WO2006070486A1 - トレーニング器具 - Google Patents

Abstract

【課題】　筋肉の硬化を伴うことなく、筋肉痛や疲労など身体への負担が少なく、柔軟で弾力性の富んだ肩部、腕部、背部の筋肉等を得ることができるトレーニング器具を提供する。 【解決手段】　着座部２と、負荷の大きさが調整自在の負荷付与部３と、着座部２がその中央位置となるように所定の間隔をあけて鉛直方向に延びる左右の案内支柱４と、該左右の案内支柱４にそれぞれ案内され上下方向に移動自在な２つの昇降部５と、該２つの昇降部５にそれぞれ固定された軸６に連結して該昇降部５に回転自在に設けられた回転部７と、一端が負荷付与部３に連結され他端が昇降部５に連結された引張部材８と、昇降部５内において引張部材８の他端と連結して負荷付与部３により回転部５の軸６を中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷伝達部９と、を具備したトレーニング器具１。

Description

明 細 書

トレーニング器具

技術分野

[0001] 本発明は、肩部、腕部、背部の筋肉等に対してトレーニングを行う際に用いるトレー ニング器具に関する。 背景技術

[0002] 肩部や背部の筋肉等に対してトレーニングを行う際に用いるトレーニング器具として 、プルダウンと呼ばれるトレーニング器具がある。このトレーニング器具は、座席に着 座した使用者が上方に延ばした両手で 1本の棒状の把持棒を把持し、この把持棒を 引き下げて把持棒に連結されたウェイトを引き上げることにより、肩部や背部の筋肉 等に対して負荷を付与してトレーニングを行うものである。

[0003] 又、肩部、腕部、背部の筋肉等に対してトレーニングを行う際に用いるトレーニング 器具として、デイツビング 'マシンと呼ばれるトレーニング器具がある。このトレーニング 器具は、座席に着座した使用者が肩を引き上げ肘を曲げて両体側部近傍に位置す る把持棒を両手でそれぞれ把持し、この把持棒を押し下げて把持棒に連結されたゥ エイトを引き上げることにより、肩部、腕部、背部の筋肉等に対して負荷を付与してトレ 一二ングを行うものである。

[0004] これらのトレーニングにおいては、把持棒を押し下げる動作に対して最後までウェイ トの重量による負荷が付与される。このようなトレーニングは終動負荷トレーニングと 呼ばれ、最後まで負荷を付与し各関節角度において大きな筋力を発揮させることに より、筋肉の強い緊張 (硬化）を伴いながら筋肉を肥大化させるものである（特許文献 1及び非特許文献 1参照)。

特許文献 1 :特開 2004 - 187724号公報

非特許文献 1 :新訂版 新トレーニング革命 小山裕史著 株式会社講談社 1994 年 9月 12日発行 8頁から 13頁

発明の開示

発明が解決しょうとする課題 [0005] し力 ながら、終動負荷トレーニングにより獲得した筋肉は、柔軟性や弾力性に劣る ため、実際の競技等に必要な身体動作をロスさせる要因となっている問題があった。 又、終動負荷トレーニングは、本来ならば筋出力の少なくてよい部分に筋出力を出さ せ、実際動作と異なる動作形態、出力形態でトレーニングを行うため、身体動作に違 和感が生じる問題があった。又、筋細胞への酸素供給が筋肉の緊張によって阻害さ れ、血流の洗い流し (ゥォッシュアウト）ができないので、産出された乳酸等の疲労物 質が蓄積され、筋肉痛や疲労など身体への負担が大きくなる問題があった。さらに、 筋肉の硬化が故障の大きな原因となっている問題があった。

[0006] 本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、筋肉の硬化を伴うことなぐ筋肉 痛や疲労など身体への負担が少なぐ柔軟で弾力性の富んだ肩部、腕部、背部の筋 肉等を得ることができるトレーニング器具を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007] 上記目的を達成するために、請求項 1に記載のトレーニング器具は、着座部と、負 荷の大きさが調整自在の負荷付与部と、前記着座部がその中央位置となるように所 定の間隔をあけて鉛直方向に延びる左右の案内支柱と、該左右の案内支柱にそれ ぞれ案内され上下方向に移動自在な 2つの昇降部と、該 2つの昇降部にそれぞれ固 定された軸に連結して該昇降部に回転自在に設けられた回転部と、一端が前記負 荷付与部に連結され、他端が前記昇降部に連結された引張部材と、前記昇降部内 において前記引張部材の他端と連結して前記負荷付与部により前記回転部の前記 軸を中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷伝達部と、を具備したこと を特徴としている。

[0008] 請求項 2に記載のトレーニング器具は、請求項 1に記載のトレーニング器具におい て、前記 2つの昇降部はその一端側が前記左右の案内支柱にそれぞれ嵌合されるこ とにより案内され上下方向に移動自在且つ水平方向に回転自在であり、前記軸は前 記 2つの昇降部の他端側にそれぞれ固定され、当該軸に連結した前記回転部は前 記昇降部の下方に回転自在に設けられ、前記引張部材の他端は前記昇降部の案 内支柱の嵌合位置よりも他端側に連結されたことを特徴としている。

[0009] 請求項 3に記載のトレーニング器具は、請求項 1に記載のトレーニング器具におい て、前記 2つの昇降部は前記左右の案内支柱にそれぞれ案内され上下方向にのみ 移動自在であり、 前記軸に連結した前記回転部は前記昇降部の上方に回転自在 に設けられたことを特徴としてレ、る。

[0010] 請求項 4に記載のトレーニング器具は、請求項 1から 3の何れ力 4項に記載のトレー ニング器具において、前記着座部、前記負荷付与部及び前記左右の案内支柱は、 1つの枠組の所定位置にそれぞれ固定されたものであることを特徴としている。

[0011] 請求項 5に記載のトレーニング器具は、請求項 4に記載のトレーニング器具におい て、前記負荷付与部は、前記枠組に上下動自在に且つ相互に連結離別自在に支 持されるゥヱイトからなることを特徴としてレ、る。

[0012] 請求項 6に記載のトレーニング器具は、請求項 1から 5の何れ力 4項に記載のトレー ニング器具において、前記負荷伝達部は、前記回転部の前記軸を中心とする回転 運動を伝達する回転伝達部と、該回転伝達部により伝達された回転運動を前記弓 I張 部材の他端と連結している摺動軸の上下動に変換するクランク機構部と、を具備する ことを特徴としている。

発明の効果

[0013] 請求項 1に記載のトレーニング器具によれば、着座部に着座した使用者が回転部 を適切な上下位置において両手でそれぞれ保持しながら回転させると、使用者の所 定部位の筋肉が「弛緩」してリラックスした状態になると共に、引張部材を介した負荷 付与部の負荷によって回転部が上方向に付勢されているので、使用者の所定部位 の筋肉が「伸張」される。次に、使用者は、適度に「伸張」された筋肉が「反射」を引き 起こすように、さらに回転部を前記回転させた方向と逆方向にそれぞれ回転させて捻 る「弛緩」と「伸張」の動作を加えながら、負荷付与部の負荷に抗して所定部位の筋 肉を「短縮」させる。この各回転部を昇降部に対して前記回転方向とは逆方向に回転 させる動作により、負荷付与部の負荷の一部に抗することになり、回転部を昇降部と 共に前記上下方向に移動させる初動作における負荷が減少する。この移動させた昇 降部は、手の力を抜くと負荷付与部の作用によって案内支柱にガイドされつつ当初 の位置に戻るので、前記と同じ動作を繰り返す。以上により、弛緩一伸張一短縮の一 連動作の促進が図られ、さらに共縮が防止されることによって、神経と筋肉の機能や 協調性を高め、筋肉痛や疲労など身体への負担が少なぐ筋肉の硬化を伴うことなく 、柔軟で弾力性の富んだ筋肉を得ることができる。又、強制的な心拍数や血圧の上 昇が少なく有酸素的に代謝を促進させることによって、糖尿病、高血圧など生活習慣 病の予防や靭帯損傷、骨折等の治癒促進に有効であると共に、神経 '筋肉'関節の ストレスの解除、老廃物の除去等、身体に有益な状態を作り出すことができる。

請求項 2に記載のトレーニング器具によれば、着座部に着座した使用者が上方に 伸ばした手で各回転部をそれぞれ保持して上腕を外側に捻ると、使用者の肩や腕が 「弛緩」してリラックスした状態になると共に、引張部材を介した負荷付与部の負荷に よって把持部が上方向に付勢されているので、肩甲帯付近等の筋肉が「伸張」される 。次に、使用者は、適度に「伸張」された肩甲帯付近等の筋肉が「反射」を引き起こす ように、さらに上腕を外側に捻る「弛緩」と「伸張」の動作を加えながら、負荷付与部の 負荷に抗して両腕を屈曲し筋肉を「短縮」させて回転部を引き下げる。上腕を外側に 捻り各回転部を回転することにより、負荷付与部の負荷の一部に抗することになり、 両腕を引き下げる初動作における負荷が減少する。このように、両腕を屈曲して把持 部を引き下げて筋肉を「短縮」させるとき、さらに上腕を外側に捻ることによって、「弛 緩」と「伸張」の動作を加えながら適切な「短縮」のタイミングを出現させることが可能と なり、各筋肉群が「弛緩一伸張一短縮」のタイミングを得て、連動性よく動作を行うこと ができる。又、昇降部の案内支柱の嵌合位置より他端側に引張部材の他端が連結さ れているので、引張部材を介した負荷付与部の負荷によって昇降部は回転付勢され る。使用者は、この回転付勢力に杭して、各昇降部がそれぞれ漸次外側を向くように 両腕を外側に広げながら、両腕を屈曲して把持部を引き下げる。このとき、両腕を屈 曲させて把持部を引き下げるに伴レ、、両腕を外側に広げることに対する抗カとなる回 転付勢力が減少する。そのため、使用者は両腕を屈曲させて回転部を引き下げると き、両腕を外側に広げるように略一定の筋力を出力させることにより、回転部を引き下 げながら漸次両腕を外側に広げる動作を滑らかに行うことができるので、筋の共縮を 防ぐことが可能となる。押し下げた昇降部は、手の力を抜くと負荷付与部の作用によ つて案内支柱にガイドされつつ回転しながら上昇するので、前記と同じ動作を繰り返 す。以上により、弛緩一伸張一短縮の一連動作の促進が図られ、さらに共縮が防止さ れることによって、神経と筋肉の機能や協調性を高め、筋肉痛や疲労など身体への 負担が少なぐ筋肉の硬化を伴うことなぐ柔軟で弾力性の富んだ筋肉を得ることが できる。

[0015] 請求項 3に記載のトレーニング器具によれば、着座部に着座した使用者が肩付近 まで引き上げた手で各回転部をそれぞれ掴み押え付けながら手首を内側に捻ると、 使用者の肩部、腕部、背部等が「弛緩」してリラックスした状態になると共に、引張部 材を介した負荷付与部の負荷によって昇降部及び回転部が上方向に付勢されてい るので、広背筋等の背部の筋肉が「伸張」される。次に、使用者は、適度に「伸張」さ れた背部の筋肉が「反射」を引き起こすように、さらに上腕を外側に捻る「弛緩」と「伸 張」の動作を加えながら、負荷付与部の負荷に抗して両腕を伸ばし背部の筋肉を「 短縮」させて回転部を押し下げる。手首を内側に捻り各回転部を回転する動作により 、負荷付与部の負荷の一部に抗することになり、両腕を伸ばす初動作における負荷 が減少する。押し下げた昇降部は、手の力を抜くと負荷付与部の作用によって案内 支柱にガイドされつつ上昇するので、前記と同じ動作を繰り返す。このように、両腕を 伸ばし回転部を押し下げて背部の筋肉を「短縮」させるとき、さらに上腕を外側に捻る ことによって、「弛緩」と「伸張」の動作をカ卩えながら適切な「短縮」のタイミングを出現 させることが可能となり、各筋肉群が「弛緩一伸張 短縮」のタイミングを得て、連動性 よく動作を行うことができる。又、昇降部は案内支柱に案内され上下方向に移動自在 であるため、使用者は両腕を伸ばし回転部を押し下げる動作を滑らかに行うことがで きるので、筋の共縮を防ぐことが可能となる。以上により、弛緩一伸張 短縮の一連動 作の促進が図られ、さらに共縮が防止されることによって、神経と筋肉の機能や協調 性を高め、筋肉痛や疲労など身体への負担が少なぐ筋肉の硬化を伴うことなぐ柔 軟で弾力性の富んだ筋肉を得ることができる。

[0016] 請求項 4に記載のトレーニング器具によれば、着座部、負荷付与部及び左右の案 内支柱は、 1つの枠組の所定位置にそれぞれ固定されたものであるので、理想的な 一連動作やフォームを伴ったトレーニングを行うことが可能なように着座部、負荷付 与部及び左右の案内支柱が適切な位置関係に配置されたトレーニング器具をまとま りのある 1つの製品として提供することができる。又、待ち運びも容易となる。 [0017] 請求項 5に記載のトレーニング器具によれば、負荷付与部は、枠組に上下動自在 に且つ相互に連結離別自在に支持されるウェイトからなるので、連結して引き上げら れるウェイトの重量を調整することにより、負荷の大きさを容易に調整することができる

[0018] 請求項 6に記載のトレーニング器具によれば、回転部の軸を中心とする回転運動が 回転伝達部とクランク機構部とを介して、引張部材の他端と連結している摺動軸に上 下動として伝達されるので、負荷付与部により回転部の軸を中心とする回転に負荷を 与えることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0019] 本発明に係るトレーニング器具 1は、その概念説明図を図 1に示すように、着座部 2 と、負荷の大きさが調整自在の負荷付与部 3と、着座部 2がその中央位置となるように 所定の間隔をあけて鉛直方向に延びる左右の案内支柱 4と、該左右の案内支柱 4に それぞれ案内され上下方向に移動自在な 2つの昇降部 5と、該 2つの昇降部 5にそ れぞれ固定された軸 6に連結して昇降部 5に回転自在に設けられた回転部 7と、一端 が前記負荷付与部 3に連結され他端が前記昇降部 5に連結された引張部材 8と、昇 降部 5内において引張部材 8の他端と連結して負荷付与部 3により回転部 7の軸 6を 中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷伝達部 9と、を具備したもので ある。

[0020] このトレーニング器具 1を用いてトレーニングを行う使用者は、まず、着座部に着座 し、回転部 7を適切な上下位置において両手でそれぞれ保持しながら、「かわし動作 」のポジションをとる方向に回転部 7を回転させる。このとき、引張部材 8を介して負荷 付与部 3により昇降部 5に付与される上下方向の力 Fが、負荷伝達部 9を介して回転 部 7の回転に対する抗カ F'として伝達付与されており、使用者はこの抗カ F'に対抗 して回転部 7を回転させる必要がある。前記「かわし動作」のポジションをとることによ り、所定部位の屈筋と伸筋とが共に弛緩してリラックスした状態になる。又、このとき、 昇降部 5と共に上下方向に移動する回転部 7には引張部材 8を介して負荷付与部 3 により上下方向の力 Fが付与されているので、この力 Fによる付勢力によって回転部 7 を保持する使用者の所定部位の筋肉が「伸張」される。 [0021] 次に、使用者は、適度に「伸張」された筋肉が「反射」を引き起こすように、回転部 7 を前記回転させた方向と逆方向にそれぞれ回転させて捻り「弛緩」と「伸張」の動作を 加えながら、力 Fに抗した上下方向に回転部 7を昇降部 5と共に移動させ、所定部位 の筋肉を「短縮」させる。この各回転部 7を昇降部 5に対して前記回転方向とは逆方 向に回転させる動作により、回転部 7を昇降部 5と共に前記上下方向に移動させる初 動作における抗力が力 Fよりも減少する。このように、回転部 7を昇降部 5と共に前記 上下方向に移動させて所定部位の筋肉を「短縮」させるとき、さらに捻る動作を行うこ とによって、「弛緩」と「伸張」の動作を加えながら適切な「短縮」のタイミングを出現さ せることより、各筋肉群が「弛緩一伸張一短縮」のタイミングを得て、連動性よく動作を 行うことができる。

[0022] 使用者は、各回転部 7を所定の上下位置まで移動させた後、力 Fに従いながら、着 座した状態にゆっくりと戻す。これにより、トレーニングの 1サイクルが終了する。そして 、このトレーニングを適切な回数のサイクルだけ繰り返す。

[0023] 以上のように、トレーニング器具 1は、初動負荷トレーニング (登録商標）により肩部 、腕部、背部の筋肉等に対するトレーニングを適切に行うことが可能なものである。こ こで、初動負荷トレーニングとは、「反射の起こるポジションへの身体変化及びそれに 伴う重心位置変化等を利用し、主働筋の弛緩一伸張一短縮の一連動作過程を促進さ せると共に、その拮抗筋並びに拮抗的に作用する筋の共縮を防ぎながら行うトレー二 ング」と定義されるものであり、最後まで負荷を与えて筋肉の緊張状態 (硬化）を伴い ながら筋肉を肥大化する終動負荷トレーニングとは全く異なるトレーニングである。初 動負荷トレーニングは、負荷を与えるポイント、負荷を解き放つポイントと角度、リズム 、筋出力の連続性など全体としての動作イメージを把握してトレーニングを行うことが 必要であり、現段階での身体のバランスや部分的硬化等によって適切な動作ゃフォ ームを取ることが困難であるという問題がある力 このトレーニング器具 1により理想的 な一連動作やフォームを伴ったトレーニングが容易に誘導される。

[0024] このトレーニング器具 1を用いた初動負荷トレーニングによって、「中心部（身体根 幹部）から末端部への分節間の力伝達」、すなわち、 自らは伸びようとせず縮む特性 を持つ人体の筋を弛緩させリラックスした状態とし、感覚受容器である筋紡錘'腱器 官に適切な負荷を与え、適度に筋を伸張したところから、あるいは受動的に伸張され たところから筋が短縮する時の力発揮を誘発し、瞬時、連続性をもって負荷が漸減す ることにより、共縮を起こさないのは心筋だけと言われてきた人体の他の筋が心筋の ように共縮を起こすことのない活動状態を得ることができ、神経筋制御を促進 ·発達さ せること力 S可肯 となる。

[0025] このトレーニング器具 1を用いた初動負荷トレーニングは、当該トレーニング器具 1 の負荷を利用して筋肉に反射を起こし、本来働かなければならない筋肉力 まく働き 、筋肉と神経の機能を高めるトレーニングであり、弛緩した筋肉にタイミングの良い伸 縮、短縮を促すための触媒として負荷を用いている。そして、このようなトレーニング によって、弛緩一伸張一短縮の一連動作の促進が図られ、さらに共縮が防止されるこ とにより、神経と筋肉の機能や協調性を高め、筋肉痛や疲労など身体への負担が少 なぐ筋肉の硬化を伴うことなぐ柔軟で弾力性の富んだ筋肉が得られる。又、強制的 な心拍数や血圧の上昇が少なく有酸素的に代謝を促進させることにより、糖尿病、高 血圧など生活習慣病の予防や靭帯損傷、骨折等の治癒促進に有効であると共に、 神経 '筋肉'関節のストレスの解除、老廃物の除去等、身体に有益な状態を作り出す こと力 Sできる。

[0026] 以下、本発明の第 1実施の形態に係るトレーニング器具 100について説明する。こ のトレーニング器具 100は、肩部や背部の筋肉等に対してトレーニングを行う際に用 レ、られ、図 2及び図 3に示すように、着座部 10と、該着座部 10を支持する枠組 20と、 該枠組 20に設けられた負荷の大きさが調整自在の負荷付与部 30と、枠組 20に着座 部 10がその中央位置となるように所定の間隔をあけて鉛直方向（図中 Y軸方向）に 固定された左右の案内支柱 40と、その一端側が左右の案内支柱 40にそれぞれ嵌 合されることにより案内され上下方向に移動自在且つ水平方向（図中 XZ面方向）に 回転自在に設けられた 2つの昇降揺動部（昇降部） 50と、該 2つの昇降揺動部 50の 他端側に固定された軸 60に連結して該昇降揺動部 50の下方に回転自在に設けら れた把持回転部（回転部） 70と、一端 80aが負荷付与部 30に連結され、他端 80bが 昇降揺動部 50の案内支柱 40の嵌合位置よりも他端側に連結された引張部材 80と、 昇降揺動部 50内において引張部材 80の他端 80bと連結して負荷付与部 30により 把持回転部 70の軸 60を中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷伝達 部 90 (図 4参照）と、を具備したものである。

[0027] 前記着座部 10は、トレーニング器具 100を使用する使用者（図中 2点鎖線にて示 す。）が正面方向（図中 X軸正方向）を向いて着座するために適切な座席 11と、当該 座席 11の下面に鉛直に設けられた 2本の座席支柱 12とからなる。

[0028] 前記枠組 20は、少なくとも四隅部が床面に載置される下部枠組 21と、該下部枠組 21の両側部から所定の左右間隔をあけて鉛直に固定された 2本の鉛直柱 22と、該 2 本の鉛直柱 22に支持固定された上部枠組 23 (図 5参照）とからなる。そして、枠組 20 には、着座部 10、負荷付与部 30、左右の案内支柱 40、方向転換案内車 81などが 支持固定されて設けられる。

[0029] 下部枠組 21の左右方向（図中 Z軸正負方向）中央部に鉛直に設けられた円柱パイ プ材 24の上端から一方の座席支柱 12を揷入し、さらに、円柱パイプ材 24の上部前 面から前方に延びる部材に設けられた鉛直方向に貫設する孔に他方の座席支柱 12 を挿通することにより、着座部 10が枠組 20に支持される。又、座席高さ調整手段（不 図示）によって、円柱パイプ材 24に対する座席支柱 12の固定高さを変更することが 可能であり、使用者の座高等に合わせて座席 11の高さを適宜調整することができる

[0030] さらに、枠組 20は、座席 11に着座した使用者の大腿部が浮き上がることを防止す る大腿部押え部 25を支持する。この大腿部押え部 25は、使用者がトレーニング中に 背中に適切なアーチを作るために備えることが好ましレ、もので、クッション性のある材 質によりその周面が覆われた左右一対の円柱形状のクッション部材からなる。当該一 対のクッション部材の間に設けられた支柱を、前記円柱パイプ材 24より前方にて下 部枠組 21の上面に鉛直に設けられた角柱パイプ材 26の上端力、ら揷入することにより 、大腿部押え部 25が枠組 20に支持される。又、大腿部押え部高さ調整手段 26aによ つて、角柱パイプ材 26に対する大腿部押え部 25の固定高さを変更することが可能で あり、座席 11の高さとは独立に使用者の座高や大腿部厚さ等に合わせて大腿部押 え部 25の高さを適宜調整することができる。なお、枠組 20は、鉄鋼やアルミニウム等 の金属からなる角柱パイプ材ゃ板状材等をカ卩ェし、ボルトや溶接等により固定して構 成するが、樹脂等により一体的に成形して構成してもよい。

[0031] 前記負荷付与部 30は、枠組 20に設けられた負荷の大きさが調整自在なものであり 、金属製の重量部材である複数枚の板状プレートからなるウェイト 31と、該ウェイト 31 を枠組 20に上下動自在に支持するウェイト案内支柱 32と、ウェイト 31を相互に連結 離別自在とすることが可能なクランプ (不図示）と、を具備する。一対の円柱状のゥェ イト案内支柱 32は、前記着座部 10の後方にて 2本の鉛直柱 22の間に左右方向に所 定の間隔をあけて鉛直方向に延びており、前記下部枠組 21と上部枠組 23に上下端 がそれぞれ固定されている。ウェイト 31の各板状プレートは、その貫通孔がウェイト案 内支柱 32にそれぞれ揷通され積層しており、ウェイト案内支柱 32に上下動自在に支 持されている。そして、前記クランプは、最上位から所望枚数のウェイト 31を一体化し て連結することが可能である。クランプにより連結されるウェイト 31の枚数を調整する ことにより、引き上げられるウェイト 31の重量による負荷付与部 30の負荷を段階的に 調整すること力できる。又、最下位の板状プレートと枠組 20との間には、衝撃等を緩 和するために弾力性を有する衝撃吸収部材 (不図示）を設けている。

[0032] 前記左右の案内支柱 40は、着座部 10がその中央位置となるように左右方向に使 用者の肩幅よりやや広い所定の間隔をあけて、鉛直方向に延びる各 1本の円柱状部 材である。これら案内支柱 40は、着座部 10より後方、且つウェイト案内支柱 32より前 方にて、その下端が前記下部枠組 21と鉛直柱 22とを連結する連結部材 21aに、上 端が上部枠組 23に固定された L字状部材 27にそれぞれ固定されている。又、各案 内支柱 40の下端部が固定される連結部材 21a上に、当該案内支柱 40に案内されて 上下動する前記昇降揺動部 50と当該連結部材 21aとの衝突による衝撃等を緩和す るために弾力性を有する衝撃吸収部材 41を設けている。

[0033] 前記 2つの昇降揺動部 50は、左右の案内支柱 40にその一端側 (後方側、図中 X 軸負側）がそれぞれ嵌合されることにより案内されて、上下方向に移動自在且つ水平 方向に回転自在に設けられている。各昇降揺動部 50は、図 4に示すように、枠体 51 の一端側に、鉛直方向に開口する円筒状の案内部 52を備えており、安全のために 箱状覆体 53により上方から覆われている。当該案内部 52が案内支柱 40に嵌合する ことにより、案内支柱 40に対して昇降揺動部 50が上下方向に移動自在となると共に 、案内支柱 40を中心に昇降揺動部 50が水平方向に回転自在となっている。そして、 図 2及び図 3に示すように、各昇降揺動部 50の上部及び下部にベアリング等の軸受 部材 (不図示）を介して、 2枚の水平連結板 42を設けている。これら水平連結板 42は 、それぞれに 2つ設けられた各貫通孔が案内支柱 40に揷通されると共に、互いに連 結棒 43によって連結されることにより、上下方向に所定間隔をあけて互いに平行とな るように固定されている。これにより、 2つの昇降揺動部 50は、水平連結板 42によつ てその上下方向の独立した移動が規制され、共に上下動することになる。ただし、各 昇降揺動部 50と水平連結板 42との間には前記軸受部材が介在するので、 2つの昇 降揺動部 50は所定範囲内の独立した上下動が許容されるため、 2つの昇降揺動部 50は滑らかに上下動することができる。なお、各昇降揺動部 50は、水平連結板 42や 軸受部材によっては、その水平方向の回転を阻害されていない。

前記 2つの把持回転部 70は、図 1及び図 2に示すように、使用者が手でそれぞれ 把持するものであり、昇降揺動部 50の他端側（正面側、図中 X軸正側）に固定された 軸 60に連結して該昇降揺動部 50の下方にそれぞれ回転自在に設けられている。各 把持回転部 70は、使用者が手の指を掛ける手握部 71と、その手の裏を当てる手裏 当て部 72と、手握部 71と手裏当て部 72とを支持する枠体 73と、を具備する。手握部 71は、親指を除く手の指を掛ける円柱形のものである。手裏当て部 72は、手握部 71 より下方の適切な位置において、手握部 71に指を掛けた使用者の手の裏（手の甲） や手首の裏を当てて保護するものであり、クッション性のある材質によりその周面が覆 われた円柱形のものである。枠体 73は、手握部 71と手裏当て部 72とをそれぞれ両 端にて支持固定するものであり、図 4に示すように、その上面に軸 60が固定されてい る。該軸 60は、昇降揺動部 50の枠体 51の上壁及び下壁に設けた軸受を介して昇 降揺動部 50に軸支されている。これにより、各把持回転部 70を昇降揺動部 50に対 してそれぞれ水平方向に軸回転できる。各把持回転部 70は、図 2に示す初期状態 においては、各把持回転部 70を把持した使用者の手の甲が略正面方向に向くよう に、手裏当て部 72が手握部 71に対して略正面方向に位置している。又、各把持回 転部 70は、初期状態においては、負荷付与部 30の作用によって昇降揺動部 50と共 に座席 11に着座した使用者が上方に伸ばした手よりさらに上方に位置している。一 方、負荷付与部 30の作用に杭して昇降揺動部 50が案内支柱 40の最下端に設けた 衝撃吸収部材 41に当接する状態まで把持回転部 70を下降させることが可能であり、 この状態においては、各把持回転部 70は座席 1 1に着座した使用者の肩部より下方 に位置するようになっている。

[0035] 前記 2本の引張部材 80は、 2本の同長のロープであり、その一端 80aがウェイト 31 にそれぞれ連結されている。ウェイト 31の最上位に位置する板状プレートは、その上 面に T字状のロープ固定部 33を備えており、当該ロープ固定部 33の上部水平材の 両端部に各引張部材 80の一端 80aがそれぞれ固締されている。なお、引張部材 80 はロープに限定されず、チヱーン等の他の部材であってもよレ、。又、ロープ固定部 33 は T字状に限定されず、他の形状であってもよい。

[0036] このように負荷付与部 30を構成するウェイト 31に一端 80aが固定された各引張部 材 80は、それぞれ方向転換案内車 81に卷回されている。当該方向転換案内車 81 は、図 5に示すように、複数の滑車 81 a, 81b, 81cからなり、ウェイト 31によって引張 部材 80に付与される下方向への負荷を上方向への負荷に転換している。すなわち、 前記上部枠組 23の上面にそれぞれ設けられた軸支部材 28a, 28b, 28cに滑車 81 a, 81b, 81cがそれぞれ軸支され、これら滑車 81a, 81b, 81cに順に引張部材 80が それぞれ卷回されている。負荷付与部 30から上向き (Y軸正方向）に延びた引張部 材 80は、前記上部枠組 23に貫設された孔 23aを揷通した後、 YZ平面において回転 自在に軸支された第 1滑車 81aによって左右方向（Z軸正負方向）外向きに方向を転 換され、次に、 XZ平面において回転自在に軸支された第 2滑車 81bによって正面向 き（X軸正方向）に方向を転換され、さらに、 XY平面において回転自在に軸支された 第 3滑車 81cによって下向き (Y軸負方向）に方向を転換されて下方に延びる。なお、 上部枠組 23に上方から取付けられる箱状の覆部材 29 (図中 2点鎖線にて示す。）は 各滑車 81a， 81b, 81cを巻き込み防止のために覆うが、第 3滑車 81cの一部が開口 力、ら正面側に露出している。なお、ウェイト案内支柱 32や案内支柱 40等の位置関係 により、滑車 81a， 81b, 81cの個数を減らすことも可能である。

[0037] さらに、第 3滑車 81cによって下向きに方向を転換されて下方に延びる引張部材 80 の水平方向の移動を規制して、引張部材 80が必ず所定位置 Pを経由するように、一 対の溝付きローラ 82を設けている。これら溝付きローラ 82の各ローラ溝により形成さ れる隙間に位置する位置 Pを引張部材 80が通るように、 YZ平面に対して回転自在 な一対の溝付きローラ 82を第 3滑車 81cの直下部に左右方向に並置して設けている 。これら溝付きローラ 82は、前記 L字状部材 27によって片持ち状に枠組 20に軸支さ れている。当該 L字状部材 27は、図 5に示すように、略 L字状の部材であり、案内支 柱 40の上端部と共締めされ上部枠組 23に固定されている。このようにして、引張部 材 80の他端 80bをそれぞれ位置 Pに向かって引き上げるように、前記クランプにより 連結されたウェイト 31による負荷を負荷付与部 30が付与している。

[0038] さらに、各引張部材 80の他端 80bは、図 2及び図 3に示すように、それぞれ昇降揺 動部 50の案内支柱 40への嵌合位置より他端側（正面側、図中 X軸正側）に連結され ている。すなわち、各昇降揺動部 50は、図 3に示すように、案内支柱 40が貫通する 案内部 52より他端側に所定の間隔を隔てて設けている摺動軸 54を所定範囲を上下 動自在に摺動可能となるように連結している。このようにして、方向転換案内車 81を 介して引張部材 80によって負荷付与部 30と昇降揺動部 50の摺動軸 54がそれぞれ 接続されることにより、摺動軸 54を位置 Pに向かって引き上げるように負荷付与部 30 による負荷が付与される。これにより、昇降揺動部 50は、摺動軸 54を介して、負荷付 与部 30の負荷によって上方向（図中 Y軸正方向）に付勢される。又、昇降揺動部 50 は案内支柱 40を中心に回転自在に設けられる力 S、左右方向において位置 Pの下方 カ 摺動軸 54の位置がずれた場合、負荷付与部 30の負荷によって、左右方向にお いて位置 Pの下方に摺動軸 54が位置するように、すなわち、昇降揺動部 50が正面 方向を向くように回転付勢される。

[0039] ところで、前記のように、引張部材 80は溝付きローラ 82によって位置 Pを通るように 規制されるので、位置 Pと摺動軸 54との距離が短い場合、例えば、図 2に示す初期 状態の場合には、昇降揺動部 50はその回転が規制され実質的に回転不可能である 。一方、位置 Pと摺動軸 54との距離が離れている場合、例えば、図 3に示すように初 期状態より昇降揺動部 50が下方に位置する場合には、昇降揺動部 50が正面方向 を向くように回転付勢させる力に杭して、使用者が昇降揺動部 50を所定角度まで回 転させることが可能となる。昇降揺動部 50が正面方向を向くように回転付勢する力は 、負荷付与部 30の負荷に比例すると共に、位置 Pと昇降揺動部 50との距離に略逆 比例している。

[0040] 前記負荷伝達部 90は、負荷付与部 30の力を前記把持回転部 70の軸 60に伝達 するものであって、図 4に示すように、把持回転部 70の軸 60を中心とする回転運動 を伝達する回転伝達部 91と、該回転伝達部 91により伝達された回転運動を引張部 材 80の他端側と連結している前記摺動軸 54の上下動に変換するクランク機構部 92 と、を具備しており、把持回転部 70を昇降揺動部 50に対して軸回転することにより、 回転伝達部 91及びクランク機構部 92を介して摺動軸 54が上下動することに伴い、 前記クランプ (不図示）により連結されたウェイト 31が上下動する。

[0041] 前記回転伝達部 91は、昇降揺動部 50内にて把持回転部 70の軸 60に設けられた スプロケット 91aと、枠体 51に上下端を軸支された軸に設けられたスプロケット 91bと 、スプロケット 91a及びスプロケット 91bに掛架されたチェーン 91cと、スプロケット 91b を設けた軸に設けられた傘歯車 91dと、該傘歯車 91dと嚙合する傘歯車 (冠歯車） 91 eと、を備えており、該傘歯車 91eは、枠体 53に水平に軸支されたクランク軸 92aの把 持回転部 70側の自由端に設けられている。これにより、把持回転部 70の軸 60の水 平方向の回転によってクランク軸 92aが回転する。一方、前記クランク機構部 92は、 前記クランク軸 92aと、該クランク軸 92aの中央部から突出する突起に一端側が回転 自在に連結され、他端側が摺動軸 54の下端部に回転自在に連結された連結片 92b と、を備えている。これにより、クランク軸 92aの回転によって摺動軸 54が上下動する 。このようにして、把持回転部 70は負荷付与部 30の負荷に比例する力によって正面 方向を向くように回転付勢されている。そして、把持回転部 70を昇降揺動部 50に対 して初期状態である略正面方向から外側水平方向へ回転付勢力に杭して軸回転す ることにより、摺動軸 54が昇降揺動部 50に対して下方向に摺動し、前記クランプによ り連結されたウェイト 31が引き上げられる。

[0042] 以下、このトレーニング器具 100を用いたトレーニング方法について、図 2及び図 3 に基づき説明する。

まず、使用者の筋力や目的等に適した負荷に合わせて適切な重量が負荷付与部 30の負荷となるように、適切な枚数のウェイト 31を前記クランプ (不図示）により連結 する。そして、使用者は、正面を向いて座席 11に着座し、足裏が床面に接地するよう に座席 11を適切な高さに調整して固定する。さらに、座席 11に着座した使用者の大 腿部の上面と接する程度に大腿部押え部 25を適切な高さに調整して固定する。な お、使用者は、背中に適切なアーチを作りながらトレーニングを行う。

[0043] 次に、使用者は立ち上がり、正面方向を向いた各把持回転部 70の初期状態に合 わせ、手の甲を正面方向に向けて、親指を除く手の指を手握部 71に掛け、手の甲や 手首の裏が手裏当て部 72に当たるようにして、把持回転部 70をそれぞれ把持する。 そして、把持回転部 70を上方に伸ばした手で把持しながら、又、把持回転部 70を下 方に引っ張りながら座席 11に正面方向を向いて着座する。

[0044] 次に、使用者は、負荷付与部 30の負荷に比例した力によって把持回転部 70が正 面方向を向くように回転付勢される力に杭して、両上腕を外側に捻り、各把持回転部 70を昇降揺動部 50に対して外側水平方向に軸回転させて、各把持回転部 70を把 持した手の甲をそれぞれ正面方向より外側に向ける。この「かわし動作」のポジション をとることにより、屈筋と伸筋とが共に「弛緩」して肩や腕力 Sリラックスした状態になる。 又、負荷付与部 30の負荷により把持回転部 70が上方向にも付勢されていることから 、肩甲帯付近等の筋肉が適度に「伸張」される。

[0045] 次に、使用者は、適度に「伸張」された肩甲帯付近等の筋肉が「反射」を引き起こす ように、負荷付与部 30の負荷に抗して両腕を屈曲し筋肉を「短縮」させて把持回転 部 70を引き下げる。このとき、さらに上腕を外側に捻る「弛緩」と「伸張」の動作をカロえ ながら、両手で把持回転部 70を引き下げる。この上腕を外側に捻る動作によって各 把持回転部 70を昇降揺動部 50に対してさらに外側水平方向に軸回転することによ り、ウェイト 31を引き上げることになり、両腕を引き下げる初動作における負荷が減少 する。このように、両腕を屈曲して把持回転部 70を引き下げて筋肉を「短縮」させると き、さらに上腕を外側に捻ることによって、「弛緩」と「伸張」の動作をカ卩えながら適切 な「短縮」のタイミングを出現させることより、各筋肉群が「弛緩一伸張一短縮」のタイミ ングを得て、連動性よく動作を行うことができる。

[0046] 又、使用者は、両腕を屈曲して把持回転部 70を引き下げるとき、各昇降揺動部 50 が正面方向を向くように回転付勢される力に杭して、各昇降揺動部 50がそれぞれ外 側を向くように両腕を外側に漸次広げる。昇降揺動部 50が正面方向を向くように回 転付勢される力は位置 Pと昇降揺動部 50との距離に略逆比例するので、両腕を屈曲 させて把持回転部 70を引き下げることに伴レ、、両腕を外側に広げることに対する抗 力が減少する。そのため、両腕を屈曲させて把持回転部 70を引き下げるとき、使用 者は両腕を外側に広げるように略一定の筋力を出力させることにより、把持回転部 7 0を引き下げながら、両腕を漸次外側に広げる動作を滑らかに行うことができ、筋の 共縮を防ぐことが可能となる。

[0047] 次に、使用者は、各把持回転部 70を略肩部の高さまで引き下げた後、負荷付与部 30の負荷による各付勢力に従いながら、上腕を内側に捻り両腕を内側に閉じながら 両腕を伸ばすことにより、手の甲を正面方向に向けて把持回転部 70を手でそれぞれ 把持しながら着座した状態にゆっくりと戻す。これにより、トレーニングの 1サイクルが 終了する。そして、このトレーニングを適切な回数のサイクルだけ繰り返す。

[0048] 以上のように、トレーニング器具 100は、前記初動負荷トレーニングにより肩部や背 部の筋肉等に対するトレーニングを適切に行うことが可能なものである。初動負荷トレ 一二ングは、負荷を与えるポイント、負荷を解き放つポイントと角度、リズム、筋出力の 連続性など全体としての動作イメージを把握してトレーニングを行うことが必要であり 、現段階での身体のバランスや部分的硬化等によって適切な動作やフォームを取る ことが困難であるという問題があるが、このトレーニング器具 100により理想的な一連 動作やフォームを伴ったトレーニングが容易に誘導される。

[0049] 以下、本発明の第 2実施の形態に係るトレーニング器具 200について説明する。こ のトレーニング器具 200は、肩部、腕部、背部の筋肉等に対してトレーニングを行う 際に用いられ、図 6に示すように、前記着座部 10と、該着座部 10を支持する枠組 12 0と、該枠組 120に設けられた負荷の大きさが調整自在の負荷付与部 130と、枠組 1 20に着座部 10がその中央位置となるように左右方向（図中 Z軸方向）に所定の間隔 をあけて鉛直方向（図中 Y軸方向）に延びる左右各 2本からなる案内支柱 140と、該 左右の案内支柱 140に案内され上下方向にのみ移動自在な 2つの昇降部 150と、 該 2つの昇降部 150にそれぞれ固定された軸 160 (図 7参照）に連結して該昇降部 1 50の上方に回転自在に設けられた手押し回転部（回転部） 170と、一端 180aが負 荷付与部 130に連結され、他端 180bが昇降部 150に連結された引張部材 180と、 昇降部 150内において引張部材 180の他端 180bと連結して負荷付与部 130により 手押し回転部 170の軸 160を中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷 伝達部 90 (図 10及び図 11参照）と、を具備したものである。

[0050] 前記枠組 120は、少なくとも四隅部が床面に載置される下部枠組 121と、該下部枠 組 121の後部から所定の左右間隔をあけて鉛直に固定された 2本の鉛直柱 122と、 該 2本の鉛直柱 122に支持固定された上部枠組 123とからなる。そして、枠組 120に は、着座部 11、負荷付与部 130、左右の案内支柱 140、方向転換案内車 181など が支持固定されて設けられる。

[0051] 下部枠組 121の左右方向中央部の前端近傍に鉛直に設けられた円柱パイプ材 12 4の上端から着座部 10の一方の座席支柱 12を揷入し、さらに、円柱パイプ材 124の 上部後面から後方に延びる部材に設けられた鉛直方向に貫設する孔に他方の座席 支柱 12を挿通することにより、トレーニング器具 200を使用する使用者（図 8及び図 9 におレ、て 2点鎖線にて示す。）が後方向（図中 X軸負方向）を向いて座席 11に着座 できるように、着座部 10が枠組 120に支持される。又、座席高さ調整手段（不図示） によって、円柱パイプ材 124に対する座席支柱 12の固定高さを変更することが可能 であり、使用者の座高等に合わせて座席 11の高さを適宜調整することができる。

[0052] さらに、前記大腿部押え部 25の支柱を前記円柱パイプ材 124より後方にて下部枠 組 121の上面に鉛直に設けられた角柱パイプ材 126の上端から挿入することにより、 大腿部押え部 25が枠組 120に支持される。なお、枠組 120は、鉄鋼やアルミニウム 等の金属からなる角柱パイプ材ゃ板状材等を加工し、ボルトや溶接等により固定して 構成するが、樹脂等により一体的に成形して構成してもよい。

[0053] 前記負荷付与部 130は、枠組 120に設けられた負荷の大きさが調整自在なもので あり、前記トレーニング器具 100の負荷付与部 30と同様に、複数枚の板状プレートか らなるウェイト 31と、該ウェイト 31を枠組 120に上下動自在に支持するウェイト案内支 柱 132と、ウェイト 31を相互に連結離別自在とすることが可能なクランプ (不図示）と、 を具備する。一対のウェイト案内支柱 132は、 2本の鉛直柱 122の間に左右方向に 所定の間隔をあけて鉛直方向に延びており、前記下部枠組 121と上部枠組 123に 上下端がそれぞれ固定されている。又、負荷付与部 130及び 2本の鉛直柱 122を外 側力 覆うウェイト覆板 135が安全のために設けられており、このウェイト覆板 135の 前部開口からクランプによって連結されるウェイト 31の枚数を調整することにより、引 き上げられるウェイト 31の重量による負荷付与部 130の負荷を段階的に調整すること ができる。

[0054] 前記左右の案内支柱 140は、着座部 10がその中央位置となるように左右方向に所 定の間隔をあけ、且つ前後方向にも所定の隙間をあけて、鉛直方向に延びる左右各 2本からなる円柱状部材である。これら案内支柱 140は、その下端が下部枠組 121に 、上端が上部枠組 123に固定された L字状部材 127にそれぞれ固定されている。

[0055] 前記 2つの昇降部 150は、左右の案内支柱 140にその一端側 (左右方向外側）が それぞれ案内され上下方向にのみ移動自在に設けられている。各昇降部 150は、図 10及び図 11に示すように、枠体 151の一端に複数の昇降部案内車 152を軸支して 備えており、覆部材 153aにより左右方向外側から、覆部材 153bにより上方向からそ れぞれ安全のために覆われている。同じ鉛直平面（図中 YZ平面）内にて回転する複 数の昇降部案内車 152が 2組、それぞれ枠体 151の一端側において鉛直方向に延 びる壁間に軸支されている。同じ鉛直平面内にて回転する 1組の昇降部案内車 152 の各溝部から形成される鉛直方向（図中 Y軸方向）の隙間に案内支柱 140の 1本が 位置することにより、昇降部 150の左右方向及び前後方向への移動がほぼ規制され る。そして、 1つの昇降部 150が 2組の複数の昇降部案内車 152を備えてこれが 2本 の案内支柱 140に案内されることにより、昇降部 150の水平方向（図中 XZ面方向）の 回転がほぼ規制される。このように、昇降部 150は、 2本の鉛直な案内支柱 140に内 接され案内されることにより、上下方向には移動自在であるが、水平方向の移動'回 転は規制されている。

[0056] 前記 2つの手押し回転部 170は、図 8及び図 9に示すように、使用者が掌でそれぞ れ掴み押え付けるものであり、昇降部 150の他端側に固定された鉛直方向の軸 160 の上部に連結して該昇降部 150の上方にそれぞれ回転自在に設けられ、昇降部 15 0と共に上下動する。この各手押し回転部 170は、使用者が掌で掴み押え付けるに 適したかまぼこ形状であり、クッション性のある材質からなる。図 10及び図 11に示す ように、上記軸 160は、昇降部 150の枠体 151の上壁及び下壁に設けた軸受を介し て昇降部 150に軸支されている。これにより、各手押し回転部 160を昇降部 150に対 してそれぞれ水平方向に軸回転させることができる。各手押し回転部 170は、図 6及 び図 7に示す初期状態においては、軸 160から離れた他端部が左右方向略中央に 向かって相対するように位置している。又、各手押し回転部 170は、初期状態におい ては、負荷付与部 130の作用によって昇降部 150と共に座席 11に着座した使用者 の肩より上方に位置している。一方、負荷付与部 130の作用に抗して手押し回転部 1 70を最下降させた状態においては、各手押し回転部 170は座席 11に着座した使用 者の腰部付近もしくは腰部より下方に位置することができるようになつている。

[0057] 前記 2本の引張部材 180は、 2本の同長のロープであり、その一端 180aがウェイト 3 1にそれぞれ連結されている。ウェイト 31の最上位に位置する板状プレートは、その 上面に T字状のロープ固定部 33を備えており、当該ロープ固定部 33の上部水平材 の両端部に各引張部材 180の一端 180aがそれぞれ固締されている。なお、引張部 材 180はロープに限定されず、チェーン等の他の部材であってもよレ、。又、ロープ固 定部 33は T字状に限定されず、他の形状であってもよレ、。

[0058] このように負荷付与部 130を構成するウェイト 31に一端 180aが固定された各引張 部材 180は、それぞれ方向転換案内車 81に卷回されている。当該方向転換案内車 81 ίま、図 12に示すように、複数の滑車 81a, 81b, 81c力らなり、ウェイ卜 31によって 引張部材 180に付与される下方向への負荷を上方向への負荷に転換している。な お、上部枠組 123に上方から取付けられる箱状の覆部材 129 (図中 2点鎖線にて示 す。）は各滑車 81a, 81b, 81cを巻き込み防止のために覆うが、第 3滑車 81cの一部 が開口から正面側に露出している。なお、ウェイト案内支柱 132や案内支柱 140等の 位置関係により、滑車 81a， 81b, 81cの個数を減らすことも可能である。

[0059] 一方、各引張部材 180の他端 180bは、図 6に示すように、それぞれ昇降部 150の 案内支柱 140との内接位置より他端側に連結されている。すなわち、各昇降部 150 には、図 10及び図 11に示すように、案内支柱 140の内接位置より他端側に所定の 間隔をあけて、所定範囲を上下動自在に摺動可能な摺動軸 154が設けられており、 この摺動軸 154の上端部に引張部材 180の他端 180bが連結されてレ、る。このように して、方向転換案内車 81を介して引張部材 180によって負荷付与部 130と昇降部 1 50の摺動軸 154がそれぞれ接続されることにより、昇降部 150は、摺動軸 154を介し て、負荷付与部 130の負荷によって上方向（図中 Y軸正方向）に付勢される。

[0060] 前記負荷伝達部 90は、負荷付与部 130の力を前記手押し回転部 170の軸 160を 中心とする回転に伝達するものであって、図 10及び図 11に示すように、前記トレー ユング器具 100の負荷伝達部 90と同様に、手押し回転部 170の軸 160を中心とする 回転運動を伝達する回転伝達部 91と、該回転伝達部 91により伝達された回転運動 を引張部材 180の他端 180bと連結している前記摺動軸 154の上下動に変換するク ランク機構部 92と、を具備しており、手押し回転部 170を昇降部 150に対して軸回転 することにより、回転伝達部 91及びクランク機構部 92を介して摺動軸 154が上下動 することに伴い、前記クランプ (不図示）により連結されたウェイト 31が上下動する。こ れにより、手押し回転部 170は負荷付与部 130の負荷に比例する力によって初期状 態となるように回転付勢されている。そして、手押し回転部 170を昇降部 150に対し て初期状態から回転付勢力に杭して軸回転することにより、摺動軸 154が昇降部 15 0に対して下方向に摺動し、前記クランプにより連結されたウェイト 31が引き上げられ る。

[0061] 以下、このトレーニング器具 200を用いたトレーニング方法について、図 6から図 9 に基づき説明する。

まず、使用者の筋力や目的等に適した負荷に合わせて適切な重量が負荷付与部 30の負荷となるように、適切な枚数のウェイト 31を前記クランプ (不図示）により連結 する。そして、使用者は、後方（図中 X軸負方向）を向いて座席 11に着座し、足裏が 床面に接地するように座席 11を適切な高さに調整して固定する。さらに、座席 11に 着座した使用者の大腿部の上面と接する程度に大腿部押え部 25を適切な高さに調 整して固定する。なお、使用者は、背中に適切なアーチを作りながらトレーニングを 行う。

[0062] 次に、使用者は、立ち上がり、各手押し回転部 170の軸 160から離れた他端側、す なわち各手押し回転部 170の互いに向い合う側を掌で上から掴み押え付けながら、 手押し回転部 170を昇降部 150と共に押し下げて、座席 11に着座する。このとき、使 用者は、肩を持ち上げ、肘を曲げ、前腕を内側に少し引き寄せ、手首を前腕から前 方に曲げている。

[0063] 次に、使用者は、図 8に示すように、各手押し回転部 170の高さ位置を保ちながら、 負荷付与部 130の負荷に比例する回転付勢力に抗して、両手首を内側に捻り、各手 押し回転部 170を昇降部 150に対して軸回転させて、各手押し回転部 170を掴む手 をそれぞれ正面方向より内側に入れる。

[0064] この「かわし動作」のポジションをとることにより、屈筋と伸筋とが共に「弛緩」して肩 部、腕部、背部力 Sリラックスした状態になる。又、負荷付与部 130の負荷により手押し 回転部 170が上方向にも付勢されていることから、広肩筋等の背部の筋肉が適度に 「伸張」される。なお、使用者は手押し回転部 170の軸 160から離れた他端側を掴み 各手押し回転部 170を軸回転させるので、回転付勢力に抗してより少ない力で手押 し回転部 170を軸回転させることができる。

[0065] 次に、使用者は、図 9に示すように、適度に「伸張」された背部の筋肉が「反射」を引 き起こすように、負荷付与部 130の負荷に杭して両腕を伸ばし筋肉を「短縮」させ、さ らに手首を外側に捻る「弛緩」と「伸張」の動作をカ卩えながら、両手で手押し回転部 17 0を押し下げる。この手首を外側に捻る動作によって各手押し回転部 170を昇降部 1 50に対して前記軸回転とは逆方向に軸回転することにより、手押し回転部 170を押 し下げる初動作における負荷が減少する。このように、両腕を伸ばして手押し回転部 170を押し下げて筋肉を「短縮」させるとき、さらに手首を外側に捻ることによって、「 弛緩」と「伸張」の動作を加えながら適切な「短縮」のタイミングを出現させることより、 各筋肉群が「弛緩一伸張一短縮」のタイミングを得て、連動性よく動作を行うことができ る。又、使用者は、両腕を伸ばして手押し回転部 170を押し下げるとき、各昇降部 15 0は案内支柱 140に案内されて手押し回転部 170と共に鉛直下方に移動するので、 使用者は両腕を伸ばし手押し回転部 170を押し下げる動作を滑らかに行うことができ 、筋の共縮を防ぐことが可能となる。

[0066] 使用者は、各手押し回転部 170を略腰部の高さまで押し下げた後、手押し回転部 170を掌で掴み押え付けながら、負荷付与部 130の負荷による上方への付勢力に 従レ、、上腕を内側に捻り肘を曲げることにより、着座した状態にゆっくりと戻す。これに より、トレーニングの 1サイクルが終了する。そして、このトレーニングを適切な回数の サイクルだけ繰り返す。

[0067] 以上のように、トレーニング器具 200は、前記初動負荷トレーニングにより肩部、腕 部、背部の筋肉等に対するトレーニングを適切に行うことが可能なものである。初動 負荷トレーニングは、負荷を与えるポイント、負荷を解き放つポイントと角度、リズム、 筋出力の連続性など全体としての動作イメージを把握してトレーニングを行うことが必 要であり、現段階での身体のバランスや部分的硬化等によって適切な動作やフォー ムを取ることが困難であるという問題がある力 このトレーニング器具 200により理想 的な一連動作やフォームを伴ったトレーニングが容易に誘導される。

[0068] なお、本発明に係るトレーニング器具は、本発明の実施の形態として示したトレー ユング器具 100, 200に限定されるものではなレ、。例えば、負荷付与部 30, 130は、 ウェイト 31の重量により負荷を付与するものの他に、電磁力、油圧、空気圧等を用い て負荷を付与するものであってもよい。そして、負荷付与部 30, 130に電磁力、油圧 、空気圧等を用いた場合には、負荷付与部 30, 130を枠組 20, 120の上部に設け、 方向転換案内車 81を省いてもよい。又、トレーニング器具 100, 200は使用者が着 座部 10に着座してトレーニングを行うものである力 使用者が立った状態でトレー二 ングを行うものであってもよい。ただし、使用者が着座部 10に着座してトレーニングを 行うようにすることにより、トレーニング器具 100, 200の全高が低くなり、天井高の低 レ、トレーニング室等にも設置することができると共に、使用者の身長よりばらつきの少 ない使用者の座高等に基づいてトレーニング器具 100, 200を設計することができる

[0069] 又、上記実施の形態においては、枠組 20， 120に着座部 10、負荷付与部 30， 13 0、案内支柱 40, 140、方向転換案内車 81を取り付けたが、建物内で設置する場合 には、着座部 10や案内支柱 40, 140を床面に固定し、方向転換案内車 81を天井に 固定してもよレ、。このように、必ずしも 1つの枠組に全ての構成要素を取り付ける必要 はなぐ実質的に同一の構成を採るものも本発明の範囲に包含されるものである。従 つて、この実施例で言うところの枠組 20， 120とは、建造物の構成部材、床面等の相 互に不動の関係にある構造物をも意味するものである。 図面の簡単な説明

[0070] [図 1]本発明に係るトレーニング器具 1を示す概念説明図である。

[図 2]本発明の第 1の実施の形態に係るトレーニング器具 100の概略外観を示す斜 視図である。

[図 3]図 2に示した初期状態から把持回転部 70を下方に移動させた状態を示すトレ 一ユング器具 100の概略外観を示す斜視図である。

[図 4]昇降揺動部 50の構成を示す概略斜視図である。

[図 5]トレーニング器具 100の左上部を示す部分概略斜視図である。

[図 6]本発明の第 2の実施の形態に係るトレーニング器具 200の初期状態における概 略外観を示す斜視図である。

[図 7]初期状態におけるトレーニング器具 200の概略外観を示す正面図である。

[図 8]トレーニングを開始し手押し回転部 170を軸回転させた状態におけるトレーニン グ器具 200の概略外観を示す正面図である。

[図 9]手押し回転部 170を押し下げた状態におけるトレーニング器具 200の概略外観 を示す正面図である。

[図 10]昇降部 150の概略構成を示す部分破断斜視図である。

[図 11]昇降部 150の概略構成を示す部分破断正面図である。

[図 12]トレーニング器具 200の左上部の概略構成を示す斜視図である。

符号の説明

[0071] 1、 100、 200 トレーニング器具

2、 10 着座部

3、 30、 130 負荷付与部

4、 40、 140 案内支柱

5、 150 昇降部

6、 60、 160 軸

7 回転部

8、 80、 180 引張部材

9、 90 負荷伝達部 、 120 枠組

ウェイ卜

昇降揺動部 (昇降部） 摺動軸

把持回転部（回転部） 方向転換案内車 回転伝達部

クランク機構部

0 手押し回転部（回転部)

Claims

請求の範囲

[1] 着座部と、

負荷の大きさが調整自在の負荷付与部と、

前記着座部がその中央位置となるように所定の間隔をあけて鉛直方向に延びる左 右の案内支柱と、

該左右の案内支柱にそれぞれ案内され上下方向に移動自在な 2つの昇降部と、 該 2つの昇降部にそれぞれ固定された軸に連結して該昇降部に回転自在に設けら れた回転部と、

一端が前記負荷付与部に連結され、他端が前記昇降部に連結された引張部材と、 前記昇降部内において前記引張部材の他端と連結して前記負荷付与部により前 記回転部の前記軸を中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷伝達部と を具備したことを特徴とするトレーニング器具。

[2] 前記 2つの昇降部はその一端側が前記左右の案内支柱にそれぞれ嵌合されること により案内され上下方向に移動自在且つ水平方向に回転自在であり、

前記軸は前記 2つの昇降部の他端側にそれぞれ固定され、当該軸に連結した前 記回転部は前記昇降部の下方に回転自在に設けられ、

前記引張部材の他端は前記昇降部の案内支柱の嵌合位置よりも他端側に連結さ れたことを特徴とする請求項 1に記載のトレーニング器具。

[3] 前記 2つの昇降部は前記左右の案内支柱にそれぞれ案内され上下方向にのみ移 動自在であり、

前記軸に連結した前記回転部は前記昇降部の上方に回転自在に設けられたこと を特徴とする請求項 1に記載のトレーニング器具。

[4] 前記着座部、前記負荷付与部及び前記左右の案内支柱は、 1つの枠組の所定位 置にそれぞれ固定されたものであることを特徴とする請求項 1から 3の何れ力 1項に 記載のトレーニング器具。

[5] 前記負荷付与部は、前記枠組に上下動自在に且つ相互に連結離別自在に支持さ れるゥヱイトからなることを特徴とする請求項 4に記載のトレーニング器具。 前記負荷伝達部は、

前記回転部の前記軸を中心とする回転運動を伝達する回転伝達部と、 該回転伝達部により伝達された回転運動を前記引張部材の他端と連結している摺 動軸の上下動に変換するクランク機構部と、

を具備することを特徴とする請求項 1から 5の何れ力、 1項に記載のトレーニング器具