WO2010087172A1 - 移動体通信システム - Google Patents
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Abstract
Description
102 基地局
103 MME(Mobility Management Entity)
104 S-GW(Serving Gateway)
図7は、現在3GPPにおいて議論されているLTE方式の移動体通信システムの全体的な構成を示すブロック図である。現在3GPPにおいては、CSG(Closed Subscriber Group)セル(e-UTRANのHome-eNodeB(Home-eNB,HeNB),UTRANのHome-NB(HNB))とnon-CSGセル(e-UTRANのeNodeB(eNB)、UTRANのNodeB(NB)、GERANのBSS)とを含めたシステムの全体的な構成が検討されており、e-UTRANについては、図7の(a)や(b)のような構成が提案されている(非特許文献1、非特許文献3)。図7(a)について説明する。移動端末(UE)71は基地局72と送受信を行う。基地局72はeNB(non-CSGセル)72-1と、Home-eNB(CSGセル)72-2とに分類される。eNB72-1はMME73とインタフェースS1により接続され、eNBとMMEとの間で制御情報が通信される。ひとつのeNBに対して複数のMMEが接続される。Home-eNB72-2はMME73とインタフェースS1により接続され、Home-eNBとMMEとの間で制御情報が通信される。ひとつのMMEに対して複数のHome-eNBが接続される。
実施の形態1において、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースがセル間で重ならないように、nサブフレーム分のオフセットを設けることを開示した。本変形例では、該スケジューリング不可能な信号の物理リソースをセル間で重ならないようにすることを開示する。
ようにするため、マッピングされるサブフレームにオフセットを設けるようにする。セルの全周波数領域で毎サブフレーム内のある特定のシンボルにマッピングされる信号であるL1/L2制御信号については、該信号の物理リソースをひとつのサブフレーム内でセル間で重ならないようにする。また、同期信号、PBCHがマッピングされるある特定のサブフレーム内のシンボルと重ならないようにする。図20では例えば、9シンボルオフセットを設けた場合を示す。
実施の形態1および変形例1において、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースがセル間で重ならないように、nサブフレームあるいはひとつのサブフレーム内で所定のシンボル数だけオフセットを設けることを開示した。このことは、言い換えれば、あるシステム内にフレーム構成が異なるセルが存在することになる。これはフレーム構成が一つだけのシステムに比べ基地局や移動端末における送信回路あるいは受信回路が複雑になり、ネットワーク側や基地局や移動端末間でシグナリングされる情報量も増加することになる。例えば、フレーム構成が二つあった場合、基地局や移動端末では、これら二つのフレーム構成にあった送信回路あるいは受信回路を構成する必要が生じる。このため、該回路は複雑になり、消費電力の増大も招いてしまう。また、各セルがどのようなフレーム構成を用いているか、ネットワーク側や基地局や移動端末間でシグナリングが必要となる。このため、シグナリング量が増大しシグナリング効率が低下することになる。このような問題を解消するため、本変形例では、該スケジューリング不可能な信号の物理リソースをセル間で重ならないようにし、かつ、システムとしてフレーム構成を一つとすることを開示する。
実施の形態1から変形例2では、スケジューリング不可能な信号の物理リソースをセル間で重ならないようにするため、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースの送信時間(タイミング)をセル間で重ならないようにした。該送信タイミングをセル間で重ならないようにするだけでは、フレーム構成のパターンや送信タイミングをずらす時間間隔のパターンの数が少ない。このパターン数を増やすため、周波数にもオフセットを設けて、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースがセル間で重ならないようにする。同期信号とPBCHが複数のセル間で重ならないようにするため、周波数軸上で該信号がマッピングされる物理リソースを各セルで異ならせることは、部分的共同チャネルでの運用として、非特許文献8で示されている。HNB/HeNBの使用する周波数をマクロセル(NBあるいはeNB)の使用する周波数の一部とし、HNB/HeNBの同期信号やPBCHのマッピングされる周波数領域と、マクロセルの同期信号やPBCHのマッピングされる周波数領域を異ならせる運用方法である。しかし、非特許文献8では、スケジューリング不可能な信号という概念もなく、さらには、スケジューリング不可能な信号の中に、セルの全周波数帯域にわたってマッピングされる信号の存在についてもなんら示されていない。また、周波数にオフセットを設けるということも示されておらず、ましてや該オフセットを各セルでどのように設定するかについても示されていない。該セルの全周波数帯域にわたってマッピングされる信号が存在する場合、非特許文献8で示すように、同期信号とPBCHののみ複数のセル間でマッピングされる周波数領域を異ならせても、セルの全周波数帯域にわたってマッピングされるスケジューリング不可能な信号が複数のセル間で重なってしまうことになる。従って、非特許文献8に示した部分的共同チャネルでの運用だけでは、セル間で干渉が増大するのを防ぐことはできず、移動端末は全周波数帯域にわたってマッピングされるスケジューリング不可能な信号を受信不可能となり、通信を切断されてしまうことになる。
非特許文献12に開示されているとおり、3GPPでは、リリース10として「ロングタームエボリューション アドヴァンスド」(Long Term Evolution Advanced:LTE-A)の規格策定が進められている。LTE-AシステムではLTEシステムの周波数帯域幅(transmission bandwidths)より大きい周波数帯域幅をサポートすることが考えられている(非特許文献12 5章)。そのため、LTE-A対応の移動端末は、同時に1つあるいは複数のコンポーネントキャリア(component carrier:CC)を受信することが考えられている。LTE-A対応の移動端末は、同時に複数のコンポーネントキャリア上の受信と送信、あるいは受信のみ、あるいは送信のみを可能とすること、すなわちキャリアアグリゲーション(carrier aggregation)するための能力(capability)を持つことが考えられている。
図42は、LTE-Aシステムの周波数帯域の構成の概念図である。図42の4201は物理下り制御チャネル(PDCCH)を示す。図42においては、全てのコンポーネントキャリア毎に物理下り制御チャネルがマッピングされる例について示したが、この限りではない。別の例としては、物理下り制御チャネルがマッピングされるコンポーネントキャリアと、物理下り制御チャネルがマッピングされないコンポーネントキャリアが混在する場合などが考えられる。4202、4203、4204、4205、4206は、下り同期信号(SS)および物理報知チャネル(PBCH)を示す。図42においては、コンポーネントキャリア毎に下り同期信号および物理報知チャネル(あるいは報知情報)がマッピングされる例について示したが、この限りではない。別の例としては、下り同期信号および物理報知チャネルがマッピングされるコンポーネントキャリアと、下り同期信号および物理報知チャネルがマッピングされないコンポーネントキャリアが混在する場合などが考えられる。
図42では、LTE-Aシステムにてコンポーネントキャリアとして20MHzの帯域幅を持ち、当該コンポーネントキャリアを5つ有する基地局を考える。各コンポーネントキャリアのキャリア周波数をfa、fb、fc、fd、feとする。つまり下り送信帯域幅が100MHzである基地局を考える。コンポーネントキャリアの帯域幅は20MHzに限らず、20MHz以下となることが3GPP会合において議論されている。また1つの基地局がサポートするコンポーネントキャリアの帯域幅も1種類には限られない。また、LTE-Aシステムの基地局の下り送信帯域幅は100MHzに限らず、100MHz以下となることが3GPP会合において議論されている。また、図42では、各コンポーネントキャリアが連続する場合について示したが、この限りではなく非連続であっても受信側にてキャリアアグリゲーション可能である。
1つ目としては、バックワーズコンパチブルキャリア(Backwards compatible carrier)である。該キャリアは、既存の全てのLTE規格に対応した移動端末がアクセスできるキャリアである。
2つ目としては、ノンバックワーズコンパチブルキャリア(Non-backwards compatible carrier)である。該キャリアは、既存のLTE規格に対応した移動端末はアクセスできないキャリアだが、ノンバックワードコンパチブルキャリアを定義する規格に対応した移動端末にとってはアクセスしやすいキャリアである。またデュプレックスディスタンス(Duplex distance)が原因でノンバックワーズコンパチブルキャリアとなる場合は、該キャリアは、独立(stand-alone)で動作できる、あるいはキャリア集合の一部として動作できる。
3つ目としては、エクステンションキャリア(Extension carrier)である。該キャリアは、1つのコンポーネントキャリアに追加のリソースを集合(aggregate)させることを許容する。キャリアセグメント(Segment)は常にコンポーネントキャリアに隣接している。キャリアセグメントは、1つのコンポーネントキャリアに連携している。キャリアセグメントはコンポーネントキャリアから独立で存在しない。キャリアセグメントでは、下り同期信号、システム情報(あるいは報知情報)、ページング信号の提供はない。
図43にエクステンションキャリアの概念図を示す。図43の4301は物理下り制御チャネル(PDCCH)を示す。4302、4303はキャリアセグメントを示す。4304は、下り同期信号(SS)、および物理報知チャネル(PBCH)を示す。上記の通り、該キャリアセグメント中には、下り同期信号、システム情報(あるいは報知情報)、ページング信号の提供はない。
1つの基地局がサポートするコンポーネントキャリア数は、図42に示すとおり基地局の下り送信帯域幅とコンポーネントキャリアの帯域幅にて決定される。図42においては、基地局がサポートするコンポーネントキャリア数は5つとなる。このように、1つの基地局がサポートするコンポーネントキャリア数には限りがある。
干渉が大きいコンポーネントキャリアの代替として利用可能なコンポーネントキャリア数は限られることから、非特許文献14を用いて多くの周辺基地局との下り干渉を回避することは出来ない。上記の通りHeNBは数多く設置されることが予想される。よって非特許文献14を用いて、マクロセル傘下に多くのHeNBを設置する場合、下り干渉問題を解決することが出来ないという課題が発生する。
本変形例4における解決策を以下に開示する。コンポーネントキャリア毎に実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いる。あるいは、干渉量が少ないコンポーネントキャリアが存在する場合は、周辺セルの干渉などに基づきコンポーネントキャリアを選択することとし、干渉量が少ないコンポーネントキャリアが存在しない場合に、コンポーネントキャリア毎に実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いることとしても良い。
実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いる判断基準としては、閾値を用いても良い。判断の具体例としては、干渉量が閾値以下(あるいは未満)のコンポーネントキャリアが存在しない場合、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いる。該閾値は、静的(Static)に決定されていても良いし、システム情報として報知されていても良い。
実施の形態1の変形例4で示した方法にて以下の課題が発生する。コンポーネントキャリア毎にフレーム構成が異なった場合、又はコンポーネントキャリア毎に送信タイミングが異なった場合、受信側つまり移動端末にてキャリアアグリゲーションするための負荷が増大する。移動端末の処理負荷増大は、消費電力増大の課題に繋がる。
本変形例5における解決策を以下に開示する。キャリアアグリゲーション可能なコンポーネントキャリアを集合させた集合キャリア毎、あるいはノード(Node)毎、あるいは基地局毎に実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いる。
あるいは、干渉量が少ないコンポーネントキャリアが存在する場合は、周辺セルの干渉などに基づきコンポーネントキャリアを選択することとし、干渉量が少ないコンポーネントキャリアが存在しない場合に、集合キャリア毎、あるいはノード(Node)毎、あるいは基地局毎に実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いることとしても良い。
実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いる判断基準としては、閾値を用いても良い。判断の具体例としては、干渉量が閾値以下(あるいは未満)のコンポーネントキャリアが存在しない場合、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3を用いる。該閾値は、静的(Static)に決定されていても良いし、システム情報として報知されていても良い。
本変形例6ではLTE-Aにおいて、下り干渉回避において非特許文献14とは異なる解決策を開示する。本変形例6では、一方のノードは、他方のノードのスケジューリング不可能な信号がマッピングされない物理リソースの周波数帯域を用いて、スケジューリング不可能な信号をマッピングする。あるいは、一方のノードは、他方のノードのスケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースの周波数帯域を用いて、スケジューリング不可能な信号をマッピングしない物理リソースの周波数帯域とする。
あるいは、基本的に周辺セルの干渉などに基づきコンポーネントキャリアを選択することとし、干渉量が少ないコンポーネントキャリアが存在しない場合に、変形例6を実施することとしても良い。
ノードは、セルであっても構わない。
LTE、LTE-Aにおけるスケジューリング不可能な信号の具体例としては、同期信号(SS)、物理報知チャネル(PBCH)、PDCCHやPHICHやPCFICHなどのL1/L2制御信号、などがある。
LTE-Aにおけるスケジューリング不可能な信号がマッピングされない物理リソースの周波数帯域の具体例としては、エクステンションキャリアのキャリアセグメントがある。スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースの周波数帯域の具体例としては、LTEにおける基地局の送信帯域幅、LTE-Aにおけるバックワーズコンパチブルキャリア、ノンバックワーズコンパチブルキャリア、エクステンションキャリアにおけるL1/L2制御信号がマッピングされる帯域、などがある。
セル#2(第二のセル)の下り送信帯域幅内のコンポーネントキャリア構成を説明する。バックワーズコンパチブルキャリア2-1とエクステンションキャリア2をもつ。エクステンションキャリア2中にエクステンションキャリアにおけるL1/L2制御信号がマッピングされる帯域4406、キャリアセグメント4403、4404をもつ。帯域4406中に同期信号(SS)、物理報知チャネル(PBCH)がマッピングされる。
一方のノード(セル#2)は、他方のノード(セル#1)のスケジューリング不可能な信号がマッピングされない物理リソースの周波数帯域(図44の4401、4402)を用いて、スケジューリング不可能な信号(図44ではPDCCH及びSS)をマッピングする。あるいは、一方のノード(セル#2)は、他方のノード(セル#1)のスケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースの周波数帯域(図44の4405、バックワーズコンパチブルキャリア1-1)を用いて、スケジューリング不可能な信号をマッピングしない物理リソースの周波数帯域(図44では4403、4404)とする。
また、サブフレーム内シンボル構成は一つですむため、移動端末および基地局において、スケジューリング不可能な信号の受信回路および送信回路が1種類でよく、複雑化や消費電力の増大を生じることなく、これらの信号を受信可能、送信可能とする効果が得られる。さらに、干渉が問題となる複数のセル間で同期を取る必要がないため、移動体通信システムの複雑性回避という効果を得ることが可能となる。
本変形例6は、実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例2、実施の形態1の変形例3、実施の形態1の変形例4、実施の形態1の変形例5と組み合わせて用いることが出来る。
実施の形態1、実施の形態1の変形例1、実施の形態1の変形例3、実施の形態1の変形例4、実施の形態1の変形例5にてスケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースに対して時間領域でオフセットを設けることを開示したが、変形例7では基の時間領域とオフセットを設けた時間領域の双方で、同じスケジューリング不可能な信号をマッピングする。言い換えれば、基の時間領域でスケジューリング不可能な信号を送信し、オフセットを設けた時間領域にスケジューリング不可能な信号の複製(レプリカ)を設ける。あるいは、オフセットを設けた時間領域でスケジューリング不可能な信号を送信し、基の時間領域にスケジューリング不可能な信号の複製を設けても良い。また、下り干渉を生じさせる2つのセル双方(セル#1、セル#2)において複製を送信しても良いし、一方のみ(セル#1のみ、あるいはセル#2のみ)において複製を送信しても良い。
また、基の時間領域での信号と、オフセットを設けた時間領域での信号にて送信電力を変えても良い。
LTEにおける基の時間領域の具体例を以下に説明する。
下り同期信号(P-SS、S-SS)は無線フレーム毎に1番目(#0)と6番目(#5)のサブフレームにマッピングされる(図15参照)。また、該サブフレーム中の先頭から6シンボル目(#5)と7シンボル目(#6)にマッピングされる。よって、下り同期信号の基の時間領域は、無線フレーム毎の1番目(#0)と6番目(#5)のサブフレームとなる。また、該サブフレーム中の先頭から6シンボル目と7シンボル目が下り同期信号の基の時間領域となる。
PBCHは無線フレーム毎に1番目(#0)のサブフレームにマッピングされる(図15参照)。また、該サブフレーム中の先頭から4シンボル目(#3)、5シンボル目(#4)、8シンボル目(#7)、9シンボル目(#8)にマッピングされる。よって、PBCHの基の時間領域は、無線フレーム毎の1番目(#0)のサブフレームとなる。また、該サブフレーム中の先頭から4シンボル目、5シンボル目、8シンボル目、9シンボル目がPBCHの基の時間領域となる。
L1/L2制御信号(PDCCH、PHICH、PCFICH)は、毎サブフレームの先頭から3シンボル以内にマッピングされる(図19参照)。よって、L1/L2制御信号の基の時間領域は、毎サブフレームの先頭から3シンボルとなる。
これにより、受信側(つまり移動端末側)にてオフセットを設けた時間領域にてスケジューリング不可能な信号を受信するための受信回路を持っていなくとも、基の時間領域でスケジューリング不可能な信号を受信可能となる。つまり、複数のフレーム構成に対する受信回路を持たずとも、スケジューリング不可能な信号を受信可能となる。よって、例えば、既存の規格に対応した移動端末であって、オフセットを設けた時間領域にてスケジューリング不可能な信号を受信するための受信回路を持っていなくとも、干渉回避策が講じられた基地局傘下にて移動体通信システムのサービスを受けることが出来るという効果を得ることが出来る。
実施の形態1において、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースの時間(タイミング)、周波数のいずれかまたは両方がセル間で重ならないようにすることを開示した。また、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースや、該物理リソースの送信タイミングや、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる周波数に、セル間でオフセットを設けることを開示した。これらのオフセットはシステムによって、また、実施の形態1で開示した方法によって、取りうる範囲が限定される。なぜならば、例えば、スケジューリング不可能な信号のうち、毎サブフレーム内のある特定のシンボルに、全周波数帯域にわたってマッピングされる信号がある。例えばLTEにおいてはL1/L2制御信号がある。このような信号について、実施の形態1の変形例1の方法を適用し、シンボルのオフセットmを、m=12とすると、一つのセルではサブフレームの先頭1番目から3番目のシンボルにマッピングされ、他のセルでは、サブフレームの先頭1番目と13番目と14番目のシンボルにマッピングされる。このような場合、セル間で先頭のシンボルが重なってしまうことになる。従ってオフセットの取りうる範囲は限定されることとなる。
xa≠(xb+n)mod(nsub)、xa、xb∈{xk} (2)
xa≠(xb+m)mod(nsym)、xa、xb∈{xk} (3)
また、無線フレーム中のある特定のサブフレームにスケジューリング不可能な信号がマッピングされ、さらに、無線フレーム中の毎サブフレームの特定のシンボルにスケジューリング不可能な信号がマッピングされる場合は、(2)の関係式によりnを導出して無線フレーム中のある特定のサブフレームにスケジューリング不可能な信号をマッピングし、(3)の関係式のxaに、該無線フレーム中のある特定のサブフレームにマッピングされるスケジューリング不可能な信号のシンボルナンバを含めて、(3)の関係式より、mシンボルオフセットを設ければ良い。
td=n×14+1、ただし、n=1、2、3、4、6、7、8、9 (4)
オフセットtdの単位をシンボルとしたが、シンボルを時間に換算して単位を時間にしても良い。
-(BW/2-SBW/2)≦fd≦-SBW または
SBW≦fd≦BW/2-SBW/2 (5)
fc≦-SBW または SBW≦fc (6)
fc≦-SBW-BW2/2 または SBW+BW2/2≦fc
ただし、BW2≦(BW1-SBW)/2 (7)
ハンドオーバできないセル間、あるいはクローズドアクセスモードで運用されているセルとの間では下り信号同士の干渉が問題となる。その解決策として実施の形態1ではスケジューリング不可能な信号の無線リソースを当該セル間で重ならないようにすることを開示した。その方法として当該セル間で同期をとる、またスケジューリング不可能な信号のリソースをセル間でずらす(オフセットを設ける)ことを開示した。さらに実施の形態2ではオフセット量にどのような値を用いることにより、下りセル間干渉問題を解決することができるかを開示した。本実施の形態3では、上記オフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)の決定方法について開示する。本明細書では、先に設置済みのセルを「第一のセル」と称する。新たに設置するセル、つまり第一のセルの設置後に設置するセルを「第二のセル」と称する。第一のセル及び第二のセルの具体例としては、eNodeB、NodeB、マクロセル、HeNB、HNB、ピコセル、マイクロセル、CSGセルなどがある。
式(1)SFN = (時間)mod(SFNの周期)
式(1)中の(時間)はステップST2706にて受信したネットワーク側で管理された時間である。(SFNの周期)は、SFNが繰り返される周期である。当該周期は静的に規定された値であっても良いし、準静的な値としてネットワーク側からマクロセルやCSGセルへ通知されても良い。ステップST2709にてCSGセルは、ステップST2707にて受信したネットワーク側で管理された時間を用いて同期処理を実行する。具体例はステップST2708と同様であるので、説明を省略する。ステップST2708、ステップST2709にて同じネットワーク側で管理された時間を用いて、第一のセル及び第二のセルで用いるタイミング(具体例としては送信タイミング、SFNなど)をネットワーク側と同じ方法にて導出することは、以下の効果を得ることが出来る。第二のセルは第一のセルで用いられているタイミング(具体例としては送信タイミング、SFNなど)を知ることが出来るという効果を得ることが出来る。第二のセルにて第一のセルで用いられているタイミングを知ることは、実施の形態1で開示した物理リソースの時間(タイミング)を重ならないように制御することを可能にするという効果を得ることができる。ステップST2710にてEPCは、ステップST2704にて決定したオフセット量をCSGセルへ通知する。通知方法としてはステップST2705で示した方法を用いることが出来る。ステップST2705とステップST2710は同時であっても良い。また順序も任意である。ステップST2711にてCSGセルは、EPCよりオフセット量を受信する。ステップST2712にてCSGセルは、ステップST2711で受信したオフセット量に従って、つまりオフセット量分タイミングをずらして、通信を開始する。あるいはCSGセルは、ステップST2711で受信したフレーム構成に従って、通信を開始する。
実施の形態3で示した同期処理にて以下の課題が発生する。新たなセルが設置されることにより、先に設置済みのセルが同期を実行する必要性が発生する場合がある。先に設置済みのセルが同期を実行する場合、ネットワーク側で管理された時間から、当該セル内で用いるタイミング(具体例としては無線フレームの先頭、SFNなど)を導出し、当該セルでの通信に用いる必要がある。同期の実行前後で当該タイミングが異なる場合、当該セルと当該セル傘下の移動端末間の通信が中断するという問題が発生する。本変形例1では、前記問題を解決するために、実施の形態3で開示した同期処理とは別の方法を開示する。
本変形例2では、同期処理を第二のセルで行う方法について説明し、変形例1と同様の課題に対して別の解決策を開示する。図29に本変形例2における移動体通信システムのオフセット量を決定するまでのシーケンスの一例を示す。図29において図27と同一のステップは同一または相当する処理を実行するものであるので、説明は省略する。ステップST2901にてEPCは、CSGセルに同期指示を送信する。同期指示の通知方法としてはステップST2705で示した方法を用いることが出来る。ステップST2902にてCSGセルは、EPCからの同期指示を受信する。ここで「同期」とは、第二のセルにて、第一のセルのあるタイミングを知ること含む。あるタイミングの具体例としては第一のセルで用いられている無線フレームの先頭、システムフレームナンバ(System Frame Number:SFN)などが考えられる。ステップST2903にてCSGセルは同期処理を実行する。同期処理の具体例としては、マクロセルのあるタイミング(無線フレーム、SFNなど)を知る。タイミングを知る具体例としては、CSGセルが移動端末のセルサーチと同様の処理を行う。具体的には図12のステップST1201と同様、マクロセルから送信される第一同期信号(P-SS)、第二同期信号(S-SS)を用いてスロットタイミング、無線フレームタイミングを知る。更に、PBCH上のBCCHを受信し、BCCHにマッピングされるMIB(Master Information Block)情報を得、MIBの情報中のSFNを得ても良い。
実施の形態3のステップST2703にて干渉し合う第一のセルが存在するか否かを判断する方法の具体例として「位置情報」を用いた。本変形例3では、干渉し合う第一のセルが存在するか否かを判断する際の別の方法を開示する。干渉し合う第一のセルが存在するか否かを判断する方法の具体例としては、CSGセルが先に設置済みのセル(第一のセル)の圏内に設置されたか否かを判断することが考えられる。具体例としては、CSGセルがマクロセル圏内に設置されたか否かを判断する。EPCはその判断にCSGセルが測定した周辺セル状況を用いることが考えられる。
本変形例4では実施の形態3と異なるオフセット量を決定する方法として、第二のセルがオフセット量を決定する方法を開示する。具体例として、LTEシステムではオフセット量を決定する第二のセルとしてeNodeB、NodeB、マクロセル、HeNB、HNB、ピコセル、マイクロセル、CSGセルなどが考えられる。図31に本変形例4における移動体通信システムのオフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)を決定するまでのシーケンスの一例を示す。図31において図30と同一のステップは同一または相当する処理を実行するものであるので、説明は省略する。ステップST3101にてCSGは当該CSGセルが設置されることにより、干渉し合う第一のセルが存在するか否かを判断する。存在した場合は、ステップST3102へ移行し、存在しない場合は処理を終了する。干渉し合う第一のセルが存在するか否かを判断する方法の具体例としては、CSGセルが先に設置済みのセル(第一のセル)の圏内に設置されたか否かを判断することが考えられる。具体例としては、CSGセルがマクロセル圏内に設置されたか否かを判断する。CSGはその判断にステップST3001、ステップST3002で測定した周辺セル状況を用いることが出来る。
変形例4を用いて第二のセルのオフセット量を決定した場合、同じ第一のセル内に設置されたセルであっても異なるオフセット量(送信タイミング)となる場合がある。本変形例5では、同じ第一のセル内に設置された第二のセルは同じオフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)となるように運用するための方法を開示する。図32に本変形例5における移動体通信システムのオフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)を決定するまでのシーケンスの一例を示す。図32において図30及び図31と同一のステップは同一または相当する処理を実行するものであるので、説明は省略する。ステップST3201にてCSGセルは、第一のセル(ベストセルでも良い)のPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がのる。またPBCHの受信に続いて、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL-SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を受信しても良い。また、SIB1に含まれる他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報を元に、他のSIBを受信しても良い。
本変形例6では実施の形態3と異なるオフセット量を決定する方法として、第一のセルがオフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)を決定する方法を開示する。具体例として、LTEシステムではオフセット量を決定する第一のセルとしてeNodeB、NodeB、マクロセル、HeNB、HNB、ピコセル、マイクロセル、CSGセルなどが考えられる。図33に本変形例6における移動体通信システムのオフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)を決定するまでのシーケンスの一例を示す。図33において図27と同一のステップは同一または相当する処理を実行するものであるので、説明は省略する。ステップST3301にてEPCはマクロセルにオフセット量決定指示を行う。通知方法としてはステップST2705で示した方法を用いることが出来る。ステップST3302にてマクロセルは、EPCよりオフセット量決定指示を受信する。ステップST3303にてマクロセルは、スケジューリング不可能な信号のリソースをセル間で重ならないように処理を行う。具体例としては、スケジューリング不可能な信号のリソースをセル間ずらす(オフセット量を設ける)。マクロセルは当該オフセット量を決定する。詳細説明はステップST2704と同様であるので、説明を省略する。ステップST3304にてマクロセルは、ステップST3303にて決定したオフセット量をCSGセルへ通知する。通知方法としては図28のステップST2803で示した方法を用いることが出来る。ステップST3305にてCSGセルは、マクロセルよりオフセット量を受信する。ステップST3306にてCSGセルは、ステップST3305で受信したオフセット量に従って、つまりオフセット量分タイミングをずらして、通信を開始する。あるいはCSGセルは、ステップST3305で受信したフレーム構成に従って、通信を開始する。本変形例6は、同期手順において、実施の形態3、変形例1、変形例2を用いることが出来る。また、本変形例6は、変形例3と組み合わせて用いることが出来る。変形例6により、実施の形態3の効果と同様の効果を得ることが出来る。
本変形例7では、新しいセルが設置された場合に、干渉し合う第一のセルが存在するか否かを判断する判断基準の具体例について開示する。判断基準に閾値を用いる。閾値の具体例を以下に示す。干渉し合う第一のセルが存在するか否かの判断にて「位置情報」を用いている場合、閾値として第二のセルと第一のセル(複数であっても良い)の距離が考えられる。例えば第一のセルと第二のセル間の距離が閾値以上(あるいは閾値より大きい)であれば、当該第一のセルと第二のセルは干渉し合わないと判断する。また、第一のセルと第二のセル間の距離が閾値より小さい(あるいは閾値以下)であれば、当該第一のセルと第二のセルは干渉し合うと判断する。干渉し合う第一のセルが存在するか否かの判断にて「周辺セル状況」を用いている場合、閾値として通信品質が考えられる。通信品質の具体例としては変形例3で示した通り(1)RSの受信電力(2)RSの受信電力とキャリア周波数の受信電力強度の比(3)受信信号強度(4)希望波と干渉波の比(5)REにおけるRSの受信電力(6)干渉量などが考えられる。例えば第二のセルが測定する周辺セル状況の通信品質の測定結果にて閾値以上(あるいは閾値より大きい)セルが存在しなければ、第二のセルと干渉し合う第一のセルは存在しないと判断する。また、第二のセルが測定する周辺セル状況の通信品質の測定結果にて閾値以上(あるいは閾値より大きい)セルが存在すれば、第二のセルと干渉し合う第一のセルは存在すると判断する。
ハンドオーバできないセル間、あるいはクローズドアクセスモードで運用されているセルとの間では下り信号同士の干渉が問題となる。その解決策として実施の形態1ではスケジューリング不可能な信号の無線リソースを当該セル間で重ならないようにすることを開示した。その方法として当該セル間で同期をとる、またスケジューリング不可能な信号のリソースをセル間でずらす(オフセットを設ける)ことを開示した。実施の形態2ではオフセット量にどのような値を用いることにより、下りセル間干渉問題を解決することができるかを開示した。実施の形態3では、オフセット量の決定方法について開示した。以下、複数のセルと下り信号同士が干渉を起こす場所に新たにセルを設置する場合を考える。
本変形例1では実施の形態4と同じ課題に対する別の解決策を開示する。本変形例1では、複数の第一のセルと下り信号同士が干渉を起こす場所に、新たにセルを設置する場合、全ての第一のセルと協調させることを開示する。つまり、全ての第一のセルとタイミング(無線フレーム、SFNなど)をずらす(オフセットを設ける)。スケジューリング不可能な信号のリソースをセル間で重ならないようにする構成は、変形例を含む実施の形態1の方法を用いることが出来る。またオフセット量についても変形例を含む実施の形態2の方法を用いることが出来る。またオフセット量(あるいはフレーム構成でもよい)の決定方法については変形例を含む実施の形態3の方法を用いることが出来る。
ハンドオーバできないセル間、あるいはクローズドアクセスモードで運用されているセルとの間では下り信号同士の干渉が問題となる。その解決策として実施の形態1ではスケジューリング不可能な信号がマッピングされる物理リソースの時間(タイミング)や周波数のいずれか、あるいは両方がセル間で重ならないようにすることを開示した。その方法として当該セル間で同期をとる、またスケジューリング不可能な信号のリソースをセル間でずらす(オフセットを設ける)ことを開示した。さらに実施の形態2ではオフセット量にどのような値を用いることにより、下りセル間干渉問題を解決することができるかを開示した。さらに実施の形態3では、上記オフセット量の決定方法について開示した。実施の形態4では、複数の第一のセルと下り信号同士が干渉を起こす場所に、新たにセルを設置する場合、最も干渉を及ぼしあうセルと協調させることを開示した。実施の形態1の解決策のうち、解決策を用いることによりシステム内でフレーム構成が異なるセルが存在する場合がある。具体例としては、実施の形態1及び実施の形態1の変形例1が、その解決策にあたる。システム内でフレーム構成が異なるセルが存在した場合、移動端末はサービングセル、あるいはハンドオーバ先のセル、あるいはセルリセレクション先のセルが用いるフレーム構成を知らなければ、通信を実現することはできない。よって、本実施の形態5では、フレーム構成(あるいはオフセット量)を移動端末へ通知する具体的な方法について開示する。
オフセット量=PCI mod N (N:整数)
フレーム構成を示す情報=PCI mod N (N:整数)
実施の形態1にて、解決策を用いてもシステム内でフレーム構成が異なるセルが存在しないようにする方法について開示した。具体例としては実施の形態1の変形例2及び実施の形態1の変形例3が、その方法にあたる。システム内でフレーム構成が異なるセルが存在しないで、下りセル間干渉を低減させた場合、第二のセルのフレーム構成(あるいはオフセット量)の移動端末への通知が不要となる効果を得ることができる。つまり一般的なサーチ動作のみで通信可能となる効果を得ることが出来る。すなわち、基地局から移動端末へオフセット量、あるいはフレーム構成を示す情報を通知する追加の情報が不要であるので、無線リソースの有効活用という効果を得ることができる。また移動端末がオフセット量、あるいはフレーム構成を知るために無線リソースを用いないので、受信エラーが発生することがないという効果を得ることが出来る。一方、ハンドオーバ時などにおいては、制御遅延防止のためサーチ時間の短縮は必須の課題である。本変形例1では、上記移動端末の一般的なサーチ動作(具体例としては図12)のみで通信可能となる干渉軽減方法であってもサーチ時間短縮のために用いることができる方法を開示する。サーチ動作短縮の課題は以下の具体例において顕著となる。この場合の移動端末がセルを「適切なセル」(Suitable cell)と判断するまでの動作の一例を図36に示す。
一般に、あるセルのカバレッジ内において他のセルから干渉電力が大きくなった場合、通信を切断しないようにするため、移動端末は該他のセルあるいはその他の適切なセルへハンドオーバ(HO)やセルの再選択(re-selection)できるようにしている。しかし、移動端末がそれらのセルへハンドオーバやセル再選択ができない場合、該他のセルからの干渉電力が増大し、通信が切断してしまうという問題が生じる。例えばCSGセルが導入された場合、HNB/HeNBがクローズドアクセスモードのCSGセルとして運用され、マクロセルのカバレッジ内に該CSGセルが設置されることが考えられる。このような場合、CSGカバレッジ内でマクロセルとCSGセル間で干渉が生じるため、該CSGセルにユーザ登録していない移動端末は、該CSGセルからの干渉によりマクロセルとの通信が不可能になるという問題が生じてしまう。また、CSGセルで通信している移動端末がマクロセル(eNB)にハンドオーバできない場合も同様に、通信が不可能になるという問題が生じる。これらの問題を解消するため、非特許文献8では運用方法Eとしてセルをオープンアクセスモードで運用することが記載されている。しかし、このモードの設定方法、例えば、どのようなセルに対してオープンアクセスモードとするか、といった方法については何ら述べていない。通常考えられるのは、全てのHeNB/HNBをオープンアクセスモードにすれば良いが、それでは、クローズドアクセスモードにして登録した移動端末のみにアクセスを可能にするなどのCSGとしての運用ができなくなってしまう問題が生じる。そこで、本実施の形態においては、これらの問題を解消するため、干渉が問題となるセルをオープンアクセスモード対応とすることを開示する。また、アクセスモード対応とする際の該モードの設定方法について開示する。
本変形例では、セル間干渉が問題となる場合に、該セルのシステム帯域幅(全周波数帯域幅)、中心周波数(キャリア)のいずれか、あるいは両方を設定あるいは制限する方法について開示する。実施の形態1の変形例3で、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる周波数領域がセル間で重ならないようにする方法を開示した。また、スケジューリング不可能な信号がマッピングされる周波数領域がセル間で重ならないようにするため、周波数にオフセットを設ける方法を開示した。本変形例においては、該オフセットの設定方法について示す。まず、干渉が問題となるセルかどうかの判断は、実施の形態6と同様に、実施の形態3に開示したオフセット量の決定方法の一部を適用できる。まず、該オフセット量の決定方法は、実施の形態2で開示した許容される周波数オフセット範囲内で、干渉となるセルのシステム帯域幅、中心周波数(キャリア)のいずれか、あるいは両方をもとに決定するようにする。該オフセット量の決定は例えば、HeNB/HNBで行っても良いし、コアネットワークが行なっても良い。干渉となるセルのシステム帯域幅、中心周波数(キャリア)をコアネットワークは認識している場合、コアネットワークは干渉となるセルのシステム帯域幅、中心周波数(キャリア)のいずれか、あるいは両方をもとに、該オフセット量を決定することができる。一方、HeNB/HNBやマクロセルは干渉となるセルのシステム帯域幅、中心周波数(キャリア)を認識していないので、該オフセット量の決定を、HeNB/HNBやマクロセルで行う場合、コアネットワークからHeNB/HNBやマクロセルに対して、システム帯域幅、中心周波数(キャリア)のいずれかあるいは両方を通知しても良い。HeNB/HNBが該オフセット量を決定する場合、別の方法として、実施の形態3の変形例2で開示した、セルサーチによるセルの中心周波数(キャリア)、MIB(Master Information Block)情報内セルのシステム帯域幅のいずれかあるいは両方を取得する方法を用いても良い。また、コアネットワークが干渉となるセルのシステム帯域幅、中心周波数(キャリア)を認識していない場合が有る。この場合、実施の形態3で開示した方法によって干渉が問題となると判断した各セルは、自セルのシステム帯域幅、中心周波数(キャリア)のいずれかあるいは両方をコアネットワークに通知するようにしても良い。次に、設定したオフセット量の通知方法だが、この方法に関しては、実施の形態3で開示した、オフセット量通知方法を適用すれば良い。
本変形例では、第一のセル、第二のセル、コアネットワークがそれぞれ、第二のセルの設置許可/不許可を判断することを開示する。干渉が問題となる後から設置されるセルに対して、設置を不許可として干渉を低減させ、前に設置されたセル傘下の移動端末が通信不可能となることを防ぐ。干渉が問題となるセルかどうかの判断は実施の形態6と同じ方法が適用できる。判断指標としては、実施の形態3の変形例7で開示した方法を用いれば良い。例えば、位置、他セルからの下り受信電力、通信可能か否かの受信電力の閾値などである。また、第二のセルが設置される場合のカバレッジ内に存在する移動端末の台数のいずれかあるいは複数をもとにして判断してもよい。干渉有りか否かの閾値はが、実施の形態6あるいは実施の形態3で開示した閾値と同じとしても良いし、異なる値としても良い。設置許可/不許可の閾値を別に設けても良い。こうすることで、第二のセルに対して、設置許可するがオフセットを設ける運用、設置不許可運用、などの複数段階の運用が可能となる。また、第二のセルが設置される場合のカバレッジ内に存在する移動端末の台数などをもとにして判断することで、移動端末が密集しているエリアへの設置を無くして、多くの移動端末が通信不可能になることを避けるなど、緻密な運用が可能となる。第二のセルへの設置許可/不許可の通知方法や通知に用いるインタフェース、あるいは通知タイミングも、実施の形態6のアクセスモードの設定方法で開示した方法を適用することができる。また、この場合、設置許可/不許可の通知ではなく、設置許可のみの通知としても良い。設置許可通知を受信した場合のみ、セルとして動作可能としておけば良い。
干渉が問題となるセルが設置される場合の干渉低減方法として、第二のセルが設置され、第二のセルが第一のセルと干渉しあう場合、第一のセルあるいはコアネットワークが第二のセルのカバレッジ内に存在する移動端末に対して、第二のセルの動作開始前に、該第二のセルとは異なる周波数(チャネル)で運用されているセルへのハンドオーバあるいはリセレクションを指示しても良い。第二のセルが第一のセルと干渉しあうか否かの判断は、実施の形態3で開示した方法を適用すれば良い。第二のセルが第一のセルと干渉していることを判断した判断主体は、干渉している旨を第一のセルあるいはネットワークに通知するようにしておく。これにより、第一のセルがセル主導あるはネットワーク主導により移動端末にハンドオーバやリセレクションを指示することが可能となる。また、どの移動端末が第二のセルのカバレッジ内に存在するかどうかの判断を、第一のセルあるいはコアネットワークが行なっても良い。該判断は、第二のセルの設置される位置情報を第一のセルあるいはコアネットワークが取得し、該位置情報をもとに行なわれることが可能となる。該位置情報の取得あるいは通知方法は実施の形態3の中で開示した方法を適用すれば良い。
本実施の形態7の課題を以下に示す。例えば、同じCSG-IDのセルは同じオーナが所有する、あるいは同じCSG-IDのセルからは同じ課金優遇が受けられる、あるいは同じCSG-IDのセルからは通信速度で同じ優遇が受けられるなどのサービスが考えられる。これにより、ユーザがハンドオーバの際、同じCSG-IDを有するセルへのハンドオーバを望むことが考えられる。現在の規格動向では、CSG-IDはTACに対応付けられている。TACはSIB1にマッピングされている。よって何の工夫もなく、同じCSG-IDを有するセルへのハンドオーバを行う場合の移動端末の処理を図40に示す。図40において図36と同じ番号のステップは同一または相当する処理を実行するので、同じステップ番号の箇所の説明は省略する。ステップST4001にて移動端末はSIB1に含まれる当該セルのCSG-ID(あるいはTAC,TA)がサービングセルと同じであるか否かを判断する。異なると判断した場合、ステップST4002へ移行する。同じであると判断した場合、ステップST4003へ移行する。ステップST4002にて移動端末は、当該セルをセルサーチ、あるいは測定対象から削除しステップST3601へ進む。ステップST4003にて移動端末は、当該セルをハンドオーバ先に決定する。つまり、ハンドオーバ時に目的のセルのCSG-IDが判明するのはステップST3605のSIB1受信後である。ステップST4001にて異なるCSG-IDであると判断された場合は、ステップST3601~ステップST3605までの処理が無駄となる。サービングセルと異なるCSG-IDを持つCSGセルが密集して設置されているような場所では、ステップST4001にて何度も異なるCSG-IDを有すると判断され、ステップST3601~ステップST3605の処理を繰り返すことになる。これにより、ハンドオーバの許容時間などを超え、継続している通信の中断、あるいはハンドオーバ失敗、あるいは周辺にサービングセルと同じCSG-IDのセルが存在するにも関わらず許容時間の関係でユーザの望まないサービングセルとは異なるCSG-IDへのハンドオーバを行う、などの課題が発生する。よって移動体通信システムとして移動端末が目的のセルのCSG-IDを入手するまでの時間を短縮することは大きな課題である。
Claims (3)
- 下りアクセス方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を使用し、上りアクセス方式としてSC―FDMA(Single Career Frequency Division Multiple Access)方式を用いてデータの送受信を行う移動端末と、特定の前記移動端末ないし加入者に対してのみ開放された第一のセルに設けられ、前記移動端末に対して、所定の個数のサブフレームを含む無線フレームを用いて下り同期信号を含む制御信号を送信する第一の基地局と、不特定の前記移動端末ないし利用者が利用可能な第二のセルに設けられ、前記移動端末に対して、前記第一の基地局が送信する前記無線フレームと同じ個数のサブフレームを含む無線フレームを用いて下り同期信号を含む制御信号を送信する第二の基地局とを含む移動体通信システムにおいて、
前記第一の基地局は、前記無線フレームを構成する複数のサブフレームのうち、第一のサブフレームと第二のサブフレームに前記制御信号を割り当て、
前記第二の基地局は、前記無線フレームを構成する複数のサブフレームのうち、前記第一のサブフレームと前記第二のサブフレームと所定の数のサブフレーム分ずれた第三のサブフレームと第四のサブフレームに前記制御信号を割り当て、
前記第一の基地局と前記第二の基地局は同期して、前記制御信号の送信を行うことを特徴とする移動体通信システム。 - 前記無線フレームを構成する複数のサブフレームそれぞれに割り当てられて送信される下り制御信号は、前記サブフレームを構成する複数のシンボルのうち、いずれかのシンボルに割り当てられるものであって、
前記第二の基地局は、前記第一の基地局が前記下り制御信号に割り当てた前記シンボルと所定の数のシンボル分ずれたシンボルに、下り制御信号を割り当てることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信システム。 - 下りアクセス方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を使用し、上りアクセス方式としてSC―FDMA(Single Career Frequency Division Multiple Access)方式を用いてデータの送受信を行う移動端末と、特定の前記移動端末ないし加入者に利用を許可する通信セルである特定加入者用セル及び不特定の前記移動端末ないし利用者が利用可能な通信セルである不特定利用者用セルに設けられた基地局と、複数の前記基地局を介して前記移動端末が位置する所望のトラッキングエリアを管理するとともに、前記移動端末にページング処理を行う基地局制御装置を含み、前記移動端末は、前記通信セルそれぞれに割り当てられた情報であって、前記通信セルを識別するための情報であるセル識別情報(PCI)を前記基地局より受信し、通信を行うセルの選択を行う移動体通信システムにおいて、
前記移動端末は、前記基地局から送信された下り同期信号に含まれる前記セル識別情報を受信するとともに、この受信セル識別情報が、前記移動端末に無線リソースの割り当てを行うスケジューリング処理を行うサービングセルより通知された、前記サービングセルと同じ識別情報を有する基地局を示す通知セル識別情報と一致するか判断し、一致しない場合には、前記受信セル識別情報に対応する基地局をセル選択の候補から外すことを特徴とする移動体通信システム。
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