WO2007010872A1 - 静電霧化器 - Google Patents
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Abstract
優れた耐マイグレーション性を持つ静電霧化極を装備する静電霧化器。該霧化器は、該静電霧化極と、該極に液体を供給する液体供給機構と、該極に高電圧を印加して該極に保持される液体を静電霧化する電源装置とを備える。皮膜が該極の表面に形成され、該皮膜は、マイグレーションに耐性を発揮する単体金属又は合金から形成される。
Description
明 細 書
静電霧化器
技術分野
[0001] 本発明は、一般に静電霧化器、より詳細には、水の静電霧化を利用してサイズがナ ノメータオーダーの帯電微粒子のミストを発生する静電霧化器に関するものである。 背景技術
[0002] このような種類の静電霧化器は、例えば日本国特許番号 3260150(欧州特許公開番 号 0 486 198 A1又は米国特許番号 5,337,963)の特許文献に見られる。該文献に記 載された従来技術装置は、静電噴霧に適した液体の貯蔵用カートリッジと、該液体に 静電電位を印加するための高電圧手段とを備える。カートリッジは毛細構造を含み、 これは、液体を毛細作用によってカートリッジから毛細構造の先端の噴霧出力管に 供給するように、カートリッジ内に伸びる。また、カートリッジは、該液体への帯電付与 を許容する導電経路を提供するための手段を含む。高電圧手段が噴霧出力管の口 の液体に該電位を印加すると、電位勾配が該口の最内外周面間に展開され、噴霧 出力管の端面を横切って該最外周面に向けて該液体を汲み出す。これにより、該液 体は、該ロ周りに輪 (halo)を成すように配列された複数の帯 (ligaments)状に静電射 出される。他の構成では、該装置には、アースのような低電位に接続される電極が更 に具備される。
[0003] し力しながら、該高電圧手段が 10kVから 25kVの範囲内の静電電位を、該カートリ ッジ内の電気接点に印加するので、(ストレス)マイグレーションが該電気接点に発生 するという問題がある。
発明の開示
[0004] 従って、本発明の目的は、電極である静電霧化極の耐マイグレーション性を改善す ることにめる。
[0005] 本発明の静電霧化器は、電極である静電霧化極と、該極に液体を供給する液体供 給手段と、該極に高電圧を印加して該極に保持される液体を静電霧化する電圧印 加手段とを備える。該発明の一の特徴によって、該極の表面に形成される皮膜が提
供される。皮膜は、マイグレーションに耐性を発揮する単体金属又は合金から形成さ れる。好ましくは、該耐性は、該極のそれよりも優れている。このように、皮膜を該極の 表面に形成することによって、静電霧化極の耐マイグレーション性を改善することが できる。その結果、優れた耐久性 (長い寿命)を持つ静電霧化器を提供することがで きる。
[0006] 該極は、高熱伝導性及び高電気導電性を持つ単体金属又は合金から形成される プラグでもよい。この場合、該液体供給手段は、該プラグを冷却して、該プラグの表 面の結露を通じて該液体としての水を該プラグに供給する。この構成によれば、該液 体の貯蔵用手段が省略されるので、コンパクトな静電霧化器を提供可能である。
[0007] 該極は、その先端に少なくとも一つの孔を持つノズルでもよ!/ヽ。この場合、該液体 供給手段は、該ノズル内に該液体を供給する。この構成によれば、所望の液体の静 電噴霧が可能である。
[0008] 好ましくは、該極は、 Cu又は Cu合金カゝら形成され、該皮膜は、 Ni又は Ni合金から 形成される。この構造によれば、静電霧化極の耐マイグレーション性を改善すること ができる。また、該極が該プラグである場合、該プラグが優れた熱伝導率を持つので 、結露を通じて水を確保することができ、コスト低減が可能になる。
[0009] また、該皮膜を形成する該単体金属又は該合金が、更に酸及びアルカリに耐性を 発揮することが望ましい。この構造によれば、静電霧化極の耐酸性及び耐アルカリ性 を向上させることができる。
[0010] 好ましくは、該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、それぞれ、 Au、 Pd、 Pt 若しくは Cr又は Au、 Pd、 Pt若しくは Crを基本材料として含む合金である。この構造 によれば、静電霧化極の耐マイグレーション性、耐損耗性、耐酸性及び耐アルカリ性 を向上させることができる。
[0011] 該皮膜が高濡れ性を更に持つことが望ましい。この構造によれば、所定のティラー コーンの形成が容易となる。
[0012] 好ましくは、該極の先端領域上の該皮膜の厚みは、該極の残りの領域上のそれより も厚い。この構造によれば、マイグレーションが発生し易い該先端領域の耐マイダレ ーシヨン性を向上させることができる。
図面の簡単な説明
[0013] 本発明の好ましい実施形態をさらに詳細に記述する。本発明の他の特徴及び利点 は、以下の詳細な記述及び添付図面に関連して一層良く理解されるものである。
[図 1A]本発明による第 1実施形態の断面図である。
[図 1B]図 1 Aにおけるプラグの先端の断面図である。
[図 2A]マイグレーションの説明図である。
[図 2B]マイグレーションの説明図である。
[図 3]—変形実施形態の断面図である。
[図 4]別の変形実施形態の断面図である。
[図 5A]本発明による第 2実施形態の断面図である。
[図 5B]図 5Aにおけるノズルの先端の断面図である。
[図 6]本発明による第 3実施形態におけるプラグの先端の断面図である。
発明を実施するための最良の形態
[0014] 図 1Aは本発明による第 1実施形態 (即ち、静電霧化器 1)の断面図であり、図 1Bは 霧化器 1に具備されるプラグの先端の断面図である。霧化器 1は、ハウジング 11、静 電霧化極 12、対向電極 13、液体供給機構 14、放熱器 15及び電源装置 16を備える
[0015] ノ、ウジング 11は、例えば絶縁材料から形成され、凹所 110を有する。静電霧化極 1 2は、たれ玉 (teardrop)状の先端 121を持つ T状の電極プラグであり、先端 121を前 方に向けて凹所 110の軸方向に沿って凹所 110の底の孔に挿入及び固定される。 対向電極 13は、極 12の前方における凹所 110の開口に配置される。
[0016] 液体供給機構 14は、冷却部 141及び放熱部 142を持つペルチェ素子であり、それ ら両部 141及び 142は、それぞれ、静電霧化極 12の基端及び放熱器 15の基端に 熱的に接続される。該素子は、冷却部 141により静電霧化極 12を冷却して、極 12の 表面の結露を通じて液体としての水を極 12に供給する。つまり、空気中の湿気が水 として極 12の先端 121の表面に供給される。
[0017] 放熱器 15は、例えば放熱フィンであり、ハウジング 11の背面に取り付けられて、液 体供給機構 14 (放熱部 142)に熱的に接続される。
[0018] 電源装置 16は、高電圧発生器であり、極 12と電極 13との間に高電圧を印加して 極 12に保持される液体を静電霧化する。該発生器の正出力端子は、グランド及び電 極 13に接続される一方、その負出力端子は、極 12に接続される。高電圧が極 12と 電極 13との間に印加されると、負電荷が極 12 (負電極)に集中し、また極 12の先端 1 21に保持される水が円錐体のように盛り上がってティラーコーンを形成する。負電荷 がティラーコーンの先端に集中して高密度になると、高密度の電荷の反発力が、レイ リー分裂を起こして、ティラーコーン状の水を分裂及び飛散させる。電源装置 16は、 レイリー分裂を繰り返して、静電霧化を実現する。
[0019] 上記のように、先端 121の表面に液体を保持する静電霧化極 12が、長期に亘つて 高電圧に繰り返し晒されると、極 12は、マイグレーションにより、図 2Aに示すような正 常な形状から図 2Bに示すような別の形状に変形される傾向を持つ。このように、正常 な形状が変形されると、上記ティラーコーンが正常に形成されないので、静電霧化器 1は正常に動作することができない。
[0020] そこで、第 1実施形態の特徴により、図 1Bに示すように、静電霧化極 12の表面に 形成される皮膜 10が提供される。先ず、極 12自体は、高熱伝導性及び高電気導電 性を持つ Cu—Sn (真鍮材)の切削加工によって形成される。これにより、極 12を効 率的に冷却することができ、また極 12が放電し易くなる。なお、極 12の材料は真鍮 材に限らず、該材料は、高熱伝導性及び高電気導電性を持つ単体金属 (例えば銅 等)又は合金 (例えば真鍮材を除く銅合金等)であればょ ヽ。
[0021] 静電霧化極 12の表面処理後に、皮膜 10が極 12の表面に形成される。皮膜 10は、 マイグレーションに耐性を発揮する単体金属又は合金から形成される。第 1実施形態 の皮膜 10は、真鍮材より優れた耐マイグレーション性を持つ Niメツキ層である。例え ば、無電解メツキの場合、皮膜 10の厚みを図 1Bに示すような均質な厚みに形成する ことができる。ピンホール欠陥の形成を防止するためには、皮膜 10の厚みは、好まし くは 4 /z m以上であり、より好ましくは余裕を含む約 20 mである。ところで、皮膜 10 を含む極 12全体の表面の濡れ性がティラーコーンの形成に影響を与え、低濡れ性 が適切なティラーコーンの形成を妨げて静電霧化効率を減じるので、該表面の高濡 れ性を確保することが望ま Uヽ。
[0022] このように、皮膜 10を静電霧化極 12の表面に形成することによって、極 12の耐マイ グレーシヨン性を改善することができる。その結果、優れた耐久性 (長い寿命)を持つ 静電霧化器 1を提供することができる。
[0023] 一変形実施形態において、図 3に示すように、皮膜 10は、電解メツキによる Niメツキ 層である。一般に、この種の層は、尖った部分においてより厚くなる傾向を持つ。従つ て、該傾向を利用することによって、先端 121の頂部上の皮膜 10の厚み Tを、他の 部分上の皮膜 10の厚み T'よりも厚くすることができる。それ故に皮膜 10のより分厚 い部分で、マイグレーションが起き易い先端 121の頂部を好適に保護することができ る。また、電解メツキの場合、生産コストを抑えることができ、生産性を向上させること ができる。なお、これに限らず、図 4に示すように、皮膜 10を、マイグレーションが起き 易くまたティラーコーンが形成される先端 121の頂部のみに形成してもよい。
[0024] 別の変形実施形態において、静電霧化器 1は対向電極 13を備えず、電源装置 16 は接地電位に対して高電圧を静電霧化極 12に供給する。
[0025] 図 5Aは本発明による第 2実施形態 (即ち、静電霧化器 2)の断面図であり、図 5Bは 霧化器 2に具備されるノズルの先端の断面図である。霧化器 2は、ハウジング 21、静 電霧化極 22、対向電極 23、液体供給機構 24及び電源装置 26を備える。
[0026] ノ、ウジング 21は、例えば絶縁材料から形成され、凹所 210を有する。静電霧化極 2 2は、その先端 221に複数の孔(221a, ···)を持つアーチ状の中空電極ノズルであり 、先端 221を前方に向けて凹所 210の軸方向に沿って凹所 210の底の孔に挿入及 び固定される。対向電極 23は、極 22の前方における凹所 210の開口に配置される。
[0027] 液体供給機構 24は、液体 (例えば、水 W)の貯蔵用の液体貯蔵部 241と、該液体 を極 22内に供給するための液体供給部 242とから構成される。例えば、液体供給部 242は、毛細作用で液体を搬送する複数の毛管(242a, ···)を有し、該毛管並びに 極 22と部 242との間の隙間 242bを通じて、部 241中の液体を極 22の先端 221の内 面に搬送する。なお、これに限らず、液体供給部 242は、毛細作用で液体を搬送す るための複数の細孔を有する多孔質材カも構成されてもよい。
[0028] 電源装置 26は、高電圧発生器であり、第 1実施形態の電源装置 16と同様に、極 2 2と電極 23との間に高電圧を印加して極 22に保持される液体を静電霧化する。第 2
実施形態では、先端 221の内面に搬送された液体が、複数の孔(221a, ···)を経由 して先端 221の外面に移動して、静電霧化される。
[0029] 第 2実施形態の特徴によって、図 5Bに示すように、静電霧化極 22の表面に形成さ れる皮膜 20が提供される。極 22自体は、例えば SUS等力も形成される一方、皮膜 2 0は、極 22よりも優れた耐マイグレーション性を持つ金属(例えば、 Ni又は Ni合金)か ら形成される。なお、これに限らず、皮膜 20は、極 22の内面及び Z又は各孔 22 la の内周面に更に形成されてもよい。
[0030] このように、皮膜 20を静電霧化極 22の表面に形成することによって、極 22の耐マイ グレーシヨン性を改善することができる。その結果、優れた耐久性 (長い寿命)を持つ 静電霧化器 2を提供することができる。
[0031] 図 6は本発明による第 3実施形態におけるプラグの先端の断面図である。第 3実施 形態は、ハウジング、静電霧化極 32、対向電極、液体供給機構、放熱器及び電源装 置を、第 1実施形態のそれらと同様に備える。カロえて、第 3実施形態の特徴により、静 電霧化極 32の表面に形成され、第 1及び第 2実施形態と異なる特定構造を持つ皮 膜 30が提供される。
[0032] 皮膜 30は、液体供給機構カゝら供給され、中性の他に酸性又はアルカリ性カゝもしれ ない水に対応すベぐバレルメツキ (電気メツキ)により形成される三層構造を持つ。具 体的には、皮膜 30は、静電霧化極 32の表面に形成される第 1層 30aと、該層 30aの 表面に形成される第 2層 30bと、該層 30bの表面に形成される第 3層 30cとから構成 される。
[0033] 第 1層 30aは、厚みが約 15 mであり静電霧化極 32よりも優れた耐マイグレーショ ン性を発揮する Niメツキ層である力 層 30aは、主として極 32に含まれる Cuと第 2及 び第 3層に含まれる後述の Auとが相互に拡散するのを防止するのに設けられる。こ のため、層 30aの厚みは、少なくとも 1 m以上を必要とする。また、ピンホール欠陥 の形成を防止するためには、該厚みは、好ましくは 4 m以上、より好ましくは余裕を 含む約 15 mである。
[0034] 第 2層 30b及び第 3層 30cは、主として耐マイグレーション性、耐損耗性、耐酸性及 び耐アルカリ性を改善するのに設けられる。即ち、層 30bは、厚みが約 7 mである A
uメツキ層であり、層 30cは、厚みが約 3 μ mであり添カ卩 Coを含む Auメツキ層である。 層 30b及び 30cに含まれる金は、優れた耐マイグレーション性、耐損耗性、耐酸性、 耐アルカリ性及び生産性 (バレルメツキ可能)を持ち、極 32のそれらの特性を向上さ せる。ピンホール欠陥の形成を防止するためには、層 30bの厚みは、好ましくは 4 m以上、より好ましくは余裕を含む約 7 mである。 Coを含む Auメツキ層、即ち層 30 cは、高濡れ性を持ち、また約 Hv(Vickers Hardness)80から約 Hv250に高められた 硬度を持ち、傷力も層 30c自体を保護する。皮膜 30は、層 30b及び 30cに代えて、 添カ卩 Coを含む一つの Auメツキ層を有してもよいが、 Coを含む Auメツキ層の厚みの 上限が約 3 mであるため、第 3実施形態の皮膜 30は、層 30aにカ卩えて、 Co及び光 沢を持たない層 30bと、 Co及び光沢を持つ層 30cとを有するのである。これにより、 A uメツキ層の部分の厚みを増大することができる。
[0035] ここで、静電霧化極 12に対応するサンプル 1 'と静電霧化極 32に対応するサンプ ル 3,との間の比較試験 (連続運転試験)の結果を説明する。サンプル 1,の皮膜は Ni メツキ層のみ力も成り、この層は厚みが約 19 mであった。サンプル 3'の皮膜は、厚 みが約 1 μ mである Niメツキ層と、厚みが約 18 μ mであり Coを含まない Auメツキ層と 力も構成した。但し、サンプル 3'の皮膜には、第 3層 30cに対応する層を設けなかつ た。
[0036] 図 1 Aに示すような静電霧化器にサンプル 1 '及び 3'の各々を順次装備して、約 10 0時間の間、該霧化器により各サンプルを連続駆動した。続いて、各サンプルの劣化 度合いを計測して、連続運転試験の結果を得た。該結果において、劣化はサンプル 3'から検出されな力つたのに対し、劣化 (損耗)がサンプル 1 '力も検出された。即ち、 サンプル 1 'の Niメツキ層の厚み力 約 19 m力も約 12 mに減少した。上記結果 から、 Auメツキ層は、高耐マイグレーション性及び高耐損耗性を持つのが分かる。他 方、 Niメツキ層は、マイグレーションを防止することができたものの、損耗を防止するこ とができなかった。 Niメツキ層は、 Auメツキ層の硬度約 Hv80よりも硬い硬度約 Hv50 0を持つ一方、 Niメツキ層は、 Auメツキ層よりも劣る耐損耗性及び耐酸性を持つ。従 つて、上記サンプル 1 'の劣化は、力学的な接触及び摩擦等によってもたらされたは ずはなぐ化学的な腐食に起因する損耗であったと考えられる。
[0037] 次に、サンプル 3'についての耐酸性試験の結果を説明する。 10時間の間、 95°C で 10%の H SOの水溶液にサンプル 3'を浸漬した後、サンプル 3'の腐食度合いを
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計測した。この試験の結果において、腐食はサンプル 3'から検出されな力つた。
[0038] 次に、サンプル 3'についての耐アルカリ性試験の結果を説明する。 10時間の間、 95°Cで 10%の NaOHの水溶液にサンプル 3,を浸漬した後、サンプル 3,の腐食度 合いを計測した。この試験の結果において、腐食はサンプル 3'から検出されなかつ た。
[0039] 上記試験の各結果から、 Auメツキ層を含む皮膜を、静電霧化極に追加すること〖こ よって、該極の耐マイグレーション性、耐損耗性、耐酸性及び耐アルカリ性を向上さ せることができるのが分かる。従って、そのような第 1層にカ卩えて少なくとも 1つのその ような第 2層を含む皮膜を、静電霧化極の表面に形成することによって、該極の耐マ ィグレーシヨン性だけでなくその耐損耗性、耐酸性及び耐アルカリ性をも改善すること ができる。その結果、より優れた耐久性 (長い寿命)を持つ静電霧化器を提供すること ができる。また、バレルメツキの場合、該皮膜を持つ静電霧化極を低価格で大量生産 できるので、生産性が向上する。なお、該皮膜は、第 2実施形態の皮膜にも適用可能 である。
[0040] 第 3実施形態にぉ 、て、 Auが、耐マイグレーション性、耐損耗性、耐酸性及び耐ァ ルカリ性を向上させるために利用されるが、本発明の皮膜は、 Auに限らず、例えば、 Pd、 Pt又は Crの単体金属力も形成される層を含んでもよぐ或いは例えば、 Pd、 Pt 又は Cr合金カゝら形成される層を含んでもよい。この場合にも、第 3実施形態と同様の 効果が得られる。
[0041] 本発明を幾つかの好ましい実施形態について記述した力 この発明の本来の精神 及び範囲を逸脱することなぐ当業者によって様々な修正及び変形が可能である。
Claims
請求の範囲
[I] 電極である静電霧化極と、
該極に液体を供給する液体供給手段と、
該極に高電圧を印加して該極に保持される液体を静電霧化する電圧印加手段とを 備え、
皮膜が該極の表面に形成され、前記皮膜は、マイグレーションに耐性を発揮する単 体金属又は合金から形成される
静電霧化器。
[2] 該耐性は、該極のそれよりも優れて 、る請求項 1記載の静電霧化器。
[3] 該極は、高熱伝導性及び高電気導電性を持つ単体金属又は合金から形成される プラグであり、該液体供給手段は、該プラグを冷却して、該プラグの表面の結露を通 じて該液体としての水を該プラグに供給する請求項 1記載の静電霧化器。
[4] 該極は、その先端に少なくとも一つの孔を持つノズルであり、該液体供給手段は、 該ノズル内に該液体を供給する請求項 1記載の静電霧化器。
[5] 該極は、 Cu又は Cu合金カゝら形成され、該皮膜は、 Ni又は Ni合金から形成される 請求項 1記載の静電霧化器。
[6] 該極は、 Cu又は Cu合金カゝら形成され、該皮膜は、 Ni又は Ni合金から形成される 請求項 2記載の静電霧化器。
[7] 該極は、 Cu又は Cu合金カゝら形成され、該皮膜は、 Ni又は Ni合金から形成される 請求項 3記載の静電霧化器。
[8] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、更に酸及びアルカリに耐性を発揮 する請求項 1記載の静電霧化器。
[9] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、更に酸及びアルカリに耐性を発揮 する請求項 2記載の静電霧化器。
[10] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、更に酸及びアルカリに耐性を発揮 する請求項 3記載の静電霧化器。
[II] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、更に酸及びアルカリに耐性を発揮 する請求項 4記載の静電霧化器。
[12] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、それぞれ、 Au、 Pd、 Pt若しくは Cr 又は Au、 Pd、 Pt若しくは Crを基本材料として含む合金である請求項 8記載の静電 霧化器。
[13] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、それぞれ、 Au、 Pd、 Pt若しくは Cr 又は Au、 Pd、 Pt若しくは Crを基本材料として含む合金である請求項 9記載の静電 霧化器。
[14] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、それぞれ、 Au、 Pd、 Pt若しくは Cr 又は Au、 Pd、 Pt若しくは Crを基本材料として含む合金である請求項 10記載の静電 霧化器。
[15] 該皮膜を形成する該単体金属又は該合金は、それぞれ、 Au、 Pd、 Pt若しくは Cr 又は Au、 Pd、 Pt若しくは Crを基本材料として含む合金である請求項 11記載の静電 霧化器。
[16] 該皮膜は、高濡れ性を更に持つ請求項 1— 15のいずれか 1項に記載の静電霧化
[17] 該極の先端領域上の該皮膜の厚みは、該極の残りの領域上のそれよりも厚い請求 項 1 15のいずれか 1項に記載の静電霧化器。
[18] 該極の先端領域上の該皮膜の厚みは、該極の残りの領域上のそれよりも厚い請求 項 16記載の静電霧化器。
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