JPH0817673A - マイカコンデンサ - Google Patents
マイカコンデンサInfo
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- JPH0817673A JPH0817673A JP14663294A JP14663294A JPH0817673A JP H0817673 A JPH0817673 A JP H0817673A JP 14663294 A JP14663294 A JP 14663294A JP 14663294 A JP14663294 A JP 14663294A JP H0817673 A JPH0817673 A JP H0817673A
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- Japan
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- capacitor
- mica capacitor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 対湿性に優れ、高湿度下でも安定した性能を
発揮することができる表面実装用チップ形マイカコンデ
ンサを提供する。 【構成】 マイカコンデンサ集合体4は、マイカ基板1
と、銀電極2と、金被膜3と、低融点ガラス層5とを備
える。マイカ基板1の表面及び裏面には、適当なパター
ン形状を有する銀電極2が設けられており、これら銀電
極2は耐マイグレーション性被膜の一例である金被膜3
によって被覆されている。
発揮することができる表面実装用チップ形マイカコンデ
ンサを提供する。 【構成】 マイカコンデンサ集合体4は、マイカ基板1
と、銀電極2と、金被膜3と、低融点ガラス層5とを備
える。マイカ基板1の表面及び裏面には、適当なパター
ン形状を有する銀電極2が設けられており、これら銀電
極2は耐マイグレーション性被膜の一例である金被膜3
によって被覆されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面実装用小型マイカ
コンデンサに係り、更に詳細には、直流電圧印加中にお
ける耐湿度特性に優れ、銀マイグレーションを防止し得
るマイカコンデンサに関する。
コンデンサに係り、更に詳細には、直流電圧印加中にお
ける耐湿度特性に優れ、銀マイグレーションを防止し得
るマイカコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無線機器の高周波回路では小型化
と低損失性が要求され、特に携帯電話機や自動車電話機
ではこの要求が強く、従来、かかる高周波回路には、積
層セラミックコンデンサが使われることが多かった。し
かし、積層セラミックコンデンサでは一般的に電極とし
て銀−パラジウムが使用されており、銀−パラジウム電
極の抵抗値は銀電極の抵抗値の5〜6倍大きいため、高
周波電流を積層セラミックスコンデンサに流した場合の
発熱は、銀を電極としたコンデンサに比較して5〜6倍
大きくなるという問題があった。
と低損失性が要求され、特に携帯電話機や自動車電話機
ではこの要求が強く、従来、かかる高周波回路には、積
層セラミックコンデンサが使われることが多かった。し
かし、積層セラミックコンデンサでは一般的に電極とし
て銀−パラジウムが使用されており、銀−パラジウム電
極の抵抗値は銀電極の抵抗値の5〜6倍大きいため、高
周波電流を積層セラミックスコンデンサに流した場合の
発熱は、銀を電極としたコンデンサに比較して5〜6倍
大きくなるという問題があった。
【0003】このような問題に対して、マイカコンデン
サが検討されており、マイカコンデンサでは、マイカの
誘電体損失が低周波から数GHzまで10-4程度と小さ
く、電極には銀を使用できるためコンデンサとしての誘
電体損失も小さい。従って、高周波回路、特に大きな高
周波電流が流れる回路ではマイカコンデンサを使用する
ことにより、電力の損失を小さくでき、発熱も小さくで
きるため携帯電話機では電池が長持ちするという利点が
ある。
サが検討されており、マイカコンデンサでは、マイカの
誘電体損失が低周波から数GHzまで10-4程度と小さ
く、電極には銀を使用できるためコンデンサとしての誘
電体損失も小さい。従って、高周波回路、特に大きな高
周波電流が流れる回路ではマイカコンデンサを使用する
ことにより、電力の損失を小さくでき、発熱も小さくで
きるため携帯電話機では電池が長持ちするという利点が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなマイカコンデンサ(表面実装用チップ形マイカコ
ンデンサ)においては、電極に銀を使用しているため防
湿効果が十分ではなく、かかるシルバードマイカコンデ
ンサに高湿度下で直流電圧を長期に亘って印加すると、
絶縁抵抗が低下するという課題があった。この絶縁抵抗
の低下は、マイカ基板表面に存在するカリウムイオンに
湿度が付与され、直流電圧の印加によって該イオンが移
動すると同時に、マイカ基板表面に配設された銀電極が
マイグレーションを起こし、遂には短絡状態になること
に起因するもので、本発明者は、このマイグレーション
が直流電圧印加時にのみ発生し、高周波電流のみ又は直
流電流に高周波電流が重畳されている場合には発生しな
いことを知見した。本発明は、このような従来技術の有
する課題及び上記知見に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、対湿性に優れ、高湿度下でも安
定した性能を発揮することができる表面実装用チップ形
マイカコンデンサを提供することにある。
ようなマイカコンデンサ(表面実装用チップ形マイカコ
ンデンサ)においては、電極に銀を使用しているため防
湿効果が十分ではなく、かかるシルバードマイカコンデ
ンサに高湿度下で直流電圧を長期に亘って印加すると、
絶縁抵抗が低下するという課題があった。この絶縁抵抗
の低下は、マイカ基板表面に存在するカリウムイオンに
湿度が付与され、直流電圧の印加によって該イオンが移
動すると同時に、マイカ基板表面に配設された銀電極が
マイグレーションを起こし、遂には短絡状態になること
に起因するもので、本発明者は、このマイグレーション
が直流電圧印加時にのみ発生し、高周波電流のみ又は直
流電流に高周波電流が重畳されている場合には発生しな
いことを知見した。本発明は、このような従来技術の有
する課題及び上記知見に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、対湿性に優れ、高湿度下でも安
定した性能を発揮することができる表面実装用チップ形
マイカコンデンサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究した結果、銀電極を金等の耐マイグ
レーション性被膜で被覆することにより、上記目的が達
成できることを見出し、本発明を完成するに至った。従
って、本発明のマイカコンデンサは、マイカの基板と、
この基板表面に配設された銀電極と、この銀電極を被覆
する耐マイグレーション性被膜と、を備えることを特徴
とする。また、本発明のマイカコンデンサ積層体は、上
記マイカコンデンサを積層して成るマイカコンデンサ積
層体であって、該積層体の内部電極の端面に導電性ペー
ストを被覆することにより外部端子を形成して成ること
を特徴とする。更に、本発明の他のマイカコンデンサ積
層体は、上記マイカコンデンサを積層して成るマイカコ
ンデンサ積層体であって、上記マイカ基板の表裏面及び
上記耐マイグレーション性被膜を、低融点ガラス層で被
覆して成ることを特徴とする。
達成すべく鋭意研究した結果、銀電極を金等の耐マイグ
レーション性被膜で被覆することにより、上記目的が達
成できることを見出し、本発明を完成するに至った。従
って、本発明のマイカコンデンサは、マイカの基板と、
この基板表面に配設された銀電極と、この銀電極を被覆
する耐マイグレーション性被膜と、を備えることを特徴
とする。また、本発明のマイカコンデンサ積層体は、上
記マイカコンデンサを積層して成るマイカコンデンサ積
層体であって、該積層体の内部電極の端面に導電性ペー
ストを被覆することにより外部端子を形成して成ること
を特徴とする。更に、本発明の他のマイカコンデンサ積
層体は、上記マイカコンデンサを積層して成るマイカコ
ンデンサ積層体であって、上記マイカ基板の表裏面及び
上記耐マイグレーション性被膜を、低融点ガラス層で被
覆して成ることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明のマイカコンデンサ及びマイカコンデン
サ積層体においては、マイカ基板の表裏面に存在する銀
電極の表面を覆うように、金、白金、銅、ニッケル等の
安定でマイグレーションを起し難い金属から成る被膜
(以下、「耐マイグレーション性被膜」という。)を設
けることにした。従って、直流電圧印加時における対湿
特性を向上することができ、マイカの誘電体としての高
周波特性を十分に活用したコンデンサを得ることができ
る。
サ積層体においては、マイカ基板の表裏面に存在する銀
電極の表面を覆うように、金、白金、銅、ニッケル等の
安定でマイグレーションを起し難い金属から成る被膜
(以下、「耐マイグレーション性被膜」という。)を設
けることにした。従って、直流電圧印加時における対湿
特性を向上することができ、マイカの誘電体としての高
周波特性を十分に活用したコンデンサを得ることができ
る。
【0007】また、マイカコンデンサにおける電極材料
のマイグレーションのみを防止するのであれば、電極を
金のみで作製すれば良いが、金は銀に対して70〜80
倍高価であり、安価にマイカコンデンサを製造すること
ができず実用的ではない。従って、本発明においては、
銀電極を金、白金、銅、ニッケル等の耐マイグレーショ
ン性被膜で被覆することにより、銅等は別として金等の
高価な材料の使用量を低減した。また、金等の高価な材
料を使用する場合には、金メタルオーガニックペース
ト、例えば、株式会社ノリタケカンパニーリミテド製の
レジネートペースト:商品名「D−242・Au」、
「D−243・Au」、「D−24・Au」、「D−2
7・Au」、「D−26C・Au」、「D−70シリー
ズ・Au/Pt/Pd」等の金属含有ペースト剤を用い
て被覆を行えば、銀電極上に金薄膜を均一に形成するこ
とができ、金等の高価な材料の使用量を更に低減するこ
とができ、マイカコンデンサを、電子機器に実用的に適
用できる程度に安価に製造することができる。更に、銀
電極自体は、高周波電流を流すに十分な厚さ、例えば、
3〜30μm程度の厚さに作製できるので、本発明のマ
イカコンデンサは、高周波回路に使用された場合におい
ても銀電極の発熱を低く抑えることができる。
のマイグレーションのみを防止するのであれば、電極を
金のみで作製すれば良いが、金は銀に対して70〜80
倍高価であり、安価にマイカコンデンサを製造すること
ができず実用的ではない。従って、本発明においては、
銀電極を金、白金、銅、ニッケル等の耐マイグレーショ
ン性被膜で被覆することにより、銅等は別として金等の
高価な材料の使用量を低減した。また、金等の高価な材
料を使用する場合には、金メタルオーガニックペース
ト、例えば、株式会社ノリタケカンパニーリミテド製の
レジネートペースト:商品名「D−242・Au」、
「D−243・Au」、「D−24・Au」、「D−2
7・Au」、「D−26C・Au」、「D−70シリー
ズ・Au/Pt/Pd」等の金属含有ペースト剤を用い
て被覆を行えば、銀電極上に金薄膜を均一に形成するこ
とができ、金等の高価な材料の使用量を更に低減するこ
とができ、マイカコンデンサを、電子機器に実用的に適
用できる程度に安価に製造することができる。更に、銀
電極自体は、高周波電流を流すに十分な厚さ、例えば、
3〜30μm程度の厚さに作製できるので、本発明のマ
イカコンデンサは、高周波回路に使用された場合におい
ても銀電極の発熱を低く抑えることができる。
【0008】以下、本発明のマイカコンデンサ及びマイ
カコンデンサ積層体について詳細に説明する。本発明の
マイカコンデンサは、マイカの基板と、この基板の表面
及び裏面に配設された銀電極とを備える。そして、この
銀電極は、金、白金、銅、ニッケル等の耐マイグレーシ
ョン性金属から成る被膜(耐マイグレーション性被膜)
により被覆されている。上記銀電極を被覆する被膜の形
成法としては、特に限定されるものではないが、蒸着、
スパッタリング、厚膜ペースト印刷、メタルオーガニッ
クペースト印刷を例示することができる。
カコンデンサ積層体について詳細に説明する。本発明の
マイカコンデンサは、マイカの基板と、この基板の表面
及び裏面に配設された銀電極とを備える。そして、この
銀電極は、金、白金、銅、ニッケル等の耐マイグレーシ
ョン性金属から成る被膜(耐マイグレーション性被膜)
により被覆されている。上記銀電極を被覆する被膜の形
成法としては、特に限定されるものではないが、蒸着、
スパッタリング、厚膜ペースト印刷、メタルオーガニッ
クペースト印刷を例示することができる。
【0009】また、本発明のマイカコンデンサ積層体
は、本発明のマイカコンデンサを積層して得られるもの
である。以下、本発明のマイカコンデンサ積層体の製造
方法について説明する。マイカコンデンサの積層は、マ
イカコンデンサの表裏面を低融点ガラス層で被覆し、得
られたコンデンサを積み重ね、低融点ガラスの軟化点以
上の温度に加熱しながら加圧することにより行うことが
できる。なお、この低融点ガラス層は防湿層としても機
能する。
は、本発明のマイカコンデンサを積層して得られるもの
である。以下、本発明のマイカコンデンサ積層体の製造
方法について説明する。マイカコンデンサの積層は、マ
イカコンデンサの表裏面を低融点ガラス層で被覆し、得
られたコンデンサを積み重ね、低融点ガラスの軟化点以
上の温度に加熱しながら加圧することにより行うことが
できる。なお、この低融点ガラス層は防湿層としても機
能する。
【0010】次に、上述のようにして得られた積層体を
積層方向に適当に切断し、銀電極及びこれを被覆してい
る耐マイグレーション性被膜が露出した端面を形成す
る。形成した端面に、銀、金等の導電性が良好な金属を
被覆して外部端子を設け、本発明のマイカコンデンサ積
層体を得ることができる。また、所要に応じて、上記外
部端子をニッケルで被覆し、更に半田合金で被覆するこ
とにより、半田耐熱性及び半田付性を向上させることも
可能である。以上のように、本発明のマイカコンデンサ
を積層してマイカコンデンサ積層体を形成することによ
り、意図する静電容量を有するコンデンサ(マイカコン
デンサ積層体)を容易に得ることが可能になる。
積層方向に適当に切断し、銀電極及びこれを被覆してい
る耐マイグレーション性被膜が露出した端面を形成す
る。形成した端面に、銀、金等の導電性が良好な金属を
被覆して外部端子を設け、本発明のマイカコンデンサ積
層体を得ることができる。また、所要に応じて、上記外
部端子をニッケルで被覆し、更に半田合金で被覆するこ
とにより、半田耐熱性及び半田付性を向上させることも
可能である。以上のように、本発明のマイカコンデンサ
を積層してマイカコンデンサ積層体を形成することによ
り、意図する静電容量を有するコンデンサ(マイカコン
デンサ積層体)を容易に得ることが可能になる。
【0011】また、上述のマイカコンデンサ積層体の製
造方法は、1個のマイカコンデンサ積層体を得る場合の
製造方法であるが、以下に示すように、複数個のマイカ
コンデンサ積層体を同時に製造することも可能である。
即ち、まず、複数個分の大きさを有するマイカ基板を準
備し、このマイカ基板の表裏面に複数個分の銀電極を設
け、これら銀電極の表面を上記耐マイグレーション性被
膜で被覆し、更に低融点ガラス層を表裏面に形成する。
次に、このようにして得られたマイカコンデンサ集合体
を、目的とするコンデンサ積層体の静電容量に応じて適
数枚積み重ね、加熱しながら加圧し低融点ガラス層を利
用して、各マイカコンデンサ集合体を固着・連結し、コ
ンデンサ積層集合体を得る。得られたコンデンサ積層集
合体を適当に分割し、分割することにより形成された端
面の一部に、上述の如く外部端子を配設することによ
り、複数個のマイカコンデンサ積層体を得ることができ
る。
造方法は、1個のマイカコンデンサ積層体を得る場合の
製造方法であるが、以下に示すように、複数個のマイカ
コンデンサ積層体を同時に製造することも可能である。
即ち、まず、複数個分の大きさを有するマイカ基板を準
備し、このマイカ基板の表裏面に複数個分の銀電極を設
け、これら銀電極の表面を上記耐マイグレーション性被
膜で被覆し、更に低融点ガラス層を表裏面に形成する。
次に、このようにして得られたマイカコンデンサ集合体
を、目的とするコンデンサ積層体の静電容量に応じて適
数枚積み重ね、加熱しながら加圧し低融点ガラス層を利
用して、各マイカコンデンサ集合体を固着・連結し、コ
ンデンサ積層集合体を得る。得られたコンデンサ積層集
合体を適当に分割し、分割することにより形成された端
面の一部に、上述の如く外部端子を配設することによ
り、複数個のマイカコンデンサ積層体を得ることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明を、図面を参照して実施例によ
り更に詳細に説明する。図1〜図6には、本発明のマイ
カコンデンサ積層体の製造プロセスが示されており、図
1は、本発明に係るマイカコンデンサ集合体の平面図で
あり、図2は、図1のA−A切断面における断面図であ
る。図1及び図2において、マイカコンデンサ集合体4
は、マイカ基板1と、銀電極2と、金被膜3と、低融点
ガラス層5とを備えている。マイカ基板1の表面及び裏
面には、適当なパターン形状を有する銀電極2が設けら
れており、これら銀電極2は耐マイグレーション性被膜
の一例である金被膜3によって被覆されている。そし
て、マイカ基板1の表裏面と、銀電極2と、金被膜3と
は、低融点ガラス層5によって被覆されている。
り更に詳細に説明する。図1〜図6には、本発明のマイ
カコンデンサ積層体の製造プロセスが示されており、図
1は、本発明に係るマイカコンデンサ集合体の平面図で
あり、図2は、図1のA−A切断面における断面図であ
る。図1及び図2において、マイカコンデンサ集合体4
は、マイカ基板1と、銀電極2と、金被膜3と、低融点
ガラス層5とを備えている。マイカ基板1の表面及び裏
面には、適当なパターン形状を有する銀電極2が設けら
れており、これら銀電極2は耐マイグレーション性被膜
の一例である金被膜3によって被覆されている。そし
て、マイカ基板1の表裏面と、銀電極2と、金被膜3と
は、低融点ガラス層5によって被覆されている。
【0013】上記マイカコンデンサ集合体4において、
銀電極2は通常のマイカコンデンサ用銀厚膜ペーストを
用いスクリーン印刷法により焼成して形成されるもので
あり、金被膜3は金メタルオーガニックペーストを用い
上記同様にスクリーン印刷法によって、銀電極2の表面
より若干大きく印刷し焼成して得られるものである。但
し、金被膜3の厚さは特に限定されるものではなく、薄
膜であっても厚膜であってもよい。また、低融点ガラス
層5を構成する低融点ガラスは、マイカ、特にマイカ基
板1を構成するマイカが結晶水を放出する温度以下の融
点を有するガラスから成るもので、好ましくは融点が4
50〜550℃程度のガラスを用いることができる。こ
の低融点ガラス層5は、例えば、低融点ガラスを主成分
とするペーストを用いてスクリーン印刷法により形成す
ることができる。
銀電極2は通常のマイカコンデンサ用銀厚膜ペーストを
用いスクリーン印刷法により焼成して形成されるもので
あり、金被膜3は金メタルオーガニックペーストを用い
上記同様にスクリーン印刷法によって、銀電極2の表面
より若干大きく印刷し焼成して得られるものである。但
し、金被膜3の厚さは特に限定されるものではなく、薄
膜であっても厚膜であってもよい。また、低融点ガラス
層5を構成する低融点ガラスは、マイカ、特にマイカ基
板1を構成するマイカが結晶水を放出する温度以下の融
点を有するガラスから成るもので、好ましくは融点が4
50〜550℃程度のガラスを用いることができる。こ
の低融点ガラス層5は、例えば、低融点ガラスを主成分
とするペーストを用いてスクリーン印刷法により形成す
ることができる。
【0014】図3に、上記マイカコンデンサ集合体4を
積層して得られたマイカコンデンサ積層集合体の断面図
を示す。このコンデンサ積層集合体7は、マイカコンデ
ンサ集合体4を適数枚積み重ね、低融点ガラス5の融点
温度近傍に加熱し圧着して一体化し、更に、表裏面(頂
面及び底面)に絶縁層6を被覆することにより得られ
る。なお、絶縁層6は、マイカコンデンサ積層体が得ら
れた場合に、この積層体を保護する役割を果たす。
積層して得られたマイカコンデンサ積層集合体の断面図
を示す。このコンデンサ積層集合体7は、マイカコンデ
ンサ集合体4を適数枚積み重ね、低融点ガラス5の融点
温度近傍に加熱し圧着して一体化し、更に、表裏面(頂
面及び底面)に絶縁層6を被覆することにより得られ
る。なお、絶縁層6は、マイカコンデンサ積層体が得ら
れた場合に、この積層体を保護する役割を果たす。
【0015】次に、図4に、コンデンサ積層集合体7
を、ワイヤーソーを用い図1に示すように分割して得ら
れた分割体の平面図を示す。この分割体8は4つの端面
を有し、これら端面のうち、電極端面9,9ではコンデ
ンサ内部の銀電極2及びこれを被覆する金被膜3が露出
しており、絶縁端面10,10では銀電極2及び金被膜
3が露出していない。そして、合成樹脂を絶縁端面1
0,10に塗布して合成樹脂層11を形成し、一方、電
極端面10,10には銀、金等の金属を主成分とする導
電性ペーストを塗布し、硬化させて外部端子層12を形
成する。次いで、外部端子12にニッケルメッキ13を
被覆して半田耐熱性を向上させ、更に半田付性を向上さ
せるために錫又は半田メッキ14を施すことにより、得
られたマイカコンデンサ積層体15を図5及び図6に示
す。
を、ワイヤーソーを用い図1に示すように分割して得ら
れた分割体の平面図を示す。この分割体8は4つの端面
を有し、これら端面のうち、電極端面9,9ではコンデ
ンサ内部の銀電極2及びこれを被覆する金被膜3が露出
しており、絶縁端面10,10では銀電極2及び金被膜
3が露出していない。そして、合成樹脂を絶縁端面1
0,10に塗布して合成樹脂層11を形成し、一方、電
極端面10,10には銀、金等の金属を主成分とする導
電性ペーストを塗布し、硬化させて外部端子層12を形
成する。次いで、外部端子12にニッケルメッキ13を
被覆して半田耐熱性を向上させ、更に半田付性を向上さ
せるために錫又は半田メッキ14を施すことにより、得
られたマイカコンデンサ積層体15を図5及び図6に示
す。
【0016】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨
の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、銀
電極のパターン形状は適宜変更することができる。ま
た、外部端子層12を構成する導電性ペーストは、必ず
しも耐マイグレーション性を有さなくてもよい。更に、
ニッケルメッキ13及び錫又は半田メッキ14は、必須
の構成要素ではない。
本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨
の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、銀
電極のパターン形状は適宜変更することができる。ま
た、外部端子層12を構成する導電性ペーストは、必ず
しも耐マイグレーション性を有さなくてもよい。更に、
ニッケルメッキ13及び錫又は半田メッキ14は、必須
の構成要素ではない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
銀電極を金等の耐マイグレーション性被膜で被覆するこ
ととしたため、対湿性に優れ、高湿度下でも安定した性
能を発揮することができる表面実装用チップ形マイカコ
ンデンサを提供することができる。
銀電極を金等の耐マイグレーション性被膜で被覆するこ
ととしたため、対湿性に優れ、高湿度下でも安定した性
能を発揮することができる表面実装用チップ形マイカコ
ンデンサを提供することができる。
【図1】本発明に係るマイカコンデンサ集合体の平面図
である。
である。
【図2】図1のA−A切断面における断面図である。
【図3】マイカコンデンサ集合体4を積層したコンデン
サ積層集合体の断面図である。
サ積層集合体の断面図である。
【図4】コンデンサ積層集合体を分割して得られた分割
体の平面図である。
体の平面図である。
【図5】本発明のマイカコンデンサ積層体の一実施例を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図6】図5のB−B切断面における断面図である。
1 マイカ基板 2 銀電極 3 金被膜 4 マイカコンデンサ集合体 5 低融点ガラス層 6 絶縁層 7 マイカコンデンサ積層集合体 8 分割体 9 電極端面 10 絶縁端面 11 合成樹脂層 12 外部端子層 13 ニッケルメッキ層 14 半田メッキ層 15 マイカコンデンサ積層体
Claims (4)
- 【請求項1】 マイカの基板と、この基板の表裏面に配
設された銀電極と、この銀電極を被覆する耐マイグレー
ション性被膜と、を備えることを特徴とするマイカコン
デンサ。 - 【請求項2】 上記耐マイグレーション性被膜が、金メ
タルオーガニックペーストを塗布した後に焼成して得ら
れることを特徴とする請求項1記載のマイカコンデン
サ。 - 【請求項3】 請求項1記載のコンデンサを積層して成
るマイカコンデンサ積層体であって、該積層体の内部電
極の端面に導電性ペーストを被覆することにより外部端
子を形成して成ることを特徴とするマイカコンデンサ積
層体。 - 【請求項4】 請求項1記載のマイカコンデンサを積層
して成るマイカコンデンサ積層体であって、上記マイカ
基板の表裏面及び上記耐マイグレーション性被膜を、低
融点ガラス層で被覆して成ることを特徴とするマイカコ
ンデンサ積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14663294A JPH0817673A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | マイカコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14663294A JPH0817673A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | マイカコンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0817673A true JPH0817673A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15412128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14663294A Withdrawn JPH0817673A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | マイカコンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817673A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007010872A1 (ja) * | 2005-07-15 | 2007-01-25 | Matsushita Electric Works, Ltd. | 静電霧化器 |
KR100770193B1 (ko) * | 1999-06-29 | 2007-10-25 | 소니 케미카루 앤드 인포메이션 디바이스 가부시키가이샤 | Ic 카드 |
KR101018915B1 (ko) * | 2009-07-20 | 2011-03-02 | 에스아이알 주식회사 | 고용량, 대전류 마이카 커패시터 및 그 제조방법 |
-
1994
- 1994-06-28 JP JP14663294A patent/JPH0817673A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|---|
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JP2007044683A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-22 | Matsushita Electric Works Ltd | 静電霧化装置 |
JP4655883B2 (ja) * | 2005-07-15 | 2011-03-23 | パナソニック電工株式会社 | 静電霧化装置 |
US7980493B2 (en) | 2005-07-15 | 2011-07-19 | Panasonic Electric Works Co., Ltd. | Electrostatic atomizer |
US8366028B2 (en) | 2005-07-15 | 2013-02-05 | Panasonic Electric Works Co., Ltd. | Electrostatic atomizer |
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