WO2008044386A1 - Method of identifying abnormality and analysis apparatus - Google Patents

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WO2008044386A1
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Kiyotaka Kubota
Yukihiro Furusawa
Koji Fujimori
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Description

明 細 書
異常特定方法および分析装置
技術分野
[0001] この発明は、光学的測定をもとに検体を分析する分析装置の異常の特定に関する 背景技術
[0002] 分析装置は、多数の検体に対する分析処理を同時に行ない、さらに、多成分を迅 速に、かつ、高精度で分析できるため、免疫検査、生化学検査、輸血検査等さまざま な分野での検査に用いられている。たとえば、免疫検査を行なう分析装置は、反応容 器内で検体と試薬とを反応させる反応機構、反応容器内の未反応物質を除去する 除去機構、各試薬と検体とが反応して生成される免疫複合体力 生じる発光の発光 量を測定する測光機構をそれぞれ複数のターンテーブル上に配置し、さらに検体、 試薬および反応液を各機構に分注または移送する複数の分注移送機構を備え、様 々な分析内容の免疫検査を行なっている(たとえば特許文献 1参照)。
[0003] 特許文献 1:特開 2003— 83988号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] ところで、従来においては、既知の分析結果を有する標準検体に対し、実際に通常 の検体と同様の一連の分析処理を行なって得られた分析結果が既知の分析結果と 一致するか否かをもとに、分析装置に異常があるか否かを検証していた。言い換える と、従来においては、分析装置の操作者は、標準検体を実際に分析して得られた分 析結果が既知の分析結果と一致する場合には、分析装置は異常なく正常に動作し、 標準検体を実際に分析して得られた分析結果が既知の分析結果と一致しない場合 には、分析装置に異常があると判断していた。
[0005] しかしながら、従来の標準検体を用いる方法においては、操作者は、分析装置に 異常があることは認識できるものの、分析装置のいずれの処理およびいずれの機構 において異常が発生しているかを正確に特定することは困難であった。特に、免疫 検査を行なう分析装置は、反応時間、使用する試薬、使用する機構、機構の使用タ イミング等がそれぞれ異なる様々な内容の分析処理を行なうために複雑な装置構成 を有しており、異常を正確に特定することはたいへん困難であった。
[0006] また、従来では、分注移送機構における分注精度に関しては、所定の吸光度特性 を有する試薬を反応容器内に実際に分注し、比色法を用いた測定結果をもとに検証 していた。し力、しながら、免疫検査を行なう分析装置は比色測定部を持たないため、 分注精度を検証するには、操作者は、分析装置とは別個に分光光度計を使用して 比色測定を行なうという煩雑な処理を行なう必要があった。
[0007] 本発明は、上述した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、正確かつ簡易 に分析装置の異常を特定することができる異常特定方法、分析装置および試薬を提 供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0008] 上述した課題を解決し、 目的を達成するために、この発明に力、かる異常特定方法 は、光学的測定をもとに検体を分析する分析装置の異常を特定する異常特定方法 において、所定の微量濃度の構成物を含む低濃度試薬を用いて得られた測定結果 を基準値として取得する基準取得用測定処理ステップと、所定の高濃度の前記構成 物を含む高濃度試薬を用いた分析処理を経て得られた測定結果を異常特定用測定 値として取得する異常特定用測定処理ステップと、前記異常特定用測定値が前記基 準値に基づく許容範囲を満たすか否かをもとに、前記高濃度試薬の除去に関する分 析処理の異常を特定する異常特定ステップと、を含むことを特徴とする。
[0009] また、この発明にかかる異常特定方法は、前記基準取得用測定処理ステップは、 前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後に発光量を前記基準値として測定 する第 1の測定ステップを含み、前記異常特定用測定処理ステップは、反応容器内 に前記高濃度試薬を注入した後に、前記検体に対する分析処理のうち反応容器内 の未反応物質を除去する除去処理と同様の処理を行なって反応容器内における前 記高濃度試薬内の構成物を除去する除去ステップと、前記構成物が発光可能となる 分析処理を経た後に発光量を前記異常特定用測定値として測定する第 2の測定ス テツプと、を含み、前記異常特定ステップは、前記異常特定用測定値が前記許容範 囲を満たさな!/、場合、前記検体に対する分析処理のうち前記除去処理にぉレ、て除 去不良があると特定することを特徴とする。
[0010] また、この発明にかかる異常特定方法は、前記除去処理として第 1の前記除去処 理および第 2の前記除去処理が行なわれ、前記除去ステップは、前記第 1の除去処 理と同様の処理を行なう第 1の除去ステップと、前記第 2の除去処理と同様の処理を 行なう第 2の除去ステップと、前記第 1の除去処理と同様の処理を行なうとともに前記 第 2の除去処理と同様の処理を行なう第 3の除去ステップと、のいずれかであることを 特徴とする。
[0011] また、この発明にかかる異常特定方法は、前記異常特定用測定処理ステップは、 前記除去ステップが前記第 1の除去ステップであるとき、前記異常特定用測定値が 前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除 去処理において除去不良があると特定し、前記除去ステップが前記第 2の除去ステツ プであるとき、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさなレ、場合に前記検 体に対する分析処理のうち前記第 2の除去処理において除去不良があると特定し、 前記除去ステップが前記第 3の除去ステップであるとき、前記異常特定用測定値が 前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除 去処理および/または前記第 2の除去処理において除去不良があると特定すること を特徴とする。
[0012] また、この発明にかかる異常特定方法は、前記基準取得用測定処理ステップは、 前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後の発光量を前記基準値として測定 する第 1の測定ステップを含み、前記異常特定用測定処理ステップは、液体を反応 容器内に注入する液体注入機構を用いて反応容器内に前記高濃度試薬を注入す る高濃度試薬注入ステップと、前記高濃度試薬注入ステップ後に、洗浄された前記 液体注入機構を用いて前記高濃度試薬が注入された反応容器とは別の反応容器内 に前記構成物を含まな!/、0濃度試薬を注入する 0濃度試薬注入ステップと、前記構 成物が発光可能となる分析処理を経た後の前記 0濃度試薬が注入された反応容器 における前記異常特定用測定値として発光量を測定する第 2の測定ステップと、を含 み、前記異常特定ステップは、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさな 、場合、前記検体に対する分析処理のうち前記液体注入機構の洗浄処理に不良が あると特定することを特 ί毁とする。
[0013] また、この発明にかかる異常特定方法は、前記構成物は、発光基質と結合する標 識体であることを特徴とする。
[0014] また、この発明にかかる分析装置は、光学的測定をもとに検体を分析する分析装置 において、所定の微量濃度の構成物を含む低濃度試薬を用いて得られた測定結果 を基準値として取得するとともに、所定の高濃度の前記構成物を含む高濃度試薬を 用いた分析処理を経て得られた測定結果を異常特定用測定値として取得する測定 手段と、前記異常特定用測定値が前記基準値に基づく許容範囲を満たすか否かを もとに、前記高濃度試薬の除去に関する分析処理の異常を特定する特定手段と、を 備えたことを特徴とする。
[0015] また、この発明にかかる分析装置は、前記検体に対する分析処理のうち反応容器 内の未反応物質を除去する除去処理を行なう除去手段をさらに備え、前記除去手段 は、反応容器内に前記高濃度試薬が注入された後に、前記除去処理と同様の処理 を行なって反応容器内における前記高濃度試薬内の構成物を除去し、前記測定手 段は、前記低濃度試薬内の前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後の発光 量を前記基準値として測定するとともに、前記除去手段による前記高濃度試薬内の 構成物除去後に前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後の発光量を前記異 常特定用測定値として測定し、前記特定手段は、前記異常特定用測定値が前記許 容範囲を満たさな!/、場合、前記検体に対する分析処理のうち前記除去処理にお!/ヽ て除去不良があると特定することを特徴とする。
[0016] また、この発明にかかる分析装置は、前記除去処理として第 1の前記除去処理およ び第 2の前記除去処理が行なわれ、前記除去手段は、前記第 1の除去処理と同様の 処理、前記第 2の除去処理と同様の処理、または、前記第 1の除去処理と同様の処 理および前記第 2の除去処理と同様の処理の双方を行なって、前記反応容器内に おける高濃度試薬の構成物を除去することを特徴とする。
[0017] また、この発明にかかる分析装置は、前記特定手段は、前記除去手段によって前 記第 1の除去処理と同様の処理が行なわれ、前記異常特定用測定値が前記許容範 囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除去処理にお いて除去不良があると特定し、前記除去手段によって前記第 2の除去処理と同様の 処理が行なわれ、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさな!/、場合に前記 検体に対する分析処理のうち前記第 2の除去処理において除去不良があると特定し 、前記除去手段によって前記第 1の除去処理と同様の処理および前記第 2の除去処 理と同様の処理の双方が行なわれ、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満た さない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除去処理および/または 前記第 2の除去処理において除去不良があると特定することを特徴とする。
[0018] また、この発明にかかる分析装置は、液体を反応容器内に注入する液体注入手段 を備え、前記液体注入手段は、反応容器内に前記高濃度試薬を注入し、洗浄された 後に前記高濃度試薬を注入した反応容器とは別の反応容器内に前記構成物を含ま ない 0濃度試薬を注入し、前記測定手段は、前記低濃度試薬内の前記構成物が発 光可能となる分析処理を経た後の発光量を前記基準値として測定するとともに、前記 構成物が発光可能となる分析処理を経た後の前記 0濃度試薬が注入された反応容 器における発光量を前記異常特定用測定値として測定し、前記特定手段は、前記 異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさな!/、場合、前記検体に対する分析処理 のうち前記液体注入手段の洗浄処理に不良があると特定することを特徴とする。
[0019] また、この発明にかかる分析装置は、前記構成物は、発光基質と結合する標識体 である。
発明の効果
[0020] 本発明によれば、所定の微量濃度の構成物を含む低濃度試薬を用いて得られた 測定結果を基準値として取得し、所定の高濃度の前記構成物を含む高濃度試薬を 用いた分析処理を経て得られた測定結果を異常特定用測定値とし、前記異常特定 用測定値が前記基準値に基づく許容範囲を満たすか否かをもとに前記高濃度試薬 の除去に関する分析処理の異常を特定するため、正確かつ簡易に分析装置の異常 を特定すること力できる。
図面の簡単な説明
[0021] [図 1]図 1は、実施の形態 1にかかる分析装置の構成を示す模式図である。 [図 2]図 2は、図 1に示す分析装置における異常特定処理の処理手順を示すフロー チャートである。
[図 3]図 3は、図 2に示す基準取得用測定処理および異常特定用測定処理の処理手 順を示す図である。
園 4]図 4は、図 3に示す通常分析を説明する図である。
[図 5]図 5は、図 3に示す特定用 BF洗浄処理の処理手順を説明するフローチャートで ある。
[図 6]図 6は、図 3に示す基準取得用測定処理を説明する図である。
[図 7]図 7は、図 3に示す異常特定用測定処理を説明する図である。
[図 8]図 8は、図 2に示す異常特定処理において使用されるテーブルを例示する図で ある。
[図 9]図 9は、図 3に示す基準取得用測定処理および異常特定用測定処理の他の処 理手順を示す図である。
[図 10]図 10は、図 9に示す基準取得用測定処理を説明する図である。
園 11]図 11は、図 9に示す異常特定用測定処理を説明する図である。
[図 12]図 12は、実施の形態 2における異常特定処理の処理手順を示すフローチヤ一 トである。
[図 13]図 13は、図 12に示す基準取得用測定処理、高濃度試薬使用処理および異 常特定用測定処理の処理手順を示す図である。
[図 14]図 14は、図 13に示す基準取得用測定処理を説明する図である。
[図 15]図 15は、図 13に示す高濃度試薬使用処理を説明する図である。
[図 16]図 16は、図 13に示す異常特定用測定処理を説明する図である。
[図 17]図 17は、図 16 (2)に示す抗原混入を説明する図である。
[図 18]図 18は、図 12に示す異常特定処理において使用されるテーブルを例示する 図である。
[図 19]図 19は、図 12に示す基準取得用測定処理、高濃度試薬使用処理および異 常特定用測定処理の他の処理手順を示す図である。
園 20]図 20は、図 19に示す基準取得用測定処理を説明する図である。 [図 21]図 21は、図 19に示す高濃度試薬使用処理を説明する図である。
[図 22]図 22は、図 19に示す異常特定用測定処理を説明する図である。 符号の説明
1 分析装置
2 測定機構
4 制御機構
21 検体移送部
21a 検体容器
21b 検体ラック
22 チップ格納部
23 検体分注移送機構
24 免疫反応テーブル
24a 外周ライン
24b 中周ライン
24c 内周ライン
25 BFテープノレ
26 第 1試薬格納部
27 第 2試薬格納部
28 第 1試薬分注移送機構
29 第 2試薬分注移送機構
30 酵素反応テーブル
31 測光機構
32 第 1キュベット移送機構
33 第 2キュベット移送機構
41 制御部
42 処理制御部
43 入力部
44 分析部 45 特定部
46 記憶部
47 出力部
48 送受信部
発明を実施するための最良の形態
[0023] 以下、図面を参照して、この発明の実施例である分析装置について、生化学検査、 輸血検査等の各分野のうち、磁性粒子を固相担体として用いて被検血液の抗原抗 体反応等の免疫検査を行なう分析装置を例に説明する。なお、この実施例によりこの 発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の 符号を付している。
[0024] (実施の形態 1)
まず、実施の形態 1について説明する。検体に対する分析処理のうち反応容器内 の未反応物質を除去する BF洗浄処理の未反応物質除去不良の有無を特定する場 合について説明する。また、実施の形態 1においては、微量濃度の抗原が含まれる 低濃度試薬における発光量を基準値とし、高濃度の抗原が含まれる高濃度試薬に 対する BF洗浄後の発光量が基準値の所定倍以上である場合には、 BF洗浄処理の 未反応物質除去不良があると特定する。図 1は、本実施の形態 1にかかる分析装置 の構成を示す模式図である。図 1に示すように、実施の形態 1にかかる分析装置 1は 、検体と試薬との間の反応によって生じた発光を測定する測定機構 2と、測定機構 2 を含む分析装置 1全体の制御を行なうとともに測定機構 2における測定結果の分析 を行なう制御機構 4とを備える。分析装置 1は、これらの二つの機構が連携することに よって複数の検体の免疫学的な分析を自動的に行なう。
[0025] 測定機構 2は、大別して検体移送部 21、チップ格納部 22、検体分注移送機構 23、 免疫反応テーブル 24、 BFテーブル 25、第 1試薬格納部 26、第 2試薬格納部 27、第 1試薬分注移送機構 28、第 2試薬分注移送機構 29、酵素反応テーブル 30、測光機 構 31、第 1キュベット移送機構 32および第 2キュベット移送機構 33を備える。測定機 構 2の各構成部位は、所定の動作処理を行なう単数または複数のユニットを備える。 また、制御機構 4は、制御部 41、入力部 43、分析部 44、特定部 45、記憶部 46、出 力部 47および送受信部 48を備える。測定機構 2および制御機構 4が備えるこれらの 各部は、制御部 41に電気的に接続されている。
[0026] まず、測定機構 2について説明する。検体移送部 21は、検体を収容した複数の検 体容器 21aを保持し、図中の矢印方向に順次移送される複数の検体ラック 21bを備 える。検体容器 21aに収容された検体は、検体の提供者から採取した血液または尿 等である。
[0027] チップ格納部 22は、複数のチップを整列したチップケースを設置しており、このケ ースからチップを供給される。このチップは、感染症項目測定時のキャリーオーバー 防止のため、検体分注移送機構 23のノズル先端に装着され、検体分注ごとに交換さ
[0028] 検体分注移送機構 23は、検体の吸引および吐出を行なうプローブが先端部に取り 付けられ鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする 回転を自在に行なうアームを備える。検体分注移送機構 23は、検体移送部 21によ つて所定位置に移動された検体容器 21a内の検体をプローブによって吸引し、ァー ムを旋回させ、 BFテーブル 25によって所定位置に搬送されたキュベットに分注して 検体を所定タイミングで BFテーブル 25上のキュベット内に移送する。
[0029] 免疫反応テーブル 24は、それぞれ配置されたキュベット内で検体と分析項目に対 応する所定の試薬とを反応させるための反応ラインを有する。免疫反応テーブル 24 は、免疫反応テーブル 24の中心を通る鉛直線を回転軸として反応ラインごとに回動 自在であり、免疫反応テーブル 24に配置されたキュベットを所定タイミングで所定位 置に移送する。免疫反応テーブル 24においては、図 1に示すように、前処理、前希 釈用の外周ライン 24a、検体と固相担体試薬との免疫反応用の中周ライン 24bおよ び検体と標識試薬との免疫反応用の内周ライン 24cを有する 3重の反応ライン構造を 形成してもよい。
[0030] BFテーブル 25は、所定の洗浄液を吸引吐出して検体または試薬における未反応 物質を分離する BF (bound-free)分離を実施する BF洗浄処理を行なう。 BFテー ブル 25は、 BFテーブル 25の中心を通る鉛直線を回転軸として反応ラインごとに回 動自在であり、 BFテーブル 25に配置されたキュベットを所定タイミングで所定位置に 移送する。 BFテーブル 25は、 BF分離に必要な磁性粒子担体を集磁する集磁機構 と BF分離を実施する BF洗浄ノズルと集磁された担体を分散させる攪拌機構を有す る。この BFテーブル 25における BF洗浄処理として、第 1BF洗浄処理および第 2BF 洗浄処理が行なわれ、第 1BF洗浄処理と第 2BF洗浄処理においては、異なる BF洗 浄ノズル、および集磁機構が用いられる場合がある。
[0031] 第 1試薬格納部 26は、 BFテーブル 25に配置されたキュベット内に分注される第 1 試薬が収容された試薬容器を複数収納できる。第 2試薬格納部 27は、 BFテーブル 25に配置されたキュベット内に分注される第 2試薬が収容された試薬容器を複数収 納できる。第 1試薬格納部 26および第 2試薬格納部 27は、図示しない駆動機構が駆 動することによって、時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬容器 を第 1試薬分注移送機構 28または第 2試薬分注移送機構 29による試薬吸引位置ま で移送する。
[0032] 第 1試薬分注移送機構 28は、第 1試薬の吸引および吐出を行なうプローブが先端 部に取り付けられ鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心 軸とする回転を自在に行なうアームを備える。第 1試薬分注移送機構 28は、第 1試薬 格納部 26によって所定位置に移動された試薬容器内の試薬をプローブによって吸 引し、アームを旋回させ、 BFテーブル 25によって所定位置に搬送されたキュベット に分注する。なお、第 1試薬分注移送機構 28において試薬と接触した箇所は、試薬 を分注するごとに洗浄される。
[0033] 第 2試薬分注移送機構 29は、第 1試薬分注移送機構 28と同様の構成を有し、第 2 試薬格納部 27によって所定位置に移動された試薬容器内の試薬をプローブによつ て吸引し、アームを旋回させ、 BFテーブル 25によって所定位置に搬送されたキュべ ットに分注する。なお、第 2試薬分注移送機構 29において試薬と接触した箇所は、 試薬を分注するごとに洗浄される。
[0034] 酵素反応テーブル 30は、基質液が注入されたキュベット内において光を発生させ る酵素反応を行なうための反応ラインである。測光機構 31は、キュベット内の反応液 から発する発光を測定する。測光機構 31は、たとえば、化学発光で生じた微弱な発 光を検出する光電子倍増管を備えて、発光量を測定する。また、測光機構 31は、光 学フィルターを保持し、発光強度に応じて光学フィルタ一により減光された測定値に よって真の発光強度を算出する。
[0035] 第 1キュベット移送機構 32は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する 鉛直線を中心軸とする回転を自在に行ない、液体を収容したキュベットを所定タイミ ングで、免疫反応テーブル 24、 BFテーブル 25、酵素反応テーブル 30、図示しない キュベット供給部および図示しないキュベット廃棄部の所定位置に移送するアームを 備える。また、第 2キュベット移送機構 33は、鉛直方向への昇降および自身の基端部 を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なレ \液体を収容したキュベットを 所定タイミングで、酵素反応テーブル 30、測光機構 31、図示しないキュベット廃棄部 の所定位置に移送するアームを備える。
[0036] つぎに、制御機構 4につ!/、て説明する。制御機構 4は、一または複数のコンビユー タシステムを用いて実現され、測定機構 2に接続する。制御機構 4は、分析装置 1の 各処理にかかわる各種プログラムを用いて、測定機構 2の動作処理の制御を行なうと ともに測定機構 2における測定結果の分析を行なう。
[0037] 制御部 41は、制御機能を有する CPU等を用いて構成され、分析装置 1の各構成 部位の処理および動作を制御する。制御部 41は、これらの各構成部位に入出力さ れる情報について所定の入出力制御を行ない、かつ、この情報に対して所定の情報 処理を行なう。制御部 41は、記憶部 46が記憶するプログラムをメモリから読み出すこ とにより分析装置 1の制御を実行する。制御部 41は、処理制御部 42を有する。
[0038] ここで、分析装置 1は、微量濃度の抗原が含まれる低濃度試薬における発光量を 基準値として取得し、さらに高濃度の抗原が含まれる高濃度試薬に対する BF洗浄後 の発光量を異常特定用測定値として取得し、 BF洗浄処理の未反応物質除去不良の 有無を特定する。処理制御部 42は、分析装置 1の異常を特定するための基準値お よび異常測定値を取得するために、測定機構 2の各機構の処理動作を制御する。
[0039] 入力部 43は、種々の情報を入力するためのキーボード、出力部 47を構成するディ スプレイの表示画面上における任意の位置を指定するためのマウス等を用いて構成 され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。 分析部 44は、測定機構 2から取得した測定結果に基づ!/、て検体に対する分析処理 等を行なう。
[0040] 特定部 45は、検体に対する分析処理のうち反応容器内の未反応物質を除去する BF洗浄処理の未反応物質除去不良の有無を特定する。特定部 45は、微量濃度の 抗原が含まれる低濃度試薬における発光量を基準値とし、高濃度の抗原が含まれる 高濃度試薬に対する BF洗浄後の発光量である異常特定用測定値が基準値に基づ く許容範囲を満すか否かをもとに BF洗浄処理の未反応物質除去不良の有無を特定 する。
[0041] 記憶部 46は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、分析装置 1が処理を実行 する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的 に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。 記憶部 46は、 CD-ROM, DVD-ROM, PCカード等の記憶媒体に記憶された情 報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。
[0042] 出力部 47は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ一等を用いて構成され、処理制御部
42の制御のもと、分析に関する諸情報を出力する。送受信部 48は、図示しない通信 ネットワークを介して所定の形式にしたがった情報の送受信を行なうインターフェース としての機能を有する。
[0043] つぎに、図 2を参照して、分析装置 1による異常特定処理の処理手順について説明 する。図 2に示すように、入力部 43は、操作者による操作のもと、第 1BF洗浄処理ま たは第 2BF洗浄処理のいずれの除去不良の特定を指示する指示情報を制御部 41 に入力し、制御部 41は、入力部 43から入力された指示情報をもとに除去不良の特 定対象である BF洗浄処理に対応した処理パターンを決定する(ステップ S 2)。そして 、測定機構 2の各機構は、処理制御部 42の制御のもと、微量濃度の抗原が含まれる 低濃度試薬を用いて得られた測定結果を基準値として取得する基準取得用測定処 理を行なう(ステップ S4)。そして、測定機構 2の各機構は、処理制御部 42の制御の もと、高濃度の抗原が含まれる高濃度試薬を用いて得られた測定結果を異常特定用 測定値として取得する異常特定用測定処理を行なう(ステップ S6)。そして、特定部 4 5は、異常特定用測定処理において取得された異常特定用測定値が基準取得用測 定処理において取得された基準値に基づく許容範囲を満たすか否かをもとに、 BF 洗浄処理の除去不良の有無を特定する異常特定処理を行なう(ステップ S8)。
[0044] つぎに、図 3〜図 7を参照して、図 2に示す基準取得用測定処理および異常特定 用測定処理を説明する。図 3は、図 2に示す基準取得用測定処理および異常特定用 測定処理の処理手順を示す図である。この図 3においては、基準取得用測定処理お よび異常特定用測定処理とともに検体に対して通常行なわれる通常分析についても 示している。また、図 4は、図 3に示す通常分析を説明する図である。
[0045] まず、通常分析において説明する。通常分析は、図 3および図 4 (1)に示すように、 図 1に図示しないキュベット供給部より、 BFテーブル 25の所定位置に第 1キュベット 移送機構 32によってキュベット 20が移送され、このキュベット 20内に磁性粒子 61を 含む第 1試薬が第 1試薬分注移送機構 28によって分注される第 1試薬分注処理が 行なわれる(ステップ Sl l)。その後、図 4 (2)に示すように、検体移送部 21によって 所定位置に移送された検体容器 21a内から、チップ格納部 22から供給されたチップ を装着した検体分注移送機構 23によって、 BFテーブル 25上のキュベット 20内に抗 原 62を含む検体が分注される検体分注処理が行なわれる (ステップ S 12)。そして、 キュベット 20は、 BFテーブル 25の攪拌機構によって攪拌された後、第 1キュベット移 送機構 32によって、免疫反応テーブル 24の中周ライン 24bに移送される。この場合 、一定の反応時間経過によって、検体中の抗原 62と磁性粒子 61とが結合した磁性 粒子担体が生成する。
[0046] そして、キュベット 20は第 1キュベット移送機構 32によって BFテーブル 25に移送さ れ、図 4 (3)に示すように、 BFテーブル 25の集磁機構 25aによる磁性粒子担体集磁 および BF洗浄ノズル 25cによる BF分離が実施される 1回目の第 1BF洗浄処理が行 なわれる(ステップ S13)。この結果、図 4 (3)に示すように、キュベット 20内の未反応 物質 63が除去される。
[0047] そして、図 4 (4)に示すように、 BF分離後のキュベット 20内に第 2試薬である標識抗 体 65を含む標識試薬が第 2試薬として第 2試薬分注移送機構 29によって分注され、 攪拌機構によって攪拌される第 2試薬分注処理が行なわれる (ステップ S14)。この結 果、磁性粒子担体と標識抗体 65とが結合した免疫複合体 67が生成される。その後、 このキュベット 20は、第 1キュベット移送機構 32によって免疫反応テーブル 24の内周 ライン 24cに移送され、一定の反応時間が経過した後、 BFテーブル 25に移送される
[0048] そして、図 4 (5)に示すように、キュベット 20に対して、集磁機構 25bによる磁性粒 子担体集磁および BF洗浄ノズル 25dによる BF分離が実施される 2回目の第 2BF洗 浄処理が行なわれる(ステップ S 15)。この結果、図 4 (5)に示すように、キュベット 20 から磁性粒子担体と結合して!/、な!/、標識抗体 65が除去される。
[0049] そして、キュベット 20には、図 4 (6)に示すように、基質 66を含む基質液が分注され 再度攪拌される基質注入処理が行なわれる(ステップ S 16)。つぎに、キュベット 20は 、第 1キュベット移送機構 32によって酵素反応テーブル 30に移送され、酵素反応に 必要な一定の反応時間が経過した後、第 2キュベット移送機構 33によって測光機構 31に移送される。図 4 (7)に示すように、酵素反応を経て基質 66と免疫複合体 67と が結合することによって、免疫複合体 67から光 L0が発せられる。このため、測光機 構 31によってキュベットから発せられる光 Lが測定される測定処理が行なわれる(ステ ップ S 17)。通常分析においては、分析対象の抗原が検体中に含まれる量を検出す るために、抗原と磁性粒子を結合させた後、さらに標識抗体と磁性粒子担体とを結合 させて免疫複合体を生成し、この免疫複合体を基質と反応させることによって光を発 生させ、この発生した光量を測定する。そして、分析部 44は、測定された光量に応じ て抗原量を求めている。
[0050] このように、検体に対して行なわれる通常の分析処理においては、第 1試薬分注処 理 (ステップ S 11)、検体分注処理 (ステップ S 12)、第 1BF洗浄処理 (ステップ S13) 、第 2試薬分注処理 (ステップ S 14)、第 2BF洗浄処理 (ステップ S 15)、基質注入処 理 (ステップ S 16)および測定処理 (ステップ S 17)が行なわれる。
[0051] つぎに、図 3、図 5および図 6を参照して、基準取得用測定処理について説明する。
図 5は、図 3に示す特定用 BF洗浄処理の処理手順を説明するフローチャートであり、 図 6は、図 3に示す基準取得用測定処理を説明する図である。
[0052] 図 3および図 6 (1)に示すように、通常分析における第 1試薬分注処理に代えて、 低濃度試薬および高濃度試薬に含まれる抗原と反応しない磁性粒子 61aを含むダミ 一試薬を分注するダミー試薬分注処理が行なわれる(ステップ S21)。そして、基準 取得用測定処理においては、図 6 (2)に示すように、通常分析と異なり、検体分注処 理 (ステップ S 12)を行なわず、ダミー試薬分注処理において分注した磁性粒子 61a の乾燥防止のため希釈液を注入する。
[0053] つぎに、基準取得用測定処理においては、図 6 (3)に示すように、特定用 BF洗浄 処理が行なわれる(ステップ S23)が行なわれる。特定用 BF洗浄処理においては、 制御部 41が決定した処理パターンにしたがって、除去不良の特定対象である BF洗 浄処理が行なわれる。特定用 BF洗浄処理においては、図 5に示すように、処理制御 部 42は、特定対象が、第 1BF洗浄処理であるか、第 2BF洗浄処理であるか、または 、第 1BF洗浄処理および第 2BF洗浄処理であるかを判断する(ステップ S231)。処 理制御部 42は、第 1BF洗浄処理であると判断した場合 (ステップ S231:第 1BF洗浄 )、測定機構 2の各機構に対して、集磁機構 25aおよび BF洗浄ノズル 25cを用いる第 1BF洗浄処理を行なわせる(ステップ S232)。また、処理制御部 42は、第 2BF洗浄 処理であると判断した場合 (ステップ S231:第 2BF洗浄)、測定機構 2の各機構に対 して、集磁機構 25bおよび BF洗浄ノズル 25dを用いる第 2BF洗浄処理を行なわせる (ステップ S233)。処理制御部 42は、第 1BF洗浄処理および第 2BF洗浄処理である と判断した場合 (ステップ S231:第 1BF洗浄および第 2BF洗浄処理)、測定機構 2の 各機構に対して、第 1BF洗浄処理を行なわせた後に (ステップ S234)、第 2BF洗浄
[0054] そして、基準取得用測定処理においては、図 6 (4)に示すように、標識抗体 65とと もに、たとえば 0. 3ppmの抗原 62aが含まれる低濃度試薬と、低濃度試薬内の抗原 62aと反応可能である磁性粒子 61が分注される低濃度試薬分注処理が行なわれる( ステップ S 24)。
[0055] ここで、 0. 3ppmの抗原 62aが含まれていた場合であっても、分析装置 1は、臨床 学的に十分に問題なぐ分析対象である他の抗原に対する測定結果を出力できる。 このため、基準取得用測定処理においては、 0. 3ppmの抗原 62aに対応する発光 量を基準値として取得するために、低濃度試薬を分注した後に、低濃度試薬内の抗 原 62aが発光可能となる分析処理を行なって発光量を測定する。具体的には、基準 取得用測定処理にお!/、ては、低濃度試薬分注処理後のキュベット 20内の攪拌およ び一定の反応時間経過によって、図 6 (5)に示すように、磁性粒子 61、低濃度試薬 内の抗原 62aおよび標識抗体 65が反応し免疫複合体 67aが生成される。つぎに、基 準取得用測定処理においては、通常分析の場合と同様に、第 2BF洗浄処理が行な われ (ステップ S 15)、磁性粒子担体と結合しなかった標識抗体 65が除去される。な お、免疫複合体 67aは、 BFテーブル 25における集磁機構によって集磁されており、 キュベット 20外に除去されることはな!/、。
[0056] そして、図 6 (6)に示すように、基準取得用測定処理においては、通常分析と同様 に基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基質注入処理が行なわれる (ス テツプ S 16)。この場合、図 6 (7)に示すように、免疫複合体 67aは、図 4 (6)に示す免 疫複合体 67と同様に、酵素反応を経ることによって基質 66と結合し、結合物 671aと なって光 Laiを発する。基準取得用測定処理においては、結合物 671aから発せら れる光 Laiを測定する測定処理が行なわれ (ステップ S 17)、基準値となる発光量を 取得できる。
[0057] 0. 3ppmの抗原が含まれていた場合であっても、分析装置 1は、十分に臨床学的 に問題なぐ分析対象である他の抗原に対する測定結果を出力できる。このため、基 準取得用測定処理における測定処理において基準値として測定された光 Laiの発 光量は、分析装置 1が臨床学的に十分に問題なく測定結果を出力できる不純物濃 度の判断基準となる。
[0058] つぎに、図 3および図 7を参照して、異常特定用測定処理について説明する。図 7 は、図 3に示す異常特定用測定処理を説明する図である。図 3および図 7 (1)に示す ように、異常特定用測定処理においては、基準取得用測定処理と同様に、磁性粒子 6 laを含むダミー試薬を分注するダミー試薬分注処理が行なわれる(ステップ S21)。
[0059] そして、異常特定用測定処理においては、図 7 (2)に示すように、通常分析におけ る検体分注処理 (ステップ S 12)に代えて、高濃度の抗原 62bが含まれる高濃度試薬 をキュベット 20内に分注する高濃度試薬分注処理が行なわれる (ステップ S 32)。こ の高濃度試薬においては、たとえば、 100万 ppmの抗原 62bが含まれている。
[0060] つぎに、異常特定用測定処理においては、図 7 (3)に示すように、基準取得用測定 処理において行なわれた特定用 BF洗浄処理と同様に図 5に示す処理手順を行なつ て特定用 BF洗浄処理が行なわれる(ステップ S23)。すなわち、異常特定用測定処 理にお!/、ては、基準取得用測定処理にお!/、て特定用 BF洗浄処理として第 1BF洗 浄処理を行なった場合には同様に第 1BF洗浄処理を行な!/、、基準取得用測定処理 において特定用 BF洗浄処理として第 2BF洗浄処理を行なった場合には同様に第 2 BF洗浄処理を行ない、基準取得用測定処理にお!/、て特定用 BF洗浄処理として第 1BF洗浄処理および第 2BF洗浄処理の双方を行なった場合には同様に第 1BF洗 浄処理および第 2BF洗浄処理の双方を行なう。
[0061] ここで、 BF洗浄処理が正常に行なわれる場合、高濃度試薬内の抗原 62bは、キュ ベット 20内から除去され、キュベット 20内に残存することはない。し力、しながら、たとえ ば BF洗浄ノズル 25cまたは BF洗浄ノズル 25dが詰まった場合には、洗浄液の吐出 ゃキュベット 20内の液体および洗浄液の吸引が正常に行なわれないことがある。こ のような BF洗浄ノズル詰まり等に起因する BF洗浄不良があった場合には、図 7 (3) に示すように、抗原 62bの少なくとも一部がキュベット 20内に残存してしまう。
[0062] このような BF洗浄不良の特定のために、異常特定用測定処理においては、特定用 BF洗浄処理を行なった後に、キュベット 20内に残存する抗原 62bが発光可能となる 分析処理を行なってキュベット 20内に残存する抗原 62bに対応する発光量を異常特 定用測定値として測定する。具体的には、異常特定用測定処理においては、図 7 (4 )に示すように、磁性粒子 61および標識抗体 65を含む試薬を分注する特定用試薬 を分注する特定用試薬分注処理が行なわれる(ステップ S34)。その後、キュベット 2 0内の攪拌および一定の反応時間経過によって、図 7 (5)に示すように、磁性粒子 61 、残存する抗原 62bおよび標識抗体 65が結合し、免疫複合体 67bが生成される。そ して、異常特定用測定処理においては、通常分析と同様に、第 2BF洗浄処理が行 なわれ (ステップ S 15)、磁性粒子担体と結合しな力 た標識抗体 65が除去される。 なお、免疫複合体 67bは、 BFテーブル 25における集磁機構 25bによって集磁され ており、キュベット 20外に除去されることはない。
[0063] そして、図 7 (6)に示すように、異常特定用測定処理においては、通常分析と同様 に基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基質注入処理が行なわれる (ス テツプ S 16)。この場合、免疫複合体 67bは、図 7 (7)に示すように、図 4 (6)に示す免 疫複合体 67と同様に、酵素反応を経ることによって基質 66と結合し、結合物 671bと なって光 Lblを発する。ここで、異常特定用測定処理においては、結合物 671bから 発せられる光 Lblを異常特定用測定値として測定する測定処理が行なわれる (ステ ップ S 17)。異常特定用測定値として測定された光 Lblの発光量は、特定用 BF洗浄 処理を行なった後に残存する抗原 62bの量に対応する。
[0064] つぎに、図 2に示す異常特定処理について説明する。特定部 45は、異常特定用測 定処理にお!/、て取得した異常特定用測定値が基準取得用処理にお!/、て取得した基 準値に基づ!/、て設定された許容範囲を満たさな!/、場合に、特定用 BF洗浄処理にお いて行なった BF洗浄処理において除去不良があると特定する。特定部 45は、予め 設定された許容範囲として、記憶部 46内に記憶された図 8に例示するテーブル T1を 参照して異常特定処理を行なう。ここで、基準取得用測定処理において得られた基 準値は、 0. 3ppmの抗原 62aが含まれていた場合に発せられる光 Laの発光量であ つて、臨床学的に問題なく分析対象である抗原そのものや他の抗原に対する測定結 果を出力できる不純物濃度の発光量の判断基準となる。このため、テーブル T1にお V、ては、特定 BF洗浄処理それぞれに対し各基準値をもととした判断基準が示されて いる。
[0065] 基準取得用測定処理および異常特定用測定処理において、特定 BF洗浄処理とし て第 1BF洗浄処理を行なった場合の異常特定処理につ!/、て説明する。特定 BF洗 浄処理として第 1BF洗浄処理を行なった場合、たとえば異常特定用測定値が 0. 3p pmの抗原 62aに応じた発光量である基準値の 1. 1倍未満であれば、分析対象であ る抗原に対する測定結果を臨床学的に問題なく出力できる。したがって、特定部 45 は、異常特定用測定値が基準値の 1. 1倍未満である場合、第 1BF洗浄処理におい て臨床学的に問題ない程度まで高濃度試薬内の抗原 62bを除去することができるも のと考えられるため、 BF洗浄ノズル詰まり等に起因する除去不良はないと判断する。 一方、特定部 45は、テーブル T1の行 R1に示すように、異常特定用測定値が基準値 の 1. 1倍以上である場合、第 1BF洗浄処理において高濃度試薬内の抗原 62bを十 分に除去できず測定結果に影響を与えてしまう程度の抗原 62bが残存していると判 断し、 BF洗浄ノズル 25cの詰まり等に起因する除去不良があると判断する。 [0066] 基準取得用測定処理および異常特定用測定処理において、特定 BF洗浄処理とし て第 2BF洗浄処理を行なった場合、たとえば異常特定用測定値が基準値の 1. 1倍 未満であれば、分析対象である抗原に対する測定結果を臨床学的に問題なく出力 できる。したがって、特定部 45は、異常特定用測定値が基準値の 1. 1倍未満である 場合、第 2BF洗浄処理において BF洗浄ノズル詰まり等に起因する除去不良はない と判断する。一方、特定部 45は、テーブル T1の行 R2に示すように、異常特定用測 定値が基準値の 1. 1倍以上である場合、第 2BF洗浄処理において高濃度試薬内の 抗原 62bを十分に除去できず臨床学的に測定結果に影響を与えてしまう程度の抗 原 62bが残存していると判断し、 BF洗浄ノズル 25dの詰まり等に起因する除去不良 力 ると判断する。
[0067] また、基準取得用測定処理および異常特定用測定処理にお!/、て、特定 BF洗浄処 理として第 1BF洗浄処理および第 2BF洗浄処理を行なった場合、たとえば異常特定 用測定値が基準値の 1. 2倍未満であれば、分析対象である抗原に対する測定結果 を臨床学的に問題なく出力できる。したがって、特定部 45は、異常特定用測定値が 基準値の 1. 2倍未満である場合、第 1BF洗浄処理および第 2BF洗浄処理において BF洗浄ノズル詰まり等に起因する除去不良はないと判断する。一方、特定部 45は、 テーブル T1の行 R3に示すように、異常特定用測定値が基準値の 1. 2倍以上である 場合、第 1BF洗浄処理および/または第 2BF洗浄処理において高濃度試薬内の抗 原 62bを十分に除去できず臨床学的に測定結果に影響を与えてしまう程度の抗原 6 2bが残存していると判断し、 BF洗浄ノズル 25c, 25dの詰まり等に起因する除去不 良があると判断する。
[0068] このように、実施の形態 1にかかる分析装置 1においては、臨床学的に十分に問題 なく測定結果を出力できる不純物濃度に対応する発光量である基準値と、実際に高 濃度試薬に対する BF洗浄処理を行なった後の発光量である異常特定用測定値とを もとに、 BF洗浄処理が臨床学的に問題ない程度までキュベット内の内容物を除去し ているか否かを判断している。このため、本実施の形態 1によれば、基準取得用測定 処理と異常特定用測定処理にお!/、て、異常特定対象である BF洗浄処理以外の処 理をほぼ同様に行なうことによって、他の処理の異常に関する寄与を考慮する必要 がなぐ BF洗浄処理に対する除去不良のみを正確に検証することができる。また、本 実施の形態 1によれば、測光機構 31によって測定された測定結果を用いて BF洗浄 処理の異常の有無を特定できるため、従来において必要であった分析装置本体とは 別個の分光光度計における比色測定を用いる必要がない。したがって、本実施の形 態 1によれば、正確かつ簡易に分析装置の異常を特定することができる。
[0069] なお、実施の形態 1においては、血液や尿等の実際の検体に含まれる抗原と同様 に磁性粒子 61と反応する抗原を構成物として含む低濃度試薬および高濃度試薬を 用いた場合を例に説明したが、これに限らない。たとえば、構成物として、発光基質と して機能する基質 (酵素)と反応する標識体を構成物として含む低濃度試薬および 高濃度試薬を用いてもよい。この場合、分析装置 1においては、低濃度試薬として所 定の微量濃度の標識体を含む試薬を使用して、基準取得用測定処理を行なう。そし て、分析装置 1においては、高濃度試薬として所定の高濃度の標識体が含まれる試 薬を使用して、異常特定用測定処理を行なう。
[0070] 図 9および図 10を参照して、図 2に示す基準取得用測定処理として、標識体を構 成物として含む低濃度試薬を用いた場合について説明する。図 9および図 10 (;!)〜
(3)に示すように、図 3および図 6 (1)〜(3)に示す場合と同様に、磁性粒子 61aを含 むダミー試薬を分注するダミー試薬分注処理が行なわれ (ステップ S121)、希釈液 が注入された後に特定用 BF洗浄処理が行なわれる(ステップ S123)。次いで、図 10
(4)に示すように、たとえばバッファ液内に 0. 3ppmの標識抗体 65aを含む低濃度試 薬を分注する低濃度試薬分注処理が行なわれる (ステップ S 124)。この標識抗体 65 aと基質 66とは酵素反応を経て結合することによって光を発する。このため、 0. 3pp mの標識抗体 65aに対応する発光量を基準値として取得する処理として、まず、図 9 および図 10 (6)に示すように、基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基 質注入処理が行なわれる (ステップ S 16)。そして、分析装置 1においては、所定の酵 素反応を経た後に、基質 66と標識抗体 65aとの結合物 651aから発せられる光 La2 を測定する測定処理が行なわれ (ステップ S I 7)、基準値となる発光量を取得できる。
[0071] 図 9および図 10に示すように、発光基質として機能する基質 66と結合する標識抗 体 65aを構成物とした低濃度試薬を用いた場合には、分析装置 1は、標識抗体 65a と基質 66との間の酵素反応を経るだけで、基準値となる発光量を取得することができ る。すなわち、分析装置 1は、標識抗体 65aを構成物とした低濃度試薬を用いた場合 には、抗原 62aを含む低濃度試薬を用いた場合に必要となる抗原 65aを発光可能と するための各処理、すなわち、図 6 (4)に示す磁性粒子 61および標識抗体 65の注 入処理、磁性粒子担体と結合しな力 た標識抗体 65を除去するための第 2BF洗浄 処理 (ステップ S 15)を行なう必要がな!/、。
[0072] つぎに、図 9および図 11を参照して、図 2に示す異常特定用定処理として、標識体 を構成物とした高濃度試薬を用いた場合について説明する。図 9および図 11 (;!)〜 (3)に示すように、図 3および図 7 (1)に示す場合と同様に、磁性粒子 61aを含むダミ 一試薬を分注するダミー試薬分注処理が行なわれる(ステップ S121)。そして、図 9 および図 11 (2)に示すように、たとえば 100万 ppmの標識抗体 65bが含まれる高濃 度試薬をキュベット 20内に分注する高濃度試薬分注処理が行なわれる (ステップ S 1 32)。次いで、図 9および図 11 (3)に示すように、希釈液が注入された後に特定用 B F洗浄処理が行なわれる(ステップ S 123)。標識抗体 65bは、磁性を有しないため、 BF洗浄処理に異常がない場合には、この特定用 BF洗浄処理において、すべて除 去されることとなる。し力もながら、 BF洗浄不良があった場合には、キュベット 20内に 標識抗体 65bが残存してしまう。 BF洗浄処理の異常の有無を確認するために、標識 抗体 65bが発光可能となるキュベット 20内に残存する抗原 62bに対応する発光量を 異常特定用測定値として測定する。具体的には、まず、図 11 (4)に示すように、基準 取得用測定処理における低濃度試薬分注処理と同条件とするために、バッファ液の みを分注するバッファ液分注処理 (ステップ S134)が行なわれる。次いで、図 9およ び図 11 (6)に示すように、基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基質注 入処理が行なわれる (ステップ S 16)。そして、分析装置 1においては、所定の酵素反 応を経た後に、基質 66とキュベット 20内に残存した標識抗体 65bとの結合物 651b 力も発せられる光 Lb2を測定する測定処理が行なわれ (ステップ S I 7)、基準値となる 発光量を取得できる。
[0073] 図 9および図 11に示すように、発光基質として機能する基質 66と結合する標識抗 体 65bを構成物とした高濃度試薬を用いた場合には、分析装置 1は、標識抗体 65b と基質 66との間の酵素反応を経るだけで、異常特定用測定値となる発光量を取得す ること力 Sできる。すなわち、分析装置 1は、抗原 62bを含む高濃度試薬を用いた場合 に必要となるキュベット 20内に残存する抗原 62bを発光可能とするための各処理、 すなわち、図 7 (4)に示す磁性粒子 61および標識抗体 65の注入処理、磁性粒子担 体と結合しな力、つた標識抗体 65を除去するための第 2BF洗浄処理 (ステップ S15) を行なう必要がない。
[0074] そして、分析装置 1においては、図 8に例示するテーブル T1を参照し、図 10 (7)に おいて取得した基準値および図 11 (7)において取得した異常特定用測定値を比較 することによって、特定用 BF洗浄処理において行なわれた各 BF洗浄処理の異常を 特定する。
[0075] このように、分析装置 1は、識抗体を構成物として含む低濃度試薬および高濃度試 薬を用いることによって、基準取得用測定処理および異常特定用測定処理において 、図 3、図 6 (5)および図 7 (5)に示す第 2BF洗浄処理を省略することができ、さらに 迅速に BF洗浄処理の異常特定を行なうことができる。
[0076] また、図 3、図 6および図 7に示すように特定用 BF洗浄処理に加えてさらに第 2BF 洗浄処理を行なうときにおいては、 BF洗浄処理の未反応物質除去能力に異常があ つた場合には、異常特定用測定処理における高濃度試薬の残存量だけではなぐ基 準取得用測定処理における基準値に関しても正確に測定できない場合が考えられ る。したがって、分析装置 1は、図 9、図 10および図 11に示すように、標識抗体を構 成物とした低濃度試薬および高濃度試薬を用いた場合には、特定用 BF洗浄処理以 外の BF洗浄処理を行なう必要がな!/、ことから、 BF洗浄処理の未反応物質除去能力 に異常があった場合であっても、この異常の影響を受けることなぐ基準値および異 常特定用測定値を取得することができ、さらに正確に BF洗浄処理の異常特定を行 なうことが可能になる。
[0077] また、図 9、図 10および図 11に示すように、標識抗体は、基質 (酵素)と結合してそ のまま発光可能であるため、この標識抗体を構成物として含む低濃度試薬および高 濃度試薬を用いた場合には、抗原を発光可能とするための磁性粒子および標識抗 体を用いる必要がない。したがって、分析装置 1においては、標識抗体を構成物とし て含む低濃度試薬および高濃度試薬を用いた場合には、 BF洗浄処理の異常特定 のために、磁性粒子および標識抗体を含む試薬を用いる必要がなぐ BF洗浄処理 の異常特定のために使用する試薬量を低減することができる。
[0078] (実施の形態 2)
つぎに、実施の形態 2について説明する。実施の形態 2においては、検体に対する 分析処理のうち液体を分注する分注機構の洗浄不良の有無を特定する場合につい て説明する。実施の形態 2においては、低濃度試薬における発光量を基準値とし、 分注機構による高濃度試薬分注後に分注機構の洗浄処理を経て分注移送機構によ る抗原を含まない 0濃度試薬分注後の発光量が基準値の所定倍以上である場合に は、分注機構の洗浄不良があると特定する。なお、実施の形態 2にかかる分析装置 は、図 1に示す分析装置 1と同様の構成を有する。
[0079] まず、図 12を参照して、本実施の形態 2における異常特定処理の処理手順につい て説明する。図 12に示すように、測定機構 2の各機構は、処理制御部 42の制御のも と、微量濃度の抗原が含まれる低濃度試薬を用いて得られた測定結果を基準値とし て取得する基準取得用測定処理を行なう(ステップ S42)。つぎに、測定機構 2の各 機構は、高濃度の抗原が含まれる高濃度試薬を、洗浄不良の対象である分注移送 機構を用いて注入する高濃度試薬使用処理を行なう(ステップ S44)。そして、測定 機構 2の各機構は、洗浄された分注移送機構を用いて高濃度試薬が分注されたキュ ベットとは別のキュベット内に 0濃度試薬を分注した後に異常特定用測定値として発 光量を測定する異常特定用測定処理を行なう(ステップ S46)。そして、特定部 45は 、異常特定用測定処理において取得された異常特定用測定値が基準取得用測定 処理にお!/、て取得された基準値に基づく許容範囲を満たすか否かをもとに、分注機 構の洗浄不良の有無を特定する異常特定処理を行なう(ステップ S48)。
[0080] つぎに、図 13〜図 16を参照して、図 12に示す基準取得用測定処理、高濃度試薬 使用処理および異常特定用測定処理について説明する。図 13は、図 12に示す基 準取得用測定処理、高濃度試薬使用処理および異常特定用測定処理の処理手順 を示す図である。図 14は、図 13に示す基準取得用測定処理を説明する図であり、 図 15は、図 13に示す高濃度試薬使用処理を説明する図であり、図 16は、図 13に示 す異常特定用測定処理を説明する図である。
[0081] まず、基準取得用測定処理について説明する。図 13および図 14 (1 )に示すように 、基準取得用測定処理においては、低濃度試薬および高濃度試薬に含まれる抗原 と反応可能である磁性粒子 61を含む第 1試薬を分注する第 1試薬分注処理が行な われる(ステップ S51)。そして、基準取得用測定処理においては、図 14 (2)に示す ように、たとえば 0. 3ppmの抗原 62aが含まれる低濃度試薬を、洗浄不良の特定対 象である分注移送機構のプローブを用いてキュベット 20内に分注する低濃度試薬分 注処理が行なわれる(ステップ S 52)。そして、キュベット 20内の攪拌および一定の反 応時間経過によって、磁性粒子 61と低濃度試薬内の抗原 62aとが結合した磁性粒 子担体が生成する。
[0082] ここで、 0. 3ppmの抗原 62aが含まれていた場合であっても、分析装置 1は、臨床 学的に十分に問題なぐ分析対象である他の抗原に対する測定結果を出力できる。 このため、基準取得用測定処理においては、 0. 3ppmの抗原 62aに対応する発光 量を基準値として取得するために、低濃度試薬を分注した後に、低濃度試薬内の抗 原 62aが発光可能となる分析処理を行なって発光量を測定する。
[0083] 具体的には、基準取得用測定処理においては、図 14 (4)に示すように、低濃度試 薬分注処理後に、第 2試薬分注移送機構 29による標識抗体 65を含む第 2試薬をキ ュベット 20内に分注する第 2試薬分注処理が行なわれる (ステップ S 54)。その後、キ ュベット 20内の攪拌および一定の反応時間経過によって、図 14 (5)に示すように、 磁性粒子担体および標識抗体 65が結合した免疫複合体 67aが生成される。つぎに 、基準取得用測定処理においては、図 14 (5)に示すように、通常分析の場合と同様 に、第 2BF洗浄処理が行なわれ (ステップ S55)、磁性粒子担体と結合しな力 た標 識抗体 65が除去される。なお、免疫複合体 67aは、 BFテーブル 25における集磁機 構によって集磁されており、キュベット 20外に除去されることはない。そして、図 14 (6 )に示すように、基準取得用測定処理においては、通常分析と同様に基質 66を含む 基質液がキュベット 20に注入される基質注入処理が行なわれる(ステップ S 56)。この 場合、図 14 (7)に示すように、免疫複合体 67aは、図 4 (6)に示す免疫複合体 67と 同様に、酵素反応を経ることによって基質 66と結合し、結合物 672aとなって光 La3 を発する。ここで、基準取得用測定処理においては、結合物 672aから発せられる光 La3を測定する測定処理が行なわれ (ステップ S57)、基準値である発光量を取得で きる。
[0084] つぎに、図 13および図 15を参照して、高濃度試薬使用処理について説明する。高 濃度試薬使用処理においては、図 13および図 15 (1)に示すように、基準取得用測 定処理と同様に、磁性粒子 61を含む第 1試薬を分注する第 1試薬分注処理が行な われる(ステップ S51)。そして、高濃度試薬使用処理においては、図 15 (2)に示す ように、洗浄不良の特定対象である分注移送機構のプローブを用いて、高濃度の抗 原 62bが含まれる高濃度試薬をキュベット 20内に分注する高濃度試薬分注処理が 行なわれる(ステップ S62)。この高濃度試薬においては、たとえば、 100万 ppmの抗 原 62bが含まれている。また、高濃度試薬を分注した分注移送機構のプローブは、 次に分注対象である液体を分注する前に洗浄される。その後、図 15 (4)〜(6)に示 すように、高濃度試薬使用処理においては、基準取得用測定処理と同様に、第 2試 薬分注処理 (ステップ S 54)、第 2BF洗浄処理 (ステップ S 55)、基質注入処理 (ステ ップ S56)が行なわれる。なお、高濃度試薬使用処理においては、図 15 (7)に示すよ うに、免疫複合体 67bと基質 66が結合することによって光 Lが発せられる力 この光 L を測定せず、このまま高濃度試薬使用処理を終了する。
[0085] つぎに、図 13および図 16を参照して、異常特定用測定処理について説明する。異 常特定用測定処理においては、図 13および図 16 (1)に示すように、基準取得用測 定処理および高濃度試薬使用処理と同様に、磁性粒子 61を含む第 1試薬を分注す る第 1試薬分注処理が行なわれる (ステップ S51)。
[0086] つぎに、異常特定用測定処理においては、図 16 (2)に示すように、洗浄不良の特 定対象である分注移送機構のプローブを用いて、 0濃度試薬を分注する 0濃度試薬 分注処理が行なわれる (ステップ S72)。ここで、図 17に示すように、分注移送機構の プローブ Pa, Pbが十分に洗浄されていな力 た場合、 0濃度試薬を分注する前にプ ローブ Pa, Pbにおいて分注された高濃度試薬内の抗原 62bが十分に除去されず、 プローブ pa, Pbに残存してしまう場合がある。そして、プローブ Pa, Pbに抗原 62b力 S 残存した状態で 0濃度試薬を分注した場合、キュベット 20内にプローブ Pa, Pbに残 存していた抗原 62bが混入することとなる。このようなプローブ洗浄不良を特定するた めに、異常特定用測定処理においては、 0濃度試薬分注処理を行なった後に、プロ ーブ Pa, Pbに残存しキュベット 20内に混入した抗原 62bが発光可能となる分析処理 を行なって発光量を異常特定用測定値として測定する。
[0087] 具体的には、異常特定用測定処理においては、図 16 (4)に示すように、 0濃度試 薬分注処理後に、キュベット 20内の攪拌および一定の反応時間経過によって磁性 粒子 61とプローブ Pa, Pbに残存しキュベット 20内に混入した抗原 62bとが結合した 磁性粒子担体 61bを生成した後、標識抗体 65を含む第 2試薬をキュベット内に分注 する第 2試薬分注処理が行なわれる(ステップ S54)。この場合、キュベット 20内の攪 拌および一定の反応時間経過によって、磁性粒子担体 61bと標識抗体 65とが結合 した免疫複合体 67bが生成される。つぎに、異常特定用測定処理においては、図 16 (5)に示すように、基準取得用測定処理と同様に、第 2BF洗浄処理が行なわれステ ップ S55)、磁性粒子担体 61bと結合しなかった標識抗体 65が除去される。なお、免 疫複合体 67bは、 BFテーブル 25における集磁機構 25bによって集磁されており、キ ュベット 20外に除去されることはな!/、。
[0088] そして、図 16 (6)に示すように、異常特定用測定処理においては、基準取得用測 定処理と同様に基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基質注入処理が 行なわれる (ステップ S56)。この場合、免疫複合体 67bは、図 16 (7)に示すように、 図 4 (6)に示す免疫複合体 67と同様に、酵素反応を経ることによって基質 66と結合 し、結合物 672bとなって光 Lc3を発する。ここで、異常特定用測定処理においては、 結合物 672bから発せられる光 Lc3を測定する測定処理が行なわれ (ステップ S77)、 異常特定用測定値である発光量を取得できる。異常特定用測定値として測定された 光 Lc3の発光量は、洗浄不良対象であるプローブ洗浄後にプローブに残存し、次の 液体分注時にキュベット 20内に混入した抗原 62bの量に対応する。
[0089] つぎに、図 12に示す異常特定処理について説明する。特定部 45は、異常特定用 測定処理にお!/、て取得した異常特定用測定値が基準取得用処理にお!/、て取得した 基準値に基づいて設定された許容範囲を満たさない場合に、高濃度試薬を分注し たプローブに洗浄不良があると特定する。特定部 45は、予め設定された許容範囲と して、記憶部 46内に記憶された図 18に例示するテーブル T2を参照して異常特定処 理を行なう。ここで、基準取得用測定処理において得られた基準値は、 0. 3ppmの 抗原 62aが含まれていた場合に発せられる光 Laの発光量であって、臨床学的に問 題なく分析対象である抗原そのものや他の抗原に対する測定結果を出力できる不純 物濃度の発光量の判断基準となる。このため、テーブル T2においては、この基準値 をもととした判断基準が示されて!/、る。
[0090] 特定部 45は、たとえば異常特定用測定値が 0. 3ppmの抗原 62aに応じた発光量 である基準値の 1. 1倍未満であれば、分析対象である抗原に対する測定結果を臨 床学的に問題なく出力できる。したがって、特定部 45は、異常特定用測定値が基準 値の 1. 1倍未満である場合、高濃度試薬を分注した分注移送機構において臨床学 的に問題ない程度までプローブに付着した高濃度試薬の抗原 62bを洗浄除去でき たものと考えられるため、高濃度試薬を分注した分注移送機構における洗浄不良は ないと判断する。一方、特定部 45は、テーブル T2に示すように、異常特定用測定値 が基準値の 1. 1倍以上である場合、高濃度試薬を分注した分注移送機構において 、プローブに付着した抗原 62bを十分に除去できず測定結果に影響を与えてしまう 程度の抗原 62bが残存していると考えられるため、高濃度試薬を分注した分注移送 機構におけるプローブ洗浄不良があると判断する。
[0091] このように、実施の形態 2によれば、臨床学的に十分に問題なく測定結果を出力で きる不純物濃度に対応する発光量である基準値と、特定対象である分注移送機構を 用いて実際に高濃度試薬を分注した後に 0濃度試薬を分注して得られた発光量であ る異常特定用測定値とをもとに、分注移送機構に対する洗浄処理において臨床学 的に問題ない程度まで前に分注した液体内の物質が除去されている力、を判断してい る。このため、本実施の形態 2によれば、異常特定対象である分注移送機構の液体 分注処理以外の処理をほぼ同様に行なうことによって、他の処理の異常に関する寄 与を考慮する必要がなぐ分注移送機構における洗浄不良のみを正確に検証するこ と力 Sできる。また、本実施の形態 2によれば、測光機構 31によって測定された測定結 果を用いて分注移送機構の洗浄不良の有無を特定できるため、従来において必要 であった分析装置本体とは別個の分光光度計を用いる比色測定を行なう必要がな い。したがって、本実施の形態 2によれば、正確かつ簡易に分析装置の異常を特定 すること力 Sでさる。
[0092] なお、実施の形態 2においては、磁性粒子 61と反応する抗原を構成物とした低濃 度試薬、高濃度試薬および 0濃度試薬に代えて、構成物として、発光基質として機能 する基質 (酵素)と反応する標識体を構成物とした低濃度試薬、 0濃度試薬および高 濃度試薬を用いてもよい。この場合、分析装置 1においては、低濃度試薬として所定 の微量濃度の標識体を含む試薬を使用して、基準取得用測定処理を行なう。そして 、分析装置 1においては、高濃度試薬として所定の高濃度の標識体が含まれる試薬 を使用して高濃度試薬使用処理を行なった後、標識体を含まない 0濃度試薬を使用 して異常特定用測定処理を行なう。
[0093] 図 19および図 20を参照して、図 19に示す基準取得用測定処理として、標識体を 構成物として含む低濃度試薬を用いた場合について説明する。図 19および図 20 (2 )に示すように、たとえばバッファ液内に 0. 3ppmの標識抗体 65aを含む低濃度試薬 を分注する低濃度試薬分注処理が行なわれる(ステップ S352)。そして、図 19およ び図 20 (6)に示すように、分析装置 1においては、 0. 3ppmの標識抗体 65aに対応 する発光量を基準値として取得するため、基質 66を含む基質液がキュベット 20に注 入される基質注入処理が行なわれ (ステップ S 56)、図 20 (7)に示すように、所定の 酵素反応を経た後に基質 66と標識抗体 65aとの結合物 652aから発せられる光 La4 を測定する測定処理が行なわれ (ステップ S 57)、基準値となる発光量を取得する。 図 19および図 20に示すように、発光基質として機能する基質 66と結合する標識抗 体 65aを構成物とした低濃度試薬を用いた場合には、分析装置 1は、標識抗体 65a と基質 66との間の酵素反応を経るだけで、基準値となる発光量を取得することができ る。すなわち、分析装置 1は、標識抗体 65aを構成物とした低濃度試薬を用いた場合 には、抗原 62aを含む低濃度試薬を用いた場合に必要となる抗原 65aを発光可能と するための各処理、すなわち、図 13および図 14 (1)、 (4)、 (5)に示す第 1試薬であ る磁性粒子 61の注入処理 (ステップ S51)、第 2試薬である標識抗体 65の注入処理( ステップ S 54)および磁性粒子担体と結合しな力、つた標識抗体 65を除去するための 第 2BF洗浄処理 (ステップ S55)を行なう必要がない。 [0094] つぎに、図 19および図 21を参照して、図 19に示す高濃度試薬使用処理として、標 識体を構成物として含む高濃度試薬を用いた場合について説明する。図 19および 図 21 (2)に示すように、たとえばバッファ液内に 100万 ppmの標識抗体 65bを含む 高濃度試薬を分注する高濃度試薬分注処理が行なわれる (ステップ S362)。そして 、図 19および図 21 (6)に示すように、分析装置 1においては、 100万 ppmの標識抗 体 65bを発光させるため、基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基質注 入処理が行なわれる(ステップ S56)。なお、図 21 (7)に示すように、標識抗体 65bと 基質 66が結合することによって光 Lが発せられる力 S、この光 Lを測定せず、このまま高 濃度試薬使用処理を終了する。図 19および図 21に示すように、標識抗体 65bを構 成物とした高濃度試薬を用いた場合には、分析装置 1は、図 13および図 15 (1)、(4 )、(5)に示す第 1試薬である磁性粒子 61の注入処理 (ステップ S51)、第 2試薬であ る標識抗体 65の注入処理 (ステップ S 54)および磁性粒子担体と結合しなかった標 識抗体 65を除去するための第 2BF洗浄処理 (ステップ S55)を行なう必要がない。
[0095] つぎに、図 19および図 22を参照して、図 19に示す異常特定用測定処理について 説明する。分析装置 1においては、図 19および図 22 (2)に示すように、標識抗体を 含まない 0濃度試薬を分注する 0濃度試薬処理を行なう(ステップ S372)。そして、分 析装置 1は、 0濃度試薬分注処理においてプローブに残存しキュベット 20内に混入 した標識抗体 65bが発光可能となる分析処理を行なって異常特定用測定値を測定 する。具体的には、図 19および図 22 (6)に示すように、分析装置 1においては、基質 66を含む基質液がキュベット 20に注入される基質注入処理が行なわれ (ステップ S5 6)、所定の酵素反応を経た後に、図 22 (7)に示すように、基質 66とキュベット 20内 に混入した標識抗体 65bとの結合物 652bから発せられる光 Lc4を測定する測定処 理が行なわれ (ステップ S77)、異常特定用測定値となる発光量を取得する。図 19お よび図 22に示すように、標識抗体を構成物とした 0濃度試薬を用いた場合には、分 析装置 1は、プローブ洗浄不良によりキュベット 20内に混入した標識抗体 65bと基質 66との間の酵素反応を経るだけで、異常特定用測定値となる発光量を取得すること ができる。すなわち、分析装置 1は、標識抗体を構成物とした 0濃度試薬を用いた場 合には、抗原 62bを発光可能とするための各処理、すなわち、図 13および図 16 (1) 、(4)、(5)に示す第 1試薬である磁性粒子 61の注入処理 (ステップ S 51)、第 2試薬 である標識抗体 65の注入処理 (ステップ S 54)および磁性粒子担体と結合しなかつ た標識抗体 65を除去するための第 2BF洗浄処理 (ステップ S 55)を行なう必要がな い。
[0096] そして、分析装置 1においては、図 18に例示するテーブル T2を参照し、図 20 (7) にお!/、て取得した基準値および図 22 (7)にお!/、て取得した異常特定用測定値を比 較することによって、プローブ洗浄処理の異常を特定する。
[0097] このように、分析装置 1は、標識体を構成物とした低濃度試薬、高濃度試薬および 0 濃度試薬を用いることによって、基準取得用測定処理、高濃度試薬使用処理および 異常特定用測定処理において、図 13、図 14 (5)、図 1 5 (5)および図 16 (5)に示す 第 2BF洗浄処理を省略することができ、さらに迅速に BF洗浄処理の異常特定を行 なうことができる。
[0098] また、分析装置 1は、図 19〜図 22に示すように、標識抗体を構成物とした低濃度 試薬、高濃度試薬および 0濃度試薬を用いた場合には、 BF洗浄処理を行なう必要 カ いことから、 BF洗浄処理の未反応物質除去能力に異常があった場合であっても 、この異常の影響を受けることなぐ基準値および異常特定用測定値を取得すること ができ、さらに正確にプローブ洗浄の異常特定を行なうことが可能になる。
[0099] また、図 19〜図 22に示すように、標識抗体は、酵素と結合してそのまま発光可能 であるため、この標識抗体を構成物として含む低濃度試薬、高濃度試薬および 0濃 度試薬を用いた場合には、抗原を発光可能とするための磁性粒子および標識抗体 を用いる必要がない。したがって、分析装置 1においては、標識抗体を構成物として 含む低濃度試薬、高濃度試薬および 0濃度試薬を用いた場合には、プローブ洗浄 処理の異常特定のために、磁性粒子および標識抗体を含む試薬を用いる必要がな ぐプローブ洗浄処理の異常特定のために使用する試薬量を低減することができる。
[0100] また、上記実施例で説明した分析装置は、あらかじめ用意されたプログラムをパー ソナル.コンピュータやワークステーション等のコンピュータシステムで実行することに よって実現すること力 Sできる。このコンピュータシステムは、所定の記録媒体に記録さ れたプログラムを読み出して実行することで分析装置の処理動作を実現する。ここで 、所定の記録媒体とは、フレキシブルディスク(FD)、 CD— ROM、 MOディスク、 DV Dディスク、光磁気ディスク、 ICカード等の「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータ システムの内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)等のように、プログラムの 送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」等、コンピュータシステムによ つて読み取り可能なプログラムを記録する、あらゆる記録媒体を含むものである。また 、このコンピュータシステムは、ネットワークを介して接続した他のコンピュータシステ ムからプログラムを取得し、取得したプログラムを実行することで分析装置の処理動 作を実現する。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる分析装置は、比色測定部を有しない医療用分析装 置に有用であり、特に、分析装置の異常を簡易かつ迅速に取得したい場合に適して いる。

Claims

請求の範囲
[1] 光学的測定をもとに検体を分析する分析装置の異常を特定する異常特定方法に おいて、
所定の微量濃度の構成物を含む低濃度試薬を用いて得られた測定結果を基準値 として取得する基準取得用測定処理ステップと、
所定の高濃度の前記構成物を含む高濃度試薬を用いた分析処理を経て得られた 測定結果を異常特定用測定値として取得する異常特定用測定処理ステップと、 前記異常特定用測定値が前記基準値に基づく許容範囲を満たすか否かをもとに、 前記高濃度試薬の除去に関する分析処理の異常を特定する異常特定ステップと、 を含むことを特徴とする異常特定方法。
[2] 前記基準取得用測定処理ステップは、
前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後に発光量を前記基準値として測定 する第 1の測定ステップを含み、
前記異常特定用測定処理ステップは、
反応容器内に前記高濃度試薬を注入した後に、前記検体に対する分析処理のう ち反応容器内の未反応物質を除去する除去処理と同様の処理を行なって反応容器 内における前記高濃度試薬内の構成物を除去する除去ステップと、
前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後に発光量を前記異常特定用測定 値として測定する第 2の測定ステップと、
を含み、
前記異常特定ステップは、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさな!/ヽ 場合、前記検体に対する分析処理のうち前記除去処理において除去不良があると 特定することを特徴とする請求項 1に記載の異常特定方法。
[3] 前記除去処理として第 1の前記除去処理および第 2の前記除去処理が行なわれ、 前記除去ステップは、
前記第 1の除去処理と同様の処理を行なう第 1の除去ステップと、
前記第 2の除去処理と同様の処理を行なう第 2の除去ステップと、
前記第 1の除去処理と同様の処理を行なうとともに前記第 2の除去処理と同様の処 理を行なう第 3の除去ステップと、
のいずれかであることを特徴とする請求項 2に記載の異常特定方法。
[4] 前記異常特定用測定処理ステップは、
前記除去ステップが前記第 1の除去ステップであるとき、前記異常特定用測定値が 前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除 去処理において除去不良があると特定し、
前記除去ステップが前記第 2の除去ステップであるとき、前記異常特定用測定値が 前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 2の除 去処理において除去不良があると特定し、
前記除去ステップが前記第 3の除去ステップであるとき、前記異常特定用測定値が 前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除 去処理および/または前記第 2の除去処理において除去不良があると特定すること を特徴とする請求項 3に記載の異常特定方法。
[5] 前記基準取得用測定処理ステップは、
前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後の発光量を前記基準値として測定 する第 1の測定ステップを含み、
前記異常特定用測定処理ステップは、
液体を反応容器内に注入する液体注入機構を用いて反応容器内に前記高濃度試 薬を注入する高濃度試薬注入ステップと、
前記高濃度試薬注入ステップ後に、洗浄された前記液体注入機構を用いて前記 高濃度試薬が注入された反応容器とは別の反応容器内に前記構成物を含まない 0 濃度試薬を注入する 0濃度試薬注入ステップと、
前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後の前記 0濃度試薬が注入された反 応容器における前記異常特定用測定値として発光量を測定する第 2の測定ステップ と、
を含み、
前記異常特定ステップは、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさな!/ヽ 場合、前記検体に対する分析処理のうち前記液体注入機構の洗浄処理に不良があ ると特定することを特徴とする請求項 1に記載の異常特定方法。
[6] 前記構成物は、発光基質と結合する標識体であることを特徴とする請求項 1に記載 の異常特定方法。
[7] 光学的測定をもとに検体を分析する分析装置において、
所定の微量濃度の構成物を含む低濃度試薬を用いて得られた測定結果を基準値 として取得するとともに、所定の高濃度の前記構成物を含む高濃度試薬を用いた分 析処理を経て得られた測定結果を異常特定用測定値として取得する測定手段と、 前記異常特定用測定値が前記基準値に基づく許容範囲を満たすか否かをもとに、 前記高濃度試薬の除去に関する分析処理の異常を特定する特定手段と、
を備えたことを特徴とする分析装置。
[8] 前記検体に対する分析処理のうち反応容器内の未反応物質を除去する除去処理 を行なう除去手段をさらに備え、
前記除去手段は、反応容器内に前記高濃度試薬が注入された後に、前記除去処 理と同様の処理を行なって反応容器内における前記高濃度試薬内の構成物を除去 し、
前記測定手段は、前記低濃度試薬内の前記構成物が発光可能となる分析処理を 経た後の発光量を前記基準値として測定するとともに、前記除去手段による前記高 濃度試薬内の構成物除去後に前記構成物が発光可能となる分析処理を経た後の発 光量を前記異常特定用測定値として測定し、
前記特定手段は、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさない場合、前 記検体に対する分析処理のうち前記除去処理において除去不良があると特定するこ とを特徴とする請求項 7に記載の分析装置。
[9] 前記除去処理として第 1の前記除去処理および第 2の前記除去処理が行なわれ、 前記除去手段は、
前記第 1の除去処理と同様の処理、前記第 2の除去処理と同様の処理、または、前 記第 1の除去処理と同様の処理および前記第 2の除去処理と同様の処理の双方を 行なって、前記反応容器内における高濃度試薬の構成物を除去することを特徴とす る請求項 8に記載の分析装置。
[10] 前記特定手段は、
前記除去手段によって前記第 1の除去処理と同様の処理が行なわれ、前記異常特 定用測定値が前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち 前記第 1の除去処理において除去不良があると特定し、
前記除去手段によって前記第 2の除去処理と同様の処理が行なわれ、前記異常特 定用測定値が前記許容範囲を満たさない場合に前記検体に対する分析処理のうち 前記第 2の除去処理において除去不良があると特定し、
前記除去手段によって前記第 1の除去処理と同様の処理および前記第 2の除去処 理と同様の処理の双方が行なわれ、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満た さない場合に前記検体に対する分析処理のうち前記第 1の除去処理および/または 前記第 2の除去処理において除去不良があると特定することを特徴とする請求項 9に 記載の分析装置。
[11] 液体を反応容器内に注入する液体注入手段を備え、
前記液体注入手段は、反応容器内に前記高濃度試薬を注入し、洗浄された後に 前記高濃度試薬を注入した反応容器とは別の反応容器内に前記構成物を含まない 0濃度試薬を注入し、
前記測定手段は、前記低濃度試薬内の前記構成物が発光可能となる分析処理を 経た後の発光量を前記基準値として測定するとともに、前記構成物が発光可能とな る分析処理を経た後の前記 0濃度試薬が注入された反応容器における発光量を前 記異常特定用測定値として測定し、
前記特定手段は、前記異常特定用測定値が前記許容範囲を満たさない場合、前 記検体に対する分析処理のうち前記液体注入手段の洗浄処理に不良があると特定 することを特徴とする請求項 7に記載の分析装置。
[12] 前記構成物は、発光基質と結合する標識体であることを特徴とする請求項 7に記載 の分析装置。
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