JP2007289871A - 静電霧化装置 - Google Patents

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史生 三原
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Abstract

【課題】水の補給が必要でないと共に素早く安定したナノイオンミストの発生が可能となる。コンパクト化が可能となる。
【解決手段】放電極1と、該放電極1を冷却して空気中の水分を結露させて放電極1に結露水を生成させるためのペルチェユニット2と、放電極1に生成した上記結露水を静電霧化するために放電極1に高電圧を印加するための高電圧印加部3とを備えている。ペルチェユニット2により冷却されることで結露水Wを生成するようにした放電極1を毛細管現象を生じさせる隙間4を介して水保持キャップ5により覆う。水保持キャップ5の先端に上記隙間4を介して毛細管現象により供給される結露水Wの出口となる孔6を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電霧化現象によりナノメータサイズのマイナスイオンミストを発生させる静電霧化装置に関するものである。
ミストを発生させる霧化装置として、従来から例えば特許文献1が知られている。
この特許文献1に示された従来の静電霧化装置は、水の供給手段として、水が充填される水タンクと、水タンク内の水を毛細管現象により放電極の先端放電部である針状霧化部に導く水搬送部となる吸水体と、吸水体の針状霧化部に対向する対向電極と、放電極と対向電極との間に高電圧を印加する高電圧印加部とを備え、放電極と対向電極との間に高電圧を印加することで放電極に保持される水を霧化させてナノメータサイズで強い電荷を持つマイナスイオンミスト(以下、これをナノイオンミストという)を発生させるものである
このナノイオンミストは、粒径は3〜数十nm程度であって、人体の角質細胞の大きさである70nmよりも小さな粒径であるため、このナノイオンミストは人体の角質層に浸透し、角質層表面の奥まで水分を十分に補給し、肌や毛髪に高い保湿効果を付与できるものであり、更に、活性種が水分子に包み込まれるようにして存在するナノイオンミストは脱臭効果、カビや菌の除菌や繁殖の抑制効果があり、更にまた、活性種が水分子で包み込まれるようにして存在するナノイオンミストは遊離基単独で存在する場合より寿命が長くなり、且つ、ナノメータサイズと非常に小さいので、空気中に長期間遊離すると共に拡散性が高く、空気中に長期間満遍なく浮遊して、脱臭効果をより高めることができるという特徴を有している。
しかしながら、上記特許文献1に示された従来の静電霧化装置は、水の供給手段が、水が充填される水タンクと、水タンク内の水を毛細管現象により放電極まで搬送する水搬送部を備えた構造であるので、使用者は水タンク内に継続的に水を補給する必要があり、面倒な水補給の手間が強いられるという問題があって、使い勝手が悪いという問題があった。
また、上記の静電霧化装置においては、水タンクに補給する水が水道水のようなCa、Mg等の不純物を含む水であった場合には、この不純物が空気中のCOと反応して水搬送部の先端にCaCOやMgO等を析出付着させ、ナノイオンミストの発生を妨げるという問題があった。
そこで、上記水タンクの代わりに、冷却により空気中の水分を基に水(結露水)を生成させるための冷却部を設け、ここで、生成された結露水を水搬送部を介して放電極に搬送することを考えた。これによれば、水の補給の手間が省け、得られた水には不純物が含まれないことからCaCOやMgO等を析出付着することがない。
しかしながら、この場合は、冷却部で冷却を開始してから生成された水を放電極まで搬送し、ナノイオンミストを発生させるまでの間に少なくとも数分程度の時間がかかってしまい、例えば、ヘアドライヤ等の短時間だけ使用する商品に備えることを不適であるという新たな問題が生じ、更に、静電霧化装置内に冷却部や水搬送部を備えるので、コンパクト化が困難であるという問題があることが判った。
このため、本発明者は本発明に至る過程で、空気中の水分を結露させて放電極に水を供給するための水供給手段を、冷却部と放熱部とを有するペルチェユニットの冷却部に放電極を設ける構成とすることを考えた。これによれば、放電極自体を素早く冷却して空気中の水分を放電極において結露させて放電極に水を供給することができ、水の補給の手間が不要でありながら比較的早く放電極を冷却してナノイオンミストを発生させることができることが判明した。
しかしながら、ペルチェユニットによって放電極を冷却して結露するまでの時間は周囲の湿度環境に依存し、特に、乾燥状態では結露水が生成して高電圧の印加でテイラーコーンが形成され、放電によりナノイオンミストを発生させるに当って、継続して結露水が供給されて安定したテイラーコーンが継続して生成されるまでに、つまり、安定したナノイオンミストの発生が継続するまでの時間はペルチェユニットの能力にもよるが通常では数分程度を必要とする。
特許第3260150号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、水の補給が必要でないと共に素早く安定したナノイオンミストの発生が可能となり、また、コンパクト化が可能となる静電霧化装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る静電霧化装置は、放電極1と、該放電極1を冷却して空気中の水分を結露させて放電極1に結露水を生成させるためのペルチェユニット2と、放電極1に生成した上記結露水を静電霧化するために放電極1に高電圧を印加するための高電圧印加部3とを備え、ペルチェユニット2により冷却されることで結露水Wを生成するようにした放電極1を毛細管現象を生じさせる隙間4を介して水保持キャップ5により覆い、該水保持キャップ5の先端に上記隙間4を介して毛細管現象により供給される結露水Wの出口となる孔6を設けて成ることを特徴とするものである。
このように放電極1をペルチェユニット2により冷却して空気中の水分を結露させて放電極1に結露水Wを生成するので、従来のように水を補給する手間が必要でなく、しかも生成される結露水Wに不純物が含まれないので、付着物除去の手間も必要でない。また、放電極1を冷却すると共に高電圧を印加することで、放電極1の先端部分において生成した結露水Wが帯電し、帯電した水Wにクーロン力が働き、水Wの液面が局所的に円錐形状(テイラーコーン)に盛り上がり、円錐形状となった水の先端に電荷が集中して電荷の密度が高密度となり、高密度の電荷の反発力ではじけるようにして水が分裂・飛散(レーリー分裂)するのであるが、本発明においては、上記のようにペルチェユニット2により冷却することで結露水を生成するように構成した放電極1を毛細管現象を生じさせる隙間4を介して水保持キャップ5により覆ってあるので、上記出口である孔6付近に生成した結露水Wがテイラーコーンとして形成される際に、同時に、放電極1と水保持キャップ5との間に生成した結露水Wが出口である孔6側に引かれてテイラーコーン生成部に水が補給され、更に、放電極1の隙間4の端部開口付近において生成した結露水が、毛細管現象により隙間4を通って出口である孔6に継続的に供給されることになり、これにより継続して結露水が供給されて安定したテイラーコーンを継続して生成するまでに要する時間が短くなり、例えば、ヘアドライヤ等の短時間だけ使用する商品に備えるにも適したものとなり、更に、ペルチェユニット2を用いているため、コンパクトでありながら素早く且つ強力に放電極1を冷却して放電極1の最先端の水保持キャップ5の出口である孔6付近、隙間4部分、放電極1の水保持キャップ5で覆われていない部分に結露水Wを生成することができ、よりいっそう素早く上記のようにテイラーコーンの安定した生成のためにテイラーコーン生成部に水が継続的に自動供給される状態とすることができる。更に、一旦放電を終了した後も上記隙間4には消費されなかった水Wが残存しており、次に、放電を開始したときには放電極1が冷却されて結露することを待つまでもなく、残存した水Wに放電し霧化することができるため、更に、素早くナノイオンミストを生成させることができるものである。
また、水保持キャップ5を熱伝導性の良い材料で形成することが好ましい。
このような構成とすることで、水保持キャップ5も冷却されて水保持キャップ5の表面でも効果的に結露水を生成できて、この水保持キャップ5の表面部分で生成した結露水も有効に霧化することができ、よりいっそう素早く且つ安定して放電極1の先端に結露水Wを供給できると共に、運転中もより確実に水を供給してナノイオンミストを生成できる。
また、水保持キャップ5を導電性の良い材料で形成してあることが好ましい。
このような構成とすることで、放電極1の水保持キャップ5に高電圧を印加することができて、水Wに高電圧を印加する場合よりも、導電性の良い材料で形成された水保持キャップ5が放電の基点となることで、より少ない電気エネルギーで効率的に静電霧化することができる。
また、放電極1と水保持キャップ5との対向する面に親水性を持たせることが好ましい。
このような構成とすることで、放電極1と水保持キャップ5との間の隙間4を0.1mm以下の少ない隙間としても隙間4に水を満たすことが可能となる。
また、水保持キャップ5の表面に耐食性の良いコーティングを施すことが好ましい。
このような構成とすることで、長期間の高電圧の印加によって水Wが電気分解されて強酸性になった場合や長期間自然放置されている場合においても放電極1の水保持キャップ5が侵されることがない。
本発明の請求項1記載の発明にあっては、使用者に水補給の手間や付着物除去の手間を強いることなく使用でき、また、素早くナノイオンミストを安定して発生させることが可能で、且つ、コンパクト化が図れ、しかも、一旦ナノイオンミストの発生を停止した後に、再び発生を開始させた場合においては更に素早くナノイオンミストを発生させることができるという利点がある。
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の効果に加え、水保持キャップでも結露水を生成できて、よりいっそう素早く且つ安定してナノイオンミストを生成できる。
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、放電極の水保持キャップに高電圧を印加することができて、より少ない電気エネルギーで効率的に静電霧化することができるという利点がある。
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、放電極と水保持キャップとの対向する面に親水性を持たせることで、少ない隙間としても隙間に水を満たすことが可能となる。
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、水保持キャップの表面に耐食性の良いコーティングを施すので、放電極の水保持キャップが侵されることがなくて、長期間安定して使用することができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1には本発明の静電霧化装置の概略構成図を示している。本例の静電霧化装置は、放電極1と、該放電極1を冷却して空気中の水分を結露させて放電極1に結露水を供給するための冷却手段と、放電極1に生成した上記結露水を静電霧化するために放電極1に高電圧を印加するための高電圧印加部3とを備えて構成してある。
冷却手段は冷却部7と放熱部8とを有するペルチェユニット2により構成してあり、ペルチェユニット2の冷却部7側に放電極1を接続して放電極1自体を冷却自在としている。図1に示す実施形態では、ペルチェユニット2に連結させてある支持枠9の先端に対向電極10を支持させることで、放電極1と対向電極10とを所定の間隔を隔てて互いに対向する位置に固定してある。
ペルチェユニット2は、一対のペルチェ回路板11a、11bを互いの回路側が向い合うように対向させ、多数列設してあるBiTe系の熱電素子16を両ペルチェ回路板11a、11b間で挟持するとともに隣接する熱電素子16同士を両側の回路で電気的に接続させ、冷却側のペルチェ回路板11aの絶縁板12と冷却用絶縁板13とで冷却部7を形成し、放熱側のペルチェ回路板11bの絶縁板14と放熱板15とで放熱部8を形成したものであり、ペルチェ入力リード線17を介して為される熱電素子16への通電により冷却部7側から放熱部8側に熱が移動するようになっている。なお、放熱板15の代わりに放熱フィンを備えて放熱部8を形成してもよい。
ペルチェユニット2の冷却部7に接続された放電極1はアルミニウム、銅、タングステン、チタン、ステンレス等の熱伝導性及び導電性の高い材料を用いて略棒状に形成してあって、ペルチェユニット2により冷されて結露水を生成する結露部1aとなっており、この結露部1aとなった放電極1には最先端に1乃至複数個の孔6を有する水保持キャップ5を被せてある。添付図面に示す実施形態では、放電極1の後部を残して放電極1を水保持キャップ5により覆ってあるが、放電極1の先端部のみを水保持キャップ5により覆ってもよい。放電極1の外面と水保持キャップ5の内面との間には毛細管現象を生じさせる隙間4が形成してある。この隙間4の寸法は放電極1と水保持キャップ5の材質によって異なるが、概略0.05mm〜0.5mmに設定するのが良い。この隙間4は上記最先端の孔6以外の箇所でも外気と連通するように開口しており、例えば、水保持キャップ5の後端側において隙間4が開口している。
放電極1の後端部には図1に示すように高電圧印加板18が接続してあり、この高電圧印加板18と対向電極10とは高電圧印加部3にそれぞれ高圧リード線を介して接続してあり、高電圧印加部3から放電極1と対向電極10との間に高電圧が印加されるようになっている。
上記の構成の静電霧化装置は、熱電素子16に対して通電を行うと、各熱電素子16内において同一方向への熱の移動が生じ、ペルチェユニット2の冷却部7が冷却される。冷却部7が冷却されることで冷却部7に接続した放電極1が冷却され、放電極1の周囲の空気が冷却されることで、空気中の水分が結露等により液化されて放電極1の結露部1aに結露水が生成される。
このように、ペルチェユニット2の冷却部7に放電極1を接続して直接放電極1を冷却して空気中の水分を結露させることで結露水Wを生成させるので、装置のコンパクト化が図れ、また、従来のように水を補給する手間が必要でなく、更に、空気中の水分を結露させるので水道水のように不純物を含むことがなくて付着物除去の手間が不要となる。
上記のようにして放電極1を冷却して放電極1の先端放電部、つまり、水保持キャップ5の先端の孔6付近に結露水が保持された状態で、高電圧印加部3により放電極1の先端放電部側がマイナス電極となって電荷が集中するように該放電極1と対向電極10との間に5kV程度の高電圧を印加すると、先端放電部に保持される水が帯電し、帯電した水にクーロン力が働き、孔6付近の水Wの液面が局所的に円錐形状(テイラーコーン)に盛り上がり、円錐形状となった水の先端に電荷が集中して電荷の密度が高密度となり、高密度の電荷の反発力ではじけるようにして水が分裂・飛散(レーリー分裂)して静電霧化を行い、ナノイオンミストを発生させる。
ここで、本発明においては、上記のようにペルチェユニット2により冷却することで結露水を生成するようにした結露部1aとなった放電極1を毛細管現象を生じさせる隙間4を介して水保持キャップ5により覆ってあるので、孔6付近に生成した結露水Wがテイラーコーンとして形成される際に、同時に、放電極1と水保持キャップ5との間に生成した結露水Wが出口である孔6側に引かれてテイラーコーン生成部となる孔6付近に水が自動的に補給され、更に、放電極1の水保持キャップ5で覆われていない後部外面で生成された結露水、特に、水保持キャップ5の後端の上記隙間4の端部開口付近において生成した結露水が、毛細管現象により隙間4を通って出口である孔6に継続的に供給されることになる。これにより継続して結露水が供給されて安定したテイラーコーンを継続して生成するまでに要する時間が短くなる。つまり、ナノイオンミストを安定して生成するまでの立ち上がり時間が短くなり、例えば、ヘアドライヤ等の短時間だけ使用する商品に備えるにも適したものとなる。
また、ペルチェユニット2を用いているため、コンパクトでありながら素早く且つ強力に放電極1を冷却して放電極1の最先端の水保持キャップ5の出口である孔6付近、隙間4部分、放電極1の水保持キャップ5で覆われていない部分に結露水Wを生成することができ、よりいっそう素早く上記のようにテイラーコーンの安定した生成のためにテイラーコーン生成部に水が継続的に自動供給される状態とすることができる。更に、一旦放電を終了した後も上記隙間4には消費されなかった水Wが残存しており、次に、放電を開始したときには放電極1が冷却されて結露することを待つまでもなく、残存した水Wに放電し霧化することができるため、更に、素早くナノイオンミストを生成させることができるものである。
このようにして放電極1の最先端に対応する孔6部分に継続的に水Wが供給されてテイラーコーンの先端部分で水が分裂・飛散(レーリー分裂)を繰り返して静電霧化を行うことで継続してナノイオンミストを発生させることができ、発生したナノイオンミストは放電極1と対向して位置する対向電極10に向けて移動し、対向電極10の中央穴を通過して静電霧化装置の外部へと放出される。
放電極1を覆う水保持キャップ5としては、結露部1aを構成する放電極1と同様のアルミニウムや銅、タングステン、チタン、ステンレス等の熱伝導性のよい材料で形成することが望ましく、この場合、結露部1aを構成する放電極1を冷却するだけでなく、水保持キャップ5も冷却できるため、図3に示すように、水保持キャップ5の表面に結露した結露水Wも有効に静電霧化させることが可能となる。水保持キャップ5を熱伝導性のよい材料で形成した場合、水保持キャップ5の放電極1との接続は熱伝導抵抗が小さくなるように密接していることが望ましい。この例として図4に示すように水保持キャップ5の後部の内径を放電極1の外径と同じ径として圧入保持することが簡便である(この場合、図4に示すように、水保持キャップ5の前部の内面と放電極1の外面との間には前述の隙間4を形成する)。但し、この場合は、上記隙間4は水保持キャップ5の先端の孔6のみが外部に開口することになるので、隙間4には毛細管現象が生じず、また、高電圧を印加した際に隙間4に溜まった結露水Wを引き出す力が生じるが、隙間4内が負圧となるので、結果として隙間4に溜まった結露水Wを使用して静電霧化することはできない。
したがって、上記隙間4は孔6の他に外部に開口する部分を設ける必要がある。例えば、水保持キャップ5の後部の内径を放電極1の外径と同じ径として圧入保持する構成に加え、図5に示すように、放電極1の外面部に溝1bを形成して該溝1bの前端部を孔6に連通させると共に、溝1bの後部の水保持キャップ5で覆っていない部分を外部に露出させて開口するようにする。この実施形態においては溝1bの水保持キャップ5で覆われていない部分が、放電極1と水保持キャップ5との間に形成される毛細管現象を生じさせるための隙間4となる。
溝1bは棒状をした放電極1の長手方向のほぼ全長にわたって形成してあり、しかも、溝1bの後部を含めて放電極1の後部が水保持キャップ5で覆われていない部分となっているので、放電極1の後部で生成された結露水Wは溝1bの水保持キャップ5で覆われていない部分に集まって溝1bの前部の毛細管現象を発生させる隙間4部分を経て先端の孔6部分に供給されることになり、効率的に放電極1の後部で生成された水を孔6部分に移送することができることになる。放電極1の長手方向のほぼ全長にわたって設ける溝1bとしては図5に示すように放電極1の外面部の周方向に複数列一定間隔を隔てて設けるのが好ましい。
なお、隙間4に溜まった水Wを高電圧の印加により引き出すだけなら、図6のように水保持キャップ5の側面に連通孔5aを設けるだけでもよい。
また、水保持キャップ5として、結露部1aを構成する放電極1と同様のアルミニウムや銅、タングステン、チタン、ステンレス等の導電性のよい材料で形成することで、放電極1に被せる水保持キャップ5が放電の基点となり、より少ない電気エネルギーで効率的に放電霧化することができる。この場合、放電極1と水保持キャップ5との接続は電気抵抗が少なくなるように密接していることが望ましいが、放電の電流は数μAから数十μAの範囲であり、きわめて微小であるため、厳密な接続は必要としない。
もちろん、本発明において水保持キャップ5をアルミニウムや銅、タングステン、チタン、ステンレス等で形成すると、上記のように熱伝導性がよく且つ導電性がよいものとなり、上記した各実施形態の作用効果を奏するのは明らかである。
また、本発明において、水保持キャップ5として熱伝導性がよいが導電性はあまりよくない材料、あるいは逆に導電性はよいが熱伝導性はあまりよくない材料で形成してもよいのはもちろんである。
更に、上記いずれの実施形態においても放電極1と水保持キャップ5の対向面に親水性のコーティング施すようにしたり、あるいは、上記対向面の粗さを粗くするなどして親水性を持たせることで、放電極1と水保持キャップ5との間の隙間4を0.1mm以下の少ない隙間とした場合においても、隙間4に水を満たすことが可能となる。
また、上記いずれの実施形態においても、水保持キャップ5の表面に白金や金、ニッケルなどの耐食性の優れたメッキでコーティングを施すようにするのが好ましい。このように、水保持キャップ5の表面に耐食性の良いコーティングを施すことで、長期間の高電圧の印加によって水Wが電気分解されて強酸性になった場合や長期間自然放置されている場合においても放電極1の水保持キャップ5が侵されることがない。
本発明の静電霧化装置の概略構成図である。 (a)は同上の放電極と水保持キャップとの間に隙間を形成する例を示す概略構成図であり、(b)は同上の放電極に生成した結露水が隙間を毛細管現象により孔側に向けて移行することを説明する説明図である。 同上の水保持キャップを熱伝導性のよい材料で形成した場合に水保持キャップの表面においても結露水が生成することを説明する説明図である。 同上の水保持キャップを嵌め込みにより放電極に取付ける例を示す側断面図である。 (a)は同上の放電極に溝を形成して該溝の一部により隙間を構成した例を示す側面断面図であり、(b)は(a)のX−X線断面図である。 同上の水保持キャップに連通孔を形成した例を示す側面断面図である。
符号の説明
1 放電極
2 ペルチェユニット
3 高電圧印加部
4 隙間
5 水保持キャップ
6 孔

Claims (5)

  1. 放電極と、該放電極を冷却して空気中の水分を結露させて放電極に結露水を生成させるためのペルチェユニットと、放電極に生成した上記結露水を静電霧化するために放電極に高電圧を印加するための高電圧印加部とを備え、ペルチェユニットにより冷却されることで結露水を生成するようにした放電極を毛細管現象を生じさせる隙間を介して水保持キャップにより覆い、該水保持キャップの先端に上記隙間を介して毛細管現象により供給される結露水の出口となる孔を設けて成ることを特徴とする静電霧化装置。
  2. 水保持キャップを熱伝導性の良い材料で形成して成ることを特徴とする請求項1記載の静電霧化装置。
  3. 水保持キャップを導電性の良い材料で形成して成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の静電霧化装置。
  4. 放電極と水保持キャップとの対向する面に親水性を持たせて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の静電霧化装置。
  5. 水保持キャップの表面に耐食性の良いコーティングを施して成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の静電霧化装置。
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