WO2006075744A1

WO2006075744A1 - 内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法

Info

Publication number: WO2006075744A1
Application number: PCT/JP2006/300459
Authority: WO
Inventors: Naohiro Nakamura; Shiori Kuwahara
Original assignee: Olympus Corporation; Olympus Medical Systems Corp.
Priority date: 2005-01-17
Filing date: 2006-01-16
Publication date: 2006-07-20
Also published as: EP1839559A4; US20080249363A1; KR100918538B1; EP1839559B1; US8075477B2; KR20070087102A; EP2407084B1; EP2407084A1; EP1839559A1

Abstract

　本発明は、内視鏡の動作確認や修理等の作業を簡略化することができると共に、それら作業時間を短縮することができる内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法を提供する。本発明の内視鏡は、挿入部と、該挿入部の基端部に設けられた操作部と、該操作部に接続され、基端部に電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡であって、該内視鏡内部に挿通され、前記電気コネクタから先端方向へ延出し、ケーブル線と、該ケーブル線の端部が着脱自在に接続されるコネクタとから構成される信号線を有している。

Description

内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法技術分野

[0001] 本発明は、内視鏡を内視鏡と組み合わせて使用する外部機器と接続する内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法に関する。

背景技術

[0002] 一般に各種電子機器の間を電気的に接続する際には、複数のケーブル線が接続された電気コネクタが用いられる。医療分野における電子機器である電子内視鏡装置は、体腔内に挿入して体腔内を撮像する固体撮像素子 (以下、単に CCDと称する )を内蔵した電子内視鏡と、電子内視鏡により撮像された撮像信号に所定の信号処理を施して内視鏡映像信号を生成する外部機器としてのビデオプロセッサとが、各種信号の送信受信及び駆動電源を供給するための複数のケーブル線が接続された電気コネクタによって、接続されるようになっている。

[0003] 電子内視鏡装置に用いられる電気コネクタは、例えば、特許第 2902654号公報に提案されて、る。特許第 2902654号公報に提案されて、る電気コネクタにつ、て、図 10と図 11を用いて説明する。

[0004] 最初に電子内視鏡装置の構成の概念について図 10を用いて説明する。電子内視鏡装置 101は、電子内視鏡 102、光源装置 103、ビデオプロセッサ 106、及びモニタ 107から構成されている。

[0005] 電子内視鏡 102は、体腔内に挿入される可撓性の細長い挿入部 108と、挿入部 1 08の基端側に設けられた術者が把持操作する操作部 109と、及び操作部 109から延出された接続ケーブルとしてのユニバーサルコード 110からなつている。挿入部 10 8、操作部 109、及びユニバーサルコード 110には、ライトガイド 111とケーブル線 11 2が内蔵されている。ライトガイド 111の一端は、挿入部 108の先端に配置され、他端はユニバーサルコード 110の基端に設けられたスコープコネクタ 113により光源装置 103に接続されるようになっている。ケーブル線 112の一端は、挿入部 108の先端に設けた対物レンズ 114の焦点位置に配置した CCD115や、後述するスィッチ等の所定の機能を有する部品に電気的に接続され、他端はスコープコネクタ 113に設けられて、る電気コネクタ 120に接続されて!、る。

[0006] 操作部 109には、図示していないが、挿入部 108の先端側に設けられている湾曲部を湾曲操作させる湾曲操作ノブ、挿入部 108内の処置具チャンネルに処置具を揷入させるための処置具挿入口、及び CCD115の駆動を制御して動画像'静止画像等の操作用のレリーズスィッチや、フリーズスィッチ、及びェンハンススィッチ等の画像処理系スィッチが設けられて、る。

[0007] また、操作部 109には、挿入部 108の先端の対物レンズ 114の表面に送気送水させる送気送水ボタン、体腔内の汚物や水などを吸引する吸引ボタン、及び体腔内を洗浄する洗浄水を前方に送水する前方送水ボタン等が設けられている。操作部 109 に設けられた画像処理系スィッチは、ユニバーサルコード 110のスコープコネクタ 11 3に設けられた電気コネクタ 120を介してビデオプロセッサ 106に接続されて!、る。

[0008] なお、上述した送気送水を行うための送気送水ポンプは、光源装置 103に設けられており、吸引を行うための吸引用ポンプと前方送水を行うための前方送水ポンプは、光源装置 103とは別に設けられている。これらのポンプによって送気送水、吸引、前方送水が行われる。

[0009] 光源装置 103は、光源ランプ 116、光源ランプ 116からの照明光を集光してスコープコネクタ 113に配置されたライトガイド 111の入力端に入射する集光レンズ 117、及び図示して!/ヽな、が光源ランプ 116の点灯及び調光制御回路、並びに前述したボンプ等が設けられている。

[0010] ビデオプロセッサ 106は、電子内視鏡 102の揷入部 108の先端に設けられた CCD 115の駆動を制御するドライブ回路 104と、 CCD115により光電変換された撮像信号に対して、処理を施して内視鏡映像信号を生成する信号処理回路 105とを有する、信号処理装置である（以下、信号処理装置とも称する)。なお、光源装置 103とビデォプロセッサ 106とは、一体的に形成されたものもある。

[0011] モニタ 107は、ビデオプロセッサ 106の信号処理回路 105により処理された映像信号に応じた内視鏡画像を表示する。

[0012] ユニバーサルコード 110の基端に設けられたスコープコネクタ 113は、前述したように、ライトガイド 111の入射端を光源装置 103に接続させると共に、電子内視鏡 102 のケーブル線 112の他端が接続された電気コネクタ 120を有して、る。

[0013] 電気コネクタ 120は、電子内視鏡 102と組み合わせて使用する外部機器としてのビデォプロセッサ 106と接続するための複数のケーブル線力もなる接続コード 121の一端に接続された、接続プラグ 122が結合されるようになってヽる。

[0014] 接続コード 121の他端には、接続プラグ 122と同様な接続プラグ 123が設けられている。接続プラグ 123は、ビデオプロセッサ 106に設けられた電気コネクタ 124に結合される。ビデオプロセッサ 106に設けられた電気コネクタ 124は、前述した電気コネクタ 120と略同様な構成のものが用いられる。

[0015] つまり、電気コネクタ 120には、揷入部 108の先端に設けた CCD115とビデオプロセッサ 106を接続する CCD駆動制御信号、撮像信号、及び駆動電源等の送受信用の信号線と、操作部 109に設けられた画像処理系スィッチとビデオプロセッサ 106を接続するための信号線と、光源装置 103とビデオプロセッサ 106を接続してビデオプ口セッサ 106から光源装置 103を調光制御するための信号線等力もなるケーブル線 112の端部が接続されると共に、ビデオプロセッサ 106に接続するための接続コード 121の接続プラグ 122が結合される。

[0016] スコープコネクタ 113に設けられる電気コネクタ 120について、図 11を用いて説明する。なお、ビデオプロセッサ 106に設けられる電気コネクタ 124は、ピン構成ゃ水密構造等の相違はあるがスコープコネクタ 113の電気コネクタ 120と略同様な構成であるために説明は省略する。

[0017] 電気コネクタ 120は、円筒状の口金 131を有し、口金 131の外周には、スコープコネクタ 113にネジにより取り付けるためのフランジ 132が設けられている。口金 131の内周には、円筒状絶縁枠 135が嵌入され、更に円筒状絶縁枠 135の内側には円筒状のガイド部材 136が嵌入されてヽる。ガイド部材 136の後端側内周に設けた係止用突起に、カバー部材 138と、カバー部材 138の背面にインシユレータ 139と、基板 141とが重ねられて基板止め 142にて固定されている。ガイド部材 136は、口金 131 と円筒状絶縁枠 135に係入した位置決めピン 143により位置決め固定されている。基板止め 142の外周と口金 131の後端内周との間に水密ノ¾ /キンが介装されている。基板止め 142の後端には、筒状のシールド枠 145が螺着されている。シールド枠 1 45の後端には、ケーブル線 112が挿通する開口が設けられたシールド部材 146が取付固定されている。シールド部材 146の開口には、ケーブル線 112が揷通されており、ケーブル線 112は、クッション部材 147に挟持された状態で、ケーブル留め板 1 48とネジ 149によりシールド部材 146に固定されている。

[0018] ガイド部材 136の後端内部に設けられたカバー部材 138、インシユレータ 139、及び基板 141には、複数の単線端子である単線ピン 152、複数の同軸端子である同軸ピン 154、及びポストピン 153が貫通されて設けられている。単線ピン 152には、ケーブル線 112を構成する単線電線 155が接続される。同軸ピン 154には、ケーブル線 112を構成する同軸電線 156の芯線とシールド線が接続される。なお、同軸電線 15 6の芯線をある単線ピン 152に接続し、シールド線を他の単線ピン 152に接続させることもある。ポストピン 153は、作業員の手等が触れたときに生じた静電気を逃がすためのピンである。

[0019] 更に、カバー部材 138、インシユレータ 139、及び基板 141には、それぞれを貫通する通気口 161が設けられている。通気口 161は、気体は通すが液体は通さない透湿防水性シートが取り付けられて、る。

[0020] 単線ピン 152に接続される単線電線 155は、芯線の周囲に絶縁被覆が施されたものである。同軸ピン 154に接続される同軸電線 156は、絶縁被覆された芯線と、芯線の絶縁被覆の外周にシールド線を配置し、更に絶縁被覆されたものである。単線ピン 152は、基本的には、単線電線 155の芯線が接続されるピンのみで形成されている。また、同軸ピン 154は、同軸電線 156の芯線とシールド線がそれぞれ接続される相互に絶縁隔離された芯線部とシールド部力もなつている。

[0021] このような構成の電気コネクタ 120に装着される接続コード 121の接続プラグ 122には、単線ピン 152と同軸ピン 154がそれぞれ挿入されるピン受けが設けられている。

[0022] スコープコネクタ 113に設けられた電気コネクタ 120に、ビデオプロセッサ 106に接続された接続コード 121の接続プラグ 122を結合することで、電子内視鏡 102とビデォプロセッサ 106との間が電気的に接続され、 CCD 115への駆動電源供給、撮像信号、及び各種画像処理系の制御信号等の送信受信が行われる。更に、光源装置 10 3とビデオプロセッサ 106との間も電気的に接続され、ビデオプロセッサ 106からの調光制御等も行われる。

[0023] 上述した構成を有する電気コネクタ 120を用いた電子内視鏡 102は、修理等において部品の取り外し、もしくは交換を行う場合、ケーブル線 112を単線ピン 152と同軸ピン 154からー且切り離して、部品交換等の修理に必要な処置を行った後に、ケ一ブル線 112の端部を単線ピン 152と同軸ピン 154に再び接続する。

[0024] 例えば、画像の不良等により、 CCD115を含む電子内視鏡 102の撮像に係わる機能の撮像ユニットを電子内視鏡 102から取り外したい場合、撮像ユニットと、撮像ュ- ットに接続されたケーブル線 112を電子内視鏡 102から取り外す。

[0025] また、操作部 109に設けられている画像処理系スィッチ等の電気スィッチの不具合により電気スィッチを電子内視鏡 102から取り外して交換したい場合には、電気スィツチと、電気スィッチに接続されたケーブル線 112を電子内視鏡 102から取り外す。

[0026] 電気コネクタ 120に設けられている複数の単線ピン 152と同軸ピン 154は、限られた面積内に設けられているために、各単線ピン 152と同軸ピン 154のそれぞれの間隔は比較的狭い。単線ピン 152と同軸ピン 154のそれぞれの間隔が狭いために、電気コネクタ 120に接続されたケーブル線 112を取り外し、再度接続するには煩雑な作業が強いられる。

[0027] また、一度取り外されたケーブル線 112の先端は、電気コネクタ 120の単線ピン 15 2と同軸ピン 154に再度接続するために、絶縁被覆を剥いで半田付けする。よって、ケーブル線 112と電気コネクタ 120との接続と取り外しを繰り返すと、ケーブル線 112 の長さが接続するために必要な長さよりも短くなつてしまうため、本来交換を必要としないケーブル線 112を交換しなければならなくなり、余計な部品代が力かる問題がある。

[0028] 本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、動作確認や修理等の作業が簡略化できると共に、それら作業時間の短縮が図れる内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法を提供することを目的としている。

発明の開示

課題を解決するための手段 [0029] 本発明の内視鏡の電気コネクタは、内視鏡の操作部から延出する接続ケーブルに設けられ、前記内視鏡の前記操作部側から延出するケーブル線と前記内視鏡と組み合わせて使用される外部機器とを電気的に接続するための内視鏡の電気コネクタであって、前記外部機器と電気的に接続される接続部材と、前記ケーブル線の端部側に接続されたケーブル線コネクタが着脱自在に接続されるコネクタとが設けられた基板を有することを特徴とする。

[0030] 本発明の内視鏡は、挿入部と、該揷入部の基端側に設けられた操作部と、該操作部から延出し、外部機器と接続するための電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡にぉ、て、前記操作部側から延出し前記接続ケーブル内に挿通されたケーブル線の端部側に設けられたケーブル線コネクタと、前記電気コネクタに設けられ、前記外部機器と電気的に接続される接続部材と、前記ケーブル線コネクタが着脱自在に接続されるコネクタとが設けられた基板とを有することを特徴とする。

[0031] 本発明の電気コネクタの組み付け方法は、内視鏡の操作部から延出する接続ケーブルに設けられ、第 1の基板部と、第 2の基板部とを有し、前記第 1の基板部の表面に直交する方向力見た場合に、前記第 1の基板部と前記第 2の基板部との少なくとも一部が重なり合うように折り曲げられるフレキシブル基板によって構成され、外部機器と電気的に接続される接続部材と、内視鏡の前記操作部側から延出するケーブル線の端部側に接続されたケーブル線コネクタが着脱自在に接続されるコネクタとが設けられた基板を有する、電気コネクタの組み付け方法であって、前記接続部材を、前記第 1の基板部に形成された孔部に挿入させ、前記接続部材と前記第 1の基板部の前記孔部の周囲に設けられたランドとを接続する第 1の基板部接続工程と、前記基板を折り曲げることで、前記第 1の基板部から突出している前記接続部材を前記第 2 の基板部に形成された孔部に挿入させ、前記接続部材と前記第 2の基板部の前記孔部の周囲に設けられたランドとを接続する第 2の基板部接続工程と、前記基板の前記コネクタに前記ケーブル線コネクタを装着するケーブル線コネクタ装着工程と、力なることを特徴とする。

[0032] 本発明の内視鏡は、挿入部と、該揷入部の基端部に設けられた操作部と、該操作部に接続され、基端部に電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡において、前記電気コネクタに一端が接続され、前記操作部内まで延出する第 1のケーブル線と、前記挿入部に設けられた撮像部又は前記操作部に設けられた電気スィッチに一端が接続され、前記操作部内に延出する第 2のケーブル線と、前記第 1 のケーブル線と前記第 2のケーブル線のそれぞれの他端側が、電気的にかつ着脱自在に接続される接続部材とを有することを特徴とする。

[0033] 本発明の内視鏡は、挿入部と、該揷入部の基端部に設けられた操作部と、該操作部に接続され、基端部に電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡であって、該内視鏡内部に挿通され、前記電気コネクタから先端方向へ延出し、ケーブル線と、該ケーブル線の端部が着脱自在に接続されるコネクタとから構成される信号線を有することを特徴とする。

図面の簡単な説明

[0034] [図 1]第 1の実施形態の内視鏡の電気コネクタの構成を示す縦断面図。

[図 2]第 1の実施形態の電気コネクタのシールド枠内にコネクタ基板を取り付けた状態を示す平面図。

[図 3]第 1の実施形態の電気コネクタに用いるコネクタ基板の構成を示し、図 3 (a)は表面側の平面図、図 3 (b)は裏面側の平面図。

[図 4]第 1の実施形態の電気コネクタに用いる単線ピンと同軸ピンの構成を示す縦断面図。

[図 5]第 1の実施形態の電気コネクタに用いる単線ピンと同軸ピンの及びコネクタは基板の位置関係を説明する断面図。

[図 6]第 1の実施形態の電気コネクタに用いるケーブル線コネクタの構成を示す平面図。

[図 7]第 1の実施形態の電気コネクタに用いるケーブル線コネクタの第 1の変形例の構成を示す平面図。

[図 8]第 1の実施形態の電気コネクタに用いるケーブル線コネクタの第 2の変形例の構成を示す平面図。

[図 9]第 1の実施形態の電気コネクタに用いるケーブル線コネクタの第 2の変形例に信号電線の接続とコネクタへの装着状態を説明する平面図。 [図 10]従来の電子内視鏡装置の構成の概念を示す概念図。

[図 11]従来の内視鏡の電気コネクタの構成を示す縦断面図。

[図 12]第 2の実施形態の電子内視鏡装置の概略構成を示す構成図。

[図 13]第 2の実施形態の撮像部及び電気コネクタと信号線との接続を示す構成図。

[図 14]第 2の実施形態の撮像部と電気コネクタを接続する接続部材の構成を示す部分拡大斜視図。

[図 15]第 2の実施形態の操作部に固定された電気スィッチを示す部分断面図。

[図 16]第 2の実施形態の電気スィッチと電気コネクタを接続する接続部材の構成を示す部分拡大斜視図。

[図 17]第 2の実施形態の電気スィッチと接続部材の接続を説明するための部分断面図。

[図 18]第 2の実施形態の接続部材を収める為の金属製の筐体の断面を示した部分拡大断面図。

[図 19]第 2の実施形態の接続部材が金属製の筐体に収納された状態を示す部分断面図。

[図 20]第 2の実施形態の接続部材の変形例を示す平面図。

[図 21]第 2の実施形態の接続部材が金属製の筐体に収納された状態を示す部分断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0035] (第 1の実施形態）

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。

[0036] 本実施形態の内視鏡の電気コネクタ 10は、図 10と図 11を用いて前述した電子内視鏡 102の電気コネクタ 120に相当している。すなわち、図 10と図 11を用いて前述したように、電気コネクタ 10は、操作部 109から延出された接続ケーブルとしてのュ二バーサルコード 110の基端のスコープコネクタ 113に設けられており、電気コネクタ 10には、ビデオプロセッサ 106に接続する接続コード 121の接続プラグ 122が結合される。

[0037] 本実施形態の内視鏡の電気コネクタの構成について図 1を用いて説明する。図 1は内視鏡の電気コネクタの構成を示す縦断面図である。

本実施形態の内視鏡の電気コネクタ（以下、単に電気コネクタと称する） 10には、前述した接続コード 121の端部に設けられている接続プラグ 122が結合される円筒状に形成された口金 11が設けられている。口金 11の外周には、前述したスコープコネクタ 113にネジ等により取り付けるためのフランジ 12が設けられている。口金 11の内周の後端には、係止用突部 13が設けられ、係止用突部 13に略円形状のカバー部材 14が当接されている。カバー部材 14の背面には絶縁部材で形成されたインシユレータ 15が配置され、さらに、インシユレータ 15の背面には基板 16が配置されている。カバー部材 14、インシユレータ 15、及び基板 16のそれぞれの相互間は、接着によって固定されている。また、カバー部材 14、インシユレータ 15、及び基板 16には、後述する単線端子としての単線ピン (以下、単に単線ピンと称する） 23、同軸端子としての同軸ピン（以下、単に同軸ピンと称する） 24、及びポストピン 25が貫通されている。口金 11の内周とインシユレータ 15の外周の間にパッキン 17が介装されており、また、インシユレータ 15と基板 16の外周近傍の間にパッキン 18が介装されている。つまり、口金 11の内周に、カバー部材 14、インシユレータ 15、及び基板 16がパッキン 1 7、 18を介装して接着固定されていることで、水密保持固定されている。

[0038] 基板 16の背面の外周面側には、導電性のシールド部材で形成された円筒状のシ一ルド枠 19が設けられている。シールド枠 19の先端は、図示していないネジ、あるいは、先端外周に設けられた雄ネジなどにより口金 11の後端に螺合され固定される。シールド枠 19を口金 11の後端に固定することにより、基板 16のシールド枠 19と接する側の外周に設けられた、図示してヽな、接地電位パターンとシールド枠 19が電気的に接触し、かつ、シールド枠 19を介して口金 11へと接続される。つまり、口金 11、基板 16の接地電位パターン、及びシールド枠 19が導通状態となる。

[0039] シールド枠 19の後端には、ケーブル線 29が揷通される開口 20aを有するシールド部材で形成されたシールド蓋 20がネジにより取り付けられて、る。ケーブル線 29はシールド蓋 20の開口 20a〖こ揷通され、さらにケーブル線 29は、ネジ 22により取付固定されたクッション材 21aが内蔵されたケーブル線留め板 21によって、シールド蓋 20 に固定されている。 [0040] ケーブル線 29は、図 10と図 11を用いて前述したケーブル線 112と同じである。すなわち、ケーブル線 29の一端は、挿入部 108や操作部 109に設けられた所定の機能を有する部品である電気部品もしくは電子部品（以下、単に電気部品と称する）に電気的に接続されている。

[0041] より詳細には、ケーブル線 29は、スコープコネクタ信号線 30aと、操作部信号線 30 bと、挿入部信号線 30cと力もなつている。スコープコネクタ信号線 30aは、ビデオプロセッサ 106から光源装置 103を制御するために、ビデオプロセッサ 106と光源装置 1 03とを電気的に接続するための、スコープコネクタ 113に内蔵された信号線により構成されている。また、操作部信号線 30bは、操作部 109に設けられた画像処理系スィツチ等の電気部品に電気的に接続された複数の信号線から構成されている。また、挿入部信号線 30cは、挿入部 108の先端に設けられた CCD115等の電気部品に電気的に接続された複数の信号線カゝら構成されている。ここで、挿入部信号線 30cは、例えば外部装置から出力されるタイミング信号等の CCD115を駆動する信号を CC D 115に伝送する駆動信号ケーブル、外部装置から CCD 115に電力を供給するための電源供給ケーブル、必要な電力やタイミング信号等を CCD115に対して伝送する CCD駆動用ケーブル、例えば画像信号等の CCD115から出力される映像信号を外部装置に対して伝送する映像信号ケーブル、の少なくとも一つを含んで構成されている。

[0042] また、スコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、及び挿入部信号線 30cは、複数の単線電線及び同軸電線カゝらなっている。また、数本の単線電線と同軸電線、あるいは、複数の同軸電線を一体的に束ねた複合ケーブルもある。本実施形態において、ケーブル線 29は、スコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b及び揷入部信号線 30cにより構成されている力これらの信号線のうちの一つあるいは二つにより構成されてもよい。

[0043] なお、操作部信号線 30bは、画像処理系スィッチに限らず、操作部に設けられた他の電気部品に接続されるものであってもよい。また、揷入部信号線 30cは、 CCD115 に限らず、挿入部 108の先端に被写体を照らすために設けられた発光素子 (例えば LED)等の電気部品に電気的に接続されるものであってもよい。 [0044] ケーブル線 29の端部側であるスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、及び挿入部信号線 30cの先端には、後述する本発明に係るフレキシブル基板により形成されたケーブル線コネクタ 28a、 28b、 28c (図中の二点鎖線部）が接続されている。

[0045] 口金 11の内周には、外部機器としての信号処理装置 (本実施形態においては、ビデォプロセッサ 106)からの接続コード 121の接続プラグ 122が接続される接続部材としての複数の単線ピン 23と複数の同軸ピン 24、及び単一のポストピン 25が配設されている。単線ピン 23、同軸ピン 24、及びポストピン 25は、カバー部材 14とインシュレータ 15を貫通し、基板 16に固定されている。電気コネクタ 10に接続プラグ 122を結合した状態で、カバー部材 14の先端面側に突出されている単線ピン 23、同軸ピン 24、及びポストピン 25は、口金 11の内周に結合される接続プラグ 122に設けられているピン受けに挿入される。なお、ポストピン 25は、単線ピン 23と同軸ピン 24に比して接続コード 121の接続プラグ 122が結合される側へ長く突出して設けられている。このため、作業員の手が口金 11の内部に触れた場合に、作業員の手が単線ピン 2 3と同軸ピン 24に触れる前にポストピン 25に触れるため、作業員に帯電した静電気を逃がすことが可能となる。

[0046] 単線ピン 23、同軸ピン 24、及びポストピン 25は、インシユレータ 15に接着によって固定されており、それぞれの後端側は基板 16に設けられたスルーホールに挿入されると共に、スルーホールの周囲に設けられたランドに半田付けされている。

[0047] 単線ピン 23と同軸ピン 24は、基板 16に半田付けされると共に、基板 16の後方に延出されており、さらに単線ピン 23と同軸ピン 24は、後述する本発明に係るコネクタ基板 26に設けられているスルーホールに挿入され、そのスルーホールの周囲に設けられたランドに半田付けされている。

[0048] コネクタ基板 26の構成の詳細は後述する力単線ピン 23と同軸ピン 24が挿入される孔部としてのスルーホールと、そのスルーホールの周囲の半田付け用のランドと、ケーブル線 29のスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、及び挿入部信号線 30cのそれぞれの先端に設けられたケーブル線コネクタ 28a、 28b、 28cが装着されるコネクタ 27a、 27b、 27cとが設けられている。また、コネクタ基板 26には、単線ピン 23及び同軸ピン 24が半田付けされる各ランドと、コネクタ 27a、 27b、 27cとの間を電気的に接続する接続パターンが設けられている。以下、本実施形態においては、ケーブル線コネクタ 28a、 28b、及び 28cを総じてケーブル線コネクタ 28と称し、コネクタ 27a、 27b,及び 27cを総じてコネクタ 27と称する。

[0049] つまり、本実施形態の電気コネクタ 10は、主として接続プラグ 122が結合される口金 11、口金 11内のカバー部材 14、インシユレータ 15、及び基板 16に設けた複数の単線ピン 23と同軸ピン 24、単線ピン 23と同軸ピン 24を揷通させるスルーホールとスルーホールの周囲に設けられたランドとコネクタ 27a、 27b, 27cを有するコネクタ基板 26、コネクタ基板 26のコネクタ 27にケーブル線 29を接続するケーブル線コネクタ 28a, 28b、 28c、及びコネクタ基板 26とケーブル線コネクタ 28を被うシールド枠 19、並びにシールド枠 19に設けられたシールド蓋 20からなつている。

[0050] なお、電気コネクタ 10の口金 11、カバー部材 14、インシユレータ 15、基板 16、シ一ルド枠 19、及びシールド蓋 20等の構成は、図 11を用いて前述した形状構成でも良い。

[0051] 次に、本発明の電気コネクタ 10に設けられるコネクタ基板 26について、図 1と図 2と図 3を用いて説明する。図 2は電気コネクタのシールド枠内にコネクタ基板を取り付けた状態を示す平面図で、図 3は電気コネクタに用いるコネクタ基板の構成を示し、図 3 (a)は表面側の平面図、図 3 (b)は裏面側の平面図である。

[0052] 電気コネクタ 10のシールド枠 19内には、図 1及び図 2に示すように、単線ピン 23及び同軸ピン 24に半田付けされたコネクタ基板 26が設けられている。コネクタ基板 26 は、一枚のフレキシブル基板により形成され、主として単線ピン 23 (図示せず）と同軸ピン 24のシールド部が接続される略円形状の第 1の基板部 26aと、主としてケーブル線 29の各信号線 30a〜30cの先端に設けられたケーブル線コネクタ 28が装着されるコネクタ 27と同軸ピン 24の芯線部とが接続される略円形状の第 2の基板部 26bと、第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bを電気的に接続する図示してない接続パターンを有していると共に、第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bを対向するように略 U字状に折り曲げ可能な折り曲げ部 26cからなつている。コネクタ基板 26は、表面 FSが外側になり、裏面 BSが内側となるように、折り曲げ部 26cにおいて U字状に折り曲げられてシールド枠 19内に配設されている。フレキシブル基板は、フレキシブルプリント基板（Flexible Printed Circuit Board ;以下、 FPCとも称す）とも称し、ポリイミド等の耐熱性及び絶縁性を有する材料力なるフィルム上に導体の回路を設けることによって構成されている。

[0053] コネクタ基板 26の詳細構成について図 3を用いて説明する。コネクタ基板 26の裏面（図 3 (b)参照）の第 1の基板部 26aには、複数の単線ピン 23が挿入される孔部としてのスルーホール 52aと、スルーホール 52aの周囲に設けられたランド 52bとからなる単線ピンランド 52が設けられている。また、コネクタ基板 26の裏面の第 1の基板部 26 aには、複数の同軸ピン 24のシールド部が挿入される孔部としてのスルーホール 53a と、スルーホール 53aの一部周囲の第 1の基板部 26aの外縁側に設けられたランド 5 3bとからなる同軸シールドピンランド 53とが設けられている。さらに、コネクタ基板 26 の裏面の第 1の基板部 26aには、スコープコネクタ信号線 30aのケーブル線コネクタ 28aが装着されるコネクタ 27aが搭載されて、る。

[0054] ケーブル線コネクタ 28aが装着されるコネクタ 27aは、第 1の基板部 26aの外周側に搭載されている。また、単線ピンランド 52は、図中 P1〜P19で示すように、第 1の基板部 26aの中央よりに主に設けられ、同軸シールドピンランド 53は、図中 P21〜P25 で示すように中央よりに設けた単線ピンランド 52よりも第 1の基板部 26aの外縁側に設けられている。

[0055] コネクタ基板 26の裏面（図 3 (b)参照）の第 2の基板部 26bには、第 2の基板部 26b の裏面と第 1の基板部 26aの裏面とが対向するように、コネクタ基板 26を折り曲げ部 26cにおいて折り曲げた場合に、第 1の基板部 26aの同軸シールドピンランド 53 (図中 P21〜P25)に対向する位置に同軸ピン 24の芯線部が挿入される孔部としてのスルーホール 55aと、スルーホール 55aの周囲に設けられたランド 55bからなる同軸芯線ピンランド 55 (図中 P31〜P35)が形成されている。また、コネクタ基板 26の裏面の第 2の基板部 26bには、同軸芯線ピンランド 55が形成された領域を除く全域にシールドフィルム 54が形成されている。シールドフィルム 54は、主に第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bとの間の電磁遮蔽を目的とするもので、折り曲げ部 26cから第 1の基板部 26aの一部まで延在しており、かつ、図示していない接地電位パターンに電気的に接続されている。

[0056] 一方、コネクタ基板 26の表面（図 3 (a)参照）の第 1の基板部 26aには、裏面の単線ピンランド 52 (P1〜P19)のスルーホール 52aに連通しているホール 52， aと、ホール 52 ' aの周囲に設けられたランド 52' bからなる単線ピンランド 52'が設けられている。また、コネクタ基板 26の表面の第 1の基板部 26aには、裏面の同軸シールドピンランド 53 (P21〜P25)のスルーホール 53aに連通して!/、るホール 53， aが設けられて!/、る。コネクタ基板 26の表面の第 2の基板部 26bには、裏面の同軸芯線ピンランド 55 (P 31〜P35)のスルーホール 55aに連通しているホール 55， aと、ホール 55， aの周囲に設けられたランド 55 ' bからなる同軸芯線ピンランド 55 ' (P31〜P35)が設けられて!/ヽる。

[0057] さらに、コネクタ基板 26の表面（図 3 (a)参照）の第 2の基板部 26bの中心部分には、ケーブル線 29の操作部信号線 30bに接続されたケーブル線コネクタ 28bが装着されるコネクタ 27bと、挿入部信号線 30cに接続されたケーブル線コネクタ 28cが装着されるコネクタ 27cとが搭載されて、る。

[0058] なお、第 2の基板部 26bは、コネクタ基板 26を裏面が内側となるように U字状に折り曲げた場合に、第 1の基板部 26aに設けたコネクタ 27aと重なる部分に切り欠きが設けられている。第 2の基板部 26bの切り欠きにより、コネクタ 27aが露出するため、第 1 の基板部 26aに搭載されるコネクタ 27aへのケーブル線コネクタ 28aの装着が容易となる。

[0059] つまり、フレキシブル基板にて形成された基板であるコネクタ基板 26は、第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bを折り曲げ部 26cから重なり合うように折り曲げた状態において、第 1の基板部 26aの表面と第 2の基板部 26bの裏面力もなる一方の面の側に、主として外部機器と接続する単線ピン 23と同軸ピン 24等の接続部材が接続されるようになっており、第 1の基板部 26aの裏面と第 2の基板部 26bの表面力もなる他方の面の側に、主として電子内視鏡のユニバーサルコード 110に内蔵されているケーブル線 29に接続されたケーブル線コネクタ 28a、 28b、 28cが装着されるコネクタ 27 a、 27b、 27cが搭載されるようになっている。

[0060] コネクタ基板 26の裏面（図 3 (b)参照）の第 1の基板部 26aと、表面（図 3 (a)参照）の第 2の基板部 26bに設けられたコネクタ 27a〜27cは、コネクタ基板 26に設けられた単線ピンランド 52 (P1〜P19)、同軸シールドピンランド 53 (P21〜25)、及び同軸芯線ピンランド 55 (P31〜P35)の!、くつかに、図示して!/ヽな、接続パターンにより接続されている。

[0061] なお、本実施形態における、コネクタ基板 26に設けた単線ピンランド 52 (P1〜P19 )、同軸シールドピンランド 53 (P21〜P25)、及び同軸芯線ピンランド 55 (P31〜P3 5)の数や、コネクタ 27a〜27cの数は、一例であり、これらはケーブル線 29に含まれる信号線 30a〜30cの種類、太さ、及び数量、並びにコネクタ 27の極数などにより任意に変更されるものである。また、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bに搭載されるコネクタ 27a〜27cの数や位置、及び各コネクタ 27a〜27cに接続される信号線であるスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、及び挿入部信号線 30cの組合せも一例であり変更可能である。例えば、ケーブル線 29に含まれるスコープコネクタ、操作部、及び揷入部の信号線 30a〜30cの種類や本数、及びコネクタ 27の極数により、第 1の基板部 26aにコネクタ 27aを設けることなぐ第 2の基板部 26bに 2つのコネクタ 27b、 27cのみを設ける構成でも良ぐあるいは、第 2の基板部 2 6bに 3つのコネクタ 27a〜27cを設ける構成としても良い。もし仮に、第 1の基板部 26 aにコネクタ 27aを設けることなぐ第 2の基板部 26bの 2つのコネクタ 27b、 27cのみを設ける場合、あるいは、第 2の基板部 26bに 3つのコネクタ 27a〜27cを設ける場合には、第 2の基板部 26bに切り欠きを設ける必要はなくなる。

[0062] 次に、本発明の電気コネクタ 10に用いられる単線ピン 23と同軸ピン 24について、図 4を用いて説明する。図 4は、電気コネクタに用いられる単線ピンと同軸ピンの構成と、コネクタ基板との関係を示す断面図である。

[0063] 単線ピン 23は、図中にビデオプロセッサ 106 (外部機器)側と表記して!/、る側から先端部 23a、中間部 23b、基板固定部 23c、および終端部 23dからなる端子である。先端部 23aは、カバー部材 14を貫通してビデオプロセッサ 106側に延出しており、接続プラグ 122と電気コネクタ 10とを結合した場合に、接続プラグ 122の単線受けプラグに装着される。中間部 23bは、インシユレータ 15内に挿通されて接着剤によって水密的に固定される。基板固定部 23cは、基板 16に半田付けされる。基板固定部 2 3cにおいて基板 16と単線ピン 23とを半田付けすることにより、インシユレータ 15と基板 16との位置関係が保持され、また単線ピン 23と基板 16に設けられている接続バターンとの電気的接続が行われる。終端部 23dは、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26 aの単線ピンランド 52のスルーホール 52aに挿入された状態で、ランド 52bと半田付けにより固定される。

[0064] 単線ピン 23の終端部 23d (図中の電子内視鏡 102 (操作部 109)側と表記している側）には、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aの単線ピンランド 52のスルーホール 52 aに挿入される外径の突部 23eと、スルーホール 52aの内径よりも大きい外径でスル一ホール 52aの周囲のランド 52bに当接される段部 23fとが設けられている。つまり、終端部 23dの突部 23eが第 1の基板部 26aの単線ピンランド 52のスルーホール 52a に挿入され、段部 23fがスルーホール 52aの周囲のランド 52bに当接される。

[0065] 同軸ピン 24は、第 2の導体としての筒状の外部導体であるシールド部 41、シールド部 41の内周に設けられた筒状の絶縁体 42、及び絶縁体 42の内周に設けられた第 1 の導体としての円柱状の内部導体である芯線部 43からなる。

[0066] 接続プラグ 122と電気コネクタ 10とを結合した場合に、シールド部 41の先端側（図中にビデオプロセッサ 106 (外部機器)側と表記して!/ヽる側）の外周には、前述した接続プラグ 122に設けられている同軸受けプラグのシールド線部分が装着される。またこのとき、芯線部 43の先端側に軸方向に設けられた芯線挿入部には、接続プラグ 12 2に設けられている同軸受けプラグの芯線部分が挿入される。

[0067] シールド部 41、絶縁体 42、及び芯線部 43は、相互の位置関係がずれな!/、ようにシ一ルド部 41に形成された開口部を介して外周から支持部材 44により締結固定されている。シールド部 41と芯線部 43の間に設けられている絶縁体 42は、先端側からシ一ルド部 41と芯線部 43の長手方向の略中心部分まで延在されている。絶縁体 42の後端側には、シールド部 41と芯線部 43の間隔を保っための支持スリーブ 45が、芯線部 43の外周に設けられている。支持スリーブ 45の後端側のシールド部 41と芯線部 43の間には、弾性充填材 46が充填されており、弾性充填材 46によってシールド部 41と芯線部 43の間は、電気コネクタ 10の内部に水などが進入しないように密閉されている。 [0068] なお、シールド部 41、絶縁体 42、及び芯線部 43は、支持部材 44によって完全に固定されてはおらず、シールド部 41から絶縁体 42、及び芯線部 43が抜け外れることなぐかつ、芯線部 43がシールド部 41に対して多少揺動する余裕を持った状態で固定されている。さら〖こ、弾性充填材 46も、芯線部 43をシールド部 41に完全に固定せずに、芯線部 43が揺動出来るように充填されている。

[0069] 芯線部 43がシールド部 41に対して揺動できるように固定されている理由は、電気コネクタ 10と接続プラグ 122とを結合した場合に、芯線部 43が完全に固定されていると、芯線部 43の先端に挿入される接続プラグ 122の同軸受けプラグの芯線部が曲力たり折れたりする可能性があるからである。本実施形態のように、接続プラグ 122 の同軸受けプラグの芯線部の挿入力を、芯線部 43を揺動させて吸収させることで、同軸受けプラグの芯線部の曲がりや折れを回避することが可能となる。

[0070] このような構成の同軸ピン 24は、カバー部材 14とインシユレータ 15に設けられた貫通孔に貫通され、さら〖こ、基板 16に設けたスルーホールに揷通された状態で、スル一ホールの周囲に設けられたランドに半田 16aにより半田付けされる。なお、カバー部材 14とインシユレータ 15の貫通孔に貫通された同軸ピン 24は、電気コネクタ 10の内部を水密保持させるために、接着剤によってカバー部材 14とインシユレータ 15に固定されている。

[0071] さらに、同軸ピン 24のシールド部 41は、シールド部 41の終端（図中に電子内視鏡 102 (操作部 109)側と表記している側）力コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aの同軸シールドピンランド 53のスルーホール 53aに挿入された状態で、ランド 53bに半田付けされる。

[0072] 同軸ピン 24の芯線部 43の終端部 43a (図中に電子内視鏡 102 (操作部 109)側と表記している側）には、コネクタ基板 26の第 2の基板部 26bの同軸芯線ピンランド 55 のスルーホール 55aに挿入される外径の突部 43bと、スルーホール 55aの内径よりも大きい外径でスルーホール 55aの周囲のランド 55bに当接される段部 43cとが設けられている。つまり、芯線部 43の終端部 43aの突部 43bが第 2の基板部 26bの同軸芯線ピンランド 55のスルーホール 55aに挿入され、段部 43cがスルーホール 55aの周囲のランド 55bに当接される。同軸ピン 24の芯線部 43の終端部 43aは、突部 43bがスルーホール 55aに挿入され、段部 43cがランド 55bに当接された状態で、第 2の基板部 26bに半田付けされる。

[0073] 電気コネクタ 10の内部において、上記のような構成のコネクタ基板 26と単線ピン 23 と同軸ピン 24との接続の構成について、図 5を併用して説明する。なお、単線ピン 23 と同軸ピン 24は、半田付けにより電気的に基板 16とコネクタ基板 26に接続されることで、基板 16とコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bとの間の機械的な固定と間隔維持を行う。

[0074] 単線ピン 23は、図 4を用いて前述したように、基板固定部 23cがコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aに半田付けにより固定される位置まで延出しているものであるが、電気コネクタ 10内には、図 5に示すように、単線ピン 23と同一の形状構成で単線ピン 23に対して先端部 23aから終端部 23dの段部 23fまでの長さが短、単線ピン 23，が配設されている。この長さの短い単線ピン 23，は、主として基板 16との電気的接続と、基板 16の位置保持との目的を有する。

[0075] 長さの短い複数の単線ピン 23 'は、終端部 23d'の段部 23f 'の位置力少なくともインシユレータ 15から同一の高さ tlとなるように、カバー部材 14とインシユレータ 15 に設けられている。単線ピン 23 'は、終端部 23d'の突部 23e'が基板 16に設けられているスルーホールに挿入され、段部 23f 'が基板 16のスルーホール周囲に設けられたランドに当接された状態で、基板 16のランドに半田付けされる。これにより、基板 16とインシユレータ 15との間隔が一定の間隔 tlに保持されると共に、本実施形態では、基板 16と長さの短い単線ピン 23 'とが電気的に接続される。なお、基板 16には、基板 16に搭載される電子部品との接続パターン及び接地電位パターンが設けられており、長さの短い複数の単線ピン 23 'は、半田付けされたランドを介して、接続バターンあるいは接地電位パターンに電気的に接続される。

[0076] 一方、複数の単線ピン 23は、単線ピン 23の終端部 23dの段部 23fの位置が少なくとも基板 16から同一の高さ t2となるようにカバー部材 14とインシユレータ 15に設けられている。単線ピン 23は、終端部 23dの突部 23eがコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aの単線ピンランド 52のスルーホール 52aに挿入され、段部 23fがスルーホール 5 2aの周囲のランド 52bに当接された状態で、第 1の基板部 26aに半田付けされる。これにより、基板 16とコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aとの間隔が一定の間隔 t2に保持されると共に、基板 16とコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aとが電気的に接続される。

[0077] 複数の同軸ピン 24は、同軸ピン 24の芯線部 43の終端部 43aの段部 43cの位置が少なくともコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aから同一の高さ t3となるようにカバー部材 14とインシユレータ 15に設けられている。同軸ピン 24は、芯線部 43の終端部 43a の突部 43bがコネクタ基板 26の第 2の基板部 26bの同軸芯線ピンランド 55のスルーホール 55aに挿入され、段部 43cがスルーホール 55aの周囲のランド 55bに当接された状態で、第 2の基板部 26bに半田付けされる。これにより、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bとの間隔が一定の間隔 t3に保持されると共に、第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bとが電気的に接続される。

[0078] なお、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aは、単線ピン 23及び同軸ピン 24が、それぞれ第 1の基板部 26aのスルーホール 52a及びスルーホール 53aに揷通された状態で、単線ピン 23の終端部 23d及び同軸ピン 24のシールド部 41の終端部と半田付けされる。

[0079] このように、口金 11内のカバー部材 14とインシユレータ 15に設けられた単線ピン 2 3、 23 '及び同軸ピン 24に形成された段部を所定の間隔で設けることにより、基板 16 とコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bとを、それぞれの間の間隔を機械的に保持するとともに、それぞれの間の電気的な接続を行うことができる。一般的には、基板の固定や基板間の間隔の保持のために、専用の保持部材が用いられているが、本発明においては、専用の保持部材を用いることなぐ基板 16、及びコネクタ基板 26の固定と間隔の保持が可能となる。

[0080] 電気コネクタ 10の口金 11内にコネクタ基板 26を半田付けにより固定する作業では、口金 11内の単線ピン 23、同軸ピン 24、及びポストピン 25が作業台に対して垂直になるように口金 11を載置した状態で、垂直な単線ピン 23と同軸ピン 24に対して、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bが水平状態となるようにそれぞれのピンランド 52、 53、 55を挿入することができる。このため、コネクタ基板 26に単線ピン 23と同軸ピン 24を半田付けする作業は平面的に行えるために、半田付け作業の効率が向上する。

[0081] また、コネクタ基板 26の第 2の基板部 26bには、同軸ピン 24の芯線部 43の終端部 43aのみが半田付けにより接続される。したがって、コネクタ基板 26の第 2の基板部 2 6bは、芯線部 24の揺動に従って供に遥動するため、芯線部 43と第 2の基板部 26b とが接続されていることにより、芯線部 43の揺動が阻害されることが無い。このため、電気コネクタ 10と接続プラグ 122とを結合する場合に、接続プラグ 122の同軸受けプラグの芯線部の挿入力を、芯線部 43を揺動させて吸収させることで、同軸受けプラグの芯線部の曲がりや折れを回避することが可能となる。

[0082] さらに、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bに設けた単線ピンランド 52、同軸シールドピンランド 53、及び同軸芯線ピンランド 55は、第 1と第 2の基板部 26a、 26bの中心に対して略対称的な位置に配置されている。このため、それら単線、同軸シールド、及び同軸芯線の各ピンランド 52、 53、 55、に、それぞれ単線ピン 23と同軸ピン 24を半田付けにより固定することにより、第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bを平面度を保ったまま固定することが可能なため、第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bの間隔の保持と平面的な固定を安定ィ匕することができる。

[0083] さらにまた、コネクタ基板 26を U字状に折り曲げ部 26cで折り曲げた場合に、第 1の基板部 26aの U字状の内側となる面に搭載されている部品であるコネクタ 27aと第 2 の基板部 26bとの接触などの干渉が生じないように、第 2の基板部 26bに切り欠きが設けられている。このため、第 2の基板部 26bをコネクタ 27aの高さよりも同一もしくは低い位置まで、第 1の基板部 26aに近接させることが可能となり、電気コネクタ 10のシ一ルド枠 19内の比較的狭い空間内でのコネクタ基板 26の占めるスペースを少なくすることが可能となる。

[0084] なお、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aに実装された部品と第 2の基板部 26bとに接触等の干渉が生じる場合は、第 2の基板部 26に実装される部品の高さに応じて、同軸ピン 24のシールド部 41の終端と芯線部 43の終端部 43aとの間の寸法の異なる同軸ピン 24を用いて第 1と第 2の基板部 26a、 26bの間隔を広くしても良い。また、コネクタ基板 26に実装される部品を第 2の基板部 26bにのみ搭載し、第 1と第 2の基板部 26a、 26bの間隔を狭くすることで、コネクタ基板 26の全体の高さを低くするようにしても良い。

[0085] 次に、ケーブル線 29の端部側であるスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 3 Ob、及び挿入部信号線 30cの先端にそれぞれ接続されるケーブル線コネクタ 28a、 28b、及び 28cについて、図 6乃至図 9を用いて説明する。以下、本実施形態においては、ケーブル線コネクタ 28a、 28b、及び 28cを総じてケーブル線コネクタ 28と称する。図 6は電気コネクタに用いるケーブル線の先端に設けられるケーブル線コネクタを示す平面図、図 7はケーブル線コネクタの第 1の変形例を示す平面図、図 8はケーブル線コネクタの第 2の変形例を示す平面図、図 9はケーブル線コネクタの第 2の変形例について信号電線の接続とコネクタへの装着状態を説明する平面図である。

[0086] 最初に図 6を用いて、ケーブル線 29の先端に接続されるケーブル線コネクタ 28について説明する。

[0087] ケーブル線コネクタ 28は、フレキシブル基板により構成され、矩形状に形成された紙面の横方向に配置したケーブル線接続部 28xと、ケーブル線接続部 28xの略中央部分カゝら紙面の縦方向に延出させた接続端子部 28yとからなる、略 T字状の全体形状を有する。

[0088] ケーブル線接続部 28xには、長手方向に二列に略等間隔の複数の電線を接続するための接続ランド 37a〜37n、 38a〜38nが平面的に設けられている。以下、本実施形態においては、接続ランド 37a〜37n、 38a〜38nを総じて接続ランド 37、 38と称する。接続ランド 37、 38には、ケーブル線 29のスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、または挿入部信号線 30c等のそれぞれの単線電線や同軸電線が平面的に半田付けされる。例えば、単線電線は、接続ランド 37のいずれかに半田付けされる。同軸電線は、接続ランド 37のいずれかに芯線が半田付けされ、接続ランド 3 8にシールド線が半田付けされる。

[0089] なお、接続ランド 37、 38は、電線が挿入される位置出し用の孔部としてのスルーホールを有し、スルーホールの周囲に半田付け用のランドを設けても良ぐあるいは、スルーホールは形成せずに電線を半田付けするランドのみを設けても良い。また、ケーブル線接続部 28xに設けられる個々の接続ランド 37、 38のそれぞれの間隔は、接続される単線電線及び同軸電線の種類や太さ等に応じて、半田付け接続が容易な間隔に設定されている。このため、本実施形態では、ケーブル線 29とケーブル線コネクタ 28とのはんだ付けによる接続作業は、ケーブル線コネクタ 28に対してケーブル線 29を平面的に載置させた状態で行うことが可能であるため、容易に実施することが可能である。

[0090] ケーブル線接続部 28xの長手方向の一方の端部には、端部と平行に I字状に切り込んだ切り溝 40aが設けられており、他方の端部には略コの字状に切り込んだ切り溝 40b力設けられている。

[0091] また、ケーブル線接続部 28xの略中央部分には、複合同軸ケーブルの総合シールド線が半田付けされる接地ランド 36が設けられている。接地ランド 36は、接地リード線 36aを介して、電気コネクタ 10の接地電位を有する箇所、例えばシールド枠 19やシールド蓋 20に接続される。

[0092] 内視鏡に用いられるケーブル線 29を構成する各信号線には、比較的線径の細い単線電線や同軸電線が用いられる。細ヽ線径のケーブル線 29をケーブル線コネクタ 28のケーブル線接続部 28xの接続ランド 37、 38に半田付けした場合、ケーブル線 29の半田付けされた箇所の近傍に引っ張る力が加わるとケーブル線 29内の単線電線や同軸電線が断線しやすい。そこで、ケーブル線 29を構成する各電線の中で比較的太くて丈夫である総合シールドを接地ランド 36に半田付けすると、ケーブル線 29に引つ張る力が加わってもケーブル線 29内の単線電線や同軸電線に直接力が加わらな、ために断線しにくくなる。

[0093] 接続端子部 28yの先端には、接続ランド 37、 38と図示して、な、接続パターンにより電気的に接続された複数の端子片 39aが等間隔に設けられた端子部 39が形成されている。接続端子部 28yに設けられた複数の端子片 39aからなる端子部 39は、前述したコネクタ基板 26に設けられたコネクタ 27に差し込まれ装着される形状に形成されている。

[0094] このような構成のケーブル線コネクタ 28に、ケーブル線 29のスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、または挿入部信号線 30cを構成する複数の単線電線、または同軸電線それぞれがケーブル線接続部 28xの接続ランド 37、 38に接続された状態において、ケーブル線接続部 28xの他方端部のコの字状の切り溝 40bに一方端部の I字状の切り溝 40aを装着させることで、ケーブル線接続部 28xを略円筒形状〖こ保持させることができる。つまり、切り溝 40a、 40bはケーブル線接続部 28xを円筒形状に保持するための保持部を構成している。

[0095] すなわち、電気コネクタ 10のシールド枠 19内のコネクタ基板 26に設けられたコネクタ 27に接続端子部 28yの端子部 39を差し込み装着した後、ケーブル線接続部 28x を円筒形状に変形させて、コ字状と I字状の切り溝 40a、 40bの保持部により形状を保持させることで、シールド枠 19内の狭い空間に広い間隔の接続ランド 37、 38を有したケーブル線コネクタ 28を収容させることができる。

[0096] また、接続端子部 28yの端子部 39をコネクタ 27に差し込む際に、接続端子部 28y を円筒形状に変形されたケーブル線接続部 28xの内周側に折り曲げることにより、ケ一ブル線コネクタ 28のシールド枠 19の内部に納める長さを短くして、シールド枠 19 の狭い空間にケーブル線コネクタ 28を収納させることができる。

[0097] ケーブル線コネクタ 28の第 1の変形例について図 7を用いて説明する。図 7は、第 1 の変形例のケーブル線コネクタ 28 'に複数の同軸電線を有する複合ケーブル 30m が接続されている状態を示している。つまり、複合ケーブル 30mの総合シールド線は、接地ランド 36 'に接続され、複合ケーブル 30mのそれぞれの同軸電線のシールド線は接続ランド38，&〜38，11に接続され、芯線は接続ランド37，&〜37，11に接続した状態を示している。

[0098] ケーブル線コネクタ 28 'は、図 6を用いて前述したケーブル線コネクタ 28とは、ケーブル線接続部 28xの両端に設けられてヽる保持部を構成する切り溝 40a、 40bの形状と、接続端子部 28yの先端に設けられて、る端子部 39の部分の形状が異なる。

[0099] 第 1の変形例のケーブル線コネクタ 28，のケーブル線接続部 28，xの一方の端部には、 T字状の切り込み穴 40' aが設けられ、他方の端部には略二等辺三角形状で、その三角形状の底辺に所定の幅の接続片を有する鉤形状部 40 ' bが設けられて、る。鉤形状部 40 ' bの二等辺三角形状を凸形状切り込み穴 40' aの幅広部分に挿入し、鉤形状部 40 ' bの接続片を凸状切り込み穴 40' aの幅の狭い部分に装着させることでケーブル線接続部 28 ' xを略円筒状に形状を保持させることができる。

[0100] また、接続端子部 28 ' yの先端には、複数の端子片 39 ' aと、端子片 39 ' aと平行にガイド部としてのガイド片 39' bとからなる端子部 39'が設けられている。ガイド片 39' bは、複数の端子片 39' aの幅よりも比較的狭い幅に形成されており、端子部 39'をコネクタ 27に装着した場合に、図示していないコネクタ 27に設けられたガイド片差し込み口に差し込まれる、もしくはコネクタ 27の筐体の外側に設けられたガイド片誘導溝に沿うように形成されている。ガイド片 39'bが存在することにより、端子部 39'はコネクタ 27へ、表裏を誤って装着されることがない。

[0101] さらに、図示していないが、図 6と図 7に示す接続端子部 28y、 28'yの幅は、複数の端子片 39a、 39 'aからなる端子部 39、 39'の幅よりも広く形成する。接続端子部 2 8y、 28'yは、端子部 39、 39'yをコネクタ 27に適切に装着した場合に、接続端子部 28y、 28'yと端子部 39、 39'yとの段差部がコネクタ 27の表面に当接するように形成される。このように接続端子部 28y、 28'yを端子部 39、 39'よりも幅広にすると、接続端子部 28y、 28'yがコネクタ 27の表面に当接していることを確認することで、端子部 39、 39'がコネクタ 27に適切に装着されていることを作業者が認識することができる

[0102] また、特に、図 6に示した接続端子部 28yの表面の端子部 39の近傍に、端子部 39 をコネクタ 27に適切に装着した場合に、コネクタ 27の先端外側が位置する場所に指標 39xを表記させる。指標 39xにより、ケーブル線コネクタ 28の端子部 39をコネクタ 2 7に装着する際の表裏の誤挿入の防止と、端子部 39のコネクタ 27への装着状態の確認が可能となる。

[0103] なお、前述において、図 6と図 7に示したケーブル線コネクタ 28、 28'の接続ランド 3 7、 37，には単線電線、あるいは、同軸電線の芯線が接続され、接続ランド 38、 38，には同軸電線のシールド線が接続されると説明した力接続ランド 37、 37，、 38、 38 ，の接続パターンを変えることで、接続ランド 38、 38，に単線電線、あるいは同軸電線の芯線を接続し、接続ランド 37、 37'に同軸電線のシールド線を接続することも可能である。つまり、ケーブル線コネクタ 28、 28'に接続される単線電線と同軸電線の種類及び太さ、並びに数量に応じて接続ランド 37、 37'、 38、 38'に接続される電線と接続パターンが設定される。また、接続ランド 37、 37'、 38、 38'の間隔は、接続する単線電線と同軸電線の種類と太さにより半田付け作業に最適な間隔に設定されている。

[0104] 以上説明したように、ケーブル線コネクタ 28、 28 'は、 T字状にフレキシブル基板で形成され、横長の平面形状のケーブル線接続部 28x、 28 ' xに複数の接続ランド 37 、 37'、 38、 38 'を単線電線及び同軸電線の半田付けが容易な間隔で設け、かつ、ケーブル線接続部 28x、 28，xに設けた接続ランド 37、 37，、 38、 38，と接続パターンにより接続させた接続端子部 28y、 28 ' yに比較的幅が狭い複数の端子片 39a、 3 9 ' aからなる端子部 39、 39 'が設けられている。

[0105] このために、ケーブル線接続部 28x、 28 ' xにケーブル線 29の複数の単線電線や同軸電線を半田付けする作業は、平面的な作業となるため半田付け作業が容易となる。また、ケーブル線コネクタ 28、 28 'をコネクタ基板 26に接続してシールド枠 19の内部に収容させる際には、ケーブル線接続部 28x、 28 ' x、および接続端子部 28y、 28 ' yを変形させて収容することができるため、電気コネクタ 10の組立作業が容易となる。

[0106] 次に、ケーブル線コネクタ 28の第 2の変形例について、図 8と図 9を用いて説明する。第 2の変形例のケーブル線コネクタ 28"は、図 8に示すように、フレキシブル基板により略矩形状に形成され、略中央部分に等間隔に設けられた同軸電線の芯線が接続される接続ランド 37"と同軸電線のシールド線と単線電線が接続される接続ランド 38"からなるケーブル線接続部を有する。また、ケーブル線コネクタ 28"には、先端側に設けた抜け止め部としての矩形孔 40"と、及び矩形孔 40"に延出した端子片を有する端子部 39"とが設けられている。また、ケーブル線コネクタ 28"の後端側には、ケーブル線固定片 38"zが延出して形成されている。

[0107] なお、図 8では、接続ランド 38"が、単線電線が接続される 3つの接続ランドの接続ランド 38"xと、同軸電線のシールド線が接続される 4つの接続ランドの接続ランド 38 "yとから構成される例を示してヽる。

[0108] ケーブル線コネクタ 28"に、例えば、 3本の単線電線 30xと 4本の同軸電線 30yからなる複合同軸ケーブル 30ηを接続した状態について、図 9を用いて説明する。複合同軸ケーブル 30ηの 3本の単線電線 30χそれぞれは、接続ランド 38"χの 3つの接続ランドに半田付けされ、 4本の同軸電線 30yのそれぞれのシールド線は、接続ランド 3 8"yの 4つの接続ランドに半田付けされ、更に、 4本の同軸電線 30yのそれぞれの芯線は、接続ランド 37"の接続ランドに半田付けされている。

[0109] また、複合同軸ケーブル 30ηは、ケーブル線コネクタ 28"のケーブル線固定片 38" ζに熱収縮性チューブ 38"tにより固定される。

[0110] このように、複合同軸ケーブル 30ηを構成する複数の単線電線 30xと同軸電線 30 yが接続されたケーブル線コネクタ 28"の端子部 39"をコネクタ 27に差し込み接続させる際に、矩形孔 40"の内側にコネクタ 27の外周を嵌合させる。これにより、ケープル線コネクタ 28"がコネクタ 27から容易に外れることがな、。

[0111] また、ケーブル線コネクタ 28"の表面の端子部 39"の近傍には、端子部 39"をコネクタ 27に所定の位置まで適切に装着させた際のコネクタ 27の端部の位置を示す指標 39"xが表記されている。この指標 39"xによりケーブル線コネクタ 28"の表裏の区別が容易となり、かつ、端子部 39"をコネクタ 27に装着させた際に端子部 39"がコネクタ 27に適切に装着されているかを確認できる。

[0112] なお、第 2の変形例のケーブル線コネクタ 28"の接続ランド 37"、 38"に設けた接続ランドの数や接続する電線の種類は、一例であり、接続する複合同軸ケーブル 30η を構成する電線の種類と太さ及び数に応じて自由に設定されるものである。

[0113] 第 2の変形例のケーブル線コネクタ 28"の略矩形状の幅方向の寸法を、例えば、ュ二バーサルコード 110ゃ揷入部 108の外装の内径以下に形成すれば、ケーブル線コネクタ 28"が接続された状態のケーブル線 29をユニバーサルコード 110と揷入部 1 08力引き抜き、かつ、再挿入することが可能となる。これにより、ユニバーサルコード 110と揷入部 108の外装の交換作業は、ケーブル線コネクタ 28"とケーブル線 29との接続の切断と再半田付け作業が不要となり、ケーブル線コネクタ 28"をコネクタ 27 力取り外すのみの簡素な作業で済む。

[0114] 以上説明した単線ピン 23と同軸ピン 24を有する電気コネクタ 10へのコネクタ基板 2 6と、ケーブル線 29に設けられたケーブル線コネクタ 28の組み付け方法にっヽて説明する。

[0115] 図 5を用いて説明したように、単線ピン 23の段部 23fが同じ高さ位置に設けられた複数の単線ピン 23と、同軸ピン 24の段部 43cが同じ高さ位置に設けられた複数の同軸ピン 24とを有する口金 11が、単線ピン 23と同軸ピン 24がそれぞれの終端部を上向きとして垂直状態となるように作業台に載置される。

[0116] 垂直状態の単線ピン 23と同軸ピン 24に、コネクタ 27a〜27cが事前に搭載されたコネクタ基板 26の、第 1の基板部 26aに設けられてヽる単線ピンランド 52のスルーホール 52aと同軸シールドピンランド 53のスルーホール 53aを挿入する。単線ピン 23と同軸ピン 24が挿入されたコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aは、複数の単線ピン 23の段部 23f上に当接して平面状に装着される。なお、コネクタ基板 26の第 1の基板部 2 6aの単線ピンランド 52のスルーホール 52aと同軸シールドピンランド 53のスルーホール 53aにそれぞれ単線ピン 23及び同軸ピン 24を挿入させる際には、コネクタ基板 26の表面側（図 3 (a)参照）が口金 11の基板 16側を向くようにする。

[0117] 口金 11に設けられている単線ピン 23と同軸ピン 24にコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aを装着した後、最初に、第 1の基板部 26aの中央部分の単線ピンランド 52 (P1 〜P19)のスルーホール 52aに挿入されている単線ピン 23とランド 52bとを半田付けする。単線ピンランド 52と単線ピン 23との半田付けが終了後、次に、同軸シールドピンランド 53 (P21〜P25)のスルーホール 53aに挿入されている同軸ピン 24のシールド部 41をランド 53bに半田付けする。

[0118] つまり、コネクタ基板 26の第 1の基板部 26aは、垂直な単線ピン 23と同軸ピン 24に対して平面状に装着される。単線ピン 23、同軸ピン 24とコネクタ基板 26の第 1の基板部 26aとの半田付け作業は、第 1の基板部 26aの中央部分に設けられている単線ピンランド 52の中心力も外周（第 1の基板部 26aの外縁方向）へと順次半田付けし、単線ピンランド 52の半田付が終了後、第 1の基板部 26aの外周側に設けられている同軸シールドピンランド 53の半田付を行う第 1の基板部接続工程である。

[0119] 第 1の基板部接続工程にて、第 1の基板部 26aの中心に設けられているピンランド力外周に設けられているピンランドの順に半田付けすることで、半田付け作業が容易となり効率が向上する。特に、同軸シールドピンランド 53のランド 53bがスルーホール 53aに対して第 1の基板部 26aの外縁側に設けられて、るため、同軸ピン 24のシ一ルド部 41の側面とランド 53bとの半田付け作業を第 1の基板部 26a基板の外縁側力も行うことができ、同軸ピン 24と同軸ピンランド 53との半田付け作業が容易となる。 [0120] 第 1の基板接続工程の第 1の基板部 26aの単線ピンランド 52 (P1〜P19)と、同軸シールドピンランド 53 (P21〜P25)の半田付けが終了後、コネクタ基板 26の裏面（図 3 (b)参照）の第 1の基板部 26aと第 2の基板部 26bとが対向するように折り曲げ部 26cから折り曲げて、第 2の基板部 26bの同軸芯線ピンランド 55 (P31〜P35)のスル一ホール 55aに、第 1の基板部 26aの同軸シールドピンランド 53に接続された同軸ピン 24の芯線部 43を挿入する。同軸ピン 24の芯線部 43が挿入されたコネクタ基板 26 の第 2の基板部 26bを、複数の同軸ピン 24の芯線部 43の段部 43c上に平面状に当接させた状態で半田付けする。

[0121] つまり、コネクタ基板 26の第 2の基板部 26bは、垂直な同軸ピン 24に対して平面的に装着される。平面的に装着されたコネクタ基板 26の第 2の基板部 26bは、第 2の基板部 26bの外周に設けられた同軸芯線ピンランド 55に半田付を行う第 2の基板部接続工程である。

[0122] 第 1と第 2の基板部接続工程により、口金 11に設けられた単線ピン 23と同軸ピン 24 にコネクタ基板 26を取り付けた後、図 1に示すように、ケーブル線 29のスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、及び挿入部信号線 30cのそれぞれのケーブル線コネクタ 28a〜28cをコネクタ 27a〜27cに装着するケーブル線コネクタ装着工程を実施する。ケーブル線コネクタ 28a〜28cをコネクタ基板 26のコネクタ 27a〜27cに装着する際には、ケーブル線コネクタ 28a〜28cを、シールド枠 19内に収容可能なように変形した状態を保持させる。その後、シールド枠 19を口金 11に螺合させ、シールド蓋 20を取付、かつ、ケーブル線 29を電線留め板 21により固定することで電気コネクタ 10への組み付けが完了する。

[0123] なお、コネクタ基板 26の各コネクタ 27a〜27cにケーブル線コネクタ 28a〜28cが装着された後、各ケーブル線コネクタ 28a〜28cである図 6及び図 7において説明したケーブル線コネクタ 28、 28 'に接続された接地リード線 36aを、ネジによりシールド枠 19の後端のシールド蓋 20に固定する。接地リード線 36aをシールド蓋 20に固定することで、ケーブル線コネクタ 28a〜28cのシールドパターンと複合ケーブルであるケーブル線 29の総合シールドとが電気的に接続されて接地状態が強化されることから、電磁両立性（Electro- Magnetic Compatibility;以下、 EMCとも称する）の特性が向上する。

[0124] 以上説明したように、本実施形態の電気コネクタ 10の組立作業は、単線ピン 23と同軸ピン 24が垂直状態となるように載置された口金 11に対して、コネクタ基板 26を平面的に装着するために、コネクタ基板 26に対して単線ピン 23と同軸ピン 24との半田付を平面的に実施することができる。このために、従来の単線ピン 152、及び同軸ピン 154に対して同軸方向に単線電線 155、及び同軸電線 156を半田付けし接続させる三次元的な作業に比して、作業が安易となり作業効率も向上する。

[0125] さらに、単線ピン 23と同軸ピン 24と第 1の基板部 26aのスルーホール 52a、 53aの周囲のランド 52b、 53bとの半田付けは、第 1の基板部 26aの中央部分力も外縁方向の順、あるいは、単線ピン 23から同軸ピン 24の順に行うことができるため、コネクタ基板 26と単線ピン 23と同軸ピン 24との半田付け作業が容易となる。

[0126] なお、コネクタ基板 26の裏面（図 3 (b)参照）の第 1の基板部 26aに形成された同軸シールドピンランド 53のランド 53bは、スルーホール 53aの第 1の基板部 26aの外縁側の一部に設けている力スルーホール 53aの全周囲に設けても良い。

[0127] 次に、電気コネクタ 10を有する電子内視鏡に電気的な不具合が生じ、その不具合の確認作業や不具合箇所の修理を行う場合の作業手順について説明する。

[0128] 電子内視鏡の不具合を特定する場合には、ケーブル線 29を固定している電線留め板 21とシールド蓋 20を外し、かつ、シールド枠 19を口金 11から取り外した後、ケ一ブル線 29のスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、及び挿入部信号線 30cに設けられているケーブル線コネクタ 28a〜28cをコネクタ基板 26のコネクタ 27a 〜27cから取り外す。

[0129] コネクタ基板 26の各コネクタ 27a〜27cから外されたケーブル線コネクタ 28a〜28c をそれぞれの検査冶具に接続して検査や不具合箇所の特定を行う。例えば、スコープコネクタ信号線 30aに接続されたケーブル線コネクタ 28aは、光源装置 103と送受信する調光信号の送受信状態をチェックする冶具に接続し、操作部信号線 30bに接続されているケーブル線コネクタ 28bは、操作部 109に設けられている電気部品である画像処理系スィッチとのスィッチ信号の送受信状態をチェックする冶具に接続し、挿入部信号線 30cに接続されたケーブル線コネクタ 28cは、 CCD115を含む撮像ュニットの性能や動作確認をチェックする冶具に接続し、それぞれの不具合の確認と不具合箇所の特定を行うことができる。なお、画像処理系スィッチ以外の、他の所定の機能を有する電気部品が操作部 109に設けられている場合には、操作部信号線 30 bは、操作部信号線 30bが接続されて、る電気部品の性能や動作をチェックする冶具に接続される。また、 CCD115を含む撮像ユニット以外の、例えば LED等の他の所定の機能を有する電気部品が挿入部 108の先端に設けられている場合、挿入部信号線 30cは、挿入部信号線 30cが接続されてヽる電気部品の性能や動作をチエツクするための冶具に接続される。

[0130] つまり、図 11を用いて説明した、従来のように口金 131内の単線ピン 152、及び同軸ピン 154に半田付けされているケーブル線 112の各単線電線 155、及び同軸電線 156を切り離し、かつ、切り離した各単線電線 155、及び同軸電線 156を検査用冶具に再度半田付けさせる煩雑な作業が不要となり、コネクタ基板 26のコネクタ 27a 〜27cから外したケーブル線コネクタ 28a〜28cを検査冶具に接続するのみの簡易な作業とすることができる。

[0131] また、ケーブル線コネクタ 28a〜28cをコネクタ基板 26のコネクタ 27a〜27cから外した後の電気コネクタ 10について、各単線ピン 23と同軸ピン 24、及びコネクタ基板 2 6との接続状態のチェックを行う。ここで、単線ピン 23や同軸ピン 24の不良や単線ピン 23、同軸ピン 24とコネクタ基板 26との接続不具合等が見つけられ、コネクタ基板 2 6を単線ピン 23と同軸ピン 24から取り外す必要がある場合は、前述したコネクタ基板 26の組み付けと逆の順に作業することにより、容易に取り外し作業を行うことが可能となる。

[0132] つまり、最初に、組み付け時の第 2の基板部接続工程において半田付けしたコネクタ基板 26の第 2の基板部 26bの同軸芯線ピンランド 55のランド 55bと同軸ピン 24の芯線部 43とを接続している半田を除去して、スルーホール 55aから同軸ピン 24の芯線部 43を取り外す。

[0133] 次に、組み付け時の第 1の基板部接続工程において半田付けした第 1の基板部 26 aの外周側に設けられている同軸シールドピンランド 53のランド 53bと同軸ピン 24のシールド部 41とを接続して、る半田を除去する。同軸シールドピンランド 53上の半田の除去が終了すると、第 1の基板部 26aの単線ピンランド 52のランド 52bと単線ピン 2 3とを接続している半田を第 1の基板部 26aの外周側から中心部分の単線ピンランド 52の順に除去する。このように第 1の基板部 26aの外周側に配置されているピンランドから順次中心部分に向力つて半田を除去することで作業が簡易となり作業の効率が向上する。

[0134] 以上説明したように、本実施形態によれば、電気コネクタの組み付け作業、動作確認、並びに修理等の作業が簡略化できると共に、それら作業時間の短縮が図れる内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法を提供することが可能である。

[0135] つまり、電気コネクタ 10は、外部機器であるビデオプロセッサ 106と接続する接続端子としての単線ピン 23や同軸ピン 24が接続される面と、内視鏡から延出するケーブル線 29の信号線 30の端部に接続されたケーブル線コネクタ 28が着脱されるコネクタ 27を備えた面を有するコネクタ基板 26を設けたことにより、ケーブル線コネクタ 2 8の着脱のみの簡素な作業により内視鏡の動作確認や修理を行うことが可能となる。また、電気コネクタ 10へのコネクタ基板 26の組み付けにおいて、単線ピン 23と同軸ピン 24とコネクタ基板 26との接続は、単線ピン 23と同軸ピン 24に対してコネクタ基板 26を平面的に保持させ、かつ、コネクタ基板 26の中心力も外周側への順に単線ピン 23と同軸ピン 24との半田付け作業を行うことが可能であり、コネクタ基板 26の組み付け作業や修理作業の効率が向上する。さらに、内視鏡から延出するケーブル線 29とケーブル線コネクタ 28との接続は、ケーブル線コネクタ 28に対してケーブル線 29を平面的に載置させた状態で半田付することが可能であるため、半田付け作業の効率が向上する。

[0136] また、本実施形態の内視鏡の電気コネクタ 10は、ケーブル線 29のスコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、挿入部信号線 30c等のケーブル線コネクタ 28と、ケーブル線コネクタ 28が接続可能なコネクタ 27を有するコネクタ基板 26を、シールド枠 19やシールド蓋 20にてシールド遮蔽できる空間を有するユニバーサルコード 110 のスコープコネクタ 113内に設けたことにより、電磁両立性の特性が向上する。

[0137] さらにまた、電子内視鏡 102の操作部 109ゃ揷入部 108の操作に応じて、スコープコネクタ信号線 30a、操作部信号線 30b、挿入部信号線 30c等のケーブル線 29はュ二バーサルコード 110内で揺動する力ケーブル線コネクタ 28が設けられている近傍のケーブル線 29はシールド蓋 20にケーブル線留め板 21によって固定されて!/、るため、ケーブル線 29の揺動がケーブル線コネクタ 28とコネクタ基板 26のコネクタ 27 に直接影響するがない。このため、ケーブル線コネクタ 28の抜けや、ケーブル線コネクタ 28と信号線 30との間の断線などを回避することができる。

[0138] なお、上述した本発明の実施形態では、外部機器としての信号処理装置であるビデォプロセッサ 106と光源装置 103が個別に設けられている例を用いて説明したが、信号処理装置であるビデオプロセッサ 106と光源装置 103とは一体的に形成された外部機器として設けられることも可能である。

[0139] 従来の図 10と図 11を用いて説明した電気コネクタ 120を用いた電子内視鏡 102には、以下のような課題があった。

従来の電気コネクタ 120を用いた電子内視鏡 102は、修理等において部品の交換を行う場合、ケーブル線 112を単線ピン 152と同軸ピン 154からー且切り離して、部品交換等の修理に必要な処置を行った後に、ケーブル線 112の端部を単線ピン 15 2と同軸ピン 154に再び接続する。

[0140] 例えば、画像の不良等により、 CCD115を含む電子内視鏡 102の撮像に係わる機能を有する、撮像ユニットの動作確認を行う場合には、ケーブル線 112を電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154力も切り離す。その後、ケーブル線 112を撮像ユニットの検査用冶具に接続し、検査用冶具によつて撮像ユニットの動作確認と不具合箇所の確認を行う。撮像ユニットに不具合箇所が確認された場合、不具合箇所の部品の交換や修理を行つた後、再度電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 15 4にケーブル線 112を接続する。

[0141] また、操作部 109に設けられている画像処理系スィッチ類の不具合を調査する場合は、上述した撮像ユニットの動作確認の場合と同様に、ケーブル線 112を電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154から切り離す。その後、ケーブル線 112をスィツチ類の検査用冶具に接続し、スィッチ類検査用冶具によつてスィッチ類の動作確認と不具合箇所の確認を行う。スィッチ類に不具合が見つカゝつた場合は、不具合箇所の交換修理を行い、再度電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154にケーブル線 112を接続する。

[0142] また、画像不良やスィッチ不良等の電気的な不具合に起因する部品の交換や修理を行う場合以外に、ユニバーサルコード 110の外装、あるいは揷入部 108の外装の交換を行う必要性が生じた場合にも、ケーブル線 112を電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154から切り離す。

[0143] 例えば、経時変化により老朽ィ匕したユニバーサルコード 110の外装を、新しい外装に交換する場合、ケーブル線 112を電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154 から切り離し、操作部 109側からケーブル線 112をユニバーサルコード 110から引き抜く。引き抜いたケーブル線 112を、新しいユニバーサルコード 110の外装内に揷通させ、電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154に再度接続する。

[0144] また、経時変化により老朽ィ匕した挿入部 108の外装を、新しい外装に交換する場合、ケーブル線 112を電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154から切り離す。切り離したケーブル線 112を、操作部 109側から牽引してユニバーサルコード 110の外装から引き抜き、さらにケーブル線 112を、挿入部 108の先端側カゝら牽引して操作部 109と挿入部 108の外装から引き抜く。操作部 109と挿入部 108から引き抜かれたケーブル線 112を、新しい挿入部 108の外装内に再度挿通させ、さらに、操作部 10 9とユニバーサルコード 110に再揷通させた後に、電気コネクタ 120の単線ピン 152 と同軸ピン 154に再度接続する。

[0145] つまり、従来の電気コネクタ 120にケーブル線 112を介して接続されている電子内視鏡 102の撮像ユニットやスィッチ類の動作確認、不具合箇所の確認及び交換修理を行う場合、電気コネクタ 120に接続されているケーブル線 112の切断、切断したケ一ブル線 112の検査冶具への接続、及びケーブル線 112の電気コネクタ 120への再接続、と繁雑な作業と多くの作業時間が必要となる。また、挿入部 108ゃュ-バーサルコード 110の外装を交換する場合にも、電気コネクタ 120に接続されて!ヽるケ一ブル線 112の切断、切断したケーブル線 112のユニバーサルコード 110と揷入部 10 8の外装からの引き抜き、新しい揷入部 108とユニバーサルコード 110の外装への再挿入、及びケーブル線 112の電気コネクタ 120への再接続、と繁雑な作業と多くの作業時間が必要となる。

[0146] また、電気コネクタ 120に設けられている複数の単線ピン 152と同軸ピン 154は、限られた面積内に設けられているために、各単線ピン 152と同軸ピン 154のそれぞれの間隔は比較的狭、。単線ピン 152と同軸ピン 154のそれぞれの間隔が狭!、ため、撮像ユニットに接続されたケーブル線 112のみを単線ピン 152と同軸ピン 154から切断する、あるいは、スィッチ類に接続されたケーブル線 112のみを選択的に単線ピン 152と同軸ピン 154から切断し接続する作業は困難である。このため、撮像ユニットもしくはスィッチ類のヽずれかの動作確認と不具合調査の際には、電気コネクタ 120に接続されている全てのケーブル線 112を切断することが望ましい。このため、動作確認と不具合調査後には、撮像ユニットもしくはスィッチ類に接続されたケーブル線 11 2の全てを、再度ピン間隔の狭い単線ピン 152と同軸ピン 154に接続しなければならず、煩雑な作業が強いられている。

[0147] さらに、電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154は、口金 131の軸方向に平行に、カバー部材 138、インシユレータ 139、および基板 141に対して垂直に設けられている。このために、単線ピン 152と同軸ピン 154にケーブル線 112を接続する場合には、単線ピン 152と同軸ピン 154が水平な作業台に対して垂直になるように電気コネクタ 120を設置する。この垂直状態の単線ピン 152と同軸ピン 154に、ケープル線 112の先端部を、単線ピン 152と同軸ピン 154とに同軸に半田付けにより接続する。つまり、ケーブル線 112を単線ピン 152と同軸ピン 154とに接続する作業では、ケーブル線 112が、半田付けした部分の近傍カゝら折れ曲がり隣接する単線ピン 15 2や同軸ピン 154に接触して他のケーブル線 112の半田付けの妨げとならないように常に注意を払う、あるいは、ケーブル線 112を折れ曲がらないように保持する冶具を用意する必要がある。このために、複数の単線ピン 152と同軸ピン 154にケーブル線 112を接続する作業には、多くの注意を払わなければならず、長時間の作業が強いられる。

[0148] また、単線ピン 152及び同軸ピン 154と、ケーブル線 112の単線電線 155及び同軸電線 156との間は、ダイオードや抵抗等の電子部品を介在させて半田付け接続される場合もある。この場合、ケーブル線 112の折れ曲がりのみならず、電子部品のリード線の折れ曲がりにも注意を払う必要があるため、複数の単線ピン 152と同軸ピン 154にケーブル線 112を接続する作業は、より一層煩雑で長時間の作業が強いられる。

[0149] このように、狭い間隔の単線ピン及び同軸ピンに接続されているケーブル線 112の複数の電線を切り離し、再度単線ピン及び同軸ピンに、直接、あるいは電子部品を介して接続する修理作業自体が、大変複雑であり多くの時間を掛けて慎重に行われなければならない。

[0150] また、上述のような動作確認や不具合調査をする場合、ケーブル線 112を検査冶具に接続させるために、ケーブル線 112の先端の絶縁被覆を剥いで検査冶具に半田付けする。検査冶具による動作確認と不具合箇所の調査が終了したケーブル線 1 12の先端は、検査冶具との接続を解除するために切断される。この検査冶具との接続が切断されたケーブル線 112の先端は、電気コネクタ 120の単線ピン 152と同軸ピン 154に再度半田付けにより接続するために、絶縁被覆を剥がれる。このために、ケーブル線 112の先端は、動作確認や不具合箇所の調査を行う都度切断されるため、ケーブル線 112の全長が短くなる。このケーブル線 112の全長が短くなると動作確認や不具合調査及びケーブル線 112の再接続作業が困難となり多くの時間を要すること〖こなる。

[0151] し力しながら、第 1の実施形態の電気コネクタ 10を用いた電子内視鏡によれば、上述したように、電気コネクタの分解組み付け作業や、電子内視鏡の電気部品の動作確認、並びに修理等の作業が簡略化でき、作業に必要な時間を短縮することができる。

[0152] 例えば、電気コネクタ 10とケーブル線 29との接続を切断する場合、ケーブル線コネクタ 28a〜28cをコネクタ基板 26のコネクタ 27a〜27cから取り外す。また、電気コネクタ 10とケーブル線 29とを再接続する場合、ケーブル線コネクタ 28a〜28cをコネクタ基板 26のコネクタ 27a〜27cに挿入する。よって、 CCD115を含む撮像ユニットや画像処理系スィッチ等の電気部品の動作確認をする作業を、ケーブル線 29を切断することなく実施することができる。つまり、図 11を用いて説明した、従来のように単線ピン 152、及び同軸ピン 154に半田付けされているケーブル線 112の各単線電線 15 5、及び同軸電線 156を切り離し、また、切り離した各単線電線 155、及び同軸電線 1 56を再度半田付けする煩雑な作業が不要となる。このため、第 1の実施形態の電気コネクタ 10を用いた電子内視鏡によれば、電子内視鏡に設けられた電気部品の動作確認の作業が簡略ィ匕でき、作業に必要な時間を短縮することができる。

[0153] また例えば、 CCD115を含む撮像ユニットや画像処理系スィッチ等の電気部品の交換を行う場合、電気コネクタ 10とケーブル線 29との接続の切断及び再接続は、コネクタの挿抜により容易に実施することができる。さらに、電気部品の交換を行う場合、該当する電気部品に接続されたケーブル線 29とケーブル線コネクタ 28との接続を切断し、電気部品を修理後もしくは電気部品を交換後に、ケーブル線 29をケーブル線コネクタ 28に再接続しなければならなヽが、ケーブル線 29とケーブル線コネクタ 2 8との接続作業は、ケーブル線コネクタ 28に対してケーブル線 29を平面的に載置させた状態で半田付けすることが可能であるため、容易に実施することが可能である。このため、第 1の実施形態の電気コネクタ 10を用いた電子内視鏡によれば、電子内視鏡に設けられた電気部品の交換作業が簡略ィ匕でき、作業に必要な時間を短縮することがでさる。

[0154] また、電気コネクタ 10の単線ピン 23、同軸ピン 24又はコネクタ基板 26に不具合が生じ、電気コネクタ 10の修理を行う場合も、電気コネクタ 10とケーブル線 29との接続を容易に切り離すことができるため、ケーブル線 29を切断することなく電気コネクタ 1 0のみを分解し修理することができる。

[0155] したがって、第 1の実施形態の電気コネクタ 10を用いた電子内視鏡によれば、電気コネクタの組み付け及び分解作業、電子内視鏡の電気部品の動作確認、並びに電子内視鏡の修理等の作業を簡略ィ匕でき、作業に必要な時間を短縮することができる

[0156] また、本実施形態によれば、電気コネクタ 10とケーブル線 29との接続を切断及び再接続する場合、半田付け作業が不要であるため、従来のように、動作確認や不具合箇所の調査を行う都度、半田付けのためにケーブル線の先端を切断する必要がない。よって、動作確認や不具合箇所の調査を繰り返し行っても、ケーブル線が短くなることが無ぐ従来のように本来交換を必要としないが短くなつてしまったケーブル線を交換する必要が無くなる。

[0157] (第 2の実施形態）

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図 12は電子内視鏡装置の概略構成を示す構成図である。図 13は撮像部及び電気コネクタと信号線との接続を示す構成図である。図 14は撮像部と電気コネクタを接続する接続部材の構成を示す部分拡大斜視図である。図 15は操作部に固定された電気スィッチを示す部分断面図である。図 16は電気スィッチと電気コネクタを接続する接続部材の構成を示す部分拡大斜視図である。図 17は電気スィッチと接続部材の接続を説明するための部分断面図である。図 18は接続部材を収める為の金属製の筐体の断面を示した部分拡大断面図である。図 19は接続部材が金属製の筐体に収納された状態を示す部分断面図である。

[0158] 図 12に示すように本実施形態に係る電子内視鏡 201は、先端部に撮像部 211を有して体腔内に挿入される挿入部 202と、操作部 206と、操作部 206から延出された接続ケーブルであるユニバーサルコード 207と、ユニバーサルコード 207の基端部に設けられて外部機器 241と接続される内視鏡コネクタ部であるスコープコネクタ 208とを有して構成されている。操作部 206には、挿入部 202の先端部の湾曲部を湾曲させるための操作を行う操作ノブ 203と、外部装置としての外部機器 241を操作するための電気スィッチ 204及び 205が設けられている。また、スコープコネクタ 208には、電子内視鏡 201と外部機器 241を電気的に接続するための電気接点部である電気コネクタ 242が設けられて!/、る。

[0159] 電子内視鏡 201の内部には、一端が電気コネクタ 242に接続され、他端が撮像部 211と電気的に接続される信号線 (以下、挿入部信号線と記す）と、電気コネクタ 242 に一端が接続され、他端が電気スィッチ 204及び 205と電気的に接続される信号線 ( 以下、操作部信号線と記す)が設けられている。本発明の実施の形態では、この挿入部信号線と、操作部信号線は、それぞれ操作部内で分割されている。これらの 2つに分割された信号線は、信号線とは独立した接続部材を介して、それぞれ電気的に接続されている。なお、操作部信号線は、電気スィッチ 204及び 205に限らず、操作部 206に設けられた他の電気部品に接続されるものであってもよい。 [0160] まず、撮像部 211と電気コネクタ 242を電気的に接続する挿入部信号線について、図 13及び図 14を用いて詳細に説明する。

図 13に示すように、挿入部 202の先端部 209に配置されている撮像部 211は、対物光学系 212と、対物光学系 212の後方の結像位置に配設される CCD等力もなる固体撮像素子 213と、この固体撮像素子 213に接続される信号処理回路 214とを有して構成されている。また、一端が撮像部 211に接続されるケーブル線である信号線 215が挿入部 202に内挿されている。この信号線 215は、他端にフレキシブル基板（以下、 FPCと記す） 216が接続された状態で、操作部 206の内部に延出している。 F PCは、例えばポリイミド等の耐熱性の材料力もなるフィルム上に導体の回路を設けることによって構成される。 FPC216には後述する接続部材 223のコネクタ 217への差込方向に伸びたライン状の導体部が設けられており、この導体部は信号線 215の複数の導線と電気的に接続されている。なお、撮像部 211は、被写体を照らすための発光素子 (例えば LED)等の所定の機能を有する電子部品もしくは電気部品を有し、信号線 215の一端は、これらの電子部品もしくは電気部品に接続されてもよい。

[0161] 一端が電気コネクタ 242に接続されたケーブル線である信号線 220がュ-バーサルコード 207に内挿されている。この信号線 220は、他端に FPC218が接続された状態で、操作部 206の内部に延出している。 FPC218には後述する接続部材 223 のコネクタ 222への差込方向に伸びたライン状の導体部が設けられており、この導体部は信号線 220の複数の導線と電気的に接続されている。

[0162] 図 14に示すように、操作部 206の内部には、信号線 215の基端側に設けられた FP C216を接続する為のコネクタ 217と、信号線 220の先端側に設けられた FPC218を接続する為のコネクタ 222とが実装された、接続部材 223が配置されている。接続部材 223は、コネクタ 217と 222を電気的に接続する為の回路が設けられた FPCにより構成されている。また、コネクタ 217と 222は着脱機構 217aと 222aをそれぞれ有する。

[0163] コネクタ 217と 222の開口部に FPC216と 218をそれぞれ差し込み、着脱機構 217 aと 222aを固定位置にすることにより FPC216と 218が挟持される。この操作によって、接続部材 223を介して、撮像部 211に接続される信号線 215と、電気コネクタ 242 に接続される信号線 220とが電気的に接続される。挿入部信号線は、信号線 215、信号線 220及び接続部材 223から構成される。

[0164] また、 FPCとコネクタとの誤接続を防止するために、コネクタ 217とコネクタ 217に差し込まれる FPC216との嵌合幅と、コネクタ 222とコネクタ 222に差し込まれる FPC2 18との嵌合幅をそれぞれ異なる幅としている。

[0165] 次に、電気スィッチ 204及び 205と電気コネクタ 242を電気的に接続する操作部信号線について、図 12、図 13、図 15、図 16及び図 17を用いて詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る内視鏡 201においては、図 12に示すように、挿入部 2 02の基端が操作部 206の下面に接続される。また、ユニバーサルコード 207は、操作部 206の挿入部 202が接続される面と辺を接し、かつ直交する一側面に接続される。電気スィッチ 204は、操作部 206のユニバーサルコード 207が接続される面の反対側の面に配設されている。電気スィッチ 205は、操作部 206の挿入部 202が接続される面の反対側の面に配設されている。操作ノブ 203は、挿入部 202が接続された面を下面として、ユニバーサルコード 207が接続された面力電気スィッチ 204が設けられた面を見た際に、操作部 206の右側となる側面に設けられて、る。

[0166] 図 13に示すように、一端が電気コネクタ 242に接続された 2本のケーブル線である信号線 221がユニバーサルコード 207に内挿されている。 2本の信号線 221の他端は、共に FPC219に接続され、操作部 206の内部に延出している。この FPC219には後述する接続部材 232のコネクタ 225に接続するための接点部 219aが設けられており、この接点部 219aは信号線 221の複数の導線と電気的に接続されている。

[0167] 図 15に示すように、操作部 206の外装部材には、ビデオプロセッサ等の外部機器 241を操作するための複数の電気スィッチ 205が突出して固定されている。また、電気スィッチ 205の近傍には、電気スィッチ 205が設けられてヽる面と略平行な平面部を有する FPC228が配置されている。電気スィッチ 205から操作部 206の内部に延出する信号ケーブル 227が、 FPC228に半田付けされる。この FPC228は一端に帯状に細長く延出した延出部を有し、この延出部の先端には後述する接続部材 232のコネクタ 229に接続するための接点部 228aが設けられている。この接点部 228aは、 FPC228の電気スィッチ 205とは反対側の面に設けられている。 FPC228の延出部は、接点部 228aが設けられた面力電気スィッチ 204が設けられた面と、略平行にかつ背を向けるように、 90° 折り曲げられている。これにより、図 15に示すように、 FP C228の延出部は、操作部 206の内部に、挿入部 202が接続されている方向へと向く。また、 FPC228には信号ケーブル 227と接点部 228aとを電気的に接続するための回路が設けられている。

[0168] また操作部 206の外装部材には、ビデオプロセッサ等の外部機器 241を操作するための電気スィッチ 204力突出して固定されている。この電気スィッチ 204は、操作部 206の内部において、電気スィッチ 204が設けられた面と略平行に配置された FP C230上に、直接実装されている。電気スィッチ 204と FPC230は、一体に操作部 20 6の外装部材に固定されている。この FPC230は、一端に帯状に細長く延出した延出部を有し、この延出部には後述する接続部材 232のコネクタ 231に接続するための接点部 230aが設けられている。接点部 230aは、 FPC230の電気スィッチ 204が実装されている面に設けられている。 FPC230の延出部は、接点部 230aが設けられた面が、電気スィッチ 204が設けられた面と直交し、かつ電気スィッチ 205が設けられた面と背を向ける方向を向くように、 90° 折り曲げられている。これにより、図 15に示すように、 FPC230の延出部は、操作部 206の内部に、ユニバーサルコード 207 が接続されている方向へと向く。また、 FPC230には、電気スィッチ 204と接点部 23 Oaを電気的に接続するための回路が設けられている。

[0169] 一方、図 16に示すように操作部 206の内部には、 FPC219の接点部 219aを接続するためのコネクタ 225と、 FPC228の接点部 228aを接続するためのコネクタ 229と、FPC230の接点部 230aを接続するためのコネクタ 231とが実装された FPCで構成される接続部材 232が配置されている。コネクタ 225、 229及び 231は着脱機構 225 &、 229a及び 23 laをそれぞれ有している。接続部材 232は、コネクタ 225、 229及び 231が実装された箇所の裏面に、それぞれ硬質の板状の部材を貼り付けて形成される硬質部 232aを有する。また、接続部材 232の硬質部 232a以外の箇所は柔軟性を持つ軟質部 232bとなっており、接続部材 232はこの軟質部 232bの箇所において屈曲させることができる。接続部材 232を、軟質部 232bの箇所において折り曲げることによって、所定の形状に折りたたんだ状態で、操作部 206の内部に配設することが容易となる。

[0170] また接続部材 232には、コネクタ 225、 229及び 231を電気的に接続するための回路が設けられている。図 16に示すように本実施形態では、接続部材 232は略矩形の硬質部 232aが 3箇所設けられており、この硬質部 232aは軟質部 232bを介して直列に連設されている。また、 3箇所の硬質部 232aにはコネクタ 225、 229及び 231がそれぞれ実装されてヽる。コネクタ 225、 229及び 231ίま、各開口咅こ FPC219、 228 及び 230がそれぞれ接続された際に、 FPC219、 228及び 230の各接点部の面と接続部材 232の表面が平行となるように、接続部材 232に実装される。また、このコネクタ 225、 229及び 231は、それぞれの開口部の開口方向が、硬質部 232aの配列方向と直交し、かつ全て同一方向に向くように実装されている。コネクタ 225、 229及び 231は、それぞれが実装された面を上にして開口部に対向する方向力見た場合に、左力らコ才ヽクタ 225、 231、 229の川頁に接続咅材 232に実装されて!/、る。

[0171] 図 17に示すように、操作部 206の内部において、コネクタ 225、 229及び 231の開口部に、 FPC219、 228及び 230をそれぞれ差し込み、着脱機構 225a、 229a及び 231aを操作することで FPC219、 228及び 230が挟持される。この操作によって、接続部材 232を介して電気スィッチ 204及び 205と、電気コネクタ 242に接続される信号線 221が電気的に接続される。操作部信号線は信号線 221、 FPC228、 FPC23 0及び接続部材 232によって構成される。

[0172] ここで、 FPC219、 228及び 230を、接続部材 232に接続する際の、操作部 206の内部における各 FPCの取り回し方法につ、て、図 17を用いて説明する。

[0173] まず、接続部材 232の各コネクタの実装された面が、操作ノブ 203が設けられた面とは反対側を向き、かつ実装された各コネクタの開口がユニバーサルコード 207が接続された面と向かい合うように、接続部材 232を操作部 206の内部に仮配置する。

[0174] FPC219は、接点部 219aを有する面力操作ノブ 203が設けられた面と向かい合う向きでコネクタ 225へ差し込まれる。

[0175] また、接点部 228aの先端が挿入部 202が接続されている方向へと延出している、 FPC228の延出部を、接点部 228aが設けられた面を内側として 90° 折り曲げ、延出部先端をユニバーサルコード 207が接続されている方向へと向ける。さらに、接点部 228aの設けられた面力操作ノブ 203が設けられた面とは反対側に向くように、 F PC228の延出部を 90。捻る。その後、 FPC228の延出部の接点部 228a付近を、接点部 228aの設けられた面が内側となるように 180° 折り返す。これで、 FPC228 の接点部 228aが設けられた面力操作ノブ 203が設けられた面と向かい合う。さらに、接続部材 232を、 FPC228の延出部が 180° 折り返された部分の内側に配置する。 FPC228の延出部力接続部材 232のコネクタ 229が実装されていない面から、コネクタ 229が実装されている面に回りこむ形で、接点部 228aがコネクタ 229へと差し込まれる。

[0176] 上記操作により、 FPC228は、接点部 228aを有する面力操作ノブ 203が設けられた面と向か、合う向きでコネクタ 229へ差し込まれる。

[0177] また、接点部 230aの先端がユニバーサルコード 207が接続されている方向へと延出している、 FPC230の延出部を、接点部 230aの設けられた面が操作ノブ 203が設けられた面とは反対側を向くように、 90° 捻る。その後、 FPC230の延出部の接点部 230a付近を、接点部 230aの設けられた面が内側となるように 180° 折り返す。これで、 FPC230の接点部 230aが設けられた面力操作ノブ 203が設けられた面と向かい合う。さらに、接続部材 232を、 FPC230の延出部が 180° 折り返された部分の内側に配置する。 FPC230の延出部力接続部材 232のコネクタ 231が実装されていない面から、コネクタ 231が実装されている面に回りこむ形で、接点部 230aがコネクタ 231へと差し込まれる。

[0178] 上記操作により、 FPC230は、接点部 230aを有する面力操作ノブ 203が設けられた面と向か、合う向きでコネクタ 231へ差し込まれる。

[0179] 上述した方法により、それぞれの接点部 219a、 228a及び 230aをコネクタに差し込むことで、後述する金属製の筐体 234に接続部材 232を収納する際に、 FPC219、 228及び 230を捩れの無い状態にすることが可能となる。

[0180] 本実施形態では、それぞれの接点部 219a、 228a及び 230aが、接続部材のコネクタが実装された面と向かい合うように接続しているが、各 FPC上に各接点部が設けられる面は、コネクタの要求に合わせて表裏が反対となってもょ、。

[0181] また、図 17に示すように、接続部材 232のコネクタ 225、 229及び 231の近傍部と、 FPC219、 228及び 230の接点部の近傍部には、各々が接続される組み合わせを示す文字または記号（図 17中の数字 1、 2、 3)を表示するための表示部 TD1及び T D2がそれぞれ設けられている。この表示により、接続の状態を目視で容易に確認ができるため、各コネクタと各 FPCの誤接続を防止することができる。

[0182] 図 18及び図 19に示すように、操作部 206の内部には、外部機器のアース端子と電気的に接続されている部材 233が配置されており、この部材 233に導電性を持つビス 235を用いて金属製の筐体 234が固定されている。筐体 234は直方体の箱形状をしており、金属板を折り曲げることで形成されている。また、筐体 234には接続部材 2 32を挿入し収納するための開口部力電気スィッチ 204が設けられた面と向かい合う側に設けられている。この開口部へ、 FPC219、 228及び 230が接続された状態の接続部材 232が、軟質部 232bにお、て略 Z字状に折りたたんだ状態で挿入し収納される。このとき、接続部材 232は、図 18に示すように、コネクタ 229及び 231が折り返しの内側となり、コネクタ 225が外側を向くように、折りたたまれる。接続部材 232は、図 19に示すように、コネクタ 225、 229及び 231の開口部の開口方向力金属製の筐体 234に設けられた開口部の開口方向と同じ方向を向くように収納される。また、このとき、 FPC219, 228及び 230は多少長さに余裕を持ってコネクタ 225、 229及び 231の開口部に挿入に挿入された状態となる。

[0183] このように接続部材を電気的に接地された金属製の筐体に収めることで、信号線の接続部をシールドすることが可能となる。よって、従来 EMC対策を意識していなかつた信号線接続部にぉヽて、外部へのノイズの放射と外部からのノイズの侵入を低減できる。

[0184] また、図 19に示すように、 FPC219、 228及び 230は、長さに余裕を有し、屈曲された状態でコネクタ 225、 229及び 231の開口部に挿入されている。このため、屈曲されたそれぞれの FPC219、 228及び 230力復元しょうとする力により、 FPC219、 2 28及び 230の先端部はコネクタ 225、 229及び 231の開口部に挿入される方向に付勢される。このため、 FPC219, 228及び 230の先端部力コネクタ 225、 229及び 2 31の開口部力抜けにくくなる。

[0185] また、これらの FPC219、 228及び 230による筐体 234の内部方向への付勢力により、接続部材 232は筐体 234の開口部の奥の内側壁面に当接するまで挿入されて固定される。このため、接続部材 232は、筐体 234から抜けにくくなる。また、 Z字状に折り曲げられた接続部材 232は、自らが復元しょうとする力により、筐体 234内の側壁面に押さえつけられる。このため、接続部材 232は、筐体 234から抜けに《なる。

[0186] したがって、従来のコネクタによる信号線の接続箇所は、たとえばエポキシ系接着剤等の接着剤により固定することで信号線接続の信頼性を得ているのであるが、本実施形態によれば、接着剤を塗布することなく信頼性の高ヽ接続を得ることができ、組み立て作業及び分解作業の作業時間と作業に必要な工具を減らすことができる。

[0187] ここで、図 16に示した接続部材 232の変形例を、図 20及び図 21を参照して説明する。図 20は、接続部材 250の平面図である。図 21は、接続部材 250が金属製の筐体 234に収納された状態を示す部分断面図である。

[0188] 図 20に示すように、接続部材 250は、略矩形状を有し、長手方向の中心軸に沿つて形成されたスリット 254によって、コネクタ実装部 251と絶縁部 252とに短手方向に 2分割された FPCにより構成されている。すなわち、それぞれが矩形状のコネクタ実装部 251と、絶縁部 252とは、長手方向の両端部において、スリット 254の両端に形成された接続部 253を介して、並列に接続されている。

[0189] コネクタ実装部 251は、図 16に示した接続部材 232と同等の構成を有し、 3箇所の略矩形の硬質部 25 laが、軟質部 25 lbを介して直列に連設されている。コネクタ実装部 251の 3箇所の硬質部 251aには、それぞれ FPC219の接点部 219aを接続するためのコネクタ 225と、 FPC228の接点部 228aを接続するためのコネクタ 229と、 FPC230の接点部 230aを接続するためのコネクタ 231とが実装されている。このコネクタ 225、 229及び 231は、それぞれの開口部の開口方向が、硬質部 232aの配列方向と直交する方向を向き、かつ全て絶縁部 252とは反対の方向を向くように実装されている。コネクタ 225、 229及び 231は、それぞれが実装された面を上にして開口部に対向する方向力も見た場合に、左力もコネクタ 225、 231、 229の順に接続部材 250に実装されている。

一方、絶縁部 252は、全体が軟質であり、 FPCを構成し絶縁性を有するポリイミドにより形成されている。 [0190] 図 20に示すように、接続部材 250は、以下のように操作部 206に設けられた筐体 2 34内【こ収糸内される。まず、接続咅材 250ίま、接続咅【こお!ヽてコネクタ 225、 229 及び 231が実装された面が内側となるように折り曲げられる。その後、接続部材 250 は、コネクタ 225の実装された面とコネクタ 231が実装された面とが向かい合い、コネクタ 251が実装された面が外側を向くように、軟質部 251bの部分で Ζ字状に折り曲げられる。 Z字状に折り曲げられた接続部材 250は、 FPC219、 228及び 230が接続された状態で、筐体 234内に挿入され収納される。

[0191] 本変形例の接続部材 250を介して FPC219、 228及び 230を接続した場合、図 20 に示すように、コネクタ 225、 229及び 231が実装された面上力絶縁性を有する絶縁部 252により被われる。すなわち、コネクタ 225とコネクタ 231の間に、絶縁性を有する絶縁部 252が介挿され、また、コネクタ 229と筐体 34の内周面との間に絶縁部 2 52が介挿される。このため、本変形例の接続部材 250を用いれば、コネクタ 229とコネクタ 231との間、及びコネクタ 225と筐体 234との間を確実に電気的に絶縁することが可能となり、電子内視鏡 201の信頼性が向上する。また、コネクタ 229とコネクタ 23 1との間、及びコネクタ 225と筐体 234との間の電気的に絶縁するために、別の部材を使用する必要が無いため、電子内視鏡 201の部品点数の削減及び、組立工数の削減が可能となる。

[0192] また、本変形例の接続部材 250は、接続部 253において折り曲げられた後に、さらに Z字状に折り曲げられた状態で筐体 234内に収納される。このため、 FPCにより構成された接続部材 250は、筐体 234内で折り曲げられた状態力ゝらを復元する方向に拡がろうとする。したがって、接続部材 250は、自らが復元しょうとする力により、筐体 234の内側壁面に押さえつけられる形となり、接続部材 250は筐体 234内に固定される。このため、本変形例によれば、接着剤を用いることなく接続部材 250を筐体 23 4内に固定することができ、組立工数の削減が可能となる。

[0193] また、本変形例の接続部材 250は、絶縁部 252の表裏両面が絶縁性を有する材料によって被われていればよい。例えば、絶縁部 252は、コネクタ 225、 229又は 231 の接地電位端子に接続された導電性を有する材料である銅箔の両面がポリイミド〖こより被われた構成としてもよい。このような構成を有する接続部材 250を用いれば、コネクタ 225とコネクタ 231との間、及びコネクタ 229と筐体 234との間を電気的に絶縁するとともに、さらに各コネクタ間をシールドすることが可能となり、電磁両立性の特性が向上する。

[0194] 第 2の実施形態の電子内視鏡は、以下のような効果を有する。従来技術における電子内視鏡では、修理等において部品の交換を行う場合、信号線を電気コネクタからー且切り離して、部品交換等の修理に必要な処置を行った後に、信号線を電気コネクタに再び接続する必要があった。しかし、本実施形態によれば、例えば画像等の不良により CCDを含む撮像部 211を電子内視鏡 201から取り外したい場合、撮像部 211に接続された信号線 215を、操作部 206内においてコネクタ 217から取り外すことで、撮像部 211と撮像部 211に接続された信号線 215とを電子内視鏡 201から取り外すことができる。このため、撮像部 211を電子内視鏡 201から取り外す作業において、電気コネクタ 242を分解する必要が無ぐ作業を容易に短時間で行うことが可能となる。

[0195] また、電気スィッチ 204又は 205を、不具合により電子内視鏡 201から取り外して交換したい場合には、電気スィッチ 204又は 205〖こ接続された FPC228又は 230を、接続部材 232のコネクタ 229又は 231から取り外すことで、電気スィッチ 204又は 20 5を電子内視鏡 201から取り外すことができる。このため、電気スィッチ 4または 5を電子内視鏡 201から取り外す作業において、電気コネクタ 242を分解する必要が無ぐ作業を容易に短時間で行うことが可能となる。

[0196] さらに、従来、電子内視鏡本体内部の信号線接続に用いられるコネクタは、小型化及び軽量ィ匕される傾向にあり、例えばマイクロコネクタが用いられる場合が多い。小型軽量なコネクタは着脱操作を繰り返すと、着脱機構によりフレキシブル基板を挟持し固定する力が弱くなりやすい。このためコネクタを使用した信号線の接続の信頼性を保つには、着脱機構の固定強度が弱まったコネクタを新しいコネクタに交換する必要があった。例えば、信号線端に設けられたコネクタの交換作業はコネクタが接続された信号線を電子内視鏡本体力取り外して行わなければならな、。信号線を電子内視鏡本体から取り外すには、ユニバーサルコード内の信号線を含む内蔵物を引き出してから、信号線とスコープコネクタに設けられた電気コネクタとの接続を切り離す作業が必要となる。このため、コネクタの交換作業には時間が力かると共に専用のェ具や冶具も必要となる問題があった。しかし、本実施形態によれば、独立した接続部材 223及び 232にコネクタを設け、この接続部材を介して信号線同士の接続を行う構成としたことにより、コネクタの交換を短時間かつ容易に行うことが可能となる。

[0197] より具体的には、本実施形態によれば、信号線を接続し固定するコネクタの着脱機構の固定強度が弱まり、コネクタの交換が必要となった場合には、交換するコネクタが実装されてヽる接続部材を取り外して新し、接続部材に交換することで、コネクタの交換作業が終了する。この接続部材はコネクタを介して信号線と接続されてヽるため、コネクタの着脱機構を指で操作することで取り外すことが可能である。よって、従来技術ではスコープコネクタを分解し、さらに半田を取り除く作業が必要であったコネクタの交換作業を、本実施形態によれば、工具を必要とせず指による操作で行うことができる。このためコネクタの交換作業を、従来よりも短い作業時間で、かつ少ないェ具で完了することができる。

[0198] また、本実施形態では、独立した接続部材上のみにコネクタが設けられて、るため、コネクタの交換作業、すなわち接続部材の交換を繰り返しても信号線への影響がない。従来技術ではコネクタの交換の際に信号線の先端を切り揃える必要があつたが、本実施形態によれば、コネクタの交換作業において信号線が短くなることはなぐ本来の交換対象ではない信号線全体の交換を行う必要がなくなる。

[0199] なお、以上に説明した電子内視鏡は、本発明の電子内視鏡の一実施形態であつて、その具体的な内容は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば以下のような様態を採ることも可能である。

[0200] 本実施形態では信号線 215及び 220とコネクタ 217及び 222をそれぞれ接続するために、信号線 215及び 220の一端にはそれぞれ FPC216及び 218が設けられているが、信号線の接続される一端は、コネクタに接続可能な構成であればよい。例えば信号線端に硬質の基板を設けても良ヽし、導線を帯状に束ねたケーブルとしてもよい。

[0201] さらに、本実施形態では信号線 220及び 221のスコープコネクタ 208側基端は電気コネクタ 242に直接半田付けされている力先端側と同様にスコープコネクタ 208 側基端に FPCを設け、電気コネクタ 242にコネクタを設けることで、信号線 220及び 2 21と電気コネクタ 242を着脱自在な構造とすることもできる。この構成によれば、信号線 220及び 221の交換を従来よりも容易かつ短時間で行うことができる。

[0202] また、本実施形態では接続部材 223及び 232の構成を柔軟な基板である FPCにコネクタを実装する構成としているが、対応する信号線同士を電気的に接続することが可能なものであれば、硬質な基板にコネクタを実装したものでも、また信号線を有するケーブルの両端にコネクタを設けたものでもよい。

[0203] さらにまた、本実施形態では FPCとコネクタの誤接続を防止するために、組み合わせによって嵌合幅が異なるようにしている力 FPCとコネクタの嵌合部の厚さを異なる組み合わせとすることでも組み間違いを防止することができる。

[0204] さらになお、本実施形態では接続部材のコネクタの近傍と、 FPCの接点部近傍に、各々の組み合わせを文字または記号で明示することで誤接続を防止して、るが、組み合わせの明示に着色を施すことでも組み間違いを防止することができる。

産業上の利用可能性

[0205] 本発明の内視鏡の電気コネクタ、内視鏡、及び電気コネクタの組み付け方法によれば、内視鏡の動作確認や修理等の作業を簡略ィ匕することができると共に、それら作業時間を短縮することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 内視鏡の操作部から延出する接続ケーブルに設けられ、前記内視鏡の前記操作部側から延出するケーブル線と前記内視鏡と組み合わせて使用される外部機器とを電気的に接続するための内視鏡の電気コネクタであって、

前記外部機器と電気的に接続される接続部材と、前記ケーブル線の端部側に接続されたケーブル線コネクタが着脱自在に接続されるコネクタとが設けられた基板を有することを特徴とする内視鏡の電気コネクタ。

[2] 前記ケーブル線の基端部は、前記内視鏡の挿入部及び前記操作部の少なくともいずれかに設けられた所定の機能を有する部品に電気的に接続されることを特徴とする請求項 1記載の内視鏡の電気コネクタ。

[3] 前記基板は、

第 1の基板部と、

第 2の基板部とを有し、

さらに、前記基板は、前記第 1の基板部の表面に直交する方向から見た場合に、前記第 1の基板部と前記第 2の基板部との少なくとも一部が重なり合うように折り曲げられるフレキシブル基板によって構成されることを特徴とする請求項 2記載の内視鏡の電気コネ、クタ。

[4] 前記接続部材の少なくとも一部は、

前記第 1の基板部に形成された孔部を揷通して前記第 2の基板部に接続される第 1の導体と、

該第 1の導体と略同軸上に配置され、前記第 1の基板部に接続される第 2の導体とによって構成されることを特徴とする請求項 3記載の内視鏡の電気コネクタ。

[5] 挿入部と、該揷入部の基端側に設けられた操作部と、該操作部から延出し、外部機器と接続するための電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡において、

前記操作部側力ゝら延出し前記接続ケーブル内に挿通されたケーブル線の端部側に設けられたケーブル線コネクタと、

前記電気コネクタに設けられ、前記外部機器と電気的に接続される接続部材と、前記ケーブル線コネクタが着脱自在に接続されるコネクタとが設けられた基板とを有することを特徴とする内視鏡。

[6] 前記ケーブル線の基端部は、前記内視鏡の前記挿入部及び前記操作部の少なくともいずれかに設けられた所定の機能を有する部品に電気的に接続されることを特徴とする請求項 5記載の内視鏡。

[7] 前記ケーブル線コネクタは、

前記ケーブル線が電気的に接続されるケーブル線接続部と、

前記基板の前記コネクタに着脱自在に接続される接続端子部とを有し、前記ケーブル線接続部及び前記接続端子部はフレキシブル基板を用ヽて一体的に形成されることを特徴とする請求項 6記載の内視鏡。

[8] 前記ケーブル線コネクタは、略 T字状に形成され、

前記ケーブル線の複数の信号線が接続される接続ランドが形成されたケーブル線接続部と、

該ケーブル線接続部から略直交して延出するように形成されて前記基板の前記コネクタに着脱自在に接続される接続端子部と、

前記ケーブル線接続部の両端に設けられ、前記ケーブル線接続部を略円筒形状に保持する保持部とを有し、

前記ケーブル線接続部と前記接続端子部と前記保持部とは、フレキシブル基板を用いて一体的に形成されることを特徴とする請求項 6記載の内視鏡。

[9] 前記ケーブル線コネクタの前記接続端子部には、前記基板の前記コネクタへの接続方向を案内するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項 7または 8記載の内視鏡。

[10] 前記ケーブル線コネクタは、略矩形状に形成され、

前記ケーブル線が接続されるケーブル線接続部と、

前記基板の前記コネクタに着脱自在に接続される接続端子部と、

該接続端子部の周囲に形成される抜け止め部とを有し、

前記ケーブル線接続部と前記接続端子部と前記抜け止め部とは、フレキシブル基板を用いて一体的に形成されることを特徴とする請求項 6記載の内視鏡。

[11] 内視鏡の操作部から延出する接続ケーブルに設けられ、第 1の基板部と、第 2の基板部とを有し、前記第 1の基板部の表面に直交する方向から見た場合に、前記第 1 の基板部と前記第 2の基板部との少なくとも一部が重なり合うように折り曲げられるフレキシブル基板によって構成され、外部機器と電気的に接続される接続部材と、内視鏡の前記操作部側力ゝら延出するケーブル線の端部側に接続されたケーブル線コネクタが着脱自在に接続されるコネクタとが設けられた基板を有する、電気コネクタの組み付け方法であって、

前記接続部材を、前記第 1の基板部に形成された孔部に挿入させ、前記接続部材と前記第 1の基板部の前記孔部の周囲に設けられたランドとを接続する第 1の基板部接続工程と、

前記基板を折り曲げることで、前記第 1の基板部から突出している前記接続部材を前記第 2の基板部に形成された孔部に挿入させ、前記接続部材と前記第 2の基板部の前記孔部の周囲に設けられたランドとを接続する第 2の基板部接続工程と、前記基板の前記コネクタに前記ケーブル線コネクタを装着するケーブル線コネクタ装着工程と、

力なることを特徴とする電気コネクタの組み付け方法。

[12] 前記第 1の基板部接続工程において、前記接続部材と、前記ランドとの接続は、前記第 1の基板部の中央部分において実施された後に、前記第 1の基板部の外縁部分にぉヽて実施されることを特徴とする請求項 11記載の電気コネクタの組み付け方法。

[13] 前記接続部材は、単線端子部材と同軸端子部材とを有し、

前記第 1の基板部接続工程において、前記接続部材と、前記ランドとの接続は、前記単線端子部材と前記ランドとを接続を実施した後に、前記同軸端子部材と前記ランドとの接続を実施することを特徴とする請求項 11記載の電気コネクタの組み付け方法。

[14] 挿入部と、該揷入部の基端部に設けられた操作部と、該操作部に接続され、基端部に電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡において、

前記電気コネクタに一端が接続され、前記操作部内まで延出する第 1のケーブル線と、

前記挿入部に設けられた撮像部又は前記操作部に設けられた電気スィッチに一端が接続され、前記操作部内に延出する第 2のケーブル線と、

前記第 1のケーブル線と前記第 2のケーブル線のそれぞれの他端側が、電気的にかつ着脱自在に接続される接続部材とを有することを特徴とする内視鏡。

[15] 前記接続部材は、フレキシブル基板であり、該フレキシブル基板には、前記第 1のケーブル線と前記第 2のケーブル線のそれぞれの他端が接続されるコネクタが実装されていることを特徴とする請求項 14記載の内視鏡。

[16] 前記フレキシブル基板は、コネクタが実装される硬質部と、硬質部間に設けられた柔軟性を有する軟質部からなることを特徴とする請求項 15記載の内視鏡。

[17] 前記接続部材のコネクタ近傍部と、前記第 1のケーブル線と前記第 2のケーブル線とそれぞれの他端の近傍には、文字又は記号を表示する表示部が設けられて、ることを特徴とする請求項 15記載の内視鏡。

[18] 前記接続部材のコネクタと、前記接続部材のコネクタに接続される前記第 1のケーブル線と前記第 2のケーブル線の他端は、それぞれの組み合わせによって異なる嵌合幅を有する、又は異なる着色が施されることを特徴とする請求項 15記載の内視鏡

[19] 前記接続部材は、導電性を有する筐体内に配置されていることを特徴とする請求項 15記載の内視鏡。

[20] 前記第 1のケーブル線及び前記第 2のケーブル線のそれぞれの他端と前記接続部材との接続部が、前記筐体内の内壁に当接するように、前記フレキシブル基板が前記筐体内に収納されていることを特徴とする請求項 19記載の内視鏡。

[21] 前記接続部材は、表面が電気絶縁性を有する材料で形成された絶縁部を有することを特徴とする請求項 15記載の内視鏡。

[22] 挿入部と、該揷入部の基端部に設けられた操作部と、該操作部に接続され、基端部に電気コネクタが設けられた接続ケーブルとを有する内視鏡であって、

該内視鏡内部に挿通され、前記電気コネクタから先端方向へ延出し、ケーブル線と、該ケーブル線の端部が着脱自在に接続されるコネクタとから構成される信号線を有することを特徴とする内視鏡。