JP2009131369A - 合成樹脂製チャックテープ - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明は、鉤爪の形状に左右されることなく、袋の内容物側からの開口に対し、咬合強度が極めて強く、袋の開口部側からは容易に開口できる合成樹脂製チャックテープを提供する。
【解決手段】対向する合成樹脂製テープの雄用帯状基部(1)と雌用帯状基部(2)の全長に亘って、前記雄用帯状基部(1)に雄鉤爪(3)を前記雌用帯状基部(2)に雌鉤爪(4)を形成し、両鉤爪(3),(4)が咬合可能なチャックテープにおいて、前記雌用帯状基部(2)と前記雌鉤爪(4)とを連結する連結部(5)が、前記雌用帯状基部(2)から垂直に立ち上がって前記雌鉤爪(4)の開放部(4a)中心を通る中心線(A)よりも前記雌鉤爪(4)の開口側の外鉤爪(41)側に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂製テープの全長に亘って一対の雄鉤爪と雌鉤爪を形成し、両者が咬合する合成樹脂製チャックテープに関する。
従来、合成樹脂製のチャックテープに関しては、合成樹脂製袋の開口部にチャックテープを設け、開閉自在なチャックテープ付袋(チャック袋)が種々の分野で利用され、特に食品分野においては多種使用されている。チャック袋は、内容物側からチャックを開口する場合に、そのチャックの咬合強度が強く、容易に開口はしないようにし、反対に袋の開口部側からは容易に開口するようにしたものが多数提案されている。例えば、特開平9−28421号では、咬合具(チャック)の雌部材において、袋の内側に位置する第1のフック部より袋の開口側に位置する第2にフック部が帯状基部と結合する巾を広くし、袋の内圧に対する咬合強度が大きく、且つ、袋の開口部側から容易に開封できる咬合具が提案されている。
特開平9−28421号公報
しかしながら、従来のチャックテープは、内容物側から容易に開口できないように内容物側の雄鉤爪と雌鉤爪との咬合を深くしたり、あるいは特殊な形状にしたりして、咬合強度化を達成しようとしていたが、これらの手段はあくまで雄鉤爪と雌鉤爪との形状を工夫によるものであり、雄鉤爪及び雌鉤爪自体の強度の問題や複雑な形状による製作上の問題等を有していた。
他方、特開平9−28421号(特許文献1)のものは、雄部材、雌部材の形状によらず、雌部材と帯状基部との結合関係より、袋の収容部側の咬合状態を強化するものであるが、雌部材と帯状基部との結合巾を収容部側が狭くした程度であり、収容部側からの圧力で収容部側の第1のフックが咬合する雄部材で引張られた際に、第1のフックの自由な動きが余りなく、雄部材の動きに追従しないため、より高い咬合強度を得られることが期待できないと考えられる。
そこで、本発明は、鉤爪の形状に左右されることなく、袋の内容物側からの開口に対し、咬合強度が極めて強く、袋の開口部側からは容易に開口できる合成樹脂製チャックテープを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、形状が簡単で材料が節約でき、製作上においても容易で安価な合成樹脂製チャックテープを提供するにある。
本発明は、対向する合成樹脂製テープの雄用帯状基部(1)と雌用帯状基部(2)の全長に亘って、前記雄用帯状基部(1)に雄鉤爪(3)を前記雌用帯状基部(2)に雌鉤爪(4)を形成し、両鉤爪(3),(4)が咬合可能なチャックテープにおいて、前記雌用帯状基部(2)と前記雌鉤爪(4)とを連結する連結部(5)が、前記雌用帯状基部(2)から垂直に立ち上がって前記雌鉤爪(4)の開放部(4a)中心を通る中心線(A)よりも前記雌鉤爪(4)の開口側の外鉤爪(41)側に設ける。
また、本発明では、前記連結部(5)が、板状であることが好ましい。
また、本発明では、前記連結部(5)が、前記外鉤爪(41)の下隅部(41a)に設けるのが好ましい。
本発明で、雌鉤爪(4)の開口側とは、本発明のチャックテープを袋の開口部に設けた状態で、雌鉤爪(4)が袋の開口部側に位置する側、つまり、雄鉤爪(3)と咬合した雌鉤爪(4)が、袋を開口する際に、先に咬合状態が外れる側をいう。
本発明は、雌用帯状基部(2)と雌鉤爪(4)とを連結する連結部(5)が、雌用帯状基部(2)から垂直に立ち上がって前記雌鉤爪(4)の開放部(4a)の中心を通る中心線(A)よりも前記雌鉤爪(4)の開口側の外鉤爪(41)側に設けたことにより、袋に取り付けた雄鉤爪(3)と雌鉤爪(4)が咬合した状態においては、袋の内容物側(非開口側)で咬合する雄鉤爪(3)と雌鉤爪(4)の内鉤爪(42)とが、非開口側からの内圧等で開口しようとしても、雄鉤爪(3)の引張りに対し、雌鉤爪(4)は前記開口側からの外鉤爪(41)側に設けた連結部(5)を軸として非開口側の内鉤爪(42)が右回りに持ち上がる。
従って、内鉤爪(42)は雄鉤爪(3)の動きに追従し、雄鉤爪(3)と非開口側の内鉤爪(42)とが咬合状態を保持続け、咬合が解除されず、非開口側はよほど無理に開けない限り開口しない。他方、開口側からの開口は外鉤爪(41)の近くに連結部(5)があるため、雄鉤爪(3)の引張りに対し、外鉤爪(41)に反作用が働き連結部(5)で引張られ、雄鉤爪(3)の引張り方向に外鉤爪(41)が追従できず、従って、雄鉤爪(3)と外鉤爪(41)との咬合が外れ、容易に開口できるのである。このように本発明では、開口側から容易に開口でき、非開口側からは容易に開口できない。
また、本発明では、連結部(5)が中心線(A)よりも内鉤爪(42)側にないため、連結部(5)の断面積も小さく、チャックテープ全体の材料を少なくでき、製造コストの低減をもたらす。特に、連結部(5)を板状にすると、より連結部(5)の材料が少なくでき、その製造コストも増して低減される。
また、本発明では、連結部(5)の断面積が少なく、チャックテープ全体の断面積も少ないため、チャックテープの両端を袋に熱溶着する際に袋とチャックテープとの密着性が極めてよく、気密性の高いチャック袋を製造することができる。つまり、連結部(5)の断面積が大きいと、熱溶着する際に、チャックテープの溶着する時間が長く、溶着箇所の形状が不安定となり、袋との密閉性に問題を生じるが、連結部(5)の断面積が少なくすることにより、袋の両側をチャックテープごとシールするサイドシールの際の熱溶着が容易となる。
以下、本発明の実施形態につき図を基に説明する。図1,図2は本発明のチャックテープの断面図、図3は本発明のチャックテープの咬合状態で、非開口側から開口した場合の説明図である。
図1において、(1)は合成樹脂製のテープ状に形成した雄用帯状基部であり、(2)は雄用帯状基部(1)と同様な雌用帯状基部である。これらの両帯状基部(1),(2)は上下に対向して配した一対のものである。
(3)は雄用帯状基部(1)の中央から突出させた雄鉤爪であり、該雄鉤爪(3)は略断面ハート形の頭部(3a)と、この頭部(3a)と雄用帯状基部(1)とを連結する連結部(3b)とから成る。
(4)は雌用帯状基部(2)に突出して形成された雌鉤爪であり、該雌鉤爪(4)は、鉤状の外鉤爪(41)と、この外鉤爪(41)と離して対向する内鉤爪(42)との一対から成り、両鉤爪(41),(42)間の上部に前記頭部(3a)が挿入可能な開放部(4a)を有し、両鉤爪(41),(42)の下部は一体に連結され、雌鉤爪(4)の全体の断面形状が略チューリップ状に形成している。これら、雄鉤爪(3),雌鉤爪(4)は従来のチャックテープと同様であるから、これ以上の説明を省略する。
(5)は雌用帯状基部(2)と雌鉤爪(4)とを連結する連結部である。この連結部(5)の位置は、雌用帯状基部(2)から垂直に立ち上がって雌鉤爪(4)の開放部(4a)の中心を通る中心線(A)よりも雌鉤爪(4)の開口側に位置する外鉤爪(41)側に設けている。つまり、連結部(5)は、図1に示すように中心線(A)よりも左側に出ない位置に設け、中心線(A)よりも右側に設ける限界位置としては外鉤爪(41)の側端よりも内側である。
この連結部(5)は、その長手方向と直角な断面において、縦方向が短尺な長さで、雌用帯状基部(2)の長手方向と連続して形成した板状のものが好ましく、断面の厚さとしては、雌鉤爪(4)の底部の厚さよりも1〜2倍程度とすればよい。また、高さはなるべく低い方が良く、雌鉤爪(4)の底部と雌用帯状基部(2)との隙間が約0.1mm〜0.3mm程度になるように、連結部(5)の高さを設定するのがよいが、必ずしもこの寸法には限定されない。
また、本発明の請求項3では、図2に示すように、連結部(5)をより右側に位置させたものであり、連結部(5)を外鉤爪(41)の下隅部(41a)に設けるのがよい。この外鉤爪(41)の下隅部(41a)は通常丸い角に形成しており、この下隅部(41a)と雌用帯状基部(2)とを連結部(5)で連結させている。これにより、内鉤爪(42)と連結部(5)の横方向の距離が長くなり、内鉤爪(42)と雄鉤爪(3)との咬合状態においては、図3に示すように、袋の内圧等で雄鉤爪(3)が袋と共に矢印方向に引張られると、内鉤爪(42)もより容易に雄鉤爪(3)に咬合した状態で移動し追従でき、容易には咬合状態を解除できない。また反対に外鉤爪(41)においては、直下に連結部(5)が位置するため、開口側からの開口に対し、雄鉤爪(3)が引張られると、外鉤爪(41)は直下の連結部(5)で固定されるため、雄鉤爪(3)の引張られる動きに追従できず、容易に咬合状態が解除できる。つまり袋の非開口側(内側)からは容易に開口できず、開口側(外側)からは簡単に開けられるのである。
本発明のチャックテープの断面図である。 本発明の他のチャックテープの断面図である。 本発明のチャックテープの咬合状態で、非開口側からの開口した場合の説明図である。
符号の説明
1 雄用帯状基部
2 雌用帯状基部
3 雄鉤爪
4 雌鉤爪
4a 開放部
41 外鉤爪
41a 下隅部
5 連結部
A 中心線

Claims (3)

  1. 対向する合成樹脂製テープの雄用帯状基部(1)と雌用帯状基部(2)の全長に亘って、前記雄用帯状基部(1)に雄鉤爪(3)を前記雌用帯状基部(2)に雌鉤爪(4)を形成し、両鉤爪(3),(4)が咬合可能なチャックテープにおいて、前記雌用帯状基部(2)と前記雌鉤爪(4)とを連結する連結部(5)が、前記雌用帯状基部(2)から垂直に立ち上がって前記雌鉤爪(4)の開放部(4a)中心を通る中心線(A)よりも前記雌鉤爪(4)の開口側の外鉤爪(41)側に設けたことを特徴とする合成樹脂製チャックテープ。
  2. 前記連結部(5)が、板状である請求項1記載の合成樹脂製チャックテープ。
  3. 前記連結部(5)が、前記外鉤爪(41)の下隅部(41a)に設けた請求項1又は2記載の合成樹脂製チャックテープ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011036642A (ja) * 2009-07-17 2011-02-24 Idemitsu Unitech Co Ltd 帯状嵌合部材、帯状嵌合具、および帯状嵌合具付包装袋
JP2012055509A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 C I Kasei Co Ltd 嵌合具および嵌合具付き袋体
JP2013139278A (ja) * 2012-01-04 2013-07-18 C I Kasei Co Ltd 嵌合具及び嵌合具付き袋体

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