WO2009107259A1

WO2009107259A1 - 車両制御装置及び該装置を搭載した車両

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Publication number: WO2009107259A1
Application number: PCT/JP2008/063486
Authority: WO
Inventors: 石川直樹; 植田勝己; 関昌伸
Original assignee: 三菱重工業株式会社
Priority date: 2008-02-29
Filing date: 2008-07-22
Publication date: 2009-09-03
Also published as: EP2186699A1; CN101918254B; JP2009202839A; EP2186699B1; US20110320067A1; JP4909302B2; US8321113B2; CN101918254A; EP2186699A4

Abstract

制動力を適切に設定可能とすることによりオペレータのフィーリングを最適な状態とすることができる車両制御装置及び該装置を搭載した車両を提供する。アクセル開度を検出するアクセル開度検出センサ２と、車速を検出する車速センサ３と、車両の減速度を調整可能な制動手段（ソレノイド制御ブレーキ）７とを備えた車両に搭載される制御装置１０において、所定のパラメータに応じて前記減速度が設定された減速度テーブル１２を複数格納した記憶部１０ｂを備え、減速度選択手段４、５により、目的とする減速度を選択された際に、車速センサ３にて検出された車速が予め設定された車速Ｖ_１以下で、且つ前記アクセル開度検出センサ２により検出されたアクセル開度が予め設定されたアクセル開度以下である場合に、前記減速度の選択を有効として、前記減速度選択手段により選択された減速度に対応する減速度テーブル１２を前記記憶部１０ｂより読み出し、該テーブルに規定された制動パラメータに基づき前記制動手段を作動させて、選択された減速度になるように減速制御を実行する。

Description

明細書車両制御装置及び該装置を搭載した車両技術分野

本発明は、運転者のアクセル操作状態に応じて自動的に減速する減速機能を実行するための車両制御装置及び該装置を搭載した車両に関し、特にバッテリ車の回生ブレーキやハイドロスタティックトランスミツション車のフィーリングを再現可能な車両制御装置及び該装置を搭載した車両に関する。背景技術

一般に、車両に装備されている制動装置には、運転者のブレーキ操作により制動力を発生して、主に車両の走行時の減速、停止などを行うサービスブレーキ（常用ブレーキ）と、主に車両の停止状態の維持を行うパーキングブレーキ（駐車ブレーキ）とが存在する。また、車両の走行中において、車輪から伝達される力による回転数がアイドリング回転数を上回った場合、その差が抵抗となり制動力として働くエンジンブレーキがある。

さらに、走行中の減速手段として、上記したエンジンブレーキに加えて、運転者のブレーキ操作に関わらず所定の運転状態の場合に減速度を付与する手段（例えば油圧やエア圧を利用した制動手段）があった。

例えば、特許文献 1 (特開平 9— 9 5 2 2 2号公報）には、アクセルペダルの踏み込み状態若しくは戻し状態を検知するストロークセンサにより減速域、惰性走行域及び加速走行域の 3つのアクセルペダル踏み込み若しくは戻し状態のいずれかの領域にァクセルペダルがあるかを検出し、減速付加コントローラがァクセルペダルストローク検知センサの出力に基づき、アクセルペダルが減速域にあると判断した場合に、制動力制御装置を介して主ブレーキ系に制動力を付加する減速付加装置が開示されている。

また、特許文献 2 (特開 2 0 0 1 - 2 1 9 8 3 1号公報）にはアクセル開度が車両の駆動源の出力を最小とし得る領域において、アクセルが戻し操作である場合に、減速度を付加する制御を行うようにした車両用減速度制御装置が開示されている。

しかしながら、走行中の減速制御にて、車両が停止するまで減速させる場合は、オペレータはブレーキ操作を行っていない状態で停止するため、オペレータの運転フィーリングを損なう怖れがある。

また、複数のオペレータにより車両が共有される場合などにおいては、ォペレ一夕によつて運転し慣れた車種が異なり、一律の制動力を付与するだけでは適切な運転フィ一リングが得られない場合がある。発明の開示

従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、制動力を適切に設定可能とすることによりオペレータのフィーリングを最適な状態とすることができる車両制御装置及び該装置を搭載した車両を提供することを目的とする。

そこで、本発明はかかる課題を解決するために、車速を検出する車速センサと、アクセル開度を検出するアクセル開度検出センサと、車両の減速度を調整可能な制動手段とを備えた車両に搭載される制御装置において、

所定の減速度を得るのに必要な制動パラメータが設定された減速度テーブルを格納した記憶部と、

オペレータ若しくは車両保守員（整備員も含む）の操作により、目的とする減速度を選択する減速度選択手段とを備え、

前記減速度選択手段より、目的とする減速度を選択された際に、車速センサにて検出された車速が予め設定された車速 V ,以下で、且つ前記ァクセル開度検出センサにより検出されたアクセル開度が予め設定されたアクセル開度以下である場合に、前記減速度の選択を有効として、

前記減速度選択手段により選択された減速度に対応する減速度テーブルを前記記憶部より読み出し、該テーブルに規定された制動パラメ一夕に基づき前記制動手段を作動させて、選択された減速度になるように減速制御を実行することを特徴とする。

本発明によれば、オペレータ若しくは車両保守員の操作により、目的とする減速度を選択する減速度選択手段を備えているために、前記オペレータ等に応じて減速度を変更でき、運転フィ一リングを向上することが可能となる。

特に、所定の減速度を得るのに必要な制動パラメータが設定された減速度テーブルを設けたために、従来オペレータが多用していたバッテリ車の回生ブレーキや H S T車に類似する減速度カーブをもった減速制御も可能であり、各オペレー夕の以前の作業車両に対応したフィーリングを再現することが可能となる。又本発明は、車速センサにて検出された車速が予め設定された車速 V 以下で、且つ前記アクセル開度検出センサにより検出されたアクセル開度が予め設定されたアクセル開度以下である場合にのみ、前記減速度の選択を有効としているために、急発進（アクセルを強く踏み込んでいる場合）や高速（作業車両の場合例えば約 1 5〜2 O Km/h以上を高速という）の場合に減速制御が作動することなく極めて安全である。

また、前記自動減速制御の実行中に、前記車速センサにより検出された車速が予め設定された車速 V₂未満（O Vs V となった場合に、前記制動手段の制動を弱める方向若しくは非作動とし、前記減速制御の実行を解除することを特徵とする。

例えば、従来用いられるエンジンブレーキに制動力を付加したリターダ若しくは排気ブレーキを自動減速制御用の制動手段に利用した場合に、予め設定された車速の設定値 V ₂が閾値未満（例えば 1〜 5 Km/ hの惰性走行時）となった時に前記付加的な制動手段を解除し、主ブレーキやエンジンブレーキ等のノーマルな制動制御に移行でき、安全性が一層向上する。

また、前記減速度選択手段の減速度選択が、無線回線若しくは有線回線により車外の車両保守（整備）員より選択可能に前記減速度選択手段に遠隔操作部を設けたことを特徴とする。

このように遠隔操作部を設けることにより、車両保守員が減速度の設定変更を行うことが可能となる。

さらに、前記減速度選択手段が、オペレータより操作可能に運転席内に配置されていることを特徴とする。

このように運転席内部に設けた減速度選択手段（減速度選択スィッチ）により減速度を設定する構成とすることにより、オペレータ自身がそのフィーリングに合つたパッテリ車の回生ブレーキや H S T車に類似する減速度カーブをもつた減速制御を行うことが可能となる。

さらにまた、前記予め設定された車速と予め設定されたアクセル開度は、選択された減速度に対応して可変に設定されていることを特徴とする。

これにより、パッテリ車の回生ブレーキや H S T車に合わせた減速制御開始時期を設定でき、より一層精度の高いブレーキ制御が可能となり、オペレータのフィ一リングを、運転しやすいフィーリングゃ安全性の高いフィーリングに向上させることが可能である。

また、本発明の車両は、上記した制御装置を搭載した車両であることを特徴とする。これにより、複数のオペレータにより車両が共有される場合であっても、各ォペレ一夕に適合したフィーリングを実現可能な車両を提供することが可能となる。

以上記載のごとく本発明によれば、オペレータや対応する車種に応じた減速度に変更でき、運転フィーリングを向上することが可能となる。

また、所定の減速度を得るのに必要な制動パラメータが設定された減速度テーブルを設けたために、従来オペレータが多用していたバッテリ車の回生ブレーキや H S T車に類似する減速度カーブをもった減速制御フィーリングを再現することが可能となる。

さらに、予め設定された車速の設定値 V ₂が閾値未満（例えば 2〜5 KmZ h) となった時に前記付加的な制動手段を解除し、主ブレーキやエンジンブレーキ等のノ一マルな制動制御に移行でき、安全性が一層向上する。

また、車両保守（整備）員が減速度の設定変更を行うことのみならずオペレー夕自身が減速度の設定変更を行うことが可能となるために、オペレータの好みのフィ一リングに合わせたり、工場内の産業車両が小型や大型であっても統一した蓮転フィーリングに合わせることが出来る。

さらにまた、バッテリ車の回生ブレーキや H S T車に合わせた減速制御開始時期を設定でき、より一層精度の高いブレーキ制御が可能となり、オペレータのフィーリングを、蓮転しやすいフィーリングゃ安全性の高いフィーリングに向上させることが可能である。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明の実施例に係る制御装置及びその周辺機器の概略構成図である。

第 2図は、本発明の実施例に係る制御を説明する状態遷移図である。

第 3図は、本実施例に係る自動減速制御の処理を示すフローチャートである。第 4図は、本実施例に係る自動減速フラグの検出処理を示すフローチヤ一トである。

第 5図は、減速度テーブルを示す図で、（a )は自動減速制御中に減速度を可変に制御した場合、（b ) は自動減速制御中に減速度を一定に保つ場合を示す。第 6図は、本発明が適用される車両制御ュニットのブレーキ関係を示す本発明の制御ブロック図である。発明を実施するための最良の形態

以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなぐ単なる説明例に過ぎない。

図 1は本発明の実施例に係る制御装置及びその周辺機器の概略構成図、図 2は本発明の実施例に係る制御を説明する状態遷移図、図 3は本実施例に係る自動減速制御の処理を示すフローチヤ一ト、図 4は本実施例に係る自動減速フラグの検出処理を示すフローチャート、図 5は減速度テーブルを示す図、図 6は本発明が適用される車両制御ュニットのブレーキ関係を示す本発明の制御プロック図である。

本実施例に係る構成は、乗用車をはじめ種々の車両に適用可能であるが、特にフォークリフトゃリーチスタツ力一等の荷役運搬機械、或いはモータダレ一ダゃブルドーザ、ホイールローダ等の建設土木機械などに代表される産業車両に好適に適用される。図 1を参照して本実施例に係る制御装置の概略構成を説明する。

制御装置 1 0は、内部に C P U、 RAM, R OM等を備えるコンピュータとして構成されており、車両が具備する各種センサからの電気的信号が入力され、該制御装置 1 0はこの入力信号に基づき、油圧制御弁（付加制動手段） 3 6への通電を制御することにより該制御弁 3 6を ON/〇 F F及び比例制御し、油圧回路 (図 6参照）よりマスターシリンダ 2 9に印加する油圧を調整し、ホイール 3 0 の制動力を制御するようになっている。該制御装置 1 0は記憶部 1 0 bを備え、該記憶部 1 0 bにはバッテリ車の回生ブレーキ（B E)や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A) の制動パターンに対応する電気信号（アナログ若しくは周波数パルス）と油圧パターンの対応を示す複数の減速度テーブル 1 2が格納されている。該減速度テーブル 1 2は、予め記憶部 1 0 bに格納されていてもよいし、該制御装置 1 0と通信可能な情報端末等により入力して設定したり、減速度テープルを追加することができる。

また、操作信号（バッテリ車の回生ブレーキ（B E) や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A))の制動パターンに類似する減速操作信号の切替によりマスタシリンダ 2 9を介したホイール 3 0の制動力は前記減速操作信号の切替えに対応して可変に構成され、 P H S (遠隔操作部） 4 0又は車両が具備する減速度選択スイッチ 5により減速度切替手段 4を介して減速度が適宜選択される。尚本実施例では油圧制御弁（付加制動手段） 3 6により油圧が可変に制御されるマスタシリンダ 2 9を介してホイ一ル 3 0への制動力を調整する図を示しているが、これに限定されるものではなく、運転者のブレーキペダル操作力に応じて制動力を油圧系統やエア圧系統を介して車輪側に伝える主ブレーキ系と、運転者の手動操作により制動力をケーブルを介して車輪側に伝える駐車ブレーキ装置のいずれかに減速度を調整可能な制動手段（流体制御ブレーキ等）と、制御信号により減速度に対応する流体圧を調整するソレノィド油圧制御弁等を備えていればよい。また、このような制動装置に加え、車両のエンジンプレ一キ効果を高めるものとして、排気ブレーキ、パヮ一タ一ド及びリタ一ダを組み合わせてもよい。

さらに、前記電気的な入力信号により必要に応じて警告手段 8を作動させる。該制御装置 1 0の処理フローについては、後に詳述する。又減速度選択スィッチ 5は、操作信号（パッテリ車の回生ブレーキ（B E) や H S T車 (H S )、若しくは乗用車（A)) の制動パターンに類似する減速フィ一リングを得るために、オペレータが操作するスィッチで、運転席に配置されており、該操作信号は減速度切替手段 4 (リレー）を介して制御ユニット（E C U) に送られる。

又減速度切替手段 4には制御ユニット（E C U) を介して P H S (遠隔操作部) 4 0が付設されており、サービスマンよりの通信 4 0により操作信号（バッテリ車の回生ブレーキ（B E) や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A)) の制動パターンに類似する減速操作信号が制御ユニット（E C U) 1 0に送られる。前記減速操作信号を受けて制御ユニット（E C U) 1 0では油圧調整信号を油圧制御弁（付加制動手段） 3 6に送り、該油圧制御弁（付加制動手段） 3 6により油圧回路（図 6参照）の油圧調整を行い、前記バッテリ車の回生ブレーキや H S T車に類似する減速度カーブをもつた減速制御を行うようにホイールシリンダ 2 9を介してブレーキシュ一 3 0を駆動させることが可能となる。

前記制御装置 1 0には、車両状態又はオペレータによる操作状態を検出する複数のセンサ類が接続されており、少なくとも、オペレータにより踏み込み操作されるアクセルペダル 1の踏み込み量を検出するアクセル開度検出センサ 2と、車速を検出する車速センサ 3と、に接続される。

前記アクセル開度検出センサ 2は、オペレータにより操作されたアクセルぺダル 1の踏み込み量を検出し、制御装置に出力する。制御装置 1 0にはアクセル踏み込み量とアクセル踏み込み量に対応してエンジンのスロットルバルブ開度調整用の比例弁（図示略）に出力すべき出力値が紐付けられて格納されている。制御装置 1 0がこの格納情報に基づき、アクセル開度検出センサ 2からの検出信号に応じ、エンジンのスロットルバルブ制御用の比例弁に供給する出力を調整することで、エンジンの回転数を制御する。前記アクセルペダル 1は、オペレータの操縦部に配設され所望のエンジン回転数に設定するための装置であり、アクセルべダル、アクセルスィッチ、アクセルレバー等が用いられる。

前記車速センサ 3は、産業車両の車速を検出して該検出値を制御装置 1 0に出力する装置であり、例えば終減速機に設けた回転数センサ等で構成され、回転数パルスによる車両速度信号を制御装置 1 0に入力する装置等が用いられる。また、制御装置 1 0は該入力信号により必要に応じて警告手段 8及びブレーキペダル 9 2の踏み込みを検知するブレーキスィツチ 9 1の ON及び本実施例に係る自動減速制御が実行されている際にブレーキランプ 9を作動させるようになつている。

さらに本実施例では警告手段 8を備えることが好ましい。該警告手段 8は、本実施例に係る自動減速制御が実行されているときに、オペレータ或いは車両周囲の第三者に対して警告を発するための手段であり、例えば、音声や警報音を出力する警告ブザー、或いはランプを点灯又は点滅させる警告ランプ等が挙げられる。また、該警告手段 8を画面表示手段としてもよく、この場合、常時車両状態を画面表示することが好ましい。

さらにまた、本実施例に係る自動減速制御が実行されているときに、車両が具備するブレーキランプ 9を点灯させる構成としてもよい。

ここで、一般的に車両が具備するブレーキシステムは、車両の走行時の減速、停止などを行うサービスブレーキ（常用ブレーキ）と、主に車両の停止状態の維持を行うパーキングブレーキ（駐車ブレーキ）とで構成される。

前記サ一ビスブレーキは、ブレーキペダル 9 2が踏み込まれると、ブレーキぺダルセンサ 9 1がその踏み込み量に応じた検出信号を検出する。そして該検出された検出信号は制御装置 1 0に入力され、該制御装置 1 0にて、前記検出信号から車両の減速度の目標値を算出し、該算出した目標値に近づくように制御信号が出力され、該制御信号に応じてサービスブレーキの制動機構が制御される。一方パーキングブレーキは、機械式或いは電動式にて車両にブレーキをかける装置であり、前記サービスブレーキの本体にパーキングブレーキ機構を組み込んだタイプと、独立してパーキングブレーキ専用の機構を設けたタイプがある。次に、本発明の車両制御ュニッ卜のブレーキ廻りの構成を図 6に基づいて説明するにブレーキ関係につき説明する。

同図に示す制御ブロック図において、本実施例の構成は、アクセルペダル 1、ブレーキペダル 9 2及びパーキングブレーキ 1 1を夫々有し、ブレ一キペダル 9 2は不図示の油圧回路及び不図示のマスタシリンダを介して油圧を加圧し、車軸若しくはホイール 3 0にブレーキ力が働くように構成されている。

一方パーキングブレーキ 1 1はワイヤ若しくはリンク等の機械式ブレーキライン 1 0 1を介してコイルスプリング 1 0 2を収納した油圧室 1 0 3とその反対側に位置する油圧シリンダ 1 0 4からなるマス夕一シリンダ 2 9を作動させて車軸

(駆動輪）に制動力を印加（有効）及び制動解除なされるように構成されている。ここで前記マスタ一シリンダ 2 9は、パーキングブレーキ 1 1によりワイヤ若しくはリンク等の機械式ブレーキライン 1 0 1を介して制動力が伝達されるのみならず油圧力によっても制動解除及び制動力が印加されるように構成され、例えば制動解除するには、制御装置 1 0よりの制御信号によりソレノィド制動解除弁

(ブレーキ制動解除用油圧開閉弁） ₉ 0を開としてエンジン 6 0によって駆動される油圧ポンプ 2 1によって油圧回路 2 2 Bを介して油圧シリンダに圧油を供給制御し、又制動力を印加させるには制御装置 2 0よりの制御信号によりソレノィド油圧制御弁 3 6を開として油圧回路 2 2 Aを介してマスタ一シリンダ 2 9のコィルスプリング 1 0 2を収納した油圧室 1 0 3に圧油を供給して制動を有効としている。尚、図 1と同様に 8は警告手段、 9はブレーキランプ、 1 7は前進、二ユートラル、後進のシフトレバ一、 1 8そのレバー位置を検知するスィッチ、 2 3はリリーフバルブである。

従って本実施例のパーキングブレーキ機構は機械式ブレーキライン 1 0 1に併置された制御用ブレーキ油圧ライン（2 2 A, 2 2 B ) を具えて、該制御用ブレーキ油圧ライン（2 2 A, 2 2 B) を介してソレノイド油圧制御弁 3 6とソレノィド制動解除弁 9 0を具え、該ソレノィド油圧制御弁 3 6の通電制御により前記介装した油圧ラインの油圧力を作動制御して車軸若しくはホイール 3 0に制動力を印加し、一方、ソレノイド制動解除弁 9 0を開とした時は、前記油圧シリンダ 1 0 4に圧油され、制動解除となる。

この場合にパーキングブレーキ機構をネガティブブレーキとして機能させるために、前記油圧シリンダ 1 0 4に圧油される油圧力を「コイルスプリング 1 0 2 +油圧室 1 0 3に圧油される油圧力」より大にしてネガティブブレーキとして機能させている。

従ってソレノィド油圧制御弁 3 6及び制動解除弁 9 0のいずれも前記油圧ボンプ 2 1と油圧室 1 0 3 (油圧シリンダ 1 0 4 ) 間の油圧回路 2 2 A, 2 2 Bに介装された油圧開閉弁で、制御装置 1 0よりの信号に基づいて開閉制御されるソレノィド油圧開閉弁である。

これにより電磁弁が組み込まれたソレノイド油圧制御弁（付加制動手段） 3 6は制御ュニット（E C U) 1 0よりの制御信号を受けてパーキングブレ一キ 1 1のスィッチ 1 1 aの信号（ブレーキ O N O F F) が OF Fの場合でも制動力が働くように、前記制動信号 ON時に電磁弁を開放して強制的にエンジンにより駆動する油圧ポンプ 2 1よりの油圧を回路 2 2 Aに送り、マスタシリンダ 2 9を駆動させ、車軸若しくはホイール 3 0にブレーキ力が働くように構成している。

前記したように本実施例ではパーキングブレーキ 1 1が油圧制御弁（付加制動手段） 3 6により制動制御可能な構成を有しているが、本発明はブレーキペダル (サ一ビスブレーキ） 9 0のブレーキが油圧制御弁（付加制動手段） 3 6により制動制御可能な構成を有している場合も本発明の技術範囲に含まれ、例えば、ァクセル開度検出センサ 2からの検出値、及び車速センサ 3からの検出値が所定の条件を満たした場合に、該油圧制御弁（付加制動手段） 3 6の油圧力を調整してマスタシリンダ 2 9を介してホイール 3 0を自動的に制動させて所定の減速度が得られるようにしてもよい。

また、上記油圧制御弁の配置の他に、本発明の自動減速制御発動中にオペレー夕がブレーキ操作を行つた場合の制動力付与パターンを選ぶこともできる。例えば、上記自動減速制御発動中にブレーキペダルが踏まれた場合、自動制御分の制動力とブレーキペダル踏力に応じた制動力の合力を発揮させても良いし、自動制御分の制動力とブレーキペダル踏力に応じた制動力のどちらか大きい方を発揮させても良い。後者の場合、制御ユニットに自動制御分の制動力とブレーキペダル踏力に応じた制動力の大小を比較する処理を追加して設定しておけばよい。いずれにしても自動減速制御に加えて緊急制動操作を受け付けることのできる構成にしておくことが好ましい。

本実施例ではパーキングブレーキ 1 1が油圧制御弁（付加制動手段） 3 6により制動制御可能な構成を有している構成について図 2に示す自動減速制御が実行される例について説明する。本実施例の自動減速制御では、該自動減速制御の開始条件となるアクセル開度の設定値 X (閾値）と、同様に開始条件となる車速の設定値 (例えば 10 K mZh)、及び自動減速制御の終了条件となる車速の設定値 V₂ (例えば 2KmZ h) とを制御装置 10内に予め設定しておく。尚、設定値設定値 V₂〉0K mZhである。 .

また、予めバッテリ車の回生ブレーキ（BE) や HST車（HS)、若しくは乗用車（A) 制動パターンに類似する減速操作信号の切替信号によりオペレータのフィーリングに適合する減速度を選択しておく。該減速度の選択は、（1) PHS 40よりの信号で減速度切替手段 4をスィッチ操作する場合、（2)運転席に配置した減速度選択スィッチ 5を用いる場合の 2通りある。

減速度は、バッテリ車の回生ブレーキ（BE) や HST車（HS)、若しくは乗用車（A) 制動パターンに対応する電気信号（アナログ若しくは周波数パルス）と油圧パターンの対応を示す複数の減速度テーブル 12が制御装置 10の記憶部 10 bに格納されておりッテリ車の回生ブレーキ（BE)や HST車（HS)、若しくは乗用車 (A)制動パターンに対応する減速度テーブル 12が選択される。該減速度テーブルは、自動制御中の減速度を時間や速度を電気信号（アナログ若しくは周波数パルス）と油圧パターンを時系列的にパラメ一夕に割り付けたデー夕テーブルであり、該所定のパラメータに応じて減速度を可変に制御する場合と、減速度を一定に制御する場合がある。該減速度テーブル 12の一例を図 5に示す。図 5 (a) は自動減速制御中に減速度を可変に制御した場合、（b) は自動減速制御中に減速度を一定に保つ場合である。また、何れの場合も減速度テーブルを複数有しており（図中、 A、 B、 C、 · · ·）、いずれも設定値車速≥設定値 V ₂ > 0の範囲で自動減速制御されるように構成されている。そして該複数の減速度テ一ブルからバッテリ車の回生ブレーキ（BE)や HST車（HS)、若しくは乗用車（A) 制動パターンに対応する減速度が電気信号と油圧パターンの時系列変化として得られるように外部通信手段 40又は減速度選択スィツチ 5により選択するようになっている。

(1) 外部通信手段 40を用いる場合

外部通信手段 40は、制御装置 10と無線又は有線により通信可能な情報端末であり、例えば P H S等の携帯情報端末が用いられる。該外部通信手段 4 0を制御装置 1 0と通信可能な状態にし、制御装置 1 0の記憶部 1 0 bに格納されている複数の減速度テーブル 1 2から所望の減速度テーブル 1 2を選択する。選択された減速度テーブル 1 2が制御装置 1 0内に設定され、自動減速制御が実行されたらこの設定された減速度テーブル 1 2に沿って油圧制御弁（付加制動手段） 3 6の通電を制御し、マスタシリンダ 2 9を介してホイール 3 0に制動力を印加させる。

( 2 ) 減速度選択スィッチ 5を用いる塲合

減速度選択スィツチ 5は、運転席等のようにオペレー夕が操作可能な場所に配置され、制御装置 1 0に電気的に接続され、制御装置 1 0の記憶部 1 O bに格納されている減速度テーブル 1 2を直接的に選択可能となっている。該減速度選択スィッチ 5により、複数の減速度テーブル 1 2から所望の減速度テーブル 1 2を選択し、該選択された減速度テーブル 1 2が制御装置 1 0内に設定され、自動減速制御が実行されたらこの設定された減速度テーブル 1 2に沿って油圧制御弁 (付加制動手段） 3 6の通電を比例制御して調整された油圧をマスタシリンダ 2 9に伝達しホイール 3 0への制動力を調整する。

上記したように、本発明の自動減速制御は予め各閾値及び減速度テーブルが設定されており、図 2に示すように、車両走行中、油圧制御弁（付加制動手段） 3 6は O F Fにされパーキングブレーキ 1 1のみが作動する（付加制動が無効）の状態となっており、警告手段 8を備える場合にはこれらも O F Fの状態となっている。尚、警告手段 8が画面表示手段の場合は、車両走行時の車両状態を表示することが好ましい。

走行中に若しくは停止中に、バッテリ車の回生ブレーキ（B E)や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A)信号のいずれかが減速度選択スィッチ 5を介して選択され、油圧制御弁（付加制動手段） 3 6が O Nされた場合に、先ずエンジンが〇 Nされて走行状態である場合は制御装置 1 0ではアクセル開度検出センサ 2にて検出されたアクセル開度が、予め設定された所定アクセル開度以下であることを検出し、且つ車速センサ 3にて検出された車速が、予め設定された車速設定値 V i≥車速≥設定値 V ₂> 0の範囲であることを検出した場合に、制御装置 1 0により油圧制御弁（付加制動手段） 3 6を ONに切替える制御信号を出力し、マス夕シリンダ 2 9に印加する油圧を調整して例えばバッテリ車の回生ブレーキ（B E) に対応する減速度となるようにホイール 3 0への制動力を調整制御させる自動減速制御を実行する。この自動減速制御が実行された段階で、警告手段 8、ブレーキランプ 9を備える場合にはこれらを ONに切替える。

自動減速制御の実行中、車速センサ 3にて検出され車速が、予め設定された車速 V ₂ KmZh (例えば 2 Km/h前後のクリープ走行速度）未満に達したことを検出したら、前記制御装置 1 0にて油圧制御弁（付加制動手段） 3 6を O F Fに切替える制御信号を出力し、該自動減速制御を解除する。警告手段 8、ブレーキランプ 9を備える場合にはこれらを O F Fに切替えて停止させる。

又再度アクセルペダル 1踏み込みによりによりアクセル開度が増加したことを検出したら、走行状態に戻る。

次に、図 3及び図 4を参照して、上記した制御装置 1 0による処理フローを詳細に説明する。

図 3に自動減速制御の処理フローを示す。尚、オペレータのアクセル操作に応じて自動的に制動力を作用させる制御（以下、自動減速制御と称する）を行う設定の有無を判断するフラグを自動減速フラグとする。

まず、予め該自動減速制御の開始条件となるアクセル開度の設定値 X (閾値）と、同様に開始条件となる車速の設定値 (閾値）、及び自動減速制御の終了条件となる車速の設定値 V ₂ (闞値）とを制御装置 1 0内に予め設定しておく。さらに、予め外部通信手段 4 0又は減速度選択スィツチ 5により制御装置 1 0の記憶部 1 0 bから所望の減速度テーブル 1 2を選択しておく。

同図において、走行中に若しくは停止中に減速度選択スィッチ 5を介してバッテリ車の回生ブレーキ（B E) や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A) 信号のいずれかが O Nされて制御装置 1 0にて自動減速フラグが 0 Nに設定されているか否かを判断し ( S 1 )、 ONに設定されている場合には、ブレーキランプを ON

( S 2 ) にするとともに、サービスインジケータを ON ( S 3 ) にする。また、バッテリ車の回生ブレーキ（B E) や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A) 信号のいずれかの減速度選択スィツチ 5の切替えに対応させて、選択された減速度テ一ブルにより電流指令値を計算し（S4)、該電流指令値に基づいて油圧制御弁 (付加制動手段） 36に通電制御する（S 5)。

一方、自動減速フラグが OFFに設定されている場合には、ブレーキランプを OFF (S 6)にするとともに、サ一ビスインジケータを OFF (S 7)にする。また、油圧制御弁（付加制動手段） 36を OFFにしてサービスブレーキ（ブレーキペダル 92) のみが作動する（付加制動が無効）の状態に切替える（S 8)。図 4に自動減速フラグの検出フロ一を示す。まず、アクセルスィッチ（ァクセルペダル 1) が ONか否かを判断する（S 11)。このとき、予め設定されたァクセル開度の設定値 Xを閾値とし、検出されたアクセル開度が設定値 Xの踏み込み量以上であれば ONと判断し、設定値 X未満の踏み込み量であれば〇 F Fと判断する。

該アクセルスィッチが OFFと判断された場合には（S 11)、減速状態にあると判断し、車速センサ 3にて検出された車速が、予め設定された自動減速制御の開始条件となる設定値「Vi≥車速」まで減速したか否かを判断し（S 12)、設定値 FVi^車速」まで減速し、更に「車速≥V₂」の範囲にある場合（S 13) には、自動減速フラグを ONに設定し（S 14) 前記した自動減速制御を行う。そして前記前記した自動減速制御により車速が「車速ぐ V₂」まで減速した場合は、前記自動減速フラグを OFF (S I 5) にして自動減速制御を終了する。一方、アクセルスィッチが ONと判断された場合、及び車速が設定値以上である場合には、いずれも前記した自動減速制御に移行せずに自動減速フラグの OFF状態を継続する（S 15)。

このように本実施例によれば、設定車速範囲で且つ 7クセルが設定値未満になつた場合に自動的に減速する自動減速制御を行うようにし、さらにこのとき、減速度を予め設定できる構成としたため、オペレータに応じて減速度を変更でき、運転フィ一リングを向上することが可能となる。

また、減速度を複数の減速度テーブルから選択する構成としたため、バッテリ車の回生ブレーキや HST車等のように、各オペレータに適合したフィ一リングを再現することが可能となる。

さらに、外部通信手段 40或いは減速度選択スィツチ 5を介して減速度切替手段 4によりバッテリ車の回生ブレーキ（B E)や H S T車（H S )、若しくは乗用車（A) 信号のいずれかが ONされて制減速度を選択することにより、車両保守

(整備）員が減速度の設定変更を行うことが可能となる。

一方、運転席側の減速度選択スィツチ 5により減速度を設定する構成とすることにより、オペレータ自身が減速度の設定変更を行うことが可能となる。

また、自動減速制御の終了条件として、予め設定された車速の設定値を閾値とし、該設定値未満となった時に自動減速制御を解除するようにしたため、従来用いられるエンジンブレーキに制動力を付加した状態となり、運転フィ一リングを損なうことなく制動力を付与することができる。産業上の利用可能性

本実施例は、制動力を適切に設定可能とすることによりオペレータのフィ一リングを最適な状態とすることができるため、乗用車を始めとする一般車両の他に、オペレータが作業によりァクセル操作を頻繁に行うフォークリフトやリーチス夕ッカ一等の荷役運搬用、或いはモータグレーダやブルドーザ、ホイールローダ等の建設土木機械など産業車両全般においても好適に適用できる。

Claims

1. 車速を検出する車速センサと、アクセル開度を検出するアクセル開度検出センサと、車両の減速度を調整可能な制動手段とを備えた車両に搭載される制御装置において、

所定の減速度を得るのに必請要な制動パラメータが設定された減速度テ一ブルを格納した記憶部と、

オペレータ若しくは車両保守員（整備員も含む）の操作により、目的とする減速度を選択する減速度選択手段とを備え sの、

前記減速度選択手段より、目的とする減速度を選択された際に、車速センサにて検出された車速が予め設定された車速 V！以下で囲、且つ前記ァクセル開度検出センサにより検出されたアクセル開度が予め設定されたアクセル開度以下である場合に、前記減速度の選択を有効として、

前記減速度選択手段により選択された減速度に対応する減速度テーブルを前記記憶部より読み出し、該テ一ブルに規定された制動パラメータに基づき前記制動手段を作動させて、選択された減速度になるように減速制御を実行することを特徵とする車両制御装置。

2. 前記減速制御の実行中に、前記車速センサにより検出された車速が予め設定された車速 v₂未満 isx ₂< となった場合に、前記制動手段の制動を弱める方向若しくは非作動とし、前記減速制御の実行を解除することを特徴とする請求項 1記載の車両制御装置。

3. 前記減速度選択手段の減速度選択が、無線回線若しくは有線回線により車外の車両保守（整備）員より選択可能に前記減速度選択手段に遠隔操作部を設けたことを特徴とする請求項 1記載の車両制御装置。

4. 前記減速度選択手段が、オペレータより操作可能に運転席内に配置されていることを特徴とする請求項 1記載の車両制御装置。

5. 前記予め設定された車速ェと予め設定されたアクセル開度は、選択された減速度に対応して可変に設定されていることを特徵とする請求項 1記載の車両制御装置。 ·

6 . 請求項 1乃至 5のいずれか記載の制御装置を搭載した車両。