WO2006115014A1

WO2006115014A1 - 燃料供給装置

Info

Publication number: WO2006115014A1
Application number: PCT/JP2006/307437
Authority: WO
Inventors: Bunji Honma; Hideyuki Iwamoto; Tomohiro Ono; Takao Ikarugi; Keizo Hayama; Maki Shimogawa
Original assignee: Mitsuba Corporation
Priority date: 2005-04-22
Filing date: 2006-04-07
Publication date: 2006-11-02
Also published as: CN101163878A; BRPI0608828A2; JPWO2006115014A1

Abstract

　燃料タンク２に取り付けられるケーシング４内に、電動モータ１０と、電動モータ１０によって駆動される燃料ポンプ２０とを収容する。ケーシング４の端部に取り付けられるエンドカバー１２に、電動モータ１０のブラシ３８を保持するブラシホルダ部３９と、燃料ポンプ２０から吐出される燃料の圧力を制御するプレッシャレギュレータ５０とを設ける。ブラシ３８は、電動モータ１０の回転軸３３を挟んで対向する位置に配置され、プレッシャレギュレータ５０は、ブラシ３８の間に形成される空隙部４４に配置される。

Description

明細書

燃料供給装置

技術分野

[0001] 本発明は、車両用の燃料供給装置に関し、特に、燃料タンクから燃料噴射装置に対し燃料を供給する自動二輪車用の燃料供給装置に関する。

背景技術

[0002] 近年、二輪車や四輪車などの車両用燃料供給装置として、部品点数の削減や組付作業の効率ィ匕等の観点から、燃料ポンプや圧力制御装置、ストレーナ等を一体化した燃料ポンプモジュールが広く用いられて、る。このような燃料ポンプモジュールでは、燃料ポンプとして、電動モータによって駆動される電動ポンプが使用され、ボンプ駆動用のモータ共々ユニットィ匕されて燃料タンク内や燃料タンク近傍に配置される

[0003] 例えば、特許文献 4のような燃料供給装置では、フランジと呼ばれる円板状の部材に電動ポンプやストレーナ、プレツシャレギユレ一タ等を固定してポンプモジュールを形成する。そして、このフランジを燃料タンクの開口に装着することにより、燃料供給装置がタンク内に取り付けられる。また、特許文献 1のような燃料供給装置では、モータゃポンプ、ダンパ等を略円筒形状に一体ィ匕してポンプモジュールを形成する。このモジュールは、燃料タンクのサービスホール力タンク内に挿入、設置される。

特許文献 1：特開昭 56-66446号公報

特許文献 2：特開昭 60-138297号公報

特許文献 3：実開昭 61-123654号公報

特許文献 4：特開平 11-44272号公報

特許文献 5 :特開平 11-257174号公報

特許文献 6：特開平 11-257175号公報

特許文献 7：特開平 11-257176号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題 [0004] し力しながら、特許文献 4のような燃料供給装置にあっては、電動ポンプとプレツシャレギユレータが並列に配置されているため、燃料ポンプモジュールの外径が大きくなり、装置自体が大型化してしまうという問題があった。一方、特許文献 1のような燃料供給装置の場合、電動ポンプとプレツシャレギユレータ (或いはダンバ）は直列状に配置されるため、モジュール外径は特許文献 4のものよりも縮小できる力その分、長手方向の寸法が大きくなり、装置自体が大型化することは避けられない。特に、二輪車用の燃料供給装置では、燃料タンクの大きさや形状が様々であり、どのような燃料タンクにも設置可能な小型でかつ長寿命の燃料供給装置が求められており、従前の燃料供給装置では、その要求に十分応えることができな力つた。

[0005] 本発明の目的は、小型でかつ長寿命な燃料供給装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明の燃料供給装置は、燃料タンクに取り付けられるケーシング内に、給電用のブラシを備えた電動モータと、前記電動モータによって駆動されるポンプ部とを収容してなる燃料供給装置であって、前記電動モータの端部に取り付けられるエンドカバ一に、前記ブラシを保持するブラシホルダ部と、前記ポンプ部から吐出される燃料の圧力を制御する圧力制御装置とを設けたことを特徴とする。

[0007] 本発明の燃料供給装置にあっては、ブラシホルダ部と圧力制御装置を共にエンドカバーに配置したので、装置のスペース効率が向上し、燃料供給装置の小型化を図ることが可能となる。この場合、ポンプ部と同径で圧力制御装置を内蔵できるので、装置外周に張り出し部分がなぐ燃料タンク内への取付作業性も向上する。また、圧力制御装置等を接続するためのパイプやブラケット等が存在しな、ため、装置の耐震性も向上する。

[0008] また、本発明の他の燃料供給装置は、燃料タンクに取り付けられるケーシング内に、給電用のブラシを備えた電動モータと、前記電動モータによって駆動されるポンプ部とを収容してなる燃料供給装置であって、前記電動モータの端部に取り付けられるエンドカバーと、前記エンドカバーとは別体に形成されて前記電動モータ内に配置され、前記ブラシを保持するホルダ部を備えたブラシホルダと、前記ブラシホルダに設置され、前記ポンプ部力吐出される燃料の圧力を制御する圧力制御装置とを有することを特徴とする。

[0009] 本発明の燃料供給装置にあっては、ブラシホルダ内に圧力制御装置を配置したので、装置のスペース効率が向上し、燃料供給装置の小型化を図ることが可能となる。この場合も、ポンプ部と同径で圧力制御装置を内蔵できる。また、圧力制御装置等を接続するためのノイブやブラケット等が存在しないため、装置の耐震性も向上する。

[0010] 前記燃料供給装置において、前記圧力制御装置を前記ブラシの間に配置しても良い。また、前記燃料供給装置において、前記ブラシを前記電動モータの回転軸を挟んで対向する位置に配置し、前記圧力制御装置を前記カバーの前記ブラシ間に形成される空隙部に配置しても良い。さらに、前記燃料供給装置において、前記ブラシと前記圧力制御装置を前記電動モータの回転軸の軸方向に沿って並列に配置しても良い。

発明の効果

[0011] 本発明の燃料供給装置によれば、電動モータの端部に取り付けられるエンドカバ一に、電動モータに対し給電を行うブラシを保持するブラシホルダ部と、ポンプ部から吐出される燃料の圧力を制御する圧力制御装置とを設けたので、装置のスペース効率が向上し、燃料供給装置の小型化を図ることが可能となる。また、ポンプ部と同径で圧力制御装置を内蔵することも可能となり、装置外周部の張り出し部分を無くすことができ、燃料タンク内への取付作業性も向上する。さらに、圧力制御装置等を接続するためのノイブやブラケット等を廃することができ、装置の耐震性が向上し、耐久性、信頼性を高めることが可能となる。

[0012] また、本発明の他の燃料供給装置によれば、ブラシホルダ内に圧力制御装置を配置するようにしたので、装置のスペース効率が向上し、燃料供給装置の小型化を図ることが可能となる。また、ポンプ部と同径で圧力制御装置を内蔵でき、装置外周部の張り出し部分を無くすことができ、燃料タンク内への取付作業性も向上する。さらに、圧力制御装置等を接続するためのパイプやブラケット等を廃することができ、装置の耐震性が向上し、耐久性、信頼性を高めることが可能となる。さらに、圧力制御装置等を接続するためのパイプやブラケット等が存在しないため、装置の耐震性も向上する。 [0013] 一方、本発明の燃料供給装置にあっては、圧力制御装置をブラシ間に配置することにより、従来デッドスペースとなって、たブラシ間の部位に圧力制御装置が配置される形となるため、スペースの有効活用が可能となり、燃料供給装置の小型化を図ることが可能となる。

[0014] また、ブラシを電動モータの回転軸を挟んで対向する位置に配置し、圧力制御装置をブラシ間に形成される空隙部に配置することにより、従来デッドスペースとなっていたブラシ間の部位に圧力制御装置が配置される形となるため、スペースの有効活用が可能となり、燃料供給装置の小型化を図ることが可能となる。

[0015] さらに、ブラシと圧力制御装置を電動モータの回転軸の軸方向に沿って並列に配置することにより、圧力制御装置による装置寸法の増大を防止でき、装置の小型化を図ることが可能となる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]本発明の実施例 1である燃料供給装置の構成を示す断面図である。

[図 2]図 1の燃料供給装置におけるプレツシャレギユレータの設置位置を示す説明図であり、電動モータの図 1の A— A線に沿った断面を示している。

[図 3]本発明の実施例 2である燃料供給装置の構成を示す断面図である。

[図 4]本発明の実施例 3である燃料供給装置の構成を示す断面図である。

[図 5]図 4の燃料供給装置の平面図である。

符号の説明

1 燃料供給装置 2 燃料タンク

2a 底面 2b ポンプ取付孔

2c 上面 3 燃料配管

4 ケーシング 4a ケース部

4b フランジ部 5 カノ一

6 アウトレットパイプ 7 電源コネ、クタ

8 電源端子 9 ノヽーネス

10 電動モータ 11 シェノレケース

12 エンドカノく一 13 エンドカバー燃料吐出部 15 燃料吸入部チェックノノレブ 17 ボール

リターンスプリング 19 スプリングホルダ燃料ポンプ 21 フイノレタエンドカバー取付部 23 燃料流路

Oリング 25 燃料室

隙間 27 永久磁石ァーマチュア 29 スロットコア 32 卷線

回転軸 33a Dカット部軸受部 35 ポンプケース軸受 37 コンミテータブラシ 39 ブラシホルダ部スプリング 42 ピグテール端子板 44 空隙部

プレツシャレギユレータ 51 レギユレ一タ取付ダイヤフラム 53 了一マチュア弁体 55 スプリングホルダ段部 57 カバー

スプリング 59 ボール

テーパ部 62 油路

バルブスプリング 64 弁座部燃料流入口 66 燃料流出口開口 71 インペラ

インペラ収容部 73 ポンプ室燃料吐出口 75 燃料吸入口連通孔 101 燃料供給装置フイノレタ 103 フィルタブラケット 104 油室 111 燃料供給装置

112 コンミテータ 113 摺接面

114 ブラシ 115 スプリング

116 ブラシホノレダ 116a ホルダ部

117 スプリング収容部 118 スプリングホルダ

121 プレツシャレギユレータ 122 ケース

123 カノく一 124 ダイヤフラム

125 ァーマチュア 126 燃料流入口

127 燃料流出口 128 弁体

129 スプリングホルダ 131 スプリング

132 ボール 133 テーパ部

134 油路 135 弁座部

発明を実施するための最良の形態

[0018] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

実施例 1

[0019] 図 1は本発明の実施例 1である燃料供給装置の構成を示す断面図である。図 1の燃料供給装置 1は、自動二輪車用の装置であり、燃料タンク 2の底部にタンク下方から挿入される形で取り付けられる。燃料供給装置 1は、図示しないエンジンの燃料供給系に接続され、燃料配管 3を介して、エンジンの燃料噴射弁に対し燃料供給を行う

[0020] 燃料供給装置 1は、電動モータ 10と燃料ポンプ (ポンプ部） 20及びプレツシャレギユレータ 50を一体ィ匕し、合成樹脂製のケーシング 4内に収容した構成となっている。ケーシング 4は、円筒状のケース部 4aと、フランジ部 4bとを備えており、電動モータ 1 0、燃料ポンプ 20及びプレツシャレギユレータ 50は、ケース部 4a内に収容される。ケース部 4aの上端側には合成樹脂製のカバー 5が取り付けられ、その状態で燃料タンク 2の底面 2aに形成されたポンプ取付孔 2bからタンク内部に挿入される。その際、フランジ部 4bは、図示しないボルト'ナットによって、燃料タンク 2の底部に固定される。

[0021] ケーシング 4の下端部には、アウトレットパイプ 6と電源コネクタ 7が形成されている。アウトレットパイプ 6には燃料配管 3が接続されている。また、電源コネクタ 7には図示しない電源配線が接続されている。電源コネクタ 7には電源端子 8が収容されており、電源端子 8にはハーネス 9が接続されている。ハーネス 9は、ケーシング 4の側方を上方に向力つて延び、ケーシング上端部にて電動モータ 10と電気的に接続されて!、る

[0022] 電動モータ 10、燃料ポンプ 20及びプレツシャレギユレータ 50は、鋼製のシエルケース 11内に一体に収容されている。円筒状のシェルケース 11の両端には、エンド力バー 12, 13がカシメ固定されている。エンドカバー 12は合成樹脂にて形成され、シエルケース 11の一端側に取り付けられる。エンドカバー 12には、電動モータ 10のブラシ 38を保持するブラシホルダ部 39が設けられており、シェルケース 11のカバーとブラシホルダを兼ねた構成となっている。また、エンドカバー 12には、プレツシャレギユレータ 50が収容されるレギユレ一タ取付部 51が設けられている。

[0023] エンドカバー 13はアルミダイキャストにて形成され、シェルケース 11の他端側に取り付けられる。エンドカバー 13の下端側には燃料吐出部 14と燃料吸入部 15が突設されている。燃料吐出部 14内には、チェックバルブ (逆止弁） 16が設けられている。チエックバルブ 16は、ボール 17とリターンスプリング 18及びスプリングホルダ 19とから構成されており、燃料配管 3側から燃料ポンプ 20側に燃料が逆流するのを防止している。燃料吸入部 15の外側には、フィルタ 21が取り付けられている。

[0024] 燃料吐出部 14は、ケーシング 4のケース部 4a底部に形成されたエンドカバー取付部 22に嵌合接続される。エンドカバー取付部 22は、アウトレットパイプ 6内に形成された燃料流路 23の端部を拡径する形で設けられている。燃料吐出部 14は、このェンドカバー取付部 22に Oリング 24を介して気密状態で取り付けられる。エンドカバー取付部 22に燃料吐出部 14を取り付けると、エンドカバー 13とケース部 4aの底面との間には燃料室 25が形成され、そこにフィルタ 21が配設される。燃料室 25内には、シエルケース 11とケース部 4a内面との間の隙間 26を介して燃料が流入する。

[0025] 電動モータ 10は、ブラシ付の直流モータとなっている。シェルケース 11は電動モータ 10のヨークを兼ねており、その内周面には複数の永久磁石 27が固定されている。永久磁石 27の内側には、ァーマチュア 28が回転自在に配設されている。ァーマチユア 28は、軸方向に延びる複数のスロット 29を有するコア 31と、スロット 29に卷回された卷線 32とを備えている。ァーマチュア 28は回転軸 33に固定され、エンドカバー 12に設けられた軸受部 34と、ポンプケース 35に取り付けられた軸受 36との間に回転自在に支持されている。

[0026] ァーマチュア 28の図 1において上側にはコンミテータ 37が設けられている。コンミテータ 37は回転軸 33に固定されている。コンミテータ 37には、径方向からブラシ 38が当接している。ブラシ 38は、エンドカバー 12に形成されたブラシホルダ部 39に収容されており、スプリング 41によってコンミテータ 37に押接されている。ブラシ 38には、ビグテール 42が取り付けられており、端子板 43に接続されている。端子板 43はハーネス 9と接続されており、これにより、電源端子 8とブラシ 38が電気的に接続される。

[0027] エンドカバー 12のレギユレ一タ取付部 51には、プレツシャレギユレータ 50が取り付けられている。図 2は、プレツシャレギユレータ 50の設置位置を示す説明図であり、電動モータ 10の図 1の A— A線に沿った断面を示している。図 2に示すように、本発明による燃料供給装置 1では、プレツシャレギユレータ 50がブラシ 38間に配置されている。すなわち、当該燃料供給装置 1では、従来デッドスペースとなっていたブラシ 38 間の空隙部 44に、プレツシャレギユレータ 50が配置されている。このため、図 1から明らかなように、プレツシャレギユレータ 50とブラシ 38を、軸方向に沿って並列状態で配置することが可能となる。

[0028] 従って、特許文献 1等の装置のように、プレツシャレギユレータの設置により装置の長手方向の寸法が長くなることがない。また、プレツシャレギユレータ 50がエンドカバ一 12内に収まっているため、径方向の寸法も抑えられる。つまり、特許文献 1等の装置並みの外径でありながら、特許文献 4の装置並みの長手寸法を実現することができ、装置の小型化を図ることが可能となる。さらに、燃料ポンプ径と同径でプレツシャレギユレータを内蔵できるので、装置外周に張り出し部分がなぐ燃料タンク 2内への取付作業性が向上する。また、ポンプ取付孔 2bも小さくできるため、燃料タンク 2のシ一ル長を短縮でき、シール性の向上も図られる。

[0029] 力！]えて、燃料供給装置 1では、プレツシャレギユレータ 50等を接続するためのパイプゃブラケット等が存在しないため、装置の耐震性が向上し、高い耐久性、信頼性を実現できる。特に、高い耐久性が求められる自動二輪車においても、当該燃料供給装置 1にあっては、過酷な使用条件の下、十分な耐久性、信頼性が確保される。このように、本発明の燃料供給装置 1では、装置の小型化と共に、装置の耐久性向上が図られ、従来の装置に比して、小型でかつ長寿命な燃料供給装置を提供することが可能となる。

[0030] このような位置に配設されるプレツシャレギユレータ 50は、特許文献 4に使用されているものと同様の弁構造を有しており、ダイヤフラム 52にて支持されたァーマチュア 5 3を備えている。ァーマチュア 53は、弁体 54とスプリングホルダ 55とからなり、弁体 5 4とスプリングホルダ 55との間にはダイヤフラム 52の内周部が挟持されている。ダイヤフラム 52の外周部は、レギユレ一タ取付部 51に形成された段部 56と、レギユレータ取付部 51内に収容されたカバー 57との間に挟持されており、ァーマチュア 53はダイャフラム 52によって上下移動可能に支持される。スプリングホルダ 55とカバー 57の上端内周部との間には、ァーマチュア 53を図中下方向に付勢するスプリング 58が配設されている。なお、カバー 57はレギユレ一タ取付部 51内に圧入された後、上方をカシメ固定され、軸方向の移動が規制される。

[0031] 弁体 54内にはボール 59が配置されている。ボール 59は弁体 54に形成されたテーパ部 61に接触 ·離脱自在に設けられている。弁体 54内には油路 62が形成されており、ボール 59がテーパ部 61に接触 '離脱することにより油路 62は遮断 '開放される。ボール 59は油路 62内に配置されたバルブスプリング 63によって図中下方に向けて付勢されている。レギユレ一タ取付部 51の底面には、ァーマチュア 53に対向するように弁座部 64が突設されている。ァーマチュア 53は、スプリング 58の押圧力により弁座部 64の上面に押接される。このとき、ボール 59もまた弁座部 64に当接し、ボール 59がバルブスプリング 63の押圧力に抗して押し上げられてテーパ部 61に当接する。これにより、油路 62が遮断されて閉弁状態となる。

[0032] レギユレ一タ取付部 51の底部には、燃料流入口 65が設けられている。また、エンドカバー 12の上方に取り付けられるカバー 57には燃料流出口 66が設けられており、この燃料流出口 66はカバー 5の開口 67に連通している。このようなプレツシャレギユレータ 50では、シェルケース 11内の燃圧が所定の調整圧を超えると、ァーマチュア 53 が燃圧を受けて上方に移動する。すると、ボール 59がバルブスプリング 63の押圧力によってテーパ部 61から離脱し、油路 62が開放されて開弁状態となる。これにより、燃料流入口 65と燃料流出口 66が油路 62を介して連通し、余分な燃料が燃料タンク 2内に戻される。

[0033] 燃料ポンプ 20は非容積型の再生式ポンプとなっており、ポンプケース 35とインペラ 71とから形成されている。ポンプケース 35の下端側には、円筒形状のインペラ収容部 72が没設されている。インペラ収容部 72内には、電動モータ 10の回転軸 33と連結されたインペラ 71が配設される。回転軸 33には Dカット部 33aが形成されており、インペラ 71はこの Dカット部 33aに取り付けられ回転軸 33と一体に回転する。インべラ 71の外周寄りには、軸方向に貫通形成されたポンプ室 73が周方向に沿って多数設けられている。

[0034] ポンプ室 73に対応して、エンドカバー 13の燃料吐出部 14と燃料吸入部 15にはそれぞれ、燃料吐出口 74、燃料吸入口 75が設けられている。前述のように、燃料吐出口 74の後段にはチェックバルブ 16が、また、燃料吸入口 75の前段にはフィルタ 21 がそれぞれ配設されている。一方、インペラ収容部 72の上端側には、ポンプ室 73〖こ対応して、シェルケース 11内に臨んで開口する連通孔 76が設けられている。この連通孔 76により、インペラ 71の回転により燃料吐出口 74に送出される燃料の燃圧が、シェルケース 11内の圧力と等しくなり、プレツシャレギユレータ 50による燃圧調整が可能となる。

[0035] このような構成を備えた燃料供給装置 1は次のように機能する。まず、電動モータ 1 0が駆動され燃料ポンプ 20が作動すると、燃料タンク 2内の燃料が隙間 26を通って燃料室 25内に流入し、フィルタ 21を介して燃料吸入口 75から吸い込まれる。この際、燃料ポンプ 20では、回転軸 33と共にインペラ 71が回転し、インペラ 71の回転に伴つて燃料吸入口 75からポンプ室 73内に燃料が吸、込まれる。ポンプ室 73内に送り込まれた燃料は、インペラ 71の回転により燃料吐出口 74に送出され、燃料吐出部 1 4力もアウトレットパイプ 6内の燃料流路 23に吐出される。

[0036] ここで、シェルケース 11内には燃料が充満しており、前述のように、燃料流路 23の燃圧は、シェルケース 11内のそれと同じである。そして、燃圧が所定の調整圧を超えると、プレツシャレギユレータ 50が開弁状態となり、シェルケース 11内の燃料が燃料タンク 2内に戻される。これにより、燃料配管 3側に供給される燃料の圧力が適宜調整される。燃圧が調整された燃料は、燃料流路 23から燃料配管 3に送出される。燃料配管 3は前述のようにエンジンの燃料噴射弁に接続されており、燃料供給装置 1によつて燃料タンク 2から吸入された燃料は、燃料配管 3を介して燃料噴射弁に供給される実施例 2

[0037] 図 3は本発明の実施例 2である燃料供給装置の構成を示す断面図である。図 3の燃料供給装置 101もまた自動二輪車用であるが、前述の燃料供給装置 1とは異なり、燃料タンク 2の上面 2cにタンク上方力も挿入される形で取り付けられる。なお、以下の実施例では、実施例 1と同様の部材、部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。

[0038] 燃料供給装置 101の基本構成は、図 1,2の燃料供給装置 1と同様であるが、取付仕様の違いから、燃料供給装置 1とは次の点が相違する。すなわち、燃料供給装置 101 では、（1)チェックバルブ 16もまた、プレツシャレギユレータ 50と共にエンドカバー 12 内に設置されている。エンドカバー 12には、図 1の燃料供給装置 1と同様にブラシホルダ部（図示せず）が設けられている。図 3にはブラシ 38が示されていないが、図 3にお!、て、回転軸 33の紙面手前側及び紙面奥側にブラシホルダ部とブラシが配置されている。なお、図 2では、燃料供給装置 101におけるブラシの位置にスプリング 41 の端部が配されている力燃料供給装置 101では、スプリング 41を図 2において上下方向に移動させ、それによつて形成される隙間にチェックバルブ 16が配される。

[0039] (2)エンドカバー 12に燃料吐出部 14が突出形成されている。燃料吐出部 14は、ケ一シング 4のケース部 4a上端部に形成されたエンドカバー取付部 22に、 Oリング 24 を介して気密状態で取り付けられる。チェックバルブ 16が燃料吐出部 14内に配置される点は同様である力チェックバルブ 16の流入側は、シェルケース 11内に直接開口してヽる。

[0040] (3)燃料ポンプ 20には燃料吐出部 14が突出形成されておらず、連通孔 76が燃料供給装置 1における燃料吐出口 74を兼ねた形となっている。つまり、インペラ 71の回転に伴って燃料吸入口 75から吸入された燃料は、ポンプ室 73から連通孔 76を介してシェルケース 11内に吐出される。

[0041] (4)フィルタ 102の形状や取付状態が燃料供給装置 1と異なっている。燃料供給装置

101では、エンドカバー 13に突設された燃料吸入部 15に、フィルタブラケット 103が取り付けられており、その端部にフィルタ 102が固定されている。フィルタ 102自体も、フィルタ 21とは異なるものが使用されている。

[0042] (5)燃圧が所定以上になった場合には、プレツシャレギユレータ 50から油室 104に余剰燃料が排出される。油室 104の余剰燃料は、隙間 26を介してケーシング 4の下端部から燃料タンク 2に戻される。

[0043] このような燃料供給装置 101においても、プレツシャレギユレータ 50やチェックバルブ 16が 2個のブラシ 38の間に配置されており、径方向の寸法を抑えつつ、装置の長手方向の寸法が縮小化される。従って、前述の燃料供給装置 1と同様に、装置の小型化と共に、装置の耐久性向上が図られ、従来の装置に比して、小型でかつ長寿命な燃料供給装置が実現できる。

実施例 3

[0044] 図 4は本発明の実施例 3である燃料供給装置の構成を示す断面図、図 5は図 4の燃料供給装置の平面図である。なお、図 4は、ケーシング 4を省いた構成となっており、電動モータ 10と燃料ポンプ 20の部分のみを示している。図 4の燃料供給装置 111 は、前述の燃料供給装置 1,101とは異なり、コンミテータとして、いわゆるフラットタイプ (偏平型）のコンミテータ 112が使用されている。コンミテータ 112は回転軸 33に固定されており、軸方向の端面には摺接面 113が設けられている。摺接面 113にはブラシ 11 4が軸方向から接触しており、ブラシ 114は、スプリング 115によってコンミテータ 112に押接されている。

[0045] ブラシ 114は、合成樹脂製のブラシホルダ 116に形成されたホルダ部 116aに収容されている。前述の実施例 1,2ではブラシホルダ部 39がエンドカバー 12と一体に設けられているが、当該燃料供給装置 111では、ブラシホルダ 116はエンドカバー 12とは別体に形成されている。スプリング 115は、エンドカバー 12内に形成されたスプリング収容部 117内に配設される。スプリング収容部 117にはスプリングホルダ 118が取り付けられ、このスプリングホルダ 118によって、スプリング 115の一端側が保持される。

[0046] ブラシ 114は、図 5から分かるように、回転軸 33を挟んで対向配置される。当該燃料供給装置 111においても、プレツシャレギユレータ 121がブラシ 114間に配置されており、プレツシャレギユレータ 121とブラシ 114が軸方向に沿って並列状態で配置される。また、エンドカバー 12には、図 5に示すように、プレツシャレギユレータ 121と、一対のブラシ 114及び燃料吐出部 14が 90° 間隔で等分に配置される。このように、本発明はコンミテータの構造に関わらず適用可能である。なお、燃料吐出部 14には、前述の燃料供給装置 1,101と同様に、チェックバルブ 16 (図 4,5には図示せず）が配置されている。

[0047] ここでは、プレツシャレギユレータ 121は、ケース 122とカバー 123をカシメ結合させたハウジング内に、ダイヤフラム 124にて支持されたァーマチュア 125を配設した構成となっている。ケース 122側には燃料流入口 126、カバー 123側には燃料流出口 127がそれぞれ設けられている。ァーマチュア 125は、弁体 128とスプリングホルダ 129とからなり、弁体 128とスプリングホルダ 129との間にはダイヤフラム 124の内周部が挟持されている。ダイヤフラム 124の外周部は、ケース 122とカバー 123との間に挟持されており、ァーマチュア 125はダイヤフラム 124によってハウジング内に上下移動可能に支持される。スプリングホルダ 129とカバー 123の上端内周部との間には、ァーマチュア 125を図中下方向に付勢するスプリング 131が配設されて、る。

[0048] 弁体 128の図中左端部にはボール 132が配置されている。ボール 132は弁体 128に形成されたテーパ部 133に接触 ·離脱自在に設けられている。弁体 128内には油路 13 4が形成されており、ボール 132がテーパ部 133に接触'離脱することにより油路 134は遮断'開放される。ボール 132は油路 134内に配置された図示しないバルブスプリングによって図中左方に向けて付勢されている。ケース 122の底面には、ァーマチュア 12 5に対向するように弁座部 135が突設されている。ァーマチュア 125は、スプリング 131 の押圧力により弁座部 135の上面に押接される。このとき、ボール 132もまた弁座部 13 5に当接し、ボール 132がバルブスプリングの押圧力に抗して押し上げられてテーパ部 133に当接する。これにより、油路 134が遮断されて閉弁状態となる。

[0049] 本発明は前記実施例に限定されるものではなぐその要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもな、。

例えば、前述の実施の形態では、本発明による燃料供給装置を自動二輪車用として用いた例を示したが、その用途はこれには限定されず、四輪自動車等、種々の車両の燃料供給装置として使用することも可能である。なお、本発明の構成は、燃料ポンプのみならず、水や薬品などの液体や空気等の気体などのポンプにも適用可能である。また、プレツシャレギユレータ 50の構成はあくまでも一例であり、前述の構成には限定されない。例えば、チェックバルブ 16と同様の構成力もなるものなど、種々のプレツシャレギユレータを使用することが可能である。

さらに、前述の実施例では、ブラシが回転軸 33を挟んで 180° 間隔で対向配置される形態の燃料供給装置について説明したが、ブラシの配置形態はこれには限定されず、例えばブラシが 90° の位置に配置されているものなど、種々の配置形態のものに本発明は適用可能である。カロえて、前述の実施例では、電動モータ 10として、 2 極のモータを用いた例を示した力モータの極数はこれには限定されず、例えば、 4 極のモータを用いる燃料供給装置にも本発明は適用可能である。

Claims

請求の範囲

[1] 燃料タンクに取り付けられるケーシング内に、給電用のブラシを備えた電動モータと

、前記電動モータによって駆動されるポンプ部とを収容してなる燃料供給装置であつて、

前記電動モータの端部に取り付けられるエンドカバーに、前記ブラシを保持するブラシホルダ部と、前記ポンプ部から吐出される燃料の圧力を制御する圧力制御装置とを設けたことを特徴とする燃料供給装置。

[2] 燃料タンクに取り付けられるケーシング内に、給電用のブラシを備えた電動モータと、前記電動モータによって駆動されるポンプ部とを収容してなる燃料供給装置であつて、

前記電動モータの端部に取り付けられるエンドカバーと、

前記エンドカバーとは別体に形成されて前記電動モータ内に配置され、前記ブラシを保持するホルダ部を備えたブラシホルダと、

前記ブラシホルダに設置され、前記ポンプ部から吐出される燃料の圧力を制御する圧力制御装置とを有することを特徴とする燃料供給装置。

[3] 請求項 1又は 2記載の燃料供給装置において、前記圧力制御装置は、前記ブラシの間に配置されることを特徴とする燃料供給装置。

[4] 請求項 1又は 2記載の燃料供給装置にお、て、前記ブラシは、前記電動モータの回転軸を挟んで対向する位置に配置され、前記圧力制御装置は、前記カバーの前記ブラシの間に形成される空隙部に配置されることを特徴とする燃料供給装置。

[5] 請求項 1又は 2記載の燃料供給装置において、前記ブラシと前記圧力制御装置は

、前記電動モータの回転軸の軸方向に沿って並列に配置されることを特徴とする燃料供給装置。