明 細 書
光学ガラスおよびそれを用いたレンズ
技術分野
[0001] 本発明は、高屈折率で低分散性の光学ガラスおよびそれを用いたレンズに関する
〇
背景技術
[0002] 近年、高精細かつ小型のデジタルカメラやカメラ付携帯電話等の普及により、光学 系の軽量化 ·小型化の要求が急速に高まっている。それらの要求に応えるため、高 機能性ガラス製非球面レンズを使用した光学設計が主流となっている。特に、高屈 折率で低分散特性を示すガラスを使用した大口径の非球面レンズは、光学設計上 重要なものとなっている。
[0003] 高屈折率で低分散特性を示すガラスとしては、従来、 B O 、 La Oを主成分とする
2 3 2 3
ガラスが知られている力 s、一般に成形温度が高いために WC系の金型母材上に形成 されて!/、る貴金属系保護膜の寿命が短く成形金型の耐久性が短レ、と!/、う問題点や 成形サイクルが長く生産性が低!/、と!/、う問題点があった。
[0004] 上記問題点を解決するために、 B O 、 La O以外に Li Oを主成分とするガラスが
2 3 2 3 2
知られているが、 La O等の希土類元素を多量に含有するために、高温成形プロセ
2 3
ス中に失透を生じやすいという問題点があった。
[0005] また、非球面レンズの製造法としては、生産性と製造原価の点からプレス面を研磨 せずにそのまま使用する精密プレス成形法が主流となって!/、る。精密プレス成形で は、プレス成形温度が低いほど、金型耐久性が向上し、成形サイクルが短く生産性 が上がるため、成形温度の低い光学ガラスが求められる。
[0006] 成形温度を下げるため、ガラス成分としてアルカリ金属やアルカリ土類金属成分の 含有量を多くすると、光学ガラスの熱膨張係数が大きくなる。金型として用いられる W Cやセラミックスなどは、光学ガラスに比べて熱膨張係数がかなり小さいため、成形過 程で、金型と光学ガラスの熱膨張係数の差に起因する熱歪が成形品である光学部 品中に発生する。成形歪により光学特性が変化したり、最悪の場合は、成形品にクラ
ック等の欠陥が発生する。したがって、光学ガラスには、成形温度が低くなると同時に 熱膨張係数も低いことが求められる。
[0007] 上記問題を解決するために、 B O — SiO -La O — Gd O — ZnO— Li O— Zr
2 3 2 2 3 2 3 2 oを主成分とするガラスが特許文献 1に提案されている力 実施例中には屈折率が
2
1. 79以上となる高屈折率ガラスの組成は具体的に提示されておらず、加えて成形 温度が高レ、と!/、う問題点がある。
[0008] さらに、 B O -La O — ZnO— Ta O —WOを主成分とし n = 1. 75—1. 85、 v
2 3 2 3 2 5 3 d
35以上、軟化点が 700°C以下のモールドプレス成形用光学ガラスが特許文献 2に d
提案されているが、光学特性、高温プロセス中の失透特性および低熱膨張性のバラ ンスの点でまだ充分なものではなレ、。
[0009] 特許文献 1:特開 2003— 201143号公報
特許文献 2:特開 2005— 15302号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 本発明は、高屈折率 ·低分散性の光学特性を有し、成形温度が低ぐ失透しにくい
、成形性に優れた光学ガラスの提供を目的とする。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明は、酸化物基準の質量%表示で、 B O : 10—25% , SiO : 0. 5—12% , L
2 3 2
a O : 17—38% , Gd O : 5—25% , ZnO : 8— 20% , Li O : 0. 5—3% , Ta O : 5
2 3 2 3 2 2 5
〜; 15%、 WO : 3—15% ,を含有し、かつ、 SiOと B Oの合計含有量と ZnOと Li O
3 2 2 3 2 の合計含有量の質量比である(SiO + B O ) / (ZnO + Li O)の値が 1 · 35—1. 9
2 2 3 2
0である光学ガラスを提供する。
発明の効果
[0012] 本発明の光学ガラス(以下、本ガラスという)は、高屈折率で好ましくは d線に対する 屈折率 nが 1. 79—1. 83であり、アッベ数 V 力 ¾8〜45である。
d d
[0013] また、本ガラスは、成形温度が 650°C以下と低ぐしかも、失透が生成しない最高温 度である、液相温度が 1000°C以下と低いため、高温プロセスでの成形性に優れる。
さらに、本ガラスの熱膨張係数は、 α = 66〜82 ( X 10— 7 と同系統の光学ガラ スに比べて低いため、 WC系などのプレス金型との熱膨張係数の差が小さぐ熱歪に 起因する成形品の不良品発生率を著しく低減できる。さらに、これらのことにより、レ ンズなどの光学製品を生産性よく製造でき、製造原価の低減にも貢献もする。
尚、本ガラスは、高屈折率を必要とするガラス基板としても使用できる。具体的には 、有機 LED用の光取り出し効率を上げるための基板が挙げられる。通常のソーダ石 灰ガラス、ホウケィ酸塩ガラス、無アルカリガラス等の基板ガラスでは、屈折率が 1. 6 未満であることから、高屈折率である ITO (屈折率:約 1. 9)などの透明導電膜との界 面での反射によって有機層で発生した光の取り出し効率が低下する力 本ガラスを 用いると光の取り出し効率の向上が可能となる。さらに、本ガラスでは、高屈折率を達 成しながら、同時に低温でのモールド成形が可能であるため、表面へのテクスチユア の付与を容易に行うことができ、光の取り出し効率の更なる向上が可能となる。
発明を実施するための最良の形態
[0014] 本ガラスの各成分範囲を設定した理由を以下に説明する。
本ガラスにおいて、 B Oはガラス骨格を形成し、また液相温度 Tを低下させる成分
2 3 L
であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 B O含有量は 10〜25質量% (以下、
2 3
質量%を単に%と略す)である。 B O含有量が 10%未満ではガラス化が困難になる
2 3
カ または液相温度 Tが高くなり好ましくない。液相温度 Tを低くするためには B O
L L 2 3 含有量を 12%以上とすると好ましぐ B O含有量が 13%以上であるとより好ましい、
2 3
14%以上であるとさらに好ましい。 B O含有量が 15%以上であると、液相温度が低
2 3
下するとともに、アッベ数を高くできるため、特に、好ましい。
[0015] 一方、本ガラスでは、 B O含有量が 25%超では屈折率 nが低くなり、または耐水
2 3 d
性等の化学的耐久性が低下するおそれもある。本ガラスにおいて、 B O含有量が 2
2 3
3%以下であると好ましぐ屈折率 nを高くしたい場合には B O含有量を 21 %以下と d 2 3
すると好ましぐ B O含有量が 20%以下であるとさらに好ましい。
2 3
[0016] 本ガラスにお!/、て、 ZnOはガラスを安定化させ、成形温度 Tまたは溶解温度を低
P
下させる成分であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 ZnO含有量は 8〜20%で ある。 ZnO含有量が、 8%未満ではガラスが不安定になる力、、成形温度が高くなるお
それがある。 ZnO含有量が 10%以上であれば好ましぐ 11 %以上であるとさらに好 ましい。一方、本ガラスにおいて、 ZnO含有量が 20%を超えると、ガラスの安定性が 悪くなり、また化学的耐久性も低下するおそれがある。 ZnO含有量が 19%以下であ ると好ましく、 ZnO含有量が 18%以下であるとさらに好ましい。
[0017] 本ガラスにおいて、 La Oは屈折率 nを高くし、化学的耐久性を向上させる成分で
2 3 d
あり、必須成分である。本ガラスにおいて、 La〇含有量は 17〜38%である。 La〇
2 3 2 3 含有量が、 17%未満では屈折率 nが低くなりすぎるおそれがある。 La O含有量が d 2 3
19%以上であると好ましぐ La O含有量が 21 %以上であるとさらに好ましい。一方
2 3
、 La O含有量が 38%を超えるとガラス化しに《なり成形温度が高くなつたり、液相
2 3
温度 Tが高くなるおそれがある。 La O含有量が 35%以下であると好ましぐ La O
L 2 3 2 3 含有量が 33%以下であるとより好まし!/、。
[0018] 本ガラスにおいて、 Gd Oは La Oと同様に屈折率 nを高くし、化学的耐久性を向
2 3 2 3 d
上させる成分であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 Gd O含有量は 5〜25%
2 3
である。 Gd O含有量が 5%未満では屈折率 nが低くなる。 Gd O含有量が 6%以
2 3 d 2 3 上であると好ましぐ Gd O含有量が 7%以上であるとさらに好ましい。一方、 Gd O 含有量が 25%を超えるとガラス化しに《なり成形温度が高くなつたり、液相温度 T が高くなるおそれがある。 Gd O含有量が 22%以下であると好ましぐ Gd O含有量
2 3 2 3 が 20%以下であるとさらに好ましい。
[0019] 本ガラスにおいて、 La O含有量および Gd O含有量の合量は、 33〜50%である
2 3 2 3
と好ましい。前記合量が 33%未満であると、屈折率 nが低くなる力、、または化学的耐 d
久性が低くなるおそれがある。前記合量が 35%以上であると好ましぐ前記合量が 3 7%以上であるとさらに好ましい。一方、前記合量が 50%を超えるとガラス化しにくく なり成形温度が高くなつたり、液相温度 Tが高くなるおそれがある。前記合量が 47%
L
以下であると好ましぐ前記合量が 45%以下であるとさらに好ましい。
[0020] 本ガラスにおいて、 Li Oは、ガラスを安定化させ、成形温度、溶解温度を低下させ
2
る成分であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 Li〇含有量は 0. 5〜3%である
2
。 Li O含有量が 0. 5%未満では、成形温度または溶解温度が高くなりすぎるおそれ
2
がある。 Li O含有量が 1. 1 %以上であると好ましぐ Li O含有量が 1. 3%以上であ
るとさらに好ましい。一方、 Li O含有量が 3%を超えると失透しやすくなり、化学的耐
2
久性の低下や溶解時の成分の揮散が激しくなるおそれがある。 Li O含有量が 2. 5
2
%以下であると好ましぐ Li O含有量が 2. 3%以下であるとさらに好ましい。
2
[0021] 本ガラスにおいて、 Ta Oはガラスを安定化させる、屈折率 nを高くする、高温成形
2 5 d
時の失透を抑制する成分であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 Ta O含有量
2 5 は 5〜; 15%である。 Ta O含有量が、 5%未満では屈折率 nが低くなりすぎたり、液
2 5 d
相温度 Tが高くなりすぎるおそれがある。 Ta O含有量が 7%以上であると好ましぐ
L 2 5
Ta O含有量が 8%以上であるとさらに好ましい。一方、 Ta O含有量が 15%を超え
2 5 2 5
ると、成形温度が高くなりすぎたり、アッベ数 V 力 S小さくなりすぎるおそれがある。 Ta d 2
O含有量が、 14%以下であると好ましぐ Ta O含有量が、 13%以下であるとさらに
5 2 5
好ましい。
[0022] 本ガラスにおいて、 WOはガラスを安定化させる、屈折率 nを高くする、高温成形
3 d
時の失透を抑制する成分であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 WO含有量
3 は 3〜; 15%である。 WO含有量が 3%未満では屈折率 nが低くなり、液相温度 Tが
3 d L 高くなるおそれがある。 WO含有量が、 4%以上であると好ましぐ WO含有量が 5%
3 3
以上であるとさらに好ましい。一方、 WO含有量が 15%を超えると成形温度が高くな
3
り、アッベ数 V 力 S小さくなるおそれがある。 WO含有量が 14%以下であると好ましく
d 3
、 WO含有量が 13%以下であるとさらに好ましい。
3
[0023] 本ガラスにおいて、 SiOはガラスを安定化させるため、または、高温成形時の失透
2
を抑制する等のための成分であり、必須成分である。本ガラスにおいて、 SiO含有
2 量は、 0. 5〜; 12%である。 SiO含有量が 12%を超えると、成形温度が高くなりすぎ
2
たり、屈折率 nが低くなりすぎるおそれがある。 SiO含有量が 10%以下であると好ま
d 2
しぐ SiO含有量が 9%以下であるとより好ましい。
2
[0024] 一方、高温成形時の失透を抑制したり、または粘性を調整した!/、場合には、 SiO
2 含有量を 0. 5%以上とする。 SiO含有量が 2%以上であると好ましぐ SiO含有量
2 2
力 以上であるとより好まし!/、。
[0025] 本発明者らは、ガラスの網目形成酸化物成分である B O含有量および SiO含有
2 3 2 量の合量と、 1もしくは 2価のガラスの修飾酸化物成分である Li〇含有量および Zn〇
含有量の合量との質量比(SiO +B O ) / (ZnO + Li O) (以下、網目修飾比という)
2 2 3 2
を特定の値に調整することにより、低い成形温度と低い液相温度および熱膨張係数 を両立させるうることを見出した。
[0026] 本ガラスにおいては、網目修飾比は、 1. 35-1. 90である。網目修飾比が 1. 35 未満または 1. 90を超えると、低い成形温度と低い液相温度との両立が難しくなる。 網目修飾比の下限が、 1. 38以上であると好ましぐ 1. 40以上であるとより好ましい。 一方、網目修飾比の上限が 1. 85以下であると好ましぐ 1. 80以下であるとより好ま しい。
[0027] 本ガラスにおいて、 ZrOは必須成分ではないが、ガラスを安定化させる、屈折率 n
2 d を高くする、高温成形時の失透を抑制する等のために 0〜5%含有してもよい。 ZrO
2 含有量が 5%を超えると成形温度が高くなりすぎたり、アッベ数 V 力 S小さくなりすぎる d
おそれがある。 ZrO含有量が 4%以下であるとより好ましぐ ZrO含有量が 3%以下
2 2
であるとさらに好ましい。一方、添加の効果を得るためには、 ZrO含有量が 0. 1 %以
2
上であるとより好ましく、 ZrO含有量が 0. 2%以上であるとさらに好ましい。
2
[0028] 本ガラスにおいて、 Ti〇は必須成分ではないが、ガラスを安定化させる、屈折率 n
2 d を高くする、高温成形時の失透を抑制する等のために 0〜5%含有してもよい。 TiO
2 含有量が 5%を超えると、アッベ数 V 力 S小さくなりすぎる、もしくは透過率が低下する d
おそれがある。 TiO含有量が 3%以下であるとより好ましい。
2
[0029] 本ガラスにおいて、 Nb Oは必須成分ではないが、ガラスを安定化させる、屈折率
2 5
nを高くする、高温成形時の失透を抑制する等のために 0〜5%含有してもよい。 Nb d
O含有量が 5%を超えると、アッベ数 V 力 S小さくなりすぎる、もしくは透過率が低下
2 5 d
するおそれがある。好ましくは Nb O含有量が 3%以下である。
2 5
[0030] 本ガラスにおいて、 Y〇、 Yb〇はいずれも必須成分ではないが、屈折率 nを高
2 3 2 3 d くする、高温成形時の失透を抑制する等のために 0〜; 10%含有してもよい。これらの 合量が 10%を超えると、ガラスがかえって不安定になる、成形温度が高くなりすぎる おそれがある。 Y O、 Yb Oの合量が、 7%以下であると好ましい。
2 3 2 3
[0031] 本ガラスにおいて、 Al〇、 Ga〇、 GeO、 P〇はいずれも必須成分ではないが
2 3 2 3 2 2 5
、ガラスを安定化させる、屈折率 nの調整をする等の目的で 0〜; 10%含有しても良い
。 Al O、 Ga O 、 GeO 、 P Oの合量が 10%を超えると、アッベ数 v が低くなりす
2 3 2 3 2 2 5 d ぎるおそれがある。 Al O 、 Ga O 、 GeO 、 P Oの合量が 8%以下であるとより好ま
2 3 2 3 2 2 5
しぐ 6%以下であるとさらに好ましい。
[0032] なお、本ガラスにおいて、 Al O、 Ga O 、 GeOを含有する場合には、 Al O 、 Ga
2 3 2 3 2 2 3 2
O 、 GeOと B Oの各含有量の合量が 15〜35%であると好ましい。前記合量が 15
3 2 2 3
%未満であればガラス化が困難になるおそれや液相温度 τが高くなるおそれがある
L
。前記合量が 18%以上であるとより好ましぐ前記合量が 22%以上であるとさらに好 ましい。
[0033] 一方、 Al O、 Ga O 、 GeO 、 B O各含有量の合量が 35%を超えると屈折率 nが
2 3 2 3 2 2 3 d 低くなる、または成形温度が高くなるおそれがある。前記合量が 32%以下であるとよ り好ましぐ前記合量が 29%以下であるとさらに好ましい。
[0034] 本ガラスにおいて、 BaO、 SrO、 CaO、 MgOはいずれも必須成分ではないが、ガラ スを安定化させる、アッベ数 V を大きくする、または成形温度を低くする、比重を小さ d
くする等のためにそれぞれ 0〜15%含有しても良い。 BaO、 SrO、 CaO、 MgOのそ れぞれの含有量が 15%を超えると、ガラスが不安定になる、または屈折率 nが低くな d る等のおそれがある。
[0035] なお、 BaO、 SrO、 CaO、 MgOを含有する場合には、 BaO、 SrO、 CaO、 MgOと Z ηθの各含有量の合量が 8〜25%であることが望ましい。前記合量が 8%未満ではガ ラスが不安定になる力、、成形温度が高くなりすぎる。前記合量が 10%以上であるとよ り好ましぐ前記合量が 11 %以上であるとさらに好ましい。一方、前記合量が 20%を 超えるとガラスがかえって不安定になる、屈折率 nが低くなる、化学的耐久性が低く d
なる等のおそれがある。前記合量が 19%以下であるとより好ましぐ前記合量が 18% 以下であるとさらに好ましい。
[0036] 本ガラスにおいて、高温成形時の失透をより抑制したい等の場合、 B O : 15-20
2 3
%、 Si〇 : 3—10%, La〇 : 21— 33%, Gd〇 : 7—19%, Zn〇:8〜19%、 Li〇
2 2 3 2 3 2
: 1 · 2〜2· 4%、Ta〇 :8〜: L4%、W〇 : 5〜: L3%、かつ網目修飾比が 1 · 38〜: L
2 5 3
82であることが好ましい。この組成に、さらに、 Zr〇および/または Ti〇を 0. 2〜4
2 2
%含有量させると失透抑制効果がより確実なものとなるため好ましい。
[0037] 本ガラスは本質的に上記成分からなる力 S、本発明の目的を損なわない範囲でその 他の成分を含有してもよ!/、。そのような成分を含有する場合それら成分の含有量の 合計は、好ましくは 10%以下、より好ましくは 8%以下、さらに好ましくは 6%または 5 %以下である。
[0038] 例えば、清澄等の目的で、本ガラスに Sb Oをたとえば 0〜1 %含有してもよい。ま
2 3
た、ガラスをより安定化させる、屈折率 nの調整、比重調整、溶解温度の低下等の目 d
的のために、 Na〇、 K〇、 Rb〇または Cs〇の各成分を合量で 0〜5%含有しても
2 2 2 2
よい。 Na〇、 K〇、 Rb〇または Cs〇の各成分の合量が 5%を超えると、ガラスが不
2 2 2 2
安定になる、屈折率 nが低くなる、硬度が小さくなる、または化学的耐久性が低下す d
るおそれがある。なお、硬度または化学的耐久性を重視する場合には、 Na 0、 K O
2 2
、Rb Oまたは Cs Oの各成分をいずれも含有しないことが好ましい。
2 2
[0039] 本ガラスにおいて、上記以外の任意成分としては、それぞれの要求特性に応じて 選択すること力できる。例えば、高屈折率 nと低ガラス転移点 Tを重視する場合には d g
、 SnOを 0〜4%まで含有してもよい。同様に、高屈折率を重視する場合には、 TeO
2 および/または Bi〇を単独でまたは合量で 0〜6%含有してもよい。 TeOおよび/
2 3 2 または Bi Oの含有量が 6%を超えるとガラスが不安定になる、透過率が著しく低下
2 3
するおそれがある。ただし、アッベ数 V を大きくしたい場合には、 TeOまたは Bi O
d 2 2 3 のレ、ずれも含有しなレ、ことが好ましレ、。
[0040] 本ガラスにおいては、環境面での負荷を減少させるため、成分として鉛 (PbO)、ヒ 素 (As O )、タリウム (Tl O)のいずれも実質的に含有しないことが好ましい。また、フ
2 3 2
ッ素を含有すると、熱膨張係数を大きくし、離型性、成形性に悪影響を与えるほか、 成分が揮散しやすいことから、光学ガラスの組成が不均一になりやすぐ離型膜など 金型の耐久性を下げるなどの問題があるため、本ガラスでは、フッ素も実質上含有し ないことが好ましい。
[0041] 本ガラスにおいては、着色の防止等の理由により、 Fe Oを含有しないことが好まし
2 3
いが、通常は原料から不可避的に混入する。その場合でも、本ガラスにおいて Fe O
2 含有量は 0. 0001 %以下とすることが好ましい。
3
[0042] 本ガラスの光学特性としては、屈折率 nが 1. 79-1. 83であると好ましい。屈折率
nが 1. 79以上であると、レンズの小型化には適するため好ましい。屈折率 nが 1. 8 d d
0以上であるとより好ましい。一方、本ガラスの屈折率 nが 1 · 83を超えるとアッベ数が d
小さくなりすぎ好ましくない。本ガラスの屈折率 nとしては 1. 82以下であるとさらに好 d
ましい。本ガラスのアッベ数 V は、屈折率 nが 1 · 79-1. 83の場合は、 38〜45で d d
あると好ましい。本ガラスの屈折率 nが 1. 80-1. 82の場合は、 39〜44であるとさら d
に好ましい。
[0043] 本明細書において、成形温度 Tは、ガラス転移温度 Tと屈伏点 Atから、 T =At +
P g P
(At— Τ ) /2で算出される値をいうものとする。
g
[0044] 本ガラスの成形温度 Tは、 650°C以下であると、精密プレス成形しやすいので好ま
P
しい。成形温度 T力 S650°Cを超えると、プレス成形時に被成形物であるプリフォーム
P
の一部成分が揮散して型材、離型膜の損傷等を引き起こし、金型の耐久性が低下す るほ力、、プレス成形の生産性そのものも低下するおそれがある。本ガラスの成形温度 Tとしては、 645°C以下であるとより好ましぐ 640°C以下であるとさらに好ましい。
P
[0045] 光学ガラスの熱膨張係数 αとしては、金型の熱膨張係数、例えば、 WC系では 40 〜50 10_ _1でぁるカ それとの差が大きくないほど好ましい。本ガラスにおいて は、熱膨張係数 αが 82 X 10— —1以下であることが好ましい。熱膨張係数 αが 82 Χ ΙΟ^Κ—1を超えると、プレス成形時にクラック等の欠陥が発生しやすくなり、また、 クラック等を回避するための加圧条件をマイルドにすると、ヒケにより形状転写性等が 低下する。本ガラスにおいて、熱膨張係数 αが 80 X Κ 7!^1以下であるとさらに好 ましい。
[0046] 一方で本ガラスの熱膨張係数 αが小さくなりすぎると、プレス成形の冷却過程で金 型と光学部品とが離型しにくくなり、最悪の場合は、光学部品が金型に固着して成形 品不良となるおそれもある。したがって、本ガラスでは、熱膨張係数 αとしては、 66 X ΙΟ^Κ—1以上が好ましぐ熱膨張係数 α力 7 X ΙΟ^Κ—1以上であるとさらに好まし い。なお、本明細書では、熱膨張係数 αは、 50〜350°Cの温度範囲での値をいうも のとする。
[0047] 本ガラスの液相温度 Tは、 1000°C以下であると好ましい。液相温度 T 1 1000
L L
°Cを超えると高温成形時に被成形物が失透しやすくなつたり、高温成形の受け型とし
て用いられるカーボンや耐熱合金が劣化するため好ましくない。本ガラスの液相温度
T力 990°C以下であるとより好ましぐ 980°C以下であるとさらに好ましい。なお、液
L
相温度 Tは、ある温度に保持した場合に、ガラス融液から結晶固化物が生成しない
L
最高温度として定義される。
[0048] 本ガラスは、上記のような特性を有するため、光学設計がしゃすぐ光学部品、特に は、デジタルカメラ等に用いられる非球面レンズに好適である。
実施例
[0049] 以下、本発明の具体的な態様を実施例(例 1〜68)および比較例(例 69〜72)によ り説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[0050] 原料調製法としては、表に示す組成のガラスが得られるように下記原料を調合して 白金製るつぼに入れ、 1 100〜; 1300°Cで 1時間溶解した。この際白金製スターラに より 0. 5時間撹拌して溶融ガラスを均質化した。均質化された溶融ガラスは流し出し て板状に成形後、 T + 10°Cの温度で 4時間保持後、 l °C/minの冷却速度で室 g
温まで徐冷した。
[0051] 原料としては、酸化ホウ素、酸化アルミニウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、二酸 化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムとして、 関東化学社製の特級試薬を使用した。酸化ランタン、および酸化ガドリニウムとして 信越化学工業社製の純度 99. 9 %の試薬を使用した。酸化タンタル、二酸化珪素、 酸化タングステン、酸化ニオブとして、高純度化学研究所社製の純度 99. 9 %以上 の試薬を使用した。
[0052] 得られたガラスについて、ガラス転移点 T、屈伏点 At (単位:。 C)、 50〜350°Cにお g
ける平均線膨張係数 α (単位: 10— — 、波長 587 · 6nm (d線)における屈折率 η
d
、アッベ数 v 、液相温度 T (単位:。 C)、および比重 dを測定した。これらの測定法を d L
fに; ^ベる。
[0053] 熱的特性(T、 At、 a ) :直径 5mm、長さ 20mmの円柱状に加工したサンプルを、 g
熱機械分析装置(マックサイエンス社製、商品名: DILATOMETER5000)を用い て 5°C/分の昇温速度で測定した。
[0054] 光学特性(n、 v ):—辺が 20mm、厚みが 10mmの直方体形状に加工したサン
プルを、精密屈折率計 (カルニユー光学社製、商品名: KPR— 2)により測定した。尚 、測定値は小数点以下 5桁まで求め、屈折率 nについては小数点以下 3桁目を四捨 d
五入して記載し、アッベ数 V については小数点以下 2桁目を四捨五入して記載した d
〇
[0055] 液相温度 T : 1辺が 10mmの立方体形状に加工したサンプルを白金製の皿に載せ
L
、一定温度に設定した電気炉内で 1時間静置した後に取り出したものを 10倍の光学 顕微鏡で観察し、結晶の析出が見られない最高温度を液相温度 τとした。液相温度
L
T力 000°Cを超えるものは、「1000超」と表記した。
L
[0056] 失透特性として 1000°Cの液相温度で失透 (結晶の析出)が見られない良好なもの を〇、失透 (結晶の析出)が見られたものを Xとした。
[0057] [表 1]
番号 例 1 例 2 例 3 例 4 例 5
B203 19.5 19.6 19.5 19.4 19.3
Si02 5.31 5.35 5.32 5.29 5.26
La203 26.4 26.6 26.4 26.3 26.1
Gd203 13.3 13.5 13.4 13.3 13.2
ZnO 16.7 15.0 14.9 14.8 14.7
Li20 1.34 1.69 1.68 1.67 1.66
Ti02 0.00 0.59 1.18 1.76 2.33
Zr02 1.81 1.83 1.82 1.81 1.80
Ta205 9.75 9.84 9.78 9.73 9.67
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
W03 5.97 6.02 5.99 5.95 5.92 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.38 1.50 1.50 1.50 1.50 屈折率 nd 1.79 1.79 1.80 1.80 1.81 ァッベ数 Vd 43.6 43.0 42.3 41.2 40.6 ガラス転移点 Tg/°C 564 557 557 558 558 屈伏点 AJ°C 615 608 609 609 610 液相温度 TL/°C 960 960 960 940 980 熱膨張係数 α 75.8 77.0 76.4 75.9 75.3 成形温度 TP/°C 640 634 634 635 635 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇
[表 2]
番号 例 6 例 7 例 8 例 9 例 10
B203 19.4 17.3 16.9 16.6 16.4
S1O2 5.30 7.69 7.50 7.39 7.27
La203 26.3 25.5 24.9 24.5 24.1
Gd203 13.3 12.9 12.6 12.4 12.2
ZnO 14.8 14.4 14.0 13.8 13.6
Li20 1.67 1.62 1.58 1.55 1.53
T1O2 0.59 0.57 0.55 0.55 0.54
Zr02 1.81 1.75 1.71 1.68 1.66
Ta205 9.74 12.6 12.3 12.1 11.9
Nb205 0.98 0.00 0.00 0.00 0.00
W03 5.96 5.77 8.04 9.50 10.9 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.50 1.57 1.57 1.57 1.57 屈折率 nd 1.80 1.79 1.80 1.80 1.80 ァッベ数 Vd 42.2 42.3 41.7 41.9 40.5 ガラス転移点 TG/。C 557 565 566 567 567 屈伏点 AJ°C 608 616 617 618 619 液相温度 TL/° C 980 980 1000 990 990 熱膨張係数 α 77.5 76.0 74.9 74.2 73.5 成形温度 TP/°C 634 642 643 644 645 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇
3]
番号 例 11 例 12 例 13 例 14 例 15
B203 16.1 19.5 19.5 19.4 19.3
Si02 7.16 5.32 5.30 5.28 5.26
La203 23.7 31.2 28.8 23.8 21.4
Gd203 12.0 8.0 10.7 15.9 18.5
ZnO 13.4 14.9 14.9 14.8 14.7
Li20 1.50 1.68 1.67 1.66 1.66
T1O2 0.53 1.77 1.76 1.75 1.75
Zr02 1.63 1.82 1.81 1.80 1.80
Ta205 11.7 9.78 9.75 9.70 9.67
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
WOs 12.3 5.99 5.97 5.94 5.92 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.57 1.50 1.50 1.50 1.50 屈折率 nd 1.81 1.80 1.80 1.80 1.80 ァッべ数 Vd 40.2 41.3 41.4 41.4 41.4 ガラス転移点 Tg/。C 568 556 557 559 560 屈伏点 AJ°C 620 607 608 610 611 液相温度 TL/°C 990 950 940 970 1000 熱膨張係数 α 72.8 76.6 76.2 75.5 75.2 成形温度 TP/°C 646 633 634 636 637 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇
4]
番号 例 16 例 17 例 18 例 19 例 20
B203 17.2 16.7 16.3 17.3 17.5
Si02 8.71 8.50 8.30 8.79 8.88
28.3 28.8 29.2 28.6 28.9
Gd203 10.5 11.5 12.5 10.6 10.7
ZnO 14.6 14.3 13.9 13.6 12.5
Li20 1.65 1.61 1.57 1.88 2.12
1ϊ02 1.74 1.69 1.65 1.75 1.77
Zr02 1.79 1.74 1.70 1.80 1.82
Ta205 9.61 9.37 9.15 9.70 9.80
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
W03 5.88 5.74 5.60 5.94 6.00 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.59 1.59 1.59 1.69 1.80 屈折率 nd 1.79 1.80 1.80 1.79 1.79 ァッベ数 Vd 41.6 41.6 41.6 41.7 41.8 ガラス転移点 Tg/°C 564 565 569 559 556 屈伏点 AJ°C 615 617 623 611 609 液相温度 TL/°C 950 970 960 950 980 熱膨張係数 α 75.0 76.1 79.0 76.1 76.6 成形温度 TP/°C 641 642 650 637 635 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇
5]
番号 例 21 例 22 例 23 例 24 例 25
B203 17.4 18.8 18.4 18.4 18.4
Si02 8.84 5.14 5.01 5.02 5.03
La203 28.8 30.2 29.4 30.6 31.8
Gd203 10.7 12.9 12.6 11.4 10.1
ZnO 13.1 14.4 14.0 14.1 14.1
Li20 2.00 1.62 1.58 1.58 1.58
Ti02 1.76 1.71 1.67 1.67 1.67
Zr〇2 1.81 0.00 0.00 0.00 0.00
Ta205 9.75 9.44 9.22 9.23 9.24
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
W03 5.97 5.78 8.06 8.07 8.08 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.74 1.50 1.50 1.50 1.50 屈折率 na 1.79 1.80 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 41.9 41.7 40.8 40.8 40.7 ガラス転移点 Tg/。C 554 560 560 556 555 屈伏点 AJ°C 607 611 612 607 607 液相温度 TL/°C 980 990 970 980 990 熱膨張係数 α 77.2 80.3 81.1 78.2 78.4 成形温度 TP/°C 633 637 637 633 632 失透特性 〇 〇 o 〇 〇 6]
番号 例 26 例 27 例 28 例 29 例 30
B203 16.0 15.9 16.0 15.9 18.5
Si02 8.13 8.06 8.14 8.08 5.04
La203 29.8 31.1 30.9 32.3 31.9
Gd203 11.0 11.5 9.8 10.3 11.4
ZnO 12.6 13.1 12.6 13.1 14.1
Li20 1.74 1.82 1.74 1.82 1.59
Ti02 1.62 1.69 1.62 1.70 1.68
Zr02 1.67 1.74 1.67 1.74 0.00
Ta205 12.0 9.37 12.0 9.38 9.27
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
W03 5.49 5.73 5.50 5.74 6.49 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.69 1.60 1.69 1.60 1.50 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ奴 Vd 41.0 41.3 41.0 41.2 42.8 ガラス転移点 TG/°C 568 564 563 557 555 屈伏点 AJ°C 621 617 615 610 606 液相温度 TL/°C 980 980 1000 990 1000 熱膨張係数 α 79.6 81.9 78.5 79.9 79.9 成形温度 TP/°C 648 644 641 636 632 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 7]
番号 例 31 例 32 例 33 例 34 例 35
B203 18.5 18.4 18.6 16.4 17.8
Si02 5.04 5.0 5.06 8.31 4.84
La203 29.6 29.5 29.7 30.4 30.6
Gd203 12.7 12.6 12.7 11.3 12.2
ZnO 13.5 13.5 14.2 12.8 13.6
Li20 1.59 1.69 1.59 1.78 1.52 i02 1.68 1.67 1.6 1.66 0.54
Zr02 0.00 0.00 0.00 1.70 0,00
Ta205 9.2 9.24 9.30 9.16 8.90
Nb205 0.00 0.1 0.75 0.92 0.00
W03 8.10 8.08 6.50 5.61 10.11 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.56 1.54 1.50 1.69 1.50 屈折率 na 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 40.8 40.9 40.9 41.0 41.5 ガラス転移点 Tg/。C 558 558 556 567 557 屈伏点 AJ°C 609 608 606 616 609 液相温度 TL/°C 980 980 980 980 990 熱膨張係数 α 78.0 80.8 79.6 79.6 79.3 成形温度 TP/°C 634 633 632 641 634 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 8]
番号 例 36 例 37 例 38 例 39 例 40
B203 17.8 17.4 17.5 15.6 15.6
Si02 4.85 4.75 4.76 7.90 7.92
La203 31.7 30.1 31.2 30.0 32.2
Gd203 11.0 12.0 10.8 11.9 9.6
ZnO 13.6 13.3 13.3 12.2 12.2
Li20 1.53 1.50 1.50 1.69 1.69
Ti02 0.54 0.00 0.00 0.53 0.53
Zr02 0.00 0.00 0.00 1.62 1.62
Ta205 8.91 8.74 8.75 8.71 8.73
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
WOs 10.1 12.2 12.2 9.91 9.93 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.50 1.50 1.50 1.69 1.69 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 41.2 41.3 41.2 41.4 41.4 ガラス転移点 Ty°c 557 558 557 563 562 屈伏点 AJ°C 608 609 609 616 615 液相温度 TL/°C 1000 980 980 1000 1000 熱膨張係数 α 79.4 78.7 78.9 78.4 78.8 成形温度 TP/°C 634 635 635 642 641 失透特性 〇 〇 O 〇 〇 9]
番号 例 41 例 42 例 43 例 44 例 45
B203 15.3 18.3 18.3 18.3 16.0
Si〇2 7.75 4.99 4.99 4.98 8.12
La203 30.9 29.3 28.2 27.0 28.6
Gd203 11.1 12.5 13.8 15.0 12.3
ZnO 12.6 14.0 14.0 13.9 12.5
Li20 1.74 1.57 1.57 1.57 1.74
T1O2 0.54 1.66 1.66 1.65 1.62
Zr02 1.67 0.43 0.43 0.43 1.67
Ta205 8.99 9.18 9.17 9.15 12.0
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
W03 9.44 8.02 8.01 8.00 5.49 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.60 1.50 1.50 1.50 1.69 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 41.3 40.8 40.8 40.8 41.0 ガラス転移点 Tg/°C 559 557 558 558 564 屈伏点 At/°C 612 609 609 610 616 液相温度 TL/°C 990 970 960 980 1000 熱膨張係数 α 79.6 77.8 77.7 77.5 78.2 成形温度 TP/°C 638 634 635 635 642 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇
10]
番号 例 46 例 47 例 48 例 49 例 50
B203 15.8 16.0 15.8 18.0 17.8
Si02 8.02 8.11 8.00 5.40 5.80
La203 29.7 27.5 28.6 29.3 29.2
Gd203 12.7 13.5 14.0 12.5 12.5
ZnO 13.0 12.5 13.0 14.0 13.9
Li20 1.80 1.74 1.80 1.57 1.57
Ti02 1.68 1.62 1.68 1.66 1.65
Zr02 1.73 1.66 1.73 0.4 0.43
Ta205 9.31 11.9 9.30 9.16 9.14
Nb205 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0
W03 6.19 5.48 6.18 8.01 8.00 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.60 1.69 1.60 1.51 1.52 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 41.2 41.1 41.2 40.9 40.8 ガラス転移点 Tg/°C 559 565 559 558 559 屈伏点 At/°C 611 616 611 610 610 液相温度 1V°C 980 1000 980 970 960 熱膨張係数 α 79.3 78.0 79.1 77.7 77.5 成形温度 TP/°C 637 642 638 635 636 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 11]
番号 例 51 例 52 例 53 例 54 例 55
B203 17.5 17.2 18.4 15.4 16.6
Si02 6.21 6.61 5.01 7.80 7.90
La203 29.2 29.1 29.4 25.4 29.3
Gd203 12.5 12.5 12.6 16.5 12.5
ZnO 13.9 13.9 13.4 12.1 12.8
Li20 1.56 1.56 1.68 1.67 1.78
Τ102 1.65 1.65 1.66 0.52 1.66
Zr02 0.42 0.42 0.43 1.60 1.70
Ta205 9.13 9.11 9.20 8.61 9.17
Nb205 0.00 0.00 0.19 0.00 0.92
W03 7.98 7.97 8.05 10.5 5.61 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.53 1.54 1.54 1.69 1.68 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 40.9 40.9 40.8 41.2 41.1 ガラス転移点 Tg/。C 560 561 555 566 561 屈伏点 At/°C 611 612 606 618 613 液相温度 TL/°C 950 960 980 1000 980 熱膨張係数 α 77.4 77.2 78.5 77.4 79.0 成形温度 TP/°C 637 638 632 644 638 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 12]
番号 例 56 例 57 例 58 例 59 例 60
B203 16.9 16.9 17.3 17.1 15.5
S1O2 5.99 5.99 6.12 6.07 7.87
La2〇3 28.1 28.2 28.8 29.4 28.1
Gd203 12.0 12.1 12.3 12.7 13.7
ZnO 13.4 13.4 13.7 13.6 12.8
Li20 1.51 1.51 1.54 1.53 1.77
T1O2 0.53 0.53 0.54 0.54 1.10
Zr02 0.41 0.41 0.42 0.42 1.70
Ta205 10.3 11.8 10.6 10.4 9.13
Nb205 0.00 0.00 0.90 0.36 0.37
W03 10.8 9.25 7.88 7.81 7.99 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.53 1.53 1.53 1.53 1.60 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ叙 Vd 41.0 41.0 41.3 41.7 41.0 ガラス転移点 Tg/。C 562 562 561 561 560 屈伏点 AJ°C 615 614 612 612 612 液相温度 TL/°C 960 980 1000 980 980 熱膨張係数 α 80.0 77.7 79.0 79.3 79.0 成形温度 TP/°C 641 639 637 638 638 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 13]
番号 例 61 例 62 例 63 例 64 例 65
B203 15.5 15.4 16.8 16.8 17.7
Si02 7.88 7.80 5.97 5.96 5.78
La203 29.2 28.9 28.1 28.0 28.0
Gd203 12.5 12.4 12.0 12.0 13.7
ZnO 12.8 12.7 13.4 13.3 13.9
Li20 1.77 1.76 1.51 1.50 1.56
Ti02 1.10 0.55 0.79 0.53 1.92
Zr02 1.70 1.68 0.41 0.41 0.42
Ta205 9.15 10.6 10.3 10.8 9.11
Nb205 0.37 0.36 0.00 0.00 0.00
W03 8.00 7.92 10.8 10.7 7.96 計 100 100 100 100 100 網目修飾比 1.60 1.60 1.53 1.53 1.52 屈折率 nd 1.81 1.81 1.81 1.81 1.81 ァッベ数 Vd 40.8 41.3 40.6 40.9 40.4 ガラス転移点 TG/。C 559 560 562 562 565 屈伏点 AT/°C 612 612 614 615 615 液相温度 TL/°C 1000 990 960 970 960 熱膨張係数 α 79.2 79.7 79.1 78.6 78.6 成形温度 TP/°C 638 638 640 641 640 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 失透特性 〇 〇 〇 〇 〇 14]
番号 例 66 例 67 例 68
B203 17.5 17.4 17.3
Si02 5.73 6.19 6.13 a2〇3 27.7 29.1 28.8
Gd2Os 13.6 12.4 12.3
ZnO 13.7 13.9 13.7
Li20 1.55 1.56 1.55
Ti02 1.63 1.97 1.63
Zr02 0.42 0.42 0.42
Ta205 10.2 9.10 10.2
Nb205 0.00 0.00 0.00
WOs 7.89 7.96 7.89 計 100 100 100 網目修飾比 1.52 1.53 1.53 屈折率 n
d 1.81 1.81 1.81 ァッべ数 Vd 40.6 40.4 40.9 ガラス転移点 T
g/。C 563 563 564 屈伏点 A
t/°C 616 615 615 液相温度 T
L/°C 970 970 970 熱膨張係数 α 80.0 80.1 79.0 成形温度 T
P/°C 642 641 641 失透特性 〇 〇 〇 ]
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲 を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明ら かである。
本出願は、 2006年 9月 14日出願の日本特許出願 2006— 249552に基づくものであり 、その内容はここに参照として取り込まれる。
産業上の利用可能性
デジタルカメラ等の光学部品のほ力、、有機 LED用の光の取り出し効率を上げるた めの基板等の高屈折率を必要とするガラス基板としても好適な光学ガラスを提供でき