WO2011114724A1 - 負極材料、非水電解質二次電池および負極材料の製造方法 - Google Patents

負極材料、非水電解質二次電池および負極材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させ得る負極材料およびその製造方法、この負極材料を用いた非水電解質二次電池を提供すること。 【解決手段】粒子状をなす負極材料のケイ素核の外側に、ケイ素材料と炭素繊維とを含む被覆層を積層する。被覆層のなかでケイ素核との境界に位置する第1領域が炭素繊維を含むようにし、第1領域よりも外側に位置する第2領域がケイ素材料と炭素繊維とを含むようにする。さらに、第1領域における炭素繊維含有割合をケイ素材料含有割合よりも多くし、第2領域におけるケイ素材料含有割合を第2領域の質量を100質量%としたときに50質量%以上になるようにする。

Description

負極材料、非水電解質二次電池および負極材料の製造方法
 本発明は、負極材料、この負極材料を用いた非水電解質二次電池、およびこの負極材料の製造方法に関する。
 非水電解質二次電池の一種として、リチウムイオン二次電池が知られている。リチウムイオン二次電池は、小型で大容量であるため、携帯電話やノートパソコン等の二次電池として広く用いられている。近年では、電気自動車やハイブリッド自動車等のバッテリとしての用途も提案されている。
 リチウムイオン二次電池は、リチウム(Li)を挿入および脱離できる活物質を正極と負極とに持つ。リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンの両極間の移動によって動作する。
 リチウムイオン二次電池用の負極活物質として、グラファイトやハードカーボン等の炭素材料を用いることが知られている。これらの炭素材料を負極活物質として用いることで、充放電を繰り返した後の充放電容量の低下を抑制できる。しかし負極活物質をこれらの炭素材料のみで構成したリチウムイオン二次電池は、初期容量(エネルギー密度)に劣る問題がある。
 リチウムイオン二次電池の初期容量を高めるために、リチウムと合金可能であり、かつ炭素材料よりも理論容量の大きな元素を負極活物質として用いることが提案されている。リチウムと合金可能な元素であるケイ素(Si)は、炭素材料および他の元素(例えばスズやゲルマニウム)に比べて理論容量が大きいため、リチウムイオン二次電池用の負極活物質として有用であると考えられている。
 リチウムイオン二次電池には、充放電を繰り返した後の充放電容量の低下が少ないこと、および、充放電を繰り返した後の抵抗増大が少ないこと(以下、本明細書においては、これらを総称して「サイクル特性に優れる」と呼ぶ)が要求されている。サイクル特性を低下させる一要因として、負極材料の種類が挙げられる。ケイ素単体からなる負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、サイクル特性に劣る問題がある。近年では、ケイ素に炭素材料を組み合わせた負極材料が提案されている(例えば、特許文献1~2参照)。
 特許文献1には、ケイ素等の負極活物質からなる核を炭素繊維によって網目状に覆う技術が提案されている。この負極材料によると、炭素繊維によって導電性を向上させることができると考えられる。また、負極材料全体をケイ素と炭素繊維との混合物で構成する場合に比べて、炭素繊維の量を低減できかつ充分な導電性を確保できると考えられる。この
ため負極材料中のケイ素含有量を多くでき、リチウムイオン二次電池の充放電容量を大きくできると考えられる。
 特許文献2には、ケイ素等の負極活物質からなる核を炭素層で覆う技術が開示されている。また、この炭素層の材料(ポリマー材料)に鉄、コバルト、ニッケル等の金属微粒子または金属化合物微粒子を分散しておき、ポリマー材料を炭化することで、繊維状または多孔質状の炭素層を容易に形成できることが記載されている。
 しかし、特許文献1~2に記載されている負極材料であっても、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を大きく向上させ難い問題があった。
 特許文献3には、スズ(Sn)単体を核とし、このスズ核の表面をスズおよび炭素を含む被覆層で覆い、さらにその表面を炭素単体からなる炭素層で覆う負極材料が紹介されている。特許文献3には、充放電の繰り返しにより膨張・収縮したスズ核が破損し、負極材料の導電性が損なわれることが、サイクル特性悪化の一要因として挙げられている。特許文献3には、スズ核を炭素層で補強することで、スズ核の破損を抑制できると記載されている。また、スズ核と炭素層との間に介在する被覆層の接着効果によって、スズ核と炭素層との密着性を高め得る旨が記載されている。しかし、この種の負極材料によってもリチウムイオン二次電池のサイクル特性を大きく向上させることはできなかった。したがって、リチウムイオン二次電池を含む非水電解質二次電池のサイクル特性をさらに向上させ得る負極材料、およびさらにサイクル特性に優れる非水電解質二次電池が望まれている事情があった。
特開2009-272041号公報 特許第4208034号公報 特開2009-187676号公報
 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させ得る負極材料およびその製造方法、この負極材料を用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
 上記課題を解決する本発明の負極材料は、正極、負極および非水電解質を持つ非水電解質二次電池の負極に用いられる負極材料であって、
 ケイ素および/またはケイ素化合物からなるケイ素核と、ケイ素および/またはケイ素化合物と炭素繊維とを含みケイ素核の外側に積層されている被覆層と、を含む粒子状をなし、
 被覆層は、ケイ素核との境界に位置し炭素繊維を含む第1領域と、第1領域よりも外側に位置しケイ素および/またはケイ素化合物と炭素繊維とを含む第2領域とを含み、
 第1領域の炭素繊維含有割合は、第1領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合よりも多く、
 第2領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合は、第2領域の質量を100質量%としたときに50質量%以上であり、
 被覆層の炭素繊維の平均繊維径は5nm以上100nm以下、平均繊維長は0.05μm以上6μm以下であることを特徴とする。
 上記課題を解決する本発明の非水電解質二次電池は、正極、負極および非水電解質を持つ非水電解質二次電池であって、このうち負極が、上述した本発明の負極材料を含む負極合材を材料とすることを特徴とする。
 上記課題を解決する本発明の負極材料の製造方法は、上述した本発明の負極材料を製造する方法であって、
 ケイ素および/またはケイ素化合物からなる粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを混合し、粒子状ケイ素材料の一部からなるケイ素核の外側に粒子状ケイ素材料の他の一部と炭素繊維とを含む被覆層を積層して粒子状の負極材料を得る造粒工程を含み、
 炭素繊維の平均繊維径は5nm以上100nm以下であり、炭素繊維の平均繊維長は0.05μm以上6μm以下であり、
 粒子状ケイ素材料は、最小粒径0.01μm最大粒径5μmの粒度分布を持ち、
 造粒工程において、
 被覆層に、ケイ素核との境界に位置し炭素繊維を含む第1領域と、第1領域よりも外側に位置しケイ素および/またはケイ素化合物と炭素繊維とが含まれる第2領域と、が形成され、
 第1領域の炭素繊維含有割合が第1領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合よりも多く、第2領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合が第2領域の質量を100質量%としたときに50質量%以上となるまで、粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを混合することを特徴とする。
 本発明の負極材料によると、非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させ得る。
実施例1の負極材料の表面のSEM像である。 実施例1の負極材料の断面のSEM像である。 粒子状ケイ素材料の表面のSEM像である。 実施例1の負極材料の説明図である。 実施例2の負極材料の説明図である。 実施例3の負極材料の説明図である。 実施例1、2、3および比較例1、2のリチウムイオン二次電池のサイクル経過による充電抵抗の推移を表すグラフである。 実施例1、2、3および比較例1、2のリチウムイオン二次電池のサイクル経過による放電抵抗の推移を表すグラフである。 実施例1、2、3および比較例1、2のリチウムイオン二次電池のサイクル経過による放電容量の推移を表すグラフである。
 (負極材料)
 本発明の負極材料におけるケイ素核は、ケイ素および/またはケイ素化合物(以下、ケイ素材料と呼ぶ)からなる。ケイ素核を構成するケイ素材料としては、例えば、ケイ素の単体、ケイ素を含む酸化物、ケイ素を含む窒化物、ケイ素を含む合金等を使用できる。ケイ素を含む合金としては、チタン、鉄、ニッケル、モリブデン、マンガン、銅、アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種を合金元素として含むのが良い。このケイ素核が不可避不純物を含み得ることはいうまでもない。ケイ素核を構成するケイ素は、結晶質であっても良いし非晶質であっても良い。ケイ素核の形状は球状に限らず種々の形状をとり得る。ケイ素核の平均粒径は特に問わないが、0.1μm~10μmであるのが好ましい。なお本明細書において、数値範囲「X~Y」とは、X以上かつY以下の範囲を指す。
 本発明の負極材料における被覆層は、上述したケイ素材料および炭素繊維を含む。ケイ素材料は負極活物質として機能し、炭素繊維は主として導電助剤として機能する。上述したように、ケイ素は導電性に優れるとは言い難い。このため、負極材料としてケイ素のみを用いた電池は内部抵抗を低減し難い問題がある。本発明の負極材料は、炭素繊維を含むために導電性に優れる。また、繊維状をなす炭素繊維によって負極材料中に導電パスが張り巡らされることで、導電性がさらに向上する。
 被覆層を構成するケイ素材料としては、ケイ素核を構成するケイ素材料と同様のものを用いることができる。なお、ケイ素核を構成するケイ素材料と、被覆層を構成するケイ素材料とは同種であっても良いし、異種であっても良い。被覆層を構成するケイ素材料は、ケイ素核と同様に形状を問わず、また、結晶質であっても良いし非晶質であっても良い。
 炭素繊維は、平均繊維径5nm~100nmであり、かつ、平均繊維長0.05μm~6μmである。この炭素繊維は、極細でありかつ比較的短いため、凝集し易く、毛玉状をなし易い。このため炭素繊維は、被覆層内でケイ素材料を捉えることができ、被覆層からのケイ素材料の脱落を抑制できる。このため、本発明の負極材料によると、被覆層におけるケイ素材料を活物質として有効に利用できる。このような炭素繊維の効果をより信頼性高く発揮するためには、炭素繊維の平均繊維径は50nm以下であるのがより好ましく、20nm以下であるのがさらに好ましい。炭素繊維の平均繊維径は10nm以上であるのが好ましい。炭素繊維の特に好ましい平均繊維径は、13~18nmの範囲である。炭素繊維の平均繊維長の特に好ましい範囲は3~5μmである。
 炭素繊維のアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は、5以上であるのが好ましく、5~100の範囲であるのがより好ましい。アスペクト比が過小であると、炭素繊維による導電パスが十分に形成されない可能性がある。アスペクト比が過大であると、炭素繊維の取り扱いが煩雑であり、また、第1領域を均一化し難い可能性もある。炭素繊維の特に好ましいアスペクト比は10~50の範囲である。
 炭素繊維としては、上述した平均繊維径および平均繊維長特性を満たすものを適宜選択して用いれば良く、例えば、気相法により製作した気相成長炭素繊維を用いることもできるし、この気相成長炭素繊維をさらに造粒したものを用いることもできる。また、造粒後の気相成長炭素繊維をさらに圧縮成形したものを用いることもできる。
 ところで、非水電解質二次電池を繰り返し充放電したとき(以下、耐久時と呼ぶ)に抵抗増大および容量低下が生じる理由として、負極の劣化が挙げられる。負極活物質としてケイ素を用いた非水電解質二次電池は、大容量である。その一方、例えばリチウムイオン二次電池の場合には、ケイ素(原子)は耐久時にリチウムイオンや非水電解質と反応し劣化する(酸化等の不可逆的反応を生じる)場合がある。
 負極材料をケイ素核のみで構成する場合、ケイ素核の表面に存在するケイ素は、リチウムや非水電解質(以下、特に説明のない場合には、単に電解質と略する)と接触し易く、劣化し易い。この場合には、ケイ素核の表面に劣化したケイ素が膜を形成する場合がある。ケイ素核の表面にこの劣化したケイ素の膜が形成されると、ケイ素核の中心部に電解質やリチウムが到達し難くなり、ケイ素核の中心部に残存する劣化していないケイ素を負極活物質として充分に利用できなくなる可能性がある。この場合には、負極活物質として多量のケイ素を使用しても、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させ難い場合がある。
 本発明の負極材料においては、ケイ素核の外側にケイ素材料を含む被覆層が形成されている。被覆層に含まれるケイ素材料は負極活物質として機能する。また、被覆層に含まれる炭素繊維は、電子の受け渡しに関与する(導電パスを構成する)。また、炭素繊維同士の間隙および炭素繊維とケイ素材料との間隙は、電解質の流路として機能する。さらに、被覆層のなかでケイ素核との境界を含む領域(第1領域)には炭素繊維が多く含まれ、かつ、第1領域よりも外側の第2領域には、所定量のケイ素材料が含まれる。このため、被覆層における第2領域は主として負極活物質として機能し、第1領域は主として導電パスおよび電解質の流路として機能する。
 耐久時の初期には、先ず被覆層に含まれるケイ素材料が負極活物質として利用されると考えられる。上述したように、被覆層は炭素繊維を含むため、被覆層に含まれるケイ素材料は厚さ方向(外側-内側方向)に有効に利用される。また、被覆層に含まれるケイ素材料が劣化しても、炭素繊維による電解質の流路および導電パスは残存する。したがって充放電の繰り返しに伴って被覆層に含まれるケイ素材料が劣化した場合(被覆層の劣化と呼ぶ)にも、ケイ素核には充分な量の電解質が供給され、かつ、ケイ素核と負極活物質の外部とは導電パスで連絡される。このため本発明の負極材料によると、被覆層の劣化後にはケイ素核に含まれるケイ素材料を負極活物質として利用できる。換言すると、本発明の負極材料によると、負極材料の径方向全体にわたってケイ素材料を有効活用できる。
 また、本発明の負極材料は、ケイ素材料と炭素繊維との混合物で全体を構成した負極材料に比べて、炭素繊維の含有量を少なくでき、ケイ素材料の含有量を多くできる。このため本発明の負極材料は、実際に利用できる負極活物質を多く含む。
 また、被覆層のなかでケイ素核に隣接する領域(第1領域)には、炭素繊維が多く含まれる。第1領域は、炭素繊維を多く含むために内部に空隙を持ち、この空隙に電解質を保持できる。このため、本発明の負極材料によると、ケイ素核の近傍に電解質を貯蔵でき、ケイ素核に効率よく電解質を供給できる。
 本発明の負極材料は、これらの協働によって、優れたサイクル特性を示すと考えられる。
 なお、これらの機能を充分に発揮するためには、第1領域は炭素繊維を多く含むのが好ましい。詳しくは、第1領域の質量を100質量%としたときの炭素繊維含有割合が60質量%以上であるのが好ましく、80質量%以上であるのがより好ましい。第1領域を炭素繊維のみで構成するのがさらに好ましい。
 また、第2領域はケイ素材料を多く含むのが好ましい。詳しくは、第2領域の50質量%以上をケイ素材料で構成することで、優れたサイクル特性が発揮される。第2領域のケイ素材料含有割合は、第2領域の質量を100質量%としたときに50質量%以上であるのが好ましく、70質量%以上であるのがより好ましい。上述した第2領域における炭素繊維の機能を考慮すると、第2領域のケイ素材料含有割合は所定の割合以下であるのが好ましい。具体的には、第2領域のケイ素材料含有割合は、第2領域の質量を100質量%としたときに70質量%~90質量%であるのが特に好ましい。
 第1領域の層厚は特に問わないが、多量の電解質を保持するためには、0.01μm~0.5μmであるのが好ましい。第2領域の層厚は0.1~1.0μmであるのが好ましく、0.2μm~0.5μmであるのがより好ましく、0.3μm~0.4μmであるのが特に好ましい。これは、リチウムイオン二次電池の負極材料としてケイ素核のみからなるものを用い、この電池の容量が70%にまで低下するまで繰り返し充放電した後に、負極材料の劣化ケイ素層厚を測定したところ、層厚0.4μm~0.6μmであったためである。
 被覆層は、第1領域と第2領域とを持てば良く、積層構造をなしても良いし、積層構造をなさなくても良い。例えば、第1領域と第2領域とを持つ単層であっても良い。被覆層は、第1領域と第2領域との2つの領域のみを持っても良いが、3以上の領域を持つのが好ましい。すなわち、本発明の負極材料における被覆層は、第1領域と同様に炭素繊維を多く含む領域と、第2領域と同様に炭素繊維とケイ素材料とを含む領域とが、負極材料の径方向に交互に配置されてなるのが好ましい。例えば、第2領域の外側に、第1領域と同様に炭素繊維を多く含む第3領域を設ける場合には、負極材料の導電性がさらに向上する。また、第3領域のさらに外側に、炭素繊維とケイ素材料とを含む第4領域を設ける場合には、負極材料の径方向全体にわたってケイ素材料をさらに有効活用できる。本発明の負極材料における層の数は特に限定しないが、多層であればある程、実際に利用できるケイ素材料の割合が多くなるため、サイクル特性が向上する。
 本発明の負極材料は、平均粒径0.5~5μmであるのが好ましく、1~3μmであるのがより好ましい。負極材料の平均粒径が過小であるとケイ素材料の量が充分でなくなり、負極材料の平均粒径が過大であると比表面積が小さくなる。何れの場合にもサイクル特性を向上させ難い。
 なお、本明細書でいう炭素繊維の平均繊維径、平均繊維長、とは、走査型電子顕微鏡(SEM)像を基に算出した数平均繊維径、数平均繊維長を指す。詳しくは、平均繊維径は、SEM像から複数の炭素繊維の繊維径を算出し、それらを数平均したものである。平均繊維長は、複数の炭素繊維をエタノールに分散させたものをSEMで観察し、得られたSEM像を画像処理して、複数の炭素繊維の繊維長を算出し、それを数平均したものである。
 また、本明細書でいう第1領域の炭素繊維含有割合、第2領域の炭素繊維含有割合、および第2領域のケイ素材料含有割合とは、SEM像から算出した数平均値を指す。詳しくは、SEM像を画像処理して、複数の負極材料(粒子)について、第1領域における炭素繊維の占有割合(面積%)を算出した。得られた占有割合(面積%)を数平均した値と、炭素繊維とケイ素材料の質量比と、を基に、第1領域の炭素繊維含有割合(質量%、数平均値)を算出した。第2領域の炭素繊維含有割合、および第2領域のケイ素材料含有割合も同様の方法で算出した。
 また、第1領域の層厚および第2領域の層厚は、SEM像を基に算出した数平均値を指す。詳しくは、第1領域の層厚は、SEM像から複数の負極材料における第1領域の層厚を算出し、それらを数平均したものである。第2領域の層厚もまた同様である。
 本発明の負極材料は、ケイ素材料および炭素繊維以外の材料(副材料と呼ぶ)を含まなくても良いし、副材料を含んでも良い。例えば、被覆層は、ケイ素材料以外の活物質を含んでも良いし、炭素繊維以外の導電助剤を含んでも良いし、ケイ素材料と炭素繊維とを固着するための(またはケイ素核に被覆層を固着するための)各種結着剤等を含んでも良い。負極材料に副材料を配合するか否かは、負極材料に要求される性能に応じて適宜決定すれば良い。副材料の種類および組み合わせは特に限定しないが、以下に列挙するものの少なくとも一種を用いるのが好ましい。負極材料の副材料含有率は、負極材料全体を100質量%としたときに50質量%以下であるのが好ましい。
 ケイ素材料以外の活物質としては、スズ、黒鉛、アルミニウム、銀から選ばれる少なくとも一種を好ましく使用できる。
 炭素繊維以外の導電助剤としては、炭素粉末、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛から選ばれる少なくとも一種を好ましく使用できる。なお、炭素繊維以外の導電助剤は炭素材料に限らず、非水系二次電池用電極に一般に用いられている各種金属や導電性高分子、金属錯体等を選択することもできる。
 結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂、ポリプロピレンやポリエチレン等の熱可塑性樹脂等、公知のものを用いればよい。その他、ポリイミド-シリカ、ポリアミドイミド-シリカ、エポキシ-シリカ、アクリル-シリカ、フェノール-シリカ、ポリウレタン-シリカ等のシリカハイブリッド樹脂を用いるのも好ましい。これらの結着剤は、そのまま使用しても良いし、水や有機溶媒中に溶解または分散させて用いても良い。
 (負極材料の製造方法)
 本発明の負極材料の製造方法は、本発明の負極材料を製造する方法である。本発明の負極材料の製造方法においては、原料として、ケイ素核用のケイ素材料と、被覆層用のケイ素材料と、炭素繊維とを用いる。ケイ素核用のケイ素材料および被覆層用のケイ素材料は、ともに粒子状をなす。ケイ素核用のケイ素材料と被覆層用のケイ素材料とを総称して粒子状ケイ素材料と呼ぶ。なお、負極材料の原料に上述した副材料を配合しても良い。
 本発明の負極材料の製造方法は、造粒工程を含む。造粒工程においては、混合機(ハイブリダイゼーション装置)を用いて、多数の粒子状ケイ素材料と、多数の炭素繊維とを機械的に混合する。粒子状ケイ素材料のなかで比較的粒径の大きなもの(核粒子と呼ぶ)がケイ素核を構成する。粒子状ケイ素材料のなかで比較的粒径の小さなもの(被覆粒子と呼ぶ)と炭素繊維とが被覆層を構成する。
 粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを混合機に投入・混合することで、核粒子の表面に炭素繊維および被覆粒子が付着する。所定時間以上(および/または所定回転以上)混合すると、核粒子からなるケイ素核の外側に炭素繊維および被覆粒子を含む被覆層が積層されてなる粒子状の負極材料が得られる。被覆層のなかでケイ素核との境界を含む領域(第1領域)には炭素繊維が多く含まれ、第1領域よりも外側の領域(第2領域)には炭素繊維とケイ素材料(被覆粒子)とが含まれる。その理由は定かではないが、核粒子は比較的粒径が大きいために核となり易いと考えられる。また、粒子状ケイ素材料同士は互いに付着し難いと考えられる。このため、造粒工程においては、核粒子に先ず炭素繊維が付着し、核粒子に付着している炭素繊維にさらに被覆粒子が付着すると考えられる。炭素繊維に付着した被覆粒子は、混合機によって負極材料の中心側(核粒子側)に向けて押しつけられ、炭素繊維の間隙に入り込んで第2領域を形成すると考えられる。なお、混合機の混合時間、回転数、回転速度、温度等は、製造すべき被覆層(第1領域、第2領域)の層厚や、各領域の炭素繊維含有割合、各領域のケイ素材料含有割合に応じて適宜設定すればよい。換言すると、造粒工程は、得られた負極材料における被覆層の層厚や、各領域の炭素繊維含有割合、各領域のケイ素材料含有割合等が所望する値になるまでおこなえばよい。
 造粒工程で用いる混合機としては、粒子状ケイ素材料および炭素繊維を物理的に混合でき、かつ上述した積層構造の負極材料を形成できるものであれば如何なる装置を用いても良いが、例えば、奈良機械製作所製の奈良ハイブリダイゼーションシステム NHS-0等を好適に使用できる。
 本発明の負極材料の製造方法によると、ケイ素核、第1領域、第2領域を持つ粒子状の負極材料を造粒工程1工程のみで容易に製造できる利点がある。また、炭素繊維として凝集し易い形状(平均繊維径5nm~100nm、平均繊維長0.05μm~6μm)のものを用いたことで、第1領域を容易に形成できる利点もある。
 なお、第2領域の外側に上述した第3領域を持つ被覆層を形成する場合には、上述した造粒工程を経た負極材料(中間体)の上層に、第3領域を形成すれば良い。第3領域を形成する方法としては、上述した中間体を一旦混合機から取り出し、混合機に炭素繊維および中間体を投入して、両者を機械的に混合する方法を用いることができる。
 さらに、第2領域の外側に上述した第3領域および上述した第4領域を持つ被覆層を形成する場合には、上述した中間体を一旦混合機から取り出し、混合機に炭素繊維、被覆粒子および中間体を投入して、これらを機械的に混合すれば良い。同様の方法で、さらに多層の層状構造を持つ被覆層を形成することもできる。
 上述した造粒工程で、ケイ素核と被覆層とを含む負極材料を得るためには、粒子状ケイ素材料として、最小粒径0.01μm最大粒径10μmの粒度分布を持つものを用いる必要がある。粒子状ケイ素材料の粒度分布がこの範囲より狭いと、核粒子と被覆粒子との粒径の差が小さくなり、ケイ素核および第2領域を形成し難い可能性がある。粒子状ケイ素材料の粒子径は0.01μm~5μmであるのが好ましく、0.01μm~3μmであるのがより好ましい。
 核粒子の平均粒径および被覆粒子の平均粒径は特に問わないが、被覆粒子の平均粒径は核粒子の平均粒径よりも小さい。被覆粒子の平均粒径は、核粒子の平均粒径の1/10以下であるのが好ましい。被覆粒子の平均粒径が核粒子の平均粒径の1/10以下であれば、造粒工程において被覆粒子と炭素繊維とを複合化し易く、第2領域を形成し易い。核粒子の平均粒径は0.1μm~5μmであるのが特に好ましく、被覆粒子の平均粒径は0.01μm~0.5μmであるのが特に好ましい。なお、核粒子の平均粒径とは、複数の核粒子の粒径を数平均した値である。被覆粒子の平均粒径に関しても同様である。また、核粒子の粒径とは、核粒子の直径をいう。核粒子の形状が真球状以外である場合、すなわち、核粒子の直径が一定でない場合には、核粒子の直径の最大値をその核粒子の粒径とする。被覆粒子に関しても同様である。核粒子の平均粒径および被覆粒子の平均粒径は、SEM像から算出しても良いし、他の方法で算出しても良い。
 造粒工程において、第1領域と第2領域とを持つ被覆層を信頼性高く形成するためには、粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを100:1~100:30の質量比で混合するのが好ましく、粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを100:2~100:20の質量比で混合するのがより好ましい。粒子状ケイ素材料の配合量が過大(炭素繊維の配合割合が過小)であると第1領域が形成され難い。粒子状ケイ素材料の配合量が過小(炭素繊維の配合割合が過大)であると第2領域のケイ素材料含有割合が少なくなる。
 (非水電解質二次電池)
 本発明の非水電解質二次電池は、負極の材料として、上述した本発明の負極材料を含む。したがって本発明の非水電解質二次電池は、サイクル特性に優れる。本発明の非水電解質二次電池は、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池等として好ましく用いられる。本発明の非水電解質二次電池は、正極と負極と非水電解質とを持つ。
 (負極)
 本発明の非水電解質二次電池における負極は、上述した本発明の負極材料を含む。負極は、本発明の負極材料以外にも、導電助剤、結着剤、負極活物質等の副材料を含み得る。副材料としては、上述した負極材料に配合し得る導電助剤、結着剤、負極活物質と同様のものを使用できる。副材料の種類および副材料の負極材料に対する配合割合は特に限定されず、非水電解質二次電池に求められる性能に応じて適宜設定すれば良い。例えば、本発明の負極材料を含む負極合材全体を100質量%としたときに、ケイ素材料は30~85質量%(より好ましくは45~70質量%)、炭素繊維は1~20質量%(より好ましくは2~15質量%)、副材料は2~50質量%(より好ましくは10~40質量%)含まれるのが好ましい。この場合、副材料の主成分は結着剤であるのが好ましい。必要に応じて、負極合材の粘度を調製するための溶剤を配合しても良い。溶剤は、負極合材の粘度が集電体に塗布するのに適した粘度になるよう、配合量を調整すれば良い。詳しくは、負極合材は、室温(25℃)において回転式(B型)粘度計による測定値が3000~5000mPa・sとなるよう粘度を調整するのが好ましい。溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、ジメチルアミン、アセトン、シクロヘキサノン等が好適に使用される。溶媒は、結着剤の種類に応じて適宜選択すれば良い。
 負極合材は、例えば、プラネタリーミキサー、脱泡ニーダー、ボールミル、ペイントシェーカー、振動ミル、ライカイ機、アジテーターミル等の一般的な混合機を用いて混合すれば良い。混合条件は特に限定しないが、500~3000rpm(より好ましくは 1000~2500rpm)で2~15分間(より好ましくは4~10分間)の混合を1回以上おこなうのが良い。
 非水電解質二次電池の負極は、一般に、上述した負極合材が集電体に塗布積層されてなる。集電体は、一般的な導電性材料からなるものを用いることができる。導電性材料としては、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属材料を用いても良いし、導電性樹脂等を用いても良い。集電体の形状は、板状、箔状等、一般的な形状であれば良い。さらに、集電体は多孔質であっても良いし、無孔であっても良い。負極合材は、ドクターブレードやバーコーター等、一般的な装置を用いて集電体に塗布すれば良い。集電体に負極合材が塗布されてなる積層体は、一般的な方法で乾燥、硬化、成形、裁断等しても良い。
 (正極)
 本発明の非水電解質二次電池における正極としては、非水電解質二次電池に一般に用いられる正極を用いることができる。本発明の非水電解質二次電池がリチウムイオン二次電池である場合には、正極活物質として、金属リチウムを用いても良いし、リチウム酸化物を用いても良いし、LiMn、LiCoO、LiNiO、LiNiCoMnO、LiFePO等のリチウム金属酸化物を用いても良い。あるいは、他の材料を用いても良い。正極は、負極と同様の導電助剤や結着剤等、副材料を含み得る。副材料の種類および配合割合は特に限定されない。また、負極と同様に、正極合材の粘度を調製するための溶剤を配合しても良い。正極は、負極と同様の方法で製造できる。なお、正極用の集電体としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼等の一般的な材料からなるものを用いることができる。
 (電解質)
 本発明の非水電解質二次電池に用いる電解質としては、有機溶媒に電解質であるアルカリ金属塩を溶解させたものを用いることができる。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の非プロトン性有機溶媒から選ばれる少なくとも一種を用いるのが好ましい。電解質としては、LiPF、LiBF、LiAsF、LiI、LiClO、NaPF、NaBF、NaAsF等を用いることができる。なお、電解質は液状に限定されない。例えば、本発明の非水電解質二次電池がリチウムポリマー二次電池である場合、電解質は固体状(例えば高分子ゲル状)をなす。
 (その他)
 本発明の非水電解質二次電池は、上述した負極、正極、電解質以外にも、セパレータ等の部材を備えても良い。セパレータは、正極と負極との間に介在し、正極と負極との間のイオンの移動を許容するとともに、正極と負極との内部短絡を防止する。非水電解質二次電池が密閉型であれば、セパレータには電解液を保持する機能も求められる。セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を材料とする薄肉かつ微多孔性の膜を用いるのが好ましい。非水電解質二次電池の形状は特に限定されず、円筒型、積層型、コイン型等、種々の形状にできる。
 以下、本発明の負極材料、非水電解質二次電池、および負極材料の製造方法を具体的に説明する。
 (実施例1)
 〈負極材料の製作〉
 〔1〕材料
 粒子状ケイ素材料として、純度99.9以上のケイ素粉末(高純度科学製、粒度分布0.01μm~10μm、平均粒径3μm)を準備した。炭素繊維として、昭和電工株式会社製カーボンファイバー VGCF-X(繊維径15nm、繊維長4μm、嵩密度0.1g/cm)を準備した。
 〔2〕装置
 造粒工程用の混合機としては、奈良機械製作所製の奈良ハイブリダイゼーションシステム NHS-0を用いた。この混合機は、物理的(機械的、熱的)手法による乾式の混合機である。この混合機は高速回転するローターを持つ。ローターの内部には複数のブレードが突設されている。ローターが回転すると、ローター内部に投入された被処理物には衝撃力、圧縮力、摩擦力、剪断力等が繰り返し作用する。異なる2種の被処理物をこの混合機に投入した場合、一方の被処理物の表面に他方の被処理物が埋設されるとともに、2種の被処理物からなる粒子が造粒され球形に近づく。この混合機の動力は2.2kWであり、ローター径は118mmであった。
 〔3〕第1造粒工程
 〔1〕で準備した粒子状ケイ素材料および炭素繊維を、粒子状ケイ素材料:炭素繊維=100:2~100:20の質量比となるように、〔2〕の混合機に投入した。この混合機を用いて、16000rpmで30分間、粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを機械的に混合した。このときの温度は70℃であった。
 混合開始30分後に、混合機による混合を停止した。ローターの内容物(造粒粒子と呼ぶ)を取り出し、その表面および断面を走査式電子顕微鏡(SEM)により観察した。造粒粒子表面のSEM像を図1に示す。造粒粒子断面のSEM像を図2に示す。また、〔1〕で準備した粒子状ケイ素材料の表面のSEM像を図3に示す。
 図3に示すように粒子状ケイ素材料が扁平形状をなすのに対し、図1に示すように造粒粒子は略球形の粒子状をなし、その表面には炭素繊維15が露出していた。また、造粒粒子の表面には、押し潰された粒子状ケイ素材料の痕跡27が残存していた。図2に示すように、造粒粒子は、ケイ素核10の外側に炭素繊維およびケイ素材料からなる被覆層20が積層された積層構造をなしていた。被覆層20は、ケイ素核10との境界に位置する第1領域21と、第1領域21の外側に位置する第2領域22とが積層した2層構造をなしていた。
 SEM像を基に、第1領域の炭素繊維含有割合、第1領域のケイ素材料含有割合、第2領域の炭素繊維含有割合、および第2領域のケイ素材料含有割合を算出した。第1領域の炭素繊維含有割合は80質量%であり、第1領域のケイ素材料含有割合は20質量%であり、第2領域の炭素繊維含有割合は30質量%であり、第2領域のケイ素材料含有割合は70質量%であった。このため、この造粒粒子は本発明の負極材料であると判断した。
 なお、この造粒粒子の表面、および、〔1〕で準備した粒子状ケイ素材料の表面を、EDX(エネルギー分散型蛍光X線装置 堀場製作所製 EX250)により、加速電圧10KVで分析した。その結果、粒子状ケイ素材料の表面に含まれるケイ素は96mol%、炭素は3mol%、酸素は1mol%であった。また、造粒粒子の表面(第2領域)に含まれるケイ素は40mol%、炭素は52mol%、酸素は8mol%であった。この結果は、上述した2領域の炭素繊維含有割合(質量%)およびケイ素材料含有割合(質量%)とほぼ一致した。
 以上の工程によって、実施例1の負極材料が得られた。実施例1の負極材料を模式的に表す説明図を図4に示す。実施例1の負極材料1は、ケイ素核10の外側に被覆層20が積層された粒子状をなす。また、被覆層20は、第1領域21と第2領域22とを持つ2層構造をなす。ケイ素核10の平均粒径D1は3μmであり、第1領域21の層厚L1は0.2μmであり、第2領域22の層厚L2は0.2μmであった。
 〈リチウムイオン二次電池の製作〉
 〔1〕負極
 上記の造粒工程で得られた実施例1の負極材料(70質量部)と、導電助剤としてのVGCF-5(5質量部)と、導電助剤としてのケッチェンブラック(5質量部)と、導電助剤としての黒鉛(MAG;Massive Artificial Graphite、10質量部)と、結着剤としてのシリカハイブリッド樹脂(ポリイミド-シリカ、10質量部)と、を混合し、負極合材を調製した。負極合材の混合は、シンキー社製「泡とり練太郎」ARE-250型を用い、2000rpmで8分間の混合を数回おこなった。
 得られた負極合材を、厚さ20μmの銅箔の表面に30μmの厚さとなるように塗布し、乾燥後プレスした後、所定の形状に打ち抜いた。その後、真空炉で所定温度、所定時間加熱して、結着剤を硬化させることで負極を得た。得られた負極は、30×20mm角、厚さ40μmであった。
 〔2〕正極
 正極活物質としてのLiCoO(90質量部)と、導電助剤としてのデンカブラック(5質量部)と、結着剤としてのPVDF(5質量部)と、を混合し、溶剤としてのNMPに分散させて正極合材を調製した。この正極合材を厚さ20μmのアルミ箔の表面に100μmの厚さとなるように塗布し、乾燥後プレスした後、所定の形状に打ち抜き、正極を得た。得られた正極は、30×20mm角、厚さ110μmであった。
 〔3〕電池
 〔1〕、〔2〕で得られた正極および負極を用いて、ラミネート角セルを製作した。詳しくは、正極および負極の間に、セパレータとしてポリプロピレン樹脂からなる矩形状シート(27×32mm角、厚さ25μm)を挟装して極板群とした。この極板群を二枚一組のラミネートフィルムで覆い、三辺をシールした後、袋状となったラミネートフィルムに所定の非水電解液を注入した。その後、残りの一辺をシールすることで、四辺が気密にシールされ、極板群および非水電解液が密閉されたラミネートセルを得た。非水電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1(体積比)で混合した混合溶媒に、LiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解したものを用いた。なお、正極および負極は外部と電気的に接続可能なタブを備え、このタブの一部はラミネートセルの外側に延出している。以上の工程で、ラミネートセル状のリチウムイオン二次電池を得た。
 (実施例2)
 実施例2の負極材料は、被覆層が第1領域および第2領域に加えて第3領域を持つこと以外は、実施例1の負極材料と同じものである。実施例2の負極材料を模式的に表す説明図を図5に示す。実施例2の負極材料1におけるケイ素核10の平均粒径D1は3μmであり、第1領域21の層厚L1は0.2μmであり、第2領域22の層厚L2は0.2μmであり、第3領域23の層厚L3は0.2μmであった。実施例2のリチウムイオン二次電池は、負極材料以外は実施例1のリチウムイオン二次電池と同じものである。
 実施例2の負極材料の製造方法を以下に説明する。なお、実施例2の負極材料の製造方法においては、実施例1の負極材料の製造方法と同じ材料および装置を用いた。
〔4〕第2造粒工程
 実施例1の〔1〕~〔3〕工程と同様の工程で得た造粒粒子と、炭素繊維とを、造粒粒子:炭素繊維=100:20の質量比となるように、混合機に投入した。この混合機を用いて、16000rpmで10分間、造粒粒子と炭素繊維とを機械的に混合した。他の混合条件は実施例1の〔3〕第1造粒工程と同じであった。
 混合開始10分後に、混合機による混合を停止し、取り出した造粒粒子をSEMにより観察した。この造粒粒子は、第1領域および第2領域の外側に、炭素繊維を多く含む第3領域を持つ3層構造をなしていた。SEM像を基に、各領域の炭素繊維含有割合およびケイ素材料含有割合を算出した。その結果、第1領域の炭素繊維含有割合は80質量%であり、第1領域のケイ素材料含有割合は20質量%であり、第2領域の炭素繊維含有割合は30質量%であり、第2領域のケイ素材料含有割合は70質量%であった。第3領域の炭素繊維含有割合は95質量%であり、第3領域のケイ素材料含有割合は5質量%であった。このため、この造粒粒子は本発明の負極材料であると判断した。以上の工程によって、実施例2の負極材料が得られた。
 (実施例3)
 実施例3の負極材料は、被覆層が第1領域および第2領域を持つ単層構造をなすこと以外は、実施例1の負極材料と同じものである。実施例3の負極材料を模式的に表す説明図を図6に示す。実施例3の負極材料1におけるケイ素核10の平均粒径D1は3μmであった。第1領域21と第2領域22との境界は鮮明でないが、被覆層20のなかでケイ素核10との境界に位置する領域(第1領域21)の炭素繊維含有割合は50質量%であり、ケイ素材料含有割合は50質量%であった。この第1領域21よりも外側に位置する領域(第2領域22)の炭素繊維含有割合は30質量%であり、ケイ素材料含有割合は70質量%であった。
 実施例3の負極材料の製造方法は、第1造粒工程において粒子状ケイ素材料:炭素繊維=100:5の質量比で混合したこと以外は、実施例1の負極材料の製造方法と同じ方法である。
 (比較例1)
 比較例1の負極材料は、被覆層を持たないこと以外は実施例1の負極材料と同じものである。すなわち、比較例1の負極材料はケイ素核のみからなる。比較例1の負極材料の平均粒径は3μmであった。比較例1のリチウムイオン二次電池は、負極材料以外は実施例1のリチウムイオン二次電池と同じものである。
 (比較例2)
 比較例2の負極材料は、炭素繊維のみからなる被覆層を持つこと以外は実施例1の負極材料と同じものである。すなわち、比較例2の負極材料はケイ素核の外側に炭素繊維からなる被覆層が積層されてなる。比較例2の負極材料の平均粒径は3μmであった。比較例2の負極材料における被覆層(炭素繊維層)の層厚は0.2μmであった。比較例2のリチウムイオン二次電池は、負極材料以外は実施例1のリチウムイオン二次電池と同じものである。
 〔サイクル試験〕
 実施例1~3のリチウムイオン二次電池および比較例1、2のリチウムイオン二次電池について、室温にて充放電を200サイクルおこなった。詳しくは、0.2Cで4.2VまでCCCV充電(低電流低電圧充電)をおこない正極活物質を活性化させた後、0.2Cで2.5VまでCC放電をおこなった。2サイクル目以降は、1Cで4.2VまでCCCV充電をおこなった後に1Cで2.5VまでCC放電をおこなう充放電を、繰り返した。なお、低電圧充電の終止条件は、0.02Cの電流値とした。CCCV充電は1サイクルにつき2時間おこない、CC放電は1サイクルにつき1時間おこなった。サイクル試験を200サイクル目までおこなった結果を図7~図9に示す。なお、図7はサイクル経過による充電抵抗の推移を表すグラフである。図8はサイクル経過による放電抵抗の推移を表すグラフである。図9はサイクル経過による放電容量の推移を表すグラフである。
 図7、8に示すように、実施例1~3のリチウム二次イオン電池は、比較例1のリチウムイオン二次電池に比べて内部抵抗の上昇が少ない。また、図9に示すように、実施例1~3のリチウムイオン二次電池は、比較例1、2のリチウムイオン二次電池に比べて、容量低下が少ない。実施例1~3のリチウムイオン二次電池と比較例1、2のリチウムイオン二次電池との違いは、負極材料が被覆層(特に第2領域)を持つか否かである。この結果から、被覆層を持つ本発明の負極材料はリチウムイオン二次電池のサイクル特性を大きく向上させ得るといえる。
 なお、図7、8によると、比較例2のリチウムイオン二次電池は、実施例1のリチウムイオン二次電池に比べて、内部抵抗が上昇し難い。これは、ケイ素核表面を炭素繊維で被覆することで負極材料の導電性が向上し、ケイ素の劣化が進んでも内部抵抗の上昇を抑制できたためだと考えられる。すなわちこの結果は、本発明の負極材料を多層構造にすることで、内部抵抗の上昇をさらに抑制できることを示唆している。
 また、実施例2のリチウムイオン二次電池は、実施例1のリチウムイオン二次電池に比べて内部抵抗が上昇し難く、かつ、容量維持率にも優れていた。この結果から、第1領域、第2領域に加えて第3領域(炭素繊維を多く含む領域)を設けることで、内部抵抗の上昇をさらに抑制でき、かつ、容量低下をさらに抑制できることがわかる。すなわち、被覆層に第3領域を設けることで、サイクル特性をさらに向上させ得る。
1:負極材料         10:ケイ素核         20:被覆層  
21:第1領域        22:第2領域         23:第3領域

Claims (9)

  1.  正極、負極および非水電解質を持つ非水電解質二次電池の該負極に用いられる負極材料であって、
     ケイ素および/またはケイ素化合物からなるケイ素核と、ケイ素および/またはケイ素化合物と炭素繊維とを含み該ケイ素核の外側に積層されている被覆層と、を含む粒子状をなし、
     該被覆層は、該ケイ素核との境界に位置し炭素繊維を含む第1領域と、該第1領域よりも外側に位置しケイ素および/またはケイ素化合物と炭素繊維とを含む第2領域とを含み、
     該第1領域の炭素繊維含有割合は、該第1領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合よりも多く、
     該第2領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合は、該第2領域の質量を100質量%としたときに50質量%以上であり、
     該被覆層の炭素繊維の平均繊維径は5nm以上100nm以下、平均繊維長は0.05μm以上6μm以下であることを特徴とする負極材料。
  2.  前記第1領域の炭素繊維含有割合は、前記第1領域の質量を100質量%としたときに60質量%以上である請求項1に記載の負極材料。
  3.  前記第2領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合は、前記第2領域の質量を100質量%とした時に50質量%以上90質量%以下である請求項1に記載の負極材料。
  4.  前記被覆層は、前記第2領域よりも外側に位置する第3領域を含み、
     該第3領域の炭素繊維含有割合は、該第3領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合よりも多い請求項1に記載の負極材料。
  5.  前記被覆層は、ケイ素および/またはケイ素化合物と炭素繊維とからなる請求項1に記載の負極材料。
  6.  正極と負極と非水電解質とを持つ非水電解質二次電池であって、
     該負極は、請求項1~5の何れか一つに記載の負極材料を含む負極合材を材料とすることを特徴とする非水電解質二次電池。
  7.  正極と負極と非水電解質とを持つ非水電解質二次電池の該負極に用いられる負極材料を製造する方法であって、
     ケイ素および/またはケイ素化合物からなる粒子状ケイ素材料と炭素繊維とを混合し、該粒子状ケイ素材料の一部からなるケイ素核の外側に該粒子状ケイ素材料の他の一部と該炭素繊維とを含む被覆層を積層して粒子状の負極材料を得る造粒工程を含み、
     該炭素繊維の平均繊維径は5nm以上100nm以下であり、該炭素繊維の平均繊維長は0.05μm以上6μm以下であり、
     該粒子状ケイ素材料は、最小粒径0.01μm最大粒径5μmの粒度分布を持ち、
     該造粒工程において、
     該被覆層に、該ケイ素核との境界に位置し該炭素繊維を含む第1領域と、該第1領域よりも外側に位置しケイ素および/またはケイ素化合物と該炭素繊維とが含まれる第2領域と、が形成され、
     該第1領域の炭素繊維含有割合が該第1領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合よりも多く、該第2領域のケイ素および/またはケイ素化合物含有割合が該第2領域の質量を100質量%としたときに50質量%以上となるまで、該粒子状ケイ素材料と該炭素繊維とを混合することを特徴とする負極材料の製造方法。
  8.  前記造粒工程において、前記粒子状ケイ素材料と前記炭素繊維とを100:1~100:30の質量比で混合する請求項7に記載の負極材料の製造方法。
  9.  前記粒子状ケイ素材料の平均粒子径は0.1μm~10μmである請求項7または請求項8に記載の負極材料の製造方法。
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