WO2006087963A1 - フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔膜、それを用いる水の濾過方法およびその製造方法 - Google Patents

フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔膜、それを用いる水の濾過方法およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

 膜厚み方向に孔径分布を有する中空糸形状のフッ化ビニリデン系樹脂の網状構造多孔膜から成り、走査型電子顕微鏡による外表面平均孔径P1とハーフドライ法による膜層平均孔径P2の比P1/P2が2.5以上であることを特徴とするフッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔膜。該中空糸多孔膜は機械的強度に加えて、エアスクラビングによる再生効率を含めた長期の水処理性能に優れる。上記中空糸多孔膜は、好ましくは、フッ化ビニリデン系樹脂、可塑剤、およびフッ化ビニリデン系樹脂の良溶媒の混合物を中空糸状に溶融押出しした後、冷却して成膜・固化するための冷却媒体中にフッ化ビニリデン系樹脂の良溶媒を一定の割合以上に含ませる方法により製造される。

Description

明 細 書
フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔膜、それを用いる水の濾過方法およ びその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、機械的強度に加えて、再生効率を含めた長期の水処理性能に優れた フッ化ビ-リデン系榭脂製の中空糸多孔膜(中空糸状の多孔膜)、それを用いる水の 濾過方法およびその製造方法に関する。
背景技術
[0002] フッ化ビ-リデン系榭脂は、耐候性、耐薬品性、耐熱性に優れることから分離用多 孔膜への応用が検討されている。水処理用途、特に上水製造または下水処理用途 に使用する場合、濾過装置の容積当りの膜面積を大きくすることが容易な中空糸多 孔膜が用いられることが多い。
[0003] 使用される中空糸多孔膜には、濾過運転中は勿論のこと、経時的な膜の目詰まり を除去するために行われる逆洗中に、糸切れを生じないように、ある程度大きな引張 り強度と破断伸度等の機械的強度が求められる。また逆洗による洗浄効果が不充分 になりがちな有機物による目詰まりに対しては、次亜塩素酸ナトリウムあるいはオゾン を添加した水による逆洗や定期的な薬品洗浄が行われる。さらには原水 (供給水)に 次亜塩素酸ナトリウムあるいはオゾンを添加して濾過運転を行う場合もある。したがつ て、多孔膜には長期にわたりこれら薬品により機械的強度(引張り強度、破断伸度) が低下しな 、ように高 、耐薬品性が求められる。
[0004] フッ化ビ-リデン系榭脂は、概して耐候性、耐薬品性、耐熱性、強度等に優れて!/ヽ る。し力しながら、フッ化ビ-リデン系榭脂は非粘着性、低相溶性であるため成形性 は必ずしもよくない。また、多孔質膜の開発としては分離性能向上を目的とした高い 空孔率、狭い孔径分布を追求する余り、機械的強度において必ずしも満足すべきも のは得られて ヽなかった。
[0005] フッ化ビ-リデン系榭脂多孔膜の製造方法として、ポリフッ化ビ-リデン榭脂にフタ ル酸ジェチル等の有機液状体と無機微粉体として疎水性シリカを混合し、溶融成形 後に有機液状体と疎水性シリカを抽出する方法が開示されている(下記特許文献 1)
。こうして得られる多孔質膜は比較的大きい機械的強度を有する。し力しこの方法で は、疎水性シリカを抽出するためにアルカリ水溶液を用いることから、膜を構成するフ ッ化ビニリデン系榭脂が劣化し易 、。
[0006] これに対し、本発明者等は、特定の分子量特性を有するフッ化ビニリデン系榭脂を 延伸を含む多孔化工程に付す方法が適度の寸法と分布の微細孔を有し且つ機械 的強度の優れたフッ化ビ-リデン系榭脂多孔膜の形成に有効であることを見出して、 一連の提案を行っている(下記特許文献 2他)。し力しながら、多孔膜をろ過膜とし使 用する場合に必要なろ過性能および機械的性能等を含む総合性能に関して、一層 の改善の要求は強い。
[0007] 特に、水処理用に用いられる中空糸多孔膜については、前述したように経時的な 膜の目詰まりの除去のために逆洗等の物理洗浄、あるいは薬品洗浄による再生処理 が行われるが、薬品洗浄の場合には洗浄後に濾過運転を再開するまでに薬品を装 置系から除去する必要があるため、なるべく物理洗浄で再生することが好ましい。ま た一般的に物理洗浄操作として行われる逆洗は、濾過運転後の多孔膜に供給する 原水側と透過水側とを、濾過運転中のそれらとは逆転する必要があり、濾過運転中 に適宜実施するのは困難である。これに対し、それ自体は、物理的洗浄操作の一種 として公知のエアスクラビング操作は、濾過装置の水(通常は供給原水)中に浸漬さ れたモジュール化された中空糸多孔膜に対し、濾過装置の下部力 スクラビング用 のパブリング空気を作用させて中空糸多孔膜を振動させて、その外面への堆積物を 除去するものであるため、濾過装置への供給水系は濾過運転中と変わることなぐ適 宜給水を行い、但し、多孔膜からの透過水側流路を遮断し、洗浄後の排液を濾過装 置力 排水する流路を開けばよいだけであるので、濾過運転中においても、中空糸 多孔膜の透水能の低下の度合いに応じて、適宜実施することが容易である。従って 、中空糸多孔膜の再生操作としては、エアスクラビングを多用し、必要不可欠の際に 初めて、逆洗による物理洗浄ある 、は薬品洗浄を行うことが好ま ヽ。
[0008] し力しながら、従来、エアスクラビングによる再生に適したフッ化ビニリデン系榭脂中 空糸多孔膜は開発されていな力つたのが実情である。 特許文献 1 :特開平 3— 215535号公報
特許文献 2: WO 2004/081109 A公報
特許文献 3 :特公平 4— 68966号公報
[0009] 発明の開示
従って、本発明の主要な目的は、機械的強度にカ卩えて、エアスクラビングによる再 生効率を含めた長期の水処理性能に優れたフッ化ビ-リデン系榭脂中空糸多孔膜
、それを用いる水の濾過方法およびその製造方法を提供することを目的とする。
[0010] 本発明者らの研究によれば、膜の外表面平均孔径と、膜層平均孔径との比が一定 値以上である中空糸多孔膜は、使用後のエアスクラビングによる透水能の回復率が 著しく高ぐ本発明の目的の達成のために極めて有効であることが見出された。
[0011] すなわち、本発明の中空糸多孔膜は、膜厚み方向に孔径分布を有する中空糸形 状のフッ化ビ -リデン系榭脂の網状構造多孔膜から成り、走査型電子顕微鏡による 外表面平均孔径 P1とハーフドライ法による膜層平均孔径 P2の比 P1ZP2が 2. 5以 上であることを特徴とするものである。ここで中空糸多孔膜の網状微細構造は、機械 的強度と調和した透水能の維持に効果がある。走査型電子顕微鏡による外表面平 均孔径 P1とハーフドライ法による膜層平均孔径 P2の比 P1ZP2が 2. 5以上であるこ とにより、エアスクラビングの効率が著しく増大する理由は必ずしも明らかではないが 、比 P1ZP2が 2. 5以上である中空糸多孔膜においては、膜の外表面の孔径が充 分に拡大し、膜内部あるいは膜内表面に最小孔径層が形成されるようになり、このよ うな膜厚み方向における孔径分布が、外表面に堆積した微粒子層のェアスクラビン グによる除去に効果的であるものと推定される。 P1ZP2が 1以上でなぐ 2. 5以上で あることが必要な理由は、 SEM観察による平均孔径 P1が外表面の直接観察による ものであるのに対し、ハーフドライ法による平均孔径 P2は、最小孔径層における平均 孔径が支配的であるとはいえ、膜厚方向のそれ以外の部位における孔径の狭まりに よっても影響を受けるからである、と推定される。
[0012] また、本発明の水の濾過方法は、上記中空糸多孔膜の外表面側から原水を供給し て内表面側へと透水濾過する工程と、エアスクラビングによる中空糸多孔膜の洗浄 工程と、を含むことを特徴とするものである。 [0013] また、本発明者等の研究によれば、上記のような中空糸多孔膜が、上記特許文献 2 に代表される本発明者等の開発した方法に用いる冷却媒体中にフッ化ビニリデン系 榭脂の良溶媒を特定の割合で含有させることにより形成されることが見出された。より 詳しくは、本発明のフッ化ビ-リデン系榭脂中空糸多孔膜の製造方法は、フッ化ビ- リデン系榭脂 100重量部に対し可塑剤 70〜250重量部およびフッ化ビ -リデン系榭 脂の良溶媒 5〜80重量部を添加し、得られた組成物を中空糸膜状に溶融押出し、 冷却媒体中に導入することによりその外側面力 優先的に冷却して固化製膜した後 、可塑剤を抽出して中空糸多孔膜を製造することからなり、上記固化製膜のための 冷却媒体中にフッ化ビ -リデン系榭脂の良溶媒を 30重量%以上含ませることを特徴 とするものである。ここで、組成物中に可塑剤を含めることにより、溶融組成物の冷却 過程で、フッ化ビニリデン系榭脂と可塑剤とが適度に密な熱誘起相分離を生ずるた め、フッ化ビ -リデン系榭脂の微細結晶化を促進して、網状構造の形成に寄与する とともに、可塑剤を除いた後の膜は、精密濾過膜として適度な孔径分布を有するよう になる。このため、典型的には、 0. 6 /z mを超える大きな孔を含まない膜が得られる。 なお、上記特許文献 3には、厚み方向に孔径分布を有し、膜内部に最小孔径層(緻 密層)を有するフッ化ビ-リデン系榭脂多孔膜が開示されている。しかし、ここで開示 されるのは、フッ化ビニリデン系榭脂溶液を流延後に、乾燥して溶媒を蒸発させて得 られる平膜であって、本発明のようなエアスクラビング再生に適した中空糸状の多孔 膜ではない。また緻密層を内部に形成するのは、微粒子の濾過除去に最も効果のあ る緻密層が表面に露出することに伴う緻密層の損傷防止であって、本発明の意図す るようなエアスクラビング再生能の向上に関しては全く示唆されていない。
図面の簡単な説明
[0014] [図 1]実施例および比較例で得られた中空糸多孔膜の水処理性能を評価するために 用いた透水量測定装置の概略説明図。
発明を実施するための最良の形態
[0015] 以下、本発明のフッ化ビ-リデン系榭脂多孔膜を、その好ましい製造方法である本 発明の製造方法に従って順次説明する。
[0016] (フッ化ビニリデン系榭脂) 本発明においては、主たる膜原料として、重量平均分子量 (Mw)が 20万〜 60万 であるフッ化ビ-リデン系榭脂を用いる。 Mwが 20万以下では得られる多孔膜の機 械的強度が小さくなる。また Mwが 60万以上であるとフッ化ビ -リデン系榭脂と可塑 剤との相分離構造が過度に微細になり、得られた多孔膜を精密濾過膜として用いる 場合の透水量が低下する。
[0017] 本発明にお 、て、フッ化ビ -リデン系榭脂としては、フッ化ビ-リデンの単独重合体 、すなわちポリフッ化ビ-リデン、他の共重合可能なモノマーとの共重合体あるいはこ れらの混合物が用いられる。フッ化ビ -リデン系榭脂と共重合可能なモノマーとして は、四フッ化工チレン、六フッ化プロピレン、三フッ化工チレン、三フッ化塩化工チレ ン、フッ化ビュル等の一種又は二種以上を用いることができる。フッ化ビ -リデン系榭 脂は、構成単位としてフッ化ビ-リデンを 70モル%以上含有することが好ましい。な かでも機械的強度の高さからフッ化ビ-リデン 100モル%からなる単独重合体を用い ることが好ましい。
[0018] 上記したような比較的高分子量のフッ化ビニリデン系榭脂は、好ましくは乳化重合 あるいは懸濁重合、特に好ましくは懸濁重合により得ることができる。
[0019] 本発明の多孔膜を形成するフッ化ビ-リデン系榭脂は、上記したように重量平均分 子量が 20万〜 60万と比較的大きな分子量を有することに加えて、 DSC測定による 榭脂本来の融点 Tm2 (°C)と結晶化温度 Tc (°C)との差 Tm2— Tcが 32°C以下、好ま しくは 30°C以下、で代表される良好な結晶特性、すなわち冷却に際しての球状結晶 成長を抑制し網状構造の形成を促進した結晶特性を有することが好ましい。
[0020] ここで榭脂本来の融点 Tm2 (°C)は、入手された試料榭脂あるいは多孔膜を形成 する榭脂を、そのまま DSCによる昇温過程に付すことにより測定される融点 Tml (°C )とは区別されるものである。すなわち、一般に入手されたフッ化ビ-リデン系榭脂は 、その製造過程あるいは加熱成形過程等において受けた熱および機械的履歴により 、榭脂本来の融点 Tm2 (°C)とは異なる融点 Tml (°C)を示すものであり、上記したフ ッ化ビ -リデン系榭脂の融点 Tm2 (°C)は、入手された試料榭脂を、一旦、所定の昇 降温サイクルに付して、熱および機械的履歴を除いた後に、再度 DSC昇温過程で 見出される融点(結晶融解に伴なう吸熱のピーク温度)として規定されるものであり、 その測定法の詳細は後述実施例の記載に先立って記載する。
[0021] 本発明で好ましく用いられるフッ化ビニリデン系榭脂の結晶化温度を代表する Tm 2—1^≤32での条件は、例ぇば共重合にょる1¾12の低下にょっても達成可能でぁ るが、この場合には、生成する多孔膜の耐薬品性が低下する傾向が認められる場合 もある。従って、本発明の好ましい態様においては、重量平均分子量 (Mw)が 15万 〜60万であるフッ化ビ-リデン系榭脂 70〜98重量%をマトリクス(主体)榭脂とし、こ れより Mwが 1. 8倍以上、好ましくは 2倍以上であり且つ 120万以下である結晶特性 改質用の高分子量フッ化ビ-リデン系榭脂を 2〜30重量%添加することにより得た、 フッ化ビニリデン系榭脂混合物が用いられる。このような方法によればマトリクス榭脂 単独の(好ましくは 170〜180°Cの範囲内の Tm2により代表される)結晶融点を変化 させることなく、有意に結晶化温度 Tcを上昇させることができる。より詳しくは Tcを上 昇させることにより、膜表面に比べて冷却の遅い膜内部ならびに片側面からの優先 的冷却に際しては膜内部から反対面にかけてフッ化ビ -リデン系榭脂の固化を早め ることが可能になり、球状粒子の成長を抑制することができる。 Tcは、好ましくは 143 °C以上である。
[0022] 高分子量フッ化ビ -リデン系榭脂の Mwがマトリクス榭脂の Mwの 1. 8倍未満であ ると球状粒子構造の形成を十分には抑制し難ぐ一方、 120万以上であるとマトリック ス榭脂中に均一に分散させることが困難である。
[0023] また、高分子量フッ化ビニリデン系榭脂の添加量が 2重量%未満では球状粒子構 造の形成を抑制する効果が十分でなぐ一方、 30重量%を超えるとフッ化ビ-リデン 系榭脂と可塑剤の相分離構造が過度に微細化して、膜の透水量が低下する傾向が ある。
[0024] 本発明に従い、上記のフッ化ビ -リデン系榭脂に、フッ化ビ -リデン系榭脂の可塑 剤および良溶媒を加えて膜形成用の原料組成物を形成する。
[0025] (可塑剤)
可塑剤としては、一般に、二塩基酸とダリコール力 なる脂肪族系ポリエステル、例 えば、アジピン酸 プロピレングリコーノレ系、アジピン酸 1, 3 ブチレングリコーノレ 系等のアジピン酸系ポリエステル;セバシン酸—プロピレングリコール系、セバシン酸 系ポリエステル;ァゼライン酸 プロピレングリコール系、ァゼライン酸 1, 3 ブチ レングリコール系等のァゼライン酸系ポリエステル等が用いられる。
[0026] (良溶媒)
また、フッ化ビ -リデン系榭脂の良溶媒としては、 20〜250°Cの温度範囲でフツイ匕 ビ-リデン系榭脂を溶解できる溶媒が用いられ、例えば、 N—メチルピロリドン、ジメチ ルホルムアミド、ジメチルァセトアミド、ジメチルスルホキシド、メチルェチルケトン、ァ セトン、テトラヒドロフラン、ジォキサン、酢酸ェチル、プロピレンカーボネート、シクロ へキサン、メチルイソプチルケトン、ジメチルフタレート、およびこれらの混合溶媒等が 挙げられる。なかでも高温での安定性力も N—メチルピロリドン (NMP)が好ましい。
[0027] (組成物)
膜形成用の原料組成物は、好ましくはフッ化ビ-リデン系榭脂 100重量部に対し、 可塑剤 70〜250重量部および良溶媒 5〜80重量部を混合することにより得られる。
[0028] 可塑剤が 70重量部未満であると、空孔率が低くなるため得られる中空糸多孔膜の ろ過性能 (透水量)に劣り、また、フッ化ビニリデン系榭脂の微細結晶化による網状構 造の形成促進効果が損なわれがちである。他方、 250重量部を超えると空孔率が大 きくなり過ぎるため、機械的強度が低下する。
[0029] 良溶媒が 5重量部未満ではポリフッ化ビ -リデン系榭脂と可塑剤を均一に混合でき なかったり、或いは混合に時間を要する。また、 80重量部を超えると可塑剤の添加量 に見合った空孔率が得られない。すなわち可塑剤の抽出による効率的な空孔形成 が阻害される。
[0030] 可塑剤と良溶媒の合計量は 100〜250重量部の範囲が好ましい。両者はいずれも 溶融押出し組成物の粘度低減効果があり、ある程度代替的に作用する。そのうち良 溶媒は、 5〜40重量%、特に 10〜35重量%の割合が好ましい。可塑剤が可塑剤と 良溶媒の合計量の 60重量%未満であると、冷却浴中での結晶化が不十分となり、糸 つぶれが発生しやすくなる。
[0031] (混合'溶融押出し)
溶融押出組成物は、一般に 140〜270°C、好ましくは 150〜200°C、の温度で、中 空ノズル力 押出されて中空糸膜状とされる。従って、最終的に、上記温度範囲の均 質組成物が得られる限りにおいて、フッ化ビ -リデン系榭脂、可塑剤および良溶媒の 混合並びに溶融形態は任意である。このような組成物を得るための好ま 、態様の 一つによれば、二軸混練押出機が用いられ、(好ましくは主体樹脂と結晶特性改質 用榭脂の混合物力もなる)フッ化ビ-リデン系榭脂は、該押出機の上流側から供給さ れ、可塑剤と良溶媒の混合物が、下流で供給され、押出機を通過して吐出されるま でに均質混合物とされる。この二軸押出機は、その長手軸方向に沿って、複数のブ ロックに分けて独立の温度制御が可能であり、それぞれの部位の通過物の内容によ り適切な温度調節がなされる。
[0032] (冷却)
本発明法に従い、溶融押出された中空糸膜状物を、フッ化ビ -リデン系榭脂の良 溶媒を 30重量%以上含ませた冷媒媒体浴中に導入することにより、その外側面から 優先的に冷却して固化'成膜させる。良溶媒としては、上記組成物を形成するものと 同様なもの(同じでなくてもよい)が用いられ、 NMPが最も好ましい。良溶媒と混合し て冷却媒体を形成する他の成分は、フッ化ビニリデン系榭脂に対し不活性 (すなわち 、非溶媒且つ非反応性)の液体が用いられるが、 NMPとの相溶性が良く熱容量が大 である水が最も好ましい。冷却媒体中の良溶媒の割合は 30重量%以上が必要であ り、 30〜90重量%、特に 40〜80重量%の範囲が好ましい。 30重量%未満では、得 られる中空糸多孔膜の外表面平均孔径 P1が充分に大きくならず、本発明の目的と する膜内部への最小孔径層の形成が不充分となる。他方、良溶媒の割合が過大で あると、溶融押出された中空糸膜状物を冷却して固化 '成膜させる際に、表層部の固 化が不十分となり、糸つぶれが発生しやすくなる。冷却媒体の温度は 0〜120°Cと、 かなり広い温度範囲力も選択可能である力 好ましくは 5〜: LOO°C、特に好ましくは 5 〜80°Cの範囲である。
[0033] (抽出)
冷却,固化された中空糸膜は、次いで抽出液浴中に導入され、可塑剤および良溶 媒の抽出除去を受ける。抽出液としては、ポリフッ化ビニリデン系榭脂を溶解せず、 可塑剤や良溶媒を溶解できるものであれば特に限定されな ヽ。例えばアルコール類 ではメタノール、イソプロピルアルコールなど、塩素化炭化水素類ではジクロロメタン、 1, 1, 1—トリクロロェタンなど、の沸点が 30〜100°C程度の極性溶媒が適当である。
[0034] (延伸)
抽出後の中空糸膜は、次いで延伸に付し、空孔率および孔径の増大並びに強伸 度の改善をすることが好ましい。延伸は、例えば周速度の異なるローラ対等による、 中空糸膜の長手方向への一軸延伸により行うことが好ましい。これは、本発明のフッ 化ビニリデン系榭脂多孔中空糸膜の空孔率と強伸度を調和させるためには、延伸方 向に沿って延伸フィブリル (繊維)部と未延伸ノード (節)部が交互に現われる微細構 造が好ましいことが知見されているからである。延伸倍率は、 1. 2〜4. 0倍、特に 1. 4〜3. 0倍程度が適当である。延伸操作性の向上のために、予め 80〜160°C、好ま しくは 100〜140°Cの範囲の温度で 1秒〜 18000秒、好ましくは 3秒〜 3600秒、熱 処理して、結晶化度を増大させることが好ましい。
[0035] (湿潤処理)
本発明に従い、上記のようにして本発明のフッ化ビ-リデン系榭脂多孔中空糸膜が 得られるが、該フッ化ビニリデン系榭脂中空糸膜を濡らす液体による湿潤液による浸 漬処理を行うことが好ましい。この湿潤処理により、本発明の多孔中空糸膜の特質が 本質的に損なわれることなぐその透水量が著しく増大するからである。
[0036] フッ化ビ -リデン系榭脂の濡れ張力よりも小さな表面張力 (JIS K6768)を有する 液体がフッ化ビ-リデン系榭脂多孔膜の湿潤液として用いられ、より具体的には、メタ ノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、ジクロロメタン、 1, 1, 1ート リクロロエタン等の塩素化炭素類で、好ましくは沸点が 30〜100°C程度の極性溶媒 から選択される。
[0037] 湿潤処理に際して、延伸を行った中空糸多孔膜にっ 、ては、併せて緩和処理を行 うことが好ましい。湿潤下での多孔膜の緩和は、好ましくは、湿潤液で湿潤された中 空糸多孔膜を、周速が次第に低減する上流ローラと下流ローラ間に湿潤された中空 糸多孔膜を送通することによって行われる。
[0038] (1 (下流ローラ周速 Z上流ローラ周速)) X 100 (%)で定まる緩和率は、極く小さ くても透水量の増大効果はあるが、より効果的にするため、 2〜50%、特に 5〜30% の範囲とすることが好ましい。 2%未満では緩和による効果が顕著でなぐ 50%を超 える緩和は、緩和されるべき多孔膜が受けた延伸倍率にもよるが、実現困難であり、 所定の緩和倍率を経た中空糸多孔膜を得ることが困難である。
[0039] 上記において、延伸された中空糸多孔膜の緩和処理を行う環境としての湿潤液に よる湿潤状態は、多孔膜の湿潤液への浸漬状態により形成するのが簡便であるが、 多孔膜を湿潤液に一且浸漬して、多孔膜中に湿潤液を含浸させた後に、フッ化ビニ リデン系榭脂に対して濡れ性を示さな 、液体 (例えば水)ある 、は空気等の気体中に 導入して緩和を起こさせてもよ!/ヽ。
[0040] 緩和温度は、 0〜100°C、特に 5〜80°Cが好まし!/、。緩和処理時間は、所望の緩 和率が得られる限り、短時間でも、長時間でもよい。一般には 5秒〜 1分程度である 力 この範囲内である必要はない。
[0041] 上記した湿潤下での緩和処理による効果は、得られる中空糸多孔膜の透水量が増 大することが顕著な効果であるが、孔径分布は余り変らず、空孔率はやや低下する 傾向を示す。多孔膜の肉厚は余り変らないが、中空糸膜としたときの内径および外径 は増大傾向を示す。
[0042] 上記した湿潤緩和処理の前および Zまたは後、特に後に、空気等の気体中での乾 熱緩和処理を行うことも好ましい。乾熱緩和処理によっては、透水量の増大効果は期 待し難い (殆ど変化はない)が、孔径が若干小さくなり、均一化するために、多孔膜に よる被処理流体中の微粒子の分離性能が向上する効果が得られる。ただし、湿潤緩 和の直後の空気中緩和は、多孔膜中に残存する湿潤液の存在により、湿潤緩和の 効果も示す。
[0043] 乾熱緩和処理は、温度 80〜160°C、特に 100〜140°Cで、 0〜10%、特に 2〜10 %程度の緩和率が得られる程度が好ましい。緩和率 0%は、例えば、湿潤緩和後の 熱固定に相当する。
[0044] (フッ化ビ-リデン系榭脂中空糸多孔膜)
上記一連の工程を通じて得られる本発明の中空糸多孔膜は、膜厚み方向に孔径 分布を有する中空糸形状のフッ化ビニリデン系榭脂の網状構造多孔膜から成り、外 表面平均孔径 P1とハーフドライ法による膜層平均孔径 P2の比 P1ZP2が 2. 5以上 であることを特徴とするものであり、これにより膜内部或いは内表面に最小孔径層が 形成されて!、るものと推定される。
[0045] より詳しくは、多孔膜の外表面の SEM観察により得た SEM写真の画像解析 (その 詳細は後述する)による平均孔径 P1とハーフドライ法による平均孔径 P2との比 P1Z P2力 . 5以上であることが、エアスクラビングによる透水能の回復効果の向上という 本発明の効果の達成のために効果的である。 P1ZP2の上限は、特に限定されない 力 5以下、特に 4以下、となるのが通常である。
[0046] またより具体的に、水処理に使用する中空糸多孔膜の膜厚み方向孔径分布として は、 SEM観察による外表面平均孔径 P1が 0. 20-0. 60 m、 ハーフドライ法によ る膜層平均孔径 P2が 0. 05-0. 20 ^ m, SEM観察による内表面平均孔径 P3が 0 . 25〜0. 60 /z mであること力 子まし!/ヽ。内表面平均孑し径 P3力^). 25〜0. 60 /z mと 、比較的小さいことにより、濾過への寄与度が比較的低い内層部が中空糸多孔膜全 体の強度向上に寄与し、エアスクラビング洗浄に適した耐久性が与えられる。
[0047] 本発明により得られる中空糸多孔膜の、他の一般的特徴を挙げると、空孔率が 55 〜90%、好ましくは 60〜85%、特に好ましくは 65〜80%、引張り強度が 6MPa以 上、好ましくは 8MPa以上、特に好ましくは lOMPa以上、破断伸度が 5%以上、好ま しくは 10%以上、特に好ましくは 20%以上の特性が得られ、これを透水処理膜とし て使用する場合には 5m3Zm2'day lOOkPa以上の透水量が得られる。また厚さは 、 5-800 μ m程度の範囲が通常であり、好ましくは 50〜600 μ m、特に好ましくは 1 50〜500 mである。中空糸としての外径は 0. 3〜3mm程度、特に l〜3mm程度 が適当である。
[0048] また、本発明の中空糸多孔膜を延伸工程を経由して得た場合には、微細構造とし て、 X線回折法により結晶配向部と、結晶非配向部(ランダム配向部)が認められるこ とが特徴であり、これはそれぞれ延伸フィブリル部と未延伸ノード部に対応するものと 解される。
[0049] 本発明の中空糸多孔膜は、外圧型または浸漬型と称される中空糸膜の外表面に 原水が接触する形式の中空糸膜モジュールに収容し、中空糸多孔膜の外表面側か ら原水を供給して内表面側へと透水濾過する工程と、エアスクラビングによる中空糸 多孔膜の洗浄工程と、を含む水の濾過方法に使用される。 [0050] 好適な外圧型モジュールの例としては、多数本の中空糸多孔膜を束状に収束した 中空糸束が断面が円形または矩形等の筒形のハウジング内に収納され、中空糸束 の両端はハウジングの両端部において接着固定され、一端側の接着固定部は濾過 室 (モジュール内部)と濾過水室 (集水部)を仕切る榭脂隔壁として、他端側の接着固 定部は濾過室を液密に保つ榭脂隔壁として形成され、一端側の中空糸束端部は榭 脂隔壁端面において開口状態で濾過水室に露出し、他端側の中空糸束端部は榭 脂隔壁内に埋設閉鎖された両端支持片端開口のモジュールが挙げられる。特に、他 端側の榭脂隔壁にエアスクラビング用気体導入口を設けるか、或いは該榭脂隔壁に 設けられた原水供給ロカ 原水と気体を任意に切り替えて導入できるモジュールが 好ましい。
[0051] 好適な浸水型モジュールの例としては、多数本の中空糸多孔膜を U字状に収束し 、中空糸多孔膜の端部を開口状態に保ちつつ、中空糸多孔膜に垂直な断面が円形 或いは細長い矩形である固定部材に中空糸多孔膜の両端を 1力所で接着固定した U字頂部が移動自在な浸漬型モジュール、或いは多数本の中空糸多孔膜をすだれ 状に配置し、中空糸多孔膜の両端または片端を開口状態に保ちつつ、中空糸多孔 膜に垂直な断面が細長い矩形である固定部材に中空糸多孔膜の両端をそれぞれ 別個に接着固定した両端支持の浸漬型モジュールが挙げられる。これらの浸漬型モ ジュールは複数個のモジュールを集積して上記固定部材を介して原水槽 (廃水処理 においては活性汚泥槽または沈殿槽)に固定配設され、原水槽底部に設けられた散 気管よりエアスクラビング用気体を導入することにより、エアスクラビングによる洗浄を 受ける。
[0052] エアスクラビング条件は、濾水運転時の膜汚れの程度によって異なるが、定圧濾過 の場合には、ある一定レベルまで流量が低下した際に、また定流量濾過の場合には 膜間差圧が一定レベルまで上昇した際に、適宜行うことが効果的である。具体的に は濾過時間 3分間な 、し 5時間に一度行うことが好ま 、。また 1回のェアスクラビン グの継続時間は 1分間な 、し 10分間が好ま 、。複数回エアラビングを繰り返しても 、透水能の回復が不十分の場合には、逆洗或いは化学洗浄を組み合わせることがで きる。 [0053] [実施例]
以下、実施例、比較例により、本発明を更に具体的に説明する。以下の記載を含 め、本明細書に記載の特性は、以下の方法による測定値に基くものである。
[0054] (重量平均分子量(Mw) )
日本分光社製の GPC装置「GPC - 900」を用い、カラムに昭和電工社製の「Shode x KD— 806M」、プレカラムに「Shodex KD— G」、溶媒に NMPを使用し、温度 40 。C、流量 lOmlZ分にて、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)法によりポリ スチレン換算分子量として測定した。
[0055] (結晶融点 Tml, Tm2および結晶化温度 Tc)
パーキンエルマ一社製の示差走査熱量計 DSC7を用いて、試料榭脂 lOmgを測 定セルにセットし、窒素ガス雰囲気中で、温度 30°Cから 10°CZ分の昇温速度で 250 °Cまでー且昇温し、ついで 250°Cで 1分間保持した後、 250°Cから 10°CZ分の降温 速度で 30°Cまで降温して DSC曲線を求めた。この DSC曲線における昇温過程にお ける吸熱ピーク速度を融点 Tml (°C)とし、降温過程における発熱ピーク温度を結晶 化温度 Tc (°C)とした。引き続いて、温度 30°Cで 1分間保持した後、再び 30°Cから 10 °CZ分の昇温速度で 250°Cまで昇温して DSC曲線を測定した。この再昇温 DSC曲 線における吸熱ピーク温度を本発明のフッ化ビニリデン系榭脂の結晶特性を規定す る本来の榭脂融点 Tm2 (°C)とした。
[0056] (空孔率)
多孔膜の長さ、並びに幅および厚さ(中空糸の場合は外径および内径)を測定して 多孔膜の見掛け体積 V (cm2)を算出し、更に多孔膜の重量 W(g)を測定して次式よ り空孔率を求めた。
[数 1]
空孔率(%) = (1— WZ(VX p )) X 100
p: PVDFの比重( = 1. 78g/cm2)
[0057] (透水量 (フラックス))
多孔膜をエタノールに 15分間浸漬し、次いで水に 15分間浸漬して親水化した後、 水温 25°C、差圧 lOOkPaにて測定した。中空糸多孔膜の膜面積は、試長(ろ過が行 われる部分の長さ) L (図 1参照)を 800mmとし、外径に基いて次式により算出した。
[0058] [数 2]
膜面積 (m2) =外径 Χ π Χ試長
[0059] (平均孔径)
ASTM F316— 86および ASTM E1294— 89に準拠し、 Porous Materials, Inc. 社製「パームポロメータ CFP— 200AEX」を用いてハーフドライ法により平均孔径を 測定した。試液はパーフルォロポリエステル(商品名「Galwick」)を用いた。
[0060] (引張り強度および破断伸度)
引張り試験機 (東洋ボールドウィン社製「RTM— 100」)を使用して、温度 23°C、相 対湿度 50%の雰囲気中で初期試料長 100mm、クロスヘッド速度 200mmZ分の条 件下で測定した。
[0061] (ポリスチレン粒子ラテックスの阻止率測定)
中空糸多孔膜の水処理用分離膜として微粒子除去性能を評価するために、ポリス チレン粒子ラテックスの阻止率を測定した。すなわち、 0. 262 /z mの単分散粒径ポリ スチレン粒子ラテックス(10wt%:セラダイン社製)に純水をカ卩えて 200ppmの供試 原液を作製した。次に試料長 L = 800mmの試料中空糸をフラックス測定装置(図 1) にセットし、予めエタノールにより親水化処理を施した多孔質中空糸を水で置換した 後、供試原液 1Lを lOkPaの一定圧力で濾過した濾過液を得た。紫外可視分光光度 計(「UV— 2200」 ,島津製作所製)を用いて、供試原液および濾過液の吸光度スぺ タトルを測定し、ピーク吸光度力もの各々の濃度を求めた。下記(1)式を用いて、阻 止率 Rを求めた。なお測定前に予めポリスチレン粒子ラテックス濃度と吸光度の検量 線を作製し、濃度 0. 3〜: LOppmの範囲では、濃度とピーク吸光度が線形関係を有 することを確認した。
[数 3]
R= (l -Cp/Cb) X 100
R(%):阻止率、 Cb :供試原液の濃度、 Cp :濾過液の濃度
[0062] (フラックス (透水量)維持率の測定)
茨城県石岡巿内で採取した恋瀬川河川表流水を供給水として濾過試験を行い、 目詰まりに対する耐性および洗浄による回復性を評価した。供給水の濁度は 4. 6N . T. U. (nephelometric turbidity unit ;カオリン濃度約 2. 8 (=4. 6 X 0. 6) mgZLを 含む水の濁度に相当)、色度は 21. 3度 (色度標準液 21. 3mL (lmL中に白金 lmg およびコバルト 0. 5mg含む)を加えた 1Lの水の色度に相当)であった。
[0063] はじめに、試料中空糸多孔膜をエタノールに 15分間浸漬し、次いで純水に 15分間 浸漬して湿潤した後、図 1に示した装置を用いて試長 Lが 800mmになるように多孔 質中空糸を取り付け、両端は引き出し部として圧力容器の外に取り出した。引き出し 部 (濾過が行われない部分であり、圧力容器との接合部を含む)の長さは両端それぞ れ 50mmとした。多孔質中空糸が測定終了時まで純水に十分に浸力るように耐圧容 器内に純水(水温 25°C)を満たした後、耐圧容器内の圧力を 50kPaに維持しながら 濾過を行った。濾過開始後、最初の 1分間に両端力 流れ出た濾過水の重量 (g)を 初期透水量とした。
[0064] 次いで、純水の代わりに供給水(水温 25°C)を、多孔質中空糸が測定終了時まで 供給水に十分に浸カゝるように耐圧容器内に満たした後、耐圧容器内を圧力 50kPa に維持しながら、 30分間濾過を行った。濾過開始後に 29分目から 30分目までの 1 分間に両端 (の引き出し部)から流れ出た水の重量を 30分間濾過後の透水量とし、 次式によりフラックス (透水量)維持率を算出した。
フラックス維持率(%)
= (30分間濾過後透水量 (g) ) / (初期透水量 (g) ) X 100
[0065] 次 、で、図 1に示すように耐圧容器の下部より流量 70mlZminの空気を 1分間流し てエアスクラビング洗浄を行った。その後、耐圧容器内を圧力 50kPaに維持しながら 1分間にわたって供給水の濾過を行い、両端力 流れ出た水の重量をェアスクラビン グ後 1分間の透水量とし、次式によりエアスクラビング後フラックス維持率を算出した。
[数 5]
エアスクラビング後フラックス維持率(%)
= (エアスクラビング後 1分間の透水量 (g) ) / (初期透水量 (g) ) X 100 [0066] (実施例 1)
重量平均分子量(Mw)が 4. 12 X 105の主体ポリフッ化ビ-リデン(PVDF) (粉体) と Mwが 9. 36 X 105の結晶特性改質用ポリフッ化ビ-リデン (PVDF) (粉体)を、そ れぞれ 95重量%および 5重量%となる割合で、ヘンシェルミキサーを用いて混合し て、 Mwが 4. 38 X 105である混合物 Aを得た。
[0067] 脂肪族系ポリエステルとしてアジピン酸系ポリエステル可塑剤 (旭電化工業株式会 社社製「PN— 150」)と、溶媒として N—メチルピロリドン(NMP)を、 82. 5重量0 /oZ 17. 5重量%の割合で、室温にて撹拌混合して、混合物 Bを得た。
[0068] 同方向回転嚙み合 、型二軸押出機 (プラスチック工学研究所社製「BT— 30」、ス クリュー直径 30mm、 LZD=48)を使用し、シリンダ最上流部から 80mmの位置に 設けられた粉体供給部力 混合物 Aを供給し、シリンダ最上流部力 480mmの位置 に設けられた液体供給部から温度 160°Cに加熱された混合物 Bを、混合物 AZ混合 物 B = 35. 7/64. 3 (重量%)の割合で供給して、バレル温度 220°Cで混練し、混 練物を外径 6mm、内径 4mmの円形スリットを有するノズルから吐出量 11. 8gZ分で 中空糸状に押し出した。この際、ノズル中心部に設けた通気孔力 空気を流量 3. 8 mlZ分で糸の中空部に注入した。
[0069] 押し出された混合物を溶融状態のまま、 25°Cの温度に維持され且つノズルから 28 Omm離れた位置に水面を有する(すなわちエアギャップが 280mmの)水 ZNMP ( 25Z75重量%)混合液力もなる冷却浴中に導き冷却,固化させ (冷却浴中の滞留時 間:約 3秒)、 10mZ分の引取速度で引き取った後、これを周長約 lmの力セに卷き 取って第 1中間成形体を得た。
[0070] 次に、この第 1中間成形体をジクロロメタン中に振動を与えながら室温で 30分間浸 漬し、次いでジクロロメタンを新しいものに取り替えて再び同条件にて浸漬して、可塑 剤と溶媒を抽出し、次いで温度 120°Cのオーブン内で 1時間加熱してジクロロメタン を除去するとともに熱処理を行!、第 2中間成形体を得た。
[0071] 次に、この第 2中間成形体を第一のロール速度を 12. 5mZ分にして、 60°Cの水浴 中を通過させ、第二のロール速度を 27. 5mZ分にすることで長手方向に 2. 2倍に 延伸した。次いで温度 5°Cに制御したジクロロメタン液中を通過させ、第三のロール 速度を 26. lmZ分まで落とすことで、ジクロロメタン液中で 5%緩和処理を行った。さ らに空間温度 140°Cに制御した乾熱槽(2. Om長さ)を通過させ、第四のロール速度 を 24. 8mZ分まで落とすことで乾熱槽中で 5%緩和処理を行った。これを巻き取つ て本発明法によるポリフッ化ビ-リデン系中空糸多孔膜 (第 3成形体)を得た。
[0072] 得られたポリフッ化ビ-リデン系中空糸多孔膜は、外径が 1. 002mmで、内径が 0 . 567mm、膜厚力^). 218mm、空孔率が 73%、純水透水量が 52. lmVm2- day ( 100kPa、 L = 800mm)フラックス維持率 45. 0%、エアスクラビング後フラックス維持 率 89%、ポリスチレンラテックス粒子(0. 262 m)の阻止率 100%、ハーフドライ法 による平均孔径 P2 = 0. 151 m、引張り強度 13. 9MPa、破断伸度 17%、引張り 弾性率 144MPaの物性を示した。また SEM観察による外表面平均孔径 P1 = 0. 46 l ^ m,内表面平均孔径 P3 = 0. 438 μ mであり、比 P1ZP2は 3. 05であった。
[0073] 製造条件および得られたポリフッ化ビニリデン系中空糸多孔膜の物性を、以下の実 施例および比較例の結果とともに、まとめて後記表 1に記す。
[0074] (実施例 2)
主体 PVDFと改質用 PVDFとを、それぞれ 90重量%と 10重量%となる割合で混合 して、 Mwが 4. 64 X 105である混合物 Aを得た。
[0075] この混合物 Aを用い、混合物 Aと混合物 Bの溶融混合物のノズル力 の吐出量を 1 3. 6gZ分、ノズル中心部への空気供給流量を 4. 8mlZ分にそれぞれ増大して、中 空糸状に溶融押出しし、 10°Cの冷却浴中に導入して冷却 '固化して第 1中間成形体 を得ること、第 2中間成形体の延伸倍率を 1. 8倍にすること以外は、実施例 1と同様 にして、中空糸多孔膜を得た。
[0076] (実施例 3)
主体 PVDFと改質用 PVDFとを、それぞれ 85重量%と 15重量%となる割合で混合 して得た Mwが 4. 91 X 105である混合物 Aを用いる以外は、実施例 2と同様にして、 中空糸多孔膜を得た。
[0077] (実施例 4)
冷却浴の温度を 10°Cとし、延伸倍率を 1. 8倍にする以外は実施例 1と同様の操作 により中空糸多孔膜を得た。 [0078] (実施例 5)
中空糸状に溶融押出された混合物を固ィ匕 ·成膜するための冷却浴を構成する水と NMPの混合液中の成分比率を水 ZNMP = 50Z50重量%とする以外は、実施例 1と同様の操作により中空糸多孔膜を得た。
[0079] (比較例 1)
冷却浴を構成する水と ΝΜΡの混合液中の成分比率を水 ΖΝΜΡ = 75Ζ25重量 %とする以外は、実施例 1と同様の操作により中空糸多孔膜を得た。
[0080] (比較例 2)
冷却浴組成を水 100% (水 ZNMP= 100ZO重量%)とする以外は、実施例 1と同 様の操作により中空糸多孔膜を得た。
[0081] (比較例 3)
冷却液組成を ΝΜΡ= 100%にする以外は実施例 1と同様の操作により中空糸多 孔膜を得ようと試みたが、冷却バス中で糸つぶれが発生したため、延伸以降の操作 は不可能となり、中空糸を得ることができな力つた。
[0082] (比較例 4)
混合物 Β組成を ΝΜΡ= 100%にする以外は実施例 1と同様の操作により中空糸 多孔膜を得ようと試みたが、冷却バス中で糸つぶれが発生したため、延伸以降の操 作は不可能となり、中空糸を得ることができな力つた。
[0083] 上記実施例および比較例の概要、ならびに得られた中空糸多孔膜の物性をまとめ て、次表 1に示す。
[表 1]
Figure imgf000021_0001
産業上の利用可能性
上記表 1の結果を見れば明らかな通り、本発明に従い、フッ化ビニリデン系樹脂 可塑剤、およびフッ化ビニリデン系榭脂の良溶媒の混合物を中空糸状に溶融押出し した後、冷却して成膜'固化するための冷却媒体中にフッ化ビニリデン系榭脂の良溶 媒を一定比率以上で含ませることにより、簡便なエアスクラビング操作により効果的に 再生可能な水処理に適した中空糸多孔膜が得られる。

Claims

請求の範囲
[1] 膜厚み方向に孔径分布を有する中空糸形状のフッ化ビ -リデン系榭脂の網状構造 多孔膜から成り、走査型電子顕微鏡による外表面平均孔径 P1とハーフドライ法によ る膜層平均孔径 P2の比 P1ZP2が 2. 5以上であることを特徴とする中空糸多孔膜。
[2] 外表面平均孑し径 P1力 0. 20〜0. 60 μ m、膜層平均孑し径 P2力0. 05〜0. 20 μ m、 走査型電子顕微鏡による内表面平均孔径 P3が 0. 25-0. 60 mである請求項 1に 記載の中空糸多孔膜。
[3] 空孔率が 55〜80%であり、引張破断強度が 6MPa以上である請求項 2に記載の中 空糸多孔膜。
[4] 中空糸多孔膜の外表面側力 原水を供給して内表面側へと透水濾過する工程と、 エアスクラビングによる中空糸多孔膜の洗浄工程を有する水の濾過方法に用いられ る請求項 1〜3にいずれかに記載の中空糸多孔膜。
[5] 請求項 1〜3のいずれかに記載の中空糸多孔膜の外表面側力 原水を供給して内 表面側へと透水濾過する工程と、エアスクラビングによる中空糸多孔膜の洗浄工程と 、を含むことを特徴とする水の濾過方法。
[6] フッ化ビ-リデン系榭脂 100重量部に対し可塑剤 70〜250重量部およびフッ化ビ- リデン系榭脂の良溶媒 5〜80重量部を添加し、得られた組成物を中空糸膜状に溶 融押出し、冷却媒体中に導入することによりその外側面力 優先的に冷却して固化 成膜した後、可塑剤を抽出して中空糸多孔膜を製造することからなり、上記固化成膜 のための冷却媒体中にフッ化ビ -リデン系榭脂の良溶媒を 30重量%以上含ませるこ とを特徴とするフッ化ビ-リデン系榭脂中空糸多孔膜の製造方法。
[7] 可塑剤の抽出後に、中空糸膜を延伸する工程を含む請求項 6に記載の製造方法。
[8] 延伸後の中空糸多孔膜を、該フッ化ビニリデン系榭脂多孔膜を濡らす液体により湿 潤処理する工程を含む請求項 7に記載の製造方法。
[9] 組成物を中空糸膜状に溶融押出する工程において、中空部に不活性ガスを注入し つつ中空糸膜を冷却媒体中に導 、て冷却固化させる請求項 6〜8の 、ずれかに記 載の製造方法。
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