WO2006129660A1

WO2006129660A1 - 電子機器

Info

Publication number: WO2006129660A1
Application number: PCT/JP2006/310774
Authority: WO
Inventors: Kosuke Ihara
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 2005-05-31
Filing date: 2006-05-30
Publication date: 2006-12-07
Also published as: JP2006339914A

Abstract

　テレビ電話（１００）は、底面（２）と、底面（２）に略垂直な背面（３）と、底面（２）及び背面（３）に対して傾斜して形成した正面（１）とを有する筐体（４）を備え、筐体（４）の正面（１）に画像表示部（５）とタッチパネル（６）とが設けられ、正面（１）は、底面（２）に対する傾斜角度（Ａ２）が背面（３）に対する傾斜角度（Ａ３）よりも大きくなるように傾斜して形成され、底面（２）の奥行寸法（Ｄ２）は、背面（３）の高さ寸法（Ｄ３）よりも短い。これにより、表示画像を視認しやすく、且つ安定した操作が可能な電子機器を提供する。

Description

明細書

電子機器

技術分野

[0001] 本発明は、電子機器に関し、特に画像表示部と操作部とを正面に設けた電子機器に関する。

背景技術

[0002] 画像表示部と操作部とを正面に設けたテレビ電話が従来から知られている（例えば、非特許文献 1、非特許文献 2参照)。このテレビ電話は、板状ベース部材の一端に急な角度で後方に傾斜して取り付けたパネル部材の正面に、タツチパネル付液晶デイスプレイ、カメラ、スピーカ及びマイクが設けられ、例えば机の上に載置して使用される。パネル部材の正面に設けられた液晶ディスプレイに表示されたソフトキーをぺン型入力器等によりタツチして操作することにより、キーボード、マウス等を使わずにテレビ電話を操作することができる。またペン型入力器等によりソフトキーをタツチして電話帳情報等を登録することができる。

[0003] また、タツチパネルによる手書き入力モードが設定されたときに、表示データを上下左右反転して表示器に表示する情報処理装置が知られている（特許文献 1参照）。この情報処理装置は、情報処理を行う CPUおよび表示データを記憶する VRAMを内蔵する本体と、この本体に回動可能に取り付けられた表示器と、この表示器に装着されるタツチパネルからの信号を検知して CPUに出力するタツチパネルコントローラと、タツチパネルによる手書き入力モードを設定する手書き設定手段と、この手書き設定手段により手書き入力モードが設定されたとき、 VRAMの表示データを上下左右反転して表示器に表示する表示コントローラを備える。

[0004] このように VRAMの表示データを上下左右反転して表示器に表示することができるので、この表示状態のまま、通常のパソコン操作時とは逆に表示器を手前側に水平にして置くことにより、使用者が見る表示データの配置、方向は正常になり、この状態でタツチパネルにより入力する。このとき、キーの設けられた本体は邪魔にならないし、タツチパネルの装着された表示器を机等に水平に置いてペン型入力器で入力すること力 Sできる。

特許文献 1：特開平 4— 84214号公報 (第 1図（b)、平成 4年（1992) 3月 17日公開）非特許文献 1 : "通信機器オンラインショップ"、フレッツフォン VP1000、 [online], N TT東日本、 [平成 17年 5月 19日検索]、インターネットく URL： http：〃 www.ntt-east. co.jp/ced/goods/vplOOO/

非特許文献 2 : "News Release フレッツサービスに対応した新たな IPテレビ電話端末「フレッツフォン VP1000」の販売開始について"、 [online],平成 16年 7月 20 日、 NTT東日本、 [平成 17年 5月 19日検索]、インターネットく URL： http://www.ntt -east.co.jp/release/0407/040720b. html#01 >

発明の開示

[0005] し力ながら、上記非特許文献 1及び 2の構成では、タツチパネル付液晶ディスプレィを設けたパネル部材が、机等の表面に対して急な角度で傾斜して配置されるため、略水平方向に向かってペン型入力器等により圧力をカ卩えることとなるが、略下方向への押圧に比べて略水平方向へは押圧しにくぐまた押圧するとテレビ電話全体が後方にずれてしまうおそれもあり、タツチパネルに圧力をカ卩えにくぐ安定したタツチパネル操作を行うことが困難であるという問題がある。

[0006] また特許文献 1の構成では、表示器を机等に水平に置く構成であるため、表示データが垂直上方に向かって表示されるので、斜め上方から表示器を見る操作者にとつて、表示データが見にくくなり、安定したタツチパネル操作がしにくいという問題がある。

[0007] 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示画像を視認しゃすぐ且つ安定した操作が可能な電子機器を提供することにある。

[0008] 本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するために、底面と、前記底面に略垂直な背面と、前記底面及び前記背面に対して傾斜して形成した正面とを有する筐体を備え、前記筐体の正面に画像表示部と操作部とが設けられ、前記正面は、前記底面に対する傾斜角度が前記背面に対する傾斜角度よりも大きくなるように傾斜して形成されることを特徴とする。

[0009] 上記の構成によれば、筐体の正面は、底面に対する傾斜角度が背面に対する傾斜角度よりも大きくなるように傾斜して形成される。このため、底面に対して 45度よりも大きい角度で傾斜する正面の画像表示部に表示された表示画像が、遠方からでも視認しゃすいのみならず、背面が下向きになる横置き状態に電子機器を倒して上向きになった正面の画像表示部は、下向きになった背面に対して 45度よりも小さい緩やかな角度で傾斜するので、表示画像を斜め上方から視認しゃすい角度であって、且つ操作部を斜め上方から安定して操作するのに適した角度に配置される。この結果、表示画像を視認しゃすぐ且つ安定した操作が可能な電子機器を提供することができる。

[0010] 前記底面の奥行き寸法は、前記電子機器の高さ寸法よりも短レ、ことが好ましレ、。

[0011] この構成によれば、背面が下向きになる横置き状態に電子機器を倒すことが容易であり、また省スペースを実現することができ、写真立てのイメージで棚の上等にインテリアのように置いて使用することができる。

[0012] 前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出手段と、前記横置き検出手段による検出結果に応じて、前記画像表示部に表示される画像の上下左右を反転させる表示反転コントローラとをさらに備えることが好ましい。

[0013] この構成によれば、横置き検出手段が、背面が下向きになる横置き状態を検出し、表示反転コントローラが、横置き検出手段による検出結果に応じて、画像表示部に表示される画像の上下左右を反転させるので、電子機器を横置き状態に倒したときに、表示画像を自動的に反転させることができる。このため、横置き状態において、傾斜した正面の画像表示部を底面の反対側から見るときに、上下左右反転した画像が表示されることを自動的に防止できる。

[0014] 前記操作部は、前記画像表示部を覆うように設けたタツチパネルを含み、前記タツチパネルの検出座標を前記正面の傾斜方向に沿って補正する検出座標補正部をさらに備え、前記検出座標補正部は、前記横置き検出手段による検出結果に応じて、前記タツチパネルの検出座標の補正量を変更することが好ましい。

[0015] この構成によれば、画像表示部を覆うように設けたタツチパネルにおける検出座標を正面の傾斜方向に沿って補正する検出座標補正部は、横置き検出手段による検出結果に応じて、タツチパネルの検出座標の補正量を変更する。正面が傾斜していると、ユーザがペンタッチをしょうとする座標位置 (ユーザの目線と画像表示部の表面との交点）と、実際に画像表示部が反応して検出される座標位置 (ユーザの目線とタツチパネルの表面との交点の真下の位置）とがずれるため、タツチパネルに対する目線の角度に応じて検出座標位置を補正しているが、目線の角度が縦置き状態と横置き状態とで異なるので、タツチパネルの検出座標位置の補正量を変更することにより、タツチパネルの検出座標を電子機器の載置状態に応じて適切に補正することができる。このため、縦置き状態と横置き状態との双方においてユーザストレスのないペンタツチ検出が可能になる。

[0016] 前記背面に設けられた取っ手をさらに備え、前記取っ手は、前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出スィッチとして動作することが好ましい。

[0017] この構成によれば、背面に設けられた取っ手が、背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出スィッチとして動作する。従って、横置き検出スィッチを、電子機器を持ち運ぶための取っ手と兼用することができる。

[0018] 前記取っ手は、前記背面に形成した凹部から前記底面側への斜め方向に向かつて一部突出する開位置と、前記背面に沿って前記凹部内に収容される閉位置との間で回動可能に設けられ、前記閉位置から前記開位置への方向に向かって弾性部材により付勢されてレ、ることが好ましレ、。

[0019] この構成によれば、背面に沿って凹部内に収容される閉位置から、凹部から底面側への斜め方向に向かって一部突出する開位置への方向に向かって弾性部材により付勢された取っ手が、開位置と閉位置との間で回動可能になる。従って、電子機器を横置き状態に倒すと、取っ手は開位置から閉位置へ回動して横置き検出スィッチとして動作する。その結果、簡単な構成により横置き検出スィッチを取っ手と兼用すること力 Sできる。

[0020] 前記画像表示部には、相手側テレビ電話から受信した画像が表示され、前記画像に同期した音声を出力するスピーカと、前記正面に設けられて相手側テレビ電話に送信するための画像を撮像するカメラと、相手側テレビ電話に送信するための音声を入力するマイクユニットとをさらに備え、テレビ電話として動作することが好ましい。

[0021] この構成によれば、画像表示部は相手側テレビ電話から受信した画像を表示し、スピー力は上記画像に同期した音声を出力し、正面に設けられたカメラは相手側テレビ電話に送信するための画像を撮像し、マイクユニットは相手側テレビ電話に送信するための音声を入力して、電子機器がテレビ電話として動作する。画像表示部は、テレビ電話の画像を前方から見るのに適した角度に配置されるのみならず、横置きに倒した状態では、テレビ電話の電話帳情報を入力するために上方から操作部を操作するのに適した角度に配置される。この結果、縦置き状態において画像を視認しゃすいのみならず、横置き状態にして安定した操作により電話帳情報を入力することができるテレビ電話を提供することができる。

[0022] 前記マイクユニットは、指向性マイクを含み、前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出手段と、前記横置き検出手段による検出結果に応じて、前記指向性マイクの指向性を規定する指向性パラメータを変更するマイクコントローラとをさらに備えることが好ましい。

[0023] この構成によれば、マイクユニットが指向性マイクを含み、横置き検出手段は背面が下向きになる横置き状態を検出し、マイクコントローラは、横置き検出手段による検出結果に応じて、指向性マイクの指向性を規定する指向性パラメータを変更する。このため、縦置き状態と横置き状態とで指向性マイクの指向性を自動的に変更することができる。ユーザのテレビ電話の利用シーンでは、横置き状態で使用するときの方が、縦置き状態で使用するときよりも、正面方向に対して大きく傾斜した方向から話すと考えられるため、横置き状態で使用するときに、マイク検出が可能な正面方向の角度を広げることにより、縦置き状態及び横置き状態というユーザの利用シーンに応じてマイクを制御することができる。

[0024] 前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出手段と、前記横置き検出手段により前記横置き状態が検出されたときは、前記カメラにより撮像した画像の上下左右を反転させて相手側テレビ電話に送信する送信部とをさらに備えることが好ましい。

[0025] この構成によれば、背面が下向きになる横置き状態が検出されたときは、カメラにより撮像した画像の上下左右が反転し、相手側テレビ電話に送信される。横置きにテレビ電話を倒して、傾斜した正面に面した側から通話する通話者をカメラにより撮像して上下左右が反転した画像を、再び上下左右反転させて送信することにより、相手側テレビ電話は受信画像をそのまま上下左右正しく表示することができる。

[0026] 本発明に係る電子機器によれば、筐体の正面は、底面に対する傾斜角度が背面に対する傾斜角度よりも大きくなるように傾斜して形成される。このため、底面に対して 45度よりも大きい角度で傾斜する正面の画像表示部に表示された表示画像が、遠方力でも視認しゃすいのみならず、背面が下向きになる横置き状態に電子機器を倒して上向きになった正面の画像表示部は、下向きになった背面に対して 45度よりも小さい緩やかな角度で傾斜するので、表示画像を斜め上方から視認しゃすい角度であって、且つ操作部を斜め上方から安定して操作するのに適した角度に配置される。この結果、表示画像を視認しゃすぐ且つ安定した操作が可能な電子機器を提供すること力 Sできる。

図面の簡単な説明

[0027] [図 1]本実施形態に係るテレビ電話の外観を示す正面図である。

[図 2]本実施形態に係るテレビ電話の左側面図である。

[図 3]本実施形態に係るテレビ電話の右側面図である。

[図 4]本実施形態に係るテレビ電話の背面図である。

[図 5]本実施形態に係るテレビ電話の横置き状態での斜視図である。

[図 6]本実施形態に係るテレビ電話の構成を示すブロック図である。

[図 7]本実施形態に係るテレビ電話を縦置き状態にしたときのタツチパネル入力座標補正方法を説明するための断面図である。

[図 8]本実施形態に係るテレビ電話を横置き状態にしたときのタツチパネル入力座標補正方法を説明するための断面図である。

[図 9]本実施形態に係るテレビ電話を縦置き状態にしたときのマイクの検出範囲を示す図である。

[図 10]本実施形態に係るテレビ電話を横置き状態にしたときのマイクの検出範囲を示す図である。

[図 11]本実施形態に係るテレビ電話の縦置きでの使用状態を説明するための側面図である。園 12]本実施形態に係るテレビ電話の横置きでの使用状態を説明するための側面図である。

園 13]本実施形態に係るテレビ電話に印刷されたアイコンを説明するための図である。

[図 14]本実施形態に係るテレビ電話の他の構成を示す右側面図である。

符号の説明

1 正面

2 底面

3 背面

4 筐体

5 画像表示部

6 タツチパネノレ

7 取っ手 (横置き検出手段、横置き検出スィッチ)

8 表示反転コントローラ

9 検出座標補正部

10 座標検出部

11 凹部

12 回動軸

13 スピーカ

14 カメラ

15 マイクユニット

16 指向性マイク

17 無指向性マイク

18 マイクコントローラ

19 送信部

20 受信部

21 メインコントローラ

100 テレビ電話 A2、A3 傾斜角度

D2 奥行寸法

D3 高さ寸法

発明を実施するための最良の形態

[0029] 図 1は、本実施形態に係るテレビ電話 100の外観を示す正面図である。図 2は、その左側面図であり、図 3は右側面図であり、図 4は背面図である。図 5はテレビ電話 1 00の横置き状態での斜視図であり、図 6はテレビ電話 100の構成を示すブロック図である。

[0030] テレビ電話 100は、筐体 4を備える。筐体 4は、略長方形状の底面 2と、底面 2に略垂直な略長方形状の背面 3と、底面 2及び背面 3に対して傾斜して形成した略長方形状の正面 1と、略縦長台形形状をした左側面 31及び右側面 32と、略長方形状の天面 21とを有する。

[0031] 正面 1は、底面 2に対する傾斜角度 A2が背面 3に対する傾斜角度 A3よりも大きくなるように傾斜して形成される。傾斜角度 A2は例えば 65度以上 70度以下であり、傾斜角度 A3は例えば 20度以上 25度以下である。底面 2の奥行寸法 D2は、テレビ電話 1 00の高さ寸法 D3よりも短レ、。

[0032] 筐体 4の正面 1には、液晶表示パネルにより構成した画像表示部 5と、画像表示部 5を覆うように形成したタツチパネル 6とが設けられる。

[0033] 正面 1には、相手側テレビ電話（図示せず）に送信するための画像を撮像するカメラ 14と、相手側テレビ電話に送信するための音声を入力するマイクユニット 15とがさらに設けられる。マイクユニット 15は、指向性マイク 16と無指向性マイク 17とを含む（図 6)。

[0034] 画像表示部 5は、相手側テレビ電話から受信した画像を表示する主画面 22と、カメラ 14により撮像された画像を表示する子画面 23とを有する。主画面 22に表示された受信画像に同期する音声を出力するスピーカ 13がさらに正面 1に設けられる。タツチパネル 6による入カタツチ操作のために複数個のタツチパネルボタン 24が画像表示部 5の上下端にそれぞれ表示される。

[0035] 筐体 4の背面 3の略中央には凹部 11が形成される。凹部 11には、幅広の板状取つ手 7が、底面 2側への斜め方向に向かって凹部 11から一部突出する開位置 (図 2、図 3)と、背面 3に沿って凹部 11内に収容される閉位置（図示せず）との間で回動軸 12 の回りに回動可能に設けられ、閉位置から開位置への矢印 34の方向に向かってばね等の弾性部材（図示せず）により付勢されている。この取っ手 7は、背面 3が下向きになる横置き状態（後述する図 10)に筐体 4を倒したときは、開位置から閉位置に回動して横置き状態を検出し、横置き状態から縦置き状態に戻したときは閉状態から開状態に復帰する横置き検出スィッチとして動作する。

[0036] 筐体 4の右側面 32には、スピーカ 13から出力される音量を調整する音量調整つまみ 26と、テレビ電話 100の電源をオンオフする電源スィッチ 27と、メモリカードを装着するためのスロット 28と、電源に電力を供給するコードを接続するための電源端子 29 と、映像音声情報を入力するための AV入力端子 30とが設けられる。

[0037] 図 6を参照すると、テレビ電話 100は、メインコントローラ 21を備える。メインコント口ーラ 21は、テレビ電話 100の全体の動作を制御する。

[0038] テレビ電話 100には、表示反転コントローラ 8が設けられる。表示反転コントローラ 8 は、横置き検出スィッチ（取っ手 7)による検出結果に応じて、画像表示部 5に表示される画像の上下左右を反転させる。

[0039] 図 3を参照すると、筐体 4の右側面 32には、画面反転スィッチ 25が設けられる。画面反転スィッチ 25は、画像表示部 5に表示される画像の上下左右を手動によって反転させるために設けられ、表示反転コントローラ 8が底面 2側を下にして画像表示部 5 に画像を表示するための第 1手動モードと、表示反転コントローラ 8が底面 2側を上にして画像を表示するための第 2手動モードと、横置き検出スィッチ（取っ手 7)による検出結果に応じて表示反転コントローラ 8により画像の上下左右を反転させる自動モードとを切り換える。従って表示反転コントローラ 8は、画面反転スィッチ 25により自動モードに切り換えられているときに、横置き検出スィッチ（取っ手 7)による検出結果に応じて、画像表示部 5に表示される画像の上下左右を反転させる。

[0040] テレビ電話 100は、送信部 19を備える。送信部 19は、カメラ 14により撮像した画像とマイクユニット 15により入力した音声とを相手側テレビ電話に送信する。横置き検出スィッチ (取っ手 7)により横置き状態が検出されたときは、送信部 19は、カメラ 14 により撮像した画像の上下左右を反転させて相手側テレビ電話に送信する。

[0041] テレビ電話 100には、受信部 20が設けられる。受信部 20は、相手側テレビ電話から画像及び音声を受信する。受信部 20により受信した画像は画像表示部 5に表示され、受信した音声はスピーカ 13から出力される。

[0042] テレビ電話 100は、座標検出部 10と検出座標補正部 9とを備える。座標検出部 10 は、タツチパネル 6が押圧された位置座標を検出する。検出座標補正部 9は、座標検出部 10により検出されたタツチパネル 6の検出座標を正面 1の傾斜方向に沿つて補正する。タツチパネル 6の検出座標の補正量は、横置き検出スィッチ（取っ手 7)の検出結果に応じて変更される。具体的な補正方法は後述する。

[0043] テレビ電話 100には、マイクコントローラ 18が設けられる。マイクコントローラ 18は、横置き検出スィッチ（取っ手 7)の検出結果に応じて、指向性マイク 16の指向性を規定する指向性パラメータを変更する。

[0044] 図 7はテレビ電話 100を縦置き状態にしたときのマイクの検出範囲を示す図であり、図 8は横置き状態にしたときのマイクの検出範囲を示す図である。

[0045] 前述したようにマイクユニット 15には指向性マイク 16と無指向性マイク 17とが搭載されており、指向性マイク 16と無指向性マイク 17とを組み合わせることにより、テレビ電話 100の正面 1の所定範囲からの音声以外の音声を除去するように指向性マイク 16及び無指向性マイク 17が制御されている。具体的には、レベルが大きい（dB値が高レ、）音声を有効とし、レベルが小さレ、（dB値が低レ、）音声を雑音と判断して除去する。指向性マイク 16と無指向性マイク 17とを組み合わせると、指向性マイク 16の検出範囲と無指向性マイク 17の検出範囲とが重なり合う領域では、検出レベルが特に高くなるので、正面 1の所定範囲からの音声以外の音声を適切に除去することができる

[0046] ユーザのテレビ電話の利用シーンを考慮すれば、図 7に示す縦置き時よりも図 8に示す横置き時の方が、正面 1に垂直な方向に対して大きく傾斜した方向から話すと考えられる。このため、横置き状態における指向性マイク 16の中心点 43を中心とする検出角度 C2を、縦置き状態における検出角度 C1よりも広げるように、指向性マイク 16の指向性パラメータを変更する。無指向性マイク 17の検出領域 42は、縦置き時と横置き時とで変更しなくてもよい。

[0047] 図 9は、テレビ電話 100の縦置きでの使用状態を説明するための側面図である。前述した構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。後述する図面も同様である。

[0048] テレビ電話 100は、例えば、高さ HI = 740mmの机 35の上に、机 35の端から距離 LI = 200mm離して載置して使用される。画像表示部 5を構成する液晶パネルの中心点 36を通る垂線 40に対して、液晶パネルの視野角 VI = 50度であり、視野角 V2 =60度である。机 35の前に座った状態での平均的な身長の使用者の目の位置を示す座視線位置 38の高さ H2は約 1100mmである。液晶パネルの中心点 36を座視線位置 38から見るときの目線が液晶パネルの垂線 40となす縦置き目線角度 B2は液晶パネルの視野角 VIよりも小さぐ座視線位置 38は液晶パネルの視野角 VIの範囲内に位置している。このため、縦置き状態のテレビ電話 100の液晶パネルを座視線位置 38において良好に視認することができる。

[0049] 筐体 4の正面 1は、底面 2に対する傾斜角度 A2が 45度よりも大きい急な角度で斜め後方に傾斜する。このため、正面 1に設けられた画像表示部 5に表示される画像は、遠方からでも視認しゃすい。

[0050] カメラ 14の中心点 37を通る垂線に対するカメラ 14の視野角 V3 = 20度であり、座視線位置 38はカメラ 14の視野角 V3の範囲内に位置している。このため、座視線位置 38の通話者をカメラ 14により撮像することができる。

[0051] 図 10は、テレビ電話 100の横置きでの使用状態を説明するための側面図である。

テレビ電話 100は、机 35の上に、背面 3を下向きにして天面 21を座視線位置 38側に向けた横置きにして使用される。正面 1は、机 35の表面に対して角度 A3 = 20度以上 25度以下という緩や力な角度で傾斜する。このため、正面 1に設けた画像表示部 5に表示された画像を斜め上方から視認しゃすぐタツチパネル 6を斜め上方から安定して操作することができる。この結果、表示画像を視認しゃすぐ且つ安定した操作が可能になる。

[0052] 横置き状態において、液晶パネルの中心点 36を座視線位置 38から見るときの目線が垂線 40となす横置き目線角度 B3は、図 7に示す縦置き状態のときと同様に、液晶パネルの視野角 VIよりも小さぐ座視線位置 38は、液晶パネルの視野角 VIの範圏内に位置している。このため、横置き状態のテレビ電話 100の液晶パネルに表示された画像を座視線位置 38において良好に視認することができる。

[0053] 図 9に示す縦置き状態のときと同様に、座視線位置 38は横置き状態のカメラ 14の視野角 V3の範囲内に位置している。このため、座視線位置 38の通話者を横置き状態のカメラ 14により撮像することができる。

[0054] 机 35の前で立った状態での使用者の目の位置を示す立ち視線位置 39の高さ H3 は約 1650mmである。立ち視線位置 39は、横置き状態のテレビ電話 100に設けた液晶パネルの垂線 40上に位置するので、横置き状態のテレビ電話 100の液晶パネルに表示された画像を立ち視線位置 39においても良好に視認することができる。また立ち視線位置 39は横置き状態のカメラ 14の視野角 V3の範囲内にも位置しているので、立ち視線位置 39の通話者を横置き状態のカメラ 14により撮像することもできる

[0055] 図 11は、テレビ電話 100を縦置き状態にしたときのタツチパネル入力座標補正方法を説明するための断面図である。座視線位置 38の操作者の目線は、縦置き状態の画像表示部 5に対する垂線 40に対して天面 21(図 9)側に縦置き目線角度 B2だけ傾斜している。座視線位置 38の操作者力座視線位置 38からの目線が画像表示部 5の表面と交差する目的点 Y2をタツチすることを意図して、タツチパネル 6の表面と交差するタツチ点 P2をペン型入力器等によりタツチすると、実際には、タツチ点 P2の真下に位置する反応点 Y0がタツチされた点として座標検出部 10により検出される。従つて、目的点 Y2と反応点 Y0との間に画像表示部 5の底面 2(図 9)側に向力傾斜方向 41に沿った Δ Υ2のずれが生じる。このため、検出座標補正部 9は、ずれ Δ Υ2を下記の（式 1)によって算出する。

[0056] A Y2=T X tan (B2) …（式 1)、

ここで、 Tは、タツチパネル 6の厚み（タツチ点 P2から反応点 Y0までの距離）である。

[0057] そして検出座標補正部 9は、算出したずれ Δ Υ2を補正量として反応点 Y0の座標を目的点 Y2の座標に補正する。

[0058] 図 12は、テレビ電話 100を横置き状態にしたときのタツチパネル入力座標補正方法を説明するための断面図である。横置き状態においては、座視線位置 38の操作者の目線は、画像表示部 5に対する垂線 40に対して天面 21(図 10)側に横置き目線角度 B3だけ傾斜している。座視線位置 38の操作者が、目的点 Y3をタツチすることを意図して、タツチ点 P2をタツチすると実際には反応点 Y0が検出される。従って、目的点 Y3と反応点 Y0との間に底面 2(図 10)側に向力画像表示部 5の傾斜方向 41に沿つた Δ Υ3のずれが生じる。このため、検出座標補正部 9は、ずれ Δ Υ3を下記の（式 2)によって算出する。

[0059] A Y3 =T X tan (B3) …（式 2)、

そして検出座標補正部 9は、算出したずれ Δ Υ3を補正量として反応点 Y0の座標を目的点 Y3の座標に補正する。

[0060] 図 13は、テレビ電話に印刷されたアイコンを説明するための図である。筐体 4の正面 1の上佃 Jには、天面 21に設けられたボタン 47、 48及び 49を示すアイコン 44、 45 及び 46がそれぞれ印刷表示される。

[0061] 画像表示部 5に表示される画像の上下左右を反転させると、画像表示部 5以外の領域に印刷した印刷表示は反転しないので、印刷表示の表示方向と画像表示部 5 の表示画像の表示方向とが互いに逆になり得る。このため、印刷表示は、文字列により構成するのではなぐ上下いずれの方向から見ても直ちに理解できるようなデザィンのアイコン 44、 45及び 46によって構成する。アイコン 44は受話器の形状を斜め方向にして表示しており、電話アプリケーションを起動するためのボタン 47に対応するアイコンである。アイコン 45はアプリケーションを選択するメニューを画面表示部 5に表示するためのボタン 48に対応するアイコンであり、アイコン 46はファーストダイヤルという、設定された固定番号に対して緊急にテレビ電話をかけるためのボタン 49に対応するアイコンである。

[0062] このように構成されたテレビ電話 100の動作を説明する。テレビ電話 100を縦置き状態で机上に載せ、タツチパネルボタン 24を操作して相手方テレビ電話に通信により接続すると、受信部 20により相手方テレビ電話力受信した受信画像が正面 1に設けた画像表示部 5の主画面 22に表示され、相手方テレビ電話から受信部 20により受信した受信音声がスピーカ 13から出力される。正面 1のカメラ 14により撮像された画像及び正面 1のマイクユニット 15に入力された音声は、送信部 19により相手方テレビ電話へ送信される。またカメラ 14の撮像画像は画像表示部 5の子画面 23に表示される。

[0063] 正面 1の傾斜角度 A2は 65度以上 70度以下であるため、画像表示部 5は急な角度で斜め後方に傾斜する。このため、遠方からでも表示画像を視認しゃすい。

[0064] 背面 3の取っ手 7は、底面 2側への斜め方向に向かって凹部 11から一部突出する開位置 (図 2、図 3)において、閉位置から開位置への矢印 34の方向に向かってばねにより付勢されている。このため、この取っ手 7を手の指に引っ掛けてテレビ電話 100 を持ち運ぶことができる。

[0065] 次に、背面 3が下向きになる横置き状態にテレビ電話 100を倒すと、横置き検出スイッチとして動作する取っ手 7は、机の表面に当接して、背面 3に沿って凹部 11内に収容される閉位置まで矢印 35の方向に向かってばねの付勢力に抗して回動軸 12の回りに回動し、スィッチ（図示せず）が取っ手 7により押されてオンとなることにより横置き状態が検出される。底面 2の奥行き寸法 D2が、テレビ電話 100の高さ寸法 D3よりも短いので、容易にテレビ電話 100を倒すことができる。

[0066] 横置き検出スィッチとして動作する取っ手 7により横置き状態が検出されると、表示反転コントローラ 8は、画像表示部 5に表示される画像の上下左右を反転させる。具体的には表示反転コントローラ 8は、相手側テレビ電話から受信して主画面 22に表示される受信画像の表示方向を反転させ、タツチパネルボタン 24の表示位置及び表示方向を反転させ、カメラ 14の撮像画像を表示する子画面 23の表示位置を反転させる。テレビ電話 100を横置き状態にして撮像するときには、図 5に示すようにカメラ 1 4自身も反転しているため、表示反転コントローラ 8は、子画面 23に表示するカメラ 14 の撮像画像は反転させなレ、。

[0067] また検出座標補正部 9は、横置き状態が検出されると、座標検出部 10により検出されたタツチパネル 6の検出座標を補正するための補正量の算出式を、縦置き状態における算出式、

A Y2=T X tan (B2) …（式 1)、

から、横置き状態における算出式、 A Y3 =T X tan (B3) …（式 2)、

に変更する。

[0068] またマイクコントローラ 18は、横置き状態が検出されると、指向性マイク 16の指向性を規定する検出角度を、縦置き状態における検出角度よりも広げるように変更する。さらに、送信部 19は、横置き状態が検出されると、カメラ 14により撮像した画像の上下左右を反転させて相手側テレビ電話に送信する。

[0069] テレビ電話 100を片手で持って使用する場合、又は膝の上に載せて使用する場合には、画面反転スィッチ 25により、横置き検出スィッチ（取っ手 7)による検出結果に応じて画像の上下左右を反転させる自動モードから、底面 2側を下にして画像を表示する第 1手動モード、又は、底面 2側を上にして表示する第 2手動モードに切り換えて使用することができる。

[0070] テレビ電話 100を横置き状態にすると、緩やかに傾斜する正面 1上のタツチパネル 6を斜め上方から安定して操作できるので、電話帳情報等の入力が容易になる。

[0071] なお本実施の形態ではテレビ電話 100が本来のテレビ電話として動作する例を説明したが、本発明はこれに限定されなレ、。テレビ電話 100をインターネットに接続し、コンテンツを閲覧表示することもできるように構成してもよい。この場合は、横置き状態にすると、安定した操作によりインターネットの URL等を登録することができる。

[0072] また、テレビ電話機能の代わりに、又はテレビ電話機能に追加して、以下の機能を有するように構成してもよレ、。即ち、カメラ 14に写真撮影機能を持たせ、メモリカードスロット 28にメモリカードを装着し、撮影した写真のデータをメモリカードに蓄積し、蓄積した写真データをスライドショーとして画像表示部 5に表示するように構成してもよレ、。この場合は、横置き状態にすると、撮影写真データの編集のための操作が容易になる。

[0073] また、横置き時にカメラ 14の動作を禁止するように構成してもよい。横置き時にカメラ 14を動作させると、テレビ電話の通話者を鼻の下側から撮像することとなるため、画像表示部に鼻の下側から見た通話者の画像が表示されることとなり、奇異な印象を与えるおそれがあるからである。

[0074] また、回動式の横置き検出スィッチ (取っ手 7)を筐体 4の背面 3に設けた例を示した力横置き検出スィッチは摺動式に構成してもよぐまた底面 2に設けてもよい。

[0075] また、ずれ Δ Υ2、 Δ Υ3を補正量として算出する例を示した力ずれ Δ Υ2、 Δ Υ3 は予めメモリに記憶してぉレ、てもよレ、。

[0076] 図 14は、本実施形態に係るテレビ電話の他の構成を示す右側面図である。筐体の背面は底面に対して厳密に垂直に形成されていなくてもよい。例えば図 14に示す例では、底面 2に対して垂直な方向から約 7度、正面 1側に傾けて背面 3Αを形成した例を示している。

[0077] 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなぐ請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。産業上の利用の可能性

[0078] 本発明は、電子機器に適用することができ、特に画像表示部と操作部とを正面に設けた電子機器に適用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 底面と、前記底面に略垂直な背面と、前記底面及び前記背面に対して傾斜して形成した正面とを有する筐体を備え、

前記筐体の正面に画像表示部と操作部とが設けられ、

前記正面は、前記底面に対する傾斜角度が前記背面に対する傾斜角度よりも大きくなるように傾斜して形成されることを特徴とする電子機器。

[2] 前記底面の奥行寸法は、前記電子機器の高さ寸法よりも短い請求項 1記載の電子機器。

[3] 前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出手段と、

前記横置き検出手段による検出結果に応じて、前記画像表示部に表示される画像の上下左右を反転させる表示反転コントローラとをさらに備える請求項 1記載の電子機器。

[4] 前記操作部は、前記画像表示部を覆うように設けたタツチパネルを含み、

前記タツチパネルの検出座標を前記正面の傾斜方向に沿って補正する検出座標補正部をさらに備え、

前記検出座標補正部は、前記横置き検出手段による検出結果に応じて、前記タツチパネルの検出座標の補正量を変更する請求項 3記載の電子機器。

[5] 前記背面に設けられた取っ手をさらに備え、

前記取っ手は、前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出スイツチとして動作する請求項 1記載の電子機器。

[6] 前記取っ手は、前記背面に形成した凹部から前記底面側への斜め方向に向かつて一部突出する開位置と、前記背面に沿って前記凹部内に収容される閉位置との間で回動可能に設けられ、前記閉位置から前記開位置への方向に向かって弾性部材により付勢されている請求項 5記載の電子機器。

[7] 前記画像表示部には、相手側テレビ電話から受信した画像が表示され、

前記画像に同期した音声を出力するスピーカと、

前記正面に設けられて相手側テレビ電話に送信するための画像を撮像するカメラと、相手側テレビ電話に送信するための音声を入力するマイクユニットとをさらに備え、テレビ電話として動作する請求項 1記載の電子機器。

[8] 前記マイクユニットは、指向性マイクを含み、

前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出手段と、

前記横置き検出手段による検出結果に応じて、前記指向性マイクの指向性を規定する指向性パラメータを変更するマイクコントローラとをさらに備える請求項 7記載の電子機器。

[9] 前記背面が下向きになる横置き状態を検出する横置き検出手段と、

前記横置き検出手段により前記横置き状態が検出されたときは、前記カメラにより撮像した画像の上下左右を反転させて相手側テレビ電話に送信する送信部とをさらに備える請求項 7記載の電子機器。