WO2007116518A1

WO2007116518A1 - シート状物密封結合用合成樹脂チャック構造

Info

Publication number: WO2007116518A1
Application number: PCT/JP2006/307568
Authority: WO
Inventors: Tatsuya Itou; Masahiko Inoue
Original assignee: Hipack Co., Ltd.
Priority date: 2006-04-10
Filing date: 2006-04-10
Publication date: 2007-10-18
Also published as: JPWO2007116518A1

Abstract

【課題】一方側からの開封方向の力に対する耐力がより大きく、密閉を高く維持することができるシート状物密閉結合用合成樹脂チャック構造の提供。【解決手段】互いに対向する一対のシート状物４０，４１の各対向面に固着されるテープ状をした合成樹脂性の一対の基台部２０，２１に、先端部内側面に断面が鈎状の鈎爪部２３を有する一対の雌鈎突条２４ａ，２４ｂからなる雌封止具２５と、先端部外側面に断面が鈎状の鈎爪部２６とを有し、雌鈎突条２４ａ，２４ｂ間に挿入される一対の雄鈎突条２７，２７からなる雄封止具２８とを備え、かつ両雌鈎突条２４ａ，２４ｂの中間位置に両雌鈎突条２７，２７間に圧入される密封用突条２９を備えた密封構造式のチャック部２２，２２を２列配置に設け、かつ一方の基台部２０とシート状物４０との固着をその基台部の一方縁部側に片寄せた位置のみにおいて固着した片側縁部固着構造とするとともに、他方の基台部２１とシート状物４１との固着は該基台部の両縁部を固着させた両縁部固着構造する。

Description

明細書

シート状物密封結合用合成樹脂チャック構造

技術分野

[0001] 本発明は、合成樹脂製の袋体の開口部の開閉や、合成樹脂シート間の縁部の連結に使用するシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造に関する。

背景技術

[0002] 従来のこの種の合成樹脂チャックには図 9、図 10に示す構造のもの（例えば特許文献 1)がある。合成樹脂チャックは図 9に示すように合成樹脂製で可撓性を有する袋体の開口部を構成する互いに対向したフィルムを基台部 1, 2とし、その一方の基台部 1の表面

に、先端部内側面に断面が鈎状の鈎爪部 3を有する一対の雌鈎突条 4, 4からなる雌封止具 5がー体に突設され、他方の基台部 2の表面に先端部外側面に断面が鈎状の鈎爪部 6, 6を有し、前記雌鈎突条 4, 4間に挿入される一対の雄鈎突条 7, 7からなる雄封止具 8がー体に突設され、かつ一方の基台部 1の両雌鈎突条 4, 4の中間位置に、他方の基台部 2の両雄鈎突条 7, 7間に圧入される密封用突条 9がー体に突設され、雄封止具 8を雌封止具 5内に挿入することによって両者間の両鈎爪部 3, 6が互いに系合されるとともに前記密封用突条 9が前記雄鈎突条 7, 7の背面 7a, 7a 間に圧入されるようになって!/、る。

[0003] この合成樹脂チャックは、雌雄の鈎突条 4, 7による係合と、密封用突条 9による密封とがそれぞれ個別に行われるとともに、密封用突条 9の雄鈎突条 7, 7間への圧入によって雄鈎突条 7, 7の外れ方向への変形を阻止するようになっているため、係合性及び密封性に優れたものとなって、る。

[0004] しかし、この種の合成樹脂チャックは、図 10に示すように、基台部 1, 2間に開き方向の変形が加わることにより、該変形側の雌鈎突条 4が雄鈎突条 7から離れる方向側に湾曲されて両封止具 5, 8間が外れるようになつている。

[0005] このため、例えば密封袋の開口部に使用した場合には、袋内空気の膨張によって基台部 1, 2の袋内側間に開き方向の力が作用した際に、容易に開いてしまうという問題があった。

[0006] このような問題を解決する合成樹脂製のチャックとしては、図 11に示すように、テープ状をした一対の基台部 10, 11の一方側、例えば基台部 10から雌型突条 12, 12 を突設させるとともに他方側の基台部 11から前記雌型突条 12, 12間に圧入される雄型突条 13を突設させた構造の一対の合成樹脂チャック 14, 15を前記基台部 10, 11間に平行に配置した 2連チャックを袋 16の開口部に固着し、その両基台部 10, 1 1の内の一方側例えば基台部 10の両側縁部 10a, 10bを袋 16に固着するとともに他方側の基台部 11は、袋 16の開口側の縁部 11aのみを袋 16に対して固着し、袋内側の縁部 l ibを袋 16に対して固着しないようにして袋 16の開口部に固着するようにしたもの（例えば特許文献 2)が知られて、る。

[0007] この 2連の合成樹脂チャックは、袋 16内の空気が膨張したり、外力が加わったりすることによって発生する内容物の圧力によって、袋 16の開口部内側に開き方向の力が加わると、図 12に示すように基台部 11と固着されて!、な、側の袋 16が折り返されることによって、チャック 14, 15には開き方向の力よりも、基台部 10, 11に平行な平面に沿った互いに逆向きの引っ張り力 A, Bが作用することとなり、両チャック 14, 15 の突条 12, 13には、せん断方向の力が作用することとなる。このためチャックは袋開口部の開き方向の力に対して開放されにく、と、う効果がある。

特許文献 1：特許第 2938784号公報

特許文献 2：特許第 32940043号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] 上述した図 11、図 12に示した特許文献 2に記載されている従来のチャックは、図 9 、図 10に示す特許文献 1に記載のものに比べて袋内の開き方向の力を基台部 10, 11平面に対して平行な逆向き引っ張り力に変換させる点において、内容物による開き方向の力に対して強い構造となっている力 2つの雄型突条 13, 13のせん断応力によっての

み、袋内の開き方向の力に対抗させるものであるため、その強度に限界があった。

[0009] また、図 11に示した従来のチャックは、袋開口側のチャック 14は主として密閉度を高める作用を受け持ち、袋内側のチャック 15は開封を阻止する作用を受け持つものであるため、図 12に示すように、袋内の力によって矢印 A, B方向に力が加わると、その直角方向のモーメントによって基台部 10 (11)が変形し、両チャック 14, 15に開き方向の力が作用し、開封され易い側のチャック 14が外れ易いものであり、一方のチヤックが外れると 2連型のチャックの機能が損なわれ、袋内圧によって容易に開いてしまうという問題があった。

[0010] 本発明は、このような従来の問題に鑑み、一方側力の開封方向の力に対する耐力がより大きぐ密閉度を高く維持することができるシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造の提供を目的としてなされたものである。

課題を解決するための手段

[0011] 上記従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための本発明の構成を説明すると

、下記のとおりである。

[0012] 請求項 1に記載の発明は、互いに対向する一対のシート状物の各対抗面に固着されるテープ状をした合成樹脂性の一対の基台部を備え、その一方の基台部の表面に一体に突設され、先端部内側面に断面が鈎状の鈎爪部を有する一対の雌鈎突条力なる雌封止具を備えるとともに他方の基台部の表面に一体に突設され、先端部外側面に断面が鈎状の鈎爪部を有し、前記雌鈎突条間に挿入される一対の雄鈎突条カなる雄封止具とを備え、かつ前記一方の基台部の前記両雌鈎突条の中間位置に一体に突設され、前記他方の基台部の両雄鈎突条間に圧入される密封用突条を備え、前記雄封止具を雌封止具内に挿入することによって両者間の前記両鈎爪部が互いに系合されるとともに前記密封用突条が前記雄鈎突条の背面間に圧入されるようになって!/ヽる密封構造式チャックを備えてなるシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造において、前記密封構造式チャックを前記一対の基台部間において該基台部の幅方向側に間隔を隔てた状態で少なくとも 2列配置に備え、かつ前記両基台部の内の一方側の基台部と該基台部とシート状物との固着をその基台部の一方縁部側に片寄せた位置のみにおいて固着した片側縁部固着構造とするとともに、他方側の基台部とシート状物との固着は該基台部の両縁部を固着させた両縁部固着構造としたことを特徴とする。 [0013] 請求項 2に記載の発明の特徴は、前記請求項 1の構成に加え、前記密封構造式チャックは雌封止具の一方の雌鈎突条の根元部を該雌鈎突条が突設されている前記基台部の曲げカが伝わり難、構造とするとともに、他方の雌鈎突条の根元部を該雌鈎突条が突設されている前記基台部に力かる曲げ力が伝わり易い構造とすることによって易開放側と難開放側とを構成していることにある。

[0014] 請求項 3に記載の発明の特徴は、前記請求項 2の構成に加え、前記片側縁部固着構造の基台部とシート状物との固着位置は前記易開放側に位置する縁部としたことにある。

[0015] 請求項 4に記載の発明の特徴は、前記請求項 2の構成に加え、前記易開放側の雌鈎突条の根元部分の基台部との結合部の厚さを大きくすることによって該基台部にかかる曲げ力が伝わり易、構造として、ることにある。

[0016] 請求項 5に記載の発明の特徴は、前記請求項 2の構成に加え、前記難開放側の雌鈎突条の根元部の形状を、該雌鈎突条の先端部側より前記易開放側の雌鈎突条側に湾曲させた形状とすることによって前記基台部に力かる曲げ力が伝わり難い構造としていることにある

[0017] 請求項 6に記載の発明の特徴は、前記請求項 1の構成に加え、前記密封用突条はその先端部分に両面側を膨出させた形状の頭部を備え、該頭部の両側面が前記両雄鈎突条の背面を押圧して接触されるようにして、ることにある。

発明の効果

[0018] 本発明によれば、下記のような優れた効果を得ることができる。

[0019] 本発明に係るシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造では、密封構造式チヤックを一対の基台部間において該基台部の幅方向側に間隔を隔てた状態で少なくとも 2列配置に備え、かつ前記両基台部の内の一方側の基台部と該基台部とシート状物との固着をその基台部の一方縁部側に片寄せた位置のみにおいて固着した片側縁部固着構造とするとともに、他方側の基台部とシート状物との固着は該基台部の両縁部を固着させた両縁部固着構造としたことにより、両シート状物に対し、前記基台部との非固着側を開く方向の外力が作用した場合、非固着側のシート状物が固着側縁部位置で折り返される形状となって引っ張られることとなり、このため両基台部間には互いに離反する方向の力ではなぐ基台部の平面に沿って互いに平行な逆向きの力、即ちスライド方向の力が加わることとなり、密封構造式チャックに対するせん断応力がこれに対抗することとなるため、シート状物に対する大きな開き方向の力が作用してもチャックの開きを防止できる。

[0020] また、前記密封構造式チャックは雌封止具の一方の雌鈎突条の根元部を該雌鈎突条が突設されて、る前記基台部の曲げカが伝わり難、構造とするとともに、他方の雌鈎突条の根元部を該雌鈎突条が突設されている前記基台部に力かる曲げ力が伝わり易い構造とすることによって易開放側と難開放側とを構成させることによって、チャックを開放する作業は易開放側力もは大きな力を要することなく容易に行うことができる。

[0021] 更に、前記片側縁部固着構造の基台部とシート状物との固着位置は前記易開放側に位置する縁部としたことにより、非固着側のシート状物間に開き方向の力が作用した際において、非固着側の基台部に開き方向の分力が作用しても容易にチャック咬合の外れを防止できる。

[0022] 更に、前記易開放側の雌鈎突条の根元部分の基台部との結合部の厚さを大きくすることによって基台部に力かる曲げ力が伝わり易い構造と、また前記難開放側の雌鈎突条の根元部の形状を、該雌鈎突条の先端部側より前記易開放側の雌鈎突条側に湾曲させた形状とすることによって基台部に力かる曲げカが伝わり難、構造として!/、ることにより、易開放側と難開放側とを区別したチャックの成型が容易にできる。

[0023] 更に、前記密封用突条はその先端部分に両面側を膨出させた形状の頭部を備え、該頭部の両側面が前記両雄鈎突条の背面を押圧して接触されるようにしてヽることにより、チャックの密封性能を向上させることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0024] 以下、本発明に係る開閉封止具付き袋体を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。

[0025] 図 1は本発明に係るシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造を示しており、このチャック構造は、互いに縁部を対向させた一対のシート状物 40, 41間を気液密を維持させた状態に結合するものであり、一対のテープ状をした基台部 20, 21間に互 Vヽに平行配置に一対のチャック部 22, 22が備えられて、る。

[0026] この両チャック部 22, 22は同一構造のものであり、図 2に示すように一方の基台部 20の表面に一体に突設された雌封止具 25内に、他方の基台部 21に一体に突設された雄封止具 28が挿入されることによって封止されるようになって!/、る。

[0027] 雌封止具 25は、基台部 20に突設され、先端部内側面に断面が鈎状の鈎爪部 23 を有する一対の雌鈎突条 24a, 24bを備えている。雄封止具 28は、他方の基台部 2 1の表面に一体に突設され、先端部外側面に断面が鈎状の鈎爪部 26, 26を有し、前記雌鈎突条 24a, 24b間に挿入される一対の雄鈎突条 27, 27を備えている。

[0028] また、一方の基台部 20の両雌鈎突条 24a, 24bの中間位置に、他方の基台部 21 の両雄鈎突条 27, 27間に圧入される密封用突条 29がー体に突設され、雄封止具 2 8を雌封止具 25内に挿入することによって両者間の両鈎爪部 23と 26とが互いに系合されるとともに前記密封用突条 29が前記雄鈎突条 27, 27の背面 27a, 27a間に圧入されるようになって、る。

[0029] 密封用突条 29はその先端部分に両面側を膨出させた形状の頭部 29aを備え、該頭部 29aの両側面が両雄鈎突条 27, 27の背面 27a, 27aを押圧することによって互いに線接触状態となり、気液密性が維持されるようになって、る。

[0030] また、雌封止具 25の一方の雌鈎突条 24aの根元部の断面形状は、基台部 20側に至るに従って厚くしたテーパ状に成型されており、これによつて該雌鈎突条 24aが突設されている基台部 20に対する曲げ力がこの雌鈎突条に 24aに伝わり易ぐ従って図 3に示すように、基台部 20を外側に曲げることによって、雌鈎突条 24aが容易に雄鈎突条 27から離れる方向に曲げられて、互いに係合状態にある鈎爪部 23と 26とが容易に外すことが可能な易開放側係合部を構成して、る。

[0031] これに対し、他方の雌鈎突条 24bの根元部は、その外側面が基台部 20に至るに従つて内側面と同様に一方の雌鈎突条 24a側に湾曲させた形状となっており、該根元部は、その厚さ a (図 2

に示す)が基台部 20の厚さ bより厚く成型され、断面形状が円弧状に成型された円弧状部 30を有している。このため、基台部 20に開き方向の曲げ力が作用した場合、図 6に示すように、基台部 20が雌鈎突条 24bの根元部外側位置で曲がり、前記曲げ力が雌鈎突条 24bに容易には伝わらず、互いに係合状態にある鈎爪部 23, 26の係合が容易には外れな！/ヽ難開放側係合部を構成して!/ヽる。

[0032] 上記構造の各チャック部 22, 22は、前記難開放側係合部を構成している雌鈎突条 24bを同じ側に向けた状態でそれぞれ基台部 20に対して一体に突設されている。

[0033] また、両基台部 20, 21のシート状物 40, 41に対する固着は、図 1及び図 5に示すように、雄封止具 28が突設されている基台部 21は、その背面の全域又はテープ状の両側縁部背面 21a, 21bがシート状物 41に対して固着されている。他方の雌封止具 25が突設されている基台部 20は、前述したテープ状の易解放側係合部、即ち雌鈎突条 24aが位置する側の側縁部背面 20aのみがシート状物 40に対して固着されている。

[0034] このように両基台部 20, 21とその背面側のシート状物 40, 41とを固着することにより、シート状物に対し、両基台部 20, 21の難開放側 40a, 41aに開き方向の外力が作用すると、図 5に示すように、シート状物 40が、基台部 20の易開放側縁部より折り返された状態となり、両基台部 20, 21間には、両者の平面を互いに逆向きにスライドさせる方向の力 ABが大きく作用することとなり、両者の対向面を離反させる方向のモーメントは極めて小さいものとなり、両チャック部 22, 22に対するせん断応力によってシート状物 40, 41間の開き方向の力に対して対抗することとなる。

[0035] このとき、雌封止具 25側においては、一対の雌封止具を構成している 2対の雌鈎突条と 2つの密封用突条 29を総合したせん断応力、雄封止具 28側においては一対の雄封止具 28を構成して、る 2対の雄鈎突条を総合したせん断応力によって対抗することとなり、大きな封止力が得られるとともに、密閉性が維持される。

[0036] 尚、上記チャック部 22の開閉は、図には示してないが、断面略 U字型をなしたスライダーを外側に嵌め付け、これをスライドさせること〖こよってチャックを開閉動作させることが好ましい。このスライダーを使用することにより、チャックの開閉操作を無理なく容易に行うことができる。

[0037] このように構成される合成樹脂チャック構造は、図 6に示す如き合成樹脂シートによる袋の開口部の他、図 7に示すように、建築資材や大型の搬送物の包装等に使用するための大面積シート 42を複数の小シート 43, 43……の隣り合うもの間の縁部を連結させて構成させる際にも使用することができる。

次に、本発明における強度試験について述べる。

a.試験方法

試験概要図：図 1及び図 5

図 1示すように本発明に係るチャック構造を厚み 180 のフィルム 40, 41に対し、両基台部 20, 21の側縁部背面 20a, 21a, 21bの 3点で一体化し、この一体化部を 5 0mm幅に切り取り、試験片を作成する。

図 5の如くフィルム 40, 41を矢印 AB方向に引張した時のチャック部の咬合が解除されたときの強度 (チャック部の咬合が解除されないときは基体の破断強度)とチャックの状態を見る。

b.試験結果

試験は 6回行った力袋の開口部への使用を想定した場合における開口側、非開口側のチャック部の咬合が 2個共に解除されることはなぐフィルムが先に破断してしまった。フィルムが破断したときの強度とフィルムが破断した後のチャックの状態を表 1に示した。

表 1

比較例は、同様の材料を用いて図 8に示すように、図 1に示すチャック構造と同じものを 40, 41に対し、両基台部 20, 21の側縁部背面 20a, 20b, 21a, 21bの 4点で一体化させ、一体化部 50mm幅の試験片を形成し、図 8に示すように、フィルム 40, 41を矢印 CDの開き方向に引張した際に、チャック部の咬合が解除された時の強度である。 [0040] 以上の結果から、本発明におけるチャックでは非開口側力の引張に対し 11. 30k g程度まで耐えうることが示された。また、比較例では 4. 5kgでチャック部の咬合が開いてしまっている。

[0041] 尚、本発明による試験片の場合においては、チャック部の咬合が外れる前にフィルムが破断した時の強度と状態を示しており、フィルムが破断しなければ少なくとも 11. 30kg程度ではチャック部の咬合が外れないと言えることから、本発明の効果が確認できた。

図面の簡単な説明

[0042] [図 1]本発明に係るチャック構造の一例を縦断して示す斜視図である。

[図 2]同チャック部を示す部分拡大断面図である。

[図 3]同チャック部の易開放側の開き状態を示す拡大断面図である。

[図 4]同チャック部の難開放側の開き状態を示す拡大断面図である。

[図 5]図 1に示すチャック構造のシート状物に開き方向の荷重が作用した際の縦断面図である。

[図 6]本発明に係るチャック構造を袋の開口部に使用した際の縦断面図である。

[図 7]本発明に係るチャック構造をシート状フィルムの連結に使用した際の縦断面図である。

[図 8]本発明品に対する強度試験の比較例を示す縦断面図である。

[図 9]従来の合成樹脂チャックの一例を示す縦断面図である。

[図 10]同チャックの開き状態を示す縦断面図である。

[図 11]従来のチャックの他の例を示す縦断面図である。

[図 12]同チャックを袋の開口部に使用した場合における袋の内側から開き方向の外力が作用した際の縦断面図である。

符号の説明

[0043] 20, 21 基台部

20a, 20b 側縁部背面

21a, 21b 側縁部背面

22 チャック咅鈎爪部a, 24b 雌鈎突条雌封止具鈎爪部雄鈎突条a 背面

雄封止具密封用突条a 頭部

円弧状部、 41 シート状物a, 41a 難開放側大面積シート小シート

Claims

請求の範囲

[1] 互いに対向する一対のシート状物の各対抗面に固着されるテープ状をした合成榭脂性の一対の基台部を備え、その一方の基台部の表面に一体に突設され、先端部内側面に断面が鈎状の鈎爪部を有する一対の雌鈎突条力なる雌封止具を備えるとともに他方の基台部の表面に一体に突設され、先端部外側面に断面が鈎状の鈎爪部を有し、前記雌鈎突条間に挿入される一対の雄鈎突条力なる雄封止具とを備え、かつ前記一方の基台部の前記両雌鈎突条の中間位置に一体に突設され、前記他方の基台部の両雄鈎突条間に圧入される密封用突条を備え、前記雄封止具を雌封止具内に挿入することによって両者間の前記両鈎爪部が互いに系合されるとともに前記密封用突条が前記雄鈎突条の背面間に圧入されるようになって!/、る密封構造式チャックを備えてなるシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造において、前記密封構造式チャックを前記一対の基台部間において該基台部の幅方向側に間隔を隔てた状態で少なくとも 2列配置に備え、かつ前記両基台部の内の一方側の基台部と該基台部とシート状物との固着をその基台部の一方縁部側に片寄せた位置のみにおいて固着した片側縁部固着構造とするとともに、他方側の基台部とシート状物との固着は該基台部の両縁部を固着させた両縁部固着構造としたことを特徴としてなるシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造。

[2] 前記密封構造式チャックは雌封止具の一方の雌鈎突条の根元部を該雌鈎突条が突設されて、る前記基台部の曲げカが伝わり難、構造とするとともに、他方の雌鈎突条の根元部を該雌鈎突条が突設されている前記基台部に力かる曲げ力が伝わり易い構造とすることによって易開放側と難開放側とを構成している請求項 1に記載のシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造。

[3] 前記片側縁部固着構造の基台部とシート状物との固着位置は前記易開放側に位置する縁部としてなる請求項 2に記載のシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造。

[4] 前記易開放側の雌鈎突条の根元部分の基台部との結合部の厚さを大きくすることによって該基台部に力かる曲げ力が伝わり易い構造としている請求項 2に記載のシ一ト状物密封結合用合成樹脂チャック構造。

[5] 前記難開放側の雌鈎突条の根元部の形状を、該雌鈎突条の先端部側より前記易開放側の雌鈎突条側に湾曲させた形状とすることによって前記基台部に力かる曲げ力が伝わり難い構造としている請求項 2に記載のシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造。

[6] 前記密封用突条はその先端部分に両面側を膨出させた形状の頭部を備え、該頭部の両側面が前記両雄鈎突条の背面を押圧して接触されるようにしてなる請求項 1 に記載のシート状物密封結合用合成樹脂チャック構造。