21に、表示装置500の主要構成を示すブロック図を示す。表示装置500は、表示パネル1の他に、チューナ510チューナ510と、外部信号入力部511と、映像処理部512と、音声処理部513と、制御部514と、表示パネル1に電力を供給する電源線供給部515とを備えている。また、表示装置500には、内部もしくは外部にスピーカ516が接続されている。
 表示装置500において、チューナ510によって受信された信号が、図示を省略する復調・分離回路によって映像信号と音声信号に分離され、それぞれ映像処理部512と音声処理部513に伝送される。映像処理部512では、映像信号を複合してフレーム画像信号を生成し、表示パネル1に所定周期で順次伝送する。表示パネル1の制御回路25は、フレーム画像信号に基づいて少なくとも信号線駆動回路21および走査線駆動回路23を制御し、画像表示部10に1フレーム分の画像を順次表示させる。音声処理部513は、音声信号を複合および増幅し、スピーカ516に出力する。
 外部信号入力部511には、例えば、DVDレコーダ520等の外部の映像再生機器が接続され、その映像再生機器の映像信号、音声信号が入力される。映像処理部512、音声処理部513は、制御部514の指令に応じてチューナ510または外部信号入力部511のいずれかの信号を選択し、表示パネル1等に出力する。
 制御部514は、CPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM等を備え、図示を省略するリモートコントローラや操作スイッチ等によって入力される動作指令に応じて、各構成を制御し、表示装置500の各種の動作を実現する。
 上記表示装置500は、前記実施形態およびその変形例に記載の表示パネル1を備えることで、前記実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
 2.上記実施の形態および変形例1~3では、本発明の構成および作用・効果を分かりやすく説明するために一例としての各構成を採用するものであり、本発明は、本質的な部分を除き、上記形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、図2に示すように、有機発光層113に対し、そのZ軸方向下側にアノード電極112が配されている構成を一例として採用したが、本発明は、これに限らず有機発光層113に対し、そのZ軸方向下側にカソード電極114が配されているような構成を採用することもできる。
 3.上記実施の形態および変形例1~5では、アノード電極112を反射金属とし、カソード電極114を透明もしくは半透明金属としたトップエミッション構造としても良いし、アノード電極112を透明もしくは半透明金属とし、カソード電極114を反射金属としたボトムエミッション構造としても良い。
 4.上記の実施の形態および変形例1~5では、基板上にTFT層102を有するアクティブマトリックス駆動を前提に説明したが、本願はパッシブマトリックス駆動にも適用できる。この場合、TFT層は必要なく、有機発光層を駆動するための駆動配線によって有機発光層に電流を供給することができる。
 本発明は、輝度ムラが少なく、高い画質性能を有する表示装置を実現するに有用である。
    1 有機EL表示パネル
   10,200 画像表示部
  100 画素部
  100a 画素領域
  101  基板
  102  TFT層
  103  平坦化膜
  103a 平坦面
  111  第1バンク
  112  アノード電極
  112a,b 電極端部
  112c コンタクトプラグ
  112d 屈曲部
  112e 開口縁部
  113  有機発光層
  114  カソード電極
  121  第2バンク
  121a 突出部
  121b 傾斜面
  122  窪み部
  123  箱形部
  125  コンタクトホール
  127  窪み部
  129  有機発光材料
  140  マルチトーンマスク
  172  インク
  300  有機EL表示装置

Claims (29)

  1.  駆動配線層の上方を平坦化する平坦化膜と、
     前記平坦化膜の上方に形成され、列状に配された複数の画素部の各々の側面を規定する一組の隔壁と、
     前記一組の隔壁間に存する前記複数の画素部に形成される有機発光層と、を具備し、
     前記平坦化膜は、前記複数の画素部の各々の境界となる領域を前記一組の隔壁と交差する方向に横断して形成された窪み部を有し、
     前記一組の隔壁と同一材料からなり、前記一組の隔壁と連結され、前記平坦化膜の窪み部の上方にその内部形状に追従して形成されており、前記一組の隔壁より低い所定の隔壁を有する、
     ことを特徴とする有機EL表示パネル。
  2.  前記平坦化膜に形成された前記窪み部の底面は、前記一組の隔壁の底面より低い、
     請求項1記載の有機EL表示パネル。
  3.  前記平坦化膜と前記有機発光層との間には、前記複数の画素部の各々に対応して画素電極層が介在し、
     前記画素電極層の端部の一部は、前記平坦化膜に形成された窪み部に配置され、
     前記所定の隔壁は、前記平坦化膜に形成された窪み部に配置された前記画素電極層の端部の一部を被覆している、
     請求項1又は請求項2に記載の有機EL表示パネル。
  4.  前記平坦化膜に形成された窪み部は、前記一組の隔壁の下には形成されていない、
     請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  5.  前記平坦化膜に形成された窪み部は、
     その縁部が、前記一組の隔壁の各々の側面位置の下に進入した状態で形成されている、
     請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  6.  前記一組の隔壁はライン状に形成される、
     請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  7.  前記複数の画素部に形成される有機発光層は、同一色の発光材料からなる有機発光層である、
     請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  8.  前記平坦化膜は、前記画素電極層と前記駆動配線層とを接続するコンタクトホールを有し、
     前記窪み部は、前記コンタクトホールが形成された領域と上下方向において重なる領域に形成された、
     請求項3記載の有機EL表示パネル。
  9.  前記窪み部の内部には、前記平坦化膜が除去されている領域が存在し、
     前記コンタクトホールは、少なくとも前記平坦化膜が除去されている領域に設けられ、
     前記画素電極層と前記駆動配線層とは前記コンタクトホールを介して接触している、
    請求項8記載の有機EL表示パネル。
  10.  前記駆動配線層の上面と前記平坦化膜の下面との間に絶縁保護層を有し、
     前記絶縁保護層は、前記コンタクトホールが形成された領域において開口部を有し、
     前記絶縁保護層の開口部の面積は、前記窪み部の面積よりも小さい、
     請求項8又は請求項9に記載の有機EL表示パネル。
  11.  前記窪み部は、
     平坦化膜の上面側に開口する上側開口部と、下面側に開口する下側開口部とを有し、
     前記上側開口部から前記下側開口部に近づくに従い連続的または段階的に縮径する形状である、
     請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  12.  前記窪み部の上側開口部が形成された平面領域は、前記コンタクトホールが形成された平面領域よりも大きく、かつ、前記コンタクトホールが形成された平面領域の全てと重なっている、
     請求項8記載の有機EL表示パネル。
  13.  前記一組の隔壁は、少なくとも三組存在し、
     前記少なくとも三組のうち三組の隔壁は、赤色、緑色、青色の色ごとに一組の隔壁が対応しており、
     各組の隔壁間に、前記有機発光層と前記窪み部と前記所定の隔壁とが設けられている、
     請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の有機EL表示パネル。
  14.  前記平坦化膜に形成された窪み部を第1の窪み部とし、
     前記所定の隔壁は、前記第1の窪み部の内部形状に追従して窪むことで上部に第2の窪み部が形成されており、
     その第2の窪み部には、前記有機発光層と同一の有機発光材料が堆積しており、
     前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された第1および第2の窪み部は、他の二組の隔壁間に形成された第1および第2の窪み部と容積が異なる、
     請求項13記載の有機EL表示パネル。
  15.  前記所定の隔壁は、前記平坦化膜に形成された窪み部を第1の窪み部とし、その第1の窪み部の内部形状に追従して窪むことで上部に第2の窪み部が形成されており、
     その第2の窪み部には、前記有機発光層と同一の有機発光材料が堆積しており、
     前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された前記第2の窪み部は、他の二組の隔壁間に形成された前記第2の窪み部と広さが異なる、
     請求項13記載の有機EL表示パネル。
  16.  前記窪み部は、
     平坦化膜の上面側に開口する上側開口部から、下面側に開口する下側開口部に近づくに従い連続的に縮径する形状の上部窪み部と、
     前記下側開口部から前記上側開口部に近づくに従い連続的に拡径する形状の下部窪み部と
     を有し、かつ、
     前記上部窪み部と前記下部窪み部との間に段差が存在するものであり、
     前記画素電極層は、前記画素部から前記窪み部内に延びて形成されており、前記下側開口部を通じて前記駆動電極層と電気的に接続されており、
     前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された前記上部窪み部および前記第2の窪み部は、他の二組の隔壁間に形成された前記上部窪み部および前記第2の窪み部とそれぞれ深さ又は広さが異なり、かつ、
     前記三組の隔壁間に形成された前記下部窪み部の前記下側開口部は、互いに同じ形状をしている、
     請求項13に記載の有機EL表示パネル。
  17.  前記所定の隔壁が、前記三組の隔壁の延設方向において、前記有機発光層の側面を規定する傾斜面を有し、
     前記三組の隔壁のうちの一組の隔壁間に形成された所定の隔壁の傾斜面の傾斜角度は、他の二組の隔壁間に形成された所定の隔壁の傾斜面の傾斜角度と異なる、
     請求項13記載の有機EL表示パネル。
  18.  前記画素電極層は、前記窪み部の開口縁に配された部分が屈曲しており、
     前記所定の隔壁は、前記窪み部よりも広い領域に形成され、前記一組の隔壁の延設方向において、前記画素電極層が屈曲した部分を被覆している、
     請求項3に記載の有機EL表示パネル。
  19.  前記駆動配線層は薄膜トランジスタ層である、
     請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の有機ELパネル。
  20.  前記画素電極層は、金属、半導体、もしくは、金属および半導体からなる、
     請求項3記載の有機EL表示パネル。
  21.  請求項1乃至請求項20のいずれか1項に記載の有機EL表示パネルを備えた、
     有機EL表示装置。
  22.  薄膜トランジスタ層の上方に平坦化膜を形成し、前記薄膜トランジスタ層の上方を平坦化する第1工程と、
     前記平坦化膜の上方に、列状に配された複数の画素領域の各々の側面を規定する一組の隔壁を形成する第2工程と、
     前記一組の隔壁間に存する前記複数の画素領域に有機発光層を形成する第3工程と、を具備し、
     前記第1工程において、前記平坦化膜には、前記複数の画素部の各々の境界となる領域を前記一組の隔壁と交差する方向に横断して形成された窪み部を形成し、
     前記第2工程において、前記一組の隔壁と同一材料からなり、前記一組の隔壁と連結された所定の隔壁を、前記平坦化膜の窪み部の内部形状に追従させ、前記一組の隔壁より低い形状に形成する、
     ことを特徴とする有機EL表示パネルの製造方法。
  23.  前記第2工程において、
     前記平坦化膜上に前記一組の隔壁及び前記所定の隔壁を形成する隔壁材料を塗布し、
     前記一組の隔壁及び前記所定の隔壁を残すマスクパターンを介して前記隔壁材料を露光し、
     前記所定の隔壁は、前記平坦化膜の窪み部の内部形状に追従して前記窪み部の内部に入り込むことにより、前記一組の隔壁より低い高さとなる、
     請求項22記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  24.  前記第2工程において、
     前記所定の隔壁を残すマスクパターンは、前記所定の隔壁の平面領域を前記平坦化膜に形成された窪み部の平面領域より広く残すマスクパターンである、
     請求項23記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  25.  前記第1工程において、
     前記平坦化膜に前記窪み部を形成するマスクパターンを介して前記平坦化膜を露光し、
     前記平坦化膜に前記窪み部を形成するマスクパターンは、光の透過率が互いに異なる複数の透光領域を有するマルチトーンのマスクパターンである、
     請求項22記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  26.  前記第1工程において、
     前記マルチトーンのマスクパターンにより、前記窪み部が形成される領域において、コンタクトホールが形成される領域と、その周囲の領域とに照射される光の透過率を異ならせて露光し、前記平坦化膜に段差を有する窪み部を形成する、
     請求項25に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  27.  前記第2工程において、
     前記一組の隔壁が形成される領域及び前記所定の隔壁が形成される領域に照射される光の透過率が等しくされたマスクパターンを介して前記隔壁材料を露光する、
     請求項22又は請求項23に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  28.  さらに、前記第2工程の前に、前記平坦化膜上に前記複数の画素領域の各々に対応して画素電極層を形成する第4工程を具備し、
     その第4工程において、
     前記画素電極層の端部の一部は、前記窪み部の内部に配置されており、
     前記第2工程において、
     前記所定の隔壁によって前記画素電極層の端部の一部を被覆している、
     請求項22乃至請求項27のいずれか1項に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  29.  前記第4工程において、
     前記画素電極層は、前記画素領域から前記窪み部の内部に延び、前記窪み部の開口縁において屈曲した形状に形成されており、
     前記第2工程において、
     前記所定の隔壁を残すマスクパターンは、前記平坦化膜に形成された窪み部の平面領域より広く前記所定の隔壁の平面領域を残すマスクパターンであり、
     前記所定の隔壁によって前記画素電極層の屈曲した部分が被覆されている、
     請求項28記載の有機EL表示パネルの製造方法。
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