WO2007023549A1

WO2007023549A1 - エレベータのドア装置

Info

Publication number: WO2007023549A1
Application number: PCT/JP2005/015433
Authority: WO
Inventors: Takaharu Ueda; Hiroshi Kigawa
Original assignee: Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2005-08-25
Filing date: 2005-08-25
Publication date: 2007-03-01
Also published as: EP1918241A4; EP1918241A1; KR20070084379A; KR100940420B1; CN100569623C; CN101048333A; JPWO2007023549A1

Abstract

　エレベータドアは、乗場ドアとかごドアとを有している。かごドアは、乗場ドアに対して並設されるドア並設位置と、乗場ドアに対してドア並設位置よりも所定の距離だけ戸開側に位置するドアずれ位置との間で変位可能なかごドアとを有している。乗場ドア及びかごドアは、かごドアがドアずれ位置にあるときに、互いに係合しながら移動される。かごドアと乗場ドアとの間には、作動片が設けられている。作動片は、エレベータドアの戸閉側端部から戸閉方向へ突出する突出位置と、突出位置よりも戸開側に位置し、かごドアと乗場ドアとの間に収容される後退位置との間で変位可能になっている。かごドアは、乗場ドアが出入口を全閉しているときに、ドア並設位置とドアずれ位置との間で変位される。変位装置は、かごドアがドア並設位置にあるときに作動片を突出位置へ変位させ、かごドアがドアずれ位置にあるときに作動片を後退位置へ変位させるようになっている。

Description

明細書

エレベータのドア装置

技術分野

[0001] この発明は、かご内と乗場とを連通するエレベータ出入口を開閉するエレベータのドア装置に関するものである。

背景技術

[0002] 従来のエレベータのドア装置では、一対のドアの間に異物が挟まれたことを検出するために、ドアに対して変位可能な作動片がドアの戸閉側端部に設けられている。作動片は、ドアの戸閉側端部から突出したまま、ドアとともに移動するようになっている。作動片が異物に接触してドアに対して変位されると、ドアの移動方向が戸閉方向から戸開方向へ反転される (特許文献 1参照)。

[0003] 特許文献 1 :特開平 5— 301692号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] し力し、このような従来のエレベータのドア装置では、ドアが移動されるときに、作動片がドア力突出されたままになっているので、例えば台車等が作動片に当たりやすぐ作動片が損傷しやすい。このことから、作動片の破損を防止するために、作動片の剛性や重量が大きくされている。従って、異物が例えば紐等のような曲がりやすく軽量のものである場合には、異物が作動片に接触しても作動片がドアに対して変位しにくぐ異物を検出することができなくなってしまうおそれがある。

[0005] この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成で異物をより確実に検出することができるエレベータのドア装置を得ることを目的とする

課題を解決するための手段

[0006] この発明によるエレベータのドア装置は、乗場ドアと、乗場ドアに対して並設されるドア並設位置と乗場ドアに対してドア並設位置よりも所定の距離だけ戸開側に位置するドアず立置との間で変位可能なかごドアとを有し、かごドアがドアずれ位置にあるときに、乗場ドアとかごドアとが互いに係合しながら移動され、エレベータの出入口を開閉するエレベータドア、かごドアと乗場ドアとの間に設けられ、エレベータドアの戸閉側端部から戸閉方向へ突出する突出位置と、突出位置よりも戸開側に位置し、力ごドアと乗場ドアとの間に収容される後退位置との間で変位可能な作動片、及びかごドアの乗場ドアに対する変位に応じて作動片を変位させる変位装置を備え、かごドアは、乗場ドアが出入口を全閉しているときに、ドア並設位置とドアず立置との間で変位されるようになっており、変位装置は、かごドアがドア並設位置にあるときに、作動片を突出位置へ変位させ、かごドアがドアず立置にあるときに、作動片を後退位置へ変位させるようになって!/、る。

図面の簡単な説明

[図 1]この発明の実施の形態 1によるエレベータのドア装置を示す一部正面図である

[図 2]図 1の Π-Π線に沿った断面図である。

[図 3]図 1の出入口が全閉されているときのエレベータのドア装置を示す一部正面図である。

[図 4]図 3の IV-IV線に沿った断面図である。

[図 5]図 1の出入口の状態が全開状態力全閉状態となるまでのエレベータドアの速度と時間との関係を示すグラフである。

[図 6A]図 5の減速区間において、エレベータドアの速度が大きく低下しているときのエレベータのドア装置を示す平面図である。

[図 6B]図 5の減速区間において、エレベータドアの速度が緩やかに低下しているときのエレベータのドア装置を示す平面図である。

[図 6C]図 5の減速区間において、エレベータドアの速度が 0になっているときのエレベータのドア装置を示す平面図である。

圆 7]この発明の実施の形態 2によるエレベータのドア装置を示す要部拡大図である圆 8]図 7の作動片側リンク部材がカム板側リンク部材に対して回動されたときの状態を示す要部拡大図である。 [図 9]この発明の実施の形態 3によるエレベータのドア装置を示す一部正面図である

[図 10]図 9の X-X線に沿った断面図である。

[図 11]図 9の出入口が全閉されているときのエレベータのドア装置を示す一部正面図である。

[図 12]図 11の XII- XII線に沿った断面図である。

[図 13]この発明の実施の形態 4によるエレベータのドア装置を示す一部正面図である。

[図 14]図 13の XIV- XIV線に沿った断面図である。

[図 15]図 14の出入口が全閉されているときのエレベータのドア装置を示す要部断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0008] 以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。

実施の形態 1.

図 1はこの発明の実施の形態 1によるエレベータのドア装置を示す一部正面図であり、図 2は図 1の Π-Π線に沿った断面図である。また、図 3は図 1の出入口 1が全閉されているときのエレベータのドア装置を示す一部正面図であり、図 4は図 3の IV-IV線に沿った断面図である。なお、図 1は、出入口 1が半開状態であるときを示す図である。図において、エレベータの出入口 1の上部には、かごに固定されたかご側ハンガケース 2と、乗場側の壁面に固定された乗場側ハンガケース（図示せず)と力設けられている。かご側ハンガケース 2には、水平方向（出入口 1の間口方向）へ延びるかご側ドアレール 3が設けられ、乗場側ハンガケースには、水平方向へ延びる乗場側ドアレール（図示せず）が設けられて、る。

[0009] かご側ドアレール 3には、出入口 1を開閉する一対のかごドア 4が吊り下げられている。各かごドア 4の上部には、かご側ドアレール 3上に載せられた複数 (この例では、 2 つ）のハンガローラ 5が設けられている。各かごドア 4は、かごに搭載されたドア駆動装置（図示せず)の駆動力により、かご側ドアレール 3に沿って移動される。各ハンガローラ 5は、かごドア 4の移動に伴ってかご側ドアレール 3上を転動される。 [0010] 乗場側ドアレールには、出入口 1を開閉する一対の乗場ドア 7が吊り下げられている。各乗場ドア 7は、乗場側ドアレールに沿って移動可能になっている。各乗場ドア 7 は、おもりあるいはばね（図示せず）によって、出入口 1を閉じる方向（戸閉方向）へ常に付勢されている。

[0011] 出入口 1の下部には、かごに固定されたかご敷居 6と、乗場側の壁面に固定された乗場敷居 8とが設けられている。かご敷居 6には、各カゝごドア 4の下部が挿入される案内溝 (図示せず)が設けられている。また、乗場敷居 8には、各乗場ドア 7の下部が挿入される案内溝（図示せず)が設けられている。

[0012] かごドア 4及び乗場ドア 7は、かごの奥行き方向について、互いに平行に配置されている（図 2及び図 4)。かごドア 4と乗場ドア 7との間には、出入口 1の間口方向につ Vヽてかごドア 4と乗場ドア 7とを互いに係合するための係合装置 11が設けられて、る。係合装置 11は、乗場ドア 7に設けられた係合ローラ 10と、力ごドア 4に固定され、係合ローラ 10に係合可能なベーン 9とを有している。ベーン 9は、上下方向へ延びる板状部材である。また、係合ローラ 10は、力ごの奥行き方向へ延びる水平軸を中心に回転可能なローラである。さらに、係合ローラ 10は、ベーン 9の戸開側に配置されている。

[0013] 力ごドア 4は、力ごの奥行き方向について、乗場ドア 7に対して並設されるドア並設位置（図 3)と、乗場ドア 7に対してドア並設位置よりも所定の距離 Aだけ戸開側にずれたドアずれ位置（図 1)との間で変位可能になっている。ベーン 9は、かごドア 4がドァず; ί! ^立置にあるときに係合ローラ 10に係合される。また、力ごドア 4の戸閉側端部 4 aは、かごドア 4がドア並設位置にあるときに、力ごの奥行き方向について、乗場ドア 7 の戸閉側端部 7aと同位置に配置される。

[0014] 出入口 1を開閉するエレベータドアは、各かごドア 4及び各乗場ドア 7を有している。

エレベータドアが出入口 1を全閉しているときには、出入口 1の中央に位置する全閉ドア端部位置 Oで、各力ごドア 4の戸閉側端部 4aが互いに当接され、各乗場ドア 7の戸閉側端部 7aが互いに当接される（図 3)。

[0015] 各乗場ドア 7が出入口 1を全閉しているときには、力ごドア 4は、乗場ドア 7に対してドア並設位置とドアずれ位置との間を変位可能になっている（図 3及び図 4)。また、乗場ドア 7がかごドア 4に係合されているときには、かごドア 4の戸開方向への移動により、乗場ドア 7は、おもり等による戸閉方向への付勢に逆らって、力ごドア 4とともに戸開方向へ移動される。さらに、乗場ドア 7がかごドア 4に係合されているときには、かごドア 4の戸閉方向への移動により、乗場ドア 7は、おもり等による戸閉方向への付勢によりかごドア 4との係合が外れることなぐ力ごドア 4の移動に従って戸閉方向へ移動される。

[0016] かごドア 4と乗場ドア 7との間には、エレベータドアに対して変位可能な作動片 12と、力ごドア 4の乗場ドア 7に対する変位に応じて作動片 12を変位させる変位装置 21とが設けられている。

[0017] 作動片 12は、エレベータドアの高さ方向へ延びる軽量の板状部材である。作動片 12の上部及び下部には、戸開側へそれぞれ突出する上部取付部 12b及び下部取付部 12cが設けられている。

[0018] 作動片 12は、エレベータドアの戸閉側端部力も戸閉方向へ突出する突出位置（図 3及び図 4)と、突出位置よりも戸開側に位置し、力ごドア 4と乗場ドア 7との間に収容される後退位置（図 1及び図 2)との間で変位可能になっている。即ち、作動片 12の戸閉側端部 12aは、作動片 12が突出位置にあるときに、力ごドア 4の戸閉側端部 4a 及び乗場ドア 7の戸閉側端部 7aのいずれよりも戸閉側に位置し、作動片 12が後退位置にあるときに、力ごドア 4の戸閉側端部 4a及び乗場ドア 7の戸閉側端部 7aの少なくともいずれ力よりも戸開側に位置するようになっている。なお、この例では、作動片 12は、突出位置にあるときに、突出量 Cだけエレベータドアの戸閉側端部から突出される（図 4)。

[0019] かごドア 4には、エレベータドアの高さ方向について互いに間隔を置いて配置された上部回動軸 13及び下部回動軸 14が設けられている。作動片 12は、上部回動軸 1 3を中心に回動可能な上部回動リンク（回動部材） 15と、下部回動軸 14を中心に回動可能な下部回動リンク 16とを介して、力ごドア 4に支持されている。上部回動リンク 15の一端部には、上部取付部 12bがピン 15aにより回動可能に取り付けられ、下部回動リンク 16の一端部には、下部取付部 12cがピン 16aにより回動可能に取り付けられている。作動片 12は、上部回動リンク 15及び下部回動リンク 16のそれぞれの回動により、突出位置と後退位置との間で変位されるようになっている。なお、かごドア 4には、上部回動リンク 15に当接することにより、作動片 12を突出位置に保持するためのストッパ 20が設けられて!/、る。

[0020] 上部回動リンク 15の他端部には、カムローラ 17が設けられている。また、乗場ドア 7 には、カムローラ 17に接触しながら上部回動リンク 15を回動させるためのカム板 18 が設けられている。カム板 18は、カムローラ 17の戸開側に配置されている。なお、変位装置 21は、上部回動リンク 15、カムローラ 17及びカム板 18を有している。

[0021] 作動片 12は、力ごドア 4がドア並設位置にあるときに突出位置に変位される（図 3)。

作動片 12が突出位置にあるときには、カムローラ 17がカム板 18から間隔 Bだけ開離され、上部回動リンク 15がストッパ 20に当接している。間隔 Bは、ベーン 9と係合口一ラ 10との間の間隔 Aよりも小さくなつている。

[0022] 作動片 12は、力ごドア 4がドアずれ位置にあるときに後退位置に変位される（図 1)。

作動片 12が後退位置にあるときには、カムローラ 17がカム板 18に押圧されたまま、上部回動リンク 15の回動が保持されている。即ち、作動片 12の自重によって生じる上部回動リンク 15の回動をカム板 18が受けることにより、作動片 12の位置が後退位置に維持されている。

[0023] 力ごドア 4がドア並設位置力もドアず立置へ変位されるときには、ベーン 9が係合ローラ 10に係合されるまでに、カムローラ 17がカム板 18に接触する。この後も、かごドア 4がドアず;^立置に向かって変位されると、カムローラ 17がカム板 18に押されながら上部回動リンク 15が回動され、ベーン 9が係合ローラ 10に係合される。これにより、作動片 12が後退位置に変位される。

[0024] 力ごドア 4がドアず立置力もドア並設位置へ変位されるときには、作動片 12の自重により、カムローラ 17がカム板 18に接触しながら、上部回動リンク 15がストッパ 20 側へ回動される。この後、上部回動リンク 15がストツバ 20に当接すると、上部回動リンク 15の回動が停止され、作動片 12が突出位置に保持される。この後、カムローラ 17 力 Sカム板 18から開離され、力ごドア 4がドア並設位置に変位される。

[0025] かごドア 4には、作動片 12の突出位置への変位の有無を検出するためのマイクロスイッチ (位置検出装置） 19が設けられている。この例では、マイクロスィッチ 19は、下部回動リンク 16への接触の有無により、作動片 12の突出位置への変位の有無を検出するようになっている。また、出入口 1には、出入口 1が全閉された力否かを検出する全閉検出センサ（図示せず)が設けられている。

[0026] 全閉検出センサ及びマイクロスィッチ 19からの情報は、エレベータの運転を制御する制御装置へ送られるようになつている。制御装置は、全閉検出センサ及びマイクロスィッチ 19からの情報に基づ!/、て、エレベータの運転を制御するようになって!/、る。即ち、制御装置は、エレベータドアが出入口 1を全閉し、かつ作動片 12が突出位置にあるときにのみ、力ごの移動が可能となるようにエレベータの運転を制御する。また、制御装置は、エレベータドアが出入口 1を全閉し、かっかごの移動が開始される前に作動片 12の位置が突出位置力も外れているとき、エレベータドアを戸開方向へ移動させるようになつている。さらに、制御装置は、エレベータドアが出入口 1を全閉し、かつ力ごの移動が開始された後に作動片 12の位置が突出位置力も外れたとき、力ごの移動を停止するようになって、る。

[0027] 図 5は、図 1の出入口 1の状態が全開状態力全閉状態となるまでのエレベータドァの速度と時間との関係を示すグラフである。図に示すように、エレベータドアの速度は、出入口 1が全開状態力も全閉状態になるまでの間に、昇速区間で上昇し、定速区間で一定となった後、減速区間で低下する。

[0028] 昇速区間では、エレベータドアの速度は、 0から緩やかに上昇した後に大きく上昇する。減速区間では、エレベータドアの速度は、定速区間での速度から大きく低下した後に緩やかに低下し、出入口 1の全閉状態で 0になる。なお、減速区間において、速度変化が大きいとき力緩やかに切り替わるときのエレベータドアの速度以下の範囲を低速範囲としている。この例では、低速範囲を 20mmZs以下の範囲としている。エレベータドアの速度が低速範囲にあるときには、各乗場ドア 7が出入口 1を全閉しており、力ごドア 4が乗場ドア 7に対して変位可能になっている。

[0029] 次に、動作について説明する。図 6Aは、図 5の減速区間において、エレベータドアの速度が大きく低下しているとき（時刻 tlでの状態）のエレベータのドア装置を示す平面図である。また、図 6Bは、図 5の減速区間において、エレベータドアの速度が緩やかに低下しているとき（時刻 t2での状態）のエレベータのドア装置を示す平面図である。さらに、図 6Cは、図 5の減速区間において、エレベータドアの速度が 0になっているとき（時刻 t3での状態）のエレベータのドア装置を示す平面図である。

[0030] 出入口 1が全開されている状態から、力ごドア 4がドア駆動装置の駆動力により戸閉方向へ移動されると、乗場ドア 7も、力ごドア 4に係合されながら戸閉方向へ移動される。

[0031] 例えばエレベータドアの速度が減速区間で大きく低下しているときには、図 6Aに示すように、力ごドア 4がドアず立置に変位され、ベーン 9が係合ローラ 10に係合されている。このとき、カムローラ 17がカム板 18に押されたまま、作動片 12が後退位置で保持されている。

[0032] エレベータドアの速度が低速範囲内になり、各乗場ドア 7が出入口 1を全閉すると、図 6Bに示すように、乗場ドア 7の戸閉方向への移動が停止され、力ごドア 4の戸閉方向への移動のみがドア駆動装置の駆動力により継続される。即ち、かごドア 4は、ドアずれ位置力もドア並設位置に向力つて乗場ドア 7に対して変位される。このとき、ベーン 9と係合ローラ 10との係合が外れる。また、カムローラ 17がカム板 18に接触しながら上部回動リンク 15が回動され、作動片 12が後退位置力も突出位置に向力つて変位される。

[0033] この後も、力ごドア 4の戸閉方向への移動が継続されると、上部回動リンク 15がストッパ 20に当接し、上部回動リンク 15の回動が止められる。この後、かごドア 4の戸閉方向への移動が継続されてカムローラ 17がカム板 18から開離される。この後、力ごドァ 4がドア並設位置に達し、出入口 1がエレベータドアにより全閉される（図 6C)。

[0034] 出入口 1が全閉された状態では、下部回動リンク 16がマイクロスィッチ 19に接触し、作動片 12が突出位置に達したことが検出されている。

[0035] この後、作動片 12の突出位置への変位と、出入口 1の全閉動作の完了とが制御装置により確認されたときには、力ごの移動が可能になる。

[0036] エレベータドアの戸開動作時には、上記と逆の動作で、力ごドア 4が乗場ドア 7に係合され、作動片 12が突出位置力後退位置へ変位される。

[0037] 次に、例えば紐等の異物がエレベータドアの間に挟まれたときの動作について説明する。エレベータドアが出入口 1を全閉したときに、エレベータドア間に異物が介在していると、作動片 12の突出位置への変位が異物により妨げられる。これにより、マイクロスイッチ 19は作動せず、作動片 12が突出位置力外れていることが制御装置によって検出される。これにより、エレベータドアが戸開動作される。

[0038] 各エレベータドアの間に異物が挟まれたまま、力ごの移動が開始された場合であつても、力ごの移動によって異物に張力が与えられることにより、作動片 12は突出位置から外れる。これにより、マイクロスィッチ 19から下部回動リンク 16が開離され、作動片 12が突出位置力も外れたことが制御装置によって検出される。これにより、力ごの移動が停止される。

[0039] このようなエレベータのドア装置では、乗場ドア 7が出入口 1を全閉しているときに、力ごドア 4がドア並設位置とドアずれ位置との間で変位されるようになっており、作動片 12は、力ごドア 4がドア並設位置にあるときに突出位置に変位され、かごドア 4がドァず; ί! ^立置にあるときに後退位置に変位されるようになっているので、通常は、力ごドァ 4と乗場ドア 7との間に作動片 12を収容させ、エレベータドアが出入口 1を全閉する直前のみに、エレベータドアの戸閉側端部力も作動片 12を突出させることができる。これにより、台車等が作動片 12に衝突することを防止することができ、作動片 12の強度を小さくして作動片 12を軽量にすることができる。従って、例えば紐等の軽量で曲力 Sりやすい異物であっても、簡単な構成で異物をより確実に検出することができる。

[0040] また、作動片 12を変位させる変位装置 21は、乗場ドア 7に設けられたカム板 18と、力ごドア 4の乗場ドア 7に対する変位に応じて、カム板 18に押されながら、かごドア 4 に対して回動される上部回動リンク 15とを有しているので、簡単な構成で、作動片 12 のエレベータドアに対する変位と、力ごドア 4の乗場ドア 7に対する変位とを連動させることがでさる。

[0041] また、作動片 12の突出位置への変位の有無がマイクロスィッチ 19によって検出され、マイクロスィッチ 19からの情報に基づ、てエレベータの運転が制御されるようになって、るので、エレベータドアの誤動作の発生を抑制することができる。

[0042] また、制御装置は、エレベータドアが出入口 1を全閉し、かつ、かごの移動が開始される前に作動片 12の位置が突出位置力も外れているとき、エレベータドアを戸開方向へ移動させるようになって、るので、例えば紐等の曲がりやす!/、異物が乗場及び力ご間に渡ったままエレベータドア間に挟まれた場合、かごの移動の開始を防止することがでさる。

[0043] また、制御装置は、エレベータドアが出入口 1を全閉し、かつ、かごの移動が開始された後に作動片 12の位置が突出位置力も外れたとき、力ごの移動を停止するようになっているので、例えば紐等の曲がりやすい異物が乗場とかご内との間に渡ったまま、力ごの移動が開始された場合であっても、作動片 12の変位により、即座に力ごを停止させることができる。

[0044] なお、作動片 12が突出位置にあるときの作動片 12の突出量 Cは、上部回動リンク 1 5の上部回動軸 13とピン 15aとの間の部分の長さと、上部回動リンク 15の上部回動軸 13とカムローラ 17との間の部分の長さとを調整することにより調整される。

[0045] 実施の形態 2.

図 7は、この発明の実施の形態 2によるエレベータのドア装置を示す要部拡大図である。また、図 8は、図 7の作動片側リンク部材 32がカム板側リンク部材 33に対して回動されたときの状態を示す要部拡大図である。図において、上部回動リンク 31は、共通の上部回動軸 13を中心にそれぞれ回動可能な作動片側リンク部材 32及びカム板側リンク部材 33を有して、る。

[0046] 上部回動軸 13には、作動片側リンク部材 32の一端部が設けられている。作動片側リンク部材 32の他端部には、上部取付部 12bがピン 15aにより回動可能に取り付けられている。また、カム板側リンク部材 33の一端部には、カム板側リンク部材 33の長さ方向へ延びる支え部材 34が設けられている。支え部材 34は、作動片 12が戸閉方向へ変位されるときの作動片側リンク部材 32のカム板側リンク部材 33に対する回動を規制する。さらに、カム板側リンク部材 33の他端部には、カムローラ 17が設けられている。

[0047] カム板側リンク部材 33は、カム板 18に押されながら上部回動軸 13を中心に回動される。作動片側リンク部材 32は、作動片 12の重量により支え部材 34側へ付勢されている。これにより、作動片側リンク部材 32は、支え部材 34に付勢されたまま、カム板側リンク部材 33の回動に伴って上部回動軸 13を中心に回動される。作動片側リンク部材 32は、例えば異物の接触等により、作動片 12による付勢に逆らって作動片 12 が持ち上げられたときには、カム板側リンク部材 33に対して回動される。

[0048] 作動片側リンク部材 32と支え部材 34との間には、作動片側リンク部材 32のカム板側リンク部材 33に対する回動の有無を検出するためのマイクロスィッチ（回動検出装置） 35が設けられている。マイクロスィッチ 35は、作動片側リンク部材 32に固定されている。従って、作動片側リンク部材 32がカム板側リンク部材 33に対して回動されると、マイクロスィッチ 35は支え部材 34に対して接離する方向へ変位される。マイクロスイッチ 35は、支え部材 34に押し付けられているときに作動される（図 7)。また、マイクロスイッチ 35の作動は、マイクロスィッチ 35が支え部材 34から開離される方向へ変位されることにより、解除される（図 8)。なお、図 8では、作動片側リンク部材 32と支え部材 34との間の角度が Dとなって、マイクロスィッチ 35の作動が解除されている状態を示している。

[0049] 制御装置は、マイクロスィッチ 35の作動の有無に基づいて、作動片側リンク部材 32 のカム板側リンク部材 33に対する回動の有無を判断するようになっている。即ち、制御装置は、マイクロスィッチ 35が作動されているときには、作動片側リンク部材 32がカム板側リンク部材 33に対して回動していない判断し、マイクロスィッチ 35の作動が解除されているときには、作動片側リンク部材 32がカム板側リンク部材 33に対して回動していると判断するようになっている。制御装置は、マイクロスィッチ 35の作動が解除されたときに、異物が作動片 12に接触したことを検出する。他の構成は実施の形態 1と同様である。

[0050] このようなエレベータのドア装置では、上部回動リンク 31は、カム板 18に押されながらかごドア 4に対して回動可能なカム板側リンク部材 33と、作動片 12が設けられ、力ム板側リンク部材 33に対して回動可能な作動片側リンク部材 32とを有し、カム板側リンク部材 33には、作動片 12が戸閉方向へ変位されるときの作動片側リンク部材 32 のカム板側リンク部材 33に対する回動を規制する支え部材 34が設けられ、作動片側リンク部材 32と支え部材 34との間には、作動片側リンク部材 32のカム板側リンク部材 33に対する回動の有無を検出するマイクロスィッチ 35が設けられているので、作動片 12が突出位置に到達するまでに、作動片 12に異物が接触したことを検出することができる。従って、さらに早期に異物を検出することができる。 [0051] 実施の形態 3.

図 9は、この発明の実施の形態 3によるエレベータのドア装置を示す一部正面図であり、図 10は、図 9の X-X線に沿った断面図である。また、図 11は、図 9の出入口 1が全閉されているときのエレベータのドア装置を示す一部正面図であり、図 12は、図 1 1の XII- XII線に沿った断面図である。図において、エレベータドアには、かごドア 4に対して変位可能なセーフティシュー 41が設けられている。セーフティシュー 41は、かごの奥行き方向について、作動片 12と乗場ドア 7との間に配置されている。この例では、力ごドア 4と作動片 12との間には、隙間 Eが存在している。

[0052] かごドア 4には、支持軸 42が設けられている。支持軸 42は、エレベータドアの高さ方向について、上部回動軸 13と下部回動軸 14との間に配置されている。セーフティシユー 41は、支持軸 42を中心に回動可能な回動リンク 43を介してかごドア 4に支持されている。

[0053] セーフティシュー 41は、回動リンク 43の一端部にピン 43aを中心に回動可能に設けられている。また、回動リンク 43の他端部には、セーフティシュー 41に対する異物の接触の有無を検出するためのマイクロスィッチ (検出装置） 55が取付台 54を介して設けられている。

[0054] かごには、回動リンク 43を回動させるリンク回動装置 45が搭載されている。リンク回動装置 45は、力ごドア 4のかごに対する移動に応じて回動リンク 43を回動させるようになっている。また、リンク回動装置 45は、力ごドア 4に設けられた支持軸 46を中心に回動可能なカム回動体 47と、力ごに設けられ、上下方向へ延びる支持部材 48と、カム回動体 47と支持部材 48とを連結する連結体 49とを有している。

[0055] カム回動体 47は、支持軸 46に設けられた回動部 50と、回動部 50の回動リンク 43 側の端部に固定されたカム部 51とを有している。連結体 49は、支持部材 48の上端部及び回動部 50の反カム部 51側の端部にそれぞれ回動可能に設けられている。これにより、カム回動体 47は、かごドア 4の間口方向への移動に応じて支持軸 46を中心に回動される。

[0056] マイクロスィッチ 55は、セーフティシュー 41がエレベータドアから突出する方向へ回動リンク 43が回動されることにより、カム部 51に近づく方向へ変位され、セーフテイシユー 41がエレベータドアに収容される方向へ回動リンク 43が回動されることにより、力ム部 51から離れる方向へ変位される。

[0057] 回動リンク 43のピン 43aと支持軸 42との間の部分には、ピン 44aを中心に回動可能な回動押圧部材 44が設けられている。回動押圧部材 44の自由端部は、回動リンク 43の他端部とカム部 51との間に配置されている。回動押圧部材 44の自由端部には、カム部 51に接触するカムフォロア 52と、マイクロスィッチ 55に接触する座板 53とが設けられている。カムフォロア 52は、回転軸 52aを中心に回転自在になっている。

[0058] セーフティシュー 41のエレベータドアから突出する方向への変位は、カム回動体 4 7がカムフォロア 52に接触することにより規制される。セーフティシュー 41のエレべ一タドア力もの突出量は、かごドア 4の間口方向への移動に応じて変化する。この例では、セーフティシュー 41は、エレベータドアが出入口 1を全閉しているときにエレべ一タドアに収容され、エレベータドアが戸開方向へ移動されるに従ってエレベータドア力突出されるようになって、る。

[0059] 制御装置は、マイクロスィッチ 55が押圧されて作動されているときに通常の開閉動作の制御を行い、マイクロスィッチ 55の作動が解除されているときにエレベータドアの移動方向を戸閉方向から戸開方向へ反転する制御を行うようになっている。

[0060] マイクロスィッチ 55は、セーフティシュー 41の自重で座板 53に押圧されることにより作動される。また、マイクロスィッチ 55の作動は、セーフティシュー 41の自重に逆らつて、セーフティシュー 41がエレベータドアに収容される方向へ変位されることにより解除される。他の構成は実施の形態 1と同様である。

[0061] 次に、セーフティシュー 41の動作について説明する。エレベータドアの開閉動作時には、エレベータドアの移動に応じてカム回動体 47が回動される。これにより、回動リンク 43が回動され、セーフティシュー 41が変位される。このとき、マイクロスィッチ 55 は、セーフティシュー 41の自重により、回動押圧部材 44を介してカム部 51に常に押圧されている。これにより、マイクロスィッチ 55は作動されたままになっており、通常の開閉動作が継続される。

[0062] 例えば乗客等がセーフティシュー 41に接触してセーフティシュー 41が変位されると、マイクロスィッチ 55は、回動リンク 43の回動により、回動押圧部材 44から離れる方向へ変位される。これにより、マイクロスィッチ 55の作動が解除され、エレベータドアの移動方向が戸閉方向から戸開方向へ反転される。なお、作動片 12の動作は実施の形態 1と同様である。

[0063] このようなエレベータのドア装置では、作動片 12とは別個にセーフティシュー 41がエレベータドアに設けられているので、紐等の軽くて曲力 Sりやすいものだけでなぐ乗客等の接触力が大きい異物もより確実に検出することができる。これにより、種類の異なる異物をさらに確実に検出することができる。

[0064] また、作動片 12がセーフティシュー 41とかごドア 4との間に配置されているので、かごの奥行き方向につ、て、作動片 12とかごドア 4とを互ヽに近づけて配置することができ、出入口 1を全閉するエレベータドア間に例えば紐等が挟まれているときには、紐の作動片 12に対する巻き付け角を大きくすることができる。これにより、より大きな張力を紐等の異物に与えることができ、異物の検出をさらに確実にすることができる。

[0065] 実施の形態 4.

図 13は、この発明の実施の形態 4によるエレベータのドア装置を示す一部正面図であり、図 14は、図 13の XIV- XIV線に沿った断面図である。また、図 15は、図 14の出入口 1が全閉されているときのエレベータのドア装置を示す要部断面図である。図において、かごドア 4には、支持軸 42が設けられている。セーフティシュー 41は、支持軸 42を中心に回動可能な回動リンク 43を介してかごドア 4に支持されている。

[0066] かごドア 4には、支持軸 42に対して間隔を置いて配置された固定軸 62が固定されている。支持軸 42及び固定軸 62間には、固定押圧部材 61が固定されている。固定押圧部材 61〖こは、マイクロスィッチ 55が接触する座板 53が設けられている。

[0067] セーフティシュー 41は、エレベータドアが出入口 1の間口方向へ移動されているときには、エレベータドアの戸閉側端部から突出したままになっている。回動リンク 43 は、セーフティシュー 41の自重により、マイクロスィッチ 55が座板 53に押圧される方向へ付勢されている。マイクロスィッチ 55は、回動リンク 43による座板 53への押圧により作動される。また、マイクロスィッチ 55は、セーフティシュー 41が自重に逆らって変位されたときに座板 53から離れる方向へ変位される。マイクロスィッチ 55の作動は、マイクロスィッチ 55の座板 53から離れる方向への変位により解除される。 [0068] 作動片 12の戸閉側端部 12aは、作動片 12が突出位置にあるときに、セーフテイシユー 41よりも戸閉側に位置し（図 15)、作動片 12が後退位置にあるときに、セーフテイシユー 41よりも戸開側に位置している（図 14)。他の構成及び動作は実施の形態 3 と同様である。

[0069] このようなエレベータのドア装置では、セーフティシュー 41のエレベータドアに対する変位と、エレベータドアの間口方向への移動とを連動させずに独立にしたので、ドァ装置の構成をさらに簡単にすることができる。

[0070] なお、上記の例では、エレベータドアが中央力分かれて両側に開く方式である両開き式のドア装置にこの発明が適用されている力エレベータドアが一方向にのみ開く片開き式のドア装置にこの発明を適用してもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 乗場ドアと、上記乗場ドアに対して並設されるドア並設位置と上記乗場ドアに対して上記ドア並設位置よりも所定の距離だけ戸開側に位置するドアず立置との間で変位可能なかごドアとを有し、上記かごドアが上記ドアず; 立置にあるときに、上記乗場ドアと上記かごドアとが互いに係合しながら移動され、エレベータの出入口を開閉するエレベータドア、

上記力ごドアと上記乗場ドアとの間に設けられ、上記エレベータドアの戸閉側端部から戸閉方向へ突出する突出位置と、上記突出位置よりも戸開側に位置し、上記かごドアと上記乗場ドアとの間に収容される後退位置との間で変位可能な作動片、及び

上記力ごドアの上記乗場ドアに対する変位に応じて上記作動片を変位させる変位装置

を備え、

上記かごドアは、上記乗場ドアが上記出入口を全閉しているときに、上記ドア並設位置と上記ドアずれ位置との間で変位されるようになっており、

上記変位装置は、上記力ごドアが上記ドア並設位置にあるときに、上記作動片を上記突出位置へ変位させ、上記力ごドアが上記ドアず; 立置にあるときに、上記作動片を上記後退位置へ変位させるようになって!/、ることを特徴とするエレベータのドア装置。

[2] 上記変位装置は、上記乗場ドアに設けられたカム板と、上記作動片が設けられ、上記力ごドアの上記乗場ドアに対する変位により、上記カム板に接触しながら上記かごドアに対して回動される回動部材とを有しており、

上記作動片は、上記回動部材の回動により、上記突出位置と上記後退位置との間で変位されるようになって、ることを特徴とする請求項 1に記載のエレベータのドア装置。

[3] 上記作動片の上記突出位置への変位の有無を検出するための位置検出装置、及び

上記位置検出装置力の情報に基づいて、上記エレベータの運転を制御する制御装置をさらに備えていることを特徴とする請求項 1又は請求項 2に記載のエレベータのドア装置。

[4] 上記制御装置は、上記エレベータドアが上記出入口を全閉し、かつ、かごの移動が開始される前に上記作動片の位置が上記突出位置力外れているとき、上記エレベータドアを戸開方向へ移動させるようになつていることを特徴とする請求項 3に記載のエレベータのドア装置。

[5] 上記制御装置は、上記エレベータドアが上記出入口を全閉し、かつ、かごの移動が開始された後に上記作動片の位置が上記突出位置力も外れたとき、上記力ごの移動を停止するようになっていることを特徴とする請求項 3又は請求項 4に記載のエレベータのドア装置。

[6] 上記回動部材は、上記カム板に押されながら上記力ごドアに対して回動可能な力ム板側リンク部材と、上記作動片が設けられ、上記カム板側リンク部材に対して回動可能な作動片側リンク部材とを有し、

上記カム板側リンク部材には、上記作動片が戸閉方向へ変位されるときの上記作動片側リンク部材の上記カム板側リンク部材に対する回動を規制する支え部材が設けられており、

上記作動片が戸開方向へ変位されるときの上記作動片側リンク部材の上記カム板側リンク部材に対する回動の有無を検出する回動検出装置をさらに備えていることを特徴とする請求項 2に記載のエレベータのドア装置。

[7] 上記かごドアと上記乗場ドアとの間には、上記エレベータドアに対して戸開方向へ変位されることにより異物の存在を検出するセーフティシューが上記作動片とは別個に設けられていることを特徴とする請求項 1乃至請求項 6の何れかに記載のエレべ一タのドア装置。